JP6864223B2 - 光偏波回転素子及び光トランシーバ - Google Patents

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Description

本発明は、光偏波回転素子及び光トランシーバに関するものである。
光偏波回転素子は、例えば、偏波多重光伝送システムにおいて、偏波した光信号の偏波状態を変換するために用いられる。光偏波回転素子では、偏波光からなる光信号の偏波面を回転させることにより、例えばTEモードの光信号がTMモードの光信号に変換される。具体的に、光偏波回転素子として、TE0モードの光信号が入射した場合には偏波面を回転することなくTE0モードの光信号のままで出力され、TM0モードの光信号が入射した場合にはTE1モードに偏波面を回転した光信号を出力するものがある。
国際公開第2015/133140号 特許第5728140号公報
H. Guan et. al,"High efficiency biwavelength polarization splitter rotator on the SOI platform" IEEE PHOTONICS TECHNOLOGY LETTERS, Vol. 27, No. 5, 518 (2015).
図1は、従来の光偏波回転素子の概略構成を示す模式図であり、(a)が平面図、(b)が(a)における破線I−I'及び破線II−II'に沿った断面図である。
この光偏波回転素子は、シリコン等の半導体からなり、チャネル導波路部101と、光偏波ローテータ部102と、方向性結合器103とを備えている。
チャネル導波路部101は、横断面形状が矩形状で一定幅に形成された光導波路コアである。光偏波ローテータ部102は、光導波路コア102aと、その両側部に接続された光導波路コア102aよりも薄いスラブ層102bとを有している。光導波路コア102aは、横断面形状が矩形状あり、光伝搬方向に沿って、チャネル導波路部101の末端から徐々に幅広となるテーパ状に形成されている。スラブ層102bは、光伝搬方向に沿って、その幅がチャネル導波路部101の末端から始まり徐々に幅広となるテーパ状に形成されている。スラブ層102bは、理想的には、光偏波ローテータ部102の先端において無限小のスラブ層幅によるリブチャネル変換が行われる。方向性結合器103は、第1導波路103aと、これと所定距離(ギャップ)だけ離間して並行して設けられた第2導波路103bとを有している。
チャネル導波路部101、光偏波ローテータ部102、及び方向性結合器103の第1導波路103aが、1本の光導波路コアとして一体形成されている。方向性結合器103の第2導波路103bが、上記の光導波路コアと独立した1本の光導波路として形成されている。
この光偏波回転素子においては、TE0モードの光信号が入力された場合には、TE0モードの光信号のまま方向性結合器103の第1コア103aの末端から出力される。一方、TM0モードの光信号が入力された場合には、光偏波ローテータ部102で先ずTE1モードに変換され、更に方向性結合器103でTE0モードの光信号に変換されて、第2コア103bの末端から出力される。
図2は、従来の光偏波回転素子における光偏波回転について説明する図であり、(a)が光偏波ローテータ部における各位置を示す模式図、(b)が(a)の各位置と屈折率との関係を示す特性図である。
図2(b)のように、TE0モードの光信号は、他のモードとのカップリングが生じることなく、そのまま伝搬する。これに対して、TM0モードの光信号は、TE1モードとTM0モードとが混成したハイブリッドモードを経た後、TE1モードの光信号に変換される(非特許文献1を参照)。
しかしながら、従来の光偏波回転素子には、以下のような問題がある。
この光偏波回転素子において、チャネル導波路部と光偏波ローテータ部との境界部分(リブチャネル変換部分)では、理想的にはスラブ層の幅は無限小値である。ところが実際上は、光偏波回転素子を作製する際に用いるマスクパターンの位置合せ精度には限界があり、スラブ層はリブチャネル変換部分で有限幅を持つことになる。光偏波ローテータ部は光伝播方向に沿って徐々に幅広となる形状とされていることから、リブチャネル変換部分におけるコア幅は小さい。このように光導波路コアの幅狭箇所でスラブ層に幅が急峻に変化する部分が存在すると、当該部分で反射損失が増大する。
また、マスクパターンの位置合せ精度に起因して、リブチャネル変換部において光導波路コアの左右の側面でスラブ層に段差が生じることがある。この場合、スラブ層が光導波路コアの一方の側面にしかない部分が形成され、スラブ層のない他方の側面にはエッチングによる荒れが発生することがあり、更なる反射損失が惹起されるという問題もある。
本発明は、反射損失の発生を抑制し、信頼性の高い光偏波回転素子及びこれを適用した光トランシーバを提供することを目的とする。
一つの観点では、光偏波回転素子は、光伝搬方向に沿って、徐々に幅広となり、最大幅部分を境界として徐々に幅狭となる第1コアと、前記第1コアの光伝搬方向に沿った末端と接続された第2コアとを有するコア層と、前記第1コアにおける光伝搬方向に沿った前記最大幅部分の前方箇所から前記第2コアの末端に架けて、前記コア層に一体形成されて接続されたスラブ層とを備えている。前記スラブ層は、前記第2コアに接続された部分が光伝搬方向に沿って前記第2コアの少なくとも途中まで徐々に幅広とされている。
一つの観点では、光トランシーバは、光送信器と、光受信器とを備えており、前記光受信器は、入力光をTE偏光とTM偏光とに分割する光偏波分割素子と、偏波光の偏波面を回転して出力する光偏波回転素子とを有しており、前記光偏波回転素子は、光伝搬方向に沿って、徐々に幅広となり、最大幅部分を境界として徐々に幅狭となる第1コアと、前記第1コアの光伝搬方向に沿った末端と接続された第2コアとを有するコア層と、前記第1コアにおける光伝搬方向に沿った前記最大幅部分の前方箇所から前記第2コアの末端に架けて、前記コア層の側面に一体形成されて接続されたスラブ層とを備えている。前記スラブ層は、前記第2コアに接続された部分が光伝搬方向に沿って前記第2コアの少なくとも途中まで徐々に幅広とされている。
一つの側面では、反射損失の発生を抑制し、信頼性の高い光偏波回転素子、及びこの光偏波回転素子を適用した光トランシーバが実現する。
従来の光偏波回転素子の概略構成を示す模式図である。 従来の光偏波回転素子における光偏波回転について説明する図である。 第1の実施形態による光偏波回転素子の構成を示す概略平面図である。 第1の実施形態による光偏波回転素子のモード変換について示す平面図である。 第1の実施形態による光偏波回転素子の製造方法について工程順に示す概略断面図である。 図5に引き続き、第1の実施形態による光偏波回転素子の製造方法について工程順に示す概略断面図である。 図6に引き続き、第1の実施形態による光偏波回転素子の製造方法について工程順に示す概略断面図である。 第1の実施形態の実施例による光偏波回転素子の一例を示す概略平面図である。 第1の実施形態の変形例の概略構成を示す平面図である。 第2の実施形態による光トランシーバの概略構成を示す模式図である。
以下、好適な諸実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1の実施形態]
本実施形態では、光偏波回転素子を開示し、その構成及び製造方法について、図面を用いて詳細に説明する。
(光偏波回転素子の構成)
図3は、本実施形態による光偏波回転素子の構成を示す概略平面図であり、(a)が平面図、(b)が(a)における破線I−I'及び破線II−II'に沿った断面図である。
この光偏波回転素子は、シリコン等の半導体からなり、リブチャネル変換部11と、光偏波ローテータ部12と、方向性結合器13とを備えている。
リブチャネル変換部11は、第1コア11a及び第1スラブ11bを備えている。
第1コア11aは、横断面形状が矩形状であって、光伝搬方向に沿って、徐々に幅広となる第1部分11a1と、最大幅部分11Aを境界として徐々に幅狭となる第2部分11a2とを有している。
第1スラブ11bは、光伝搬方向に沿った最大幅部分11Aの前方箇所、ここでは最大幅部分11Aから第2部分11a2の末端に架けて第2部分11a2の両側部に、作製プロセスにおける重ね合わせ露光の位置合わせ誤差を考慮して一定幅で接続されている。
光偏波ローテータ部12は、第2コア12a及び第2スラブ12bを有している。
第2コア12aは、光伝搬方向に沿って、徐々に幅広とされている第1部分12a1と、第1部分12a1よりも大きい割合(大きいテーパ角)で徐々に幅広とされている第2部分12a2とを有している。第1スラブ11bの幅は、第2コア12aの最小幅、即ち第2コア12aの先端の幅以下とされている。
第2スラブ12bは、光伝搬方向に沿って、第1部分12a1に接続された部分であって徐々に幅広とされている第1部分12b1と、第2部分12a2に接続された部分であって徐々に幅狭とされている第2部分12b2とを有している。
方向性結合器13は、第2コア12aに接続された第1導波路13aと、これと所定距離(ギャップ)だけ離間して並行して設けられた第2導波路13bとを有している。
この光偏波回転素子では、リブチャネル変換部11、光偏波ローテータ部12、及び方向性結合器13の第1導波路13aが、1本の光導波路として一体形成されている。方向性結合器13の第2導波路13bが、上記の光導波路と独立した1本の光導波路コアとして形成されている。ここで、リブチャネル変換部11の第1コア11a、光偏波ローテータ部12の第2コア12a、及び方向性結合器13の第1導波路13aが、1本のコア層として一体形成されている。リブチャネル変換部11の第1スラブ11b及び光偏波ローテータ部12の第2スラブ12bが、1本のスラブ層として一体形成されている。
図4は、本実施形態による光偏波回転素子のモード変換について示す平面図である。
この光偏波回転素子においては、リブチャネル変換部11の先端から所定モードの光信号が入力される。TE0モードの光信号が入力された場合には、TE0モードの光信号のまま方向性結合器13の第1コア13aの末端から出力される。一方、TM0モードの光信号が入力された場合には、光偏波ローテータ部12で先ずTE1モードに変換され、更に方向性結合器13でTE0モードの光信号に変換されて、第2コア13bの末端から出力される。
本実施形態による光偏波回転素子では、リブチャネル変換部11において、(1)第1コア11aの第1部分11a1が最大幅部分11Aまで徐々に幅広となる形状とされ、(2)第1スラブ11bが最大幅部分11Aの前方箇所から第1コア11aの末端に架けて形成されている。(1)の構成では、光入力部から徐々に幅広となるコア形状により、反射損失が抑制される。(2)の構成では、最大幅部分11Aの近傍である前方箇所において、当該前方箇所における第1コア11aの幅が第1コア11aの末端(第2コア12aの先端)よりも広い。この場合、前方箇所が第1スラブ11bの幅が急峻に変化する部分であるところ、前方箇所が幅広であるため、前方箇所における反射損失が抑制される。このように、(1),(2)の構成が相俟って、前方箇所においてリブチャネル変換部分としてスラブ層幅が急峻に変化する部分が存在しても、反射損失の発生が可及的に抑えられることになる。
本実施形態による光偏波回転素子では、リブチャネル変換部11の第1スラブ11bの幅は、光偏波ローテータ部12の第2コア12aの最小幅、即ち第2コア12aの先端の幅以下とされている。第1スラブ11bの幅を広くすると、リブチャネル変換部11でも光偏波回転が生じてしまう。この場合、光偏波ローテータ部12の第2コア12aの先端では、TE1モードはカットオフとなっているため、変換されたTE1モードは光損失となる。本実施形態では、第1スラブ11bの幅を上記のように狭くすることにより、リブチャネル変換部11における光偏波回転及びそれに伴う光損失の発生が抑止される。
本実施形態による光偏波回転素子では、光偏波ローテータ部12において、第2コア12aは、第1部分12a1では、光伝搬方向に沿って徐々に幅広とされている。第2スラブ12bは、第1部分12b1では光伝搬方向に沿って徐々に幅広とされている。この構成により、所期の光偏波回転を確実に得ることができる。
また、光偏波ローテータ部12において、第2コア12aは、第1部分12a1と接続された第2部分12a2では、光伝搬方向に沿って第1部分12a1よりも大きい割合で徐々に幅広とされている。光偏波回転素子において、第2部分12a2の末端以降の部位では、光偏波回転は生じない。そのため、第2部分12a2では第1部分12a1よりもテーパ角を大きくすることにより、光偏波回転素子の全体の素子長が短縮されている。
(光偏波回転素子の製造方法)
図5〜図7は、本実施形態による光偏波回転素子の製造方法について工程順に示す概略断面図である。
先ず、図5(a)に示すように、SOI基板21上にレジストマスク22を形成する。
詳細には、SOI基板21のシリコン層21a上にシリコン酸化膜21bが形成されたSOI基板21を用意し、シリコン酸化膜21b上にレジストを塗布する。レジストを電子線リソグラフィーにより加工し、レジストマスク22を形成する。レジストマスク22は、リブチャネル変換部11、光偏波ローテータ部12、及び方向性結合器13の第1導波路13aの1本の光導波路コアに対応する第1マスク22aと、方向性結合器13の第2導波路13bに対応する第2マスク22bとからなる。
続いて、図5(b)に示すように、ハードマスク23を形成する。
詳細には、レジストマスク22を用いて、シリコン層21aの表面が露出するまでシリコン酸化膜21bをドライエッチングする。これにより、シリコン酸化膜21bからなるハードマスク23が形成される。ハードマスク23は、第1マスク22aに対応する第1マスク23aと、第2マスク22bに対応する第2マスク23bとからなる。
レジストマスク22は、アッシング処理又は薬液処理により除去される。
続いて、図6(a)に示すように、シリコン層21aをエッチングする。
詳細には、ハードマスク23を用いて、シリコン層21aをその膜厚方向の途中までドライエッチングする。図6(a)におけるハードマスク23の周辺のシリコン層21aは、図5(b)におけるハードマスク23の周辺のシリコン層21aよりも薄い厚みとされる。
ハードマスク23は、薬液処理により除去される。
続いて、図6(b)に示すように、レジストパターン24を形成する。
詳細には、シリコン層21aの全面にレジストを塗布し、リソグラフィーによりレジストを加工する。これにより、レジストパターン24が形成される。レジストパターン24は、その端部24Aが、重ね合わせ露光の位置合わせ誤差を見込んで、余裕を持たせた所定幅となるように形成される。レジストマスク24は、リブチャネル変換部11、光偏波ローテータ部12、及び方向性結合器13の第1導波路13aの1本の光導波路に対応する第1マスク24aと、方向性結合器13の第2導波路13bに対応する第2マスク24bとからなる。
続いて、図7(a)に示すように、シリコン層21aをエッチングする。
詳細には、レジストパターン24を用いて、シリコン層21aをその膜厚方向に全て(シリコン層21a下のシリコン酸化膜21cが露出するまで)ドライエッチングする。このとき、レジストパターン24により、リブチャネル変換部11の第1スラブ11bは、最大幅部分11Aにおいて、重ね合わせ露光の位置合わせ誤差を見込んで余裕を持たせた所定幅に形成される。
続いて、図7(b)に示すように、レジストパターン24をアッシング処理又は薬液処理により除去する。
以上により、SOI基板21上に本実施形態による光偏波回転素子が形成される。
本実施形態では、リブチャネル変換部11の第1スラブ11bについて、最大幅部分11Aにおいて重ね合わせ露光の位置合わせ誤差を見込んで余裕を持たせて所定幅に形成する。この場合、最大幅部分11Aにおいて、第1スラブ11bの幅が急峻に変化するリブチャネル変換部分が形成されるが、第1コア11aでは最大幅部分11Aが他の部位のコア幅よりも幅広に形成されるため、反射損失が抑制される。
(実施例)
以下、第1の実施形態による光偏波回転素子について、各部の寸法の一例を具体的に示した実施例について説明する。
図8は、本実施例による光偏波回転素子の一例を示す概略平面図である。
この光偏波回転素子は、例えば波長1.55μmの入力光を想定した設計とされている。コア高さは0.22μm程度、スラブ層厚は0.1μm程度とされている。
リブチャネル変換部11については、第1コア11aの第1部分11a1の入力部幅(最小幅)が0.49μm程度、長さが50μm程度とされ、最大幅部分11Aの幅(最大幅)が2μm程度とされている。最大幅がこの程度確保されることにより、第1スラブ11bの幅に急峻な変化が生じても、反射損失が抑制される。第1コア11aの第2部分11a2の末端幅が0.4μm程度、長さが10μm程度とされている。第2部分11a2は、その長さを小さくし過ぎると、第2部分11a2の側壁における光散乱損失が増大する。一方、その長さを大きくし過ぎると、リブチャネル変換部11における不要なTE1モードへの変換が生じ易くなる。そこで、このようなトレードオフの関係を考慮して、第2部分11a2の長さは例えば10μm程度とされている。第1スラブ11bの幅は、作製プロセスにおける重ね合わせ露光の位置合わせ誤差程度の0.1μm程度の一定値とされている。
光偏波ローテータ部12については、長さが100μm程度、第2コア12aの第1部分12a1の末端幅が0.65μm程度、第2部分12a2の末端幅が1.45μm程度とされている。第2スラブ12bは、0.1μm程度の先端幅から徐々に幅広となり、第2部分12a2の両側部で徐々に幅狭となって末端幅が0.1μm程度とされている。偏波ローテータ12の先端では、TE0モード及びTM0モードが許容モードとされており、TEモードはカットオフとなる。
方向性結合器13については、結合長が50μm程度されており、第1コア13aの幅が1.25μm程度、第2コア13bの幅が0.61μm程度、第1コア13aと第2コア13bのギャップが0.12μm程度とされている。この方向性結合器13では、第1コア13aの屈折率と第2コア13bの屈折率とが略同じであるため、結合長を調整することにより、第1コア13aのTE1モードの信号光をTE0モードの信号光として第2コア13bから取り出すことができる。なお、TE0モードの信号光については、上記の結合長ではモードの移行が起こることはなく、そのまま通過する。
(変形例)
以下、第1の実施形態の変形例について説明する。本変形例では、第1の実施形態と同様に光偏波回転素子を開示するが、そのスラブ層の形状が一部異なる点で第1の実施形態と相違する。
図9は、第1の実施形態の変形例の概略構成を示す平面図である。なお、変形例による光偏波回転素子は、リブチャネル変換部以外の構成は第1の実施形態による光偏波回転素子と同様であり、第1の実施形態による光偏波回転素子と同じ構成部材については同符号を付して詳しい説明を省略する。
この光偏波回転素子は、シリコン等の半導体からなり、リブチャネル変換部31と、光偏波ローテータ部12と、方向性結合器13とを備えている。
リブチャネル変換部31、光偏波ローテータ部12、及び方向性結合器13の第1導波路13aが、1本の光導波路として一体形成されている。方向性結合器13の第2導波路13bが、上記の光導波路と独立した1本の光導波路コアとして形成されている。
リブチャネル変換部31は、第1コア31a及び第1スラブ31bを備えている。
第1コア31aは、横断面形状が矩形状であって、光伝搬方向に沿って、徐々に幅広となる第1部分31a1と、最大幅部分31Aを境界として徐々に幅狭となる第2部分31a2とを有している。
第1スラブ31bは、光伝搬方向に沿った最大幅部分31Aの前方箇所、ここでは最大幅部分31Aから第2部分31a2の末端に架けて第2部分31a2の両側部に、最大幅部分31Aから徐々に幅広とされている。即ち第1スラブ31bは、理想的には最大幅部分31Aで無減少幅であり、末端(例えば幅0.1μm程度)に向かうにつれて徐々に幅広となるテーパ状に形成されている。
この光偏波回転素子では、リブチャネル変換部31、光偏波ローテータ部12、及び方向性結合器13の第1導波路13aが、1本の光導波路として一体形成されている。方向性結合器13の第2導波路13bが、上記の光導波路と独立した1本の光導波路コアとして形成されている。ここで、リブチャネル変換部31の第1コア31a、光偏波ローテータ部12の第2コア12a、及び方向性結合器13の第1導波路13aが、1本のコア層として一体形成されている。リブチャネル変換部31の第1スラブ31b及び光偏波ローテータ部12の第2スラブ12bが、1本のスラブ層として一体形成されている。
変形例による光偏波回転素子では、リブチャネル変換部位となる第1スラブ31bの先端が可及的に幅狭とされているため、更なる反射損失の抑制が実現される。
この光偏波回転素子を作製する際には、重ね合わせ露光の位置合わせ誤差が存在することから、実際には第1スラブ31bの先端を無減少幅とすることはできない。そのため、第1スラブ31bの先端は、最大幅部分31Aの前方箇所で幅が急峻に変化するように形成されたり、第1コア31aの第2部分31a2の左右の側面で段差が生じることがある。この場合でも、第1コア31aにおいて、最大幅部分31Aが他の部位のコア幅よりも幅広に形成されるため、反射損失が抑制されることになる。
なお、第1の実施形態及び変形例では、光偏波回転素子はSOI基板のシリコン層から形成される場合を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、シリコン層の替わりにInP等の他の半導体を用いて光偏波回転素子を形成しても良い。半導体以外にも、例えばガラス等を用いることも可能である。
(第2の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態及び変形例から選ばれた一種の光偏波回転素子を備えた光トランシーバを例示する。
図10は、第2の実施形態による光トランシーバの概略構成を示す模式図である。
この光トランシーバは、光送信器(Tx)41及び光受信器(Rx)51を備えている。
光送信器41は、レーザ42、スプリッタ43、IQ変調器44a,44b、及び偏波回転素子45、及びカプラ46を有している。
レーザ42は、TE偏光のレーザ光を発振する。スプリッタ43は、レーザ42から出力されたレーザ光を2つに分岐する。IQ変調器44a,44bは、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)変調を行う。偏波回転素子45は、第1の実施形態及び変形例から選ばれた一種の偏波回転素子である。カプラ46は、レーザ光を合波して出力する。
光送信器41では、レーザ42から出力されたTE偏光はスプリッタ43で2つのTM偏光に分岐され、IQ変調器44a,44bにそれぞれ入力する。IQ変調器44a,44bでQAM変調されたTE偏光は、偏波回転素子45においてIQ変調器44bからのTM偏光のみ偏波が回転してTM偏光とされる。IQ変調器44aからのTE偏光と、偏波回転素子45によるTM偏光とがカプラ46で合波され、出力シグナルとして出力される。
光受信器51は、入力シグナルにTE偏光とTM偏光とが混合しているため、双方の偏光成分を受光するものであり、光偏波分割素子52、光偏波回転素子53、及び受光器54a,54bを有している。
光偏波分割素子52は、入力シグナルをTE偏光とTM偏光とに分割する。偏波回転素子53は、第1の実施形態及び変形例から選ばれた一種の偏波回転素子である。受光器54a,54bは、光偏波分割素子52及び偏波回転素子53からの光を受光する。
光受信器51では、TE偏光とTM偏光とが混合する入力シグナルが光偏波分割素子52でTE偏光とTM偏光とに分割される。TE偏光は、受光器54aで受光される。TM偏光は、偏波回転素子53において偏波が回転してTM偏光とされ、受光器54bで受光される。
本実施形態によれば、反射損失の発生を抑制する光偏波回転素子45,53を備えた信頼性の高い光トランシーバが実現する。
以下、光偏波回転素子及び光トランシーバの諸態様について、付記としてまとめて記載する。
(付記1)光伝搬方向に沿って、徐々に幅広となり、最大幅部分を境界として徐々に幅狭となる第1コアと、前記第1コアの光伝搬方向に沿った末端と接続された第2コアとを有するコア層と、
前記第1コアにおける光伝搬方向に沿った前記最大幅部分の前方箇所から前記第2コアの末端に架けて、前記コア層に接続されたスラブ層と
を備えたことを特徴とする光偏波回転素子。
(付記2)前記スラブ層は、前記第1コアに接続された部分で一定幅とされていることを特徴とする付記1に記載の光偏波回転素子。
(付記3)前記スラブ層は、前記第1コアに接続された部分が光伝搬方向に沿って前記最大幅部分の前方箇所から徐々に幅広とされていることを特徴とする付記1に記載の光偏波回転素子。
(付記4)前記スラブ層は、前記第2コアに接続された部分が光伝搬方向に沿って前記第2コアの少なくとも途中まで徐々に幅広とされていることを特徴とする付記1〜3のいずれか1項に記載の光偏波回転素子。
(付記5)前記スラブ層は、前記第1コアに接続された部分の幅が前記第2コアの最小幅以下とされていることを特徴とする付記1〜4のいずれか1項に記載の光偏波回転素子。
(付記6)前記第2コアは、光伝搬方向に沿って徐々に幅広とされていることを特徴とする付記1〜5のいずれか1項に記載の光偏波回転素子。
(付記7)前記第2コアは、光伝搬方向に沿って、徐々に幅広とされている第1部分と、前記第1部分よりも大きい割合で徐々に幅広とされている第2部分とを有することを特徴とする付記1〜6のいずれか1項に記載の光偏波回転素子。
(付記8)前記第2コアの末端に接続された第3コアと、前記第3コアと離間して並行して配された第4コアとを有する方向性結合器を備えており、
前記第3コアは、前記第4コアよりも幅広とされていることを特徴とする付記1〜7のいずれか1項に記載の光偏波回転素子。
(付記9)光送信器と、
光受信器と
を備えており、
前記光受信器は、入力光をTE偏光とTM偏光とに分割する光偏波分割素子と、偏波光の偏波面を回転して出力する光偏波回転素子とを有しており、
前記光偏波回転素子は、
光伝搬方向に沿って、徐々に幅広となり、最大幅部分を境界として徐々に幅狭となる第1コアと、前記第1コアの光伝搬方向に沿った末端と接続された第2コアとを有するコア層と、
前記第1コアにおける光伝搬方向に沿った前記最大幅部分の前方箇所から前記第2コアの末端に架けて、前記コア層の側面に接続されたスラブ層と
を備えたことを特徴とする光トランシーバ。
11,31 リブチャネル変換部
11a,31a 第1コア
11a1,12a1,12b1,31a1 第1部分
11a2,12a2,12b2,31a2 第2部分
11b,31b 第1スラブ
11A,31A 最大幅部分
12,102 光偏波ローテータ部
12a 第2コア
第1部分
12b 第2スラブ
13,103 方向性結合器
13a,103a 第1導波路
13b,103b 第2導波路
21 SOI基板
21a シリコン膜
21b,21c シリコン酸化膜
22,24 レジストマスク
22a,23a,24a 第1マスク
22b,23b,24b 第2マスク
23 ハードマスク
24A 端部
41 光送信器(Tx)
42 レーザ
43 スプリッタ
44a,44b IQ変調器
45,53 光偏波回転素子
46 カプラ
51 光受信器(Rx)
52 光偏波分割素子
54a,54b 受光器
101 チャネル導波路部

Claims (6)

  1. 光伝搬方向に沿って、徐々に幅広となり、最大幅部分を境界として徐々に幅狭となる第1コアと、前記第1コアの光伝搬方向に沿った末端と接続された第2コアとを有するコア層と、
    前記第1コアにおける光伝搬方向に沿った前記最大幅部分の前方箇所から前記第2コアの末端に架けて、前記コア層に一体形成されて接続されたスラブ層と
    を備えており、
    前記スラブ層は、前記第2コアに接続された部分が光伝搬方向に沿って前記第2コアの少なくとも途中まで徐々に幅広とされていることを特徴とする光偏波回転素子。
  2. 前記スラブ層は、前記第1コアに接続された部分で一定幅とされていることを特徴とする請求項1に記載の光偏波回転素子。
  3. 前記スラブ層は、前記第1コアに接続された部分が光伝搬方向に沿って前記最大幅部分の前方箇所から徐々に幅広とされていることを特徴とする請求項1に記載の光偏波回転素子。
  4. 前記スラブ層は、前記第1コアに接続された部分の幅が前記第2コアの最小幅以下とされていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の光偏波回転素子。
  5. 前記第2コアは、光伝搬方向に沿って、徐々に幅広とされている第1部分と、前記第1部分よりも大きい割合で徐々に幅広とされている第2部分とを有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の光偏波回転素子。
  6. 光送信器と、
    光受信器と
    を備えており、
    前記光受信器は、入力光をTE偏光とTM偏光とに分割する光偏波分割素子と、偏波光の偏波面を回転して出力する光偏波回転素子とを有しており、
    前記光偏波回転素子は、
    光伝搬方向に沿って、徐々に幅広となり、最大幅部分を境界として徐々に幅狭となる第1コアと、前記第1コアの光伝搬方向に沿った末端と接続された第2コアとを有するコア層と、
    前記第1コアにおける光伝搬方向に沿った前記最大幅部分の前方箇所から前記第2コアの末端に架けて、前記コア層の側面に一体形成されて接続されたスラブ層と
    を備えており、
    前記スラブ層は、前記第2コアに接続された部分が光伝搬方向に沿って前記第2コアの少なくとも途中まで徐々に幅広とされていることを特徴とする光トランシーバ。
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