JP6852037B2 - 半焼成後冷凍パンの製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、パンの製造工程において半焼成後に冷凍された中間製品としての半焼成後冷凍パンの製造方法に関する。
一般に、充分に焼成した直後のパンは、香ばしい風味や香味があり、適度な水分量もあって食感に優れたものであり、消費者にも人気の高い食品である。
そのため、ホテルやレストランその他の業務用のパン、または小売店で提供されるパンは、できるだけ焼きたての状態で提供されるように、製造、保管および流通状態の改良がなされている。
パンの製造方法における発酵工程についての改良として、中種発酵を低温かつ長時間行なう方法があり、具体的には0〜15℃程度の比較的低温での10〜20時間という長時間発酵させ、さらに仕上げ段階では13〜28℃で5〜15時間発酵させて行う改良技術が知られている(特許文献1)。
また、半焼成後に常温もしくは冷凍の状態で保存または流通させた後、上記のように焼成できるように、半焼成後のパンを冷凍保存して中間製品とし、必要に応じて流通させた後、最終の焼成工程を過熱水蒸気で180〜250℃で、3〜15分程度行なうことが知られている(特許文献2)。
特開2005−110698号公報 特開2007−215454号公報
しかし、発酵工程を低温で長時間行ない、半焼成した後に、冷凍保存して中間製品とし、必要に応じて流通させた後、最終の焼成工程で表面を適度に焼き上げた場合にも、風味、香り、水分を適度に含んだ柔らかさを持たせるということは、必ずしも容易にできることではない。
なぜなら、図4に示すように、半焼成後の冷凍したパンに対して最終焼成(リベイクとも称される)を行なうと、冷凍状態から過熱水蒸気オーブンや電磁調理器等によって急激に加熱することになり、加熱乾燥による表面と内部の生地の収縮率の差が大きくなり、パン1の内部のクラム部2と、これを包む表層のクラスト部3とが分離して、表層下に層状の隙間4が形成されやすくなる場合がある。
最終焼成時にクラム部2とクラスト部3の間の層状の隙間4が形成されると、焼成後のパン内部に保持されるべき風味や香りが内部から短時間に散逸しやすくなり、また表層のクラスト部が剥がれやすくなって、最終商品の外観や食感に悪影響を及ぼすことにもなるので、風味や香りの充分な保持が確実にはできないからである。
特に、最終の焼成工程で表面を過熱水蒸気オーブンや電磁調理器等によって冷凍状態から短時間に急激に加熱した場合にクラム部とクラスト部の間の隙間が形成されやすい。
そこで、この発明の課題は、上記した問題点を解決し、半焼成後の冷凍したパンに対し、冷凍状態から短時間に急激に加熱した場合でも、表層のクラスト部と内部のクラム部とが分離せずに一体性が保てるようにし、それによって最終焼成後で、いわゆる焼きたてのパンの香ばしい香りや風味が内部から散逸し難く、最終焼成後のパンの外観や食感を良好な状態に保てるようにすることである。
上記の技術的課題を解決するために、この発明においては、酵母を含むパン生地を1次発酵させ、分割および成型し、さらに2次発酵させたパン生地を半焼成した後で冷凍する半焼成後冷凍パンの製造方法において、前記半焼成後のパンは、クラストを形成可能な表層部の平均水分量が23質量%以下であり、かつ前記表層部より深い内部の平均水分量が38〜43質量%であるように水分調整されたパンである半焼成後冷凍パンの製造方法としたのである。
上記した工程によって、半焼成後冷凍パンを製造するとき、パン生地を1次発酵させ、さらに2次発酵させ、次いで半焼成するまでの工程において、半焼成後のパンが従来の製造方法で通常得られるパンに比べて、内部又は表層部において数%という所定量だけ水分量を高めた状態で製造する。
すなわち、半焼成したパンは、表面から約3mm(通常3mm)までの深さの表層部の平均水分量が23質量%以下、好ましくは22質量%以下、例えば18〜22質量%であり、かつ表面から3mmを超えて深い内部の平均水分量が38〜43質量%、好ましくは40〜43質量%であるように水分調整されたものである。予め半焼成する対象のパン生地の水分量をできるだけ増やしておくことが好ましく、さらにパン生地には、分離することなく水和している水分を多く保持させることが好ましいが、そのためには低温発酵により熟成したパン生地を用いることができる。
表層部及び内部が従来の半焼成パンより数%程度という所定量だけ多く水分調整されたパンである半焼成後冷凍パンは、その後に、食前の最終的な焼成を経るときに、生地表面および内部の水分は、過熱水蒸気などにより高温短時間で焼成することによって短時間に蒸発し、それにより生地内部は膨張すると共に、乾燥の進む生地表面には薄いクラスト部が形成される。
一方、水分を多く含むパン生地内部では、最終焼成時に発生した水蒸気を吸ったパンのクラム部が、しっとりとした状態になり、しかも充分に膨張したクラム部の表面に、薄くパリッとよく乾燥したクラスト部が形成されるので、クラスト部はクラム部と分離することなく、表層部内側には層状隙間が形成されない。
このようにして表層のクラスト部が剥離せず、すなわち内部のクラム部と表層のクラスト部とが分離せずに一体性を保てるようになり、それによって最終焼成後のパンの風味や香りが、内部から散逸し難くなり、最終焼成後のパンの外観や食感も良好なパンとなる。
上記の半焼成は、パン生地の表層部に、クラストを形成するための蛋白質のメイラード反応や糖のカラメル化などの反応の進む余地を少し残して、中止された状態の焼成であり、その後の最終焼成をできるだけ簡単に行なうためには、半焼成の程度を、例えば最終焼成時の含有水分量の95%程度、好ましくは98〜99%程度まで行ない、できるだけ焼成を進めておくことが好ましい。
また、上記酵母を含むパン生地が、レーズン種を中種またはパン生地にミキシングして得られたパン生地であることが、水分を比較的多く水和状態で保持させるために好ましい。このようなパン生地は、表面を含む表層部に比べて熟成したパン生地に、水分を、分離することなく水和した状態で多く保持できる。
上記のようにパン生地の表層部及び内部が、従来の生地より所定量だけ多く水分調整されるように、上記の1次発酵として2〜10℃で7〜22時間の低温長時間発酵を行なうことが好ましい。
また、半焼成後冷凍パンの最終焼成をできるだけ短時間で完了できるように、2次発酵させたパン生地が、40〜65g程度に分割および成型されたパン生地であることが好ましい。
この発明は、半焼成後のパンが、通常の製造工程での半焼成後のパンに比べて、内部又は表層部において水分量をそれぞれ所定量だけ高められた状態であるので、最終焼成をできるだけ短時間で行なえるようになり、しかも表層のクラスト部と内部のクラム部とが分離せずに一体性が保てるものとなり、最終焼成後のパンの風味や香りが内部に閉じ込められて散逸しにくく、最終焼成後のパンの外観や食感も良好なパンが得られるという利点がある。
半焼成後冷凍パンの製造工程と最終焼成に至る工程の流れ図 実施例4で製造された半焼成後冷凍パンの最終焼成後の断面を示す写真 比較例4で製造された半焼成後冷凍パンの最終焼成後の断面を示す写真 従来例で製造された半焼成後冷凍パンの最終焼成後のパンの断面図
この発明の実施形態について、以下に説明する。
図1に製造工程のフローチャートを示す実施形態の半焼成後冷凍パンの製造方法は、酵母を含む中種または酵母をパン生地にミキシングして1次発酵させ、分割し、ベンチタイムを経て成型後、ホイロ工程と称される2次発酵をさせ、発酵したパン生地を半焼成した後に、冷凍状態で保管もしくは流通またはそれらの両方を行なう方法である。そして、パンが消費者に亘った後、またはその直前の販売店にて、適宜に過熱水蒸気による最終の焼成工程が行なわれる。
前記半焼成したパンは、不完全なクラストを形成している表層部の平均水分量が23質量%以下であり、かつ前記表層部より深い内部の平均水分量が38〜43質量%であるように水分調整されたパン生地である。
この実施形態では、パン生地にミキシングする酵母の種類を特に限定するものではなく、通常用いられるイーストなどのパン酵母や天然の酵母を、特に限定することなく採用できる。
採用できるパン酵母は、サッカロミセス・セレビシエ(saccharomyces cerevisiae)のように、糖分をアルコールと炭酸ガスに分解する単細胞の微生物である。天然の酵母には、複数の微生物が混在しているが、工業的に得られるイースト菌は、単一種または所定種のイースト菌に精製されており、いずれも用いることができる。
因みに、天然の酵母としては、ブドウなどの果実、穀物、野菜などに付着した野生の酵母を利用したものであり、複数種類の酵母の混在と野菜や果実から生じる香気が、パンに独特の味や香りを付与するのである。
このような天然の酵母または精製された酵母(イースト)を用いたパンの製造方法は、ストレート法(直捏ね法)または中種法のいずれの発酵工程を採用してもよい。
この発明では、成型されたパン生地を所定の条件でホイロをとり、できれば低温長時間発酵をさせることにより、水和と酵素作用により充分に熟成させ、かつ水分含量の多いパン生地にすることが好ましい。
ここで、この発明において好ましい低温長時間発酵工程は、初期発酵として20〜25℃で0.5〜2時間、次に低温発酵として2〜10℃で7〜22時間、次に後期発酵として20〜25℃で1〜6時間の発酵である。
このように当初に初期発酵として比較的高温にて発酵させることにより、生地全体に必要な発酵が進行し、次いで、発酵速度を抑制するように温度制御しつつ、比較的長時間の低温発酵をさせることが好ましい。
この低温発酵では、酵母の活動はゆっくりとスピードダウンされ、ゆっくりと時間をかけて生地の風味、香り、食感、そして旨味が最大限に引き出されていると推定される。
次いで、後期発酵として、発酵温度を所定の時間だけ上げて、仕上げのために充分な発酵を行なわせてホイロ(2次発酵)工程を完了させる。このようにホイロ工程を実行すると、短時間のホイロでは醸し出すことのできない複雑な味わい(風味・香味・食感)を引き出すことができる。
低温長時間発酵に適した天然の酵母としては、熟成レーズン種が挙げられる。このものは、水、レーズン(干しブドウ)、小麦粉を原料としてこれらを自然発酵させて得られる液種をさらに発酵させて熟成したものである。このようなレーズン種には、酵母菌、乳酸菌、酢酸菌など不特定多数の細菌類が棲息しており、これら多数の微生物によって、時間をかけて独特の深い味わいが引き出される。
レーズン種は、周知の方法で液種として抽出することができ、例えばオイルコーティングのない上質のレーズンを煮沸消毒した密封瓶に水と共に入れ、毎日ガスを抜きながら水を足すことなく約5日間程度発酵させ、レーズンの中身が溶け出して濃い茶色で甘い香りが強くする状態のものを液種に採用できる。
このようなレーズン種は、熟成レーズン種とも称されるが、レーズンの水抽出物および小麦粉を発酵させて、さらに小麦粉と水を加えながら10〜20日間の低温長時間発酵をさせたものを熟成レーズン種としている。
そして、熟成レーズン種、その他の天然の酵母を含むパン生地を、1次発酵させ、分割および成型し、さらに2次発酵させたパン生地に対して、焼成工程を2度に分けて行ない、最初の焼成工程は、半焼成(パーベイクまたはパートベイクとも称される)を行なう。
半焼成工程では、最終工程での焼き上げ状態の水分量の95%以上を行ない、より好ましくは98〜99%を行ない、パン生地の表層部に完全なクラストを形成するための焼成の進む余地を残して中止した状態にする。
その後は、できるだけ急速に冷凍して保存する。冷凍状態は、例えば−18〜−20℃以下の極低温で急速凍結保存することが好ましく、このように冷凍すると長期間の保存と流通が充分可能である。
このような半焼成工程における焼き上げ程度の95%以上、好ましくは98〜99%の目安としては、例えば以下の式で示される「焼減率」を尺度にすることができる。

焼減率={(分割重量−焼成後のパンの重量)/分割重量}×100
ここで、焼減率は、パンの種類等によって異なり、例えば、各パン種別に適当な特定焼減率Aの目安は、フランスパン20〜25%、ドイツパン12〜15%、食パン(角食)10〜12%、菓子パン(フィリング無し)10〜15%、菓子パン(フィリング有り、クリームパン等)8〜11%である。
このような特定焼減率A%の各パン種に対して、半焼成は、0.95A%以上、好ましくは0.98A%〜0.99A%であるように半焼成を行なう。このようにすれば、冷凍パンの最終焼成を極めて短時間で行なうことができ、しかもクラスト部と内部のクラム部とが分離せずに、高い確率で一体性が保てるように最終焼成できる。
不完全な焼成工程である半焼成を経て冷凍保存された冷凍パンは、中間製品として、そのまま商品として流通させることができ、または必要に応じて保存できる。
冷凍保存及び流通させた後のパン生地は、最終的な販売店または消費者が家庭において、最終焼成する調理、すなわち完全に焼成する再焼成(リベイク)がなされて、焼きたてのパンになる。
不完全な焼成工程である半焼成は、加熱方法を限定することなく、通常のパンの焼成方法を採用することができ、例えばパン生地を電気オーブンなどの通常の乾熱式加熱オーブンで焼成する。
乾熱式加熱と、過熱水蒸気による仕上げの焼成工程とを併用する場合には、乾熱式加熱によって半焼成状態までパン生地を加熱しておき、この状態のものを中間製品として冷凍保存または常温保存で流通・保存可能な製品とすることができる。
半焼成後は、できるだけ急速に冷凍状態にして保存する。例えば−18℃以下、例えば−20℃〜−18℃程度の極低温で急速凍結保存することにより、長期間の保存と流通が可能である。
過熱水蒸気を用いた最終焼成は、例えば調理用の過熱水蒸気発生装置や家庭用のウォーターオーブンを用い、大気圧下、100℃で発生した水蒸気にさらに熱を加えて昇温した水蒸気として、100〜350℃、好ましくは150〜250℃の過熱水蒸気を食品の加熱加工に利用することができる。
焼成機内の過熱水蒸気の一般的な加熱作用を説明すると、加熱空気と同様に材料への対流電熱量に相当する水分蒸発(乾燥)が起こるが、過熱水蒸気による加熱の初期では、水分凝縮量が蒸発量より多いため、見かけ上の材料水分は増加する。しかし、この加熱水蒸気の大量の凝縮熱は材料表面温度を急激に上昇させる。材料に水分が存在する間は、温度上昇は100℃に止まるが、乾燥が進行し、その間に材料の熱変性が起こる。
次に、材料表面に水分がなくなると、材料が含有する酸素によって酸化を伴う分解が起こり、過熱水蒸気温度の100℃以上にまで材料温度が上昇し、成分の熱分解に伴う褐変が進行していわゆる「焦げ」が生じるから、適度に加熱時間を調整する。
過熱水蒸気による加熱は、特に水分含量の多いレーズン酵母パン生地の焼成に適しており、電気やガスの輻射熱による加熱に比べて、焼減率は低い。すなわち、レーズン酵母パン生地内部からの水分の蒸発が抑えられ、しかも表面は適温で炭化しない程度に焦げ目が付き、パの生地の不利な酸化が防止されて、熟成レーズン種特有の旨味(香味、風味、食感)を充分に味わえるレーズン酵母パンを焼成できる。焼成に当たり、焼成する空気単位体積当たりの過熱水蒸気量の多少は、適当量に調整したものを適宜に採用することができる。
最終的に完全な焼成(リベイク)をする際には、このような冷凍保存後のパン、例えば前記分割工程で、40〜65gの分割量目とした小型のパン生地を180〜250℃で1〜2分程度の比較的短時間だけ過熱水蒸気で焼成すればよく、その後は、庫内より取り出して5分程度かけて自然冷却すればよい。
このようにして冷凍パンは、1〜2分という短時間で最終焼成され、しかも表層のクラスト部と内部のクラム部とが分離せずに一体性が保てる。そのため、パンの風味や香りが内部に閉じ込められて散逸しにくく、また最終焼成後のパンの外観や食感も良好なパンになる。
[実施例1、2]
イースト菌を用いたストレート法(直捏ね法)により表1に示す組成のパン生地を製造し、表2に示す製造条件にて、1次発酵工程、分割、ベンチタイム、成型工程および2次発酵工程を行い、2次発酵させたパン生地を半焼成し、その直後に表層部(表中にクラスト部と記した)および内部(表中にクラム部と記した)の平均水分量を計測した後、−18℃に冷凍してフランスパン(バタール)を製造した。
[実施例3、4]
表1に示される原材料のうち、イーストに代えて熟成レーズン種を添加すること以外は同じ組成の原材料を用い、表2に示す製造条件にてミキシング、捏ね上げを行なってパン生地を製造し、さらに1次発酵工程、分割、ベンチタイム、成型工程および2次発酵させたパン生地を半焼成し、その直後に表層部および内部の平均水分量を計測した後、−18℃に冷凍してフランスパン(バタール)を製造した。
Figure 0006852037
Figure 0006852037
[比較例1、2]
実施例1、2において、半焼成したパン生地の平均水分量を表3に示すように変更したこと以外は、同様にして半焼成後冷凍パンを製造した。なお、半焼成後の平均水分量を調整するために、半焼成工程で表3中に示す二段階の加熱温度及び加熱時間の調整を行なった。
[比較例3、4]
実施例3、4において、イースト90%にレーズン種10%を配合すること、及び半焼成したパン生地の平均水分量を表3に示すように変更したこと以外は、全く同様にして半焼成後冷凍パンを製造した。また上記同様に半焼成後の平均水分量を調整するために、半焼成工程で表3中に示す二段階の加熱温度及び加熱時間の調整を行なった。
Figure 0006852037
実施例1−4及び比較例1−4で得られた冷凍パンを200℃で1分30秒過熱水蒸気を用いて加熱するリベイクテストを行なった。
リベイク後の比較例1−4のパンは、いずれも表層のクラスト部と内部のクラム部とが図4に示す従来例と同様に分離しており、図3の写真に代表例として示す比較例4のように、フランスパンの長手方向に直交する断面(切り口)には、クラスト部とクラム部の境界域に層状の隙間が形成されており、室内に10時間放置したパンの風味や香りは、焼き立てのパンの風味等に比べて低下していた。
一方、リベイク後の実施例1−4のパンは、表層のクラスト部と内部のクラム部は隙間なく一体化しており、図2の写真に代表例として示す実施例4のように、切り口のいずれの部分にも層状の隙間がなくて見栄えも良く、また10時間室内に放置した後でのパンの風味や香りは、焼き立てのパンの風味等に比べて遜色なく良好な状態に保たれていた。
1 パン
2 クラム部
3 クラスト部
4 隙間

Claims (4)

  1. 酵母を含むパン生地を1次発酵させ、分割および成型し、さらに2次発酵させて40〜65gに分割および成型されたパン生地を半焼成した後、−18℃以下で凍結する半焼成後冷凍パンの製造方法において、
    前記半焼成後の冷凍パンは、冷凍状態から過熱水蒸気により最終焼成させるためのものであって表面から3mmまでの深さの表層部の平均水分量が23質量%以下であり、かつ前記表層部より深い内部の平均水分量が38〜43質量%であるように、前記半焼成時の乾熱式加熱による加熱温度及び加熱時間の調整により水分調整された冷凍フランスパンであることを特徴とする半焼成後冷凍フランスパンの製造方法。
  2. 上記半焼成が、パン生地の表層部にクラストを形成するための焼成の進む余地を残して中止した状態の半焼成である請求項1に記載の半焼成後冷凍フランスパンの製造方法。
  3. 上記酵母を含むパン生地が、レーズン種を中種またはパン生地にミキシングして得られたパン生地である請求項1または2に記載の半焼成後冷凍フランスパンの製造方法。
  4. 上記1次発酵が、2〜10℃で7〜22時間の低温長時間発酵である請求項1〜3のいずれかに記載の半焼成後冷凍フランスパンの製造方法。
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