JP6855917B2 - 水素燃焼ボイラ - Google Patents

水素燃焼ボイラ Download PDF

Info

Publication number
JP6855917B2
JP6855917B2 JP2017097058A JP2017097058A JP6855917B2 JP 6855917 B2 JP6855917 B2 JP 6855917B2 JP 2017097058 A JP2017097058 A JP 2017097058A JP 2017097058 A JP2017097058 A JP 2017097058A JP 6855917 B2 JP6855917 B2 JP 6855917B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
prevention device
supply line
hydrogen
flashback prevention
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017097058A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018194212A (ja
Inventor
佐々木 務
務 佐々木
智浩 大久保
智浩 大久保
立季 小林
立季 小林
宏偉 彭
宏偉 彭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Miura Co Ltd
Original Assignee
Miura Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Miura Co Ltd filed Critical Miura Co Ltd
Priority to JP2017097058A priority Critical patent/JP6855917B2/ja
Publication of JP2018194212A publication Critical patent/JP2018194212A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6855917B2 publication Critical patent/JP6855917B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Gas Burners (AREA)
  • Feeding And Controlling Fuel (AREA)

Description

本発明は、水素燃焼ボイラに関する。
従来、水素ガスを燃料として用い、この水素ガスをバーナに供給する水素燃焼ボイラが知られている。水素ガスは、炭化水素ガスに比して燃焼速度が速く、また、空気と混合した場合の燃焼範囲が広いため、バーナで発生した火炎が逆流すること(逆火の発生)を防止する必要がある。そこで、水素ガスをバーナに供給する水素供給ラインに逆火防止装置(フレームアレスタ)を設置することが望ましい。
逆火防止装置として、水を用いた水封式逆火防止装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−166851号公報
特許文献1で提案された水封式逆火防止装置では、水素ガスの供給側が水室に封入された水の水位以下にあるので、逆火発生時の衝撃波や火炎の供給側への逆流は、水によって阻止される。これにより、供給側への火炎の逆流を防止することができる。
ところで、ボイラにおいては、燃料を燃焼させた場合に発生する燃焼ガス(排ガス)中に含まれるNOx量を低減することが求められている。排ガス中に含まれるNOx量は、燃料ガスの燃焼温度が高い場合により高くなるため、燃焼温度の高い水素ガスを燃料として用いる水素燃焼ボイラにおいても、排ガス中に含まれるNOx量の低減は重要な課題となっている。
従って、本発明は、逆火を好適に防ぐとともに、排ガス中に含まれるNOx量を低減できる水素燃焼ボイラを提供することを目的とする。
本発明は、缶体と、前記缶体の内部に配置されるバーナと、前記バーナに燃料ガスとして水素ガスを供給する水素供給ラインと、前記水素供給ラインに配置される水封式逆火防止装置と、前記水封式逆火防止装置に封入されている水の温度を調整する温度調整部と、を備える水素燃焼ボイラに関する。
また、水素燃焼ボイラは、前記缶体に水を供給する給水ラインを更に備え、前記水封式逆火防止装置は、前記給水ラインに配置されることが好ましい。
また、水素燃焼ボイラは、前記給水ラインに配置される給水予熱器を更に備え、前記水封式逆火防止装置は、前記給水ラインにおける前記給水予熱器の下流側に配置されることが好ましい。
また、前記温度調整部は、前記水封式逆火防止装置に封入されている水を加温するヒータと、前記水封式逆火防止装置に水を供給する逆火防止装置給水ラインと、前記逆火防止装置給水ラインに配置される給水弁と、を備え、水素燃焼ボイラは、封入されている水の温度を上げる場合に前記ヒータを動作させ、封入されている水を冷却する場合に前記給水弁を開放して前記逆火防止装置給水ラインから水を前記水封式逆火防止装置に供給させる制御部を更に備えることが好ましい。
また、水素燃焼ボイラは、前記水素供給ラインに接続され、不活性ガスを供給するパージガスラインを更に備え、前記水封式逆火防止装置は、前記水素供給ラインにおける前記パージガスラインとの接続部よりも下流側に配置されることが好ましい。
また、水素燃焼ボイラは、前記水封式逆火防止装置に封入された水の状態を測定するセンサ部を更に備え、前記制御部は、水の状態の異常を検知した場合に、異常を報知することが好ましい。
本発明によれば、逆火を好適に防ぐとともに、排ガス中に含まれるNOx量を低減できる水素燃焼ボイラを提供することができる。
本発明の一実施形態の水素燃焼ボイラを示す概略構成図である。 一実施形態の水素燃焼ボイラの水封式逆火防止装置を示す概略構成図である。
以下、本発明の一実施形態に係る水素燃焼ボイラ1について、図1及び図2を参照して説明する。
まず、本実施形態の水素燃焼ボイラ1の概要について説明する。
水素燃焼ボイラ1は、水素ガスG1が燃料ガスとして用いられるボイラである。水素燃焼ボイラ1は、貫流ボイラであり、水素ガスG1が水素供給ラインL210を流通して缶体10内のバーナ20に供給される。
バーナ20で発生した火炎が水素供給ラインL210に逆流することを防止すべく、水素供給ラインL210には、逆火防止装置(フレームアレスタ)が配置される。逆火防止装置には、金網(メッシュ)式や、クリンプリボン(波形)式、水封式等の種類があり、本実施形態における水素燃焼ボイラ1では、水封式逆火防止装置50が採用される。
次に、水素燃焼ボイラ1の構成について説明する。
水素燃焼ボイラ1は、図1及び図2に示すように、缶体10と、バーナ20と、給水予熱器30と、送風機40と、水封式逆火防止装置50と、温度調整部90と、センサ部100と、制御部60と、を備える。また、水素燃焼ボイラ1は、水素供給ラインL210と、給水ラインL220と、蒸気取出ラインL230と、空気供給ラインL240と、パージガスラインL250と、を備える。本明細書における「ライン」とは、流路、経路、管路等の総称である。
缶体10は、複数の水管12と、上部ヘッダ(上部管寄せ)13と、下部ヘッダ(下部管寄せ)14と、からなる圧力容器を形成する。具体的には、缶体10は、上面視環状に配置される水管12の群と、水管12の群の上端部を繋ぐ環状の上部ヘッダ13と、水管12の群の下端部を繋ぐ環状の下部ヘッダ14と、からなる圧力容器を形成する。また、缶体10は、燃焼室15を有する。
複数の水管12は、缶体10の上下方向に延びて配置される。
上部ヘッダ13は、例えば、環状の容器により形成される。上部ヘッダ13は、缶体10の上端部に配置される。上部ヘッダ13には、複数の水管12のそれぞれの上端部が連結される。上部ヘッダ13には、後述する蒸気取出ラインL230の一端が接続される。
下部ヘッダ14は、例えば、環状の容器により構成される。下部ヘッダ14は、缶体10の下端部に配置される。下部ヘッダ14には、複数の水管12のそれぞれの下端部が連結される。下部ヘッダ14には、後述する給水ラインL220の他端が接続される。
燃焼室15は、複数の水管12に囲まれた空間により構成される。
バーナ20は、缶体10の内部に配置される。具体的には、バーナ20は、缶体10の上端部の中央部に配置される。バーナ20には、水素ガスG1を供給する後述する水素供給ラインL210と、空気A1を供給する後述する空気供給ラインL240とが接続される。バーナ20は、水素ガスG1を噴射する燃料噴射ノズル(図示せず)と、空気A1を供給する空気供給ノズル(図示せず)を含んで構成される。
以上の缶体10によれば、下部ヘッダ14から水管12の内部に水W12が供給される。燃料噴射ノズルは、水素ガスG1を缶体10の燃焼室15に向けて噴射する。また、空気供給ノズルは、空気A1を燃焼室15に供給する。水素ガスG1は、バーナ20の点火により、燃焼室15において燃焼する。水素ガスG1の燃焼により、複数の水管12の内部の水W12が加熱される。水管12の内部の水W12は、加熱により蒸発して蒸気(蒸気SM)になり、上部ヘッダ13に集められる。
給水予熱器30は、缶体10において水W12を加熱し排気筒31から排出される燃焼ガス(排ガス)と、缶体10に供給される水W11との間で熱交換を行い、水W11を加熱する。
送風機40は、バーナ20に空気A1を供給する装置である。送風機40の空気供給口には、送風機40で発生した空気A1をバーナ20へ供給する空気供給ラインL240が接続される。
水封式逆火防止装置50は、バーナ20で発生した火炎が後述する水素供給ラインL210に逆流することを防止する装置である。
温度調整部90は、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13の温度を調整する装置である。
センサ部100は、水封式逆火防止装置50に封入された水W13の状態を検出する装置である。
制御部60は、温度調整部90を制御する制御装置である。制御部60については水封式逆火防止装置50、温度調整部90、及びセンサ部100と併せて後述する。
水素供給ラインL210は、一端がバーナ20に接続され、他端が水素ガス供給源(図示せず)に接続される。水素供給ラインL210は、燃料ガスとして水素ガスG1をバーナ20に供給する。また、水素供給ラインL210の水封式逆火防止装置50よりも上流側には、水素供給ラインL210を開閉する燃料供給弁V1が配置される。
給水ラインL220は、給水予熱器30を介して、水W11を缶体10に供給するラインである。給水ラインL220の上流側の端部は、水の供給源(図示せず)に接続される。給水ラインL220の下流側の端部は、缶体10の下部ヘッダ14に接続される。また、給水ラインL220は、給水予熱器30の下流側で分岐する。分岐した給水ライン(以下、分岐ラインL221という)の下流側は、後述する水封式逆火防止装置50に接続される。分岐ラインL221には、分岐ラインL221を開閉する電動弁V5が配置される。
蒸気取出ラインL230は、缶体10により生成された蒸気SMを缶体10から取出して、気水分離機(図示せず)等を介して、蒸気使用設備(図示せず)に送出するラインである。蒸気取出ラインL230の上流側の端部は、缶体10の上部ヘッダ13に接続される。蒸気取出ラインL230の下流側は、気水分離機(図示せず)等を介して蒸気使用設備(図示せず)に接続される。
空気供給ラインL240は、バーナ20に燃焼用の空気A1を供給するラインである。空気供給ラインL240の上流側は、送風機40の空気供給口に接続される。また、空気供給ラインL240の下流側の端部は、バーナ20に接続される。
パージガスラインL250は、水素供給ラインL210に接続される。パージガスラインL250は、不活性ガスG2を供給する。パージガスラインL250の下流側は、接続部J1において、水素供給ラインL210に接続される。パージガスラインL250の上流側は、不活性ガスの供給源(図示せず)に接続される。また、パージガスラインL250には、パージガスラインL250を開閉する不活性ガス供給弁V2が配置される。
次に、水封式逆火防止装置50について説明する。
水封式逆火防止装置50は、図2に示すように、水W13を内部に封入する容器である。水封式逆火防止装置50は、水素供給ラインL210の途中に配置される。具体的には、水封式逆火防止装置50は、水素供給ラインL210におけるパージガスラインL250との接続部J1よりも下流側(二次側)に配置される。そして、水封式逆火防止装置50は、水素供給ラインL210を上流側(以下、第1水素供給ラインL211という)と、下流側(以下、第2水素供給ラインL212という)とに二分割した間に配置される。即ち、水封式逆火防止装置50には、第1水素供給ラインL211の下流側の端部と、第2水素供給ラインL212の上流側の端部とが接続される。
水封式逆火防止装置50には、第1水素供給ラインL211の下流側の端部が水W13に沈むように配置される。また、水封式逆火防止装置50には、第2水素供給ラインL212の上流側の端部が水封式逆火防止装置50に封入された水W13の水位よりも上方に配置される。
また、水封式逆火防止装置50は、給水ラインL220に配置される。具体的には、水封式逆火防止装置50は、分岐ラインL221の下流側(二次側)の端部に配置される。水封式逆火防止装置50には、分岐ラインL221の下流側の端部が、第1水素供給ラインL211の下流側の端部よりも上方かつ第2水素供給ラインL212の上流側の端部よりも下方に配置される。
水封式逆火防止装置50には、水位の異常上昇を防止するためのオーバーフローラインL280が接続される。オーバーフローラインL280は、水封式逆火防止装置50の底面Bから所定の高さの位置に接続される。また、オーバーフローラインL280には、水位の異常上昇の検知で開放される放水弁V6が配置される。また、水封式逆火防止装置50の上端部には、水封式逆火防止装置50の内圧の異常上昇を防止するための放出ラインL290が接続される。放出ラインL290には、安全開放弁、又は安全開放弁及び破裂板(いずれも図示せず)が配置される。
以上の水封式逆火防止装置50によれば、電動弁V5が開放されることで、分岐ラインL221から水封式逆火防止装置50に水W11が導入される。電動弁V5の開度により、分岐ラインL221から水封式逆火防止装置50への水W11の導入量が調整される。導入された水W11は、水封式逆火防止装置50に封入される。そして、オーバーフローラインL280の接続部分の高さを超える水W13は、放水弁V6が開放されることでオーバーフローラインL280から外部に排出される。
第1水素供給ラインL211の下流側の端部から水封式逆火防止装置50に導入された水素ガスG1は、図2に示すように、水封式逆火防止装置50に封入された水W13に排出される。排出された水素ガスG1は、気泡となって水封式逆火防止装置50に封入された水W13を通って上昇する。このとき、水素ガスG1は、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13を通ることにより、水W13により加湿される。
水封式逆火防止装置50に封入されている水W13により加湿された水素ガスG1は、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13の水面Fから出て、第2水素供給ラインL212の上流側の端部から第2水素供給ラインL212に導入され、バーナ20に供給される。
次に、温度調整部90について説明する。
温度調整部90は、図2に示すように、ヒータ70と、逆火防止装置給水ラインL260と、給水弁V3と、排水ラインL270と、排水弁V4と、を備える。
ヒータ70は、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13を加温する装置である。ヒータ70は、水封式逆火防止装置50の下端部に配置される。ヒータ70の起動及び停止は、後述する制御部60により制御される。
逆火防止装置給水ラインL260は、水封式逆火防止装置50に水W21を供給するラインである。逆火防止装置給水ラインL260は、給水ラインL220(分岐ラインL221)とは別に、水封式逆火防止装置50に水W21を供給する。具体的には、逆火防止装置給水ラインL260は、給水予熱器30により加熱されていない水W21を水封式逆火防止装置50に供給する。これにより、逆火防止装置給水ラインL260は、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13よりも低い温度の水W21を水封式逆火防止装置50に供給する。
給水弁V3は、逆火防止装置給水ラインL260に配置される。給水弁V3の開閉は、後述する制御部60により制御される。給水弁V3は、開閉により逆火防止装置給水ラインL260からの水W21の供給及び停止を切り換える。
排水ラインL270は、水封式逆火防止装置50から水W22を排出するラインである。排水ラインL270は、水封式逆火防止装置50の下端部に接続される。
排水弁V4は、排水ラインL270に配置される。排水弁V4の開閉は、後述する制御部60により制御される。排水弁V4は、開閉により、水封式逆火防止装置50からの水W21の排出及び停止を切り換える。
以上の温度調整部90によれば、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13の温度を調整することにより、水素ガスG1の加湿量を調整する。水素ガスG1の加湿量は、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13の温度がより高い場合に、多くなる。一方、水素ガスG1の加湿量は、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13の温度が低い場合に、少なくなる。
水封式逆火防止装置50に封入された水W13を加温する場合、ヒータ70が起動される。ヒータ70の起動により、水封式逆火防止装置50に封入された水W13の温度が上昇する。そして、ヒータ70が停止されることにより、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13の加温が終了する。
一方、水封式逆火防止装置50に封入された水W13を冷却する場合、給水弁V3が開放されることにより、逆火防止装置給水ラインL260は、水封式逆火防止装置50に水W21を供給する。逆火防止装置給水ラインL260からの給水により、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13の温度が低下する。また、排水弁V4が適宜開放されることにより、排水ラインL270は、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13を排出する(水W22)。そして、給水弁V3及び排水弁V4が閉止されることにより、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13の冷却が終了する。
次に、センサ部100について説明する。
センサ部100は、水封式逆火防止装置50に封入された水W13の状態を測定する。センサ部100は、温度センサ101と、水位センサ102と、を備える。
温度センサ101は、水封式逆火防止装置50の内部における下部に配置される。具体的には、温度センサ101は、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13に沈められて配置される。温度センサ101は、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13の温度を測定する。
水位センサ102は、水封式逆火防止装置50の内部に配置される。水位センサ102は、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13の水位(水封式逆火防止装置50の底面Bから水面Fまでの深さ)を測定する。
次に、制御部60について説明する。
制御部60は、ヒータ70、給水弁V3、排水弁V4を電気的に制御する制御装置である。制御部60は、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13を加温する場合に、ヒータ70を起動する。また、制御部60は、加温を終了する場合に、ヒータ70を停止する。これにより、制御部60は、ヒータ70の動作を制御する。
一方、制御部60は、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13を冷却する場合に、給水弁V3を開放する。制御部60は、排水弁V4を適宜開放及び閉止することにより、給水弁V3の開放に基づいて増加する水W13の水位を調整する。また、制御部60は、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13の冷却を停止する場合に、給水弁V3及び排水弁V4を閉止する。これにより、制御部60は、逆火防止装置給水ラインL260から水封式逆火防止装置50に供給される水W21を制御する。また、制御部60は、水素供給ラインL210に配置される燃料供給弁V1の開閉と、パージガスラインL250に配置される不活性ガス供給弁V2の開閉と、送風機40の起動及び停止と、電動弁V5の開閉と、放水弁V6の開閉と、を制御する。
また、制御部60は、水封式逆火防止装置50に封入された水W13の異常を報知する。具体的には、制御部60は、水W13の状態の異常を検知した場合に、異常を報知する。例えば、制御部60は、温度センサ101によって測定された水W13の温度が所定の範囲から外れた場合に、異常を報知する。また、例えば、水位センサ102によって測定された水W13の水位が所定の範囲から外れた場合に、異常を報知する。
次に、水素燃焼ボイラ1の動作を説明する。
まず、制御部60が燃料供給弁V1を制御することにより、燃料供給弁V1が開放される。水素ガスG1は、水素供給源(図示せず)から第1水素供給ラインL211(水素供給ラインL210)に供給される。水素ガスG1は、水封式逆火防止装置50及び第2水素供給ラインL212(水素供給ラインL210)を通り、バーナ20へ供給される。また、制御部60が送風機40を制御することにより、送風機40が起動される。空気A1は、送風機40の空気供給口から空気供給ラインL240に供給される。空気A1は、バーナ20へ供給される。
缶体10に供給される水W11は、供給源(図示せず)から給水ラインL220に供給される。水W11は、給水予熱器30において燃焼ガスにより予熱された後、水封式逆火防止装置50を通り、下部ヘッダ14に供給される。また、制御部60が電動弁V5を制御することにより、電動弁V5の開度が制御される。予熱された水W11のうち、分岐ラインL221に導入された水W11は、電動弁V5の開度に基づいて流量(導入量)が調整されて、水封式逆火防止装置50に供給される。なお、制御部60は、水位センサ102によって測定された水W13の水位に異常上昇を検知した場合に、放水弁V6を開放する。
バーナ20は、水素ガスG1に点火する。水素ガスG1は、燃焼室15において燃焼される。水素ガスG1の燃焼により、熱が生成される。水管12の内部の水W12は、生成された熱により加熱される。また、空気A1を用いた水素ガスG1の燃焼により、加熱された燃焼ガスが発生する。
燃焼ガスは、給水予熱器30を通り、給水ラインL220を通る水W11を予熱(水W11と熱交換)する。水W11を予熱した燃焼ガスは、排気筒31から排気される。また、水管12の内部の水W12は、加熱されて蒸気SMになり、上部ヘッダ13を介して蒸気取出ラインL230に供給される。
バーナ20から第2水素供給ラインL212(水素供給ラインL210)に逆火が発生した場合、逆火は、第2水素供給ラインL212の下流側の端部から第2水素供給ラインL212を通って水封式逆火防止装置50に達する。水封式逆火防止装置50に達した逆火は、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13によって消火される。従って、逆火は、水封式逆火防止装置50によって阻止され、第1水素供給ラインL211(第1水素供給ラインL211の下流側の端部)には伝播しない。
水素燃焼ボイラ1が停止される場合、制御部60は、燃料供給弁V1を閉止する。燃料供給弁V1の閉止により、バーナ20への水素ガスG1の供給が停止される。燃料供給弁V1が閉止された後、制御部60は、不活性ガス供給弁V2を開放する。不活性ガス供給弁V2の開放により、不活性ガスG2は、不活性ガス供給源(図示せず)からパージガスラインL250に供給される。
供給された不活性ガスG2は、パージガスラインL250と第1水素供給ラインL211(水素供給ラインL210)との接続部J1から第1水素供給ラインL211(水素供給ラインL210)に供給される。第1水素供給ラインL211に供給された不活性ガスG2は、水封式逆火防止装置50及び第2水素供給ラインL212を通り、バーナ20から噴出する。また、不活性ガスG2の一部は、接続部J1から燃料供給弁V1に向けて供給される。燃料供給弁V1に向けて供給された不活性ガスG2は、燃料供給弁V1において折り返して、水封式逆火防止装置50及び第2水素供給ラインL212を通り、バーナ20から噴出する。
これにより、燃料供給弁V1よりも二次側の水素供給ラインL210が不活性ガスによりパージされ、燃料供給弁V1よりも二次側の水素供給ラインL210に残留する水素ガスG1は、バーナ20から噴出する。バーナ20から噴出した水素ガスG1は、燃焼室15及び給水予熱器30を通り、排気筒31から排出される。制御部60は、所定時間後(不活性ガスG2によるパージが十分に行われた時間の後)に、不活性ガス供給弁V2を閉止する。制御部60は、不活性ガス供給弁V2を閉止した後、送風機40を停止して、バーナ20への空気A1の供給を停止する。
一方、水素燃焼ボイラ1が起動される場合、水素供給ラインL210に残留する不活性ガスG2は、燃料供給弁V1の開放に伴う水素ガスG1の供給により、水素供給ラインL210から押し出される。即ち、水素供給ラインL210に残留する不活性ガスG2は、バーナ20から噴出する。バーナ20から噴出した不活性ガスG2は、燃焼室15及び給水予熱器30を通り、排気筒31から排出される。
以上説明した一実施形態の水素燃焼ボイラ1によれば、以下のような効果を奏する。
(1)水素燃焼ボイラ1を、バーナ20と、バーナ20に水素ガスG1を供給する水素供給ラインL210と、水素供給ラインL210に配置される水封式逆火防止装置50と、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13の温度を調整する温度調整部90と、を含んで構成した。これにより、水封式逆火防止装置50を通過する水素ガスG1を加湿できるとともに、封入されている水W13の温度を調整することで水素ガスG1の加湿量を調整できる。よって、水素ガスG1の加湿量を調整することで、バーナ20における水素ガスG1の燃焼温度を低下させてNOxの発生量を低減できる。その結果、水封式逆火防止装置50により逆火を防止できるとともに、NOx発生量を低減でき、また潜熱回収量を増加させられる。
(2)給水ラインL220を、分岐ラインL221を含んで構成し、水封式逆火防止装置50を分岐ラインL221に配置した。これにより、水封式逆火防止装置50に給水する給水系統を、缶体10に給水する給水ラインL220と共通化することにより、給水ラインL220からの安定した給水を実現できる。
(3)水素燃焼ボイラ1を、給水予熱器30を含んで構成し、水封式逆火防止装置50を、給水ラインL220における給水予熱器30よりも下流側(分岐ラインL221)に配置した。これにより、給水予熱器30において加熱された水を水封式逆火防止装置50に供給できるので、水素ガスG1の加湿量を増やすことができ、NOx量の低減効果を向上させられる。
(4)温度調整部90を、水封式逆火防止装置50に封入されている水W13を加温するヒータ70と、逆火防止装置給水ラインL260と、給水弁V3と、を含んで構成し、制御部60に、封入されている水W13の温度を上げる場合にヒータ70を動作させ、封入されている水W13を冷却する場合に給水弁V3を開放して逆火防止装置給水ラインL260から水W21を水封式逆火防止装置50に供給させた。これにより、水封式逆火防止装置50に封入される水W13の温度を広い温度範囲で調整できるので、水素ガスG1への加湿量を好適に制御できる。
(5)水素燃焼ボイラ1を、水素供給ラインL210に接続され、不活性ガスG2を供給するパージガスラインL250を含んで構成し、水封式逆火防止装置50を、水素供給ラインL210におけるパージガスラインL250との接続部J1よりも二次側に配置した。これにより、バーナ20から水素供給ラインL210に逆火現象が発生したとしても、水封式逆火防止装置50において消火される。よって、逆火現象に起因したパージガスラインL250の損傷を防止することができる。
(6)水素燃焼ボイラ1を、水封式逆火防止装置50に封入された水W13の状態を検出するセンサ部100を含んで構成し、制御部60に、センサ部100によって検出された水W13の状態の異常が検知された場合に異常を報知させた。これにより、水封式逆火防止装置50に異常が発生した場合に早期に異常を知らせることができるので、水素燃焼ボイラ1の安全性を向上させられる。
以上、本発明の水素燃焼ボイラの好ましい一実施形態につき説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、上記実施形態において、水封式逆火防止装置50をバーナ20から所定距離離間した位置に、缶体10とは別体として配置したが、これに制限されない。例えば、水封式逆火防止装置を、バーナに近接して配置してもよく、また、水封式逆火防止装置を、缶体の一構成として構成してもよい。これにより、バーナで発生した逆火をよりバーナに近い場所で消火することができる。
また、バーナに近接して乾式の逆火防止装置を設け、更に上流に水封式逆火防止装置を設けてもよい。この場合も、水封式逆火防止装置は、缶体と別体として配置されてもよく、缶体と一体構成とされてもよい。
また、上記実施形態において、制御部60は、水W13の状態の異常が検知された場合に、異常を報知するとした。制御部60は、例えば、発光部(図示せず)やスピーカ(図示せず)を用いて、光や音により異常を報知してよい。
1 水素燃焼ボイラ
10 缶体
20 バーナ
30 給水予熱器
50 水封式逆火防止装置
60 制御部
70 ヒータ
90 温度調整部
V3 給水弁
G1 水素ガス
G2 不活性ガス
J1 接続部
L210 水素供給ライン
L220 給水ライン
L250 パージガスライン
L260 逆火防止装置給水ライン
100 センサ部
W11,W13,W21 水

Claims (4)

  1. 缶体と、
    前記缶体の内部に配置されるバーナと、
    前記バーナに燃料ガスとして水素ガスを供給する水素供給ラインと、
    前記缶体に水を供給する給水ラインと、
    前記給水ラインに配置される給水予熱器と、
    前記水素供給ラインに配置されるとともに、前記給水ラインにおける前記給水予熱器の下流側に配置される水封式逆火防止装置と、
    前記水封式逆火防止装置に水を供給する逆火防止装置給水ラインと、
    前記水封式逆火防止装置に封入されている水の温度を調整する温度調整部と、
    を備える水素燃焼ボイラ。
  2. 前記水素供給ラインに接続され、不活性ガスを供給するパージガスラインを更に備え、
    前記水封式逆火防止装置は、前記水素供給ラインにおける前記パージガスラインとの接続部よりも下流側に配置される請求項1に記載の水素燃焼ボイラ。
  3. 前記温度調整部は、
    前記水封式逆火防止装置に封入されている水を加温するヒータと
    記逆火防止装置給水ラインに配置される給水弁と、
    を備え、
    封入されている水の温度を上げる場合に前記ヒータを動作させ、封入されている水を冷却する場合に前記給水弁を開放して前記逆火防止装置給水ラインから水を前記水封式逆火防止装置に供給させる制御部を更に備える請求項1又は請求項2に記載の水素燃焼ボイラ。
  4. 前記水封式逆火防止装置に封入された水の状態を測定するセンサ部を更に備え、
    前記制御部は、
    水の状態の異常を検知した場合に、異常を報知する請求項に記載の水素燃焼ボイラ。
JP2017097058A 2017-05-16 2017-05-16 水素燃焼ボイラ Active JP6855917B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017097058A JP6855917B2 (ja) 2017-05-16 2017-05-16 水素燃焼ボイラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017097058A JP6855917B2 (ja) 2017-05-16 2017-05-16 水素燃焼ボイラ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018194212A JP2018194212A (ja) 2018-12-06
JP6855917B2 true JP6855917B2 (ja) 2021-04-07

Family

ID=64570607

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017097058A Active JP6855917B2 (ja) 2017-05-16 2017-05-16 水素燃焼ボイラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6855917B2 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS593642B2 (ja) * 1975-05-08 1984-01-25 工業技術院長 気体燃料の燃焼法
JPS56110806A (en) * 1980-02-05 1981-09-02 Teisan Kk Extinguishing method of burner flame with inert gas
JPS5787529A (en) * 1980-11-18 1982-06-01 Mitsui Ekika Gas Kk Removal of residual fuel in combustion apparatus of liquefied petroleum gas
JPS608856U (ja) * 1983-06-29 1985-01-22 日野自動車株式会社 工場試験用燃料油温度調整装置
JPH11166851A (ja) * 1997-12-03 1999-06-22 Koike Sanso Kogyo Co Ltd 水封式安全器
JP6582364B2 (ja) * 2014-06-25 2019-10-02 三浦工業株式会社 ボイラシステム
JP2016048044A (ja) * 2014-08-27 2016-04-07 川崎重工業株式会社 ガスタービンエンジンシステム
JP2016153716A (ja) * 2015-02-20 2016-08-25 三浦工業株式会社 ボイラ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018194212A (ja) 2018-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10386092B2 (en) Water heater
KR101839205B1 (ko) 래들 가열장치
KR101164740B1 (ko) 축열식 연소 장치
KR20090064385A (ko) 가공대상물들의 열적 디버링 장치
JP2009030908A (ja) 燃焼装置、並びに、潜熱回収給湯装置
JP6855917B2 (ja) 水素燃焼ボイラ
KR101757982B1 (ko) 온도 저감식 스케일 방지 구조를 갖는 저탕식 열교환기
JP2020026921A (ja) 水素燃焼ボイラ
JP2017172833A (ja) 熱源装置
KR20190061253A (ko) 고온열풍 퍼지시스템을 구비한 축열식 연소장치
KR20100033289A (ko) 전기겸용 고체연료 보일러
JP6568465B2 (ja) 燃焼装置
JP6369677B2 (ja) ボイラ
JP3812055B2 (ja) 加圧流動床ボイラの起動用バーナ装置
JP6803257B2 (ja) 燃焼装置
JP2011117680A (ja) 貯湯式給湯機
KR100908390B1 (ko) 가정용 보일러
JPH1026340A (ja) 加熱炉およびその操業方法
KR20030035718A (ko) 브라운가스 연소용 버너
JP7267598B2 (ja) 給湯器
KR100936355B1 (ko) 소재 추출시 재가열로내 외기 침입 방지장치
JP2008101794A (ja) 水素ガス燃焼機
JP3238124B2 (ja) ガス給湯器
JP4019273B2 (ja) 燃焼装置
KR102367293B1 (ko) 버너 시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201208

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210216

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210301

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6855917

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250