JP6854188B2 - 建方工法 - Google Patents
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Description
具体的に、この特許文献1に記載されている建方工法では、2階層にわたる角形鋼管からなる柱部材(20,22)が利用されている。この柱部材(20,22)は、各階層の梁接合部として、柱部材(20,22)から突出形成されたブラケットに梁(28)を接合するブラケット式梁接合部(梁端部材26)が1方向又は交差する2方向に設けられており、更に、その階層におけるブラケット式梁接合部以外の梁接合部が、柱部材(20,22)の外表面に梁(18)を接合するノンブラケット式梁接合部(仕口部40)として構成されている。即ち、この柱部材(20,22)は、各階層において、ブラケット式梁接合部(26)とノンブラケット式梁接合部(40)との両方が設けられている。
複数の階層にわたる前記柱部材を、一部の階層の梁接合部を柱部材から突出形成されたブラケットに梁を接合するブラケット式梁接合部として構成すると共に、他部の階層の梁接合部を柱部材の外表面に梁を接合するノンブラケット式梁接合部として構成した状態で建て込む点にある。
従って、本発明により、柱部材を建て込み、当該建て込まれた柱部材に梁を接合する建方工法であって、建て込み作業の高効率化を実現しながらも、複数の階層にわたる柱部材を利用する場合であっても運搬効率を向上することができる建方工法を実現することができる。
本実施形態の建方工法は、図1に示すような柱部材1を建て込み、当該建て込まれた柱部材に梁30,35を接合する工法である。
柱部材1は、2階層にわたる長さを有する柱部2を有し、その柱部2が、鋼管2aの内部に、コンクリート2bを打設してなるCFT(コンクリート充填鋼管)として構成されている。また、柱部2の各階層に相当する部位には、鋼管2a内部を横断する姿勢でダイアフラム3が設けられており、その外周部位が、梁30,35が接合される梁接合部10,20として構成されている。尚、本実施形態では、柱部材1をCFTとして構成したが、当然鉄骨等の別の形態として構成しても構わない。
即ち、柱部材1において、上方側及び下方側のうちの一方側の階層の梁接合部がブラケット式梁接合部10であり、上方側及び下方側のうちの他方側の階層の梁接合部がノンブラケット式梁接合部20である。このことにより、複数の柱部材1を交互に反転させた状態で重ねて運搬する際に、隣接する柱部材1間のブラケット11同士の干渉が抑制されて、当該柱部材1の運搬効率が向上されることになる。
本建方工法では、図1及び図2に示すように、柱部材1を建て込むにあたり、建て込んだ複数の柱部材1において、ブラケット式梁接合部10の間にわたらせた梁30を当該ブラケット式梁接合部10に接合して架構を固定する第1接合工程が行われる。
即ち、この第1接合工程では、ノンブラケット式梁接合部20への梁35の接合は行わないものの、ブラケット式梁接合部10への梁30の接合が行われて、一旦安定して固定された架構が構築されることになる。
また、この第1接合工程では、ノンブラケット式梁接合部20への梁35の接合は省略され、更にブラケット式梁接合部10への梁30の接合が比較的簡単で時間がかからない高力ボルト32によるものであることから、柱部材1の建て込み作業が効率良く行われ、架構が早期に固定されることになる。
この第2接合工程では、先ず、上記第1接合工程による架構の固定時において、ノンブラケット式梁接合部20に設けられた仮接合用プレート21に梁35の端部を仮ボルト36により接合する形態で、ノンブラケット式梁接合部20の間にわたらせた梁35を当該ノンブラケット式梁接合部20に仮接合する仮接合工程が行われる。そして、この仮接合工程が行われることにより、梁35の姿勢が所定の接合姿勢に保持される。
この仮接合工程は、第1接合工程を1スパン又は複数スパンに亘って実行したときなどの適当なタイミングで実行される。即ち、ブラケット式梁接合部30の間にわたらせる梁30の揚重作業とノンブラケット式梁接合部35の間にわたらせる梁35の揚重作業は、略同時期に実施されることになり、これにより揚重作業の合理化が図られている。
即ち、この本接合工程では、予め梁35の姿勢が上記仮接合工程により接合姿勢に保持されているので、その梁35の端部を簡単にノンブラケット式梁接合部20の鋼管2aの外表面に溶接して本接合することができる。
(1)上記実施形態では、建て込んだ複数の柱部材1において、ブラケット式梁接合部10に梁30を接合する第1接合工程の実行後の適当なタイミングで、ノンブラケット式梁接合部20に梁35を接合する第2接合工程を実行するように構成したが、例えば、柱部材1を建て込む際に、ブラケット式梁接合部10への梁30の接合とノンブラケット式梁接合部20への梁35の接合とを同時に行うなど、これら工程の実行タイミングを適宜改変しても構わない。
また、上記実施形態では、柱部材1において上階層側をブラケット式梁接合部10とし下階層側をノンブラケット式梁接合部20としたが、逆に、上階層側をノンブラケット式梁接合部とし下階層側をブラケット式梁接合部とした柱部材を利用しても構わない。
2 柱部
10 ブラケット式梁接合部
11 ブラケット
20 ノンブラケット式梁接合部
30,35 梁
32,36 ボルト
Claims (4)
- 柱部材を建て込み、当該建て込まれた柱部材に梁を接合する建方工法であって、
複数の階層にわたる前記柱部材を、一部の階層の梁接合部を柱部材から突出形成されたブラケットに梁を接合するブラケット式梁接合部として構成すると共に、他部の階層の梁接合部を柱部材の外表面に梁を接合するノンブラケット式梁接合部として構成した状態で建て込む建方工法。 - 建て込んだ複数の柱部材において、前記ブラケット式梁接合部の間にわたらせた梁を当該ブラケット式梁接合部に接合して架構を固定した後に、前記ノンブラケット式梁接合部の間にわたらせた梁を当該ノンブラケット式梁接合部に接合する請求項1に記載の建方工法。
- 前記架構の固定時において、前記ノンブラケット式梁接合部の間にわたらせた梁を当該ノンブラケット式梁接合部にボルトにより仮接合する請求項2に記載の建方工法。
- 前記柱部材において、上方側及び下方側のうちの一方側の階層の梁接合部が前記ブラケット式梁接合部であり、上方側及び下方側のうちの他方側の階層の梁接合部が前記ノンブラケット式梁接合部である請求項1〜3の何れか1項に記載の建方工法。
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JP2017098073A JP6854188B2 (ja) | 2017-05-17 | 2017-05-17 | 建方工法 |
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JP2018193759A JP2018193759A (ja) | 2018-12-06 |
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