JP6859106B2 - シフトバイワイヤシステム - Google Patents
シフトバイワイヤシステム Download PDFInfo
- Publication number
- JP6859106B2 JP6859106B2 JP2017002383A JP2017002383A JP6859106B2 JP 6859106 B2 JP6859106 B2 JP 6859106B2 JP 2017002383 A JP2017002383 A JP 2017002383A JP 2017002383 A JP2017002383 A JP 2017002383A JP 6859106 B2 JP6859106 B2 JP 6859106B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- power
- actuator
- range
- power supply
- shift
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 230000005856 abnormality Effects 0.000 claims description 34
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 claims description 34
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 19
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 claims description 10
- 230000004044 response Effects 0.000 claims description 3
- 230000008569 process Effects 0.000 description 18
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 7
- 230000008859 change Effects 0.000 description 3
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 3
- 238000005452 bending Methods 0.000 description 2
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 2
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 230000006870 function Effects 0.000 description 2
- 230000001276 controlling effect Effects 0.000 description 1
- 239000000446 fuel Substances 0.000 description 1
- 230000007935 neutral effect Effects 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
- Control Of Transmission Device (AREA)
- Control Of Electric Motors In General (AREA)
Description
本発明のシフトバイワイヤシステムは、第1電源(18)、第2電源(19)、アクチュエータ(30)、ディテントプレート(52)、ディテントスプリング(55)、電源異常判定部(81)、電源切替部(82)、アクチュエータ制御部(83)および電力制御部(84)を備える。
第2電源は、第1電源よりも供給電力が小さい。
アクチュエータは、モータ部(32)、エンコーダ(34)および減速部(33)を有する。
モータ部は、電力により回転可能である。
エンコーダは、モータ部の回転に応じてパルス信号を出力し、モータ部の回転角(θm)を検出可能である。
減速部は、モータ部の回転を減速して出力する。
第1凹部は、駐車用のレンジであるPレンジに対応するとともにディテントプレートの回転方向の一方側に形成される。
ディテントスプリングは、規制部(53)を有し、第1凹部に規制部が嵌り込むことによって、ディテントプレートの回転を規制し、自動変速機のシフトレンジを固定可能である。
電源異常判定部は、第1電力の供給が失陥したか否かを判定する。
電源切替部は、第1電力の供給が失陥したと電源異常判定部が判定したとき、アクチュエータに供給する電力を第1電力から第2電力に切り替える。
電力制御部は、アクチュエータに供給する電力を第1電力から第2電力に電源切替部が切り替えたときから自動変速機のシフトレンジがPレンジに切り替わったときまで、第2電力を削減するように制御する。
第1態様では、基準位置の学習状態がリセットされた場合、第1電源が正常である場合、再度、基準位置の学習を行い、アクチュエータを通常制御し、第1電源が失陥し、第2電源にてアクチュエータを駆動する場合、基準位置の再学習を行わず、オープン制御とする。
第2態様では、電力制御部とアクチュエータとは、2系統以上の配線(75、76)で接続されている。第1電源が正常である場合、複数系統を用いてアクチュエータに通電し、第1電源が失陥し、第2電源にてアクチュエータを駆動する場合、複数系統のうちの1系統を用いてアクチュエータに通電する。
図1に示すように、本実施形態によるシフトバイワイヤシステム3を含む車両制御システム1を示している。
車両制御システム1は、例えば、四輪の車両に搭載され、自動変速機制御システム2、シフトバイワイヤシステム3、エンジン制御システム4および統合ECU10で構成されている。
AT−ECU12、SBW−ECU13およびEC−ECU14は、マイクロコンピュータを主体に構成された電気回路で、車両内のLAN回線17を経由して電気的または光学的に相互に接続されている。
また、AT−ECU12、SBW−ECU13およびEC−ECU14は、第1電源18および第2電源19に電気的に接続されている。
第2電源19は、車両が備える予備電源で、電力を供給可能であり、第2電源19の容量は第1電源18の容量よりも小さい。
AT−ECU12、SBW−ECU13およびEC−ECU14は、第1電源18または第2電源19から供給される電力によって作動する。
また、統合ECU10は、AT−ECU12、SBW−ECU13およびEC−ECU14と共同して車両制御システム1全体を制御する。
さらに、統合ECU10は、表示装置47に接続されている。
表示装置47は、車両の運転席前方に設けられており、自動変速機20の実際のレンジを表示可能である。以下、自動変速機20の実際のレンジを「実レンジ」と記載する。
自動変速機20は、走行レンジとしてのDレンジおよびRレンジ、並びに、非走行レンジとしてのPレンジおよびNレンジのシフトレンジが設定されている。
また、自動変速機20は、シフトレンジのいずれかで締結する複数の摩擦係合要素を備えている。なお、Dレンジは前進用のレンジで、Rレンジは後進用のレンジで、Pレンジは駐車用のレンジで、Nレンジは中立のレンジである。
マニュアルバルブ22は、レンジ位置選択機構としてのスプールバルブで、軸方向に移動にすることによって油圧回路21を切り替える。油圧回路21が切り替わり、自動変速機20がDレンジ、Rレンジ、PレンジまたはNレンジのいずれかに設定される。
電磁弁23は、対応する自動変速機20の摩擦係合要素を油圧によって駆動する。電磁弁23から供給される油圧によって、各摩擦係合要素が締結または開放する。
また、AT−ECU12は、自動変速機20の出力軸の回転数から車両の車速を測定可能な車速センサ24と電気的に接続されており、車速センサ24から出力された検出信号を受信して、電磁弁23を制御する。
アクチュエータ30は、モータ部32、減速部33およびエンコーダ34を有する。
図2に示すように、アクチュエータ30は、パーキングロック機構70を駆動する
ステータ35は、回転方向に配列された複数のコイル36に嵌合されている。
ロータ37は、ステータ35の内側に設けられ、中心部に軸部材38を有し、アクチュエータ30のハウジングに回転可能に支持されている。
ロータ37および軸部材38は、SBW−ECU13が複数のコイル36に所定のタイミングで順次通電したとき、回転する。
また、エンコーダ34は、アクチュエータ30のハウジング内に設けられており、ロータ37と一体に回転する磁石と、磁気検出用のホールIC等により構成されている。
さらに、エンコーダ34は、モータ回転角θmの変化分に応じてパルス信号をSBW−ECU13に出力する。
なお、車両電源のオン毎(シフトバイワイヤシステム3の起動毎)に、モータ部32の励磁通電相学習(エンコーダ34から出力されたパルス信号に応じたカウント値と通電相の同期)のための初期駆動制御が行われる。この初期駆動制御により、アクチュエータ30の回転を適切に制御できるようになる。
ピン54は、マニュアルバルブ22に接続されている。ピン54によって、ディテントプレート52がマニュアルシャフト51とともに回転し、マニュアルバルブ22が軸方向に往復移動する。
第1凹部61は、ディテントプレート52の回転方向の一方側に形成されている。
第2凹部64は、ディテントプレート52の回転方向の他方側に形成されている。
中間凹部62、63は、第1凹部61と第2凹部64との間に形成されている。
中間凹部62は、「Rレンジ」に対応して形成されている。
中間凹部63は、「Nレンジ」に対応して形成されている。
第2凹部64は、「Dレンジ」に対応して形成されており、第1凹部61とは反対側に第2壁66を有する。なお、第2凹部64は、「最低速段レンジ」に対応して形成してもよい。
ディテントローラ53は、マニュアルシャフト51を経由してディテントプレート52に回転方向の所定の力が加わるとき、各凹部61−64間に形成される凸部を乗り越えて隣接する他の凹部61−64に移動する。アクチュエータ30によってマニュアルシャフト51が回転し、マニュアルバルブ22の軸方向の位置およびパーキングロック機構70の状態が変化し、自動変速機20のシフトレンジが変更される。
一方、シフトレンジがDレンジ側からNレンジ、RレンジおよびPレンジ側に切り替わるときに減速部33が回転する方向を、逆回転方向とする。
図2において、回転可能範囲は、ディテントローラ53との関係におけるディテントプレート52の回転可能範囲である。このため、ディテントスプリング55の撓み量、伸び量およびマニュアルシャフト51のねじれ量等を含めると、ディテントプレート52の絶対的な回転可能範囲は、図4に示す回転可能範囲よりも大きくなる。
パーキングロックポール73がパーキングギア74に噛み合い、パーキングギア74がロックされ、ディテントローラ53が第1凹部61に嵌り、車輪の回転が規制された状態になる。このとき、実レンジはPレンジである。
レンジセレクタ45は、シフト選択部であり、セレクタセンサ46が設けられている。
セレクタセンサ46は、車両の運転者がレンジセレクタ45を操作することにより指令したレンジを検出し、検出した信号をSBW−ECU13に出力する。以下、車両の運転者がレンジセレクタ45を操作することにより指令したレンジを「指令レンジ」と記載する。
また、SBW−ECU13は、自動変速機20のシフトレンジが目標レンジとなるようにアクチュエータ30の回転を制御する。SBW−ECU13により自動変速機20の実レンジが運転者の意図するレンジに切り替わる。
SBW−ECU13は、基準位置を学習した後、学習した基準位置および所定の回転量に基づき各シフトレンジに対応するアクチュエータ30の回転位置を演算により求める。演算により求めた回転位置となるように、アクチュエータ30が回転し、実レンジが所望のシフトレンジに切り替わる。
スロットル41は、エンジン40の吸気通路を流れる吸気の流量を調整する。
インジェクタ42は、エンジン40の吸気通路または各気筒へ噴射する燃料の量を調整する。
アクセルセンサ44は、アクセルペダル43に接続されており、運転者がアクセルペダル43の操作量であるアクセル開度を検出し、検出した信号をEC−ECU14に出力する。
ブレーキペダル48は、運転者の足で操作可能で、油圧式で作動する。
第2基準位置は、ディテントローラ53が第2壁66に接触した状態におけるアクチュエータ30の回転位置のことであり、シフトレンジのDレンジに対応する位置である。
また、SBW−ECU13は、アクチュエータ30の回転が規制される方向、すなわち、逆回転方向にアクチュエータ30が回転するように制御する。ディテントローラ53が第1壁65に接触するとともに押されることによって、ディテントスプリング55が撓み始める。
SBW−ECU13は、エンコーダ34が検出した状態からディテントプレート52およびアクチュエータ30の回転が停止したと、判定する。カウント値の最小値または最大値のいずれかを監視するかは、エンコーダ34の特性に応じて設定される。なお、カウント値の最小値または最大値が所定時間変化しないことは、ディテントプレート52が動かなくなった状態を示す。
第1基準位置から各シフトレンジに対応する位置までのモータ部32の回転量を示す複数の所定値を第1所定値とする。
記憶部15は、予め、第1所定値が記憶されている。
アクチュエータ30が回転し、SBW−ECU13は、実レンジを所望のシフトレンジに切り替えることができ、通常制御状態になる。
SBW−ECU13は、このときのカウント値を、アクチュエータ30の第2基準位置に対応する値として、記憶部15に記憶する。これにより、アクチュエータ30の第2基準位置の学習が完了する。ここで、SBW−ECU13は、「第2位置学習部」として機能する。
第2基準位置から各シフトレンジに対応する位置までのモータ部32の回転量を示す複数の所定値を第2所定値とする。
記憶部15は、予め、第2所定値が記憶されている。
第1所定値および第2所定値は、設定値であり、ディテントプレート52の各凹部61−64の角度、各係合部材間のあそびまたはディテントスプリング55の撓み量もしくは伸び量等を考慮して設定されている。
また、第1所定値および第2所定値は、記憶部15のROMやEEPROM等の不揮発性メモリに記憶され、記憶部15への車両電源の供給が絶たれても消去されることはない。
そこで、本実施形態のシフトバイワイヤシステム3では、第1電源18からの電力供給が失陥しても適切にアクチュエータ30を制御し、第2電源19が小型化可能にする。
配線75、76は、アクチュエータ30のモータ部32のU相、V相およびW相からSBW−ECU13にそれぞれ接続されている3本の導線である。本実施形態では、3本の導線を1系統とする。図中において、煩雑さを避けるため、配線75、76は、1本の線で記載している。
第1電源18からSBW−ECU13を経由してアクチュエータ30へ供給される電力を第1電力W1とし、第2電源19からSBW−ECU13を経由してアクチュエータ30へ供給される電力を第2電力W2とする。
電源異常判定部81は、取得した第1電力W1が閾値Wt1を超えるとき、第1電力W1が供給されており、第1電力W1の供給が正常であると判定する。
一方、電源異常判定部81は、取得した第1電力W1が閾値Wt1以下であるとき、第1電力W1の供給が失陥したと判定する。
電源切替部82は、第1電力W1の供給が正常であると電源異常判定部81が判定したとき、第1電源18とアクチュエータ30とを電気的に接続し、第2電源19とアクチュエータ30との電気的な接続を遮断する。このとき、電源異常判定部81、電源切替部82、アクチュエータ制御部83および電力制御部84を経由して、第1電力W1がアクチュエータ30に供給される。
電源異常判定部81は、取得した第2電力W2が閾値Wt2を超えるとき、第2電力W2が供給されており、第2電力W2の供給が正常であると判定する。
一方、電源異常判定部81は、取得した第2電力W2が閾値Wt2以下であるとき、第2電力W2の供給が失陥したと判定する。
アクチュエータ制御部83は、第1電力W1の供給が正常であるとき、第1基準位置または第2基準位置の学習を実施する。
また、アクチュエータ制御部83は、シフトバイワイヤシステム3を通常制御が可能な状態にし、アクチュエータ30の通常制御を行う。
このとき、アクチュエータ制御部83は、通常制御と同様に、エンコーダ34からモータ回転角θmを取得し、モータ回転角θmに基づいて目標値となるようにアクチュエータ30をフィードバック制御できる。図中において、フィードバックは、「F/B」と記載する。
電力制御部84は、第1電力W1の供給が正常であるとき、第1電力W1をアクチュエータ30に供給し、第1電力W1を制御する。
一方、電力制御部84は、第1電力W1の供給が失陥し、第1電力W1から第2電力W2に切り替え、第2電力W2がアクチュエータ30に供給されたときからシフトレンジがPレンジに切り替わったときまで、第2電力W2を削減するように制御する。
さらに、電力制御部84は、シフトレンジがPレンジに切り替わった後、すなわち、アクチュエータ30が停止するとき、第2電力W2の供給を遮断可能である。
初期状態では、アクチュエータ30は制御可能な状態である準備状態であり、シフトレンジはDレンジになっている。また、第1電力W1の供給は正常であり、第2電力W2はゼロである。ここで、「ゼロ」は常識的な誤差範囲を含む。以下、「ゼロ」は、拡大解釈するものとする。
図6において、アクチュエータ30が通常制御されるときのアクチュエータ30の駆動状態およびアクチュエータ30への供給電力を一点鎖線で示す。なお、基準位置の学習は完了したものとする。
時刻t3に、シフトレンジがDレンジからPレンジに切り替わり始め、電力制御部84が時刻t2時と比較して第1電力W1を小さくする。
また、時刻t4に、電力制御部84は、時刻t3時と比較して第1電力W1を大きくする。
時刻t5に、アクチュエータ30の停止が完了し、アクチュエータ30は、準備状態に戻り、電力制御部84は、第1電力W1をゼロにする。
このように、第1電源18が正常であるとき、アクチュエータ制御部83は、アクチュエータ30の通常制御を行う。
図6に示すように、時刻t0に、故障等の原因で第1電力W1が低下し、第1電力W1が閾値Wt1以下になる。
このとき、電源異常判定部81は、第1電力W1の供給が失陥したと判定し、この判定を電源切替部82に出力する。
また、図7に示すように、時刻t1に、電力制御部84は、一方の配線76からアクチュエータ30に通電しないように、アクチュエータ30と配線76との電気的な接続を遮断する。
また、時刻t2に、電力制御部84は、第2電力W2が第1制限値W2_lim1以下となるように、通常制御されるときの第1電力W1と比較して第2電力W2を削減するように第2電力W2を制御する。
また、時刻t3に、電力制御部84は、第2電力W2が第2制限値W2_lim2以下となるように第2電力W2をさらに削減する。
なお、第2制限値W2_lim2は、第1制限値W2_lim1以下となるように、すなわち、W2_lim1≧W2_lim2 となるように設定されている。また、第1制限値W2_lim1および第2制限値W2_lim2は、アクチュエータ30の回転に支障をきたさないように設定されている。
また、時刻t4に、電力制御部84は、第2電力W2が第1制限値W2_lim1以下となるように、第2電力W2を制御する。
また、時刻t5に、電力制御部84は、第2電力W2をゼロにする。
ステップ101において、電源異常判定部81は、第1電源18がオン状態であるか確認し、処理がステップ102に移行する。
第1電力W1が閾値Wt1を超える場合、すなわち、W1>Wt1 である場合、電源異常判定部81は、第1電源18が正常であると判定し、処理は、ステップ103に移行する。
一方、第1電力W1が閾値Wt1以下である場合、すなわち、W1≦Wt1 である場合、電源異常判定部81は、第1電源18が失陥したと判定し、処理は、ステップ104に移行する。
ステップ104において、電源異常判定部81は、第2電源19がオン状態であるか確認し、処理は、ステップ105に移行する。
第2電力W2が閾値Wt2を超える場合、すなわち、W2>Wt2 である場合、電源異常判定部81は、第2電力W2の供給が正常であると判定し、処理は、ステップ106に移行する。
一方、第2電力W2が閾値Wt2以下である場合、すなわち、W2≦Wt2 である場合、電源異常判定部81は、第2電力W2の供給が失陥していると判定し、処理は、終了しステップ101に戻る。
また、アクチュエータ制御部83は、削減された第2電力W2で、モータ回転角θmに基づいてアクチュエータ30をフィードバック制御する省電力フィードバック制御を行い、処理は、終了しステップ101に戻る。
[1]このように、第1電源18が失陥したとき、電源異常判定部81、電源切替部82およびアクチュエータ制御部83によって、Rレンジ、NレンジまたはDレンジからPレンジへの切り替わりが完了するまで、適切にアクチュエータ30を制御できる。また、このとき、電力制御部84が第2電力W2を削減し、省電力でアクチュエータ30の制御ができる。このため、第2電源19の容量を比較的小さくでき、第2電源19が小型化可能になる。
[2]電力制御部84は、第1電力W1の供給が失陥したとき、配線75、76の一方を遮断し、配線75、76の他方のみを通電する。これにより、第2電力W2の消費量が削減される。
第2実施形態では、SBW−ECUがアクチュエータにフィードバック制御を行わず、オープン制御を行う点を除き、第1実施形態と同様である。
中間凹部62、63または第2凹部64から第1凹部61までディテントプレート52が回転する角度を凹部回転角θoとする。図4中において、第2凹部64から第1凹部61までの凹部回転角θoとディテントプレート52の回転可能範囲の角度とが一致している。
なお、凹部回転角θoおよび回転角θaは、アクチュエータ30、ディテントプレート52またはディテントローラ53等の設計で予め設定される。アクチュエータ制御部83は、RAM等を含み、アクチュエータ30の回転角θaをRAM等の揮発性メモリに記憶している。
初期状態は、第1実施形態と同様である。
図10において、アクチュエータ30が通常制御されるときのアクチュエータ30の駆動状態およびアクチュエータ30への供給電力を二点鎖線で示す。
また、時刻t12に、アクチュエータ30に第1電力W1が供給され、SBW−ECU13の基準位置の学習が開始される。
時刻t13に、ディテントローラ53が第2壁66に接触する。
時刻t14に、SBW−ECU13は、第2基準位置の学習が完了し、電力制御部84は、時刻t12時と比較して第1電力W1を大きくする。
時刻t16に、シフトレンジがDレンジからPレンジに切り替わり始め、時刻t14時と比較して電力制御部84が第1電力W1を小さくする。
また、時刻t17に、電力制御部84は、時刻t16時と比較して第1電力W1を大きくする。
時刻t18に、アクチュエータ30の停止が完了し、アクチュエータ30は、準備状態に戻り、電力制御部84は、第1電力W1をゼロにする。
このように、第1電源18が正常であり、基準位置の学習状態がリセットされたとき、アクチュエータ制御部83は、再度、基準位置の学習を行い、アクチュエータ30の通常制御を行う。
図10に示すように、
時刻t10および時刻t11は、第1実施形態の時刻t0および時刻t1と同様である。
時刻t12に、故障等の原因で第2電源19が瞬断し、アクチュエータ30の基準位置の学習状態がリセットされる。なお、SBW−ECU13は、学習状態がリセットされる前の実レンジの位置を記憶部15が記憶している。
また、時刻t15に、電力制御部84は、第2電力W2が第3制限値W2_lim3以下となるように、第1電力W1と比較して第2電力W2を削減する。なお、第3制限値W2_lim3は、第1電力W1よりも小さくなるように、予め設定されており、アクチュエータ30の回転に支障をきたさないように設定されている。
時刻t17に、DレンジからPレンジへの切り替わりが完了し、アクチュエータ30のオープン制御は継続されている。
また、時刻t18に、電力制御部84は、第2電力W2をゼロにする。
第2実施形態では、第1実施形態のステップ106の処理が異なる。
ステップ101−105は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
図11に示すように、ステップ105において、第2電力W2が閾値Wt2を超える場合、電源異常判定部81は、第2電源19が正常であると判定し、処理は、ステップ206に移行する。
また、アクチュエータ制御部83は、削減された第2電力W2で、アクチュエータ30の回転角θaに基づいて、アクチュエータ30に通電して制御する省電力オープン制御を行い、処理は、ステップ101に戻る。
このような形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏する。さらに、第2実施形態では、第2電源19の瞬断等によって、SBW−ECU13の基準位置の学習状態がリセットされたときに、第2電力W2の消費量が削減される。
第3実施形態では、シフトレンジがPレンジに切り替わったときに、アクチュエータ制御部がアクチュエータを制御しないで、電力制御部が第2電力をゼロとする点を除き、第1実施形態と同様である。
第3実施形態のSBW−ECU13による処理を図12のタイムチャートを参照して説明する。
初期状態は、第1実施形態と同様である。
時刻t24に、DレンジからPレンジへの切り替わりが完了し、アクチュエータ制御部83は、アクチュエータ30のフィードバック制御を停止し、電力制御部84は、第2電力W2がゼロになるように制限する。
時刻t25に、ディテントローラ53の運動エネルギーがゼロになり、アクチュエータ30が停止し、アクチュエータ30が準備状態になる。
(i)第1実施形態において、アクチュエータ制御部は、アクチュエータをフィードバック制御する時間または停止するように制御する時間を短縮するように制御してもよい。
(ii)第3実施形態において、アクチュエータの停止する時間が短縮されるように、ディテントローラ、第1凹部またはアクチュエータを設定してもよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
18 ・・・第1電源、 19 ・・・第2電源、
20 ・・・自動変速機、
30 ・・・アクチュエータ、 32 ・・・モータ部、 33 ・・・減速部、
34 ・・・エンコーダ、
45 ・・・シフト選択部、
52 ・・・ディテントプレート、 53 ・・・規制部、
55 ・・・ディテントスプリング、 61 ・・・第1凹部、
81 ・・・電源異常判定部、 82 ・・・電源切替部、
83 ・・・アクチュエータ制御部、 84 ・・・電力制御部。
Claims (6)
- 車両の運転者により操作されるシフト選択部(45)からの信号に応じて自動変速機(20)のシフトレンジを切り替えるシフトバイワイヤシステム(3)であって、
電力を供給可能な第1電源(18)と、
前記第1電源よりも供給電力が小さい第2電源(19)と、
電力により回転可能なモータ部(32)、前記モータ部の回転に応じてパルス信号を出力し、前記モータ部の回転角(θm)を検出可能なエンコーダ(34)および前記モータ部の回転を減速して出力する減速部(33)を有するアクチュエータ(30)と、
前記減速部に接続されており、前記アクチュエータにより回転可能で、駐車用のレンジであるPレンジに対応するとともに回転方向の一方側に形成される第1凹部(61)を有するディテントプレート(52)と、
規制部(53)を有し、前記第1凹部に前記規制部が嵌り込むことによって、前記ディテントプレートの回転を規制し、前記自動変速機のシフトレンジを固定可能なディテントスプリング(55)と、
前記第1電源から前記アクチュエータへ供給される電力を第1電力(W1)とし、前記第2電源から前記アクチュエータへ供給される電力を第2電力(W2)とすると、
前記第1電力の供給が失陥したか否かを判定する電源異常判定部(81)と、
前記第1電力の供給が失陥したと前記電源異常判定部が判定したとき、前記アクチュエータに供給する電力を前記第1電力から前記第2電力に切り替える電源切替部(82)と、
前記アクチュエータに供給する電力を前記第1電力から前記第2電力に前記電源切替部が切り替えたときから前記自動変速機のシフトレンジが前記Pレンジに切り替わったときまで前記アクチュエータを制御するアクチュエータ制御部(83)と、
前記アクチュエータに供給する電力を前記第1電力から前記第2電力に前記電源切替部が切り替えたときから前記自動変速機のシフトレンジが前記Pレンジに切り替わったときまで、前記第2電力を削減するように制御する電力制御部(84)と、
を備え、
基準位置の学習状態がリセットされた場合、
前記第1電源が正常である場合、再度、前記基準位置の学習を行い、前記アクチュエータを通常制御し、
前記第1電源が失陥し、前記第2電源にて前記アクチュエータを駆動する場合、前記基準位置の再学習を行わず、オープン制御とするシフトバイワイヤシステム。 - 前記アクチュエータ制御部は、前記モータ部の回転角に基づいて前記アクチュエータをフィードバック制御する請求項1に記載のシフトバイワイヤシステム。
- 前記ディテントプレートは、回転方向の他方側に形成され、前記規制部が嵌り込む第2凹部(64)をさらに有し、
前記アクチュエータ制御部は、前記ディテントプレートが前記第2凹部から前記第1凹部まで回転するときの前記モータ部の回転角に基づいて、前記アクチュエータを制御する請求項1または2に記載のシフトバイワイヤシステム。 - 前記電力制御部と前記アクチュエータとは、2系統以上の配線(75、76)で接続されており、
前記第1電源が正常である場合、複数系統を用いて前記アクチュエータに通電し、
前記第1電源が失陥し、前記第2電源にて前記アクチュエータを駆動する場合、複数系統のうちの1系統を用いて前記アクチュエータに通電する請求項1から3のいずれか一項に記載のシフトバイワイヤシステム。 - 前記第1電源が正常である場合、レンジ切替が完了した場合、通電による停止制御を行い、
前記第1電源が失陥し、前記第2電源にて前記アクチュエータを駆動する場合、レンジ切替が完了した場合、通電による停止制御を行わずに通電をオフにする請求項1〜4のいずれか一項に記載のシフトバイワイヤシステム。 - 車両の運転者により操作されるシフト選択部(45)からの信号に応じて自動変速機(20)のシフトレンジを切り替えるシフトバイワイヤシステム(3)であって、
電力を供給可能な第1電源(18)と、
前記第1電源よりも供給電力が小さい第2電源(19)と、
電力により回転可能なモータ部(32)、前記モータ部の回転に応じてパルス信号を出力し、前記モータ部の回転角(θm)を検出可能なエンコーダ(34)および前記モータ部の回転を減速して出力する減速部(33)を有するアクチュエータ(30)と、
前記減速部に接続されており、前記アクチュエータにより回転可能で、駐車用のレンジであるPレンジに対応するとともに回転方向の一方側に形成される第1凹部(61)を有するディテントプレート(52)と、
規制部(53)を有し、前記第1凹部に前記規制部が嵌り込むことによって、前記ディテントプレートの回転を規制し、前記自動変速機のシフトレンジを固定可能なディテントスプリング(55)と、
前記第1電源から前記アクチュエータへ供給される電力を第1電力(W1)とし、前記第2電源から前記アクチュエータへ供給される電力を第2電力(W2)とすると、
前記第1電力の供給が失陥したか否かを判定する電源異常判定部(81)と、
前記第1電力の供給が失陥したと前記電源異常判定部が判定したとき、前記アクチュエータに供給する電力を前記第1電力から前記第2電力に切り替える電源切替部(82)と、
前記アクチュエータに供給する電力を前記第1電力から前記第2電力に前記電源切替部が切り替えたときから前記自動変速機のシフトレンジが前記Pレンジに切り替わったときまで前記アクチュエータを制御するアクチュエータ制御部(83)と、
前記アクチュエータに供給する電力を前記第1電力から前記第2電力に前記電源切替部が切り替えたときから前記自動変速機のシフトレンジが前記Pレンジに切り替わったときまで、前記第2電力を削減するように制御する電力制御部(84)と、
を備え、
前記電力制御部と前記アクチュエータとは、2系統以上の配線(75、76)で接続されており、
前記第1電源が正常である場合、複数系統を用いて前記アクチュエータに通電し、
前記第1電源が失陥し、前記第2電源にて前記アクチュエータを駆動する場合、複数系統のうちの1系統を用いて前記アクチュエータに通電するシフトバイワイヤシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017002383A JP6859106B2 (ja) | 2017-01-11 | 2017-01-11 | シフトバイワイヤシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017002383A JP6859106B2 (ja) | 2017-01-11 | 2017-01-11 | シフトバイワイヤシステム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018112238A JP2018112238A (ja) | 2018-07-19 |
JP6859106B2 true JP6859106B2 (ja) | 2021-04-14 |
Family
ID=62911049
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017002383A Active JP6859106B2 (ja) | 2017-01-11 | 2017-01-11 | シフトバイワイヤシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6859106B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20230101455A (ko) | 2021-12-29 | 2023-07-06 | 에스엘 주식회사 | 차량용 변속 제어 장치 및 방법 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7059907B2 (ja) | 2018-11-28 | 2022-04-26 | トヨタ自動車株式会社 | パーキングロック装置 |
JP7035990B2 (ja) | 2018-12-07 | 2022-03-15 | 株式会社デンソー | シフトバイワイヤシステム |
JP2021080989A (ja) * | 2019-11-19 | 2021-05-27 | 本田技研工業株式会社 | シフトバイワイヤ制御システム |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4913567B2 (ja) * | 2006-11-29 | 2012-04-11 | 本田技研工業株式会社 | シフトバイワイヤ方式の自動変速機制御装置 |
JP4833097B2 (ja) * | 2007-01-23 | 2011-12-07 | 株式会社デンソー | シフトバイワイヤ装置 |
JP2010078093A (ja) * | 2008-09-26 | 2010-04-08 | Toyota Motor Corp | 車両の制御装置および制御方法 |
JP2014222803A (ja) * | 2013-05-13 | 2014-11-27 | Necカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 | データ取得制御装置、データ取得制御方法及びプログラム |
JP6281285B2 (ja) * | 2014-01-07 | 2018-02-21 | 株式会社リコー | 情報処理装置および制御方法 |
-
2017
- 2017-01-11 JP JP2017002383A patent/JP6859106B2/ja active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20230101455A (ko) | 2021-12-29 | 2023-07-06 | 에스엘 주식회사 | 차량용 변속 제어 장치 및 방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018112238A (ja) | 2018-07-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6859106B2 (ja) | シフトバイワイヤシステム | |
JP6863245B2 (ja) | シフトレンジ制御装置 | |
JP5136918B2 (ja) | シフトバイワイヤシステム | |
US11708896B2 (en) | Shift range control device | |
JP6595429B2 (ja) | シフトバイワイヤシステム | |
US10781918B2 (en) | Shift range control device | |
JP2013096436A (ja) | シフトバイワイヤシステム | |
JP5569501B2 (ja) | シフトバイワイヤシステム | |
JP6569584B2 (ja) | シフトレンジ制御装置 | |
US11125325B2 (en) | Shift range switching system | |
US20190368602A1 (en) | Shift range control apparatus | |
US20200263790A1 (en) | Shift range switching system | |
JP5170215B2 (ja) | シフトバイワイヤシステム | |
US11287035B2 (en) | Shift range control apparatus | |
US11333241B2 (en) | Shift range control device | |
KR101957508B1 (ko) | 전동식 변속 레버 시스템의 전기 모터를 제어하는 방법 | |
CN111902660B (zh) | 换挡挡位控制装置 | |
CN111819376B (zh) | 换挡挡位控制装置 | |
US11894792B2 (en) | Motor control device | |
US20210184613A1 (en) | Shift range control device | |
JP5229643B2 (ja) | シフトバイワイヤシステム | |
US20230023273A1 (en) | Motor control device | |
US20220154820A1 (en) | Shift range control device | |
WO2024080244A1 (ja) | モータ制御装置 | |
JP5942968B2 (ja) | レンジ切換制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20191119 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20200916 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20200916 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20201022 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20201110 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210112 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210302 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210325 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6859106 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |