JP6856520B2 - バッテリモジュール - Google Patents
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Description
図1は、本発明のバッテリモジュールの一実施形態を示す概念図である。
図1におけるバッテリモジュール1は、単電池セル21,22,23,24を複数(本例では、説明の便宜上4つであるとするが、実際には更に多数であり得る)積層した組電池2を有する。単電池セル21,22,23,24は同形同寸の直方体状である。また、単電池セル21,22,23,24は電気的特性についても同仕様である。単電池セル21,22,23,24それぞれは、相対的に外形が最も大きい一対の主面を持つ。単電池セル21,22,23,24は、隣接する単電池セルどうしが互いの対向する主面を合わせるように積層されている。
上述のようにエンドプレート3は全体として剛性を有する直方体状のブロック体であり、詳細には、直方体状の一方の主面31と他方の主面32とが両主面31,32の何れの辺よりも短い間隔となる形態を成している。このようなエンドプレート3に荷重付加手段4の各構成要素が集約的に設けられている。
荷重付加手段4は、液圧を受けて移動し単電池セル24の主面に荷重を付加する受圧移動部材としてのピストン41、ピストン41を組電池2の積層方向に沿って摺動自在に保持する液密保持筒部としてのシリンダ42、シリンダ42に連通するアキュムレータ43をその構成要素として含む。上述の例における受圧移動部材は、通常の概略円筒状体のピストン41であり、これに対応する液密保持筒部も通常の中空筒状体であるシリンダ42である。受圧移動部材及び液密保持筒部がこのような形状をとることは機能上及び製造上の観点から好ましい。しかしながら、受圧移動部材は、通常のピストンの如く概略円筒状体である場合に限られず移動方向に交差する方向の断面が多角形状である場合など種々の形状をとり得る。従って、受圧移動部材に対応する液密保持筒部も、自己の内周側に保持する受圧移動部材の外周形状に応じた種々の内周形状をとり得る。
荷重付加手段4は、更に、シリンダ42及びアキュムレータ43を含む液圧回路40に圧液を供給する圧液供給ポート44及び圧液供給ポート44を封止する封止部材45をその構成要素として含む。
図3は、図1のバッテリモジュールのエンドプレート回りの構成を示す透視図であり、組電池が膨張した場合を示す図である。図3では、作動状態を異にしているが、構成は図2と同じである。このため、図3において図2との対応部は同一の符号を附して示し、構成に関する説明は図2における説明を援用する。
図1において、組電池2を構成する単電池セル21,22,23,24に対して、エンドプレート3に設けられた荷重付加手段4から、ピストン41を通して荷重F1が付加される。この荷重は、図2のばね式アキュムレータである2基のアキュムレータ43,43により、注目時点でのばね432の圧縮量に応じた圧液の圧力に対応する。ばね432はピストン41を介して単電池セル24の一方の主面側を押圧するが、組電池2側からの反力が2基のアキュムレータ43,43の各ばね432,432の弾発力F2,F2と釣り合ったところで平衡状態となる。
また、本実施形態では、荷重付加手段4は、その構成要素であるピストン41、シリンダ42、2基のアキュムレータ43、圧液供給ポート44及び封止部材45をエンドプレート3に含んで構成される。エンドプレート3は剛性を有する直方体状のブロック体である。従って、荷重付加手段4の構成要素を個別に設けて配管で接続するような一般的な構成に比し、圧液が漏れるおそれが少ない。また、剛性を有するブロック体内に液圧回路40を形成しているため、内圧による回路の膨張が少なく、圧液の圧力低下が防止される。更に、荷重付加手段4の各構成要素がエンドプレート3に集約的に設けられるため、小型化が図れる。従って、組電池2全体としての小型化が促進される。
荷重付加手段4は、ピストン41と、ピストン41を積層方向Aに沿って摺動自在に保持するシリンダ42と、シリンダ42と連通するアキュムレータ43,43と、シリンダ42及びアキュムレータ43,43を含む液圧回路40に圧液を供給する圧液供給ポート44と、圧液供給ポート44を封止する封止部材45としてのシールボルト45aを備える。
図4は、本発明の組電池の他の実施形態を示す概念図である。
図4のバッテリモジュール1aは、組電池2、エンドプレート3、ピストン41、シリンダ42、アキュムレータ43,43、圧液供給ポート44や圧液連通路46は図2を参照して説明したものと略同じである。このため、エンドプレート3のこれらの部分については、図2及びこれに関する説明を援用する。
液圧回路40には、更にリリーフバルブ9が設けられている。リリーフバルブ9の開弁圧は単電池セル21,22,23,24(図2)の所定の予圧力に応じて設定される。
従って、本発明の実施形態では、液密保持筒部としてのシリンダ42を含む液圧回路40の液圧を維持するための複雑な機構を要さず、単に閉回路の形態で液圧を維持するため、構造が簡単で小型化が容易である。
このため、液圧回路のアキュムレータに蓄圧するに際し、単電池セル21,22,23,24の所定の予圧力に対応した適切な蓄圧状態に調節するために高度な操作精度を要求されることがない。
例えば、上述した実施形態ではエンドプレートを組電池の積層方向の終端側に設けたが、これに替えて、エンドプレートを始端側に設けても、上述の実施形態と同様の作用効果を奏する。また、エンドプレートを組電池の積層方向の始端側及び終端側の双方に設けてもよい。この場合は、組電池の積層方向の収縮が大きい場合にも容易に応じることができる。
2…組電池
3…エンドプレート
4…荷重付加手段
5…液圧センサ
6…高液圧源
7…開閉弁
8…信号生成部
9…リリーフバルブ
21,22,23,24…単電池セル
40…液圧回路
41…ピストン(受圧移動部材)
42…シリンダ(液密保持筒部)
43…アキュムレータ
44…圧液供給ポート
45…封止部材
45a…シールボルト
45b…ワンウェイバルブ
47…センサ取付部
48…高液圧配管接続部
61…液圧供給口
Claims (5)
- 単電池セルを複数積層した組電池と、
組電池の積層方向の始端側及び終端側の少なくとも何れか一方の側に設けられ、対峙する単電池セルに対して積層方向に沿った荷重を作用させる荷重付加手段と、を備えるバッテリモジュールであって、
前記荷重付加手段は、
液圧を受けて移動する受圧移動部材と、
前記受圧移動部材を前記積層方向に沿って摺動自在に保持する液密保持筒部と、
前記液密保持筒部に連通するアキュムレータと、
前記液密保持筒部及び前記アキュムレータを含む液圧回路に圧液を供給する圧液供給ポートと、
前記圧液供給ポートを封止する封止部材とを備えることを特徴とするバッテリモジュール。 - 前記受圧移動部材、前記液密保持筒部、前記アキュムレータ、前記圧液供給ポート及び前記封止部材は、板状のエンドプレートに設けられていることを特徴とする請求項1に記載のバッテリモジュール。
- 前記封止部材は、ボルト又はワンウェイバルブから構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のバッテリモジュール。
- 前記封止部材はワンウェイバルブであり、前記液圧回路は、自己の液圧を検出する液圧センサを取付けるセンサ取付部を備え、前記ワンウェイバルブは、高圧ポート側を自己の封止圧を超える圧力を供給可能な高液圧源の液圧供給口と開閉弁を介して接続する高液圧配管接続部を備え、前記開閉弁は、前記液圧センサの検出出力が所定の閾値より下降したときに開弁信号を発する信号生成部からの開弁信号に応動することを特徴とする請求項1又は2に記載のバッテリモジュール。
- 前記液圧回路にリリーフバルブが設けられ、前記リリーフバルブの開弁圧は前記単電池セルの所定の予圧力に応じて設定されることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載のバッテリモジュール。
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