JP6851966B2 - シート状ガラスのシート幅の減衰を減少させる方法および装置 - Google Patents

シート状ガラスのシート幅の減衰を減少させる方法および装置 Download PDF

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Description

関連出願の説明
本出願は、その内容が全体を参照することにより本書に組み込まれる、2014年10月3日に出願された米国仮特許出願第62/059528号の優先権の利益を主張するものである。
本開示は、ガラスシートを成形する方法およびシステムに関し、より具体的には、その回転軸が水平と角度を成すように配向することができるエッジロールを用いて、シート状ガラスを延伸することにより、ガラスシートを成形する方法およびシステムに関する。
ガラスディスプレイパネルは、ハンドヘルドモバイル機器から、タブレット、コンピュータモニタ、テレビディスプレイまで、様々な用途で使用される。これらの用途では、汚染がなく欠陥を含まない表面を有する、ガラスシートが必要である。
光学ディスプレイ用ガラスを製造する方法の1つに、オーバーフローダウンドロープロセスによるものがある(フュージョンダウンドロープロセスとしても知られている)。このプロセスでは、文献内でフロート技術およびスロット技術と称されている他のプロセスに比べて、汚染のない表面品質が生み出される。その全体が参照することにより本書に組み込まれる特許文献1および特許文献2(Dockerty)では、一般にアイソパイプと称される成形ウェッジのエッジすなわち堰上に溶融ガラスを流すステップを含む、フュージョンダウンドロープロセスを開示している。さらに、その内容全体が参照することによりさらに本書に組み込まれる、特許文献3および特許文献4も参照されたい。溶融ガラスはアイソパイプの合流成形面上を流れ、その分離した流れは2つの合流成形面が交わる頂点すなわち底部で再結合して、ガラスリボンすなわちシートを形成する。従って、成形表面に接触していたガラスはガラスシートの内部部分に位置し、ガラスシートの外側表面は接触していない。
シートは進んでいくと、重力と牽引設備の力を受けて厚さが減少する。具体的には、牽引ロールをアイソパイプの底部の下流に設置し、リボンがアイソパイプから離れる速度を調整することによって、完成シートの厚さの決定を助ける。牽引設備は、粘性ガラスが冷えて牽引されるのに十分な剛性を有するものとなるよう、十分に下流に位置している。その接触したエッジ部分は、完成したガラスシートから後に取り除かれる。ガラスリボンはアイソパイプの底部から下降すると、冷えて固体の弾性ガラスリボンを形成し、これを次いで切断して、より小さいガラスシートを形成することができる。
米国特許第3,338,696号明細書 米国特許第3,682,609号明細書 米国特許出願公開第2005/0268657号明細書 米国特許出願公開第2005/0268658号明細書
しかしながら、フュージョンダウンドロープロセスによって生成されるガラスシートの幅は、底部での粘性ガラスリボンの幅よりも狭いものとなる。この幅の損失は、シート幅の減衰とも称されるが、延伸プロセスの粘性領域内でガラスリボンが横方向に縮小することに起因する。延伸プロセスの粘性段階でのリボンの横方向の縮小は、粘性ガラスシート内の不安定な等速度線によって特徴付けられ得る、シート幅変動として知られる不安定状態にも関連している。
ダウンドロープロセスの粘性領域内におけるシート幅の損失は、シートのエッジの位置に、厚さの堆積すなわちビードとしても現れる。ビードとシート中心との間の厚さおよび温度の差に起因して、こういったエッジビードが形成されると多くの問題が生じる。例えばエッジビードが形成されると、延伸プロセス中に不安定なリボン形状を生み出す一時的な応力が生じることがあり、および/または、ガラスの冷却時にシートの特定領域に恒久的な応力が生じることがある。さらにエッジビードのために、例えばガラスを特定用途に使用するべく作製する場合に必要になり得るような、所望の曲率半径に、作業者がガラスリボンを曲げることができないことがある。従って当産業では、これらの問題に対処する必要がある。
本開示は、種々の実施形態において、フュージョンダウンドロープロセスにおけるアイソパイプの底部などからシート状ガラスを延伸するための、装置またはシステムに関する。実施形態は、スロットドロープロセス、ダブルフュージョンプロセス、フロートプロセスなどの、他のガラス成形プロセスにも適用可能であり、またフュージョンダウンドローシステムに関連したいくつかの実施形態の説明は、本書に添付される請求項の範囲を限定するべきではない。
いくつかの実施形態はシート状ガラスを延伸する装置に関し、この装置は、粘性のガラスリボンの第1のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第1のエッジロールの対と、粘性のガラスリボンの第2のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第2のエッジロールの対とを備えている。第1のエッジロールの対および第2のエッジロールの対を、ガラスリボンの動きに直交する第1のラインに沿って、互いに位置合わせしてもよい。また、第1のエッジロールの対および第2のエッジロールの対のうちの少なくとも一方を、第1のラインから約3°と約55°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向してもよく、あるいはゼロ以外の角度を成すように構成してもよい。
シート状ガラスを延伸する装置のさらなる実施形態は、粘性のガラスリボンの第1のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第3のエッジロールの対と、粘性のガラスリボンの第2のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第4のエッジロールの対とを備えている。第3のエッジロールの対および第4のエッジロールの対を、ガラスリボンの動きに直交する第2のラインに沿って、互いに位置合わせしてもよい。また、第3のエッジロールの対および第4のエッジロールの対のうちの少なくとも一方を、第2のラインから約3°と約55°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向してもよい。
いくつかの実施形態においてこの装置は、成形ウェッジの下部で合流して底部を形成する、成形面部分の対を有する、成形ウェッジを備えている。このシステムは、少なくとも1つのエッジロールの組をさらに備えている。エッジロールの組は、粘性のガラスリボンの第1のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、エッジロールの対(すなわち、第1のエッジロールの対)と、粘性のガラスリボンの第2のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、エッジロールの対(すなわち、第2のエッジロールの対)とを備えている。エッジロールのこれらの対は、延伸プロセスの粘性領域内の第1の位置で互いに位置合わせされている。エッジロールの対のうちの少なくとも一方、好適にはエッジロールの対の両方は、各エッジロールの回転軸が約3°と約55°の間になるように配向される。
シート状ガラスを延伸する装置のさらなる実施形態は、延伸プロセスの粘性領域内の第2の鉛直位置に位置する、追加のエッジロールの組を少なくとも1つ備えている。この追加のエッジロールの組は、粘性のガラスリボンの第1のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、エッジロールの対(すなわち、第3のエッジロールの対)と、粘性のガラスリボンの第2のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、エッジロールの対(すなわち、第4のエッジロールの対)とを備えている。エッジロールのこれらの対は、延伸プロセスの粘性領域内の第2の位置で互いに位置合わせされており、この第2の鉛直位置は、第1のエッジロールの組の鉛直位置とは異なる。エッジロールの対のうちの少なくとも一方、好適にはエッジロールの対の両方は、各エッジロールの回転軸が約3°と約55°の間になるように配向される。
本開示はさらに、種々の実施形態において、延伸されるシート状ガラスのシート幅の減衰および/またはシート幅変動を、減少させる方法に関する。
いくつかの実施形態は、粘性のガラスリボンを、この粘性のガラスリボンの第1のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第1のエッジロールの対と、この粘性のガラスリボンの第2のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第2のエッジロールの対とに通して、通過させることによって、延伸しているシート状ガラスのシート幅の減衰を減少させる方法に関する。第1のエッジロールの対および第2のエッジロールの対を、ガラスリボンの動きに直交する第1のラインに沿って、互いに位置合わせしてもよい。また、第1のエッジロールの対および第2のエッジロールの対のうちの少なくとも一方を、第1のラインから約3°と約55°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向してもよい。
延伸しているシート状ガラスのシート幅の減衰を減少させる方法のさらなる実施形態は、粘性のガラスリボンを、この粘性のガラスリボンの第1のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第3のエッジロールの対と、この粘性のガラスリボンの第2のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第4のエッジロールの対とに通して、通過させるステップを含む。第3のエッジロールの対および第4のエッジロールの対を、ガラスリボンの動きに直交する第2のラインに沿って、互いに位置合わせしてもよい。また、第3のエッジロールの対および第4のエッジロールの対を、第2のラインから約3°と約55°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向してもよい。
いくつかの実施形態において、この方法は、フュージョンドローされる粘性のガラスリボンを、この粘性のガラスリボンの第1のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、エッジロールの対(すなわち、第1のエッジロールの対)と、この粘性のガラスリボンの第2のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、エッジロールの対(すなわち、第2のエッジロールの対)とに通して、通過させるステップを含む。エッジロールのこれらの対は、延伸プロセスの粘性領域内の第1の位置で、互いに位置合わせされている。エッジロールの対のうちの少なくとも一方、好適にはエッジロールの対の両方は、各エッジロールの回転軸が約3°と約55°の間になるように配向される。
フュージョンドローされるガラスシートの、シート幅の減衰および/またはシート幅変動を減少させる方法のさらなる実施形態は、粘性のガラスリボンを、延伸プロセスの粘性領域内の第2の鉛直位置に位置する、少なくとも1つの追加のエッジロールの組に通して通過させるステップを含む。この追加のエッジロールの組は、粘性のガラスリボンの第1のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、エッジロールの対(すなわち、第3のエッジロールの対)と、粘性のガラスリボンの第2のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、エッジロールの対(すなわち、第4のエッジロールの対)とを備えている。エッジロールのこれらの対は、延伸プロセスの粘性領域内の第2の位置で互いに位置合わせされており、この第2の位置は、第1のエッジロールの組の位置とは異なる。エッジロールの対のうちの少なくとも一方、好適にはエッジロールの対の両方は、各エッジロールの回転軸が約3°と約55°の間になるように配向される。
本書で説明されるシステムおよび方法の実施形態を用いたところ、底部を出て行く粘性のガラスリボンの幅に近い幅あるいは同じ幅を有する、ガラスシートが生成され得ることが予想外に見出された。いくつかのフュージョンドローの実施形態では、ガラスシートの幅が、底部を出て行く粘性のガラスリボンよりも広いことさえあり得る。
本書で説明されるシステムおよび方法の実施形態を用いると、中心の厚さに対するビードの厚さの比率が減少したガラスシートを生成することもできる。ビードとシート中心との間の厚さおよび温度の差を制限することによって、安定性および性能特性が向上したガラスシートを生み出すことができる。
本書で説明されるシステムおよび方法の実施形態を用いると、延伸されるガラスリボンのエッジの位置で実質的に平行な等速度線が生成され、これによりシート幅変動を軽減することができることも予想外に見出された。
さらなる特徴および利点は以下の詳細な説明の中に明記され、ある程度は、その説明から当業者には容易に明らかになるであろうし、あるいは、以下の詳細な説明、請求項、並びに添付の図面を含め、本書で説明されたように実施形態を実施することにより認識されるであろう。
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は単なる例示であり、請求項の本質および特徴を理解するための概要または構成を提供することを意図したものであることを理解されたい。添付の図面はさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれかつその一部を構成する。図面は1以上の実施形態を示し、そしてその説明とともに、種々の実施形態の原理および動作の説明に役立つ。
フュージョンダウンドロー装置の斜視部分断面図 エッジロールの組を備えている、シート状ガラスを延伸するシステムの一実施の形態を示した側面正面図 第1のエッジロールの組と第2のエッジロールの組を備えている、シート状ガラスを延伸するシステムの一実施の形態を示した側面正面図 いくつかの実施形態に対する実験データを表したグラフ いくつかの実施形態に対する実験データを表したグラフ さらなる実施形態に対する鉛直速度の等高線プロット さらなる実施形態に対する鉛直速度の等高線プロット さらなる実施形態に対する鉛直速度の等高線プロット
ここで本実施形態を詳細に参照し、その例を添付の図面に示す。可能な限り、図面を通じて、同じまたは同様の部分の参照に同じ参照番号を使用する。
本書ではダウンドローガラスシート製造プロセスとは、粘性ガラスが下向きの方向に延伸されている間にガラスシートが成形される、任意の形のガラスシート製造プロセスを称する。フュージョンダウンドロー成形プロセスでは、溶融ガラスがトラフ内に流入し、次いで溢れ出て、パイプの両側面を流れ落ちて底部として知られる位置で融合し、さらにこの溶融ガラスが冷却されるまで下向きに延伸される。例示的なオーバーフローガラスシート製造プロセスを、図1を用いて説明することができ、ここではオーバーフロートラフ部材すなわち成形ウェッジ10が、上向きに開口したチャネル20を含み、このチャネル20は、その縦方向の側面で壁部分30によって境界されており、壁部分30はその最上方で、縦方向に延在する対向するオーバーフロー縁すなわち堰40で終端している。ただし、本書ではダウンドローフュージョンガラスシート製造プロセスを参照するが、例示的な実施形態はフロートガラスプロセス、スロットドロープロセス、および他のガラスシート製造プロセスに適用可能であるため、本書に添付される請求項はそのように限定されるべきではないことに留意されたい。堰40は、成形ウェッジ10の対向する外側シート成形表面に通じている。図示のように成形ウェッジ10は、堰40に通じている実質的に鉛直な成形面部分50の対と、真っ直ぐなガラス延伸ラインを形成する実質的に水平な下方頂点すなわち底部70で終端する、傾斜した合流面部分60の対とを備え得る。
溶融ガラス80を、送出通路90を用いてチャネル20内に供給することができる。チャネル20内への供給口は、単一の端部に設けてもよいし、あるいは所望であれば両端に設けてもよい。制限する堰堤部100の対を、チャネル20の各端部に隣接してオーバーフロー堰40の上方に提供することで、溶融ガラス80の自由表面110が分離流としてオーバーフロー堰40を越えて溢れ出て、対向する成形面部分50、60を底部70へと下降するのを導くことができる。鎖線で示されている分離流が底部70で合流して、汚染のない表面を有するガラスシート120が形成される。
フュージョンプロセスでは、牽引ロール130を成形ウェッジ10の底部70の下流に設置してもよい。この牽引ロール130を使用して、成形されたガラスリボンが合流成形面から離れる速度を調整することによって、完成したシートの呼び厚さの決定を助けることができる。適切な牽引ロールは、例えば、その内容全体が参照することにより本書に組み込まれる、米国特許第6,896,646号明細書に記載されている。
牽引ロールは、ガラスリボンの外側エッジの位置で、特にリボンのエッジいっぱいの位置に存在している肉厚化したビードのすぐ内側寄りの領域で、ガラスリボンに接触するように設計され得る。牽引ロールが接触したガラスのエッジ部分140は、シートから基板を分離した後に、この基板から処分してもよい。
図1に示されている延伸装置において、ガラスシート(ガラスリボン)が装置の延伸部分を下へと移動すると、シートは物理的寸法だけではなく分子レベルで複雑な構造的変化を受ける。例えば成形ウェッジ底部での柔軟ではあるが厚い液体の形態から、所望の厚さを有する堅いガラスシートへの変化は、液体または粘性状態から固体または弾性状態への変化を完成させるべく丁寧に機械的および化学的要件のバランスをとった温度場を、注意深く選択することによって達成され得る。
上述したフュージョン成形プロセスの1つの利点は、ガラスの表面をいずれの耐火性成形表面にも触れさせることなく、ガラスシートを成形できることである。これにより、滑らかな、汚染物質を含まない表面が提供される。さらにこの技術は、平坦な薄いシートを高精度の公差範囲内で成形することができるであろう。しかしながら、限定するものではないが、スロットドローおよびリドロー成形技術などの他のシート成形技術も本開示から利益を得ることができる。スロットドロー技術では溶融ガラスを、下部に機械加工されたスロットを有するトラフ内へと流入させ、ガラスシートは、このスロットを通って牽引され得る。ガラスの品質は特に、機械加工されたスロットの確度に依存し得る。リドロー法では一般に、ガラス組成物をブロックへと予備成形し、その後再加熱して、ガラスをより薄いシート製品へと延伸する。
本書で説明されるシステムおよび方法のいくつかの実施形態は、ガラスリボンが延伸プロセスの粘性領域内にある間にガラスリボンのエッジに接触するように構成され得る、1以上のエッジロールの組210を提供することにより、図1に示されている延伸装置に改良を加えることができる。当然のことながら本書で説明される実施形態は、スロットドロープロセス、ダブルフュージョンプロセス、フロートプロセスなどの、他のガラス成形プロセスに適用可能であり、図示の延伸プロセスに関連したいくつかの実施形態の説明は、本書に添付される請求項の範囲を限定するべきではない。図2に示されているように、1以上のエッジロールの組のうちの少なくとも1つを、フュージョンドロープロセスでの水平から角度αを成す、すなわち移動方向に直交しかつガラスシートで形成される平面に平行なラインから角度αを成す回転軸を提供するように配向してもよい。
本書では、エッジロールの組210の夫々は、粘性のガラスリボンの第1の外側エッジに前面および裏面の両方に沿って接触するように構成された、エッジロールの対220、すなわち第1のエッジロールの対を備えている。第1のエッジロールの対220は、ガラスリボンの前面に接触するためのエッジロールと、ガラスリボンの裏面に接触するためのエッジロールとを備えている。
エッジロールの組210の夫々は、粘性のガラスリボンの第2の外側エッジ、すなわち反対側の外側エッジに前面および裏面の両方に沿って接触するように構成された、エッジロールの対230、すなわち第2のエッジロールの対をさらに備え得る。第2のエッジロールの対230は、ガラスリボンの前面に接触するためのエッジロールと、ガラスリボンの裏面に接触するためのエッジロールとを備えている。
いくつかの実施形態では、第1のエッジロールの対220または第2のエッジロールの対230のいずれか1つを、フュージョンドロープロセスでの水平から角度αを成す、すなわち移動方向に直交しかつガラスシートで形成される平面に平行なラインから角度αを成す回転軸を提供するように配向してもよい。他の実施形態では、第1のエッジロールの対220および第2のエッジロールの対230の両方を、フュージョンドロープロセスでの水平から角度αを成す、すなわち移動方向に直交しかつガラスシートで形成される平面に平行なラインから角度αを成す回転軸を提供するように配向してもよい。さらなる実施形態では、第1のエッジロールの対220または第2のエッジロールの対230のいずれも、このような角度を成す回転軸を提供するように配向されていない。他の実施形態では、第1のエッジロールの対220および第2のエッジロールの対230の両方を、夫々によって形成される角度αが実質的に同じになるように配向してもよい。
いくつかの実施形態において、角度αは約0°と約55°の間でもよく、約0°と約45°の間、約0°と約40°の間、約0°と約35°の間、約0°と約30°の間、約0°と約25°の間、約0°と約15°の間、およびその間の全ての副範囲でもよい。あるいは、いくつかの実施形態において角度αは、約3〜7°と約55°の間、約3〜7°と約45°の間、約3〜7°と約40°の間、約3〜7°と約35°の間、約3〜7°と約30°の間、約3〜7°と約25°の間、約5〜7°と約15°の間、およびその間の全ての副範囲でもよい。
第1のエッジロールの対220および第2のエッジロールの対230を、フュージョンドロープロセスの底部よりも下の第1の位置240で、鉛直に位置合わせしてもよく、すなわちガラスシートの移動方向に沿って互いに位置合わせしてもよい。位置240は、例示的なフュージョンドローの実施形態における第1のエッジロールの対220の内側端部の中心と第2のエッジロールの対230の内側端部の中心との間に水平に延在する、ラインに基づくものでもよいし、あるいは移動方向に直交しかつガラスシートで形成される平面に平行に延在する、ラインに基づくものでもよい。位置240は、ガラスリボンが粘性状態にある範囲の領域内でもよい。
いくつかの実施形態において、鉛直位置240は底部70に近い位置でもよい。本書では底部70は、フュージョンドローの実施形態において、分離したガラス流が汚染のない表面を有するガラスシート120を形成するために合流する位置を称する。従って、その全体が参照することにより本書に組み込まれる米国特許第3,537,834号明細書に記載されている種類のものなど、傾斜した合流面部分60の下部よりも下に延在しているエッジ誘導部材突出部を備えた実施形態では、底部70を、ガラスの分離流が合流するエッジ誘導部材突出部の先端とみなすことができる。
いくつかの実施形態において、例えば鉛直または水平位置240は、底部70の下方約3cmと約30cmの間でもよい。あるいは鉛直または水平位置240は、底部70の下方約3cmと約25cmの間、底部の下方約3cmと約20cmの間、底部の下方約3cmと約18cmの間、底部の下方約3cmと約16cmの間、底部の下方約3cmと約14cmの間、底部の下方約3cmと約12cmの間、底部の下方約3cmと約10cmの間、およびその間の全ての副範囲でもよい。
底部70のすぐ下でのリボンエッジの横方向の縮小が、シート幅変動を生じさせる主要な要因であると考えられるため、エッジロールの組210を底部70に近づけて設置すると、シート幅変動を防ぐまたは最小限に抑えるのに特に有利になり得る。従って、エッジロールの組210を底部70に近づけて位置付けることによって、シート幅変動を最小限に抑える、あるいは完全に防ぐことができる。従って、いくつかの実施形態において鉛直または水平位置240は、底部70から下方25cm未満、底部から下方20cm未満、底部から下方18cm未満、底部から下方16cm未満、底部から下方14cm未満、底部から下方12cm未満、底部から下方10cm未満、およびその間の全ての副範囲でもよい。
いくつかの実施形態では、2以上のエッジロールの組210が提供され得る。例えば図3に示されているように、第1のエッジロールの組210aおよび第2のエッジロールの組210bを提供してもよい。図示していないが、本書で説明されるシステムおよび方法の実施形態では、任意の数のさらなるエッジロールの組が提供され得ることが意図されている。例えば実施形態は、3つのエッジロールの組、4つのエッジロールの組などを備えたものでもよい。
第1のエッジロールの組210aと同様に、第2のエッジロールの組210bは、粘性のガラスリボンの第1の外側エッジに前面および裏面の両方に沿って接触するように構成された、エッジロールの対250、すなわち第3のエッジロールの対を備えている。第3のエッジロールの対250は、ガラスリボンの前面に接触するためのエッジロールと、ガラスリボンの裏面に接触するためのエッジロールとを備えている。
第2のエッジロールの組210bは、粘性のガラスリボンの第2の外側エッジ、すなわち反対側の外側エッジに前面および裏面の両方に沿って接触するように構成された、エッジロールの対260、すなわち第4のエッジロールの対をさらに備えている。第4のエッジロールの対260は、ガラスリボンの前面に接触するためのエッジロールと、ガラスリボンの裏面に接触するためのエッジロールとを備えている。
第3のエッジロールの対250および/または第4のエッジロールの対260のいずれか一方を、フュージョンドロープロセスでの水平から角度βを成す、すなわち移動方向に直交しかつガラスシートで形成される平面に平行なラインから角度βを成す回転軸を提供するように配向してもよい。いくつかの実施形態では、第3のエッジロールの対250および第4のエッジロールの対260の両方を、フュージョンドロープロセスでの水平から角度βを成す、すなわち移動方向に直交しかつガラスシートで形成される平面に平行なラインから角度βを成す回転軸を提供するように配向してもよい。他の実施形態では、第3のエッジロールの対250および第4のエッジロールの対260のいずれも、このようなやり方で配向されていない。さらなる実施形態では、第3のエッジロールの対250および第4のエッジロールの対260の両方を、夫々によって形成される角度βが実質的に同じになるように配向してもよい。
いくつかの実施形態において、角度βは約0°と約55°の間でもよく、約0°と約45°の間、約0°と約40°の間、約0°と約35°の間、約0°と約30°の間、約0°と約25°の間、約0°と約15°の間、およびその間の全ての副範囲でもよい。他の実施形態において角度βは、約3〜7°と約55°の間、約3〜7°と約45°の間、約3〜7°と約40°の間、約3〜7°と約35°の間、約3〜7°と約30°の間、約3〜7°と約25°の間、約3〜7°と約15°の間、およびその間の全ての副範囲でもよい。あるいは、さらなる実施形態において角度βは、約15°と約55°の間、約15°と約45°の間、約15°と約40°の間、約15°と約35°の間、約15°と約30°の間、約15°と約25°の間、およびその間の全ての副範囲でもよい。
いくつかの実施形態において、第2のエッジロールの組210bが配向され得る角度βは、第1のエッジロールの組210aが配向され得る角度αとは異なる。例えば角度βは角度αよりも大きくてもよく、第2のエッジロールの組210bをこのような角度βを成すように構成することが望ましいことがある。例えばいくつかの実施形態では、第1のエッジロールの組210aを約3°と約20°の間の角度を成すように配向してもよく、また第2のエッジロールの組210bを、約15°と約40°の間の角度を成すように配向してもよい。あるいは第1のエッジロールの組210aを、約3°と約12°の間の角度を成すように配向してもよく、また第2のエッジロールの組210bを、約15°と約30°の間の角度を成すように配向してもよい。当然のことながら、これらの実施形態は単に例示的なものであって、本書に添付される請求項の範囲を限定するべきではない。
第3のエッジロールの対250および第4のエッジロールの対260を、フュージョンドロープロセスの第2の位置270で鉛直に位置合わせしてもよく、すなわちガラスシートの移動方向に沿って互いに位置合わせしてもよい。第2の位置270の位置は、例示的なフュージョンドローの実施形態における第3のエッジロールの対250の内側端部の中心と第4のエッジロールの対260の内側端部の中心との間に水平に延在する、ラインに基づくものでもよいし、あるいは移動方向に直交しかつガラスシートで形成される平面に平行に延在する、ラインに基づくものでもよい。第2の位置270は、ガラスリボンが粘性状態にある範囲の領域内の、第1の位置240よりも下とすることができる。
いくつかの実施形態において第2の位置270は、底部70の下方約12cmと約50cmの間、底部の下方約15cmと約50cmの間、底部の下方約15cmと約45cmの間、底部の下方約15cmと約40cmの間、底部の下方約15cmと約30cmの間、底部の下方約20cmと約45cmの間、底部の下方約20cmと約40cmの間、底部の下方約30cmと約45cmの間、底部の下方約30cmと約50cmの間、およびその間の全ての副範囲でもよい。
いくつかの実施形態において第2の位置270は、第1の位置240から下方24cm未満、第1の位置から下方22cm未満、第1の位置から下方20cm未満、第1の位置から下方18cm未満、第1の位置から下方16cm未満などでもよい。
各エッジロールの組210は、一定回転速度モードまたは一定トルクモードのいずれかで動作するように、独立して構成され得る。例えばシート幅変動/不安定状態が発生すると、一定速度モードで動作しているエッジロールのトルクは、振動パターンおよび周期の観点でシート幅変動と共に一貫性のあるやり方で変わり得る。従って一定トルクモードを用いて、エッジロールによって加えられる張力を制御可能なやり方で維持することができ、またいくつかの実施形態では、第1のエッジロールの組210aを一定トルクモードで動作させ、第2のエッジロールの組210bを一定速度モードで動作させることが望ましいことがある。
各エッジロールの組210は、実質的に滑らかな接触表面、またはギザギザのある接触表面を備えているように、独立して構成され得る。例示的なギザギザのあるエッジロールを用いると、ガラスシートを強く付着させ、滑りを防ぐことができる(並びに、さらなる冷却を提供する)。しかしながら2以上のエッジロールの組を使用する場合、両方のエッジロールの組がギザギザのあるパターンを有していると、第2のエッジロールの組ではガラスシートを強く付着させることが困難になり得るという懸念が生じることが出願者によって指摘された。従っていくつかの実施形態では、第1のエッジロールの組210aと第2のエッジロールの組210bとのうちの一方にギザギザのある表面を提供し、かつ第1のエッジロールの組と第2のエッジロールの組とのうちの他方には、実質的に滑らかな表面を提供することが望ましいであろう。
1以上のエッジロールの組210の傾斜角度および位置を選択することによって、延伸されるシート状ガラスのシート幅の減衰を減少させることができる。得られるシート状ガラスの幅が、従来のように配向されたエッジロールを用いた場合またはエッジロールを用いなかった場合よりも大きくなるようにガラスリボンの横方向の縮小量が軽減された形で、延伸されるシート状ガラスのシート幅の減衰の減少は実現され得る。ただし本書では、(a)得られるシート状ガラスの幅が底部でのガラスリボンの幅と実質的に同じになるように、ガラスリボンの横方向の縮小を完全に防ぐことができる(すなわち、シート幅の減衰がゼロであった)形、および(b)得られるシート状ガラスの幅が底部でのガラスリボンの幅よりも大きくなるよう、シートを引き伸ばす形でも、延伸されるシート状ガラスのシート幅の減衰の減少は実現され得る。
1以上のエッジロールの組210の傾斜角度および位置を選択することによって、底部での粘性のガラスリボンの幅の少なくとも約90%の幅を有する、シート状ガラスを生成することができる。あるいはその幅が、底部での粘性のガラスリボンの幅の少なくとも約92%、底部での粘性のガラスリボンの幅の少なくとも約94%、底部での粘性のガラスリボンの幅の少なくとも約95%、底部での粘性のガラスリボンの幅の少なくとも約96%、底部での粘性のガラスリボンの幅の少なくとも約97%、底部での粘性のガラスリボンの幅の少なくとも約98%、底部での粘性のガラスリボンの幅の少なくとも約99%、または底部での粘性のガラスリボンの幅と同じ幅である、シート状ガラスを生成することができ、従ってシート幅の減衰を効果的に防ぐことができる。
いくつかの実施形態では、1以上のエッジロールの組210の傾斜角度および位置を選択することによって、底部での粘性のガラスリボンの幅よりも大きい幅を有する、シート状ガラスを生成することができる。シート幅の減衰を効果的に防ぐのに加え、1以上のエッジロールの組210の傾斜角度および位置を制御することによって、シート幅を引き伸ばすことができる。例えば幅が、底部での粘性のガラスリボンの幅の少なくとも約100%、底部での粘性のガラスリボンの幅の少なくとも約102%、底部での粘性のガラスリボンの幅の少なくとも約104%、または底部での粘性のガラスリボンの幅の少なくとも約105%である、シート状ガラスを生成することができる。
さらに1以上のエッジロールの組210の傾斜角度および位置を選択することによって、ガラスシートのエッジに沿って生じることが知られている、ビードの厚さを減少させることができる。これまで説明したように、シートの安定性に関するいくつかの問題が、エッジビードの厚さの増加と、さらにこの増加した厚さにより引き起こされるいくらかの冷却の遅れにより生じることがある。従ってエッジビードの厚さを減少させると、安定性が増加したリボンおよびガラスシートを生み出すことができる。
いくつかの実施形態では、ビードの厚さとシートの中心の厚さとの間の比率を、ビード厚さの減少の程度を示すものとして使用することができる。本書で説明される本開示の実施形態、すなわち1以上のエッジロールの組210の傾斜角度および位置の選択を用いると、ビードの厚さ対中心の厚さの比率が12:1未満であるガラスシートを生成することができる。あるいはビードの厚さ対中心の厚さの比率が、10:1未満、8:1未満、6:1未満、5:1未満、4:1未満、3:1未満、2.5:1未満、2:1未満、1.5:1未満、およびその間の全ての副範囲である、ガラスシートを生成することができる。
さらにシート幅変動を、1以上のエッジロールの組210の傾斜角度および位置の他、異なるエッジロールの組間の相対距離および異なるエッジロールの組の相対速度を選択することによって、減少させることができる。例えば前述したように、底部を越えてすぐの位置で起こりシート幅変動の主要な推進要素になり得る、何らかの減衰を防ぐよう、少なくとも1つのエッジロールの組210を底部に近づけて設置することが望ましいことが多くなり得る。別の例では、第1のエッジロールの組の速度を、牽引速度に合わせる代わりに底部の状態に合わせて増減させて、特に極薄ガラス(例えば、<200μm、<100μmなど)を成形するときにエッジ誘導部材上のガラス流の流れの分離につながり得る、底部付近のガラスへの過度の張力を回避するようにしてもよい。第2のエッジロールの組を、第1のエッジロールの組に対するいかなる牽引ロールの影響も切り離すように、さらに使用することができる。
本書においてシート幅変動の減少とは、シート幅変動が効果的に排除される実施形態を含み得る。いくつかの実施形態において、シート幅変動は、例えばシートの外側エッジいっぱいの位置を記録するために延伸下部に典型的に据え付けられている、カメラによって測定することができる。シート幅変動は、延伸しているガラスリボン内の種々の点で粘性ガラスの鉛直速度を追跡することによっても示すことができる。これは例えば、種々の点で鉛直速度をプロットし、粘性領域内のガラスリボンの幅あるいは幅の一部に亘って、鉛直方向の等速度線を得ることによって達成することができる。当然のことながら、鉛直速度を示すこれらのプロットは、移動方向が水平である実施形態(フロートプロセス)での水平速度に類似している。鉛直方向の等速度線が、ガラスリボンの幅を横切って概して平行な形で連続的に増加している場合、シート幅変動は減少または回避され得る。
1以上のエッジロールの組210の傾斜角度および位置を選択することによって、延伸プロセスの粘性領域内において、概して平行な鉛直方向の等速度線を得ることができる。こういった等速度線は、その方向における実質的に滑らかで連続的なガラス速度の増加を示す。従って、1以上のエッジロールの組210の傾斜角度および鉛直位置を選択することによって、シート幅変動を減少または排除することができる。
エッジロールを傾斜させなくても、第1のエッジロールの組210aの少し下方に第2のエッジロールの組210bを追加すること自体が、シート幅の減衰、シート幅変動、およびエッジビードの生成を減少させるのに有益になり得ることも見出された。従っていくつかの実施形態では、第1のエッジロールの組210aおよび第2のエッジロールの組210bのいずれかを、回転軸がフュージョンドロープロセスでの水平となるように、すなわち移動方向に直交しかつガラスシートで形成される平面に平行なライン上になるように、配向してもよい。第2のエッジロールの組210bは、効果的な横方向延伸張力を生み出すために、最終的なシート幅および/または厚さが固定される前に位置付けられ得る。
種々の実施形態を、以下の実施例によってさらに明らかにする。
シート幅の減衰を減少させ、ビードの厚さを減少させ、および/またはシート幅変動に関連する鉛直速度の不一致を減少させるよう、傾斜角度および位置を選択したエッジロールでの能力を評価するために、いくつかの実験を行った。流体の流れの原理と熱伝達の原理とを用いて、延伸プロセス中のガラスリボンの流れを実行させた。エッジロールを次いで、底部ラインの下の規定の位置に設置し、規定の傾斜角度を与えた。エッジロールを挿入した後に、シートのエッジの位置、シートの厚さ、さらに開始位置すなわち底部ラインと、底部ラインから特定の距離だけ下の位置との間の、様々な点での速度場および温度場を判定した。
実施例1
様々な傾斜角度を有する単一のエッジロールの組210を、底部ラインの下方の位置に設置することによる影響を判定した。エッジロール210を、回転軸が水平から10°、水平から20°、水平から30°、水平から40°、および水平から50°の角度を成すように配向した。
さらに、シートサイズに関するエッジロールの組の位置付けの影響を判定し、その影響を以下の表1に、−50°、−10°、10°、20°、30°、40°、および50°の角度を用いて記載する。
Figure 0006851966
これらの表の結果を、図4にさらにグラフで示す。図4は、各エッジロールの組を用いたときに得られたシート幅の結果と、並びに各エッジロールの組を用いたときのシート幅に亘る厚さのプロファイルを示している。左側および右側の点線は、底部ラインでのガラスリボンのエッジを示している。
参照点310は、その回転軸が水平から−50°の角度を成しているエッジロールを表している。参照点320は、その回転軸が水平から−10°の角度を成しているエッジロールを表し、参照点330は、その回転軸が水平から20°の角度を成しているエッジロールを表し、参照点340は、その回転軸が水平から30°の角度を成しているエッジロールを表している。引続き図4を参照すると、参照点350は、その回転軸が水平から40°の角度を成しているエッジロールを表し、参照点360は、その回転軸が水平から50°の角度を成しているエッジロールを表している。
図4に見られるように、エッジロールの傾斜角度が増加するにつれて、シート幅は増加した。さらに注目すべきは、点350は図4の両側の点線に重なっており、また点360は図4の両側の点線を越えて延在しているという事実であろう。エッジロールを水平から40°の角度に傾斜させたとき、シート幅は開始時点でのリボン幅に一致し、エッジロールを水平から50°の角度に傾斜させたとき、シート幅は開始時点のリボンよりも幅広になった。さらに、シート幅が増加するにつれて、各エッジのビードの厚さが減少することが分かった。
実施例2
様々な傾斜角度を有する複数のエッジロールの組210を用いることによる影響を、さらに判定した。いくつかの実験において、第1のエッジロールの組210aを底部ラインの下の位置に設置し、第2のエッジロールの組201bを底部ラインの下方の位置に設置した。各エッジロールの組210a、210bを、両方の組210a、210bの回転軸が、水平から10°、水平から20°、水平から30°、水平から40°、および水平から50°の角度を成すように配向した。表2に、エッジロールの組の傾斜角度を保持したときの、得られたシート幅の結果を記載する。
Figure 0006851966
表2に示されているように、より大きい傾斜角度を用いると、底部の幅を超えてシート幅を増加させることができることを、この結果は概して表している。
実施例3
さらなる実験では、フュージョン機に単一のエッジロールの組210を取り付けた。第1の運転では、エッジロール210を水平に、すなわち水平から0°の角度を成す回転軸を有するように配向した。第2の運転では、エッジロール210を傾斜させて、水平から約9°の角度を成す回転軸を提供した。図5はこれらの実験のグラフ表示であり、傾斜角度が約9°のエッジロールを用いて生成されたシートの幅が、従来のエッジロールを用いて生成されたシートの幅よりも約13mm大きかったことを示ししている。
この実験は、小さいフュージョンプラットフォームと市販のフュージョンプラットフォームとの間の差に関し、期待される結果を提供するために使用され得る。実験プラットフォームのエッジロール間の接触量は、市販の設定で得られるものよりも大幅に少ないものであったこと、またガラスシートを引き伸ばす量、すなわちシートの厚さの減少は、市販の設定で得られる量よりも著しく小さくなり得ることに留意されたい。これらの既知の因子にもかかわらず、エッジロールを約9°の角度に傾斜させると、ガラスシートにおいて著しい幅の増加を生み出すことが明示された。
実施例4
エッジロールの位置および向きによる、鉛直速度プロファイルおよびシート幅の減衰への影響をさらに判定した。第1の運転では、単一のエッジロールの組210を底部ラインの約16.5cm下の位置に設置することによる影響を評価する実験を行った。エッジロール210を、回転軸が水平から約20°の角度を成すように配向した。
図6は、延伸されているシート状ガラスのエッジ部分での物理的な動きを、2次元で表したものである。上部の境界は底部ラインを表し、下部の境界は底部ラインの約50cm下になるように選択した。ガラスシートの最終的な幅は50cm地点までに実質的に設定され得るため、ガラスシートの最終的な幅は、50cm地点でのシート幅で近似することができる。エッジロールの鉛直位置、すなわち底部ラインからの距離を、図6において矢印で示す。鉛直速度を(黒色の点で表した)複数の位置で判定し、濃淡の程度で表現した。濃淡は、より暗い濃淡で表したより遅い速度から、より明るい濃淡で表したより速い速度まで、目盛り上の速度を表している。
図6に描かれている結果には、最終的なシート幅が約2.68m(2×1.34m)であることが示されている。底部ラインでのシート幅は約2.94m(2×1.47m)であったため、得られたガラスシートの幅は底部の幅の約91%であった。しかしながら図6の結果は、エッジロールのすぐ下の領域で、ガラスの鉛直速度が下向きの方向に減少していることをさらに示している。この一時的な減少によって、生成される鉛直方向の等速度線は、ガラスシートの幅に亘って均一ではなくなり得る。従って、ある程度のシート幅変動の不安定状態が存在し得る。
実施例5
別の実験では、単一のエッジロールの組210を底部ラインの約7cm下の位置に設置することによる影響を判定した。エッジロール210を、回転軸が水平から約5°の角度を成すように配向した。その結果を図7のグラフに示す。図7を参照すると、最終的なシート幅が約2.66mであることが示されており、これは底部の幅の約90%を表す。しかし最終的なシート幅は実施例4で得られたものよりも若干小さくなり得るが、鉛直方向の等速度線は、鉛直速度プロファイルが向上したことを示している。実施例4と同様にこの結果は、エッジロールのすぐ下の領域で、ガラスの鉛直速度が下向きの方向に減少していることを示している。しかしながらこの減少は、最初はガラスシートの幅に亘って不均等になり得る鉛直等速度線を同じく生成しているが、この等高線は水平になることが分かった。従って、ある程度のシート幅変動が未だ存在しているかもしれないが、実施例4のものよりも著しく小さいものであった。
実施例6
別の実験では、複数のエッジロールの組210を設置することによる影響を判定した。従って、第1のエッジロールの組210aを底部ラインの約7cm下の位置に設置し、かつ回転軸が水平から約5°の角度を成すように配向し、第2のエッジロールの組210bを底部ラインの約15cm下の位置に設置し、かつ回転軸が水平から約20°の角度を成すように配向した。その結果を図8のグラフに示す。図8を参照すると、最終的なシート幅が約2.82mであることが示されており、これは底部の幅の約96%を表す。さらに鉛直方向の等速度線は、実質的に平行な形でガラスリボンの幅を横切る、一貫した速度の増加を示している。従って、本実施形態を用いて作製されたシート状ガラスは、シート幅変動を実質的に含まないものとなることを期待することができる。
これらの実施例の結果は、シート幅、厚さプロファイル、および安定性の向上が、本開示の実施形態によるエッジロールの位置付けおよび配向によって得られ得ることを示している。
種々の開示される実施形態は、その特定の実施形態に関連して説明される、特定の特徴、要素、またはステップを含み得ることが理解されよう。特定の特徴、要素、またはステップは、ある特定の実施形態の関連で説明されるが、代わりの実施形態と交換してまたは組み合わせて、種々の説明されていない組合せまたは置換の状態にし得ることも理解されよう。
本書では、名詞は「少なくとも1つ」の対象を指し、明確に反対の指示がなければ「唯一」の対象に限定されるべきではないことも理解されたい。同様に「複数の」は、「2以上」を示すよう意図されている。
本書では範囲を、「約」ある特定の値から、および/または「約」別の特定の値までと表現することがある。このように範囲が表現されるとき、いくつかの例が、そのある特定の値から、および/または他方の特定の値までを含む。同様に、値が先行詞「約」を用いて近似値で表現されるとき、その特定の値は別の態様を形成することを理解されたい。各範囲の端点は、他方の端点との関連で、また他方の端点とは無関係に、意味を持つものであることをさらに理解されたい。
本書では「実質的」、「実質的に」という用語およびその変形は、説明される特徴が、ある値または説明に、等しいまたは略等しいことを表示することを目的としている。
他に明確に述べられていなければ、本書に明記されるいずれの方法も、そのステップを特定の順序で実行する必要があると解釈されることを全く意図していない。従って、方法の請求項がそのステップが行われる順序を実際に説明していない場合、あるいはそれ以外に請求項または説明の中でそのステップが特定の順序に限定されるべきであると具体的に述べられていない場合には、何らかの特定の順序が推測されることは全く意図されていない。
特定の実施形態の種々の特徴、要素、またはステップは、移行句「備える」を用いて開示され得るが、移行句「から成る」または「から実質的に成る」を用いて説明され得るものを含め、代わりの実施形態が含意されることを理解されたい。従って、例えばA+B+Cを備えた装置が意味する代わりの実施形態には、装置がA+B+Cから成る実施形態と、装置がA+B+Cから本質的に成る実施形態とが含まれる。
本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本開示の種々の改変および変形が作製可能であることは当業者には明らかであろう。従って、本開示の改変および変形が添付の請求項およびその同等物の範囲内であるならば、本発明はこのような改変および変形を含むと意図されている。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
シート状ガラスを延伸する装置において、
粘性のガラスリボンの第1のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第1のエッジロールの対、
前記粘性のガラスリボンの第2のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第2のエッジロールの対、
を備え、
前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対が、前記ガラスリボンの動きに直交する第1のラインに沿って互いに位置合わせされており、
前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対のうちの少なくとも一方が、前記第1のラインから約0°と約55°の間または約3°と約55°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向されていることを特徴とする装置。
実施形態2
前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対のうちの少なくとも一方が、前記第1のラインから約5°と約30°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向されていることを特徴とする実施形態1記載の装置。
実施形態3
成形表面の対を有する成形ウェッジであって、溶融ガラス流の流れが前記成形表面を下降して底部で結合し、前記粘性のガラスリボンを生成することができるように構成されている成形ウェッジ、をさらに備えていることを特徴とする実施形態1記載の装置。
実施形態4
前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対が、前記底部の下方約3cmと約15cmの間の位置で、位置合わせされていることを特徴とする実施形態3記載の装置。
実施形態5
前記粘性のガラスリボンの前記第1のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第3のエッジロールの対、
前記粘性のガラスリボンの前記第2のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第4のエッジロールの対、
をさらに備え、
前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対が、前記ガラスリボンの動きに直交する第2のラインに沿って互いに位置合わせされており、
前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対のうちの少なくとも一方が、前記第2のラインから約0°と約55°の間または約3°と約55°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向されていることを特徴とする実施形態1記載の装置。
実施形態6
前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対のうちの少なくとも一方が、前記第2のラインから約5°と約30°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向されていることを特徴とする実施形態5記載の装置。
実施形態7
前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対のうちの少なくとも一方または両方が、前記第2のラインから約0°と約55°の間または約3°と約55°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向されており、
前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対のうちの少なくとも一方または両方が、前記第2のラインから約0°と約55°の間または約3°と約55°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向されていることを特徴とする実施形態5記載の装置。
実施形態8
前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対が、前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対が配向されている角度よりも大きい角度で、配向されていることを特徴とする実施形態7記載の装置。
実施形態9
前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対が、約3°と約20°の間の角度で配向されており、
前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対が、約15°と約30°の間の角度で配向されていることを特徴とする実施形態8記載の装置。
実施形態10
成形表面の対を有する成形ウェッジであって、溶融ガラス流の流れが前記成形表面を下降して底部で結合し、前記粘性のガラスリボンを生成することができるように構成されている成形ウェッジ、
をさらに備え、
前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対が、前記底部の下方約3cmと約12cmの間の位置で位置合わせされており、
前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対が、前記底部の下方約13cmと約50cmの間の位置で位置合わせされていることを特徴とする実施形態5記載の装置。
実施形態11
延伸しているシート状ガラスのシート幅の減衰を減少させる方法であって、粘性のガラスリボンを、
前記粘性のガラスリボンの第1のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第1のエッジロールの対と、
前記粘性のガラスリボンの第2のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第2のエッジロールの対と、
に通して通過させるステップを含み、
前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対が、前記ガラスリボンの動きに直交する第1のラインに沿って互いに位置合わせされており、
前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対のうちの少なくとも一方が、前記第1のラインから約0°と約55°の間または約3°と約55°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向されていることを特徴とする方法。
実施形態12
前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対の前記角度と、前記第1のラインの位置とが、シート幅変動を減少させるように選択されることを特徴とする実施形態11記載の方法。
実施形態13
前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対の前記角度と、前記第1のラインの位置とが、中心厚さに対するビード厚さの比率が約5未満であるシート状ガラスを生成するように選択されることを特徴とする実施形態11記載の方法。
実施形態14
前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対の前記角度と、前記第1のラインの位置とが、底部での前記粘性のガラスリボンの幅の約90%の幅を有するガラスシートを生成するように選択されることを特徴とする実施形態11記載の方法。
実施形態15
粘性のガラスリボンを、
前記粘性のガラスリボンの前記第1のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第3のエッジロールの対と、
前記粘性のガラスリボンの前記第2のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第4のエッジロールの対と、
に通して通過させるステップをさらに含み、
前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対が、前記ガラスリボンの動きに直交する第2のラインに沿って互いに位置合わせされており、さらに、
前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対が、前記第2のラインから約0°と約55°の間または約3°と約55°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向されていることを特徴とする実施形態11記載の方法。
実施形態16
前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対の前記角度と、前記第2のラインの位置とが、中心厚さに対するビード厚さの比率が約3未満であるシート状ガラスを生成するように選択されることを特徴とする実施形態15記載の方法。
実施形態17
前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対の前記角度と、前記第2のラインの位置とが、底部での前記粘性のガラスリボンの幅の約94%の幅を有するガラスシートを生成するように選択されることを特徴とする実施形態15記載の方法。
実施形態18
前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対が、前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対が配向されている角度よりも大きい角度で、配向されていることを特徴とする実施形態15記載の方法。
実施形態19
前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対が、約3°と約20°の間の角度で配向されており、
前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対が、約15°と約30°の間の角度で配向されていることを特徴とする実施形態18記載の方法。
実施形態20
前記シート状ガラスが底部からフュージョンドローされたものであり、かつ前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対が、前記底部の下方約3cmと約12cmの間の位置で位置合わせされており、
前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対が、前記底部の下方約13cmと約50cmの間の位置で位置合わせされていることを特徴とする実施形態15記載の方法。
実施形態21
前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対の夫々が、約5°と約30°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向されていることを特徴とする実施形態11記載の方法。
10 成形ウェッジ
70 底部
120 ガラスシート
130 牽引ロール
140 エッジ部分
210 エッジロールの組
220、230、250、260 エッジロールの対
240 第1の位置
270 第2の位置

Claims (13)

  1. シート状ガラスを延伸する装置において、
    粘性のガラスリボンの第1のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第1のエッジロールの対、
    前記粘性のガラスリボンの第2のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第2のエッジロールの対、
    を備え、
    前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対が、前記ガラスリボンの動きに直交する第1のラインに沿って互いに位置合わせされており、
    前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対のうちの少なくとも一方が、前記第1のラインから約3°と約55°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向されており、
    前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対が、前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対の下流において実質的に平行な形で粘性のガラスリボンの幅を横切る、粘性のガラスリボンの実質的に一貫した長さ方向の速度の増加を維持し、
    前記長さ方向の速度が、前記ガラスリボンの移動方向におけるものであることを特徴とする装置。
  2. 前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対のうちの少なくとも一方が、前記第1のラインから約5°と約30°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向されていることを特徴とする請求項1記載の装置。
  3. 前記粘性のガラスリボンの前記第1のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第3のエッジロールの対、
    前記粘性のガラスリボンの前記第2のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第4のエッジロールの対、
    をさらに備え、
    前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対が、前記ガラスリボンの動きに直交する第2のラインに沿って互いに位置合わせされており、
    前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対のうちの少なくとも一方が、前記第2のラインから約3°と約55°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向されており、
    前記第2のラインは前記第1のラインの下流に位置していることを特徴とする請求項1または2記載の装置。
  4. 前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対のうちの少なくとも一方が、前記第2のラインから約5°と約30°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向されていることを特徴とする請求項3記載の装置。
  5. 前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対のうちの少なくとも一方または両方が、前記第1のラインから約3°と約55°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向されており、
    前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対のうちの少なくとも一方または両方が、前記第2のラインから約3°と約55°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向されていることを特徴とする請求項3記載の装置。
  6. 前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対が、前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対が配向されている角度よりも大きい角度で、配向されていることを特徴とする請求項5記載の装置。
  7. 前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対が、約3°と約20°の間の角度で配向されており、
    前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対が、約15°と約30°の間の角度で配向されていることを特徴とする請求項6記載の装置。
  8. 延伸しているシート状ガラスのシート幅の減衰を減少させる方法であって、粘性のガラスリボンを、
    前記粘性のガラスリボンの第1のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第1のエッジロールの対と、
    前記粘性のガラスリボンの第2のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第2のエッジロールの対と、
    に通して通過させるステップを含み、
    前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対が、前記ガラスリボンの動きに直交する第1のラインに沿って互いに位置合わせされており、
    前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対のうちの少なくとも一方が、前記第1のラインから約3°と約55°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向されており
    前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対が、前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対の下流において実質的に平行な形で粘性のガラスリボンの幅を横切る、粘性のガラスリボンの実質的に一貫した長さ方向の速度の増加を維持し、
    前記長さ方向の速度が、前記ガラスリボンの移動方向におけるものであることを特徴とする方法。
  9. 前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対の前記角度と、前記第1のラインの位置とが、中心厚さに対するビード厚さの比率が約5未満であるシート状ガラスを生成するように選択されることを特徴とする請求項8記載の方法。
  10. 前記第1のエッジロールの対および前記第2のエッジロールの対の前記角度と、前記第1のラインの位置とが、底部での前記粘性のガラスリボンの幅の約90%の幅を有するガラスシートを生成するように選択されることを特徴とする請求項8または9記載の方法。
  11. 粘性のガラスリボンを、
    前記粘性のガラスリボンの前記第1のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第3のエッジロールの対と、
    前記粘性のガラスリボンの前記第2のエッジに前面および裏面に沿って接触するように構成された、第4のエッジロールの対と、
    に通して通過させるステップをさらに含み、
    前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対が、前記ガラスリボンの動きに直交する第2のラインに沿って互いに位置合わせされており、さらに、
    前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対が、前記第2のラインから約3°と約55°の間の角度を成す回転軸を提供するように配向されており、
    前記第2のラインは前記第1のラインの下流に位置していることを特徴とする請求項8または9記載の方法。
  12. 前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対の前記角度と、前記第2のラインの位置とが、中心厚さに対するビード厚さの比率が約3未満であるシート状ガラスを生成するように選択されることを特徴とする請求項11記載の方法。
  13. 前記第3のエッジロールの対および前記第4のエッジロールの対の前記角度と、前記第2のラインの位置とが、底部での前記粘性のガラスリボンの幅の約94%の幅を有するガラスシートを生成するように選択されることを特徴とする請求項11または12記載の方法。
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