JP6859159B2 - キルンストーカ炉の操業方法 - Google Patents

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本発明は、キルンストーカ炉の操業方法に関し、さらに詳しくは、金属を含む廃棄物をロータリーキルン炉によって加熱処理し、さらにストーカ炉によって燃焼処理するキルンストーカ炉の操業方法に関する。
キルンストーカ炉は、ロータリーキルン炉とストーカ炉を組み合わせた炉であり、例えば、特許文献1等に示すように、電子部品や電気部品屑等の金属含む廃棄物を加熱燃焼処理する場合等に用いられる。ロータリーキルン炉は、回転炉を備え、プッシャによって回転炉内に装入された廃棄物を撹拌しながら加熱処理することにより、廃棄物を熱分解する。そして、熱分解された後の残渣はストーカ炉の火格子上に排出されて完全燃焼処理される。ロータリーキルン炉で熱分解された熱分解ガス及びストーカ炉で燃焼処理された排ガスは2次燃焼炉においてさらに燃焼される。また、ストーカ炉で焼却された残渣は焼却灰として系外へ出される。
特許第5268398号公報 特開2015−148397号公報
電子部品や電気部品屑には有価金属の他にも樹脂成分が多く含まれているため、ロータリーキルン炉における加熱処理の際に炉内温度が必要以上に高くなる場合がある。炉内温度が必要以上に高くなり過ぎると、電子部品や電気部品屑に含まれている金属やガラス成分等が融体となってロータリーキルン炉の出口側と連設されたストーカ炉側へ流出するおそれがある。万一、流出した融体がストーカ炉の火格子上にまで至った場合には、火格子の駆動部を固着させ、操業継続不能に至るようなトラブルを引き起こすことが懸念される。
この場合、ロータリーキルン炉内の温度を調整するために、ロータリーキルン炉の入口や出口付近に、散水スプレーを設ける例はある(例えば、特許文献2)。しかしながら、これらは、あくまで炉内の温度を調整するものであり、廃棄物の加熱状態を調整するものではない。そのため、本願発明者は、ロータリーキルン炉から排出された処理物をストーカ炉上で後燃焼させ、その状況を確認しつつ、状況に応じてロータリーキルン炉へ装入前の電子部品や電気部品屑等の金属を含む廃棄物に予め水分を与えることで、ロータリーキルン炉内において融体を発生させることなく、且つ、ストーカ炉において電子それらの廃棄物を完全に焼却処理させることができるキルンストーカ炉の操業方法を見出した。
本発明の課題は、電子部品や電気部品屑等の金属を含む廃棄物をキルンストーカ炉で加熱燃焼処理するに際し、金属やガラス等の融体を発生させないキルンストーカ炉の操業方法を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に記載の本発明は、電子部品又は電気部品などの金属を含む廃棄物を、ロータリーキルン炉によって撹拌しながら加熱処理し、前記ロータリーキルン炉によって加熱処理された前記廃棄物をさらにストーカ炉によって燃焼処理するキルンストーカ炉の操業方法において、所定の大きさに粉砕された前記廃棄物を搬送するコンベアから落下する前記廃棄物に対して冷却水を前記廃棄物1トンあたり150リットル以下で噴霧又は散水して予め前記廃棄物に水分を加えることにより加熱処理の際における前記廃棄物の温度が必要以上に高くなるのを防止た後、前記ロータリーキルン炉に装入することを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項に記載の本発明は、請求項に記載のキルンストーカ炉の操業方法において、前記ロータリーキルン炉での前記廃棄物の加熱処理は炉内温度が800〜1200℃で行うことを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項に記載の本発明は、請求項1又は2に記載のキルンストーカ炉の操業方法において、前記ロータリーキルン炉の出口側を望む位置に配置されたカメラによって、前記ロータリーキルン炉の出口から排出されて前記ストーカ炉で燃焼処理される前記廃棄物の状態を確認することにより前記廃棄物に加える水分量を調整することを特徴とする。
本発明に係るキルンストーカ炉の操業方法によれば、電子部品や電気部品屑等の金属を含む廃棄物に予め水分を加えてからロータリーキルン炉に装入して加熱処理することとしたので、廃棄物に含まれる金属やガラス等が融体となるのを防止することができるので、融体によるストーカ炉の火格子の駆動部の固着、操業継続不能といったトラブルを発生させることがないという効果がある。
本発明に係るキルンストーカ炉の一実施形態の構成図である。 ロータリーキルン炉及びストーカ炉とその周辺構成の詳細を示す断面図である。 本発明に係るキルンストーカ炉の操業方法の一実施形態を示すフローチャートである。
以下、本発明に係るキルンストーカ炉の操業方法について図1及び図2を参照しつつ以下詳細に説明する。図1は本発明に係るキルンストーカ炉の一実施形態の構成図、図2はロータリーキルン炉及びストーカ炉とその周辺構成の詳細を示す断面図である。
[キルンストーカ炉の構成]
本実施形態におけるキルンストーカ炉1は、概略として、産業廃棄物(以下、単に「廃棄物」という)20が搬入されるピット2aと、このピット2a内の廃棄物20をバケット2bで掬い上げてホッパ2cへ投下するクレーン2dと、ホッパ2cからの廃棄物20を搬送するコンベア3と、コンベア3から落下する廃棄物20に対して冷却水を噴霧又は散水して水分を加えるノズル4と、このノズル4に加圧した冷却水を供給する加水装置5と、コンベア3によって搬送される廃棄物20を一定量毎に押し出すプッシャ6と、プッシャ6によって押し出された廃棄物20を加熱し、回転することによって撹拌混合しながら出口側へ送り出すロータリーキルン炉7と、ロータリーキルン炉7の出口近傍に設置され、ロータリーキルン炉7によって加熱処理された廃棄物20をさらに燃焼処理するストーカ炉8と、ストーカ炉8の燃焼処理による排ガスをさらに燃焼処理する二次燃焼室9と、ストーカ炉8の出口部分を望むようにしてストーカ炉8での廃棄物20の燃焼状態を撮影するカメラ10と、二次燃焼室9の下部に溜まった燃焼灰(=有価金属含有滓)を搬送して移送コンベア12へ落下させる水封式コンベア30を備えて構成されている。
尚、廃棄物20に加えて廃油や廃液の加熱処理も可能であり、廃油の場合はロータリーキルン炉7に供給し、また、廃液の場合は二次燃焼室9に供給する。また、ピット2a、バケット2b及びクレーン2dに至る構成はこれに限るものではなく、他の構成であってもよく、要はノズル4によって廃棄物20に水を噴霧できるルートを確保できればよい。
廃棄物20は、例えば、電子部品、電気部品、電子回路基板等の金、銀、銅等の有価金属を含む貴金属スクラップである。廃棄物20は、図示しない粉砕機によって予め所定のサイズに粉砕されており、トラック等からピット2aへ投入される。
加水装置5は廃棄物20に水分を付与するための水をノズル4に供給する装置であり、図示しないモータ及びポンプ等を備えて構成されている。加水装置5は、ノズル4に加圧した冷却水を供給することで廃棄物20に均一に水分が行き渡るようにしている。一方、ノズル4は、コンベア3によってプッシャ6に送られる廃棄物20に対して水を噴霧又は散水できるように配置されている。これにより、水分を含んだ廃棄物20がプッシャ6によって一定量毎にロータリーキルン炉7内に押し出されることとなる。
ロータリーキルン炉7は、図2に示すように、円筒状の横置き回転炉70を備え、一方側の端面に廃棄物20(貴金属スクラップ)を投入するための投入口71が設けられると共に、それとは反対側の端面には排出口72が設けられている。回転炉70は排出口72側に向かって僅かに傾斜した配置となっており、図示しないモータを駆動源として回転する。投入口71の近傍にはバーナ73が配置されており、重油などの燃料を燃焼させることにより炉内に向かって火炎を吹き出し、それによって炉内を加熱する。尚、廃棄物20の熱分解によるガス化は連続して進行するのでバーナ73を常に用いる必要はないが、炉内温度が低下した場合にはバーナ73を焚いて炉内を高温に保持する。さらに、投入口71の近傍には炉内へ冷却水を散布するための冷却水散布ノズル74が配置され、回転炉70の炉壁前には炉内温度を測定するための温度計75が取り付けられている。投入口71から炉内に投入された廃棄物20は、高温の雰囲気の中で撹拌されながら排出口72の方向へ徐々に移動する過程で熱分解し、可燃性の熱分解ガスとガス化減容物21となる。回転炉llの排出口72側の端面はストーカ炉8と連結されており、排出口72から排出されるガス化減容物21はストーカ炉8の複数の火格子(ストーカともいう。)80,80上に落下すると共に、熱分解ガスは二次燃焼室9内に導入されるようになっている。
また、回転炉70とストーカ炉8との連結部分はフリーエアが侵入しないようにしっかりとシール部材76が嵌挿されている。シール部材76は、リング状のパッキン部材であり、これを図示しないシールリングで押圧することでシール部材76を付勢し、回転炉70の回転によってシール部材76が摩耗した場合でもその隙間を逐次埋めることにより常にシールが完全に行われるようになっている。
ストーカ炉8は、火格子80,80上に供給されたガス化減容物21を火格子80,80の下部側から空気を吹き込みながら燃焼処理する燃焼炉であり、炉壁や火炎からの輻射熱や燃焼ガスによる接触伝熱によってガス化減容物21の焼却処理を行う。火格子80,80の一部はシリンダ81によって移動し、ガス化減容物21は火格子80,80によって順次下流側に移送されつつ燃焼が行われるようになっている。尚、火格子80,80は水平に配置されているが傾斜していてもよい。これにより、回転炉70から排出されたガス化減容物21は、ストーカ炉8の火格子80,80上に落下し、さらに順次下流側へ移動しながら燃焼する。その間、火格子80,80の下側から空気を送り込んでガス化減容物21に含まれる貴金属以外の物質の完全燃焼を促す。燃焼後の焼却灰22は有価金属含有物として下部側に配置された水封式コンベア30によって冷却されながら回収される。また、火格子80,80からこぼれ落ちたガス化減容物21も水封式コンベア30によって回収される。
さらに、二次燃焼室9は再燃バーナを備え、ロータリーキルン炉7で発生した可燃性の熱分解ガスを再燃焼により完全燃焼させる炉である。そして、二次燃焼室9には、ストーカ炉8でガス化減容物を焼却処理した際に発生する燃焼排ガスも供給され、熱分解ガスと共に完全燃焼が図られる。
カメラ10は、ストーカ炉8の出口部分を望むようにして二次燃焼室9の炉壁9aに設けられている。カメラ10は、ストーカ炉8での廃棄物20の燃焼状態を撮影し、その映像を、例えば、図示しないコントロールルームに設置されたディスプレイ上に映し出すようになっている。尚、カメラは1台に限らず複数台を配置することができる。複数台を配置することでロータリーキルン炉7の排出口72及びストーカ炉8の火格子80,80上を確実に捉えて死角をなくすことで、的確な判断を行うことが可能となる。
水封式コンベア30は、燃焼処理された焼却灰22及び火格子80,80からこぼれ落ちたガス化減容物21を冷却して搬送排出するコンベアであり、ハウジング31内の両端に配置されたスプロケット33a,33bに架け渡されたチェーン34と、チェーン34に取り付けられた複数のスクレーパ32,32を備えて構成されている。ハウジング31内には冷却水が貯えられた水密の水封部35が設けられており、燃焼処理された焼却灰22及び火格子80,80からこぼれ落ちたガス化減容物21を確実に冷却する。水封部35には水ノズル36が配置され、ハウジング31には排水ノズル37が配置されており、冷却水の循環が効果的に行われるようになっている。また、ハウジング31は排出側が冷却水の水面よりも高く位置するように傾斜が設けられており、水封式コンベア30によって冷却された焼却灰22等はさらに移送コンベア12によって所定の場所まで搬送されるようになっている。そして、回収された焼却灰22は、例えば銅製錬所の中間原料として使用することによって貴金属スクラップに含まれる貴金属のリサイクルが図られる。
さらに、熱分解ガスを燃焼させた後の排ガスは、二次燃焼室9と煙道11で連通された図示しない冷却塔に送られる。冷却塔は排ガスの温度が80℃以下になるように一気に冷却してダイオキシン類の発生を抑制する。その後、排ガスは図示しないミストコットレルによって煤塵やミストが除去された後、完全に無害化された状態で排気される。
[キルンストーカ炉の操業方法]
次に、本発明に係るキルンストーカ炉の操業方法について上述したキルンストーカ炉1の動作と共に説明する。図2は本発明に係るキルンストーカ炉の操業方法の一実施形態を示すフローチャートである。
初めに、廃棄物20は予め図示しない粉砕機によって所定の大きさに粉砕され、ピット2aに貯留しておく。ピット2aに貯留された廃棄物20はバケット2b及びクレーン2dを用いて所定量がコンベア3に搬入される(ステップS1)。ついで、コンベア3によって搬送されてくる廃棄物20に対して加水装置5によってノズル4から水が散水又は噴霧され、廃棄物20に水分が付与される(ステップS2)。その際、廃棄物20に加水する水の量は廃棄物20の1トンあたり150リットル以下、好ましくは50〜120リットルとする。このように廃棄物20を含水させることによって、ロータリーキルン炉7における加熱処理の際に廃棄物20の温度が必要以上に高くなるのを防止することができる。その結果、廃棄物20に含まれる金属やガラス等の熔融を防止し、それらの融体がストーカ炉8に進入することを阻止する。そのため、融体が火格子等に固着してその駆動に影響を及ぼすことがないので、ストーカ炉8の操業継続不能に至るようなトラブルの発生を未然に防ぐことができる。含水された廃棄物20はプッシャ6の受取面に落下し、プッシャ6が往復動することで含水した廃棄物20の所定量がロータリーキルン炉7へ押し出され、含水した廃棄物20はロータリーキルン炉7に供給される。
ロータリーキルン炉7は、バーナによって炉内の温度が800〜1200℃に設定されており、投入された廃棄物20を高温雰囲気中でフリーエアの侵入を阻止しつつ所定時間保持することで、熱分解された可燃性の熱分解ガスとガス化減容物21とになる(ステップS3)。また、ロータリーキルン炉7は例えば0.1〜0.5rpmの範囲で回転駆動され、その僅かの傾斜によりガス化減容物は排出口方向へ徐々に移動して第二の処理炉であるストーカ炉8内の火格子上に排出される。その過程で貴金属以外の可燃物質の完全燃焼が促進される(ステップS4)。このとき、作業者はカメラ10によって撮影されたロータリーキルン炉7の出側の内部を監視し、廃棄物20の燃焼状態を把握し、状況に応じて廃棄物20に加える水分量、即ちノズル4からの水の吐出量を調整する。
具体的には、ロータリーキルン炉7の排出口72から排出されたガス化減容物21から炎が上がっていない場合は、ロータリーキルン炉7内で廃棄物が既に完全燃焼した状態となっていることから熔融物が発生する可能性があるので装入前の廃棄物に対してノズル4から散水量を増やす。また、散水を行っていない場合には散水を行う。尚、この場合には散水を行う代わりに廃棄物20の装入量を増加させてもよい。一方、ロータリーキルン炉7の排出口72から排出されたガス化減容物21がストーカ炉8の火格子80,80上の全面で炎を上げている場合は、ロータリーキルン炉7での加熱分解が完了していない状態となっていることから、ノズル4からの散水量を減らすか又は散水を停止する。尚、この場合には廃棄物20の装入量を減らしてもよい。これに対し、ロータリーキルン炉7の排出口から排出されたガス化減容物21がロータリーキルン炉7の排出口72の近傍の上流側の火格子80上で炎を上げ、下流側の火格子80上では炎が上がっていない場合、すなわちストーカ炉8の火格子80,80上で炎がある領域と炎がない領域が存在する場合には散水量が適正であり、ロータリーキルン炉7での加熱分解が順調に行われているため散水をそのまま維持する。散水量の調整としては、廃棄物1トン当たり150リットル以下とする。尚、散水量は1リットル単位での微調整も可能である。尚、廃棄物20の種類によって散水量の設値は事前に考慮する。
次いで、ロータリーキルン炉7から排出されたガス化減容物21はストーカ炉8へ送られ、また、ロータリーキルン炉7で燃焼後の焼却灰22は有価金属含有滓としてコンベア30上に落下する。この焼却灰22はコンベア30によって所定長方向へ移送され、移送コンベア12へ落下して回収される(ステップS5)。回収された焼却灰22は例えば銅製錬所の中間原料として使用されることで、貴金属スクラップに含まれる貴金属が回収されリサイクルが行われる。
一方、可燃性の熱分解ガスは二次燃焼室9によって例えば900℃以上の温度で燃焼処理される(ステップS6)。熱分解ガスを燃焼させた後の排ガスは図示しない冷却塔に送られ、排ガスに冷却水が散布されてその温度が例えば80℃以下になるように一気に冷却される(ステップS7)。これにより、ダイオキシンの発生要因の一つであるデノボ合成が最も発生しやすいといわれている300℃付近の温度帯を一気に通過させることでダイオキシン類の発生の抑制が可能になる。その後、排ガスは図示しない洗浄塔へ送られてアルカリ洗浄され、さらにミストコットレルに運ばれ、煤塵やミストが除去された後、完全に無害化された状態で排気される(ステップS8)。
次に、実施例について説明する。
[実施例]
ロータリーキルン炉7に装入する廃棄物20へ散水するノズル4とカメラ10を設置し、カメラ10で撮影された映像を図示しないディスプレイ上で上述した監視を行いながらロータリーキルン炉7の炉内温度800〜1200℃を維持した操業を4か月間行ったところ、ロータリーキルン炉7より、熔融物が排出されてトラブルとなるケースは見られなかった。
(比較例2)
ロータリーキルン炉7に装入する廃棄物20へ散水するノズル4とカメラ10の設置する前までは、炉内温度800〜1200℃の操業において、急に温度が上昇してその調整のために廃棄物の投入量を制限するケースや、温度調整がきかずにロータリーキルン炉7から熔融物が排出されてトラブルとなるケースが4か月間に区切って見てもしばしば見られた。
[実施形態の効果]
本実施形態に係るキルンストーカ炉の操業方法及びキルンストーカ炉によれば、ロータリーキルン炉7に供給される廃棄物20に対してノズル4から冷却水を散水又は噴霧して廃棄物20の温度が融点以上に上がらないようにしたので、ロータリーキルン炉7での加熱処理において金属やガラス成分等の融体を発生させることなく、且つ、ストーカ炉8において廃棄物20を完全に焼却処理させることができるという効果がある。
また、ノズル4より噴射する冷却水を廃棄物20の1トンあたり150リットル以下とすることで、金属やガラス成分等の融体をロータリーキルン炉7に発生させないようにすることができるという効果がある。
また、ロータリーキルン炉7の炉内温度を800〜1200℃とすることで、ノズル4からの冷却水噴射により水分が調整された廃棄物20からの金属やガラス成分等の融体の発生防止を効果的に維持できるという効果がある。
また、ロータリーキルン炉の出口側を望む位置に配置されたカメラによって、前記ロータリーキルン炉の出口から排出されて前記ストーカ炉で燃焼処理される廃棄物20の状態を確認することで、廃棄物20に加える水分量を最適に調整することが可能になるという効果がある。
以上のように、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能であることはいうまでもない。
1 キルンストーカ炉
2a ピット
2b バケット
2c ホッパ
2d クレーン
3 コンベア
4 ノズル
5 加水装置
6 プッシャ
7 ロータリーキルン炉
8 ストーカ炉
9 二次燃焼室
10 カメラ
11 煙道
12 移送コンベア
20 廃棄物(産業廃棄物)
21 ガス化減容物
22 焼却灰
30 水封式コンベア
70 回転炉
71 投入口
72 排出口
73 バーナ
80 火格子

Claims (3)

  1. 電子部品又は電気部品などの金属を含む廃棄物を、ロータリーキルン炉によって撹拌しながら加熱処理し、前記ロータリーキルン炉によって加熱処理された前記廃棄物をさらにストーカ炉によって燃焼処理するキルンストーカ炉の操業方法において、
    所定の大きさに粉砕された前記廃棄物を搬送するコンベアから落下する前記廃棄物に対して冷却水を前記廃棄物1トンあたり150リットル以下で噴霧又は散水して予め前記廃棄物に水分を加えることにより加熱処理の際における前記廃棄物の温度が必要以上に高くなるのを防止した後、前記ロータリーキルン炉に装入することを特徴とするキルンストーカ炉の操業方法。
  2. 請求項に記載のキルンストーカ炉の操業方法において、
    前記ロータリーキルン炉での前記廃棄物の加熱処理は炉内温度が800〜1200℃で行うことを特徴とするキルンストーカ炉の操業方法。
  3. 請求項1又は2に記載のキルンストーカ炉の操業方法において、
    前記ロータリーキルン炉の出口側を望む位置に配置されたカメラによって、前記ロータリーキルン炉の出口から排出されて前記ストーカ炉で燃焼処理される前記廃棄物の状態を確認することにより前記廃棄物に加える水分量を調整することを特徴とするキルンストーカ炉の操業方法。
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