JP6855134B2 - 部品実装装置および部品実装方法 - Google Patents

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Description

本発明は、真空圧供給源から真空圧経路を介して与えられる真空圧により部品を吸着したノズルを基板の上方に移動させて上記基板への部品の実装を行う部品実装技術に関するものである。
従来、移動可能なヘッドユニットによって部品が基板上の所定の位置に実装されるように構成された部品実装装置が知られている。この部品実装装置としては、例えば特許文献1に記載された装置があり、ヘッドユニットに対して部品吸着用のノズルが設けられている。ノズルは真空圧経路を介して真空圧供給源に接続され、真空圧供給源からの真空圧によって部品を吸着する。そして、ノズルにより部品を吸着した状態でヘッドユニットが基板の上方に移動し、上記部品を基板に実装する。
特開2013−197262号公報
部品実装装置では、ノズルによる基板への部品の実装までに当該ノズルに対する部品の吸着姿勢に変化があった場合に、それを適切に検知することができず、当該部品の基板への実装が行われないという不具合(欠品)や部品が目標位置からずれて実装される(実装ズレ)などが発生することがある。そこで、上記部品実装装置では、基板の上方位置に部品を搬送する途中で部品認識カメラによってノズルに対する部品の吸着姿勢を確認している。
しかしながら、上記部品実装装置は、基板の上方位置に搬送されるまでの間においてノズルによる部品の吸着姿勢を全く検出していない。このため、ノズルによる基板への部品の実装までに当該ノズルに対する部品の吸着姿勢に変化があった場合に、それを適切に検出することができず、欠品や実装ズレの発生によって基板への部品の実装が適切に行われなかった基板、いわゆる不良基板が発生した可能性がある場合でも、そのまま後工程に当該基板を送ってしまうことがあった。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、基板に対して部品が正常に実装されなかったことを高精度に検出することができ、不良基板を確実に見つけ出すことができる部品実装装置および部品実装方法を提供することを目的とする。
本発明の第1態様は、部品実装装置であって、真空圧供給源から真空圧経路を介して与えられる真空圧により部品を吸着して基板に実装可能なノズルと、ノズルを移動させる駆動部と、真空圧経路内の真空圧および真空圧経路を流通する空気の流量の少なくとも一方を取得してノズルによる部品の吸着状態の変化を検出可能な第1検出センサと、ノズルに吸着された部品の基板への着地および着地不良を検出する第2検出センサと、部品を吸着したノズルが駆動部により移動されて部品を基板に実装する間に第1検出センサにより検出される検出結果と、部品の実装時において第2検出センサにより検出される検出結果との両方を用いて、第1検出センサによる部品の吸着状態の変化が検出されるという吸着状態変化と、第2検出センサにより部品の着地不良が検出されるという部品着地不良とのうち少なくとも一方が発生する場合に、部品が基板に正常に実装されなかったと判定する実装判定部とを備えることを特徴としている。
また、本発明の第2態様は、真空圧供給源から真空圧経路を介して与えられる真空圧により部品を吸着したノズルを基板の上方に移動させて基板への部品の実装を行う部品実装方法であって、部品を吸着したノズルが移動されて部品を基板に実装する間に第1検出センサにより、真空圧経路内の真空圧および真空圧経路を流通する空気の流量の少なくとも一方を取得してノズルによる部品の吸着状態の変化が発生したか否かを検出する第1工程と、基板に部品を実装した際に部品が基板に着地したか否かを第2検出センサにより検出する第2工程と、第1検出センサにより検出される検出結果と、部品の実装時において第2検出センサにより検出される検出結果との両方を用いて、第1工程により部品の吸着状態の変化が検出されるという吸着状態変化と、第2工程により部品の着地不良が検出されるという部品着地不良とのうち少なくとも一方が発生する場合に、部品が基板に正常に実装されなかったと判定する第3工程とを備えることを特徴としている。
このように構成された発明では、ノズルに吸着された部品が基板の上方位置に移動される間に上記真空圧および上記空気の流量の少なくとも一方に基づいて吸着状態変化が監視されるとともに基板への部品の着地不良が監視されている。そして、これら2種類の監視結果に基づいて部品が基板に正常に実装されなかったことを高精度に検出する。なお、当該検出があった場合には、基板を不良基板と判定する。
ここで、実装判定部が次のようにして判定するように構成してもよい。つまり、吸着状態変化および部品着地不良がともに発生していない場合に、部品が基板に正常に実装されたと判定し、吸着状態変化が発生していないが、部品着地不良が発生している場合に、部品が基板に実装されずにノズルに吸着されたままの残存する部品の持ち帰りが発生したと判定し、部品着地不良が発生していないが、吸着状態変化が発生している場合に、部品が予め設定されている部品装着位置からずれて基板に実装される実装ズレが発生したと判定し、吸着状態変化および部品着地不良がともに発生している場合に、ノズルからの部品の落下が発生したと判定してもよい。このように吸着状態変化および部品着地不良を判定基準として用いることで基板に対する部品の実装が良好に行われたか否かを高精度に検出することができる。
また、第1検出センサによる検出結果からノズルが部品を吸着していない空吸着状態であるか否かを判定する空吸着判定部を備え、実装判定部が、空吸着判定部により空吸着状態であると判定出される場合に、吸着状態変化および着地の成功または失敗(部品着地不良)にかかわらず、部品が基板に正常に実装されなかったと判定するように構成してもよい。このように空吸着状態をさらに監視することで基板に対する部品の実装が良好に行われたか否かをさらに高精度に検出することができる。
上記検出精度の向上の一例として、例えば空吸着判定部により空吸着状態であると判定される場合に、ノズルからの部品の落下が発生したと判定してもよく、これによって部品の落下を高精度に検出することができる。
また、部品を吸着するノズルの先端部を撮像する第1撮像部と、実装判定部により部品の持ち帰りまたは部品の落下が発生したと判定された場合に、第1撮像部により撮像された画像に基づいてノズルの先端部での部品の有無を確認する部品確認部と、部品確認部により部品が確認された場合に駆動部によるノズルの移動に関連する設定の見直しを求めるメッセージを表示する一方、部品確認部により部品が確認されない場合にノズルによる部品の吸着に関連する設定の見直しを求めるメッセージを表示する表示部とをさらに備えるように構成してもよい。これによって、不良基板の発生要因となる部品の持ち帰りや部品の落下をオペレータなどに知らせることができ、不良基板の発生要因の特定が容易で、かつ的確に行うことができる。
また、実装判定部により実装ズレが発生したと判定された場合にノズルによる部品の吸着に関連する設定の見直しを求めるメッセージを表示する表示部をさらに備えるように構成してもよい。これによって実装ズレの発生がオペレータなどに報知され、迅速に善後策を施すことが可能となる。
さらに、基板を撮像する第2撮像部と、第2撮像部により撮像された画像に基づいて、実装判定部により実装ズレが発生したと判定された部品の基板上での姿勢を確認する部品姿勢確認部と、部品姿勢確認部により確認された部品の姿勢が予め設定された標準姿勢である場合に別の部品の実装を継続する一方、部品の姿勢が標準姿勢でない場合に別の部品の実装を中止する実装制御部とをさらに備えるように構成してもよい。このように実装ズレが発生したと判定された際に直ちに部品の実装を中止するのではなく、基板上での部品の姿勢を確認した上で実装の継続および中止を決定している。したがって、実装ズレによる不良基板が連続的に発生するのを未然に防止することができる。
以上のように、本発明によれば、吸着状態変化と部品着地不良とのうち少なくとも一方が発生した場合に、部品が基板に正常に実装されなかったと判定しているため、基板に対して部品が正常に実装されなかったことを高精度に検出することができ、不良基板を確実に見つけ出すことができる。
本発明に係る部品実装装置の第1実施形態を模式的に示す部分平面図である。 図1に示す部品実装装置に設けられるヘッドユニットの構成を示す斜視図である。 ヘッドユニットによる部品の吸着姿勢および押し込み姿勢の一例を示す図である。 図1に示す部品実装装置に装備される空圧回路である。 図1に示す部品実装装置の電気的構成を示すブロック図である。 ヘッドユニットにより行われる1ターン動作と、各ターン動作中に行われる流量監視動作などを模式的に示す図である。 図1に示す部品実装装置における監視動作、異常判定動作および異常処理動作の一例を模式的に示す図である。 図1に示す部品実装装置において部品落下が発生した際の配管内流量の変化の一例を模式的に示す図である。 図1に示す部品実装装置において表示部に表示されるメッセージの一例を示す図である。 本発明の第2実施形態においてヘッドユニットにより行われる1ターン動作と、各ターン動作中に行われる流量監視動作などを模式的に示す図である。 第2実施形態における監視動作、異常判定動作および異常処理動作の一例を模式的に示す図である。
図1は本発明に係る部品実装装置の第1実施形態を模式的に示す部分平面図である。また、図2は図1に示す部品実装装置に設けられるヘッドユニットの構成を示す斜視図である。さらに、図3はヘッドユニットによる部品の吸着姿勢および押し込み姿勢の一例を示す図である。これらの図および以下の図では、鉛直方向に平行なZ方向、それぞれ水平方向に平行なX方向およびY方向からなるXYZ直交座標を適宜示す。この部品実装装置1は、基台11の上に設けられた一対のコンベア12、12を備える。部品実装装置1は、コンベア12によりX方向(基板搬送方向)の上流側から作業位置(図1の基板2の位置)に搬入した基板2に対してヘッドユニット3により部品Pを実装し、部品実装を完了した基板2をコンベア12により作業位置からX方向の下流側へ搬出する。
部品実装装置1は、2個のヘッドユニット3それぞれをXY方向に個別に駆動するXY駆動機構4を備える。このXY駆動機構4は、それぞれX方向に平行に延設されてヘッドユニット3をX方向に移動可能に支持する一対のXビーム41、41を有する。各Xビーム41には、X方向に平行に延設されたボールネジ42と、ボールネジ42を回転駆動するXモーター43とが取り付けられている。Xモーター43は、ここの例ではサーボモーターである。そして、ボールネジ42のナットにヘッドユニット3が取り付けられている。さらに、XY駆動機構4は、それぞれY方向に平行に延設された一対のYビーム44、44を有する。各Xビーム41の一端は一方のYビーム44によりY方向に移動可能に支持され、各Xビーム41の他端は他方のYビーム44によりY方向に移動可能に支持される。各Yビーム44には、Xビーム41、41をY方向に駆動するYモーター45が取り付けられている。各Yモーター45は、ここの例ではリニアモーターであり、Xビーム41、41の端に取り付けられた可動子451、451と、Y方向に平行に延設された固定子452とを有する。そして、可動子451と固定子452との間に働く磁力によって可動子451とともにXビーム41がY方向に駆動される。かかるXY駆動機構4によれば、Xモーター43およびYモーター45によって、ヘッドユニット3をXY方向に移動させることができる。
部品供給部5は、一対のコンベア12、12のY方向の両側のそれぞれに配設されている。部品供給部5では、X方向に並ぶ複数のテープフィーダー51(以下、単に「フィーダー51」と称する)が着脱可能に装着されている。各フィーダー51は集積回路、トランジスター、コンデンサ等の小片状の部品P(チップ部品)を所定間隔おきに収納したテープをY方向に間欠的に送り出すことによって、テープ内の部品Pを部品供給位置に供給する。
ヘッドユニット3は、図1および図2に示すように、X方向に平行に配列された複数の実装ヘッド31を有している。各実装ヘッド31はZ方向(鉛直方向)に延びた長尺形状を有し、その下端に設けられた装着部32に対して吸着ノズル(以下、単に「ノズル」という)Nが係脱可能に取り付けられる。当該ノズルNによって部品Pを吸着・保持することが可能となっている。また、ヘッドユニット3には、実装ヘッド31毎にZモーター(図5中の符号47)およびRモーター(図5中の符号49)が設けられており、各実装ヘッド31はZモーターからの駆動力を受けて鉛直方向Zに昇降し、Rモーターから駆動力を受けることで鉛直軸まわりに回転する。これによって、各実装ヘッド31下端のノズルNの高さ位置および鉛直軸まわりの回転角度を調整することが可能となっている。
ヘッドユニット3はフィーダー51の上方へ移動して、フィーダー51により供給される部品PをノズルNで吸着して保持する。それに続いて、ヘッドユニット3は作業位置の基板2の上方に移動して部品Pの吸着を解除することで、基板2に部品Pを実装する。なお、本実施形態では、基板2に付されたフィデューシャルマーク(図示せず)や後で説明するように基板2上での部品Pを鉛直上方から撮像する基板認識カメラ(図5中の符号33)がヘッドユニット3に取り付けられており、基板認識カメラに撮像された基板2の画像から基板2の位置ずれや、後で説明する異常処理動作において実装された部品Pの姿勢を認識可能となっている。また、本実施形態では、基板認識カメラ33のほかに、ノズルNに吸着された部品Pの基板2への着地および着地不良を検出する部品着地検出部34がヘッドユニット3に設けられている。
部品着地検出部34は、図3に示すように、各実装ヘッド31の先端部(同図中の下端部)に設けられている。各部品着地検出部34は、水平方向において装着部32を挟んで互いに対向配置された投光器341および受光器342を有している。そして、装置全体を制御する制御部(図5中の符号80)からの点灯指令に応じて投光器341が点灯し、投光器341から受光器342に向けて光が水平に出射される。この光の経路は実装ヘッド31の中心軸から外れており、図3の(a)欄に示すように、単にノズルNにより部品Pを吸着保持している状態では、投光器341から出射された光は受光器342に受光される。一方、図示を省略するバネ部材のバネ力に抗いながらノズルNにより吸着保持された部品Pを基板2に押し込むと、図3の(b)欄に示すように、当該ノズルNの後端部(同図中の上側端部)が投光器341から出射された光を遮光する。したがって、部品着地検出部34では、受光器342への入射光の有無によってノズルNに吸着された部品Pが基板2に押し込まれたか否かを検出可能となっている。なお、図3への図示を省略しているが、ノズルNが部品Pを吸着保持していない状態のままノズルNを基板2に向けて下降させたとしても、部品Pが存在しないため、部品着地検出部34では投光器341から出射された光が受光器342に入射する。また、押し込み量が過少に設定されている場合も、部品着地検出部34では投光器341から出射された光が受光器342に入射したままとなる。このように、部品着地検出部34により部品Pの着地不良を検出することが可能となっている。
また、部品供給部5とコンベア12との間には、部品認識カメラ6およびノズル保管部7が配置されている。部品認識カメラ6は、部品供給部5においてノズルNにより吸着された部品Pを撮像し、部品情報および位置ずれ情報を取得するための画像情報を提供する。この部品撮像は、部品供給部5から基板2への移動中にヘッドユニット3が部品認識カメラ6の上方を通過することで実行される。こうして取得された画像を解析することで、吸着された部品PのXY平面における位置ずれ量および回転角度を求めることが可能となっている。また、本実施形態では、後で詳述するように部品認識カメラ6は、後で説明する異常処理動作においてノズルNの先端部を撮像して部品Pの持ち帰りを検出可能となっている。
ノズル保管部7は、図示を省略するが互いに異なる種類の複数のノズルNを保管するノズルストッカを有している。そして、部品Pに対応したノズルNを取り付けるように指示された場合、ヘッドユニット3がノズルストッカの上方まで移動した後に実装ヘッド31が鉛直方向Zに昇降してノズルストッカにアクセスする。これによって、ノズルNが交換され、ヘッドユニット3に対して適切なノズルNが装着される。
本実施形態では、図1に示すように各ヘッドユニット3に対して最大3本のノズルNを装着可能となっている。そして、各ノズルNに対して正圧および真空圧が供給されてノズルNの先端部による部品吸着および部品搭載を良好に行うために、図4に示す空圧回路が部品実装装置1に設けられている。
図4は図1に示す部品実装装置に装備される空圧回路である。同図に示すように各実装ヘッド31の装着部32に装着されたノズルNは、圧力切替機構91を介して真空圧供給源92、正圧供給源93、及び大気のいずれかに連通可能とされている。そして、制御部(図5中の符号80)が圧力切替機構91をコントロールすることでノズルNに与える圧力を切り替え可能となっている。この実施形態では、真空圧供給源92として真空ポンプが用いられており、真空圧供給源92により発生された真空圧が流量計94を通過した後で複数に分岐された後で、各正圧/真空圧切替バルブ95に与えられる。このように真空圧供給源92から流量計94を介して各正圧/真空圧切替バルブ95に接続された配管96が本発明の「真空圧経路」の一例に相当しており、当該配管96を介して真空圧をノズルNに供給する。すなわち、制御部からの開成指令に応じて正圧/真空圧切替バルブ95を開成することでノズルNに真空圧を与えて該ノズルNの下方端部(先端部)で部品Pの上面を吸着して部品Pを吸着保持する。
また、本実施形態では、上記真空圧経路となる配管96以外に、正圧経路となる2種類の配管97A、97Bが設けられている。この配管97Aはコンプレッサなどにより構成される正圧供給源93に接続され、正圧供給源93で発生した比較的高い圧力を有する圧縮エアを供給するための供給通路として機能する。この実施形態では、上記圧縮エアはノズルNの清掃に適した正圧値に設定されている。もう一方の配管97Bは配管97Aから分岐した分岐配管であり、その中間部にレギュレータ98が介挿されている。このレギュレータ98は、配管97A、97Bを介して流入してくる圧縮エアの圧力を部品装着処理に適した正圧値に減圧する機能を有している。そして、レギュレータ98により低圧に調圧されたエアは配管97Bにより圧力切替バルブ99に向けて供給される。なお、圧力切替バルブ99は制御部からの切替信号に応じて上記配管97A、97Bの接続状態を切り替え、正圧/真空圧切替バルブ95を介してノズルNに供給されるエアの圧力を比較的広い範囲で調整することが可能となっている。
図5は図1に示す部品実装装置の電気的構成を示すブロック図である。同図に示すように、上記ように構成された部品実装装置1の装置各部を制御するために、部品実装装置1は制御部80を有している。制御部80はCPU(Central Processing Unit)により構成される演算処理部81を備えている。演算処理部81には、各モーター43、45、47、49を駆動する駆動制御部82と、記憶部83と、基板認識カメラ33および部品認識カメラ6により撮像された画像に対して所定の画像処理を加える画像処理部84と、正圧/真空圧切替バルブ95や圧力切替バルブ99などのバルブの開閉を制御するバルブ制御部85と、部品着地検出部34や流量計94などの入出力機器の制御を行う入出力制御部86と、オペレータ等へのメッセージ等の情報を表示するとともにオペレータからの指令の入力を受け付ける操作パネル87とがそれぞれ接続されている。
制御部80では、記憶部83に予め記憶されているプログラムにしたがって演算処理部81が、次に説明するように、装置各部を制御する。つまり、演算処理部81は、ノズルNによる部品吸着、部品認識、部品搬送および部品実装を行っており、実装制御部811として機能する。また、演算処理部81は、実装制御部811による部品実装と並行して、種々の処理を行う。本実施形態では、演算処理部81は、次に説明する処理、つまり、
・部品認識カメラ6により撮像された画像に基づいてノズルNの先端部での部品Pの有無を確認する処理、
・ノズルNが部品Pを吸着していない空吸着状態であるか否かを判定する処理、
・部品Pの基板2上での姿勢を確認する処理、
・基板2に対する部品Pの実装が正しく行われたか否かを判定する処理、
・いわゆる空吸着の発生の有無を検出する処理
を行う。このように、本実施形態にかかる部品実装装置1においては、演算処理部81は、実装制御部811以外に、実装判定部812、空吸着判定部813、部品確認部814および部品姿勢確認部815としても機能する。
図6はヘッドユニットにより行われる1ターン動作と、各ターン動作中に行われる流量監視動作などを模式的に示す図である。ここで、「1ターン動作」とは、ヘッドユニット3が基板2とフィーダー51との間を1往復して基板2に対して部品実装を行う動作を意味しており、「実装ターン」と称されることもある。この1ターン動作中に、図6の左部分に示すように、
(a)各ノズルNによる部品Pの吸着(部品吸着)、なお以下の説明理解のために1番番目のノズルNを「ノズルN1」とし、当該ノズルN1に吸着される1番目の部品Pを「部品P1」とする。また、それ以外のノズルNおよび部品Pについても同様に、「ノズルN2」、「ノズルN3」、「部品P2」、「部品P3」としている、
(b)ヘッドユニット3が部品認識カメラ6の上方を通過する間に行われる部品認識、
(c)1番目のノズルN1による1番目の部品P1の基板2への部品実装、
(d)2番目のノズルN2による2番目の部品P2の基板2への部品実装、
(e)3番目のノズルN3による3番目の部品P3の基板2への部品実装、
がこの順番で行われる。そして、この1ターン動作を繰り返すことで基板2に所望の部品Pが実装される。
本実施形態では、このような1ターン動作を行っている間に、ヘッドユニット3の移動中の部品Pの吸着状態変化を監視するとともに基板2への部品P1〜P3の着地不良を監視し、これら2種類の監視結果に基づいて部品P1〜P3が基板2に正常に実装されず異常が発生したか否か、つまり異常判定を高精度に行っている。なお、異常発生と判定した場合には、制御部80は基板2が不良基板である判定して、当該基板2に対するそれ以降の部品実装を中止する。以下、上記監視動作および異常について3つの部品P1〜P3がすべて正常に部品実装された場合について図7を参照しつつ説明した後で、正常に部品実装されなかった場合の一例として部品落下が発生した場合について図8を参照しつつ説明する。
図7は図1に示す部品実装装置における監視動作、異常判定動作および異常処理動作の一例を模式的に示す図である。同図中の上段に記載されたグラフの縦軸は配管(真空圧経路)96を流通する空気の流量(以下「配管内流量」という)を意味しており、実線は流量計94の検出値を示している。すなわち、演算処理部81は、1ターン動作中において流量計94から入出力制御部86に出力される信号に基づいて配管内流量を一定時間間隔で連続的に取得している。そして、それをプロットした一例が図7中の実線である。なお、配管内流量の変化が階段状となっている理由は以下のとおりである。各ノズルN1〜N3でそれぞれ部品P1〜P3を吸着している状態では、ノズル先端(吸着口)と部品上面との間に少なからず隙間が生じており、これが配管内流量を上昇させる要因のひとつとなっている。ただし、1番目の部品P1について部品実装が完了すると、ノズルN1に接続された正圧/真空圧切替バルブ95が閉じられ、流量上昇要因がなくなり、配管内流量は若干減少する。それ以降の部品実装においても同様である。その結果、図7中の実線に示すように部品実装毎に流量計94の検出値が階段状に変化する。このような変化態様は、部品落下や吸着ズレが生じている場合も同様であり、参考のために部品落下が生じている場合の変化態様(破線)と吸着ズレが生じている場合の変化態様(1点鎖線)とを図7に追記している。
本実施形態では、図7に示すように、ヘッドユニット3が部品認識カメラ6の上方を通過する(図6中の符号(b−1))と、その直後に配管内流量を基準流量として演算処理部81は一時的に記憶し、当該基準流量を吸着状態変化の監視用基準値とする(図6中の符号(b−2))。このような処理を本明細書では「オートリファレンス処理」と称している。
オートリファレンス処理後において、図6および図7中の(c−1)に示すように、演算処理部81は流量計94により計測される配管内流量を上記基準流量と比較して配管内流量の変化を監視する(流量監視)。つまり、部品認識カメラ6の上方を通過したヘッドユニット3が1番目の部品P1を装着する位置(以下、このように基板2のうち部品を装着する位置を「部品装着位置」という)まで移動する間にノズルN1〜N3に対する部品P1〜P3の吸着姿勢に変化が生じると、それが配管内流量の変化として現れる。そこで、本実施形態では演算処理部81による流量監視によって部品認識カメラ6から1番目の部品P1の装着(図6および図7中の(c−2))までの間に、部品P1〜P3の吸着状態変化を監視している。さらに、1番目の部品P1の基板2への実装後に、演算処理部81は部品着地検出部34から入出力制御部86に出力される信号に基づいて1番目の部品P1の基板2への着地を検出している(図6および図7中の(c−3))。このように、本実施形態では、1番目の部品P1の装着(c−2)に対し、配管内流量の監視(c−1)と、部品P1の基板2への着地検出(c−3)とに基づいて演算処理部81は、部品P1が基板2に正常に実装されたか否かを判定しており、いわゆる異常判定を高精度に行うことができる。例えば図7の下段テーブルに示すように、部品P1の部品装着位置への移動中に配管内流量の変化がないことから吸着状態変化は発生しておらず、しかも部品P1の基板2への着地が成功した場合、演算処理部81は部品実装(c−2)が正常であったと判定し、そのまま2番目の部品P2の実装に移行する。
一方、それ以外の場合、例えば配管内流量の変化がない、つまり吸着状態変化が発生していないものの部品P1の基板2への着地が失敗した場合、つまり部品着地不良の発生時には、基板2への部品P1の実装が正常に行われなかったと判定し、2番目以降の部品実装を中止し、不良基板の発生を操作パネル87によりオペレータに報知する。また、この場合、いわゆる部品P1の持ち帰りが発生した可能性があるため、演算処理部81は異常処理動作としてヘッドユニット3を部品認識カメラ6の上方に移動させた後で部品認識カメラ6によりノズルN1の先端を撮像して部品P1が吸着されているか否かを確認する。これによって部品P1の持ち帰りを確認することができる。この場合、操作パネル87の表示部(図示省略)に対し、部品P1の持ち帰りが発生した旨のメッセージを表示してオペレータに報知してもよい。
また、異常発生が検出された場合、例えば図9に示すように操作パネル87の表示部871に種々の動作条件の見直しを表示してオペレータによる作業性を向上させるように構成してもよい。例えば部品P1の持ち帰りが発生していない可能性もあるため、本実施形態では基板認識カメラ33により部品P1の装着位置を撮像して基板2に部品P1が装着されているか否かを確認する。もし、部品P1が基板2に装着されている場合には、部品実装(c−2)時の押し込み量が不足していたと考えられる。そこで、本実施形態では、例えば図9に示すように「装着時押し込み量が不足しています。装着動作条件を見直してください」というメッセージを表示部871に表示する。そして、それにしたがってオペレータが押し込み量を適正化させることで、それ以降の不良基板の発生を抑制することができる。
また、図7の下段テーブルや図8に示すように、(c−1)流量監視中に配管内流量の変化があった、つまり吸着状態変化が発生したときには、実装ズレや部品落下などが発生して基板2への部品P1の実装が正常に行われなかったと判定し、2番目以降の部品実装を中止する。また、不良基板の発生や動作条件の見直しメッセージなどを操作パネル87の表示部871を通じてオペレータに報知する。ここで、配管内流量の変化があったものの、部品P1の基板2への着地が成功した場合には、いわゆる実装ズレが発生した可能性があると考えられる。そこで、本実施形態では、基板認識カメラ33により部品P1の装着位置を撮像して基板2に部品P1が予め設定されている標準姿勢で装着されているか否かを確認する。ここで、部品P1が基板2に標準姿勢で装着されている場合には、部品実装の中止を行わず、そのまま2番目以降の部品実装に移行して部品の実装を継続する。一方、基板2上での部品P1の姿勢が標準姿勢でない場合には、実際に実装ズレが発生していると判定し、表示部871へのメッセージとして、「部品吸着姿勢が安定していません。吸着動作条件を見直してください」を表示する。これによって、ノズルN1による部品P1の吸着を安定化させることができる。逆に、部品P1が基板2に装着されていない場合には、ノズルN1の先端にハンダが付着している可能性があるため、上記メッセージに加えて「ノズルの先端にハンダが付着している可能性があります」というメッセージを表示部871に追加表示し、ノズルN1による部品P1の吸着安定化を促す。したがって、これらのメッセージにしたがってオペレータが動作条件を適正化させることで、それ以降の不良基板の発生を抑制することができる。
一方、配管内流量の変化があり、しかも部品P1の基板2への着地が失敗した場合(=吸着状態変化+部品着地不良)には、いわゆる部品落下が発生したと考えられる。そこで、本実施形態では、持ち帰りの場合と同様に、基板認識カメラ33による基板2上での部品P1の装着確認と、部品認識カメラ6によるノズルN1での部品P1の吸着確認とを行う。これらによってノズルN1からの部品P1の落下を確認することができる。また、基板認識カメラ33により基板2上での部品P1の装着が確認された場合には、図9に示すように「装着時押し込み量が不足しています。装着動作条件を見直してください」というメッセージを表示部871に表示する。一方、部品認識カメラ6によりノズルN1での部品P1の吸着が確認された場合には、部品の持ち帰りの場合と同様に、「部品吸着姿勢が安定していません。吸着動作条件を見直してください」を表示する。これらのメッセージにしたがってオペレータが動作条件を適正化させることで、それ以降の不良基板の発生を抑制することができる。
図6に戻って説明を続ける。上記のようにして異常判定(c−4)を行い、1番目の部品P1の実装にいずれの異常も認められなかった場合には、1番目の部品装着位置から2番目の部品装着位置への移動を開始した直後に配管内流量を基準流量として演算処理部81は一時的に記憶し、当該基準流量を吸着状態変化の監視用基準値とする、つまりオートリファレンス処理(c−5)を実行する。
それに続いて、1番目の部品実装(c)と同様に、2番目の部品実装(d)として流量監視(d−1)、部品装着(d−2)、着地検出(d−3)、異常判定(d−4)およびオートリファレンス(d−5)を実行する。また、当該オートリファレンス(d−5)に続いて1番目の部品実装(c)と同様に、3番目の部品実装(e)として流量監視(e−1)、部品装着(e−2)、着地検出(e−3)および異常判定(e−4)を実行する(ただし、最後尾の3番目の部品実装後には次のターン動作に移行するため、オートリファレンスが実行しない)。
このような1ターン動作を繰り返すことで実装予定の全部品Pが基板2に装着されると、当該基板2が搬出されるとともに、次の基板2が搬入される。
以上のように、本実施形態では、ノズルNにより部品Pを吸着しながら部品装着位置に移動する間、流量計94により検出される配管内流量に基づいて吸着状態変化を監視している。また、部品着地検出部34により基板2への部品Pの着地不良を監視している。そして、これら2種類の監視結果に基づいて異常判定を行っている。したがって、実装ズレ、部品落下や吸着ズレなどの異常動作が発生して、部品Pが基板2に正常に実装されなかったことを高精度に検出することができ、その結果、不良基板の検出を高精度に行うことができる。
また、配管内流量の変化(吸着状態変化)と部品着地不良との組み合わせに応じて異常内容を区別し、さらに異常内容に応じた異常処理動作を実行することで異常内容(部品落下、吸着ズレ、実装ズレ、ノズルへのハンダ付着など)を正確に求めている。そして、各異常内容に応じた善後策のメッセージを操作パネル87の表示部871に表示している。したがって、当該メッセージにしたがってオペレータは迅速に、かつ適切に対応することができる。なお、本実施形態では、メッセージのみを表示部871に表示しているが、異常処理動作において基板認識カメラ33により撮像された部品装着位置の画像や部品認識カメラ6により撮像されたノズル先端の画像を表示部871に表示させてもよい。
上記実施形態では、Xモーター43、Yモーター45、Zモーター47およびRモーター49が本発明の「駆動部」の一例に相当している。また、流量計94および部品着地検出部34がそれぞれ本発明の「第1検出センサ」および「第2検出センサ」の一例に相当している。また、部品認識カメラ6および基板認識カメラ33がそれぞれ本発明の「第1撮像部」および「第2撮像部」の一例に相当している。また、表示部871に表示されるメッセージのうち、「装着動作条件を見直してください」というメッセージが本発明の「前記駆動部による前記ノズルの移動に関連する設定の見直しを求めるメッセージ」の一例に相当し、「吸着動作条件を見直してください」というメッセージが本発明の「前記ノズルによる前記部品の吸着に関連する設定の見直しを求めるメッセージ」の一例に相当している。さらに、流量監視(c−1)、(d−1)、(e−1)が本発明の「第1工程」に相当し、着地検出(c−3)、(d−3)、(e−3)が本発明の「第2工程」に相当し、異常判定(c−4)、(d−4)、(e−4)が本発明の「第3工程」に相当している。
ところで、図7に追記した破線および1点鎖線は、配管内流量について、それぞれ部品落下が生じている場合の変化態様と吸着ズレが生じている場合の変化態様とを示しており、これらはそれぞれ部品落下検出閾値および吸着ズレ検出閾値に相当している。つまり、配管内流量が吸着ズレ検出閾値を超えると、ノズルN1〜N3のいずれか1つで吸着ズレが発生し、さらに部品落下検出閾値を超えると、吸着ズレではなく、部品落下が発生したことがわかる。例えば図8に示すように部品落下が発生すると、流量計94により検出される配管内流量が部品落下検出閾値を超え、部品落下を検出することができる。そこで、配管内流量の変化のみならず空吸着の有無を加えて異常判定を行ってもよい(第2実施形態)。
図10は本発明の第2実施形態においてヘッドユニットにより行われる1ターン動作と、各ターン動作中に行われる流量監視動作などを模式的に示す図である。また、図11は第2実施形態における監視動作、異常判定動作および異常処理動作の一例を模式的に示す図である。この第2実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、各部品実装(c)〜(e)において流量監視と並行して空吸着判定部813により空吸着検出(c−1−a)、(d−1−a)、(e−1−a)を行っている点である。その他の構成および動作は基本的に第1実施形態と同じである。したがって、以下においては相違点を中心に説明する。
例えば図10および図11中の(c−1−a)に示すように、オートリファレンス処理後において演算処理部81は空吸着判定部813として機能し、空吸着の検出を行っている(空吸着検出)。つまり、部品認識カメラ6の上方を通過したヘッドユニット3が1番目の部品装着位置まで移動する間にノズルN1〜N3のうち少なくとも1つが落下すると、配管内流量が部品落下検出閾値(図11の破線)を超える。そこで、本実施形態では演算処理部81による空吸着検出を行っている。そして、1番目の部品P1の基板2への実装後に、演算処理部81は部品着地検出部34から入出力制御部86に出力される信号に基づいて1番目の部品P1の基板2への着地を検出している(図10および図11中の(c−3))。このように、第2実施形態では、1番目の部品P1の装着(c−2)に対し、配管内流量の監視(c−1)と、空吸着検出(c−1−a)と、部品P1の基板2への着地検出(c−3)とに基づいて演算処理部81は、部品P1が基板2に正常に実装されたか否かを判定しており、異常判定をさらに高精度に行うことができる。特に、空吸着を検出した場合には、それが1番目の部品P1の落下に基づくものであるか、それ以外の部品P2、P3の落下によるものか判断できない。そこで、第2実施形態では、部品実装を中止するとともに、図11の下段テーブルに示すように、部品着地検出部34による部品P1の着地の成功/失敗に応じて異常処理動作を相違させている。
空吸着が検出される一方、部品P1の着地が成功である場合、基板認識カメラ33により部品P1の装着位置を撮像して基板2に部品P1が装着されているか否かを確認する。もし、部品P1が基板2に装着されている場合には、他の部品P2、P3が落下したと判断し、表示部871(図9参照)へのメッセージとして、「部品吸着姿勢が安定していません。吸着動作条件を見直してください」を表示する。これによって、ノズルN2、N3による部品P2、P3の吸着を安定化させることができる。逆に、部品P1が基板2に装着されていない場合には、部品P1の落下や実装ズレの可能性があり、その要因のひとつがノズルN1の先端へのハンダ付着と考えられるため、上記メッセージに加えて「ノズルの先端にハンダが付着している可能性があります」というメッセージを表示部871に追加表示し、ノズルN1による部品P1の吸着安定化を促す。したがって、これらのメッセージにしたがってオペレータが動作条件を適正化させることで、それ以降の不良基板の発生を抑制することができる。
一方、空吸着が検出される一方、部品P1の着地が失敗である場合、部品P1の落下の可能性があるため、演算処理部81は異常処理動作としてヘッドユニット3を部品認識カメラ6の上方に移動させた後で部品認識カメラ6によりノズルN1の先端を撮像して部品P1が吸着されているか否かを確認する。これによって部品P1の落下を確認することができる。この場合、表示部871(図9参照)へのメッセージとして、「部品吸着姿勢が安定していません。吸着動作条件を見直してください」を表示する。これによって、ノズルN1による部品P1の吸着を安定化させることができる。
以上のように、第2実施形態では、演算処理部81の実装判定部812は、空吸着判定部813により空吸着状態であると判定出される場合に、着地の成功または失敗にかかわらず、部品Pが基板2に正常に実装されなかったと判定しており、基板2に対する部品Pの実装が良好に行われたか否かをさらに高精度に検出することができる。また、空吸着の発生に対応した異常処理動作を実行して部品Pの吸着安定化を促している。したがって、これにしたがってオペレータが動作条件を適正化させることで、それ以降の部品落下を効果的に防止して不良基板の発生を抑制することができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば上記実施形態では空吸着や吸着ズレなどの吸着状態変化を配管内流量に基づいて求めているが、流量計94に代えてあるいは流量計94とともに配管96内の真空圧を計測する圧力計を設け、圧力計により計測された真空圧に基づいて吸着状態変化を求めてもよい。この場合、圧力計が本発明の「第1検出センサ」の一例に相当している。
また、上記実施形態では、各ヘッドユニット3に3つの実装ヘッド31が設けられた部品実装装置1に対して本発明を適用しているが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、例えばヘッドユニット3や実装ヘッド31の個数や配置などは任意である。
この発明は、真空圧供給源から真空圧経路を介して与えられる真空圧により部品を吸着したノズルを基板の上方に移動させて上記基板への部品の実装を行う部品実装技術全般に対して適用することができる。
1…部品実装装置
2…基板
3…ヘッドユニット
6…部品認識カメラ(第1撮像部)
31…実装ヘッド
33…基板認識カメラ(第2撮像部)
34…部品着地検出部(第2検出センサ)
43…Xモーター(駆動部)
45…Yモーター(駆動部)
47…Zモーター(駆動部)
49…Rモーター(駆動部)
80…制御部
81…演算処理部
92…真空圧供給源
93…正圧供給源
94…流量計(第1検出センサ)
96…配管(真空圧経路)
341…投光器(第2検出センサ)
342…受光器(第2検出センサ)
811…実装制御部
812…実装判定部
813…空吸着判定部
814…部品確認部
815…部品姿勢確認部
871…表示部
N、N1〜N3…(吸着)ノズル
P、P1〜P3…部品

Claims (9)

  1. 真空圧供給源から真空圧経路を介して与えられる真空圧により部品を吸着して基板に実装可能なノズルと、
    前記ノズルを移動させる駆動部と、
    前記真空圧経路内の真空圧および前記真空圧経路を流通する空気の流量の少なくとも一方を取得して前記ノズルによる前記部品の吸着状態の変化を検出可能な第1検出センサと、
    前記ノズルに吸着された前記部品の前記基板への着地および着地不良を検出する第2検出センサと、
    前記部品を吸着した前記ノズルが前記駆動部により移動されて前記部品を前記基板に実装する間に前記第1検出センサにより検出される検出結果と、前記部品の実装時において前記第2検出センサにより検出される検出結果との両方を用いて、前記第1検出センサによる前記部品の吸着状態の変化が検出されるという吸着状態変化と、前記第2検出センサにより前記部品の着地不良が検出されるという部品着地不良とのうち少なくとも一方が発生する場合に、前記部品が前記基板に正常に実装されなかったと判定する実装判定部と
    を備えることを特徴とする部品実装装置。
  2. 請求項1に記載の部品実装装置であって、
    前記実装判定部は、前記部品が前記基板に正常に実装されず異常が発生したと判定するとともに、前記第1検出センサの検出結果および前記第2検出センサの検出結果の組み合わせに基づいて前記異常の内容を判定する部品実装装置。
  3. 真空圧供給源から真空圧経路を介して与えられる真空圧により部品を吸着して基板に実装可能なノズルと、
    前記ノズルを移動させる駆動部と、
    前記真空圧経路内の真空圧および前記真空圧経路を流通する空気の流量の少なくとも一方を取得して前記ノズルによる前記部品の吸着状態の変化を検出可能な第1検出センサと、
    前記ノズルに吸着された前記部品の前記基板への着地および着地不良を検出する第2検出センサと、
    前記部品を吸着した前記ノズルが前記駆動部により移動されている間に前記第1検出センサによる前記部品の吸着状態の変化が検出されるという吸着状態変化と、前記第2検出センサにより前記部品の着地不良が検出されるという部品着地不良とのうち少なくとも一方が発生する場合に、前記部品が前記基板に正常に実装されなかったと判定する実装判定部と、を備え、
    前記実装判定部は、
    前記吸着状態変化および前記部品着地不良がともに発生していない場合に、前記部品が前記基板に正常に実装されたと判定し、
    前記吸着状態変化が発生していないが、前記部品着地不良が発生している場合に、前記部品が前記基板に実装されずに前記ノズルに吸着されたままの残存する前記部品の持ち帰りが発生したと判定し、
    前記部品着地不良が発生していないが、前記吸着状態変化が発生している場合に、前記部品が予め設定されている部品装着位置からずれて前記基板に実装される実装ズレが発生したと判定し、
    前記吸着状態変化および前記部品着地不良がともに発生している場合に、前記ノズルからの前記部品の落下が発生したと判定する部品実装装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の部品実装装置であって、
    前記第1検出センサによる検出結果から前記ノズルが前記部品を吸着していない空吸着状態であるか否かを判定する空吸着判定部を備え、
    前記実装判定部は、前記空吸着判定部により空吸着状態であると判定される場合に、前記吸着状態変化および前記部品着地不良にかかわらず、前記部品が前記基板に正常に実装されなかったと判定する部品実装装置。
  5. 請求項に記載の部品実装装置であって、
    前記実装判定部は、前記空吸着判定部により空吸着状態であると判定される場合に、前記ノズルからの前記部品の落下が発生したと判定する部品実装装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の部品実装装置であって、
    前記部品を吸着する前記ノズルの先端部を撮像する第1撮像部と、
    前記実装判定部により前記部品の持ち帰りまたは前記部品の落下が発生したと判定された場合に、前記第1撮像部により撮像された画像に基づいて前記ノズルの前記先端部での前記部品の有無を確認する部品確認部と、
    前記部品確認部により前記部品が確認された場合に前記駆動部による前記ノズルの移動に関連する設定の見直しを求めるメッセージを表示する一方、前記部品確認部により前記部品が確認されない場合に前記ノズルによる前記部品の吸着に関連する設定の見直しを求めるメッセージを表示する表示部と
    をさらに備える部品実装装置。
  7. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の部品実装装置であって、
    前記実装判定部により実装ズレが発生したと判定された場合に前記ノズルによる前記部品の吸着に関連する設定の見直しを求めるメッセージを表示する表示部をさらに備える部品実装装置。
  8. 請求項に記載の部品実装装置であって、
    前記基板を撮像する第2撮像部と、
    前記第2撮像部により撮像された画像に基づいて、前記実装判定部により実装ズレが発生したと判定された前記部品の前記基板上での姿勢を確認する部品姿勢確認部と、
    前記部品姿勢確認部により確認された前記部品の姿勢が予め設定された標準姿勢である場合に別の部品の実装を継続する一方、前記部品の姿勢が標準姿勢でない場合に別の部品の実装を中止する実装制御部と
    をさらに備える部品実装装置。
  9. 真空圧供給源から真空圧経路を介して与えられる真空圧により部品を吸着したノズルを基板の上方に移動させて前記基板への前記部品の実装を行う部品実装方法であって、
    前記部品を吸着した前記ノズルが移動されて前記部品を前記基板に実装する間に第1検出センサにより、前記真空圧経路内の真空圧および前記真空圧経路を流通する空気の流量の少なくとも一方を取得して前記ノズルによる前記部品の吸着状態の変化が発生したか否かを検出する第1工程と、
    前記基板に前記部品を実装した際に前記部品が前記基板に着地したか否かを第2検出センサにより検出する第2工程と、
    前記第1検出センサにより検出される検出結果と、前記部品の実装時において前記第2検出センサにより検出される検出結果との両方を用いて、前記第1工程により前記部品の吸着状態の変化が検出されるという吸着状態変化と、前記第2工程により前記部品の着地不良が検出されるという部品着地不良とのうち少なくとも一方が発生する場合に、前記部品が前記基板に正常に実装されなかったと判定する第3工程と
    を備えることを特徴とする部品実装方法。
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