JP6857976B2 - 成長ホルモン受容体発現向上剤及びこれを含む組成物 - Google Patents

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本発明は成長ホルモンの応答反応を向上させる技術に関する。
成長ホルモン(growth hormone,GH)とは、191個のアミノ酸からなるペプチドホルモンであり、脳下垂体前葉の成長ホルモン分泌細胞から分泌される。分泌された成長ホルモンは血液によって全身に運ばれ、標的器官に直接的または間接的に作用する。
成長ホルモンには、成長に関する作用と代謝をコントロールする作用があり、成長ホルモンの現在の用途およびその可能性は変化に富み、多様であることが知られている。具体的な効果には、肝・骨・筋肉・性腺等の多くの臓器に対する細胞増殖、筋組織の成長、皮膚厚の増加、ハリと潤いのある皮膚の生成、表皮細胞のターンオーバー改善、軟骨形成の促進、骨形成の促進、骨密度増加、軟骨細胞の分化促進、骨折修復の促進、LDL(low−density lipoprotein,低比重リポたんぱく質)低下、HDL(high−density lipoprotein,高比重リポたんぱく質)増加、糖や脂質の体脂肪の減少、免疫機能の強化および維持、感覚機能(例えば、聴覚、視覚、嗅覚および味覚)の維持、創傷治癒の促進、心臓の拍出力の強化、視力の改善、記憶力の改善、肝臓からのグルコース放出、インスリンに対する拮抗作用、カルシウムの消化管吸収促進、性成熟促進作用、性的能力の維持、心理面での健康感の維持、健康感や意欲の改善、活力を高める、グルココルチコイドの異化副作用の防止、肝細胞におけるIGF−1産生促進等が挙げられ、身体にとって様々なプラスの効果を発揮する(特許文献1、2)。
成長ホルモン製剤としては、遺伝子組み換え技術により合成された遺伝子組み換え成長ホルモンとして、「ソマトロピンBS皮下注射「サンド」」(サンド株式会社)、「グロウジェクト(登録商標)BC注射用8mg」(JCRファーマ株式会社)、「サイゼン(登録商標)」(富士フィルムファーマ株式会社)等が既に販売されている。
成長ホルモンの分泌を促進する成分としては、アルギニン、L−3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン(L−DOPA)、グルカゴン、バソプレッシン、インシュリン等があることが知られている(特許文献3)。
また、乳由来の塩基性たんぱく質画分(特許文献4)、食物繊維等のプレバイオティクスや有胞子乳酸菌糖のプロバイオティクス(特許文献5)、大豆蛋白由来ペプチド(特許文献6)、乳酸菌発酵で得られるγ―アミノ酪酸(特許文献7)等が、成長ホルモンの分泌を促進する成分であることが知られている。
さらに、D−アラニル−3−(ナフタレン−2−イル)−D−アラニル−L−アラニル−L−トリプトフィル−D−フェニルアラニル−L−リジンアミド、L−ヒスチジル−2−メチル−D−トリプトフィル−L−アラニル−L−トリプトフィル−D−フェニルアラニル−L−リジンアミド、L−アラニル−L−ヒスチジル−3−(ナフタレン−2−イル)−D−アラニル−L−アラニル−L−トリプトフィル−D−フェニルアラニル−L−リジンアミド、L−ヒスチジル−D−トリプトフィル−L−アラニル−L−トリプトフィル−D−フェニルアラニル−L−リジンアミド、およびこれらの塩、D−アラニル−3−(ナフタレン−2−イル)−D−アラニル−L−アラニル−L−トリプトフィル−D−フェニルアラニル−L−リジンアミド二塩酸塩等の、アミノ酸残基またはアミノ酸誘導体残基あるいはその両方を3〜10個有するペプチドまたはその塩が、成長ホルモン分泌促進作用を有していることが知られている(特許文献8)。
特開2011−13216号公報 特公表2006−502162号公報 特開2008−150340号公報 WO08/111573号公報 特開2007−131541号公報 特開2006−347946号公報 特開2004−269361号公報 特開平10−045619号公報
成長ホルモンはその受容体に結合することによってその生理作用を発揮する。そのため、リガンドである成長ホルモンの分泌量が一定であっても、その受容体の発現量を向上させることによって成長ホルモンの応答反応を向上させることができる。そこで、本発明は成長ホルモンの受容体の発現を向上する新規の技術を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明は、ヒルガオ科(Convolvulaceae)のアサガオカラクサ属植物(Evolvulus)の抽出物からなる成長ホルモン受容体発現向上剤である。本発明は優れた成長ホルモン受容体発現向上効果を有する。
本発明の好ましい形態では、アサガオカラクサ属植物がアサガオカラクサ (Evolvulus alsinoides L.)である。
本発明の成長ホルモン受容体発現向上剤は、細胞増殖の促進、コラーゲン産生促進及び/又は表皮細胞のターンオーバー改善のために用いられることが好ましい。
また、本発明は上述の成長ホルモン受容体発現向上剤を有効成分として含む、成長ホルモン受容体発現向上用組成物にも関する。本発明の組成物は優れた成長ホルモン受容体発現向上効果を有する。
本発明の好ましい形態では、成長ホルモン及び成長ホルモン分泌向上作用を有する成分からなる群から選ばれる1種又は2種以上の成分を含む。
このような形態の組成物は、成長ホルモンの応答作用を相乗的に惹起することができる。
本発明の成長ホルモン受容体発現向上用組成物は、外用組成物又は経口組成物の形態とすることが好ましい。
また、本発明の成長ホルモン受容体発現向上用組成物を経口組成物とする場合には、食品組成物の形態とすることが好ましい。
本発明は優れた成長ホルモン受容体の発現向上効果を有する。また、好ましい形態の本発明は成長ホルモン応答反応をより強く惹起することができる。
UVAを照射した線維芽細胞における成長ホルモン受容体のmRNAの発現量を表す棒グラフである。 アサガオカラクサ抽出物を添加しない、および添加した場合の線維芽細胞の免疫染色後の顕微鏡写真である(図面代用写真)。 アサガオカラクサ抽出物を添加しない、および添加した場合の表皮角化細胞の免疫染色後の顕微鏡写真である(図面代用写真)。 アサガオカラクサ抽出物及び成長ホルモンを添加した線維芽細胞におけるI型コラーゲンのmRNAの発現量を表す棒グラフである。 アサガオカラクサ抽出物及び成長ホルモンを添加した表皮角化細胞における細胞数を表す棒グラフである。
本発明の成長ホルモン受容体発現向上剤は、ヒルガオ科(Convolvulaceae)のアサガオカラクサ属植物(Evolvulus)の抽出物からなる。
アサガオカラクサ属植物(Evolvulus)としては、アサガオカラクサ(Evolvulus alsinoides L.)、シロガネカラクサ(Evolvulus boninensis)、マルバアサガオカラクサ(Evolvulus rotundifolia)、エボルブラス グロメラタス(Evolvulus glomeratus)、エボルブラス アルシノイデス バー グリセバチアヌス(Evolvulus alsinoides var grisebachianus)、エボルブラス ピロサス(Evolvulus pilosus)、エボルブラス アルブスキュラ カナス(Evolvulus arbuscula ssp. Canus)、エボルブラス ヌムラリアス(Evolvulus nummularius)、エボルブラス セリセウス バー ホロセリセウス(Evolvulus serisceus var holosericeus)などを用いることができるが、アサガオカラクサ(Evolvulus alsinoides L.)を用いることが特に好ましい。
前記植物の抽出物は、日本において自生又は生育された植物、漢方生薬原料などとして販売される日本産のものを用い抽出物を作製することもできるし、丸善株式会社などの植物抽出物を扱う会社より販売されている市販の抽出物を購入し、使用することもできる。
抽出する植物体の部位としては、特に限定されないが全草が好ましい。
抽出物の形態としては、溶媒抽出物又はその溶媒除去物が好ましく例示できる。抽出溶媒としては、極性溶媒が好ましく例示できる。このような極性溶媒としては、例えば、水、エタノール、メタノール、1,3−ブタンジオール、プロピレングリコールなどのアルコール類、酢酸エチルや蟻酸メチルなどのエステル類、アセトンやメチルエチルケトンなどのケトン類、クロロホルムや塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素類、アセトニトリル等のニトリル類、ジエチルエーテルやテトラヒドロフランなどのエーテル類から選ばれる1種乃至は2種以上が好ましく例示できる。
これらの内、さらに好ましいものは、水及び/又はアルコール類である。特に好ましい溶媒は、50%エタノールである。
抽出にあたっては、植物体又はその加工物に1〜10倍量の溶媒を加え、室温であれば数日、沸点付近の温度であれば数時間浸漬することが好ましい。溶媒による抽出後、不溶物を濾過などで除去し、必要に応じて減圧濃縮や凍結乾燥により溶媒を除去することができる。
本発明の成長ホルモン受容体発現向上剤は任意成分と適宜混合し組成物、特に好ましくは外用組成物又は経口組成物の形態とすることができる。
外用組成物としては化粧料、医薬部外品、医薬品などが好適に例示でき、本発明の効果を損ねない限度において、通常使用される任意成分を含有することもできる。このような任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボカド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類等の油剤類;脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコール、グリセリン、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、2,4−ヘキサンジオール等の多価アルコール類;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤;桂皮酸系紫外線吸収剤;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類フェノキシエタノール等の抗菌剤などが好ましく例示できる。
外用組成物における前記植物抽出物の濃度は、固形分として、好ましくは0.0001〜1質量%であり、より好ましくは0.001〜0.5質量%である。
経口組成物としては、例えば、菓子やパン、麺などの一般食品、ドリンク製剤、カプセル剤や錠剤の形態をとる健康増進の目的を有する食品群(例えば、特定保健用食品等)、顆粒剤、粉末剤、カプセル剤や、錠剤の形態をとる経口投与医薬品等が例示できる。
経口組成物の形態とする場合においては、許容される任意成分を含有することができる。このような任意成分としては、食品であれば、塩、砂糖、グルタミン酸ナトリウム、イノシン酸ナトリウム、酢等の調味成分、着色成分、フレーバー等の矯臭成分、増粘剤、乳化・分散剤、保存料、安定剤、各種ビタミン類等が好適に例示でき、健康増進の目的を有する食品群や医薬品であれば、結晶セルロース、乳糖等の賦形剤、アラビヤガムやヒドロキシプロピルセルロース等の結合剤、クロスカルメロースナトリウム、デンプン等の崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤、矯味、矯臭剤、着色剤、各種ビタミン類等が好ましく例示できる。これらを常法に従って処理することにより、本発明の経口投与組成物を製造することができる。
経口組成物における前記植物の抽出物の含有量は、固形分として、好ましくは0.01〜100質量%、より好ましくは0.1〜50質量%とすることができる。
また、固形分として前記植物の抽出物を1日あたり1〜200mgを1回又は数回に分けて飲用する形態とすることが好ましい。
本発明の組成物は、さらに成長ホルモン及び成長ホルモン分泌向上作用を有する成分からなる群から選ばれる1種又は2種以上の成分を含む実施の形態とすることが好ましい。このような形態とすることにより成長ホルモン応答反応を相乗的に増強することができる。
成長ホルモンとしては、天然の抽出物でも良く、遺伝子組み換えにより合成したものでもよい。
成長ホルモン分泌向上作用を有する成分としては、生体に適用することにより成長ホルモンの分泌を向上させる作用を有する成分であれば特に制限されない。このような作用を有する成分としては、例えばアルギニン、L−3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン(L−DOPA)、グルカゴン、バソプレッシン、インシュリン、乳由来の塩基性タンパク質画分、食物繊維等のプレバイオティクスや有胞子乳酸菌等のプロバイオティクス、大豆蛋白由来ペプチド、乳酸菌発酵で得られるγ−アミノ酪酸が挙げられる。また、アミノ酸残基またはアミノ酸誘導体残基あるいはその両方を3〜10個有するペプチドまたはその塩として、D−アラニル−3−(ナフタレン−2−イル)−D−アラニル−L−アラニル−L−トリプトフィル−D−フェニルアラニル−L−リジンアミド、L−ヒスチジル−2−メチル−D−トリプトフィル−L−アラニル−L−トリプトフィル−D−フェニルアラニル−L−リジンアミド、L−アラニル−L−ヒスチジル−3−(ナフタレン−2−イル)−D−アラニル−L−アラニル−L−トリプトフィル−D−フェニルアラニル−L−リジンアミド、L−ヒスチジル−D−トリプトフィル−L−アラニル−L−トリプトフィル−D−フェニルアラニル−L−リジンアミド、およびこれらの塩、D−アラニル−3−(ナフタレン−2−イル)−D−アラニル−L−アラニル−L−トリプトフィル−D−フェニルアラニル−L−リジンアミド二塩酸塩等を例示できる。
本発明の成長ホルモン受容体発現向上剤は、細胞増殖、コラーゲン産生促進及び/又は表皮細胞のターンオーバー改善のために用いられることが好ましい。より具体的には、肝・骨・筋肉・性線等の多くの臓器に対する細胞増殖、神経幹細胞の増殖、軟骨形成の促進、軟骨細胞の分化促進、骨形成の促進、骨密度増加、皮膚組織の修復、創傷治癒の促進、火傷の治療、皮膚代謝の改善、皮膚厚の増加、肌の弾性の増加、肌のうるおいの増加、抗老化、抗炎症、たんぱく質合成促進による筋肉発達、糖や脂質の代謝促進による体脂肪の減少、体温上昇、免疫機能の強化、カルシウムの消化管吸収促進、糖や脂質の代謝促進などのために用いることができる。
また、本発明の成長ホルモン受容体発現向上剤は、LDL低下、HDL増加、体脂肪の減少、視力の改善、記憶力の改善、肝臓からのグルコール放出、心理面での健康感の維持、健康感や意欲の改善、活力を高める、感覚機能の維持、肝細胞におけるIGF−1産生促進、成長ホルモン分泌不全症の治療、動脈硬化の予防、心臓病の治療、ジストロフィーの治療、散在性胃出血及び偽関節の治療、下垂体性小人症の治療、血小板減少、骨折による萎縮の治療、短腸症候群の治療、過敏性腸症候群、炎症性腸症候群、潰瘍性大腸炎の治療、成長ホルモン不全症の治療、慢性閉塞性肺疾患の治療、プラダーウィリ症候群およびターナー症候群関連の治療、子宮内成長遅延、副腎皮質機能亢進およびクッシング症候群の治療、ヌーナン症候群、統合失調症、精神分裂病、うつ病、認知症およびアルツハイマー病の治療、肺機能障害と人工呼吸器依存に関連する異下作用の抑制、慢性透析成人、癌やAIDS等の慢性疾患によるタンパク損失と悪質液の軽減、サルコペニアの治療、心臓におけるインスリン抵抗性の治療、睡眠の質の改善およびレム睡眠の増加とレム睡眠潜時の減少による老化の相対低ソマトトロピン症の治療、低体温の治療等のために用いることもできる。
<植物抽出物の調製>
アサガオカラクサ(Evolvulus alsinoides L.)の乾燥した全草100gに対して50%エタノール1Lで室温にて10日間抽出し、減圧濃縮後、凍結乾燥して、その乾固物を70%エタノールに5%濃度に溶解し、これを被験試料とした。
<試験例1>
線維芽細胞を24ウェルプレートに2.0×10 cells/wellで播種した。24時間後、表1及び図1に示す強度でUVAを照射した。照射から18時間後、mRNAを回収しRT−PCR法により成長ホルモン受容体のmRNAの発現量を測定した。結果を表1及び図1に示す。
Figure 0006857976
表1及び図1に示す通り、成長ホルモン受容体の発現量はUVAの照射量に比例して低減した。
<試験例2>
線維芽細胞を4ウェルチャンバースライドに7.0×10 cells/wellで播種した。このとき同時に、アサガオカラクサ抽出物を最終濃度が0.04%となるように培地に添加した(対照には抽出溶媒のみを添加した)。24時間後回収し、抗成長ホルモン受容体とDAPIを用いて成長ホルモン受容体の免疫染色を行った。結果を図2に示す。
図2に示す通り、アサガオカラクサの抽出物は、優れた成長ホルモン受容体発現向上効果を有する。この結果は、アサガオカラクサの抽出物には成長ホルモンの応答反応を増強する作用があることを示している。
また、試験例1および2の結果は、アサガオカラクサの抽出物には、紫外線による成長ホルモン受容体の発現量減少を抑制する効果を有していることを示唆している。
<試験例3>
表皮角化細胞を8ウェルチャンバースライドに2.1×10 cells/wellで播種した。翌日、アサガオカラクサ抽出物を最終濃度が0.04%となるように培地に添加した(対照には抽出溶媒のみを添加した)。48時間後に回収し、抗成長ホルモン受容体とDAPIを用いて成長ホルモン受容体の免疫染色を行った。結果を図3に示す。
図3に示す通り、アサガオカラクサの抽出物は、優れた成長ホルモン受容体発現向上効果を有する。この結果は、アサガオカラクサの抽出物には成長ホルモンの応答反応を増強する作用があることを示している。
また、試験例1および2の結果は、アサガオカラクサの抽出物には、紫外線による成長ホルモン受容体の発現量減少を抑制する効果を有していることを示唆している。
<試験例4>
線維芽細胞を24穴プレートに7.0×10cells/wellで播種した。24時間後、アサガオカラクサ抽出物を最終濃度が0.04%となるように培地に添加した(対照には抽出溶媒のみを添加した)。24時間後、培地を除去し、成長ホルモンを最終濃度が0.1 IU/Lとなるように添加した培地に置き換えた(成長ホルモン非添加群には培地のみに置き換えた)。さらに24時間後、mRNAを回収し、RT−PCR法によりI型コラーゲン(COL1A1)のmRNA発現量を測定した。結果を表2、図4に示す。
Figure 0006857976
表2および図4に示す通り、アサガオカラクサの抽出物および成長ホルモンを添加した線維芽細胞においては、顕著なI型コラーゲン産生効果が見られた。この結果は、アサガオカラクサの抽出物が線維芽細胞に対して、成長ホルモンとの相乗効果による顕著なI型コラーゲン産生向上効果を発揮することを示している。
<試験例5>
表皮角化細胞を96穴プレートに5.5×10 cells/wellで播種した。24時間後、アサガオカラクサ抽出物を最終濃度が0.04%となるように培地に添加した(対照には抽出溶媒のみを添加した)。24時間後、培地を除去し、成長ホルモンを最終濃度が0.1IU/Lとなるように添加した培地に置き換えた(成長ホルモン非添加群には培地のみに置き換えた)。さらに24時間後、水溶性テトラゾリウム塩(商品名「WST−8」同仁化学研究所製)を発色剤として用いてプレートリーダーによる吸光測定によって細胞数を測定した。結果を表3、図5に示す。
Figure 0006857976
表3および図5に示す通り、アサガオカラクサの抽出物および成長ホルモンを添加した表皮角化細胞において、顕著な細胞増殖促進効果が見られた。この結果は、アサガオカラクサの抽出物が表皮角化細胞に対して、成長ホルモンとの相乗効果による顕著な細胞増殖促進効果を発揮することを示している。
本発明は化粧料、医薬品および食品に応用することができる。

Claims (12)

  1. ヒルガオ科(Convolvulaceae)アサガオカラクサ属(Evolvulus)アサガオカラクサ(Evolvulus alsinoides L.)を極性溶媒で抽出して得た抽出物からなり、
    前記極性溶媒が、水及びアルコールの混合溶液である、成長ホルモン受容体発現向上剤。
  2. 前記アルコールが、エタノール、メタノール、1,3−ブタンジオール及びプロピレングリコールから選ばれる1種乃至は2種以上であることを特徴とする、請求項に記載の成長ホルモン受容体発現向上剤。
  3. 前記アルコールがエタノールである、請求項1に記載の成長ホルモン受容体発現向上剤。
  4. 前記極性溶媒が50%エタノールである、請求項1に記載の成長ホルモン受容体発現向上剤。
  5. 細胞増殖を促進するために用いられることを特徴とする、請求項1〜の何れか一項に記載の成長ホルモン受容体発現向上剤。
  6. コラーゲン産生を促進するために用いられることを特徴とする、請求項1〜の何れか一項に記載の成長ホルモン受容体発現向上剤。
  7. 表皮細胞のターンオーバー改善のために用いられることを特徴とする、請求項1〜の何れか一項に記載の成長ホルモン受容体発現向上剤。
  8. 請求項1〜の何れか一項に記載の成長ホルモン受容体発現向上剤を有効成分として含む、成長ホルモン受容体発現向上用組成物。
  9. 成長ホルモン及び成長ホルモン分泌向上作用を有する成分からなる群から選ばれる1種又は2種以上の成分を含み、
    前記成長ホルモン分泌向上作用を有する成分が、アルギニン、L−3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン(L−DOPA)、グルカゴン、バソプレッシン、インシュリン、乳由来の塩基性タンパク質画分、食物繊維、有胞子乳酸菌、大豆蛋白由来ペプチド、γ−アミノ酪酸、D−アラニル−3−(ナフタレン−2−イル)−D−アラニル−L−アラニル−L−トリプトフィル−D−フェニルアラニル−L−リジンアミド、L−ヒスチジル−2−メチル−D−トリプトフィル−L−アラニル−L−トリプトフィル−D−フェニルアラニル−L−リジンアミド、L−アラニル−L−ヒスチジル−3−(ナフタレン−2−イル)−D−アラニル−L−アラニル−L−トリプトフィル−D−フェニルアラニル−L−リジンアミド、L−ヒスチジル−D−トリプトフィル−L−アラニル−L−トリプトフィル−D−フェニルアラニル−L−リジンアミド、およびこれらの塩、D−アラニル−3−(ナフタレン−2−イル)−D−アラニル−L−アラニル−L−トリプトフィル−D−フェニルアラニル−L−リジンアミド二塩酸塩から選ばれる1種又は2種以上である、請求項に記載の成長ホルモン受容体発現向上用組成物。
  10. 外用組成物である請求項又はに記載の成長ホルモン受容体発現向上用組成物。
  11. 経口組成物である請求項又はに記載の成長ホルモン受容体発現向上用組成物。
  12. 食品組成物である請求項11に記載の成長ホルモン受容体発現向上用組成物。
JP2016136360A 2016-07-08 2016-07-08 成長ホルモン受容体発現向上剤及びこれを含む組成物 Active JP6857976B2 (ja)

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