JP6859246B2 - サイフォン式散気装置、膜分離活性汚泥装置及び水処理方法 - Google Patents
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Description
[1]間欠的に曝気を行うサイフォン式散気装置であって、
サイフォン式散気管と、回転機構と、を備え、
前記サイフォン式散気管の内部にはサイフォン室が形成され、前記サイフォン式散気管の下部に前記サイフォン室の上流に位置する処理水流入口が形成され、前記サイフォン式散気管の上部に前記サイフォン室の下流に位置する散気穴が形成され、
前記回転機構は、前記サイフォン式散気管の上下が逆転するように前記サイフォン式散気管を回転させる機構である、サイフォン式散気装置。
[2][1]に記載のサイフォン式散気装置と、
活性汚泥を含む汚泥含有処理水を膜分離する膜モジュールと、
前記サイフォン式散気管及び前記膜モジュールが設置されている膜分離槽とを備える、膜分離活性汚泥装置。
[3]活性汚泥を用いて原水を活性汚泥処理し、
活性汚泥処理した汚泥含有処理水を[2]に記載の膜分離活性汚泥装置により膜分離処理する、水処理方法。
本発明の水処理方法によれば、サイフォン式散気管内が詰まることを安定して抑制でき、水処理を安定して行うことができる。
本明細書における「上下方向」及び「横方向」とは、サイフォン式散気管の筐体の上壁を上側、底壁を下側とした状態における上下方向及び横方向を意味する。
図1は、本発明の水処理方法に用いる水処理装置の一例である水処理装置1000を示した模式図である。水処理装置1000は、図1に示すように、活性汚泥処理槽11と、活性汚泥処理槽11の後段に設けられた膜分離活性汚泥装置100(以下、「MBR装置100」と称することがある。)と、MBR装置100の後段に設けられた処理水槽41とを備えている。さらに、水処理装置1000は、図示を省略するが、活性汚泥処理槽11に流入する原水の流量を調整する流量調整槽、MBR装置100から余剰汚泥を引く抜く引抜ポンプ、MBR装置100に薬液や希釈水を送液する送液手段、及び処理水槽41から工場や河川等に処理水を放流する放流手段等を備えている。
活性汚泥処理槽11には、第一の流路12と第二の流路13とが接続されている。第一の流路12は、工場や家庭等から排出された原水を活性汚泥処理槽11に流入させる流路である。第二の流路13は、活性汚泥処理槽11から排出された汚泥含有処理水(被処理水)をMBR装置100に流入させる流路である。
散気装置14は、空気を活性汚泥処理槽11内に散気する散気管14aと、散気管14aに空気を供給する導入管14bと、空気を送気するブロア14cとを備えている。
散気管14aとしては、ブロア14cから供給される空気を上方へ吐出できるものであれば特に限定されず、例えば、穴あきの単管やメンブレンタイプのものが挙げられる。
MBR装置100は、膜分離槽21と、膜モジュール22と、膜モジュール22の下方に設けられたサイフォン式散気装置10とを備えている。第二の流路13は、膜分離槽21に接続されている。膜モジュール22とサイフォン式散気装置10は、膜分離槽21内に配置されている。
汚泥返送手段30は、第四の流路31を備えている。第四の流路31は、汚泥含有処理水の一部を膜分離槽21から排出し、活性汚泥処理槽11に流入させる流路である。
第四の流路31には、ポンプ31aが設置されている。これにより、膜分離槽21内の汚泥含有処理水の一部を膜分離槽21から活性汚泥処理槽11に返送することができる。
分離膜としてモノリス型膜を用いる場合は、セラミック製の膜を用いることが好ましい。
第三の流路33には、ポンプ33aが設置されている。これにより、膜モジュール22の分離膜を透過した処理水を膜分離槽21から排出できるようになっている。
サイフォン式散気装置10は、サイフォン式散気管1と、回転機構60と、空気供給手段70とを備えている。
筐体50は、いずれも正面視形状が矩形状の板状部材である上壁1Aと、4枚の側壁1Bと、底壁1Cとが、内部に空間が形成されるように設けられた立方体状の箱状の筐体である。
底壁1Cは、散気穴6が形成されている側の側壁1Bの下端側から内側に延びるように設けられている。筐体50の下側の開口部分における底壁1Cで塞がれていない部分が処理水流入口7となっている。
第二仕切壁4bは、筐体50の底壁1Cにおける第一仕切壁4aの散気穴6とは反対側に位置する先端部の上面から上方に延びるように設けられている。第二仕切壁4bの上端4b1は筐体50の上壁1Aから離間している。第一仕切壁4aと第二仕切壁4bとは、互いの面が対向するように間隔を開けて設けられている。
筐体50内においては、処理水流入口7から散気穴6へ向かう被処理水の流れを想定したとき処理水流入口7側を「上流」とし、散気穴6側を「下流」とする。
サイフォン式散気管1の数は、特に限定されず、膜モジュール22の大きさ、枚数に応じて適宜設定できる。
回転機構60によるサイフォン式散気管1の回転軸は、図2に示すように、第一仕切壁4aや第二仕切壁4bの面に沿う横方向の回転軸pであってもよく、第一仕切壁4aや第二仕切壁4bの面と交差する横方向の回転軸qであってもよい。
空気供給管74は、一端がブロア72と接続され、他端が4枚の側壁1Bで形成された筒状部分の下端の開口部の下方まで延びるように配置されている。空気供給管74における4枚の側壁1Bで形成された筒状部分の下端の開口部の下方に位置する部分には開口が形成されている。
膜モジュール22の膜表面を洗浄する際には、サイフォン式散気管1は、図2及び図3に示すように、筐体50の上壁1Aを上側、底壁1Cを下側、すなわち散気穴6を上側、処理水流入口7を下側に向けて使用する。
作動開始前においては、図4(a)に示すように、サイフォン式散気管1の筐体50内におけるサイフォン室2、連通部5及び経路4は汚泥含有処理水B(被処理水)で満たされている。ブロア72により空気供給管74を介して処理水流入口7から空気Aを筐体50内のサイフォン室2に連続的に供給する。空気Aを供給し続けると、図4(b)に示すように、サイフォン室2内の汚泥含有処理水Bが散気穴6や処理水流入口7から押し出されて、サイフォン室2の液面Sが次第に降下する。
このように、サイフォン式散気装置10では、回転機構60によりサイフォン式散気管1を上下反転させることで、筐体50内に堆積した汚泥を効率良く除去してサイフォン式散気管1が詰まることを抑制できる。
以下、水処理装置1000を用いた水処理方法について説明する。本実施形態の水処理方法は、活性汚泥を用いて原水を活性汚泥処理する活性汚泥処理工程と、活性汚泥処理工程で得られた汚泥含有処理水を膜分離する膜分離工程と、を有している。
例えば膜モジュール22の分離膜表面に有機物等が堆積して膜モジュール22の膜間差圧が大きくなった場合には、サイフォン式散気管1を上下反転させない通常状態とし、サイズの大きい気泡を間欠的に曝気する。これにより、膜モジュール22の膜表面の洗浄効果が高くなる。
本発明の膜分離活性汚泥装置は、本発明のサイフォン式散気管と、活性汚泥を含む汚泥含有処理水を膜分離する膜モジュールと、サイフォン式散気管及び膜モジュールが設置されている膜分離槽とを備える以外は、公知の態様を採用できる。
本発明の水処理方法は、活性汚泥処理槽11の中にMBR装置100が設けられた水処理装置を用いて、活性汚泥処理工程と膜分離工程とを同時に行う方法であってもよい。
Claims (3)
- 間欠的に曝気を行うサイフォン式散気装置であって、
サイフォン式散気管と、回転機構と、を備え、
前記サイフォン式散気管の内部にはサイフォン室が形成され、前記サイフォン式散気管の下部に前記サイフォン室の上流に位置する処理水流入口が形成され、前記サイフォン式散気管の上部に前記サイフォン室の下流に位置する散気穴が形成され、
前記回転機構は、前記サイフォン式散気管の上下が逆転するように前記サイフォン式散気管を回転させる機構である、サイフォン式散気装置。 - 請求項1に記載のサイフォン式散気装置と、
活性汚泥を含む汚泥含有処理水を膜分離する膜モジュールと、
前記サイフォン式散気管及び前記膜モジュールが設置されている膜分離槽とを備える、膜分離活性汚泥装置。 - 活性汚泥を用いて原水を活性汚泥処理し、
活性汚泥処理した汚泥含有処理水を請求項2に記載の膜分離活性汚泥装置により膜分離処理する、水処理方法。
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