JP6861594B2 - 列車運転支援装置、列車運転支援システム、及び列車運転支援方法 - Google Patents

列車運転支援装置、列車運転支援システム、及び列車運転支援方法 Download PDF

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Description

本発明は、列車運転支援装置、列車運転支援システム、及び列車運転支援方法に関し、列車の適切な運転操作を決定する列車運転支援装置、列車運転支援システム、及び列車運転支援方法に適用して好適なものである。
鉄道システムにおいて、個々の列車の走行は、制限速度を遵守し到着時刻や到着位置を正確に保つように行われる必要がある。
鉄道システムにおける列車の運転については、従来、計算機で算出した運転操作をシステムが自動的に実行する列車制御機能や、運転操作の切替点等の情報を提供することによって運転士の運転操作を支援し、定時性の確保や省エネルギー効果の向上を実現する列車運転支援機能を有する装置が提案及び実用化されている。なお、列車制御機能や列車運転支援機能は、少なくとも運転操作が実施される直前までには、望ましい運転操作の情報を決定しておく必要がある。
このような技術分野の先行技術として、例えば特許文献1の列車運行制御システムが開示されている。特許文献1に開示された列車運行制御システムは、再作成するランカーブに対して列車の位置・速度の乖離を回避可能にすることを目的とし、地上装置が、予測された設定時間経過後の列車の位置・速度の情報を用いて、設定時間経過後の時刻からランカーブを生成するランカーブ生成部を備えることを1つの特徴としている。
特開2015−177695号公報
ところで、鉄道システムにおける列車の走行は、走行ごとに変動する架線電圧や乗車率等の変動要因の影響を受けて、その加速度や減速度が変化する。このため、ある列車の走行パターンと全く同じ位置・速度の走行パターンによって異なる列車を走行させることはできず、運転操作の切替タイミングを事前に計算していたとしても、その操作を再現することは困難であった。すなわち、このような変動要因に対応しながら定時性の確保や省エネルギー効果の向上といったシステムの目標を実現する走行を実現するためには、リアルタイムで適切な運転操作を決定する必要がある。
しかし、列車に既に搭載されている列車システム(計算装置)では、使用可能な計算リソース及び通信リソースには限りがあり、列車制御機能や運転支援機能で使用可能な計算リソース及び通信リソースも制約を受ける。そのため、列車制御機能や運転支援機能の実現のために必要となる計算負荷や通信負荷が抑えられることが望まれる。また、通信の遅延発生に対応できることも求められる。
ここで、特許文献1に開示された列車運行制御システムでは、走行計算を車上の機器で行わずに地上の計算装置で行うことによって、車上の機器の計算負荷を低減することができる。しかし、特許文献1の列車運行制御システムでは、変動要因の影響に対応するために複数の条件下に応じた運転操作を送信するといった場合に、常に多数の条件下ごとの走行パターンを地上の計算装置から送信する必要があるため、通信リソースに対する負荷が大きくなってしまう。この結果、通信リソースが制限される機器のもとでは、十分な通信状況を維持することができなくなり、適切な運転操作の決定が行われなくなるおそれがある。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、計算リソース及び通信リソースに制限がある列車システムにおいて、定時性の確保や省エネルギー効果に期待できる運転操作の決定を支援可能な列車運転支援装置、列車運転支援システム、及び列車運転支援方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、所定の入力情報に基づいて列車の運転操作を決定する列車システムに対して、所定の入力情報の1つを構成する、運転操作の判定基準を提供する運転操作判定テーブルデータ情報を提供する列車運転支援装置であって、列車が走行する対象区間全体に関する位置、速度およびテーブル値の組み合わせの情報を有する定速テーブル情報および惰行テーブル情報を全体テーブル情報として作成する全体テーブル作成部と、全体テーブル情報から、列車の走行に影響を与える外的要因の変動範囲内で運転操作の切替が行われる領域の定速テーブル情報および惰行テーブル情報を限定し、該限定した定速テーブル情報および惰行テーブル情報を運転操作判定テーブルデータ情報として出力するテーブル領域限定部と、を備えることを特徴とする列車運転支援装置が提供される。
また、かかる課題を解決するため本発明においては、列車の運転操作を支援する列車運転支援システムであって、列車の位置を示す列車位置情報を出力する列車位置検出部と、列車の速度を示す列車速度情報を出力する列車速度検出部と、列車の走行に影響を与える外的要因の変動範囲を定めた外的要因範囲情報に基づいて、列車の位置及び列車の速度ごとに運転操作の判定基準を提供する運転操作判定テーブルデータ情報を作成及び出力する運転操作判定テーブルデータ作成部と、列車位置情報、列車速度情報、及び運転操作判定テーブルデータ情報に基づいて、運転操作を決定する運転操作決定部と、を備えることを特徴とする列車運転支援システムが提供される。そしてこの列車運転支援システムにおいて、運転操作判定テーブルデータ作成部は、列車が走行する対象区間全体に関するテーブル情報によって全体テーブル情報を作成する全体テーブル作成部と、全体テーブル情報から外的要因の変動範囲内で運転操作の切替が行われる領域のテーブル情報を限定し、該限定したテーブル情報を運転操作判定テーブルデータ情報として出力するテーブル領域限定部と、を有する。
また、かかる課題を解決するため本発明においては、列車の運転操作を支援する列車運転支援システムによる列車運転支援方法であって、列車の位置を示す列車位置情報を出力する列車位置検出ステップと、列車の速度を示す列車速度情報を出力する列車速度検出ステップと、列車の走行に影響を与える外的要因の変動範囲を定めた外的要因範囲情報に基づいて、列車の位置及び列車の速度ごとに運転操作の判定基準を提供する運転操作判定テーブルデータ情報を作成及び出力する運転操作判定テーブルデータ作成ステップと、列車位置情報、列車速度情報、及び運転操作判定テーブルデータ情報に基づいて、運転操作を決定する運転操作決定ステップと、を備えることを特徴とする列車運転支援方法が提供される。そしてこの列車運転支援方法では、運転操作判定テーブルデータ作成ステップに、列車が走行する対象区間全体に関するテーブル情報によって全体テーブル情報を作成する全体テーブル作成ステップと、全体テーブル情報から外的要因の変動範囲内で運転操作の切替が行われる領域のテーブル情報を限定し、該限定したテーブル情報を運転操作判定テーブルデータ情報として出力するテーブル領域限定ステップと、が含まれる。
本発明によれば、計算リソース及び通信リソースが制限されているなかでも、定時性の確保や省エネルギー効果に期待できる運転操作の決定を支援することができる。
本発明の一実施の形態に係る列車運転支援システムの機能構成図である。 本実施の形態に係る列車運転支援システムによる走行パターンのイメージを説明するための図である。 運転操作判定テーブルデータ情報の一例を説明するための図(その1)である。 運転操作判定テーブルデータ情報の一例を説明するための図(その2)である。 運転操作決定処理の処理手順例を示すフローチャートである。 運転操作判定テーブルデータ作成部の構成例を示す図である。 外的要因範囲情報の一例を示す図である。 運転操作判定テーブルデータ作成処理の処理手順例を示すフローチャートである。 運転操作判定テーブルデータ作成処理における走行パターンのシミュレーションのイメージを説明するための図である。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)列車運転支援システムの構成
まず、本発明の一実施の形態に係る列車運転支援システムの構成について説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る列車運転支援システムの機能構成図である。列車運転支援システム1は列車10の運転制御を行うシステムであって、例えば列車10に搭載された車上装置によって実現される。図1に例示したように、列車運転支援システム1は、運転操作判定テーブルデータ作成部11と、列車位置検出部12と、列車速度検出部13と、運転操作決定部14と、駆動装置制御部15と、表示部16と、を備えて構成される。
運転操作判定テーブルデータ作成部11は、運転操作の決定に必要な(運転操作の判定基準を提供する)情報である運転操作判定テーブルデータ情報とブレーキパターン情報とを計算する機能を有し、計算によって求めた運転操作判定テーブルデータ情報及びブレーキパターン情報を運転操作決定部14に出力する。運転操作判定テーブルデータ作成部11は、本発明の列車運転支援装置に相当し、例えば列車10に搭載された車上装置の計算機によって実現することができる。なお、運転操作判定テーブルデータ作成部11は、列車10の外部、例えば地上に設置された計算機器でも実現することができ、この場合は、運転操作判定テーブルデータ作成部11が計算した運転操作判定テーブルデータ情報とブレーキパターン情報が列車10に送信される。
列車位置検出部12は、列車10の位置を検出する機能を有し、検出した列車位置を運転操作決定部14に出力する。列車位置検出部12は、例えば軌道回路を用いた列車位置検出装置や、その他の一般的な測位装置等である。
列車速度検出部13は、列車10の速度を検出する機能を有し、検出した列車速度を運転操作決定部14に出力する。列車速度検出部13は、例えば速度発電機である。
運転操作決定部14は、各部から入力される情報(運転操作判定テーブルデータ情報、ブレーキパターン情報、列車位置情報、及び列車速度情報)に基づいて、列車10で行うべき運転操作に関する情報を含む運転操作情報を決定する機能を有する。運転操作決定部14は決定した運転操作情報を駆動装置制御部15及び表示部16に出力する。運転操作決定部14は、例えば列車10に搭載された車上装置の計算機によって実現することができる。
駆動装置制御部15は、モーターやエンジン等の駆動制御を行う機能を有し、運転操作決定部14から出力された運転操作情報に基づいて駆動制御を行うことによって、列車運転支援システム1が意図する列車走行を実現する。駆動装置制御部15は、例えば列車10の駆動制御パネルである。
表示部16は、表示機能を有し、運転操作決定部14から出力された運転操作情報に基づいて、列車運転支援システム1で決定された列車走行に関する情報を表示する。表示部16は、例えば一般的なディスプレイや表示盤等によって実現され、列車10の運転台のモニタや運転士が保持する端末等であってもよい。
(2)本実施の形態による走行パターン
次に、本実施の形態に係る列車運転支援システム1が意図する走行パターン(本実施の形態による走行パターン)について説明する。本実施の形態に係る列車運転支援システム1では、支援すべき運転操作に関して、運転操作決定部14が運転操作情報を決定するが、この運転操作情報に基づいて列車10の運転操作が行われた場合の走行パターンを本実施の形態による走行パターンと呼ぶ。そして走行パターンとは、列車が走行する位置ごとの速度を表したものであり、言い換えれば、列車の走行区間における位置と速度との関係を表したものである。
図2は、本実施の形態に係る列車運転支援システムによる走行パターンのイメージを説明するための図である。図2(A)には、駅Aから駅Bの走行区間における走行パターンが例示され、図2(B)には、駅Bから駅Cの走行区間における走行パターンが例示されている。なお、図2(B)の走行区間の途中には、周囲の区間よりも制限速度が低く設定された徐行区間が存在している。
図2(A),(B)には、本実施の形態に係る列車運転支援システム1による列車10の走行パターンの一例が実線221,222で表されている。また、図2(A),(B)には、比較のために、従来の走行パターンの一例として「最速走行」による走行パターンが破線211,212で表されている。
まず、従来の「最速走行」による走行パターン(破線211,212)について列車10を用いて説明する。
「最速走行」とは、制限速度を遵守しながら(速度制限の許容範囲内で)、列車10を最も速く走行させることを意味する。例えば図2(A)の場合、駅Aを出た後、速度制限の上限を超えないようにしながら加速し(力行運転)、それ以上加速できない(速度制限の上限を超えてしまう)区間では列車速度を維持する定速運転を行い、停止地点の駅Bに近づくと、ブレーキを用いて減速運転を行う。このような最速走行の走行パターンによれば、列車10は制限速度を遵守しながらも、最短時間で停止地点に到着することができる。また、図2(B)のように徐行区間が存在する場合には、徐行区間の速度制限開始地点に到達するまでにブレーキによって減速し、徐行区間は低速運転して、徐行区間を過ぎると再度力行を行う、という運転操作によって、制限速度を遵守しながらも最高速度(最短時間)を実現することができる。
このような最速走行による走行パターンを行うための運転操作は、車両性能や路線環境等の制約に基づいて決定することができる。しかし、最速走行による走行パターンの場合、加減速の機会が多くなることによって省エネルギー効果に期待し難い。また一般に、列車の運行スケジュールは多少の時間的な余裕が計画されており、最速走行による走行パターンで運転操作を行った場合、計画時間よりも早く到着してしまうことから、定時性の確保の点でも問題がある。
なお、図2(A),(B)には最速走行の走行パターンにおいてブレーキを使用する区間(ブレーキ区間)を例示しているが、本説明では、ブレーキ区間中の走行パターンをブレーキパターンと定義する。ブレーキパターンは、運転中のブレーキ操作の要否を判定するために使用可能であって、具体的には、ある位置における速度がブレーキパターン上に存在するか、またはブレーキパターンより上側に存在する場合に、ブレーキ操作が必要であると判定することができる。
一方、本実施の形態に係る列車運転支援システム1は、定時性を確保しながらも省エネルギー効果に期待できる列車10の運転操作を計算することができる。このような運転操作による走行パターン(実線221,222)について特徴を説明する。
図2(A),(B)の実線221,222に例示したように、本実施の形態による走行パターンは、最速走行による走行パターンと比べると、惰行運転の実行、及び、制限速度未満での定速運転あるいは惰行運転への切替という2つの相違点を有している。
具体的には例えば、図2(A)を参照すると、実線221は、駅Aを出発した後に力行運転を行う点では最速走行の破線211と同様であるが、制限速度の上限に到達するよりも前に、定速運転に切り替えられている。また、定速運転の後のブレーキ区間に突入する前に、惰行運転が行われる点も破線211と異なっており、惰行運転の後に、ブレーキを用いた減速運転が行われている。この特徴は、徐行区間が設けられた図2(B)でも同様にみられる。ここで惰行運転とは、駆動装置による加速もブレーキによる減速も行わず惰性によって列車10を走行させる惰行走行による運転を意味し、列車10がそれまでに有していた運動エネルギーによって走行する。
このような本実施の形態による走行パターン(以後、「本発明の適切な走行パターン」とも呼ぶ)によれば、従来の最速走行と比較した場合に、最速走行による走行パターンと同様の力行運転や減速運転(ブレーキ)を一部で行うことによって、計画時間までに停止地点に到着させることができる(定時性の確保)一方、最高速度までの加速を抑えることや惰行運転を取り入れることによって、大きな省エネルギー効果に期待することができる。また、本走行パターンによれば、列車10を減速させるときにブレーキによる減速運転だけを行うのではなく、定速運転や惰行運転を挟むようにすることで急な減速を回避するため、急減速による不快感や圧迫感を低減し、乗客の乗り心地を向上させる効果にも期待できる。
なお、このような本実施の形態による走行パターンの実現について運転操作の順序の観点からみると、最速走行における力行運転とブレーキとの間に、定速運転または惰行運転の少なくとも一方が実施される、ということができる。列車運転支援システム1では、本実施の形態による走行パターンにおける各運転操作の切替について、運転操作決定部14が運転操作判定テーブルデータ情報を用いて各運転操作の切替タイミングを判定する。そこで、次章では、運転操作決定部14による処理(運転操作決定処理)について詳しく説明する。
(2−1)運転操作決定処理
前述したように、運転操作決定部14による運転操作決定処理には、運転操作判定テーブルデータ情報が用いられる。運転操作判定テーブルデータ情報には、定速運転に関するテーブル情報(定速テーブル情報)と惰行運転に関するテーブル情報(惰行テーブル情報)とが含まれる。また、両テーブル情報は、同じテーブル形式で扱うことができるデータである。
以下、図3及び図4を参照しながら、運転操作判定テーブルデータ情報(定速テーブル情報,惰行テーブル情報)について説明する。
図3は、運転操作判定テーブルデータ情報の一例を説明するための図(その1)である。図3に示したテーブル230は、運転操作判定テーブルデータ情報に含まれるテーブル情報(定速テーブル情報または惰行テーブル情報)のイメージ例である。
図3に示したように、テーブル230は、列車の速度231及び位置232による二次元データで表される。例えば図3の場合、縦軸(速度231)に列車10の速度を最高速度までを10km/hで分割し、横軸(位置232)に出発地点から到着地点までを100m間隔で分割することによって、格子点を有する二次元データとなっている。そして図3では簡略のために「x」としているが、それぞれの格子点には、速度231及び位置232に対応するテーブル値が記述される。
なお、図3のような二次元データで表す場合、全範囲(領域P)の情報をテーブル情報として取り扱うことができるが、条件を予め限定できるような場合には、所定範囲(領域Q)の情報をテーブル情報として取り扱うようにしてもよい。例えば、定速運転に関する定速テーブル情報の場合、速度231については、停止付近の低速度や制限速度上限付近の高速度のテーブル値は通常、参照されないと想定されるため、運転操作決定部14による処理対象としての定速テーブル情報には不要として予め除外することができる。同様に位置232についても、出発直後(力行運転が行われる)や到着直前(減速運転が行われる)のテーブル値は参照されないと想定されるため、定速テーブル情報には不要として予め除外することができる。このように、処理対象となるデータを予め限定することによって、運転操作決定部14による処理負荷を低減でき、計算リソースの浪費を抑制する効果に期待できる。
詳細は図8等を参照しながら後述するが、本実施の形態に係る列車運転支援システム1では、運転操作判定テーブルデータ作成部11によって、実際に運転操作が行われる可能性がある範囲(例えば領域Q)に限定された運転操作判定テーブルデータ情報(定速テーブル情報,惰行テーブル情報)が作成されて運転操作決定部14に出力されるため、運転操作決定部14による処理負荷を低減でき、計算リソースの浪費を抑制することができる。
また、運転操作判定テーブルデータ情報に含まれるテーブル情報(定速テーブル情報または惰行テーブル情報)は、必ずしも二次元データで構成される必要はなく、その他のデータ構成であってもよい。図4は、運転操作判定テーブルデータ情報の一例を説明するための図(その2)である。図4に示したテーブル240のように、運転操作判定テーブルデータ情報のテーブル情報は、各要素(位置241,速度242,テーブル値243)の組合せが列挙されたデータ構成であってもよい。
そして、図3,図4に例示したテーブル情報に関して、定速テーブル情報及び惰行テーブル情報の何れにおいても、個々のテーブル値は、運転操作決定部14による運転操作の切替タイミングの判定に活用可能な情報を含むように設定される。
具体的には例えば、図4のテーブル240を定速テーブル情報とすると、位置300m、速度50km/hに対応するテーブル値は72秒と定義されている。ここで、現在時刻と到着目標時刻の差として算出した残り時間がT秒であるとするとき、運転操作決定部14は、定速運転への運転操作の切替タイミングの判定を以下のように行うことで、定時性や省エネルギー等のシステムの目標を達成するために望ましい判定結果を得ることができる。すなわち、Tが72秒以上である場合には、現在の運転操作を定速運転に切り替えるよう判定し、Tが72秒未満である場合には、運転操作を切り替えずに元の運転操作のまま維持するよう判定することが好ましい。
また、定速テーブル情報及び惰行テーブル情報は、例えば駅間ごとに設定されるとし、定速テーブル情報から、列車位置及び列車速度からなる現在状態に対応した情報を読み取ることによって、現在状態に対する定速テーブル値を定義する。この読み取りに際して、現在状態に対応する格子点が定速テーブル情報に定義されていない場合には、現在状態に最も近い格子点を1つ選んで当該格子点のテーブル値を使って定義すればよい。また、別の方法として、現在状態を囲んでいる位置及び速度による4つの交点から、位置及び速度方向への内分に基づいてテーブル値を定義するようにしてもよい。
図5は、運転操作決定処理の処理手順例を示すフローチャートである。前述したように、運転操作決定処理は、運転操作判定テーブルデータ作成部11から出力されたブレーキパターン情報及び運転操作判定テーブルデータ情報と列車位置検出部12から出力された列車位置と列車速度検出部13から出力された列車速度とに基づいて、運転操作決定部14が運転操作を決定する処理である。
図5に例示したアルゴリズムでは、「最速運転(最速走行と同様の力行運転)」、「定速(定速運転)」、「惰行(惰行運転)」、及び「ブレーキ(ブレーキを用いた減速運転)」の運転操作のうちから適切な運転操作を1つ選択することによって、運転操作を決定する。なお、図5においては、ループ処理の間で引き継がれる変数として「直前の運転操作」及び「現在のブレーキパターン」があるが、出発地点(例えば駅)の出発直後における「直前の運転操作」は最速運転とし、「現在のブレーキパターン」は出発地点よりも到着地点側にあって、最も出発地点に近いブレーキパターンとする。以下に、図5の各処理について説明する。
まず、ステップS101では、運転操作を直前の運転操作に設定する。
次いでステップS102では、現在の列車位置と現在のブレーキパターンの終端点との関係を判定する。ここで、現在の列車位置は、列車位置検出部12から出力された列車位置によって特定することができ、ブレーキパターンの終端点とは、ブレーキパターンのうち最も到着地点側にある点を意味する。ステップS102において具体的には、運転操作決定部14は、現在の列車位置がブレーキパターンの終端点を越えたか否かを判定する。現在の列車位置がブレーキパターンの終端点を越えている、すなわち、現在の列車位置が終端点よりも到着地点側にあるときには(ステップS102のYES)、ステップS103に進む。現在の列車位置がブレーキパターンの終端点を越えていないときは(ステップS102のNO)、ステップS105に進む。
ステップS103では、現在の列車位置がブレーキパターンの終端点を越えていることから、列車10を制限速度の範囲内で加速してよい状況であるため、運転操作決定部14は、運転操作を「最速運転」に設定し、ステップS104に進む。
ステップS104では、運転操作決定部14は、現在のブレーキパターンを再設定する。再設定後のブレーキパターンには、現在の列車位置よりも到着地点側の最も近くに存在するブレーキパターンが選ばれる。その後、ステップS105に進む。
ステップS105では、現在の列車位置及び列車速度とブレーキパターンとの関係について、次の2つの判定項目を判定することによって、現在の列車位置及び列車速度がブレーキパターンにより下側に存在しているか否かを判定する。具体的には、第1の判定項目は、現在の列車位置でブレーキパターンが定義されていないか否かであり、第2の判定項目は、現在の列車速度が現在の列車位置のブレーキパターンに設定された制限速度未満であるか否かである。そして、第1または第2の判定項目の判定結果が真である場合は(ステップS105のYES)、ステップS107に進に、第1及び第2の判定項目の判定結果がともに偽であった場合には(ステップS105のNO)、ステップS106に進む。
ステップS106では、ステップS105の判定において現在の列車位置に対してブレーキパターンが定義され、かつ現在の列車速度が当該ブレーキパターンの制限速度以上であると判定されていることから、列車10の速度を速やかに低下させるためにブレーキを用いた減速運転が必要と判断される。そこでステップS106では、運転操作を「ブレーキ」に設定し、ステップS107に進む。
ステップS107では、運転操作が「ブレーキ」以外に設定されているか否かを判定する。運転操作が「ブレーキ」以外に設定されている場合は(ステップS107のYES)、ステップS108に進み、運転操作が「ブレーキ」に設定されている場合は(ステップS107のNO)、ステップS113に進み、現在設定されている運転操作(この場合は「ブレーキ」)を運転操作情報として出力し、運転操作決定処理を終了する。
ステップS108では、運転操作判定テーブルデータ情報に含まれる定速テーブル情報(図3,図4参照)から現在の列車位置及び列車速度に対応するテーブル値を読み込み、定速テーブル値T1とする。ここでもし、定速テーブル情報において現在の列車位置及び列車速度に対応するテーブル値が定義されていない場合は、T1=−1とする。またステップS108では、運転操作判定テーブルデータ情報に含まれる惰行テーブル情報についても同様に、現在の列車位置及び列車速度に対応するテーブル値を読み込んで惰行テーブル値T2とする。もし、惰行テーブル情報において現在の列車位置及び列車速度に対応するテーブル値が定義されていない場合は、T2=−1とする。さらにステップS108では、現在時刻と目標到達時刻とに基づいて、目標到達時刻までの残時間Tを算出する。ステップS108におけるこれらの処理が終了すると、ステップS109に進む。
ステップS109では、運転操作として惰行運転を選択できる状況であるか否かを判定する。具体的にはステップS109では、ステップS108で求めた残時間T,惰行テーブル値T2を用いて、判定式「T2が負、またはT<T2」の真偽を判定する。判定結果が真の場合は(ステップS109のYES)、惰行運転を選択できない状況を意味しており、ステップS111に進む。判定結果が偽の場合は(ステップS109のNO)、惰行運転を選択できる状況を意味しており、ステップS110に進む。
ステップS110では、ステップS109の判定において惰行テーブル値T2が負ではなく(すなわち、惰行テーブル情報において、現在の列車位置・列車速度に対応する惰行テーブル値が定義されていた)、かつ、残時間Tが惰行テーブル値T2以上であった(すなわち、惰行運転を実行可能な残時間がある)と判定されていることから、惰行運転を選択できる状況であると判断される。そこでステップS110では、運転操作決定部14は運転操作を「惰行」に設定する。ステップS110の後は、ステップS113に進み、現在設定されている運転操作(この場合は「惰行」)を運転操作情報として出力し、運転操作決定処理を終了する。
ステップS111では、ステップS109の判定によって惰行運転の運転操作を選択できない状況と判定されているので、運転操作として定速運転を選択できる状況であるか否かを判定する。具体的にはステップS111では、ステップS108で求めた残時間T,定速テーブル値T1を用いて、判定式「T1が負、またはT<T1」の真偽を判定する。判定結果が真の場合は(ステップS111のYES)、定速運転を選択できない状況を意味するため、ステップS113に進み、現在設定されている運転操作(この場合は「最速運転」)を運転操作情報として出力し、運転操作決定処理を終了する。一方、ステップS109の判定結果が偽の場合は(ステップS111のNO)、定速運転を選択できる状況を意味しており、ステップS112に進む。
ステップS112では、ステップS111の判定において定速テーブル値T1が負ではなく(すなわち、定速テーブル情報において、現在の列車位置・列車速度に対応する定速テーブル値が定義されていた)、かつ、残時間Tが定速テーブル値T1以上であった(すなわち、定速運転を実行可能な残時間がある)と判定されていることから、定速運転を選択できる状況であると判断される。そこでステップS112では、運転操作決定部14は運転操作を「定速」に設定する。ステップS112の後は、ステップS113に進み、現在設定されている運転操作(この場合は「定速」)を運転操作情報として出力し、運転操作決定処理を終了する。
以上、図5に例示したような運転操作決定処理が行われることにより、運転操作決定部14は、入力された各種情報に基づいて各運転操作への切替の可否を判定し、実行すべき適切な運転操作を決定することができる。
なお、本実施の形態に係る列車運転支援システム1においては、後述する運転操作判定テーブルデータ作成部11のテーブル領域限定部118(図6参照)が、運転操作決定部14による運転操作決定処理と同様のアルゴリズムを用いて走行シミュレーションを実行する機能を有する。すなわち、運転操作判定テーブルデータ作成部11のテーブル領域限定部118は、図5に例示した運転操作決定処理と同様の処理によって運転操作を仮想算出することにより、図2において実線221,222で例示したような、定速運転及び惰行運転を含む本発明の適切な走行パターンをシミュレートすることができる。テーブル領域限定部118による詳細な処理については、図8に詳述する。
(2−2)運転操作判定テーブルデータ作成処理
図6は、運転操作判定テーブルデータ作成部の構成例を示す図である。運転操作判定テーブルデータ作成部11は、運転操作決定部14における運転操作の決定のために必要となるブレーキパターン情報及び運転操作判定テーブルデータ情報を作成する列車運転支援装置である。
図6に例示したように、運転操作判定テーブルデータ作成部11は、全体テーブル作成部115とテーブル領域限定部118と、を備えて構成される。全体テーブル作成部115は、制限速度情報111、列車条件情報112、地形条件情報113、及び外的要因範囲情報114を入力情報として、対象区間全体における全体テーブル情報116及びブレーキパターン情報117を計算する。テーブル領域限定部118は、制限速度情報111、列車条件情報112、地形条件情報113、外的要因範囲情報114、及び全体テーブル情報116を入力情報として、運転操作判定テーブルデータ情報119を作成する。
このように構成された運転操作判定テーブルデータ作成部11において、まずは入力情報となる制限速度情報111、列車条件情報112、地形条件情報113、及び外的要因範囲情報114を説明する。
制限速度情報111は、列車10の速度制限に関して定められる情報であり、各速度制限区間の開始位置、終了位置および制限速度の情報を含む。なお、制限速度情報111に含まれる制限速度の情報には、曲線、勾配や線路の配置等によって常に有効となる制限速度の情報と、天候や路線付近の工事等の影響で臨時に有効となる制限速度の情報とが存在してよい。
列車条件情報112は、列車10の物理的な挙動を再現するために必要な情報であり、具体的には例えば、列車10における総重量、列車長、引張力、制動力、力行時の効率、及び制動時の効率等の情報を含む。
地形条件情報113は、走行パターンの生成に必要な路線やダイヤの情報であり、具体的には例えば、出発地点の位置情報、到着地点の位置情報、出発地点から到着地点間の勾配情報、出発地点から到着地点間の曲線情報、及び、出発地点から到着地点間で満たすべき既定の走行時分の情報を含む。
外的要因範囲情報114は、列車10の運動に影響を与える物理量のうち、列車10が走行するたびに変化する可能性がある外的要因値の範囲や代表値を表す情報である。外的要因範囲情報114に含まれ得る具体的な物理量は、例えば、乗車率の情報、架線電圧の変動範囲情報、列車10の走行抵抗に影響を与える風向・風速情報、または伝送遅れや制御遅れの範囲情報等であり、外的要因範囲情報114はこれら各物理量の全てあるいは一部の範囲に関する情報を含む。
外的要因範囲情報114に含まれる各情報は、各列車(同じ列車10による異なる走行機会も含む)に対して変動範囲が定まるような条件の与えられ方であればよく、様々な付与態様を想定できる。
第1例として、外的要因範囲情報114は、「乗車率が0%〜250%」といったように、各物理量が取り得る範囲全体の情報を与えるものでもよい。
第2例として、外的要因範囲情報114は、列車10の走行に関する条件ごとに対応する範囲情報を与えるものでもよい。
また、上記の第1例または第2例に拘わらず、外的要因範囲情報114において各物理量に関する範囲情報の保持態様は、一通りである必要はなく、物理量ごとに独立した形態で記録されてもよい。具体的には例えば、乗車率については取り得る範囲全体の情報で記録し、架線電圧については列車番号ごとに記録し、風速に関しては時間帯ごとに記録する、等であってもよい。
図7は、外的要因範囲情報の一例を示す図である。図7に示したテーブル250は、上記第2例の付与態様による外的要因範囲情報114の一具体例である。No251は、条件252に記述される1以上の条件の組み合わせをまとめて示す番号であって、後述の図8における「走行条件」に相当する。条件252には、列車10の走行に関する条件が記述され、具体的には、走行時間(時間帯)、走行区間(区間)、運行種別(種別)、走行方向(方向)が例示されている。また、値253には、条件252を満たす列車に対する外的要因値の範囲情報が記述され、具体的には乗車率や架線電圧が例示されている。なお、No251の「走行条件」は、図7の条件252のように複数の条件をまとめたものとして分類されるのではなく、他にも例えば、列車の時刻表上における個々の列車番号ごとに外的要因値の範囲情報が示されて「走行条件」に分類されてもよい。
次に、運転操作判定テーブルデータ作成部11のうち、上述した入力情報を用いて全体テーブル情報116及びブレーキパターン情報117を作成する全体テーブル作成部115について説明する。
全体テーブル作成部115は、入力情報(制限速度情報111、列車条件情報112、地形条件情報113、及び外的要因範囲情報114)を用いて、列車10の出発地点から到着地点間の「各位置」において、運転操作を切り替えるべき残時間の情報を計算して、対象区間全体に対応するテーブル情報(定速テーブル情報,惰行テーブル情報)を作成し、全体テーブル情報116として出力する。ここで「各位置」とは、運転操作決定部14の運転操作決定処理によって運転操作を切り替えるか否かが判定される列車位置を意味し、全体テーブル作成部115は、この列車位置ごとに運転操作を切り替えるべき残時間を計算する。また、全体テーブル作成部115は、上記入力情報を用いて、列車10の出発地点から到着地点間でブレーキが必要な区間におけるブレーキの位置・速度の系列を算出し、ブレーキパターン情報117として出力する。
このように、全体テーブル作成部115は、対象区間全体に関する情報を計算・出力する。対象区間全体に関する全体テーブル情報116は、例えば図3における領域Pの範囲情報をイメージするとよい。
次に、運転操作判定テーブルデータ作成部11のうち、上記入力情報と全体テーブル情報116とを用いて運転操作判定テーブルデータ情報119を作成するテーブル領域限定部118について説明する。
テーブル領域限定部118は、外的要因範囲情報114に基づいて、実際に運転操作が行われる可能性がある範囲情報を推定し、当該推定した範囲内のテーブル情報(定速テーブル情報及び惰行テーブル情報)のみを、運転操作判定テーブルデータ情報119として作成・出力する。
図8は、運転操作判定テーブルデータ作成処理の処理手順例を示すフローチャートである。図8に例示する運転操作判定テーブルデータ作成処理は、テーブル領域限定部118が運転操作判定テーブルデータ情報119を作成するための処理である。また、図9は、運転操作判定テーブルデータ作成処理における走行パターンのシミュレーションのイメージを説明するための図である。以下に、運転操作判定テーブルデータ作成処理について、適宜、図9に例示したイメージを参照しながら、図8に例示した処理手順に沿って説明する。
なお、(2−1)で前述したように、テーブル領域限定部118は、運転操作決定部14と同様のアルゴリズムによる運転操作決定処理(図5参照)によって定速運転及び惰行運転を含む本発明の適切な走行パターン(例えば、図2における実線221,222)を算定可能な走行シミュレーションの実行機能を有している。
まず、ステップS201では、テーブル領域限定部118は、運転操作判定テーブルデータ情報119とするテーブル情報(定速テーブル情報及び惰行テーブル情報)を限定する前に、許容する走行時間幅を決定する。列車の運行時間では、目標とする走行時間(目標走行時間)に対して所定の許容幅を持たせることがあり、この許容幅が「走行時間幅」に相当する。
ステップS201において、具体的には例えば、走行時間幅をTmin〜Tmaxで表すとすると、計算開始地点から到着目標位置までの目標走行時間がT0秒で許容幅を10秒とする場合には、最小の走行時間Tminを「T0−10」とし、最大の走行時間Tmaxを「T0+10」とする。なお、許容幅は必ずしも大小で同じである必要はない。このように設定したテーブル領域限定部118は、以降の処理において、Tmin〜Tmaxの範囲において活用されるテーブル領域の情報を決定する。
次に、テーブル領域限定部118は、外的要因範囲情報114から与えられる走行条件(例えば図7のNo251)のそれぞれについて、ステップS202〜S207の処理を繰り返し実行する(ループ処理)。
このループ処理ではまず、変動条件の組み合わせにおける力行パターンを計算する。外的要因の変動によって加速度に影響が生じるため、それぞれの組み合わせで力行パターンは異なる。次に、それぞれの力行パターンにおいて、定速運転への切替が行われる領域を調べるための処理を行う。
具体的にはステップS202において、出発時の目標走行時間をTminに設定し、運転操作決定部14と同様のアルゴリズムによる運転操作決定処理(図5参照)によって運転操作を算出しながら、定速運転及び惰行運転を含む本発明の適切な走行パターンを計算する走行シミュレーションを実施する。この走行シミュレーションによって走行パターン260(図9のイメージにおける破線260)が計算される。
次にステップS203では、ステップS202で計算した走行パターン260において、力行運転から定速運転への切替が行われる点(図9のイメージにおいて点261に相当し、以後は力行終端点261と呼ぶ)と、惰行運転への切替が行なわれる点(図9のイメージにおいて点262に相当し、以後は惰行開始点262と呼ぶ)とを抽出する。
次に、ステップS204では、出発時の目標走行時間をTmaxに設定し、ステップS202と同様に、運転操作決定部14と同様のアルゴリズムによる運転操作決定処理(図5参照)によって運転操作を算出しながら、定速運転及び惰行運転を含む本発明の適切な走行パターンを計算する走行シミュレーションを実施する。この走行シミュレーションによって走行パターン270(図9のイメージにおける破線270)が計算される。
そしてステップS205では、ステップS204で計算した走行パターン270について、定速運転への切替が行われる点(図9のイメージにおいて点271に相当し、以後は力行終端点271と呼ぶ)と、惰行運転への切替が行なわれる点(図9のイメージにおいて点272に相当し、以後は惰行開始点272と呼ぶ)とを抽出する。
次にステップS206では、ステップS203で抽出した力行終端点261とステップS205で抽出した力行終端点271とを用いて、定速切替領域Rを算出・記録する。ここで定速切替領域Rの算出方法について図9を用いて説明すると、力行終端点261と力行終端点271とを対角する頂点に持ち、かつ、各辺が軸と平行となる長方形を作成したときに、この長方形で囲まれる領域が定速切替領域Rとなる。
そしてステップS207では、ステップS203で抽出した惰行開始点262とステップS205で抽出した惰行開始点272とを用いて、惰行切替領域Sを算出・記録する。惰行切替領域Sの算出方法について図9を用いて説明すると、惰行開始点262と惰行開始点272とを対角する頂点に持ち、かつ、各辺が軸と平行となる長方形を作成したときに、この長方形で囲まれる領域が惰行切替領域Sとなる。
以上、ステップS202〜S207の処理によって、ループ処理で選択した走行条件における定速切替領域R及び惰行切替領域Sが算出・記録され、すべてのループ処理が行なわれることにより、外的要因範囲情報114から与えられる外的要因の組み合わせ(走行条件)のすべてについて定速切替領域R及び惰行切替領域Sが算出・記録される。
その後、ステップS208及びS209では、上記ループ処理によって得られた定速切替領域R及び惰行切替領域Sを用いて、定速テーブル情報の出力領域と惰行テーブル情報の出力領域とを決定する。
より詳細には、ステップS208では、上記ループ処理により外的要因の組み合わせ(走行条件)ごとに算出された定速切替領域Rの和集合を、外的要因の変動範囲内で定速運転への切替が行われる可能性がある領域と判断して、定速テーブル情報の出力領域に決定する。また、ステップS209では、上記ループ処理により外的要因の組み合わせ(走行条件)ごとに算出された惰行切替領域Sの和集合を、外的要因の変動範囲内で定速運転への切替が行われる可能性がある領域と判断して、惰行テーブル情報の出力領域に決定する。
以上のように、運転操作判定テーブルデータ作成処理では、ステップS201〜S208の処理が行なわれることによって、運転操作判定テーブルデータ情報119(定速テーブル情報及び惰行テーブル情報)は、対象区間全体に関するテーブル情報(全体テーブル情報116)ではなく、外的要因の変動範囲を考慮して実際に運転操作が行われる可能性がある範囲情報に出力領域を限定することができる。このように出力領域が限定された範囲情報による運転操作判定テーブルデータ情報119は、例えば図3における領域Qの範囲情報をイメージするとよい。
そして、運転操作判定テーブルデータ作成部11は、テーブル領域限定部118が作成した運転操作判定テーブルデータ情報119(定速テーブル情報及び惰行テーブル情報)と、全体テーブル作成部115が作成したブレーキパターン情報117とを、運転操作決定部14に出力(送信)する。
(3)まとめ
以上のように、本実施の形態に係る列車運転支援システム1では、運転操作判定テーブルデータ作成部11、列車位置検出部12、及び列車速度検出部13による入力情報に基づいて、運転操作決定部14が定速運転及び惰行運転の運転操作の切替を取り入れた走行パターンを決定することができる。そして、運転操作判定テーブルデータ作成部11は、限定された領域内に含まれる運転操作判定テーブル情報(定速テーブル情報及び惰行テーブル情報)のみを、運転操作決定部14に送信する。このようにして送信される上記テーブル情報は、列車位置及び列車速度に関するすべての格子点上の情報を送信する場合に比べて、送信する情報の出力範囲を限定できることから(図3の領域P,領域Qを参照)、送信すべきパターン情報のデータ容量を削減することができる。そしてパターン情報のデータ容量が削減できることによって、運転操作判定テーブルデータ作成部11と運転操作決定部14との間の通信経路のリソースに制限が課せられている場合でも、運転操作の切替前までのタイミングでパターン情報を送信することが可能となる。
かくして、本実施の形態に係る列車運転支援システム1によれば、列車システムにおいて計算リソース及び通信リソースに制限がある場合でも、入力情報のデータ容量の抑制によって通信リソースへの負担を軽減することができる。さらに本実施の形態に係る列車運転支援システム1は、これらの入力情報に基づいて、定速運転及び惰行運転の運転操作の切替を取り入れた走行パターン(本発明の適切な走行パターン)を決定することができるので、列車システムの目標に従った列車の制御が可能となる。ここのように本発明の適切な走行パターンの実現を支援することにより、具体的には、最速走行による走行パターンと同様の力行運転や減速運転(ブレーキ)を一部で行うことによって、計画時間までに停止地点に到着させることができる(定時性の確保)一方、最高速度までの加速を抑えることや惰行運転を取り入れることによって、大きな省エネルギー効果に期待することができる。また、減速時に定速運転や惰行運転を挟むようにすることで、急減速による不快感や圧迫感を低減し、乗客の乗り心地を向上させる効果にも期待できる。
なお、本実施の形態の説明では、列車運転支援システム1において、運転操作判定テーブルデータ作成部11(列車運転支援装置)が定速運転への切替タイミング及び惰行運転への切替タイミングの双方について判定する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、定速運転への切替や惰行運転への切替が生じにくいと予め認識できる場合や、大まかな定時性のみを列車システムの目標とする場合等には、列車運転支援装置が、一方の運転切替タイミングのみについて、運転操作判定テーブル情報の出力領域を限定する計算を行うようにしてもよく、このような場合も本発明の効果を得ることができる。
また、列車運転支援システム1では、運転操作決定部14が実際の走行における適切な走行パターン(運転操作の切替等)を決定するのに対して、運転操作判定テーブルデータ作成部11は、外的要因が事前に与えられていれば、その組み合わせ(走行条件)に基づいて各走行条件の走行パターンをシミュレーションし、出力範囲を限定した運転操作判定テーブルデータ情報を作成・出力する。
すなわち、本実施の形態に係る列車運転支援システム1において、運転操作決定部14はリアルタイム制御が必要とされるのに対して、運転操作判定テーブルデータ作成部11はある程度事前に(具体的には、外的要因範囲情報114によって与えられる外的要因値の範囲や代表値が現状に適応した情報であることが保証できる程度の時間差であればよい)、運転操作判定テーブルデータ情報を作成するようにしてもよい。したがって、運転操作判定テーブルデータ作成部11は、作成した情報(運転操作判定テーブルデータ情報やブレーキパターン情報)を運転操作決定部14に通信可能な構成でさえあれば、列車運転支援システム1の他の構成とは別の機器で実現されてもよい。具体的には例えば、列車運転支援システム1の他の構成とは別に列車10に搭載された計算機器において実現されてもよいし、あるいは、地上側に設置された計算機器において実現されてもよい。また、運転操作判定テーブルデータ作成部11から運転操作決定部14への送信手段は、車上の有線の通信装置であってもよいし、それぞれの機器に搭載された無線機能を利用してもよく、設置場所及び送信手段は限定されない。
このように運転操作判定テーブルデータ作成部11を独立した計算機器(列車運転支援装置)とする場合、列車システムにおいて、列車運転支援システム1のその他の構成を実現する機器構成を変更することなく、列車運転支援装置だけを追加で搭載する等が可能となり、列車システムに対する機能追加が容易となる。なお、この列車運転支援装置は表示部16を含む構成であってもよい。
また、これまでの説明において、列車運転支援システム1は、運転操作決定部14によって計算された運転操作情報が出力される構成として、駆動装置制御部15及び表示部16を備えていたが、運転操作決定部14が計算した運転操作情報に基づいて列車制御を行うシステムとしては、駆動装置制御部15に運転操作情報が出力される構成であればよく、表示部16を含まない構成であってもよい。
一方、本実施の形態に係る列車運転支援システム1は、表示部16に運転操作情報が出力され、駆動装置制御部15に運転操作情報が出力されない(あるいは駆動装置制御部15を含まない)構成であってもよい。このように構成される場合、列車10の運転台のモニタや列車10の運転士が保持する端末等による表示部16に運転操作情報が出力されることによって、運転士は、本発明の適切な走行パターンを実現するための運転操作方法(運転操作の切替タイミング等)を認識することができる。したがって運転士は、この運転操作方法に従って列車10の運転を行うことで本発明の適切な走行パターンを実現できるため、本発明に係る列車運転支援装置、列車運転支援システム、及び列車運転支援方法によれば、定時性の確保や省エネルギー効果に期待できる列車運転支援の効果が得られる。
なお、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実施には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1 列車運転支援システム
10 列車
11 運転操作判定テーブルデータ作成部
12 列車位置検出部
13 列車速度検出部
14 運転操作決定部
15 駆動装置制御部
16 表示部
111 制限速度情報
112 列車条件情報
113 地形条件情報
114 外的要因範囲情報
115 全体テーブル作成部
116 全体テーブル情報
117 ブレーキパターン情報
118 テーブル領域限定部
119 運転操作判定テーブルデータ情報

Claims (15)

  1. 所定の入力情報に基づいて列車の運転操作を決定する列車システムに対して、前記所定の入力情報の1つを構成する、運転操作の判定基準を提供する運転操作判定テーブルデータ情報を提供する列車運転支援装置であって、
    前記列車が走行する対象区間全体に関する位置、速度およびテーブル値の組み合わせの情報を有する定速テーブル情報および惰行テーブル情報を全体テーブル情報として作成する全体テーブル作成部と、
    前記全体テーブル情報から、前記列車の走行に影響を与える外的要因の変動範囲内で運転操作の切替が行われる領域の定速テーブル情報および惰行テーブル情報を限定し、該限定した定速テーブル情報および惰行テーブル情報を前記運転操作判定テーブルデータ情報として出力するテーブル領域限定部と、
    を備えることを特徴とする列車運転支援装置。
  2. 前記テーブル領域限定部は、前記列車システムにおいて運転操作を決定するために用いられるアルゴリズムと同様のアルゴリズムを用いてシミュレーションを行うことによって、前記全体テーブル情報から限定した前記運転操作判定テーブルデータ情報を作成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の列車運転支援装置。
  3. 前記列車システムにおいて決定された運転操作を示す運転操作情報に基づいて、前記列車の走行に関する情報を表示する表示部をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の列車運転支援装置。
  4. 列車の運転操作を支援する列車運転支援システムであって、
    前記列車の位置を示す列車位置情報を出力する列車位置検出部と、
    前記列車の速度を示す列車速度情報を出力する列車速度検出部と、
    前記列車の走行に影響を与える外的要因の変動範囲を定めた外的要因範囲情報に基づいて、前記列車の位置及び前記列車の速度ごとに運転操作の判定基準を提供する運転操作判定テーブルデータ情報を作成及び出力する運転操作判定テーブルデータ作成部と、
    前記列車位置情報、前記列車速度情報、及び前記運転操作判定テーブルデータ情報に基づいて、運転操作を決定する運転操作決定部と、
    を備え、
    前記運転操作判定テーブルデータ作成部は、
    前記列車が走行する対象区間全体に関するテーブル情報によって全体テーブル情報を作成する全体テーブル作成部と、
    前記全体テーブル情報から前記外的要因の変動範囲内で運転操作の切替が行われる領域のテーブル情報を限定し、該限定したテーブル情報を前記運転操作判定テーブルデータ情報として出力するテーブル領域限定部と、を有する
    ことを特徴とする列車運転支援システム。
  5. 前記運転操作判定テーブルデータ作成部の前記テーブル領域限定部は、前記運転操作決定部が運転操作を決定するために用いるアルゴリズムと同様のアルゴリズムを用いてシミュレーションを行うことによって、前記全体テーブル情報から限定した前記運転操作判定テーブルデータ情報を作成する
    ことを特徴とする請求項4に記載の列車運転支援システム。
  6. 前記運転操作決定部によって決定された運転操作を示す運転操作情報に基づいて、前記列車の走行に関する情報を表示する表示部をさらに備える
    ことを特徴とする請求項4に記載の列車運転支援システム。
  7. 前記運転操作決定部によって決定された運転操作を示す運転操作情報に基づいて、前記列車の駆動制御を行う駆動制御部をさらに備える
    ことを特徴とする請求項4に記載の列車運転支援システム。
  8. 前記運転操作判定テーブルデータ情報及び前記全体テーブル情報には、前記列車の速度を維持して走行させる定速運転に関する定速テーブル情報と、前記列車を惰性で走行させる惰行運転に関する惰行テーブル情報と、が含まれる
    ことを特徴とする請求項4に記載の列車運転支援システム。
  9. 前記外的要因範囲情報には、乗車率の変動に関する情報が含まれる
    ことを特徴とする請求項4に記載の列車運転支援システム。
  10. 前記外的要因範囲情報には、架線電圧の変動に関する情報が含まれる
    ことを特徴とする請求項4に記載の列車運転支援システム。
  11. 列車の運転操作を支援する列車運転支援システムによる列車運転支援方法であって、
    前記列車の位置を示す列車位置情報を出力する列車位置検出ステップと、
    前記列車の速度を示す列車速度情報を出力する列車速度検出ステップと、
    前記列車の走行に影響を与える外的要因の変動範囲を定めた外的要因範囲情報に基づいて、前記列車の位置及び前記列車の速度ごとに運転操作の判定基準を提供する運転操作判定テーブルデータ情報を作成及び出力する運転操作判定テーブルデータ作成ステップと、
    前記列車位置情報、前記列車速度情報、及び前記運転操作判定テーブルデータ情報に基づいて、運転操作を決定する運転操作決定ステップと、
    を備え、
    前記運転操作判定テーブルデータ作成ステップは、
    前記列車が走行する対象区間全体に関するテーブル情報によって全体テーブル情報を作成する全体テーブル作成ステップと、
    前記全体テーブル情報から前記外的要因の変動範囲内で運転操作の切替が行われる領域のテーブル情報を限定し、該限定したテーブル情報を前記運転操作判定テーブルデータ情報として出力するテーブル領域限定ステップと、を含む
    ことを特徴とする列車運転支援方法。
  12. 前記テーブル領域限定ステップでは、前記運転操作決定ステップにおいて運転操作を決定するために用いるアルゴリズムと同様のアルゴリズムを用いてシミュレーションを行うことによって、前記全体テーブル情報から限定した前記運転操作判定テーブルデータ情報を作成する
    ことを特徴とする請求項11に記載の列車運転支援方法。
  13. 前記運転操作決定ステップで決定された運転操作を示す運転操作情報に基づいて、前記列車の走行に関する情報を所定の表示器に表示する表示ステップをさらに備える
    ことを特徴とする請求項11に記載の列車運転支援方法。
  14. 前記運転操作決定ステップで決定された運転操作を示す運転操作情報に基づいて、前記列車の駆動制御を行う駆動制御ステップをさらに備える
    ことを特徴とする請求項11に記載の列車運転支援方法。
  15. 前記運転操作判定テーブルデータ情報及び前記全体テーブル情報には、前記列車の速度を維持して走行させる定速運転に関する定速テーブル情報と、前記列車を惰性で走行させる惰行運転に関する惰行テーブル情報と、が含まれる
    ことを特徴とする請求項11に記載の列車運転支援方法。
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