JP6865084B2 - 風車用ブレード - Google Patents

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Description

本発明は、風車の回転体に取付けられる風車用ブレードであって、特に、発泡樹脂からなる芯材と、繊維強化樹脂からなる外皮とを、備えた風車用ブレードに関する。
従来から、風力発電用などの風車は、回転体に、複数の風車用ブレードが取付けられた構造になっている。各風車用ブレードは、流線型の翼断面構造を有しており、風車用ブレードに風が当たることにより風車が回転する。風力により効率的に風車を回転するためには、風車用ブレードを軽量化することが望ましい。
このような点を鑑みて、例えば、特許文献1には、風車用ブレードの外皮として、繊維強化樹脂からなる外皮を備え、風車用ブレードの羽根部を形成する外皮の内部に、アクリル樹脂発泡体からなる芯材を充満した風車用ブレードが提案されている。
この風車用ブレードによれば、その外皮を繊維強化樹脂で構成することにより、風車用ブレードの強度を保ちつつ、羽根部を形成する外皮の内部の芯材を、アクリル樹脂発泡体で構成することにより、風車用ブレードの軽量化を図ることができる。
特許第6002865号公報
しかしながら、特許文献1に示すように、羽根部を形成する外皮の内部に、アクリル樹脂発泡体を充満したとしても、風車用ブレードの羽根部の剛性を充分に保つことができない。これは、アクリル樹脂発泡体からなる芯材は、軽量化を目的とし、バルク材を削り込んで作られたものであるため、アクリル発泡体の密度は均一になっているからである。
そして、風車が回転したときに、回転体に取付けられた風車用ブレードの羽根部の剛性が十分でないと、風力により風車が効率的に回転できないため、たとえば、風車による発電効率が低下することが想定される。
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、羽根部の芯材に発泡樹脂を用いた場合であっても、羽根部の剛性を高めることができる、風車用ブレードを提供することにある。
発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、風車用ブレードの羽根部の周縁に沿った部分の機械的強度を、他の部分の強度よりも高くすれば、羽根部の周縁に補強フレームが配置されるかの如く羽根部が補強され、その剛性が高まると考えた。そこで、発明者らは、羽根部の周縁の強度を高める手法として、羽根部の内部に配置される発泡樹脂からなる芯材の密度に着眼した。
本発明は、このような発明者らの着眼に基づくものであり、本発明に係る風車用ブレードは、風車の回転体に取付けられる取付け部と、前記取付け部から延在した羽根部とを備えた風車用ブレードであって、前記風車用ブレードは、少なくとも前記羽根部の形状に応じて形成された、樹脂ビーズの発泡成形体からなる芯材と、前記芯材の表面を覆うように形成された繊維強化樹脂からなる外皮と、を備えており、前記芯材のうち、前記羽根部の周縁に沿った部分の発泡樹脂の密度は、前記芯材の内部の発泡樹脂の密度よりも高いことを特徴とする。
本発明によれば、風車用ブレードの羽根部は、樹脂発泡体からなる芯材と、この芯材の表面全体を覆う繊維強化樹脂からなる外皮とにより、構成されているため、風車用ブレードを軽量化することができる。
これに加えて、芯材のうち、羽根部の周縁に沿った部分の発泡樹脂の密度が、芯材の内部の発泡樹脂の密度よりも高くなっているので、羽根部の周縁に沿った機械的な強度を高めることができる。これにより、羽根部の周縁に補強フレームが配置されるかの如く羽根部が補強されるため、羽根部全体としての剛性を高めることできる。
ここで、本発明でいう「羽根部の周縁」とは、風車用ブレードを風車の回転体に取付けた状態で、回転体の回転軸に沿った方向から羽根部を視たときの羽根部の周縁のことである。
ところで、本発明では、上述した如く、芯材のうち、羽根部の周縁に沿った部分の発泡樹脂の密度を高めたので、羽根部の周縁に沿った羽根部の先端側まで、芯材の発泡樹脂の密度も高くなる。この結果、確かに羽根部の剛性が高まるが、羽根部の先端側の質量が増加してしまう。
そこで、より好ましい態様としては、前記羽根部の先端面における外皮の強化繊維の密度は、前記羽根部の他部分の外皮の強化繊維の密度よりも低い。この態様によれば、羽根部の先端面における外皮の強化繊維の密度を、羽根部の他の部分の外皮の強化繊維の密度よりも低くしたので、羽根部の先端側の質量の増加を低減することができる。これにより、風車用ブレードが回転体に取付けられた風車の振れを抑え、より安定して風車を回転させることができる。
さらに好ましい態様としては、前記芯材は、前記取付け部の形状に応じて形成された部分と、前記羽根部の形状に応じて形成された部分とが、一体的に成形された樹脂ビーズの発泡成形体からなる。
この態様によれば、芯材のうち、取付け部の形状に応じて形成された部分と、羽根部の形状に応じて形成された部分とが、一体的に成形されているので、風車用ブレード全体の剛性を高めることができる。また、風車用ブレードの取付け部と羽根部との境界部分は、その形状に起因した絞り形状となっており、この部分に応力集中しやすいが、この部分も一体的に成形されているため、風車用ブレードの強度を高めることができる。
さらに好ましい態様としては、前記取付け部には、前記芯材が前記外皮に挟まれた位置において、前記風車用ブレードを前記回転体に固定するための締結具が挿通される貫通孔が形成されている。
この態様によれば、貫通孔に締結具を挿通し、風車用ブレードと回転体とを挟み込むように締結具を締結し、風車用ブレードを回転体に固定することができる。この締結具の締結力により、風車用ブレードの取付け部の芯材は圧縮され、圧縮された芯材の復元力に起因した反力が締結具に作用する。この反力により、締結具の緩みを低減することができる。
本発明によれば、羽根部の芯材に発泡樹脂を用いた場合であっても、羽根部の剛性を高めることができる。
本発明の本実施形態に係る風車用ブレードの模式的斜視図である。 (a)は、図1に示す風車用ブレードの正面図であり、(b)は、その側面図である。 (a)は、図2(a)に示すA−A線矢視断面図であり、(b)は、図2(a)に示すB−B線矢視断面図である。 図2(b)に示すC−C線矢視断面図である。 外皮に相当するプリプレグ同士を芯材に貼り合わせて、風車用ブレードをプレス成形する前の状態を示した模式的斜視図である。 本実施形態に係る風車用ブレードを回転板に取付けた状態の要部拡大断面図である。
以下に本発明の実施形態に係る風車用ブレードの一例について説明する。
図1は、本発明の本実施形態に係る風車用ブレード1の模式的斜視図である。図2(a)は、図1に示す風車用ブレード1の正面図であり、(b)は、その側面図である。図3(a)は、図2(a)に示すA−A線矢視断面図であり、(b)は、図2(a)に示すB−B線矢視断面図である。図4は、図2(b)に示すC−C線矢視断面図である。
1.風車用ブレードの全体構造
図1に示すように、本実施形態に係る風車用ブレード1は、風車の回転軸として回転する一対の回転板(回転体)21,21に、複数枚取付けられる風車用ブレードである。風車用ブレード1は、風車の回転板21,21に取付けられる取付け部11と、取付け部11から延在した羽根部12とを備えている。羽根部12は、幅方向の一方側に尖った流線型の断面形状であり、羽根部12の先端から基端まで、この断面形状を維持して捩じられている(たとえば図3(b)参照)。
また、図2(a),(b)に示すように、羽根部12は、その長手方向中央から基端に向かって厚さが増加し、取付け部11近傍において、取付け部11側に進むに従って羽根部12の幅および厚さが減少するように形成されている。取付け部11には、風車の回転板21,21に取付けるための3つの貫通孔19,19,19が形成されている。
図3(a),(b)および図4に示すように、取付け部11および羽根部12は、芯材13と、芯材13に接触し、芯材13の表面全体を覆う外皮15と、を備えている。すなわち、風車用ブレード1は、見かけ上は、外皮15に樹脂発泡体からなる芯材13が充填された構造となっている。
2.芯材13について
芯材13は、羽根部12の形状に応じて形成された羽根芯部13Aと、取付け部11の形状に応じて形成された取付け芯部13Bとを備えている。羽根芯部13Aと、取付け芯部13Bとは、一体的に成形された樹脂ビーズの発泡成形体からなる。
本実施形態では、羽根芯部13Aと、取付け芯部13Bとが一体的に成形されているので、風車用ブレード1全体の剛性を高めることができる。また、取付け部11と羽根部12との境界部分では、その形状に起因した絞り形状となっており、この部分に応力集中しやすいが、この部分を含む羽根芯部13Aおよび取付け芯部13Bが一体的に成形されているため、風車用ブレード1の強度を高めることができる。
ここで、芯材13となる樹脂ビーズの発泡成形体は、型内発泡成形法により製造される。具体的には、発泡剤を含む予備発泡した樹脂ビーズを成形型内に充填し、熱水や水蒸気などの熱媒体によって樹脂ビーズを加熱してさらに発泡させ、樹脂ビーズの発泡圧によって樹脂ビーズ同士を融着一体化することにより、樹脂ビーズの発泡成形体を製造することができる。
樹脂発泡体の樹脂(樹脂ビーズの樹脂)としては、例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリメタクリルイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニルエステル系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂などの反応硬化性樹脂を主成分とするものが含むものが挙げられる。その他にも、スチレン−メタクリル酸メチル−無水マレイン酸共重合樹脂(SMM)や、ポリフェニレンオキサイド系樹脂などであってもよい。樹脂発泡体に含有させる樹脂は、1種単独である必要はなく、2種以上であっても良い。
たとえば、ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンナフタレート樹脂などが挙げられる。
ここで、図2,図3(b),および図4に示すように、芯材13の羽根芯部13Aのうち、羽根部12の周縁12aに沿った部分13aの発泡樹脂の密度は、羽根芯部13Aの内部13bの発泡樹脂の密度よりも高い。
たとえば、羽根芯部13Aの内部13bの発泡樹脂の密度は、0.09〜0.45g/cmの範囲にあることが好ましく、さらに、羽根芯部13Aの内部13bの発泡樹脂の密度に対する、羽根芯部13Aの羽根部12の周縁12aに沿った部分13aの発泡樹脂の密度の比率は、1.05〜2.00の範囲にあることが好ましく、より好ましくは、1.05〜1.70の範囲にある。なお、発泡樹脂の密度は、JIS K7222:2005「発泡プラスチック及びゴム−見掛け密度の測定」に準拠して測定される値をいう。
羽根芯部13Aの内部13bの発泡樹脂を上述した密度の範囲にすることにより、風車用ブレード1の軽量化を図ることができる。さらに、羽根芯部13Aの内部13bの発泡樹脂の密度に対する、羽根芯部13Aの羽根部12の周縁12aに沿った部分13aの発泡樹脂の密度の比率を上述した範囲にすることにより、羽根部12の周縁12aに沿った機械的な強度を高めることができる。
これにより、羽根部12の周縁12aに補強フレームが配置されるかの如く羽根部12が補強されるため、羽根部12全体としての剛性を高めることできる。この結果、風車が回転したときに、回転板21,21に取付けられた風車用ブレード1の羽根部12の剛性を確保することができる。このため、風力により風車を効率的に回転させることができ、たとえば、風車による発電効率を高めることができる。
なお、羽根部12の周縁12aとは、風車用ブレード1を風車の回転板21,21に取付けた状態で、回転板21の回転軸に沿った方向から羽根部12を視たときの周縁のことであり、図2(a)に示す、風車用ブレードの正面視において、風車用ブレード1の羽根部12を視たときの周縁のことである。
3.外皮15について
外皮15は、羽根芯部13Aおよび取付け芯部13Bからなる芯材13の表面全体を覆っている。なお、上述した貫通孔19は、芯材13の取付け芯部13Bが外皮15に挟まれた位置に、これらを貫通するように形成されている。
外皮15は、強化繊維に合成樹脂が含浸された繊維強化樹脂からなる。繊維強化樹脂を構成する強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、チラノ繊維、玄武岩繊維、セラミックス繊維などの無機繊維;ステンレス繊維やスチール繊維などの金属繊維;アラミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサドール(PBO)繊維などの有機繊維;またはボロン繊維などが挙げられる。強化繊維は、一種単独で用いられてもよく、二種以上が併用されてもよい。なかでも、炭素繊維、ガラス繊維、またはアラミド繊維が好ましく、炭素繊維がより好ましい。これらの強化繊維は、軽量であるにも関わらず優れた機械的強度を有している。
強化繊維としては、長繊維または短繊維のいずれであってもよいが、所望の形状に加工された強化繊維基材として用いられることが好ましい。強化繊維基材としては、強化繊維を用いてなる織物基材、編物基材、不織布、または強化繊維を一方向に引き揃えた繊維束(ストランド)を糸で結束(縫合)してなる面材などが挙げられる。本実施形態では、強化繊維基材は、長繊維が織り込まれた織物基材であり、織物基材の織り方としては、平織、綾織、朱子織などが挙げられる。繊維強化基材は、一枚の繊維強化基材のみを積層せずに用いてもよく、複数枚の繊維強化基材を積層して積層繊維強化基材として用いてもよい。
合成樹脂は、強化繊維に含浸されて、強化繊維同士を結合する樹脂である。含浸させた合成樹脂によって、強化繊維同士を結着一体化させることができる。強化繊維に含浸させる合成樹脂は、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂のいずれの樹脂であってもよいが、より好ましくは、熱硬化性樹脂である。
熱硬化性樹脂としては、特に限定されず、例えば、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、マレイミド系樹脂、ビニルエステル系樹脂、シアン酸エステル系樹脂、またはマレイミド系樹脂とシアン酸エステル系樹脂を予備重合した樹脂などが挙げられる。熱硬化性樹脂は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。なかでも、エポキシ系樹脂、またはビニルエステル系樹脂が好ましい。これらの合成樹脂によれば、弾性に優れた繊維強化樹脂を形成することができ、得られる風車用ブレード1の耐衝撃性を向上させることができる。また、熱硬化性樹脂には、硬化剤、硬化促進剤などの添加剤が含有されていてもよい。繊維強化樹脂は、シート・モールディング・コンパウンド(SMC)により成形されてもよい。
繊維強化樹脂における熱硬化性樹脂の含有量は、20〜80重量%が好ましく、30〜70重量%がより好ましい。熱硬化性樹脂の含有量が少な過ぎると、強化繊維同士の結着性が不十分となるおそれがある。また、熱硬化性樹脂の含有量が多過ぎると、外皮15の機械的強度が低下して、風車用ブレード1の耐衝撃性を十分に向上させることができないおそれがある。
本実施形態では、羽根部12の先端面12cにおける外皮15の強化繊維の密度は、羽根部12の他部分の外皮15の強化繊維の密度よりも低い。具体的には、強化繊維が、炭素繊維である場合、羽根部12の先端面12cにおける外皮15の強化繊維の密度は、1.4〜1.9g/mの範囲にあることが好ましい。羽根部12のそれ以外の部分(他の部分)の外皮15の密度は、羽根部12の先端面12cにおける外皮15の強化繊維の密度が低いことを前提に、1.5〜2.0g/mの範囲にあることが好ましい。
このように、羽根部12の先端面12cにおける外皮15の強化繊維の密度を、羽根部12の他部分の外皮15の強化繊維の密度よりも低くしたので、羽根部12の先端側の質量の増加を低減することができる。これにより、風車用ブレード1が回転板21に取付けられた風車の振れを抑え、より安定して風車を回転させることができる。
4.風車用ブレード1の製造方法
以下に風車用ブレード1の製造方法を説明する。図5は、外皮に相当するプリプレグ15A,15A同士を芯材13に貼り合わせて、風車用ブレード1をプレス成形する前の状態を示した模式的斜視図である。
まず、型内発泡成形法により、風車用ブレード1の芯材13となる、樹脂ビーズの発泡成形体を製造する。具体的には、芯材13の形状に応じた成形型(図示せず)内に、発泡剤を含む予備発泡した樹脂ビーズを充填し、熱水や水蒸気などの熱媒体によって樹脂ビーズを加熱してさらに発泡させ、樹脂ビーズの発泡圧によって樹脂ビーズ同士を融着一体化する。
これにより、羽根芯部13Aと取付け芯部13Bとが一体的に成形された、芯材13を得ることができる。得られた芯材13の羽根芯部13Aの形状に起因して、羽根芯部13Aを構成する発泡樹脂のうち、羽根部12の周縁12aに沿った部分13aの発泡樹脂の密度が、羽根芯部13Aの内部13bの発泡樹脂の密度よりも高くなる(たとえば、図2(a)参照)。
次に、図5に示すように、風車用ブレード1の形状に応じたキャビティCが形成された下型41と上型42とを準備し、下型41に外皮に相当するプリプレグ15Aを配置し、その上に、芯材13を配置し、さらにその上を、プリプレグ15Aで覆う。プリプレグ15Aには、たとえば、上述した強化繊維からなる織物基材に、未硬化の熱硬化性樹脂(合成樹脂)を含浸させたものを用いる。なお、合成樹脂は、熱可塑性樹脂であってもよい。
この状態で、下型41と上型42を加熱しながら、上型42を下型41に移動させて、これらを型締めし、合成樹脂が熱硬化性樹脂である場合には、その硬化温度以上で(また合成樹脂が熱可塑性樹脂である場合には、その軟化点以上)で加熱しつつ、風車用ブレード1をプレス成形する。この際、羽根部12の先端面12cとして成形されるプリプレグ15Aの部分は、他のプリプレグ15Aの部分に比べて、型締め時に、大きく流動する。これにより、羽根部12の先端面12cにおける外皮15の強化繊維の密度が、羽根部12の他部分の外皮15の強化繊維の密度よりも、低くなる。
さらに、型締め方向におけるプリプレグ15Aの厚みに対する羽根芯部13Aの厚みの比率は、羽根部12の周縁12aに沿った部分が最も大きくなる。このため、羽根芯部13Aの周縁12aに沿った部分13aの発泡樹脂は、他の部分の樹脂よりも、型締め時により大きな荷重で加圧される。この結果、羽根芯部13Aを構成する発泡樹脂のうち、羽根部12の周縁12aに沿った部分13aの発泡樹脂の密度を、部分13aに囲まれた内側の表面の発泡樹脂の密度よりも高くすることができる。
5.風車用ブレード1の取付け構造
図6は、本実施形態に係る風車用ブレード1を回転板21,22に取付けた状態の要部拡大断面図である。図1に示すように、風車用ブレード1は、一対の回転板21,21で挟み込むようにして、一対の回転板21,21に取付けられる。
具体的には、図1および図6に示すように、風車用ブレード1の取付け部11に形成された3つの貫通孔19を利用して、風車用ブレード1を回転板21,21に取付ける。まず、貫通孔19に、後述するボルト61を案内するための円筒状のガイド材51と、リング状のガイド材52を配置する。
次に、風車用ブレード1の取付け部11の両側に、回転板21,21を挟み込む。この状態で、貫通孔19に、締結具の一部を構成するボルト61を貫通孔19の一方側から挿通する。次に貫通孔19の他方側から締結具の一部を構成するナット62を、ボルト61に螺着させ、これを締め込む。
これにより、貫通孔19にボルト61を挿通し、風車用ブレード1と回転板21,21とを挟み込むように、ボルト61にナット62を締結し、風車用ブレード1を回転板21,21に固定することができる。この際、風車用ブレード1の取付け部11の取付け芯部13Bは、ボルト61とナット62の締結力により圧縮される。そして、圧縮された取付け芯部13Bの復元力に起因した反力がボルト61とナット62に作用する。この反力により、ボルト61とナット62との緩みを低減することができる。
以上、本発明の実施の形態を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態及び実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更があっても、それらは本発明に含まれるものである。
たとえば、本実施形態では、芯材は、取付け芯部と羽根芯部の双方を一体的に成形したものであるが、少なくとも羽根芯部の発泡樹脂の密度の関係が上述した範囲を満たせば、これらが分離された状態であってもよい。
1:風車用ブレード、11:取付け部、12:羽根部、13:芯材、13A:羽根芯部、13B:取付け芯部、19:貫通孔、12:羽根部、15:外皮、19:貫通孔

Claims (4)

  1. 風車の回転体に取付けられる取付け部と、前記取付け部から延在した羽根部とを備えた風車用ブレードであって、
    前記風車用ブレードは、少なくとも前記羽根部の形状に応じて型内発泡成形法により一体的に成形された、樹脂ビーズの発泡成形体からなる芯材と、
    前記芯材の表面を覆うように形成された繊維強化樹脂からなる外皮と、を備えており、
    前記芯材のうち、前記羽根部の周縁に沿った部分の発泡樹脂の密度は、前記芯材の内部の発泡樹脂の密度よりも高く、
    前記羽根部の前記周縁は、前記風車用ブレードを前記回転体に取付けた状態で、前記回転体の前記回転軸に沿った方向から前記羽根部を視たときの羽根部の周縁であることを特徴とする風車用ブレード。
  2. 前記羽根部の先端面における外皮の強化繊維の密度は、前記羽根部の他部分の外皮の強化繊維の密度よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の風車用ブレード。
  3. 前記芯材は、前記取付け部の形状に応じて形成された部分と、前記羽根部の形状に応じて形成された部分とが、一体的に成形された樹脂ビーズの発泡成形体からなることを特徴とする請求項1または2に記載の風車用ブレード。
  4. 前記取付け部には、前記芯材が前記外皮に挟まれた位置において、前記風車用ブレードを前記回転体に固定するための締結具が挿通される貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の風車用ブレード。
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