以下、本発明の一実施形態を、図1を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面においては、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[構成]
図1には、一実施形態に係る情報出力装置700の構成がブロック図にて示されている。
情報出力装置700は、図1に示されるように、記憶部710と、楽曲再生部720と、選択部730とを備えている。また、情報出力装置700は、生成部750と、音声再生部760とを備えている。さらに、情報出力装置700は、出力部780と、入力部785と、制御部790とを備えている。
上記の記憶部710は、不揮発性の記憶素子を備えて構成される。当該記憶部710には、楽曲コンテンツ情報及び定型文情報が記憶される。
楽曲コンテンツ情報には、楽曲コンテンツ情報#1,#2,…,#Pが含まれる。当該楽曲コンテンツ情報#p(p=1,2,…,P)には、楽曲コンテンツ識別子#p、楽曲音データ#p、楽曲の属性情報#p及び楽曲の特徴情報#pが含まれる。
楽曲の属性情報#pには、楽曲コンテンツ識別子#pに対応する楽曲コンテンツの作製年情報#p、楽曲名情報#p、アーティスト名情報#p、ジャンル情報#p、楽曲再生時間情報#p及びキーワード情報#pが含まれている。ここで、キーワード情報#pには、楽曲に適合する時期に関連するキーワード、楽曲に適合する位置に関連するキーワードが含まれている。
また、楽曲の特徴情報#pには、楽曲コンテンツ識別子#pに対応する楽曲の曲調情報#p及びテンポ情報#pが含まれている。これらの楽曲の特徴情報は、事前に楽曲音データ#pを楽曲解析することにより、得られるようになっている。
定型文情報には、総括楽曲関連情報を生成するために予め設定された複数の総括定型文、及び、個別楽曲関連情報を生成するために予め用意された複数の個別定型文が含まれる。総括定型文情報に含まれる総括定型文それぞれは、選択部730により作成されたプレイリストに列挙されている楽曲の選択の根拠となった着目項目(季節、地区名、周囲環境等)に対応付けられている。また、個別定型文情報に含まれる個別定型文それぞれは、本実施形態では、楽曲の属性情報及び楽曲の特徴情報から特定される楽曲の雰囲気に対応付けられている。
上記の楽曲再生部720は、選択部730から送られた、再生順に楽曲(楽曲識別子)が列挙されたプレイリストを受ける。そして、制御部790から送られた楽曲再生指令を受けると、記憶部710から、プレイリストに従って再生指定された楽曲の楽曲音データを順次読み取る。引き続き、楽曲再生部720は、当該楽曲音データに所定の音質調整処理等を施して、楽曲再生データを生成する。こうして生成された楽曲再生データは、出力部780へ送られる。
上記の選択部730は、現時点の日時を計時するタイマ機能(暦機能付き)と、現時点の地図上の位置を取得する位置取得機能を有している。なお、本実施形態では、現時点の地図上の位置は、外部から供給されるようになっている。
選択部730は、現時点の日時及び現時点の地図上の位置に関する着目項目が指定されたプレイリスト作成指令を制御部790から受ける。そして、選択部730は、当該着目項目に対応するキーワードを特定する。
なお、着目項目としては、季節、日付、時間帯、地区名、都道府県名、地方名、周囲環境等が挙げられる。
こうしてキーワードを特定すると、選択部730は、特定されたキーワードを利用して、記憶部710内の楽曲コンテンツ情報を検索し、当該キーワードに該当する楽曲を選択する。そして、選択部730は、選択された楽曲に対応する楽曲コンテンツ識別子を再生順に列挙したプレイリストを作成する。こうして作成されたプレイリストは、楽曲再生部720、生成部750及び制御部790へ送られる。また、プレイリストの作成にあたっての着目項目、及び、特定されたキーワードを生成部750へ送られる。
上記の生成部750は、選択部730から送られたプレイリスト、プレイリストの作成にあたっての着目項目及び当該プレイリストに列挙されている楽曲の選択の根拠となったキーワードを受ける。そして、生成部750は、総括楽曲関連情報及び個別楽曲関連情報を生成する。
総括楽曲関連情報の生成に際して、生成部750は、まず、着目項目に対応する総括定型文を記憶部710から読み取る。そして、生成部750は、読み取られた総括定型文にキーワードの内容を含ませて、今回のプレイリストに対応する総括楽曲関連情報を生成する。こうして生成された総括楽曲関連情報は、音声再生部760へ送られる。
また、生成部750は、プレイリストに列挙された楽曲ごとの属性情報及び特徴情報を、記憶部710から読み取る。そして、生成部750は、楽曲ごとの属性情報及び特徴情報に基づいて、楽曲ごとの雰囲気を特定する。本実施形態では、楽曲の雰囲気を特定する属性情報として、楽曲のジャンル情報を採用する。また、本実施形態では、楽曲の雰囲気を特定する特徴情報として、楽曲の曲調情報を採用する。また、本実施形態では、特定される楽曲の雰囲気としては、「落ち着いた雰囲気」、「標準的な雰囲気」、「高揚感のある、いわゆるノリのよい雰囲気」等がある。
引き続き、生成部750は、特定された楽曲の雰囲気に基づいて、記憶部710に予め用意されている複数の個別定型文の中から一の個別定型文を選択する。本実施形態では、特定された楽曲の雰囲気が「落ち着いた雰囲気」のときには、生成部750は、音声にしたときに落ち着いた雰囲気となる文体の個別定型文を楽曲ごとに選択する。また、特定された楽曲の雰囲気が「標準的な雰囲気」のときには、生成部750は、音声にしたときに標準的な雰囲気となる文体の個別定型文を楽曲ごとに選択する。さらに、特定された楽曲の雰囲気が「いわゆるノリのよい雰囲気」のときには、生成部750は、音声にしたときにノリのよい雰囲気となる文体の個別定型文を楽曲ごと選択する。このようにして、楽曲ごとに一の個別定型文を選択すると、生成部750は、選択された一の個別定型文に、対応する楽曲の属性情報の内容を含めた個別楽曲関連情報を楽曲ごとに生成する。こうして生成された個別楽曲関連情報は、音声再生部760へ送られる。
生成部750は、総括楽曲関連情報及び個別楽曲関連情報を音声再生部760へ送ると、その旨を制御部790へ送る。
上記の音声再生部760は、生成部750から送られた総括楽曲関連情報及び個別楽曲関連情報を受ける。また、音声再生部760は、制御部790から送られた音声再生指令を受ける。そして、音声再生部760は、総括楽曲関連情報の音声再生指令を受けると、総括楽曲関連情報の音声データを生成する。また、音声再生部760は、個別楽曲関連情報の音声再生指令を受けると、音声再生指令において指定されている出力態様の個別楽曲関連情報の音声データを生成する。こうして生成された音声再生データは、出力部780へ送られる。
上記の出力部780は、スピーカを備えて構成される。当該出力部780は、楽曲再生部720から送られた楽曲再生データを受ける。また、出力部780は、音声再生部760から送られた音声再生データを受ける。そして、出力部780は、楽曲再生データ及び音声再生データの双方を受けている期間においては、当該楽曲再生データに対応する音に音声再生データに対応する音を重畳させた出力音(以下、「重畳音」とも記す)を再生出力する。
なお、個別楽曲関連情報の再生出力期間においては、当該楽曲再生データ及び音声再生データに対応する合成音データの出力音が再生出力されるようになっている。
上記の入力部785は、情報出力装置700の本体部に設けられたキー部、あるいはキー部を備えるリモート入力装置等により構成される。当該入力部785を利用者が操作することにより、情報出力装置700の動作内容の設定や動作指令の入力が行われる。例えば、選曲に際しての時期又は位置に関する着目項目を含む楽曲コンテンツの再生指定等の利用者による入力が、入力部785を利用して行われる。入力部785への入力内容は、入力データとして、制御部790へ送られる。
上記の制御部790は、入力部785から送られた入力データの内容が、プレイリストの作成にあたっての着目項目が指定された楽曲コンテンツの再生指定である場合には、当該着目項目を指定したプレイリスト作成指令を生成する。そして、制御部790は、生成されたプレイリスト作成指令を選択部730へ送る。
また、制御部790は、選択部730から送られたプレイリストを受ける。引き続き、制御部790は、当該プレイリストに列挙された楽曲ごとの属性情報、特徴情報及び楽曲再生時間情報を、記憶部710から読み取る。引き続き、制御部790は、当該楽曲ごとの属性情報及び特徴情報に基づいて、個別楽曲関連情報の出力態様を楽曲ごとに決定する。個別楽曲関連情報の出力態様を決定すると、制御部790は、決定結果及び楽曲ごとの楽曲再生時間に基づいて、音声再生計画を作成する。
音声再生計画が作成され、かつ、生成部750からの総括楽曲関連情報及び個別楽曲関連情報の送信完了報告を受けると、制御部790は、まず、総括楽曲関連情報の音声再生指令を生成して音声再生部760へ送る。引き続き、制御部790は、楽曲再生指令を生成し、生成された楽曲再生指令を楽曲再生部720へ送る。また、制御部790は、音声再生計画に従った音声再生指令を生成して音声再生部760へ送り、個別楽曲関連情報の出力態様を制御する。制御部790による処理の詳細については、後述する。
[動作]
上記のように構成された情報出力装置700の動作について、選択部730による処理、生成部750による処理、及び、制御部790による処理に主に着目して説明する。
情報出力装置700では、選曲に際しての時期又は位置に関する着目項目を含む楽曲コンテンツの再生指定が入力部785に入力されると、時期又は位置に応じた楽曲関連情報の出力処理が開始される。なお、着目項目としては、上述したように、時期に関連しては、「季節」、「日付」、「時間帯」等が挙げられ、位置に関しては、「地区名」、「都道府県名」、「地方名」、「周囲環境」等が挙げられる。
情報出力装置700では、入力部785から送られた入力データとして、選曲に際しての時期又は位置に関する着目項目を含む楽曲コンテンツの再生指定を受けると、制御部790が、当該着目項目を含むプレイリスト作成指令を選択部730へ送る。
プレイリスト作成指令を受けると、選択部730は、当該プレイリスト作成指令に含まれている着目項目に対応するキーワードを特定する。例えば、季節に着目したプレイリスト作成指令を制御部790から受けると、選択部730は、現時点の日時に基づいて、現時点の季節名(「春」、「夏」、「秋」又は「冬」)をキーワードとして特定する。また、現時点の日付に着目したプレイリスト作成指令を制御部790から受けると、選択部730は、現時点の日時に基づいて、現時点の日付に特有の情報(「山の日」、「海の日」等)に対応するキーワード(「山」、「海」等)を特定する。また、現時点の時間帯に着目したプレイリスト作成指令を制御部790から受けると、選択部730は、現時点の日時に基づいて、現時点の時刻が属する時間帯(「朝」、「昼」又は「夜」)をキーワードとして特定する。
例えば、現在位置が属する地区に着目したプレイリスト作成指令を制御部790から受けると、選択部730は、地図上の現在位置に基づいて、現在位置が属する地区名(新宿、渋谷、広島等)をキーワードとして特定する。また、現在位置が属する都道府県に着目したプレイリスト作成指令を制御部790から受けると、選択部730は、地図上の現在位置に基づいて、現在位置が属する都道府県名(山梨、三重、岩手等)をキーワードとして特定する。また、現在位置が属する地方に着目したプレイリスト作成指令を制御部790から受けると、選択部730は、地図上の現在位置に基づいて、現在位置が属する地方名(関東、近畿等)をキーワードとして特定する。
また、例えば、現在位置の周囲環境に着目したプレイリスト作成指令を制御部790から受けると、選択部730は、地図上の現在位置に基づいて、現在位置の特徴的な周囲環境(海沿い、山道等)をキーワードとして特定する。
こうしてキーワードを特定すると、選択部730は、特定されたキーワードを利用して、記憶部710内の楽曲コンテンツ情報を検索し、当該キーワードに該当する楽曲を選択する。引き続き、選択部730は、選択された楽曲に対応する楽曲コンテンツ識別子を再生順に列挙したプレイリストを作成する。そして、選択部730は、作成されたプレイリストを、楽曲再生部720、生成部750及び制御部790へ送る。また、選択部730は、プレイリストの作成にあたっての着目項目、及び、特定されたキーワードを生成部750へ送る。
選択部730から送られたプレイリスト、プレイリストの作成にあたっての着目項目及び当該プレイリストに列挙されている楽曲の選択の根拠となったキーワードを受けると、生成部750は、総括楽曲関連情報及び個別楽曲関連情報を生成する。
総括楽曲関連情報の生成に際して、生成部750は、着目項目に対応する総括定型文を記憶部710から読み取る。そして、生成部750は、読み取られた総括定型文にキーワードの内容を含ませて、今回のプレイリストに対応する総括楽曲関連情報を生成する。
個別楽曲関連情報の生成に際して、生成部750は、まず、プレイリストに列挙された楽曲ごとの属性情報及び特徴情報を、記憶部710から読み取る。引き続き、当該楽曲ごとの属性情報に含まれるジャンル情報及び特徴情報に含まれる曲調情報に基づいて、楽曲ごとの雰囲気を特定する。次に、生成部750は、記憶部710にアクセスして、個別定型文情報として予め用意されている複数の個別定型文の中から、特定された楽曲の雰囲気に適合した一の個別定型文を楽曲ごとに選択する。次いで、生成部750は、楽曲ごとに選択された一の個別定型文に、対応する楽曲の作製年、楽曲名、アーティスト名等の属性情報の内容を含ませて、楽曲ごとの個別楽曲関連情報を生成する。
こうして総括楽曲関連情報及び個別楽曲関連情報が生成されると、生成部750は、生成された総括楽曲関連情報及び個別楽曲関連情報を音声再生部760へ送る。そして、生成部750は、その旨を制御部790へ送る。
なお、本実施形態では、個別楽曲関連情報には、対応する楽曲の楽曲識別子が含まれるようになっている。
上述した生成部750による総括楽曲関連情報及び個別楽曲関連情報の生成処理と並行して、選択部730から送られたプレイリストを受けた制御部790が、個別楽曲関連情報の出力態様の決定処理を行う。
かかる個別楽曲関連情報の出力態様の決定処理に際して、生成部750は、まず、プレイリストに列挙されている楽曲ごとの属性情報及び特徴情報、並びに、楽曲再生時間情報を、記憶部710から読み取る。引き続き、制御部790は、楽曲ごとの特徴情報に含まれる楽曲のテンポ情報に基づいて、個別楽曲関連情報の出力音声の速度態様を変化させる。本実施形態では、楽曲のテンポが、第1所定値以下の場合には、制御部790は、個別楽曲関連情報の出力音声の速度を通常の話速よりも遅くするように決定する。このように、個別楽曲関連情報の出力音声の速度を通常の話速よりも遅くすることで、個別楽曲関連情報の出力音声を明瞭に聞き取ることができる。
また、楽曲のテンポが第1所定値より大きく、かつ、第2所定値以下の場合には、制御部790は、個別楽曲関連情報の出力音声の速度を通常の話速にするように決定する。このように、個別楽曲関連情報の出力音声の速度を通常の話速にすることで、いわゆる楽曲のノリを考慮した個別楽曲関連情報の音声出力を行うとともに、個別楽曲関連情報の出力音声を聞き取ることができる。
また、楽曲のテンポが第2所定値より大きい場合には、制御部790は、個別楽曲関連情報の出力音声の速度を通常の話速よりも速くするように決定する。このように、個別楽曲関連情報の出力音声の速度を通常の話速よりも速くすることで、いわゆる楽曲のノリを重視した個別楽曲関連情報の音声出力を行うことができる。
ここで、第1所定値及び第2所定値は、楽曲のテンポに合った個別楽曲関連情報の音声出力を行うとの観点から、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
また、個別楽曲関連情報の出力態様の決定に際して、制御部790は、楽曲ごとの属性情報に含まれる楽曲のジャンル情報及び楽曲ごとの特徴情報に含まれる楽曲の曲調情報から、楽曲ごとの雰囲気を特定する。そして、制御部790は、対応する楽曲の雰囲気に基づいて、個別楽曲関連情報の出力音声の高低、イントネーション、及び、強弱の態様を変化させる。本実施形態では、特定された楽曲の雰囲気が「落ち着いた雰囲気」のときには、制御部790は、個別楽曲関連情報の出力音声の周波数を低めに設定し、個別楽曲関連情報の出力音声のイントネーションを通常にし、個別楽曲関連情報の出力音声の最後をやや弱くするように決定する。このような個別楽曲関連情報の出力態様にすることで、「落ち着いた雰囲気」の楽曲に合った個別楽曲関連情報の音声出力を行うことができる。
また、対応する楽曲の雰囲気が「標準的な雰囲気」のときには、制御部790は、個別楽曲関連情報の出力音声の周波数を標準に設定し、個別楽曲関連情報の出力音声のイントネーションを通常にし、個別楽曲関連情報の出力音声の最後に強弱の変化をさせないようにするように決定する。このような個別楽曲関連情報の出力態様にすることで、「標準的な雰囲気」の楽曲に合った個別楽曲関連情報の音声出力を行うことができる。
また、対応する楽曲の雰囲気が「いわゆるノリのよい雰囲気」のときには、制御部790は、個別楽曲関連情報の出力音声の周波数を高めに設定し、個別楽曲関連情報の出力音声のイントネーションを上がり調子にし、個別楽曲関連情報の出力音声の最後にやや強くするように決定する。このような個別楽曲関連情報の出力態様にすることで、「いわゆるノリのよい雰囲気」の楽曲に合った個別楽曲関連情報の音声出力を行うことができる。
こうして個別楽曲関連情報ごとの出力態様を決定すると、制御部790は、プレイリストに列挙された楽曲の楽曲再生時間を考慮して、決定された出力態様の内容を含む音声再生計画を作成する。音声再生計画が作成され、かつ、生成部750からの総括楽曲関連情報及び個別楽曲関連情報の送信完了報告を受けると、制御部790は、まず、総括楽曲関連情報の音声再生指令を生成して音声再生部760へ送る。
総括楽曲関連情報の音声再生指令を受けると、音声再生部760は、総括楽曲関連情報に対応する音声再生データを生成し、生成された音声再生データを出力部780へ送る。この結果、出力部780から、総括楽曲関連情報の音声が再生出力される。
こうして総括楽曲関連情報の音声が再生出力されると、制御部790は、楽曲再生指令を生成して楽曲再生部720へ送る。また、制御部790は、音声再生計画に従った音声再生指令を生成して音声再生部760へ送り、個別楽曲関連情報の出力態様を制御する。
楽曲再生部720は、制御部790から送られた楽曲再生指令を受けると、記憶部710から、プレイリストに従って楽曲音データを順次読み取り、当該楽曲音データに所定の音質調整処理等を施して、楽曲再生データを生成する。そして、楽曲再生部720は、生成された楽曲再生データを、出力部780へ送る。
音声再生部760は、制御部790から送られた個別楽曲関連情報の音声再生指令を受けると、音声再生指令に従って、個別楽曲関連情報の音声再生データを生成する。そして、音声再生部760は、生成された音声再生データを、出力部780へ送る。
この結果、出力部780から、楽曲再生データに基づく楽曲音、及び、個別楽曲関連情報に対応する音声再生データに基づく音声が再生出力される。なお、音声再生データに基づく音声の出力期間においては、楽曲再生データに基づく楽曲音に音声再生データに基づく音声が重畳した重畳音が、出力部780から出力される。本実施形態では、再生指定された楽曲の非ボーカル区間に、音声再生データに基づく音声が再生出力されるようになっている。
以上説明したように、本実施形態では、選択部730が、時期又は位置に基づき楽曲を選択して、プレイリストを作成する。そして、生成部750が、プレイリストに列挙された楽曲ごとの属性情報に含まれるジャンル情報及び特徴情報に含まれる曲調情報に基づいて、楽曲ごとの雰囲気を特定する。次いで、生成部750は、記憶部710に予め用意されている複数の個別定型文の中から、楽曲ごとに、楽曲の雰囲気に適合した一の個別定型文を選択する。そして、生成部750は、選択された一の個別定型文に、楽曲ごとの作製年、楽曲名、アーティスト名等の属性情報の内容を含めた個別楽曲関連情報を生成する。
このため、本実施形態によれば、時期又は位置に基づき選択された楽曲ごとの雰囲気に合った個別楽曲関連情報を生成することができる。したがって、本実施形態によれば、再生される楽曲ごとの演出効果を高めるための個別楽曲関連情報を出力することができる。
また、本実施形態では、生成部750が、時期又は位置に基づき選択された楽曲全体に共通する総括楽曲関連情報を生成する。そして、制御部790が、選択された楽曲の再生に先立って、総括楽曲関連情報を出力させる制御を行う。このため、選択された楽曲の再生に先立って、選択された楽曲全体に共通する情報を利用者に提供することができる。
また、本実施形態では、制御部790が、楽曲ごとの属性情報及び特徴情報に基づいて、個別楽曲関連情報の出力音声の速度、高低、イントネーション、及び、強弱の出力態様を変化させる制御を行う。このため、楽曲ごとの雰囲気に合った出力態様で、個別楽曲関連情報の音声出力を行うことができる。
[実施形態の変形]
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば、上記の実施形態で例示した着目項目及びキーワードに加えて又は代えて、時期又は位置に基づく楽曲選択のために、他の着目項目、又は、他のキーワードを採用するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、1個の着目項目に基づくプレイリストの作成を例示したが、複数の着目項目の組み合わせに基づくプレイリストの作成ができるようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、現在時期又は現在位置の着目項目の指定に基づいて、キーワードを特定するようにした。これに対し、入力部に入力された任意の時期又は任意の位置の着目項目の指定に基づいて、キーワードを特定するようにしてもよい。
さらに、入力部に入力された時期又は位置に関連する任意のキーワードに対応する再生楽曲のプレイリストを作成するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、現在時期又は現在位置を着目項目として、キーワードを特定し、プレイリストを作成するようにした。これに対し、現在時期又は現在位置に代えて、又は、加えて、現時点の周辺地域の天候を着目項目として、キーワードを特定し、プレイリストを作成するようにしてもよい。なお、楽曲それぞれのキーワード情報に、天候(晴れ、曇り、雨、雪等)が含まれるようにする。
この場合には、無線通信等の外部サーバとの通信により現在位置が属する周辺地域の天候(晴れ、曇り、雨、雪等)を取得する機能を選択部に有させる。また、記憶部内の楽曲それぞれのキーワード情報に、天候(晴れ、曇り、雨、雪等)が含まれるようにする。
そして、現時点の周辺地域の天候が着目項目として指定されたとき、選択部が外部サーバとの通信により現在位置が属する周辺地域の天候(晴れ、曇り、雨、雪等)を取得する。引き続き、選択部が、取得された周辺地域の天候をキーワードとして特定する。こうしてキーワードを特定すると、選択部が、特定されたキーワードを利用して、記憶部内の楽曲コンテンツ情報を検索し、当該キーワードに該当する楽曲を選択する。次に、選択部は、選択された楽曲に対応する楽曲コンテンツ識別子を再生順に列挙したプレイリストを作成する。
また、上記の実施形態では、楽曲の属性情報に含まれるジャンル情報及び特徴情報に含まれる曲調情報に基づいて、楽曲の雰囲気を特定した。これに対し、楽曲のジャンル情報のみに基づいて楽曲の雰囲気を特定してもよいし、また、楽曲の曲調情報のみに基づいて楽曲の雰囲気を特定するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、楽曲のジャンル情報及び曲調情報に基づいて、個別楽曲関連情報の出力態様を制御するようにした。これに対し、楽曲のジャンル情報のみに基づいて個別楽曲関連情報の出力態様を制御してもよいし、また、楽曲の曲調情報のみに基づいて個別楽曲関連情報の出力態様を制御するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、個別楽曲関連情報の出力態様として、個別楽曲関連情報の出力音声の速度、高低、イントネーション、及び、強弱を変化させる制御を行うことにした。これに対し、これらの態様のうちから任意に選択された一又は複数の態様について、個別楽曲関連情報の出力制御を行うようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、楽曲の属性情報には、楽曲コンテンツの作製年情報、楽曲名情報、アーティスト名情報、ジャンル情報が含まれるようにしたが、更に、楽曲が再生されているコマーシャル情報やテレビ番組の主題歌情報等が含まれるようにしてもよい。この場合には、楽曲が再生されているコマーシャル情報やテレビ番組を、個別楽曲関連情報に含めるようにすることができる。
また、上記の実施形態では、非ボーカル区間情報を、楽曲の特徴情報に含めることにした。これに対し、楽曲の属性情報に、非ボーカル区間情報を含めてもよいし、又、楽曲の特徴情報及び楽曲の属性情報の双方に、非ボーカル区間情報を含めるようにしてもよい。
なお、上記の実施形態における情報出力装置の生成部及び制御部を、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等を備えた演算手段としてのコンピュータとして構成し、予め用意されたプログラムを当該コンピュータで実行することにより、上記の実施形態における生成部及び制御部の一部又は全部の機能を実現するようにしてもよい。このプログラムはハードディスク、CD−ROM、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該コンピュータによって記録媒体から読み出されて実行される。また、このプログラムは、CD−ROM、DVD等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにしてもよい。
以下、本発明の一実施例を、図2〜図19を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面においては、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[構成]
図2には、一実施例に係る情報出力装置100の概略的な構成がブロック図にて示されている。情報出力装置100は、上述した一実施形態に係る情報出力装置700(図1参照)の一態様となっている。この情報出力装置100は、移動体である車両CRとともに移動するようになっている。
情報出力装置100は、図2に示されるように、処理制御ユニット110と、記憶ユニット120とを備えている。また、情報出力装置100は、音出力ユニット140と、入力ユニット150とを備えている。
上記の処理制御ユニット110は、情報出力装置100の全体を統括制御するとともに、様々な処理を実行する。当該処理制御ユニット110は、演算手段としての中央処理装置(CPU)、DSP(Digital Signal Processor)及びその周辺回路を備えて構成されている。処理制御ユニット110が様々なプログラムを実行することにより、情報出力装置100としての各種機能が実現されるようになっている。こうした機能の中には、上述した実施形態における楽曲再生部720、選択部730、生成部750、音声再生部760及び制御部790の機能も含まれている。かかる処理制御ユニット110が実行する処理の詳細については、後述する。
なお、処理制御ユニット110が実行するプログラムは、ハードディスク、CD−ROM、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該記録媒体からロードされて実行される。また、このプログラムは、CD−ROM、DVD等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにしてもよい。
上記の記憶ユニット120は、ハードディスク装置等の不揮発性の記憶装置を備えて構成され、情報出力装置100において利用される様々な情報データが記憶される。こうした情報データには、楽曲コンテンツ情報MCD、定型文情報PRS、聴取情報LIS等が含まれている。記憶ユニット120には、処理制御ユニット110がアクセスできるようになっている。すなわち、記憶ユニット120は、上述した記憶部710の機能を果たすようになっている。
上記の楽曲コンテンツ情報MCDには、図3に示されるように、楽曲コンテンツ情報#1,#2,…,#Pが含まれる。当該楽曲コンテンツ情報#p(p=1,2,…,P)には、楽曲コンテンツ識別子#p、楽曲音データ#p、楽曲の属性情報#p及び楽曲の特徴情報#pが含まれる。
上記の楽曲の属性情報#pには、本実施例では、図4に示されるように、楽曲コンテンツ識別子#pに対応する楽曲コンテンツの作製年情報#p、楽曲名情報#p、アーティスト名情報#p、ジャンル情報#p、楽曲再生時間情報#p及びキーワード情報#pが含まれている。ここで、キーワード情報#pには、楽曲に適合する時期に関連するキーワード、楽曲に適合する位置に関連するキーワード、楽曲に適合する搭乗者構成に関連するキーワード、楽曲に適合する車両の種類に関連するキーワード等が含まれている。
上記の楽曲の特徴情報#pには、本実施例では、図5に示されるように、楽曲コンテンツ識別子#pに対応する楽曲の曲調情報#p、テンポ情報#p及び非ボーカル区間情報#pが含まれている。ここで、非ボーカル区間情報#pには、楽曲を再生したときの非ボーカル区間(イントロ区間、間奏区間、アウトロ区間)の位置、時間長等が含まれている。これらの楽曲の特徴情報は、事前に楽曲音データ#pを楽曲解析することにより、得られるようになっている。
上記の定型文情報PRSには、図6に示されるように、後述するようにして作成されるプレイリストに列挙された楽曲に共通する総括楽曲関連情報を生成するための総括定型文情報TPRSが含まれている。また、定型文情報PRSには、楽曲ごとの個別楽曲関連情報を生成するための個別定型文情報DPRSが含まれている。
上記の総括定型文情報TPRSには、総括楽曲関連情報を生成するために予め用意された複数の総括定型文が含まれる。本実施例では、図7に示されるように、総括定型文情報TPRSには、定型文分野ごとに、総括定型文が用意されている。
本実施例では、定型文分野として、時期、位置、搭乗者構成、車両の種類等が採用されている。そして、「時期」の分野については、時期#1,#2等の総括定型文が用意されている。また、「位置」の分野については、位置#1等の総括定型文が用意されている。また、「搭乗者構成」の分野については、搭乗者#1等の総括定型文が用意されている。さらに、「車両の種類」の分野については、車種#1等の総括定型文が用意されている。
ここで、図7に例示したパラメータA〜Gは、後述する総括楽曲関連情報の生成処理において埋め込まれるようになっている。
上記の個別定型文情報DPRSには、個別楽曲関連情報を生成するために予め用意された複数の個別定型文が含まれる。本実施例では、個別定型文情報DPRSには、図8に示されるように、定型文1、定型文2、定型文3、…の複数の個別定型文が含まれている。
ここで、定型文1から定型文3の「Y(作製年)」、「A(アーティスト名)」、「S(楽曲名)」には、それぞれ、属性情報#pの作製年情報#p、楽曲名情報#p、アーティスト名情報#pが埋め込まれるようになっている。なお、定型文3の「Y(作製年)」は、英語変換される。例えば、作製年情報#pの内容が「1982年」の場合には、「エイティートゥー」に変換される。これらの個別定型文は、本実施例では、処理制御ユニット110により、楽曲の属性情報及び楽曲の特徴情報から特定される楽曲の雰囲気、及び、利用者の聴取履歴を含む聴取情報に応じて選択されるようになっている。
上記の聴取情報LISには、楽曲のジャンルごとの利用者の聴取履歴が含まれている。当該聴取情報LISは、処理制御ユニット110により作成又は更新される。
図2に戻り、上記の音出力ユニット140は、スピーカを備えて構成される。この音出力ユニット140は、処理制御ユニット110から送られた出力音データを受ける。そして、音出力ユニット140は、処理制御ユニット110による制御のもとで、当該出力音データに対応する出力音を再生出力する。すなわち、音出力ユニット140は、上述した出力部780の機能を果たすようになっている。
上記の入力ユニット150は、情報出力装置100の本体部に設けられたキー部、あるいはキー部を備えるリモート入力装置等により構成される。ここで、本体部に設けられたキー部としては、不図示の表示ユニットに設けられたタッチパネルを用いることができる。また、キー部を有する構成に代えて、音声入力する構成を採用することもできる。
当該入力ユニット150を利用者が操作することにより、情報出力装置100の動作内容の設定や動作指令の入力が行われる。例えば、楽曲コンテンツを指定した再生指定等の利用者による入力が、入力ユニット150を利用して行われる。入力ユニット150への入力内容は、入力データとして、処理制御ユニット110へ送られる。すなわち、入力ユニット150は、上述した入力部785の機能を果たすようになっている。
[動作]
以上のようにして構成された情報出力装置100の動作について、処理制御ユニット110による楽曲関連情報の出力処理に主に着目して説明する。
楽曲関連情報の出力処理に際しては、図9に示されるように、まず、ステップS11において、処理制御ユニット110が、入力ユニット150に楽曲コンテンツの再生指定が入力され、当該再生指定を内容とする入力データを受けたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS11:N)には、ステップS11の処理が繰り返される。
なお、再生指定には、プレイリストを作成するためのパラメータの指定が含まれている。
かかるパラメータの指定は、利用者が現在時期に関連するプレイリストを希望する場合には、着目項目(「季節」、「日付」、「時間帯」等)の指定となる。また、パラメータの指定は、利用者が現在位置に関連するプレイリストを希望する場合には、着目項目(「地区」、「都道府県」、「地方」、「周囲環境」等)の指定となる。
さらに、パラメータの指定は、利用者が搭乗者構成に関連するプレイリストを希望する場合には、着目項目である「搭乗者構成」及び当該着目項目の詳細(「恋人」、「家族」等)の指定となる。また、パラメータの指定は、利用者が車両の種類に関連するプレイリストを希望する場合には、着目項目である「車両の種類」及び当該着目項目の詳細(「オープンカー」等)の指定となる。
入力ユニット150に楽曲コンテンツの再生指定が入力され、ステップS11における判定の結果が肯定的になると(ステップS11:Y)、処理はステップS12へ進む。ステップS12では、処理制御ユニット110がプレイリストを作成する。
かかるプレイリストの作成に際して、処理制御ユニット110は、着目項目を特定する。特定された着目項目が「時期」である場合(すなわち、着目項目が、「季節」、「日付」、「時間帯」等である場合)、処理制御ユニット110は、現在日時に基づいてキーワードを特定する。
例えば、着目項目が「季節」であった場合には、処理制御ユニット110は、現時点の季節名(「春」、「夏」、「秋」又は「冬」)をキーワードとして特定する。また、着目項目が「日付」であった場合には、処理制御ユニット110は、現時点の日時に基づいて、現時点の日付に特有の情報(山の日、海の日等)に対応するキーワード(「山」、「海」等)を特定する。また、着目項目が「時間帯」であった場合には、処理制御ユニット110は、現時点の日時に基づいて、現時点の時刻が属する時間帯(「朝」、「昼」又は「夜」)をキーワードとして特定する。
また、特定された着目項目が「位置」である場合(すなわち、着目項目が、「地区」、「都道府県」、「地方」、「周囲環境」等である場合)、処理制御ユニット110は、現在位置に基づいてキーワードを特定する。
例えば、着目項目が「地区」であった場合には、処理制御ユニット110は、地図上の現在位置に基づいて、現在位置が属する地区名(新宿、渋谷、広島等)をキーワードとして特定する。また、着目項目が「都道府県」であった場合には、処理制御ユニット110は、地図上の現在位置に基づいて、現在位置が属する都道府県名(「山梨」、「三重」、「岩手」等)をキーワードとして特定する。また、着目項目が「地方」であった場合には、処理制御ユニット110は、地図上の現在位置に基づいて、現在位置が属する地方名(「関東」、「近畿」等)をキーワードとして特定する。着目項目が「周囲環境」であった場合には、処理制御ユニット110は、地図上の現在位置に基づいて、現在位置の特徴的な周囲環境(「海沿い」、「山道等」)をキーワードとして特定する。
また、特定された着目項目が「搭乗者構成」であった場合、処理制御ユニット110は、着目情報の詳細情報に基づいてキーワードを特定する。
例えば、『着目項目が「搭乗者情報」であり、その詳細情報が「恋人と2人」』であった場合には、処理制御ユニット110は、「ラブソング」をキーワードとして特定する。また、『着目項目が「搭乗者情報」であり、その詳細情報が「家族3人」』であった場合には、処理制御ユニット110は、「家族向け」をキーワードとして特定する。
また、特定された着目項目が「車両の種類」であった場合、処理制御ユニット110は、着目情報の詳細情報に基づいてキーワードを特定する。
例えば、『着目項目が「車両の種類」であり、その詳細情報が「オープンカー」』であった場合には、処理制御ユニット110は、「開放的」をキーワードとして特定する。また、『着目項目が「車両の種類」であり、その詳細情報が「バイク」』であった場合には、処理制御ユニット110は、「ワイルド」をキーワードとして特定する。
こうしてキーワードが特定されると、次に、ステップS12において、処理制御ユニット110が、プレイリストを作成する。かかるプレイリストの作成に際し、処理制御ユニット110は、特定されたキーワードを利用して、記憶ユニット120内の楽曲コンテンツ情報を検索し、当該キーワードに該当する楽曲を選択する。そして、処理制御ユニット110は、選択された楽曲に対応する楽曲コンテンツ識別子を再生順に列挙したプレイリストを作成する。
次いで、ステップS13において、処理制御ユニット110が、生成されたプレイリストに対応する総括楽曲関連情報を生成する。
かかる総括楽曲関連情報を生成に際して、処理制御ユニット110は、まず、着目項目が属する定型文分野に関連付けられている総括定型文(図8参照)の中から、着目項目に対応する総括定型文を選択する。例えば、着目項目が「季節」又は「時間帯」の場合には、処理制御ユニット110は、時期#1の総括定型文を選択する。そして、処理制御ユニット110は、例えば、キーワードが「春」の場合には、時期#1の総括定型文におけるパラメータAに「春」を埋め込むことにより、総括楽曲関連情報を生成する。
また、着目項目が「日付」の場合には、処理制御ユニット110は、時期#2の総括定型文を選択する。そして、処理制御ユニット110は、例えば、キーワードが「山」の場合には、時期#2の総括定型文におけるパラメータBに「山」を埋め込むことにより、総括楽曲関連情報を生成する。
また、着目項目が属する定型文分野が「位置」の場合には、処理制御ユニット110は、例えば、位置#1の総括定型文を選択する。そして、処理制御ユニット110は、例えば、キーワードが「渋谷」の場合には、位置#1の総括定型文におけるパラメータCに「渋谷」を埋め込むことにより、総括楽曲関連情報を生成する。
また、着目項目が属する定型文分野が「搭乗者構成」の場合には、処理制御ユニット110は、例えば、搭乗者#1の総括定型文を選択する。そして、処理制御ユニット110は、例えば、着目項目の詳細が「恋人と2人」であり、キーワードが「ラブソング」の場合には、搭乗者#1の総括定型文におけるパラメータDに「恋人」を埋め込むとともに、パラメータEに「ラブソング」を埋め込むことにより、総括楽曲関連情報を生成する。
また、着目項目が属する定型文分野が「車両の種類」の場合には、処理制御ユニット110は、例えば、車種#1の総括定型文を選択する。そして、処理制御ユニット110は、例えば、着目項目の詳細が「オープンカー」であり、キーワードが「開放的」の場合には、車種#1の総括定型文におけるパラメータFに「オープンカー」を埋め込むとともに、パラメータGに「開放的な曲」を埋め込むことにより、総括楽曲関連情報を生成する。
<個別楽曲関連情報の音声再生計画の作成処理>
以上のようにして総括楽曲関連情報の生成が終了すると、処理制御ユニット110は、個別楽曲関連情報の楽曲再生計画の作成処理を開始する。
個別楽曲関連情報の音声再生計画の作成処理に際しては、まず、ステップS14において、処理制御ユニット110が、記憶ユニット120にアクセスして、プレイリスト中の楽曲コンテンツ識別子ごとに対応する楽曲の属性情報、特徴情報及び楽曲再生時間情報を取得する。引き続き、ステップS15において、処理制御ユニット110が、記憶ユニット120にアクセスして、楽曲コンテンツ識別子ごとに対応する楽曲のジャンルについての利用者の聴取履歴を取得する。そして、処理制御ユニット110は、当該取得履歴から利用者の楽曲のジャンルに対する習熟度を判別し、当該判別された習熟度に基づいて、利用者を「初心者」、「中級者」及び「上級者」のいずれかに区分けする。この後、処理はステップS16へ進む。
ステップS16では、処理制御ユニット110が、「個別楽曲関連情報の生成処理」を行う。かかるステップS16の処理の詳細については、後述する。そして、ステップS16の処理が終了すると、処理はステップS17へ進む。
ステップS17では、処理制御ユニット110が、「個別楽曲関連情報の出力態様の決定処理」を行う。かかるステップS17の処理の詳細については、後述する。そして、ステップS17の処理が終了すると、処理はステップS18へ進む。
ステップS18では、処理制御ユニット110が、「個別楽曲関連情報の出力タイミングの決定処理」を行う。かかるステップS18の処理の詳細については、後述する。そして、ステップS18の処理が終了すると、処理はステップS19へ進む。
ステップS19では、処理制御ユニット110が、決定された出力態様の内容及び出力タイミングを含んだ音声再生計画を作成する。こうして音声再生計画が作成されると、個別楽曲関連情報の音声再生計画の作成処理が終了する。
《個別楽曲関連情報の生成処理》
上述したステップS16における「個別楽曲関連情報の生成処理」について、説明する。
この「個別楽曲関連情報の生成処理」は、図10に示されるように、まず、ステップS21において、処理制御ユニット110が、プレイリスト中の楽曲ごとの属性情報に含まれるジャンル情報から、楽曲の雰囲気を特定する。引き続き、ステップS22において、特定された楽曲の雰囲気に基づいて、記憶ユニット120に予め記憶されている複数の個別定型文の中から、特定された楽曲の雰囲気に合った個別定型文を暫定選択する。ステップS21,S22の処理の例については、後述する。
引き続き、ステップS23において、処理制御ユニット110が、利用者のジャンルに対する習熟度に応じて、暫定選択された個別定型文を適宜変更して、最終的な個別定型文を決定する。ステップS23の処理の例については、後述する。
ステップS23の処理が終了すると、ステップS16の処理が終了する。そして、処理は上述した図9のステップS17へ進む。
ここで、ステップS21,S22の処理に際して、本実施例では、図11に示されるように、楽曲のジャンルが、ボサノバ、又は、クラシック(以下、ボサノバ、クラシックを「ジャンル1」とも記す)のときには、処理制御ユニット110は、楽曲の雰囲気は「落ち着いた雰囲気」であると特定する。そして、特定された楽曲の雰囲気が「落ち着いた雰囲気」のときには、処理制御ユニット110は、音声にしたときに落ち着いた雰囲気となる文体の個別定型文を暫定的に選択する。本実施例では、特定された楽曲の雰囲気が「落ち着いた雰囲気」のときには、定型文1を暫定的に選択するようになっている。
また、本実施例では、楽曲のジャンルがポップス(邦楽)(以下、ポップス(邦楽)を「ジャンル2」とも記す)のときには、処理制御ユニット110は、楽曲の雰囲気は「標準的な雰囲気」であると特定する。そして、特定された楽曲の雰囲気が「標準的な雰囲気」のときには、処理制御ユニット110は、音声にしたときに標準的な雰囲気となる文体の個別定型文を暫定的に選択する。本実施例では、特定された楽曲の雰囲気が「標準的な雰囲気」のときには、定型文2を暫定的に選択する。
また、本実施例では、楽曲のジャンルがポップス(洋楽)、ファンクミュージック、EDM(Electronic Dance Music)(以下、ポップス(洋楽)、ファンクミュージック、EDMを「ジャンル3」とも記す)のときには、処理制御ユニット110は、楽曲の雰囲気は「高揚感のある、いわゆるノリのよい雰囲気」であると特定する。そして、特定された楽曲の雰囲気が「ノリのよい雰囲気」のときには、処理制御ユニット110は、音声にしたときにノリのよい雰囲気となる文体の個別定型文を暫定的に選択する。本実施例では、特定された楽曲の雰囲気が「ノリのよい雰囲気」のときには、定型文3を暫定的に選択するようになっている。
また、ステップS23の処理に際して、本実施例では、図12に示されるように、ジャンル1については、処理制御ユニット110は、利用者のジャンルに対する習熟度に関係なく、暫定選択された個別定型文を、そのまま個別楽曲関連情報の個別定型文に決定する。
また、本実施例では、ジャンル2については、処理制御ユニット110は、利用者が初心者に区分されているときに、定型文1に変更する。一方、ジャンル2について、利用者が中級者又は上級者に区分されるときには、処理制御ユニット110は、暫定選択された個別定型文を、そのまま個別楽曲関連情報の個別定型文に決定する。
また、本実施例では、ジャンル3については、処理制御ユニット110は、利用者が初心者に区分されているときに、定型文2に変更する。一方、ジャンル3について、利用者が中級者又は上級者に区分されるときには、処理制御ユニット110は、暫定選択された個別定型文を、そのまま個別楽曲関連情報の個別定型文に決定する。
《出力態様の決定処理》
上述したステップS17における「個別楽曲関連情報の出力態様の決定処理」について、説明する。
この「個別楽曲関連情報の出力態様の決定処理」は、図13に示されるように、まず、ステップS31において、処理制御ユニット110が、「速度態様の設定処理」を行う。かかるステップS31の処理の詳細については、後述する。そして、ステップS31の処理が終了すると、処理はステップS32へ進む。
ステップS32では、処理制御ユニット110が、特定された楽曲の雰囲気に基づいて、個別楽曲関連情報の出力音声の高低音態様、イントネーション態様、及び、強弱態様を変化させる。ステップS32の処理の例については、後述する。
引き続き、ステップS33において、処理制御ユニット110が、利用者のジャンルに対する習熟度に応じて、個別楽曲関連情報の出力態様を決定する。ステップS33の処理の例については、後述する。
ステップS33の処理が終了すると、ステップS17の処理が終了する。そして、処理は上述した図9のステップS18へ進む。
(速度態様の設定処理)
上述したステップS31における「個別楽曲関連情報の出力態様の速度態様の設定処理」について、説明する。
この「個別楽曲関連情報の出力態様の速度態様の設定処理」は、図14に示されるように、まず、ステップS41において、処理制御ユニット110が、楽曲のテンポ(単位:Beats Per Minute)が第1所定値以下であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS41:Y)には、処理はステップS42へ進む。ステップS42では、処理制御ユニット110が、個別楽曲関連情報の出力音声の速度を通常の話速より遅い第1速度に設定する。ステップS42の処理が終了すると、ステップS31の処理が終了する。そして、処理は上述した図13のステップS32へ進む。
ステップS41における判定の結果が否定的であった場合(ステップS41:N)には、処理はステップS43へ進む。ステップS43では、処理制御ユニット110が、楽曲のテンポが第2所定値以下であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS43:Y)には、処理はステップS44へ進む。ステップS44では、処理制御ユニット110が、個別楽曲関連情報の出力音声の速度を通常の話速である第2速度に設定する。ステップS44の処理が終了すると、ステップS31の処理が終了する。そして、処理は上述した図13のステップS32へ進む。
一方、ステップS43における判定の結果が否定的であった場合(ステップS43:N)には、処理はステップS45へ進む。ステップS45では、処理制御ユニット110が、個別楽曲関連情報の出力音声の速度を通常の話速よりも速い第3速度に設定する。ステップS45の処理が終了すると、ステップS31の処理が終了する。そして、処理は上述した図13のステップS32へ進む。
ここで、第1所定値及び第2所定値、並びに、第1速度、第2速度及び第3速度は、楽曲のテンポに応じた速度で個別楽曲関連情報の音声出力を行う観点から、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
ここで、図13のステップS32の処理に際して、本実施例では、図15に示されるように、特定された楽曲の雰囲気が「落ち着いた雰囲気」のときには、処理制御ユニット110は、個別楽曲関連情報の出力音声の周波数を低めに設定し、個別楽曲関連情報の出力音声のイントネーションを通常にし、個別楽曲関連情報の出力音声の最後をやや弱くするように設定する。なお、楽曲の雰囲気が「落ち着いた雰囲気」のときに設定する、これらの設定値は、個別楽曲関連情報の出力音声に当り、「落ち着いた雰囲気」を演出することができるように、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
また、本実施例では、特定された楽曲の雰囲気が「標準的な雰囲気」のときには、処理制御ユニット110は、個別楽曲関連情報の出力音声の周波数を標準に設定し、個別楽曲関連情報の出力音声のイントネーションを通常にし、個別楽曲関連情報の出力音声の最後に強弱の変化をさせないようにするように設定する。ここで、楽曲の雰囲気が「標準的な雰囲気」のときに設定する、これらの設定値は、個別楽曲関連情報の出力音声に当り、「標準的な雰囲気」を演出することができるように、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
また、本実施例では、特定された楽曲の雰囲気が「ノリのよい雰囲気」のときには、処理制御ユニット110は、個別楽曲関連情報の出力音声の周波数を高めに設定し、個別楽曲関連情報の出力音声のイントネーションを上がり調子にし、個別楽曲関連情報の出力音声の最後にやや強くするように設定する。ここで、楽曲の雰囲気が「ノリのよい雰囲気」のときに設定する、これらの設定値は、個別楽曲関連情報の出力音声に当り、「ノリのよい雰囲気」を演出することができるように、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
また、図13のステップS33の処理に際して、本実施例では、図16に示されるように、利用者がジャンル1の初心者に区分されているときには、処理制御ユニット110は、個別楽曲関連情報の出力音声の速度を、ステップS31で設定された速度よりも第1所定速度分だけ遅い速度に設定する。また、利用者がジャンル1の中級者又は上級者に区分されるときには、処理制御ユニット110は、ステップS31で設定された速度を、そのまま個別楽曲関連情報の速度に決定する。
また、本実施例では、利用者がジャンル2の初心者に区分されているときには、処理制御ユニット110は、個別楽曲関連情報の出力音声の速度を、ステップS31で設定された速度よりも第1所定速度分だけ遅い速度に設定する。また、利用者がジャンル2の中級者又は上級者に区分されるときには、処理制御ユニット110は、ステップS31で設定された速度を、そのまま個別楽曲関連情報の速度に決定する。
また、本実施例では、利用者がジャンル3の初心者に区分されているときには、処理制御ユニット110は、個別楽曲関連情報の出力音声の速度を、ステップS31で設定された速度よりも第1所定速度分だけ遅い速度に設定する。また、利用者がジャンル3の中級者に区分されるときには、処理制御ユニット110は、ステップS31で設定された速度を、そのまま個別楽曲関連情報の速度に決定する。さらに、利用者がジャンル3の上級者に区分されているときには、個別楽曲関連情報の出力音声の速度を、ステップS31で設定された速度よりも第2所定速度分だけ速い速度に設定する。
ここで、第1所定速度及び第2所定速度は、利用者のジャンルに対する習熟度に合わせつつ、楽曲のテンポに応じた速度で個別楽曲関連情報の音声出力を行う観点から、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
《出力タイミングの決定処理》
上述したステップS18における「個別楽曲関連情報の出力タイミングの決定処理」について、説明する。以下では、再生される楽曲については、間奏区間は十分長く、間奏区間の時間長は、個別楽曲関連情報の出力時間長よりも長いものとする。
この「個別楽曲関連情報の出力タイミングの決定処理」は、図17に示されるように、まず、ステップS51において、楽曲中にボーカル区間があるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS51:N)には、処理はステップS52へ進む。ステップS52では、処理制御ユニット110が、個別楽曲関連情報の出力タイミングを、楽曲コンテンツの再生開始から第1所定時間後に設定する。ここで、第1所定時間は、例えば、3秒であり、利用者が再生されている楽曲についての関連情報を知りたいという要望に応える観点から、経験等に基づいて、予め定められる。
ステップS52の処理が終了すると、ステップS18の処理が終了する。そして、処理は上述した図9のステップS19へ進む。
一方、ステップS51における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS51:Y)には、処理はステップS53へ進む。ステップS53では、処理制御ユニット110が、「非ボーカル区間への設定処理」を行う。
(非ボーカル区間への設定処理)
ステップS53における「非ボーカル区間への設定処理」について、説明する。
この「非ボーカル区間への設定処理」は、図18に示されるように、まず、ステップS61において、処理制御ユニット110が、個別楽曲関連情報の出力時間長TSPと第2所定時間αとの合計時間が、楽曲の非ボーカル区間であるイントロ区間の時間長TINTROより短いか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS61:Y)には、処理はステップS62へ進む。ステップS62では、処理制御ユニット110が、イントロ区間に個別楽曲関連情報の出力区間を設定する。本実施例では、個別楽曲関連情報の出力区間の終了の後、第2所定時間αの経過後に、楽曲のボーカル区間が開始されるように、個別楽曲関連情報の出力区間を設定する。
ここで、第2所定時間は、例えば、2秒であり、個別楽曲関連情報の音声出力が終了した後、ワンテンポをおいてからボーカル区間を開始させることで、再生される楽曲の演出効果を高めるとの観点から、経験等に基づいて、予め定められる。
ステップS62の処理が終了すると、ステップS53の処理が終了する。こうしてステップS53の処理が終了すると、上述した図17のステップS18が終了する。そして、処理は上述した図9のステップS19へ進む。
一方、ステップS61における判定の結果が否定的であった場合(ステップS61:N)には、処理はステップS63へ進む。ステップS63では、処理制御ユニット110が、個別楽曲関連情報の出力時間長TSPが楽曲の非ボーカル区間であるアウトロ区間の時間長TOUTROより短いか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS63:Y)には、処理はステップS64へ進む。ステップS64では、処理制御ユニット110が、アウトロ区間に個別楽曲関連情報の出力区間を設定する。そして、処理制御ユニット110が、上述したステップS23において決定した個別定型文が「定型文1」であった場合には、語尾を過去形に変更する。すなわち、処理制御ユニット110は、実際に採用する個別定型文を、『「Y(作製年)」年の作品で、「A(アーティスト名)」の「S(楽曲名)」でした。』とする。
アウトロ区間に個別楽曲関連情報の出力区間を設定されると、ステップS64の処理が終了する。こうしてステップS64の処理が終了すると、ステップS53の処理が終了し、上述した図17のステップS18の処理が終了する。そして、処理は上述した図9のステップS19へ進む。
ステップS63における判定の結果が否定的であった場合(ステップS63:N)には、処理はステップS65へ進む。ステップS65では、処理制御ユニット110が、間奏区間に個別楽曲関連情報の出力区間を設定する。
間奏区間に個別楽曲関連情報の出力区間を設定されると、ステップS65の処理が終了する。こうしてステップS65の処理が終了すると、ステップS53の処理が終了し、上述した図17のステップS18の処理が終了する。そして、処理は上述した図9のステップS19へ進む。
<楽曲関連情報の出力処理>
以上のようにして楽曲再生計画が作成されると、楽曲関連情報の出力処理が行われる。楽曲関連情報の出力処理の作成処理に際しては、図19に示されるように、まず、ステップS71において、処理制御ユニット110が、総括楽曲関連情報の出力制御を行う。かかる総括楽曲関連情報の出力制御に際して、処理制御ユニット110は、総括楽曲関連情報に対応する音声再生データを生成する。そして、処理制御ユニット110は、生成されたデータを音出力ユニット140へ送る。この結果、音出力ユニット140から総括楽曲関連情報に対応する音声が再生出力される。
次に、ステップS72において、楽曲音データに所定の音質調整処理等を施した楽曲再生処理を開始し、内部のタイマをスタートさせる。この後、処理はステップS73へ進む。
ステップS73では、処理制御ユニット110が、音声再生計画に従って、個別楽曲関連情報の出力タイミングとなったか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS73:N)には、ステップS73の処理が繰り返される。
個別楽曲関連情報の出力タイミングとなり、ステップS73における判定の結果が肯定的になると(ステップS73:Y)、処理はステップS74へ進む。ステップS74では、処理制御ユニット110が、音声再生計画に従った出力態様で、個別楽曲関連情報から音声再生データを生成する。そして、処理制御ユニット110は、楽曲再生データ及び音声再生データを音出力ユニット140へ送る。
この結果、音出力ユニット140から、楽曲再生データに基づく楽曲音が再生出力されるとともに、音声再生計画に従った出力態様での個別楽曲関連情報の再生音声が重畳されて出力される。
次に、ステップS75において、処理制御ユニット110が、個別楽曲関連情報の音声再生計画が終了したか否かを判定する。ステップS75における判定の結果が否定的であった場合(ステップS75:N)には、処理はステップS73へ戻る。以後、個別楽曲関連情報の音声再生計画が終了するまで、ステップS73〜S75の処理が繰り返される。そして、個別楽曲関連情報の音声再生計画が終了し、ステップS75における判定の結果が肯定的となると(ステップS75:Y)、楽曲関連情報の出力処理が終了する。
以上説明したように、本実施例では、処理制御ユニット110が、時期、位置又は車両関連情報(搭乗者構成又は車両の種類)に基づき楽曲を選択して、プレイリストを作成する。引き続き、処理制御ユニット110が、プレイリストに列挙された楽曲ごとの属性情報に含まれるジャンル情報に基づいて、楽曲の雰囲気を特定し、記憶ユニット120に予め用意されている複数の個別定型文の中から、特定された楽曲の雰囲気に適合した一の個別定型文を選択する。そして、処理制御ユニット110は、選択された一の個別定型文に、楽曲の作製年、楽曲名、アーティスト名等の属性情報の内容を含めた個別楽曲関連情報を生成する。このため、楽曲ごとの雰囲気に合った個別楽曲関連情報を生成することができる。
このため、本実施例によれば、時期、位置又は車両関連情報に基づき選択された楽曲ごとの雰囲気に合った個別楽曲関連情報を生成することができる。したがって、本実施例によれば、再生される楽曲ごとの演出効果を高めるための個別楽曲関連情報を出力することができる。
また、本実施例では、処理制御ユニット110が、時期、位置又は車両関連情報に基づき選択された楽曲全体に共通する総括楽曲関連情報を生成する。そして、処理制御ユニット110が、選択された楽曲の再生に先立って、総括楽曲関連情報を出力させる制御を行う。このため、選択された楽曲の再生に先立って、選択された楽曲全体に共通する情報を利用者に提供することができる。
また、本実施例では、特定された楽曲の雰囲気に加えて、利用者の楽曲に対する習熟度にも適合した一の個別定型文を選択する。このため、楽曲ごとの雰囲気に合わせつつ、利用者の習熟度に応じた個別楽曲関連情報を生成することができる。
また、本実施例では、処理制御ユニット110が、楽曲ごとの属性情報及び特徴情報に基づいて、個別楽曲関連情報の出力音声の速度態様、高低音態様、イントネーション態様、及び、強弱態様を変化させる制御を行う。このため、楽曲ごとの雰囲気に合った出力態様で、個別楽曲関連情報の音声出力を行うことができる。
また、本実施例では、楽曲の属性情報及び特徴情報に加えて、利用者の楽曲に対する習熟度に更に基づいて、個別楽曲関連情報の出力音声の速度態様を変化させる制御を行う。このため、楽曲の雰囲気に合わせつつ、利用者の習熟度に応じた出力態様で、個別楽曲関連情報の音声出力を行うことができる。
さらに、本実施例では、処理制御ユニット110が、個別楽曲関連情報の出力時間長及び楽曲の非ボーカル区間の時間長の関係に基づいて、個別楽曲関連情報の出力区間を非ボーカル区間に設定する。このため、個別楽曲関連情報の音声出力と楽曲におけるボーカルの音声出力とが重ならないようにして、個別楽曲関連情報の音声やボーカルの音声が聞き取れなくなることを防止しつつ、再生出力される楽曲の演出効果を高めることができる。
[実施例の変形]
本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば、上記の実施例で例示した着目項目及びキーワードに加えて又は代えて、時期又は位置に基づく楽曲選択のために、他の着目項目、又は、他のキーワードを採用するようにしてもよい。
上述の車両関連情報に基づく楽曲選択のための他の着目項目として、上記の実施例において例示した車両の搭乗者の構成及び車両の種類に代えて、又は、加えて、走行状況情報(「渋滞」、「高速道」、「長時間運転」等)、目的地属性情報(「遊園地」、「自宅」等)等を採用することができる。こうした車両関連情報のうち、走行状況情報及び目的地属性情報は、例えば、車両に搭載されているナビゲーション装置から取得するようにすることができる。この場合には、処理制御ユニットが、当該ナビゲーション装置から、走行状況情報、目的地属性情報等を取得可能に構成される。
なお、記憶ユニット内の楽曲それぞれのキーワード情報に、他の着目項目に対応するキーワードが含まれるようにする。例えば、着目項目として走行状況情報を採用する場合には、楽曲それぞれのキーワード情報に、「渋滞」、「高速道」、「長時間運転」等が適宜含まれるようにする。また、着目項目として目的地属性情報を採用する場合には、楽曲それぞれのキーワード情報に、「遊園地」、「自宅」等が適宜含まれるようにする。
そして、走行状況情報が着目項目として指定されたとき、処理制御ユニットが、例えば、ナビゲーション装置から、現時点における走行状況情報(「渋滞」、「高速道」、「長時間運転」等)を取得し、取得結果をキーワードとして特定する。引き続き、処理制御ユニットが、特定されたキーワードを利用して、記憶ユニット内の楽曲コンテンツ情報を検索し、当該キーワードに該当する楽曲を選択する。次に、処理制御ユニットは、選択された楽曲に対応する楽曲コンテンツ識別子を再生順に列挙したプレイリストを作成する。
また、目的地属性情報が着目項目として指定されたとき、処理制御ユニットが、例えば、ナビゲーション装置から、現時点における目的地属性情報(「遊園地」、「自宅」等)を取得し、取得結果をキーワードとして特定する。引き続き、処理制御ユニットが、特定されたキーワードを利用して、記憶ユニット内の楽曲コンテンツ情報を検索し、当該キーワードに該当する楽曲を選択する。次に、処理制御ユニットは、選択された楽曲に対応する楽曲コンテンツ識別子を再生順に列挙したプレイリストを作成する。
また、上記の実施例では、1個の着目項目に基づくプレイリストの作成を例示したが、複数の着目項目の組み合わせに基づくプレイリストの作成ができるようにしてもよい。
また、上記の実施例では、着目項目(着目項目が「移動体関連情報」の場合には、さらに、着目項目の詳細情報)の指定に基づいて、キーワードを特定するようにした。これに対し、入力ユニットに入力された任意の時期又は任意の位置の着目項目(着目項目が「移動体関連情報」の場合には、必要に応じて、さらに、着目項目の詳細情報)の指定に基づいて、キーワードを特定するようにしてもよい。
さらに、入力ユニットに入力された時期、位置又は車両関連情報に関連する任意のキーワードに対応する再生楽曲のプレイリストを作成するようにしてもよい。
また、上記の実施例では、現在時期、現在位置及び車両関連情報(搭乗者の構成及び車両の種類)を着目項目として、キーワードを特定し、プレイリストを作成するようにした。これに対し、現在時期、現在位置及び車両関連情報(搭乗者の構成及び車両の種類)に代えて、又は、加えて、現時点の周辺地域の天候を着目項目とし、キーワードを特定し、プレイリストを作成するようにしてもよい。また、楽曲それぞれのキーワード情報に、天候(「晴れ」、「曇り」、「雨」、「雪」等)が含まれるようにする。
この場合には、処理制御ユニットが、無線通信による外部サーバとの通信により現在位置が属する周辺地域の天候(「晴れ」、「曇り」、「雨」、「雪」等)を取得する機能を有するように構成する。また、記憶ユニット内の楽曲それぞれのキーワード情報に、天候(「晴れ」、「曇り」、「雨」、「雪」等)が含まれるようにする。
そして、現時点の周辺地域の天候が着目項目として指定されたとき、処理制御ユニットが外部サーバとの通信により現在位置が属する周辺地域の天候を取得する。引き続き、処理制御ユニットが、取得された周辺地域の天候をキーワードとして特定する。こうしてキーワードを特定すると、処理制御ユニットが、特定されたキーワードを利用して、記憶ユニット内の楽曲コンテンツ情報を検索し、当該キーワードに該当する楽曲を選択する。次に、処理制御ユニットは、選択された楽曲に対応する楽曲コンテンツ識別子を再生順に列挙したプレイリストを作成する。
なお、入力ユニットに入力された天候に関連する任意のキーワードに対応する再生楽曲のプレイリストを作成するようにしてもよい。
また、上記の実施例では、楽曲の属性情報に含まれるジャンル情報に基づいて、楽曲の雰囲気を特定した。これに対し、楽曲の曲調情報に基づいて楽曲の雰囲気を特定するようにしてもよい。また、ジャンル情報及び曲調情報の双方に基づいて、楽曲の雰囲気を特定するようにしてもよい。
また、上記の実施例では、楽曲のジャンル情報に基づいて、個別楽曲関連情報の出力態様を制御するようにした。これに対し、楽曲の曲調情報に基づいて個別楽曲関連情報の出力態様を制御するようにしてもよい。また、ジャンル情報及び曲調情報の双方に基づいて、個別楽曲関連情報の出力態様を制御するようにしてもよい。
また、上記の実施例では、個別楽曲関連情報の出力態様として、個別楽曲関連情報の出力音声の速度態様、高低音態様、イントネーション態様、及び、強弱態様を変化させる制御を行うことにした。これに対し、これらの態様のうちから任意に選択された一又は複数の態様について、個別楽曲関連情報の出力制御を行うようにしてもよい。
上記の実施例では、個別楽曲関連情報の出力時間長と設定された所定時間との合計時間が、楽曲の非ボーカル区間であるイントロ区間の時間長より短い場合には、個別楽曲関連情報の出力区間をイントロ区間に設定した。これに対し、楽曲のイントロが非常に特徴的(例えば、イントロでギターのリフレインが特徴的)で、個別楽曲関連情報の出力区間をイントロ区間に設定すると、楽曲の雰囲気を損なう可能性があるときには、イントロ区間以外の前記楽曲の非ボーカル区間に、個別楽曲関連情報の出力区間を設定するようにしてもよい。
また、上記の実施例では、楽曲の属性情報には、楽曲コンテンツの作製年情報、楽曲名情報、アーティスト名情報、ジャンル情報が含まれるようにしたが、更に、楽曲が再生されているコマーシャル情報やテレビ番組の主題歌情報等が含まれるようにしてもよい。この場合には、楽曲が再生されているコマーシャル情報やテレビ番組を、個別楽曲関連情報に含めるようにすることができる。
また、上記の実施例では、利用者の習熟度を判別する楽曲の種別として、楽曲のジャンルを採用した。これに対し、利用者の習熟度を判別する楽曲の種別を、楽曲の作製年とし、利用者の楽曲の作製年代に対する習熟度に基づいて、楽曲関連情報の出力態様を変化させる制御を行うようにしてもよい。また、利用者の習熟度を判別する楽曲の種別を、洋楽と邦楽とに区別し、利用者の楽曲の洋楽及び邦楽に対する習熟度に基づいて、楽曲関連情報の出力態様を変化させる制御を行うようにしてもよい。
また、上記の実施例では、非ボーカル区間情報を、楽曲の特徴情報に含めることにした。これに対し、楽曲の属性情報に、非ボーカル区間情報を含めてもよいし、又、楽曲の特徴情報及び楽曲の属性情報の双方に、非ボーカル区間情報を含めるようにしてもよい。
また、上記の実施例については、上述した実施形態に対する変形と同様の変形を適宜施すことができる。