JP6859071B2 - 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、パターン形成方法、電子デバイスの製造方法及び樹脂の製造方法 - Google Patents

感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、パターン形成方法、電子デバイスの製造方法及び樹脂の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、パターン形成方法、電子デバイスの製造方法及び樹脂の製造方法に関する。
より詳細には、本発明は、IC等の半導体製造工程、液晶及びサーマルヘッド等の回路基板の製造、さらにはその他のフォトファブリケーションのリソグラフィー工程などに使用される感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、パターン形成方法、このパターン形成方法を含む電子デバイスの製造方法及び樹脂の製造方法に関する。
従来、IC(Integrated Circuit、集積回路)やLSI(Large Scale Integrated circuit、大規模集積回路)などの半導体デバイスの製造プロセスにおいては、レジスト組成物を用いたリソグラフィーによる微細加工が行われている。近年、集積回路の高集積化に伴い、サブミクロン領域やクオーターミクロン領域の超微細パターン形成が要求されるようになってきている。それに伴い、露光波長もg線からi線に、更にKrF等のエキシマレーザー光に、というように短波長化の傾向が見られる(例えば、特許文献1及び2を参照)。更には、現在では、エキシマレーザー光以外にも、電子線やX線、あるいはEUV光(Extreme Ultra Violet、極紫外線)を用いたリソグラフィーも開発が進んでいる(例えば、特許文献3を参照)。
各種電子機器の高機能化が求められており、それに伴い微細加工に使用されるレジストパターンのより一層の特性の向上が求められている。
特開平8−337616号公報 特開2000−267280号公報 特開2005−275282号公報
今後、リソグラフィー技術の更なる進歩、応用分野の拡大等により、パターンの微細化が進むにつれ、化学増幅型レジストにはリソグラフィー特性の更なる向上が求められる。現在、化学増幅型レジストに使用されるベース樹脂としては、リソグラフィー特性等の性能向上のために、複数種の構成単位(繰り返し単位)を含有する樹脂が用いられている。所望とする優れたリソグラフィー特性を得るために、このベース樹脂に含有される複数種の繰り返し単位の組成比を高精度に制御することは、パターンの微細化が進むほど重要になる。
本発明は、上記実情に鑑みて、含有される複数種の繰り返し単位の組成比を高精度に制御することが可能な樹脂を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、この感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いたパターン形成方法、及び、電子デバイスの製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、含有される複数種の繰り返し単位の組成比を高精度に制御することが可能な樹脂の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、ベース樹脂として、含有される複数種の繰り返し単位の構造が互いにすべて同一で、且つ、各繰り返し単位の組成比が互いに異なる関係にある複数種の樹脂をブレンドしたものを用いることにより、上記課題を解決できることを見出した。
本発明は、一形態において、以下の通りである。
[1]
樹脂(A)と、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(B)を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であって、
樹脂(A)は、下記要件Iを満たすN種の樹脂(a)〜樹脂(a)を含み、高速液体クロマトグラフィーにより測定される、N種の樹脂(a)〜樹脂(a)の各々に由来するN個のピークトップが存在する、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
要件I:N種の樹脂(a)〜樹脂(a)は、各々、2種以上の繰り返し単位を含有する樹脂であり、含有する2種以上の上記繰り返し単位のすべてが互いに同一であり、且つ、2種以上の上記繰り返し単位の含有率が互いに異なる関係にある。
ここで、Nは、2以上の整数を表す。
[2]
N種の樹脂(a)〜樹脂(a)は、各々、3種以上の繰り返し単位を含有する、[1]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[3]
Nが3以上の整数である、[1]又は[2]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[4]
N種の樹脂(a)〜樹脂(a)は、各々、酸の作用により分解する基を有する繰り返し単位を含有する、[1]〜[3]のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[5]
酸の作用により分解する上記基が、酸の作用により分解してフェノール性水酸基を生じる基である、[4]に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[6]
N種の樹脂(a)〜樹脂(a)は、各々、フェノール性水酸基を有する繰り返し単位を含有する、[1]〜[5]のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
[7]
[1]〜[6]のいずれかに記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を含む膜を形成する工程、
上記膜を露光する工程、及び
露光後の上記膜を現像する工程、
を含むパターン形成方法。
[8]
上記現像工程として、少なくとも、アルカリ現像液を用いて現像する工程を含む、[7]に記載のパターン形成方法。
[9]
上記現像工程として、少なくとも、有機溶剤を含有する現像液を用いて現像する工程を含む、[7]又は[8]に記載のパターン形成方法。
[10]
[7]〜[9]のいずれかに記載のパターン形成方法を含む電子デバイスの製造方法。
[11]
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に用いられる樹脂の製造方法であって、下記要件Iを満たすN種の樹脂(a)〜樹脂(a)を混合することにより、高速液体クロマトグラフィーにより測定される、樹脂(a)〜樹脂(a)の各々に由来するN個のピークトップが存在する樹脂を得る、樹脂の製造方法。
要件I:N種の樹脂(a)〜樹脂(a)は、各々、2種以上の繰り返し単位を含有する樹脂であって、含有する上記繰り返し単位のすべてが互いに同一であり、且つ、上記繰り返し単位の含有率が互いに異なる関係にある。
ここで、Nは、2以上の整数を表す。
本発明によれば、含有される複数種の繰り返し単位の組成比を高精度に制御することが可能な樹脂を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、この感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いたパターン形成方法、及び、電子デバイスの製造方法を提供することが可能となる。また、本発明によれば、含有される複数種の繰り返し単位の組成比を高精度に制御することが可能な樹脂の製造方法を提供することが可能となる。
実施例2において合成された樹脂(Ab−275)のHPLCチャートを示す図。
以下に、本発明を実施するための形態の一例を説明する。
本明細書における基及び原子団の表記において、置換又は無置換を明示していない場合は、置換基を有さないものと置換基を有するものの双方が含まれるものとする。例えば、置換又は無置換を明示していない「アルキル基」は、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含することとする。
本発明において「活性光線」又は「放射線」とは、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光)、X線、電子線、イオンビーム等の粒子線等を意味する。また、本発明において「光」とは、活性光線又は放射線を意味する。
また、本明細書中における「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、X線、極紫外線(EUV光)などによる露光のみならず、電子線、イオンビーム等の粒子線による描画も含まれるものとする。
本明細書では、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも1種」を意味する。また、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種」を意味する。
本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、樹脂の重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法により測定したポリスチレン換算値である。GPCは、HLC−8120(東ソー(株)製)を用い、カラムとしてTSK gel Multipore HXL−M (東ソー(株)製、7.8mmID×30.0cm)を、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた方法に準ずる事ができる。
〔感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物〕
本発明の実施形態に係る感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、典型的にはレジスト組成物であり、好ましくは化学増幅型レジスト組成物である。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、有機溶剤を含む現像液を使用する有機溶剤現像用及び/又はアルカリ現像液を使用するアルカリ現像用の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であることが好ましい。ここで、有機溶剤現像用とは、少なくとも、有機溶剤を含む現像液を用いて現像する工程に供される用途を意味する。アルカリ現像用とは、少なくとも、アルカリ現像液を用いて現像する工程に供される用途を意味する。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物はポジ型レジスト組成物であっても、ネガ型レジスト組成物であってもよい。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に適用される活性光線又は放射線は特に限定されるものではなく、例えばKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、極紫外線(EUV、Extreme Ultra Violet)、電子線(EB、Electron Beam)等を使用することができるが、電子線又は極紫外線露光用であることが好ましい。
以下、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に含有される各必須成分及び任意成分について説明する。
<樹脂(A)>
本発明に係る感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、ベース樹脂として樹脂(A)を含有する。本発明の実施形態において、樹脂(A)は、酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大し、有機溶剤への溶解性が減少する樹脂であることが好ましい。
樹脂(A)は、下記要件Iを満たすN種の樹脂(a)〜樹脂(a)が混合された樹脂である。ここで、Nは、2以上の整数を表す。
要件I:N種の樹脂(a)〜樹脂(a)は、各々、2種以上の繰り返し単位を含有する樹脂であり、含有する2種以上の上記繰り返し単位のすべてが互いに同一であり、且つ、2種以上の上記繰り返し単位の含有率が互いに異なる関係にある。
上記N種の樹脂(a)〜樹脂(a)がブレンドされてなる樹脂(A)は、高速液体クロマトグラフィー(high performance liquid chromatography;HPLC)により測定される、N種の樹脂(a)〜樹脂(a)の各々に由来するN個のピークトップが存在する。
上述した通り、リソグラフィー特性等の性能向上のために、複数種の繰り返し単位を含有する樹脂が用いられており、所望とする微細パターンを形成するには、この樹脂に含有される複数種の繰り返し単位の組成比を高精度に制御することが重要となっている。しかしながら、複数種の繰り返し単位を含有する樹脂の製造において、含有される繰り返し単位の組成比をある程度制御することは可能であるものの、所望とする微細パターンを得るために必要な製造マージン以上の制御は困難であった。
これに対し、上記要件Iを満たす関係にあるN種の樹脂(a)〜樹脂(a)、すなわち、含有される2種以上の繰り返し単位のすべてが互いに同一であり、且つ、2種以上の繰り返し単位の含有率が互いに異なる関係にあるN種の樹脂(a)〜樹脂(a)をブレンドすることにより、含有される複数種の繰り返し単位の組成比を高精度に制御することが可能な樹脂を得ることができる。
以下において、上記要件Iを満たす関係にあるN種の樹脂(a)〜樹脂(a)を総称して「樹脂(a)」という。
本発明の実施形態において、樹脂(A)が含む、要件Iを満たす樹脂(a)は、2種以上(すなわち、N≧2)であればよいが、一形態において、3種以上(すなわち、N≧3)であることが好ましい。上限値は特に制限されるものではないが、例えば、樹脂(A)が含む、要件Iを満たす樹脂(a)は、10種以下(すなわち、N≦10)であり得る。
樹脂(A)が、例えば、要件Iを満たす3種の樹脂(a)、樹脂(a)及び樹脂(a)をブレンドしてなる樹脂である場合、この樹脂(A)は、HPLCにより測定されるこれら3種の樹脂の各々に由来する3個のピークトップを有する。
本発明の実施形態において、樹脂(a)は、2種以上の繰り返し単位を含有する樹脂であればよいが、一形態において、3種以上の繰り返し単位を含有することが好ましい。上限値は、特に制限されるものではないが、例えば、樹脂(a)が含有する繰り返し単位は10種以下であり得る。
一形態において、樹脂(a)が2種の繰り返し単位を含有する樹脂(以下、「2元系の樹脂」などともいう。)である場合、樹脂(A)は、要件Iを満たす2種以上の樹脂(a)をブレンドしてなる樹脂であること(すなわち、N≧2)が好ましい。同様に、樹脂(a)が3元系の樹脂である場合、樹脂(A)はN≧3であることが好ましく、樹脂(a)が4元系の樹脂である場合、樹脂(A)はN≧4であることが好ましく、樹脂(a)が5元系の樹脂である場合、樹脂(A)はN≧5であることが好ましい。
以下に、樹脂(A)が含むN種の樹脂(a)が含有し得る繰り返し単位について説明する。
<酸分解性繰り返し単位>
実施形態において、樹脂(a)は、酸の作用により分解する基を有する繰り返し単位(以下、「酸分解性繰り返し単位」ともいう。)を含有することが好ましい。
酸の作用により分解する基(以下、「酸分解性基」という。)としては、例えば、カルボキシル基、フェノール性水酸基、スルホン酸基、チオール基等のアルカリ可溶性基の水素原子が、酸の作用により脱離する基で保護された基を挙げることができる。
酸の作用により脱離する基としては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、−C(=O)−O−C(R36)(R37)(R38)、−C(R01)(R02)(OR39)、−C(R01)(R02)−C(=O)−O−C(R36)(R37)(R38)等を挙げることができる。
式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基表す。R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。R01〜R02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。
−繰り返し単位(b)−
樹脂(a)は、一形態において、酸分解性繰り返し単位として下記一般式(A1)で表される繰り返し単位(b)を含むことが好ましい。
Figure 0006859071
一般式(A1)において、
Xaは、水素原子、又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
Tは、単結合又は2価の連結基を表す。
Rx、Rx及びRxは、各々独立に、アルキル基(直鎖若しくは分岐)又は、シクロアルキル基(単環若しくは多環) 又はフェニル基を表す。ただし、Rx、Rx及びRxの全てがアルキル基(直鎖若しくは分岐)である場合、Rx、Rx及びRxのうち少なくとも2つはメチル基であることが好ましい。
Rx、Rx及びRxの2つが結合して、シクロアルキル基(単環若しくは多環)を形成してもよい。
Rx、Rx及びRxは、各々、炭素原子と水素原子のみから構成され、Rx、Rx及びRxに含まれる炭素原子数の合計は4以上11以下である。
Xaにより表される、置換基を有していてもよいアルキル基としては、例えば、メチル基又は−CH−R11で表される基が挙げられる。R11は、ハロゲン原子(フッ素原子など)、ヒドロキシル基又は1価の有機基を表し、例えば、炭素数5以下のアルキル基、炭素数5以下のアシル基が挙げられ、好ましくは炭素数3以下のアルキル基であり、更に好ましくはメチル基である。Xaは、一態様において、好ましくは水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はヒドロキシメチル基等である。
Tの2価の連結基としては、アルキレン基、−COO−Rt−基、−O−Rt−基等が挙げられる。式中、Rtは、アルキレン基又はシクロアルキレン基を表す。
Tは、単結合、アリーレン基又は−COO−Rt−基が好ましく、単結合又はアリーレン基がより好ましい。アリーレン基としては炭素数6〜10のアリーレン基が好ましく、フェニレン基がより好ましい。Rtは、炭素数1〜5のアルキレン基が好ましく、−CH−基、−(CH−基、−(CH−基がより好ましい。
Rx〜Rxのアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基などの炭素数1〜4のものが好ましい。
Rx〜Rxのシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、などの多環のシクロアルキル基が好ましい。
Rx〜Rxの2つが結合して形成されるシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。炭素数5〜6の単環のシクロアルキル基が特に好ましい。
一般式(A1)で表される繰り返し単位は、例えば、Rxがメチル基又はエチル基であり、RxとRxとが結合して上述のシクロアルキル基を形成している態様が好ましい。
上記各基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルキル基(炭素数1〜4)、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基(炭素数1〜4)、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(炭素数2〜6)などが挙げられ、炭素数8以下が好ましい。
一般式(A1)で表される繰り返し単位としては、好ましくは、酸分解性(メタ)アクリル酸3級アルキルエステル系繰り返し単位(Xaが水素原子又はメチル基を表し、かつ、Tが単結合を表す繰り返し単位)である。より好ましくは、Rx〜Rxが各々独立に、直鎖又は分岐のアルキル基を表す繰り返し単位であり、さらに好ましくは、Rx〜Rxが各々独立に、直鎖のアルキル基を表す繰り返し単位である。
一般式(A1)で表される繰り返し単位の具体例を以下に示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 0006859071
−繰り返し単位(c)−
樹脂(a)は、一形態において、酸分解性繰り返し単位として、酸分解性基が酸の作用により分解してフェノール性水酸基を生じる基を有する繰り返し単位を含有することが好ましい。このような酸分解性繰り返し単位としては、例えば、下記一般式(A2)で表される繰り返し単位(c)含むことが好ましい。
Figure 0006859071
一般式(A2)において、
61、R62及びR63は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、又はアルコキシカルボニル基を表す。但し、R62はAr又はLと結合して環を形成していてもよく、その場合のR62は単結合又はアルキレン基を表す。
は、単結合、−COO−、又は−CONR64−を表し、R64は、水素原子又はアルキル基を表す。
は、単結合又は2価の連結基を表し、R62と環を形成する場合には3価の連結基を表す。
Arは、(n+1)価の芳香環基を表し、R62と結合して環を形成する場合には(n+2)価の芳香環基を表す。
は、水素原子又は酸の作用により脱離する基を表す。m≧2の場合には、複数存在するYは、同一でも異なっていてもよい。但し、Yの少なくとも1つは、酸の作用により脱離する基を表す。
mは、1〜4の整数を表す。
一般式(A2)について更に詳細に説明する。
一般式(A2)におけるR61、R62及びR63のアルキル基としては、好ましくは置換基を有していてもよいメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ドデシル基など炭素数20以下のアルキル基が挙げられ、より好ましくは炭素数8以下のアルキル基が挙げられる。
アルコキシカルボニル基に含まれるアルキル基としては、上記R61、R62及びR63におけるアルキル基と同様のものが好ましい。
シクロアルキル基としては、単環型でも多環型でもよく、好ましくは置換基を有していても良いシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基のような炭素数3〜8個の単環型のシクロアルキル基が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子がより好ましい。
62がアルキレン基を表す場合、アルキレン基としては、好ましくは置換基を有していてもよいメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等の炭素数1〜8個のものが挙げられる。
により表わされる−CONR64−(R64は、水素原子、アルキル基を表す)におけるR64のアルキル基としては、R61〜R63のアルキル基と同様のものが挙げられる。
としては、単結合、−COO−、−CONH−が好ましく、単結合、−COO−がより好ましい。
における2価の連結基としてはアルキレン基が好ましい。
におけるアルキレン基としては、好ましくは置換基を有していてもよいメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等の炭素数1〜8個のものが挙げられる。R62とLとが結合して形成する環は、5又は6員環であることが特に好ましい。
としては、単結合が好ましい。
Arは、(m+1)価の芳香環基を表し、R62と結合して環を形成する場合には(m+2)価の芳香環基を表す。この芳香環基は、置換基を有していても良く、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環、フェナントレン環などの炭素数6〜18の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環、又は、例えば、チオフェン環、フラン環、ピロール環、ベンゾチオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾピロール環、トリアジン環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、トリアゾール環、チアジアゾール環、チアゾール環等のヘテロ環を含む芳香環ヘテロ環を挙げることができる。
上述したアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルキレン基及び2価の芳香環基が有し得る置換基としては、上述した一般式(1)におけるR11、R12及びR13により表わされる各基が有し得る置換基と同様の具体例が挙げられる。
mは1又は2であることが好ましく、1であることがより好ましい。
m個のYは、各々独立に、水素原子又は酸の作用により脱離する基を表す。但し、m個中の少なくとも1つは、酸の作用により脱離する基を表す。
酸の作用により脱離する基Yとしては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(=O)−O−C(R36)(R37)(R38)、−C(R01)(R02)(OR39)、−C(R01)(R02)−C(=O)−O−C(R36)(R37)(R38)、−CH(R36)(Ar)等を挙げることができる。
式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、1価の芳香環基、アルキレン基と1価の芳香環基を組み合わせた基又はアルケニル基を表す。R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。
01及びR02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、1価の芳香環基、アルキレン基と1価の芳香環基とを組み合わせた基、又はアルケニル基を表す。
Arは、1価の芳香環基を表す。
36〜R39、R01及びR02のアルキル基は、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、へキシル基、オクチル基等を挙げることができる。
36〜R39、R01及びR02のシクロアルキル基は、単環型でも、多環型でもよ
い。単環型としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。多環型としては、炭素数6〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を挙げることができる。なお、シクロアルキル基中の炭素原子の一部が酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
36〜R39、R01、R02及びArの1価の芳香環基は、炭素数6〜10の1価の芳香環基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基、チオフェン、フラン、ピロール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンゾピロール、トリアジン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、トリアゾール、チアジアゾール、チアゾール等のヘテロ環を含む2価の芳香環基を挙げることができる。
36〜R39、R01及びR02のアルキレン基と1価の芳香環基とを組み合わせた基としては、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
36〜R39、R01及びR02のアルケニル基は、炭素数2〜8のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、シクロへキセニル基等を挙げることができる。
36とR37とが、互いに結合して形成する環は、単環型でも、多環型でもよい。単環型としては、炭素数3〜8のシクロアルキル構造が好ましく、例えば、シクロプロパン構造、シクロブタン構造、シクロペンタン構造、シクロへキサン構造、シクロヘプタン構造、シクロオクタン構造等を挙げることができる。多環型としては、炭素数6〜20のシクロアルキル構造が好ましく、例えば、アダマンタン構造、ノルボルナン構造、ジシクロペンタン構造、トリシクロデカン構造、テトラシクロドデカン構造等を挙げることができる。尚、シクロアルキル構造中の炭素原子の一部が酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
36〜R39、R01、R02、及びArとしての上記各基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオエーテル基、アシル基、アシロキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基等を挙げることができ、置換基の炭素数は8以下が好ましい。
酸の作用により脱離する基Yとしては、下記一般式(VI−A)で表される構造がより好ましい。
Figure 0006859071
ここで、L及びLは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、1価の芳香環基、又はアルキレン基と1価の芳香環基とを組み合わせた基を表す。
Mは、単結合又は2価の連結基を表す。
Qは、アルキル基、ヘテロ原子を含んでいてもよいシクロアルキル基、ヘテロ原子を含んでいてもよい1価の芳香環基、アミノ基、アンモニウム基、メルカプト基、シアノ基又はアルデヒド基を表す。
Q、M、Lの少なくとも2つが結合して環(好ましくは、5員もしくは6員環)を形成してもよい。
及びLとしてのアルキル基は、例えば炭素数1〜8個のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基を好ましく挙げることができる。
及びLとしてのシクロアルキル基は、例えば炭素数3〜15個のシクロアルキル基であって、具体的には、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等を好ましい例として挙げることができる。
及びLとしての1価の芳香環基は、例えば炭素数6〜15個のアリール基であって、具体的には、フェニル基、トリル基、ナフチル基、アントリル基等を好ましい例として挙げることができる。
及びLとしてのアルキレン基と1価の芳香環基を組み合わせた基は、例えば、炭素数6〜20であって、ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基が挙げられる。
Mとしての2価の連結基は、例えば、アルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基など)、シクロアルキレン基(例えば、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、アダマンチレン基など)、アルケニレン基(例えば、エチレン基、プロペニレン基、ブテニレン基など)、2価の芳香環基(例えば、フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基など)、−S−、−O−、−CO−、−SO−、−N(R)−、およびこれらの複数を組み合わせた2価の連結基である。Rは、水素原子またはアルキル基(例えば炭素数1〜8個のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基など)である。
Qとしてのアルキル基は、上述のL及びLとしての各基と同様である。
Qとしてのヘテロ原子を含んでいてもよいシクロアルキル基及びヘテロ原子を含んでいてもよい1価の芳香環基に於ける、ヘテロ原子を含まない肪族炭化水素環基及びへテロ原子を含まない1価の芳香環基としては、上述のL及びLとしてのシクロアルキル基、及び1価の芳香環基などが挙げられ、好ましくは、炭素数3〜15である。
ヘテロ原子を含むシクロアルキル基及びヘテロ原子を含む1価の芳香環基としては、例えば、チイラン、シクロチオラン、チオフェン、フラン、ピロール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンゾピロール、トリアジン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、トリアゾール、チアジアゾール、チアゾール、ピロリドン等のヘテロ環構造を有する基が挙げられるが、一般にヘテロ環と呼ばれる構造(炭素とヘテロ原子で形成される環、あるいはヘテロ原子にて形成される環)であれば、これらに限定されない。
Q、M、Lの少なくとも2つが結合して形成してもよい環としては、Q、M、Lの少なくとも2つが結合して、例えば、プロピレン基、ブチレン基を形成して、酸素原子を含有する5員または6員環を形成する場合が挙げられる。
一般式(VI−A)におけるL、L、M、Qで表される各基は、置換基を有していてもよく、例えば、前述のR36〜R39、R01、R02、及びArが有してもよい置換基として説明したものが挙げられ、置換基の炭素数は8以下が好ましい。
−M−Qで表される基として、炭素数1〜30個で構成される基が好ましく、炭素数5〜20個で構成される基がより好ましい。
以下に一般式(A2)で表される繰り返し単位(c)の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 0006859071
Figure 0006859071
樹脂(a)は、一形態において、酸分解性繰り返し単位として、下記一般式(A3)で表される繰り返し単位(d)を含有してもよい。
Figure 0006859071
一般式(A3)において、
41、R42及びR43は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアルコキシカルボニル基を表す。R42はLと結合して環を形成していてもよく、その場合のR42はアルキレン基を表す。
は、単結合、−COO−、又は−CONR44−を表し、R44は、水素原子又はアルキル基を表す。
は、単結合又は2価の連結基を表し、R42と環を形成する場合には3価の連結基を表す。
44およびR45は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アシル基又はヘテロ環基を表す。
は、単結合又は2価の連結基を表す。
は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はヘテロ環基を表す。
、M及びR44の少なくとも二つが結合して環を形成してもよい。
一般式(A3)について更に詳細に説明する。
一般式(A3)におけるR41〜R43のアルキル基としては、好ましくは置換基を有していても良いメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ドデシル基など炭素数20以下のアルキル基が挙げられ、より好ましくは炭素数8以下のアルキル基、特に好ましくは炭素数3以下のアルキル基が挙げられる。
アルコキシカルボニル基に含まれるアルキル基としては、上記R41〜R43におけるアルキル基と同様のものが好ましい。
シクロアルキル基としては、単環型でも、多環型でもよい。好ましくは置換基を有していても良いシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基のような炭素数3〜10個で単環型のシクロアルキル基が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子が特に好ましい。
上記各基における好ましい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオエーテル基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基等を挙げることができ、置換基の炭素数は8以下が好ましい。
またR42がアルキレン基でありLと環を形成する場合、アルキレン基としては、好ましくはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等の炭素数1〜8のアルキレン基が挙げられる。炭素数1〜4のアルキレン基がより好ましく、炭素数1〜2のアルキレン基が特に好ましい。R42とLとが結合して形成する環は、5又は6員環であることが特に好ましい。
41及びR43としては、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子がより好ましく、水素原子、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基(−CF)、ヒドロキシメチル基(−CH−OH)、クロロメチル基(−CH−Cl)、フッ素原子(−F)が特に好ましい。R42としては、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アルキレン基(Lと環を形成)がより好ましく、水素原子、メチル基、エチル基、トリフルオロメチル基(−CF)、ヒドロキシメチル基(−CH−OH)、クロロメチル基(−CH−Cl)、フッ素原子(−F)、メチレン基(Lと環を形成)、エチレン基(Lと環を形成)が特に好ましい。
は、一形態において、単結合が好ましい。
で表される2価の連結基としては、アルキレン基、2価の芳香環基、−COO−L−、−O−L−、これらの2つ以上を組み合わせて形成される基等が挙げられる。ここで、Lはアルキレン基、シクロアルキレン基、2価の芳香環基、アルキレン基と2価の芳香環基を組み合わせた基を表す。
は、単結合、−COO−L−で表される基又は2価の芳香環基が好ましく、単結合又は2価の芳香環基(アリーレン基)がより好ましい。Lは炭素数1〜5のアルキレン基が好ましく、メチレン、プロピレン基がより好ましい。2価の芳香環基としては、1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,2−フェニレン基、1,4−ナフチレン基が好ましく、1,4−フェニレン基がより好ましい。
がR42と結合して環を形成する場合における、Lで表される3価の連結基としては、Lで表される2価の連結基の上記した具体例から1個の任意の水素原子を除してなる基を好適に挙げることができる。
44及びR45が表すアルキル基又はシクロアルキル基は、前述のR36〜R39、R01及びR02が表すアルキル基又はシクロアルキル基と同義である。
44及びR45が表すアリール基は、前述のR36〜R39、R01及びR02が表すアリール基と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
44及びR45が表すアラルキル基は、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
44及びR45が表すアルコキシ基のアルキル基部分としては、前述のR36〜R39、R01及びR02が表すアルキル基と同様であり、また好ましい範囲も同様である。
44及びR45が表すアシル基としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、ナフトイル基などの炭素数1〜10の脂肪族アシル基が挙げられ、アセチル基又はベンゾイル基であることが好ましい。
44及びR45が表すヘテロ環基としては、前述のヘテロ原子を含むシクロアルキル基及びヘテロ原子を含むアリール基が挙げられ、ピリジン環基又はピラン環基であることが好ましい。
44及びR45は、炭素数1〜8個の直鎖又は分岐のアルキル基(具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基)、炭素数3〜15個のシクロアルキル基(具体的には、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等)であることが好ましく、炭素数2個以上の基であることが好ましい。R44及びR45は、エチル基、i−プロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ネオペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、シクロヘキシルメチル基又はアダマンタンメチル基であることがより好ましく、tert−ブチル基、sec−ブチル基、ネオペンチル基、シクロヘキシルメチル基又はアダマンタンメチル基であることが更に好ましい。
上述したアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アシル基又はヘテロ環基は、置換基を更に有していてもよく、有し得る置換基としては、前述のR36〜R39、R01、R02及びArが有してもよい置換基として説明したものが挙げられる。
が表す2価の連結基は、上述の一般式(VI−A)で表される構造におけるMと同義であり、また好ましい範囲も同様である。Mは置換基を有していてもよく、Mが有し得る置換基としては、上述の一般式(VI−A)で表される基におけるMが有し得る置換基と同様の基が挙げられる。
が表すアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基は、上述の一般式(VI−A)で表される構造におけるQにおけるものと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
が表すヘテロ環基としては、前述の一般式(VI−A)で表される構造におけるQとしてのヘテロ原子を含むシクロアルキル基及びヘテロ原子を含むアリール基が挙げられ、また好ましい範囲も同様である。
は置換基を有していてもよく、Qが有し得る置換基としては、上述の一般式(VI−A)で表される基におけるQが有し得る置換基と同様の基が挙げられる。
、M及びR44の少なくとも二つが結合して形成する環は、前述の一般式(VI−A)におけるQ、M、Lの少なくとも2つが結合して形成してもよい環と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
以下に、一般式(A3)で表される繰り返し単位(d)の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 0006859071
Figure 0006859071
Figure 0006859071
樹脂(a)における酸分解性基を有する繰り返し単位の含有率(複数種類含有する場合はその合計)は、上記樹脂(a)中の全繰り返し単位に対して5モル%以上90モル%以下であることが好ましく、5モル%以上80モル%以下であることがより好ましく、5モル%以上75モル%以下であることが更に好ましく、10モル%以上70モル%以下であることが特に好ましく、10モル%以上65モル%以下であることが最も好ましい。
樹脂(a)は、繰り返し単位(b)を1種単独で含有してもよいし、2種以上を含有してもよい。繰り返し単位(b)の含有率(複数種類含有する場合はその合計)は、例えば、樹脂(a)中の全繰り返し単位に対し、0〜90モル%が好ましく、5〜80モル%がより好ましく、5〜75モル%が更に好ましい。
樹脂(a)は、繰り返し単位(c)を1種単独で含有してもよいし、2種以上を含有してもよい。繰り返し単位(c)の含有率(複数種類含有する場合はその合計)は、例えば、樹脂(a)中の全繰り返し単位に対し、0〜90モル%が好ましく、5〜80モル%がより好ましく、5〜75モル%が更に好ましい。
樹脂(a)は、繰り返し単位(d)を1種単独で含有してもよいし、2種以上を含有してもよい。繰り返し単位(d)の含有率(複数種類含有する場合はその合計)は、例えば、樹脂(a)中の全繰り返し単位に対し、0〜40モル%が好ましく、0〜30モル%がより好ましく、0〜20モル%が更に好ましい。
−繰り返し単位(e)−
樹脂(a)は、一形態において、フェノール性水酸基を有する繰り返し単位(e)を含有することが好ましい。フェノール性水酸基を有する繰り返し単位(e)としては、下記一般式(1)で表される繰り返し単位が好ましい。
Figure 0006859071
一般式(1)において、
11及びR12は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表す。
13は、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表すか、もしくは、単結合又はアルキレン基であり且つ式中のL又はArに結合して環を形成している。
Lは、単結合又は2価の連結基を表す。
Arは、芳香環基を表す。
nは、1以上の整数を表す。
一般式(1)におけるR11、R12及びR13により表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子が特に好ましい。
11、R12及びR13により表される1価の有機基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基などが挙げられる。
11、R12及びR13としてのアルキル基としては、好ましくは置換基を有していてもよいメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ドデシル基など炭素数20以下のアルキル基が挙げられる。R11、R12及びR13により表されるアルキル基は、一形態において、炭素数8以下のアルキル基であることが好ましく、より好ましくは炭素数3以下のアルキル基である。
11、R12及びR13としてのシクロアルキル基としては、単環型でも、多環型でもよい。好ましくは置換基を有していてもよいシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの炭素数3〜8個で単環型のシクロアルキル基が挙げられる。
11、R12及びR13としてのアルコキシカルボニル基に含まれるアルキル基としては、上記R11、R12及びR13におけるアルキル基と同様のものが好ましい。
11、R12及びR13により表される上記各基は、置換基を有していてもよい。好ましい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオエーテル基、アシル基、アシロキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基等を挙げることができ、置換基の炭素数は8以下が好ましい。
置換基を有するアルキル基としては、例えば、ハロゲン化アルキル基が挙げられ、中でもフッ素化アルキル基(例えば、CF)が好ましい。
Lにより表される2価の連結基としては、例えば、エステル結合、−CONR64(R64は、水素原子又はアルキル基を表す。)−、アルキレン基、又はアリーレン基、もしくは、これらのいずれかから選択される2以上の組み合わせが挙げられる。
−CONR64−(R64は、水素原子又はアルキル基を表す)におけるR64のアルキル基としては、好ましくは置換基を有していてもよいメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ドデシル基など炭素数20以下のアルキル基が挙げられ、より好ましくは炭素数8以下のアルキル基が挙げられる。一形態において、−CONR64−は−CONH−が好ましい。
Lにより表されるアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等の炭素数1〜8個のものが挙げられる。アルキレン基は、置換基を有していてもよい。
Lにより表されるアリーレン基としては、例えば、炭素数6〜10のアリーレン基が好ましく、具体的にはフェニレン基などが挙げられる。
本発明の一形態において、Lは、単結合、エステル結合−又は−CONH−が好ましく、単結合又はエステル結合がより好ましく、単結合が特に好ましい。
Arにより表される芳香環基としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環、フェナントレン環などの炭素数6〜18の芳香族炭化水素環、又は、例えば、チオフェン環、フラン環、ピロール環、ベンゾチオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾピロール環、トリアジン環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、トリアゾール環、チアジアゾール環、チアゾール環等のヘテロ環を含む芳香環ヘテロ環を挙げることができる。中でも、ベンゼン環、ナフタレン環が解像性の観点で好ましく、ベンゼン環が最も好ましい。
これら芳香環は置換基を有していてもよい。好ましい置換基としては、例えば、上述したR11、R12及びR13により表されるアルキル基の具体例;メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基;フェニル基などのアリール基;等が挙げられる。
nは、1以上の整数を表し、好ましくは2以上5以下の整数を表し、より好ましくは2又は3である。
以下、繰り返し単位(e)の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、aは1又は2を表す。
Figure 0006859071
樹脂(a)は、繰り返し単位(e)を1種単独で含有してもよいし、2種以上を含有してもよい。
繰り返し単位(e)の含有率(2種以上含有する場合は合計の含有率)は、樹脂(a)の反応性と発生酸の拡散抑制能の両立の観点から、樹脂(a)中の全繰り返し単位に対し、5〜90モル%が好ましく、10〜70モル%がより好ましく、20〜40モル%が更に好ましい。
−繰り返し単位(f)−
樹脂(a)は、一形態において、ラクトン構造を有する繰り返し単位(f)を更に含むことが好ましい。ラクトン構造を有する繰り返し単位(f)を含むことにより、感度が更に良化される。
ラクトン基としては、ラクトン構造を含有していればいずれの基でも用いることができるが、好ましくは5〜7員環ラクトン構造を含有する基であり、5〜7員環ラクトン構造にビシクロ構造、スピロ構造を形成する形で他の環構造が縮環しているものが好ましい。
下記一般式(LC1−1)〜(LC1−17)のいずれかで表されるラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位を有することがより好ましい。また、ラクトン構造を有する基が主鎖に直接結合していてもよい。好ましいラクトン構造としては一般式(LC1−1)、(LC1−4)、(LC1−5)、(LC1−6)、(LC1−13)、(LC1−14)で表される基である。
Figure 0006859071
ラクトン構造部分は、置換基(Rb)を有していても有していなくてもよい。好ましい置換基(Rb)としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、酸分解性基などが挙げられる。nは、0〜4の整数を表す。nが2以上の時、複数存在するRbは、同一でも異なっていてもよく、また、複数存在するRb同士が結合して環を形成してもよい。
一般式(LC1−1)〜(LC1−17)のいずれかで表されるラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位としては、例えば、下記一般式(AII)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
Figure 0006859071
一般式(AII)において、
Rbは、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
Rbとしてのアルキル基は置換基を有していてもよく、Rbが有していてもよい好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。
Rbのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。Rbは、水素原子又はメチル基が好ましい。
Abは、単結合、アルキレン基、単環または多環の脂環炭化水素構造を有する2価の連結基、エーテル結合、エステル結合、カルボニル基、カルボキシル基、又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。好ましくは、単結合、−Ab−CO−で表される連結基である。Abは、直鎖、分岐アルキレン基、単環または多環のシクロアルキレン基であり、好ましくは、メチレン基、エチレン基、シクロヘキシレン基、アダマンチレン基、ノルボルニレン基である。
Vは、上記一般式(LC1−1)〜(LC1−17)のうちのいずれかで示される基を表す。
ラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位は、通常、光学異性体が存在するが、いずれの光学異性体を用いてもよい。また、1種の光学異性体を単独で用いても、複数の光学異性体を混合して用いてもよい。1種の光学異性体を主に用いる場合、その光学純度(ee)が90以上のものが好ましく、より好ましくは95以上である。
ラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 0006859071
Figure 0006859071
ラクトン基を有する繰り返し単位(f)の含有率は、樹脂(a)中の全繰り返し単位に対し、1〜30モル%が好ましく、より好ましくは5〜25モル%、更に好ましくは5〜20モル%である。
―極性基を有する有機基を含有する繰り返し単位―
樹脂(a)は、極性基を有する有機基を含有する繰り返し単位、特に、極性基で置換された脂環炭化水素構造を有する繰り返し単位をさらに有することができる。
これにより基板密着性、現像液親和性が向上する。極性基で置換された脂環炭化水素構造の脂環炭化水素構造としてはアダマンチル基、ジアマンチル基、ノルボルナン基が好ましい。極性基としては水酸基、シアノ基が好ましい。
極性基を有する繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 0006859071
樹脂(a)が、極性基を有する有機基を含有する繰り返し単位を有する場合、その含有率は、樹脂(a)中の全繰り返し単位に対し、1〜30モル%が好ましく、より好ましくは5〜25モル%、更に好ましくは5〜20モル%である。
―光酸発生基を有する繰り返し単位―
樹脂(a)は、更に、上記以外の繰り返し単位として、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基(光酸発生基)を有する繰り返し単位を含むこともできる。この場合、この光酸発生基を有する繰り返し単位が、後述する活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(B)にあたると考えることができる。
このような繰り返し単位としては、例えば、下記一般式(4)で表される繰り返し単位が挙げられる。
Figure 0006859071
41は、水素原子又はメチル基を表す。L41は、単結合又は2価の連結基を表す。L42は、2価の連結基を表す。R40は、活性光線又は放射線の照射により分解して側鎖に酸を発生させる構造部位を表す。
一般式(4)で表される繰り返し単位としては、例えば、特開2014−041327号公報の段落[0094]〜[0105]に記載された繰り返し単位が挙げることができ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
樹脂(a)が光酸発生基を有する繰り返し単位を含有する場合、光酸発生基を有する繰り返し単位の含有率は、樹脂(a)中の全繰り返し単位に対し、1〜40モル%が好ましく、より好ましくは5〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%である。
樹脂(a)は、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することができる。例えば、一般的合成方法としては、モノマー種および開始剤を溶剤に溶解させ、加熱することにより重合を行う一括重合法、加熱溶剤にモノマー種と開始剤の溶液を1〜10時間かけて滴下して加える滴下重合法などが挙げられ、滴下重合法が好ましい。樹脂(A)は、N種以上(Nは2以上の整数)の樹脂(a)をブレンドすることにより得られる。
反応溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;酢酸エチルなどのエステル溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド溶剤;後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノンなどの本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を溶解する溶媒;等が挙げられる。より好ましくは本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に用いられる溶剤と同一の溶剤を用いて重合することが好ましい。これにより保存時のパーティクルの発生が抑制できる。
重合反応は窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。重合開始剤としては市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。ラジカル開始剤としてはアゾ系開始剤が好ましく、エステル基、シアノ基、カルボキシル基を有するアゾ系開始剤が好ましい。好ましい開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などが挙げられる。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。反応の濃度は5〜50質量%であり、好ましくは10〜30質量%である。反応温度は、通常10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは60〜100℃である。
精製は、水洗や適切な溶媒を組み合わせることにより残留単量体やオリゴマー成分を除去する液液抽出法、特定の分子量以下のもののみを抽出除去する限外ろ過等の溶液状態での精製方法や、樹脂溶液を貧溶媒へ滴下することで樹脂を貧溶媒中に凝固させることにより残留単量体等を除去する再沈殿法や、濾別した樹脂スラリーを貧溶媒で洗浄する等の固体状態での精製方法等の通常の方法を適用できる。
樹脂(A)の重量平均分子量は、GPC法によりポリスチレン換算値として、好ましくは1,000〜200,000であり、更に好ましくは3,000〜20,000、最も好ましくは5,000〜15,000である。重量平均分子量を、1,000〜200,000とすることにより、耐熱性やドライエッチング耐性の劣化を防ぐことができ、且つ現像性が劣化したり、粘度が高くなって製膜性が劣化したりすることを防ぐことができる。
樹脂(A)の重量平均分子量の特に好ましい別の形態は、GPC法によるポリスチレン換算値で3,000〜9,500である。重量平均分子量を3,000〜9,500にすることにより、特にレジスト残渣(以降、「スカム」ともいう)が抑制され、より良好なパターンを形成することができる。
樹脂(A)の分散度(分子量分布)は、通常1〜5であり、好ましくは1〜3、更に好ましくは1.2〜3.0、特に好ましくは1.2〜2.0の範囲のものが使用される。分散度の小さいものほど、解像度、レジスト形状が優れ、且つレジストパターンの側壁がスムーズであり、ラフネス性に優れる。
樹脂(a)の重量平均分子量は、GPC法によりポリスチレン換算値として、好ましくは1,000〜200,000であり、更に好ましくは3,000〜20,000、最も好ましくは5,000〜15,000である。
樹脂(a)の分散度(分子量分布)は、通常1〜5であり、好ましくは1〜3、更に好ましくは1.2〜3.0、特に好ましくは1.2〜2.0の範囲のものが使用される。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物において、樹脂(A)の含有率は、全固形分中50〜99.9質量%が好ましく、より好ましくは60〜99.0質量%である。
また、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物において、樹脂(A)は、1種のみを使用してもよいし、複数種を併用してもよい。
樹脂(a)及び樹脂(A)の具体例としては、以下に挙げるもののほか、例えば、特開2014−167579号公報の段落[0656]〜[0696]に記載の樹脂(Ab−1)〜(Ab−311)を挙げることができ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
Figure 0006859071
<(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物>
本発明の実施形態に係る感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(以下、「光酸発生剤《PAG:Photo Acid Generator》」、又は「化合物(B)」ともいう)を含有する。
光酸発生剤は、低分子化合物の形態であっても良く、重合体の一部に組み込まれた形態であっても良い。また、低分子化合物の形態と重合体の一部に組み込まれた形態を併用しても良い。
光酸発生剤が、低分子化合物の形態である場合、分子量が3000以下であることが好ましく、2000以下であることがより好ましく、1000以下であることが更に好ましい。
光酸発生剤が、重合体の一部に組み込まれた形態である場合、樹脂(A)の一部に組み込まれても良く、樹脂(A)とは異なる樹脂に組み込まれても良い。
パターン断面形状調整を目的に、酸発生剤が有するフッ素原子の数は適宜調整される。フッ素原子を調整することで、レジスト膜中における酸発生剤の表面偏在性の制御が可能になる。酸発生剤が有するフッ素原子が多いほど表面に偏在する。
本発明において、光酸発生剤が、低分子化合物の形態であることが好ましい。
光酸発生剤としては、公知のものであれば特に限定されないが、活性光線又は放射線、好ましくは電子線又は極紫外線の照射により、有機酸、例えば、スルホン酸、ビス(アルキルスルホニル)イミド、又はトリス(アルキルスルホニル)メチドの少なくともいずれかを発生する化合物が好ましい。
より好ましくは下記一般式(ZI)、(ZII)、(ZIII)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 0006859071
上記一般式(ZI)において、
201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
は、非求核性アニオン(求核反応を起こす能力が著しく低いアニオン)を表す。
非求核性アニオンとしては、例えば、スルホン酸アニオン(脂肪族スルホン酸アニオン、芳香族スルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオンなど)、カルボン酸アニオン(脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン、アラルキルカルボン酸アニオンなど)、スルホニルイミドアニオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオン等を挙げられる。
脂肪族スルホン酸アニオン及び脂肪族カルボン酸アニオンにおける脂肪族部位は、アルキル基であってもシクロアルキル基であってもよく、好ましくは炭素数1〜30の直鎖又は分岐のアルキル基及び炭素数3〜30のシクロアルキル基が挙げられる。
芳香族スルホン酸アニオン及び芳香族カルボン酸アニオンにおける芳香族基としては、好ましくは炭素数6〜14のアリール基、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。
上記で挙げたアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基は、置換基を有していてもよい。この具体例としては、ニトロ基、フッ素原子などのハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜15)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)、アシル基(好ましくは炭素数2〜12)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜7)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜15)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜15)、アルキルイミノスルホニル基(好ましくは炭素数1〜15)、アリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数6〜20)、アルキルアリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数7〜20)、シクロアルキルアリールオキシスルホニル基(好ましくは炭素数10〜20)、アルキルオキシアルキルオキシ基(好ましくは炭素数5〜20)、シクロアルキルアルキルオキシアルキルオキシ基(好ましくは炭素数8〜20)等を挙げることができる。各基が有するアリール基及び環構造については、置換基として更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)を挙げることができる。
アラルキルカルボン酸アニオンにおけるアラルキル基としては、好ましくは炭素数7〜12のアラルキル基、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルブチル基等を挙げることができる。
スルホニルイミドアニオンとしては、例えば、サッカリンアニオンを挙げることができる。
ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンにおけるアルキル基は、炭素数1〜5のアルキル基が好ましい。これらのアルキル基の置換基としてはハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルオキシスルホニル基、アリールオキシスルホニル基、シクロアルキルアリールオキシスルホニル基等を挙げることができ、フッ素原子又はフッ素原子で置換されたアルキル基が好ましい。
また、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオンにおけるアルキル基は、互いに結合して環構造を形成してもよい。これにより、酸強度が増加する。
その他の非求核性アニオンとしては、例えば、弗素化燐(例えば、PF )、弗素化硼素(例えば、BF )、弗素化アンチモン(例えば、SbF )等を挙げることができる。
非求核性アニオンとしては、スルホン酸の少なくともα位がフッ素原子で置換された脂肪族スルホン酸アニオン、フッ素原子又はフッ素原子を有する基で置換された芳香族スルホン酸アニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、アルキル基がフッ素原子で置換されたトリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンが好ましい。非求核性アニオンとして、より好ましくはパーフロロ脂肪族スルホン酸アニオン(更に好ましくは炭素数4〜8)、フッ素原子を有するベンゼンスルホン酸アニオン、更により好ましくはノナフロロブタンスルホン酸アニオン、パーフロロオクタンスルホン酸アニオン、ペンタフロロベンゼンスルホン酸アニオン、3,5−ビス(トリフロロメチル)ベンゼンスルホン酸アニオンである。
酸強度の観点からは、発生酸のpKaが−1以下であることが、感度向上のために好ましい。
また、非求核性アニオンとしては、以下の一般式(AN1)で表されるアニオンも好ましい態様として挙げられる。
Figure 0006859071
式中、
Xfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
、Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、又は、アルキル基を表し、複数存在する場合のR、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Lは、二価の連結基を表し、複数存在する場合のLは同一でも異なっていてもよい。
Aは、環状の有機基を表す。
xは1〜20の整数を表し、yは0〜10の整数を表し、zは0〜10の整数を表す。
一般式(AN1)について、更に詳細に説明する。
Xfのフッ素原子で置換されたアルキル基におけるアルキル基としては、好ましくは炭素数1〜10であり、より好ましくは炭素数1〜4である。また、Xfのフッ素原子で置換されたアルキル基は、パーフルオロアルキル基であることが好ましい。
Xfとして好ましくは、フッ素原子又は炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。Xfの具体的としては、フッ素原子、CF、C、C、C、CHCF、CHCHCF、CH、CHCH、CH、CHCH、CH、CHCHが挙げられ、中でもフッ素原子、CFが好ましい。特に、双方のXfがフッ素原子であることが好ましい。
、Rのアルキル基は、置換基(好ましくはフッ素原子)を有していてもよく、炭素数1〜4のものが好ましい。更に好ましくは炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。R、Rの置換基を有するアルキル基の具体例としては、CF、C、C、C、C11、C13、C15、C17、CHCF、CHCHCF、CH、CHCH、CH、CHCH、CH、CHCHが挙げられ、中でもCFが好ましい。
、Rとしては、好ましくはフッ素原子又はCFである。
xは1〜10が好ましく、1〜5がより好ましい。
yは0〜4が好ましく、0がより好ましい。
zは0〜5が好ましく、0〜3がより好ましい。
Lの2価の連結基としては特に限定されず、―COO−、−OCO−、−CO−、−O−、−S―、−SO―、―SO−、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基又はこれらの複数が連結した連結基などを挙げることができ、総炭素数12以下の連結基が好ましい。このなかでも―COO−、−OCO−、−CO−、−O−が好ましく、―COO−、−OCO−がより好ましい。
Aの環状の有機基としては、環状構造を有するものであれば特に限定されず、脂環基、アリール基、複素環基(芳香族性を有するものだけでなく、芳香族性を有さないものも含む)等が挙げられる。
脂環基としては、単環でも多環でもよく、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。中でも、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基等の炭素数7以上のかさ高い構造を有する脂環基が、露光後加熱工程での膜中拡散性を抑制でき、MEEF(mask error enhancement factor)向上の観点から好ましい。
アリール基としては、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナンスレン環、アントラセン環が挙げられる。
複素環基としては、フラン環、チオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、
ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、ピリジン環由来のものが挙げられる。中でもフラン環、チオフェン環、ピリジン環由来のものが好ましい。
また、環状の有機基としては、ラクトン構造も挙げることができ、具体例としては、上記一般式(LC1−1)〜(LC1−17)で表されるラクトン構造を挙げることができる。
上記環状の有機基は、置換基を有していてもよく、上記置換基としては、アルキル基(直鎖、分岐、環状のいずれであっても良く、炭素数1〜12が好ましい)、シクロアルキル基(単環、多環、スピロ環のいずれであっても良く、炭素数3〜20が好ましい)、アリール基(炭素数6〜14が好ましい)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、エステル基、アミド基、ウレタン基、ウレイド基、チオエーテル基、スルホンアミド基、スルホン酸エステル基等が挙げられる。なお、環状の有機基を構成する炭素(環形成に寄与する炭素)はカルボニル炭素であっても良い。
201、R202及びR203の有機基としては、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基などが挙げられる。
201、R202及びR203のうち、少なくとも1つがアリール基であることが好ましく、三つ全てがアリール基であることがより好ましい。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基などの他に、インドール残基、ピロール残基などのヘテロアリール基も可能である。R201〜R203のアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基を挙げることができる。アルキル基として、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基等を挙げることができる。シクロアルキル基として、より好ましくは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基等を挙げることができる。これらの基は更に置換基を有していてもよい。その置換基としては、ニトロ基、フッ素原子などのハロゲン原子、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜15)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)、アシル基(好ましくは炭素数2〜12)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜7)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
一般式(AN1)で表されるアニオンの好ましい例としては、以下が挙げられる。下記例においてAは環状の有機基を表す。
SO−CF−CH−OCO−A、SO−CF−CHF−CH−OCO−A、SO−CF−COO−A、SO−CF−CF−CH−A、SO−CF−CH(CF)−OCO−A
一般式(ZII)、(ZIII)中、
204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基としては、前述の化合物(ZI)におけるR201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基として説明したアリール基と同様である。
204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。この置換基としても、前述の化合物(ZI)におけるR201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基が有していてもよいものが挙げられる。
は、非求核性アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるZの非求核性アニオンと同様のものを挙げることができる。
本発明においては、上記光酸発生剤は、露光で発生した酸の非露光部への拡散を抑制し解像性を良好にする観点から、電子線又は極紫外線の照射により、体積130Å(10Å=1nm)以上の大きさの酸(より好ましくはスルホン酸)を発生する化合物であることが好ましく、体積190Å以上の大きさの酸(より好ましくはスルホン酸)を発生する化合物であることがより好ましく、体積270Å以上の大きさの酸(より好ましくはスルホン酸)を発生する化合物であることが更に好ましく、体積400Å以上の大きさの酸(より好ましくはスルホン酸)を発生する化合物であることが特に好ましい。ただし、感度や塗布溶剤溶解性の観点から、上記体積は、2000Å以下であることが好ましく、1500Å以下であることが更に好ましい。上記体積の値は、富士通株式会社製の「WinMOPAC」を用いて求めた。すなわち、まず、各例に係る酸の化学構造を入力し、次に、この構造を初期構造としてMM3法を用いた分子力場計算により、各酸の最安定立体配座を決定し、その後、これら最安定立体配座についてPM3法を用いた分子軌道計算を行うことにより、各酸の「accessible volume」を計算することができる。
光酸発生剤としては、特開2014−41328号公報段落[0368]〜[0377]、特開2013−228681号公報段落[0240]〜[0262](対応する米国特許出願公開第2015/004533号明細書の[0339])が援用でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。また、好ましい具体例として以下の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0006859071
Figure 0006859071
Figure 0006859071
Figure 0006859071
光酸発生剤は、1種類単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
光酸発生剤の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物中の含有量は、組成物の全固形分を基準として、0.1〜50質量%が好ましく、より好ましくは5〜50質量%、更に好ましくは8〜40質量%である。特に、電子線や極紫外線露光の際に高感度化、高解像性を両立するには光酸発生剤の含有率は高いほうが好ましく、更に好ましくは10〜40質量%、最も好ましくは10〜35質量%である。
<溶剤>
本発明において用いられる感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、溶剤(「レジスト溶剤」ともいう)を含んでいることが好ましい。溶剤には異性体(同じ原子数で異なる構造の化合物)が含まれていてもよい。また、異性体は、1種のみが含まれていてもよいし、複数種含まれていてもよい。溶剤は、(M1)プロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレートと、(M2)プロピレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸エステル、酢酸エステル、アルコキシプロピオン酸エステル、鎖状ケトン、環状ケトン、ラクトン、及びアルキレンカーボネートからなる群より選択される少なくとも1つとの少なくとも一方を含んでいることが好ましい。なお、この溶剤は、成分(M1)及び(M2)以外の成分を更に含んでいてもよい。
成分(M1)としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、及び、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートからなる群より選択される少なくとも1つが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが特に好ましい。
成分(M2)としては、以下のものが好ましい。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルとしては、プロピレングリコールモノメチルエーテル又はプロピレングリコールモノエチルエーテルが好ましい。
乳酸エステルとしては、乳酸エチル、乳酸ブチル、又は乳酸プロピルが好ましい。
酢酸エステルとしては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、酢酸イソアミル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、又は酢酸3−メトキシブチルが好ましい。
酪酸ブチルも好ましい。
アルコキシプロピオン酸エステルとしては、3−メトキシプロピオン酸メチル(MMP)、又は、3−エトキシプロピオン酸エチル(EEP)が好ましい。
鎖状ケトンとしては、1−オクタノン、2−オクタノン、1−ノナノン、2−ノナノン、アセトン、4−ヘプタノン、1−ヘキサノン、2−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、フェニルアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、アセトニルアセトン、イオノン、ジアセトニルアルコール、アセチルカービノール、アセトフェノン、メチルナフチルケトン、又はメチルアミルケトンが好ましい。
環状ケトンとしては、メチルシクロヘキサノン、イソホロン、又はシクロヘキサノンが好ましい。
ラクトンとしては、γ−ブチロラクトンが好ましい。
アルキレンカーボネートとしては、プロピレンカーボネートが好ましい。
成分(M2)としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、γ−ブチロラクトン又はプロピレンカーボネートがより好ましい。
上記成分の他、炭素数が7以上(7〜14が好ましく、7〜12がより好ましく、7〜10がさらに好ましい)、かつヘテロ原子数が2以下のエステル系溶剤を用いることが好ましい。
炭素数が7以上かつヘテロ原子数が2以下のエステル系溶剤の好ましい例としては、酢酸アミル、酢酸2−メチルブチル、酢酸1-メチルブチル、酢酸ヘキシル、プロピオン酸ペンチル、プロピオン酸ヘキシル、プロピオン酸ブチル、イソ酪酸イソブチル、プロピオン酸ヘプチル、ブタン酸ブチルなどが挙げられ、酢酸イソアミルを用いることが特に好ましい。
成分(M2)としては、引火点(以下、fpともいう)が37℃以上であるものを用いることが好ましい。このような成分(M2)としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル(fp:47℃)、乳酸エチル(fp:53℃)、3−エトキシプロピオン酸エチル(fp:49℃)、メチルアミルケトン(fp:42℃)、シクロヘキサノン(fp:44℃)、酢酸ペンチル(fp:45℃)、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル(fp:45℃)、γ−ブチロラクトン(fp:101℃)又はプロピレンカーボネート(fp:132℃)が好ましい。これらのうち、プロピレングリコールモノエチルエーテル、乳酸エチル、酢酸ペンチル、又はシクロヘキサノンが更に好ましく、プロピレングリコールモノエチルエーテル又は乳酸エチルが特に好ましい。なお、ここで「引火点」とは、東京化成工業株式会社又はシグマアルドリッチ社の試薬カタログに記載されている値を意味している。
溶剤は、成分(M1)を含んでいることが好ましい。溶剤は、実質的に成分(M1)のみからなるか、又は、成分(M1)と他の成分との混合溶剤であることがより好ましい。後者の場合、溶剤は、成分(M1)と成分(M2)との双方を含んでいることが更に好ましい。
成分(M1)と成分(M2)との質量比は、100:0乃至15:85の範囲内にあることが好ましく、100:0乃至40:60の範囲内にあることがより好ましく、100:0乃至60:40の範囲内にあることが更に好ましい。即ち、溶剤は、成分(M1)のみからなるか、又は、成分(M1)と成分(M2)との双方を含んでおり且つそれらの質量比が以下の通りであることが好ましい。即ち、後者の場合、成分(M2)に対する成分(M1)の質量比は、15/85以上であることが好ましく、40/60以上であることよりが好ましく、60/40以上であることが更に好ましい。このような構成を採用すると、現像欠陥数を更に減少させることが可能となる。
なお、溶剤が成分(M1)と成分(M2)との双方を含んでいる場合、成分(M2)に対する成分(M1)の質量比は、例えば、99/1以下とする。
上述した通り、溶剤は、成分(M1)及び(M2)以外の成分を更に含んでいてもよい。この場合、成分(M1)及び(M2)以外の成分の含有量は、溶剤の全量に対して、5質量%乃至30質量%の範囲内にあることが好ましい。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に占める溶剤の含有率は、全成分の固形分濃度が0.5〜30質量%となるように定めることが好ましく、1〜20質量%となるように定めることがより好ましい。こうすると、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の塗布性を更に向上させることができる。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の固形分濃度は作成するレジスト膜の厚みを調整する目的で適宜調整できる。
<塩基性化合物>
本発明の実施形態に係る感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、露光から加熱までの経時による性能変化を低減するために、塩基性化合物を含有することが好ましい。
塩基性化合物としては、好ましくは、下記式(A)〜(E)で示される構造を有する化合物を挙げることができる。
Figure 0006859071
一般式(A)及び(E)中、 R200 、R201及びR202 は、同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜20)を表し、ここで、R201とR202は、互いに結合して環を形成してもよい。
上記アルキル基について、置換基を有するアルキル基としては、炭素数1〜20のアミノアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、または炭素数1〜20のシアノアルキル基が好ましい。
203、R204、R205及びR206は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜20個のアルキル基を表す。
これら一般式(A)及び(E)中のアルキル基は、無置換であることがより好ましい。
好ましい化合物として、グアニジン、アミノピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピペラジン、アミノモルホリン、アミノアルキルモルフォリン、ピペリジン等を挙げることができ、更に好ましい化合物として、イミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造、オニウムカルボキシレート構造、トリアルキルアミン構造、アニリン構造又はピリジン構造を有する化合物、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体等を挙げることができる。
好ましい塩基性化合物として、更に、フェノキシ基を有するアミン化合物、フェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物を挙げることができる。
アミン化合物は、1級、2級、3級のアミン化合物を使用することができ、少なくとも1つのアルキル基が窒素原子に結合しているアミン化合物が好ましい。アミン化合物は、3級アミン化合物であることがより好ましい。アミン化合物は、少なくとも1つのアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)が窒素原子に結合していれば、アルキル基の他に、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜12)が窒素原子に結合していてもよい。
また、アミン化合物は、アルキル鎖中に、酸素原子を有し、オキシアルキレン基が形成されていることが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CHCHO−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH)CHO−もしくは−CHCHCHO−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。
アンモニウム塩化合物は、1級、2級、3級、4級のアンモニウム塩化合物を使用することができ、少なくとも1つのアルキル基が窒素原子に結合しているアンモニウム塩化合物が好ましい。アンモニウム塩化合物は、少なくとも1つのアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)が窒素原子に結合していれば、アルキル基の他に、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜12)が窒素原子に結合していてもよい。
アンモニウム塩化合物は、アルキル鎖中に、酸素原子を有し、オキシアルキレン基が形成されていることが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CHCHO−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH)CHO−もしくは−CHCHCHO−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。
アンモニウム塩化合物のアニオンとしては、ハロゲン原子、スルホネート、ボレート、フォスフェート等が挙げられるが、中でもハロゲン原子、スルホネートが好ましい。ハロゲン原子としてはクロライド、ブロマイド、アイオダイドが特に好ましく、スルホネートとしては、炭素数1〜20の有機スルホネートが特に好ましい。
フェノキシ基を有するアミン化合物は、フェノキシ基を有する1または2級アミンとハロアルキルエーテルを加熱して反応させた後、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラアルキルアンモニウム等の強塩基の水溶液を添加した後、酢酸エチル、クロロホルム等の有機溶剤で抽出することにより得ることができる。または、1または2級アミンと末端にフェノキシ基を有するハロアルキルエーテルを加熱して反応させた後、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラアルキルアンモニウム等の強塩基の水溶液を添加した後、酢酸エチル、クロロホルム等の有機溶剤で抽出することにより得ることができる。
上述した塩基性化合物の具体例としては、例えば、国際公開第2015/178375号の段落0237〜0294に記載されたものを援用することができ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
(プロトンアクセプター性官能基を有し、かつ、活性光線又は放射線の照射により分解してプロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物を発生する化合物(PA))
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、塩基性化合物として、プロトンアクセプター性官能基を有し、かつ、活性光線又は放射線の照射により分解してプロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物を発生する化合物〔以下、化合物(PA)ともいう〕を更に含んでいてもよい。
プロトンアクセプター性官能基とは、プロトンと静電的に相互作用し得る基或いは電子を有する官能基であって、例えば、環状ポリエーテル等のマクロサイクリック構造を有する官能基や、π共役に寄与しない非共有電子対をもった窒素原子を有する官能基を意味する。π共役に寄与しない非共有電子対を有する窒素原子とは、例えば、下記一般式に示す部分構造を有する窒素原子である。
Figure 0006859071
プロトンアクセプター性官能基の好ましい部分構造として、例えば、クラウンエーテル、アザクラウンエーテル、1〜3級アミン、ピリジン、イミダゾール、ピラジン構造などを挙げることができる。
化合物(PA)は、活性光線又は放射線の照射により分解してプロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物を発生する。ここで、プロトンアクセプター性の低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性への変化とは、プロトンアクセプター性官能基にプロトンが付加することに起因するプロトンアクセプター性の変化であり、具体的には、プロトンアクセプター性官能基を有する化合物(PA)とプロトンからプロトン付加体が生成する時、その化学平衡に於ける平衡定数が減少することを意味する。
化合物(PA)の具体例としては、例えば、下記化合物を挙げることができる。更に、化合物(PA)の具体例としては、例えば、特開2014−41328号公報の段落0421〜0428、特開2014−134686号公報の段落0108〜0116に記載されたものを援用することができ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
Figure 0006859071
Figure 0006859071
これらの塩基性化合物は、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。
塩基性化合物の使用量は、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の固形分を基準として、通常、0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%である。
酸発生剤と塩基性化合物の組成物中の使用割合は、酸発生剤/塩基性化合物(モル比)=2.5〜300であることが好ましい。即ち、感度、解像度の点からモル比が2.5以上が好ましく、露光後加熱処理までの経時でのレジストパターンの太りによる解像度の低下抑制の点から300以下が好ましい。酸発生剤/塩基性化合物(モル比)は、より好ましくは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150である。
塩基性化合物としては、例えば、特開2013−11833号公報の段落0140〜0144に記載の化合物(アミン化合物、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等)を用いることができ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
<疎水性樹脂>
本発明の実施形態に係る感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、樹脂(A)とは異なる疎水性樹脂を更に含有していてもよい。
疎水性樹脂はレジスト膜の表面に偏在するように設計されることが好ましいが、界面活性剤とは異なり、必ずしも分子内に親水基を有する必要はなく、極性/非極性物質を均一に混合することに寄与しなくてもよい。
疎水性樹脂を添加することの効果として、水に対するレジスト膜表面の静的/動的な接触角の制御、アウトガスの抑制などを挙げることができる。
疎水性樹脂は、膜表層への偏在化の観点から、“フッ素原子”、“ケイ素原子”、及び、 “樹脂の側鎖部分に含有されたCH部分構造”のいずれか1種以上を有することが好ましく、2種以上を有することがさらに好ましい。また、上記疎水性樹脂は、炭素数5以上の炭化水素基を含有することが好ましい。これらの基は樹脂の主鎖中に有していても、側鎖に置換していてもよい。
疎水性樹脂が、フッ素原子及び/又はケイ素原子を含む場合、疎水性樹脂に於ける上記フッ素原子及び/又はケイ素原子は、樹脂の主鎖中に含まれていてもよく、側鎖中に含まれていてもよい。
疎水性樹脂がフッ素原子を含んでいる場合、フッ素原子を有する部分構造として、フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原子を有するシクロアルキル基、又は、フッ素原子を有するアリール基を有する樹脂であることが好ましい。
フッ素原子を有するアルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4)は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖又は分岐アルキル基であり、更にフッ素原子以外の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するシクロアルキル基は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された単環又は多環のシクロアルキル基であり、更にフッ素原子以外の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するアリール基としては、フェニル基、ナフチル基などのアリール基の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたものが挙げられ、更にフッ素原子以外の置換基を有していてもよい。
フッ素原子又はケイ素原子を有する繰り返し単位の例としては、US2012/0251948A1の段落0519に例示されたものを挙げることが出来る。
また、上記したように、疎水性樹脂は、側鎖部分にCH部分構造を含むことも好ましい。
ここで、疎水性樹脂中の側鎖部分が有するCH部分構造には、エチル基、プロピル基等が有するCH部分構造を包含するものである。
一方、疎水性樹脂の主鎖に直接結合しているメチル基(例えば、メタクリル酸構造を有する繰り返し単位のα−メチル基)は、主鎖の影響により疎水性樹脂の表面偏在化への寄与が小さいため、本発明におけるCH部分構造に包含されないものとする。
疎水性樹脂に関しては、特開2014−010245号公報の[0348]〜[041
5]の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
なお、疎水性樹脂としてはこの他にも特開2011−248019号公報、特開2010−175859号公報、特開2012−032544号公報記載のものも好ましく用いることができる。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物が疎水性樹脂を含有する場合、疎水性樹脂の含有率は感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の全固形分に対して0.01〜20質量%であることが好ましく、0.01〜10質量%であることがより好ましく、0.05〜8質量%であることが更に好ましく、0.5〜5質量%であることが特に好ましい。
<界面活性剤>
本発明の実施形態に係る感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、界面活性剤を更に含んでいてもよい。界面活性剤を含有することにより、波長が250nm以下、特には220nm以下の露光光源を使用した場合に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥のより少ないパターンを形成することが可能となる。
界面活性剤としては、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤を用いることが特に好ましい。
フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤としては、例えば、米国特許出願公開第2008/0248425号明細書の[0276]に記載の界面活性剤が挙げられる。また、エフトップEF301若しくはEF303(新秋田化成(株)製);フロラードFC430、431若しくは4430(住友スリーエム(株)製);メガファックF171、F173、F176、F189、F113、F110、F177、F120若しくはR08(DIC(株)製);サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105若しくは106(旭硝子(株)製);トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製);GF−300若しくはGF−150(東亜合成化学(株)製)、サーフロンS−393(セイミケミカル(株)製);エフトップEF121、EF122A、EF122B、RF122C、EF125M、EF135M、EF351、EF352、EF801、EF802若しくはEF601((株)ジェムコ製);PF636、PF656、PF6320若しくはPF6520(OMNOVA社製);又は、FTX−204G、208G、218G、230G、204D、208D、212D、218D若しくは222D((株)ネオス製)を用いてもよい。なお、ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)も、シリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤は、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)又はオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物を用いて合成してもよい。具体的には、このフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を備えた重合体を、界面活性剤として用いてもよい。このフルオロ脂肪族化合物は、例えば、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することができる。
また、米国特許出願公開第2008/0248425号明細書の[0280]に記載されているフッ素系及び/又はシリコン系以外の界面活性剤を使用してもよい。
これら界面活性剤は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物が界面活性剤を含んでいる場合、その含有率は、組成物の全固形分を基準として、好ましくは0.0001〜2質量%、更に好ましくは0.0005〜1質量%である。
<その他の添加剤>
本発明の実施形態に係る感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、溶解阻止化合物、染料、可塑剤、光増感剤、光吸収剤、及び/又は現像液に対する溶解性を促進させる化合物(例えば、分子量1000以下のフェノール化合物、又はカルボキシ基を含んだ脂環族若しくは脂肪族化合物)を更に含んでいてもよい。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、溶解阻止化合物を更に含んでいてもよい。ここで「溶解阻止化合物」とは、酸の作用により分解して有機系現像液中での溶解度が減少する、分子量3000以下の化合物である。
次に、本発明のパターン形成方法の実施形態について説明する。
〔パターン形成方法〕
本発明のパターン形成方法は、
上述した本発明に係る感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を含む感活性光線性又は感放射線性膜を形成する感活性光線性又は感放射線性膜形成工程と、
上記感活性光線性又は感放射線性膜を露光する露光工程と、
露光された上記感活性光線性又は感放射線性膜を現像液により現像する現像工程と、
を含む。
<感活性光線性又は感放射線性膜形成工程>
感活性光線性又は感放射線性膜形成工程は、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて感活性光線性又は感放射線性膜(典型的にはレジスト膜)を形成する工程であり、例えば次の方法により行うことができる。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いて基板上に感活性光線性又は感放射線性膜を形成するためには、上述した各成分を溶剤に溶解して感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を調製し、必要に応じてフィルター濾過した後、基板上に塗布する。フィルターとしては、ポアサイズ0.1μm以下、より好ましくは0.05μm以下、更に好ましくは0.03μm以下のポリテトラフロロエチレン製、ポリエチレン製、ナイロン製のものが好ましい。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリコン、二酸化シリコン被覆)上に、スピナー等の適当な塗布方法により塗布される。その後、乾燥し、感活性光線性又は感放射線性膜を形成する。必要により、感活性光線性又は感放射線性膜の下層に、各種下地膜(無機膜、有機膜、反射防止膜)を形成してもよい。
乾燥方法としては、加熱して乾燥する方法が一般的に用いられる。加熱は通常の露光・現像機に備わっている手段で行うことができ、ホットプレート等を用いて行ってもよい。加熱温度は80〜150℃で行うことが好ましく、80〜140℃で行うことがより好ましく、80〜130℃で行うことが更に好ましい。加熱時間は30〜1000秒が好ましく、60〜800秒がより好ましく、60〜600秒が更に好ましい。
感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚は、一般的には200nm以下であり、好ましくは100nm以下である。
例えば線幅20nm以下の1:1ラインアンドスペースパターンを解像させるためには、形成される感活性光線性又は感放射線性膜の膜厚が50nm以下であることが好ましい。膜厚が50nm以下であれば、後述する現像工程を適用した際に、パターン倒れがより起こりにくくなり、より優れた解像性能が得られる。
膜厚の範囲としてより好ましくは、15nmから45nmの範囲である。膜厚が15nm以上であれば、十分なエッチング耐性が得られる。膜厚の範囲として更に好ましくは、15nmから40nmである。膜厚がこの範囲にあると、エッチング耐性とより優れた解像性能とを同時に満足させることができる。
なお、本発明のパターン形成方法においては、感活性光線性又は感放射線性膜の上層に上層膜(トップコート)を形成してもよい。トップコートは、感活性光線性又は感放射線性膜と混合せず、さらに感活性光線性又は感放射線性膜上層に均一に塗布できることが好ましい。
<上層膜形成用組成物>
上層膜形成用組成物(トップコート形成用組成物)について説明する。
トップコートは、感活性光線性又は感放射線性膜と混合せず、さらに感活性光線性又は感放射線性膜上層に均一に塗布できることが好ましい。トップコート層の厚さは、好ましくは10〜200nm、更に好ましくは20〜100nm、特に好ましくは40〜80nmである。
トップコートについては、特に限定されず、従来公知のトップコートを、従来公知の方法によって形成でき、例えば、特開2014−059543号公報の段落0072〜0082の記載に基づいてトップコートを形成できる。
<露光工程>
露光工程は、レジスト膜を露光する工程であり、例えば次の方法により行うことができる。
上記のようにして形成した感活性光線性又は感放射線性膜に、所定のマスクを通して活性光線又は放射線を照射する。なお、電子ビームの照射では、マスクを介さない描画(直描)が一般的である。
活性光線又は放射線としては特に限定されないが、例えばKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、極紫外線(EUV、Extreme Ultra Violet)、電子線(EB、Electron Beam)等であり、極紫外線又は電子線が特に好ましい。露光は液浸露光であってもよい。
<ベーク>
本発明のパターン形成方法においては、露光後、現像を行う前にベーク(PEB:Post Exposure Bake)を行うことが好ましい。ベークにより露光部の反応が促進され、感度やパターン形状がより良好となる。
加熱温度は80〜150℃が好ましく、80〜140℃がより好ましく、80〜130℃が更に好ましい。
加熱時間は30〜1000秒が好ましく、60〜800秒がより好ましく、60〜600秒が更に好ましい。
加熱は通常の露光・現像機に備わっている手段で行うことができ、ホットプレート等を用いて行ってもよい。
<現像工程>
現像工程は、露光された感活性光線性又は感放射線性膜を現像液によって現像する工程である。
現像方法としては、たとえば、現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止することで現像する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液吐出ノズルをスキャンしながら現像液を吐出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)などを適用することができる。
また、現像を行う工程の後に、他の溶剤に置換しながら、現像を停止する工程を実施してもよい。
現像時間は露光部又は未露光部の樹脂が十分に溶解する時間であれば特に制限はなく、通常は10〜300秒であり、好ましくは10〜120秒である。
現像液の温度は0〜50℃が好ましく、15〜35℃がより好ましい。
(現像液)
現像液はアルカリ現像液でもよいし、有機溶剤を含有する現像液(有機系現像液)でもよい。
−アルカリ現像液−
アルカリ現像液の具体例としては、例えば、特開2014−041327号公報の段落[0407]に記載されたアルカリ現像液を挙げることができ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
更に、上記アルカリ性水溶液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。アルカリ現像液としては、特に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38質量%の水溶液が望ましい。
−有機系現像液−
有機溶剤の具体例としては、例えば、特開2014−041327号公報の段落[0409]〜[0411]に記載された有機溶剤を挙げることができ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
上記の有機溶剤は、複数混合してもよいし、上記以外の溶剤や水と混合し使用してもよい。但し、本発明の効果を十二分に奏するためには、現像液全体としての含水率が10質量%未満であることが好ましく、実質的に水分を含有しないことがより好ましい。現像液における有機溶剤(複数混合の場合は合計)の濃度は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは50〜100質量%、さらに好ましくは85〜100質量%、さらにより好ましくは90〜100質量%、特に好ましくは95〜100質量%である。最も好ましくは、実質的に有機溶剤のみからなる場合である。なお、実質的に有機溶剤のみからなる場合とは、微量の界面活性剤、酸化防止剤、安定剤、消泡剤などを含有する場合を含むものとする。
現像液は、酸化防止剤を含有することも好ましい。これにより、経時的な酸化剤の発生を抑制でき、酸化剤の含有量をより低下できる。酸化防止剤としては、公知のものが使用できるが、半導体用途に用いる場合、アミン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤が好ましく用いられる。
酸化防止剤の含有量は、特に限定されないが、現像液の全質量に対して、0.0001〜1質量%が好ましく、0.0001〜0.1質量%がより好ましく、0.0001〜0.01質量%が更に好ましい。0.0001質量%以上であるとより優れた酸化防止効果が得られ、1質量%以下であることで、現像残渣を抑制できる傾向にある。
現像液は、塩基性化合物を含有していてもよく、具体的にはレジスト樹成物が含有してもよい塩基性化合物と同様のものが挙げられる。
現像液は、界面活性剤を含有してもよい。現像液が界面活性剤を含有することにより、感活性光線性又は感放射線性膜に対する濡れ性が向上して、現像がより効果的に進行する。
界面活性剤としては、レジスト組成物が含有し得る界面活性剤と同様のものを用いることができる。
現像液が界面活性剤を含有する場合、界面活性剤の含有量は、現像液の全質量に対して、0.001〜5質量%であることが好ましく、より好ましくは0.005〜2質量%であり、更に好ましくは0.01〜0.5質量%である。
現像方法としては、たとえば、現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止することで現像する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液吐出ノズルをスキャンしながら現像液を吐出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)などを適用することができる。
また、現像を行う工程の後に、他の溶媒に置換しながら、現像を停止する工程を実施してもよい。
現像時間は特に制限はなく、通常は10〜300秒であり、好ましくは20〜120秒である。
現像液の温度は0〜50℃が好ましく、15〜35℃がより好ましい。
現像工程で用いられる現像液としては、有機溶剤を含有する現像液を用いた現像と、アルカリ現像液による現像を両方行ってもよい(いわゆる二重現像を行ってもよい)。
本発明のパターン形成方法では、現像液が前述の本発明の処理液を含んでいてもよく、その場合は処理液が現像液であることが好ましい。
<リンス工程>
本発明の実施形態に係るパターン形成方法は、現像工程の後にリンス工程を含んでいてもよい。
リンス工程においては、現像を行ったウエハをリンス液を用いて洗浄処理する。
洗浄処理の方法は特に限定されないが、たとえば、一定速度で回転している基板上にリンス液を吐出しつづける方法(回転吐出法)、リンス液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面にリンス液を噴霧する方法(スプレー法)、などを適用することができ、この中でも回転吐出方法で洗浄処理を行い、洗浄後に基板を2000rpm〜4000rpmの回転数で回転させ、リンス液を基板上から除去することが好ましい。
リンス時間には特に制限はないが、好ましくは10秒〜300秒であり、より好ましくは10秒〜180秒であり、最も好ましくは20秒〜120秒である。
リンス液の温度は0〜50℃が好ましく、15〜35℃が更に好ましい。
また、現像処理又はリンス処理の後に、パターン上に付着している現像液又はリンス液を超臨界流体により除去する処理を行うことができる。
さらに、現像処理又はリンス処理又は超臨界流体による処理の後、パターン中に残存する溶剤を除去するために加熱処理を行うことができる。加熱温度は、良好なレジストパターンが得られる限り特に限定されるものではなく、通常40〜160℃である。加熱温度は50〜150℃が好ましく、50〜110℃が最も好ましい。加熱時間に関しては良好なレジストパターンが得られる限り特に限定されないが、通常15〜300秒であり、好ましくは、15〜180秒である。
(リンス液)
アルカリ現像液を用いた現像工程の後に行うリンス処理において用いられるリンス液としては、純水を使用し、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
有機系現像液を用いた現像工程の後に行うリンス処理において用いられるリンス液としては、有機溶剤を含むリンス液を用いることが好ましく、有機溶剤としては、炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤及びエーテル系溶剤からなる群より選択される少なくとも1種の有機溶剤が好ましい。
リンス液に含まれる有機溶剤が炭化水素系溶剤、エーテル系溶剤、及びケトン系溶剤から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、炭化水素系溶剤、及びエーテル系溶剤から選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。
リンス液が含む有機溶剤としては、エーテル系溶剤も好適に用いることができる。
エーテル系溶剤としては、例えば、水酸基を含有するグリコールエーテル系溶剤の他、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等の水酸基を含有しないグリコールエーテル系溶剤、アニソール、フェネトール等の芳香族エーテル溶剤、ジオキサン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、パーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン、パーフルオロテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、シクロペンチルイソプロピルエーテル、シクロペンチルsec−ブチルエーテル、シクロペンチルtert−ブチルエーテル、シクロヘキシルイソプロピルエーテル、シクロヘキシルsec−ブチルエーテル、シクロヘキシルtert−ブチルエーテルの環式脂肪族エーテル系溶剤や、ジ-n-プロピルエーテル、ジ-n-ブチルエーテル、ジ-n-ペンチルエーテル、ジ-n-ヘキシルエーテルなどの直鎖アルキル基を有する非環式脂肪族エーテル系溶剤や、ジイソヘキシルエーテル、メチルイソペンチルエーテル、エチルイソペンチルエーテル、プロピルイソペンチルエーテル、ジイソペンチルエーテル、メチルイソブチルエーテル、エチルイソブチルエーテル、プロピルイソブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、エチルイソプロピルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、ジイソヘキシルエーテルなどの分岐アルキル基を有する非環式脂肪族エーテル系溶剤が挙げられる。中でも好ましくは、ウェハの面内均一性の観点から、炭素数8〜12の非環式脂肪族エーテル系溶剤であり、より好ましくは、炭素数8〜12の分岐アルキル基を有する非環式脂肪族エーテル系溶剤である。特に好ましくは、ジイソブチルエーテル又はジイソペンチルエーテル又はジイソヘキシルエーテルである。
これらの有機溶剤の具体例は前述の現像液に含有される有機溶剤で説明したものと同様である。
リンス液の蒸気圧は、20℃において0.05kPa以上、5kPa以下が好ましく、0.1kPa以上、5kPa以下が更に好ましく、0.12kPa以上、3kPa以下が最も好ましい。リンス液が複数の溶剤の混合溶剤である場合は全体としての蒸気圧が上記範囲であることが好ましい。リンス液の蒸気圧を0.05kPa以上、5kPa以下にすることにより、ウエハ面内の温度均一性が向上し、更にはリンス液の浸透に起因した膨潤が抑制され、ウエハ面内の寸法均一性が良化する。
リンス液が含む有機溶剤は1種のみでも2種以上でもよい。2種以上含む場合としては、たとえば、ウンデカンとジイソブチルケトンの混合溶剤などが挙げられる。
リンス液は、界面活性剤を含有しても良い。リンス液が界面活性剤を含有することにより、レジスト膜に対する濡れ性が向上して、リンス性が向上し、異物の発生が抑制される傾向にある。
界面活性剤としては、後述する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に用いられる界面活性剤と同様のものを用いることができる。
リンス液が界面活性剤を含有する場合、界面活性剤の含有量は、リンス液の全質量に対して、0.001〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.005〜2質量%であり、更に好ましくは0.01〜0.5質量%である。
リンス液は酸化防止剤を含有しても良い。リンス液が含有してもよい酸化防止剤としては、前述の現像液が含有してもよい酸化防止剤と同様である。
リンス液が酸化防止剤を含有する場合、酸化防止剤の含有量は、特に限定されないが、リンス液の全質量に対して、0.0001〜1質量%が好ましく、0.0001〜0.1質量%がより好ましく、0.0001〜0.01質量%が更に好ましい。
有機溶剤を含む現像液を用いて現像する工程の後には、リンス液を用いて洗浄する工程を含んでいてもよいが、スループット(生産性)の観点から、リンス液を用いて洗浄する工程を含まなくてもよい。
リンス液を用いて洗浄する工程を有さない処理方法として、例えば、特開2015−216403号公報の[0014]〜[0086]に記載が援用でき、この内容は本願明細書に組み込まれる。
なお、リンス液としてはMIBC(メチルイソブチルカルビノール)、現像液と同じ液体を使用すること(特に酢酸ブチル)も好ましい。
<収容容器>
現像液及びリンス液等の処理液に使用し得る有機溶剤(「有機系処理液」ともいう)としては、収容部を有する、化学増幅型感活性光線性又は感放射線性膜のパターニング用有機系処理液の収容容器に保存されたものを使用することが好ましい。この収容容器としては、例えば、収容部の、有機系処理液に接触する内壁が、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、及び、ポリエチレン−ポリプロピレン樹脂のいずれとも異なる樹脂、又は、防錆・金属溶出防止処理が施された金属から形成された、感活性光線性又は感放射線性膜のパターニング用有機系処理液の収容容器であることが好ましい。この収容容器の上記収容部に、感活性光線性又は感放射線性膜のパターニング用有機系処理液として使用される予定の有機溶剤を収容し、感活性光線性又は感放射線性膜のパターニング時において、上記収容部から排出したものを使用することができる。
上記の収容容器が、更に、上記の収容部を密閉するためのシール部を有している場合、このシール部も、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、及び、ポリエチレン−ポリプロピレン樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂とは異なる樹脂、又は、防錆・金属溶出防止処理が施された金属から形成されることが好ましい。
ここで、シール部とは、収容部と外気とを遮断可能な部材を意味し、パッキンやOリングなどを好適に挙げることができる。
ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、及び、ポリエチレン−ポリプロピレン樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂とは異なる樹脂は、パーフルオロ樹脂であることが好ましい。
パーフルオロ樹脂としては、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、四フッ化エチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)、四フッ化エチレン−エチレン共重合体樹脂(ETFE)、三フッ化塩化エチレン−エチレン共重合樹脂(ECTFE)、フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、三フッ化塩化エチレン共重合樹脂(PCTFE)、フッ化ビニル樹脂(PVF)等を挙げることができる。
特に好ましいパーフルオロ樹脂としては、四フッ化エチレン樹脂、四フッ化エチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹脂を挙げることができる。
防錆・金属溶出防止処理が施された金属における金属としては、炭素鋼、合金鋼、ニッケルクロム鋼、ニッケルクロムモリブデン鋼、クロム鋼、クロムモリブデン鋼、マンガン鋼等を挙げることができる。
防錆・金属溶出防止処理としては、皮膜技術を適用することが好ましい。
皮膜技術には、金属被覆(各種メッキ),無機被覆(各種化成処理,ガラス,コンクリート,セラミックスなど)および有機被覆(さび止め油,塗料,ゴム,プラスチックス)の3種に大別されている。
好ましい皮膜技術としては、錆止め油、錆止め剤、腐食抑制剤、キレート化合物、可剥性プラスチック、ライニング剤による表面処理が挙げられる。
中でも、各種のクロム酸塩、亜硝酸塩、ケイ酸塩、燐酸塩、オレイン酸、ダイマー酸、ナフテン酸等のカルボン酸、カルボン酸金属石鹸、スルホン酸塩、アミン塩、エステル(高級脂肪酸のグリセリンエステルや燐酸エステル)などの腐食抑制剤、エチレンジアンテトラ酢酸、グルコン酸、ニトリロトリ酢酸、ヒドロキシエチルエチオレンジアミン三作酸、ジエチレントリアミン五作酸などのキレート化合物及びフッ素樹脂ライニングが好ましい。特に好ましいのは、燐酸塩処理とフッ素樹脂ライニングである。
また、直接的な被覆処理と比較して、直接、錆を防ぐわけではないが、被覆処理による防錆期間の延長につながる処理方法として、防錆処理にかかる前の段階である「前処理」を採用することも好ましい。
このような前処理の具体例としては、金属表面に存在する塩化物や硫酸塩などの種々の腐食因子を、洗浄や研磨によって除去する処理を好適に挙げることができる。
収容容器としては具体的に以下を挙げることができる。
・Entegris社製 FluoroPurePFA複合ドラム(接液内面;PFA樹脂ライニング)
・JFE社製 鋼製ドラム缶(接液内面;燐酸亜鉛皮膜)
また、本発明において用いることができる収容容器としては、特開平11−021393号公報[0013]〜[0030]、及び特開平10−45961号公報[0012]〜[0024]に記載の容器も挙げることができる。
有機系処理液は、静電気の帯電、引き続き生じる静電気放電に伴う薬液配管や各種パーツ(フィルター、O−リング、チューブなど)の故障を防止する為、導電性の化合物を添加しても良い。導電性の化合物としては特に制限されないが、例えば、メタノールが挙げられる。添加良は特に制限されないが、好ましい現像特性を維持する観点で、10質量%以下が好ましく、更に好ましくは、5質量%以下である。薬液配管の部材に関しては、SUS(ステンレス鋼)、或いは帯電防止処理の施されたポリエチレン、ポリプロピレン、又はフッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、パーフロオロアルコキシ樹脂など)で被膜された各種配管を用いることができる。フィルターやO−リングに関しても同様に、帯電防止処理の施されたポリエチレン、ポリプロピレン、又はフッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、パーフロオロアルコキシ樹脂など)を用いることができる。
なお、一般的に、現像液およびリンス液は、使用後に配管を通して廃液タンクに収容される。その際、リンス液として炭化水素系溶剤を使用する場合、現像液中に溶解したレジストが析出し、ウエハ背面や、配管側面などに付着することを防ぐために、再度、レジストが溶解する溶剤を配管に通す方法がある。配管に通す方法としては、リンス液での洗浄後に基板の背面や側面などをレジストが溶解する溶剤で洗浄して流す方法や、レジストに接触させずにレジストが溶解する溶剤を配管を通るように流す方法が挙げられる。
配管に通す溶剤としては、レジストを溶解し得るものであれば特に限定されず、例えば上述した有機溶剤が挙げられ、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−ヘプタノン、乳酸エチル、1−プロパノール、アセトン、等を用いることができる。中でも好ましくは、PGMEA,PGME,シクロヘキサノンを用いることができる。
本発明のパターン形成方法により得られるパターンをマスクとして用い、適宜エッチング処理及びイオン注入などを行い、半導体微細回路、インプリント用モールド構造体、フォトマスク等を製造することができる。
上記の方法によって形成されたパターンは、DSA(Directed Self-Assembly)におけるガイドパターン形成(例えば、ACS Nano Vol.4
No.8 Page4815-4823参照)にも用いることができる。また、上記の方法によって形成されたパターンは、例えば特開平3−270227及び特開2013−164509号公報に開示されたスペーサープロセスの芯材(コア)として使用できる。
なお、本発明のパターン形成方法を用いてインプリント用モールドを作成する場合のプロセスについては、例えば、特許第4109085号公報、特開2008−162101号公報、及び「ナノインプリントの基礎と技術開発・応用展開―ナノインプリントの基板技術と最新の技術展開―編集:平井義彦(フロンティア出版)」に記載されている。
本発明のパターン形成方法を用いて製造されるフォトマスクは、ArFエキシマレーザー等で用いられる光透過型マスクであっても、EUV光を光源とする反射系リソグラフィーで用いられる光反射型マスクであってもよい。
また、本発明は、上記した本発明のパターン形成方法を含む、電子デバイスの製造方法にも関する。
本発明の電子デバイスの製造方法により製造される電子デバイスは、電気電子機器(家電、OA(Office Appliance)・メディア関連機器、光学用機器及び通信機器等)に、好適に、搭載されるものである。
以下、実施例により、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[比較例1−1〜1−3:樹脂(ab−151)の合成]
Figure 0006859071
15.7gの化合物(1)と、10.6gの化合物(2)と、27.5gの化合物(3)と、19.1gの化合物(4)と、2.76gの重合開始剤V−601(和光純薬工業(株)製)とを、268.9gのシクロヘキサノンに溶解させた。反応容器中に144.8gのシクロヘキサノンを入れ、窒素ガス雰囲気下、80℃の系中に6時間かけて滴下した。反応溶液を2時間に亘って加熱撹拌した後、これを室温まで放冷した。上記反応溶液を、3406gの、メタノール及び蒸留水の混合溶液(メタノール/蒸留水=9/1(質量比))中に滴下し、ポリマーを沈殿させ、ろ過した。487gのメタノール及び蒸留水の混合溶液(メタノール/蒸留水=9/1(質量比))を用いて、ろ過した固体のかけ洗いを行なった。その後、洗浄後の固体を減圧乾燥に供して、56.2gの樹脂(Ab−151)を得た。
上記合成方法による樹脂(ab−151)の合成を合計で3回行なった。
得られた3つの樹脂(ab−151)の平均組成比は、(左側の繰り返し単位から順に)22/14/30/34、22/14/28/36、及び、18/16/32/34であり、狙いの平均組成比20/15/30/35に対して、平均組成比を精度よく制御することは困難であった。
得られた各樹脂について、GPC(Gel Permeation Chromatography)(キャリア:テトラヒドロフラン(THF))測定により、重量平均分子量(Mw:ポリスチレン換算)、数平均分子量(Mn:ポリスチレン換算)及び分散度(Mw/Mn)を算出した。GPCは、HLC−8120(東ソー(株)製)を用い、カラムとしてTSK gel Multipore HXL−M (東ソー(株)製、7.8mmID×30.0cm)を用いた。また、組成比(モル比)は、H−NMR(Nuclear Magnetic Resonance)と13C−NMR測定により算出した。以下に示す他の樹脂についても同様の方法により、重量平均分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)、及び組成比を算出した。
また、得られた各樹脂について、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で測定したところ、後掲の表1に記載の通り、いずれもピークトップは1つであった。
<HPLC測定条件>
樹脂を0.2質量%となるようにTHF(テトラヒドロフラン)で希釈したものをHPCL測定用試料とし、以下の条件で測定を行なった。
検出:UV(277nm)
カラム:CapcellPack C18(粒子径5μm、内径4.6mm、長さ150mm)
注入量:5μL
温度:40℃
流速:1.0mL/min
溶離液:[A]MeOH/HO=65/35(0.1%酢酸添加)、
[B]THF(0.1%酢酸添加)
[B]濃度:0%(0min)⇒100%(120min)⇒100%(150min)
[実施例1:樹脂(Ab−151)の合成]
比較例1と同様の合成方法で得られた、平均組成比が22/14/30/34の樹脂(ab−151)と、22/14/28/36の樹脂(ab−151)と、18/16/32/34の樹脂(ab−151)とを混合することによって、平均組成比が狙いの平均組成比同じ20/15/30/35の樹脂(Ab−151)を高精度で作ることができた。得られた樹脂(Ab−151)をHPLC測定した結果、後掲の表1に記載の通り、3つのピークトップが確認された。
[比較例2−1、2−2:樹脂(ab−275)の合成]
Figure 0006859071
ポリヒドロキシスチレン化合物としてのポリ(p−ヒドロキシスチレン)(VP−2500、日本曹達株式会社製)10.0gをテトラヒドロフラン(THF)50gに溶解し、トリエチルアミン9.26gを加え、氷水浴中で攪拌した。反応液に、化合物(5)(50質量%THF溶液)13.84gを滴下し、4時間攪拌した。蒸留水を加えて反応を停止した。THFを減圧留去して反応物を酢酸エチルに溶解した。得られた有機層を蒸留水で5回洗浄した後、有機層をヘプタン800mL中に滴下した。得られた沈殿を濾別し、少量のヘプタンで洗浄した後、PGMEA40gに溶解した。得られた溶液から低沸点溶媒を減圧除去することで、樹脂Ab−275のPGMEA溶液(30.0質量%)が51.67g得られた。
上記合成方法による樹脂(ab−275)の合成を合計で2回行なった。
得られた2つの樹脂の平均組成比は、(左側の繰り返し単位から順に)63/37、60/40であり、狙いの平均組成比62/38に対して、平均組成比を精度よく制御することは困難であった。得られた各樹脂について、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で測定したところ、後掲の表1に記載の通り、いずれもピークトップは1つであった。
[実施例2:樹脂(Ab−275)の合成]
比較例2と同様の合成方法で得られた、平均組成比が63/37の樹脂(ab−275)と60/40の樹脂(ab−275)とを混合することによって、平均組成比が狙いの平均組成比同じ62/38の樹脂(Ab−275)を高精度で作ることができた。得られた樹脂(Ab−275)をHPLC測定した結果、後掲の表1に記載の通り、2つのピークトップが確認された。
以下に示す他の樹脂についても同様の方法で合成した。
Figure 0006859071
Figure 0006859071
表1に示す結果から、所望とする平均組成比の樹脂を確実にブレることなく合成することは難しいが、要件Iを満たす2種以上の樹脂、すなわち、含有する2種以上の繰り返し単位のすべてが互いに同一であり、且つ、それら繰り返し単位の含有率が互いに異なる関係を満たす2種以上の樹脂をブレンドすることにより、確実にブレることなく所望とする平均組成比を有する樹脂を得ることができることがわかる。

Claims (19)

  1. 樹脂(A)と、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(B)を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であって、
    樹脂(A)は、下記要件Iを満たすN種の樹脂(a)〜樹脂(a)を含み、高速液体クロマトグラフィーにより測定される、N種の樹脂(a)〜樹脂(a)の各々に由来するN個のピークトップが存在する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
    要件I:N種の樹脂(a)〜樹脂(a)は、各々、2種以上の繰り返し単位を含有する樹脂であり、含有する2種以上の前記繰り返し単位のすべてが互いに同一であり、且つ、2種以上の前記繰り返し単位の含有率が互いに異なる関係にある。
    ここで、N種の樹脂(a)〜樹脂(a)は、各々、下記一般式(1)で表されるフェノール性水酸基を有する繰り返し単位と、酸の作用により分解する基を有する繰り返し単位とを含有し、前記酸の作用により分解する基は、下記G 群から選択される酸の作用により脱離する基を含み、Nは、2以上の整数を表す。
    Figure 0006859071
    一般式(1)において、
    11及びR12は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表す。
    13は、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表すか、もしくは、単結合又はアルキレン基であり且つ式中のL又はArに結合して環を形成している。
    Lは、単結合又は2価の連結基を表す。
    Arは、芳香環基を表す。
    nは、1以上の整数を表す。
    群:−C(R 36 )(R 37 )(R 38 )、−C(R 36 )(R 37 )(OR 39 )、−C(=O)−O−C(R 36 )(R 37 )(R 38 )、−C(R 01 )(R 02 )−C(=O)−O−C(R 36 )(R 37 )(R 38 )および−C(L 1 )(L 2 )−O−M−Q.
    群中、R 36 〜R 39 は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基表す。R 36 とR 37 とは、互いに結合して環を形成してもよい。R 01 〜R 02 は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。L 1 及びL 2 は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、1価の芳香環基、又はアルキレン基と1価の芳香環基とを組み合わせた基を表す。Mは、2価の連結基を表す。Qは、アルキル基、ヘテロ原子を含んでいてもよいシクロアルキル基、ヘテロ原子を含んでいてもよい1価の芳香環基、アミノ基、アンモニウム基、メルカプト基、シアノ基又はアルデヒド基を表す。Q、M、L 1 の少なくとも2つが結合して環を形成してもよい。
  2. 樹脂(A)と、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(B)を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であって、
    樹脂(A)は、下記要件Iを満たすN種の樹脂(a)〜樹脂(a)を含み、高速液体クロマトグラフィーにより測定される、N種の樹脂(a)〜樹脂(a)の各々に由来するN個のピークトップが存在する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
    要件I:N種の樹脂(a)〜樹脂(a)は、各々、2種以上の繰り返し単位を含有する樹脂であり、含有する2種以上の前記繰り返し単位のすべてが互いに同一であり、且つ、2種以上の前記繰り返し単位の含有率が互いに異なる関係にある。
    ここで、N種の樹脂(a)〜樹脂(a)は、各々、フェノール性水酸基を有する繰り返し単位と、酸の作用により分解する基を有する繰り返し単位とを含有し、前記酸の作用により分解する基は、下記G 群から選択される酸の作用により脱離する基を含み、Nは、2以上の整数を表す。
    群:−C(R 36 )(R 37 )(R 38 )、−C(R 36 )(R 37 )(OR 39 )、−C(=O)−O−C(R 36 )(R 37 )(R 38 )、−C(R 01 )(R 02 )−C(=O)−O−C(R 36 )(R 37 )(R 38 )および−C(L 1 )(L 2 )−O−M−Q.
    群中、R 36 〜R 39 は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基表す。R 36 とR 37 とは、互いに結合して環を形成してもよい。R 01 〜R 02 は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。L 1 及びL 2 は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、1価の芳香環基、又はアルキレン基と1価の芳香環基とを組み合わせた基を表す。Mは、2価の連結基を表す。Qは、アルキル基、ヘテロ原子を含んでいてもよいシクロアルキル基、ヘテロ原子を含んでいてもよい1価の芳香環基、アミノ基、アンモニウム基、メルカプト基、シアノ基又はアルデヒド基を表す。Q、M、L 1 の少なくとも2つが結合して環を形成してもよい。
  3. 酸の作用により分解する前記基が、酸の作用により分解してフェノール性水酸基を生じる基である、請求項1又は2に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  4. 酸の作用により分解する基を有する前記繰り返し単位として、下記一般式(A2)で表される繰り返し単位を含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0006859071
    一般式(A2)において、
    61 、R 62 及びR 63 は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、又はアルコキシカルボニル基を表す。但し、R 62 はAr 又はL と結合して環を形成していてもよく、その場合のR 62 は単結合又はアルキレン基を表す。
    は、単結合、−COO−、又は−CONR 64 −を表し、R 64 は、水素原子又はアルキル基を表す。
    は、単結合又は2価の連結基を表し、R 62 と環を形成する場合には3価の連結基を表す。
    Ar は、(n+1)価の芳香環基を表し、R 62 と結合して環を形成する場合には(n+2)価の芳香環基を表す。
    は、水素原子、又は下記G 群から選択される酸の作用により脱離する基を表す。m≧2の場合には、複数存在するY は、同一でも異なっていてもよい。但し、Y の少なくとも1つは、酸の作用により脱離する基を表す。
    mは、1〜4の整数を表す。
    群:−C(R 36 )(R 37 )(R 38 )、−C(=O)−O−C(R 36 )(R 37 )(R 38 )、−C(R 01 )(R 02 )−C(=O)−O−C(R 36 )(R 37 )(R 38 )、−CH(R 36 )(Ar)および−C(L 1 )(L 2 )−O−M−Q.
    群中、R 36 〜R 39 は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、1価の芳香環基、アルキレン基と1価の芳香環基を組み合わせた基又はアルケニル基を表す。R 36 とR 37 とは、互いに結合して環を形成してもよい。R 01 及びR 02 は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、1価の芳香環基、アルキレン基と1価の芳香環基とを組み合わせた基、又はアルケニル基を表す。Arは、1価の芳香環基を表す。L 1 及びL 2 は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、1価の芳香環基、又はアルキレン基と1価の芳香環基とを組み合わせた基を表す。Mは、2価の連結基を表す。Qは、アルキル基、ヘテロ原子を含んでいてもよいシクロアルキル基、ヘテロ原子を含んでいてもよい1価の芳香環基、アミノ基、アンモニウム基、メルカプト基、シアノ基又はアルデヒド基を表す。Q、M、L 1 の少なくとも2つが結合して環を形成してもよい。
  5. −C(L 1 )(L 2 )−O−M−Qで表される前記式中の−M−Qで表される基の炭素数の合計が5〜20個である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  6. 酸の作用により分解する基を有する前記繰り返し単位として、下記一般式(A1)で表される繰り返し単位を含有する、請求項1又は2に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0006859071
    一般式(A1)において、
    Xa は、水素原子、又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
    Tは、単結合又は2価の連結基を表す。
    Rx 、Rx 及びRx は、各々独立に、直鎖若しくは分岐アルキル基、単環若しくは多環のシクロアルキル基、又はフェニル基を表す。Rx 、Rx 及びRx の2つが結合して、単環若しくは多環のシクロアルキル基を形成してもよい。Rx 、Rx 及びRx は、各々、炭素原子と水素原子のみから構成され、Rx 、Rx 及びRx に含まれる炭素原子数の合計は4以上11以下である。
  7. 樹脂(A)と、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(B)を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であって、
    樹脂(A)は、下記要件Iを満たすN種の樹脂(a )〜樹脂(a )を含み、高速液体クロマトグラフィーにより測定される、N種の樹脂(a )〜樹脂(a )の各々に由来するN個のピークトップが存在する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
    要件I:N種の樹脂(a )〜樹脂(a )は、各々、3種以上の繰り返し単位を含有する樹脂であり、含有する3種以上の前記繰り返し単位のすべてが互いに同一であり、且つ、3種以上の前記繰り返し単位の含有率が互いに異なる関係にある。
    ここで、N種の樹脂(a )〜樹脂(a )は、各々、下記一般式(1)で表されるフェノール性水酸基を有する繰り返し単位を含有し、Nは、2以上の整数を表す。
    Figure 0006859071
    一般式(1)において、
    11 及びR 12 は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表す。
    13 は、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表すか、もしくは、単結合又はアルキレン基であり且つ式中のL又はArに結合して環を形成している。
    Lは、単結合又は2価の連結基を表す。
    Arは、芳香環基を表す。
    nは、1以上の整数を表す。
  8. 樹脂(A)と、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(B)を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であって、
    樹脂(A)は、下記要件Iを満たすN種の樹脂(a )〜樹脂(a )を含み、高速液体クロマトグラフィーにより測定される、N種の樹脂(a )〜樹脂(a )の各々に由来するN個のピークトップが存在する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
    要件I:N種の樹脂(a )〜樹脂(a )は、各々、2種以上の繰り返し単位を含有する樹脂であり、含有する2種以上の前記繰り返し単位のすべてが互いに同一であり、且つ、2種以上の前記繰り返し単位の含有率が互いに異なる関係にある。
    ここで、N種の樹脂(a )〜樹脂(a )は、各々、下記一般式(1)で表されるフェノール性水酸基を有する繰り返し単位を含有し、Nは、3以上の整数を表す。
    Figure 0006859071
    一般式(1)において、
    11 及びR 12 は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表す。
    13 は、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表すか、もしくは、単結合又はアルキレン基であり且つ式中のL又はArに結合して環を形成している。
    Lは、単結合又は2価の連結基を表す。
    Arは、芳香環基を表す。
    nは、1以上の整数を表す。
  9. N種の樹脂(a )〜樹脂(a )は、各々、酸の作用により分解する基を有する繰り返し単位を含有する、請求項7又は8に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  10. 樹脂(A)と、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(B)を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であって、
    樹脂(A)は、下記要件Iを満たすN種の樹脂(a )〜樹脂(a )を含み、高速液体クロマトグラフィーにより測定される、N種の樹脂(a )〜樹脂(a )の各々に由来するN個のピークトップが存在する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
    要件I:N種の樹脂(a )〜樹脂(a )は、各々、3種以上の繰り返し単位を含有する樹脂であり、含有する3種以上の前記繰り返し単位のすべてが互いに同一であり、且つ、3種以上の前記繰り返し単位の含有率が互いに異なる関係にある。
    ここで、N種の樹脂(a )〜樹脂(a )は、各々、フェノール性水酸基を有する繰り返し単位と、酸の作用により分解する基を有する繰り返し単位とを含有し、Nは、2以上の整数を表す。
  11. 樹脂(A)と、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(B)を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物であって、
    樹脂(A)は、下記要件Iを満たすN種の樹脂(a )〜樹脂(a )を含み、高速液体クロマトグラフィーにより測定される、N種の樹脂(a )〜樹脂(a )の各々に由来するN個のピークトップが存在する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
    要件I:N種の樹脂(a )〜樹脂(a )は、各々、2種以上の繰り返し単位を含有する樹脂であり、含有する2種以上の前記繰り返し単位のすべてが互いに同一であり、且つ、2種以上の前記繰り返し単位の含有率が互いに異なる関係にある。
    ここで、N種の樹脂(a )〜樹脂(a )は、各々、フェノール性水酸基を有する繰り返し単位と、酸の作用により分解する基を有する繰り返し単位とを含有し、Nは、3以上の整数を表す。
  12. 酸の作用により分解する前記基が、酸の作用により分解してフェノール性水酸基を生じる基である、請求項7〜11のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  13. 化合物(B)として、下記一般式(ZI)により表される化合物を含有する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0006859071
    一般式(ZI)において、
    201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
    は、下記一般式(AN1)で表される非求核性アニオンを表す。
    Figure 0006859071
    一般式(AN1)において、
    Xfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
    、Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、又は、アルキル基を表し、複数存在する場合のR、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
    Lは、二価の連結基を表し、複数存在する場合のLは同一でも異なっていてもよい。 Aは、環状の有機基を表す。
    xは1〜20の整数を表し、yは0〜10の整数を表し、zは0〜10の整数を表す。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を含む膜を形成する工程、
    前記膜を露光する工程、及び
    露光後の前記膜を現像する工程、
    を含むパターン形成方法。
  15. 前記現像工程として、少なくとも、アルカリ現像液を用いて現像する工程を含む、請求項14に記載のパターン形成方法。
  16. 前記現像工程として、少なくとも、有機溶剤を含有する現像液を用いて現像する工程を含む、請求項14又は15に記載のパターン形成方法。
  17. 請求項1416のいずれか1項に記載のパターン形成方法を含む電子デバイスの製造方法。
  18. 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に用いられる樹脂の製造方法であって、下記要件Iを満たすN種の樹脂(a)〜樹脂(a)を混合することにより、高速液体クロマトグラフィーにより測定される、樹脂(a)〜樹脂(a)の各々に由来するN個のピークトップが存在する樹脂を得る、樹脂の製造方法。
    要件I:N種の樹脂(a)〜樹脂(a)は、各々、2種以上の繰り返し単位を含有する樹脂であって、含有する前記繰り返し単位のすべてが互いに同一であり、且つ、前記繰り返し単位の含有率が互いに異なる関係にある。
    ここで、N種の樹脂(a)〜樹脂(a)は、各々、下記一般式(1)で表されるフェノール性水酸基を有する繰り返し単位と、酸の作用により分解する基を有する繰り返し単位とを含有し、前記酸の作用により分解する基は、下記G 群から選択される酸の作用により脱離する基を含み、Nは、2以上の整数を表す。
    Figure 0006859071
    一般式(1)において、
    11及びR12は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表す。
    13は、水素原子、ハロゲン原子、又は1価の有機基を表すか、もしくは、単結合又はアルキレン基であり且つ式中のL又はArに結合して環を形成している。
    Lは、単結合又は2価の連結基を表す。
    Arは、芳香環基を表す。
    nは、1以上の整数を表す。
    群:−C(R 36 )(R 37 )(R 38 )、−C(R 36 )(R 37 )(OR 39 )、−C(=O)−O−C(R 36 )(R 37 )(R 38 )、−C(R 01 )(R 02 )−C(=O)−O−C(R 36 )(R 37 )(R 38 )および−C(L 1 )(L 2 )−O−M−Q。
    群中、R 36 〜R 39 は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基表す。R 36 とR 37 とは、互いに結合して環を形成してもよい。R 01 〜R 02 は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。L 1 及びL 2 は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、1価の芳香環基、又はアルキレン基と1価の芳香環基とを組み合わせた基を表す。Mは、2価の連結基を表す。Qは、アルキル基、ヘテロ原子を含んでいてもよいシクロアルキル基、ヘテロ原子を含んでいてもよい1価の芳香環基、アミノ基、アンモニウム基、メルカプト基、シアノ基又はアルデヒド基を表す。Q、M、L 1 の少なくとも2つが結合して環を形成してもよい。
  19. 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に用いられる樹脂の製造方法であって、下記要件Iを満たすN種の樹脂(a)〜樹脂(a)を混合することにより、高速液体クロマトグラフィーにより測定される、樹脂(a)〜樹脂(a)の各々に由来するN個のピークトップが存在する樹脂を得る、樹脂の製造方法。
    要件I:N種の樹脂(a)〜樹脂(a)は、各々、2種以上の繰り返し単位を含有する樹脂であって、含有する前記繰り返し単位のすべてが互いに同一であり、且つ、前記繰り返し単位の含有率が互いに異なる関係にある。
    ここで、N種の樹脂(a)〜樹脂(a)は、各々、フェノール性水酸基を有する繰り返し単位と、酸の作用により分解する基を有する繰り返し単位とを含有し、前記酸の作用により分解する基は、下記G 群から選択される酸の作用により脱離する基を含み、Nは、2以上の整数を表す。
    群:−C(R 36 )(R 37 )(R 38 )、−C(R 36 )(R 37 )(OR 39 )、−C(=O)−O−C(R 36 )(R 37 )(R 38 )、−C(R 01 )(R 02 )−C(=O)−O−C(R 36 )(R 37 )(R 38 )および−C(L 1 )(L 2 )−O−M−Q。
    群中、R 36 〜R 39 は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基表す。R 36 とR 37 とは、互いに結合して環を形成してもよい。R 01 〜R 02 は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。L 1 及びL 2 は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、1価の芳香環基、又はアルキレン基と1価の芳香環基とを組み合わせた基を表す。Mは、2価の連結基を表す。Qは、アルキル基、ヘテロ原子を含んでいてもよいシクロアルキル基、ヘテロ原子を含んでいてもよい1価の芳香環基、アミノ基、アンモニウム基、メルカプト基、シアノ基又はアルデヒド基を表す。Q、M、L 1 の少なくとも2つが結合して環を形成してもよい。
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