以下、本発明の実施形態の例を図面に基づいて説明する。
[1.ゲームシステムの構成]図1は、本発明の実施形態に係るゲームシステムの構成を示す。図1に示すように、本実施形態に係るゲームシステム1は複数のゲーム端末(第1ゲーム端末10−1、第2ゲーム端末10−2、・・・)とサーバ30とを含む。複数のゲーム端末の各々はサーバ30とネットワークNを介して相互にデータ通信を行うことが可能である。なお、以降では、第1ゲーム端末10−1及び第2ゲーム端末10−2等を区別する必要のないときは、ゲーム端末10と記載する。
ゲーム端末10は、ユーザがゲームをプレイするために使用するコンピュータである。例えば、ゲーム端末10は、携帯電話機(スマートフォンを含む)、携帯情報端末(タブレット型コンピュータを含む)、携帯用ゲーム機、据置ゲーム機(家庭用ゲーム機)、業務用ゲーム機、デスクトップ型コンピュータ、又はラップトップ型コンピュータである。
図1に示すように、ゲーム端末10は制御部11、記憶部12、通信部13、操作部14、表示部15、及び音声出力部16を含む。制御部11は少なくとも1つのマイクロプロセッサを含み、記憶部12に記憶されたプログラムに従って情報処理を実行する。記憶部12は主記憶部(例えばRAM)及び補助記憶部(例えば、不揮発性の半導体メモリ、ハードディスクドライブ、又はソリッドステートドライブ)を含み、プログラムやデータを記憶する。通信部13は、ネットワークNを介して他の装置とデータ通信するためのものである。
操作部14は、ユーザが各種操作を行うためのものである。表示部15は各種画像を表示するためのものであり、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどである。音声出力部16は音声データ(例えば音、台詞、又は曲など)を出力するためのものであり、例えばスピーカ又はヘッドホンなどである。図1では操作部14と表示部15とが別個に示されているが、操作部14と表示部15とはタッチパネルとして一体的に形成されてもよい。操作部14は、マウス等のポインティングデバイス、ボタン(キー)、又はレバー(スティック)などであってもよい。また、操作部14は、ユーザが音声又はジェスチャによって操作を行うためのものであってもよい。
サーバ30は例えばサーバコンピュータである。図1に示すように、サーバ30は制御部31、記憶部32、及び通信部33を含む。制御部31、記憶部32、及び通信部33はゲーム端末10の制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様である。サーバ30はデータベースDBにアクセスできるようになっている。データベースDBはサーバ30内に構築されていてもよいし、サーバ30とは別のサーバコンピュータ内に構築されていてもよい。
プログラムやデータはネットワークNを介してゲーム端末10又はサーバ30に供給されて、記憶部12又は記憶部32に記憶される。なお、情報記憶媒体(例えば光ディスク又はメモリカードなど)に記憶されたプログラムやデータを読み取るための構成要素(例えば光ディスクドライブ又はメモリーカードスロットなど)がゲーム端末10又はサーバ30に備えられていてもよい。そして、プログラムやデータが情報記憶媒体を介してゲーム端末10又はサーバ30に供給されるようにしてもよい。
[2.カードゲームの概要]ゲームシステム1では各種ゲームを実行することが可能であるが、ここでは、カードを用いたゲーム(以下「カードゲーム」と記載する。)がゲームシステム1で実行される場合を想定して本発明に係る技術について説明する。
カードゲームは、対戦型カードゲームやトレーディングカードゲームなどである。トレーディングカードゲームは、トランプなどのように、使用するデッキが固定されていない点が特徴であり、英語圏では「collectable card game」又は「customizable card game」と呼ばれることもある。
カードゲームでは、第1ユーザは所有するカードのうちから所定のルールに則って任意のカードを組み合わせてデッキを構築し、当該デッキを使用して第2ユーザと対戦する。なお、第2ユーザは、第1ユーザ以外の人間のユーザであってもよいし、コンピュータ(人間のユーザを模したコンピュータなど)であってもよい。
「デッキ」とは、複数のカードで構成されるカードの束(複数のカードの集まり)であり、山札とも呼ばれるものである。以下では、「デッキ」は、ユーザがゲームをプレイするために構築したカードの束のことを意味し、「山札」とは、ゲーム中において、ゲームフィールドに裏向きにして配置してあるカードの束(即ち、シャッフルされて裏向きにして配置されるデッキ)のことを意味する。このため、本明細書では、ユーザが所有するカードを任意に組み合わせたものは「デッキ」と記載し、カードを引くために所定の場所に仮想的に配置されたものは「山札」と記載し、「デッキ」と「山札」とを区別する。
なお、「カードゲームを実行する」とは、例えば、カードゲームをコンピュータゲーム化したものを実行することである。即ち、カードゲームを第1ユーザと第2ユーザとの間でコンピュータ及びネットワークを介して対戦できるようにしたものを実行することである。実在のトレーディングカードゲームをコンピュータゲーム化したものを実行することであってもよいし、架空の(独自の)トレーディングカードゲームをコンピュータゲーム化したものを実行することであってもよい。
以下、ゲームシステム1で実行されるカードゲームの一例について説明する。なお、カードゲームは、ゲーム端末10とサーバ30との間でデータ通信が行われることによって実行されるクライアント/サーバ方式のゲームであってもよいし、ゲーム端末10単体によって実行されるスタンドアロン方式のゲームであってもよい。
[2−1]カードゲームはターン制で実行される。ターンは、第1ユーザ又は第2ユーザが行動することのできる順番である。カードゲームでは、第1ユーザのターンと第2ユーザのターンとが交互に繰り返し実行される。先攻と後攻は、カードゲームの対戦開始時に決定される。
第1ユーザと第2ユーザは、自身のライフポイントを保有した状態で対戦を開始する。ライフポイントは、ゲーム内での生命力を示すポイントであり、後述するように、勝敗決定の基礎となる数値である。このポイントは「ヒットポイント」などの他の名称で呼ばれるものであってもよい。ライフポイントの初期値は、任意の値であってよいが、本実施形態では8000ポイントとする。
第1ユーザのターンでは、第1ユーザの山札からカードが引かれ、引かれたカードが第1ユーザの手札に加えられる。「手札」とは、ゲーム内で仮想的に持っているカードである。言い換えれば、手札は、ゲームフィールド上に配置可能なカードである。第1ユーザは自らの手札のうちから任意のカードをゲームフィールドに配置し、ゲームフィールドに配置されたカードを用いて、第2ユーザへの攻撃等を行う。同様に、第2ユーザのターンでは、第2ユーザの山札からカードが引かれ、引かれたカードが第2ユーザの手札に加えられる。第2ユーザは自らの手札のうちから任意のカードをゲームフィールドに配置し、ゲームフィールドに配置されたカードを用いて、第1ユーザへの攻撃等を行う。
なお、カードゲームによっては、通常のデッキ(メインデッキ)とは別に、特別な種類のカードを組み合わせた特別なデッキ(例えば後述のエクストラデッキ)も使用するようになっている場合がある。このようなカードゲームでは、所定の条件の下で、特別なデッキに含まれているカードがゲームフィールドに配置され、相手への攻撃や相手からの攻撃の防御等に使用される。
第1ユーザから第2ユーザへの攻撃によって減少する第2ユーザのライフポイントが零になると第1ユーザの勝利となり、第2ユーザから第1ユーザへの攻撃によって減少する第1ユーザのライフポイントが零になると第1ユーザの敗北となる。
なお、ゲームの勝利条件は、ライフポイントに関する条件に限られない。例えば、山札の残り枚数が0枚となり、先に山札からカードを引くことができなくなった方が敗北になり、その相手が勝利するといった勝利条件でもよい。他にも例えば、特定のカードの組み合わせを手札に揃えること、特定のカードの組み合わせを所定の順番でゲームフィールドに配置すること、又は、特定のカードが示す魔法を発動させた後に所定ターン数が経過することなどが、勝利条件に相当してもよい。
[2−2]次に、カードゲームの基本的な用語とカードの種類を説明する。
[2−2−1]本実施形態では、カードを配置するゲームフィールドのことをデュエルフィールドと呼ぶ。デュエルフィールドは、ゲームシステム1に構築される仮想世界であり、3次元空間であってもよいし、2次元的な平面であってもよい。第1ユーザと第2ユーザは、デュエルフィールド内の予め定められた場所にカードを配置することができる。ゲームの進行中は、デュエルフィールドの様子を示すゲーム画像が表示部15に表示される。
図2はゲーム画像の一例を示す。図2に示すゲーム画像G1は、第1ユーザの手札C1、第2ユーザの手札C2、第1ユーザのライフポイントLP1、第2ユーザのライフポイントLP2、現在のターンT、及びデュエルフィールドFの現在の様子が表示される。第1ユーザは、ゲーム画像G1に表示された自身の手札C1の中から使用するカードを選択したり、デュエルフィールドF上にある自身の山札からカードを引くための操作をしたりすることによってカードゲームを進行することができる。
図3はデュエルフィールドFの詳細を示す。図3のデュエルフィールドFは、第1ユーザデュエルフィールドF1、第2ユーザデュエルフィールドF2、及びエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bを含む。なお、図3では、第1ユーザのカードが配置される領域を説明する文字列は回転せずに記載し、第2ユーザのカードが配置される領域を説明する文字列は逆向きに回転させて記載し、第1ユーザと第2ユーザの共用領域を説明する文字列はこれらの両方で記載している。
第1ユーザデュエルフィールドF1は、第1ユーザのカードを配置するための領域であり、第2ユーザデュエルフィールドF2とエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bよりも手前側(下側)に配置される。第1ユーザデュエルフィールドF1は、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2E、魔法・罠ゾーンZ3A〜Z3E、墓地Z4A、メインデッキゾーンZ5A、フィールドゾーンZ6A、及びエクストラデッキゾーンZ7Aを含む。
メインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eは、後述するモンスターカードを配置するための領域である。即ち、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eは、後述するエクストラモンスターカード以外のモンスターカードを配置するための領域である。第1ユーザは、5つのメインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eを利用してモンスターカードを配置することによってモンスターを5体まで召喚することができる。なお、「モンスターの召喚」とは、モンスターカードをデュエルフィールドF(メインモンスターゾーンZ2A〜Z2EやエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bなど)に配置することによって、モンスターを戦闘(相手への攻撃など)に使用することが可能な状態にすることである。詳細については後述する。
魔法・罠ゾーンZ3A〜Z3Eは、後述する魔法カードと罠カードを配置するための領域である。第1ユーザは、5つの魔法・罠ゾーンZ3A〜Z3Eを利用して魔法カードと罠カードを5枚まで配置することができる。また、左右両端の魔法・罠ゾーンZ3A,Z3Eには、後述するペンデュラムモンスターカードを魔法カードとして配置することができる。このため、本実施形態では、左右両端の魔法・罠ゾーンZ3A,Z3Eをペンデュラムゾーンと記載することもある。ペンデュラムゾーンZ3A,Z3Eは、後述するペンデュラムモンスターカードを配置してペンデュラム召喚を行うための領域である。
墓地Z4Aは、後述するペンデュラムモンスター以外のモンスターが破壊された場合に破壊された当該モンスターのモンスターカードを配置したり、使い終わった魔法カードと罠カードを配置したりするための領域である。
メインデッキゾーンZ5Aは、後述するメインデッキを山札として配置するための領域である。ユーザは、メインデッキゾーンZ5Aの山札からカードを引いて自分の手札に加えることができる。メインデッキゾーンZ5Aには、山札の残り枚数が表示される。
フィールドゾーンZ6Aは、後述するフィールド魔法カードを配置するための領域である。なお、フィールド魔法カードは、魔法・罠ゾーンには配置されないので、魔法・罠ゾーンにおける5枚のカードには含まれないことになる。
エクストラデッキゾーンZ7Aは、後述するエクストラデッキを配置するための領域である。なお、後述するペンデュラムモンスターが破壊されると、ペンデュラムモンスターカードはエクストラデッキゾーンZ7Aに表向きに配置される。この場合にのみ、後述するエクストラデッキの上限枚数である15枚を超えることがある。エクストラデッキゾーンZ7Aには、山札の残り枚数が表示される。
第2ユーザデュエルフィールドF2は、第2ユーザのカードを配置するための領域である。図3に示すように、第2ユーザデュエルフィールドF2は、第1ユーザデュエルフィールドF1と同様の構成になっており、メインモンスターゾーンZ2F〜Z2J、魔法・罠ゾーンZ3F〜Z3J、墓地Z4B、メインデッキゾーンZ5B、フィールドゾーンZ6B、及びエクストラデッキゾーンZ7Bを含む。これらの意味や役割は、第1ユーザデュエルフィールドF1と同様なので説明を省略する。なお、第2ユーザデュエルフィールドF2では、魔法・罠ゾーンZ3F,Z3Jがペンデュラムゾーンとなる。
以降では、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2Jを区別する必要のないときは、メインモンスターゾーンZ2と記載する。同様に、魔法・罠ゾーンZ3A〜Z3J、墓地Z4A,Z4B、メインデッキゾーンZ5A,Z5B、フィールドゾーンZ6A,Z6B、及びエクストラデッキゾーンZ7A,Z7Bをそれぞれ区別する必要のないときは、魔法・罠ゾーンZ3、墓地Z4、メインデッキゾーンZ5、フィールドゾーンZ6、及びエクストラデッキゾーンZ7と記載する。
エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bは、後述するエクストラモンスターカードを配置するための領域である。即ち、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bは、後述するエクストラモンスターを召喚するための領域である。エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bは、第1ユーザデュエルフィールドF1と第2ユーザデュエルフィールドF2の間に配置される。
本実施形態では、2つのエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bが設定され、その数は、第1ユーザ及び第2ユーザの各々のメインモンスターゾーンZ2の個数である5個よりも少ない。エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bは、第1ユーザと第2ユーザの共用領域であり、所定条件のもとで第1ユーザも第2ユーザもカードを配置することができる。
例えば、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bが両方とも空いている場合には、第1ユーザと第2ユーザは、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bのうちの好きな方にエクストラモンスターカードを配置することができる。ただし、第1ユーザがエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bのうちの一方にエクストラモンスターカードを配置すると、第1ユーザは、原則として他方にエクストラモンスターカードを配置できなくなり、当該他方には、第2ユーザがエクストラモンスターカードを配置できる。同様に、第2ユーザがエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bのうちの一方にエクストラモンスターカードを配置すると、第2ユーザは、原則として他方にエクストラモンスターカードを配置できなくなり、当該他方には、第1ユーザがエクストラモンスターカードを配置できる。以降では、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bを区別する必要のないときは、エクストラモンスターゾーンZ1と記載する。
なお、デュエルフィールドFは、上記の例に限られない。例えば、デュエルフィールドFは、ゲームから除外されたカードを配置するための除外エリアゾーンを含んでもよい。更に、除外エリアゾーンは、デュエルフィールドFの外にあり、ゲーム画像G1に表示されなくてもよい。
[2−2−2]デッキは、メインデッキとエクストラデッキの2種類がある。メインデッキは、後述するエクストラモンスターカード以外のモンスターカード、魔法カード、及び罠カードで構成されるデッキである。メインデッキに入れることができるカードの枚数は任意の枚数であってよいが、本実施形態では、40枚以上60枚以下のカードを入れることができるものとする。
エクストラデッキは、後述するエクストラモンスターカードだけで構成されるデッキである。エクストラデッキに入れることができるカードの枚数は任意の枚数であってよいが、本実施形態では、最大15枚までのカードを入れることができるものとする。なお、エクストラデッキは、ゲームをプレイするための必須の要件ではなく、特にエクストラモンスターカードを使わない場合は、エクストラデッキを作成しなくてもよい。
[2−2−3]次に、カードの種類について説明する。カードは、大きく分けてモンスターカード、魔法カード、及び罠カードの3種類がある。
[2−2−3−1]モンスターカードは、モンスターを召喚するためのカードであり、召喚されるモンスターが描かれている。本実施形態では、モンスターカードは、デュエルフィールドFに配置されるカードそのものを意味し、モンスターは、モンスターカードによってゲーム内に登場するゲームキャラクタを意味する。モンスターカードは、エクストラモンスターカードと、エクストラモンスターカード以外のモンスターカードと、に分類される。
エクストラモンスターカードは、エクストラモンスターを召喚するためのモンスターカードであり、融合モンスターカード、シンクロモンスターカード、エクシーズモンスターカード、及びリンクモンスターカードの4種類がある。エクストラモンスターは、エクストラモンスター以外のモンスターよりも、原則として能力が高い。ここで、「能力が高い」とは、同一レベルの他のモンスターに比べて攻撃力や防御力が高いことや、発動する効果によってカードアドバンテージをとれることなどをいう。「カードアドバンテージ」とは、相手のカードより少ない枚数でゲームを進行できることをいう。例えば、1枚のカードを使って相手のカードを2枚破壊したり、カードの効果を使用して相手のカードを1枚破壊したりできることなどが「カードアドバンテージ」の一例に相当する。エクストラモンスターカードは、原則として、エクストラモンスターゾーンZ1にだけ配置でき、メインモンスターゾーンZ2には配置できないように制限がかかっている。ただし、後述するように、リンクモンスターカードによって当該制限が解除される。
エクストラモンスターカード以外のモンスターカードは、エクストラモンスター以外のモンスターを召喚するためのモンスターカードであり、通常モンスターカード、効果モンスターカード、儀式モンスターカード、及びペンデュラムモンスターカードの4種類がある。
第1ユーザは、ゲーム中に操作部14から所定の操作をすると、デュエルフィールドF上又は手札にあるモンスターカードの詳細を示すカード詳細画像を表示部15に表示させることができる。ただし、デュエルフィールドF上にモンスターカードが配置されていたとしても、第2ユーザのモンスターカードが後述する裏側守備表示の場合には、カード詳細画像G2は表示できないものとする。また、第1ユーザは、第1ユーザと第2ユーザの墓地Z4にあるカードリストを閲覧することができる。同様に、第2ユーザも、第1ユーザと第2ユーザの墓地Z4にあるカードリストを閲覧することができる。以降、カード詳細画像を参照しながら、各モンスターカードの詳細を説明する。
図4〜図6は、モンスターカードのカード詳細画像を示す。図4は、通常モンスターカードのカード詳細画像G2を示す。なお、効果モンスターカード、儀式モンスターカード、融合モンスターカード、エクシーズモンスターカード、及びシンクロモンスターカードのカード詳細画像G2のレイアウトは、通常モンスターカードと同様であるため、ここでは図示を省略する。
通常モンスターカードは、通常モンスターを召喚するためのモンスターカードである。通常モンスターは、特別な効果を持たない基本モンスターである。通常モンスターは、特別な効果を持たない代わりに、攻撃力と守備力の高いモンスターが多く存在する。図4に示すカード詳細画像G2には、モンスターの外観が描かれており、カード名N20、レベルL21、属性A22、種族S23、カードナンバーN24、攻撃力A25、防御力D26、及びモンスター情報I27が表示される。
カード名N20は、モンスターの名前を示す。レベルL21は、モンスターのレベルを示し、レベルが高いほどモンスターが強力になる。属性A22は、複数の属性(例えば、闇・地・炎・光・水・風の6種類)のうち、モンスターが属する属性を示す。種族S23は、複数の種族(例えば、魔法使い、悪魔、機械など)のうち、モンスターの種族を示す。カードナンバーN24は、カードを一意に識別する情報である。
攻撃力A25は、モンスターの攻撃能力の高さである攻撃力を示し、守備力は、モンスターの守備能力の高さである守備力を示す。攻撃力と守備力が高いほど、モンスター同士の戦闘で有利になる。モンスター情報I27は、モンスターの詳細情報であり、通常モンスターであれば、モンスターの性格や特徴などの解説が表示され、通常モンスター以外のモンスターであれば、モンスターカードの効果や使用方法が表示される。
効果モンスターカードは、効果モンスターを召喚するためのモンスターカードである。効果モンスターは、魔法カードのような効果を発揮することができるモンスターである。効果モンスターカードのカード詳細画像G2は、発動する効果の内容や効果の発動条件がモンスター情報I27に表示される。なお、効果モンスター以外にも、儀式モンスター、融合モンスター、シンクロモンスター、エクシーズモンスター、ペンデュラムモンスター、又はリンクモンスターにも効果を持つモンスターが存在する。
儀式モンスターカードは、儀式モンスターを特殊召喚するためのモンスターカードである。儀式モンスターは、後述する儀式召喚によって召喚されるモンスターである。儀式モンスターカードのカード詳細画像G2は、儀式モンスターの召喚に必要な儀式魔法カードがモンスター情報I27に表示される。儀式魔法カードの詳細は後述する。
図5は、ペンデュラムモンスターカードのカード詳細画像G2を示す。ペンデュラムモンスターカードは、ペンデュラムモンスターをモンスターとして召喚するためのモンスターカードだけでなく、後述するペンデュラム召喚をするための魔法カードでもある。図5に示すカード詳細画像G2は、他のカード詳細画像G2とは異なり、ペンデュラムスケールS28とペンデュラム効果テキストT29を含む。
ペンデュラムスケールS28は、ペンデュラムスケールの数値を示す。ペンデュラムスケールは、ペンデュラム召喚によって召喚できるモンスターのレベルを決めるための数値である。ペンデュラムスケールの使い方の詳細は後述する。
ペンデュラムモンスターカードは、手札から通常モンスターカードのようにメインモンスターゾーンZ2に配置することもできるし、手札からペンデュラムゾーンZ3に配置することもできる。ただし、ペンデュラムモンスターカードは、ペンデュラムゾーンZ3以外の魔法・罠ゾーンZ3には配置できない。
本実施形態では、ペンデュラムモンスターカードを配置する場所によって効果の内容が異なるようになっている。即ち、ペンデュラムモンスターカードをメインモンスターゾーンZ2に配置した場合の効果と、ペンデュラムモンスターカードをペンデュラムゾーンZ3に配置した場合の効果とは異なる。
ペンデュラム効果テキストT29は、ペンデュラムモンスターカードがペンデュラムゾーンZ3に配置された場合に発動する効果を示す。ペンデュラムモンスターカードがペンデュラムゾーンZ3に配置された場合は、ペンデュラム効果テキストT29の効果が発動し、モンスター情報I27の効果は発動しない。一方、ペンデュラムモンスターカードがメインモンスターゾーンZ2に配置された場合(即ち、ペンデュラムモンスターが召喚された場合)は、ペンデュラム効果テキストの効果は発動せず、モンスター情報I27の効果が発動する。
融合モンスターカードは、融合モンスターを特殊召喚するためのモンスターカードである。融合モンスターは、後述する融合召喚によって召喚されるモンスターである。融合モンスターカードのカード詳細画像G2は、融合召喚に必要な素材がモンスター情報I27に表示される。融合召喚に必要な素材となるカードは、融合モンスターカードと引き替えに墓地Z4に移動するモンスターカードである。言い換えれば、融合召喚に必要な素材となるカードは、融合モンスターカードと引き替えに、手札、フィールド、又はそれらの両方から墓地Z4に送られるモンスターカードである。
シンクロモンスターカードは、シンクロモンスターを特殊召喚するためのモンスターカードである。シンクロモンスターは、後述するシンクロ召喚によって特殊召喚されるモンスターである。シンクロモンスターカードのカード詳細画像G2には、シンクロ召喚に必要な素材がモンスター情報I27に表示される。シンクロ召喚に必要な素材となるカードは、シンクロモンスターカードと引き替えに墓地Z4に移動するモンスターカードである。言い換えれば、シンクロ召喚に必要な素材となるカードは、シンクロモンスターと引き替えに、手札、フィールド、又はそれらの両方から墓地Z4に送られるモンスターカードである。
エクシーズモンスターカードは、エクシーズモンスターを特殊召喚するためのモンスターカードである。エクシーズモンスターは、後述するエクシーズ召喚によって特殊召喚されるモンスターである。なお、エクシーズモンスターは、レベルの代わりにランクという値を持ち、カード詳細画像G2にはランクの数値が示されるものとする。ランクは、エクシーズ召喚に必要な素材のレベルを示す。エクシーズモンスターカードのカード詳細画像G2には、エクシーズ召喚に必要な素材がモンスター情報I27に表示され、ランクと同じレベルのモンスターが何体必要であるか示される。素材となるカードは、墓地Z4に移動するのではなく、エクシーズモンスターカードの下に重ねられることによって、エクシーズモンスターがデュエルフィールドFに召喚される。また、エクシーズモンスターカードの下に重ねられたカード(素材となったカード)に関しては、墓地Z4に送ることによって種々の効果が発動する。
図6は、リンクモンスターカードのカード詳細画像G2を示す。リンクモンスターカードは、後述するリンク召喚をするためのモンスターカードである。リンクモンスターは、後述するリンク召喚によって特殊召喚されるモンスターである。図6に示すように、リンクモンスターは、守備力の代わりにLINKという値を持つ。LINKは、後述するリンクマーカの数を示す。LINKの数値が高いほど、強力なリンクモンスターであることを示す。カード詳細画像G2には、リンクモンスターのLINKの数値を示すLINK情報I30が表示される。なお、リンクモンスターは、後述する特殊な効果のために、攻撃力は低めに設定されているようにしてもよい。
また、図6に示すカード詳細画像G2は、他のカード詳細画像G2とは異なり、リンクマーカM31A〜M31Hを含む。リンクマーカM31A〜M31Hは、それぞれ上方向、右上方向、右方向、右下方向、下方向、左下方向、左方向、及び左上方向の8方向を指し示す。以降、リンクマーカM31A〜M31Hを区別する必要のないときは、リンクマーカM31と記載する。
リンクモンスターカードは、メインモンスターゾーンZ2にエクストラモンスターカードを配置できるようにするという特別な効果を有する。リンクマーカM31は、当該効果が及ぶ方向(場所)を指し示すためのマーカである。リンクモンスターカードは、リンクマーカM31の色が変わっている方向に効果を及ぼすことができる。図6では、色が変わっていないリンクマーカM31はその内部を白色で示し、色が変わったリンクマーカM31はその内部を網点で示す。図6のリンクモンスターカードは、3つのリンクマーカM31A,M31D,M31Fの色が変わっているので、上方向、右下方向、及び左下方向の3方向に効果を及ぼすことができる。なお、以降では、リンクマーカM31の色が変わっている方向のことを「リンクマーカM31が指し示す方向」のように記載する。
例えば、第1ユーザが図6のリンクモンスターカードをエクストラモンスターゾーンZ1Aに配置すると、エクストラモンスターゾーンZ1Aの右下、左下、及び上にあるメインモンスターゾーンZ2A,Z2C,Z2Gに、エクストラモンスターカードを配置することができるようになる。ただし、メインモンスターゾーンZ2Gは、第2ユーザデュエルフィールドF2内にあるので、第1ユーザはエクストラモンスターカードを配置することはできず、第2ユーザが、メインモンスターゾーンZ2Gにエクストラモンスターカードを配置できるようになる。即ち、第1ユーザがエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bに配置するリンクモンスターカードのリンクマーカM31が指し示す方向によっては、第1ユーザだけではなく、第2ユーザも有利になってしまう可能性がある。
リンクマーカM31の指し示す先にリンクモンスターカードが配置されると、リンク先のリンクモンスターカードによって、エクストラモンスターカードを配置できる領域が更に拡大することがある。例えば、第1ユーザが図6に示す「デコード・トーカー」をエクストラモンスターゾーンZ1Aに配置し、更に、メインモンスターゾーンZ2Cに、リンクマーカM31C,M31Gの色が変わっているリンクモンスターカード(即ち、リンクマーカM31が左方向及び右方向を指し示すリンクモンスターカード:例えば、後述する図7,8の「ハニーボット」)を配置すると、メインモンスターゾーンZ2Cの左及び右にあるメインモンスターゾーンZ2B,Z2Dにも、エクストラモンスターカードを配置できるようになる。このように、リンクモンスターカードを繋げることによって、エクストラモンスターカードを配置できる領域を徐々に拡大させることができる。
リンクモンスターカードのリンクマーカM31の指し示す先には、必ずしもエクストラモンスターカードを配置する必要はなく、エクストラモンスターカード以外のモンスターカードを配置することもできる。なお、第1ユーザと第2ユーザは、自身のカードを逆さまに配置することはできないので、リンクモンスターカードの効果が及ぶ場所を、カードを置く向きによって変えることはできない。
図7及び図8は、リンクマーカM31の指し示す先にモンスターカードが配置された場合のデュエルフィールドFの一部の様子を示す。図7は、「ハニーボット」というリンクモンスターカードが、他のリンクモンスターカードの効果によってメインモンスターゾーンZ2Bに配置されており、「ビットロン」という通常モンスターカードがメインモンスターゾーンZ2Cに配置されている場合を示す。
図7に示すように、カードゲームの対戦中は、あるリンクモンスターカードのリンクマーカM31の指し示す先に、別のモンスターカードが配置される状態になることがある。以降、この状態をリンクという。「ハニーボット」のリンクマーカM31Cの指し示す先に、「ビットロン」が配置されているので、「ハニーボット」と「ビットロン」はリンク状態にある。
また、リンク状態にある場合に、リンクマーカM31が指し示す先のカードをリンク先という。一方、リンクマーカM31を有するリンクモンスターカードをリンク元という。図7の場合、リンク先は「ビットロン」であり、リンク元は「ハニーボット」である。モンスターの中には、リンク状態になった場合にのみ発動する効果を有するモンスターも存在する。例えば、リンク元の「ハニーボット」は、リンク先の「ビットロン」に対し、効果や戦闘に対する耐性を与えるという効果を及ぼすことができる。
また、図8は、「ハニーボット」というリンクモンスターカードがメインモンスターゾーンZ2B,Z2Cに配置されている場合を示す。図8に示すように、2枚のリンクモンスターカードのリンクマーカM31が互いに指し示し合っている状態になることがある。以降、この状態を相互リンクという。図8の場合、2枚の「ハニーボット」が相互リンク状態となっており、互いに効果や戦闘に関する耐性を与えるという効果を及ぼしあうことができる。
本実施形態では、ユーザが2つのエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bのうちの一方にリンクモンスターカードを配置した状態で相互リンクを繋げると、他方にもリンクモンスターカードを配置できるようになる。本実施形態では、2つのエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bに配置された2枚のリンクモンスターカードが、メインモンスターゾーンZ2に配置されたリンクモンスターカードを通じて全て相互リンクで繋がっている状態を、エクストラリンクという。
図9は、エクストラリンクになった場合のデュエルフィールドFの一部の様子を示す。先述したように、第1ユーザがエクストラモンスターゾーンZ1Aにリンクモンスターカードを配置すると、第1ユーザはエクストラモンスターゾーンZ1Bにリンクモンスターカードを配置できなくなる。ただし、第1ユーザがメインモンスターゾーンZ2B,Z2C,Z2Dにリンクモンスターカードを全て相互リンクで繋がった状態で配置すると(即ちエクストラリンクになると)、第1ユーザは、エクストラモンスターゾーンZ1Bにもエクストラモンスターを配置することができるようになる。
例えば図9に示す例のように、第1ユーザが「リンクスパイダー」をエクストラモンスターゾーンZ1Aに配置し、その後に、1枚目の「星杯戦士ニンギルス」、「ハニーボット」、及び2枚目の「星杯戦士ニンギルス」をそれぞれメインモンスターゾーンZ2B,Z2C,Z2Dに順番に配置すると、これら4枚のリンクモンスターカードが相互リンク状態となる。メインモンスターゾーンZ2Dの「星杯戦士ニンギルス」は、上方向のリンクマーカM31Aの色が変わっているので、第1ユーザは、エクストラモンスターゾーンZ1Bにもリンクモンスターカードを配置できるようになる。この状態で、第1ユーザが、エクストラモンスターゾーンZ1Bに「リンクスパイダー」を配置すると、エクストラリンクの完成となる。エクストラリンクが完成すると、エクストラモンスターゾーンZ1Bに第1ユーザのリンクモンスターカードが配置されているので、第2ユーザは、エクストラモンスターゾーンZ1Bにエクストラモンスターカードを配置することができなくなる。
なお、図9に示した例では、3つのメインモンスターゾーンZ2B,Z2C,Z2Dのすべてにリンクモンスターカードを配置することによってエクストラリンクが成立しているが、リンクモンスターカードによっては、3つのメインモンスターゾーンZ2B,Z2C,Z2Dのすべてにリンクモンスターカードを配置しなくてもエクストラリンクが成立する場合もある。例えば、図9に示した例において、エクストラモンスターゾーンZ1Aに、右下方向のリンクマーカM31Dの色が変わっているリンクモンスター(即ち、右下方向を指し示すリンクモンスター)を配置し、メインモンスターゾーンZ2Cに、左上方向及び右方向のリンクマーカM31H,M31Cの色が変わっているリンクモンスター(即ち、左上方向及び右方向を指し示すリンクモンスター)を配置した場合には、メインモンスターゾーンZ2Bにリンクモンスターを配置しなくてもエクストラリンクが成立する。また例えば、図9に示した例において、エクストラモンスターゾーンZ1Aに、右下方向のリンクマーカM31Dの色が変わっているリンクモンスター(即ち、右下方向を指し示すリンクモンスター)を配置し、メインモンスターゾーンZ2Cに、左上方向及び右上方向のリンクマーカM31H,M31Bの色が変わっているリンクモンスター(即ち、左下方向及び右上方向を指し示すリンクモンスター)を配置し、エクストラモンスターゾーンZ1Bに、左下方向のリンクマーカM31Fの色が変わっているリンクモンスター(即ち、左下方向を指し示すリンクモンスター)を配置した場合には、メインモンスターゾーンZ2B,Z2Dにリンクモンスターを配置しなくてもエクストラリンクが成立する。
[2−2−3−2]魔法カードは、対戦をサポートするための効果を有するカードであり、通常魔法カード、速攻魔法カード、永続魔法カード、フィールド魔法カード、装備魔法カード、及び儀式魔法カードの6種類がある。
第1ユーザは、ゲーム中に操作部14から所定の操作をすると、デュエルフィールドF上又は手札にある魔法カードの詳細をカード詳細画像G2に表示させることができる。ただし、デュエルフィールドF上に魔法カードが配置されていたとしても、第2ユーザの魔法カードが後述する裏側表示の場合には、カード詳細画像G2は表示できないものとする。以降、カード詳細画像を参照しながら、各魔法カードの詳細を説明する。
図10は、魔法カードのカード詳細画像G2を示す。図10は、速攻魔法カードのカード詳細画像G2を示す。なお、通常魔法カード、永続魔法カード、フィールド魔法カード、装備魔法カード、及び儀式魔法カードのカード詳細画像G2のレイアウトは、通常魔法カードと同様であるため、ここでは図示を省略する。
通常魔法カードは、自分のメインフェイズにのみ使用可能なカードであり、使用すると墓地に移動する。通常魔法カードは、スピードスペル1である。メインフェイズとスピードスペルの詳細は後述する。
図10に示すカード詳細画像G2には、魔法の内容を示すイラストが描かれており、カード名N32、カードの種類A33、効果アイコンI34、カードナンバーN35、及び効果情報I36が表示される。
カード名N32は、魔法カードの名前を示す。カードの種類A33は、魔法カード又は罠カードのいずれであるかを示すアイコンが表示される。効果アイコンI34は、効果の種類を示すアイコンである。例えば、通常魔法カードの通常魔法は、特にアイコンが表示されず、速攻魔法カードの速攻魔法、永続魔法カードの永続魔法、フィールド魔法カードの永続魔法、装備魔法カードの装備魔法、及び儀式魔法カードの儀式魔法は、それぞれを識別するためのアイコンが表示される。例えば、図10の「サイクロン」という魔法カードは、速攻魔法であることを示す効果アイコンI34が表示される。カードナンバーN35は、カードを一意に識別する情報である。効果情報I36は、魔法カードの発動条件とその効果が記載されている。
速攻魔法カードは、基本的にいつでも効果を発動可能なカードである。速攻魔法カードは、相手のターンでも効果を発動できる特殊な魔法カードである。ただし、速攻魔法カードを魔法・罠ゾーンZ3に配置したターンは効果を発動することはできない。相手のターンにおいて速攻魔法カードの効果を発動させる場合は、速攻魔法カードを予め魔法・罠ゾーンZ3に後述の裏側表示で配置しておく必要がある。速攻魔法カードは、スピードスペル2である。
永続魔法カードは、自分のメインフェイズにのみ使用可能なカードであり、効果の発動後も魔法・罠ゾーンに残り、永続的に効果が発動される。永続魔法カードは、スピードスペル1である。
フィールド魔法カードは、永続魔法カードと同様の効果を発動するカードであるが、配置できるエリアがフィールドゾーンZ6に限られる。フィールド魔法カードは、効果の発動後もフィールドゾーンZ6に残り続ける。なお、フィールドゾーンZ6のフィールド魔法カードを墓地に移動させる代わりに、新しいフィールド魔法カードをフィールドゾーンZ6に配置することもできる。フィールド魔法カードは、スピードスペル1である。
装備魔法カードは、1体のモンスターに効果を与え、発動後も魔法・罠ゾーンZ3に残り続けて永続的に効果が発動される。装備魔法カードは、スピードスペル1である。
儀式魔法カードは、儀式モンスターを召喚するための魔法カードである。儀式魔法カードは使用されると墓地Z4に移動する。儀式魔法カードは、スピードスペル1である。
[2−2−3−3]罠カードは、対戦をサポートするための効果を有するカードである。罠カードは、魔法カードと似ているが、相手のターンにおいて効果を発動できる点で魔法カードとは異なる。このため、罠カードは、基本的に魔法・罠ゾーンZ3に配置したターンでは発動できず、次のターンから発動可能となる。罠カードは、配置したターンよりも後のターンであれば、第1ユーザと第2ユーザとのいずれのターンでも発動できる。罠カードには、通常罠カード、永続罠カード、及びカウンター罠カードの3種類がある。
第1ユーザは、ゲーム中に操作部14から所定の操作をすると、デュエルフィールドF上又は手札にある罠カードの詳細をカード詳細画像G2に表示させることができる。ただし、デュエルフィールドF上に罠カードが配置されていたとしても、第2ユーザの罠カードが後述する裏側表示の場合には、カード詳細画像G2は表示できないものとする。以降、カード詳細画像を参照しながら、各罠カードの詳細を説明する。
図11は、罠カードのカード詳細画像G2を示す。図11は、永続罠カードのカード詳細画像G2を示す。なお、通常罠カード及びカウンター罠カードのカード詳細画像G2のレイアウトは、通常魔法カードと同様であるため、ここでは図示を省略する。図11に示すように、罠カードは、罠の内容を示すイラストが描かれており、基本的に魔法カードと同様のレイアウトを有する。このため、罠カードには、カード名N32、カードの種類A33、効果アイコンI34、カードナンバーN35、及び効果情報I36が表示される。
通常罠カードは、使い切りの効果を有する罠カードであり、通常魔法カードと同様、発動すると墓地に移動する。通常罠カードは、スピードスペル2である。
永続罠カードは、永続魔法カードと同様、魔法・罠ゾーンZ3に残り、永続的に効果が発動される。永続罠カードは、スピードスペル2である。
カウンター罠カードは、基本的に他のカードの発動に対して発動するカードであり、例えば、カードの発動そのものを無効にする効果などを有する。カウンター罠カードは、スピードスペル3である。
[2−3]次に、モンスターの召喚について説明する。モンスターの召喚は、モンスターカードを条件に合う場所に配置することであり、ゲーム内にモンスターを登場させることである。即ち、「モンスターを召喚する」とは、モンスターカードを条件に合う場所に配置することによって、モンスターを戦闘(相手への攻撃など)に使用可能な状態にさせることをいう。ここで、召喚の説明をする前に、カードの配置形式(表示形式)について説明する。本実施形態では、カードには、複数の配置形式が定められており、第1ユーザと第2ユーザは、何れかの配置形式を選択して、モンスターカードをデュエルフィールドFに配置することができる。
図12は、モンスターカードの配置形式を示す。図12に示すように、モンスターカードの配置形式は、表側攻撃表示、裏側守備表示、及び表側守備表示の3種類がある。表側攻撃表示は、モンスターカードを表向きで縦に配置することであり、モンスターカードの攻撃力に基づく戦闘をすることができる。裏側守備表示は、モンスターカードを裏向きで横に配置することであり、モンスターカードの守備力に基づく戦闘をすることができる。表側守備表示は、モンスターカードを表向きで横向きに配置することであり、モンスターカードの守備力に基づく戦闘をすることができる。
第1ユーザ又は第2ユーザがモンスターカードを配置してモンスターを召喚する場合、表側攻撃表示又は裏側守備表示の何れかを選択することができるが、表側守備表示は選択できない。ただし、例外的に、エクストラモンスターを召喚する場合は、表側攻撃表示又は表側守備表示の何れかを選択することができる。また、第1ユーザ又は第2ユーザは、裏側守備表示のモンスターカードを表側攻撃表示にする反転召喚も可能である。ただし、反転召喚では、裏側守備表示のモンスターカードを表側守備表示にすることはできない。裏側守備表示のモンスターカードは、相手方からの攻撃を受けた場合や特定の魔法カードが発動した場合などにリバースして表側守備表示に変わる。更に、表側攻撃表示と表側守備表示との間で配置形式の変更が可能である。
なお、魔法カードと罠カードの配置形式は、表側表示と裏側表示の2種類がある。表側表示は、魔法カード又は罠カードを表向きで縦に配置することであり、効果が発動する状態となる。裏側表示は、魔法カード又は罠カードを表向きで縦に配置することであり、効果の発動が待機された状態となる。魔法カード又は罠カードを裏側表示とする場合、効果を発動させるためには表側表示に変える必要がある。なお、魔法カードと罠カードは、横に配置することはできない。また、カードを裏向きに置くことは、一般的にセットと呼ばれることもあるが、本実施形態では、裏側表示又は裏側守備表示と記載する。
召喚は、通常召喚と特殊召喚の2種類がある。通常召喚は、1ターンに1回だけ実行可能である。特殊召喚は、カードに明記されていない限り、実行回数に制限はない。
通常召喚は、手札のモンスターカードをメインモンスターゾーンZ2に配置することである。レベル4以下のモンスターは、そのまま召喚することができる。レベル5,6のモンスターは、デュエルフィールドF上に召喚中のモンスター1体と引き替えに召喚することができる。モンスターと引き替えとは、召喚中のモンスター(デュエルフィールドF上に配置されたモンスターカード)を墓地Z4に送ることを意味し、以降ではリリースと記載する。レベル7以上のモンスターは、デュエルフィールドF上に召喚中のモンスター2体をリリースする必要がある。以降、1体以上のモンスターのリリースが必要な通常召喚(即ち、レベル5以上のモンスターの通常召喚)をアドバンス召喚と記載する。
通常召喚では、表側攻撃表示又は裏側守備表示でモンスターカードを配置することができる。なお、レベル5以上のモンスターのモンスターカードを裏側守備表示とする場合であっても、アドバンス召喚となるので1体以上のモンスターをリリースする必要がある。
特殊召喚は、通常召喚以外の召喚のことであり、例えば、儀式召喚、融合召喚、コンタクト融合、シンクロ召喚、エクシーズ召喚、ペンデュラム召喚、及びリンク召喚などが「特殊召喚」の例に相当する。特殊召喚では、表側攻撃表示と表側守備表示の何れかを選ぶことができるが、リンクモンスターは守備力を持たないので、リンク召喚は表側攻撃表示のみとなる。また、リンクモンスターの配置形式は、表側攻撃表示のみとなっているため、モンスター効果、魔法カード、罠カードの効果によって配置形式は変更されない。
儀式召喚は、儀式モンスターを特殊召喚することである。儀式召喚は、儀式魔法カードを魔法・罠ゾーンZ3に配置して効果を発動させ、儀式魔法カードのモンスター情報I27に示された召喚条件に基づいてモンスターをリリースすることで行うことができる。儀式召喚では、素材となる特定のモンスターは必要なく、「レベルの合計が8以上」といった召喚条件を満たすようにリリースしたり、又は、手札から墓地Z4に送ったりする必要がある。なお、儀式召喚で使用した儀式魔法カードは墓地に移動する。
融合召喚は、融合モンスターを特殊召喚することである。融合召喚は、通常魔法カードである融合カードを魔法・罠ゾーンZ3に配置して効果を発動させ、融合召喚カードのモンスター情報I27に示された素材のモンスターをリリースすることで行うことができる。素材のモンスターは、必ずしも召喚しておく必要はなく、手札のモンスターカードのモンスターを素材として使用することもできる。なお、融合召喚で使用した融合カードは墓地に移動する。
コンタクト融合は、融合召喚とは異なる特殊召喚方法によって融合モンスターを特殊召喚することである。コンタクト融合は、特定の通常モンスターカードと、素材のモンスターカードと、をメインデッキゾーンZ5の山札に戻すことによって行うことができる。コンタクト融合によって召喚された融合モンスターは、召喚されたターンのエンドフェイズにエクストラデッキゾーンZ7の山札に戻る。エンドフェイズの詳細は後述する。
シンクロ召喚は、シンクロモンスターを特殊召喚することである。シンクロ召喚は、チューナーと呼ばれる特定のモンスターのレベルと、他のモンスターのレベルと、の合計値がシンクロモンスターのレベルと同じになる場合に、これらのモンスターをリリースすることで行うことができる。本実施形態では、シンクロ召喚の一種として、ダークシンクロ召喚がある。ダークシンクロ召喚は、ダークチューナーと呼ばれる特定のモンスターのレベルと、他のモンスターのレベルと、を引き算した数値がシンクロモンスターのレベルと同じになる場合に、これらのモンスターをリリースすることで行うことができる。
エクシーズ召喚は、エクシーズモンスターを特殊召喚することである。エクシーズ召喚は、エクシーズモンスターカードと、エクシーズモンスターのランクと同じレベルのモンスターのモンスターカードと、を重ね合わせることによって行うことができる。エクシーズモンスターカードのモンスター情報I27に示された素材のモンスターを使用することで行うことができる。エクシーズ召喚では、素材となる特定のモンスターは必要なく、「レベル4のモンスターを2体以上」といった召喚条件を満たす必要がある。なお、素材となったモンスターはリリースされるのではなく、エクシーズモンスターの下に重ねられ、墓地Z4に送られることによって種々の効果を発動させる。
ペンデュラム召喚は、ペンデュラムモンスターを利用して他のモンスターを特殊召喚することである。ペンデュラム召喚は、ペンデュラムモンスターカードをペンデュラムゾーンZ3に配置することによって行うことができる。ペンデュラムモンスターカードは、フィールド魔法カードや永続魔法カードと同様に、手札から抜かれることでペンデュラムゾーンZ3に配置される。ペンデュラム召喚では、左右に配置されたペンデュラムモンスターカードが示すペンデュラムスケールの間のレベルのモンスターを1ターンに1度、好きなだけ特殊召喚することができる。
例えば、左右2つのペンデュラムモンスターカードのペンデュラムスケールのうちの小さい方を第1の値とし、大きい方を第2の値とすると、ペンデュラム召喚では、第1の値よりも大きいレベルであり、かつ、第2の値未満のレベルのモンスターを特殊召喚することができる。左右2つのペンデュラムモンスターカードのペンデュラムスケールが同じ又は1しか違わない場合は、その間の数値が存在しないので、ペンデュラム召喚することができないことになる。
図13は、ペンデュラム召喚が行われる様子を示す。図13の例では、左のペンデュラムゾーンZ3Aに、ペンデュラムスケールが2のペンデュラムモンスターカードが配置され、右のペンデュラムゾーンZ3Eに、ペンデュラムスケールが8のペンデュラムモンスターカードが配置されている。この場合、レベル2とレベル8の間であるレベル3〜7のモンスターをペンデュラム召喚することができる。図13の例では、ペンデュラム召喚により、レベル3〜7の各々のレベルのモンスターが1体ずつ召喚されている。なお、ペンデュラム召喚により、同じレベルのモンスターを複数召喚することも可能である。例えば、図13に示す例では、レベル4のモンスターを2体、レベル5のモンスターを2体、レベル7のモンスターを1体召喚するということも可能である。
なお、第1ユーザ又は第2ユーザが、ペンデュラムモンスターを自身の手札から特殊召喚する場合は、当該手札からペンデュラムモンスターカードを抜いてメインモンスターゾーンZ2に配置する。一方、第1ユーザ又は第2ユーザが、ペンデュラムモンスターを自身のエクストラデッキゾーンZ7の山札から特殊召喚する場合は、当該山札からペンデュラムモンスターカードを抜いてエクストラモンスターゾーンZ1に配置する。即ち、同じペンデュラムモンスターカードであったとしても、エクストラデッキゾーンZ7の山札に移動した後は、エクストラモンスターカードと同じ扱いとなる。なお、エクストラモンスターが正規に召喚されて墓地Z4に送られた後、墓地Z4から特殊召喚された場合は、エクストラモンスターカードはメインモンスターゾーンZ2に配置される。
リンク召喚は、リンクモンスターを特殊召喚することである。リンク召喚は、リンクモンスターカードのモンスター情報I27に示された召喚条件に基づいて素材のモンスターをリリースすることによって行われる。リンク召喚の素材は、特定のモンスターである必要はなく、召喚条件を満たすモンスターであればよい。召喚条件としては、例えば、「効果モンスター2体以上であり、かつ、リンクモンスターカードのLINKと同じ数のモンスター」といった条件であってもよい。
なお、リンク召喚のために、召喚済みのリンクモンスターを素材とする場合には、当該素材のリンクモンスターのLINKの数値は、素材のモンスター数として扱われる。このため、LINKが2のリンクモンスターを素材とする場合には、当該リンクモンスターは2体分の素材としてカウントされる。
図14は、リンク召喚が行われる様子を示す。ここでは、リンクモンスターカードのLINKの数値が3であって、召喚条件が「効果モンスター2体以上であり、かつ、リンクモンスターカードのLINKと同じ数のモンスター」である場合を例に挙げる。図14に示すように、例えば、効果モンスター3体が通常召喚されている場合には召喚条件を満たすので、当該召喚条件が記載されたリンクモンスターカードによるリンク召喚が可能となる。
図14の場合、3体の効果モンスターをリリースすることと引き替えにして、エクストラデッキゾーンZ7Aの山札から、対象となるリンクモンスターカードが抜かれてエクストラモンスターゾーンZ1Aに配置される。これにより、リンク召喚が完了する。なお、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bが両方とも空いていれば、これらのうちの好きな方にリンクモンスターカードを配置すればよい。
[2−4]次に、カードゲームの流れを説明する。先述したように、カードゲームはターン制で実行され、対戦中は、第1ユーザのターンと第2ユーザのターンとが交互に繰り返し訪れる。各ターンは、当該ターンにおける手順を明確に区切るための複数のフェイズを有する。
図15は、各ターンにおけるフェイズを示す。図15に示すように、フェイズは、ドローフェイズP1、スタンバイフェイズP2、第1メインフェイズP3、バトルフェイズP4、第2メインフェイズP5、及びエンドフェイズP6の6種類ある。対戦開始時には、第1ユーザと第2ユーザとの間で先攻と後攻が決められて、第1ユーザと第2ユーザが自分のメインデッキゾーンZ5の山札から5枚のカードを引く演出が実行される。その後、ゲーム画像G1に手札C1,C2が表示され、先攻のターンから開始する。
対戦開始後の最初のターンでは、ドローフェイズP1、バトルフェイズP4、及び第2メインフェイズP5が省略される。このため、対戦が開始すると、先攻のスタンバイフェイズP2、先攻の第1メインフェイズP3、先攻のエンドフェイズP6、後攻のドローフェイズP1、後攻のスタンバイフェイズP2、後攻の第1メインフェイズP3、後攻のバトルフェイズP4、後攻の第2メインフェイズP5、後攻のエンドフェイズP6、先攻のドローフェイズP1・・・といったように対戦が進行する。なお、ターンは、第1ユーザと第2ユーザのそれぞれのターンが終わるたびに、第1ターン、第2ターン、第3ターン・・・といったようにターン数がカウントされ、ゲーム画像G1のターンTに示される。
[2−4−1]ドローフェイズP1は、ターンの中で最初に行われるフェイズである。以降、第1ユーザと第2ユーザのうちでターンを進めている方をターンユーザと記載し、ターンを進めていない方を相手ユーザと記載する。第1ユーザのターンでは、ターンユーザは第1ユーザであり相手ユーザは第2ユーザである。第2ユーザのターンでは、ターンユーザは第2ユーザであり相手ユーザは第1ユーザである。
ドローフェイズP1では、ターンユーザが、自分のメインデッキゾーンZ5Aの山札の一番上からカードを1枚引いて手札に加えるといった演出が実行される。先述したように、メインデッキゾーンZ5Aの山札にカードがなく、ターンユーザがカードを引くことができない場合は、ターンユーザの敗北となる。また、ドローフェイズP1でターンユーザが山札からカードを引く演出が実行されてからスタンバイフェイズP2に移るまでの間は、誘発即時効果を有するモンスターカードの当該誘発即時効果や、速攻魔法カード、通常罠カード、永続罠カード、又はカウンター罠カードの効果を発動させることができる。以降、この段階で誘発即時効果を有するモンスターカードの当該誘発即時効果や、速攻魔法カード、通常罠カード、永続罠カード、又はカウンター罠カードの効果を発動させることをクイックエフェクトという。
[2−4−2]スタンバイフェイズP2は、デュエルフィールドF上に「スタンバイフェイズP2に・・・する」という効果を有するカードが存在する場合に、当該効果の処理が実行される。当該効果は、基本的にスタンバイフェイズP2において1度しか発動することができない。例えば、「自分ターンのスタンバイフェイズ時に300ライフポイントを払うことで、自分の墓地に存在するモンスターカード以外のカードを1枚選択して山札の一番下に戻す」という効果がスタンバイフェイズP2において発生する。また例えば、「相手のスタンバイフェイズごとに500ライフポイントを払うことで、ランダムに相手の手札を1枚見ることができる」という効果がスタンバイフェイズP2で発生する。
[2−4−3]第1メインフェイズP3は、ターンユーザが最も自由にカードを使用できるフェイズであり、モンスターの召喚(モンスターカードの配置)、モンスターカードの配置形式の変更、各カードの効果の発動、及び魔法カードや罠カードの裏側表示での配置等といった行動をすることができる。ターンユーザは、これらの行動を任意の順番で行うことができるが、行動によっては、回数制限が設けられているものもある。
例えば、第1メインフェイズP3においてターンユーザがモンスターを召喚する場合、反転召喚と特殊召喚は、1ターン中に何度も行うことができるが、表側攻撃表示での通常召喚と裏側守備表示での通常召喚は、何れかを1度しか行うことができない。なお、ここでの通常召喚は先述したアドバンス召喚を含む。通常召喚の制限回数は、後述する第2メインフェイズP5も含めた回数が設定される。このため、ターンユーザが第1メインフェイズP3で通常召喚をすると制限回数に達するので、同じターンの第2メインフェイズP5では通常召喚はできなくなる。
第1メインフェイズP3においてターンユーザがモンスターカードの配置形式を変更する場合、デュエルフィールドF上のモンスターカード1枚につき1度だけ実行することができる。このため、ターンユーザは、同じモンスターカードに対し、同じターン中に何度も配置形式を変更することはできない。なお、ターンユーザは、第1メインフェイズP3で召喚したモンスターのモンスターカードの配置形式は、同じターンの第1メインフェイズP3で変更できない。また、第1メインフェイズP3で配置形式を変更していなくても、バトルフェイズP4で攻撃に参加したモンスターのモンスターカードは、第2メインフェイズP5で配置形式を変更することはできない。
第1メインフェイズP3においてターンユーザがカードの効果を発動する場合、手札やコストの許す限り、何度でも効果を発動することが可能である。また、第1メインフェイズP3においてターンユーザが魔法カードや罠カードを裏側表示で配置する場合、既に配置された魔法カードと罠カードを含めて、フィールドゾーンZ6を除き最大5枚までセットすることができる。
[2−4−4]バトルフェイズP4は、デュエルフィールドF上のモンスターカードを使って戦闘を行うフェイズである。バトルフェイズP4は、複数のステップに区切られており、予め定められた手順によって進行する。なお、バトルフェイズP4は、必ず行わなければならないわけではなく、バトルフェイズP4を飛ばすこともできる。このため、デュエルフィールドF上にモンスターカードが配置されている場合であっても、ターンユーザの判断によりバトルフェイズP4を行わずにエンドフェイズP6に移行することもできる。
図16は、バトルフェイズP4の流れを示す。図16に示すように、バトルフェイズP4は、スタートステップS4−1、バトルステップS4−2、ダメージステップS4−3、及びエンドステップS4−4を含む。バトルステップS4−2とダメージステップS4−3は、可能な限り繰り返すことができる。
スタートステップS4−1は、バトルフェイズP4に入るための宣言を行うステップである。バトルフェイズP4に入る場合、ターンユーザが「バトルフェイズP4に入ります」と宣言する演出がゲーム画像G1上で行われる。なお、先述したように、第1ターンだけはバトルフェイズP4を行うことができないので、第2ターン以降からバトルフェイズP4が行われる。
バトルステップS4−2は、ターンユーザが自分の表側攻撃表示のモンスターカードの中から、攻撃させるモンスター1体と、攻撃目標となる相手ユーザのモンスター1体と、を選択するステップである。この場合、ターンユーザが攻撃を宣言する演出がゲーム画像G1上で行われる。攻撃は、基本的にモンスター1体につき1度までである。攻撃を宣言する演出が行われると、ダメージステップS4−3に移行する。ダメージステップS4−3が終了すると、再びバトルステップS4−2に戻り、上記の順を可能な限り繰り返すことになる。
ダメージステップS4−3は、ダメージ計算を行い、戦闘結果を導き出すステップである。ダメージステップS4−3が終了すると、再びバトルステップS4−2に戻る。ダメージステップS4−3は、5つのタイミングを経て進行する。
図17は、ダメージステップS4−3に含まれる5つのタイミングを示す。図17に示すダメージステップS4−3は、時系列順に、ダメージステップ開始時TM1、ダメージ計算前TM2、ダメージ計算時TM3、ダメージ計算後TM4、及びダメージステップ終了時TM5の5つのタイミングを含む。
ダメージステップ開始時TM1は、ダメージステップS4−3が開始するタイミングである。なお、裏側守備表示のモンスターカードのモンスターに攻撃する場合は、このタイミングでは当該モンスターカードは表側守備表示にはならない。ダメージステップ開始時TM1には、「ダメージステップS4−3時」又は「ダメージ計算を行わず」と記載されたカードの効果と、モンスターの攻撃力・守備力を変化させる効果とが発動する。
ダメージ計算前TM2は、裏側守備表示のモンスターカードを表側攻撃表示又は表側守備表示にリバースするタイミングである。なお、リバースされたモンスターカードに「このカードがリバースした場合」と記載されている効果は、ここでは処理されず、後述するダメージ計算後TM4に処理される。裏側守備表示のモンスターカードがリバースされた後は、「ダメージステップS4−3時」又は「ダメージ計算前TM2」と記載されたカードの効果と、モンスターの攻撃力・守備力を変化させる効果とが発動する。
ダメージ計算時TM3は、ダメージ計算に入るタイミングである。ダメージ計算時TM3では、戦闘によるライフポイントの減少やモンスターの破壊が決定される。なお、この時点では、戦闘での破壊が決定されたモンスターは、墓地へは送られず、後述するダメージステップ終了時TM5に墓地に送られる。ダメージ計算時TM3には、「ダメージ計算時TM3に」と記載されたカードの効果と、カウンター罠カードの効果とが発動する。
ダメージ計算時TM3におけるダメージの計算方法は、攻撃目標となるモンスターのモンスターカードの配置形式によって変化する。ここでは、攻撃を仕掛けるモンスターを攻撃モンスターと記載し、攻撃目標となるモンスターを相手モンスターと記載する。
相手モンスターのモンスターカードが表側攻撃表示である場合、攻撃モンスターの攻撃力と、相手モンスターの攻撃力とに基づいて勝敗及びダメージが計算される。例えば、攻撃モンスターの攻撃力が相手モンスターの攻撃力よりも高い場合、相手モンスターが破壊され、攻撃モンスターが上回った攻撃力分の数値が、相手ユーザのダメージとなる。また例えば、攻撃モンスターの攻撃力と相手モンスターの攻撃力が同じである場合、相打ちとなって両方のモンスターが破壊される。この場合は、ターンユーザも相手ユーザもダメージは受けない。また例えば、攻撃モンスターの攻撃力が相手モンスターの攻撃力よりも低い場合、攻撃モンスターが破壊され、相手モンスターが上回った攻撃力分の数値が、ターンユーザのダメージとなる。
相手モンスターのモンスターカードが表側守備表示又は裏側守備表示である場合、攻撃モンスターの攻撃力と、相手モンスターの守備力と、に基づいて勝敗及びダメージが計算される。なお、裏側守備表示の場合は表側守備表示となるようにリバースされてからダメージの判定処理が行われる。例えば、攻撃モンスターの攻撃力が相手モンスターの守備力よりも高い場合、相手モンスターが破壊される。この場合は、ターンユーザも相手ユーザもダメージは受けない。また例えば、攻撃モンスターの攻撃力と相手モンスターの守備力が同じである場合、何れのモンスターも破壊されず、両方とも残る。この場合は、ターンユーザも相手ユーザもダメージは受けない。また例えば、攻撃モンスターの攻撃力が相手モンスターの守備力よりも低い場合、何れのモンスターも破壊されず、両方とも残る。この場合、相手モンスターが上回った守備力分の数値が、ターンユーザのダメージとなる。
相手モンスターがいない場合、攻撃モンスターは相手ユーザを直接攻撃することができる。直接攻撃の場合、攻撃モンスターの攻撃力がそのまま相手ユーザのダメージとなる。
ダメージ計算後TM4は、戦闘が行われたことによって発動する効果の処理をするタイミングである。ダメージ計算前TM2において裏側守備表示のモンスターカードがリバースされた場合は、当該モンスターカードの「このカードがリバースした場合」の効果が処理される。ダメージ計算後TM4には、「戦闘ダメージを与えた時」、「戦闘ダメージを受けた時」、「ダメージ計算後TM4」、又は「戦闘を行った時」と記載されたカードの効果が、後述するチェーンに基づいて発動する。その他のカードの効果については、基本的に、カウンター罠カードの効果以外は発動しない。
ダメージステップ終了時TM5は、戦闘によって破壊されることが確定したモンスターを墓地に送り、ダメージステップS4−3を終了するタイミングである。ダメージステップ終了時TM5には、「このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時」等と記載されたカードの効果が、後述するチェーンに基づいて発動する。その他のカードの効果については、基本的に、カウンター罠カードの効果以外は発動しない。
なお、ダメージステップS4−3に含まれるこれら5つのタイミングのうち、ダメージ計算前TM2以外のタイミングでは、後述するチェーンを1度しか組むことができない。例えば、「相手モンスターが攻撃した場合、そのダメージ計算時にこのカードを手札から捨てて発動できる。その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。」といった効果を有する効果モンスターが2体存在していたとしても、「手札を1枚捨てて発動する。効果モンスターの効果の発動を無効にし破壊する。」といった効果を有するカウンター罠により無効化された場合は、2体目の効果モンスターの効果は発動しない。
エンドステップS4−4は、バトルステップS4−2とダメージステップS4−3が繰り返され、攻撃させたいモンスターがいなくなった場合に訪れるステップである。この場合、ターンユーザが「バトルフェイズP4を終了します」と宣言する演出がゲーム画像G1上で行われる。これにより、バトルフェイズP4が終了する。
[2−4−5]第2メインフェイズP5は、バトルフェイズP4が行われた場合にだけ発生するフェイズである。第2メインフェイズP5においてターンユーザがすることのできる行動は、基本的に第1メインフェイズP3と同じである。このため、第2メインフェイズP5は、モンスターの召喚(モンスターカードの配置)、モンスターカードの配置形式の変更、各カードの効果の発動、及び魔法カードや罠カードの裏側表示での配置等といった行動をすることができる。
ただし、第1メインフェイズP3において、ターンユーザが回数制限のある行動をした場合には、第2メインフェイズP5では当該行動をすることができない。例えば、モンスターの通常召喚は1ターンに1回までなので、第1メインフェイズP3で通常召喚をした場合には、第2メインフェイズP5では通常召喚をすることはできない。シンクロ召喚、エクシーズ召喚、又はペンデュラム召喚をすることができるのも第2メインフェイズP5である。
[2−4−6]エンドフェイズP6は、ターンが終了するフェイズである。エンドフェイズP6では、ターンユーザがターンの終了を宣言する演出がゲーム画像G1上で行われる。なお、ターンユーザの手札が7枚以上ある場合には、6枚になるように手札のカードを捨てる。
[2−5]次に、優先権について説明する。上記説明した各フェイズ又は各ステップにおいて、カードを最初に発動する権利は、常にターンを進めているターンユーザにある。以降、当該権利を、ターンユーザの優先権という。相手ユーザは、ターンユーザが優先権を持っている限り、自発的に発動する誘発効果以外は、先にカードを発動することはできない。ターンユーザが優先権を行使してカードを発動させた場合、又は、ターンユーザが優先権を放棄した場合は、優先権は自動的に相手ユーザに移る。なお、ターンユーザがフェイズ又はステップを進める前には、必ず優先権を放棄しなければならない。ターンユーザがカードを発動させ、その後にステップ又はターンを終了させた場合に、優先権は相手ユーザに移る。相手ユーザが優先権を破棄した場合にステップ又はターンが終了する。
ターンユーザの優先権が相手ユーザに移らない行為は、予め定められているものとする。例えば、当該行為としては、各フェイズの始まり又はターンユーザによる開始宣言時、各ステップの開始時、直後にクイックエフェクトを発動可能なタイミング、モンスターの召喚に成功した時、ターンユーザの「チェーンを作らないモンスターの召喚」及び「チェーン1のモンスターの召喚」、モンスターの配置形式を変更した時、攻撃宣言をした時、カードを裏側表示で配置した時、処理が終了した直後、ドローフェイズP1でドローした時などである。
[2−6]次に、カード効果処理について説明する。対戦中には、相手のカードの効果に応じてカードの効果を発動するといった効果の応酬が行われることがある。効果の発動には後述するチェーンが発生し、各効果が逐次処理される。
[2−6−1]チェーンとは、魔法カードや罠カードなどの効果の応酬をスムーズに解決するための方法であり、1枚のカードの発動に対応して別のカードを発動させる行為のことをいう。以降、1枚のカードの発動に対応して別のカードが発動することをチェーン発動という。
図18は、チェーンの仕組みを示す。図18に示すように、最初に発動したカードをチェーン1とし、チェーン発動するたびに、チェーン2、チェーン3・・・とチェーン発動したカード(チェーンブロック)が積み上げられる。チェーン発動が終了すると、効果の処理に入り、最後に発動したチェーンから順番に効果の処理が実行される。例えば、最後に発動したチェーンがチェーン5である場合、チェーン5、チェーン4、チェーン3、チェーン2、チェーン1の順番に効果の処理が実行される。
[2−6−2]魔法カード、罠カード、及び効果モンスターカードの効果には、スペルスピードが設定されている。スペルスピードは、スペルスピード1、スペルスピード2、及びスペルスピード3の3種類がある。
スペルスピード1は、スペルスピードの中では最も遅く、他のどの発動に対しても自発的にチェーン発動ができないカードである。このため、基本的には、チェーン2以上になることはない。スペルスピード1には、通常魔法カード、装備魔法カード、フィールド魔法カード、儀式魔法カード、永続魔法カード、及び効果モンスターカードが該当する。
スペルスピード2は、スペルスピード1とスペルスピード2に対してチェーンが可能なカードである。即ち、スペルスピード1又はスペルスピード2のカードが発動したことに対応して発動可能なカードがスペルスピード2に該当する。スペルスピード2には、タイミングを選ばずに発動できるカードや相手ターンでも発動できるカードなどが該当する。
スペルスピード3は、どのスピードに対してもチェーン可能な最もスペルスピードが速いカードである。スペルスピード3のカードに対応できるのは、同じスペルスピード3のカードだけである。スペルスピード3には、カウンター罠カードが該当する。
[2−6−3]モンスターが有する効果には、起動効果、誘発効果、及び誘発即時効果の3種類がある。
起動効果は、発動を宣言することによって使用できる効果である。起動効果は、基本的に、自分のメインフェイズでのみ発動することができる。起動効果は、自分のターンのメインフェイズのスペルスピード1を発動できる優先権を持っている場合にしか発動できない。例えば、カードに1ターンに1度と書いてあっても、相手ターンには起動効果を発動できない。
誘発効果は、「スタンバイフェイズP2時」や「モンスターが破壊された時」などが記載されたモンスターカードのように、当該モンスターカードが定めたタイミングで発動する効果である。誘発効果は、相手に事前に察知されやすく対策されてしまいやすい効果であるが、他のカードの効果や自分のプレイ次第でその発動条件を引き出し、狙ったタイミングに発動させることも可能である。
誘発即時効果は、使用タイミングは限定されているものの、相手のターンでも任意に発動させる事が可能な特別な効果である。誘発即時効果だけは、効果モンスターカードであるにもかかわらずスペルスピードが2に設定されている。誘発即時効果は、罠カードのようにカードの存在は気づかれにくく、相手に予想外の効果を与えることができる。
[2−6−4]例えば、「破壊された」や「墓地へ送られた」といった条件が発動条件として定められており、特定の行為をトリガーにして発動できるカード又は効果は数多く存在する。これらカード又は効果のうち、「・・・した時」が発動条件の任意効果は、当該発動条件を満たした直後のタイミングにしか発動できない。なお、任意効果とは、カードに「・・・できる。」などと記載されている効果であり、発動するか否かを選択可能な効果である。
このような任意効果は、発動条件が満たされたとしても、任意効果によっては、発動が許されない状態となることがある。この場合、その後に別の処理が行われてしまうと、後からは、もうその効果は発動できなくなってしまう。本実施形態では、この状態になることを「タイミングを逃す」という。
効果は、大きく分けて、「強制効果」、「時の任意効果」、「場合の任意効果」の3種類がある。「強制効果」は、カードに「・・・する。」と記載されている効果である。強制効果は、発動条件が満たされると、第1ユーザ又は第2ユーザの意志に関係なく問答無用で発動する効果である。「時の任意効果」は、先述した「・・・した時」が発動条件の任意効果である。「場合の任意効果」は、「・・・した場合」が発動条件の任意効果である。
本実施形態では、「・・・した時」と記載されたカードの効果と、「・・・した場合」と記載されたカードの効果とを区別する。「・・・した時」は、発動条件が満たされた直後でのみ使用できることを意味する。このため、何らかの効果やチェーン処理など途中で発動条件が満たれたとしても、そのカードの効果を使用できないことがある。一方、「・・・した場合」は、発動条件が満たされることで使用できることを意味する。「・・・した場合」は、「・・・した時」とは異なり、何らかの効果やチェーンの処理などの途中で発動条件が満たされていれば、それらの処理の終了後にカードの効果を使用することができる。即ち、「・・・した場合」の効果は、発動条件が満たされた直後だけでなく、それよりも後でも発動可能である。
上記のように、「強制効果」は強制的に発動し、「場合の任意効果」は効果やチェーンなどの処理の終了後に発動するので、「強制効果」と「場合の任意効果」は、原則としてタイミングを逃すことはない。一方、「時の任意効果」は、発動条件が満たされた直後でのみ発動するので、状況によっては、タイミングを逃すことがある。
[2−6−4−1]まず、効果のタイミングを逃さない場合の処理を説明する。ここでは、「このカードが特殊召喚した時、このカードのコントローラはカードを1枚ドローする。」という効果を有する「聖鳥クレイン」という効果モンスターを例に挙げる。先述したように、「聖鳥クレイン」の効果は、「・・・する。」という強制効果である。
例えば、チェーン1として、第1ユーザが「フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。」という速攻魔法を有する「サイクロン」という魔法カードを発動させたとする。
そして、チェーン2において、第2ユーザが「自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。」という永続罠を有する「リビングデッドの呼び声」という罠カードを、墓地にいる「聖鳥クレイン」を対象として発動させたとする。
第1ユーザと第2ユーザがお互いにチェーンしたいカードがなかったとすると、先述したように効果処理に移行する。効果処理は、チェーンの上から順番に実行されるので、チェーン2の効果処理が実行され、「リビングデッドの呼び声」により「聖鳥クレイン」が特殊召喚される。この段階で、「聖鳥クレイン」の効果の発動条件が満たされる。
次いで、チェーン1の効果処理が実行され、「サイクロン」は、上記の通りカードを破壊する効果なので、タイミングが「カードを破壊した時」に変わる。第2ユーザが「サイクロン」の効果によって魔法カード又は罠カードを破壊すると、一連のチェーンの効果処理が終了する。その直後のタイミングで、「聖鳥クレイン」の効果が強制的に発動するので、第2ユーザは、メインデッキゾーンZ5Bの山札からカードを1枚引くことになる。このように、「聖鳥クレイン」は強制効果なので、効果のタイミングを逃すことがない。
効果のタイミングを逃すことが特に多いのは、次の3つのパターンである。第1のパターンとしては、チェーン2以降で発動条件が満たされた場合である。第2のパターンとしては、一連の効果の途中で発動条件が満たされた場合である。第3のパターンとしては、コスト、リリース、又はシンクロ召喚の素材となり墓地へ送られたことで発動条件が満たされた場合である。
[2−6−4−2]まず、第1のパターンを説明する。ここでは、「このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。デッキからグリーン・ガジェット1体を手札に加える。」という効果を有する「イエロー・ガジェット」という効果モンスターを例に挙げる。「イエロー・ガジェット」の効果は、「・・・時に」という「時の任意効果」である。
例えば、チェーン1として、第1ユーザが「サイクロン」を発動させたとする。そして、チェーン2において、第2ユーザが「リビングデッドの呼び声」を、墓地にいる「イエロー・ガジェット」を対象として発動させたとする。第1ユーザと第2ユーザがお互いにチェーンしたいカードがなかったとすると効果処理に移行する。
まず、チェーン2の効果処理が実行され、「リビングデッドの呼び声」により「イエロー・ガジェット」が特殊召喚される。この段階で、「イエロー・ガジェット」の効果の発動タイミングになったが、チェーン中なので、この効果は発動することができない。
次いで、チェーン1の効果処理が実行され、「サイクロン」の効果が発動し、タイミングが「カードを破壊した時」に変わる。第2ユーザが「サイクロン」の効果によって魔法カード又は罠カードを破壊すると、一連のチェーンの効果処理が終了する。「聖鳥クレイン」の強制効果とは異なり、「イエロー・ガジェット」は「時の任意効果」であり、チェーンの終了後には、既に「イエロー・ガジェット」の効果が発動するタイミングではないので、この効果は発動しない。このため、第1ユーザは、「グリーン・ガジェット」を手札に加えることができない。以上が効果のタイミングを逃がす第1のパターンである。
[2−6−4−3]次に、第2のパターンを説明する。ここでは、「このカードが召喚に成功した時に発動できる。手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する。この効果を発動した場合、このカードは守備表示になる。」という効果を有する「ゴブリンドバーグ」という効果モンスターを例に挙げる。「ゴブリンドバーグ」の効果は、「・・・時に」という「時の任意効果」である。
例えば、第1ユーザが「ゴブリンドバーグ」を召喚すると効果が発動して効果処理が実行される。この場合に、「ゴブリンドバーグ」の効果処理によって、第1ユーザの手札から「グリーン・ガジェット」が特殊召喚されたとする。「グリーン・ガジェット」は、「このカードが召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。デッキからレッド・ガジェット1体を手札に加える。」という効果を有する効果モンスターである。「グリーン・ガジェット」の効果は、「・・・時に」という「時の任意効果」である。
「グリーン・ガジェット」が特殊召喚されると、「グリーン・ガジェット」の発動条件が満たされる。そして、「ゴブリンドバーグ」の効果により、「ゴブリンドバーグ」が表側守備表示に変わり、タイミングが「モンスターが守備表示になった時」に変わる。
以上のように、「ゴブリンドバーグ」の一連の処理が終了した直後に効果が発動できるタイミングになるが、「グリーン・ガジェット」の発動条件を満たした直後に、「ゴブリンドバーグ」の一連の効果による処理が入ってしまったので、「時の任意効果」である「グリーン・ガジェット」は、発動タイミングを逃してしまう。なお、一連の効果は、以降の処理が不可能の場合は途中終了する事があり、その場合はタイミングを逃さない。以上が効果のタイミングを逃がす第2のパターンである。
[2−6−4−4]次に、第3のパターンを説明する。ここでは、「自分フィールド上に存在するこのカードが墓地へ送られた時、自分の手札から昆虫族モンスター1体を特殊召喚する事ができる。」という効果を有する「代打バッター」という効果モンスターを例に挙げる。「代打バッター」の効果は、「・・・時に」という「時の任意効果」である。
例えば、第1ユーザがアドバンス召喚のために「代打バッター」をリリースしたとする。この場合、「代打バッター」は墓地に送られるため、発動条件が満たされる。そして、第1ユーザの手札のモンスターがアドバンス召喚され、タイミングが「アドバンス召喚する際」に変わる。以上の場合は、チェーンの処理ではないが、リリース後にアドバンス召喚するという順番が発生し、「時の任意効果」である「代打バッター」の発動タイミングを逃している。以上が効果のタイミングを逃がす第3のパターンである。
なお、本実施形態では、手札から魔法・罠ゾーンZ3に表側表示で魔法カードを配置すること、又は、魔法・罠ゾーンZ3に裏側表示で配置された魔法カード若しくは罠カードを表側表示にすることをカードの発動と記載した。一方、永続魔法カードと永続罠カードが表側表示で配置されている場合に発動する効果、又は、破壊若しくは墓地に送られた時に発動するものは、効果の発動と記載してカードの発動とは区別して記載した。
[2−7]以上に説明したカードゲームは下記のような特徴を有している。
「2−7−1」即ち、以上に説明したカードゲームは、第1ユーザデュエルフィールドF1と第2ユーザデュエルフィールドF2だけでなく、エクストラモンスターゾーンZ1が共用領域としてデュエルフィールドF内に設定されていることによって、カードゲームにおける戦略性を向上させる第1の構成を有する。
[2−7−2]また、以上に説明したカードゲームは、リンクマーカM31が関連付けられたリンクモンスターカードがエクストラモンスターゾーンZ1に配置された場合に、メインモンスターゾーンZ2のうちの当該リンクマーカM31が指し示す方向に対応するメインモンスターゾーンZ2へのエクストラモンスターカードの配置を受け付けることによって、カードゲームにおける戦略性を向上させる第2の構成を有する。
[2−7−3]さらに、以上に説明したカードゲームは、ペンデュラムモンスターカードを魔法・罠ゾーンZ3(ペンデュラムモンスターゾーン)内に配置可能とすることで、ペンデュラムモンスターカード専用の領域を設定する必要がなくなり、ペンデュラムモンスターカードに必要なスペースを削減する第3の構成を有する。
[3.機能ブロック]上記の第1の構成、第2の構成、及び第3の構成について詳細に説明する。
[3−1]まず、第1の構成について説明する。図19は、第1の構成に関する機能ブロックを示す機能ブロック図である。図19に示すように、ゲームシステム1は、第1の構成に関する機能ブロックとして、データ記憶部100、第1ユーザ領域設定部110、第2ユーザ領域設定部120、共用領域設定部130、第1配置制御部140、第2配置制御部150、第3配置制御部160、及びゲーム処理実行部170を含む。
例えば、データ記憶部100は記憶部12、データベースDB、及び記憶部32のうちの少なくとも一つによって実現され、他の機能ブロックは制御部11及び制御部31のうちの少なくとも一つによって実現される。なお、記憶部12の代わりに(又は記憶部12とともに)、ゲーム端末10からアクセス可能な他の装置の記憶部が用いられてもよい。
[3−1−1]データ記憶部100はカードゲームを実行するために必要なデータを記憶する。ここでは、データ記憶部100が記憶するデータの一例として、ユーザリストデータD101、カードリストデータD102、所有カードリストデータD103、デッキデータD104、エクストラデッキデータD105、ゲームフィールドデータD106、及びゲーム状況データD107について説明する。
[3−1−1−1]図20はユーザリストデータD101の一例を示す。ユーザリストデータD101は、ゲームシステム1を利用するユーザのリストを示すデータである。図20に示すように、ユーザリストデータD101は「ユーザID」、「ユーザ名」、及び「戦績」フィールドを含む。「ユーザID」フィールドは、各ユーザを一意に識別する識別情報を示す。「ユーザ名」フィールドはユーザの名前を示す。「戦績」フィールドはユーザの戦績を示す。ユーザリストデータD101は、ユーザに関する他の情報を示すフィールドを含んでもよい。
[3−1−1−2]図21はカードリストデータD102の一例を示す。カードリストデータD102は、カードゲームで提供されている全カードのリストを示すデータである。図21に示すように、カードリストデータD102は下記に説明するようなフィールドを含む。
「カードナンバー」フィールドは、カードゲームで提供されているカードを一意に識別する識別情報を示す。例えば、図4に示したカードナンバーN24が「カードナンバー」フィールドに登録される。「カード名」フィールドはカードの名称を示す。「カード種類」フィールドはカードの種類を示す。先述のカードゲームの場合、通常モンスターカード、効果モンスターカード、リンクモンスターカード、ペンデュラムモンスターカード、エクシーズモンスターカード、シンクロモンスターカード、融合モンスターカード、又は儀式モンスターカード、魔法カード、及び罠カードのうちの何れであるのかを示す情報が「カード種類」フィールドに登録される。なお、1つのカードが上記のカード種類のうちの複数に相当する場合もある。例えば、融合モンスターカードであって、かつ、効果モンスターカードでもあるモンスターカードが存在する。
「召喚条件」、「レベル」、「属性」、「種族」、「攻撃力」、「守備力」、及び「モンスター情報」フィールドは、モンスターカードに関する情報を示す。モンスターカードについては、これらのフィールドに情報が登録されるが、魔法カード又は罠カードについては、これらのフィールドに情報は登録されない。
「召喚条件」フィールドは、モンスターカードをゲームフィールドに配置するための条件を示す。「レベル」、「属性」、及び「種族」フィールドはモンスターカードのレベル、属性、及び種族を示す。なお、エクシーズモンスターカードに関しては、レベルの代わりにランクが「レベル」フィールドに登録される。「攻撃力」及び「守備力」フィールドはモンスターカードの攻撃力及び守備力を示す。なお、リンクモンスターカードに関しては、守備力の代わりにLINKの値が「守備力」フィールドに登録される。「モンスター情報」フィールドはモンスターカードの詳細情報を示す。例えば、モンスターカードの効果、当該効果を発揮するために満たす必要のある条件や、モンスターカードの他の情報が「モンスター情報」フィールドに登録される。また、リンクモンスターカードに関しては、リンクマーカ31が指し示す方向を示す情報等が「モンスター情報」フィールドに登録される。
「魔法種類」及び「魔法情報」フィールドは魔法カードに関する情報を示す。魔法カードについては、これらのフィールドに情報が登録されるが、モンスターカード又は罠カードについては、これらのフィールドに情報は登録されない。
「魔法種類」フィールドは魔法カードの種類を示す。先述のカードゲームの場合、通常魔法、儀式魔法、永続魔法、装備魔法、フィールド魔法、又は速攻魔法の何れであるのかを示す情報が「魔法種類」フィールドに登録される。「魔法情報」フィールドは魔法カードの詳細情報を示す。例えば、魔法カードの効果や当該効果の発動条件などの情報が「魔法情報」フィールドに登録される。なお、ペンデュラムモンスターカードに関しては、ペンデュラム効果やペンデュラムスケールなどの情報が「魔法情報」フィールドに登録される。
「罠種類」及び「罠情報」フィールドは罠カードに関する情報を示す。罠カードについては、これらのフィールドに情報が登録されるが、モンスターカード又は魔法カードについては、これらのフィールドに情報は登録されない。
「罠種類」フィールドは罠カードの種類を示す。先述のカードゲームの場合、通常罠、永続罠、又はカウンター罠の何れであるのかを示す情報が「罠種類」フィールドに登録される。「罠情報」フィールドは罠カードの詳細情報を示す。例えば、罠カードの効果や当該効果の発動条件などの情報が「罠情報」フィールドに登録される。
[3−1−1−3]図22は所有カードリストデータD103の一例を示す。所有カードリストデータD103はユーザごとに記憶され(各ユーザのユーザIDと関連付けて記憶され)、各ユーザの所有しているカードのリストを示す。例えば、各ユーザは、仮想通貨(ゲーム内通貨)又はポイントなどと引き替えにして抽選を行うことによってカードを入手したり、交換等によって他のユーザからカードを入手したりすることができる。なお、カードの入手方法はこれらに限られず、種々の方法を採用することができる。図22に示すように、所有カードリストデータD103は「シリアルナンバー」及び「カードナンバー」フィールドを含む。「シリアルナンバー」フィールドは、ユーザの所有している各カードを一意に識別する識別情報を示す。「カードナンバー」フィールドは、ユーザの所有しているカードのカードナンバーを示す。ユーザが同じカードを複数所有している場合、これら複数の同じカードのカードナンバーは同一であるが、シリアルナンバーは異なる。
[3−1−1−4]図23はデッキデータD104の一例を示す。デッキデータD104はユーザごとに記憶され(各ユーザのユーザIDと関連付けて記憶され)、各ユーザが構築したデッキに含まれているカードのリストを示す。即ち、ユーザの所有しているカードのうちからデッキに組み込まれたカードのシリアルナンバーのリストがデッキデータD104に登録される。
[3−1−1−5]図24はエクストラデッキデータD105の一例を示す。エクストラデッキデータD105はユーザごとに記憶され(各ユーザのユーザIDと関連付けて記憶され)、ユーザが構築したエクストラデッキに含まれているカードのリストを示す。即ち、ユーザの所有しているカードのうちからエクストラデッキに組み込まれたカードのシリアルナンバーのリストがエクストラデッキデータD105に登録される。
ゲームフィールドデータD106は、ゲームフィールド内に設定される各領域を規定するデータである。例えば、先述のカードゲームの例では、図3に示したデュエルフィールドFを示すデータがゲームフィールドデータD106として記憶される。即ち、第1ユーザデュエルフィールドF1(メインモンスターゾーンZ2A〜Z2E、魔法・罠ゾーンZ3A〜Z3E、墓地Z4A、メインデッキゾーンZ5A、フィールドゾーンZ6A、エクストラデッキゾーンZ7A)と、第2ユーザデュエルフィールドF2(メインモンスターゾーンZ2F〜Z2J、魔法・罠ゾーンZ3F〜Z3J、墓地Z4B、メインデッキゾーンZ5B、フィールドゾーンZ6B、エクストラデッキゾーンZ7B)と、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bとを定めたデータがゲームフィールドデータD106として記憶される。なお、ゲームから除外されたカードを配置するための除外エリアゾーンがデュエルフィールドFに含まれる場合には、除外エリアゾーンを定めたデータもゲームフィールドデータD106に含まれることになる。
ゲーム状況データD107は、カードゲーム(対戦)の現在状況を示すデータである。先述のカードゲームの場合、ゲーム状況データD107は下記のデータを含む。
(1)現在のターンが何ターン目であるかを示すデータ
(2)現在のターンが第1ユーザ又は第2ユーザの何れのターンであるかを示すデータ
(3)第1ユーザ及び第2ユーザの各々のライフポイントの現在値を示すデータ
(4)第1ユーザデュエルフィールドF1(メインモンスターゾーンZ2A〜Z2E、魔法・罠ゾーンZ3A〜Z3E、墓地Z4A、メインデッキゾーンZ5A、フィールドゾーンZ6A、エクストラデッキゾーンZ7A)の現在状態を示すデータ
(5)第2ユーザデュエルフィールドF2(メインモンスターゾーンZ2F〜Z2J、魔法・罠ゾーンZ3F〜Z3J、墓地Z4B、メインデッキゾーンZ5B、フィールドゾーンZ6B、エクストラデッキゾーンZ7B)の現在状態を示すデータ
(6)エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bの現在状態を示すデータ
(4)〜(6)のデータは、各ゾーンにカードが配置されているか否かを示すデータ、各ゾーンに配置されているカードのシリアルナンバーを示すデータや、各ゾーンに配置されているカードの配置形式(表側表示又は裏側表示や、攻撃表示又は守備表示等)を示すデータを含む。
なお、以上に説明したデータの他にも、例えば、各カードの画像データや、各ユーザの対戦履歴データ等がデータ記憶部100に記憶される。
[3−1−2]第1ユーザ領域設定部110は第1ユーザ領域をゲームフィールド内に設定する。例えば、第1ユーザ領域設定部110は第1ユーザ領域を複数設定する。
第2ユーザ領域設定部120は第2ユーザ領域をゲームフィールド内に設定する。例えば、第2ユーザ領域設定部120は第2ユーザ領域を複数設定する。
共用領域設定部130は、第1ユーザ領域及び第2ユーザ領域とは別に、共用領域をゲームフィールド内に設定する。共用領域設定部は、第1ユーザ領域又は第2ユーザ領域の数よりも少ない数の共用領域を設定する。例えば、共用領域設定部130は第1共用領域と第2共用領域とを設定する。
第1ユーザ領域設定部110及び第2ユーザ領域設定部120は、第1ユーザ領域と第2ユーザ領域とを互いに対向するようにして設定する。共用領域設定部130は、第1ユーザ領域と第2ユーザ領域との間に共用領域を設定する。
ここで、「ゲームフィールド」とは、カードを用いたゲームを行うための仮想的なフィールドである。即ち、「ゲームフィールド」とは、第1ユーザ及び第2ユーザのカードが配置される仮想的なフィールドである。先述のカードゲームの例では、デュエルフィールドFが「ゲームフィールド」の一例に相当する。
「カード」とは、カードに相当する仮想的なゲームオブジェクトである。例えば、「カード」とは、トレーディングカードゲームにおけるカードに相当する仮想的なゲームオブジェクトである。個々のカードには当該カードの各種情報が関連付けられる。例えば、カードの性能を示す性能情報が個々のカードに関連付けられる。具体的には、カードの強さ(レベル、攻撃力、又は守備力など)を示す強さ情報、カードが有する効果(例えばモンスター効果、魔法効果、又は罠効果など)を示す効果情報、又は、カードをゲームフィールドに配置するために満足されるべき条件を示す条件情報等が「性能情報」として個々のカードに関連付けられる。なお、カードの稀少性を示す稀少情報が個々のカードに関連付けられてもよい。
「第1ユーザ領域」とは、第1ユーザのための専用領域であって、第1ユーザのカードを配置するための領域である。具体的には、「第1ユーザ領域」とは、第1ユーザの第1種カードを配置するための領域であり、第1ユーザの第2種カードの配置が制限される領域である。第1ユーザのカードを配置するための個々の領域(ゾーン、マス、又はブロック等)が「第1ユーザ領域」に相当する。第2ユーザのカードは「第1ユーザ領域」に配置されない。先述のカードゲームの例では、第1ユーザデュエルフィールドF1内のメインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eの各々が「第1ユーザ領域」の一例に相当する。
「第2ユーザ領域」とは、第2ユーザのための専用領域であって、第2ユーザのカードを配置するための領域である。具体的には、「第2ユーザ領域」とは、第2ユーザの第1種カードを配置するための領域であり、第2ユーザの第2種カードの配置が制限される領域である。第2ユーザのカードを配置するための個々の領域(ゾーン、マス、又はブロック等)が「第2ユーザ領域」に相当する。第1ユーザのカードは「第2ユーザ領域」に配置されない。先述のカードゲームの例では、第2ユーザデュエルフィールドF2内のメインモンスターゾーンZ2F〜Z2Jの各々が「第2ユーザ領域」の一例に相当する。
「第1種カード」とは、第1ユーザ領域又は第2ユーザ領域に配置でき、共用領域に配置できないカードである。先述のカードゲームの例では、第1ユーザ及び第2ユーザの手札C1,C2内のモンスターカードが「第1種カード」の一例に相当する。
「第2種カード」とは、共用領域に配置でき、第1ユーザ領域又は第2ユーザ領域への配置が制限されるカードである。例えば、「第2種カード」は、第1種カードよりも有用性の高いカードである。「第1種カードよりも有用性の高いカード」とは、例えば、第1種カードよりも高い性能を有するカード(即ち、第1種カードよりも高い性能を示す性能情報が関連付けられたカード)である。先述のカードゲームの例では、エクストラデッキゾーンZ7A,Z7B上のエクストラモンスターカードが「第2種カード」の一例に相当する。なお先述したように、ペンデュラムモンスターカードを手札C1,C2からメインモンスターゾーンZ2に配置することによってペンデュラムモンスターが召喚された後、当該ペンデュラムモンスターが破壊された場合、当該ペンデュラムモンスターカードはエクストラデッキゾーンZ7に送られて表向きに配置される。この場合、エクストラデッキゾーンZ7に配置されたペンデュラムモンスターカードは、エクストラモンスターゾーンZ1に配置することができるが、メインモンスターゾーンZ2に配置することはできない。このため、ペンデュラムモンスターカードに関しては、手札C1、C2内にある場合には「第1種カード」の一例に相当し、エクストラデッキゾーンZ7上にある場合には「第2種カード」の一例に相当することになる。
「共用領域」とは、第1ユーザと第2ユーザとによって共用される領域である。言い換えれば、「共用領域」とは、第1ユーザのカードを配置することも可能であり、第2ユーザのカードを配置することも可能な領域である。先述のカードゲームの例では、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bの各々が「共用領域」の一例に相当する。例えば、エクストラモンスターゾーンZ1Aが「第1共用領域」の一例に相当し、エクストラモンスターゾーンZ1Bが「第2共用領域」の一例に相当する。
「第1ユーザ領域及び第2領域とは別に共用領域を設定する」とは、第1ユーザ領域及び第2ユーザ領域とは別の領域を共用領域として設定することである。
「第1ユーザ領域と第2ユーザ領域との間に共用領域を設定する」とは、第1ユーザ領域と第2ユーザ領域とが共用領域を挟んで向かい合うようにして共用領域を設定することである。
先述のカードゲームの例では、第1ユーザ領域設定部110は、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2EをデュエルフィールドF内に設定する。第2ユーザ領域設定部120は、メインモンスターゾーンZ2F〜Z2JをデュエルフィールドF内に設定する。共用領域設定部130は、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1BをデュエルフィールドF内に設定する。
[3−1−3]第1配置制御部140は、第1ユーザ領域への第1ユーザの第1種カードの配置を受け付け、第1ユーザ領域への第1ユーザの第2種カードの配置を制限する。
第2配置制御部150は、第2ユーザ領域への第2ユーザの第1種カードの配置を受け付け、第2配置領域への第2ユーザの第2種カードの配置を制限する。
第3配置制御部160は、共用領域への第1ユーザ又は第2ユーザの第2種カードの配置を受け付ける。
ここで、「領域へのカードの配置を受け付ける」とは、ユーザの配置指示に応じてカードを領域に配置することである。即ち、ユーザに指定されたカードを配置することである。または、ユーザに指定されたカードを、ユーザによって指定された領域に配置することであってもよい。
また、「領域へのカードの配置を制限する」とは、カードを領域に配置することを禁止することである。なお、原則として、カードを領域に配置することを禁止し、所定の条件が満たされる場合に限って、カードを当該領域に配置することを許容してもよい。
また、第3配置制御部160は、第1ユーザの第2種カードが第1共用領域と第2共用領域との一方に配置された場合に、第1共用領域と第2共用領域との他方への第1ユーザの第2種カードの配置を制限する。
ここで、「第1ユーザの第2種カードが第1共用領域と第2共用領域との一方に配置された場合に、第1共用領域と第2共用領域との他方への第1ユーザの第2種カードの配置を制限する」とは、第1ユーザの第2種カードが第1共用領域(又は第2共用領域)に配置された場合に、第1ユーザの第2種カードを第2共用領域(又は第1共用領域)に配置することを禁止し、第2ユーザの第2種カードを第2共用領域(又は第1共用領域)に配置することを許容することである。なお、第1ユーザの第2種カードが第1共用領域(又は第2共用領域)に配置された場合に、原則として、第1ユーザの第2種カードを第2共用領域(又は第1共用領域)に配置することを禁止し、所定の条件が満足された場合に限って、上記禁止を解除して、第1ユーザの第2種カードを第2共用領域(又は第1共用領域)に配置することも許容してもよい。
同様に、第3配置制御部160は、第2ユーザの第2種カードが第1共用領域と第2共用領域との一方に配置された場合に、第1共用領域と第2共用領域との他方への第2ユーザの第2種カードの配置を制限する。
ここで、「第2ユーザの第2種カードが第1共用領域と第2共用領域との一方に配置された場合に、第1共用領域と第2共用領域との他方への第2ユーザの第2種カードの配置を制限する」とは、第2ユーザの第2種カードが第1共用領域(又は第2共用領域)に配置された場合に、第2ユーザの第2種カードを第2共用領域(又は第1共用領域)に配置することを禁止し、第1ユーザの第2種カードを第2共用領域(又は第1共用領域)に配置することを許容することである。なお、第2ユーザの第2種カードが第1共用領域(又は第2共用領域)に配置された場合に、原則として、第2ユーザの第2種カードを第2共用領域(又は第1共用領域)に配置することを禁止し、所定の条件が満足された場合に限って、上記禁止を解除して、第2ユーザの第2種カードを第2共用領域(又は第1共用領域)に配置することも許容してもよい。
先述のカードゲームの例では、第1配置制御部140は、第1ユーザの手札C1内のモンスターカード(第1種カードの一例)をメインモンスターゾーンZ2A〜Z2E(第1ユーザ領域の一例)に配置することを受け付ける。また、第1配置制御部140は、エクストラデッキゾーンZ7A上にあるエクストラモンスターカード(第2種カードの一例)をメインモンスターゾーンZ2A〜Z2E(第1ユーザ領域の一例)に配置することを制限する。
第2配置制御部150は、第2ユーザの手札C2内のモンスターカード(第1種カードの一例)をメインモンスターゾーンZ2F〜Z2J(第2ユーザ領域の一例)に配置することを受け付ける。また、第2配置制御部150は、エクストラデッキゾーンZ7B上にあるエクストラモンスターカード(第2種カードの一例)をメインモンスターゾーンZ2F〜Z2J(第2ユーザ領域の一例)に配置することを制限する。
第3配置制御部160は、エクストラデッキゾーンZ7A上にあるエクストラモンスターカード(第2種カードの一例)をエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1B(共用領域の一例)に配置することを受け付ける。また、第3配置制御部160は、エクストラデッキゾーンZ7B上にあるエクストラモンスターカード(第2種カードの一例)をエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1B(共用領域の一例)に配置することを受け付ける。
また、第1ユーザのエクストラモンスターカードがエクストラモンスターゾーンZ1Aに配置された場合、第3配置制御部160は、原則として、第1ユーザのエクストラモンスターカードをエクストラモンスターゾーンZ1Bに配置することを禁止し、所定の条件が満足された場合に限って(図9参照)、第1ユーザのエクストラモンスターカードをエクストラモンスターゾーンZ1Bに配置することを受け付ける。
同様に、第2ユーザのエクストラモンスターカードがエクストラモンスターゾーンZ1Aに配置された場合、第3配置制御部160は、原則として、第2ユーザのエクストラモンスターカードをエクストラモンスターゾーンZ1Bに配置することを禁止し、所定の条件が満足された場合に限って、第2ユーザのエクストラモンスターカードをエクストラモンスターゾーンZ1Bに配置することを受け付ける。
[3−1−4]ゲーム処理実行部170は、第1ユーザ領域、第2ユーザ領域、又は共用領域に配置されたカードに基づいて、ゲーム処理を実行する。
ここで、「ゲーム処理を実行する」とは、カードゲームのゲーム処理を実行することである。例えば、配置されたカードに関連付けられた性能情報が示す性能を発揮させることである。具体的には、例えば、配置されたカードに関連付けられた効果情報が示す効果を発揮させることである。また、配置されたカードに関連付けられた強さ情報(攻撃力又は守備力等)に基づいて、第1ユーザと第2ユーザとの一方から他方への攻撃を実行することであってもよい。ここで、例えば、「第1ユーザから第2ユーザへの攻撃」とは、第2ユーザが配置したカードへの攻撃であってもよいし、第2ユーザ自身への攻撃(第2ユーザ自身又は第2ユーザの分身たるキャラクタのポイントを減少させること)であってもよい。「第2ユーザから第1ユーザへの攻撃」に関しても同様である。
先述のカードゲームの例では、例えば、ゲーム処理実行部170は、第1ユーザからの指示に基づいて、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eの何れかに配置された第1ユーザのモンスターカードからメインモンスターゾーンZ2F〜Z2J等に配置された第2ユーザのモンスターカードへの攻撃処理を実行する。または、ゲーム処理実行部170は、第1ユーザからの指示に基づいて、魔法/罠ゾーンZ3A〜Z3Eの何れかに配置された魔法カード又は罠カードの効果を発揮させる処理を実行する。あるいは、ゲーム処理実行部170は、第1ユーザからの指示に基づいて、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bのいずれかに配置された第1ユーザのエクストラモンスターカードからメインモンスターゾーンZ2F〜Z2J等に配置された第2ユーザのモンスターカードへの攻撃処理を実行する。
また例えば、ゲーム処理実行部170は、第2ユーザからの指示に基づいて、メインモンスターゾーンZ2F〜Z2Jの何れかに配置されたモンスターカードからメインモンスターゾーンZ2A〜Z2E等に配置された第1ユーザのモンスターカードへの攻撃処理を実行する。または、ゲーム処理実行部170は、第2ユーザからの指示に基づいて、魔法・罠ゾーンZ3F〜Z3Jの何れかに配置された魔法カード又は罠カードの効果を発揮させる処理を実行する。あるいは、ゲーム処理実行部170は、第2ユーザからの指示に基づいて、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bのいずれかに配置された第2ユーザのエクストラモンスターカードからメインモンスターゾーンZ2A〜Z2E等に配置された第1ユーザのモンスターカードへの攻撃処理を実行する。
[3−2]次に、第2の構成について説明する。図25は、第2の構成に関する機能ブロックを示す機能ブロック図である。図25に示すように、ゲームシステム1は、第2の構成に関する機能ブロックとして、データ記憶部100、第1領域設定部110A、第2領域設定部120A、第3領域設定部130A、第1配置制御部140A、第2配置制御部150A、第3配置制御部160A、及びゲーム処理実行部170Aを含む。
例えば、データ記憶部100は記憶部12、データベースDB、及び記憶部32のうちの少なくとも一つによって実現され、他の機能ブロックは制御部11及び制御部32のうちの少なくとも一つによって実現される。なお、記憶部12の代わりに(又は記憶部12とともに)、ゲーム端末10からアクセス可能な他の装置の記憶部が用いられてもよい。なお、データ記憶部100に関しては、第1の構成(図19)と同様であるため、ここでは説明を省略する。
[3−2−1]第1領域設定部110Aは、複数の第1領域をゲームフィールド内に設定する。第2領域設定部120Aは、第2領域をゲームフィールド内に設定する。
第1領域設定部110A及び第2領域設定部120Aは、第2領域から見て少なくとも3つの方向にそれぞれ第1領域が位置するようにして、複数の第1領域と第2領域とを設定する。
ここで、「ゲームフィールド」や「カード」に関しては、第1の構成と同様であるため、ここでは説明を省略する。
「第1領域」とは、第1ユーザの第1種カードの配置が可能な領域であり、第1ユーザの第2種カードの配置が制限される領域である。第1ユーザのための専用領域であり、第2ユーザのカードは第1領域に配置されない。第1ユーザのカードを配置するための個々の領域(ゾーン、マス、又はブロック等)が「第1領域」に相当する。先述のカードゲームの例では、第1ユーザデュエルフィールドF1内のメインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eの各々が「第1領域」の一例に相当する。
「第2領域」とは、第1ユーザの第2種カードの配置が可能な領域である。第1ユーザの第1種カードの配置が制限される領域である。「第2領域」は、第1ユーザと第2ユーザとの共用領域であってもよいし、第1ユーザのための専用領域であってもよい。即ち、「第2領域」は、第1ユーザの第2種カードを配置することも可能であり、第2ユーザの第2種カードを配置することも可能な領域であってもよいし、第1ユーザの第2種カードを配置することのみが可能な領域であってもよい。先述のカードゲームの例では、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bの各々が「第2領域」の一例に相当する。
「第2領域から見て少なくとも3つの方向にそれぞれ第1領域が位置するようにして、複数の第1領域と第2領域とを設定する」とは、例えば、複数の第1領域を、第2領域の下側に、第2領域の左下、下、右下にそれぞれ第1領域が位置するようにして設定することである。または、複数の第1領域を、第2領域の上側に、第2領域の左上、上、右上にそれぞれ第1領域が位置するようにして設定することであってもよい。あるいは、複数の第1領域を、第2領域の左側に、第2領域の左上、左、左下にそれぞれ第1領域が位置するようにして設定することであってもよい。または、複数の第1領域を、第2領域の右側に、第2領域の右上、右、右下にそれぞれ第1領域が位置するようにして設定することであってもよい。
先述のカードゲームの例では、図3に示したように、エクストラモンスターゾーンZ1A(第2領域の一例)の左下、下、右下にそれぞれメインモンスターゾーンZ2A,Z2B,Z2C(第1領域の一例)が位置している。同様に、エクストラモンスターゾーンZ1B(第2領域の一例)の左下、下、右下にそれぞれメインモンスターゾーンZ2C,Z2D,Z2E(第1領域の一例)が位置している。
「第1ユーザの第1種カード」とは、第1領域に配置でき、第2領域への配置が制限される第1ユーザのカードである。先述のカードゲームの例では、第1ユーザの手札C1内のモンスターカードが「第1ユーザの第1種カード」の一例に相当する。
「第1ユーザの第2種カード」とは、第2領域に配置でき、第1領域への配置が制限される第1ユーザのカードである。先述のカードゲームの例では、エクストラデッキゾーンZ7A上にある第1ユーザのエクストラモンスターカードが「第2種カード」の一例に相当する。なお先述したように、ペンデュラムモンスターカードを手札C1からメインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eの何れかに配置することによってペンデュラムモンスターが召喚された後、当該ペンデュラムモンスターが破壊された場合、当該ペンデュラムモンスターカードはエクストラデッキゾーンZ7Aに送られて表向きに配置される。この場合、エクストラデッキゾーンZ7Aに配置されたペンデュラムモンスターカードは、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bに配置することができるが、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eや魔法・罠ゾーンZ3A〜Z3Eに配置することはできない。このため、ペンデュラムモンスターカードに関しては、手札C1内にある場合には「第1種カード」の一例に相当し、エクストラデッキゾーンZ7A上にある場合には「第2種カード」の一例に相当することになる。
[3−2−2]第3領域設定部130Aは、複数の第3領域をゲームフィールド内に設定する。また、第3領域設定部130A及び第2領域設定部120Aは、第2領域から見て少なくとも3つの方向にそれぞれ第3領域が位置するようにして、複数の第3領域と第2領域とを設定する。
ここで、「第3領域」とは、第2ユーザの第1種カードの配置が可能な領域であり、第2ユーザの第2種カードの配置が制限される領域である。第2ユーザのための専用領域であり、第1ユーザのカードは第3領域に配置されない。第2ユーザのカードを配置するための個々の領域(ゾーン、マス、又はブロック等)が「第3領域」に相当する。先述のカードゲームの例では、第2ユーザデュエルフィールドF2内のメインモンスターゾーンZ2F〜Z2Jの各々が「第3領域」の一例に相当する。
「第2ユーザの第1種カード」とは、第3領域に配置でき、第2領域への配置が制限される第1ユーザのカードである。先述のカードゲームの例では、第2ユーザの手札C2内のモンスターカードが「第2ユーザの第1種カード」の一例に相当する。
「第2ユーザの第2種カード」とは、第2領域に配置でき、第3領域への配置が制限される第2ユーザのカードである。先述のカードゲームの例では、エクストラデッキゾーンZ7B上にある第2ユーザのエクストラモンスターカードが「第2種カード」の一例に相当する。
なお、「第2領域から見て少なくとも3つの方向にそれぞれ第3領域が位置するようにして、複数の第3領域と第2領域とを設定する」とは、「第2領域から見て少なくとも3つの方向にそれぞれ第1領域が位置するようにして、複数の第1領域と第2領域とを設定する」と同様である。先述のカードゲームの例では、エクストラモンスターゾーンZ1A(第2領域の一例)の左上、上、右上にそれぞれメインモンスターゾーンZ2F,Z2G,Z2H(第3領域の一例)が位置している。同様に、エクストラモンスターゾーンZ1B(第2領域の一例)の左上、上、右上にそれぞれメインモンスターゾーンZ2H,Z2I,Z2J(第3領域の一例)が位置している。
[3−2−3]第1配置制御部140Aは、第1領域への第1ユーザの第1種カードの配置を受け付け、第1領域への第1ユーザの第2種カードの配置を制限する。
第3配置制御部160Aは、第3領域への第2ユーザの第1種カードの配置を受け付け、第3領域への第2ユーザの第2種カードの配置を制限する。
第2配置制御部150Aは、第2領域への第1ユーザの第2種カードの配置を受け付け、第2領域への第1ユーザの第1種カードの配置を制限する。また、第2配置制御部150Aは、第2領域への第2ユーザの第2種カードの配置を受け付け、第2領域への第2ユーザの第1種カードの配置を制限する。
ここで、「領域へのカードの配置を受け付ける」や「領域へのカードの配置を制限する」に関しては、第1の構成と同様であるため、ここでは説明を省略する。
先述のカードゲームの例では、第1配置制御部140Aは、第1ユーザの手札C1内のモンスターカード(第1ユーザの第1種カードの一例)を第1ユーザデュエルフィールドF1内のメインモンスターゾーンZ2A〜Z2E(第1領域の一例)に配置することを受け付ける。
また、第3配置制御部160Aは、第2ユーザの手札C2内のモンスターカード(第2ユーザの第1種カードの一例)を第2ユーザデュエルフィールドF2内のメインモンスターゾーンZ2F〜Z2J(第3領域の一例)に配置することを受け付ける。
また、第2配置制御部150Aは、エクストラデッキゾーンZ7A上にある第1ユーザのエクストラモンスターカード(第1ユーザの第2種カードの一例)、又は、エクストラデッキゾーンZ7B上にある第2ユーザのエクストラモンスターカード(第2ユーザの第2種カードの一例)をエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1B(第2領域の一例)に配置することを受け付ける。
[3−2−4]特に第1配置制御部140は、第1ユーザの第2種カードが第2領域に配置された場合に、複数の第1領域のうちの、当該第2種カードのパラメータに基づいて特定される第1領域を、第1ユーザの第2種カードの配置を受け付ける領域に設定する。
ここで、「第2種カードのパラメータ」とは、第2種カードに関連付けられた情報であって、第2種カードの配置を受け付ける第1領域を特定するための基礎として用いられるものである。例えば、「第2種カードのパラメータ」は、1又は複数の方向を示す方向パラメータを含む。ここで、「方向パラメータ」とは、例えば、8方向(又は4方向)のうちの1又は複数の方向を示す情報である。第2種カードの配置を受け付ける第1領域を特定するための基礎として用いられるパラメータ(方向パラメータ等)は、一部の第2種カードに関連付けられていてもよいし、すべての第2種カードに関連付けられていてもよい。例えば、上記基礎として用いられるパラメータが方向パラメータである場合、第2種カードのうちには、方向パラメータが関連付けられていない第2種カードが存在してもよいし、存在しないようにしてもよい。
「第2種カードのパラメータに基づいて特定される第1領域」とは、例えば、複数の第1領域のうちから、第2種カードが配置された第2領域と、当該第2種カードのパラメータとに基づいて特定される第1領域である。具体的には、例えば、第2種カードが配置された第2領域に隣接する第1領域のうちから当該第2種カードのパラメータに基づいて選択される第1領域である。例えば、複数の第1領域のうちの、第2種カードの方向パラメータが示す方向に対応する第1領域である。ここで、「第2種カードの方向パラメータが示す方向に対応する第1領域」とは、第2種カードが配置された第2領域から見て当該第2種カードの方向パラメータが示す方向に位置している第1領域である。具体的には、例えば、第2種カードが配置された第2領域に隣接する第1領域のうち、当該第2領域から見て当該第2種カードの方向パラメータが示す方向に位置している第1領域である。
「第1ユーザの第2種カードの配置を受け付ける領域として設定する」とは、特定される第1領域への第1ユーザの第2種カードの配置を許容する状態に設定することである。
「第2種カードが第2領域に配置された場合に、当該第2種カードのパラメータに基づいて特定される第1領域を、第1ユーザの第2種カードの配置を受け付ける領域として設定する」とは、例えば、第2種カードが第2領域に配置されている第1ユーザのターンにおいて、当該第2種カードのパラメータに基づいて特定される第1領域に第1ユーザの第2種カードを配置することを許容することである。または、第2種カードの第2領域への配置が行われた第1ユーザのターンに限って、当該第2種カードのパラメータに基づいて特定される第1領域に第1ユーザの第2種カードを配置することを許容することであってもよい。あるいは、第2種カードの第2領域への配置が行われた第1ユーザのターンにおいては、当該第2種カードのパラメータに基づいて特定される第1領域にユーザの第2種カードを配置することを許容せずに制限し、以降の第1ユーザのターンにおいて、上記第1領域に第1ユーザの第2種カードを配置することを許容することであってもよい。なお、第2領域に配置された第2種カードが攻撃等によって取り除かれたら、当該第2種カードのパラメータに基づいて特定される第1領域への第1ユーザの第2種カードの配置を受け付けずに制限するようにしてもよい。
さらに、第1配置制御部140Aは、第1ユーザの第2種カードが第1領域に配置された場合に、複数の第1領域のうちの、当該第2種カードのパラメータに基づいて特定される第1領域を、第1ユーザの第2種カードの配置を受け付ける領域として設定する。
ここで、「第2種カードのパラメータに基づいて特定される第1領域」とは、例えば、複数の第1領域のうちから、第2種カードが配置された第1領域と、当該第2種カードのパラメータとに基づいて特定される第1領域である。具体的には、例えば、第2種カードが配置された第1領域に隣接する他の第1領域のうちから当該第2種カードのパラメータに基づいて選択される第1領域である。例えば、複数の第1領域のうちの、第2種カードの方向パラメータが示す方向に対応する第1領域である。ここで、「第2種カードの方向パラメータが示す方向に対応する第1領域」とは、第2種カードが配置された第1領域から見て当該第2種カードの方向パラメータが示す方向に位置している他の第1領域である。具体的には、例えば、第2種カードが配置された第1領域に隣接する他の第1領域のうち、第2種カードが配置された第1領域から見て当該第2種カードの方向パラメータが示す方向に位置している他の第1領域である。
「第1ユーザの第2種カードが第1領域に配置された場合に、複数の第1領域のうちの、当該方2種カードのパラメータに基づいて特定される第1領域を、第1ユーザの第2種カードの配置を受け付ける領域として設定する」とは、例えば、第1ユーザの第2種カードが第1領域に配置されている第1ユーザのターンにおいて、当該第2種カードのパラメータに基づいて特定される他の第1領域に第1ユーザの第2種カードを配置することを許容することである。または、第1ユーザの第2種カードの第1領域への配置が行われた第1ユーザのターンに限って、当該第2種カードのパラメータに基づいて特定される他の第1領域に第1ユーザの第2種カードを配置することを許容することであってもよい。あるいは、第1ユーザの第2種カードの第1領域への配置が行われた第1ユーザのターンにおいては、当該第2種カードのパラメータに基づいて特定される他の第1領域に第1ユーザの第2種カードを配置することを許容せずに制限し、以降の第1ユーザのターンにおいて、上記特定される他の第1領域に第1ユーザの第2種カードを配置することを許容することであってもよい。また、第1領域に配置された第1ユーザの第2種カードが攻撃等によって取り除かれたら、上記特定される他の第1領域への第1ユーザの第2種カードの配置を受け付けずに制限するようにしてもよい。
先述のカードゲームの例では、エクストラモンスターカードの一種である第1ユーザのリンクモンスターカード(第2種カードの一例)がエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1B(第2領域の一例)に配置された場合に、第1配置制御部140Aは、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2E(複数の第1領域の一例)のうちの、当該リンクモンスターカードのリンクマーカM31が指し示す方向にあるメインモンスターゾーンを、第1ユーザのエクストラモンスターカードを配置することが可能なゾーンに設定する。さらに、第1ユーザのエクストラモンスターカードを配置することを可能になったメインモンスターゾーンに第1ユーザのリンクモンスターカードが配置された場合、第1配置制御部140Aは、当該リンクモンスターカードのリンクマーカM31が指し示す方向にあるメインモンスターゾーンも、第1ユーザのエクストラモンスターカードを配置することが可能なゾーンに設定する。
例えば、図6に示したリンクモンスターカード(デコード・トーカー)のリンクマーカM31は左下、右下、上方向を指し示している。第1ユーザによってこのリンクモンスターカードがエクストラモンスターゾーンZ1Aに配置された場合、エクストラモンスターゾーンZ1Aの左下、右下にあるメインモンスターゾーンZ2A,Z2Cに第1ユーザのエクストラモンスターカードを配置することが可能になる。また、この状態で、第1ユーザによって図7に示したリンクモンスターカード(ハニーボット)がメインモンスターゾーンZ2Cに配置された場合、このリンクモンスターカードのリンクマーカM31は左、右方向を指し示しているため、メインモンスターゾーンZ2Cの左、右にあるメインモンスターゾーンZ2B,Z2Dにも第1ユーザのエクストラモンスターカードを配置することが可能になる。
なお、ここで説明した第1配置制御部140Aと同様の機能を第3配置制御部160Aも有するようにしてもよい。例えば、第2ユーザのリンクモンスターカード(第2種カードの一例)がエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1B(第2領域の一例)に配置された場合に、第3配置制御部160Aは、メインモンスターゾーンZ2F〜Z2J(複数の第3領域の一例)のうちの、当該リンクモンスターカードのリンクマーカM31が指し示す方向にあるメインモンスターゾーンを、第2ユーザのエクストラモンスターカードを配置することが可能なゾーンに設定してもよい。さらに、第2ユーザのエクストラモンスターカードを配置することを可能になったメインモンスターゾーンに第2ユーザのリンクモンスターカードが配置された場合、第3配置制御部160Aは、当該リンクモンスターカードのリンクマーカM31が指し示す方向にあるメインモンスターゾーンを、第2ユーザのエクストラモンスターカードを配置することが可能なゾーンに設定してもよい。
[3−2−5]また、第3配置制御部160Aは、第1ユーザの第2種カードが第2領域に配置された場合に、複数の第3領域のうちの、当該第2種カードのパラメータに基づいて特定される第3領域を、第2ユーザの第2種カードの配置を受け付ける領域として設定するようにしてもよい。
ここで、「第2種カードのパラメータに基づいて特定される第3領域」とは、例えば、複数の第3領域のうちから、第2種カードが配置された第2領域と、当該第2種カードのパラメータとに基づいて特定される第3領域である。具体的には、例えば、第2種カードが配置された第2領域に隣接する第3領域のうちから当該第2種カードのパラメータに基づいて選択される第3領域である。例えば、複数の第3領域のうちの、第2種カードの方向パラメータが示す方向に対応する第3領域である。ここで、「第2種カードの方向パラメータが示す方向に対応する第3領域」とは、第2種カードが配置された第2領域から見て当該第2種カードの方向パラメータが示す方向に位置している第3領域である。具体的には、例えば、第2種カードが配置された第2領域に隣接する第3領域のうち、第2種カードが配置された第2領域から見て当該第2種カードの方向パラメータが示す方向に位置している第3領域である。
「第1ユーザの第2種カードが第2領域に配置された場合に、複数の第3領域のうちの、当該第2種カードのパラメータに基づいて特定される第3領域を、第2ユーザの第2種カードの配置を受け付ける領域として設定する」とは、例えば、第1ユーザの第2種カードが第2領域に配置されている第2ユーザのターンにおいて、当該第2種カードのパラメータに基づいて特定される第3領域に第2ユーザの第2種カードを配置することを許容することである。または、第1ユーザの第2種カードの第2領域への配置が行われた第1ユーザのターンの直後の第2ユーザのターンに限って、当該第2種カードのパラメータに基づいて特定される第3領域に第2ユーザの第2種カードを配置することを許容することであってもよい。また、第2領域に配置された第1ユーザの第2種カードが攻撃等によって取り除かれたら、上記第3領域への第2ユーザの第2種カードの配置を受け付けずに制限するようにしてもよい。
先述のカードゲームの例では、第1ユーザのリンクモンスターカード(第2種カードの一例)がエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1B(第2領域の一例)に配置された場合に、第3配置制御部160Aは、メインモンスターゾーンZ2F〜Z2J(複数の第3領域の一例)のうちの、当該リンクモンスターカードのリンクマーカM31が指し示す方向にあるメインモンスターゾーンを、第2ユーザのエクストラモンスターカードを配置することが可能なゾーンに設定する。
例えば、図6に示したリンクモンスターカード(デコード・トーカー)のリンクマーカM31は左下、右下、上方向を指し示している。第1ユーザによってこのリンクモンスターカードがエクストラモンスターゾーンZ1Aに配置された場合、エクストラモンスターゾーンZ1Aの上にあるメインモンスターゾーンZ2Gに第2ユーザのエクストラモンスターカードを配置することが可能になる。また、この状態で、第2ユーザによって図7に示したリンクモンスターカード(ハニーボット)がメインモンスターゾーンZ2Gに配置された場合、このリンクモンスターカードのリンクマーカM31は左、右方向を指し示しているため、メインモンスターゾーンZ2Gの左、右にあるメインモンスターゾーンZ2F,Z2Hにも第2ユーザのエクストラモンスターカードを配置することが可能になる。
なお、ここで説明した第3配置制御部160Aと同様の機能を第1配置制御部140Aも有するようにしてもよい。例えば、第2ユーザのリンクモンスターカード(第2種カードの一例)がエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1B(第2領域の一例)に配置された場合に、第1配置制御部140Aは、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2E(複数の第1領域の一例)のうちの、当該リンクモンスターカードのリンクマーカM31が指し示す方向にあるメインモンスターゾーンを、第1ユーザのエクストラモンスターカードを配置することが可能なゾーンに設定してもよい。
[3−2−6]第2領域設定部120Aは、第2領域として、第1共用領域及び第2共用領域を設定するようにしてもよい。また、第2配置制御部150Aは、第1共用領域又は第2共用領域への第1ユーザ又は第2ユーザの第2種カードの配置を受け付けるようにしてもよい。そして、第1ユーザの第2種カードが第1共用領域に配置されている場合に、第2配置制御部150Aは、第2共用領域への第1ユーザの第2種カードの配置を制限するようにしてもよい。
また、第1ユーザの第2種カードが第1共用領域に配置されている場合であっても、第1ユーザの第2種カードが第1領域に配置され、かつ、当該第2種カードのパラメータに基づいて特定される領域に第2共用領域が相当している場合には、第2配置制御部150Aは、第2共用領域を、第1ユーザの第2種カードの配置を受け付ける領域として設定するようにしてもよい。
ここで、「共用領域」とは、第1ユーザと第2ユーザとによって共用される領域であり、第1ユーザの第2種カードを配置することも可能であり、第2ユーザの第2種カードを配置することも可能な領域である。先述のカードゲームの例では、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bの各々が「共用領域」の一例に相当する。例えば、エクストラモンスターゾーンZ1Aが「第1共用領域」の一例に相当し、エクストラモンスターゾーンZ1Bが「第2共用領域」の一例に相当する。
「第1ユーザの第2種カードが第1領域に配置され、かつ、当該第2種カードのパラメータに基づいて特定される領域に第2共用領域が対応している場合」とは、第1ユーザの第2種カードが第1領域に配置され、かつ、当該第2種カードの方向パラメータが示す方向に第2共用領域が対応している場合である。「第2種カードの方向パラメータが示す方向に第2共用領域が対応している場合」とは、例えば、第1ユーザの第2種カードが配置された第1領域から見て当該第2種カードの方向パラメータが示す方向に第2共用領域が位置している場合である。具体的には、例えば、第1ユーザの第2種カードが配置された第1領域に第2共用領域が隣接しており、当該第1領域から見て当該第2種カードの方向パラメータが示す方向に第2共用領域が位置している場合である。
「第1ユーザの第2種カードの配置を受け付ける領域として設定する」とは、第1ユーザの第2種カードを第2共用領域に配置することを許容することである。なお、第1ユーザの第2種カードが第1領域に配置されている第1ユーザのターンにおいて、第1ユーザの第2種カードを第2共用領域に配置することを許容してもよいし、第1ユーザの第2種カードの第1領域への配置が行われた第1ユーザのターンに限って、第1ユーザの第2種カードを第2共用領域に配置することを許容してもよい。または、第1ユーザの第2種カードの第1領域への配置が行われた第1ユーザのターンにおいては、第2共用領域への第1ユーザの第2種カードの配置を受け付けず、以降の第1ユーザのターンにおいて、第1ユーザの第2種カードを第2共用領域に配置することを許容してもよい。また、第1領域に配置された第1ユーザの第2種カードが攻撃等によって取り除かれた場合には、第2共用領域への第1ユーザの第2種カードの配置を受け付けず制限してもよい。
先述のカードゲームの例では、例えば、エクストラモンスターカードの一種である第1ユーザのリンクモンスターカード(第2種カードの一例)がエクストラモンスターゾーンZ1A(第1共用領域の一例)に配置された場合に、第2配置制御部150Aは、原則として、第1ユーザのエクストラモンスターカードをエクストラモンスターゾーンZ1B(第2共用領域の一例)に配置することを禁止する。
ただし、図9に示した例のようなエクストラリンクが完成する場合(即ち、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2Fのうちの少なくとも一つを介してエクストラモンスターゾーンZ1AからエクストラモンスターゾーンZ1Bまで至る経路上に配置された第1ユーザのリンクモンスターカードのすべてについて、隣接するリンクモンスターカード同士のリンクマーカM31が互いを指し示し合っている場合)に、第2配置制御部150Aは、例外的に、第1ユーザのエクストラモンスターカードをエクストラモンスターゾーンZ1Bにも配置することを許容する。
[3−2−7]ゲーム処理実行部170Aは、第1領域又は第2領域に配置されたカードに基づいて、ゲーム処理を実行する。なお、「ゲーム処理を実行する」に関しては、第1の構成と同様であるため、ここでは説明を省略する。
先述のカードゲームの例では、ゲーム処理実行部170Aは、第1ユーザからの指示に基づいて、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eのいずれかに配置された第1ユーザのモンスターカードからメインモンスターゾーンZ2F〜Z2J等に配置された第2ユーザのモンスターカードへの攻撃処理を実行する。または、ゲーム処理実行部170Aは、第1ユーザからの指示に基づいて、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bのいずれかに配置された第1ユーザのエクストラモンスターカードからメインモンスターゾーンZ2F〜Z2J等に配置された第2ユーザのモンスターカードへの攻撃処理を実行する。
また例えば、ゲーム処理実行部170Aは、第2ユーザからの指示に基づいて、メインモンスターゾーンZ2F〜Z2Jのいずれかに配置されたモンスターカードからメインモンスターゾーンZ2A〜Z2E等に配置された第1ユーザのモンスターカードへの攻撃処理を実行する。または、ゲーム処理実行部170Aは、第2ユーザからの指示に基づいて、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bのいずれかに配置された第2ユーザのエクストラモンスターカードからメインモンスターゾーンZ2A〜Z2E等に配置された第1ユーザのモンスターカードへの攻撃処理を実行する。
[3−3]次に、第3の構成について説明する。図26は、第3の構成に関する機能ブロックを示す機能ブロック図である。図26に示すように、ゲームシステム1は、第3の構成に関する機能ブロックとして、データ記憶部100、領域設定部110B、第1配置制御部140B、第2配置制御部150B、第3配置制御部160B、及びゲーム処理実行部170Bを含む。
例えば、データ記憶部100は記憶部12、データベースDB、及び記憶部32のうちの少なくとも一つによって実現され、他の機能ブロックは制御部11及び制御部32のうちの少なくとも一つによって実現される。なお、記憶部12の代わりに(又は記憶部12とともに)、ゲーム端末10からアクセス可能な他の装置の記憶部が用いられてもよい。なお、データ記憶部100に関しては、第1の構成(図19)と同様であるため、ここでは説明を省略する。
[3−3−1]領域設定部110Bは、第1領域と第2領域とをゲームフィールド内に設定する。例えば、領域設定部110Bは、所定方向に並ぶ複数の第2領域をゲームフィールド内に設定する。
第1配置制御部140Bは、第1領域へのユーザの第1種カードの配置を受け付け、第1領域へのユーザの第2種カードの配置を制限する。一方、第2配置制御部150Bは、第2領域へのユーザの第2種カードの配置を受け付け、第2領域へのユーザの第1種カードの配置を制限する。
ここで、「ゲームフィールド」、「カード」、「領域へのカードの配置を受け付ける」、及び「領域へのカードの配置を制限する」に関しては、第1の構成と同様であるため、ここでは説明を省略する。
「第1領域」とは、主にユーザの第1種カードを配置するための領域であり、ユーザの第2種カードの配置が制限される領域である。ユーザの第1種カードを配置するための個々の領域(ゾーン、マス、又はブロック等)が「第1領域」に相当する。先述のカードゲームの例では、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eの各々が「第1領域」の一例に相当する。
「第2領域」とは、主にユーザの第2種カードを配置するための領域であり、ユーザの第1種カードの配置が制限される領域である。ユーザの第2種カードを配置するための個々の領域(ゾーン、マス、又はブロック等)が「第2領域」に相当する。先述のカードゲームの例では、魔法・罠ゾーンZ3A〜Z3Eの各々が「第2領域」の一例に相当する。
「第1種カード」とは、特定の種類のカードである。例えば、「第1種カード」とは、第1領域に配置することが可能であって、第2領域への配置が制限される種類のカードである。先述のカードゲームの例では、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eに配置可能な種類のカード、即ちエクストラモンスターカード以外のモンスターカードが「第1種カード」の一例に相当する。
「第2種カード」とは、特定の種類のカードであって、第1種カードとは異なる種類のカードである。例えば、「第2種カード」とは、第2領域に配置することが可能であって、第1領域への配置が制限される種類のカードである。先述のカードゲームの例では、魔法・罠ゾーンZ3A〜Z3Eに配置可能な種類のカード、即ち魔法カード又は罠カードが「第2種カード」の一例に相当する。
ここで、「所定方向」とは、例えば、横方向又は縦方向である。「所定方向に並ぶ複数の第2領域を設定する」とは、所定方向に伸びる直線上に並ぶようにして複数の第2領域を設定することである。
先述のカードゲームの例では、第1配置制御部140Bは、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2E(第1領域の一例)へのエクストラモンスターカード以外の第1ユーザのモンスターカード(第1種カードの一例)の配置を受け付け、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eへの第1ユーザの魔法カード又は罠カード(第2種カードの一例)の配置を制限する。また、第2配置制御部150Bは、魔法・罠ゾーンZ3A〜Z3E(第2領域の一例)への第1ユーザの魔法カード又は罠カード(第2種カードの一例)の配置を受け付け、魔法・罠ゾーンZ3A〜Z3E(第2領域の一例)へのエクストラモンスターカード以外の第1ユーザのモンスターカード(第1種カードの一例)の配置を制限する。
[3−3−2]第3配置制御部160Bは、第1領域又は第2領域へのユーザの第3種カードの配置を受け付ける。例えば、第3配置制御部160Bは、所定方向に並ぶ複数の第2領域複数の第2領域のうちの、両端の2つの第2領域への第3種カードの配置を受け付け、他の第2領域への第3種カードの配置を制限する。
ここで、「第3種カード」とは、特定の種類のカードであって、第1種カード及び第2種カードの各々とは異なる種類のカードである。例えば、第1種カード及び第2種カードの両方の性質を有し、第1種カードとして使用することもでき、第2種カードとして使用することもできるカードである。例えば、「第3種カード」には第1性能に関する第1性能情報と第2性能に関する第2性能情報とが関連付けられる。「性能」とは、例えば、カードの有する強さ(レベル、攻撃力、守備力等)、又はカードの有する効果である。「第1性能」とは、第3種カードが第1領域に配置する場合の性能である。言い換えれば、「第1性能」とは、第3種カードが第1種カードとして使用される場合の性能である。即ち、「第1性能」とは、第1種カードとしての性能である。「第2性能」とは、第3種カードが第2領域に配置する場合の性能である。言い換えれば、「第2性能」とは、第3種カードが第2種カードとして使用される場合の性能である。即ち、「第2性能」とは、第2種カードとしての性能である。
先述のカードゲームの例では、第1ユーザの手札C1内にあるペンデュラムモンスターカードが「第3種カード」の一例に相当する。なお先述したように、ペンデュラムモンスターカードを手札C1からメインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eの何れかに配置することによってペンデュラムモンスターが召喚された後、当該ペンデュラムモンスターが破壊された場合、当該ペンデュラムモンスターカードはエクストラデッキゾーンZ7Aに送られて表向きに配置される。この場合、エクストラデッキゾーンZ7Aに配置されたペンデュラムモンスターカードは、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bに配置することができるが、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eや魔法・罠ゾーンZ3A〜Z3Eに配置することはできないため、ここでの「第1種カード」、「第2種カード」、及び「第3種カード」のいずれにも該当しなくなる。また先述したように、ペンデュラムモンスターカードは、モンスターカードとしての性能(攻撃力及び守備力)と、ペンデュラム召喚を発動する魔法カードとしての性能との両方を有しており、モンスターカードとしての性能が「第1性能」の一例に相当し、ペンデュラム召喚を発動する魔法カードとしての性能が「第2性能」の一例に相当する。
「両端の2つの第2領域」とは、例えば、横方向に並ぶようにして複数の第2領域が設定されている場合であれば、左端と右端の第2領域である。また例えば、縦方向に並ぶようにして複数の第2領域が設定されている場合であれば、上端と下端の第2領域である。先述のカードゲームの例では、魔法・罠ゾーンZ3A,Z3E(ペンデュラムゾーン)が「両端の2つの第2領域」の一例に相当する。
先述のカードゲームの例では、第3配置制御部160Bは、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2E(第1領域の一例)への第1ユーザのペンデュラムモンスターカードの配置を受け付ける。また第3配置制御部160Bは、魔法・罠ゾーンZ3A,Z3E(第2領域の一例)への第1ユーザのペンデュラムモンスターカードの配置を受け付ける。
[3−3−3]ゲーム処理実行部170Bは、第1領域又は第2領域に配置されたカードに基づいて、ゲーム処理を実行する。例えば、ゲーム処理実行部170Bは、第3種カードが第1領域に配置されている場合に、当該第3種カードに関連付けられた第1性能情報に基づいて、ゲーム処理を実行する。また、ゲーム処理実行部170Bは、第3種カードが第2領域に配置されている場合に、当該第3種カードに関連付けられた第2性能情報に基づいて、ゲーム処理を実行する。
ここで、「第3種カードに関連付けられた第1性能情報に基づいてゲーム処理を実行する」とは、例えば、第3種カードが有する第1性能(攻撃力又は守備力等)に基づいて、第1ユーザから第2ユーザへの攻撃を実行したり、第2ユーザから第1ユーザへの攻撃を実行したりすることや、第3種カードが有する第1性能(効果等)を発揮させること等である。
「第3種カードに関連付けられた第2性能情報に基づいてゲーム処理を実行する」とは、例えば、第3種カードが有する第2性能(効果等)を発揮させることである。第3種カードが有する第2性能(攻撃力又は守備力等)に基づいて、第1ユーザから第2ユーザへの攻撃を実行したり、第2ユーザから第1ユーザへの攻撃を実行したりすることであってもよい。
なお、第1配置制御部140Bは、2つの第2領域に第3種カードが配置された場合に、当該2つの第2領域に配置された第3種カードの組み合わせに基づいて、複数の第1領域への複数の第1種カード又は第3種カードの配置を一度に受け付ける。
ここで、「第3種カードの組み合わせに基づいて、複数の第1領域への複数の前記第1種カード又は第3種カードの配置を一度に受け付ける」とは、第3種カードの組み合わせが特定の組み合わせである場合に、複数の第1領域への複数の第1種カード又は第3種カードの配置を受け付けることである。一度に配置可能な第1カード又は第3種カードの数を第3種カードの組み合わせに対応する数値に設定することであってもよい。ここで、「複数の第1種カード又は第3種カード」とは、「複数の第1種カード」であってもよいし、「複数の第3種カード」であってもよいし、「1又は複数の第1種カードと1又は複数の第3種カード」であってもよい。
先述のカードゲームの例では、第1ユーザのペンデュラムモンスターカード(第3種カードの一例)がメインモンスターゾーンZ2A〜Z2E(第1領域の一例)のいずれかに配置されている場合に、ゲーム処理実行部170Bは、第1ユーザからの指示に応じて、当該ペンデュラムモンスターカードの攻撃力(第1性能情報の一例)に基づいて、当該ペンデュラムモンスターカードからメインモンスターゾーンZ2F〜Z2J等に配置された第2ユーザのモンスターカードへの攻撃処理を実行する。
一方、第1ユーザのペンデュラムモンスターカードが魔法・罠ゾーンZ3A,Z3E(第2領域の一例)の両方に配置されている場合に、ゲーム処理実行部170Bは、第1ユーザからの指示に応じて、当該ペンデュラムモンスターカードのペンデュラムスケール(第2性能情報の一例)に基づき、ペンデュラム召喚を発動させる。この場合、第1配置制御部140Bは、魔法・罠ゾーンZ3A,Z3Eの両方に配置されたペンデュラムモンスターカードが示すペンデュラムスケールの間のレベルのモンスターカードを1ターンに1度、好きなだけ第1ユーザの手札C1又はエクストラデッキゾーンZ7AからメインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eに配置することを受け付ける。
[4.処理]次に、ゲームシステム1で実行される処理について説明する。
[4−1]図27は、カードゲームの対戦を開始する際に実行される処理の概要の一例について示すフロー図である。図27では、対戦するユーザの組み合わせとして、第1ゲーム端末10−1を使用する第1ユーザと、第2ゲーム端末10−2を使用する第2ユーザとが決定された場合を想定している。
図27に示すように、まず、サーバ30の制御部31は初期設定処理を実行する(S300)。例えば、制御部31はデュエルフィールドFの各ゾーンを設定する。具体的には、制御部31は、メインデッキゾーンZ5A,Z5B及びエクストラデッキゾーンZ7A,Z7B以外のゾーンを、カードが配置されてない状態に設定する。また、制御部31は第1ユーザのデッキデータD104を参照し、第1ユーザのデッキをシャッフルすることによって、第1ユーザのメインデッキゾーンZ5Aに配置する第1ユーザの山札を生成する。さらに、制御部31は第1ユーザのエクストラデッキデータD105を参照し、第1ユーザのエクストラデッキゾーンZ7Aに配置する第1ユーザのエクストラデッキを生成する。同様に、制御部31は第2ユーザのデッキデータD104を参照し、第2ユーザのデッキをシャッフルすることによって、第2ユーザのメインデッキゾーンZ5Bに配置する第2ユーザの山札を生成する。さらに、制御部31は第2ユーザのエクストラデッキデータD105を参照し、第2ユーザのエクストラデッキゾーンZ7Bに配置する第2ユーザのエクストラデッキを生成する。また、制御部31は第1ユーザ及び第2ユーザのライフポイントを初期値に設定したり、第1ユーザ及び第2ユーザの何れのターンから開始するかを決定したりする。ステップS300では、以上のような処理が実行されることによってゲーム状況データが初期設定される。
ステップS300の実行後、制御部31は、通信部33を介して、カードゲームの対戦開始指示を第1ゲーム端末10−1及び第2ゲーム端末10−2に送信する(S302)。なお、制御部31は、対戦開始指示とともに、ゲーム画像G1等の各種画像を表示部15に表示するために必要なデータを第1ゲーム端末10−1及び第2ゲーム端末10−2の各々に送信する。例えば、ゲーム状況データや、第1ユーザ及び第2ユーザのデッキやエクストラデッキに含まれる各カードのデータ(シリアルナンバー、カードナンバー、カード名、画像等)が送信される。
第1ゲーム端末10−1及び第2ゲーム端末10−2は通信部13を介して対戦開始指示を受信し(S100,S110)、それぞれの制御部11はゲーム画像G1を表示部15に表示する(S102,S112)。そして、カードゲームの対戦が開始される。
[4−2]図28は、対戦中にカード配置指示操作又は攻撃指示操作がユーザによって行われた際に実行される処理の概要の一例について示すフロー図である。図28では、第1ユーザによってカード配置指示操作又は攻撃指示操作が行われた場合を想定している。第2ユーザによってカード配置指示操作又は攻撃指示操作が行われた場合にも同様の処理が実行される。
図28に示すように、対戦中にカード配置指示操作又は攻撃指示操作が第1ユーザによって行われた場合、まず、第1ゲーム端末10−1の制御部11は通信部13を介して操作データをサーバ30に送信し(S120)、サーバ30は通信部33を介して操作データを受信する(S310)。そして、サーバ30の制御部31は操作データに基づいてゲーム状況データを更新する(S312)。
カード配置指示操作を示す操作データが受信された場合、まず、制御部31は、第1ユーザによって指定された配置対象カードを第1ユーザによって指定された配置先ゾーンに配置できるか否かを判定する。
例えば、配置対象カードが手札C1内の通常モンスターカードである場合、制御部31は、配置先ゾーンがメインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eのうちのいずれかであるか否か、配置先ゾーンが空いているか否かや、配置対象カードの召喚条件が満足されているか否かを判定する。なお、配置対象カードに召喚条件が特に設定されていない場合には、制御部31は配置対象カードの召喚条件が満足されているとみなす。配置先ゾーンがメインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eのうちのいずれかであって、配置先ゾーンが空いており(即ち、配置先ゾーンに他のカードが配置されておらず)、かつ、配置対象カードの召喚条件が満足されている場合に、制御部31は配置対象カードを配置先ゾーンに配置できると判定する。
また例えば、配置対象カードが手札C1内の魔法カード又は罠カードである場合、制御部31は、配置先ゾーンが魔法・罠ゾーンZ3A〜Z3Eのうちのいずれかであるか否かや、配置先ゾーンが空いているか否かを判定する。配置先ゾーンが魔法・罠ゾーンZ3A〜Z3Eのうちのいずれかであって、かつ、配置先ゾーンが空いている場合に、制御部31は配置対象カードを配置先ゾーンに配置できると判定する。
また例えば、配置対象カードがペンデュラムモンスターカードである場合、制御部31は、配置先ゾーンがメインモンスターゾーンZ2A〜Z2E又は魔法・罠ゾーンZ3A,Z3Eのうちのいずれかであるか否か、配置先ゾーンが空いているか否かや、配置対象カードの召喚条件が満足されているか否かを判定する。配置先ゾーンがメインモンスターゾーンZ2A〜Z2E又は魔法・罠ゾーンZ3A,Z3Eのうちのいずれかであって、配置先ゾーンが空いており、かつ、配置対象カードの召喚条件が満足されている場合に、制御部31は配置対象カードを配置先ゾーンに配置できると判定する。
また例えば、配置対象カードが第1ユーザのエクストラデッキゾーンZ7A上のエクストラモンスターカードである場合、制御部31は図29に示すような処理を実行する。
即ち、まず、制御部31は配置先ゾーンが空いているか否かを判定する(S320)。配置先ゾーンが空いていない場合(他のカードがすでに配置先ゾーンに配置されている場合)、制御部31は配置対象カードを配置先ゾーンに配置できないと判定する(S334)。ただし、エクストラモンスターカードがエクシーズモンスターカードである場合には、配置先ゾーンが空いていなくても、制御部31は、例外的に、配置対象カードを配置先ゾーンに配置できないとは判定せずに、後述のステップS322を実行する。
一方、配置先ゾーンが空いている場合、制御部31は、配置対象カードの召喚条件が満足されているか否かを判定する(S322)。なお、配置対象カードに召喚条件が特に設定されていない場合には制御部31は配置対象カードの召喚条件が満足されているとみなす。配置対象カードの召喚条件が満足されていない場合、制御部31は配置対象カードを配置先ゾーンに配置できないと判定する(S334)。
一方、配置対象カードの召喚条件が満足されている場合、制御部31は、配置先ゾーンがエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bのうちの一方であるか否かを判定する(S324)。配置先ゾーンがエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bのうちの一方である場合、制御部31は、第1ユーザのカードがエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bのうちの他方にすでに配置されているか否かを判定する(S326)。第1ユーザのカードがエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bのうちの他方に配置されていない場合、制御部31は配置対象カードを配置先ゾーンに配置できると判定する(S332)。
一方、第1ユーザのカードがエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bのうちの他方に配置されている場合、制御部31は、図9に示した例のようにエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1B間がエクストラリンクで繋がるか否かを判定する(S328)。エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1B間がエクストラリンクで繋がる場合、制御部31は配置対象カードを配置先ゾーンに配置できると判定する(S332)。一方、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1B間がエクストラリンクで繋がらない場合、制御部31は配置対象カードを配置先ゾーンに配置できないと判定する(S334)。
ステップS324において、配置先のゾーンがエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bのうちの一方でないと判定された場合、制御部31は、配置先ゾーンが、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eのうちの、すでに配置されたリンクモンスターカードのリンクマーカM31が指し示すメインモンスターゾーンであるか否かを判定する(S330)。配置先ゾーンが上記のようなメインモンスターゾーンである場合、制御部31は配置対象カードを配置先ゾーンに配置できると判定する(S332)。一方、配置先ゾーンが上記のようなメインモンスターゾーンではない場合、制御部31は配置対象カードを配置先ゾーンに配置できないと判定する(S334)。
配置対象カードを配置先ゾーンに配置することが可能である場合、制御部31は、配置対象カードが配置先ゾーンに配置された状態になるように、ゲーム状況データを更新する。なお、配置対象カードを配置先ゾーンに配置するのと引き替えにして、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2E等に配置されたカードを取り除いて墓地Z4A等に移す必要がある場合(即ち、リリースの必要がある場合)、制御部31はゲーム状況データを更新して、当該カードが取り除かれて墓地Z4A等に移された状態とする。一方、配置対象カードを配置先ゾーンに配置することが可能でない場合、制御部31はゲーム状況データを更新せずに(配置対象カードを配置先ゾーンに配置せずに)、その旨を第1ユーザ端末10−1に通知する。
なお、魔法・罠ゾーンZ3A,Z3Eの両方にペンデュラムモンスターカードが配置されている状態において、ペンデュラム召喚を指示する操作を示す操作データが受信された場合、制御部31は、当該操作に従って、ユーザによって指定されたモンスターカード(それらのペンデュラムモンスターカードが示すペンデュラムスケールの間のレベルのモンスターカード)を第1ユーザの手札C1及びエクストラデッキゾーンZ7AからメインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eに配置する。
また例えば、攻撃指示操作(即ち、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2E又はエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bの何れかに配置された第1ユーザのモンスターカードによってメインモンスターゾーンZ2F〜Z2J等に配置された第2ユーザのモンスターカードへの攻撃を行うことを指示する操作)を示す操作データが受信された場合、制御部31は下記に説明するような処理を実行してゲーム状況データを更新する。
攻撃目標の第2ユーザのモンスターカードが攻撃表示の状態であれば、制御部31は、第1ユーザのモンスターカードの攻撃力と第2ユーザのモンスターカードの攻撃力とを比較する。第1ユーザのモンスターカードの攻撃力が第2ユーザのモンスターカードの攻撃力よりも高い場合、制御部31は、攻撃力の差に応じた量だけ第2ユーザのライフポイントを減少させる。一方、第1ユーザのモンスターカードの攻撃力が第2ユーザのモンスターカードの攻撃力よりも低い場合、制御部31は、攻撃力の差に応じた量だけ第1ユーザのライフポイントを減少させる。また、第1ユーザのモンスターカードの攻撃力と第2ユーザのモンスターカードの攻撃力とが等しい場合、制御部31は、第1ユーザのモンスターカードを墓地Z4Aに移動させ、第2ユーザのモンスターカードを墓地Z4Bに移動させる。
一方、攻撃目標の第2ユーザのモンスターカードが守備表示の状態であれば、制御部31は、第1ユーザのモンスターカードの攻撃力と第2ユーザのモンスターカードの守備力とを比較する。第1ユーザのモンスターカードの攻撃力が第2ユーザのモンスターカードの守備力よりも高い場合、制御部31は、第2ユーザのモンスターカードを墓地Z4Bに移動させる。一方、第1ユーザのモンスターカードの攻撃力が第2ユーザのモンスターカードの守備力よりも低い場合、制御部31は、守備力と攻撃力との差に応じた量だけ第1ユーザのライフポイントを減少させる。なお、第1ユーザのモンスターカードの攻撃力と第2ユーザのモンスターカードの守備力とが等しい場合、制御部31は、第1ユーザ及び第2ユーザのライフポイントを更新したり、第1ユーザ又は第2ユーザのモンスターカードを墓地Z4A,Z4Bに移動したりすることなく、現在の状態を維持する。
ステップS312の実行後、制御部31は、通信部33を介して、ゲーム状況データの更新結果を示す更新結果データを第1ゲーム端末10−1及び第2ゲーム端末10−2に送信し(S314)、第1ゲーム端末10−1及び第2ゲーム端末10−2は、通信部13を介して、当該データを受信する(S122,S130)。そして、当該データに基づいて、それぞれの制御部11は表示部15に表示されるゲーム画像G1を更新する(S124,S132)。
[5.まとめ]ゲームシステム1(第1の構成)では、第1ユーザ又は第2ユーザのエクストラモンスターカードをメインモンスターゾーンZ2A〜Z2Jに配置することを制限し、第1ユーザ及び第2ユーザによって共用されるエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bに配置するようにしたことによって、第1ユーザ及び第2ユーザは通常のモンスターカードに比べて攻撃力の高いエクストラモンスターカードを配置しにくくなる。その結果として、カードゲームにおける戦略性を向上させることができる。
またゲームシステム1(第1の構成)では、第1ユーザのエクストラモンスターカードがエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bの一方に配置された場合に、他方に第1ユーザのエクストラモンスターカードを配置することを制限し、第2ユーザのエクストラモンスターカードがエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bの一方に配置された場合に、他方に第2ユーザのエクストラモンスターカードを配置することを制限したことによって、第1ユーザと第2ユーザとの一方のエクストラモンスターカードがエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bの両方に配置される状態が生じにくくなるようにできる。
またゲームシステム1(第1の構成)では、第1ユーザのメインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eの数や第2ユーザのメインモンスターゾーンZ2F〜Z2Jの数よりも少ない数のエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bを設定するようにしたことによって、多い数のエクストラモンスターカードを配置しにくくなる。その結果として、カードゲームにおける戦略性を向上させることができる。
またゲームシステム1(第1の構成)では、互いに対向するようにして設定された第1ユーザのメインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eと第2ユーザのメインモンスターゾーンZ2F〜Z2Jとの間にエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bを設定するようにしたことによって、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bが第1ユーザ又は第2ユーザによって共用される領域であることを第1ユーザ又は第2ユーザが直感的に把握できるようになる。
さらに、ゲームシステム1(第2の構成)では、通常の場合には、第1ユーザがエクストラモンスターカードを第1ユーザのメインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eに配置することを制限し、第1ユーザのリンクモンスターカード(エクストラモンスターカードの一種)がエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bのいずれかに配置された場合に、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eのうちの、当該リンクモンスターカードのリンクマーカM31が指し示す方向にあるメインモンスターゾーンに第1ユーザのエクストラモンスターカードを配置できるようにしたことによって、第1ユーザはリンクモンスターカードのリンクマーカM31を考慮しつつリンクモンスターカードをエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bに配置することによって、配置可能なエクストラモンスターカードの数を増やすことが可能になる。その結果、カードゲームにおける戦略性を向上させることができる。
またゲームシステム1(第2の構成)では、第1ユーザのリンクモンスターカードが第1ユーザのメインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eのいずれかに配置された場合に、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eのうちの、当該リンクモンスターカードのリンクマーカM31が指し示す方向にあるメインモンスターゾーンにも第1ユーザのエクストラモンスターカードを配置できるようにしたことによって、第1ユーザはリンクモンスターカードのリンクマーカM31を考慮しつつリンクモンスターカードをメインモンスターゾーンに配置することによって、配置可能なエクストラモンスターカードの数をさらに増やすことが可能になる。その結果、カードゲームにおける戦略性を向上させることができる。
またゲームシステム1(第2の構成)では、通常の場合には、第2ユーザがエクストラモンスターカードを第2ユーザのメインモンスターゾーンZ2F〜Z2Jに配置することを制限し、第1ユーザのリンクモンスターカードがエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bのいずれかに配置された場合に、第2ユーザのメインモンスターゾーンZ2F〜Z2Jのうちの、当該リンクモンスターカードのリンクマーカM31が指し示す方向にあるメインモンスターゾーンに第2ユーザのエクストラモンスターカードを配置できるようにしたことによって、第1ユーザがリンクモンスターカードをエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bのいずれかに配置すると、当該リンクモンスターカードのリンクマーカM31によっては、第2ユーザもエクストラモンスターカードをメインモンスターゾーンZ2F〜Z2Jに配置できるようになる。このため、第1ユーザはリンクモンスターカードのリンクマーカM31を十分に考慮しつつ、リンクモンスターカードをエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bに配置するか否かや、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bに配置するリンクモンスターを選択する必要がある。その結果、カードゲームにおける戦略性をさらに向上させることができる。
またゲームシステム1(第2の構成)では、第1ユーザのリンクモンスターカードがエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bの一方に配置された場合に、原則として、他方に第1ユーザのリンクモンスターカードを配置することを制限し、図9に示したようなエクストラリンクが完成する場合に限って、他方にも第1ユーザのリンクモンスターカードを配置できるようにしたことによって、第1ユーザはリンクモンスターカードのリンクマーカM31を十分に考慮して、配置するリンクモンスターカードを選択することによって、例外的にリンクモンスターカードをエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bの両方に配置できるようになる。その結果、カードゲームにおける戦略性をさらに向上させることができる。
またゲームシステム1(第2の構成)では、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bから見て少なくとも3つの方向にそれぞれ第1ユーザのメインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eが位置するようにして、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bを設定するようにしたことによって、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1Bに配置されたリンクモンスターカードによってエクストラモンスターカードの配置が可能になるメインモンスターゾーンのパターンを増やすことができる。
さらに、ゲームシステム1(第3の構成)では、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2J又は魔法・罠ゾーンZ3A,Z3Eへの第1ユーザのペンデュラムモンスターカードの配置を受け付けるようにしたことによって、ペンデュラムモンスターカードを配置するための専用の領域を、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2J又は魔法・罠ゾーンZ3A,Z3Eとは別個に設ける必要がなくなる。その結果として、カードゲームの実行に必要なスペースを削減できる。
またゲームシステム1(第3の構成)では、第1ユーザのペンデュラムモンスターカードがメインモンスターゾーンZ2A〜Z2Jに配置されている場合にモンスターカードとしての役割を果たし、第1ユーザのペンデュラムモンスターカードが魔法・罠ゾーンZ3A,Z3Eに配置されている場合にペンデュラム召喚を発動する魔法カードとしての役割を果たすようにしたことによって、メインモンスターゾーンZ2A〜Z2Jに配置された場合と、魔法・罠ゾーンZ3A,Z3Eに配置された場合とでペンデュラムモンスターカードが発揮する性能を変えることができる。言い換えれば、ペンデュラムモンスターカードのモンスターカードとしての性能を発揮させるのか又は魔法カードとしての性能を発揮させるのかを選択できるようになる。
またゲームシステム1(第3の構成)では、第1ユーザのペンデュラムモンスターカードが魔法・罠ゾーンZ3A,Z3Eの両方に配置された場合に、それらのペンデュラムモンスターカードが示すペンデュラムスケールの間のレベルのモンスターカードを1ターンに1度、好きなだけ第1ユーザの手札C1及びエクストラデッキゾーンZ7AからメインモンスターゾーンZ2A〜Z2Eに配置できるようになる。その結果、モンスターの召喚方法として、通常の召喚方法とは別に、上記のようなペンデュラム召喚という特殊な召喚方法をユーザに提供できる。ユーザはこれらの方法を選択できるようになり、カードゲームにおける戦略性を向上させることができる。
またゲームシステム1(第3の構成)では、第1ユーザのペンデュラムモンスターカードを配置可能な魔法・罠ゾーンの数を2つに限ることが可能になる。上記のようなペンデュラム召喚をむやみに行えてしまうと却ってカードゲームの興趣を損なってしまうおそれがあるが、ゲームシステム1(第3の構成)によれば、そのような不都合の発生を抑制できる。またゲームシステム1(第3の構成)によれば、魔法・罠ゾーンZ3A〜Z3Eのうちの両端の2つの魔法・罠ゾーンZ3A,Z3Eがペンデュラムモンスターカードを配置可能な領域となるため、魔法・罠ゾーンZ3A〜Z3Eのうちのどれがペンデュラムモンスターカードを配置可能な領域であるのかを把握しやすくなる。
[6.変形例]本発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではない。
[6−1]リンクモンスターカードには、方向パラメータの代わりに、個数パラメータを関連付けるようにしてもよい。例えば、リンクモンスターカードがエクストラモンスターゾーンZ1Aに配置された場合には、エクストラモンスターゾーンZ1Aに隣接するメインモンスターゾーンZ2A〜Z2C,Z2F〜Z2Hのうちから、個数パラメータが示す個数のメインモンスターゾーンをランダムに選択し、当該選択されたメインモンスターゾーンを、エクストラモンスターカードを配置可能なゾーンとして設定するようにしてもよい。または、リンクモンスターカードには、方向パラメータの代わりに、属性パラメータを関連付けるようにしてもよい。例えば、リンクモンスターカードがエクストラモンスターゾーンZ1Aに配置された場合には、エクストラモンスターゾーンZ1Aに隣接するメインモンスターゾーンZ2A〜Z2C,Z2F〜Z2Hのうちの少なくとも一つを、属性パラメータが示す属性を有するエクストラモンスターカードを配置可能なゾーンとして設定するようにしてもよい。
[6−2]以上に説明した実施形態では、第1ユーザのエクストラモンスターカードがエクストラモンスターゾーンZ1Aに配置されている場合であっても、図9に示した例のようにエクストラモンスターゾーンZ1A,Z1B間が相互リンクのみで繋がる場合(即ちエクストラリンクの場合)には、例外的に、第1ユーザのエクストラモンスターカードをエクストラモンスターゾーンZ1Bにも配置できるようになっていたが、エクストラモンスターゾーンZ1A,Z1B間が相互リンクのみで繋がる場合に限らなくてもよい。例えば図9に示した例において、仮に、メインモンスターゾーンZ2Cに配置されたリンクモンスターカードのリンクマーカM31が左方向を指し示していない場合(または、メインモンスターゾーンZ2Dに配置されたリンクモンスターカードのリンクマーカM31が左方向を指し示していない場合等)であっても、第1ユーザのエクストラモンスターカードをエクストラモンスターゾーンZ1Bにも配置できるようにしてもよい。
[6−3]図28においてサーバ30が実行することとして説明した処理(S310〜S314)を、第1ゲーム端末10−1又は第2ゲーム端末10−2の何れかが実行するようにしてもよい。即ち、第1ゲーム端末10−1及び第2ゲーム端末10−2の何れかがサーバとしての役割を果たすようにしてもよい。
[6−4]本発明は、以上に説明したようなカードゲーム以外のカードゲームにも適用することが可能である。
[7.付記]以上のような記載から、本発明は例えば以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために、適宜図面に記載された符号を括弧書きで記載するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
1)本発明の一態様に係るゲームシステム(1)は、カードを用いたゲームを実行するゲームシステムにおいて、第1ユーザ領域(Z2A〜Z2E)をゲームフィールド(F)内に設定する第1ユーザ領域設定手段(110)と、第2ユーザ領域(Z2F〜Z2J)を前記ゲームフィールド内に設定する第2ユーザ領域設定手段(120)と、前記第1ユーザ領域及び前記第2ユーザ領域とは別に、共用領域(Z1A,Z1B)を前記ゲームフィールド内に設定する共用領域設定手段(130)と、前記第1ユーザ領域への第1ユーザの第1種カード(例えば手札C1内の通常モンスターカード)の配置を受け付け、前記第1ユーザ領域への前記第1ユーザの第2種カード(例えばエクストラデッキゾーンZ7A内のエクストラモンスターカード)の配置を制限する第1配置制御手段(140)と、前記第2ユーザ領域への第2ユーザの前記第1種カード(例えば手札C2内の通常モンスターカード)の配置を受け付け、前記第2ユーザ領域への前記第2ユーザの前記第2種カード(例えばエクストラデッキゾーンZ7B内のエクストラモンスターカード)の配置を制限する第2配置制御手段(150)と、前記共用領域への前記第1ユーザの前記第2種カード又は前記第2ユーザの前記第2種カードの配置を受け付ける第3配置制御手段(160)と、前記第1ユーザ領域、前記第2ユーザ領域、又は前記共用領域に配置されたカードに基づいて、ゲーム処理を実行するゲーム処理実行手段(170)とを含む。
5)本発明の一態様に係るゲーム制御装置(10又は30)は、カードを用いたゲームを実行するためのゲーム制御装置において、第1ユーザ領域(Z2A〜Z2E)をゲームフィールド(F)内に設定する第1ユーザ領域設定手段(110)と、第2ユーザ領域(Z2F〜Z2J)を前記ゲームフィールド内に設定する第2ユーザ域設定手段(120)と、前記第1ユーザ領域及び前記第2ユーザ領域とは別に、共用領域(Z1A,Z1B)を前記ゲームフィールド内に設定する共用領域設定手段(130)と、前記第1ユーザ領域への第1ユーザの第1種カード(例えば手札C1内の通常モンスターカード)の配置を受け付け、前記第1ユーザ領域への前記第1ユーザの第2種カード(例えばエクストラデッキゾーンZ7A内のエクストラモンスターカード)の配置を制限する第1配置制御手段(140)と、前記第2ユーザ領域への第2ユーザの前記第1種カード(例えば手札C2内の通常モンスターカード)の配置を受け付け、前記第2ユーザ領域への前記第2ユーザの前記第2種カード(例えばエクストラデッキゾーンZ7B内のエクストラモンスターカード)の配置を制限する第2配置制御手段(150)と、前記共用領域への前記第1ユーザの前記第2種カード又は前記第2ユーザの前記第2種カードの配置を受け付ける第3配置制御手段(160)と、前記第1ユーザ領域、前記第2ユーザ領域、又は前記共用領域に配置されたカードに基づいて、ゲーム処理を実行するゲーム処理実行手段(170)とを含む。
6)本発明の一態様に係るプログラムは、1)〜4)のいずれかに記載のゲームシステム(1)、又は、5)に記載のゲーム制御装置(10又は30)としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
7)本発明の一態様に係る情報記憶媒体は、6)に記載のプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な情報記憶媒体である。
8)本発明の一態様に係るゲームシステム(1)又はゲーム制御装置(10又は30)の制御方法は、カードを用いたゲームを実行するゲームシステム(1)又はゲーム制御装置(10又は30)の制御方法において、第1ユーザ領域をゲームフィールド内に設定する第1ユーザ領域設定ステップ(S300)と、第2ユーザ領域を前記ゲームフィールド内に設定する第2ユーザ領域設定ステップ(S300)と、前記第1ユーザ領域及び前記第2ユーザ領域とは別に、共用領域を前記ゲームフィールド内に設定する共用領域設定ステップ(S300)と、前記第1ユーザ領域への第1ユーザの第1種カードの配置を受け付け、前記第1ユーザ領域への前記第1ユーザの第2種カードの配置を制限する第1配置制御ステップ(S312)と、前記第2ユーザ領域への第2ユーザの前記第1種カードの配置を受け付け、前記第2ユーザ領域への前記第2ユーザの前記第2種カードの配置を制限する第2配置制御ステップ(S312)と、前記共用領域への前記第1ユーザの前記第2種カード又は前記第2ユーザの前記第2種カードの配置を受け付ける第3配置制御ステップ(S312)と、前記第1ユーザ領域、前記第2ユーザ領域、又は前記共用領域に配置されたカードに基づいて、ゲーム処理を実行するゲーム処理実行ステップ(S312)とを含む。
1)、5)〜8)に記載の発明によれば、第1ユーザ又は第2ユーザの第2種カードを第1ユーザ領域又は第2ユーザ領域に配置することを制限し、共用領域に配置するようにしたことによって、第1ユーザ及び第2ユーザは第1種カード(例えば通常のカード)に比べて第2種カード(例えば通常のカードよりも攻撃力の高い特別なカード)を配置しにくくなり、その結果として、カードを用いたゲームにおける戦略性を向上させることができる。
2)本発明の一態様では、前記共用領域設定手段(130)は、第1共用領域(Z1A)と第2共用領域(Z1B)とを設定し、前記第3配置制御手段(160)は、前記第1ユーザの前記第2種カードが前記第1共用領域と前記第2共用領域との一方に配置された場合に、前記第1共用領域と前記第2共用領域との他方への前記第1ユーザの前記第2種カードの配置を制限し、前記第2ユーザの前記第2種カードが前記第1共用領域と前記第2共用領域との一方に配置された場合に、前記第1共用領域と前記第2共用領域との他方への前記第2ユーザの前記第2種カードの配置を制限するようにしてもよい。
2)に記載の発明によれば、第1ユーザの第2種カードが第1共用領域と第2共用領域との一方に配置された場合に、他方への第1ユーザの第2種カードの配置を制限し、第2ユーザの第2種カードが第1共用領域と第2共用領域との一方に配置された場合に、他方への第2ユーザの第2種カードの配置を制限したことによって、第1ユーザと第2ユーザとの一方の第2種カード(例えば通常のカードよりも攻撃力の高い特別なカード)が第1共用領域と第2共用領域との両方に配置される状態が生じにくくなるようにできる。
3)本発明の一態様では、前記第1ユーザ領域設定手段(110)は、前記第1ユーザ領域を複数設定し、前記第2ユーザ領域設定手段(120)は、前記第2ユーザ領域を複数設定し、前記共用領域設定手段(130)は、前記第1ユーザ領域又は前記第2ユーザ領域の数よりも少ない数の前記共用領域を設定するようにしてもよい。
3)に記載の発明によれば、第1ユーザ領域又は第2ユーザ領域の数よりも少ない数の共用領域を設定するようにしたことによって、第1ユーザ又は第2ユーザが配置可能な第2種カード(例えば通常のカードよりも攻撃力の高い特別なカード)の数が第1種カード(例えば通常のカード)よりも少なくなるため、第1種カードに比べて第2種カードを配置しにくくなり、その結果として、カードを用いたゲームにおける戦略性を向上させることができる。
4)本発明の一態様では、前記第1ユーザ領域設定手段(110)及び前記第2ユーザ領域設定手段(120)は、前記第1ユーザ領域と前記第2ユーザ領域とを互いに対向するようにして設定し、前記共用領域設定手段(130)は、前記第1ユーザ領域と前記第2ユーザ領域との間に前記共用領域を設定するようにしてもよい。
4)に記載の発明によれば、互いに対向するようにして設定された第1ユーザ領域及び第2ユーザ領域の間に共用領域を設定するようにしたことによって、共用領域が第1ユーザ又は第2ユーザによって第2種カードが配置され得る領域であることを第1ユーザ又は第2ユーザが直感的に把握できるようになる。