JP6858719B2 - 検索エリアの特定方法、特定装置及び特定用プログラム。 - Google Patents
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Description
住所検索機能を備えるナビゲーションシステムでは、検索対象(目的地)である地物(建物や店舗等)を検索するために、公共機関が定める住所を用いている。
この発明に関連する技術を紹介する先行文献として特許文献1〜特許文献3を参照されたい。
ナビゲーションシステムの利用者が、常に、検索対象(目的地)の住所を正確に入力できるわけではない。また、通り名称など通称名称が広く用いられる地域では(例えば京都)、公共の提供する住所よりも通称名称の方が汎用される場合がある。
住所検索時に、通称名称が入力されても、地図データには当該通称名称が登録されていないので、検索を実行することができない。
勿論、通称名称を地図データに登録すれば、住所検索時における上記のストレスは発生しない。しかしながら、通称名称は特定の、即ち座標が決められた地域を指し示すものではなく、一般的には、これが指し示す地域には曖昧さがある。例えば、京都の町の通称名称として使用される、「上る」はどの程度北上すればよいか何ら定義されていない。よって、通称名称を地図データに登録することは現実的ではない。
検索対象に関するデータを入力するステップと、
該データに基づき地図データ上の交差点を特定するステップと、
前記データに基づき前記交差点からの方角を特定するステップと、
前記交差点から前記特定された方角へのびる第1の道路に接する検索エリアを前記地図データ上に特定するステップと、
を含む検索エリアの特定方法。
このように、住所検索モードにおいて地図データに保存されていないデータが入力された場合においても、交差点を特定して、この交差点を含むエリアをナビゲーションシステムのディスプレイに表示することにより、使用者は目的地の概略の位置を把握できることとなる。更には、交差点に基づき検索エリアを特定してそれをディスプレイ上に明示することにより、使用者は目的地の位置をより早く、より簡易に把握可能となる。
使用者の把握をアシストするため、検索エリアに含まれる施設名称のリストをディスプレイに表示することができる。
検索エリアを特定するのに住所領域ポリゴンを利用したとき、特定された検索エリアは、第1の道路と同方向の他の道路にも接することがある。かかる検索エリアに存在する地物であって、当該他の道路に近いものは、他の道路が交わる交差点を基準に「上ル」等の通称名称で記述されることが多い。
そこで、この局面で規定するように、区画の幅を交差点から離れるにつれて幅狭とする。
これにより、他の道路が交わる交差点を基準とした通称名称が付されるべき地物、即ちノイズ、が特定した検索エリアにできる限り含まれないようにする。よって、ナビゲーションシステムのディスプレイに表示された検索エリア内を目視する利用者がその検索対象(目的地)をより迅速に特定可能となる。
第2の道路が有名ないし格式が高い場合、その影響力が大きい。従って、通称名称にもその影響力が及ぶ。この場合、特定すべき検索エリアの幅を、標準的な場合に比べて、当該第2の道路を基準により広くする。
この局面では、検索対象に関するデータをより具体的に規定する。特に、京都の通称名称を想定したものである。例えば「烏丸通四条上ル」には2つの道路名「烏丸通」と「四条」が含まれる。これは第1及び第2の道路名のセットからなる交差点特定データセットを指す。また、「上ル」は、北上するという方角特定データである。勿論、「下ル」は南下するという方角特定データとなり、西入ル、東入ルは文字通りの方角を示す方角特定データである。
なお、検索対象に関するデータとしては、既述のデータセット(第1の道路名+第2の道路名+方角データ)に限られない。例えば、交差点の名称が直接的に表現される場合には、交差点名+方角データというデータセットを検索対象に関するデータとすることもできる。
この特定装置1はナビゲーションシステムに組み込まれており、住所検索モードにおいて、地図データに登録されていない通称名称が検索対象(目的地)として入力されたときに動作する。そして、検索対象が存在すると予想される検索エリアをナビゲーションシステムのディスプレイに表示する。このように表示された検索エリアの中から、利用者は、その検索対象を探し出すことができる。
タッチパネル等の入力装置3を用いて、利用者が検索対象データを入力する。音声認識によるデータ入力方式では、マイクが入力装置としてヒトとの間のインターフェースとなる。
次に、入力された検索対象データを入力データ比較部4において前処理する。検索対象データは住所検索モードにおいて入力されたものである。従って、先ず、入力データ比較部4は住所データ保存部5に登録されている住所データと入力された検索対象データとを比較する。比較の結果、入力された検索対象データが住所データ保存部5に存在したとき、ナビゲーションシステムは、住所検索モードの一般的な手順に従って、その住所をピンポイントで表示する。
他方、比較の結果、入力された検索対象データが住所データ保存部5に存在しないとき、
当該検索対象データは入力データ解析部6で解析処理される。
この解析では、内蔵する辞書に照らし合わせて、入力されたデータを意味ある単語に分解する。分解された単語はそれぞれ、交差点特定部7と方角特定部10に送られる。
交差点特定部7は送られてきた単語のデータを道路名称保存部8に保存されている道路名称(通り名など)と比較し、そこに2つの道路名称が存在すれば両者の交差点が特定できる(ステップ52:Y)。
方角特定部10は送られてきた単語のデータを方角特定用語保存部11に保存されている方角を特定する用語と比較し、そこに方角を特定する単語が存在すれば、交差点特定部7で特定された交差点からの方角が特定される(ステップ55:Y)。
ここに、交差点特定部7において交差点が特定できない場合(ステップ52:N)は住所検索ができない旨のガイダンスを表示する(ステップ57)。交差点は特定できたものの方角特定部10において交差点からの方角が特定できない場合(ステップ53:N)は、特定された交差点の周囲を検索エリアとして特定する(ステップ59)。交差点の周囲の如何なるエリアを当該検索エリアとするかは任意に設定可能であるが、例えば、当該交差点が含まれる住所領域ポリゴンとすることができる(図6Bの一点鎖線のエリア参照)。
交差点特定部7で特定された交差点と、方角特定部10で特定された当該交差点からの方角は検索エリア特定部16へ送られる。
この検索エリア特定部16では、道路データ保存部12に保存されている道路データに基づき、先ずは交差点が特定される(図6A)。次に、特定された交差点から特定された方角にのびる第1の道路を特定し、この第1の道路に接する住所領域ポリゴンを住所領域ポリゴン保存部14から読みだす。読みだされたポリゴンは、例えば、図6Bの一点鎖線で示すように、特定された交差点100からみて第1の道路と反対側へ広がることがある。
検索エリア補正部17は、交差点100を中心にして、読みだされたポリゴンにおいて第1の道路(北側)と反対側(南側)の部分104を省き(ステップ1103)、墨付きエリア103のみを表示する。この墨付きエリアが検索エリアであり、このエリアに検索対象が存在する可能性が高い。
他の道路に接する部分に存在する地物の位置は、当該他の道路が交差する交差点を基準にした通称名称で表されることが多い。そこで、他の道路へ接しないように検索エリア203を縮小する。図7Bの例では、交差点100から離れるにつれて順次検索エリアの幅を狭くした(ステップ1107)。図7Cの例では、図7Aの検索エリア203の外縁の一定幅を除去する(検索エリア203S)。図7Dの例では、図7Bの検索エリア204の外縁の一定幅を除去した(検索エリア204S)。
このように検索エリアを絞りこむことにより、利用者は検索対象(目的地)を容易に探すことができる。
図8A及び図8Bは図7A及び図7Cと同じ処理である。
この図8の例では、第2の道路が有名であることを考慮して、検索エリア203Sを変形する(ステップ1111)。例えば、図8Cに示すように、第2の道路から離れる方向へ検索エリアを拡張する(図8C)。
他方、第2の道路が有名でないとき、若しくは第2の道路に平行する道路が有名なときは、検索エリア203Sをその幅が第2の道路側へ近づくように縮小する。
検索エリアを特定してこれを表示するともに、検索エリアに含まれる建物、店舗名等の情報をリストとしてディスプレイに表示することもできる。これらの情報はナビゲーション装置に標準装備される地図データベースから抽出できる。
ここに、住所データ保存部5が全国町字ファイルを備えるときは、この保存部14は省略可能である。
道路名称保存部8には、道路(若しくは通り)の名称が保存される。道路によっては複数の名称が付されることがある。方角特定用語保存部11には交差点を基準にして道路が伸びる方向を示す用語、例えば、上ル、下ル、西入ル、東入ルなどがその示す方角とともに保存される。
7 交差点特定部
10 方角特定部
12 道路データ保存部
16 検索エリア特定部
17 検索エリア補正部
Claims (15)
- 保存部と、データ入力部と、交差点特定部と、方角特定部と、検索エリア特定部と、を含む検索エリアの特定装置を用いる検索エリアの特定方法であって、
前記データ入力部により、検索対象に関するデータを入力するステップと、
前記交差点特定部により、該データに基づき前記保存部に保存された地図データ上の交差点を特定するステップと、
前記方角特定部により、前記データに基づき前記交差点からの方角を特定するステップと、
前記検索エリア特定部により、前記交差点から前記特定された方角へのびる第1の道路に接する検索エリアを前記地図データ上に特定するステップと、
を含む検索エリアの特定方法。 - 前記検索エリアは前記交差点から離れるにつれて幅が狭くなる、請求項1に記載の特定方法。
- 前記検索エリア特定部により、前記交差点に交差する第2の道路の道路属性を特定し、該道路属性に基づいて前記検索エリアを変形する、請求項1に記載の特定方法。
- 前記検索エリアは前記第1の道路若しくは前記交差点に交差する第2の道路と共通の地理的名称を持つ区画である、請求項1に記載の特定方法。
- 前記データは前記第1の道路の名称と前記第2の道路の名称とのセットからなる交差点特定データセットと、前記交差点から前記第1の道路若しくは前記第2の道路がのびる方角を特定する方角特定データとを含む、請求項3又は請求項4に記載の特定方法。
- 地図データを保存する保存部と、
検索対象に関するデータの入力を許容するデータ入力部と、
入力されたデータに基づき前記地図データ上の交差点を特定する交差点特定部、
前記データに基づき前記交差点からの方角を特定する方角特定部と、
前記交差点から前記特定された方角へのびる第1の道路に接する検索エリアを前記地図データ上に特定する検索エリア特定部と、
を含む検索エリアの特定装置。 - 前記検索エリアは前記交差点から離れるにつれて幅が狭くなる、請求項6に記載の特定装置。
- 前記交差点に交差する第2の道路の道路属性を特定し、該道路属性に基づいて前記検索エリアを変形する、請求項6に記載の特定装置。
- 前記検索エリアは前記第1の道路若しくは前記交差点に交差する第2の道路と共通の地理的名称を持つ区画である、請求項6に記載の特定装置。
- 前記データは前記第1の道路の名称と前記第2の道路の名称とのセットからなる交差点特定データセットと、前記交差点から前記第1の道路若しくは前記第2の道路がのびる方角を特定する方角特定データとを含む、請求項8又は請求項9に記載の特定装置。
- コンピュータに、
検索対象に関するデータを入力するステップと、
該データに基づき地図データ上の交差点を特定するステップと、
前記データに基づき前記交差点からの方角を特定するステップと、
前記交差点から前記特定された方角へのびる第1の道路に接する検索エリアを前記地図データ上に特定するステップと、
を実行させる検索エリア特定用プログラム。 - 前記検索エリアは前記交差点から離れるにつれて幅が狭くなる、請求項11に記載のプログラム。
- 前記交差点に交差する第2の道路の道路属性を特定し、該道路属性に基づいて前記検索エリアを変形する、請求項11に記載のプログラム。
- 前記検索エリアは前記第1の道路若しくは前記交差点に交差する第2の道路と共通の地理的名称を持つ区画である、請求項11に記載のプログラム。
- 前記データは前記第1の道路の名称と前記交差点に交差する第2の道路の名称とのセットからなる交差点特定データセットと、前記交差点から前記第1の道路若しくは前記第2の道路がのびる方角を特定する方角特定データとを含む、請求項13又は請求項14に記載のプログラム。
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