次の説明において記載されるか、または図面において図示されている構成の詳細及び構成要素の配置は、限定的であることを意図したものではない。本発明を実施するための他の実施形態及び別の方法も明らかに含まれる。また、本明細書において使用される表現及び専門用語は、説明を目的としたものであって、限定的とみなされるべきではない。本明細書における「含む(including)」、「含む(comprising)」、または「有する(having)」、「含む(containing)」、「伴う(involving)」、及びその変形は、その後に列挙されている項目、その同等物、さらには追加項目を包含することが意図されている。
定義:
「変異IDH2阻害薬」または「IDH2変異体の阻害薬(複数可)」という用語は、IDH2変異サブユニットに結合し、例えば、二量体、例えば、変異IDH2サブユニットのホモ二量体または変異型及び野生型サブユニットのヘテロ二量体の形成を阻害することによってネオ活性(neoactivity)を阻害する分子、例えば、ポリペプチド、ペプチド、または小分子(例えば、1,000ダルトン未満の分子)、またはアプトマー(aptomer)を意味する。一部の実施形態では、ネオ活性阻害は、変異IDH2阻害薬の非存在下での活性と比較して少なくとも約60%、70%、80%、90%、95%または99%である。一実施形態では、変異IDH2阻害薬は、化合物1(2−メチル−1−[(4−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−6−{[2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル]アミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]プロパン−2−オール、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、同位体置換体、プロドラッグ、代謝産物、もしくは多形体)である。
「変異IDH1阻害薬」または「IDH1変異体の阻害薬(複数可)」という用語は、IDH1変異サブユニットに結合し、例えば、二量体、例えば、変異IDH1サブユニットのホモ二量体または変異型及び野生型サブユニットのヘテロ二量体の形成を阻害することによってネオ活性を阻害する分子、例えば、ポリペプチド、ペプチド、または小分子(例えば、1,000ダルトン未満の分子)、またはアプトマーを意味する。一部の実施形態では、ネオ活性阻害は、変異IDH1阻害薬の非存在下での活性と比較して少なくとも約60%、70%、80%、90%、95%または99%である。一実施形態では、変異IDH1阻害薬は、化合物2((S)−N−((S)−1−(2−クロロフェニル)−2−((3,3−ジフルオロシクロブチル)アミノ)−2−オキソエチル)−1−(4−シアノピリジン−2−イル)−N−(5−フルオロピリジン−3−イル)−5−オキソピロリジン−2−カルボキサミド、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、同位体置換体、プロドラッグ、または多形体)である。
本明細書で使用される場合、「野生型」という用語は、天然に生じるとおりの、ある形質(例えば、遺伝子配列もしくは存在、またはタンパク質配列、存在、レベルもしくは活性)の典型的または最も一般的な形態、及びその他すべてがそれに対して比較される対照を指す。当業者には理解されるであろうとおり、本明細書で使用される場合、野生型は、それらが天然に最も一般的に生じるような、典型的な遺伝子配列(複数可)または遺伝子発現レベルを指す。
本明細書で使用される場合、「同時発生変異」は、IDH1またはIDH2変異に加えて、本明細書のがん対象に存在する1つまたは複数の遺伝子変異を指す。
「RAS経路阻害薬」または「RASを標的とする化合物」という用語は、形質膜とのRASタンパク質結合を阻害する化合物、さらには、RAF−MEK−ERKシグナル伝達カスケードを含む、RASの下流のシグナル伝達カスケードを標的とする化合物を指す。本明細書において使用するための例示的なRAS経路阻害薬には、これらだけに限定されないが、トラメチニブ(GSK1120212)、セルメチニブ、ビニメチニブ(MEK162)、PD−325901、コビメチニブ(XL518)、CI−1040及びPD035901が含まれる。
「高レベルの2HG」という用語は、変異IDH1アレルを持たない対象において存在するよりも、変異IDH1アレルを持つ対象において、10%、20%、30%、50%、75%、100%、200%、500%またはそれ以上の2HGが存在することを意味する。「高レベルの2HG」という用語は、細胞内、腫瘍内、腫瘍を有する臓器内、または体液内の2HGの量を指し得る。
「体液」という用語には、胎児を取り囲む羊水、房水、血液(例えば、血漿)、血清、脳脊髄液、耳垢、キームス、カウパー腺液、女性精液、間質液、リンパ、母乳、粘液(例えば、鼻漏または痰)、胸膜液、膿、唾液、皮脂、精液、血清、汗、涙、尿、膣分泌物、または嘔吐物の1つまたは複数が含まれる。
「阻害する」または「予防する」という用語には、完全及び部分的な阻害及び予防の両方が含まれる。阻害薬は、意図されている標的を完全及び部分的に阻害し得る。
「対象」という用語は、ヒト及び非ヒト動物を含むことが意図されている。例示的なヒト対象には、障害、例えば、本明細書に記載の障害を有するヒト患者(患者と称される)または健康な対象が含まれる。本発明の一態様の「非ヒト動物」という用語には、すべての脊椎動物、例えば、非哺乳類(ニワトリ、両生類、爬虫類など)及び哺乳類、例えば、非ヒト霊長類、家庭用及び/または農業に有用な動物、例えば、ヒツジ、イヌ、ネコ、ウシ、ブタなどが含まれる。
「処置する」という用語は、疾患/障害(例えば、それぞれIDH1の変異アレルの存在によって特徴づけられる急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖性新生物(MPN)、慢性骨髄性単球性白血病(CMML)、B細胞急性リンパ芽球性白血病(B−ALL)、もしくはリンパ腫(例えば、T細胞リンパ腫)などの進行性血液悪性病変を含む血液悪性病変、または神経膠腫、黒色腫、軟骨肉腫、胆管癌(肝臓内胆管癌(IHCC)を含む)、前立腺癌、結腸癌、もしくは非小細胞肺癌(NSCLC)を含む充実性腫瘍;あるいはそれぞれIDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、慢性骨髄性単球性白血病(CMML)、骨髄性肉腫、多発性骨髄腫、リンパ腫(例えば、T細胞リンパ腫またはB細胞リンパ腫)、血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫(AITL)もしくは芽球性細胞様樹状細胞新生物、または神経膠腫、黒色腫、軟骨肉腫、もしくは胆管癌(例えば、神経膠腫)などの充実性腫瘍、または血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫(AITL))の発生または進行を低下させる、抑制する、減弱する、減少させる、停止する、もしくは安定化する、疾患/障害の重症度を低下させる、または疾患/障害と関連する症状を改善することを意味する。一実施形態では、進行性血液悪性病変は、再発または難治性である。一実施形態では、充実性腫瘍は、再発または難治性である。
障害を処置するために有効な、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、同位体置換体、プロドラッグまたは多形体を含む化合物の量、または「治療有効量」または「治療有効用量」は、対象に単回または複数回用量投与した場合に、細胞を処置する際に、またはそのような処置の非存在下で予測されるよりも、障害を有する対象を治癒させる、緩和させる、軽減させる、もしくは改善する際に有効である、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、同位体置換体、プロドラッグ、または多形体を含む化合物の量を指す。
「同時投与する」という用語は、追加のがん治療薬に関して本明細書で使用される場合、追加のがん治療薬を、本明細書において提供する化合物と一緒に、単一剤形(上記のとおりの化合物及び第2の治療薬を含む組成物など)の一部として、または別々の複数の剤形として投与してよいことを意味する。別法では、追加のがん治療薬を、本明細書において提供する化合物の投与の前に、それと連続して、その後に投与してよい。そのような併用療法処置では、本明細書において提供する化合物及び第2の治療薬(複数可)を両方とも、慣用の方法によって投与する。対象への、本明細書において提供する化合物及び第2の治療薬(複数可)の両方含む組成物の投与は、処置の経過中の別の時点における、前記対象への同じ治療薬、任意の他の第2の治療薬または本明細書において提供する任意の化合物の別々の投与を排除するものではない。「同時投与する」という用語は、追加のがん処置に関して本明細書で使用される場合、追加のがん処置を、本明細書において提供する化合物の投与の前に、それと連続して、それと同時に、またはその後に行ってよいことを意味する。
「他の立体異性体を実質的に非含有」という用語は、本明細書で使用される場合、1つまたは複数の選択された立体中心に選択された立体化学を有する化合物で少なくとも約60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、または99%富化された調製物を意味する。
「富化された」という用語は、少なくとも調製物の指定パーセンテージが、1つまたは複数の選択された立体中心に選択された立体化学を有する化合物であることを意味する。
「結晶質」という用語は、高度に規則的な化学構造を有する固体を指す。詳細には、結晶質化合物1は、化合物1の1つまたは複数の単結晶形として生成することができ、結晶質化合物2は、化合物2の1つまたは複数の単結晶形として生成することができる。本出願の目的では、「結晶形」、「単結晶形」及び「多形体」という用語は、同意語であり;これらの用語は、異なる特性(例えば、異なるXRPDパターン及び/または異なるDSC走査結果)を有する結晶を区別する。「多形体」という用語には、偽多形体が含まれ、この偽多形体は、典型的には、ある物質の異なる溶媒和物であり、したがって、それらの特性が互いに異なる。したがって、化合物1の別個の多形体及び偽多形体のそれぞれは、本明細書中では、別個の単結晶形であると考えられ、化合物2の別個の多形体及び偽多形体のそれぞれは、本明細書中では、別個の単結晶形であると考えられる。
「実質的に結晶質」という用語は、少なくとも特定の重量パーセントが結晶質であり得る形態を指す。特定の重量パーセンテージは、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.9%、または10%〜100%の間の任意のパーセンテージである。
一部の実施形態では、実質的に結晶質の化合物1は、少なくとも70%結晶質である化合物1を指す。他の実施形態では、実質的に結晶質の化合物1は、少なくとも90%が結晶質である化合物1を指す。一部の実施形態では、実質的に結晶質の化合物2は、少なくとも70%結晶質である化合物2を指す。他の実施形態では、実質的に結晶質の化合物2は、少なくとも90%結晶質である化合物2を指す。
「単離された」という用語は、少なくとも特定の重量パーセントが化合物の特定の結晶形であってよい形態を指す。特定の重量パーセンテージは、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.9%、または90%〜100%の間の任意のパーセンテージである。
「溶媒和物または溶媒和されている」という用語は、本発明の、その結晶形を含む化合物と1つまたは複数の溶媒分子との物理的会合を意味する。この物理的会合には、水素結合が含まれる。特定の場合では、溶媒和物は、例えば、1つまたは複数の溶媒分子が、その結晶質固体の結晶格子内に組み込まれているときに、単離することができる。「溶媒和物または溶媒和されている」には、溶液相と単離可能な溶媒和物との両方が包含される。代表的な溶媒和物には、例えば、水和物、エタノラートまたはメタノラートが含まれる。
「水和物」という用語は、溶媒分子が規定の化学量論的量で存在するH2Oである溶媒和物であり、例えば、それには、半水和物、一水和物、二水和物または三水和物が含まれ得る。
「混合物」という用語は、組み合わせの相状態(例えば、液体または液体/結晶)に関係なく混合物の要素が組み合されていることを指すために使用される。
「播種」という用語は、再結晶または結晶化を開始するための結晶材料の添加を指すために使用される。
「逆溶媒」という用語は、その結晶形を含む化合物が難溶性である溶媒を指すために使用される。
「薬学的に許容される担体またはアジュバント」という用語は、本発明の一態様の化合物と一緒に対象に投与してよく、かつその薬理活性を破壊することなく、かつ化合物の治療量を送達するために十分な用量で投与した場合に非毒性である担体またはアジュバントを指す。
「薬学的に許容される塩」という用語は、本明細書で使用される場合、その用語が指す化合物の非毒性の酸または塩基付加塩を指す。薬学的に許容される塩の例は、Berge et al.,1977,”Pharmaceutically Acceptable Salts.” J.Pharm.Sci.Vol.66,pp.1−19において検討されている。
「約」という用語は、おおよそ、その領域にある、ざっと、またはだいたいを意味する。「約」という用語が数値範囲と併せて使用される場合、この用語は、記載されている数値を超える、及びそれ未満に境界を広げることによってその範囲を修飾する。一般に、「約」という用語は、数値を、規定の値の上下10%の変動で修飾するために本明細書において使用される。
化合物
A.化合物1
一実施形態では、化合物1は、下式を有する2−メチル−1−[(4−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−6−{[2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル]アミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]プロパン−2−オール、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、同位体置換体、プロドラッグ、代謝産物、もしくは多形体である:
化合物1は、1つまたは複数の同位体置換を含んでもよい(「同位体置換体」)。例えば、Hは、1H、2H(Dまたはジュウテリウム)、及び3H(Tまたはトリチウム)を含む任意の同位体形態であってよく;Cは、12C、13C、及び14Cを含む任意の同位体形態であってよく;Oは、16O及び18Oを含む任意の同位体形態であってよい;など。例えば、化合物1は、H、C及び/またはOの特定の同位体形態で少なくとも約60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、または99%富化されている。
特定の実施形態の化合物1は、多数の互変異性型でも表され得て、そのような場合、本発明の一態様は、1つの互変異性型のみが表され得る場合にも(例えば、ケト−エノール互変異性体)、本明細書に記載の化合物1のすべての互変異性型を明らかに含む。化合物1のそのような異性体型はすべて、本明細書に明らかに含まれる。化合物1の合成は、2013年7月25日公開の米国特許出願公開第2013−0190287−A1号に記載されており、これはその全体で、参照によって本明細書に組み込まれる。
化合物1の対応する塩、例えば、薬学的許容される塩を調製する、精製する、及び/または取り扱うことが便利である、または望ましいことがある。薬学的に許容される塩の例は、Berge et al.,1977,”Pharmaceutically Acceptable Salts.” J.Pharm.Sci.Vol.66,pp.1−19において論述されている。
例えば、化合物1が陰イオン性であるか、または陰イオン性であり得る官能基(例えば、−NH−は−N−−になり得る)を有する場合、塩を、適切な陽イオンと共に形成することができる。適切な無機陽イオンの例には、これらだけに限定されないが、アルカリ金属イオン、例えば、Na+及びK+、アルカリ土類金属陽イオン、例えば、Ca2+及びMg2+、及び他の陽イオン、例えば、Al3+が含まれる。一部の適切な置換アンモニウムイオンの例は、以下から誘導されるものである:エチルアミン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、ベンジルアミン、フェニルベンジルアミン、コリン、メグルミン、及びトロメタミン、ならびにアミノ酸、例えば、リシン及びアルギニンなど。一般的な第四級アンモニウムイオンの例は、N(CH3)4 +である。
化合物1が、陽イオン性であるか、または陽イオン性になり得る官能基(例えば、−NHRは−NH2R+になり得る)を有する場合、塩を、適切な陰イオンと共に形成することができる。適切な無機陰イオンの例には、これらだけに限定されないが、次の無機酸から誘導されるものが含まれる:塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、亜硫酸、硝酸、亜硝酸、リン酸、及び亜リン酸。
適切な有機陰イオンの例には、これらだけに限定されないが、次の有機酸から誘導されるものが含まれる:2−アセチオキシ安息香酸、酢酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、安息香酸、カンファスルホン酸、ケイ皮酸、クエン酸、エデト酸、エタンジスルホン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、ヒドロキシマレイン酸、ヒドロキシナフタレンカルボン酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、粘液酸、オレイン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、フェニルスルホン酸、プロピオン酸、ピルビン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、スルファニル酸、酒石酸、トルエンスルホン酸、及び吉草酸。一実施形態では、化合物1は、2−メチル−1−[(4−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−6−{[2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル]アミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]プロパン−2−オールのメシル酸塩を含む。適切なポリマー有機陰イオンの例には、これらだけに限定されないが、次のポリマー酸から誘導されるものが含まれる:タンニン酸、カルボキシメチルセルロース。
したがって、本明細書において提供する方法及び医薬組成物において使用するための化合物1には、化合物1自体、さらには、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、同位体置換体、プロドラッグ、代謝産物、または多形体が含まれる。化合物1の代謝産物は、特許出願公開WO2015/006592において開示されており、これは、その全体で参照によって本明細書に組み込まれる。本明細書において提供する化合物1は、選択された生物学的特性、例えば、特定の組織への標的化を増強するために、適切な官能基を付加することによってプロドラッグに修飾及び変換されてもよい。そのような修飾(すなわち、プロドラッグ)は、当技術分野で公知であり、それらには、所与の生物学的区画(例えば、血液、リンパ系、中枢神経系)への生物学的透過を上昇させる、経口利用率を上昇させる、注射による投与を可能にするために溶解性を増加させる、代謝を変更する、及び排泄速度を変更するものが含まれる。プロドラッグの例には、対象に投与すると、活性な化合物を供給することができるエステル(例えば、リン酸エステル、アミノ酸(例えば、バリン)エステル)、カルバマート及び他の薬学的に許容される誘導体が含まれる。
化合物1は、様々な固体形態で存在し得ることが見い出されている。一実施形態では、無溶媒結晶形を含む固体形態を本明細書において提供する。別の実施形態では、溶媒和形態及び非晶質形態を含む固体形態を本明細書において提供する。本開示は、化合物1の特定の固体形態を提供する。特定の実施形態では、本開示は、本明細書に記載の形態の化合物1を含む組成物を提供する。提供する組成物の一部の実施形態では、化合物1は、1つまたは複数の固体形態の混合物として存在する;提供する組成物の一部の実施形態では、化合物1は、単一形態で存在する。
一実施形態では、化合物1は、単結晶形、または本明細書に記載の単結晶形のいずれか1つである。化合物1の結晶形の合成は、2015年2月5日公開の国際出願公開WO2015/017821、及び2015年2月4日出願の米国特許仮出願第61/112,127号に記載されており、両方とも、それらの全体で本明細書に参照によって組み込まれる。少なくとも1つの薬学的に許容される担体または希釈剤;及び化合物1を含み、化合物1が、単結晶形、または本明細書に記載の結晶形のいずれか1つである医薬組成物も提供する。医薬組成物を調製するための、単結晶形、または本明細書に記載の結晶形のいずれか1つである化合物1の使用も提供する。
化合物1の結晶系を記載するための特徴情報のアソートメントを本明細書において提供する。しかしながら、そのような情報すべてが、そのような特定の形態が所与の組成物中に存在することを決定するために当業者に必要とされることはないが、特定の形態の決定を、当業者が特定の形態の存在を立証するために十分と認識するであろう特徴情報のいずれかの部分を使用して達成することができる、例えば、単一の識別ピークでも、当業者が、そのような特定の形態が存在することを認めるために十分であり得ることは理解されるべきである。
一実施形態では、化合物1の少なくとも特定の重量パーセンテージは、結晶質である。特定の重量パーセンテージは、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、
80%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.9%、または10%〜100%の間の任意のパーセンテージであってよい。化合物1の特定の重量パーセンテージが結晶質である場合、化合物1の残分は、化合物1の非晶質形態である。結晶質化合物1の非限定的例には、化合物1の単結晶形または異なる単結晶形の混合物が含まれる。一部の実施形態では、化合物1は、結晶質少なくとも90重量%である。一部の他の実施形態では、化合物1は、結晶質少なくとも95重量%である。
別の実施形態では、結晶質化合物1の特定の重量パーセンテージは、特定の単結晶形または単結晶形の組み合わせである。特定の重量パーセンテージは、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、99.9%、または10%〜100%の間の任意のパーセンテージであってよい。別の実施形態では、化合物1は、単結晶形少なくとも90重量%である。別の実施形態では、化合物1は、単結晶形少なくとも95重量%である。
化合物1の次の記載では、本発明の実施形態は、本明細書において論述するとおりの1つまたは複数の特性によって特徴づけられるような、化合物1の特定の結晶形に関して記載され得る。結晶形を特徴づける記載はまた、結晶質化合物1に存在し得る異なる結晶形の混合物を記載するために記載され得る。しかしながら、化合物1の特定の結晶形はまた、特定の結晶形に言及しても、しなくても、本明細書に記載のとおりの結晶形の特徴の1つまたは複数によって特徴づけられ得る。
結晶形を、以下に示す詳細な説明及び実例によってさらに例示する。表1〜6に記載のXRPDピークは、データを得るために使用される機器に応じて、±0.2°変動し得る。表1〜6に記載のXRPDピークの強度は、10%変動し得る。
第1型
一実施形態では、化合物1の単結晶形、第1型は、CuKα放射線を使用して得られた図1に示されているX線粉末回折(XRPD)パターン、及び表1に示されているデータによって特徴づけられる。特定の実施形態では、多形体は、表1に示されているような、図1から得られるピークの1つまたは複数によって特徴づけられ得る。例えば、多形体は、表1に示されているピークのうちの1つまたは2つまたは3つまたは4つまたは5つまたは6つまたは7つまたは8つまたは9つによって特徴づけられ得る。
表1
別の実施形態では、第1型は、8.9、13.0、18.9、23.8、及び28.1°の2θ角度で同定されるピークによって特徴づけられ得る。別の実施形態では、第1型は、8.9、18.9、及び23.8°の2θ角度で同定されるピークによって特徴づけられ得る。
第2型
一実施形態では、化合物1の単結晶形、第2型は、CuKα放射線を使用して得られた図2に示されているX線粉末回折(XRPD)パターン、及び表2に示されているデータによって特徴づけられる。特定の実施形態では、多形体は、表2に示されているような、図2から得られるピークの1つまたは複数によって特徴づけられ得る。例えば、多形体は、表2に示されているピークのうちの1つまたは2つまたは3つまたは4つまたは5つまたは6つまたは7つまたは8つまたは9つによって特徴づけられ得る。
表2
別の実施形態では、第2型は、12.7、17.1、19.2、23.0、及び24.2°の2θ角度で同定されるピークによって特徴づけられ得る。別の実施形態では、第2型は、12.7、19.2、及び24.2°の2θ角度で同定されるピークによって特徴づけられ得る。
第3型
一実施形態では、化合物1の単結晶形、第3型は、CuKα放射線を使用して得られた図3に示されているX線粉末回折(XRPD)パターン、及び表3に示されているデータによって特徴づけられる。特定の実施形態では、多形体は、表3に示されているような、図3から得られるピークの1つまたは複数によって特徴づけられ得る。例えば、多形体は、表3に示されているピークのうちの1つまたは2つまたは3つまたは4つまたは5つまたは6つまたは7つまたは8つまたは9つによって特徴づけられ得る。
表3
別の実施形態では、第3型は、6.8、10.6、13.6、14.2、及び19.2°の2θ角度で同定されるピークによって特徴づけられ得る。別の実施形態では、第3型は、10.6、14.2、及び19.2°の2θ角度で同定されるピークによって特徴づけられ得る。
第4型
一実施形態では、化合物1の単結晶形、第4型は、CuKα放射線を使用して得られた図4に示されているX線粉末回折(XRPD)パターン、及び表4に示されているデータによって特徴づけられる。特定の実施形態では、多形体は、表4に示されているような、図4から得られるピークの1つまたは複数によって特徴づけられ得る。例えば、多形体は、表4に示されているピークのうちの1つまたは2つまたは3つまたは4つまたは5つまたは6つまたは7つまたは8つまたは9つによって特徴づけられ得る。
表4
別の実施形態では、第4型は、7.2、13.6、18.5、19.3、21.9、及び23.5°の2θ角度で同定されるピークによって特徴づけられ得る。別の実施形態では、第4型は、13.6、18.5、及び23.5°の2θ角度で同定されるピークによって特徴づけられ得る。
第5型
一実施形態では、化合物1の単結晶形、第5型は、CuKα放射線を使用して得られた図5に示されているX線粉末回折(XRPD)パターン、及び表5に示されているデータによって特徴づけられる。特定の実施形態では、多形体は、表5に示されているような、図5から得られるピークの1つまたは複数によって特徴づけられ得る。例えば、多形体は、表5に示されているピークのうちの1つまたは2つまたは3つまたは4つまたは5つまたは6つまたは7つまたは8つまたは9つによって特徴づけられ得る。
表5
別の実施形態では、第5型は、6.4、8.4、9.8、17.8、及び19.7°の2θ角度で同定されるピークによって特徴づけられ得る。別の実施形態では、第5型は、8.4及び9.8°の2θ角度で同定されるピークによって特徴づけられ得る。
第6型
一実施形態では、化合物1の単結晶形、第6型は、CuKα放射線を使用して得られた図15に示されているX線粉末回折(XRPD)パターン、及び表6に示されているデータによって特徴づけられる。特定の実施形態では、多形体は、表6に示されているような、図6から得られるピークの1つまたは複数によって特徴づけられ得る。例えば、多形体は、表6に示されているピークのうちの1つまたは2つまたは3つまたは4つまたは5つまたは6つまたは7つまたは8つによって特徴づけられ得る。
表6
別の実施形態では、第6型は、8.1、14.1、16.4、17.3、20.5、及び24.1°の2θ角度で同定されるピークによって特徴づけられ得る。別の実施形態では、第6型は、8.1、16.4、17.3、及び24.1°の2θ角度で同定されるピークによって特徴づけられ得る。
RASを標的とする化合物
一実施形態では、本明細書において提供する方法は、RASを標的とする薬剤である1つまたは複数の第2の薬剤の同時投与を含む。一実施形態では、第2の薬剤は、KRAS、NRAS及び/またはHRASを標的とする。
一態様では、第2の薬剤は、RASシグナル伝達経路の下流成分、例えば、Raf−MEK−ERKまたはPI3K−AKT−mTOR経路を標的とする。RAS発がん遺伝子を標的とする例示的な第2の薬剤は、Takashima et al.によってExpert Opin Ther Targets.2013 May;17(5):507−531に記載されており、これは、参照によって本明細書に組み込まれる。
一実施形態では、第2の薬剤は、Rafキナーゼ阻害薬である。一実施形態では、第2の薬剤は、MEKキナーゼ阻害薬である。一実施形態では、第2の薬剤は、ERKキナーゼ阻害薬である。一実施形態では、第2の薬剤は、PI3Kキナーゼ阻害薬である。一実施形態では、第2の薬剤は、AKTキナーゼ阻害薬である。一実施形態では、第2の薬剤は、m−TORキナーゼ阻害薬である。
一実施形態では、第2の薬剤は、MEKキナーゼ阻害薬である。一実施形態では、MEKキナーゼ阻害薬は、トラメチニブ(GSK1120212)、セルメチニブ、ビニメチニブ(MEK162)、PD−325901、コビメチニブ(XL518)、CI−1040及びPD035901から選択される。
組成物及び投与経路
一実施形態では、変異IDH2阻害薬の治療有効量を含む医薬組成物を本明細書において提供する。一実施形態では、変異IDH1阻害薬は、化合物1である。
一実施形態では、本明細書において提供する方法において利用する化合物を、対象に投与する前に、薬学的に許容される担体またはアジュバントと一緒に、薬学的に許容される組成物に製剤化してもよい。別の実施形態では、そのような薬学的に許容される組成物はさらに、本明細書に記載のものを含めて、疾患または疾患症状の調節を達成するために有効な量で、追加の治療薬を含む。
本発明の一態様の医薬組成物において使用してもよい薬学的に許容される担体、アジュバント及びビヒクルには、これらだけに限定されないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、自己乳化型薬物送達系(SEDDS)、例えば、d−α−トコフェロールポリエチレングリコール1000スクシナート、薬学的投薬形態で使用される界面活性剤、例えば、Tweenまたは他の同様のポリマー送達マトリックス、血清タンパク質、例えば、ヒト血清アルブミン、緩衝剤物質、例えば、ホスファート、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質、例えば、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイドシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリラート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、ポリエチレングリコール及び羊毛脂が含まれる。シクロデキストリン、例えば、α−、β−、及びγ−シクロデキストリン、または化学的に修飾された誘導体、例えば、2−及び3−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンを含むヒドロキシアルキルシクロデキストリン、または他の可溶化誘導体も、本明細書に記載の化合物1または化合物2の送達を増強するために有利に使用され得る。
一実施形態では、医薬組成物は、化合物1及び添加剤を含む。一実施形態では、化合物1及び添加剤を含む医薬組成物は、経口投与のためのものである。一実施形態では、添加剤は、希釈剤、結合剤、崩壊剤、湿潤剤、安定剤、流動化促進剤、または滑沢剤である。
一実施形態では、希釈剤は、微結晶性セルロースである。
一実施形態では、結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロースである。
一実施形態では、崩壊剤は、デンプングリコール酸ナトリウムである。
一実施形態では、湿潤剤は、ラウリル硫酸ナトリウムである。
一実施形態では、安定剤は、ヒプロメロースアセタートスクシナートである。
一実施形態では、流動化促進剤は、コロイド状二酸化ケイ素である。
一実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムである。
一実施形態では、医薬組成物は、化合物1または化合物2及び添加剤を含む。一実施形態では、化合物1または化合物2及び添加剤を含む医薬組成物は、経口投与のためのものである。
化合物1または化合物2の経口送達形式には、これらだけに限定されないが、錠剤、カプセル剤、カプレット剤、液剤、懸濁剤、及びシロップ剤が含まれ、これは、カプセル封入されていてもよいし、またはカプセル封入されていなくてもよい多数の顆粒、ビーズ、粉末またはペレットを含んでもよい。そのような形式は、本明細書において、化合物1または化合物2を含有する「薬物核」と称されることもある。
本明細書の特定の実施形態は、錠剤またはカプセル剤である固体経口剤形を提供する。特定の実施形態では、製剤は、化合物1または化合物2を含む錠剤である。特定の実施形態では、製剤は、化合物1または化合物2を含むカプセル剤である。特定の実施形態では、本明細書において提供する錠剤またはカプセル剤は任意選択で、例えば、流動促進剤、希釈剤、滑沢剤、着色剤、崩壊剤、造粒剤、結合剤、ポリマー、及びコーティング剤などの1つまたは複数の添加剤を含む。特定の実施形態では、製剤は、即時放出錠剤である。特定の実施形態では、製剤は、医薬品活性成分(API)を例えば、実質的に胃で放出する制御放出錠剤である。特定の実施形態では、製剤は、硬ゼラチンカプセル剤である。特定の実施形態では、製剤は、軟ゼラチンカプセル剤である。特定の実施形態では、カプセル剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)カプセル剤である。特定の実施形態では、製剤は、即時放出カプセル剤である。特定の実施形態では、製剤は、APIを例えば、実質的に胃で放出する即時または制御放出カプセル剤である。特定の実施形態では、製剤は、投与後に、実質的に口中で崩壊する速崩壊錠剤である。特定の実施形態では、本明細書の実施形態は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる悪性病変を処置するための医薬組成物を調製するための化合物1の使用を含み、その組成物は、経口投与のために調製される。特定の実施形態では、本明細書の実施形態は、IDH1の変異アレルの存在によって特徴づけられる悪性病変を処置するための医薬組成物を調製するための化合物2の使用を含み、その組成物は、経口投与のために調製される。
本明細書の特定の実施形態は、製剤が経口投与される対象(例えば、ヒト)において特定のAUC値(例えば、AUC(0−t)またはAUC(0−∞))を達成する、化合物1または化合物2を含む医薬製剤(例えば、即時放出経口製剤及び/またはAPIを実質的に胃で放出する製剤)を提供する。特定の実施形態は、少なくとも約25ng−hr/mL、少なくとも約50ng−hr/mL、少なくとも約75ng−hr/mL、少なくとも約100ng−hr/mL、少なくとも約150ng−hr/mL、少なくとも約200ng−hr/mL、少なくとも約250ng−hr/mL、少なくとも約300ng−hr/mL、少なくとも約350ng−hr/mL、少なくとも約400ng−hr/mL、少なくとも約450ng−hr/mL、少なくとも約500ng−hr/mL、少なくとも約550ng−hr/mL、少なくとも約600ng−hr/mL、少なくとも約650ng−hr/mL、少なくとも約700ng−hr/mL、少なくとも約750ng−hr/mL、少なくとも約800ng−hr/mL、少なくとも約850ng−hr/mL、少なくとも約900ng−hr/mL、少なくとも約950ng−hr/mL、少なくとも約1000ng−hr/mL、少なくとも約1100ng−hr/mL、少なくとも約1200ng−hr/mL、少なくとも約1300ng−hr/mL、少なくとも約1400ng−hr/mL、少なくとも約1500ng−hr/mL、少なくとも約1600ng−hr/mL、少なくとも約1700ng−hr/mL、少なくとも約1800ng−hr/mL、少なくとも約1900ng−hr/mL、少なくとも約2000ng−hr/mL、少なくとも約2250ng−hr/mL、または少なくとも約2500ng−hr/mLのAUC値を達成する経口製剤を提供する。特定の実施形態では、AUCの決定は、投与後に動物またはヒトボランティアの血液試料から得られる時間−濃度薬物動態プロファイルから得られる。
本明細書の特定の実施形態は、製剤が経口投与された対象において特定の最大血漿中濃度(「Cmax」)を達成する、化合物1または化合物2を含む医薬製剤(例えば、即時放出経口製剤及び/またはAPIを実質的に胃で放出する製剤)を提供する。特定の実施形態は、少なくとも約25ng/mL、少なくとも約50ng/mL、少なくとも約75ng/mL、少なくとも約100ng/mL、少なくとも約150ng/mL、少なくとも約200ng/mL、少なくとも約250ng/mL、少なくとも約300ng/mL、少なくとも約350ng/mL、少なくとも約400ng/mL、少なくとも約450ng/mL、少なくとも約500ng/mL、少なくとも約550ng/mL、少なくとも約600ng/mL、少なくとも約650ng/mL、少なくとも約700ng/mL、少なくとも約750ng/mL、少なくとも約800ng/mL、少なくとも約850ng/mL、少なくとも約900ng/mL、少なくとも約950ng/mL、少なくとも約1000ng/mL、少なくとも約1100ng/mL、少なくとも約1200ng/mL、少なくとも約1300ng/mL、少なくとも約1400ng/mL、少なくとも約1500ng/mL、少なくとも約1600ng/mL、少なくとも約1700ng/mL、少なくとも約1800ng/mL、少なくとも約1900ng/mL、少なくとも約2000ng/mL、少なくとも約2250ng/mL、または少なくとも約2500ng/mLの化合物1または化合物2のCmaxを達成する経口製剤を提供する。
本明細書の特定の実施形態は、製剤が経口投与された対象において特定の最大血漿中濃度到達時間(「Tmax」)を達成する化合物1または化合物2を含む医薬製剤(例えば、即時放出経口製剤及び/またはAPIを実質的に胃で放出する製剤)を提供する。特定の実施形態は、約10分未満、約15分未満、約20分未満、約25分未満、約30分未満、約35分未満、約40分未満、約45分未満、約50分未満、約55分未満、約60分未満、約65分未満、約70分未満、約75分未満、約80分未満、約85分未満、約90分未満、約95分未満、約100分未満、約105分未満、約110分未満、約115分未満、約120分未満、約130分未満、約140分未満、約150分未満、約160分未満、約170分未満、約180分未満、約190分未満、約200分未満、約210分未満、約220分未満、約230分未満、または約240分未満のシチジン類似体のTmaxを達成する経口製剤を提供する。特定の実施形態では、Tmax値は、製剤が経口投与された時点から測定される。
本明細書の特定の実施形態は、化合物1または化合物2を含み、腸溶コーティングを有する経口剤形を提供する。特定の実施形態は、空孔を有する透過性または部分的に透過性(例えば、「漏れる」)腸溶コーティングを提供する。特定の実施形態では、透過性または部分的に透過性の腸溶被覆錠剤は、化合物1または化合物2を即時放出手法で、実質的に胃で放出する。
経口投与すると、例えば、実質的に胃での放出のために化合物1または化合物2の吸収及び/または有効な送達を最大化するように設計された剤形を本明細書において提供する。したがって、本明細書の特定の実施形態は、経口投与すると、例えば、実質的に胃でAPIを即時放出するように設計された医薬品添加剤を使用して、化合物1または化合物2の固体経口剤形を提供する。特定の即時放出製剤は、化合物1または化合物2の特定量及び任意選択で1つまたは複数の添加剤を含む。特定の実施形態では、製剤は、即時放出錠剤または即時放出カプセル剤(例えば、HPMCカプセル剤など)であってよい。
本明細書において提供する化合物1または化合物2を含む本明細書において提供する製剤(例えば、即時放出経口製剤及び/またはAPIを実質的に胃で放出する製剤)を作製する方法を本明細書において提供する。特定の実施形態では、本明細書において提供する製剤を、例えば、適切な教科書に記載されているような、医薬製剤の分野の当業者に公知の従来の方法を使用して調製してよい。例えば、Remington,The Science and Practice of Pharmacy,20th Edition,Lippincott Williams & Wilkins,(2000);Ansel et al.,Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,7th Edition,Lippincott Williams & Wilkins,(1999);Gibson,Pharmaceutical Preformulation and Formulation,CRC Press(2001)を参照されたい。
特定の実施形態では、本明細書において提供する製剤(例えば、即時放出経口製剤、APIを実質的に胃で放出する製剤、または実質的に口で溶解する速崩壊製剤)は、化合物1または化合物2を特定量で含む。特定の実施形態では、製剤中の化合物1または化合物2の特定量は、例えば、約10mgである。一実施形態では、特定量は、約20mgである。一実施形態では、特定量は、約40mgである。一実施形態では、特定量は、約60mgである。一実施形態では、特定量は、約80mgである。一実施形態では、特定量は、約100mgである。一実施形態では、特定量は、約120mgである。一実施形態では、特定量は、約140mgである。一実施形態では、特定量は、約160mgである。一実施形態では、特定量は、約180mgである。一実施形態では、特定量は、約200mgである。一実施形態では、特定量は、約220mgである。一実施形態では、特定量は、約240mgである。一実施形態では、特定量は、約260mgである。一実施形態では、特定量は、約280mgである。一実施形態では、特定量は、約300mgである。一実施形態では、特定量は、約320mgである。一実施形態では、特定量は、約340mgである。一実施形態では、特定量は、約360mgである。一実施形態では、特定量は、約380mgである。一実施形態では、特定量は、約400mgである。一実施形態では、特定量は、約420mgである。一実施形態では、特定量は、約440mgである。一実施形態では、特定量は、約460mgである。一実施形態では、特定量は、約480mgである。一実施形態では、特定量は、約500mgである。一実施形態では、特定量は、約600mgである。一実施形態では、特定量は、約700mgである。一実施形態では、特定量は、約800mgである。一実施形態では、特定量は、約900mgである。一実施形態では、特定量は、約1000mgである。一実施形態では、特定量は、約1100mgである。一実施形態では、特定量は、約1200mgである。一実施形態では、特定量は、約1300mgである。一実施形態では、特定量は、約1400mgである。一実施形態では、特定量は、約1500mgである。一実施形態では、特定量は、約1600mgである。一実施形態では、特定量は、約1700mgである。一実施形態では、特定量は、約1800mgである。一実施形態では、特定量は、約1900mgである。一実施形態では、特定量は、約2000mgである。一実施形態では、特定量は、約2100mgである。一実施形態では、特定量は、約2200mgである。一実施形態では、特定量は、約2300mgである。一実施形態では、特定量は、約2400mgである。一実施形態では、特定量は、約2500mgである。一実施形態では、特定量は、約3000mgである。一実施形態では、特定量は、約4000mgである。一実施形態では、特定量は、約5000mgである。
特定の実施形態では、製剤は、標準的な、当技術分野で承認されている錠剤加工手順及び装置を使用して製造された錠剤である。特定の実施形態では、錠剤を形成するための方法は、化合物1または化合物2を単独で、または例えば、担体、添加剤、ポリマーなどの1つまたは複数の添加剤との組み合わせで含む粉末化、結晶質及び/または顆粒組成物の直接圧縮である。特定の実施形態では、直接圧縮の代替法として、錠剤を、湿式造粒または無水造粒プロセスを使用して調製してもよい。特定の実施形態では、錠剤を、湿った、または別段に扱いやすい物質から出発して、圧縮するのではなく成形する。特定の実施形態では、圧縮及び造粒技術を使用する。
特定の実施形態では、製剤は、標準的な、当技術分野で承認されているカプセル加工手順及び装置を使用して製造されてよいカプセル剤である。特定の実施形態では、化合物1または化合物2及び植物油または例えば、ポリエチレングリコールなどの非水性水混和性物質の混合物を含有する軟ゼラチンカプセル剤を調製してよい。特定の実施形態では、化合物1または化合物2の顆粒を、例えば、ラクトース、サッカロース、ソルビトール、マンニトール、バレイショデンプン、トウモロコシデンプン、アミロペクチン、セルロース誘導体、またはゼラチンなどの固体粉末状担体との組み合わせで含有する硬ゼラチンカプセル剤を調製してよい。特定の実施形態では、硬ゼラチンカプセルのシェルは、ゼラチン及び少量の可塑剤、例えば、グリセロールを含むカプセル組成物から調製されてよい。特定の実施形態では、ゼラチンの代替物として、カプセルのシェルは、炭水化物材料から作製されてよい。特定の実施形態では、カプセル組成物は加えて、必要ならば、ポリマー、着色剤、香味剤及び乳白剤を含んでよい。特定の実施形態では、カプセル剤は、HPMCを含む。
特定の実施形態では、化合物1または化合物2の製剤を、化合物の著しい加水分解崩壊をもたらすことのない水性溶媒を使用して調製する。特定の実施形態では、化合物1または化合物2の製剤は、製剤中の化合物の著しい加水分解崩壊をもたらすことのない水性溶媒を使用して薬物核に施与されたコーティングを含有する錠剤である。特定の実施形態では、水を、薬物核をコーティングするための溶媒として使用する。特定の実施形態では、化合物1または化合物2の経口剤形は、水性溶媒を使用して薬物核に施与されたフィルムコートを含有する錠剤である。特定の実施形態では、水を、フィルム−コーティングのための溶媒として使用する。特定の実施形態では、化合物1または化合物2を含有する錠剤を、医薬組成物を崩壊させることのない水性溶媒を使用してフィルムコーティングする。特定の実施形態では、水を、医薬組成物を崩壊させることのないフィルムコーティング溶媒として使用する。特定の実施形態では、化合物1または化合物2及び水性フィルムコーティングを含む経口剤形は、経口送達されると、即時薬物放出をもたらす。特定の実施形態では、化合物1または化合物2及び水性フィルムコーティングを含む経口剤形は、経口投与されると、上部胃腸管、例えば、胃への制御薬物放出をもたらす。特定の実施形態では、水ベースのフィルムコーティングを備えた錠剤は、化合物1または化合物2をAPIとして含む。
特定の実施形態では、a)化合物1または化合物2の特定量;b)実質的に上部胃腸管、例えば、胃での化合物1または化合物2の放出を制御するための薬物放出制御成分;及びc)任意選択で、1つまたは複数の添加剤を含む、実質的に胃で化合物1または化合物2を経口投与するための制御放出医薬製剤を本明細書において提供する。特定の実施形態では、化合物1または化合物2を含む経口剤形を、医薬組成物及び任意選択の添加剤を含む薬物核を含む制御放出錠剤またはカプセル剤として調製する。任意選択で、「密閉コート」または「シェル」を施与する。特定の実施形態では、本明細書において提供する化合物1または化合物2を含む本明細書において提供する製剤は、化合物1または化合物2の治療有効量、経口投与すると実質的に胃での化合物1または化合物2の放出を制御する薬物放出制御成分、及び任意選択で、1つまたは複数の添加剤を含む制御放出錠剤またはカプセル剤である。
特定の実施形態は、胃液に曝露されると膨潤して、製剤の胃内滞留及び実質的に胃でのポリマーマトリックスからの化合物1または化合物2の持続放出をもたらすポリマーマトリックスである薬物放出制御成分を提供する。特定の実施形態では、そのような製剤を、製剤化中に、化合物1または化合物2を適切なポリマーマトリックスに組み込むことによって調製してよい。そのような製剤の例は、当技術分野で公知である。例えば、それぞれその全体で参照によって本明細書に組み込まれるShell et al.、米国特許出願公開第2002/0051820号(出願第09/990,061号);Shell et al.、米国特許出願公開第2003/0039688(出願第10/045,823号);Gusler et al.、米国特許出願公開第2003/0104053(出願第10/029,134号)を参照されたい。
特定の実施形態では、薬物放出制御成分は、例えば、核からの化合物1または化合物2の拡散を可能にし、かつ胃液に曝露されると、胃に滞留するサイズまで膨潤することによって製剤の胃内滞留を促進することによって、化合物1または化合物2を核から放出する、薬物含有核を取り囲むシェルを含んでよい。特定の実施形態では、そのような製剤を、初めに、化合物1または化合物2及び1つまたは複数の添加剤の混合物を圧縮して、薬物核を形成し、別の粉末化混合物を薬物核上で圧縮して、シェルを形成するか、または薬物核を適切な物質から作製されたカプセルシェルに封入することによって調製してよい。そのような製剤の例は、当技術分野で公知である。例えば、その全体で参照によって本明細書に組み込まれるBerner et al.、米国特許出願公開第2003/0104062、出願第10/213,823号)を参照されたい。
特定の実施形態では、本明細書において提供する医薬製剤は、「薬物核」を形成するために化合物1または化合物2及び、任意選択で、1つまたは複数の添加剤を含有する。任意選択の添加剤には例えば、例えば当技術分野で公知であるような希釈剤(増量剤)、滑沢剤、崩壊剤、充填剤、安定剤、界面活性剤、防腐剤、着色剤、香味剤、結合剤、添加支持剤(excipient support)、流動促進剤、透過強化添加剤、可塑剤などが含まれる。一部の物質が、医薬組成物において1つよりも多い目的に役立つことは、当業者によって理解されるであろう。例えば、一部の物質は、圧縮後には一緒に錠剤を保持するために役立つ結合剤であり、標的送達部位に到達すると、錠剤を粉々にするために役立つ崩壊剤でもある。使用する添加剤及び量の選択は、経験及び標準的な手順の検討及び当技術分野で利用可能な引用文献をもとに、製剤科学者によって容易に決定され得る。
特定の実施形態では、本明細書において提供する製剤は、1つまたは複数の結合剤を含む。結合剤を使用すると、例えば、粘着性を錠剤に付与して、錠剤が圧縮の後にも無傷であり続けることを保証することができる。適切な結合剤には、これらだけに限定されないが、デンプン(トウモロコシデンプン及びα化デンプンを含む)、ゼラチン、糖(スクロース、グルコース、デキストロース及びラクトースを含む)、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ワックス、ならびに天然及び合成ゴム、例えば、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系ポリマー(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどを含む)、ビーガム、カルボマー(例えば、カーボポール)、ナトリウム、デキストリン、ガーゴム、水素化植物油、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マルトデキストリン、ポリメタクリラート、ポビドン(例えば、KOLLIDON、PLASDONE)、微結晶性セルロースが特に含まれる。結合剤にはまた、例えば、アラビアゴム、寒天、アルギン酸、カボマー(cabomer)、カラゲナン、酢酸フタル酸セルロース、セラトニア、キトサン、粉砂糖、コポビドン、デキストラート、デキストリン、デキストロース、エチルセルロース、ゼラチン、ベヘン酸グリセリル、ガーゴム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルデンプン、ヒプロメロース、イヌリン、ラクトース、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マルトデキストリン、マルトース、メチルセルロース、ポロキサマー、ポリカルボフィル、ポリデキストロース、ポリエチレンオキシド、ポリメチルアクリラート、ポビドン、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デンプン、α化デンプン、ステアリン酸、スクロース、及びゼインが含まれる。結合剤は、薬物核に対して、薬物核の約2%w/w;薬物核の約4%w/w、薬物核の約6%w/w、薬物核の約8%w/w、薬物核の約10%w/w、薬物核の約12%w/w、薬物核の約14%w/w、薬物核の約16%w/w、薬物核の約18%w/w、薬物核の約20%w/w、薬物核の約22%w/w、薬物核の約24%w/w、薬物核の約26%w/w、薬物核の約28%w/w、薬物核の約30%w/w、薬物核の約32%w/w、薬物核の約34%w/w、薬物核の約36%w/w、薬物核の約38%w/w、薬物核の約40%w/w、薬物核の約42%w/w、薬物核の約44%w/w、薬物核の約46%w/w、薬物核の約48%w/w、薬物核の約50%w/w、薬物核の約52%w/w、薬物核の約54%w/w、薬物核の約56%w/w、薬物核の約58%w/w、薬物核の約60%w/w、薬物核の約62%w/w、薬物核の約64%w/w、薬物核の約66%w/w;薬物核の約68%w/w、薬物核の約70%w/w、薬物核の約72%w/w、薬物核の約74%w/w、薬物核の約76%w/w、薬物核の約78%w/w、薬物核の約80%w/w、薬物核の約82%w/w、薬物核の約84%w/w、薬物核の約86%w/w、薬物核の約88%w/w、薬物核の約90%w/w、薬物核の約92%w/w、薬物核の約94%w/w、薬物核の約96%w/w、薬物核の約98%w/wの量、または適切であると判断されるならば、それ以上であってよい。特定の実施形態では、特定の結合剤の適切な量は、当業者によって決定される。
特定の実施形態では、本明細書において提供する製剤は、1つまたは複数の希釈剤を含む。希釈剤を使用すると、例えば、嵩を増加させて、実用的なサイズの錠剤を最終的に得ることができる。適切な希釈剤には、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、ラクトース、セルロース、カオリン、マンニトール、塩化ナトリウム、無水デンプン、微結晶性セルロース(例えば、AVICEL)、極微小セルロース、アルファ化デンプン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、糖、デキストラート、デキストリン、デキストロース、第二リン酸カルシウム二水和物、第三リン酸カルシウム、カオリン、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、マルトデキストリン、マンニトール、ポリメタクリラート(例えば、EUDRAGIT)、塩化カリウム、塩化ナトリウム、ソルビトール及びタルクが特に含まれる。希釈剤にはまた、例えば、アルギン酸アンモニウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸セルロース、圧縮可能な糖、粉砂糖、デキストラート、デキストリン、デキストロース、エリトリトール、エチルセルロース、フルクトース、フマル酸、パルミチン酸グリセリル、イソマルト、カオリン、ラシトール(lacitol)、ラクトース、マンニトール、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、マルトデキストリン、マルトース、中鎖トリグリセリド、微結晶性セルロース、微結晶性ケイ化セルロース、粉末セルロース、ポリデキストロース、ポリメチルアクリラート、シメチコン、アルギン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ソルビトール、デンプン、α化デンプン、スクロース、スルホブチルエーテル−β−シクロデキストリン、タルク、トラガカント、トレハロース、及びキシリトー ルが含まれる。希釈剤を、錠剤またはカプセル剤に望ましい体積を得るために計算された量で使用してよく;特定の実施形態では、希釈剤を、薬物核の約5%以上、約10%以上、約15%以上、約20%以上、約22%以上、約24%以上、約26%以上、約28%以上、約30%以上、約32%以上、約34%以上、約36%以上、約38%以上、約40%以上、約42%以上、約44%以上、約46%以上、約48%以上、約50%以上、約52%以上、約54%以上、約56%以上、約58%以上、約60%以上、約62%以上、約64%以上、約68%以上、約70%以上、約72%以上、約74%以上、約76%以上、約78%以上、約80%以上、約85%以上、約90%以上、または約95%以上(重量/重量);薬物核の約10%〜約90%w/wの間;薬物核の約20%〜約80%w/wの間;薬物核の約30%〜約70%w/wの間;薬物核の約40%〜約60%w/wの間の量で使用する。特定の実施形態では、特定の希釈剤の適切な量は、当業者によって決定される。
特定の実施形態では、本明細書において提供する製剤は、1つまたは複数の滑沢剤を含む。滑沢剤を使用すると、例えば、錠剤製造を容易にすることができ;適切な滑沢剤の例には、例えば、ラッカセイ油、綿実油、ゴマ油、オリブ油、トウモロコシ油、及びカカオ油などの植物油、グリセリン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ならびにステアリン酸が含まれる。特定の実施形態では、ステアリン酸塩は、存在する場合、薬物含有核の約2重量%以下を示す。滑沢剤のさらなる例には、例えば、ステアリン酸カルシウム、モノステアリン酸グリセリン、ベヘン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル、ラウリル硫酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸、パルミチン酸、ポロキサマー、ポリエチレングリコール、安息香酸カリウム、安息香酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、ステアリン酸、タルク、及びステアリン酸亜鉛が含まれる。特定の実施形態では、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウムである。特定の実施形態では、滑沢剤は、薬物核に対して、薬物核の約0.2%w/w、薬物核の約0.4%w/w、薬物核の約0.6%w/w、薬物核の約0.8%w/w、薬物核の約1.0%w/w、薬物核の約1.2%w/w、薬物核の約1.4%w/w、薬物核の約1.6%w/w、薬物核の約1.8%w/w、薬物核の約2.0%w/w、薬物核の約2.2%w/w、薬物核の約2.4%w/w、薬物核の約2.6%w/w、薬物核の約2.8%w/w、薬物核の約3.0%w/w、薬物核の約3.5%w/w、薬物核の約4%w/w、薬物核の約4.5%w/w、薬物核の約5%w/w、薬物核の約6%w/w、薬物核の約7%w/w、薬物核の約8%w/w、薬物核の約10%w/w、薬物核の約12%w/w、薬物核の約14%w/w、薬物核の約16%w/w、薬物核の約18%w/w、薬物核の約20%w/w、薬物核の約25%w/w、薬物核の約30%w/w、薬物核の約35%w/w、薬物核の約40%w/w、薬物核の約0.2%〜約10%w/wの間、薬物核の約0.5%〜約5%w/wの間、または薬物核の約1%〜約3%w/wの間の量で存在する。特定の実施形態では、特定の滑沢剤の適切な量は、当業者によって決定される。
特定の実施形態では、本明細書において提供する製剤は、1つまたは複数の崩壊剤を含む。崩壊剤を使用すると、例えば、錠剤の崩壊を促進することができ、例えば、デンプン、粘土、セルロース、アルギン、ゴムまたは架橋ポリマーであってよい。崩壊剤にはまた、例えば、アルギン酸、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム(例えば、AC−DI−SOL、PRIMELLOSE)、コロイド状二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン(例えば、KOLLIDON、POLYPLASDONE)、ガーゴム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、メチルセルロース、微結晶性セルロース、ポラクリリンカリウム、粉末化セルロース、α化デンプン、アルギン酸ナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム(例えば、EXPLOTAB)及びデンプンが含まれる。追加の崩壊剤には、例えば、アルギン酸カルシウム、キトサン、ドキュセートナトリウム(sodium docusate)、ヒドロキシプロピルセルロース、及びポビドンが含まれる。特定の実施形態では、崩壊剤は、薬物核に対して、薬物核の約1%w/w、薬物核の約2%w/w、薬物核の約3%w/w、薬物核の約4%w/w、薬物核の約5%w/w、薬物核の約6%w/w、薬物核の約7%w/w、薬物核の約8%w/w、薬物核の約9%w/w、薬物核の約10%w/w、薬物核の約12%w/w、薬物核の約14%w/w、薬物核の約16%w/w、薬物核の約18%w/w、薬物核の約20%w/w、薬物核の約22%w/w、薬物核の約24%w/w、薬物核の約26%w/w、薬物核の約28%w/w、薬物核の約30%w/w、薬物核の約32%w/w、薬物核の約32%w/w超、薬物核の約1%〜約10%w/wの間、薬物核の約2%〜約8%w/wの間、薬物核の約3%〜約7%w/wの間、または薬物核の約4%〜約6%w/wの間の量で存在する。特定の実施形態では、特定の崩壊剤の適切な量は、当業者によって決定される。
特定の実施形態では、本明細書において提供する製剤は、1つまたは複数の安定剤を含む。安定剤(吸収促進剤とも呼ばれる)を使用すると、例えば例として、酸化反応が含まれる薬物分解反応を阻害する、または遅延させることができる。安定化剤には、例えば、d−アルファ−トコフェリルポリエチレングリコール1000スクシナート(Vitamin E TPGS)、アラビアゴム、アルブミン、アルギン酸、ステアリン酸アルミニウム、アルギン酸アンモニウム、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ベントナイト、ブチルヒドロキシトルエン、アルギン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、カルシウムカルボキシメチルセルロース、カラゲナン、セラトニア、コロイド状二酸化ケイ素、シクロデキストリン、ジエタノールアミン、エデタート、エチルセルロース、エチレングリコールパルミトステアラート、モノステアリン酸グリセリン、ガーゴム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、転化糖、レシチン、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、モノエタノールアミン、ペクチン、ポロキサマー、ポリビニルアルコール、アルギン酸カリウム、カリウムポラクリリン、ポビドン、没食子酸プロピル、プロピレングリコール、プロピレングリコールアルギナート、ラフィノース、酢酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、ソルビトール、ステアリルアルコール、スホブチル−b−シクロデキストリン、トレハロース、白ろう、ザンサンガム、キシリトール、黄ろう、及び酢酸亜鉛が含まれる。特定の実施形態では、安定剤は、薬物核に対して、薬物核の約1%w/w、薬物核の約2%w/w、薬物核の約3%w/w、薬物核の約4%w/w、薬物核の約5%w/w、薬物核の約6%w/w、薬物核の約7%w/w、薬物核の約8%w/w、薬物核の約9%w/w、薬物核の約10%w/w、薬物核の約12%w/w、薬物核の約14%w/w、薬物核の約16%w/w、薬物核の約18%w/w、薬物核の約20%w/w、薬物核の約22%w/w、薬物核の約24%w/w、薬物核の約26%w/w、薬物核の約28%w/w、薬物核の約30%w/w、薬物核の約32%w/w、薬物核の約1%〜約10%w/wの間、薬物核の約2%〜約8%w/wの間、薬物核の約3%〜約7%w/wの間、または薬物核の約4%〜約6%w/wの間の量で存在する。特定の実施形態では、特定の安定剤の適切な量は、当業者によって決定される。
特定の実施形態では、本明細書において提供する製剤は、1つまたは複数の流動促進剤を含む。流動促進剤を使用すると、例えば、粉末組成物もしくは顆粒の流動特性を改善する、または投与の確度を改善することができる。流動促進剤として機能し得る添加剤には、例えば、コロイド状二酸化ケイ素、三ケイ酸マグネシウム、粉末化セルロース、デンプン、第三リン酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、粉末化セルロース、コロイド状二酸化ケイ素、ケイ酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、二酸化ケイ素、デンプン、第三リン酸カルシウム、及びタルクが含まれる。特定の実施形態では、流動化促進剤は、薬物核に対して、薬物核の約1%w/w、薬物核の約1%w/w、薬物核の約2%w/w、薬物核の約3%w/w、薬物核の約4%w/w、薬物核の約5%w/w、薬物核の約6%w/w、薬物核の約7%w/w、薬物核の約8%w/w、薬物核の約9%w/w、薬物核の約10%w/w、薬物核の約12%w/w、薬物核の約14%w/w、薬物核の約16%w/w、薬物核の約18%w/w、薬物核の約20%w/w、薬物核の約22%w/w、薬物核の約24%w/w、薬物核の約26%w/w、薬物核の約28%w/w、薬物核の約30%w/w、薬物核の約32%w/w未満、薬物核の約1%〜約10%w/wの間、薬物核の約2%〜約8%w/wの間、薬物核の約3%〜約7%w/wの間、または薬物核の約4%〜約6%w/wの間の量で存在する。特定の実施形態では、特定の流動化促進剤の適切な量は、当業者によって決定される。
一実施形態では、本明細書において提供する製剤を、経口で、非経口で、吸入噴霧によって、局所で、直腸で、経鼻で、頬側で、膣で、または移植されたレザバーを介して、好ましくは経口投与または注射による投与によって投与してよい。一実施形態では、医薬組成物は、任意の従来の非毒性の薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルを含有してよい。場合によっては、製剤化された化合物またはその送達形態の安定性を増強するために、製剤のpHを、薬学的に許容される酸、塩基または緩衝剤で調節してよい。非経口という用語は、本明細書で使用される場合、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、滑液包内、胸骨内、髄腔内、病変内及び頭蓋内注射または注入技術を含む。
一実施形態では、本明細書において提供する医薬組成物は、滅菌注射用製剤の形態、例えば、滅菌注射用水性または油性懸濁剤としてであってよい。この懸濁剤は、適切な分散剤または湿潤剤(例えば、Tween80など)及び懸濁化剤を使用して、当技術分野で公知の技術に従って製剤化され得る。滅菌注射用製剤は、非毒性の経口許容される希釈剤または溶媒中の滅菌注射用液剤または懸濁剤、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液としてであってもよい。使用してよい許容されるビヒクル及び溶媒には、マンニトール、水、リンゲル液及び等張性塩化ナトリウム溶液がある。加えて、滅菌不揮発性油が、溶媒または懸濁媒として従来使用されている。この目的では、合成モノ−またはジグリセリドを含む任意の無刺激不揮発性油を使用してよい。特に、それらのポリオキシエチル化形態でのオリブ油またはヒマシ油などの天然の薬学的に許容される油であるような、オレイン酸などの脂肪酸及びそのグリセリド誘導体が、注射剤の調製において有用である。これらの油溶液または懸濁剤は、乳剤及びまたは懸濁剤などの薬学的に許容される剤形の製剤において一般に使用される長鎖アルコール希釈剤もしくは分散剤、またはカルボキシメチルセルロースもしくは同様の分散剤を含有してもよい。TweensもしくはSpansなどの他の一般に使用される界面活性剤、及び/または薬学的に許容される固体、液体、または他の剤形の製造において一般に使用される他の同様の乳化剤もしくは生物学的利用能促進剤を、製剤の目的のために使用してもよい。
一実施形態では、本明細書において提供する医薬組成物は、直腸投与用の坐剤の形態で投与することもできる。これらの組成物は、本発明の一態様の化合物を、室温では固体であるが、直腸温度では液体であり、したがって、直腸で溶融して活性成分を放出する適切な非刺激性添加剤と混合することによって調製することができる。そのような物質には、これらだけに限定されないが、カカオバター、蜜蝋及びポリエチレングリコールが含まれる。
所望の処置が局所出願によって容易にアクセス可能な領域または臓器に関係する場合には、本明細書において提供する医薬組成物の局所投与が有用である。皮膚への局所投与では、医薬組成物を、担体に懸濁または溶解している活性成分を含有する適切な軟膏剤で製剤化すべきである。本発明の一態様の化合物を局所投与するための担体には、これらだけに限定されないが、鉱油、流動石油、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックス及び水が含まれる。別法では、医薬組成物を、適切な乳化剤と共に担体に懸濁または溶解している活性化合物を含有する適切なローションまたはクリームで製剤化することができる。適切な担体には、これらだけに限定されないが、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコール及び水が含まれる。本明細書において提供する医薬組成物を、直腸坐剤製剤によって、または適切な浣腸剤製剤において、下部腸管に局所適用してもよい。局所経皮貼付剤も、本明細書に含まれる。
一実施形態では、本明細書において提供する医薬組成物を、経鼻エアロゾルまたは吸入によって投与してよい。そのような組成物を、医薬製剤の分野で周知の技術に従って調製し、ベンジルアルコールまたは他の適切な防腐剤、生物学的利用能を増強する吸収促進剤、フルオロ炭素、及び/または当技術分野で公知の他の可溶化剤もしくは分散剤を使用して、生理食塩水中の溶液として調製してよい。
一実施形態では、本明細書において提供する組成物を、約0.5〜約100mg/体重kgの範囲の投薬量、別法では、1mg〜1000mg/用量の間で、4〜120時間ごとに、または特定の薬物の要求に従って、例えば、注射によって、静脈内で、動脈内で、真皮下で、腹腔内で、筋肉内で、または皮下で;または経口で、頬側で、経鼻で、経粘膜で、局所で、眼用製剤で、または吸入によって投与することができる。本明細書の方法は、所望の、または規定の効果を達成するために有効な量の化合物または化合物組成物の投与を企図している。一実施形態では、医薬組成物を、1日当たり約1〜約6回、または別法では、連続注入として投与する。そのような投与を、長期または救急治療として使用することができる。単一剤形を生産するために担体材料と組み合わせてよい活性成分の量は、処置を受ける受容者及び特定の投与様式に応じて変動する。典型的な製剤は、活性化合物約5%〜約95%(w/w)を含有する。別法では、そのような製剤は、活性化合物約20%〜約80%を含有する。
上記で挙げた用量よりも低い、または高い用量が必要なこともある。いずれか特定の対象での具体的な投薬量及び処置レジメンは、使用される具体的な化合物の活性、年齢、体重、全身健康状態、性別、食事、投与時間、排泄速度、薬物の組み合わせ、疾患の重症度及び経過、状態または症状、疾患、状態または症状に対する対象の素因、及び処置医師の判断を含む様々な因子に左右される。
対象の状態が改善したら、必要な場合には、本明細書において提供する化合物、組成物または組み合わせの維持用量を投与してよい。続いて、症状が所望のレベルまで緩和されている場合には、投薬量もしくは投与頻度、またはその両方を、症状に応じて、改善された状態が維持されるレベルまで減少させてよい。しかしながら、対象は、疾患症状のいずれかの再発に対して、長期的に間欠的処置を必要とすることがある。
使用方法
NRAS発がん遺伝子の変異状態は、化合物1で処置された場合の、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられるがんにおける、かつ化合物2で処置された場合の、IDH1の変異アレルの存在によって特徴づけられるがんにおける応答と関連することが観察されている。いずれの特定の動作原理にも結び付けられることは意図していないが、NRAS発がん遺伝子における体細胞突然変異は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられるAMLにおける化合物1での処置に対する抵抗性、及びIDH1の変異アレルの存在によって特徴づけられるAMLにおける化合物2での処置に対する抵抗性と関連し得る。
特定の実施形態では、G12、G13及びQ61から選択される1つまたは複数の部位でのNRAS変異は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられるがんにおける化合物1での処置に対する抵抗性と関連し得る。
特定の実施形態では、6つ以上の他の変異と同時発生するNRAS変異は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられるがんにおける化合物1での処置に対する抵抗性と関連し得る。特定の実施形態では、6つ以上の他の変異と同時発生する、G12、G13及びQ61から選択される1つまたは複数の部位でのNRAS変異は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられるがんにおける化合物1での処置に対する抵抗性と関連し得る。
特定の実施形態では、G12、G13及びQ61から選択される1つまたは複数の部位でのNRAS変異は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられるAMLにおける化合物1での処置に対する抵抗性と関連し得る。
特定の実施形態では、6つ以上の他の変異と同時発生するNRAS変異は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられるAMLにおける化合物1での処置に対する抵抗性と関連し得る。特定の実施形態では、6つ以上の他の変異と同時発生する、G12、G13及びQ61から選択される1つまたは複数の部位でのNRAS変異は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられるAMLにおける化合物1での処置に対する抵抗性と関連し得る。
一実施形態では、本明細書において提供する方法は、IDH2阻害薬の治療有効量を投与することによって、対象において、IDH2の変異アレルの存在及びNRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられるがんを処置する、予防する、または管理することを含む。一実施形態では、IDH2阻害薬は、化合物1である。特定の実施形態では、がんは、再発または難治性である。
一実施形態では、本明細書において提供する方法は、IDH2阻害薬の治療有効量を投与することによって、対象において、IDH2の変異アレルの存在及びG12、G13またはQ61でのNRAS変異の非存在によって特徴づけられるがんを処置する、予防する、または管理することを含む。一実施形態では、IDH2阻害薬は、化合物1である。特定の実施形態では、がんは、再発または難治性である。
一実施形態では、本明細書において提供する方法は、IDH2阻害薬の治療有効量を投与することによって、対象において、IDH2の変異アレルの存在、NRASの変異アレルの非存在、及び3つ以下の同時発生変異を持つことによって特徴づけられるがんを処置する、予防する、または管理することを含む。一実施形態では、IDH2阻害薬は、化合物1である。特定の実施形態では、がんは、再発または難治性である。
一実施形態では、本明細書において提供する方法は、IDH2阻害薬の治療有効量を投与することによって、対象において、IDH2の変異アレルの存在、G12、G13及びQ61から選択される1つまたは複数の部位でのNRAS変異の非存在、ならびに3つ以下の同時発生変異を持つことによって特徴づけられるがんを処置する、予防する、または管理することを含む。一実施形態では、IDH2阻害薬は、化合物1である。特定の実施形態では、がんは、再発または難治性である。
一実施形態では、化合物1の治療有効量を投与することによって、対象において、IDH2の変異アレルの存在及びNRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられる充実性腫瘍を処置する、予防する、または管理する方法を本明細書において提供する。一実施形態では、充実性腫瘍は、進行性充実性腫瘍である。
一実施形態では、IDH2阻害薬の治療有効量を投与することによって、対象において、そのがんがIDH2の変異アレルの存在及びG12、G13またはQ61でのNRAS変異の非存在によって特徴づけられる充実性腫瘍を処置する、予防する、または管理する方法を本明細書において提供する。一実施形態では、IDH2阻害薬は、化合物1である。一実施形態では、充実性腫瘍は、進行性充実性腫瘍である。
一実施形態では、本明細書において提供する方法は、IDH2阻害薬の治療有効量を投与することによって、対象において、そのがんがIDH2の変異アレルの存在、NRASの変異アレルの非存在、及び3つ未満の同時発生変異を持つことによって特徴づけられる充実性腫瘍を処置する、予防する、または管理することを含む。一実施形態では、IDH2阻害薬は、化合物1である。一実施形態では、充実性腫瘍は、進行性充実性腫瘍である。
一実施形態では、本明細書において提供する方法は、IDH2阻害薬の治療有効量を投与することによって、対象において、そのがんがIDH2の変異アレルの存在、G12、G13及びQ61から選択される1つまたは複数の部位でのNRAS変異の非存在、及び3つ未満の同時発生変異を持つことによって特徴づけられる充実性腫瘍を処置する、予防する、または管理することを含む。一実施形態では、IDH2阻害薬は、化合物1である。一実施形態では、充実性腫瘍は、進行性充実性腫瘍である。
一実施形態では、化合物1の治療有効量を投与することによって、対象において、IDH2の変異アレルの存在及びNRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられる血液悪性病変を処置する、予防する、または管理する方法を本明細書において提供する。一実施形態では、血液悪性病変は、進行性血液悪性病変である。特定の実施形態では、血液悪性病変は、再発または難治性である。
一実施形態では、本明細書において提供する方法は、IDH2阻害薬の治療有効量を投与することによって、対象において、そのがんがIDH2の変異アレルの存在及びG12、G13またはQ61でのNRAS変異の非存在によって特徴づけられる血液悪性病変を処置する、予防する、または管理することを含む。一実施形態では、IDH2阻害薬は、化合物1である。一実施形態では、血液悪性病変は、進行性血液悪性病変である。特定の実施形態では、血液悪性病変は、再発または難治性である。
一実施形態では、本明細書において提供する方法は、IDH2阻害薬の治療有効量を投与することによって、対象において、そのがんがIDH2の変異アレルの存在、NRASの変異アレルの非存在、及び3つ未満の同時発生変異を持つことによって特徴づけられる血液悪性病変を処置する、予防する、または管理することを含む。一実施形態では、IDH2阻害薬は、化合物1である。一実施形態では、血液悪性病変は、進行性血液悪性病変である。特定の実施形態では、血液悪性病変は、再発または難治性である。
一実施形態では、本明細書において提供する方法は、IDH2阻害薬の治療有効量を投与することによって、対象において、そのがんがIDH2の変異アレルの存在、G12、G13及びQ61から選択される1つまたは複数の部位でのNRAS変異の非存在、及び3つ未満の同時発生変異を持つことによって特徴づけられる血液悪性病変を処置する、予防する、または管理することを含む。一実施形態では、IDH2阻害薬は、化合物1である。一実施形態では、血液悪性病変は、進行性血液悪性病変である。特定の実施形態では、血液悪性病変は、再発または難治性である。
特定の実施形態では、方法は、化合物1などのIDH2阻害薬の治療有効量を、RAS経路を標的とする1つまたは複数の化合物の治療有効量と組み合わせて投与することによって、対象において、IDH2の変異アレル及びNRASの変異アレルの存在によって特徴づけられるがんを処置する、予防する、または管理することを含む。一実施形態では、RAS経路を標的とする化合物は、MEKキナーゼ阻害薬化合物である。一実施形態では、MEKキナーゼ阻害薬は、トラメチニブ、セルメチニブ、ビニメチニブ、PD−325901、コビメチニブ、CI−1040及びPD035901から選択される。
特定の実施形態では、方法は、化合物1などのIDH2阻害薬の治療有効量を、RAS経路を標的とする1つまたは複数の化合物の治療有効量と組み合わせて投与することによって、対象において、IDH2の変異アレル及びNRASの変異アレルの存在によって特徴づけられる充実性腫瘍を処置する、予防する、または管理することを含む。一実施形態では、RAS経路を標的とする化合物は、MEKキナーゼ阻害薬化合物である。一実施形態では、MEKキナーゼ阻害薬は、トラメチニブ、セルメチニブ、ビニメチニブ、PD−325901、コビメチニブ、CI−1040及びPD035901から選択される。
一実施形態では、充実性腫瘍は、進行性充実性腫瘍である。
特定の実施形態では、方法は、化合物1などのIDH2阻害薬の治療有効量を、RAS経路を標的とする1つまたは複数の化合物の治療有効量と組み合わせて投与することによって、対象において、IDH2の変異アレル及びNRASの変異アレルの存在によって特徴づけられる血液悪性病変を処置する、予防する、または管理することを含む。一実施形態では、RAS経路を標的とする化合物は、MEKキナーゼ阻害薬化合物である。一実施形態では、MEKキナーゼ阻害薬は、トラメチニブ、セルメチニブ、ビニメチニブ、PD−325901、コビメチニブ、CI−1040及びPD035901から選択される。
一実施形態では、充実性腫瘍は、進行性充実性腫瘍である。
特定の実施形態では、本明細書において提供する方法は、患者などの対象内の、または対照に由来する、IDH2の変異アレルの存在及びNRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられるがん細胞を化合物1の治療有効量と接触させることを含む。接触は、インビトロ、インビボ、またはエクスビボであり得る。一実施形態では、方法は、インビボでがん細胞を接触させることを含む。
一実施形態では、IDH2阻害薬で処置するために適したがん対象を同定する方法であって、(a)がんを有する対象から生体試料を得ること;(b)IDH2の変異アレル及びNRASの変異アレルについて生体試料をスクリーニングすること;ならびに(c)がんがIDH2の変異アレルの存在及びNRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられる場合、その対象をIDH2阻害薬で処置するために適したがん対象と同定することを含む方法を本明細書において提供する。別の実施形態では、IDH2阻害薬で処置するために適したがん対象と同定された対象を、IDH2阻害薬で処置する。
一実施形態では、がん対象においてがんを処置するための方法において使用するためのIDH2阻害薬であって、がん対象が、(a)がんを有する対象から生体試料を得ること;(b)IDH2の変異アレル及びNRASの変異アレルについて生体試料をスクリーニングすること;ならびに(c)がんがIDH2の変異アレルの存在及びNRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられる場合、その対象をIDH2阻害薬で処置するために適したがん対象と同定することを含む、IDH2阻害薬で処置するために適したがん対象を同定する方法によって同定されている、IDH2阻害薬を提供する。
がん対象においてがんを処置するための方法において使用するためのIDH2阻害薬であって、がん対象が、(a)がんを有する対象から生体試料を得ること;(b)IDH2の変異アレル及びNRASの変異アレルについて生体試料をスクリーニングすること;ならびに(c)がんがIDH2の変異アレルの存在及びNRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられる場合、その対象をIDH2阻害薬で処置するために適したがん対象と同定することを含む、IDH2阻害薬で処置するために適したがん対象を同定する方法によって同定されている、IDH2阻害薬も提供する。
一実施形態では、(a)がんを有する対象から生体試料を得ること;(b)IDH2の変異アレル及びNRASの変異アレルについて生体試料をスクリーニングすること;ならびに(c)がんがIDH2の変異アレルの存在及びNRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられる場合、その対象を化合物1で処置するために適したがん対象と同定することを含む、化合物1で処置するために適したがん対象を同定する方法を本明細書において提供する。別の実施形態では、化合物1で処置するために適したがん対象と同定された対象を、化合物1で処置する。
がん対象においてがんを処置するための方法において使用するための化合物1であって、がん対象が、(a)がんを有する対象から生体試料を得ること;(b)IDH2の変異アレル及びNRASの変異アレルについて生体試料をスクリーニングすること;ならびに(c)がんがIDH2の変異アレルの存在及びNRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられる場合、その対象を化合物1で処置するために適したがん対象と同定することを含む、化合物1で処置するために適したがん対象を同定する方法によって同定されている、化合物1も提供する。
別の実施形態では、多数のがん対象から、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられるがんを有する1つまたは複数のがん対象を、IDH2阻害薬で処置するために適していると同定するための方法を本明細書において提供する。この方法は、多数のがん対象から、NRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられるがんを有する1つまたは複数のがん対象を、IDH2阻害薬で処置するために適していると同定することを含む。一実施形態では、1つまたは複数の適切な対象を、IDH2阻害薬で処理する。
IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられるがんを有する1つまたは複数のがん対象においてがんを処置するための方法で使用するためのIDH2阻害薬であって、1つまたは複数のがん対象が、多数のがん対象から、NRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられるがんを有する1つまたは複数のがん対象をIDH2阻害薬で処置するために適していると同定することを含む方法によって同定される、IDH2阻害薬も提供する。
別の実施形態では、多数のがん対象から、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられるがんを有する1つまたは複数のがん対象を、化合物1で処置するために適していると同定するための方法を本明細書において提供する。この方法は、多数のがん対象から、NRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられるがんを有する1つまたは複数のがん対象を、化合物1で処置するために適していると同定することを含む。一実施形態では、1つまたは複数の適切な対象を、化合物1で処置する。
IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられるがんを有する1つまたは複数のがん対象においてがんを処置するための方法において使用するための化合物1であって、1つまたは複数のがん対象が、多数のがん対象から、NRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられるがんを有する1つまたは複数のがん対象を化合物1で処置するために適していると同定することを含む方法によって同定される、化合物1も提供する。
一実施形態では、RAS経路阻害薬は、トラメチニブ、セルメチニブ、ビニメチニブ、PD−325901、コビメチニブ、CI−1040及びPD035901から選択されるMEKキナーゼ阻害薬である。
一実施形態では、(a)がんを有する対象から生体試料を得ること;(b)IDH2の変異アレル及びNRASの変異について生体試料をスクリーニングすること;ならびに(c)がんがIDH2の変異アレル及びNRASの変異アレルの存在によって特徴づけられる場合、その対象をIDH2阻害薬及びRAS経路阻害薬での併用療法で処置するために適したがん対象と同定することを含む、IDH2阻害薬及びRAS経路阻害薬の組み合わせで処置するために適したがん対象を同定する方法を本明細書において提供する。別の実施形態では、併用療法で処置するために適したがん対象と同定された対象を、IDH2阻害薬及びRAS経路阻害薬の組み合わせで処置する。
がん対象においてがんを処置するための方法において使用するためのIDH2阻害薬及びRAS経路阻害薬の組み合わせであって、がん対象が、(a)がんを有する対象から生体試料を得ること;(b)IDH2の変異アレル及びNRASの変異について生体試料をスクリーニングすること;ならびに(c)がんがIDH2の変異アレル及びNRASの変異アレルの存在によって特徴づけられる場合、その対象をIDH2阻害薬及びRAS経路阻害薬での併用療法で処置するために適したがん対象と同定することを含む、IDH2阻害薬及びRAS経路阻害薬の組み合わせで処置するために適したがん対象を同定する方法によって同定されている、IDH2阻害薬及びRAS経路阻害薬の組み合わせも提供する。
一実施形態では、RAS経路阻害薬は、トラメチニブ、セルメチニブ、ビニメチニブ、PD−325901、コビメチニブ、CI−1040及びPD035901から選択されるMEKキナーゼ阻害薬である。
一実施形態では、(a)がんを有する対象から生体試料を得ること;(b)IDH2の変異アレル及びNRASの変異について生体試料をスクリーニングすること;ならびに(c)がんがIDH2の変異アレル及びNRASの変異アレルの存在によって特徴づけられる場合、その対象を化合物1及びRAS経路阻害薬での併用療法で処置するために適したがん対象と同定することを含む、化合物1及びRAS経路阻害薬の組み合わせで処置するために適したがん対象を同定する方法を本明細書において提供する。別の実施形態では、併用療法で処置するために適したがん対象として同定された対象を、化合物1及びRAS経路阻害薬の組み合わせで処置する。一実施形態では、RAS経路阻害薬は、トラメチニブ、セルメチニブ、ビニメチニブ、PD−325901、コビメチニブ、CI−1040及びPD035901から選択される。
別の実施形態では、多数のがん対象から、IDH2阻害薬、例えば、化合物1、及びRAS経路阻害薬、例えば、トラメチニブ、セルメチニブ、ビニメチニブ、PD−325901、コビメチニブ、CI−1040またはPD035901での併用療法での処置に適している1つまたは複数のがん対象を同定するための方法を本明細書において提供する。この方法は、多数のがん対象から、がんがIDH2の変異アレル及びNRASの変異アレルの存在によって特徴づけられる1つまたは複数のがん対象を、IDH2阻害薬、例えば、化合物1、及びRAS経路阻害薬、例えば、トラメチニブ、セルメチニブ、ビニメチニブ、PD−325901、コビメチニブ、CI−1040またはPD035901での併用療法での処置に適していると同定することを含む。一実施形態では、1つまたは複数の適切な対象を、IDH2阻害薬、例えば、化合物1、及びRAS経路阻害薬、例えば、トラメチニブ、セルメチニブ、ビニメチニブ、PD−325901、コビメチニブ、CI−1040またはPD035901の組み合わせで処置する。
多数のがん対象から、がんがIDH2の変異アレル及びNRASの変異アレルの存在によって特徴づけられる1つまたは複数のがん対象を、IDH2阻害薬、例えば、化合物1、及びRAS経路阻害薬、例えば、トラメチニブ、セルメチニブ、ビニメチニブ、PD−325901、コビメチニブ、CI−1040またはPD035901での併用療法での処置に適していると同定することを含む方法によって同定される、1つまたは複数のがん対象においてがんを処置するための方法において使用するための、IDH2阻害薬、例えば、化合物1、及びRAS経路阻害薬、例えば、トラメチニブ、セルメチニブ、ビニメチニブ、PD−325901、コビメチニブ、CI−1040またはPD035901の組み合わせも提供する。
本明細書に記載の方法の一部の実施形態では、血液悪性病変は、それぞれIDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、慢性骨髄性単球性白血病(CMML)、骨髄性肉腫、多発性骨髄腫、リンパ腫(例えば、T細胞リンパ腫またはB細胞リンパ腫)、血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫(AITL)または芽球性細胞様樹状細胞新生物である。本明細書に記載の方法の一部の実施形態では、血液悪性病変は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる急性骨髄性白血病(AML)である。本明細書に記載の方法の一部の実施形態では、急性骨髄性白血病(AML)は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる再発または難治性AMLである。本明細書に記載の方法の一部の実施形態では、血液悪性病変は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる骨髄異形成症候群(MDS)である。本明細書に記載の方法の一部の実施形態では、血液悪性病変は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる慢性骨髄性単球性白血病(CMML)である。本明細書に記載の方法の一部の実施形態では、血液悪性病変は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる骨髄性肉腫である。本明細書に記載の方法の一部の実施形態では、血液悪性病変は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられるリンパ腫(例えば、T細胞リンパ腫またはB細胞リンパ腫)である。本明細書に記載の方法の一部の実施形態では、血液悪性病変は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫(AITL)である。本明細書に記載の方法の一部の実施形態では、血液悪性病変は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる芽球性細胞様樹状細胞新生物である。
本明細書において提供する方法の一実施形態では、充実性腫瘍は、それぞれIDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる神経膠腫、黒色腫、軟骨肉腫、胆管癌(例えば、神経膠腫)、血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫(AITL)、肉腫、または非小細胞肺癌である。本明細書において提供する方法の一実施形態では、充実性腫瘍は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる神経膠腫である。本明細書において提供する方法の一実施形態では、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる充実性腫瘍は、黒色腫である。本明細書において提供する方法の一実施形態では、充実性腫瘍は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる軟骨肉腫である。本明細書において提供する方法の一実施形態では、充実性腫瘍は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる胆管癌(例えば、神経膠腫)である。本明細書において提供する方法の一実施形態では、充実性腫瘍は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫(AITL)である。本明細書において提供する方法の一実施形態では、充実性腫瘍は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる肉腫である。本明細書において提供する方法の一実施形態では、充実性腫瘍は、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる非小細胞肺癌である。
本明細書において提供する方法の一実施形態では、充実性腫瘍は、それぞれIDH1の変異アレルの存在によって特徴づけられる神経膠腫、黒色腫、軟骨肉腫、胆管癌(肝臓内胆管癌(IHCCを含む)、前立腺癌、結腸癌、または非小細胞肺癌(NSCLC)である。
一実施形態では、処置される悪性病変は、IDH1またはIDH2の変異アレルによって特徴づけられ、IDH1またはIDH2変異によって、その酵素に、患者においてα−ケトグルタル酸からR(−)−2−ヒドロキシグルタル酸へのNADPH依存性還元を触媒する新たな能力が生じる。この実施形態の一態様では、変異IDH1は、R132X変異を持つ。この実施形態の一態様では、R132X変異は、R132H、R132C、R132L、R132V、R132S及びR132Gから選択される。別の態様では、R132X変異は、R132HまたはR132Cである。また別の態様では、R132X変異は、R132Hである。この実施形態の一態様では、変異IDH2は、R140X変異を持つ。この実施形態の別の態様では、R140X変異は、R140Q変異である。この実施形態の別の態様では、R140X変異は、R140W変異である。この実施形態の別の態様では、R140X変異は、R140L変異である。この実施形態の別の態様では、変異IDH2は、R172X変異を持つ。この実施形態の別の態様では、R172X変異は、R172K変異である。この実施形態の別の態様では、R172X変異は、R172G変異である。
別の態様では、理論に束縛されることはないが、本出願人は、IDH2変異によって、その酵素に、α−ケトグルタル酸からR(−)−2−ヒドロキシグルタル酸へのNADPH依存性還元を触媒する新たな能力が生じるIDH2の変異アレル、特に、IDH2のR140Q及び/またはR172K変異が、それらの細胞の性質または身体における位置に関係なく、がんのすべての種類のサブセットを特徴づけることを見い出している。したがって、本明細書において提供する化合物、組成物及び方法は、そのような活性を付与するIDH2の変異アレルの存在、特に、IDH2 R140Q及び/またはR172K変異によって特徴づけられる任意の種類のがんを処置するために有用である。
したがって、本明細書に記載の化合物1、及び方法は、それぞれ、そのような活性を付与するIDH2の変異アレルの存在、特に、IDH2 R140Q及び/またはR172K変異によって特徴づけられる進行性血液悪性病変、例えば、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、慢性骨髄性単球性白血病(CMML)、骨髄性肉腫、多発性骨髄腫、リンパ腫(例えば、T細胞リンパ腫またはB細胞リンパ腫)、血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫(AITL)または芽球性細胞様樹状細胞新生物を含む血液悪性病変を処置するために有用である。
別の態様では、本明細書に記載の化合物1及び方法は、それぞれ、そのような活性を付与するIDH2の変異アレルの存在、特に、IDH2 R140Q及び/またはR172K変異によって特徴づけられる充実性腫瘍、例えば、神経膠腫、黒色腫、軟骨肉腫、胆管癌(例えば、神経膠腫)、血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫(AITL)、肉腫、または非小細胞肺癌を処置するために有用である。
一実施形態では、悪性病変は、診断または処置の時点で、腫瘍細胞の少なくとも30、40、50、60、70、80または90%がIDH1変異、特に、IDH1 R132HもしくはR132C変異、またはIDH2変異、特に、IDH2 R140Q、R140W、もしくはR140L及び/またはR172KまたはR172G変異を保有する腫瘍である。
一実施形態では、悪性病変の処置の有効性を、対象において2HGのレベルを測定することによって監視する。2HGの典型的なレベルを処置前に測定し、高レベルが、化合物1または化合物2の使用に適応とされる。高レベルが立証されたら、2HGのレベルを、処置の経過中及びまたは処置の終了後に決定して、有効性を立証する。特定の実施形態では、2HGのレベルを、処置の経過中及びまたは処置の終了後に決定するだけである。処置の経過中及び処置後の2HGレベルの低下は、有効性を示している。同様に、2HGレベルが、処置の経過中及び処置後に上昇しないという決定も、有効性を示している。典型的には、2HG測定を、悪性病変処置の有効性の他の周知の決定、例えば、腫瘍及び/または他のがん関連病変の数及びサイズの減少、対象の全身健康の改善、ならびに悪性病変処置の有効性と関連する他のバイオマーカーの変化と一緒に利用する。
2HGは、それらの全体で参照によって本明細書に組み込まれるPCT公開WO2011/050210及び米国特許出願公開第2012/0121515号の方法によって、または類似の方法によって、試料において検出することができる。例示的な方法では、2HGを、LC/MSによって、試料中で決定することができる。試料を80:20でメタノールと混合し、3,000rpmで20分間にわたって、4℃で遠心する。得られた上清を収集し、2−ヒドロキシグルタル酸レベルを評価するためのLC−MS/MSの前に−80℃で貯蔵することができる。様々な異なる液体クロマトグラフィー(LC)分離方法を使用することができる。各方法を、ネガティブエレクトロスプレーイオン化(ESI、−3.0kV)によって、注入される代謝産物標準溶液に最適化されたMSパラメーターを用いる、多重反応モニタリング(MRM)モードで作動する三重−四重極質量分析計に連結することができる。以前に報告された方法(Luo et al.J Chromatogr A 1147,153−64,2007)の変法に従って、代謝産物を、水性移動相中のイオンペアリング薬剤として10mMトリブチル−アミンを使用する逆相クロマトグラフィーによって分離することができる。一方法は、TCA代謝産物の分割を可能にする:t=0、50%B;t=5、95%B;t=7、95%B;t=8、0%B(ここで、Bは、100%メタノールの有機移動相を指す)。別の方法は、2−ヒドロキシグルタル酸に特異的であり、5分かけて50%〜95%B(上記で定義したとおりの緩衝液)の急速直線勾配を流す。上記のとおり、Synergi Hydro−RP、100mm×2mm、粒径2.1μm(Phenomonex)をカラムとして使用することができる。代謝産物は、ピーク面積を既知の濃度の純粋な代謝産物標準と比較することによって、定量化することができる。13C−グルタミンからの代謝産物フラックス研究を、例えば、Munger et al.Nat Biotechnol 26,1179−86,2008において記載されているとおりに行うことができる。
一実施形態では、2HGを、直接評価する。
別の実施形態では、分析法を実施するプロセスにおいて形成される2HGの誘導体を評価する。例として、そのような誘導体は、MS分析において形成される誘導体であり得る。誘導体には、塩付加物、例えば、Na付加物、水和変異体、または例えば、MS分析で形成されるような塩付加物、例えば、Na付加物でもある水和変異体が含まれる。
別の実施形態では、2HGの代謝誘導体を評価する。例には、2HGが存在する結果として、増える、または上昇する、または減少する種、例えば、2HG、例えば、R−2HGと相関するであろうグルタル酸またはグルタミン酸が含まれる。
例示的な2HG誘導体には、以下に提示する化合物またはその塩付加物などの脱水誘導体が含まれる:
2HGは、遺伝性代謝障害2−ヒドロキシグルタル酸尿症において蓄積することが公知である。この疾患は、2HGをα−KGに変換する酵素2−ヒドロキシグルタル酸デヒドロゲナーゼの欠損に起因する(Struys,E.A.et al.Am J Hum Genet 76,358−60(2005))。2−ヒドロキシグルタル酸デヒドロゲナーゼが欠損している患者は、MRI及びCSF分析によって評価されるとおり、脳内に2HGを蓄積させ、白質脳症を発症し、脳腫瘍を発生する高いリスクを有する(Aghili,M.,Zahedi,F.& Rafiee,J Neurooncol 91,233−6(2009);Kolker,S.,Mayatepek,E.& Hoffmann,G.F.Neuropediatrics 33,225−31(2002);Wajner,M.,Latini,A.,Wyse,A.T.& Dutra−Filho,C.S.J Inherit Metab Dis 27,427−48(2004))。さらに、2HGの高い脳レベルは、ROSレベルの上昇をもたらし(Kolker,S.et al.Eur J Neurosci 16,21−8(2002);Latini,A.et al.Eur J Neurosci 17,2017−22(2003))、がんのリスクの上昇に寄与する可能性がある。NMDA受容体アゴニストとして作用する2HGの能力は、この作用に寄与し得る(Kolker,S.et al.Eur J Neurosci 16,21−8(2002))。2HGはまた、グルタミン酸及び/またはαKGを利用する酵素を競合的に阻害することによって、細胞に対して毒性であり得る。これらには、アミノ及び核酸生合成のためのグルタミン酸窒素の利用を可能にするトランスアミナーゼ、ならびにHif1−アルファレベルを調節するものなどのαKG−依存性プロリルヒドロキシラーゼが含まれる。
本明細書に記載の処置法は加えて、化合物1または化合物2で処置する前、及び/またはその後に、様々な評価ステップを含むことができる。
一実施形態では、単独か、またはRAS経路阻害薬と組み合わせた化合物1または化合物2での処置の前に、及び/または後に、方法は、悪性病変の増殖、サイズ、重量、侵襲性、病期及び/または他の表現型を評価するステップをさらに含む。
一実施形態では、単独か、またはRAS経路阻害薬と組み合わせた化合物1での処置の前に、及び/または後に、方法は、悪性病変のIDH2遺伝子型を評価するステップをさらに含む。これは、DNA配列決定、免疫分析、及び/または2HGの存在、分布もしくはレベルの評価などの当技術分野で普通の方法によって達成され得る。一実施形態では、単独か、またはRAS経路阻害薬と組み合わせた化合物2での処置の前に、及び/または後に、方法は、悪性病変のIDH1遺伝子型を評価するステップをさらに含む。これは、DNA配列決定、免疫分析、及び/または2HGの存在、分布もしくはレベルの評価などの当技術分野で普通の方法によって達成され得る。
一実施形態では、単独か、またはRAS経路阻害薬と組み合わせた化合物1または化合物2での処置の前に、及び/または後に、方法は、対象において2HGレベルを決定するステップをさらに含む。これは、分光学的分析、例えば、磁気共鳴をベースとする分析、例えば、MRI及び/もしくはMRS測定、体液の試料分析、例えば、血清もしくは脊髄液分析によって、または外科材料の分析によって、例えば、質量分光法によって達成され得る。
一実施形態では、化合物1及びRAS経路阻害薬を同時投与する。一実施形態では、化合物1及びRAS経路阻害薬を連続投与する。一実施形態では、化合物2及びRAS経路阻害薬を同時投与する。一実施形態では、化合物2及びRAS経路阻害薬を連続投与する。
一実施形態では、処置される疾患及び対象の状態に応じて、化合物1を、経口、非経口(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内、CIV、槽内(intracistemal)注射または注入、皮下注射、またはインプラント)、吸入、経鼻、膣、直腸、舌下、または局所(例えば、経皮または局所)投与経路によって投与してよい。化合物1を、単独で、または1つまたは複数の活性薬剤(複数可)と一緒に、適切な投薬単位で、各投与経路に適した薬学的に許容される添加剤、担体、アジュバント及びビヒクルを用いて製剤化してよい。
一実施形態では、本明細書において提供する方法で投与される化合物1または化合物2の量は、例えば、約5mg/日〜約2,000mg/日の間の範囲であってよい。一実施形態では、範囲は、約10mg/日〜約2,000mg/日の間である。一実施形態では、範囲は、約20mg/日〜約2,000mg/日の間である。一実施形態では、範囲は、約50mg/日〜約1,000mg/日の間である。一実施形態では、範囲は、約100mg/日〜約1,000mg/日の間である。一実施形態では、範囲は、約100mg/日〜約500mg/日の間である。一実施形態では、範囲は、約150mg/日〜約500mg/日の間である。一実施形態では、範囲は、または約150mg/日〜約250mg/日の間である。特定の実施形態では、特定の投薬量は、例えば、約10mg/日である。一実施形態では、用量は、約20mg/日である。一実施形態では、用量は、約50mg/日である。一実施形態では、用量は、約75mg/日である。一実施形態では、用量は、約100mg/日である。一実施形態では、用量は、約120mg/日である。一実施形態では、用量は、約150mg/日である。一実施形態では、用量は、約200mg/日である。一実施形態では、用量は、約250mg/日である。一実施形態では、用量は、約300mg/日である。一実施形態では、用量は、約350mg/日である。一実施形態では、用量は、約400mg/日である。一実施形態では、用量は、約450mg/日である。一実施形態では、用量は、約500mg/日である。一実施形態では、用量は、約600mg/日である。一実施形態では、用量は、約700mg/日である。一実施形態では、用量は、約800mg/日である。一実施形態では、用量は、約900mg/日である。一実施形態では、用量は、約1,000mg/日である。一実施形態では、用量は、約1,200mg/日である。一実施形態では、用量は、約1,500mg/日である。特定の実施形態では、特定の投薬量は、例えば、約10mg/日までである。一実施形態では、特定の用量は、約20mg/日までである。一実施形態では、特定の用量は、約50mg/日までである。一実施形態では、特定の用量は、約75mg/日までである。一実施形態では、特定の用量は、約100mg/日までである。一実施形態では、特定の用量は、約120mg/日までである。一実施形態では、特定の用量は、約150mg/日までである。一実施形態では、特定の用量は、約200mg/日までである。一実施形態では、特定の用量は、約250mg/日までである。一実施形態では、特定の用量は、約300mg/日までである。一実施形態では、特定の用量は、約350mg/日までである。一実施形態では、特定の用量は、約400mg/日までである。一実施形態では、特定の用量は、約450mg/日までである。一実施形態では、特定の用量は、約500mg/日までである。一実施形態では、特定の用量は、約600mg/日までである。一実施形態では、特定の用量は、約700mg/日までである。一実施形態では、特定の用量は、約800mg/日までである。一実施形態では、特定の用量は、約900mg/日までである。一実施形態では、特定の用量は、約1,000mg/日までである。一実施形態では、特定の用量は、約1,200mg/日までである。一実施形態では、特定の用量は、約1,500mg/日までである。
一実施形態では、本明細書において提供する医薬組成物または剤形中の化合物1または化合物2の量は、例えば、約5mg〜約2,000mgの間の範囲であってよい。一実施形態では、範囲は、約10mg〜約2,000mgの間の範囲である。一実施形態では、範囲は、約20mg〜約2,000mgの間である。一実施形態では、範囲は、約50mg〜約1,000mgの間である。一実施形態では、範囲は、約50mg〜約500mgの間である。一実施形態では、範囲は、約50mg〜約250mgの間である。一実施形態では、範囲は、約100mg〜約500mgの間である。一実施形態では、範囲は、約150mg〜約500mgの間である。一実施形態では、範囲は、約150mg〜約250mgの間である。特定の実施形態では、特定の量は、例えば、約10mgである。一実施形態では、特定量は、約20mgである。一実施形態では、特定量は、約30mgである。一実施形態では、特定量は、約50mgである。一実施形態では、特定量は、約75mgである。一実施形態では、特定量は、約100mgである。一実施形態では、特定量は、約120mgである。一実施形態では、特定量は、約150mgである。一実施形態では、特定量は、約200mgである。一実施形態では、特定量は、約250mgである。一実施形態では、特定量は、約300mgである。一実施形態では、特定量は、約350mgである。一実施形態では、特定量は、約400mgである。一実施形態では、特定量は、約450mgである。一実施形態では、特定量は、約500mgである。一実施形態では、特定量は、約600mgである。一実施形態では、特定量は、約650mgである。一実施形態では、特定量は、約700mgである。一実施形態では、特定量は、約800mgである。一実施形態では、特定量は、約900mgである。一実施形態では、特定量は、約1,000mgである。一実施形態では、特定量は、約1,200mgである。一実施形態では、特定量は、約1,500mgである。特定の実施形態では、特定量は、例えば、約10mgまでである。一実施形態では、特定量は、約20mgまでである。一実施形態では、特定量は、約50mgまでである。一実施形態では、特定量は、約75mgまでである。一実施形態では、特定量は、約100mgまでである。一実施形態では、特定量は、約120mgまでである。一実施形態では、特定量は、約150mgまでである。一実施形態では、特定量は、約200mgまでである。一実施形態では、特定量は、約250mgまでである。一実施形態では、特定量は、約300mgまでである。一実施形態では、特定量は、約350mgまでである。一実施形態では、特定量は、約400mgまでである。一実施形態では、特定量は、約450mgまでである。一実施形態では、特定量は、約500mgまでである。一実施形態では、特定量は、約600mgまでである。一実施形態では、特定量は、約700mgまでである。一実施形態では、特定量は、約800mgまでである。一実施形態では、特定量は、約900mgまでである。一実施形態では、特定量は、約1,000mgまでである。一実施形態では、特定量は、約1,200mgまでである。一実施形態では、特定量は、約1,500mgまでである。
一実施形態では、化合物1または化合物2は、例えば、単回大量注射、または経口錠剤もしくは丸剤などの単回用量;または時間をかけて、例えば、時間をかけての連続注入もしくは時間をかけての分割ボーラス用量などとして送達することができる。一実施形態では、化合物1を、必要な場合には繰り返し、例えば、患者が病勢安定もしくは退縮を経験するまで、または患者が疾患進行もしくは許容されない毒性を経験するまで投与することができる。病勢安定またはその欠如は、患者の症状の評価、身体検査、X線、CAT、PET、またはMRIスキャンを使用して画像化されている腫瘍の可視化及び他の一般的に認められている評価モダリティなどの当技術分野で公知の方法によって決定される。
特定の実施形態では、化合物1または化合物2を患者に、サイクルで(例えば、1週間にわたる毎日の投与、次いで、3週間までの無投与の休薬期間)で投与する。サイクリング療法は、一定期間にわたる活性薬剤の投与、続く、一定期間にわたる休薬、及びこの連続投与の繰り返しを伴う。サイクリング療法は、抵抗性の発生を減少させることができる、副作用を回避する、もしくは減少させることができる、及び/または処置の有効性を改善することができる。
一実施形態では、本明細書において提供する方法は、化合物1または化合物2を1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、または40超のサイクルで投与することを含む。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約1である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約2である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約3である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約4である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約5である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約6である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約7である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約8である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約9である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約10である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約11である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約12である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約13である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約14である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約15である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約16である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約17である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約18である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約19である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約20である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約21である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約22である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約23である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約24である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約25である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約26である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約27である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約28である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約29である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約30である。一実施形態では、一群の患者において投与されるサイクルの中央数は、約30サイクル超である。
特定の実施形態では、処置サイクルは、複数日(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14日、または14日超)にわたって、それを必要とする対象に投与される化合物1または化合物2の複数回投与、任意選択で、それに続く、処置投与の休止日(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28日、または28日超)を含む。
一実施形態では、治療される疾患及び対象の状態に応じて、MEKキナーゼ阻害薬などのRAS経路阻害薬を、経口、非経口(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内、CIV、槽内注射または注入、皮下注射、またはインプラント)、吸入、経鼻、膣、直腸、舌下、または局所(例えば、経皮または局所)投与経路によって投与してよい。一実施形態では、RAS経路阻害薬を、単独で、または化合物1及び/または1つもしくは複数の活性薬剤(複数可)と一緒に、適切な投薬単位で、各投与経路に適した薬学的に許容される添加剤、担体、アジュバント及びビヒクルを用いて製剤化してよい。一実施形態では、RAS経路阻害薬を、単独で、または化合物2及び/または1つもしくは複数の活性薬剤(複数可)と一緒に、適切な投薬単位で、各投与経路に適した薬学的に許容される添加剤、担体、アジュバント及びビヒクルを用いて製剤化してよい。
一実施形態では、RAS経路阻害薬を、例えば、静脈内(IV)、皮下(SC)または経口経路によって投与する。本明細書の特定の実施形態は、それを必要とする対象において相乗的な治療効果を得るために、RAS経路阻害薬を化合物1もしくは化合物2及び/または1つもしくは複数の追加の活性薬剤と共に同時投与することを提供する。同時投与される活性薬剤(複数可)は、本明細書に記載のとおりのがん治療薬であってよい。特定の実施形態では、同時投与される活性薬剤(複数可)は、IDH1の阻害薬であってよい。特定の実施形態では、同時投与される活性薬剤(複数可)は、IDH2の阻害薬であってよい。特定の実施形態では、同時投与される薬剤(複数可)を、例えば、経口で、または注射(例えば、IVまたはSC)によって投与してよい。
特定の実施形態では、処置サイクルは、複数日(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14日、または14日超)にわたって、それを必要とする対象に投与されるRAS経路阻害薬の複数回投与、任意選択で、それに続く、処置投与の休止日(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28日、または28日超)を含む。本明細書において提供する方法に適した投薬量には、例えば、治療有効量及び予防有効量が含まれる。
一実施形態では、RAS経路阻害薬は、例えば、単回大量注射、または経口錠剤もしくは丸剤などの単回用量;または時間をかけて、例えば、時間をかけての連続注入もしくは時間をかけての分割ボーラス用量などとして送達することができる。一実施形態では、RAS経路阻害薬を、必要な場合には繰り返し、例えば、患者が病勢安定もしくは退縮を経験するまで、または患者が疾患進行もしくは許容されない毒性を経験するまで投与することができる。病勢安定またはその欠如は、患者の症状の評価、身体検査、X線、CAT、PET、またはMRIスキャンを使用して画像化されている腫瘍の可視化及び他の一般的に認められている評価モダリティなどの当技術分野で公知の方法によって決定される。
一実施形態では、RAS経路阻害薬を、1日1回または1日2回、1日3回、及び1日4回などの複数の1日用量に分割して投与することができる。一実施形態では、投与は、連続的(すなわち、連続する日にわたって毎日、または毎日)、例えば、サイクルで間欠的(すなわち、薬物を投与しない数日、数週間、数か月の休薬を含む)であってよい。一実施形態では、RAS経路阻害薬を、毎日、例えば、一定期間にわたって各日1回またはそれ以上投与する。一実施形態では、RAS経路阻害薬を、間欠的に、すなわち、規則的または不規則的な間隔で停止及び開始して投与する。
患者集団
本明細書において提供する方法の特定の実施形態では、処置される対象は、動物、例えば、哺乳類または非ヒト霊長類である。特定の実施形態では、対象は、ヒト患者である。対象は、男性でも女性でもよい。
特に、本明細書において提供する方法による処置を受けることができる対象には、IDH1及び/またはIDH2の変異アレルの存在ならびにNRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられるがんを有する対象が含まれる。
特定の実施形態では、本明細書において提供する方法による処置を受けることができる対象には、IDH1及び/またはIDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられ、さらに、NRASの変異アレルによって特徴づけられるがんを有する対象が含まれる。
一実施形態では、本明細書において提供する方法による処置を受けることができる対象には、それぞれIDH1の変異アレルの存在及びNRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられる進行性血液悪性病変、例えば、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS、骨髄増殖性新生物(MPN)、慢性骨髄性単球性白血病(CMML)、B細胞急性リンパ芽球性白血病(B−ALL)、またはリンパ腫(例えば、T細胞リンパ腫)を有する対象が含まれる。
一実施形態では、本明細書において提供する方法による処置を受けることができる対象には、それぞれIDH2の変異アレルの存在及びNRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられる進行性血液悪性病変、例えば、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、慢性骨髄性単球性白血病(CMML)、骨髄性肉腫、多発性骨髄腫、リンパ腫(例えば、T細胞リンパ腫またはB細胞リンパ腫)、血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫(AITL)または芽球性細胞様樹状細胞新生物を有する対象が含まれる。
一実施形態では、本明細書において提供する方法による処置を受けることができる対象には、それぞれIDH2の変異アレルの存在及びNRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられる充実性腫瘍、例えば、神経膠腫、黒色腫、軟骨肉腫、胆管癌(例えば、神経膠腫)、血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫(AITL)、肉腫、または非小細胞肺癌を有する対象が含まれる。
特定の実施形態では、本明細書において提供する方法による処置を受けることができる対象には、それぞれIDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられ、さらに1つまたは複数のNRAS変異(複数可)によって特徴づけられる進行性血液悪性病変、例えば、急性骨髄性白血病(AML)、骨髄異形成症候群(MDS)、慢性骨髄性単球性白血病(CMML)、骨髄性肉腫、多発性骨髄腫、リンパ腫(例えば、T細胞リンパ腫またはB細胞リンパ腫)、血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫(AITL)または芽球性細胞様樹状細胞新生物を有する対象が含まれる。
一実施形態では、治療される進行性血液悪性病変は、AMLである。一部の実施形態では、AMLは、再発及び/または難治性である。他の実施形態では、AMLは、未治療である。一部の実施形態では、AMLは、60歳以上の患者における再発及び/または難治性である。一部の実施形態では、AMLは、60歳以上の患者における未治療である。一部の実施形態では、AMLは、60歳未満の患者における再発及び/または難治性である。一実施形態では、化合物1を、AMLでの第一選択処置として投与する。一実施形態では、化合物1を、AMLでの第二選択、第三選択、または第四選択処置として投与する。一実施形態では、化合物1を、AMLでの第一選択処置の後に投与する。一実施形態では、化合物1を、AMLでの第二選択、第三選択、または第四選択処置の後に投与する。一実施形態では、化合物1を、最初の再発後に投与する。一実施形態では、化合物1を、初回寛解導入不成功の後に投与する。一実施形態では、化合物1を、再寛解導入不成功の後に投与する。一実施形態では、化合物1の投与を、移植前、その間、またはその後に行うことができる。一実施形態では、化合物1を、移植後である再発の後に投与する。一実施形態では、AML提示は、MPDの後である。一実施形態では、AML提示は、MDS及びCMMLの後である。
特定の実施形態では、本明細書において提供する方法による処置を受けることができる対象には、それぞれIDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられ、さらに、1つまたは複数のNRAS変異(複数可)によって特徴づけられる充実性腫瘍、例えば、神経膠腫、黒色腫、軟骨肉腫、胆管癌(例えば、神経膠腫)、血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫(AITL)、肉腫、または非小細胞肺癌を有する対象が含まれる。
対象の年齢に関わらず、対象を処置する方法も包含されるが、一部の疾患または障害は、特定の年齢群に、より一般的である。一部の実施形態では、対象は、少なくとも18歳のヒト患者である。一部の実施形態では、患者は、10、15、18、21、24、35、40、45、50、55、65、70、75、80、または85歳以上である。
特定の実施形態では、本明細書において提供する方法は、がんについて以前には処置されたことのない対象の処置を包含する。他の実施形態では、方法は、以前に処置されたことがあるが、標準治療に非応答性である対象、さらには、がんについて現在治療されている対象を処置することを包含する。例えば、対象は、以前に処置されたことがあってよいか、または当技術分野の診療医に公知の、がんのための標準処置レジメンで現在治療されている。
上述の詳細な説明及び添付の実施例は、単なる例示であり、発明の主題の範囲に対する限定と解釈されるべきではないことは理解される。開示の実施形態に対する様々な変化及び変更が、当業者には明らかであろう。本発明の意図及び範囲から逸脱することなく、限定ではないが、本明細書において提供する使用方法に関するものを含めて、そのような変化及び変更を成すことができる。本明細書において参照される特許、特許公報、及び他の刊行物は、参照によって本明細書に組み込まれる。
本明細書で使用される場合、実施例において使用する記号及び規則は、特定の略語が具体的に定義されているかどうかに関わらず、現代の科学文献、例えば、the Journal of the American Chemical Society or the Journal of Biological Chemistryにおいて使用されている記号及び規則と一致する。具体的には、限定ではないが、次の略語を、実施例において、及び明細書を通じて使用することがある:CR=完全寛解;CRi=血球数の回復不完全を伴う完全寛解;CRp=血小板の回復不完全を伴う完全寛解;MLFS=形態学的白血病細胞消失状態(morphologic leukemia−free state);mNRAS=変異神経芽細胞腫RASウイルス性発がん遺伝子ホモログ;mt=変異体;NRAS=神経芽細胞腫RASウイルス発がん遺伝子ホモログ;NRASwt=野生型神経芽細胞腫RASウイルス発がん遺伝子ホモログ;VAF=変異アレル頻度;ORR=全奏功率;PD=進行性疾患;PR=部分応答;SD=病勢安定;wt=野生型;g(グラム);mg(ミリグラム);mL(ミリリットル);mL(マイクロリットル);M(モル);mM(ミリモル);mM(マイクロモル);hrまたはhrs(時間(複数可));min(分)。別段に指定しない限り、本明細書において提供する化合物中の水含有率を、カール・フィッシャー(KF)法によって決定する。
実施例1。IDH2変異を持つ進行性血液悪性病変を有する対象における、経口投与化合物1の第1/2相、多施設、オープンラベル、用量漸増及び拡大、安全性、薬物動態、薬力学的、ならびに臨床活性試験
適応:IDH2変異を持つ進行性血液悪性病変を有する患者の処置。
第1相(用量漸増及び拡大パート1)目的:
主要目的
進行性血液悪性病変を有する対象における、28日サイクルの1〜28日目に経口投与される単剤として連続投与される化合物1での処置の安全性及び耐容性を評価すること。
進行性血液悪性病変を有する対象における化合物1の最大耐量(MTD)または最大投与量(MAD)及び/または推奨される第2相用量(RP2D)を決定すること。
副次目的
進行性血液悪性病変を有する対象における化合物1の用量規定毒性(DLT)を記載すること。
進行性血液悪性病変を有する対象における化合物1及びその代謝産物の薬物動態(PK)を特徴づけること。
化合物1及び2−ヒドロキシグルタル酸(2−HG)のPK/薬力学的(PD)関係を特徴づけること。
進行性血液悪性病変を有する対象における、化合物1と関連する臨床的活性を特徴づけること。
第2相の目的:
主要目的
IDH2変異を持つ再発または難治性AMLを有する対象のための処置としての、化合物1の有効性を評価すること。
副次目的
IDH2変異を持つ再発または難治性AMLを有する対象における、化合物1の安全性プロファイルをさらに評価すること。
IDH2変異を持つ再発または難治性AMLを有する対象における、化合物1及びその代謝産物の薬物動態(PK)を特徴づけること。
化合物1及び2−ヒドロキシグルタル酸(2−HG)のPK/薬力学的(PD)関連を特徴づけること。
試験設計:
これは、IDH2変異を持つ進行性血液悪性病変を有する対象における、経口投与された化合物1の第1/2相、多施設、オープンラベル、3パート(第1相用量漸増、第1相拡大パート1、及び第2相)、安全性、PK/PD、及び臨床活性評価である。試験は、IDH2変異を持つ難治性及び再発AMLを有する対象における、MTD/MAD及び/またはRP2Dを決定するための用量漸増相、化合物1の安全性、耐容性、及び臨床活性をさらに評価するための拡大相(パート1)、ならびにRP2Dでの化合物1の臨床有効性を評価し、安全性をさらに評価するための第2相を含む。
第1相/用量漸増相
第1相部分では、試験は、選択集団におけるMTD/MAD及び/またはRP2Dを決定するための用量漸増相ならびに化合物1の安全性、耐容性及び臨床活性をさらに評価するための拡大相(拡大パート1)を含む。第2相部分(以前には拡大パート2)は、IDH2変異を持つ難治性または再発AMLを有する対象における化合物1の有効性、安全性、耐容性及び臨床活性についての情報を与えるはずである。
用量漸増相:用量漸増相は、標準的な「3+3」設計を利用する。用量漸増相中に、再発もしくは難治性急性骨髄性白血病(AML)、年齢60歳以上で標準治療の候補ではない未処置のAML、または過剰な芽細胞で不応性貧血を有する骨髄異形成症候群を有する承認された適格な対象を、650mgQD用量を上回らない化合物1の漸増用量の連続コホートに登録する。各用量コホートに、最低3人の対象が登録される。試験の用量漸増部分の間に各投与コホートに登録された最初の3人の対象は、−3日目(すなわち、毎日の投与を開始する3日前)に試験薬の単回用量を投与され、薬物濃度ならびに2−HG及びα−KGレベルを評価するために72時間にわたって安全性及びPK/PD評価を受ける。試験薬の次の投与は、サイクル1の1日目(C1D1)となり、この時点で、毎日の投与が開始される。当初投与スケジュールは、1日2回であった(ほぼ12時間ごと)。最新データに基づき、1日1回投与スケジュールも実行されている。臨床試験チームが同意する場合には、代替の投与スケジュール(例えば、負荷量、続く、1日1回投与)を用量漸増及び拡大相で調査し続けてもよい。コホート内の第3の対象が処置を開始する時点で、スクリーニングプロセスに複数の対象が存在する場合には、メディカルモニターの承認で、2人までの追加の対象を登録してもよい。これらの追加の対象では、メディカルモニターとの検討後に、−3日目から1日目のPK/PD評価は任意選択である。
用量漸増相中の投与の安全性は、スポンサーデザイニー(担当メディカルオフィサー)、試験メディカルモニター、及び試験責任者からなる臨床試験チームが評価する。臨床試験チームは、各コホートからの最新安全性データを調査して、用量漸増を行うかどうかを決定する。
毒性重症度を、国立がん研究所有害事象共通用語規準(NCI CTCAE)第4.03版に従って等級付けする。DLTを、下記に概説するとおり定義する。
非血液学的:
UDP(ウリジンジホスファート)−グルクロノシルトランスフェラーゼ1ファミリー、ポリペプチドA1(UGT1A1)変異を持つ対象におけるグレード3以上の血中ビリルビン上昇を除いて、CTCAEがグレード3以上であるすべての臨床的に有意な非血液学的毒性。UGT1A1変異を持つ対象では、正常上限(ULN)の5倍超の血中ビリルビン上昇はDLTとみなされ得る。
血液学的:
サイクル1治療の開始から少なくとも42日後でのグレード3以上の好中球減少症または血小板減少症(NCI CTCAE、第4.03版、白血病特異的基準による、すなわち、白血病の所見なしでの試験薬の開始から28日目以降で5%未満の骨髄細胞性)の存続として定義される長期骨髄抑制。血球減少症では、白血病に特異的な等級付けを使用すべきである(基線からの低下パーセンテージに基づき:50〜75%=グレード3、>75%=グレード4)。
試験中の集団における頻繁な併存疾患及び同時薬物療法によって、有害事象(AE)を特定の薬物に帰することは困難である。したがって、臨床試験チームは、化合物1に関連がないと明らかに決定することができないすべてのAEをDLTの決定に関連するとみなし、調査する。臨床試験チームはまた、DLT基準によって明確に定義されないあらゆる他の最新毒性を調査して、DLT設計を決定する、できれば保証する。
第3の対象が28日のDLT評価期間(すなわち、サイクル1)を完了した後に、DLTが観察されない場合には、臨床試験チームによる安全性調査の後に、試験を用量漸増と共に、次のコホートに進める。3人の対象のうちの1人が第1のサイクル中にDLTを経験する場合には、3人の追加の対象を、そのコホートに登録する。追加の3人の対象の誰もDLTを経験しない場合には、臨床試験チームによる安全性調査の後に、用量漸増を次のコホートへと継続してよい。コホートの2人以上の対象が第1のサイクル中にDLTを経験する場合には、用量漸増を停止し、1つ下の用量レベルをMTDと言明する。MTDコホートが3人の対象しか含まない場合には、追加の3人の対象をその用量レベルに登録して、6人の対象のうちの2人未満がその用量でDLTを経験することを確認する。別法では、6人の対象のうちの2人未満がその用量でDLTを経験する場合には、非耐量レベルと以前の耐量レベルとの中間の用量レベルを調査し、MTDと明言してよい。
各用量コホートでの化合物1の用量の増加を加速用量設定設計によって導くが、その際、コホート内のいずれかの対象において化合物1関連NCI CTCAEグレード2以上の毒性が観察されるまで、用量を1つのコホートから次のコホートへと倍増(100%増加)させる。臨床試験チームによる評価の後に、MTDが決定されるまで、その後の用量増加は50%未満である。前の用量コホートで見られたいずれかの毒性の種類及び重症度に基づき、臨床試験チームは、用量の絶対的な増加パーセントを決定する。MTDは、6人の対象のうちの2人未満においてDLTをもたらす最高用量である。
潜在的な臨床関連用量で処置される対象の人数を最適化するために、メディカルモニターの承認で、対象内用量漸増が許可される。
拡大パート1相
拡大パート1相中に、臨床試験チームが継続的に、安全性、PK/PD、及び先行臨床活性データを調査する。
パート1では、IDH2変異血液悪性病変を有するアームごとに約25人の対象からなる4つの非無作為化コホートを次のとおりに登録する:
アーム1:再発または難治性AML及び年齢60歳以上、または年齢に関わらず、骨髄移植(BMT)後に再発しているAMLを有するいずれかの対象。
アーム2:BMT後に再発しているAMLを有する対象を除いて、再発または難治性AML及び年齢60歳未満。
アーム3:標準治療化学療法を謝絶している未処置AML及び年齢60歳以上。
アーム4:アーム1〜3に適格でないIDH2変異進行性血液悪性病変。
第2相
試験の重要な部分である第2相によって、次のとおりに定義されるIDH2変異再発または難治性AMLを有する対象における、進行中の用量漸増相において決定された推奨される第2相用量(RP2D)での化合物1の有効性及び安全性プロファイルをさらに確立する:
同種間移植後に再発した対象
2回目以降の再発の対象;
初回寛解導入または再寛解導入処置に対して難治性である対象;
NCCNガイドラインによると予後良好状態を有する患者を除いて、初回処置から1年以内に再発した対象。予後良好細胞遺伝学:inv(16)、+(16;16)、t(8;21)、t(15;17)。
約125人の対象を治験のこの部分に登録する。
総合試験の実行:
インフォームド・コンセントの後に、適格性を決定するために、全対象が、C1D1の前の28日以内にスクリーニング手順を受ける。全対象が、骨髄吸引液及び末梢血から、IDH2変異疾患の確認を得ていることを必要とされる。用量漸増相及び拡大パート1の対象では、IDH2変異状態の証拠資料は、遡及的に行われたセントラルラボ検査と共に、ローカルサイト試験に基づいてよい。第2相の対象は、試験処置前のスクリーニング中のセントラルラボ検査に基づき、IDH2変異状態を有することを必要とされる。追加のスクリーニング手順には、医学的、外科的、及び薬物療法履歴、生殖細胞系変異解析のための頬側スワブ、身体検査、生命徴候、米国東海岸がん臨床試験グループ(ECOG)パフォーマンスステータス(PS)、12誘導心電図(ECG)、左室駆出率(LVEF)の評価、臨床検査評価(血液学的、化学的、凝固、及び血清妊娠検査)、骨髄生検及び吸引液、2−HG及びα−KG測定のための血液及び骨髄試料、ならびにUGT1A1変異状態を決定するための血液が含まれる。加えて、拡大パート1の対象は、2−HG及びα−KG測定のための尿試料ならびにコレステロール、及び4β−OH−コレステロールレベルのための血液試料をスクリーニング中に収集される。
用量漸増及び拡大パート1
化合物1の毎日投与を開始する3日前(−3日目)に、用量漸増相の各コホートに登録された最初の3人の対象及び拡大パート1の各アームに登録された最初の15人の対象に、院内で化合物1の単回用量を投与し、連続的な血液及び尿試料を得て、化合物1、その代謝産物(6−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−N2−(2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン)、2−HG、及びα−KGの血中及び尿中濃度を決定する。全72時間PK/PDプロファイルを行う:対象は、試験サイトに−3日目には10時間にわたって滞在すること、ならびに−2、−1、及び1日目にはそれぞれ24−、48−、及び72時間試料のために戻ることを要求される。−3日目の院内期間中に、臨床観察及び連続的な12誘導ECG及び生命徴候評価を行う。化合物1での毎日の処置をC1D1に開始する;−3日目のPK/PD評価を受けなかった用量漸増相及び拡大パート1の対象では、臨床観察及び連続的な12誘導ECG及び生命徴候評価を、C1D1での化合物1のそれらの最初の投与の後に8時間にわたって行う。
用量漸増相及び拡大パート1の対象はまた、C1D15、C2D1、及びC4D1に、10時間にわたるPK/PD評価を受ける。投与前血液試料(トラフ)をC1D1(−3日目のPK/PD評価を受けなかった対象で)、C1D8、C1D22、C2D15、C3D1、C3D15、C5D1、及びその後のすべてのサイクルの1日目に得て、化合物1、2−HG、及びα−KG濃度を決定する。PK/PD評価のために、スクリーニング時;C1D15、C2D1及びその後のすべてのサイクルの1日目の投与前;ならびに処置訪問の終了時に、これらの対象から尿を収集する。利用可能な骨髄生検試料も2−HG及びα−KGレベルについて評価する。
第2相
治験の第2相ポーションの対象は、−3日目の評価を受ける必要はない;これらの対象は、サイクル1及び2の1日目に行われる8時間PK/PDプロファイルを受け、24時間でのPK/PDを評価するために、C1D2及びC2D2の投与前血液試料(トラフ)が得られる。PK/PD評価のための追加の血液試料をサイクル3の1日目の投与前(30分以内)、及び処置訪問の終了時に採取する。時間適合12誘導ECGを、サイクル1及び2の1日目に3連で行い;3連ECGを、処置訪問の終了時にも得ることとする。1回12誘導ECGを、サイクル3から開始して各サイクルの1日目、及びフォローアップ訪問時に行う。利用可能な骨髄生検試料を、2−HG及びα−KGレベルについて評価する。
他の安全性評価(全相)
全対象が、処置期間中に、身体検査、生命徴候、ECOG PS、12誘導ECG、LVEFの評価、及び臨床検査評価(血液学的、化学的、凝固、及び妊娠検査)を含む安全性評価を受ける。
臨床活性評価:
第1相(用量漸増及び拡大パート1)
用量漸増相及び拡大パート1の対象は、スクリーニング時、C1D15、C2D1、及びC3D1に、その後、投与の遅延、及び/もしくは投与の中断とは無関係に、試験薬処置中に28日ごとに(末梢血のみ)もしくは56日ごとに(骨髄生検及び/または吸引液及び末梢血)、ならびに/または疾患の進行が疑われる任意の時点に、骨髄生検及び/または吸引液及び末梢血を含めて、それらの疾患の規模を評価される。試験責任者が、試験中の悪性病変についての改訂国際作業部会(IWG)応答基準または他の適切な応答基準に基づき、全対象における処置に対する応答及び処置の判定を決定する。
第2相
治験の第2相部分に登録された対象では、スクリーニング時、C2D1に、その後、投与の遅延、及び/もしくは投与の中断とは無関係に、12か月にわたって28日ごとに、及びその後、試験薬処置中に56日ごとに、ならびに/または疾患の進行が疑われる任意の時点に、骨髄生検及び/または吸引液及び末梢血を含めて、疾患の規模を評価する。試験責任者が、改訂国際作業部会(IWG)応答基準に基づき、適格性、処置の判定、及び処置に対する応答を決定する。応答をまた、独立効果判定委員会(IRAC)によって遡及的に評価する。
処置の終了及びフォローアップ:
疾患進行または許容され得ない毒性の発生まで、対象は、化合物1での処置を継続してよい。
証拠は、がん関連IDH変異が正常な細胞分化を遮断し、2−HG、潜在的ながん代謝物の異常な産生を介して腫瘍形成を促進することを裏付けている。化合物1は、IDH2変異によって誘導された分化遮断を逆転させ、適切な細胞分化を促進することによって、抗腫瘍効果をもたらし得る。
化合物1の独特の作用機序によって、臨床応答は、細胞傷害性薬物で観察されるものとは異なる。化合物1での応答は、治療の2サイクル以上後に起こり得、それらは、末梢血及び/または骨髄における白血球増加の開始期間の後に起こり得、まれな症例では、分化様症候群(differentiation−like syndrome)と呼ばれている発熱、体液貯留、低酸素、及び皮膚発疹の対応する臨床徴候及び症状を伴う。
したがって、細胞傷害性化学療法薬からの経験に基づいて開発された標準的な評価基準は、この新規のクラスのIDH2阻害薬のための完全かつ正確な応答評価を提供するものではない。したがって、対象の評価が、最初の2サイクル内で進行と同様の徴候を示す状況では、試験薬の中断には注意すべきであり、特に、これらだけに限定されないが、疾患進行を示す急速な悪化の徴候及び症状が存在しないことによって裏付けられるように、対象の臨床状態が安定している、及び/または全身状態が安定している、もしくは改善している状況では、メディカルモニターと検討することが必要とされる。
適用可能な応答基準によると疾患の進行(PD)を経験している対象は、確認を待ちながら上記のとおりの処置を継続するオプション付きでPDを確認するために、28日後ごとに、疾患の評価を受けるべきである。繰り返し評価がPDを確認した場合には、対象は、試験処置を中断し、生存フォローアップ相に進む。
安定または進行性疾患を有する対象は、試験責任者の裁量で、かつメディカルモニターの承認で、化合物1での試験処置を受け続けてもよい。
全対象が、処置評価の終了(試験薬の最後の投与から約5日以内)を受け;加えて、フォローアップ安全性評価が、最後の投与から28日後に予定される。さらに、死亡、同意の撤回、または試験の終了のいずれかが最初に起こるまで、全対象が毎月、疾患状態、全生存期間、及び非試験抗新生物治療の開始について追跡される。
化合物1での処置に対して十分な応答を達成し、造血性幹細胞移植(HSCT)を受けるために必要な他の基準を満たす対象は、試験治療の中断後に、HSCTに進んでもよい。それらの対象を、再発または試験の終了まで、結果について試験で追跡して、この設定での化合物1の総合臨床的有益性を裏付ける。
確認された再発性IDH2変異陽性疾患を有し、化合物1の最後の用量以来、HSCTの他には、他のがん処置(前処置レジメンまたは誘導型レジメン及び抗GVHD予防[すなわち、メトトレキサート]などのHSCTの経過中に使用される抗新生物治療を除く)を投与されてなく、対象が組み入れ/除外基準に列挙されている安全性パラメーターを満たしており、治験がオープンであるならば、HSCT後に再発した対象は、メディカルモニターの承認及び試験責任者の裁量で、化合物1での処置を再開するために適格であり得る。対象は、HSCT前の化合物1処置の中断時点と同じ用量及びスケジュールで、化合物1治療を再び続ける。
HSCT後に再発し、処置を再開しないと決めている対象を含む全対象をその後も毎月、試験薬の中断以降の生存状況及び非試験抗新生物治療を評価するために、死亡または試験の終了まで追跡する。
対象人数(計画):
合計でおよそ最小291人の対象が、試験に(すなわち、治験の用量漸増、拡大パート1、及び第2相部分に)登録されることが計画される。
MTD/MADが6人の対象を必要とすることを除外して、MTD/MADの同定が、1用量レベル当たり5人までの対象で、化合物1の13の用量レベル/スケジュールの評価を必要とすると仮定すると、66人の対象が、試験の用量漸増部分中に登録される。用量漸増中のコホート拡大のために、PK/PD、安全性、もしくは臨床活性について評価不可能な対象の代わりに、または計画されている漸増スキームもしくはMTD/MAD以外の代替の投与計画を評価するために、追加の対象が、RP2D及びレジメン(複数可)を最適化するために必要とされることがある。2015年4月現在、5つの用量レベル(30mg〜150mgの範囲)がBIDスケジュールで評価されており、8つの用量レベル(50mg〜650mgの範囲)がQDスケジュールで評価されている。
特定の血液悪性病変サブセットの最小25人の追加の対象からなる4つのコホート(合計で最小100人の対象)が試験の拡大パート1に登録される。
治験の第2相部分は、IDH2変異を持つ再発または難治性AMLを有する約125人の対象を登録する。PK/PD、安全性、及び/もしくは臨床活性について評価不可能な対象の代わりに、または代替の投与計画を評価するために、追加の対象が必要とされることがある。観察される有害事象発生割合、及び拡大評価のために登録された対象人数によって、最終合計試料サイズを調節し得る。
組み入れ基準
対象は、試験に登録されるためには次の基準のすべてを満たさなければならない:
1.対象は年齢18歳以上でなければならない。
2.対象は、下記を含む進行性血液悪性病変を有さなければならない:
第1相/用量漸増:
・世界保健機関(WHO)基準によるAMLの診断;
難治性または再発疾患(骨髄における芽細胞5%超の再発と定義される)。
未処置AML、年齢60歳以上であり、治療医師によると、年齢、パフォーマンスステータス、及び/または有害な危険因子のため、標準治療の候補でなく、メディカルモニターの承認がある;
・過剰芽細胞を伴う不応性貧血(サブタイプRAEB−1またはRAEB−2)を伴うか、または改訂国際予後予測スコアリングシステム(IPSS−R)により高リスクと判断され、再発または難治性であるか、または対象が、処置医師によると、その状態に臨床的有益性を与えると知られている確立された療法に忍容性がなく(すなわち対象は、臨床的有益性を与えると知られているレジメンの候補になってはならない)、かつメディカルモニターの承認がある、WHO分類によるMDSの診断。(組み入れ/除外基準を満たす、他の再発及び/または原発性難治性血液系がん、例えばCMMLを有する対象は、メディカルモニターの承認で個別に考慮され得る)。
第1相/拡大パート1:
アーム1:再発または難治性AML及び年齢60歳以上、または年齢に関わらずBMTの後に再発しているAMLを有する任意の対象。
アーム2:BMTの後に再発しているAMLを有する対象を除いて、再発または難治性AML及び年齢60歳未満。
アーム3:標準治療の化学療法を謝絶している未処置AML及び年齢60歳以上。
アーム4:アーム1〜3に適格ではないIDH2変異進行性血液悪性病変。
第2相:
・世界保健機関(WHO)基準によるAMLの診断及び以下によって定義されるとおりの再発または難治性疾患:
同種間移植後に再発した対象;
2回目以降の再発の対象;
初回寛解導入または再寛解導入処置に対して難治性である対象;
NCCNガイドラインによると予後良好状態を有する患者を除いて、当初処置から1年以内に再発した対象。予後良好細胞遺伝学:inv(16)、+(16;16)、t(8;21)、t(15;17)。
3.対象は、文書化されたIDH2遺伝子変異疾患を有さなければならない:
・用量漸増相及び拡大パート1の対象では、IDH2変異は、施設評価に基づいてよい。(集中検査が遡及的に行われる)。
4.治験の第2相部分の対象では、骨髄吸引液及び末梢血の試料におけるIDH2変異の中央検査が、適格性を確認するスクリーニング中に必要である。対象は、試験の間、連続的な骨髄採取、末梢血採取、及び尿採取に応じなければならない。
・AMLまたはMDSの診断及び評価は、骨髄吸引及び生検によって成される。吸引液が得られない場合には(すなわち、「ドライタップ」)、診断をコア生検から行ってよい。
・骨髄吸引液及び末梢血試料のスクリーニングが全対象で必要である。適切な吸引液が得られなければ、
骨髄吸引液及び生検が、試験処置の開始前の28日以内に標準治療の部分として行われた;及び
骨髄吸引液、生検及び染色末梢血スミアのスライドが、施設及び中央病理レビューアーの両方で利用可能である;
のではない限り、骨髄生検を収集しなければならない:
5.対象は、インフォームド・コンセントを理解することができ、かつそれに署名することに同意しなければならない。施設及び/または施設の施設内倫理委員会(IRB)/独立倫理委員会(IEC)が許容及び認可する場合には、他の方法ではインフォームド・コンセントを提出することができない対象の代わりに、法律上公認の代理人が同意してもよい。
6.対象は、0〜2のECOG PSを有していなければならない。
7.血小板数20,000/μL以上(このレベルを得るための輸血は許容される)。基礎にある悪性病変のために、ベースライン血小板数が20,000/μL未満である対象は、メディカルモニターの承認で適格となる。
8.対象は、下記によって証明されるとおりの十分な肝機能を有さなくてはならない:
・血清総ビリルビン1.5×基準値上限(ULN)以下(メディカルモニターによる承認に従って、ジルベール病、UGT1A1の遺伝子変異、または白血病の臓器合併症によると考えられる場合以外);
・アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、及びアルカリホスファターゼ(ALP)3.0×ULN以下(白血病の臓器合併症によると考えられる場合以外)。
9.対象は、下記によって証明される十分な腎機能を有さなくてはならない:
・血清クレアチニン2.0×ULN以下または
・コッククロフト・ゴールトの糸球体濾過率(GFR)推定:
(140−年齢)×(kgで表される体重)×(0.85、女性の場合)/72×血清クレアチニン
に基づくクレアチニンクリアランス40mL/分超。
10.対象は、何らかの以前の外科手術、放射線療法、またはがんの処置のために意図された他の療法の臨床的に関連する毒性作用から回復していなくてはならない。(残存するグレード1の毒性、例えばグレード1の末梢神経障害または残存する脱毛症を有する対象は、メディカルモニターの承認で許容される)。
11.生殖能力を有する女性の対象は、試験薬を開始する前に医学的に管理された妊娠検査を受けることに同意しなければならない。第1の妊娠検査は、スクリーニングの時点で(第1の試験薬投与の前の7日以内)、及び第1の試験薬投与の日に行われ、投与前、及び後続のすべてのサイクルで投与する1日前に陰性と確認される。
12.生殖能力を有する女性対象は、治療開始前の7日以内の血清妊娠検査が陰性でなければならない。生殖能力を有する対象は、子宮摘出、両側卵巣摘出もしくは卵管閉塞を受けていないか、または連続して少なくとも24か月にわたって自然に閉経した後の(すなわち、まったく月経がない)状態ではない(すなわち、先行する連続して24か月において常に月経がある)性的に成熟した女性と定義される。生殖能力を有する女性、ならびに生殖可能な男性及び生殖能力を有する女性であるそのパートナーは、インフォームド・コンセントを与えた時点から、試験中及び化合物1の最後の投薬後120日間(女性及び男性)にわたって、性交渉を控える、または避妊のための2つの高度に有効な形態を使用することに同意しなければならない。避妊のための高度に有効な形態は、ホルモン経口避妊薬、注射剤、貼付剤、子宮内避妊器具、ダブルバリア法(double barrier method)(例えば、殺精子フォーム、クリーム、またはゲルを含む合成コンドーム、隔膜、または子宮頸部キャップ)、または男性パートナーの断種と定義される。
13.来院スケジュール(すなわち、特定の来院が他に認められていない限り、試験施設への来院は義務である)及び他の治験実施計画の要求に従うことができる。
除外基準
次の基準のいずれかを満たす対象は試験に登録されない:
1.化合物1の最初の投与の60日以内に造血幹細胞移植(HSCT)を受けている対象、またはスクリーニングの時点でHSCT後の免疫抑制療法中か、または臨床的に有意な移植片対宿主疾患(GVHD)を有する対象。(HSCT後の経口ステロイド及び/または進行中の皮膚GVHDのための局所ステロイドの安定用量の使用は、メディカルモニターの承認で許可される)。
2.試験薬投与の1日目から14日未満前に全身抗がん療法または放射線療法を受けた対象。(白血球増加(白血球[WBC]数30,000/μL超)を有する対象において末梢白血病芽細胞を制御するために、ヒドロキシ尿素は、登録前及び化合物1の開始後に許容される)。
3.試験薬投与の1日目の前の14日未満前に小分子被験薬を投与されている対象。加えて、化合物1の第1の投与は、被験薬の半減期の5倍以上の期間が経過する前に、行われるべきではない。
4.投与前に半減期の5倍以上の範囲内で、対象が他の薬物に移行することができない限り、狭い治療域を有する以下の感受性CYP基質薬物を摂取している対象は、試験から除外される:パクリタキセル(CYP2C8)ワルファリン、フェニトイン(CYP2C9)、S−メフェニトイン(CYP2C19)、チオリダジン(CYP2D6)、テオフィリン及びチザニジン(CYP1A2)。
5.投与前に半減期の5倍以上の範囲内で、対象が他の薬物に移行することができない限り、P−gp及びBCRP輸送体感受性基質ジゴキシン及びロスバスタチンを摂取している対象は、試験から除外される。
6.根治的抗がん治療を利用できる可能性がある対象。
7.妊娠中または授乳中の対象。
8.スクリーニングで来訪中に、または試験薬投与の1日目に、抗感染療法が必要な活性で重篤な感染を有する、または38.5℃超の不明な発熱がある対象(試験責任者の裁量で、腫瘍熱を有する対象は登録されることがある)。
9.化合物1の成分のいずれかに対して既知の過敏症を有する対象。
10.ニューヨーク心臓協会(NYHA)クラスIIIもしくはIVの鬱血性心不全を有する、またはC1D1の約28日以内に得られる、心エコー図(ECHO)もしくはマルチゲート収集(MUGA)スキャンによるLVEFが40%未満である対象。
11.スクリーニングから最近6か月以内に心筋梗塞歴を有する対象。
12.スクリーニング時に未制御の高血圧(収縮期血圧[BP]が180mmHg超または拡張期BPが100mmHg超)の対象は排除される。高血圧を制御するために2種以上の薬物を必要とする対象は、メディカルモニターの承認で適格になる。
13.既知の不安定または未制御の狭心症を有する対象。
14.重篤かつ/または未制御の心室性不整脈の既知の病歴を有する対象。
15.スクリーニング時に450msec以上のQTcF(フリデリシア式に基づき補正されたQT)間隔を有するか、またはQT延長もしくは不整脈事象のリスクを高める他の因子(例えば、心不全、低カリウム血症、長期QT間隔症候群の家族歴)を有する対象。脚ブロック及びQTc間隔延長を有する対象は、組み入れの可能性についてメディカルモニターによって調査されるべきである。
16.投与前に半減期の5倍以上の範囲内で、対象が他の薬物に移行することができない限り、QT間隔を延長することが既知である薬物を摂取している対象。
17.ヒト免疫不全ウイルス(HIV)または活動性B型もしくはC型肝炎の既知の感染を有する対象。
18.試験においてインフォームド・コンセントに署名する、協力する、または参加する対象の能力に干渉する可能性があると試験責任者がみなす、何らかの他の医学的または心理学的状態を有する対象。
19.既知の嚥下障害、短腸症候群、胃不全麻痺、または経口投与される薬物の摂取もしくは胃腸吸収を制限する他の状態を有する対象。
20.活性な中枢神経系(CNS)白血病または既知のCNS白血病を示唆する臨床症状を有する対象。脳脊髄液の評価は、スクリーニング中に白血病によるCNS合併症の臨床上の疑いが存在する場合にのみ必要である。
21.無制御の出血、低酸素もしくはショックを伴う肺炎、及び/または播種性血管内凝集などの白血病の即時に生命を脅かす重篤な合併症を有する対象。
22.治験の第2相部分においてのみ、IDHの阻害薬で以前に処置を受けたことのある対象。
被験生成物、投薬量及び投与様式:
化合物1(2−メチル−1−[(4−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−6−{[2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル]アミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]プロパン−2−オールのメシル酸塩)を、経口投与される5、10、25、50、100、150及び200mg遊離塩基当量濃度の錠剤として提供する。
第1相/臨床活性
試験の用量漸増部分の各コホートの最初の3人の対象及び拡大パート1の各アームの最初の15人の対象は、試験薬の単回用量を−3日目に投与され;試験薬のその次の用量をC1D1に投与し、その時点で、対象は、28日サイクルの1〜28日目の毎日投与を開始する。C1D1から開始して、投与を継続する;サイクル内休薬期間はない。−3日目のPK/PD評価を受ける必要がない対象は、C1D1に化合物1の毎日投与を開始する。
対象は、試験薬投与の前の2時間にわたって、及び試験薬投与後の1時間にわたって、絶食を必要とする(水は許容される)。
対象に投与される化合物1の用量は、対象が試験に適格である場合、どの用量コホートが登録にオープンであるかに左右される。対象の第1コホートに投与される化合物1の出発用量は、1日2回経口投与される30mgであり、投与される化合物1の最大投与用量は、1日1回経口投与される650mgである。
第1相/拡大パート1及び第2相
評価のために推奨される化合物1の出発用量は、100mgQDである。これは、現在までにAG221−C−001で観察された化合物1の安全性、PK、薬力学及び臨床活性に基づく。薬力学的応答の評価によって、すべての用量で、サイクル2の1日目までに、R140Q変異を持つ多くの対象で98%阻害まで、2−HG血漿中レベルの持続的な低下が実証された。用量の漸増は、R172K変異を持つ対象における2−HGのより高い曝露及び阻害と関連する。重要なことに、100mgQDで処置された44人の対象の先行する有効性データは、36.4%の全奏功率を示している。したがって、100mgの用量が、R140QまたはR172K変異のいずれかを有する対象において、2−HGの阻害を適切に達成するはずである。さらに、グレード3以上を含む100mgでの安全性プロファイルは、より低い用量の安全性プロファイルと一致する。
対象内用量漸増が可能である。
実施例1において記載した治験からの臨床試料のサブセットをスクリーニング時に分析した。試料の種類には、骨髄、末梢血、及び骨髄または末梢血から単離された単核細胞が含まれた。DNAを、これらの試料から抽出し、次世代配列決定技術を使用して、Foundation Medicine(Heme Panel、http://foundationone.com/learn.phpを参照されたい)で配列決定した。
処置期間:
対象は、疾患進行または許容されない毒性の発生まで、化合物1での処置を継続してよい。適用可能な応答基準によると疾患進行を経験していて、試験責任者の意見では、処置から利益を得ている対象は、メディカルモニターの承認で、試験薬の継続が許可されることがある。
試験の終了:
試験の終了は、次の時点と定義される:
・全対象が、化合物1での処置を中断していて、少なくとも12か月にわたって生存について追跡されている、または死亡しているか、フォローアップに失敗しているか、またはフォローアップの少なくとも12か月前に同意を撤回している
・あるいは治験実施計画書及び/または統計解析計画書(SAP)に予め規定されているとおりの一次、二次及び/または探査解析に必要な、最後の対象からの最後のデータポイントを受け取った日付で、いずれか遅い方の日付。
評価基準:
安全性:
中断をもたらすDLT、重篤有害事象(SAE)、及びAE;安全性検査パラメーター;身体検査所見;生命徴候;12誘導ECG;LVEF;ならびにECOG PSの決定を含む、AEの観察。
AEの重症度をNCI CTCAE、第4.03版によって評価する。
薬物動態及び薬力学:
化合物1及びその代謝産物(6−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−N2−(2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン)の濃度−時間プロファイルを決定するための連続的な血液採取。化合物1及びその代謝産物(6−(6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)−N2−(2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン)(用量漸増及び拡大パート1対象のみ)の濃度を決定するための尿採取。2−HG及びα−KGレベルを決定するための血液及び骨髄採取。
臨床活性:
試験中の悪性病変に基づく改訂IWG応答基準応答または他の適切な応答基準に基づき、処置に対する応答を決定するための連続的な血液及び骨髄採取。
全奏功率(ORR)、主要有効性エンドポイントは、完全寛解(CR)、血小板の回復不完全を伴うCR(CRp)、骨髄CR(mCR)(AMLを有する対象での形態学的白血病細胞消失状態[MLFS])、血球数の回復不完全を伴うCR(CRi)、及び部分寛解(PR)を含む、応答者率として定義される。完全寛解率(CRR)、寛解/応答の期間、イベントフリー生存率、全生存期間、及び寛解/応答までの時間を含む、臨床活性の他の測定をまとめる。
第1相臨床活性/拡大パート1では、改訂国際作業部会(IWG)応答基準を使用して施設試験責任者が評価したとおりの奏功率の有効性解析を、適切ならば、各用量レベル、拡大アーム、及び全体について、最大の解析対象集団で行う。拡大パート1アームの解析は、拡大アームの対象と同じ用量/レジメンを投与され、かつ個々のアームの適格性基準を満たす用量漸増相からの対象も含んでよい。
治験の第2相部分では、化合物1の主要有効性解析は、改訂国際作業部会(IWG)応答基準に基づき試験責任者が決定する。応答も、最大の解析対象集団(FAS)を使用して、独立効果判定委員会(IRAC)によって遡及的に評価する。重要な支援解析は、FASでの応答の独立中央判定に基づく。
特定の実施形態では、NRASにおける体細胞突然変異によって特徴づけられるAMLを有する患者は、化合物1の処置に対して抵抗性である。
特定の実施形態では、化合物1及びRAS経路を標的とする1つまたは複数の化合物(例えば、トラメチニブ、セルメチニブ、ビニメチニブ、PD−325901、コビメチニブ、CI−1040またはPD035901を含むMEK化合物)での併用療法は、NRASにおける体細胞突然変異によって特徴づけられるAMLを有する患者において、AMLを処置する際に有効である。
実施例2:NRAS変異状態及び化合物1応答
実施例1に記載の治験からの臨床試料のサブセットを、スクリーニング時に分析した。試料の種類には、骨髄、末梢血、及び骨髄または末梢血から単離された単核細胞が含まれた。DNAを、これらの試料から抽出し、次世代配列決定技術を使用して、Foundation Medicine(http://foundationone.com/learn.phpを参照されたい)で配列決定した。
分析された試料セットの特徴を表7において示す:
表7
実施例1に記載の治験における臨床集団の特徴を表8に示す:
表8
分析
分析されたセットにおいて、合計60の遺伝子が、少なくとも1つの変異を持つと同定された(IDH2遺伝子を含む)。フィッシャーの正確確率検定を行って、体細胞突然変異と臨床応答との関連を評価した(応答者は、CR、CRp、CRi及びPRを含み、表9において+として示され、非応答者は、SD及びPDを含み、−として示される)。P値を多重検定補正によって調節した。
結果
NRASは、その変異状態が化合物1応答と有意に関連した唯一の遺伝子であった。図7は、応答カテゴリによるとNRAS変異を含む、同時変異の画像を示している。図7は、遺伝子が2つ以上変異している患者についてのみ、スクリーニング訪問時の骨髄を図示している。図7では、遺伝子(y軸)は、IDH1を除いて、頻度の高い順に示されている一方で、患者(x軸)は、応答によって、次いで、変化の相似性によってグループ分けされており;評価可能な応答を有する用量漸増相からの患者のみが含まれる。
以下の表9に、分析の結果を示す:
表9
p値 − 1.417e−05
調節されたp=0.0014
変異状態ポジティブ(+)は、NRASにおける何らかの既知の変異(複数可)を意味し、ネガティブ(−)は、NRASに変異が存在しないことを意味する。
ポジティブな応答状態(+)は、CR、mCR及びPRを含み、ネガティブな応答状態(−)は、病勢安定(SD)及び進行性疾患(PD)を含む。
表9のデータから分かるとおり、NRASにおける既知の体細胞突然変異は、病勢安定(SD)及び進行性患者によって表される化合物1非応答者において、より頻繁に存在する。
実施例3:IDH1変異を持つ進行性血液悪性病変を有する対象における、経口投与された化合物2の第1相、多施設、オープンラベル、用量漸増、安全性、薬物動態、薬力学的、及び臨床活性試験
適応:IDH1変異を持つ進行性血液悪性病変を有する患者の処置。
目的:
主要:
進行性血液悪性病変を有する対象における、28日サイクルの1〜28日目に経口投与される単回薬剤として連続投与される化合物2での処置の安全性及び耐容性を評価すること。当初投与計画は、1日2回である(ほぼ12時間ごと)。最新データに基づき是認される場合には、臨床試験チームによる同意で、同時コホートにおいて異なる投与スケジュールを使用して同じ合計1日用量を投与することを含む、代替の投与スケジュール(例えば、1日1回または1日3回)を調査してもよい。
進行性血液悪性病変を有する対象における化合物2の最大耐量(MTD)及び/または推奨される第2相用量を決定すること。
拡大相のアーム1に登録された、IDH1変異を持つ再発または難治性急性骨髄性白血病(AML)を有する対象におけるAG−120の臨床活性を評価すること。
副次:
進行性血液悪性病変を有する対象における化合物2の用量規定毒性(DLT)を記載すること。
進行性血液悪性病変を有する対象における化合物2の薬物動態(PK)を特徴づけること。
化合物2及び2−ヒドロキシグルタル酸(2HG)のPK/薬力学的(PD)関係を評価すること。
進行性血液悪性病変を有する対象における、化合物2と関連した臨床活性を特徴づけること。
方法:
この試験は、IDH1変異を持つ進行性血液悪性病変を有する対象における、経口投与された化合物2の第1相、多施設、オープンラベル、用量漸増、安全性、PK/PD、及び臨床活性評価である。試験は、選択集団における、MTD及び/またはRP2Dを決定するための用量漸増相、続く、化合物2の安全性、耐容性、及び臨床活性をさらに評価するための拡大アームを含む。
用量拡大相
用量漸増相は、標準的な「3+3」設計を利用する。用量漸増相中に、再発または難治性AML、年齢60歳以上で標準治療の候補ではない未処置のAML、または過剰な芽細胞で不応性貧血を有する骨髄異形成症候群(MDS)を有する承認された適格な対象を、化合物2の漸増用量の連続コホートに登録する。各用量コホートに、最低3人の対象が登録されることが計画される。試験の用量漸増相の間に各投与コホートに登録された最初の3人の対象は、−3日目(すなわち、毎日の投与を開始する3日前)に試験薬の単回用量を初めに投与され、薬物濃度ならびに2−HGレベルを評価するために72時間にわたってPK/PD評価を受ける。試験薬の次の投与は、サイクル1の1日目(C1D1)となり、この時点で、毎日の投与が開始される。当初投与計画は、1日2回であった(ほぼ12時間ごと)。最新データに基づき、1日1回(ほぼ24時間ごと)投与スケジュールも実行されている。臨床試験チームが同意する場合には、同時コホートにおいて異なる投与スケジュールを使用して、同じ合計1日用量を投与することを含む、代替の投与スケジュールを調査してもよい。コホート内の第3の対象が処置を開始する時点で、スクリーニングプロセスに複数の対象が存在する場合には、メディカルモニターの承認で、2人までの追加の対象を登録してもよい。これらの追加の対象では、メディカルモニターとの検討後に、−3日目から1日目のPK/PD評価は任意選択とみなし得る。
用量漸増相中の投与の安全性は、スポンサー(担当メディカルオフィサー)、試験メディカルモニター、及び試験責任者からなる臨床試験チームが評価する。臨床試験チームは、各コホートからの最新安全性データを調査して、用量漸増を行うかどうかを決定する。
毒性重症度を、国立がん研究所有害事象共通用語規準(NCI CTCAE)第4.03版に従って等級付けする。DLTは、下記に概説するとおりに定義される。
非血液学的:
グレード3以上の全非血液学的毒性CTCAE。
血液学的:
サイクル1治療の開始から少なくとも42日後に、白血病の非存在下で(芽細胞数5%未満)、グレード4以上の好中球減少症または血小板減少症の存続を伴う長期骨髄抑制。
試験中の集団における頻繁な併存疾患及び同時薬物療法によって、有害事象(AE)を特定の薬物に帰することは困難である。したがって、臨床試験チームは、化合物2に関連がないと明らかに決定することができないすべてのAEをDLTの決定に関連するとみなし、調査する。臨床試験チームはまた、DLT基準によって明確に定義されないあらゆる他の最新毒性を調査して、DLT設計を決定する、できれば保証する。
第3の対象が28日のDLT評価期間(すなわち、サイクル1)を完了した後に、DLTが観察されない場合には、臨床試験チームによる安全性調査の後に、試験を用量漸増と共に、次のコホートに進める。3人の対象のうちの1人が第1のサイクル中にDLTを経験する場合には、3人の追加の対象を、そのコホートに登録する。追加の3人の対象の誰もDLTを経験しない場合には、臨床試験チームによる安全性調査の後に、用量漸増を次のコホートへと継続してよい。コホートの2人以上の対象が第1のサイクル中にDLTを経験する場合には、用量漸増を停止し、1つ下の用量レベルをMTDと言明する。別法では、6人の対象のうちの2人未満がその用量でDLTを経験する場合には、MTDを超える用量レベルと以前の用量レベルとの中間の用量レベルを調査し、MTDと明言してよい。MTDコホートが3人の対象しか含まない場合には、追加の3人の対象をその用量レベルに登録して、6人の対象のうちの2人未満がその用量でDLTを経験することを確認する。
各用量コホートでのAG−120の用量の増加を加速用量設定設計によって導くが、その際、コホート内のいずれかの対象においてAG−120関連CTCAEグレード2以上の高い毒性が観察されるまで、1日用量を1つのコホートから次のコホートへと倍増(100%増加)させる。臨床試験チームによる評価の後に、MTDが決定されるまで、その後の用量増加は、観察される毒性、ならびに場合によってはPK及びPK/PDデータによって導かれる。前の用量コホートで見られたいずれかの毒性の種類及び重症度に基づき、臨床試験チームは、1日用量の絶対的な増加パーセントを決定する(ただし、100%を超えることはない)。MTDは、6人の対象のうちの2人未満で、DLTをもたらす最高用量である。
用量漸増相の間に、DLTが同定されない場合には、進行中のPK/PDの評価及びいずれかの観察された臨床活性によって決定されるとおり、計画されていた最大臨床有効曝露を超える少なくとも2つの用量レベルで、用量漸増を継続してよい;これは、拡大相と並行して行ってもよい。
潜在的な臨床関連用量で処置される対象の人数を最適化するために、メディカルモニターの承認で、対象内用量漸増が許可される。
拡大相
用量漸増相から推奨される用量及び投与計画を決定した後に、拡大相を開始して、特定の血液悪性病変を有する対象において用量をさらに調査する。拡大相の間に、IDH1変異血液悪性病変を有する1アーム当たり約25人の対象からなる4つの非無作為化アームを、次のとおりに登録する:
アーム1:以下のとおりに定義される再発または難治性AML:
移植後に再発した対象;
2回目以降の再発の対象;
初回寛解導入または再寛解導入処置に対して難治性である対象。
NCCNガイドライン、第1.2015版によると予後良好状態を有する患者を除いて、当初処置から1年以内に再発した対象。
アーム2:試験責任者によると、年齢、併発状態、パフォーマンスステータス、及び/または有害な危険因子のため、標準治療の候補ではなく、かつメディカルモニターの承認がある未処置AML。
アーム3:標準治療オプションを利用可能することができない他の非AML IDH1変異再発及び/または難治性進行性血液悪性病変。例えば:
メチル化阻害薬(複数可)に失敗した後で、メディカルモニターの承認がある再発性または難治性である骨髄異形成症候群。
メディカルモニターの承認がある再発及び/または原発性難治性慢性骨髄性単球性白血病[CMML]。
試験責任者によると、標準治療に失敗しているか、または標準治療オプションを利用することができず、かつメディカルモニターの承認がある他の非AML IDH1変異再発及び/または難治性進行性血液悪性病変。
アーム4:試験責任者によると、利用可能な標準治療に失敗しているか、または年齢、併発状態、パフォーマンスステータス、及び/もしくは有害な危険因子のため、標準治療を受けることができず、かつメディカルモニターの承認がある再発AML患者。
安全性及び無用性のための暫定解析を、最初の25人の対象が処置され、2サイクルにわたって続けられているか、またはより早く中断されている時点で、拡大相のアーム1のために行う。完全寛解(CR)、血小板の回復不完全を伴うCR(CRp)、形態学的白血病細胞消失状態(MLFS)、血球数の回復不完全を伴うCR(CRi)、及び部分寛解(PR)のすべての応答を含むと定義される客観的奏功率(ORR)が15%未満(すなわち、4人未満の応答者)である場合には、アーム1への追加の登録を停止してよい;ORRが15%以上であれば、追加で約100人の対象を登録する。登録が、暫定解析のために保持されることはない。
総合試験の実行
インフォームド・コンセントの後に、適格性を決定するために、全対象が、C1D1の前の28日以内にスクリーニング手順を受ける。全対象が、骨髄吸引液及び生検から、IDH1 R132遺伝子変異疾患の確認を得ていることを必要とされる。用量漸増相の対象では、証拠資料は、遡及的に行われたセントラルラボ検査と共に、ローカルサイト試験に基づいてよい。拡大相の対象は、処置前のスクリーニング中のセントラルラボ検査に基づき、IDH1 R132遺伝子変異疾患を有することを必要とされる。追加のスクリーニング手順には、医学的、外科的、及び薬物療法履歴、生殖細胞系変異解析のための頬側スワブ;完全身体検査;生命徴候;米国東海岸がん臨床試験グループ(ECOG)パフォーマンスステータス(PS);12誘導心電図(ECG);左室駆出率(LVEF);臨床検査評価(血液学的、化学的、凝固、検尿、及び血清妊娠検査);骨髄生検及び吸引液;ならびに2−HG測定及び他の診査評価のための血液及び骨髄試料が含まれる。加えて、用量漸増相の対象は、スクリーニング中に、2−HG測定のための尿試料ならびに血漿中コレステロール及び4β−OH−コレステロールレベルを決定するための血液試料を有する。
用量漸増相:
化合物2の毎日投与を開始する3日前(−3日目)に、用量漸増相の各コホートに登録された最初の3人の対象に、院内で化合物2の単回用量を投与し、連続的な血液及び尿試料を得て、化合物2及び2−HGの濃度を決定する。全72時間PK/PDプロファイルを行う:対象は、試験サイトに−3日目には10時間にわたって滞在すること、ならびに−2、−1、及び1日目にはそれぞれ24、48、及び72時間試料のために戻ることを要求される。化合物2での毎日の処置をC1D1に開始する;−3日目のPK/PD評価を受けなかった用量漸増相の対象は、臨床観察のために、C1D1投与後に4時間にわたって院内に滞在することとなる。
用量漸増相の対象も、C1D15及びC2D1の両方に、10時間にわたるPK/PD評価を受ける。追加の投与前尿及び/または血液採取を、C1D8、C1D22、C2D15、C3D1、C3D15に、及びその後のすべてのサイクルの1日目に行って、化合物2及び2−HG濃度を決定する。利用可能な骨髄生検試料も、2−HGレベルについて評価する。
拡大相:拡大相の対象は、−3日目の評価を受ける必要はない;これらの対象は、サイクル1及び2の1日目に行われる8時間PK/PDプロファイルを受ける。PK/PD評価のための追加の血液試料をサイクル1の8及び15日目、サイクル3の1日目、その後のすべてのサイクルの1日目の投与前(30分以内)、ならびに処置訪問の終了時に採取する。時間適合12誘導ECGを、サイクル1及び2の1日目に3連で行い;3連ECGを、処置訪問の終了時にも行う。1回12誘導ECGを、スクリーニング時、サイクル1の8及び15日目、サイクル3から開始して各サイクルの1日目の投与後4時間目、ならびにフォローアップ訪問時に行う。利用可能な骨髄生検試料を、2−HGレベルについて評価する。
他の安全性評価:
全対象が、処置期間中に、身体検査、生命徴候、ECOG PS、12誘導ECG、LVEFの評価、及び臨床検査評価(血液学的、化学的、凝固、検尿、及び妊娠検査)を含む安全性評価を受ける。
臨床活性評価:
全対象は、スクリーニング時、投与の遅延、及び/もしくは投与の中断とは無関係に、15日目(用量漸増相のみ)、29日目、その後は12か月にわたって28日ごと、次いで、その後は試験薬処置中は、56日ごとに、ならびに/または疾患の進行が疑われる任意の時点に、骨髄生検及び/または吸引液及び末梢血を含めて、それらの疾患の規模を評価される。用量漸増中の15日目の骨髄評価を、試験処置継続状態を決定するために使用すべきではないことに留意されたい。試験責任者が、試験中の悪性病変についての改訂国際作業部会(IWG)応答基準または他の適切な応答基準に基づき、全対象における処置に対する応答及び処置の判定を決定する。拡大相に登録された再発または難治性AMLを有する対象では、応答を、独立判定委員会も評価する。
処置の終了及びフォローアップ:
疾患の進行、他の許容されない毒性の発生、妊娠の確認、造血幹細胞移植(HSCT)を受けたこと、死亡、同意の撤回、追跡不能例、またはスポンサーの試験終了のいずれかが最初に起こるまでは、対象は、化合物2での処置を継続してよい。適用可能な応答基準によって疾患進行を経験していて、試験責任者の意見では、処置から利益を得ている対象は、メディカルモニターの承認で、試験薬の継続が許容されることがある。
全対象が、処置評価の終了(試験薬の最後の投与から約5日以内)を受け;加えて、フォローアップ安全性評価が、最後の投与から28日後に予定される。
化合物2での処置に対して十分な応答を達成し、HSCTを受けるために必要な他の基準を満たす対象は、化合物2の中断後に、HSCTに進んでもよく、それらの対象を、疾患再発、死亡、同意の撤回、追跡不能例、または試験の終了まで、疾患評価(標準治療として、ほぼ毎月)及び受けた任意の新たな骨髄移植(BMT)前処置の抗新生物治療について試験で追跡する。対象がHSCTを受けるために化合物2を中断するが、HSCTには不適格であると考えられる場合には、対象は、メディカルモニターの承認で、化合物2を再開してよい。HSCTに失敗し、再発性IDH1変異陽性疾患を有する対象は、メディカルモニターの承認で、化合物2での処置を再開するために適し得る。
HSCT後に再発し、処置を再開しないと決めている対象を含む全対象を、生存フォローアップに入れ、試験薬の中断から死亡、同意の撤回、追跡不能例、または試験の終了まで、生存状態及びBMT前処置の抗新生物治療の評価について毎月接触する。
対象が、化合物2をもはや受けていない間、すなわち、HSCTまたは生存フォローアップ期間)は、併用薬を回避する必要はない。
対象人数(計画):
およそ236人の対象が、試験に登録されると推定される。
MTDが6人の対象を必要とすることを除外して、MTDの同定が、1用量レベル当たり3〜5人の対象で、AG−120の7つの用量レベルの評価を必要とすると仮定すると、36人の対象が、試験の用量漸増部分中に登録される。
特定の血液悪性病変サブセットでそれぞれ、およそ25人の追加の対象からなる4つのコホート(合計で100人の対象)を初めは、試験の拡大相に登録し、その際、暫定解析での安全性及び臨床活性の調査に応じて、再発または難治性AMLを有する100人の対象をアーム1に追加で登録することが可能である。
用量漸増の評価について、代替の投与計画の評価について、またはRP2Dの選択を導くために使用される安全性、PK、PK/PD、もしくは先行臨床活性のさらなる調査について評価が不可能な対象の代わりに、追加の対象を用量漸増中に登録してよい。
診断及び主な組み入れ基準:
組み入れ基準:
対象は、試験に登録されるには次の基準のすべてを満たさなければならない:
対象は、年齢18歳以上でなければならない。
対象は、以下を含む進行性血液悪性病変を有さなければならない:
用量漸増相:
世界保健機関(WHO)基準によって定義されるとおりの再発及び/または原発性難治性AML;または
年齢60歳以上で、処置医師によると、年齢、パフォーマンスステータス、及び/または有害な危険因子のため、標準治療の候補ではなく、かつメディカルモニターの承認がある未処置AML;
過剰芽細胞を伴う不応性貧血(サブタイプRAEB−1またはRAEB−2)を伴うか、または改訂国際予後予測スコアリングシステム(IPSS−R)Greenberg et al.Blood.2012;120(12):2454−65により高リスクであると考えられ、再発性または難治性であるか、あるいは対象が、処置医師によると、その状態に臨床的有益性を与えると公知の確立された療法に忍容性がなく(すなわち対象は、臨床的有益性を与えると公知のレジメンの候補になってはならない)、かつメディカルモニターの承認がある骨髄異形成症候群。
(組み入れ/除外基準を満たす、他の再発及び/または原発性難治性血液がん、例えば、CMMLを有する対象は、メディカルモニターの承認で個別に考慮され得る)。
拡大相:
アーム1:以下のとおりに定義される再発または難治性AML:
移植後に再発した対象;
2回目以降の再発の対象;
初回寛解導入または再寛解導入処置に対して難治性である対象;
NCCNガイドライン、第1.2015版によると予後良好状態を有する患者を除いて、当初処置から1年以内に再発した対象。
アーム2:試験責任者によると、年齢、併発状態、パフォーマンスステータス、及び/または有害な危険因子のため、標準治療の候補ではなく、メディカルモニターの承認がある未処置のAML。
アーム3:標準治療オプションを利用可能することができない他の非AML IDH1変異再発及び/または難治性進行性血液悪性病変。例えば:
メチル化阻害薬(複数可)に失敗した後に再発性または難治性であり、かつメディカルモニターの承認がある骨髄異形成症候群。
メディカルモニターの承認がある再発及び/または原発性難治性CMML。
標準治療に失敗しているか、または試験責任者によると標準治療オプションを利用することができず、かつメディカルモニターの承認がある他の非AML IDH1変異再発及び/または難治性進行性血液悪性病変。
アーム4:利用可能な標準治療に失敗しているか、または試験責任者によると、年齢、併発状態、パフォーマンスステータス、及び/または有害な危険因子のため、標準治療を受けることができず、かつメディカルモニターの承認がある、アーム1に適格でない再発AML患者。
対象は、文書化されたIDH1 R132遺伝子変異疾患を有さなければならない
用量漸増相の対象では、IDH1変異は、施設評価に基づいてよい。(集中検査が遡及的に行われる)。
拡大相の対象では、IDH1遺伝子変異疾患の中央検査が、適格性を確認するスクリーニング中に必要である。
対象は、試験の間、連続的な骨髄採取、末梢血採取、及び尿採取に応じなければならない。
AMLまたはMDSの診断及び評価は、骨髄吸引及び生検によって成される。吸引液が得られない場合には(すなわち、「ドライタップ」)、診断をコア生検から行ってよい。
対象は、インフォームド・コンセントを理解することができ、かつそれに署名することに同意しなければならない。施設及び/または施設の施設内倫理委員会(IRB)が許容及び認可する場合には、他の方法ではインフォームド・コンセントを提出することができない対象の代わりに、法律上公認の代理人が同意してもよい。
対象は、0〜2のECOG PSを有さなければならない。
血小板数20,000/μL以上(このレベルを得るための輸血は許容される)。基礎にある悪性病変のために、ベースライン血小板数が20,000/μL未満である対象は、メディカルモニターの承認で適格となる。
対象は、下記によって証明されるとおりの十分な肝機能を有さなくてはならない;
血清総ビリルビン1.5×基準値上限(ULN)以下(ジルベール病または白血病合併症によると考えられる場合以外);
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、及びアルカリホスファターゼ(ALP)3.0×ULN以下(白血病合併症によると考えられる場合以外)。
対象は、下記によって証明される十分な腎機能を有さなくてはならない:
血清クレアチニン2.0×UL以下または
コッククロフト・ゴールトの糸球体濾過率(GFR)推定:
(140−年齢)×(kgで表される体重)×(0.85、女性の場合)/72×血清クレアチニン
に基づくクレアチニンクリアランス40mL/分超。
対象は、何らかの先行する外科手術、放射線療法、またはがんの処置のために意図された他の療法の臨床的に関連する毒性作用から回復していなくてはならない。(残存するグレード1の毒性、例えば、グレード1の末梢神経障害または残存する脱毛を有する対象は、メディカルモニターの承認で許容される)。
生殖能力を有する女性の対象は、試験薬を開始する前に医学的に管理された妊娠検査を受けることに同意しなければならない。第1の妊娠検査は、スクリーニングの時点で(第1の試験薬投与の前の7日以内)、及び第1の試験薬投与の日に行われ、投与前、後続のすべてのサイクルで投与する1日前に陰性と確認される。
生殖能力を有する女性対象は、治療開始前の7日以内の血清妊娠検査が陰性でなければならない。生殖能力を有する対象は、子宮摘出、両側卵巣摘出もしくは卵管閉塞を受けてないか、または連続して少なくとも24か月にわたって自然に閉経した後の(すなわち、まったく月経がない)状態ではない(すなわち、先行する連続して24か月において常に月経がある)性的に成熟した女性と定義される。生殖能力を有する女性、ならびに生殖可能な男性及び生殖能力を有する女性であるそのパートナーは、インフォームド・コンセントを与えた時点から、試験中及び化合物2の最後の投薬後90日間(女性及び男性)にわたって、性交渉を控える、または避妊のための2つの高度に有効な形態を使用することに同意しなければならない。避妊のための高度に有効な形態は、ホルモン経口避妊薬、注射剤、貼付剤、子宮内避妊器具、ダブルバリア法(例えば、殺精子フォーム、クリーム、またはゲルを含む合成コンドーム、隔膜、または子宮頸部キャップ)、または男性パートナーの断種と定義される。
除外基準:
次の基準のいずれかを満たす対象は試験に登録されない:
変異特異的IDH1阻害薬での先行する処置を以前に受けていて、治療が進行している対象。
化合物2の最初の投与の60日以内に造血幹細胞移植(HSCT)を受けている対象、またはスクリーニングの時点でHSCT後の免疫抑制療法中か、または臨床的に有意な移植片対宿主疾患(GVHD)を有する対象。(HSCT後の経口ステロイド及び/または進行中の皮膚GVHDのための局所ステロイドの安定用量の使用は、メディカルモニターの承認で許可される)。
試験薬投与の1日目から14日未満以内に全身抗がん療法または放射線療法を受けた対象。(白血球増加(白血球[WBC]数30,000/μL超)を有する対象において末梢白血病芽細胞を制御するために、ヒドロキシ尿素は、登録前及び化合物2の開始後に許容される。
試験薬投与の1日目の前の14日未満以内に被験薬を投与されている対象。加えて、化合物2の第1の投与は、被験薬の半減期の5倍以上の期間が経過する前に、行われるべきではない。
投与前に半減期の5倍以上の範囲内で、対象が他の薬物に移行することができない限り、または薬物を試験中に適切に監視することができない限り、感受性シトクロムP450(CYP)3A4基質薬物を摂取している対象は、試験から除外される。
投与前に半減期の5倍以上の範囲内で、対象が他の薬物に移行することができない限り、または薬物を試験中に適切に監視することができない限り、P−糖タンパク質(P−gp)輸送体感受性基質薬物を摂取している対象は、試験から除外される。
根治的抗がん治療を利用できる可能性がある対象。
妊娠中または授乳中の対象。
スクリーニングで来訪中に、または試験薬投与の1日目に、抗感染療法の必要な活性で重篤な感染を有する、または38.5℃超の不明な発熱がある対象(試験責任者の裁量で、腫瘍熱を有する対象は登録されることがある)。
化合物2の成分のいずれかに対して既知の過敏症を有する対象。
ニューヨーク心臓協会(NYHA)クラスIIIもしくはIVの鬱血性心不全を有する、またはC1D1の約28日以内に得られる、心エコー図(ECHO)もしくはマルチゲート収集(MUGA)スキャンによるLVEFが40%未満である対象。
スクリーニングから最近6か月以内に心筋梗塞歴を有する対象。
既知の不安定または未制御の狭心症を有する対象。
重篤かつ/または未制御の心室性不整脈の既知の病歴がある対象。
スクリーニング時に450msec以上のQTc間隔を持つか、またはQT延長もしくは不整脈事象のリスクを高める他の因子(例えば、心不全、低カリウム血症、長期QT間隔症候群の家族歴)を持つ対象。脚ブロック及びQTc間隔延長を有する対象は、組み入れの可能性についてメディカルモニターによって調査されるべきである。
投与前に半減期の5倍以上の範囲内で、対象が他の薬物に移行することができない限り、または薬物を試験中に適切に監視することができない限り、QT間隔を延長することが既知である薬物を摂取している対象。
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)または活動性B型もしくはC型肝炎の既知の感染を有する対象。
試験においてインフォームド・コンセントに署名する、協力する、または参加する対象の能力に干渉する可能性があると試験責任者がみなす、何らかの他の医学的または心理学的状態を有する対象。
既知の嚥下障害、短腸症候群、胃不全麻痺、または経口投与される薬物の摂取もしくは胃腸吸収を制限する他の状態を有する対象。
活性な中枢神経系(CNS)白血病または既知のCNS白血病を示唆する臨床症状を有する対象。脳脊髄液の評価は、スクリーニング中に白血病によるCNS合併症の臨床上の疑いが存在する場合にのみ必要である。
無制御の出血、低酸素もしくはショックを伴う肺炎、及び/または播種性血管内凝集などの白血病の即時に生命を脅かす重篤な合併症を有する対象。
被験生成物、投薬量及び投与様式
化合物2を、経口投与される10、50、200、及び250mg濃度の錠剤として提供する。
試験の用量漸増部分の各用量漸増コホートの最初の3人の対象は、試験薬の単回用量を−3日目に投与され;試験薬のその次の用量をC1D1に投与し、その時点で、対象は、28日サイクルの1〜28日目に毎日投与を開始し、保証される場合には、代替の投与計画を調査する計画を伴う。C1D1から開始して、投与を継続する;サイクル内休薬期間はない。−3日目のPK/PD評価を受ける必要がない対象は、C1D1に化合物2の毎日投与を開始する。
対象に投与される化合物2の用量は、対象が試験に適格である場合に、どの用量コホートが登録にオープンであるかに左右される。用量漸増相の対象の第1コホートに投与されるAG−120の出発用量は、1日2回経口投与される100mgである(200mg/日)。拡大相の対象での出発用量及びレジメン(500mgQD)は、試験の用量漸増相からの安全性、PK、PK/PD、及び臨床活性結果に基づき、経口投与される10、50及び200mg濃度錠剤として提供される。
処置期間:
疾患の進行、他の許容されない毒性の発生、妊娠の確認、HSCTを受けたこと、死亡、同意の撤回、追跡不能例、またはスポンサーの試験終了のいずれかが最初に起こるまでは、対象は、化合物2での処置を継続してよい。適用可能な応答基準によると疾患進行を経験していて、試験責任者の意見では、処置から利益を得ている対象は、メディカルモニターの承認で、試験薬の継続が許可されることがある。
試験の終了:
試験の終了は、全対象が、化合物2での処置を中断し、少なくとも12か月にわたって生存について追跡されている、または死亡しているか、フォローアップに失敗しているか、またはフォローアップの12か月前に同意を撤回している時点と定義される。
評価基準:
安全性:
中断をもたらすDLT、重篤有害事象(SAE)、及びAE;安全性検査パラメーター;身体検査所見;生命徴候;12誘導ECG;LVEF;ならびにECOG PSの決定を含む、AEの監視。
AEの重症度をNCI CTCAE、第4.03版によって評価する。
薬物動態及び薬力学:
化合物2の濃度−時間プロファイルを決定するための連続的な血液採取。2−HGレベルを決定するための血液及び骨髄採取。化合物2及び2−HGレベルの尿中濃度を決定するための尿採取(用量漸増対象のみ)。
臨床活性:
試験中の悪性病変に基づくAMLにおける改訂IWG応答基準応答または他の適切な応答基準に基づき、処置に対する応答を決定するための連続的な血液及び骨髄採取。
試験中の疾患についての改訂IWGまたは他の適切な応答基準を使用して施設試験責任者が評価したとおりに、処置に対する応答を作表する。応答を、CR、CRp、mCR(AMLを有する対象での形態学的白血病細胞消失状態[MLFS])、CRi、及びPRのすべての応答を含む最良の客観的応答カテゴリ、完全寛解率(CRR)、及び客観的奏功率(ORR)によってまとめる。完全寛解の期間、応答期間、イベントフリー生存率、全生存期間、及び寛解/応答までの時間を含む、臨床活性の他の測定をまとめる。
拡大相での化合物2の臨床活性の一次解析は、最大の解析対象集団を使用する応答(CRR、ORR、及び寛解/応答の期間)の試験責任者調査に基づく。重要な支援解析は、中央独立調査(central independent review)に基づく。追加の有効性解析は、有効性解析セットを使用して行ってよい。
化合物2についての治験からの臨床試料のサブセットの解析を行った。図8は、化合物2での応答カテゴリによる、FLT変異の表を示している。図8は、遺伝子が2以上変異している患者についてだけ、スクリーニング訪問時の骨髄をプロファイリングしている。図8では、遺伝子(y軸)は、IDH2を除いて、頻度の高い順に示されている一方で、患者(x軸)は、応答によって、次いで、変化の相似性によってグループ分けされており;評価可能な応答を有する用量漸増相からの患者のみが含まれる。
試験中の疾患についての改訂IWGまたは他の適切な応答基準を使用して施設試験責任者が評価したとおりに、処置に対する応答を作表する。応答を、CR、CRp、mCR(AMLを有する対象での形態学的白血病細胞消失状態[MLFS])、CRi、及びPRのすべての応答を含む最良の客観的応答カテゴリ、完全寛解率(CRR)、及び客観的奏功率(ORR)によってまとめる。完全寛解の期間、応答期間、イベントフリー生存率、全生存期間、及び寛解/応答までの時間を含む、臨床活性の他の測定をまとめる。
拡大相での化合物2の臨床活性の一次解析は、最大の解析対象集団を使用する応答(CRR、ORR、及び寛解/応答の期間)の試験責任者調査に基づく。重要な支援解析は、中央独立調査に基づく。追加の有効性解析は、有効性解析セットを使用して行ってよい。
実施例4:試料セットの解析
実施例3において記載した化合物2での治験からの臨床試料のサブセットを、試料における変異について解析した。図8は、化合物2での応答カテゴリによる、NRAS変異を含む同時変異の表を示している。図8は、遺伝子が2以上変異している患者についてだけ、スクリーニング訪問時の骨髄をプロファイリングしている。図8では、遺伝子(y軸)は、IDH2を除いて、頻度の高い順に示されており、患者(x軸)は、応答によって、次いで、変化の相似性によってグループ分けされており;評価可能な応答を有する用量漸増相からの患者のみが含まれる。
特定の実施形態では、NRASにおける体細胞突然変異によって特徴づけられるAMLを有する患者は、化合物2の処置に対して抵抗性である。
特定の実施形態では、化合物2及びRAS経路を標的とする1つまたは複数の化合物(例えば、トラメチニブ、セルメチニブ、ビニメチニブ、PD−325901、コビメチニブ、CI−1040またはPD035901を含むMEK化合物)での併用療法は、NRASにおける体細胞突然変異によって特徴づけられるAMLを有する患者において、AMLを処置する際に有効である。
実施例5:NRAS変異状態及び化合物1応答
FoundationOne Hemeパネル解析を、実施例1に記載の治験のrrAML患者からの100のスクリーニング試料で行った。試料種類には、末梢血及び骨髄が含まれた。
個々の変異を遺伝子によってグループ分けし、化合物1に対する全奏功率(ORR)に対して解析した場合には、数値的により低いORRが、SRSF2(34%)、ASXL1(39%)、RUNX1(26%)及びNRAS(19%)を含む、AMLにおいて一般に変異するいくつかの遺伝子の同時発生変異を持つ患者で観察されたが;しかしながら、ORRの間の統計的に有意な関連は、いずれの変異遺伝子でも同定されなかった(表10)。まれではあるが、TET2(5患者)及びIDH1(4患者)での同時発生変異も、このコホートで観察された。機構的には、これらの遺伝子での変異は、化合物1の有効性を妨げ得る;しかしながら、これらの変異遺伝子のいずれかの存在は、ORRまたは完全応答(CR)の有意な減少と関連しなかった(表10)。
表10:FoundationOne HemePanelによって同定された既知の体細胞突然変異と、化合物1に対する応答との関連
ORRとは対照的に、同時発生NRAS変異を持つかなり少数の患者が、化合物1での処置後にCRを達成した(p=0.0061、表10)。NRAS変異と化合物1に対するORRとの間の関連をさらに調査するために、個々の変異部位のより詳細な解析を行った。G12、G13、及びQ61でのNRAS変異は、構成RASシグナル伝達をもたらすことが既知である最も高度に特徴づけられた部位である。Prior IA,Lewis PD,Mattos C.A comprehensive survey of Ras mutations in cancer,Cancer Res.2012;72(10):2457−67を参照されたい。これらの部位での変異を化合物1に対するORRについて解析すると、ORRで観察された低下は、統計的に有意になった(p=0.002、図9A及び表11を参照されたい)。表11は、NRAS同時変異を表す患者において見られたより低い全奏功率の統計的有意性を示す分割表を示している
表11:mNRAS分割表
しかしながら、NRAS変異アレル頻度(NRAS VAF)の解析は、VAFと、化合物1に対するORRとの間の関連を示さなかった;G12、G13またはQ61にNRAS変異を持つ25人の非応答患者のうちの19人及び1人の応答患者のうちの1人は、10%未満のVAFを有した(図9B)。
特に、パネルからのKRAS変異の当初全体解析は、化合物1での処置後に、より低いORRまたはCRと関連しなかった(それぞれp=1.000及び0.6526、表10)。さらに、構成シグナル伝達(G12またはQ61)をもたらす類似のKRASアミノ酸の変異の解析は、化合物1での処置後のより低いCRと関連せず、NRASと同様であり、KRAS VAFの解析は、より低いORRまたはCR(0.02〜0.47の範囲)と関連しなかった。
化合物1に対して応答(PR以上)を有するFoundationOne Hemeパネルによる既知の、及びおそらく同時発生している体細胞突然変異の数の解析は、応答者が非応答者よりも有意に少ない同時発生変異を有したことを示した(p<0.001、図10A)。同時発生変異の数に基づき3つの等しい三分位値(3つ以下、3〜6つ、及び6つ以上の同時変異)で患者を分割することで、最多(6つ以上)の同時発生変異を持つ患者での、最小(3つ以下)の同時発生変異を持つ患者と比較してのORRの大きな相違が明らかになった(それぞれORR23.3%対69.2%)(図10B)。特に、遺伝子変異量は、NRAS変異(G12、G13、またはQ61)を有する患者において有意に高く(p<0.001)、観察されたORRの低下が、FoundationOne Heme Panelによってアッセイされたがんにおいて体細胞変異したことが公知の400超の遺伝子での遺伝子変異量の全体増加と一致することを示唆していた(図10C)。
いくつかの実施形態のいくつかの様態をこうして記載してきたが、様々な改変、変更、及び改善が、当業者には容易に思い浮かぶであろうことは認められるべきである。そのような改変、変更、及び改善は、本開示の一部であることが意図されており、かつ本発明の意図及び範囲内であることが意図されている。したがって、上述の記載及び図面は、例に過ぎない。
本件出願は、以下の構成の発明を提供する。
(構成1)
対象において血液悪性病変を処置する方法であって、前記対象に、下式を有する変異イソクエン酸デヒドロゲナーゼ2(IDH2)阻害薬2−メチル−1−[(4−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−6−{[2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル]アミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]プロパン−2−オール:
(化1)
またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、同位体置換体、プロドラッグ、代謝産物、もしくは多形体(化合物1)を投与することを含み、前記血液悪性病変が、IDH2の変異アレルの存在及びNRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられる悪性病変である、前記方法。
(構成2)
対象において充実性腫瘍を処置する方法であって、前記対象に、下式を有する変異イソクエン酸デヒドロゲナーゼ2(IDH2)阻害薬2−メチル−1−[(4−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−6−{[2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル]アミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]プロパン−2−オール:
(化2)
またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、同位体置換体、プロドラッグ、代謝産物、もしくは多形体(化合物1)を投与することを含み、前記充実性腫瘍が、IDH2の変異アレルの存在及びNRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられる、前記方法。
(構成3)
対象において血液悪性病変を処置する方法であって、前記対象に、下式を有する変異イソクエン酸デヒドロゲナーゼ2(IDH2)阻害薬2−メチル−1−[(4−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−6−{[2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル]アミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]プロパン−2−オール:
(化3)
またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、同位体置換体、プロドラッグ、代謝産物、もしくは多形体(化合物1)を、RAS経路阻害薬と組み合わせて投与することを含み、前記血液悪性病変が、IDH2の変異アレル及びNRASの変異アレルの存在によって特徴づけられる悪性病変である、前記方法。
(構成4)
対象において充実性腫瘍を処置する方法であって、前記対象に、下式を有する変異イソクエン酸デヒドロゲナーゼ2(IDH2)阻害薬2−メチル−1−[(4−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−6−{[2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル]アミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]プロパン−2−オール:
(化4)
またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、同位体置換体、プロドラッグ、代謝産物、もしくは多形体(化合物1)を、RAS経路阻害薬と組み合わせて投与することを含み、前記充実性腫瘍が、IDH2の変異アレル及びNRASの変異アレルの存在によって特徴づけられる、前記方法。
(構成5)
IDH2の前記変異アレルが、IDH2 R140QまたはR172Kである、構成1〜4のいずれか1項に記載の方法。
(構成6)
前記RAS経路阻害薬がMEKキナーゼ阻害薬である、構成3または4に記載の方法。
(構成7)
前記MEKキナーゼ阻害薬が、トラメチニブ、セルメチニブ、ビニメチニブ、PD−325901、コビメチニブ、CI−1040及びPD035901から選択される、構成6に記載の方法。
(構成8)
前記悪性病変が、それぞれIDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、骨髄増殖性新生物、慢性骨髄性単球性白血病、B細胞急性リンパ芽球性白血病、またはリンパ腫であり、化合物1の治療有効量を前記対象に投与することを含む、構成1または3に記載の方法。
(構成9)
前記悪性病変が、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる急性骨髄性白血病である、構成1、3及び8のいずれか1項に記載の方法。
(構成10)
前記悪性病変が、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる再発または難治性急性骨髄性白血病である、構成1、3及び8〜9のいずれか1項に記載の方法。
(構成11)
前記充実性腫瘍が、それぞれIDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる神経膠腫、黒色腫、軟骨肉腫、胆管癌、血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫、肉腫、または非小細胞肺癌であり、前記対象に化合物1の治療有効量を投与することを含む、構成2または4に記載の方法。
(構成12)
化合物1を約20〜2000mg/日の用量で投与する、構成1〜11のいずれか1項に記載の方法。
(構成13)
化合物1を約50〜500mg/日の用量で投与する、構成1〜11のいずれか1項に記載の方法。
(構成14)
IDH2阻害薬で処置するために適したがん対象を同定する方法であって、(a)がんを有する対象から生体試料を得ること;(b)IDH2の変異アレル及びNRASの変異アレルについて前記生体試料をスクリーニングすること;ならびに(c)前記がんがIDH2の変異アレルの存在及びNRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられる場合、その対象をIDH2阻害薬で処置するために適したがん対象と同定することを含む、前記方法。
(構成15)
前記がん対象をIDH2阻害薬で処置することをさらに含む、構成14に記載の方法。
(構成16)
前記IDH2阻害薬が、下式を有する2−メチル−1−[(4−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−6−{[2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル]アミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]プロパン−2−オール:
(化5)
またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、同位体置換体、プロドラッグ、代謝産物、または多形体(化合物1)である、構成15に記載の方法。
(構成17)
IDH2阻害薬及びRAS経路阻害薬の組み合わせで処置するために適したがん対象を同定する方法であって、(a)がんを有する対象から生体試料を得ること;(b)IDH2の変異アレル及びNRASの変異アレルについて前記生体試料をスクリーニングすること;ならびに(c)がんがIDH2の変異アレル及びNRASの変異アレルの存在によって特徴づけられる場合、その対象を、IDH2阻害薬及びRAS経路阻害薬での併用療法で処置するために適したがん対象と同定することを含む、前記方法。
(構成18)
前記がん対象を、IDH2阻害薬及びRAS経路阻害薬で処置することをさらに含む、構成17に記載の方法。
(構成19)
前記IDH2阻害薬が、下式を有する2−メチル−1−[(4−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−6−{[2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル]アミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]プロパン−2−オール:
(化6)
またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、同位体置換体、プロドラッグ、代謝産物、または多形体(化合物1)である、構成18に記載の方法。
(構成20)
前記RAS経路阻害薬が、トラメチニブ、セルメチニブ、ビニメチニブ、PD−325901、コビメチニブ、CI−1040及びPD035901から選択される、構成18に記載の方法。
(構成21)
前記がんが再発または難治性である、構成14〜20のいずれか1項に記載の方法。
(構成22)
前記がんが充実性腫瘍または血液悪性病変である、構成14〜21のいずれか1項に記載の方法。
(構成23)
前記血液悪性病変がAMLである、構成22に記載の方法。
(構成24)
前記AMLが再発または難治性である、構成23に記載の方法。
(構成25)
前記対象が3つ以下の同時発生変異を持つ、構成1または2に記載の方法。
(構成26)
前記NRAS変異が残基G12、G13またはQ61にある、構成1〜2及び8〜25のいずれかに記載の方法。
(構成27)
対象において血液悪性病変を処置する方法において使用するための化合物であって、下式を有する変異イソクエン酸デヒドロゲナーゼ2(IDH2)阻害薬2−メチル−1−[(4−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−6−{[2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル]アミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]プロパン−2−オール:
(化7)
またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、同位体置換体、プロドラッグ、代謝産物、または多形体(化合物1)であり、前記血液悪性病変が、IDH2の変異アレルの存在及びNRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられる悪性病変である、前記化合物。
(構成28)
対象において充実性腫瘍を処置する方法において使用するための化合物であって、下式を有する変異イソクエン酸デヒドロゲナーゼ2(IDH2)阻害薬2−メチル−1−[(4−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]−6−{[2−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル]アミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ]プロパン−2−オール:
(化8)
またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、互変異性体、立体異性体、同位体置換体、プロドラッグ、代謝産物、もしくは多形体(化合物1)であり、前記充実性腫瘍が、IDH2の変異アレルの存在及びNRASの変異アレルの非存在によって特徴づけられる、前記化合物。
(構成29)
前記方法が、前記対象に、化合物1をRAS経路阻害薬と組み合わせて投与することを含み、前記血液悪性病変が、IDH2の変異アレル及びNRASの変異アレルの存在によって特徴づけられる悪性病変である、構成27に記載の使用のための化合物。
(構成30)
前記方法が、前記対象に、化合物1をRAS経路阻害薬と組み合わせて投与することを含み、前記充実性腫瘍が、IDH2の変異アレル及びNRASの変異アレルの存在によって特徴づけられる、構成28に記載の使用のための化合物。
(構成31)
IDH2の前記変異アレルが、IDH2 R140QまたはR172Kである、構成27〜30のいずれか1項に記載の使用のための化合物。
(構成32)
前記RAS経路阻害薬がMEKキナーゼ阻害薬である、構成29〜31のいずれか1項に記載の使用のための化合物。
(構成33)
前記MEKキナーゼ阻害薬が、トラメチニブ、セルメチニブ、ビニメチニブ、PD−325901、コビメチニブ、CI−1040及びPD035901から選択される、構成32に記載の使用のための化合物。
(構成34)
前記悪性病変が、それぞれIDH1の変異アレルの存在によって特徴づけられる急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、慢性骨髄性単球性白血病、B細胞急性リンパ芽球性白血病、またはリンパ腫であり、前記方法が、化合物2の治療有効量を前記対象に投与することを含む、構成27または29に記載の使用のための化合物。
(構成35)
前記悪性病変が、IDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる急性骨髄性白血病である、構成27、29及び34のいずれか1項に記載の使用のための化合物。
(構成36)
前記AMLが再発または難治性である、構成35に記載の使用のための化合物。
(構成37)
前記充実性腫瘍が、それぞれIDH2の変異アレルの存在によって特徴づけられる神経膠腫、黒色腫、軟骨肉腫、胆管癌、血管免疫芽細胞性T細胞リンパ腫、肉腫、または非小細胞肺癌であり、前記方法が、化合物1の治療有効量を対象に投与することを含む、構成28〜30のいずれかに記載の使用のための化合物。
(構成38)
化合物1の用量が、約20〜2000mg/日または約50〜500mg/日である、構成27〜37のいずれか1項に記載の使用のための化合物。
(構成39)
前記がんが、充実性腫瘍または血液悪性病変であり、任意選択で前記血液悪性病変がAMLであり、任意選択で前記血液悪性病変が再発または難治性AMLである、構成14〜26のいずれか1項に記載の方法。