JP6855340B2 - 散布装置 - Google Patents

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Description

本発明は、圃場等に肥料等の散布物を散布する散布装置に関する。
従来、特許文献1に開示された散布装置が知られている。
特許文献1に開示の散布装置は、走行車両の後方に設けられ且つ肥料等の散布物を収容する収容部(ホッパ)と、収容部に収容された散布物を散布する2つの回転体(ロータ)と、2つの回転体を駆動するモータと、を備えている。
特開2013−46601号公報
上記散布装置では、散布物の散布を2つの回転体を用いて行っているため、散布物の散布パターンが限られる。そのため、圃場の形状、散布装置の位置、農作物の植付位置等に応じて最適な散布パターンを実現することが困難である。
本発明は、上記問題点に鑑みて、圃場の形状、散布装置の位置、農作物の植付位置等に応じて、最適な散布パターンを実現することができる散布装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
本発明の一態様に係る散布装置は、散布物を収容する収容部と、前記収容部に収容された散布物を散布する回転体を有する散布部と、走行車両に装着される装着部と、第1モータと、第2モータと、第3モータと、前記第1モータ、前記第2モータ、前記第3モータの駆動を制御する制御部と、を備え、前記散布部は、少なくとも3つ以上の散布部を含み、前記少なくとも3つ以上の散布部は、前記収容部に収容された散布物を散布する第1回転体を有する第1散布部と、前記収容部に収容された散布物を散布する第2回転体を有する第2散布部と、前記収容部に収容された散布物を散布する第3回転体を有する第3散布部と、を含み、前記第1モータは、前記第1回転体を駆動し、前記第2モータは、前記第2回転体を駆動し、前記第3モータは、前記第3回転体を駆動し、前記制御部は、前記第1モータ、前記第2モータ、前記第3モータをそれぞれ独立して制御可能である
本発明の一態様に係る散布装置は、散布物を収容する収容部と、前記収容部に収容された散布物を散布する回転体を有する散布部と、走行車両に装着される装着部と、第1モータと、第2モータと、第3モータと、前記第1モータ、前記第2モータ、前記第3モータの駆動を制御する制御部と、前記第1モータの駆動を指示する第1指示部と、前記第2モータの駆動を指示する第2指示部と、前記第3モータの駆動を指示する第3指示部と、を備え、前記散布部は、少なくとも3つ以上の散布部を含み、前記少なくとも3つ以上の散布部は、前記収容部に収容された散布物を散布する第1回転体を有する第1散布部と、前記収容部に収容された散布物を散布する第2回転体を有する第2散布部と、前記収容部に収容された散布物を散布する第3回転体を有する第3散布部と、を含み、前記第1モータは、前記第1回転体を駆動し、前記第2モータは、前記第2回転体を駆動し、前記第3モータは、前記第3回転体を駆動し、前記制御部は、前記第1指示部からの指示に基づいて前記第1モータを駆動し、前記第2指示部からの指示に基づいて前記第2モータを駆動し、前記第3指示部からの指示に基づいて前記第3モータを駆動する。
本発明の一態様に係る散布装置は、散布物を収容する収容部と、前記収容部に収容された散布物を散布する回転体を有する散布部と、走行車両に装着される装着部と、第1モータと、第2モータと、第3モータと、前記第1モータ、前記第2モータ、前記第3モータの駆動を制御する制御部と、散布領域が夫々異なる複数の散布パターンを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された複数の散布パターンから所望の散布パターンを選択する選択部と、を備え、前記散布部は、少なくとも3つ以上の散布部を含み、前記少なくとも3つ以上の散布部は、前記収容部に収容された散布物を散布する第1回転体を有する第1散布部と、前記収容部に収容された散布物を散布する第2回転体を有する第2散布部と、前記収容部に収容された散布物を散布する第3回転体を有する第3散布部と、を含み、前記第1モータは、前記第1回転体を駆動し、前記第2モータは、前記第2回転体を駆動し、前記第3モータは、前記第3回転体を駆動し、前記制御部は、前記選択部により選択された散布パターンに基づいて、前記第1モータ、前記第2モータ、前記第3モータの駆動を制御可能である。
本発明の一態様に係る散布装置は、散布物を収容する収容部と、前記収容部に収容された散布物を散布する回転体を有する散布部と、走行車両に装着される装着部と、第1モータと、第2モータと、第3モータと、前記第1モータ、前記第2モータ、前記第3モータの駆動を制御する制御部と、前記走行車両の速度を検出する第1検出部と、を備え、前記散布部は、少なくとも3つ以上の散布部を含み、前記少なくとも3つ以上の散布部は、前記収容部に収容された散布物を散布する第1回転体を有する第1散布部と、前記収容部に収容された散布物を散布する第2回転体を有する第2散布部と、前記収容部に収容された散布物を散布する第3回転体を有する第3散布部と、を含み、前記第1モータは、前記第1回転体を駆動し、前記第2モータは、前記第2回転体を駆動し、前記第3モータは、前記第3回転体を駆動し、前記制御部は、前記第1検出部により検出された速度に基づいて、前記第1モータ、前記第2モータ、前記第3モータの駆動を制御可能である。
本発明の一態様に係る散布装置は、散布物を収容する収容部と、前記収容部に収容された散布物を散布する回転体を有する散布部と、走行車両に装着される装着部と、第1モータと、第2モータと、第3モータと、前記第1モータ、前記第2モータ、前記第3モータの駆動を制御する制御部と、第2検出部と、を備え、前記散布部は、少なくとも3つ以上の散布部を含み、前記少なくとも3つ以上の散布部は、前記収容部に収容された散布物を散布する第1回転体を有する第1散布部と、前記収容部に収容された散布物を散布する第2回転体を有する第2散布部と、前記収容部に収容された散布物を散布する第3回転体を有する第3散布部と、を含み、前記第1モータは、前記第1回転体を駆動し、前記第2モータは、前記第2回転体を駆動し、前記第3モータは、前記第3回転体を駆動し、前記第2検出部は、前記第1回転体、前記第2回転体、前記第3回転体の少なくともいずれかの高さを検出し、前記制御部は、前記第2検出部により検出された高さに基づいて、前記第1モータ、前記第2モータ、前記第3モータの駆動を制御可能である。
好ましくは、前記少なくとも3つ以上の散布部は、それぞれ散布方向が異なる。
好ましくは、前記第1散布部の散布方向は、前記走行車両の幅方向の一方であり、前記第2散布部の散布方向は、前記走行車両の幅方向の他方であり、前記第3散布部の散布方向は、前記走行車両の幅方向に交差する方向である。
好ましくは、前記第1回転体と前記第2回転体とは、前記走行車両の幅方向に並んで設けられ、前記第3回転体は、前記第1回転体と前記第2回転体の後方であって且つ前記幅方向中央に設けられている。
好ましくは、前記制御部は、前記第1モータ、前記第2モータ、前記第3モータの少なくとも2つ以上を連動させて制御可能である。
上記散布装置によれば、散布部が少なくとも3つ以上の散布部を含むことにより、圃場の形状、散布装置の位置、農作物の植付位置等に応じて最適な散布パターンを実現することができる。
散布機の側面図である。 散布機の平面図である。 散布装置の側面図である。 散布装置の底面図である。 第1実施形態の動力伝達機構を含む駆動部を示す図である。 第2実施形態の動力伝達機構を含む駆動部を示す図である。 第3実施形態の動力伝達機構を含む駆動部を示す図である。 モータ(駆動源)、回転体、第1軸、第2軸、内歯車の回転速度の関係の一例を示す表である。 モータ(駆動源)、回転体、第1軸、第2軸、内歯車の回転速度の関係の別の一例を示す表である。 制御部を含む制御系の第1実施形態を示すブロック図である。 制御部を含む制御系の第2実施形態を示すブロック図である。 散布装置による散布方法の一例を示す平面図である。 散布パターンの一例を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1、図2は、本発明の一実施形態に係る散布装置2を備えた散布機1を示している。散布機1は、散布装置2と走行車両3とを備えている。
散布装置2は、肥料や薬剤等の散布物を圃場(農場)に散布する。走行車両3は、散布装置2を牽引しながら走行する車両である。走行車両3の種類は限定されないが、本実施形態の場合、走行車両3はトラクタである。尚、散布装置2は、走行車両3により牽引されることなく独立して走行可能なものであってもよい。
トラクタ(走行車両)3は、運転席4と、走行装置5と、連結装置6と、を備えている。本発明の実施形態において、運転席4に着座した運転者の前側(図1の左側)を前方、運転者の後側(図1の右側)を後方、運転者の左側(図1の手前側)を左方、運転者の右側(図1の奥側)を右方として説明する。また、前後方向K1(図1参照)に直交する方向である水平方向K2(図2参照)を車両幅方向として説明する。
走行装置5は、本実施形態では前輪と後輪とから構成された4輪駆動式であるが、クローラ式の走行装置であってもよい。
連結装置6は、トラクタ3の後部に設けられている。連結装置6は、3点リンク機構等から構成されている。連結装置6には、散布装置2が着脱可能に連結されている。
図1〜図4に示すように、散布装置2は、収容部7と散布部8とを備えている。
収容部7は、圃場に散布される散布物を収容する。
図1〜図4に示すように、収容部7は、略逆角錐形のホッパから構成されている。
収容部7は、上端部に散布物の投入口を有し、下端部に収容された散布物を取り出す取出口を有している。本実施形態の場合、取出口の数は、後述する回転体80の数と同じである。具体的には、回転体80の数が3つであるため、取出口の数も3つである。以下、便宜上、3つの取出口をそれぞれ第1取出口71、第2取出口72、第3取出口73とい
う。但し、取出口の数は、回転体80の数と異なっていてもよく、例えば、複数の回転体80に対して1つの取出口を設けてもよい。この場合、1つの取出口から取り出された散布物は、複数の回転体80のそれぞれに分配して供給される。
収容部7を構成するホッパは、1つのホッパに複数の取出口を設けたもの(投入口が1つで取出口が複数のもの)であってもよいし、複数のホッパにそれぞれ取出口を設けたもの(投入口と取出口がそれぞれ複数のもの)であってもよいし、複数のホッパに1つの取出口を設けたもの(投入口が複数で取出口が1つのもの)であってもよい。
例えば、取出口の数を3つとする場合、1つのホッパに3つの取出口を設けてもよいし、1つの取出口を有するホッパを3つ設けてもよいし、2つの取出口を有するホッパを1つと、1つの取出口を有するホッパを1つ設けてもよい。また、取出口の数を1つとする場合、例えば、3つのホッパに共通する1つの取出口を設けることができる。
尚、3つの取出口(第1取出口71、第2取出口72、第3取出口73)を設ける場合、3つの取出口のうち、少なくとも1つの取出口(例えば、第3取出口73)は、他の取出口(例えば、第1取出口71及び第2取出口72)とは別のホッパに設けることが好ましい。言い換えれば、少なくとも1つのホッパ(例えば、第3ホッパ75)は、他のホッパ(例えば、第1ホッパ73及び第2ホッパ74)とは独立して散布物の供給及び取り出しが可能に構成することが好ましい。このように構成することで、少なくとも1つの取出口から、他の取出口とは異なる散布物を取り出して散布することができる。
本実施形態の場合、収容部7は、3つのホッパにそれぞれ取出口を設けたもの(投入口と取出口がそれぞれ3つのもの)が使用されている。即ち、収容部7は、第1取出口71を有する第1ホッパ74と、第2取出口72を有する第2ホッパ75と、第3取出口73を有する第3ホッパ76とから構成されている。これにより、第1〜第3ホッパ74,75,76にそれぞれ異なる散布物を収容して、各取出口(第1取出口71、第2取出口72、第3取出口73)からそれぞれ異なる散布物を取り出して散布することができる。
散布部8は、収容部7に収容された散布物を散布する。図1、図3等に示すように、散布部8は、収容部7の下方に設けられている。
散布部8は、少なくとも3つ以上の散布部を含んでいる。少なくとも3つ以上の散布部8は、それぞれ散布方向が異なっている。但し、少なくとも3つ以上の散布部8は、散布方向が同じである2つ以上の散布部を含んでいてもよい。
図2、図4に示すように、本実施形態の場合、散布部8は、第1散布部81と、第2散布部82と、第3散布部83と、を含んでいる。即ち、本実施形態の場合、散布部8の数は3つである。以下、散布部8の数が3つである場合を例に挙げて説明するが、散布部8の数は、3つには限定されず、4つ以上であってもよい。
図2、図4に示すように、第1散布部81と第2散布部82とは、走行車両3の幅方向(車両幅方向)に並んで設けられている。第3散布部83は、第1散布部81と第2散布部82の後方であって且つ車両幅方向の中央に設けられている。
以下、3つの散布部8について、説明の都合上、第2散布部82、第3散布部83、第1散布部81の順に説明する。
図3、図4に示すように、第2散布部82は、第2回転体820と、第2シャッタ装置821と、を有している。
第2回転体820は、円板状であって、縦方向(上下方向)に延びる中心軸8a回りに回転する。第2回転体820の上面には、複数の羽根部材8bが取り付けられている。複数の羽根部材8bは、周方向に間隔をあけて配置されており、中心軸8aの近傍から径外方向に向けて延びている。第2回転体820は、中心軸8a回りに回転することによって、第2取出口72から落下してきた散布物を、羽根部材8bに当てて外方(径外方向)に向けて放射状に飛散させる。
第2シャッタ装置821は、シャッタと、電動モータ(図示略)とを有している。シャッタは、収容部7の第2取出口72に取り付けられており、移動することによって第2取出口72の面積(開度)を変更することができる。電動モータは、ステッピングモータ等であり、シャッタと連結されている。第2シャッタ装置821は、電動モータの駆動によ
りシャッタを移動させることによって、第2取出口72の開度を変更する。これにより、第2散布部82による散布物の散布量が調整される。
図3、図4に示すように、第3散布部83は、第3回転体830と、第3シャッタ装置831と、を有している。第3回転体830の構成は、第2回転体820と同様であるため、説明を省略する。
第3シャッタ装置831の構成は、シャッタが第3取出口72に取り付けられていること以外は、第2シャッタ装置821と同じである。第3シャッタ装置831は、第3取出口73の開度を変更することにより、第3散布部83による散布物の散布量を調整することができる。
図4に示すように、第1散布部81は、第1回転体810と、第1シャッタ装置811と、を有している。第1回転体810の構成は、第2回転体820と同様であるため、説明を省略する。
第1シャッタ装置811の構成は、シャッタが第1取出口71に取り付けられていること以外は、第2シャッタ装置821と同じである。第1シャッタ装置811は、第1取出口71の開度を変更することにより、第1散布部81による散布物の散布量を調整することができる。
図2、図4に示すように、第1回転体810と第2回転体820とは、走行車両3の幅方向(車両幅方向)に並んで設けられている。言い換えれば、第1回転体810と第2回転体820とは、前後方向において同位置に配置され、車両幅方向において異なる位置に配置されている。
第3回転体830は、第1回転体810と第2回転体820の後方であって且つ車両幅方向の中央に設けられている。但し、第3回転体830の車両幅方向の位置は、車両幅方向の中央には限定されず、第1回転体810と第2回転体820の間に位置していればよい。具体的には、車両幅方向において、第3回転体830の中心軸が、第1回転体810の中心軸と第2回転体820の中心軸との間に位置していればよい。
図2に示すように、第1回転体810と第2回転体820とは、互いに異なる方向に回転する。第3回転体830は、第1回転体810又は第2回転体820と同方向に回転する。本実施形態の場合、図2中の黒矢印で示すように、平面視において、第1回転体810が反時計回り方向に回転し、第2回転体820が時計回り方向に回転し、第3回転体830が反時計回り方向に回転する。
第1回転体810は、収容部7の第1取出口71の下方に配置されている。第1取出口71から落下してきた散布物は、回転する第1回転体810によって散布される。第2回転体820は、収容部7の第2取出口72の下方に配置されている。第2取出口72から落下してきた散布物は、回転する第2回転体820によって散布される。第3回転体830は、収容部7の第3取出口73の下方に配置されている。第3取出口73から落下してきた散布物は、回転する第3回転体830によって散布される。
第1散布部81、第2散布部82、第3散布部83の散布方向はそれぞれ異なっている。第1散布部81の散布方向は、車両幅方向の一方である。第2散布部82の散布方向は、車両幅方向の他方である。第3散布部83の散布方向は、車両幅方向に交差する方向(好ましくは、直交する方向)である。図2の白抜き矢印に示すように、本実施形態の場合、第1散布部81の散布方向は右方、第2散布部82の散布方向は左方、第3散布部83の散布方向は後方である。尚、白抜き矢印で示した方向は、主たる散布方向であり、実際には白抜き矢印で示した方向を中心に扇形状に拡がって散布される。
図4に示すように、散布部8は、第1散布部81、第2散布部82、第3散布部83のそれぞれの散布方向を規制する規制板を有している。規制板は、第1規制板84、第2規制板85、第3規制板86、第4規制板87を含んでいる。各規制板は、後述するフレーム9等に取り付けることができる。
第1規制板84は、第1回転体810の前方に設けられ、車両幅方向に延びている。第1規制板84は、第1回転体810の回転によって散布物が前方に散布されることを規制(防止)する。第2規制板85は、第2回転体820の前方に設けられ、車両幅方向に延
びている。第2規制板85は、第2回転体820の回転によって散布物が前方に散布されることを規制する。第3規制板86は、第3回転体830の前方に設けられ、車両幅方向に延びている。第3規制板86は、第3回転体830の回転によって散布物が前方に散布されることを規制する。第4規制板87は、第1回転体810と第2回転体820の間に設けられ、前後方向に延びている。第4規制板87は、第1回転体810の回転によって散布物が左方に散布されること、第2回転体820の回転によって散布物が右方に散布されること、を規制する。
これにより、第1回転体810の回転による散布方向は、第1規制板84、第3規制板86、第4規制板87によって規制され、主として右方となる。第2回転体820の回転による散布方向は、第2規制板85、第3規制板86、第4規制板87によって規制され、主として左方となる。第3回転体830の回転による散布方向は、第3規制板86によって規制され、主として後方となる。
尚、規制板は、第1散布部81、第2散布部82、第3散布部83の散布方向を、所望の方向に規制することができるものであれば、どのような構成(位置、数、形状、取り付け構造等)であってもよく、図4に示す構成には限定されない。
また、回転体の数は3つには限定されない。散布部8の数は少なくとも3つ以上であり、各散布部8がそれぞれ回転体を有している。そのため、散布部8の数が4つ以上である場合、回転体の数も4つ以上となる。
上述のように、少なくとも3つ以上の散布部(本実施形態の場合、第1散布部81、第2散布部82、第3散布部83)は、それぞれ異なる方向への散布を受け持つことになる。これにより、圃場への均一な散布を容易に行うことができる。特に、第1散布部81に右方への散布、第2散布部82に左方への散布、第3散布部83に後方への散布を受け持たせた場合、走行するトラクタ3の後方において圃場への均一な散布を容易に行うことができる。この場合において、第1回転体810と第2回転体820の回転速度を、第3回転体830の回転速度よりも速くすることにより、トラクタ3の左方及び右方にはトラクタ3から遠い位置まで散布し、トラクタ3の後方にはトラクタ3から近い位置に散布することができる。これにより、圃場への均一な散布が容易となる。尚、「回転速度」とは、単位時間当たりの回転の回数であり、「回転数」ともいう。回転速度は、例えば単位(rpm)で表される。
図1、図3、図4に示すように、散布装置2は、フレーム(装着部)9を備えている。
フレーム9は、収容部7、散布部8、駆動部10を支持している。
図3、図4に示すように、フレーム9は、収容部7を構成するホッパの周囲に取り付けられている。より詳しくは、フレーム9は、第1ホッパ74、第2ホッパ75、第3ホッパ76の周囲を囲うように取り付けられている。これにより、収容部7を構成するホッパがフレーム9に支持されている。
フレーム9の下部には支持部材(図示略)が取り付けられており、当該支持部材によって散布部8及び駆動部10が収容部7の下方に支持されている。
図1、図2に示すように、フレーム9の前部は、トラクタ3の後部に設けられた連結装置6に連結される。これにより、フレーム9に支持された散布装置2がトラクタ3の後部に着脱可能に装着される。
尚、フレーム9の構成(形状等)は、図3、図4に示した構成に限定されるものではなく、収容部7、散布部8、駆動部10を支持可能であって且つ連結装置6に連結可能であればよい。
図1、図3、図4に示すように、散布装置2は、駆動部10を備えている。
駆動部10は、散布部8の回転体(第1回転体810、第2回転体820、第3回転体830)を駆動する。
図3、図4に示すように、駆動部10は駆動源11を有している。本実施形態の場合、駆動源11はモータである。従って、以下、駆動源11をモータ11として説明する。
モータ11は、電動モータであり、回転体(第1回転体810、第2回転体820、第3回転体830)を回転させる駆動力を発生させる。
モータ11の数は、散布部8の数(回転体の数)に対応して設定されている。本実施形態の場合、散布部8の数が3つであり、モータ11の数も3つである。散布部8が4つ以上の場合、モータ11の数を4つ以上とすることができる。また、モータ11の数を、散布部8の数よりも少なく(例えば、2つ以下)としてもよい。
本実施形態の場合、モータ(駆動源)11は、第1モータ(第1駆動源)111と、第2モータ(第2駆動源)112と、第3モータ(第3駆動源)113とを含む。第1モータ111は、第1回転体810を回転させる。第2モータ112は、第2回転体820を回転させる。第3モータ113は、第3回転体830を回転させる。
第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113の出力(定格出力)は、全てが同じであってもよいし、1つ又は2つが異なっていてもよい。例えば、第1モータ111と第2モータ112の出力を同じとし、第3モータ113の出力を第1モータ111及び第2モータ112の出力よりも小さく又は大きくしてもよい。
駆動部10は、各モータ(第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113)がそれぞれ独立して、各回転体(第1回転体810、第2回転体820、第3回転体830)を回転させる構成(以下、「第1の構成」という)であってもよいし、各モータ(第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113)の少なくとも2つ以上が連動して、各回転体(第1回転体810、第2回転体820、第3回転体830)を回転させる構成(以下、「第2の構成」という)であってもよい。
図3、図4には、第1の構成の駆動部10が示されている。駆動部10は、第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113が、それぞれ独立して第1回転体810、第2回転体820、第3回転体830を回転させるように構成されている。具体的には、第1モータ111の駆動によって第1回転体810が回転し、第2モータ112の駆動によって第2回転体820が回転し、第3モータ113の駆動によって第3回転体830が回転する。つまり、第1モータ111の動力は第1回転体810の回転にのみ使用され、第2モータ112の動力は第2回転体820の回転にのみ使用され、第3モータ113の動力は第3回転体830の回転にのみ使用される。
図5〜図7には、第2の構成の駆動部10が示されている。この駆動部10は、モータ11と、動力伝達機構12と、を有している。図5〜図7に示した駆動部10は、それぞれ異なる実施形態の動力伝達機構12を含んでいる。
第2の構成の駆動部10を使用した場合、後述する動力伝達機構12が設けられること等によってモータの配置等が第1の構成の駆動部10とは異なるようになるが、具体的なモータの配置等の図示は省略する。図3、図4において、動力伝達機構12が設けられる位置の一例を仮想線(二点鎖線)で示している。
以下、第2の構成の駆動部10に含まれる動力伝達機構12の実施形態(第1〜第3実施形態)について説明する。
図5は、第1実施形態の動力伝達機構12を含む駆動部10を示している。
動力伝達機構12は、第1モータ111の動力及び第2モータ112の動力の少なくともいずれか一方の動力を第3回転体830に伝達可能な機構である。動力伝達機構12は、第1動力伝達部13と、第2動力伝達部14と、第3動力伝達部15と、を有している。
本実施形態では、動力伝達機構12は複合遊星歯車機構を含んでいる。以下、先ず、動力伝達機構12に含まれる複合遊星歯車機構について説明し、その後、第1動力伝達部13、第2動力伝達部14、第3動力伝達部15について説明する。
動力伝達機構12に含まれる複合遊星歯車機構は、第1遊星歯車機構16と第2遊星歯車機構17とを有している。
第1遊星歯車機構16は、第1軸18と、第2軸19と、第1太陽歯車20と、第1遊星歯車21と、第1遊星キャリア22と、第1内歯車23と、を有している。
第1太陽歯車20は、第1遊星歯車21と噛み合っている。第1遊星歯車21は、第1遊星キャリア22により回転可能に支持されており、第1太陽歯車20の周囲を回転(公転)可能である。第1遊星キャリア22は、第1遊星歯車21の回転(公転)に伴って回
転する。第1内歯車23は、第1遊星歯車21と噛み合っている。
第1軸18の一端側は、第1太陽歯車20の中心に接続されている。これにより、第1軸18は、第1太陽歯車20と共に回転する。第1軸18の他端側には、第1モータ111の動力を第1軸18に伝達する動力伝達機構(以下、便宜上、「第1機構」という)24が接続されている。
第1機構24は、第1歯車25と、第2歯車26と、第3歯車27と、を有している。本実施形態の場合、第1歯車25、第2歯車26、第3歯車27は、平歯車であるが、別の種類(形状)の歯車であってもよい。第1歯車25は、第1軸18の他端側に連結されている。第2歯車26は、第1モータ111の回転軸に連結されている。第3歯車27は、第1歯車25及び第2歯車26に噛み合っている。第1歯車25、第2歯車26、第3歯車27の歯数は同じである。
第1モータ111の回転軸は、第2歯車26と接続されていることに加えて、第1減速機28を介して第1回転体810の中心軸と接続されている。第1減速機28は、例えば歯車減速機から構成されており、第1モータ111の回転軸から入力される回転動力を減速して第1回転体810の中心軸に伝達する。本実施形態の場合、第1減速機28の変速比(減速比)は1/3に設定されている。例えば、第1モータ111の回転軸が3000rpmで回転した場合、第1回転体810は1000rpmで回転する。
第2軸19の一端側は、第1遊星キャリア22に接続されている。これにより、第2軸19は、第1遊星キャリア22と共に回転する。第2軸19の他端側には、第2モータ112の動力を第2軸19に伝達する動力伝達機構(以下、便宜上、「第2機構」という)29が接続されている。
第2機構29は、第4歯車30と、第5歯車31と、を有している。第4歯車30は、第2モータ112の回転軸に連結されている。第5歯車31は、第2軸19の他端側に接続され且つ第4歯車30と噛み合っている。本実施形態の場合は、第4歯車30と第5歯車31は平歯車であるが、別の種類(形状)の歯車であってもよい。第4歯車30の歯数は、第5歯車31の歯数より少ない歯数(本実施形態では1/3の歯数)に設定されている。また、第2モータ112の回転方向は、第1モータ111の回転方向と反対になるように設定されている。つまり、第1モータ111を正方向に回転させる場合、第2モータ112は逆方向に回転させる。
第2モータ112の回転軸は、第4歯車30と接続されていることに加えて、第2減速機32を介して第2回転体820の中心軸と接続されている。第2減速機32は、例えば歯車減速機から構成されており、第2モータ112から入力される回転動力を減速して第2回転体820の中心軸に伝達する。本実施形態の場合、第2減速機32の変速比(減速比)は、第1減速機28と同じく1/3に設定されている。そのため、例えば、第2モータ112が3000rpmで回転した場合、第2回転体820は1000rpmで回転する。
第2機構29の減速比(第4歯車30と第5歯車31の歯数比)と、第2減速機32の減速比とは、等しく設定されている。これにより、第2回転体820と第2軸19とは同じ回転速度で回転する。また、第1軸18と第2軸19の回転速度の比は、後述する第1遊星歯車機構16の変速比及び第2遊星歯車機構17の変速比と等しくなるように設定されている。
第2遊星歯車機構17は、第3軸33と、第4軸34と、第2太陽歯車35と、第2遊星歯車36と、第2遊星キャリア37と、第2内歯車38と、を有している。
第2太陽歯車35は、第2遊星歯車36と噛み合っている。第2遊星歯車36は、第2遊星キャリア37により回転可能に支持されており、第2太陽歯車35の周囲を回転(公転)可能である。第2遊星キャリア37は、第2遊星歯車36の回転(公転)に伴って回転する。第2内歯車38は、第2遊星歯車36と噛み合っている。
第2太陽歯車35は、第1太陽歯車20と同形状である。第2遊星歯車36は、第1遊星歯車21と同形状である。第2内歯車38は、第1内歯車23と結合されており、第1内歯車23と一体的に回転する。第1内歯車23と第2内歯車38とは、同形状であり、
共通の中心軸38a周りに回転可能である。尚、第1内歯車23と第2内歯車38は、2つの内歯車を結合したものであってもよいし、1つの円環体の内面に第1内歯車23を構成する歯と第2内歯車38を構成する歯を一体的に形成したものであってもよい。
第3軸33の一端側は、第2太陽歯車35の中心に接続されている。これにより、第3軸33は、第2太陽歯車35と共に回転する。第3軸33の他端側には、第3モータ113の回転軸が接続されている。
第4軸34の一端側は、第2遊星キャリア37に接続されている。第4軸34の他端側には、第3回転体830の中心軸が接続されている。これにより、第4軸34は第2遊星キャリア37と共に回転し、第2遊星キャリア37の回転に伴って第3回転体830が回転する。
第1遊星歯車機構16の変速比と第2遊星歯車機構17の変速比とは等しく設定されている。本実施形態の場合、第1遊星歯車機構16の変速比と第2遊星歯車機構17の変速比は、共に1/3に設定されている。第1遊星歯車機構16の変速比(減速比)は、第1太陽歯車20の歯数をZ1、第1内歯車23の歯数をZ2としたとき、Z1/(Z1+Z2)で表される。第2遊星歯車機構17の変速比(減速比)は、第2太陽歯車45の歯数をZ3、第2内歯車38の歯数をZ4としたとき、Z3/(Z3+Z4)で表される。
第1遊星歯車機構16と第2遊星歯車機構17の変速比が共に1/3である場合、第1軸18の角速度ω1、第2軸19の角速度ω2、第3軸33の角速度ω3、第4軸34の角速度ω4、内歯車(第1内歯車23、第2内歯車38)の角速度ω5は、以下の(式1)(式2)の関係を満たす。以下、(式1)(式2)をまとめて「速度関係式」という場合がある。また、後述する動作説明においては、簡略化のために、回転速度の値をそのまま角速度の値に置き換えて計算している。
・ω1=3×ω2−2×ω5・・・(式1)
・ω3=3×ω4−2×ω5・・・(式2)
尚、速度関係式((式1)(式2))は、遊星歯車機構(第1遊星歯車機構16、第2遊星歯車機構17)の変速比を変更した場合には、当該変更に対応して変更される。
次に、上述した複合遊星歯車機構に含まれる第1動力伝達部13、第2動力伝達部14、第3動力伝達部15について説明する。
第1動力伝達部13は、第1モータ111の動力及び第2モータ112の動力の少なくともいずれか一方の動力が伝達される。
図5に示すように、第1動力伝達部13は、上記した複合遊星歯車機構の構成要素の一部(第1遊星歯車機構16、第2内歯車38)と、第1機構24、第2機構29から構成される。
第1動力伝達部13は、動力切換部39を含んでいる。
動力切換部39は、第1モータ111と第2モータ112の回転速度が同じときには第3回転体830への動力伝達を遮断し、第1モータ111と第2モータ112の回転速度に差があるときには第3回転体830に動力を伝達する。
動力切換部39は、第1動力伝達部13の構成要素のうち、第1遊星歯車機構16(第1太陽歯車20、第1遊星歯車21、第1遊星キャリア22、第1内歯車23)と、第2遊星歯車機構17の第2内歯車38と、から構成される。
第1遊星歯車機構16の変速比は、第1モータ111の駆動により回転する第1太陽歯車20の回転速度と、第2モータ112の駆動により回転する第1遊星キャリア22の回転速度との比と等しく設定されている。例えば、第1太陽歯車20の回転速度が3000rpm、第1遊星キャリア22の回転速度が1000rpmである場合、第1遊星歯車機構16の変速比(減速比)は1/3に設定される。
第2動力伝達部14は、第3モータ113と接続され且つ第3モータ113の動力が伝達される。
図5に示すように、第2動力伝達部14は、上記した複合遊星歯車機構の構成要素のうち、第2太陽歯車35と第3軸33とから構成される。第3軸33は、第3モータ113の回転軸と接続されている。
第3動力伝達部15は、第1動力伝達部13の動力と第2動力伝達部14の動力の少なくともいずれか一方の動力が伝達される。
図5に示すように、第3動力伝達部15は、上記した複合遊星歯車機構の構成要素のうち、第2遊星歯車36と、第2遊星キャリア37と、第4軸34とから構成される。
以下、上述した第1機構24、第2機構29、第1動力伝達部13、第2動力伝達部14、第3動力伝達部15の動作を踏まえて、第1実施形態の動力伝達機構12の動作(作用)について説明する。
図8、図9は、第1実施形態の動力伝達部12の動作パターンの複数の例を、表の形式にまとめて示している。図8、図9は、第1モータ111の回転速度(M1)、第2モータ112の回転速度(M2)、第3モータ113の回転速度(M3)、第1回転体810の回転速度(B1)、第2回転体820の回転速度(B2)、第3回転体830の回転速度(B3)、第1軸18の回転速度(AA)、第2軸19の回転速度(SA)、内歯車(第1内歯車23及び第2内歯車38)の回転速度(C)の関係の一例を示す表である。この例は、遊星歯車機構(第1遊星歯車機構16、第2遊星歯車機構17)の変速比が1/3である場合の例である。また、表中の数値の単位は(rpm)である。
図8において、A列は、第1モータ111と第2モータ112とを同じ速度で駆動した状態において、第3モータ113を駆動又は停止した場合を示している。B列は、第1モータ111を停止し且つ第2モータ112を駆動した状態において、第3モータ113を駆動又は停止した場合を示している。C列は、第1モータ111を駆動し且つ第2モータ112を停止した状態において、第3モータ113を駆動又は停止した場合を示している。
図9において、D列は、第2モータ112を第1モータ111よりも速い速度で駆動した状態において、第3モータ113を駆動又は停止した場合を示している。E列は、第1モータ111を第2モータ112よりも速い速度で駆動した状態において、第3モータ113を駆動又は停止した場合を示している。
以下、図5、図8、図9を適宜参照しながら、第1実施形態の動力伝達機構12の動作について説明する。
先ず、第1実施形態の動力伝達機構12を構成する第1機構24、第2機構29、第1動力伝達部13、第2動力伝達部14、第3動力伝達部15の動作(作用)について、順次説明する。
尚、以下の動作説明において、回転速度(回転数)を表示する場合に、回転方向の相違は、+(プラス)と−(マイナス)の符号を用いて表現する。例えば、第1モータ111が正方向に3000rpmで回転する場合において、第1モータ111と逆方向で同速の回転速度(回転数)は「−3000rpm」と記す。
次に、第1機構24及び第2機構29の動作(作用)を説明する。
第1モータ111の駆動により第2歯車26が正方向に第1回転速度(例えば、3000rpm)で回転すると、第3歯車27が逆方向に第1回転速度で回転し、第1歯車25及び第1軸18が正方向に第1回転速度(例えば、3000rpm)で回転する。つまり、第1モータ111の動力は、第1機構24を介して第1軸18に伝達される。そして、第1モータ111の回転軸の回転方向及び回転速度は、第1軸18の回転方向及び回転速度と同じとなる。つまり、第1機構24の変速比は1である。
第2モータ112の駆動により第4歯車30が逆方向に第2回転速度(例えば、−3000rpm)で回転すると、第5歯車31が正方向に第2回転速度よりも小さい第3回転速度(例えば、1000pm)で回転し、第1遊星キャリア22が正方向に同じく第3回転速度で回転する。つまり、第2モータ112の動力は、第2機構29を介して第2軸19に伝達される。そして、第2軸19の回転方向は第2モータ112の回転軸の回転方向と同じとなり、第2軸19の回転速度は第2モータ112の回転速度より小さくなる。
次に、第1動力伝達部13の動作(作用)を説明する。
第1モータ111を駆動すると、第1モータ111の動力は第1機構24を介して第1軸18に伝達され、第1遊星歯車機構16の第1太陽歯車20を回転させる。つまり、第
1モータ111を駆動すると、第1モータ111の動力が第1動力伝達部13に伝達される。
第2モータ112を駆動すると、第2モータ112の動力は第2機構29を介して第2軸19に伝達され、第1遊星歯車機構16の第1遊星キャリア22を回転させる。つまり、第2モータ112を駆動すると、第2モータ112の動力が第1動力伝達部13に伝達される。
上述したように、第1動力伝達部13は、第1モータ111を駆動した場合には第1モータ111の動力が伝達され、第2モータ112を駆動した場合には第2モータ112の動力が伝達される。また、第1モータ111と第2モータ112を駆動した場合には、第1モータ111と第2モータ112の動力が伝達される。つまり、第1動力伝達部13は、第1モータ111の動力及び第2モータ112の動力の少なくともいずれか一方の動力が伝達される。
以下、第1動力伝達部13に含まれる動力切換部39の動作(作用)について説明する。
先ず、第1モータ111と第2モータ112の回転速度が同じ場合(以下、「第1の場合」という)について説明する。尚、回転速度が同じとは、回転数の絶対値が同じであることを意味する。ここでは、第1モータ111の回転速度(回転数)が3000rpm、第2モータ112の回転速度が−3000rpmである場合(図8のA列に相当)について説明する。
第1モータ111が3000rpmで回転すると(M1=3000)、この回転動力は第1機構24を介して第1軸18に伝達される。第1機構24の変速比は1であるため、第1軸18及び第1太陽歯車20は、第1モータ111と同じ3000rpmで回転する(AA=3000)。
第2モータ112が−3000rpmで回転すると(M2=−3000)、この回転動力は第2機構29を介して逆方向の回転動力として第2軸19に伝達される。第2機構19の変速比は1/3であるため、第2軸19及び第1遊星キャリア22は1000rpmで回転する(SA=1000)。
上述のように、第1軸18が3000rpmで回転し、第2軸19が1000rpmで回転すると、上記(式1)において、3000=3×1000−2×ω5となるため、ω5=0となる。つまり、第1内歯車23は回転しない(C=0)。つまり、第1遊星歯車機構16の変速比が、第1太陽歯車20の回転速度と第1遊星キャリア22の回転速度との比(第1軸18と第2軸19の回転速度の比)と等しく設定されているため、第1太陽歯車2と第1遊星キャリア22とが回転しても第1内歯車23は回転しない。
このように、第1モータ111の回転速度と第2モータ112の回転速度が同じであるとき、第1内歯車23は回転しない。そのため、第1内歯車23と一体化されている第2内歯車38も回転せず、第2内歯車38と噛み合う第2遊星歯車36も回転しない。これにより、第2遊星キャリア37は回転せず、第3回転体830も回転しない。つまり、第3回転体830への動力伝達が遮断される。
次に、第1モータ111の回転速度と第2モータ112の回転速度に差がある場合(以下、「第2の場合」という)について説明する。ここでは、第1モータ111の回転速度が−1500rpm、第2モータ112の回転速度が3000rpmである場合(図9のD列に相当)について説明する。
第1モータ111が−1500rpmで回転すると(M1=−1500)、この回転動力は第1機構24を介して第1軸18に伝達される。第1機構24の変速比は1であるため、第1軸18及び第1太陽歯車20は、第1モータ111と同じ−1500rpmで回転する(AA=−1500)。
第2モータ112が3000rpmで回転すると(M2=3000)、この回転動力は第2機構29を介して逆方向の回転動力として第2軸19に伝達される。本実施形態の場合、第2減速機32の変速比(減速比)は1/3であるため、第2軸19及び第1遊星キャリア22は−1000rpmで回転する(SA=−1000)。
上述のように、第1軸18が−1500rpmで回転し、第2軸19が−1000rpmで回転すると、上記(式1)において、−1500=3×(−1000)−2×ω5となるため、ω5=−750となる。つまり、第1内歯車23は−750rpmで回転する(C=−750)。
このように、第1モータ111の回転速度と第2モータ112の回転速度に差があるとき、第1内歯車23は回転する。そのため、第1内歯車23と一体化されている第2内歯車38も回転し、第2内歯車38と噛み合う第2遊星歯車36も回転する。これにより、第2遊星キャリア37が回転し、第3回転体830も回転する。つまり、第3回転体830に動力が伝達される。
上述した通り、第1動力伝達部13の動力切換部39は、第1モータ111と第2モータ112の回転速度が同じときには第3回転体830への動力伝達を遮断し、第1モータ111と第2モータ112の回転速度に差があるときには第3回転体830に動力を伝達する。
次に、第2動力伝達部14の動作(作用)について説明する。
第3モータ113を駆動すると、第3モータ113の動力が第3軸33及び第2太陽歯車35に伝達される。つまり、第3モータ113を駆動すると、第3モータ113の動力が第2動力伝達部14に伝達される。言い換えれば、第2動力伝達部14は、第3モータ113の動力が伝達される。
第3動力伝達部15の動作(作用)について説明する。
先ず、第3動力伝達部15に第1動力伝達部13の動力のみが伝達される場合(以下、「第3の場合」という)について説明する。
上述したように、第1動力伝達部13の第1モータ111の回転速度と第2モータ112の回転速度に差がある場合(上記「第2の場合」)、第1内歯車23及び第2内歯車38が回転する。第2内歯車38が回転すると、第2内歯車38と噛み合う第2遊星歯車36が回転し、第2遊星キャリア37も回転する。つまり、第1動力伝達部13の動力が第3動力伝達部15に伝達される。ここで、第3モータ113を駆動しないことにより、第2動力伝達部14の動力は第3動力伝達部15に伝達されない。つまり、第3動力伝達部15に第1動力伝達部13の動力のみが伝達される。
次に、第3動力伝達部15に第2動力伝達部14の動力のみが伝達される場合(以下、「第4の場合」という)について説明する。
第3モータ113を駆動した場合、第2太陽歯車35が回転し、この回転動力は第2遊星歯車36に伝達される。そのため、第2動力伝達部14の動力が、第3動力伝達部15に伝達される。ここで、第1動力伝達部13の第1モータ111の回転速度と第2モータ112の回転速度が同じである場合、第2遊星歯車36及び第2遊星キャリア37は回転しない。そのため、第1動力伝達部13の動力は第3動力伝達部15に伝達されない。つまり、第3動力伝達部15に第2動力伝達部14の動力のみが伝達される。
最後に、第3動力伝達部15に第1動力伝達部13の動力と第2動力伝達部14の動力の両方が伝達される場合(以下、「第5の場合」という)について説明する。
第1動力伝達部13の第1モータ111の回転速度と第2モータ112の回転速度に差を設け、且つ、第3モータ113を駆動した場合、第1動力伝達部13の動力と第2動力伝達部14の動力の両方が第3動力伝達部15に伝達される。
つまり、第1動力伝達部13の第1モータ111の回転速度と第2モータ112の回転速度に差を設けることによって、第3動力伝達部15に第1動力伝達部13の動力が伝達される。加えて、第3モータ113を駆動することによって、第3動力伝達部15に第2動力伝達部14の動力が伝達される。
動力伝達機構12は、第1モータ111と第2モータ112の回転速度に差がある場合において、第3モータ113が駆動していない場合と駆動している場合とで、第3回転体830を異なる動力伝達形式で駆動する。
先ず、第1モータ111と第2モータ112の回転速度に差があり且つ第3モータ113が駆動していない場合(上記「第3の場合」に相当)について、動力伝達機構12の動
作を説明する。
この場合、動力伝達機構12は、第1モータ111と第2モータ112の回転速度(回転数)の差、即ち(第1モータ111の回転数−第2モータ112の回転数)に基づいて第3回転体830を駆動する。この場合、第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差は、回転数の絶対値同士の差として算出する(正回転と逆回転を考慮しない)。
具体的な一例(以下、「代表例」という場合がある)として、遊星歯車機構(第1遊星歯車機構16、第2遊星歯車機構17)の変速比が1/3であって、第1モータ111の回転速度が3000rpm、第2モータ112の回転速度が−1500rpmであり、且つ第3モータ113が停止している場合(図9のE列(B3,M3は中央列)に相当)について説明する。この場合、第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差(絶対値の差)は、1500rpmである。
第1モータ111が3000rpmで回転すると(M1=3000)、この回転動力は第1機構24を介して第1軸18に伝達される。第1機構24の変速比は1であるため、第1軸18及び第1太陽歯車20は、第1モータ111と同じ3000rpmで回転する(AA=3000)。
第2モータ112が−1500rpmで回転すると(M2=−1500)、この回転動力は第2機構29を介して逆方向の回転動力として第2軸19に伝達される。本実施形態の場合、第2減速機32の変速比(減速比)は1/3であるため、第2軸19及び第1遊星キャリア22は500rpmで回転する(SA=500)。
第1軸18が3000rpmで回転し、第2軸19が500rpmで回転すると、上記(式1)において、ω1=3000、ω2=500であるため、ω5=−750となる。つまり、第1内歯車23及び第2内歯車38は−750rpmで回転する(C=−750)。そして、第3モータ113が駆動していないため(M3=0)、上記(式2)において、ω3=0、ω5=−750となり、ω4=−500となる。つまり、第4軸34及び第2遊星キャリア37は−500rpmで回転する。これにより、第3回転体830は−500rpmで回転する(B3=−500)。
上述の通り、第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差が1500rpmである場合、第3回転体830は−500rpmで回転する。また、第3回転体830の回転方向は、第1モータ111と第2モータ112のうち、回転速度が速い方(第1モータ111)の回転方向と逆方向となる。
次に、第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差を大きくした場合について説明する。ここでは、第1モータ111の回転速度を0(停止)、第2モータ112の回転速度を−3000rpmとした場合(図8のB列に相当)について説明する。この場合、第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差は3000rpmである。
第1モータ111の回転速度が0であると(M1=0)、第1軸18及び第1太陽歯車20の回転速度も0である(AA=0)。第2モータ112の回転速度が−3000rpmであると(M2=−3000)、第2軸19及び第1遊星キャリア22は1000rpmで回転する(SA=1000)。
第1軸18の回転速度が0で、第2軸19が1000rpmで回転すると、上記(式1)において、ω1=0、ω2=1000であるため、ω5=1500となる。つまり、第1内歯車23及び第2内歯車38は1500rpmで回転する(C=1500)。そして、第3モータ113が駆動していないため(M3=0)、上記(式2)において、ω3=0、ω5=1500となり、ω4=1000となる。つまり、第4軸34及び第2遊星キャリア37は1000rpmで回転する。これにより、第3回転体830は1000rpmで回転する(B3=1000)。
上述の通り、第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差が3000rpmである場合、第3回転体830は1000rpmで回転する。また、第3回転体830の回転方向は、第1モータ111と第2モータ112のうち、回転速度が速い方(第2モータ112)の回転方向と逆方向となる。
次に、第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差を小さくした場合について
説明する。ここでは、第1モータ111の回転速度を3000rpm、第2モータ112の回転速度を−2100rpmとした場合について説明する。この場合、第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差は900rpmである。
第1モータ111が3000rpmで回転すると、第1軸18及び第1太陽歯車20は、第1モータ111と同じ3000rpmで回転する。
第2モータ112が−2100rpmで回転すると、この回転動力は第2機構29を介して逆方向の回転動力として第2軸19に伝達される。本実施形態の場合、第2減速機32の変速比(減速比)は1/3であるため、第2軸19及び第1遊星キャリア22は700rpmで回転する。
第1軸18が3000rpmで回転し、第2軸19が700rpmで回転すると、上記(式1)において、ω1=3000、ω2=700であるため、ω5=−450となる。つまり、第1内歯車23及び第2内歯車38は−450rpmで回転する。そして、第3モータ113が駆動していないため、上記(式2)において、ω3=0、ω5=−450となり、ω4=−300となる。つまり、第4軸34及び第2遊星キャリア37は−300rpmで回転する。これにより、第3回転体830は−300rpmで回転する。
上述の通り、第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差が900rpmである場合、第3回転体830は−300rpmで回転する。また、第3回転体830の回転方向は、第1モータ111と第2モータ112のうち、回転速度が速い方(第1モータ111)の回転方向と逆方向となる。
以上説明したように、動力伝達部12は、第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差の変化に対応して第3回転体830の回転速度を変化させる。具体的には、第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差が増加すると第3回転体830の回転速度を増加させる。また、第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差が減少すると、第3回転体830の回転速度を減少させる。
また、第1モータ111と第2モータ112の回転速度に差があり且つ第3モータ113が駆動していないとき、第3回転体830の回転方向は、第1モータ111と第2モータ112のうち、回転速度が速い方の回転方向と逆方向となる。つまり、動力伝達部12は、第1モータ111と第2モータ112の回転速度の大小関係に基づいて、第3回転体830の回転方向を決定する。
次に、第1モータ111と第2モータ112の回転速度に差があり且つ第3モータ113が駆動している場合(上記「第5の場合」に相当)について、動力伝達機構12の動作を説明する。
この場合、動力伝達機構12は、(第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差)と(第3モータ113の回転速度)との差、即ち[(第1モータ111の回転数−第2モータ112の回転数)−(第3モータ113の回転数)]に基づいて第3回転体830を駆動する。
この場合も、第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差は、回転数の絶対値同士で比較する(正回転と逆回転を考慮しない)。しかし、[(第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差)と(第3モータ113の回転速度)との差]を計算する際には、第3モータ113の回転方向を考慮する。つまり、第3モータ113の回転方向に応じて、+又は−の符号を付して計算する。例えば、第1モータ111が3000rpmで回転し、第3モータ113が第1モータ111と同方向に同じ速度で回転している場合、第3モータ113の回転数は「3000rpm」として計算する。第3モータ113が第1モータ111と反対の回転方向に同じ速度で回転している場合、第3モータ13の回転数は「−3000rpm」として計算する。
具体的な例として、遊星歯車機構(第1遊星歯車機構16、第2遊星歯車機構17)の変速比が1/3であって、第1モータ111の回転速度が3000rpm、第2モータ112の回転速度が−1500rpmであり、且つ第3モータ113が3000rpmで駆動している場合(図9のE列(B3,M3は左列))に相当)について説明する。この場合、第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差(M1−M2)は、1500r
pmである。(第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差)と(第3モータ113の回転速度)との差[(M1−M2)−M3]は、1500rpm−3000rpm=−1500rpmである。
この場合、上記「代表例」の場合と同様に、第1軸18が3000rpmで回転し(AA=3000)、第2軸19が500rpmで回転し、第1内歯車23及び第2内歯車38が−750rpmで回転する(C=−750)。
ここで、第3モータ113が3000rpmで駆動しているため、上記(式2)において、ω3=3000、ω5=−750とすると、ω4=500となる。つまり、第4軸34及び第2遊星キャリア37は500rpmで回転する。これにより、第3回転体830は500rpmで回転する(B3=500)。
上述の通り、[(第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差)と(第3モータ113の回転速度)との差]が−1500rpmであるとき、第3回転体830は500rpmで回転する。
次に、[(第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差)と(第3モータ113の回転速度)との差]を大きくした場合を考える。例えば、第1モータ111の回転速度を3000rpm、第2モータ112の回転速度を−1500rpm、第3モータ113の回転速度を−3000rpmとした場合(図9のE列(B3,M3は右列))に相当)を考える。この場合、第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差(M1−M2)は1500rpmである。(第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差)と(第3モータ113の回転速度)との差[(M1−M2)−M3]は、1500rpm−(−3000rpm)=4500rpmである。
この場合、上記第3の場合と同様に、第1軸18が3000rpmで回転し(AA=3000)、第2軸19が500rpmで回転し(SA=500)、第1内歯車23及び第2内歯車38が−750rpmで回転する(C=−750)。
ここで、第3モータ113が−3000rpmで駆動しているため(M3=−3000)、上記(式2)において、ω3=−3000、ω5=−750とすると、ω4=−1500となる。つまり、第4軸34及び第2遊星キャリア37は−1500rpmで回転する。これにより、第3回転体830は−1500rpmで回転する(B3=−1500)。
上述の通り、[(第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差)と(第3モータ113の回転速度)との差]が4500rpmであるとき、第3回転体830は−1500rpmで回転する。
次に、[(第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差)と(第3モータ113の回転速度)との差]を小さくした場合を考える。例えば、第1モータ111の回転速度を3000rpm、第2モータ112の回転速度を−1500rpm、第3モータ113の回転速度を1500rpmとした場合を考える。この場合、第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差は1500rpmである。[(第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差)と(第3モータ113の回転速度)との差]は、1500rpm−1500rpm=0である。
この場合、上記「代表例」の場合と同様に、第1軸18が3000rpmで回転し、第2軸19が500rpmで回転し、第1内歯車23及び第2内歯車38が−750rpmで回転する。
ここで、第3モータ113が1500rpmで駆動しているため、上記(式2)において、ω3=1500、ω5=−750とすると、ω4=0となる。つまり、第4軸34及び第2遊星キャリア37は回転しない。これにより、第3回転体830も回転しない。
つまり、[(第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差)と(第3モータ113の回転速度)との差]が0であるとき、第3回転体830の回転速度は0である(回転しない)。
以上説明したように、動力伝達部12は、[(第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差)と(第3モータ113の回転速度)との差]に基づいて、第3回転体83
0の回転速度を変化させる。具体的には、[(第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差)と(第3モータ113の回転速度)との差]が増加すると、第3回転体830の回転速度を増加させる。また、[(第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差)と(第3モータ113の回転速度)との差]が減少すると、第3回転体830の回転速度を減少させる。
図6は、第2実施形態の動力伝達機構12を含む駆動部10を示している。
第2実施形態の動力伝達機構12は、第1実施形態の動力伝達機構12と同様に、第1モータ111の動力及び第2モータ112の動力の少なくともいずれか一方の動力を第3回転体830に伝達可能な機構である。第2実施形態の動力伝達機構12は、第1実施形態の動力伝達機構12と同じ複合遊星歯車機構(第1遊星歯車機構16、第2遊星歯車機構17)を含んでいる。
以下、第2実施形態の動力伝達機構12について、第1実施形態の動力伝達機構と異なる点を中心に説明する。第1実施形態の動力伝達機構と共通する構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
第2実施形態の動力伝達機構12は、第1動力伝達部13と、第2動力伝達部14と、第3動力伝達部15と、を有している。第2動力伝達部14と第3動力伝達部15の構成は第1実施形態の動力伝達機構と同じであり、第1動力伝達部13の構成が第1実施形態の動力伝達機構と異なっている。
以下、第2実施形態の第1動力伝達部13の構成について説明する。
第1動力伝達部13は、複合遊星歯車機構の構成要素の一部(第1遊星歯車機構16、第2内歯車38、第1軸18.第2軸19)と、第1機構24、第2機構29から構成される。これら第1動力伝達部13の構成要素のうち、第1機構24と第2機構29の構成が、第1実施形態の動力伝達機構と異なっている。
第1機構24は、第6歯車120、第7歯車121、第8歯車122、第9歯車123、第10歯車124、第1連結軸125を有している。第1機構24を構成する歯車(第6歯車120〜第10歯車124)は、いずれも傘歯車である。
第6歯車120は、第1軸18の他端側に連結されている。第7歯車121は、第6歯車120に噛み合っている。第7歯車121の回転軸の方向は、第6歯車120の回転軸の方向と交差している。第1連結軸125は、第7歯車121の中心と第8歯車122の中心とを連結している。これにより、第7歯車121と第8歯車122とは一体的に回転する。第9歯車123は、第8歯車122と噛み合っている。第9歯車123の回転軸の方向は、第8歯車122の回転軸の方向と交差している。第10歯車124は、第9歯車123と噛み合っている。第10歯車124の回転軸の方向は、第9歯車123の回転軸の方向と交差している。第9歯車123の中心は、第1回転体810の中心軸と接続されている。第10歯車124の中心は、第1モータ111の回転軸と接続されている。本実施形態(第2実施形態)では、第6歯車120と第7歯車121の歯数は同じであり、第8歯車122と第9歯車123の歯数比、第10歯車124と第9歯車123の歯数比は、いずれも1:3に設定されている。
第2機構29は、第11歯車126、第12歯車127、第13歯車128、第14歯車129、第15歯車130、第2連結軸131を有している。第2機構29を構成する歯車(第11歯車126〜第15歯車130)は、いずれも傘歯車である。
第11歯車126は、第4歯車30と第5歯車31を介して第2軸19の他端側に連結されている。第12歯車127は、第11歯車126に噛み合っている。第12歯車127の回転軸の方向は、第11歯車126の回転軸の方向と交差している。第2連結軸131は、第12歯車127の中心と第13歯車128の中心とを連結している。これにより、第12歯車127と第13歯車128とは一体的に回転する。第14歯車129は、第13歯車128と噛み合っている。第14歯車129の回転軸の方向は、第13歯車128の回転軸の方向と交差している。第15歯車130は、第14歯車129と噛み合っている。第15歯車130の回転軸の方向は、第14歯車129の回転軸の方向と交差している。第14歯車129の中心は、第2回転体820の中心軸と接続されている。第15
歯車130の中心は、第2モータ112の回転軸と接続されている。本実施形態(第2実施形態)では、第11歯車126と第12歯車127の歯数は同じであり、第13歯車128と第14歯車129の歯数比、第15歯車130と第14歯車129の歯数比は、いずれも1:3に設定されている。
第1機構24によれば、第1モータ111の駆動により第10歯車124が第1回転速度(例えば、3000rpm)で回転すると、第9歯車123及び第1回転体810が第2回転速度(例えば、1000rpm)で回転する。第9歯車123が第2回転速度で回転すると、第8歯車122及び第7歯車121が第1回転速度で回転し、第6歯車120及び第1軸18が第1回転速度で回転する。つまり、第1モータ111の動力は、第1機構24を介して第1軸18に伝達される。
第2機構29によれば、第2モータ112の駆動により第15歯車130が第1回転速度(例えば、−3000rpm)で回転すると、第14歯車129及び第2回転体820が第2回転速度(例えば、−1000rpm)で回転する。第14歯車129が第2回転速度で回転すると、第13歯車128及び第12歯車127が第1回転速度で回転し、第11歯車127及び第2軸19が第1回転速度で回転する。つまり、第2モータ112の動力は、第2機構29を介して第2軸19に伝達される。そして、第2モータ112の回転速度は、第2軸19の回転速度と同じとなる。
第1モータ111を駆動すると、第1モータ111の動力は第1機構24を介して第1軸18に伝達され、第1遊星歯車機構16の第1太陽歯車20を回転させる。つまり、第1モータ111を駆動すると、第1モータ111の動力が第1動力伝達部13に伝達される。
第2モータ112を駆動すると、第2モータ112の動力は第2機構29を介して第2軸19に伝達され、第1遊星歯車機構16の第1遊星キャリア22を回転させる。つまり、第2モータ112を駆動すると、第2モータ112の動力が第1動力伝達部13に伝達される。
上述したように、第1動力伝達部13は、第1モータ111を駆動した場合には第1モータ111の動力が伝達され、第2モータ112を駆動した場合には第2モータ112の動力が伝達される。また、第1モータ111と第2モータ112を駆動した場合には、第1モータ111と第2モータ112の動力が伝達される。つまり、第1動力伝達部13は、第1モータ111の動力及び第2モータ112の動力の少なくともいずれか一方の動力が伝達される。
第1動力伝達部13の他の構成(動力切換部39等)、第2動力伝達部14及び第3動力伝達部15の構成は、第1実施形態の動力伝達機構と同じであるため、説明を省略する。
図7は、第3実施形態の動力伝達機構12を含む駆動部10を示している。
第3実施形態の動力伝達機構12は、第1実施形態の動力伝達機構12と同様に、第1モータ111の動力及び第2モータ112の動力の少なくともいずれか一方の動力を第3回転体830に伝達可能な機構である。第3実施形態の動力伝達機構12も、第1実施形態の動力伝達機構12と同じ複合遊星歯車機構(第1遊星歯車機構16、第2遊星歯車機構17)を含んでいる。
以下、第3実施形態の動力伝達機構12について、第1実施形態の動力伝達機構と異なる点を中心に説明する。第1実施形態の動力伝達機構と共通する構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
第3実施形態の動力伝達機構12は、第1動力伝達部13と、第2動力伝達部14と、第3動力伝達部15と、を有している。第2動力伝達部14と第3動力伝達部15の構成は第1及び第2実施形態の動力伝達機構と同じであり、第1動力伝達部13の構成が第1及び第2実施形態の動力伝達機構と異なっている。
以下、第3実施形態の第1動力伝達部13の構成について説明する。
第1動力伝達部13は、複合遊星歯車機構の構成要素の一部(第1遊星歯車機構16、第2内歯車38、第1軸18.第2軸19)と、第1機構24、第2機構29から構成さ
れる。これら第1動力伝達部13の構成要素のうち、第1機構24と第2機構29の構成が、第1及び第2実施形態の動力伝達機構と異なっている。
第1機構24は、第16歯車132、第17歯車133、第18歯車134、第19歯車135を有している。第1機構24を構成する歯車(第16歯車132〜第19歯車135)は、いずれも傘歯車である。
第16歯車132は、第1軸18の他端側に連結されている。第17歯車133は、第16歯車132に噛み合っている。第17歯車133の回転軸の方向は、第16歯車132の回転軸の方向と交差している。第1モータ111は、互いに反対方向に延びる2つの回転軸(第1回転軸111a、第2回転軸111b)を有している。第1回転軸111aと第2回転軸111bとは、同じ速度で同じ方向に回転する。第17歯車133の中心は、第1モータ111の第1回転軸111aと接続されている。第1モータ111の第2回転軸111bは、第18歯車134の中心と接続されている。第19歯車135は、第18歯車134と噛み合っている。第19歯車135の回転軸の方向は、第18歯車134の回転軸の方向と交差している。第19歯車135の中心は、第1回転体810の中心軸と接続されている。本実施形態(第3実施形態)では、第16歯車132と第17歯車133の歯数は同じであり、第18歯車134と第19歯車135の歯数比は1:3に設定されている。
第2機構29は、第20歯車136、第21歯車137、第22歯車138、第23歯車139を有している。第2機構29を構成する歯車(第20歯車136〜第23歯車139)は、いずれも傘歯車である。
第20歯車136は、第4歯車30と第5歯車31を介して第2軸19の他端側に連結されている。第21歯車137は、第20歯車136に噛み合っている。第21歯車137の回転軸の方向は、第20歯車136の回転軸の方向と交差している。第2モータ112は、互いに反対方向に延びる2つの回転軸(第1回転軸112a、第2回転軸112b)を有している。第1回転軸112aと第2回転軸112bとは、同じ速度で同じ方向に回転する。第21歯車137の中心は、第2モータ112の第1回転軸112aと接続されている。第2モータ112の第2回転軸112bは、第22歯車138の中心と接続されている。第23歯車139は、第22歯車138と噛み合っている。第23歯車139の回転軸の方向は、第22歯車138の回転軸の方向と交差している。第23歯車139の中心は、第2回転体820の中心軸と接続されている。本実施形態(第3実施形態)では、第20歯車136と第21歯車137の歯数は同じであり、第22歯車138と第23歯車139の歯数比は1:3に設定されている。
第1機構24によれば、第1モータ111の第2回転軸111bの駆動により第18歯車134が第1回転速度(例えば、3000rpm)で回転すると、第19歯車135及び第1回転体810が第2回転速度(例えば、1000rpm)で回転する。第1モータ111の第1回転軸111aの駆動により第17歯車133が第1回転速度で回転すると、第16歯車132及び第1軸18が第1回転速度で回転する。つまり、第1モータ111の動力は、第1機構24を介して第1軸18に伝達される。
第2機構29によれば、第2モータ112の第2回転軸112bの駆動により第22歯車138が第1回転速度(例えば、3000rpm)で回転すると、第23歯車139及び第2回転体820が第2回転速度(例えば、1000rpm)で回転する。第2モータ112の第1回転軸111aの駆動により第21歯車137が第1回転速度で回転すると、第20歯車136及び第2軸19が第1回転速度で回転する。つまり、第2モータ112の動力は、第2機構29を介して第2軸19に伝達される。
第1モータ111を駆動すると、第1モータ111の動力は第1機構24を介して第1軸18に伝達され、第1遊星歯車機構16の第1太陽歯車20を回転させる。つまり、第1モータ111を駆動すると、第1モータ111の動力が第1動力伝達部13に伝達される。
第2モータ112を駆動すると、第2モータ112の動力は第2機構29を介して第2軸19に伝達され、第1遊星歯車機構16の第1遊星キャリア22を回転させる。つまり
、第2モータ112を駆動すると、第2モータ112の動力が第1動力伝達部13に伝達される。
上述したように、第1動力伝達部13は、第1モータ111を駆動した場合には第1モータ111の動力が伝達され、第2モータ112を駆動した場合には第2モータ112の動力が伝達される。また、第1モータ111と第2モータ112を駆動した場合には、第1モータ111と第2モータ112の動力が伝達される。つまり、第1動力伝達部13は、第1モータ111の動力及び第2モータ112の動力の少なくともいずれか一方の動力が伝達される。
第1動力伝達部13の他の構成(動力切換部39等)、第2動力伝達部14及び第3動力伝達部15の構成は、第1実施形態の動力伝達機構と同じであるため、説明を省略する。
上述した第1〜第3実施形態の動力伝達機構12によれば、第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113を駆動することで、第1回転体830、第2回転体820、第3回転体830を回転させることができる。
また、第1モータ111と第2モータ112の回転速度に差をつけることにより、第3モータ113を停止(或いは第2太陽歯車35を固定)した状態においても、第3回転体830を回転させることができる。そのため、第3モータ113を駆動しなくても、第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差を変化させることで、
第3回転体830の回転速度を調整することができる。そのため、3つの散布部(第1散布部81、第2散布部82、第3散布部82)の散布距離を均一化することが容易となる。
また、第1モータ111と第2モータ112の回転速度に差をつけた状態において、第3モータ113を駆動することにより、第1モータ111と第2モータ112の回転速度の差と第3モータ113の回転速度との差に基づいて第3回転体830を駆動することができる。つまり、第3モータ113を駆動することによって、第3モータ113を駆動しない場合に比べて第3回転体830の回転速度をより細かく調整することができる。そのため、3つの散布部(第1散布部81、第2散布部82、第3散布部82)の散布距離を均一化することがより容易となる。
また、第3回転体830の回転を停止(第2遊星キャリア37を固定)して第3モータ113を駆動すれば、第3モータ113の動力を、第1回転体810及び第2回転体820を駆動するための動力に付加することができる。そのため、第1モータ111と第2モータ112の動力のみで第1回転体810と第2回転体820を回転させた場合に比べて、第1回転体810と第2回転体820による散布距離を延長することができる。また、第1モータ111及び第2モータ112の負荷を軽減することができる。
また、第1動力伝達部13の動力切換部39によって、第1モータ111と第2モータ112の回転速度が同じときには第3回転体113への動力伝達を遮断し、第1モータ111と第2モータ112の回転速度に差があるときには第3回転体113に動力を伝達することができる。つまり、第1モータ111と第2モータ112の回転速度を変更することにより、第1動力伝達部13から第3回転体113への動力の伝達を許容又は遮断することができる。
動力伝達機構12の構成は、上述した第1〜第3実施形態の構成には限定されず、他の構成を採用してもよい。
例えば、第1〜第3実施形態の動力伝達機構12において第3モータ113を省略することができる。上述したように、第3モータ113が無くとも、第1モータ111と第2モータ112の回転速度に差をつけることにより、第3回転体830を回転させることができる。
また、動力伝達機構12に含まれる第1機構24及び第2機構29において、歯車機構に代えてベルト機構やチェーン機構を用いてもよい。
また、上述した動力伝達機構12では、第1回転体810及び第2回転体820と、第3回転体830とが連動して動作(回転)し得るように構成されているが、第1回転体8
10、第2回転体820、第3回転体830が,それぞれ独立して動作(回転)するように構成してもよい。
また、第1回転体810及び第2回転体820と、第3回転体830との連動を、許容又は遮断可能なクラッチを設けてもよい。
図10、図11に示すように、散布装置2は、制御部100を備えている。
制御部100は、CPU等から構成されている。制御部100は、例えば、散布装置2の本体(収容部7、散布部8、フレーム9、駆動部10)のいずれかの箇所(例えば、フレーム9)に設けることができる。また、制御部100は、散布装置2の本体から離れた箇所に設けてもよい。制御部100は、散布装置2の本体から離れた位置に設ける場合、例えば、トラクタ(走行車両)3に設けることができる。また、制御部100は、散布装置2に設けられたものであって、トラクタ3に設けられた制御部と一体的に動作するものであってもよい。
制御部100は、モータ(第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113)及びシャッタ装置(第1シャッタ装置811、第2シャッタ装置821、第3シャッタ装置831)の動作を制御する。
以下、制御部100を含む制御系(制御システム)について説明する。
図10は、制御部100を含む制御系の第1実施形態を示すブロック図である。
第1実施形態の制御系では、制御部100は、指示部40、検出部(センサ)50、出力部60と、バスを介して通信可能(信号伝達可能)に接続されている。
制御部100は、指示部40からの指示(入力)に基づく入力信号や検出部50からの検出信号に基づいて、出力部60の駆動を制御する。出力部60は、モータ(第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113)と、シャッタ装置(第1シャッタ装置811、第2シャッタ装置821、第3シャッタ装置831)とを含む。
指示部40は、散布装置2の本体に設けてもよいし、散布装置2の本体から離れた位置(例えば、トラクタ3等)に設けてもよい。指示部40は、例えば、運転席4の周囲やフレーム9等に設けられたスイッチ(押しボタン、ダイヤル、レバー等)から構成される。指示部40は、第1指示部41、第2指示部42、第3指示部43を含んでいる。第1指示部41は、第1モータ111及び第1シャッタ装置811の駆動を指示する。第2指示部42は、第2モータ112及び第2シャッタ装置821の駆動を指示する。第3指示部43は、第3モータ113及び第3シャッタ装置831の駆動を指示する。
モータ(第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113)の駆動を指示する指示部と、シャッタ装置(第1シャッタ装置811、第2シャッタ装置821、第3シャッタ装置831)の駆動を指示する指示部とは、別々の指示部として設けてもよいが、ここでは共通の指示部を設けた場合について説明する。
制御部100は、第1指示部41からの指示に基づいて第1モータ111及び第1シャッタ装置811を駆動し、第2指示部42からの指示に基づいて第2モータ112及び第2シャッタ装置821を駆動し、第3指示部43からの指示に基づいて第3モータ113及び第3シャッタ装置831を駆動する。
具体的には、第1指示部41を操作する(例えば、押しボタンを押圧する)と、第1指示部41からの入力信号が制御部100に伝達され、制御部100は当該入力信号に基づいて第1モータ111及び第1シャッタ装置811を駆動する。これにより、第1シャッタ装置811のシャッタが移動して第1取出口71が開放されると共に、第1回転体810が回転する。
第2指示部42を操作すると、第2指示部42からの入力信号が制御部100に伝達され、制御部100は当該入力信号に基づいて第2モータ112及び第2シャッタ装置821を駆動する。これにより、第2シャッタ装置821のシャッタが移動して第2取出口72が開放されると共に、第2回転体820が回転する。
第3指示部43を操作すると、第3指示部43からの入力信号が制御部100に伝達され、制御部100は当該入力信号に基づいて第3モータ113及び第3シャッタ装置831を駆動する。これにより、第3シャッタ装置831のシャッタが移動して第3取出口7
3が開放されると共に、第3回転体830が回転する。
本実施形態の場合、第1指示部41、第2指示部42、第3指示部43を選択して操作することによって、第1回転体810、第2回転体820、第3回転体830を選択して回転することができる。また、第1シャッタ装置811、第2シャッタ装置821、第3シャッタ装置831を選択して駆動することができる。
従って、例えば、トラクタ3の右方に散布物を散布したい場合は、第1指示部41を操作すると、第1シャッタ装置811のシャッタが開放され、第1回転体810が回転する。これにより、図12(a)に示すように、主としてトラクタ3の右方に散布物を散布することができる。また、トラクタ3の右方と後方に散布物を散布したい場合、第1指示部41と第3指示部42を操作すると、第1シャッタ装置811及び第3シャッタ装置831のシャッタが開放され、第1回転体810及び第3回転体830が回転する。これにより、図12(b)に示すように、主としてトラクタ3の右方及び後方に散布物を散布することができる。そのため、例えば、図12(b)に示すように、トラクタ3が圃場の境界線Lの近傍を走行しながら散布する場合、境界線Lを越えた散布物の散布を避けることができる。境界線Lは、例えば、圃場の縁を示す線(道路との境界線、建物との境界線、他人の圃場との境界線等)や、異なる農作物の間の境界線などである。従って、本実施形態の場合、圃場の形状、トラクタ3の位置、農作物の位置等を考慮した最適な方向への散布が可能となる。
また、第1指示部41は、第1モータ111の回転速度、及び/又は、第1シャッタ装置811のシャッタの開度(第1取出口71の開度)の変更を指示可能であることが好ましい。第2指示部42は、第2モータ112の回転速度、及び/又は、第2シャッタ装置821のシャッタの開度(第2取出口72の開度)の変更を指示可能であることが好ましい。第3指示部43は、第3モータ113の回転速度、及び/又は、第3シャッタ装置831のシャッタの開度(第3取出口73の開度)の変更を指示可能であることが好ましい。この場合、制御部100は、第1指示部41、第2指示部42、第3指示部43からの指示(入力)に基づいて、モータの回転速度及び/又はシャッタ装置のシャッタの開度を変更する。
制御部100は、第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113をそれぞれ独立して制御可能であってもよいし、第1モータ112、第2モータ112、第3モータ113の少なくとも2つ以上(2つ又は3つ)を連動させて制御可能であってもよい。
第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113をそれぞれ独立して制御する場合、第1回転体810、第2回転体820、第3回転体830をそれぞれ独立して駆動又は停止することができ、それぞれ独立して回転速度や回転方向を変更することもできる。そのため、散布パターンの変更や散布の均一化を容易に行うことが可能となる。
第1モータ112、第2モータ112、第3モータ113の少なくとも2つ以上を連動させて制御する場合、例えば、第1モータ112と第2モータ112が同じ回転速度となるように連動させることができる。また、第1モータ112と第2モータ112と第3モータ113が同じ回転速度となるように連動させることもできる。また、第1モータ112と第2モータ112の一方の回転速度を増加した場合に他方の回転速度が減少するように連動させることもできる。また、第1モータ112と第2モータ112の回転速度の差が増加した場合に、第3モータ113の回転速度を増加又は減少させることもできる。このような連動制御を行うことにより、第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113の駆動を個別に制御(調整)することなく、散布パターンの変更や散布の均一化を容易に行うことが可能となる。
検出部50は、第1検出部51と第2検出部52とを含んでいる。
第1検出部51は、トラクタ3の速度(車速)を検出する速度センサである。第1検出部51は、散布装置2の本体から離れた位置(例えば、トラクタ3)に設けてもよいし、散布装置2の本体に設けてもよい。
制御部100は、第1検出部51により検出された速度に基づいて、モータ(第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113)の駆動を制御可能である。また、制御
部100は、第1検出部51により検出された速度に基づいて、シャッタ装置(第1シャッタ装置811、第2シャッタ装置821、第3シャッタ装置831)の駆動を制御可能である。
具体的には、例えば、第1検出部51により検出された速度が速くなるに従って、モータ(第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113)の回転速度を速くするように制御することができる。また、第1検出部51により検出された速度が速くなるに従って、シャッタ装置(第1シャッタ装置811、第2シャッタ装置821、第3シャッタ装置831)のシャッタの開度を大きくするように制御することができる。これにより、トラクタ3の速度が速くなった場合に、単位面積当たりの散布物の散布量が減少することが防がれる。つまり、トラクタ3の速度が変化しても、単位面積当たりの散布物の散布量を略一定とすることができる。
第2検出部52は、第1回転体810、第2回転体820、第3回転体830の少なくともいずれかの高さ(地面からの高さ)を検出する高さセンサである。この高さセンサは、3つの回転体(第1回転体810、第2回転体820、第3回転体830)のそれぞれの高さを検出するものであってもよいし、1つ又は2つの回転体の高さを検出するものであってもよい。高さセンサとしては、例えば、超音波式のレベルセンサ、マイクロ波式のレベルセンサ、レーザー式のレベルセンサ等が使用できる。
尚、第2検出部52は、回転体(第1回転体810、第2回転体820、第3回転体830)の高さを直接的に検出するものであってもよいし、回転体とは異なる部位(例えば、フレーム9や連結装置6等)の高さを検出し、当該部位と回転体との高さの差から、間接的に回転体の高さを検出するものであってもよい。
第2検出部52は、回転体の高さを直接的に検出するものである場合、散布装置2の本体(フレーム9等)に設けられるが、間接的に検出するものである場合、散布装置2の本体から離れた位置(例えば、トラクタ3)に設けてもよい。
制御部100は、第2検出部52により検出された高さに基づいて、第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113の駆動を制御可能である。
具体的には、例えば、第2検出部52により検出された高さが低くなるに従って、モータ(第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113)の回転速度を速くするように制御することができる。これによって、回転体(第1回転体810、第2回転体820、第3回転体830)の高さが低くなった場合に、散布物の散布距離が減少することが防がれる。つまり、回転体(第1回転体810、第2回転体820、第3回転体830)の高さが変化しても、散布物の散布距離を略一定とすることができる。
上述した第1実施形態の制御系を有する散布装置2によれば、指示部40によりモータ(第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113)やシャッタ装置(第1シャッタ装置811、第2シャッタ装置821、第3シャッタ装置831)の駆動を制御することによって、散布物の散布方向を容易に設定することができる。そのため、圃場におけるトラクタ3の位置、圃場の形状、農作物の分布等に応じて最適な散布パターンを設定することができる。
図11は、制御部100を含む制御系の第2実施形態を示すブロック図である。
第2実施形態の制御系では、制御部100は、選択部70、記憶部80、検出部50、出力部60と、バスを介して通信可能に接続されている。つまり、第2実施形態の制御系は、第1実施形態の制御系の指示部40の代わりに選択部70と記憶部80を有している。
以下、第2実施形態の制御系について、第1実施形態の制御系と異なる点について説明し、第1実施形態の制御系と共通する点についての説明は省略する。
第2実施形態の制御系では、制御部100は、選択部70から入力される入力信号や検出部50からの検出信号に基づいて、モータ(第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113)及びシャッタ装置(第1シャッタ装置811、第2シャッタ装置821、第3シャッタ装置831)の駆動を制御する。
選択部70は、散布装置2の本体に設けてもよいし、散布装置2の本体から離れた位置
(例えば、トラクタ3等)に設けてもよい。選択部70は、例えば、運転席4の周囲やフレーム9等に設けられる。選択部70は、複数のスイッチ(押しボタン、ダイヤル等)や、複数の選択メニューを表示するタッチパネル等から構成される。選択部70は、記憶部80に記憶された複数の散布パターンから所望の散布パターンをスイッチやタッチパネルの操作によって選択可能である。
記憶部80には、散布領域がそれぞれ異なる複数の散布物の散布パターンと、当該散布パターンを実現するためのモータ(第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113)及びシャッタ装置(第1シャッタ装置811、第2シャッタ装置821、第3シャッタ装置831)の動作プロクラムが記憶されている。図11に示す例では、7つの散布パターン(第1散布パターン〜第7散布パターン)と、当該散布パターンを実現するための動作プログラムが記憶されている。
図13は、散布パターンの例を模式平面図で示しており、(a)〜(g)はそれぞれ第1散布パターンから第7散布パターンである。図13において、上方がトラクタ3の進行方向(前方)である。
図13の(a)に示す第1散布パターンは、主にトラクタ3の右方に散布物を散布する。(b)に示す第2散布パターンは、主にトラクタ3の左方に散布物を散布する。(c)に示す第3散布パターンは、主にトラクタ3の後方に散布物を散布する。(d)に示す第4散布パターンは、主にトラクタ3の右方と左方に散布物を散布する。(e)に示す第5散布パターンは、主にトラクタ3の右方と後方に散布物を散布する。(f)に示す第6散布パターンは、主にトラクタ3の左方と後方に散布物を散布する。(g)に示す第7散布パターンは、主にトラクタ3の左方と右方と後方に散布物を散布する。
制御部100は、選択部70により選択(入力)された散布パターンに基づいて、モータ(第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113)及びシャッタ装置(第1シャッタ装置811、第2シャッタ装置821、第3シャッタ装置831)の駆動を制御する。
具体的には、選択部70により第1散布パターンが選択されると、選択部70から第1散布パターンが選択されたことを示す入力信号が制御部100に伝達される。制御部100は、当該入力信号に基づいて記憶部80に記憶された第1散布パターンを読み出し、第1散布パターンを実現するために第1モータ111及び第1シャッタ装置811を駆動する。これにより、第1シャッタ装置811のシャッタが移動して第1取出口71が開放されると共に第1回転体810が回転する。その結果、図13(a)に示すように、主にトラクタ3の右方に散布物が散布される。
選択部70により第2散布パターンが選択されると、制御部100は、選択部70からの入力信号に基づいて記憶部80に記憶された第2散布パターンを読み出し、第2モータ112及び第2シャッタ装置821を駆動する。これにより、第2取出口72が開放されると共に第2回転体820が回転する。その結果、図13(b)に示すように、主にトラクタ3の左方に散布物が散布される。
選択部70により第3散布パターンが選択されると、制御部100は、選択部70からの入力信号に基づいて記憶部80に記憶された第3散布パターンを読み出し、第3モータ113及び第3シャッタ装置831を駆動する。これにより、第3取出口73が開放されると共に第3回転体830が回転する。その結果、図13(c)に示すように、主にトラクタ3の後方に散布物が散布される。
選択部70により第4散布パターンが選択されると、制御部100は、選択部70からの入力信号に基づいて記憶部80に記憶された第4散布パターンを読み出し、第1モータ111、第2モータ112、第1シャッタ装置811、第2シャッタ装置821を駆動する。これにより、第1取出口71と第2取出口72が開放されると共に第1回転体810と第2回転体820が回転する。その結果、図13(d)に示すように、主にトラクタ3の右方と左方に散布物が散布される。
選択部70により第5散布パターンが選択されると、制御部100は、選択部70からの入力信号に基づいて記憶部80に記憶された第5散布パターンを読み出し、第1モータ
111、第3モータ113、第1シャッタ装置811、第3シャッタ装置831を駆動する。これにより、第1取出口71と第3取出口73が開放されると共に第1回転体810と第3回転体830が回転する。その結果、図13(e)に示すように、主にトラクタ3の右方と後方に散布物が散布される。
選択部70により第6散布パターンが選択されると、制御部100は、選択部70からの入力信号に基づいて記憶部80に記憶された第6散布パターンを読み出し、第2モータ112、第3モータ113、第2シャッタ装置821、第3シャッタ装置831を駆動する。これにより、第2取出口72と第3取出口73が開放されると共に第2回転体820と第3回転体830が回転する。その結果、図13(f)に示すように、主にトラクタ3の左方と後方に散布物が散布される。
選択部70により第7散布パターンが選択されると、制御部100は、選択部70からの入力信号に基づいて記憶部80に記憶された第7散布パターンを読み出し、第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113、第1シャッタ装置811、第2シャッタ装置821、第3シャッタ装置831を駆動する。これにより、第1取出口71、第2取出口72、第3取出口73が開放されると共に、第1回転体810、第2回転体820、第3回転体830が回転する。その結果、図13(g)に示すように、トラクタ3の左方と右方と後方に散布物が散布される。
上述した第2実施形態の制御系を有する散布装置2によれば、選択部70により散布パターンを選択することによって、散布物の散布方向を容易に設定することができる。そのため、圃場におけるトラクタ3の位置、圃場の形状、農作物の分布等に応じて最適な散布パターンを容易に設定することができる。
以上、本発明について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上記実施形態では、複数の駆動源(第1駆動源、第2駆動源、第3駆動源)が全てモータである場合について説明したが、複数の駆動源のうちのいずれか1つをモータ以外の駆動源としてもよい。つまり、モータとモータ以外の駆動源を併用してもよい。具体的には、走行車両3の内燃機関(エンジン)を駆動源とし、第1モータ111、第2モータ112、第3モータ113のいずれか1つから伝達される動力を、内燃機関からPTO軸を介して伝達される動力に置き換えてもよい。
2 散布装置
3 走行車両
7 収容部
81 第1散布部
82 第2散布部
83 第3散布部
810 第1回転体
820 第2回転体
830 第3回転体
9 装着部(フレーム)
40 指示部
41 第1指示部
42 第2指示部
43 第3指示部
50 検出部(センサ)
51 第1検出部
52 第2検出部
60 出力部
70 選択部
80 記憶部
100 制御部
111 第1モータ
112 第2モータ
113 第3モータ

Claims (9)

  1. 散布物を収容する収容部と、
    前記収容部に収容された散布物を散布する回転体を有する散布部と、
    走行車両に装着される装着部と、
    第1モータと、
    第2モータと、
    第3モータと、
    前記第1モータ、前記第2モータ、前記第3モータの駆動を制御する制御部と、
    を備え、
    前記散布部は、少なくとも3つ以上の散布部を含み、
    前記少なくとも3つ以上の散布部は、
    前記収容部に収容された散布物を散布する第1回転体を有する第1散布部と、
    前記収容部に収容された散布物を散布する第2回転体を有する第2散布部と、
    前記収容部に収容された散布物を散布する第3回転体を有する第3散布部と、
    を含み、
    前記第1モータは、前記第1回転体を駆動し、
    前記第2モータは、前記第2回転体を駆動し、
    前記第3モータは、前記第3回転体を駆動し、
    前記制御部は、前記第1モータ、前記第2モータ、前記第3モータをそれぞれ独立して制御可能である散布装置。
  2. 散布物を収容する収容部と、
    前記収容部に収容された散布物を散布する回転体を有する散布部と、
    走行車両に装着される装着部と、
    第1モータと、
    第2モータと、
    第3モータと、
    前記第1モータ、前記第2モータ、前記第3モータの駆動を制御する制御部と、
    前記第1モータの駆動を指示する第1指示部と、
    前記第2モータの駆動を指示する第2指示部と、
    前記第3モータの駆動を指示する第3指示部と、
    を備え、
    前記散布部は、少なくとも3つ以上の散布部を含み、
    前記少なくとも3つ以上の散布部は、
    前記収容部に収容された散布物を散布する第1回転体を有する第1散布部と、
    前記収容部に収容された散布物を散布する第2回転体を有する第2散布部と、
    前記収容部に収容された散布物を散布する第3回転体を有する第3散布部と、
    を含み、
    前記第1モータは、前記第1回転体を駆動し、
    前記第2モータは、前記第2回転体を駆動し、
    前記第3モータは、前記第3回転体を駆動し、
    前記制御部は、前記第1指示部からの指示に基づいて前記第1モータを駆動し、前記第2指示部からの指示に基づいて前記第2モータを駆動し、前記第3指示部からの指示に基づいて前記第3モータを駆動する散布装置。
  3. 散布物を収容する収容部と、
    前記収容部に収容された散布物を散布する回転体を有する散布部と、
    走行車両に装着される装着部と、
    第1モータと、
    第2モータと、
    第3モータと、
    前記第1モータ、前記第2モータ、前記第3モータの駆動を制御する制御部と、
    散布領域が夫々異なる複数の散布パターンを記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶された複数の散布パターンから所望の散布パターンを選択する選択部と、
    を備え、
    前記散布部は、少なくとも3つ以上の散布部を含み、
    前記少なくとも3つ以上の散布部は、
    前記収容部に収容された散布物を散布する第1回転体を有する第1散布部と、
    前記収容部に収容された散布物を散布する第2回転体を有する第2散布部と、
    前記収容部に収容された散布物を散布する第3回転体を有する第3散布部と、
    を含み、
    前記第1モータは、前記第1回転体を駆動し、
    前記第2モータは、前記第2回転体を駆動し、
    前記第3モータは、前記第3回転体を駆動し、
    前記制御部は、前記選択部により選択された散布パターンに基づいて、前記第1モータ、前記第2モータ、前記第3モータの駆動を制御可能である散布装置。
  4. 散布物を収容する収容部と、
    前記収容部に収容された散布物を散布する回転体を有する散布部と、
    走行車両に装着される装着部と、
    第1モータと、
    第2モータと、
    第3モータと、
    前記第1モータ、前記第2モータ、前記第3モータの駆動を制御する制御部と、
    前記走行車両の速度を検出する第1検出部と、
    を備え、
    前記散布部は、少なくとも3つ以上の散布部を含み、
    前記少なくとも3つ以上の散布部は、
    前記収容部に収容された散布物を散布する第1回転体を有する第1散布部と、
    前記収容部に収容された散布物を散布する第2回転体を有する第2散布部と、
    前記収容部に収容された散布物を散布する第3回転体を有する第3散布部と、
    を含み、
    前記第1モータは、前記第1回転体を駆動し、
    前記第2モータは、前記第2回転体を駆動し、
    前記第3モータは、前記第3回転体を駆動し、
    前記制御部は、前記第1検出部により検出された速度に基づいて、前記第1モータ、前記第2モータ、前記第3モータの駆動を制御可能である散布装置。
  5. 散布物を収容する収容部と、
    前記収容部に収容された散布物を散布する回転体を有する散布部と、
    走行車両に装着される装着部と、
    第1モータと、
    第2モータと、
    第3モータと、
    前記第1モータ、前記第2モータ、前記第3モータの駆動を制御する制御部と、
    第2検出部と、
    を備え、
    前記散布部は、少なくとも3つ以上の散布部を含み、
    前記少なくとも3つ以上の散布部は、
    前記収容部に収容された散布物を散布する第1回転体を有する第1散布部と、
    前記収容部に収容された散布物を散布する第2回転体を有する第2散布部と、
    前記収容部に収容された散布物を散布する第3回転体を有する第3散布部と、
    を含み、
    前記第1モータは、前記第1回転体を駆動し、
    前記第2モータは、前記第2回転体を駆動し、
    前記第3モータは、前記第3回転体を駆動し、
    前記第2検出部は、前記第1回転体、前記第2回転体、前記第3回転体の少なくともいずれかの高さを検出し、
    前記制御部は、前記第2検出部により検出された高さに基づいて、前記第1モータ、前記第2モータ、前記第3モータの駆動を制御可能である散布装置。
  6. 前記少なくとも3つ以上の散布部は、それぞれ散布方向が異なる請求項1〜5のいずれか1項に記載の散布装置。
  7. 前記第1散布部の散布方向は、前記走行車両の幅方向の一方であり、
    前記第2散布部の散布方向は、前記走行車両の幅方向の他方であり、
    前記第3散布部の散布方向は、前記走行車両の幅方向に交差する方向である請求項1〜6のいずれか1項に記載の散布装置。
  8. 前記第1回転体と前記第2回転体とは、前記走行車両の幅方向に並んで設けられ、
    前記第3回転体は、前記第1回転体と前記第2回転体の後方であって且つ前記幅方向中央に設けられている請求項7に記載の散布装置。
  9. 前記制御部は、前記第1モータ、前記第2モータ、前記第3モータの少なくとも2つ以上を連動させて制御可能である請求項2〜5のいずれか1項に記載の散布装置。
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