JP6854870B1 - 洗浄乾燥方法および洗浄乾燥装置 - Google Patents

洗浄乾燥方法および洗浄乾燥装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6854870B1
JP6854870B1 JP2019213804A JP2019213804A JP6854870B1 JP 6854870 B1 JP6854870 B1 JP 6854870B1 JP 2019213804 A JP2019213804 A JP 2019213804A JP 2019213804 A JP2019213804 A JP 2019213804A JP 6854870 B1 JP6854870 B1 JP 6854870B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube member
cleaning liquid
flow rate
cleaning
tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019213804A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021084058A (ja
Inventor
▲高▼田 誠
誠 ▲高▼田
野田 清治
清治 野田
祐美子 落合
祐美子 落合
悟史 新井
悟史 新井
宇一郎 嶋野
宇一郎 嶋野
さゆり 深野
さゆり 深野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2019213804A priority Critical patent/JP6854870B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6854870B1 publication Critical patent/JP6854870B1/ja
Publication of JP2021084058A publication Critical patent/JP2021084058A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning In General (AREA)
  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)

Abstract

【課題】チューブ部材の内側に洗浄液が残留することを抑制できる洗浄乾燥方法および洗浄乾燥装置を提供する。【解決手段】洗浄液(102)によってチューブ部材(1)を洗浄する洗浄工程と、チューブ部材(1)の内側から洗浄液(102)を排出する排液工程と、チューブ部材(1)を乾燥する乾燥工程とを備え、排液工程は、チューブ部材(1)の内側から排出された洗浄液(102)の流量を検知する流量検知工程と、流量検知工程において検知された洗浄液(102)の流量に基づいて、チューブ部材(1)の内側から排出される洗浄液(102)の流量を、チューブ部材(1)の内壁面に対する洗浄液(102)の液面(102A)の接触角が、チューブ部材(1)の内壁面における前記洗浄液(102)の残留が抑制される下限値よりも大きくなる流量に調整する流量調整工程とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、チューブ部材を洗浄し乾燥する洗浄乾燥方法および洗浄乾燥装置に関する。
医療器具におけるチューブ部材には洗浄し乾燥させることで繰り返し使用されるものがある。例えば、特許文献1には、内視鏡管路の洗浄方法が記載されている。内視鏡には、各種の管路が形成されており、これらの管路を介して流体が内視鏡の内部に流れる。内視鏡の管路は、内視鏡が使用されるごとに、洗浄し消毒する必要がある。
特許文献1に記載された洗浄方法において、内視鏡は、洗浄槽内に配置され、洗浄槽内に洗浄液が注入される。流量センサによって管路の内側に送られたエアーの流量が測定され、管路の内側に送られたエアーの流量に基づいて、洗浄槽内から管路の内側を通過する洗浄液の流量が調整される。管路の洗浄が完了すると、洗浄液は洗浄槽から排出される。洗浄槽内に配置された管路には、高圧のエアーが供給される。これにより、管路内の水切り、すなわち乾燥が行われる。
特開2001−299697号公報
特許文献1に記載された洗浄方法において、洗浄槽から洗浄液が排出されても、チューブ部材の内側には洗浄液が残っている可能性が高い。洗浄液が内側に残ったチューブ部材にエアーが供給されると、チューブ部材の内側から排出される洗浄液の流量によっては、チューブ部材の内側に洗浄液が残留するという課題があった。
本発明は上記課題を解決するものであり、チューブ部材の内側に洗浄液が残留することを抑制できる洗浄乾燥方法および洗浄乾燥装置を得ることを目的とする。
本発明に係る洗浄乾燥方法は、洗浄液によってチューブ部材を洗浄する洗浄工程と、チューブ部材の内側から洗浄液を排出する排液工程と、チューブ部材を乾燥する乾燥工程とを備え、排液工程は、チューブ部材の内側から排出された洗浄液の流量を検知する流量検知工程と、流量検知工程において検知されたチューブ部材の内側から排出された洗浄液の流量に基づいて、チューブ部材の内側から排出される洗浄液の流量を、チューブ部材の内壁面に対する洗浄液の液面の接触角が、チューブ部材の内壁面における洗浄液の残留が抑制される下限値よりも大きくなる流量に調整する流量調整工程を含むことを特徴とする。
本発明によれば、チューブ部材の内側から排出される洗浄液の流量を、チューブ部材の内壁面に対する洗浄液の液面の接触角が、チューブ部材の内壁面における洗浄液の残留が抑制される下限値よりも大きくなる流量に調整している。これにより、本発明に係る洗浄乾燥方法は、チューブ部材の内側に洗浄液が残留することを抑制できる。
実施の形態1に係る洗浄乾燥方法を示すフローチャートである。 図1のステップST2の処理の詳細を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る洗浄乾燥装置の構成を示すブロック図である。 チューブ部材の内側における洗浄液の液面の状態を示す概略図である。 チューブ部材から排出を開始したときの洗浄液の液面の状態を示す概略図である。 図6Aは、図5の洗浄液の液面の状態から排出流量を増加させたときの洗浄液の液面の状態を示す概略図であり、図6Bは、図6Aの部分Aを示す部分拡大図である。 図7Aは、図6Aの洗浄液の液面の状態から排出流量を増加させたときの洗浄液の液面の状態を示す概略図であり、図7Bは、図7Aの部分Bを示す部分拡大図である。 チューブ部材に介装された点滴筒を示す概略図である。 実施の形態2に係る洗浄乾燥方法を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る洗浄乾燥装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態3に係る洗浄乾燥装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態3におけるチューブ部材の洗浄完了の判定処理を示すフローチャートである。 実施の形態4に係る洗浄乾燥装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態5に係る洗浄乾燥装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態6に係る洗浄乾燥装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態7に係る洗浄乾燥装置の構成を示すブロック図である。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る洗浄乾燥方法を示すフローチャートである。実施の形態1に係る洗浄乾燥方法は、チューブ部材を洗浄して乾燥する方法である。洗浄対象のチューブ部材としては、細長くかつ可撓性を有した管状部材が想定される。例えば、チューブ部材は、胃ろうに接続される接続チューブ、点滴用チューブまたは吸引チューブといった医療器具に用いられる部材である。接続チューブおよび吸引チューブは、一般に、単一内径を有したチューブ部材である。また、点滴用チューブには、後述する図8に示す点滴筒が装着される。点滴筒はチューブよりも大きな径を有するので、点滴筒が装着されたチューブ部材(点滴用チューブ)は、複数の異なる内径を有したチューブ部材と言える。
洗浄工程において、チューブ部材は、洗浄液によって洗浄される(ステップST1)。例えば、チューブ部材に洗浄液を注入し、チューブ部材を通る流路において洗浄液を循環させることで、チューブ部材の内側が洗浄される。洗浄液としては、洗浄剤または有機溶剤が用いられる。チューブ部材の用途によっては、洗浄液として純水または水道水を使用することができる。また、洗浄液は、微細気泡を含む洗浄液であってもよい。チューブ部材の洗浄が完了すると、排液工程が実行される。
排液工程において、チューブ部材の内側から洗浄液が排出される(ステップST2)。チューブ部材から排出される洗浄液の流量は、第1の流量に調整される。第1の流量は、チューブ部材の内壁面に対する洗浄液の液面の接触角が、チューブ部材の内壁面における洗浄液の残留が抑制される下限値よりも大きくなる流量である。チューブ部材の内側から洗浄液が排出されると、乾燥工程が実行される。
乾燥工程において、チューブ部材に空気を注入することで、チューブ部材の内側に微少に残った液体が除去される(ステップST3)。チューブ部材に注入する空気の温度は、チューブ部材の耐熱温度以下であることが望ましく、ヒーターを用いて調節可能である。なお、空気の代わりに、チューブ部材に溶剤を注入することにより、チューブ部材に微少に残った洗浄液を溶剤に置換させることができる。溶剤には、例えば、イソプロピルアルコール(以下、IPAと記載する)が使用される。
図2は、図1のステップST2の処理の詳細を示すフローチャートである。図2に示すように、ステップST2における排液工程は、第1の流路切替工程、流量検知工程、流量調整工程、排出工程および第2の流路切替工程を有する。第1の流路切替工程において、チューブ部材の内側に存在する洗浄液を排出するため、チューブ部材を通る流路の接続先が、洗浄液の排液口に切り替えられる(ステップST1a)。
流量検知工程において、チューブ部材から排出される洗浄液の流量が検知される(ステップST2a)。流量調整工程において、流量検知工程において検知された流量に基づいて、チューブ部材の内側から排出される洗浄液の流量が第1の流量に調整される(ステップST3a)。排出工程において、流量調整工程において調整された第1の流量で洗浄液がチューブ部材から排出される(ステップST4a)。これにより、チューブ部材の内側に洗浄液が残留することが抑制される。
ステップST2aからステップST4aまでの処理は、チューブ部材から洗浄液の排出が完了するまで繰り返し行われる。チューブ部材から排出される洗浄液の流量が逐次検知され、チューブ部材から排出される洗浄液の流量が第1の流量に逐次調整される。洗浄液は、第1の流量でチューブ部材の内側から排出される。この後、洗浄液は排液口から排出される。
洗浄液の排出が完了すると、チューブ部材の乾燥工程に移行するため、第2の流路切替工程に移行する。第2の流路切替工程においては、チューブ部材を通る流路の接続先が、乾燥用の空気を送る流路に切り替えられる(ステップST5a)。
図3は、実施の形態1に係る洗浄乾燥装置100の構成を示すブロック図である。洗浄乾燥装置100は、チューブ部材1を洗浄して乾燥する装置であり、図3に示すように、タンク101、ポンプ103、バルブ104,107,110、逆止弁105、マイクロバブル発生器106、エアーポンプ108、ヒーター109、三方バルブ111〜114,119、排液口115、圧力計116、流量計117、流量調整器118および制御部120を備える。
タンク101は、洗浄液102を蓄えるタンクである。タンク101には、配管を介してポンプ103が接続されている。タンク101内の洗浄液102は、ポンプ103によってマイクロバブル発生器106に導入される。バルブ104は、空気が流れる配管に接続され、さらに、配管を介して逆止弁105に接続されている。逆止弁105は、配管を介してマイクロバブル発生器106に接続されている。バルブ104を介してマイクロバブル発生器106へ流れる空気は、逆止弁105によってバルブ104側に逆流することなく、マイクロバブル発生器106に導入される。
マイクロバブル発生器106は、バルブ104および逆止弁105を介して導入された空気を用いて、ポンプ103によって導入された洗浄液102に微細気泡を含ませる微細気泡発生部である。微細気泡は、例えば、直径が1mm以下の気泡である。マイクロバブル発生器106は、バルブ107と三方バルブ111に分岐する配管に接続されている。また、バルブ107は、配管を介してタンク101と接続されている。マイクロバブル発生器106から出力された洗浄液は、バルブ107が開状態であるときにタンク101へ戻される。
エアーポンプ108は、ヒーター109が設けられた配管を介してバルブ110と接続されている。エアーポンプ108によって上記配管に導入された空気は、ヒーター109によって温度が調節される。ヒーター109によって温度が調節された空気は、バルブ110が開状態であるときに、配管を介して三方バルブ111へ流れる。
三方バルブ111は、マイクロバブル発生器106に繋がる配管と、バルブ110に繋がる配管と、三方バルブ112に繋がる配管とに接続されている。三方バルブ111は、マイクロバブル発生器106と三方バルブ112との間の流路を開閉し、バルブ110と三方バルブ112との間の流路を開閉する。例えば、三方バルブ111は、マイクロバブル発生器106から出力された洗浄液を三方バルブ112へ流している間、バルブ110からの空気が三方バルブ112へ流れる流路を遮断し、バルブ110からの空気を三方バルブ112へ流している間は、マイクロバブル発生器106から出力された洗浄液が三方バルブ112へ流れる流路を遮断する。
三方バルブ112は、三方バルブ111に繋がる配管と、三方バルブ113に繋がる配管と、三方バルブ114に繋がる配管とに接続されている。三方バルブ112は、三方バルブ111と三方バルブ113との間の流路を開閉し、三方バルブ111と三方バルブ114との間の流路を開閉する。例えば、三方バルブ112は、三方バルブ111側からの流体を三方バルブ113へ流している間、三方バルブ111からの流体が三方バルブ114へ流れる流路を遮断し、三方バルブ111側からの流体を三方バルブ114へ流している間、三方バルブ111からの流体が三方バルブ113へ流れる流路を遮断する。
三方バルブ113は、三方バルブ112に繋がる配管と、三方バルブ119に繋がる配管と、洗浄対象のチューブ部材1が取り付けられた配管とに接続されている。三方バルブ113は、三方バルブ112とチューブ部材1との間の流路を開閉し、三方バルブ112と三方バルブ119との間の流路を開閉する。例えば、三方バルブ113は、三方バルブ112からの空気をチューブ部材1へ流している間、三方バルブ112からの空気が三方バルブ119へ流れる流路を遮断し、チューブ部材1からの洗浄液102を三方バルブ119側へ流している間、三方バルブ112からの洗浄液102がチューブ部材1側へ流れる流路を遮断する。
三方バルブ114は、三方バルブ112に繋がる配管と、チューブ部材1が取り付けられた配管と、排液口115に繋がる配管とに接続されている。三方バルブ114は、三方バルブ112とチューブ部材1との間の流路を開閉し、三方バルブ112と排液口115との間の流路を開閉する。例えば、三方バルブ114は、三方バルブ112からの洗浄液102をチューブ部材1へ流している間、三方バルブ112からの洗浄液102が排液口115へ流れる流路を遮断し、三方バルブ112からの洗浄液102を排液口115へ流している間、三方バルブ112からの洗浄液102がチューブ部材1へ流れる流路を遮断する。洗浄液102は、排液口115を介して洗浄乾燥装置100の外部へ排出される。
圧力計116は、チューブ部材1と三方バルブ113の間を接続する配管に設けられ、チューブ部材1を通過した洗浄液102の圧力を検知する。流量計117は、チューブ部材1の内側から排出される洗浄液102の流量を検知する。流量計117によって、チューブ部材1から排出され三方バルブ113および119を介して流れてきた洗浄液102の流量が検知される。流量調整器118は、チューブ部材1の内側から排出される洗浄液102の流量を第1の流量に調整する。
三方バルブ119は、三方バルブ113に繋がる配管と、流量計117が取り付けられた配管と、排液口115に繋がる配管とに接続されている。三方バルブ119は、三方バルブ113と排液口115との間の流路を開閉し、三方バルブ113と流量計117との間の流路を開閉する。例えば、三方バルブ119は、三方バルブ113からの洗浄液102を流量計117へ流している間、三方バルブ113からの洗浄液102が排液口115へ流れる流路を遮断し、三方バルブ113からの洗浄液102を排液口115へ流している間、三方バルブ113からの洗浄液102が流量計117へ流れる流路を遮断する。
制御部120は、ポンプ103およびエアーポンプ108の動作を制御し、バルブ104、107および110の開閉を制御し、マイクロバブル発生器106の動作を制御し、ヒーター109による温度調節を制御し、三方バルブ111、112、113、114および119の開閉を制御し、流量調整器118による流量の調整を制御する。例えば、制御部120には、図3において破線の矢印で示す信号線を介して、ポンプ103、バルブ104および107、マイクロバブル発生器106、ヒーター109および流量調整器118が接続され、三方バルブ111、112、113、114および119が接続され、圧力計116および流量計117が接続されている。
制御部120は、処理条件情報が記憶された記憶部121を備える。処理条件情報は、チューブ部材1の洗浄処理(洗浄工程)、チューブ部材1からの洗浄液102の排出処理(排液工程)およびチューブ部材1の乾燥処理(乾燥工程)における各処理条件を含む。処理条件には、例えば、第1の流量を示す流量情報、洗浄液102の液面の接触角に関する接触角情報、あるいは洗浄工程、排液工程および乾燥工程における洗浄乾燥装置100の動作内容を示す動作情報がある。制御部120は、洗浄対象のチューブ部材1とその洗浄に使用される洗浄液102に対応する処理条件情報を記憶部121から読み出し、読み出した処理条件情報に基づいて、チューブ部材1に対する洗浄工程、排液工程および乾燥工程の実施を制御する。
制御部120における制御機能は、処理回路によって実現される。すなわち、制御部120は、図1に示したステップST1からステップST3までの制御処理および図2に示したステップST1aからステップST5aまでの制御処理を実行するための処理回路を備える。処理回路は、専用のハードウェアであってもよいが、メモリに記憶されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)であってもよい。
洗浄工程の準備工程において、チューブ部材1は、一方の端部が三方バルブ113に繋がる配管に接続され、他方の端部が三方バルブ114に繋がる配管に接続される。制御部120は、バルブ107を制御して開状態とし、三方バルブ111を制御して三方バルブ112への流路を遮断させた状態でポンプ103を動作させることで、タンク101の洗浄液102を循環させる。この状態において、洗浄液102はチューブ部材1に注入されない。また、制御部120は、マイクロバブル発生器106を動作させることで、洗浄液102に微細気泡を含めてもよい。微細気泡は、例えば直径が1mm以下の気泡である。微細気泡は、洗浄液102中に拡散しており、チューブ部材1の内側の汚れに吸着する。洗浄液102に微細気泡を含めることで、チューブ部材1の洗浄度が向上する。
準備工程が完了して一定の時間が経過すると、洗浄乾燥装置100は、チューブ部材1の洗浄工程を実施する(ステップST1)。まず、制御部120は、三方バルブ112、113および114を制御することで、流体が、三方バルブ112および113を通過してチューブ部材1に注入され、三方バルブ114を通過して排液口115へ流れる第1の流路を形成する。次に、制御部120は、三方バルブ111を開状態にすることで、ポンプ103によってタンク101から吸引された洗浄液102を、第1の流路を介してチューブ部材1に注入する。
圧力計116は、チューブ部材1の内側に注入される洗浄液102の圧力を検知する。例えば、記憶部121には、チューブ部材1の内側の汚れが除去され得る洗浄液102の圧力情報を含む処理条件情報が記憶されている。制御部120は、圧力計116によって検知された洗浄液102の圧力が、記憶部121に記憶されている処理条件情報に含まれる圧力情報に一致するように、バルブ107の開度を調整しポンプ103の動作を制御することで、チューブ部材1に注入される洗浄液102の圧力を逐次調整する。これにより、チューブ部材1の内側が洗浄される。
制御部120は、一定の条件に基づきチューブ部材1の洗浄が完了したと判定すると、ポンプ103を停止させる。
洗浄工程に続いて、洗浄乾燥装置100は、排液工程を実施する(ステップST2)。制御部120は、三方バルブ111、112、113および114を制御することで、第1の流路から第2の流路に切り替える(第1の流路切替工程;ステップST1a)。第2の流路は、洗浄液102の代わりにエアーポンプ108からの空気が三方バルブ111、112および114を通ってチューブ部材1へ注入され、空気の注入によってチューブ部材1から排出された洗浄液102が、三方バルブ113、三方バルブ119、流量計117および流量調整器118を通って排液口115へ流れる流路である。
流量計117は、チューブ部材1の内側から排出される洗浄液102の流量を検知する(流量検知工程;ステップST2a)。流量計117によって洗浄液102の流量が検知されると、その都度、洗浄液102の流量を示す検知情報が制御部120へ出力される。記憶部121には、第1の流量を示す流量情報が記憶されている。第1の流量は、チューブ部材1の内壁面に対する洗浄液102の液面の接触角が、チューブ部材1の内壁面における洗浄液の残留が抑制される下限値よりも大きくなる流量である。
制御部120は、流量調整器118を制御することで、流量計117によって検知された洗浄液102の流量と、記憶部121に記憶された流量情報が示す第1の流量とが一致するように、チューブ部材1から排出される洗浄液102の流量を調整する(流量調整工程;ステップST3a)。チューブ部材1から排出された洗浄液102は、排液口115から洗浄乾燥装置100の外部に排出される(排出工程;ステップST4a)。制御部120によって一定の条件に基づいてチューブ部材1からの洗浄液102の排出が完了したと判定されるまで、流量検知工程、流量調整工程および排出工程は繰り返し実施される。チューブ部材1から排出される洗浄液102の流量が逐次検知され、チューブ部材1から排出される洗浄液102の流量が第1の流量に逐次調整される。
制御部120は、チューブ部材1からの洗浄液102の排出が完了すると、三方バルブ111、112、113および114を制御することにより、第2の流路から第3の流路に切り替える(第2の流路切替工程;ステップST5a)。第3の流路は、エアーポンプ108からの空気が、三方バルブ111、112および114を通ってチューブ部材1に注入され、チューブ部材1を通過した空気が三方バルブ113および119を通って排液口115へ流れる流路である。
続いて、洗浄乾燥装置100は、チューブ部材1の乾燥工程を実施する(ステップST3)。制御部120は、エアーポンプ108の動作を制御し、バルブ110の開度を制御することで、第3の流路を介して空気をチューブ部材1に注入する。制御部120は、ヒーター109を制御することで、チューブ部材1に注入される空気の温度を調節することができる。空気の温度を高くすれば、チューブ部材1に微少に残った液体が蒸発しやすくなる。ただし、空気の温度は、チューブ部材1の耐熱温度以下であることが望ましい。
また、空気の代わりに、IPAに代表される溶剤がチューブ部材1に注入される場合がある。チューブ部材1にIPAを注入することにより、例えば、チューブ部材1の内側に微少に残った洗浄液102がIPAに置換される。
流量計117が空気の流量を検知可能である場合、乾燥工程において、チューブ部材1を通過した空気が三方バルブ113および119を通って流量計117および流量調整器118を通って排液口115へ流れる流路に切り替えられる。これにより、制御部120が、流量計117によって検知されたチューブ部材1を通過する空気の流量に基づいて、エアーポンプ108の動作を制御し、ヒーター109による温度調節を制御することができる。また、制御部120は、チューブ部材1に注入した空気によってその内側に過度の圧力がかからないように、圧力計116によって検知された空気の圧力に基づいて、流量調整器118、エアーポンプ108およびヒーター109のうちの少なくとも一つを制御してもよい。
制御部120は、洗浄工程においてチューブ部材1を洗浄する一定の洗浄時間と、乾燥工程においてチューブ部材1を乾燥させる一定の乾燥時間を、洗浄乾燥装置100の動作情報として記憶部121に記憶する。これにより、制御部120は、記憶部121に記憶した動作情報に基づいて、洗浄工程を上記一定の洗浄時間で実施し、乾燥工程を上記一定の乾燥時間で実施することができる。また、制御部120は、洗浄工程、排液工程および乾燥工程における一連の処理を、洗浄乾燥装置100の動作情報として記憶部121に記憶することで、記憶部121に記憶した動作情報に基づいて、チューブ部材1に上記一連の処理を実施することができる。
図4は、チューブ部材1の内側における洗浄液102の液面102Aの状態を示す概略図である。図5は、チューブ部材1から排出を開始したときの洗浄液102の液面102Aの状態を示す概略図である。図6Aは、図5の洗浄液102の液面102Aの状態から排出流量を増加させたときの洗浄液102の液面102Aの状態を示す概略図であり、図6Bは、図6Aの部分Aを示す部分拡大図である。図7Aは、図6Aの洗浄液102の液面102Aの状態から排出流量を増加させたときの洗浄液102の液面102Aの状態を示す概略図であり、図7Bは、図7Aの部分Bを示す部分拡大図である。
図4に示すように、チューブ部材1の内壁面に対して接触角θAで静止した状態の洗浄液102の液面102Aには、下記式(1)に示す関係で、固体に働く表面張力fS、液体に働く表面張力fLおよび固液界面に働く界面張力fBが存在する。下記式(1)は、yоungの式として知られている。
fS=fL×cоsθA+fB ・・・(1)
図5に示すように、チューブ部材1から洗浄液102の排出が開始されると、液面102Aは、洗浄液102が流れる方向(図5中の下方)に引っ張られているため、この方向に沿った界面張力fBが大きくなる。この状態において、チューブ部材1の内壁面に対する洗浄液102の液面102Aの接触角は、図4に示した接触角θAよりも小さい接触角θBとなり、さらに、固体に働く表面張力fS、液体に働く表面張力fLおよび固液界面に働く界面張力fBは、下記式(2)示す関係になる。図5において、チューブ部材1の内壁面における洗浄液102は、液体に働く表面張力fLによってチューブ部材1の内側における中央部に向かってに引っ張られている。このため、洗浄液102はチューブ部材1の内壁面に残ることなく排出される。
fS<fL×cоsθB+fB ・・・(2)
図6Aに示すように、チューブ部材1から排出される洗浄液102の流量を増加させた場合、チューブ部材1の内壁面に対する洗浄液102の液面102Aの接触角は、図5に示した接触角θBよりさらに小さい接触角θCとなる。この状態において、固体に働く表面張力fS、液体に働く表面張力fLおよび固液界面に働く界面張力fBは、下記式(3)示す関係になる。実際には、図6Bに示すように、チューブ部材1の内壁面は滑らかではなく凹凸1Aがある。洗浄液102は、内壁面の凸部における点P1において分離するので、チューブ部材1の内壁面に取り残される。
fS<fL×cоsθB+fB<fL×cоsθC+fB ・・・(3)
図7Aに示すように、図6Aに示した状態から洗浄液102の流量をさらに増加させた場合、チューブ部材1の内壁面に対する洗浄液102の液面102Aの接触角は、図6Aに示した接触角θCよりさらに小さい接触角θDとなる。この状態において、洗浄液102は、図7Bに示すように、チューブ部材1の内壁面で液膜状態になる。洗浄液102の液面102Aには、収縮して表面積を小さくしようとする力である表面張力fLが至る所で働くので、洗浄液102の液面102Aは引き裂かれ、液滴となってチューブ部材1の内側に残留する。この状態は、洗浄液102の排出流量を制御せずに、液体に働く重力、すなわち、洗浄液102の自重によってチューブ部材1から排出した場合に発生する。
チューブ部材1の内壁面に対する洗浄液102の液面102Aの接触角は、洗浄液102の排出流量または排出速度が低下するほど大きくなる。洗浄液102の表面張力およびチューブ部材1の内壁面の粗さを考慮すると、チューブ部材1からの洗浄液102の排出流量を、接触角がθCよりも大きくなる流量に調整することで、チューブ部材1の内側に残留させずに洗浄液102を排出できる。なお、接触角θCは、チューブ部材1の内壁面の粗さおよび洗浄液102の物性に基づいて決定できる。また、チューブ部材1を用いた事前の実験によって接触角θCを決定することもできる。
チューブ部材1の内壁面に対する洗浄液102の液面102Aの接触角が接触角θCよりも大きくなる流量を示す流量情報は、記憶部121に記憶される。なお、流量情報は、記憶部121の代わりに、制御部120とは別に設けた記憶装置に記憶させてもよい。
界面張力fBは、チューブ部材1の内壁面に対する洗浄液102の液面102Aの接触角によって決定される。すなわち、表面張力fLおよび界面張力fBは、洗浄液102の物性によって決定される。
また、チューブ部材1の内壁面における洗浄液102の残留が抑制される接触角の下限値は、チューブ部材1の内壁の表面状態に応じて決定される。下限値は、臨界接触角θSである。洗浄液102の排出流量を制御せず、チューブ部材1から自重によって洗浄液102を排出したのでは、チューブ部材1の内側に洗浄液102が残留する。
そこで、制御部120は、流量調整器118による流量の調整を制御することにより、チューブ部材1の内側から排出される洗浄液102の流量を、チューブ部材1の内壁面に対する洗浄液102の液面102Aの接触角が臨界接触角θSよりも大きくなる第1の流量に調整する。第1の流量は、自重によって排出される洗浄液102の流量未満の流量である。これにより、チューブ部材1の内側に洗浄液102が残留することを抑制できる。
各種のチューブ部材1および各種の洗浄液102に対応した臨界接触角θSは、洗浄液102の物性を示す第1の物性情報、チューブ部材1の形状を示す形状情報およびチューブ部材1の物性を示す第2の物性情報に基づいて決定することができる。例えば、第1の物性情報、形状情報および第2の物性情報に基づいて、上記式(1)から(3)に従い、洗浄液102における固体に働く表面張力fS、液体に働く表面張力fLおよび固液界面に働く界面張力fBの関係を解析することで、チューブ部材1の内壁面における洗浄液102の残留が抑制される下限値としての臨界接触角θSが決定される。臨界接触角θSを示す接触角情報は、第1の物性情報、形状情報および第2の物性情報のうちの少なくとも一つの情報に対応付けて記憶部121に記憶される。例えば、制御部120は、洗浄対象のチューブ部材1およびその洗浄に使用される洗浄液102に対応する臨界接触角θSを記憶部121から読み出し、臨界接触角θSに基づいて流量調整器118による流量の調整を制御する。
2つ以上の異なる内径を有するチューブ部材1に注入された洗浄液102は、チューブ部材1の内径が変化する箇所に溜まって排出し難くなる。2つ以上の異なる内径を有するチューブ部材1としては、例えば、点滴筒が介装されたチューブ部材1がある。図8は、チューブ部材1に介装された点滴筒2を示す概略図である。図8に示すように、点滴筒2は、入口部2aおよび出口部2bを有し、入口部2aには、点滴口部2cが形成されている。入口部2aには、一方のチューブ部材1が取り付けられ、出口部2bには、他方のチューブ部材1が取り付けられる。
点滴筒2は、入口部2aおよび出口部2bに取り付けられたチューブ部材1よりも内径が大きく、さらに入口部2aから出口部2bへ向かう方向に沿って内径が減少している。このように、点滴筒2が介装されたチューブ部材1は、2つ以上の異なる内径を有する。入口部2aに取り付けられたチューブ部材1に注入された液体3は、図8に示すように、入口部2aを通って、点滴口部2cから点滴筒2の内部に滴下される。点滴筒2に溜まった液体3は、出口部2bを通してチューブ部材1へ排出される。点滴筒2は、液体3に混入している空気の塊を除去するために、液滴の滴下速度を調整し、液体3の流れを整える役割を有している。
チューブ部材1の内径が変化した位置では、チューブ部材1に注入された液体の液面が排出方向に移動する速度が変化する。このため、チューブ部材1の内壁面に対する液体の液面の接触角が臨界接触角θS未満になる可能性がある。そこで、流量調整器118は、チューブ部材1の内径が変化するごとに、チューブ部材1から排出される洗浄液102の流量を、チューブ部材1の内径が変化した位置における洗浄液102の液面102Aの接触角が臨界接触角θSよりも大きくなる第1の流量に調整する。例えば、記憶部121には、チューブ部材1の内径ごとに第1の流量を示す流量情報が記憶されている。制御部120は、チューブ部材1の内径が変化するごとに、変化後の内径に対応した第1の流量を記憶部121から読み出し、読み出した第1の流量で洗浄液102が排出されるように流量調整器118を制御する。
洗浄対象のチューブ部材1が点滴筒2を有する場合、流量調整器118は、点滴筒2において点滴口部2cから出口部2bに向かって流れてチューブ部材1の内側から排出される洗浄液102の流量が第1の流量となるように調整する。例えば、記憶部121には、入口部2aに取り付けられたチューブ部材1の内径に対応する第1の流量、点滴口部2cの内径に対応する第1の流量、点滴筒2の内径に対応する第1の流量および出口部2bの内径に対応する第1の流量が流量情報として記憶されている。制御部120は、チューブ部材1、点滴口部2c、点滴筒2、出口部2bおよびチューブ部材1の順に内径が変化するごとに、変化後の内径に対応した第1の流量を記憶部121から読み出し、読み出した第1の流量で洗浄液102が排出されるように流量調整器118を制御する。
以上のように、実施の形態1に係る洗浄乾燥方法は、チューブ部材1の内側から排出される洗浄液102の流量を、チューブ部材1の内壁面に対する洗浄液102の液面102Aの接触角が、チューブ部材1の内壁面における洗浄液102の残留が抑制される臨界接触角θSよりも大きくなる第1の流量に調整している。これにより、実施の形態1に係る洗浄乾燥方法は、チューブ部材1の内側に洗浄液102が残留することを抑制できる。
実施の形態2.
図9は、実施の形態2に係る洗浄乾燥方法を示すフローチャートである。実施の形態2に係る洗浄乾燥方法は、図1に示した洗浄乾燥方法に入力工程が追加されたものである。また、図10は、実施の形態2に係る洗浄乾燥装置100Aの構成を示すブロック図である。洗浄乾燥装置100Aは、図3に示した洗浄乾燥装置100に入力部201が追加されたものである。
入力工程において、洗浄乾燥装置100Aが備える入力部201は、第1の物性情報、形状情報および第2の物性情報の入力を受け付ける(ステップST1b)。第1の物性情報は、洗浄液102の物性を示す情報であり、例えば、洗浄液102の表面張力が含まれる。形状情報は、チューブ部材1の形状を示す情報であり、例えば、チューブ部材1の形状に加えて、内径および長さといったチューブ部材1の寸法も含まれる。第2の物性情報は、チューブ部材1の物性を示す情報であり、例えば、チューブ部材1の材質およびチューブ部材1の内壁面の表面特性が含まれる。入力工程では、第1の物性情報、形状情報および第2の物性情報のうちの少なくとも一つの情報の入力が受け付けられる。
入力部201によって入力が受け付けられた情報は、制御部120が備える記憶部121に記憶される。記憶部121には、第1の物性情報、形状情報および第2の物性情報のうちの少なくとも一つの情報に対応付けて処理条件情報が記憶されている。処理条件情報には、チューブ部材1の洗浄処理、チューブ部材1からの洗浄液102の排出処理およびチューブ部材1の乾燥処理における各処理条件が含まれる。
制御部120は、入力部201によって入力が受け付けられた情報に対応する処理条件情報を記憶部121から読み出し、読み出した処理条件情報に基づいて、チューブ部材1に対する洗浄工程(ステップST2b)、排液工程(ステップST3b)および乾燥工程(ステップST4b)の実施を制御する。
第1の物性情報、形状情報および第2の物性情報に基づいて、チューブ部材1からの洗浄液102の排出が完了する時間を決定することができる。例えば、洗浄液102を排出する第1の流量およびチューブ部材1の寸法は、第1の物性情報、形状情報および第2の物性情報に基づいて算出される。第1の流量およびチューブ部材1の寸法を用いることで、チューブ部材1の内側全てに注入された洗浄液102が、第1の流量で完全に排出されるまでの時間、すなわち、洗浄液102の排出が完了する時間を算出することができる。
チューブ部材1が2以上の異なる内径を有する場合、第1の物性情報、形状情報および第2の物性情報に基づいて、チューブ部材1の内径ごとに第1の流量と、洗浄液102の排出方向に沿ってチューブ部材1の内径が変化するタイミングを算出することができる。記憶部121には、チューブ部材1の内径ごとに算出された第1の流量と、チューブ部材1の内径が変化するタイミングが記憶される。制御部120は、記憶部121から読み出したタイミングでチューブ部材1の内径が変化するごとに、変化後の内径に対応した第1の流量を記憶部121から読み出し、読み出した第1の流量で洗浄液102が排出されるように流量調整器118を制御する。
以上のように、実施の形態2に係る洗浄乾燥装置100Aは、入力部201を備える。記憶部121には、第1の物性情報、形状情報および第2の物性情報の少なくとも一つの情報に対応付けて処理条件情報が記憶される。制御部120は、入力部201によって受け付けられた情報に対応する処理条件情報を記憶部121から読み出し、読み出した処理条件情報に基づいて、チューブ部材1の洗浄処理、チューブ部材1からの洗浄液102の排出処理およびチューブ部材1の乾燥処理を制御する。制御部120は、入力部201によって入力が受け付けられた情報に基づいて、チューブ部材1に対する洗浄工程、排液工程および乾燥工程の処理条件を決定することができる。
実施の形態3.
図11は、実施の形態3に係る洗浄乾燥装置100Bの構成を示すブロック図である。洗浄乾燥装置100Bは、図10に示した洗浄乾燥装置100Aに水質検知部301および水質検知部302が追加されたものである。水質検知部301および302は、洗浄液102の水質を検知する。洗浄液102の水質としては、例えば、洗浄液102の温度、pH、導電率および表面張力がある。
水質検知部301は、チューブ部材1と三方バルブ113との間に設けられ、チューブ部材1の内側を通過する前の洗浄液102の水質を検知する。水質検知部302は、三方バルブ114と洗浄対象のチューブ部材1との間に設けられ、チューブ部材1の内側を通過した後の洗浄液102の水質を検知する。制御部120は、水質検知部301および302によって検知された洗浄液102の水質の差に基づいてチューブ部材1の洗浄が完了したか否かを判定する。
図12は、実施の形態3におけるチューブ部材1の洗浄完了の判定処理を示すフローチャートであり、チューブ部材1の洗浄工程(図1のステップST1における処理)で実施される。まず、水質検知部301は、チューブ部材1の内側を通過する前の洗浄液102の水質を検知し、水質検知部302は、チューブ部材1の内側を通過した後の洗浄液102の水質を検知する。これにより、チューブ部材1の内側を通過する前の洗浄液102の水質を示す検知値K1と、チューブ部材1の内側を通過した後の洗浄液102の水質を示す検知値K2とが取得される(ステップST1c)。水質検知部301は、検知値K1を制御部120に送信し、水質検知部302は、検知値K2を制御部120に送信する(ステップST2c)。
制御部120は、検知値K1と検知値K2が同一値であるか否かを判定する(ステップST3c)。検知値K1と検知値K2が同一値であると判定した場合(ステップST3c;YES)、制御部120は、チューブ部材1の内側における汚れに起因した水質の変化がないと判断できるので、チューブ部材1の洗浄が完了したと判定する(ステップST4c)。この後、排液工程が実施される。
検知値K1と検知値K2が同一値でないと判定した場合(ステップST3c;NO)、制御部120は、検知値K1と検知値K2が許容範囲内で類似した値であるか否かを判定する(ステップST5c)。検知値K1と検知値K2が許容誤差範囲内で類似した値であると判定した場合(ステップST5c;YES)、制御部120は、チューブ部材1の内側における汚れに起因した水質の変化がないと判断できるので、チューブ部材1の洗浄が完了したと判定する(ステップST4c)。この後、排液工程が実施される。
検知値K1と検知値K2が許容範囲内で類似した値ではないと判定した場合(ステップST5c;NO)、制御部120は、チューブ部材1の洗浄を維持する(ステップST6c)。チューブ部材1の内側における汚れに起因した水質の変化は、チューブ部材1の内側に残った汚れ量に応じた水質の差分である。このため、検知値K1と検知値K2に許容範囲を超えた差異がある場合は、チューブ部材1の内側が汚れていると判断されるので、ステップST1cの処理が実施されて洗浄が維持される。
洗浄液102に微細気泡が含まれ、水質検知部301および水質検知部302が、微細気泡の気泡径または気泡密度を検知可能である場合、制御部120は、水質検知部301および水質検知部302によって検知された微細気泡の気泡径または気泡密度に基づいてマイクロバブル発生器106による微細気泡の発生処理を制御してもよい。例えば、洗浄が開始されてから一定時間が経過しても検知値K1と検知値K2が許容範囲内で類似した値にならない場合、制御部120は、水質検知部301および水質検知部302によって検知された微細気泡よりも気泡径が小さい微細気泡を発生させるか、または、気泡密度が高まるように、マイクロバブル発生器106による微細気泡の発生処理を制御する。これにより、洗浄に適した微細気泡を発生させることができ、チューブ部材1の洗浄力が向上する。
また、制御部120は、水質検知部301および水質検知部302によって検知された微細気泡の気泡径または気泡密度に基づいて、チューブ部材1の洗浄が完了したか否かを判定してもよい。例えば、微細気泡は、チューブ部材1の内側の汚れに吸着して気泡径が変化する。そこで、制御部120は、チューブ部材1の内側を通過する前後で微細気泡の気泡径に変化がなくなった場合に、チューブ部材1の洗浄が完了したと判定する。
以上のように、実施の形態3に係る洗浄乾燥装置100Cは、水質検知部301および302を備える。制御部120は、水質検知部301および302によって検知された洗浄液102の水質の差に基づいて、チューブ部材1の洗浄が完了したか否かを判定する。チューブ部材1の内側を通過する前と通過した後の洗浄液102の水質の差は洗浄の進行度合いに対応するので、チューブ部材1の洗浄完了を自動で的確に判定できる。
実施の形態4.
図13は、実施の形態4に係る洗浄乾燥装置100Cの構成を示すブロック図である。洗浄乾燥装置100Cは、図11に示した洗浄乾燥装置100Bに検知部401が追加されたものである。検知部401は、タンク101に蓄えられた洗浄液102の水質を検知する。洗浄液102の水質としては、例えば、洗浄液102の温度、pH、導電率および表面張力がある。また、検知部401は、タンク101内の洗浄液102の液面の位置を検知する。
制御部120は、水質検知部301によって検知されたチューブ部材1を通過する前の洗浄液102の水質、水質検知部302によって検知されたチューブ部材1を通過した後の洗浄液102の水質、および、検知部401によって検知されたタンク101における洗浄液102の水質に基づいて、チューブ部材1の洗浄が完了したか否かを判定する。
例えば、制御部120は、水質検知部301および302によってそれぞれ検知された洗浄液102の水質と検知部401によって検知された洗浄液102の水質との差が許容範囲内である場合、タンク101からチューブ部材1へ至るまでの配管が汚れていないと判定する。また、水質の差が許容範囲を超えていれば、制御部120は、タンク101からチューブ部材1へ至るまでの配管が汚れていると判定する。
制御部120は、配管が汚れていないと判定され、水質検知部301によって検知された洗浄液102の水質と水質検知部302によって検知された洗浄液102の水質との差が許容範囲内であるか否かに基づいて、チューブ部材1の洗浄が完了したか否かを判定する。洗浄液102の水質の差が許容範囲内であれば、制御部120は、チューブ部材1の洗浄が完了したと判定し、洗浄液102の水質の差が許容範囲を超えていれば、チューブ部材1の内側が汚れているので、洗浄を維持すべきと判定する。上記許容範囲は、入力部201によって入力が受け付けられた情報であってもよい。
配管が汚れていると判定した場合、制御部120は、図13に図示していない表示部の画面に、配管のメンテナンスが必要であることを表示させてもよいし、アラームを表示させてもよい。
また、制御部120は、水質検知部301によって検知されたチューブ部材1を通過する前の洗浄液102の水質、水質検知部302によって検知されたチューブ部材1を通過した後の洗浄液102の水質、検知部401によって検知されたタンク101における洗浄液102の水質、および、流量計117によって検知された洗浄液102の排出流量に基づいて、流量調整器118による流量の調整を制御してもよい。
例えば、水質検知部301および302によって検知された洗浄液102の水質および検知部401によって検知された洗浄液102の水質がともに許容範囲内である場合に、制御部120は、洗浄液102の水質(例えば、表面張力)を用いて、上記式(1)から(3)に従い、洗浄液102における固体に働く表面張力fS、液体に働く表面張力fLおよび固液界面に働く界面張力fBの関係を解析する。この解析結果に基づいて、制御部120は、チューブ部材1の内壁面における洗浄液102の残留が抑制される下限値としての臨界接触角θSを決定する。制御部120は、流量調整器118を制御することで、チューブ部材1から排出される洗浄液102の流量を、チューブ部材1の内壁面に対する洗浄液102の液面102Aの接触角が臨界接触角θよりも大きくなる第1の流量に調整する。
また、制御部120は、検知部401によって検知されたタンク101内の洗浄液102の水質に基づいて、マイクロバブル発生器106による微細気泡の発生処理を制御してもよい。例えば、記憶部121には、タンク101内の洗浄液102の水質と、この水質の洗浄液102において洗浄度が向上する微細気泡の気泡径および気泡密度に関する気泡情報との対応関係が記憶される。制御部120は、検知部401によって検知された洗浄液102の水質に対応した気泡情報を記憶部121から読み出し、読み出した気泡情報が示す微細気泡が洗浄液102に含まれるように、マイクロバブル発生器106を制御する。これにより、洗浄液102の水質に適した微細気泡を発生させることができ、チューブ部材1の洗浄力が向上する。
以上のように、実施の形態4に係る洗浄乾燥装置100Cは、タンク101に蓄えられた洗浄液102の水質を検知する検知部401を備える。制御部120は、水質検知部301および302によって検知された洗浄液102の水質と、検知部401によって検知された洗浄液102の水質とを比較した結果に基づいて、チューブ部材1の洗浄が完了したか否かを判定する。チューブ部材1の内側を通過する前と通過した後の洗浄液102の水質の差は洗浄の進行度合いに対応し、チューブ部材1の内側を通過する前と通過した後の洗浄液102の水質とタンク101に蓄えられた洗浄液102の水質の差は配管の汚れ具合に対応しているので、チューブ部材1の洗浄完了を自動で的確に判定できる。
また、実施の形態4に係る洗浄乾燥装置100Cにおいて、制御部120は、水質検知部301および302によって検知された洗浄液102の水質、検知部401によって検知された洗浄液102の水質、および、流量計117によって検知された洗浄液102の流量に基づいて、流量調整器118による洗浄液102の流量の調整を制御する。これにより、洗浄乾燥装置100Cは、チューブ部材1の内側に洗浄液102が残留することを抑制できる。
実施の形態5.
図14は、実施の形態5に係る洗浄乾燥装置100Dの構成を示すブロック図である。洗浄乾燥装置100Dは、図13に示した洗浄乾燥装置100Cに液検知部501が追加されたものである。液検知部501は、三方バルブ113と三方バルブ119との間の配管に設けられ、当該配管内における洗浄液102の残留量を検知し、当該配管内における空気中の洗浄液成分の含有量を検知する。
排液工程において、液検知部501は、チューブ部材1から排出された洗浄液102が排液口115へ排出されるまでの配管内の洗浄液102の残留量を検知する。例えば、制御部120は、液検知部501によって洗浄液102の残留量が検知されなくなった場合に、チューブ部材1から洗浄液102が排出されたと判定する。
制御部120は、チューブ部材1からの洗浄液102の排出が完了したと判定すると、三方バルブ111、112、113および114を制御することにより、第2の流路から第3の流路に切り替える。第3の流路は、例えば、エアーポンプ108からの空気が、三方バルブ111、112および114を通ってチューブ部材1に注入され、チューブ部材1を通過した空気が、三方バルブ113、三方バルブ119、流量計117および流量調整器118を通って排液口115へ流れる流路である。
制御部120は、第3の流路への切り替えを実施すると、エアーポンプ108の動作を制御し、バルブ110の開度を制御することにより、第3の流路を介して空気をチューブ部材1に注入する。乾燥工程において、液検知部501は、チューブ部材1の内側を通過した空気が排液口115へ排出されるまでの配管内における空気中の洗浄液成分の含有量を逐次検知する。
制御部120は、液検知部501によって逐次検知される空気中の洗浄液成分の含有量を入力し、空気中の洗浄液成分の含有量の時系列変化に基づいて、乾燥工程の完了を判定する。例えば、空気中の洗浄液成分の含有量が一定の閾値未満まで減少した場合に、乾燥工程の完了が判定される。
以上のように、実施の形態5に係る洗浄乾燥装置100Dは、配管内の洗浄液102の残留量および配管内を通過した空気に含まれる洗浄液成分の含有量を検知する液検知部501を備える。制御部120は、液検知部501によって検知された配管内の洗浄液102の残留量に基づいて、チューブ部材1からの洗浄液102の排出が完了したか否かを判定する。また、制御部120は、液検知部501によって検知された配管内を通過した空気に含まれる洗浄液成分の含有量に基づいて、チューブ部材1の乾燥が完了したか否かを判定する。これにより、チューブ部材1からの洗浄液102の排出と乾燥の完了が判定可能である。
実施の形態6.
図15は、実施の形態6に係る洗浄乾燥装置100Eの構成を示すブロック図である。洗浄乾燥装置100Eは、図14に示した洗浄乾燥装置100Dに保存液供給部601が追加されたものである。保存液供給部601は、チューブ部材1に注入される保存液を、タンク101に供給する。保存液としては、チューブ部材1の用途に合った保存液が使用される。例えば、経管栄養で用いられるチューブ部材1には、市販の酢が水で10倍希釈された、いわゆる「酢水ロック」が、保存液として使用される。また、保存液には、任意の濃度の過酸化水素水など、抗菌作用、殺菌作用を有した液を使用することができる。
例えば、チューブ部材1の乾燥工程が完了すると、タンク101は、空のタンク101へ取り替えられる。タンク101の取り替えが完了すると、制御部120は、保存液供給部601を制御することで、タンク101への保存液の充填を開始する。続いて、検知部401によってタンク101内で保存液の液面が設定位置に達したことが検知されると、制御部120は、三方バルブ112、113および114を制御することで、流体が、三方バルブ112および113を通過してチューブ部材1に注入され、三方バルブ114で遮蔽される流路を形成する。制御部120は、三方バルブ111を開状態にすることで、ポンプ103によってタンク101から吸引された保存液をチューブ部材1に注入する。なお、チューブ部材1への保存液の注入処理においては、マイクロバブル発生器106は動作させない。
以上のように、実施の形態6に係る洗浄乾燥装置100Eは、チューブ部材1に注入される保存液を供給する保存液供給部601を備える。制御部120は、チューブ部材1の乾燥が完了すると、保存液供給部601を制御することによって、チューブ部材1に保存液を注入する。これにより、洗浄後の清潔な状態を維持したままチューブ部材1を保存することができる。
実施の形態7.
図16は、実施の形態7に係る洗浄乾燥装置100Fの構成を示すブロック図である。洗浄乾燥装置100Fは、図1に示した洗浄乾燥装置100に流量調整器701を追加したものである。流量調整器701は、三方バルブ112と三方バルブ114との間の配管に設けられ、当該配管を通過する空気の流量を調整する空気流量調整部である。
排液工程において、流量調整器701は、エアーポンプ108からの空気の流量を調整することで、チューブ部材1の内側から排出される洗浄液102の流量を、チューブ部材1の内壁面に対する洗浄液102の液面102Aの接触角が臨界接触角θSよりも大きくなる第1の流量に調整する。このため、洗浄乾燥装置100Fでは、流量調整器118を省略することができる。
流量調整器701によって三方バルブ114を通してチューブ部材1へ注入される空気の流量が調整されるので、流量調整器701とチューブ部材1から排出される洗浄液102の液面102Aとの間の空間が減圧されるので、チューブ部材1の内側における洗浄液102が気化しやすくなる。洗浄液102の一部が気化することにより、チューブ部材1に残留する洗浄液102の量が低減される。
排液工程において、制御部120は、流量計117によって検知されたチューブ部材1から排出される洗浄液102の流量に基づいて、チューブ部材1からの洗浄液102の排出流量が最大となる状態に流量調整器118を制御し、チューブ部材1からの洗浄液102の排出流量が第1の流量になるように流量調整器701を制御する。また、洗浄乾燥装置100Fから流量調整器118を省略した場合には、制御部120が、チューブ部材1からの洗浄液102の排出流量が第1の流量になるように流量調整器701を制御する。
以上のように、実施の形態7に係る洗浄乾燥装置100Fは、洗浄液102を排出するためにチューブ部材1に注入される空気の流量を調整する流量調整器701を備える。制御部120は、流量調整器701による空気の流量の調整を制御することで、チューブ部材1から排出される洗浄液102の流量を調整する。これにより、実施の形態7に係る洗浄乾燥装置100Fは、チューブ部材1の内側に洗浄液102が残留することを抑制できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、実施の形態のそれぞれの自由な組み合わせまたは実施の形態のそれぞれの任意の構成要素の変形もしくは実施の形態のそれぞれにおいて任意の構成要素の省略が可能である。
1 チューブ部材、1A 凹凸、2 点滴筒、2a 入口部、2b 出口部、2c 点滴口部、3 液体、100,100A〜100F 洗浄乾燥装置、101 タンク、102 洗浄液、102A 液面、103 ポンプ、104,107,110 バルブ、105 逆止弁、106 マイクロバブル発生器、108 エアーポンプ、109 ヒーター、111〜114,119 三方バルブ、115 排液口、116 圧力計、117 流量計、118,701 流量調整器、120 制御部、121 記憶部、201 入力部、301,302 水質検知部、401 検知部、501 液検知部、601 保存液供給部。

Claims (20)

  1. 洗浄液によってチューブ部材を洗浄する洗浄工程と、
    前記チューブ部材の内側から前記洗浄液を排出する排液工程と、
    前記チューブ部材を乾燥する乾燥工程とを備え、
    前記排液工程は、
    前記チューブ部材の内側から排出された前記洗浄液の流量を検知する流量検知工程と、
    前記流量検知工程において検知された、前記チューブ部材の内側から排出された前記洗浄液の流量に基づいて、前記チューブ部材の内側から排出される前記洗浄液の流量を、前記チューブ部材の内壁面に対する前記洗浄液の液面の接触角が、前記チューブ部材の内壁面における前記洗浄液の残留が抑制される下限値よりも大きくなる流量に調整する流量調整工程とを含むこと
    を特徴とする洗浄乾燥方法。
  2. 前記チューブ部材の内側から排出される前記洗浄液の流量は、自重によって排出される前記洗浄液の流量未満の流量であること
    を特徴とする請求項1記載の洗浄乾燥方法。
  3. 前記流量調整工程において、前記チューブ部材の内径が変化するごとに、前記チューブ部材の内側から排出される前記洗浄液の流量を、前記チューブ部材の内径が変化した位置における前記洗浄液の液面の接触角が前記下限値よりも大きくなる流量に調整すること
    を特徴とする請求項1記載の洗浄乾燥方法。
  4. チューブ部材の内側から排出される洗浄液の流量を検知する流量計と、
    前記流量計によって検知された、前記チューブ部材の内側から排出された前記洗浄液の流量に基づいて、前記チューブ部材の内側から排出される前記洗浄液の流量を、前記チューブ部材の内壁面に対する前記洗浄液の液面の接触角が、前記チューブ部材の内壁面における前記洗浄液の残留が抑制される下限値よりも大きくなる流量に調整する流量調整器と、
    を備えたことを特徴とする洗浄乾燥装置。
  5. 前記流量調整器は、前記チューブ部材の内側から排出される前記洗浄液の流量を、自重によって排出される前記洗浄液の流量未満の流量に調整すること
    を特徴とする請求項4記載の洗浄乾燥装置。
  6. 前記チューブ部材は、複数の異なる内径を有し、
    前記流量調整器は、前記チューブ部材の内径が変化するごとに、前記チューブ部材の内側から排出される前記洗浄液の流量を、前記チューブ部材の内径が変化した位置における前記洗浄液の液面の接触角が前記下限値よりも大きくなる流量に調整すること
    を特徴とする請求項4記載の洗浄乾燥装置。
  7. 前記チューブ部材には、点滴筒が設けられ、
    前記点滴筒は、前記チューブ部材からの流体を前記点滴筒の内部に滴下する点滴口部と前記点滴筒の内部に溜まった流体を前記点滴筒から排出する出口部とを有し、
    前記流量調整器は、前記点滴筒において前記点滴口部から前記出口部に向かって流れて前記チューブ部材の内側から排出される前記洗浄液の流量を調整すること
    を特徴とする請求項6記載の洗浄乾燥装置。
  8. 前記チューブ部材の洗浄処理、前記チューブ部材からの前記洗浄液の排出処理および前記チューブ部材の乾燥処理を制御する制御部を備えたこと
    を特徴とする請求項4記載の洗浄乾燥装置。
  9. 前記チューブ部材の洗浄処理、前記チューブ部材からの前記洗浄液の排出処理および前記チューブ部材の乾燥処理における各処理条件を含む処理条件情報が記憶された記憶部を備え、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記処理条件情報に基づいて、前記チューブ部材の洗浄処理、前記チューブ部材からの前記洗浄液の排出処理および前記チューブ部材の乾燥処理を制御すること
    を特徴とする請求項8記載の洗浄乾燥装置。
  10. 前記洗浄液の物性を示す第1の物性情報、前記チューブ部材の形状を示す形状情報および前記チューブ部材の物性を示す第2の物性情報のうちの少なくとも一つの情報の入力を受け付ける入力部を備え、
    前記記憶部は、前記第1の物性情報、前記形状情報および前記第2の物性情報のうちの少なくとも一つの情報に対応付けて前記処理条件情報を記憶し、
    前記制御部は、前記入力部によって受け付けられた情報に対応する前記処理条件情報を前記記憶部から読み出し、読み出した前記処理条件情報に基づいて、前記チューブ部材の洗浄処理、前記チューブ部材からの前記洗浄液の排出処理および前記チューブ部材の乾燥処理を制御すること
    を特徴とする請求項9記載の洗浄乾燥装置。
  11. 前記チューブ部材の内側を通過する前と通過した後の前記洗浄液の水質を検知する水質検知部を備え、
    前記制御部は、前記水質検知部によって検知された前記チューブ部材の内側を通過する前と後の前記洗浄液の水質の差に基づいて、前記チューブ部材の洗浄が完了したか否かを判定すること
    を特徴とする請求項8記載の洗浄乾燥装置。
  12. タンクに蓄えられた前記洗浄液の水質を検知する検知部を備え、
    前記制御部は、前記水質検知部によって検知された前記チューブ部材の内側を通過する前と通過した後の前記洗浄液の水質と、前記検知部によって検知された前記タンクに蓄えられた前記洗浄液の水質とを比較した結果に基づいて、前記チューブ部材の洗浄が完了したか否かを判定すること
    を特徴とする請求項11記載の洗浄乾燥装置。
  13. 前記制御部は、前記水質検知部によって検知された前記チューブ部材の内側を通過する前と通過した後の前記洗浄液の水質、前記検知部によって検知された前記洗浄液の水質および前記流量計によって検知された前記洗浄液の流量に基づいて、前記流量調整器による前記洗浄液の流量の調整を制御すること
    を特徴とする請求項12記載の洗浄乾燥装置。
  14. 配管内の前記洗浄液の残留量および前記配管内を通過した空気に含まれる洗浄液成分の含有量を検知する液検知部を備え、
    前記制御部は、前記液検知部によって検知された前記配管内の前記洗浄液の残留量に基づいて、前記チューブ部材からの前記洗浄液の排出が完了したか否かを判定し、前記液検知部によって検知された前記配管内を通過した空気に含まれる前記洗浄液成分の含有量に基づいて、前記チューブ部材の乾燥が完了したか否かを判定すること
    を特徴とする請求項8記載の洗浄乾燥装置。
  15. 前記チューブ部材に注入される保存液を供給する保存液供給部を備え、
    前記制御部は、前記チューブ部材の乾燥が完了すると、前記保存液供給部を制御することで、当該チューブ部材に前記保存液を注入すること
    を特徴とする請求項8記載の洗浄乾燥装置。
  16. 前記洗浄液を排出するために前記チューブ部材に注入される空気の流量を調整する空気流量調整部を備え、
    前記制御部は、前記空気流量調整部による空気の流量の調整を制御することで、前記チューブ部材から排出される前記洗浄液の流量を調整すること
    を特徴とする請求項8記載の洗浄乾燥装置。
  17. 前記洗浄液に微細気泡を発生させる微細気泡発生部を備えたこと
    を特徴とする請求項5から請求項16のいずれか1項記載の洗浄乾燥装置。
  18. 前記微細気泡は、直径が1mm以下の気泡であること
    を特徴とする請求項17記載の洗浄乾燥装置。
  19. 複数の異なる内径を有したチューブ部材の内側から排出される洗浄液の流量を検知する流量計と、
    前記流量計によって検知された前記洗浄液の流量に基づいて、前記チューブ部材の内側から排出される前記洗浄液の流量を、前記チューブ部材の内壁面に対する前記洗浄液の液面の接触角が、前記チューブ部材の内壁面における前記洗浄液の残留が抑制される下限値よりも大きくなる流量に調整し、前記チューブ部材の内径が変化するごとに、前記チューブ部材の内側から排出される前記洗浄液の流量を、前記チューブ部材の内径が変化した位置における前記洗浄液の液面の接触角が前記下限値よりも大きくなる流量に調整する流量調整器と、
    を備え、
    前記チューブ部材には、点滴筒が設けられ、
    前記点滴筒は、前記チューブ部材からの流体を前記点滴筒の内部に滴下する点滴口部と前記点滴筒の内部に溜まった流体を前記点滴筒から排出する出口部とを有し、
    前記流量調整器は、前記点滴筒において前記点滴口部から前記出口部に向かって流れて前記チューブ部材の内側から排出される前記洗浄液の流量を調整すること
    を特徴とする洗浄乾燥装置。
  20. 複数の異なる内径を有したチューブ部材の内側から排出される洗浄液の流量を検知する流量検知工程と、
    前記流量検知工程において検知された前記洗浄液の流量に基づいて、前記チューブ部材の内側から排出される前記洗浄液の流量を、前記チューブ部材の内壁面に対する前記洗浄液の液面の接触角が、前記チューブ部材の内壁面における前記洗浄液の残留が抑制される下限値よりも大きくなる流量に調整し、前記チューブ部材の内径が変化するごとに、前記チューブ部材の内側から排出される前記洗浄液の流量を、前記チューブ部材の内径が変化した位置における前記洗浄液の液面の接触角が前記下限値よりも大きくなる流量に調整する流量調整工程と、
    を備え、
    前記チューブ部材には、点滴筒が設けられ、
    前記点滴筒は、前記チューブ部材からの流体を前記点滴筒の内部に滴下する点滴口部と前記点滴筒の内部に溜まった流体を前記点滴筒から排出する出口部とを有し、
    前記流量調工程において、前記点滴口部から前記出口部に向かって流れて前記チューブ部材の内側から排出される前記洗浄液の流量を調整すること
    を特徴とする洗浄乾燥方法。
JP2019213804A 2019-11-27 2019-11-27 洗浄乾燥方法および洗浄乾燥装置 Active JP6854870B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019213804A JP6854870B1 (ja) 2019-11-27 2019-11-27 洗浄乾燥方法および洗浄乾燥装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019213804A JP6854870B1 (ja) 2019-11-27 2019-11-27 洗浄乾燥方法および洗浄乾燥装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6854870B1 true JP6854870B1 (ja) 2021-04-07
JP2021084058A JP2021084058A (ja) 2021-06-03

Family

ID=75267941

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019213804A Active JP6854870B1 (ja) 2019-11-27 2019-11-27 洗浄乾燥方法および洗浄乾燥装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6854870B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114798614A (zh) * 2022-06-28 2022-07-29 深圳市帝迈生物技术有限公司 样本分析仪的清洗装置及其清洗方法、样本分析仪

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5930149B2 (ja) * 1981-03-26 1984-07-25 トヨタ自動車株式会社 塗料輸送配管洗浄方法
JPH0443639A (ja) * 1990-06-11 1992-02-13 Fujitsu Ltd 半導体装置の製造方法
JPH06224171A (ja) * 1993-01-25 1994-08-12 Kyushu Komatsu Denshi Kk ウエハ洗浄方法および装置
JP3015703U (ja) * 1995-03-10 1995-09-12 政志 森岡 点滴筒
JPH10123289A (ja) * 1996-10-16 1998-05-15 Toshiba Eng Co Ltd 給水最終配管洗浄方法
JP4402388B2 (ja) * 2003-07-25 2010-01-20 アネスト岩田株式会社 二液混合制御装置の洗浄方法
JP5085512B2 (ja) * 2008-11-06 2012-11-28 日精樹脂工業株式会社 液状材料供給用ホースの洗浄方法及び装置
JP2016022423A (ja) * 2014-07-18 2016-02-08 三菱重工業株式会社 航空機用作動油配管の洗浄装置及び洗浄方法
JP6479563B2 (ja) * 2015-05-08 2019-03-06 有限会社浦野技研 洗浄装置及びスケール付着防止装置
JP2017142461A (ja) * 2016-02-12 2017-08-17 セイコーインスツル株式会社 フェルール洗浄装置、フェルール洗浄方法およびフェルール洗浄プログラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114798614A (zh) * 2022-06-28 2022-07-29 深圳市帝迈生物技术有限公司 样本分析仪的清洗装置及其清洗方法、样本分析仪

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021084058A (ja) 2021-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5295493B2 (ja) 内視鏡内の流路に流動を与えるための装置および方法
CN109498182B (zh) 对内窥镜的通道反复填充和吹扫的设备和方法
JP4987410B2 (ja) 内視鏡にある検査用ポートの接続状態を検出する方法
AU2003271363B2 (en) Automated endoscope reprocessor connection integrity testing
CN201139787Y (zh) 内窥镜清洗消毒装置
JP2017205519A (ja) 医療機器を再処理するための装置及び方法
MXPA06003584A (es) Prueba de integridad de conexion de reprocesador de endoscopio automatizado a traves de succion de liquido.
JP2007117745A (ja) 内視鏡が内視鏡処理装置に適切に接続されていることを検出する方法
JPWO2014103880A1 (ja) 内視鏡洗浄消毒装置
BR112012030181B1 (pt) Aparelho integral para testar e/ou limpar um dispositivo médico contendo canais e método para testar um dispositivo médico
JP6854870B1 (ja) 洗浄乾燥方法および洗浄乾燥装置
TW201919547A (zh) 用於將濃縮消毒劑或滅菌劑遞送至醫療儀器之內腔之設備及方法
JP3762680B2 (ja) 内視鏡洗滌消毒装置
JP2010119592A (ja) 内視鏡洗浄消毒装置
JP2024054215A (ja) 内視鏡のチャネルの充填およびパージを非同期的に同時に行う器械および方法
JP6921685B2 (ja) 試薬容器用のマルチポートキャップ
US20170176283A1 (en) Endoscope reprocessor, and leak test method of endoscope reprocessor
JP5289782B2 (ja) 内視鏡洗滌消毒装置
KR101057157B1 (ko) 내시경 세척소독기
JP3947730B2 (ja) 内視鏡洗滌消毒装置
JP6472114B1 (ja) 内視鏡リプロセッサ
JP2005021710A (ja) 注液装置
JP2020163261A (ja) チューブ部材洗浄方法およびチューブ部材洗浄装置
IT201800010590A1 (it) Apparato per la raccolta e neutralizzazione/degradazione di liquidi organici e relativo metodo di funzionamento
JP6746255B2 (ja) 中和処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201228

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20201228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210119

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210216

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210316

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6854870

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250