JP2016080654A - 移動経路抽出装置、移動経路抽出方法、移動経路抽出プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】利用者が入力した移動線の形状に近い近似経路を提示する移動経路抽出装置を提供する。【解決手段】交差点情報を含む地図データベース10と、利用者が入力する移動線を元に、交差点情報から移動線に対応する交差点情報列を抽出する交差点列抽出部20と、交差点情報列で表される複数の移動経路の中から、移動線の形状に近い近似経路を抽出する近似経路抽出部30と、移動線の形状と近似経路の形状との類似を判定する類似判定部40とを具備する。【選択図】図1
Description
本発明は、地図データから人の移動経路を抽出する移動経路抽出装置と移動経路抽出方法と移動経路抽出プログラムに関する。
近年、人の移動経路の履歴を得ることは、GPS(Global Positioning System)が搭載された小型端末の普及によって容易になった。例えば、その小型端末を所持してランニング等で移動した移動経路は、容易に可視化することができ、その情報を他者と共有することも容易である。
GPSを搭載した小型端末を、所持して移動した軌跡により線画を描く行為(以後、「GPSアート」と称する)の楽しみ方が提案されている。例えば、観光地におけるGPSアートを、旅の思い出にする例などが考えられる。この例のようにGPSアートは、移動した結果を記録したものによって人が想定する線画と類似の線画を描くものである。
一方、人の移動経路を計画する方法としては、最短距離を抽出する方法、満足度の高さを考慮した観光ルートの推奨方法が提案されている。例えば、非特許文献1には、利用者が入力する時間制約と立ち寄り希望度に基づいて最適な経路を探索・提示する方法が開示されている。
丸山敦史、他4名、「P−Tour:観光スケジュール作成支援とスケジュールに沿った経路案内を行うパーソナルナビゲーションシステム」、2004年、情報処理学会論文誌、Vol.45,No.12, pp.2678-2687.
しかしながら非特許文献1に開示された方法は、提示された経路が目的とする線画に基づいて探索されたものでない。つまり上記のように定義した「GPSアート」を経路探索に適用するのは困難である、といった課題がある。
本発明は、この課題に鑑みてなされたものであり、入力が容易で且つ直感的に分かり易い人が地図上に描く線画(移動経路)を利用して、その線画の形状に近い移動経路を提示する移動経路抽出装置と移動経路抽出方法と移動経路抽出プログラムを提供することを目的とする。
本発明の移動経路抽出装置は、交差点情報を含む地図データベースと、利用者が入力する移動線を元に、前記交差点情報から前記移動線に対応する交差点情報列を抽出する交差点列抽出部と、前記交差点情報列で表される複数の移動経路の中から、前記移動線の形状に近い近似経路を抽出する近似経路抽出部と、前記移動線の形状と前記近似経路の形状との類似を判定する類似判定部とを具備する。
また、本発明の移動経路抽出方法は、交差点情報を含む地図データベースを備えた移動経路抽出装置が行う移動経路抽出方法であって、利用者が入力する移動線を元に、前記交差点情報から前記移動線に対応する交差点情報列を抽出する交差点列抽出ステップと、前記交差点情報列で表される複数の移動経路の中から、前記移動線の形状に最も近い近似経路を抽出する近似経路抽出ステップと、前記移動線の形状と前記近似経路の形状との類似を判定する類似判定ステップとを行う。
また、本発明の移動経路抽出プログラムは、コンピュータを上記の移動経路抽出装置として機能させるものである。
本発明によれば、利用者が入力した線画(移動線)の形状に近い移動経路(近似経路)を提示することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1に、本実施の形態の移動経路抽出装置1の機能構成例を示してその動作を説明する。
移動経路抽出装置1は、地図データベース10と、交差点列抽出部20と、近似経路抽出部30と、類似判定部40とを具備する。移動経路抽出装置1は、例えばROM、RAM、CPU等で構成されるコンピュータに所定のプログラムが読み込まれて、CPUがそのプログラムを実行することで実現されるものである。
地図データベース10は地図情報を記憶したものである。地図データベース10には、収録した範囲の全ての道路の交差点の緯度・経度情報と、全ての交差点同士の接続情報を記録した交差点情報とが含まれる。
図2に、地図データベース1に記憶された交差点情報の例を示す。図2(a)は交差点情報の具体例を示す。図2(a)の1列目は交差点を識別する識別子である交差点ID、2列目は緯度情報、3列目は経度情報、4列目は交差点の接続情報である。図2(a)の各行が各々の交差点を表す。図2(b)は座標上に展開された交差点IDの位置関係の例を示す。交差点情報の1行目の交差点(001)は、002,003,004の交差点IDの交差点と接続する。
交差点列抽出部20は、利用者が入力した移動線を元に、地図データベース10を参照して複数の前記交差点情報から成る交差点情報列を抽出する。ここで利用者が入力した移動線とは、地図データベース10の地図情報が表示されたタッチパネル等の表面に、利用者が指又はスタイラス等のポインティングデバイスで描く線画のことである。この線画は、利用者が計画時に訪れたい場所、例えばランドマーク(landmark)を結んだ画像である。
近似経路抽出部30は、交差点情報列で表される複数の移動経路の中から、移動線の形状に最も近い近似経路を抽出する。ここで近似経路とは、線画の形状に似た実際の道路による経路である。類似判定部40は、利用者が入力した移動線の形状と近似経路の形状との類似を判定する。そして、類似判定部40は移動線の形状に類似する近似経路を外部に出力する。
このように移動経路抽出装置1によれば、利用者が簡単な操作で入力できる移動線(GPSアート)に似た形状の近似経路を提示することができる。以降において、図3に示す移動経路抽出装置1の動作フローも参照して各部の動作を更に詳しく説明する。
〔交差点情報列抽出部〕
図1に示すように交差点列抽出部20は更に、移動線入力部21と、座標成分抽出部22と、交差点対応付け部23とを具備する。移動線入力部21は、例えばタッチパネルで構成される。利用者は、例えばタッチパネル上に表示された地図の訪れたい場所を結んで線画を描いて移動線を入力する(ステップS1)。移動線は一筆書きが可能であることとし、必ずしも始点と終点とが一致していなくてもよい。例えば、タッチパネルに接触した点を移動線の開始地点、離れた点を移動線の終了地点と認識するようにしてもよい。
図1に示すように交差点列抽出部20は更に、移動線入力部21と、座標成分抽出部22と、交差点対応付け部23とを具備する。移動線入力部21は、例えばタッチパネルで構成される。利用者は、例えばタッチパネル上に表示された地図の訪れたい場所を結んで線画を描いて移動線を入力する(ステップS1)。移動線は一筆書きが可能であることとし、必ずしも始点と終点とが一致していなくてもよい。例えば、タッチパネルに接触した点を移動線の開始地点、離れた点を移動線の終了地点と認識するようにしてもよい。
タッチパネル上に表示する地図の描画範囲は、例えば表示の隅に描画範囲を指定するインターフェース(100m四方、200m四方、…、の選択ボタン)を用意して範囲を指定するようにしてもよい。また、利用者が例えば5km等と移動経路長を指定するようにしてもよく、その移動経路長が収まる範囲を描画する。利用者が描画範囲を指定しない場合は、既定値の描画範囲や、移動経路長を表示することが可能な範囲の地図を描画する。
座標成分抽出部22は、移動線の形状から複数の線特徴点を求め、線特徴点の座標情報列を出力する(ステップS2)。ここで線特徴点とは、移動線の形状を表す特徴点である。 図4を参照して線特徴点を求める方法を簡単に説明する。図4(a)の四隅の黒丸(●)は、地図の描画範囲を表している。その範囲内に描かれた太い線が移動線である。ハッチング(hatching)の入った丸は、移動線の開始地点と終了点(開始地点/終点)を表す。この例は、移動線の開始地点と終了地点とが一致した場合である。
先ず、開始地点/終点を線特徴点とし、それ以外の部分で大きく移動線の形状が変化している点を2つ目の線特徴点として求める。この例では白丸(○)の部分を2つ目の線特徴点とする(図4(a))。
次に、線特徴点同士を結ぶ連結線αから最遠の点の移動線上の点を3つ目の線特徴点とする。そして、開始地点/終点と3つ目の線特徴点を結ぶ連結線βから最遠の点の移動線上の点を4つ目の線特徴点とする。このように、2つの隣接する線特徴点の連結線から最遠の点を線特徴点として求め、閾値を超える最遠の点を線特徴点として選択する処理を、連結線からの距離が閾値を超えなくなるまで再帰的に繰り返すことで求めることができる。この方法は例えば参考文献1に記載されている(参考文献1:朱碧蘭、他1名「オンライン手書き文字認識の最新動向」、2012年4月、電子情報通信学会誌、Vol.95,No.4,pp.335-340)。
座標成分抽出部22は、このようにして求めた線特徴点の座標情報を交差点対応付け部23に出力する。線特徴点の座標情報を線で結ぶことで移動線を表すことができる。
交差点対応付け部23は、地図データベース10を参照して各々の線特徴点(○)に近い交差点(◎)を対応付ける。図5に、移動線の線特徴点に交差点を対応付けた例を示す。(a)は各々の線特徴点に1個の交差点を対応付けた場合の例を示す。(b)は一部の線特徴点に複数の交差点を対応付けた例を示す。点aに対して最寄りの候補1と候補2の交差点が対応付けられている。点bに対して最寄りの2か所の交差点が対応付けられている。
なお、異なる線特徴点に同一の交差点を対応付けてもよい。また、線特徴点を中心として所定の半径内に含まれる交差点を、その線特徴点に全て対応付けるようにしてもよい。
このように対応付けられた交差点をつなぎ合わせると、利用者が入力した移動線に類似した形状の人や車両が移動可能な移動経路の情報を得ることができる。また、上記のように線特徴点に複数の交差点が対応付けられる場合もあるので、交差点情報列で表される移動経路は複数個得られることになる。交差点情報列で表される複数の移動経路は、近似経路抽出部30に入力される。
〔近似経路抽出部〕
図1に示すように近似経路抽出部30は更に、距離算出部31と、直線度算出部32と、経路抽出部33とを具備する。近似経路抽出部30は、複数の移動経路の中から、移動線により近く、且つ直線的な移動経路を近似経路として抽出する。
図1に示すように近似経路抽出部30は更に、距離算出部31と、直線度算出部32と、経路抽出部33とを具備する。近似経路抽出部30は、複数の移動経路の中から、移動線により近く、且つ直線的な移動経路を近似経路として抽出する。
図6に、複数の移動経路の例を示す。(a)は移動線アの開始地点/終点(ハッチングの○:xp1)と、その隣の線特徴点(白○:xp2)とに対応付けられた交差点yp1とyp2(◎)を示している。(b)は(a)の範囲内の移動経路を示している。この例は、移動線アに対応付けられた人の移動が可能な移動経路は、移動経路1と2であることを示している。つまり、太線で表されている直線的な経路は地図上に存在しない。
近似経路抽出部30は、この移動経路1と移動経路2のどちらか一方を近似経路として抽出する。移動経路の抽出は、図7に示すように抽出する対象範囲を絞って行う。その抽出方法を具体的に説明する。
距離算出部31は、移動線の経路上の座標点と、複数の移動経路の当該座標点に対応するそれぞれの候補座標との間の距離を算出する(ステップS4(図3))。図8を参照して距離算出部31の動作を説明する。図8において、移動線の経路を破線、移動経路1を太線で示す。交差点yp1とyp2とを結ぶ直線を想定し、当該直線をn分割した点から直角の方向の移動線の経路上にn個の座標点を想定する。また、その座標点に対応する移動経路上にn個の候補座標点を想定する。
座標点と候補座標点とを結ぶ両矢印の直線の長さが、移動線と移動経路との間の距離である。全ての両矢印の長さ(距離)の総和w(式(1))によって、移動経路が移動線に近いか遠いかを評価することができる。
図8では、表記が煩雑になるのを避ける目的で移動経路2を表記していない。移動経路2についても式(1)を計算して距離を算出する。両者の総和wの小さい方が移動線に近い移動経路である。総和wが小さいものほど大きくなる評価関数f1(w)によって一致度を定める。
直線度算出部32は、複数の移動経路の直線度を算出する(ステップS5)。図9を参照して直線度算出部32の動作を説明する。図9において、移動経路1と2を太線で示す。交差点yp1とyp2とを結ぶ直線を想定し、当該直線を基準線として移動経路の角から当該基準線に直角に交差する線分を想定する。移動経路1の角は、線分d11に対応する1個である。移動経路2の角は、線分d21,d22,d23に対応する3個である。
直線度算出部32は直線度を、「影響のある角の数」と「角の位置のずれ」とで表現する。影響のある角とは、角を挟んで見通せる移動経路同士が成す角度が、指定された閾値よりも小さい角度の角である。例えば閾値を130°とすると、移動経路1の影響のある角は、線分d11に対応する120°の角の1個である。移動経路2では、線分d22に対応する100°の角と、線分d23に対応する80°の角の2個である。
「角の位置のずれ」は、基準線に直角に交差する線分の最大値と最小値の差でも良いし、線分の長さの累積としても良い。移動線に一致する移動経路は、「影響のある角の数」が少なく、「角の位置ずれ」が小さい経路である。
つまり、「影響のある角」の数をq、「角の位置のずれ」をd1,…,dNと置くと、qが小さいものほど大きくなる評価関数f2(q)と、「角の位置のずれ」の最大値と最小値の差が小さいものほど大きくなる評価関数f3(d1,…,dN)とによって一致度を定める。
移動線と移動経路の最終的な一致度g(w,q,d1,…,dN)を、f1(w),f2(q),f3(d1,…,dN)の組合せ、例えばg(w,q,d1,…,dN)=a1f1(w)+a2f2(q)+a3f3(d1,…,dN)によって定め(a1,a2,a3は定数)、g(w,q,d1,…,dN)の値が最も大きい経路から1つまたは複数算出する。複数算出する場合は、予め指定した経路数のみを算出してもよく、閾値を超える評価値の経路を算出するようにしてもよい。
経路抽出部33は、始点から終点まで、候補となる交差点を順につないだ近似経路を求める(ステップS6)。具体的には、図6(b)に示した移動経路1を含む近似経路と、移動経路2を含む近似経路を求める。移動経路は対象範囲ごとに複数存在するので、近似経路は、対象範囲当たりの移動経路数同士を掛け合わせた数存在することになる。例えば、対象範囲の数を2、各々の対象範囲内の移動経路の数が3であった場合の近似経路の数は2×3=6個である。
経路抽出部33は、各近似経路について事前に算出した交差点間の経路の一致度gの合計G(式(2))を求め、その値が最も大きくなる近似経路を抽出する。
近似経路の抽出は、Gが所定の閾値以上のものを抽出する。又は、Gの大きい順に任意の数を抽出する方法など、一つに限らなくてもよい。閾値以上のGの近似経路が存在しない場合には「適正な経路なし」として抽出する処理を終了してもよい。
〔類似判定部〕
図1に示すように類似判定部40は更に、経路形状特徴抽出部41と、角度算出部42と、判定部43とを具備する。類似判定部40は、移動線の形状と近似経路の形状との類似を判定する。類似を判断する基準は、人の目で見て同じ形状と認識できるか否かである。その基準になるように閾値等を設定しておく。
図1に示すように類似判定部40は更に、経路形状特徴抽出部41と、角度算出部42と、判定部43とを具備する。類似判定部40は、移動線の形状と近似経路の形状との類似を判定する。類似を判断する基準は、人の目で見て同じ形状と認識できるか否かである。その基準になるように閾値等を設定しておく。
経路形状特徴抽出部41は、近似経路の形状を示す近似特徴点を抽出する(ステップS7)。ここで近似特徴点とは、際立って検出できる図形上の点、又は領域とする。具体的には、大きく曲がった部分や経路が大きく折れ曲がる箇所等を意味する。
抽出する近似特徴点の数と細かさは、事前に設定して置くものとする。小さな特徴も全て対象にすれば、ステップS2で抽出した座標の数と同数の特徴点が抽出される。一方、極端な特徴を対象にすれば抽出される近似特徴点は1箇所のみという場合もある。
近似特徴点の抽出方法の具体例としては、例えば画像処理において公知のコーナー検出法を利用することができる。そのコーナー検出法によれば、大きく曲がった箇所や経路が大きく折れ曲がる箇所を抽出することができる。角度算出部42は、交差点列抽出部20で抽出した移動線の形状の線特徴点が隣接する線特徴点との間で成す角度と、近似経路の近似特徴点が隣接する近似特徴点との間で成す角度とを算出する(ステップS8)。
図10(a)に線特徴点、図10(b)に図10(a)に対応する近似経路の近似特徴点を示す。線特徴点は例えばxp1〜xp8の8箇所、近似特徴点は例えばyp1〜yp7の7箇所であり、xpm(m=5)に対応する近似特徴点が抽出されていない例である。
角度算出部42は、線特徴点と近似特徴点についてその凸凹の角度を算出する。例えば座標(xm,ym)の特徴点xpmの角度は、xpmとxpm+1とのx座標とy座標のそれぞれの差a→(式(3))と、xpmとxpm−1とのx座標とy座標のそれぞれの差b→(式(4))とを用いてxpmにおける角度を式(5)で算出する。なお、「→」は式中の表記が正しい。
線特徴点xpmに対応する近似特徴点ypmについても同様の角度を算出する。
判定部43は、線特徴点xpmが成す角度と近似特徴点ypmが成す角度との差が所定の範囲内であれば近似経路が移動線に類似すると判定する(ステップS9)。線特徴点xpmにおける角度と、近似特徴点ypmにおける角度の差が閾値以内であれば、移動線の形状の特徴が近似経路でも維持されていると判定する。
この閾値については、例えば90°といった値を予め設定しておく。また、線特徴点と近似特徴点の数が一致しない場合は、最も近い位置にある特徴点同士を比較する。図11(a)の線特徴点xp5とxp4は、どちらもyp4(図11(b))と比較する。この場合、どちらか一方でも角度の差が閾値以内でない場合は非類似と判定する。
図11(b)に、近似経路が移動線に類似すると判定される例を示す。図11(c)は非類似と判定される例である。図11(c)の近似特徴点yp6における角度の差が、線特徴点xp7における角度の差と異なる。
ステップS3の交差点対応付けの処理で複数の交差点が出力されている場合、並びにステップS6の経路抽出の処理で交差点間に複数の近似経路の候補が存在する場合は、各組み合わせに対してステップS9の角度判定の処理を実行して近似経路の適/不適を判定する。比較した全ての判定結果が閾値以内であれば、当該近似経路を出力する(ステップS10)。
適となる近似経路が一つも存在しない場合は、利用者が入力した移動線を回転させる、あるいは、近似経路の探索を行う地図上の領域を変更するなどを行う。そうした処理を行った後に再度、図3に示す処理を実行させてもよい。以上説明した動作によって、利用者が入力した移動線の形状に近い、人や車両が移動可能な近似経路の情報を得ることができる。
本実施の形態によれば、利用者が入力した移動線に対して自然物や建物、通行可否の制約のある道路条件の元、人や車両が移動可能な経路であり、且つ、入力した移動線の形状に近い移動経路である2つの条件を満たす人の目で見て同じ形状と認識できる近似経路を抽出することが可能となる。
なお、本実施の形態を、タッチパネル上に表示された地図上に線画を描いて移動線を入力する例で説明を行ったが、ランドマーク名を入力する方法で移動経路の開始点と終了点を入力するようにしてもよい。その場合は予め、図12に示す緯度・経度−ランドマークデータベースと、図13に示すランドマーク−交差点データベースを作成しておく。
緯度・経度−ランドマークデータベースのデータは、少なくとも緯度・経度情報と、それに対応するランドマーク名もしくは住所情報が含まれている。少なくとも住所情報は付与する。ランドマーク名は必須ではない。ランドマーク−交差点データベースには、少なくともランドマーク名と対応付けられた交差点の識別情報(ID)が含まれる。ランドマーク名は、都道府県毎やランドマークのカテゴリ毎に分類してもよい。
緯度・経度−ランドマークデータベースとランドマーク−交差点データベースを用いることで、利用者はランドマーク名を入力するだけで移動線を描くことが可能である。図14に、ランドマーク名を用いた交差点列抽出部200の動作フローを示す。交差点列抽出部200は、図1に示した交差点列抽出部20に対応するものであり、その機能構成例の図示は省略する。
利用者は、移動線の入力の際に、ランドマーク名を利用するか否かを選択する(ステップS21)。ランドマーク名を利用する場合は、ランドマーク−交差点データベースを参照して移動線を入力する(ステップS22)。
ランドマーク名を利用しない場合は、説明済みのステップS2とS3の処理を行って移動線から交差点の情報を抽出する。このように本発明は、上記の説明した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
上記装置における処理部をコンピュータによって実現する場合、各処理部が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記装置における処理部がコンピュータ上で実現される。
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記録装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としても良い。
1 :移動経路抽出装置
10:地図データベース
20:交差点列抽出部
21:移動線入力部
22:座標成分抽出部
23:交差点対応付け部
30:近似経路抽出部
31:距離算出部
32:直線度算出部
33:経路抽出部
40:類似判定部
41:経路形状特徴抽出部
42:角度算出部
43:判定部
10:地図データベース
20:交差点列抽出部
21:移動線入力部
22:座標成分抽出部
23:交差点対応付け部
30:近似経路抽出部
31:距離算出部
32:直線度算出部
33:経路抽出部
40:類似判定部
41:経路形状特徴抽出部
42:角度算出部
43:判定部
Claims (7)
- 交差点情報を含む地図データベースと、
利用者が入力する移動線を元に、前記交差点情報から前記移動線に対応する交差点情報列を抽出する交差点列抽出部と、
前記交差点情報列で表される複数の移動経路の中から、前記移動線の形状に近い近似経路を抽出する近似経路抽出部と、
前記移動線の形状と前記近似経路の形状との類似を判定する類似判定部と
を具備することを特徴とする移動経路抽出装置。 - 請求項1に記載した移動経路抽出装置において、
前記近似経路抽出部は、
前記移動線の経路上の座標点と、複数の前記移動経路の前記座標点に対応するそれぞれの候補座標点との間の距離を算出する距離算出部と、
複数の前記移動経路のそれぞれの直線度を算出する直線度算出部と、
前記距離と前記直線度とに基づいて複数の前記移動経路の中から前記近似経路を抽出する経路抽出部と
を具備することを特徴とする移動経路抽出装置。 - 請求項1又は2に記載した移動経路抽出装置において、
前記類似判定部は、
前記近似経路の形状を示す近似特徴点を抽出する特徴抽出部と、
前記交差点列抽出部で抽出した前記移動線の形状の線特徴点が隣接する線特徴点との間で成す角度と、前記近似経路の前記近似特徴点が隣接する近似特徴点との間で成す角度とを算出する角度算出部と、
前記線特徴点が成す角度と前記近似特徴点が成す角度との差が所定の範囲内の場合、前記近似経路が前記移動線に類似すると判定する判定部と
を具備することを特徴とする移動経路抽出装置。 - 交差点情報を含む地図データベースを備えた移動経路抽出装置が行う移動経路抽出方法であって、
利用者が入力する移動線を元に、前記交差点情報から前記移動線に対応する交差点情報列を抽出する交差点列抽出ステップと、
前記交差点情報列で表される複数の移動経路の中から、前記移動線の形状に近い近似経路を抽出する近似経路抽出ステップと、
前記移動線の形状と前記近似経路の形状との類似を判定する類似判定ステップと
を行うことを特徴とする移動経路抽出方法。 - 請求項4に記載した移動経路抽出方法において、
前記近似経路抽出ステップは、
前記移動線の経路上の座標点と、複数の前記移動経路の前記座標点に対応するそれぞれの候補座標点との間の距離を算出する距離算出ステップと、
複数の前記移動経路のそれぞれの直線度を算出する直線度算出ステップと、
前記距離と前記直線度とに基づいて複数の前記移動経路の中から前記近似経路を抽出する経路抽出ステップと
を行うことを特徴とする移動経路抽出方法。 - 請求項4又は5に記載した移動経路抽出方法において、
前記類似判定ステップは、
前記近似経路の形状を示す近似特徴点を抽出する特徴抽出ステップと、
前記交差点列抽出ステップで抽出した前記移動線の形状の線特徴点が隣接する線特徴点との間で成す角度と、前記近似経路の前記近似特徴点が隣接する近似特徴点との間で成す角度とを算出する角度算出ステップと、
前記線特徴点が成す角度と前記近似特徴点が成す角度との差が所定の範囲内の場合、前記近似経路が前記移動線に類似すると判定する判定ステップと
を行うことを特徴とする移動経路抽出方法。 - 請求項1乃至3の何れかに記載した移動経路抽出装置としてコンピュータを機能させるための移動経路抽出プログラム。
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JP2018183957A (ja) * | 2017-04-27 | 2018-11-22 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 画像形成装置、画像形成方法、及びプログラム |
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2014
- 2014-10-22 JP JP2014215157A patent/JP2016080654A/ja active Pending
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