JP6850952B2 - 光学素子の作製方法及び光学素子、並びに、色覚特性の検査プログラム、検査装置及び色覚検査画像セット - Google Patents

光学素子の作製方法及び光学素子、並びに、色覚特性の検査プログラム、検査装置及び色覚検査画像セット Download PDF

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Description

本発明は、光学素子の作製方法及び光学素子、並びに、色覚特性の検査プログラム、検査装置及び色覚検査画像セットに関する。
人の視覚に関する障害として、色覚異常が知られている。色覚異常には、例えば、特定の波長帯域の光に対する感度が低い色盲、色弱や、光をまぶしく感じる光過敏症が含まれる。これらの色覚異常は、患者の網膜上の3つの錐体細胞(S錐体細胞、M錐体細胞、L錐体細胞)の感度が、健常者と比較して高い又は低いことによって発生する。S錐体細胞、M錐体細胞、L錐体細胞はそれぞれ、青、緑、赤の光に対して反応する細胞である。色覚異常を矯正する方法として、光の透過特性が患者に合わせて調整された光学素子(カラーレンズ)使用する方法が知られている。患者は、特性が調整されたカラーレンズを有する眼鏡をかけることにより、色覚異常を矯正することができる。
患者に合わせたカラーレンズを作成するためには、患者の青、緑、赤の3つの光に対する色覚特性(感度)を検査する必要がある。しかし、3つの光の感度の組み合わせは無数にあるため、色覚特性の検査は、検査をする者と患者の両方にとって負荷が大きかった。
患者に合わせたカラーレンズを作製する方法として、例えば、特開平6−18819号公報(以下、「特許文献1」と記す。)に、患者の色覚特性を分類する眼鏡の作製方法が記載されている。特許文献1に記載の眼鏡の作製方法では、複数の患者の色覚特性の検査結果に基づいて、色覚特性が32種に分類されている。患者は、色覚特性が32種の色覚特性の何れに該当するかが検査される。検査結果に基づいてカラーレンズの特性を決定することにより、患者の色覚異常が矯正される。
また、特開2000−116601号公報(以下、「特許文献2」と記す。)には、色覚異常の検査画像をモニタに表示する色覚特性の検査方法が記載されている。特許文献2では、カラーレンズの特性に応じたフィルタ処理が施された検査画像がモニタに表示される。患者が、モニタに表示される複数の検査画像の中から、検査画像内の文字を判別できるものを選択することにより、患者の色覚特性が判定される。
また、特開2013−70774号公報(以下、「特許文献3」と記す。)には、LED(Light Emitting Diode)を用いた色覚特性の検査方法が記載されている。特許文献3では、基準となる白色LED光源と、赤、青、緑の光の強度を個別に変更可能な比較用のLED光源が並べて配置される。患者が白色LED光源から射出された光と比較用のLED光源から射出された光が同じ色に見えるときの、赤、青、緑の強度に基づいて、患者の色覚特性が判定される。
特許文献1及び特許文献2に記載の色覚検査方法では、患者の色覚特性が予め定めた分類の何れに該当するかが判定される。そのため、あらかじめ定められた分類に該当しない色覚特性を有する患者や、複数の分類の中間の色覚特性を有する患者に対しては、正確な検査結果が得られないという問題がある。また、特許文献3に記載の色覚検査方法では、LED光源の赤、青、緑の3つの光の強度を個別に変更させる必要がある。そのため、検査時間が長くなり、検査の負荷が大きくなるという問題がある。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、患者への負荷の少ない色覚異常を矯正する光学素子の作製方法及び光学素子、並びに、色覚特性の検査プログラム、検査装置及び色覚検査画像セットを提供することである。
本発明の一実施形態に係る光学素子作製方法は、少なくとも2種類の色によって形成される元画像に対して第1の波長範囲の光を照射したときに、該元画像から透過または反射によって得られる光の強度分布に応じた第1のモノクロ画像、および、該元画像に対して前記第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲の光を照射したときに、該元画像から透過または反射によって得られる光の強度分布に応じた第2のモノクロ画像を取得する工程と、前記第1のモノクロ画像および前記第2のモノクロ画像に光を照射する工程と、光を照射された前記第1のモノクロ画像から透過または反射によって得られる第1の投影光と、光を照射された前記第2のモノクロ画像から透過または反射によって得られる第2の投影光とが、互いに異なる光スペクトルを持つよう、前記第1の投影光と前記第2の投影光の少なくとも一方の光スペクトルを調整する工程と、前記光スペクトルを調整する工程により、互いに異なる光スペクトルを有するに至った前記第1の投影光および前記第2の投影光を重ね合せて表示、または、交互に表示することによって、合成投影画像を表示する工程と、前記第1の投影光の参照光強度Mおよび前記第2の投影光の参照光強度Nを取得する工程と、前記第1の投影光の光強度および前記第2の投影光の光強度を調整し、対象被験者が前記合成投影画像を見たときに所定の条件を満たす前記第1の投影光の光強度Xおよび前記第2の投影光の光強度Yを取得する工程と、前記参照光強度M及び前記光強度Xに基づいて、透過する光のうち第1の波長範囲の光強度を調整する第1の光学要素と、前記参照光強度N及び前記光強度Yに基づいて、透過する光のうち前記第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲の光強度を調整する第2の光学要素と、を備える光学素子を作製する工程と、を含む。
本発明の一実施形態に係る光学素子は、第1の画像および第2の画像に光を照射し、光を照射された前記第1の画像から透過または反射によって得られる第1の投影光と、光を照射された前記第2の画像から透過または反射によって得られる第2の投影光とが、互いに異なる光スペクトルを持つよう、前記第1の投影光と前記第2の投影光の少なくとも一方の光スペクトルを調整し、前記光スペクトルの調整により、互いに異なる光スペクトルを有するに至った前記第1の投影光および前記第2の投影光を重ね合せて表示、または、交互に表示することによって、合成投影画像を表示させ、前記第1の投影光の光強度の初期設定値および前記第2の投影光の光強度の初期設定値を、それぞれ、参照光強度Mおよび参照光強度Nとし、前記第1の投影光の光強度および前記第2の投影光の光強度を調整し、対象被験者が前記合成投影画像を見たときに前記所定の条件を満たす前記第1の投影光の光強度および前記第2の投影光の光強度を、それぞれ、光強度Xおよび光強度Yとした場合、透過する光のうち第1の波長範囲の光強度をX/Mに調整する第1の光学要素と、透過する光のうち前記第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲の光強度をY/Nに調整する第2の光学要素と、を備える。
本発明の一実施形態に係る検査プログラムは、第1の画像および第2の画像を取得する工程と、第1の画像および第2の画像に光を照射する工程と、光を照射された前記第1の画像から透過または反射によって得られる第1の投影光と、光を照射された前記第2の画像から透過または反射によって得られる第2の投影光とが、互いに異なる光スペクトルを持つよう、前記第1の投影光と前記第2の投影光の少なくとも一方の光スペクトルを調整する工程と、前記光スペクトルを調整する工程により、互いに異なる光スペクトルを有するに至った前記第1の投影光および前記第2の投影光を重ね合せて表示、または、交互に表示することによって、合成投影画像を表示する工程と、前記第1の投影光の参照光強度Mおよび前記第2の投影光の参照光強度Nを取得する工程と、前記第1の投影光の光強度および前記第2の投影光の光強度を調整し、対象被験者が前記合成投影画像を見たときに所定の条件を満たす前記第1の投影光の光強度Xおよび前記第2の投影光の光強度Yを取得する工程と、を含む方法をコンピュータに実行させるための検査プログラムである。
本発明の一実施形態に係る検査装置は、第1の画像及び第2の画像を設定する画像設定部と、前記第1の画像および前記第2の画像に光を照射する光入力部と、光を照射された前記第1の画像から透過または反射によって得られる第1の投影光と、光を照射された前記第2の画像から透過または反射によって得られる第2の投影光とが、互いに異なる光スペクトルを持つよう、前記第1の投影光と前記第2の投影光の少なくとも一方の光スペクトルを調整する光スペクトル調整部と、前記光スペクトル調整部により、互いに異なる光スペクトルを有するに至った前記第1の投影光および前記第2の投影光を重ね合せて表示、または、交互に表示することによって、合成投影画像を表示する画像投影部と、を備える。
本発明の一実施形態に係る色覚検査画像セットは、少なくとも2種類の色によって形成される元画像に対して第1の波長範囲の光を照射したときに、該元画像から透過または反射によって得られる光の強度分布に応じた第1のモノクロ画像と、該元画像に対して前記第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲の光を照射したときに、該元画像から透過または反射によって得られる光の強度分布に応じた第2のモノクロ画像と、を含む。
本発明の実施形態によれば、患者への負荷の少ない色覚異常を矯正する光学素子の作製方法及び光学素子、並びに、色覚特性の検査プログラム、検査装置及び色覚検査画像セットが提供される。
図1は、本発明の第1実施形態にかかる色覚検査装置の概略図である。 図2Aは、本発明の第1実施形態にかかる元画像を示す図である。 図2Bは、本発明の第1実施形態にかかる検査画像を示す図である。 図2Cは、本発明の第1実施形態にかかる検査画像を示す図である。 図3は、本発明の第1実施形態にかかるスライドを作製する際に使用する赤色フィルタ及び緑色フィルタの特性を示す図である。 図4は、本発明の第1実施形態にかかる色覚検査方法のフローチャートである。 図5は、正常な色覚を有する参照被験者の錐体細胞の吸収スペクトルである。 図6は、本発明の第1実施形態にかかるカラーコーティングが施された光学素子の断面図である。 図7は、本発明の第1実施形態にかかる染色剤が混合された光学素子の断面図である。 図8は、本発明の第2実施形態にかかる色覚検査装置の概略図である。 図9は、本発明の第3実施形態にかかる色覚検査装置の概略図である。 図10は、本発明の第4実施形態にかかる色覚検査装置の概略図である。 図11は、本発明の第4実施形態の変形例にかかる色覚検査装置の概略図である。 図12Aは、本発明の実施形態の変形例にかかる元画像を示す図である。 図12Bは、本発明の実施形態の変形例にかかる検査画像を示す図である。 図12Cは、本発明の実施形態の変形例にかかる検査画像を示す図である。 図13は、本発明の実施形態の変形例にかかる色覚検査装置の概略図である。
本発明に係る光学素子の作製方法を説明する前に、エドウィン・ハーバード・ランド(Edwin Herbert Land)の2色実験について説明する。2色実験は、人の色覚に関する実験である。2色実験では、被写体を赤色のフィルタを通して撮影した画像のスライド(ポジフィルム)Rと、緑色のフィルタを通して撮影した画像のスライド(ポジフィルム)Gが使用される。各スライドR、Gの画像は、撮影した被写体像の光強度分布に応じたグレースケールで表されるモノクロ画像である。
スライドRには赤色の光を照射されて、スクリーンに投影される。また、スライドGには白色の光が照射されて、スクリーンに投影される。これにより、スクリーン上には、赤色の波長成分のみを有する投影画像と白色の波長成分を有する投影画像が重ねられた合成投影画像が表示される。スクリーンに投影される2つの投影画像の光強度は、合成投影画像を観察する被験者に合わせて適宜調整される。すると、当該被験者には、合成投影画像が、青色や緑色を含むフルカラーの画像として認識される。
この2色実験において、被験者は、赤と白の2色の光によって合成された投影画像に対して青や緑の色を認識している。そのため、被験者の色覚は、単なる3原色(赤、緑、青)の光の線形の足し合わせではなく、脳の認知機能に大きくかかわっていると考えられる。
本発明は、2色実験を応用して被験者の色覚を検査し、被験者の色覚に合わせた光学素子を作製する方法に関する。以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
[色覚検査装置]
図1は、本発明の第1実施形態における色覚検査装置1の概略図を示す。図1に示すように、色覚検査装置1は、第1画像投影部100、第2画像投影部200及びコントローラ300を備える。
コントローラ300は、CPU(Central Processing Unit)301、RAM(Random Access Memory)302及びROM303(Read Only Memory)を備えている。CPU301は、ROM303に記憶されるプログラム304を実行する。RAM302は、CPU301がプログラム304を実行する際に、一時的なデータの記憶領域として使用される。プログラム304は、色覚検査装置を制御するためのアプリケーションや、OS(Operating System)等を含んでいる。コントローラ300は、第1画像投影部100及び第2画像投影部200の動作の制御や、第1画像投影部100及び第2画像投影部200とのデータの送受信等を行う。コントローラ300は、例えば、パソコンや携帯端末機器等の情報処理装置である。
第1画像投影部100及び第2画像投影部200はそれぞれ、スクリーン400に第1投影画像及び第2画像投影画像を投影する。第1投影画像及び第2投影画像は、スクリーン400上で合成される。スクリーン400上で合成された合成投影画像を用いて、色覚異常を有する被験者500の色覚の検査が行われる。
第1画像投影部100及び第2画像投影部200はそれぞれ、光を投射するプロジェクタ110及びプロジェクタ210を有する。プロジェクタ110、210は、光源111、211を有する。光源111、211が発する光は、白色光が望ましい。光源111、211には、例えば、キセノンランプが使用される。なお、第1画像投影部100及び第2画像投影部210は、一つのプロジェクタを共有してもよい。この場合、一つのプロジェクタから投射された光は、ハーフミラー等によって2つに分割される。分割された光は、第1画像投影部100及び第2画像投影部200に供給される。
第1画像投影部100は、画像設定部120、光強度調整部130、光強度測定部140及び光フィルタリング部150を更に有する。第2画像投影部200は、画像設定部220、光強度調整部230、光強度測定部240を更に有する。
画像設定部120、220はそれぞれ、透過した光の強度分布を変調するモノクロのスライド121、221を含む。スライド121には、第1投影画像として投影される第1検査画像が形成されている。スライド221には、第2投影画像として投影される第2検査画像が形成されている。各スライド121、221は、予め用意された元画像をフィルタを通して撮影することによって作製される。元画像には、例えば、石原式色覚検査の図が使用される。石原式色覚検査の図は、色覚異常の検査において一般的に使用される図である。石原式色覚検査の図は、色覚が正常な場合、或いは、色覚異常が適切に矯正されている場合に文字(例えば、数字)が認識できるように色付けされている。
図2Aは、元画像10を示す。図2B及び図2Cはそれぞれ、スライド121に形成された第1検査画像11及びスライド221に形成された第2検査画像12を示す。画像設定部120のスライド121は、元画像10を赤色のフィルタを通して撮影した撮影画像に基づいて作製される。画像設定部220のスライド221は、元画像10を緑色のフィルタを通して撮影した撮影画像に基づいて作製される。スライド221の作製に使用される元画像10は、スライド121の作製に使用される元画像10と同じである。元画像10を撮影する際に、元画像10は白色光で照明されることが望ましい。具体的には、元画像10は、分光強度分布が不均一な白色LED光よりも、分光強度分布が均一な太陽光等で照明されることが望ましい。スライド121の第1検査画像11は、元画像10のうち赤色成分の光強度分布を表すモノクロ画像である。スライド221の第2検査画像12は、元画像10のうち緑色成分の光強度分布を表すモノクロ画像である。各スライド121、221の検査画像は、プロジェクタ110、210によってスクリーン400に投影される。なお、各スライド121、221は、色を反転させることなくスクリーン400に投影させるために、ポジのスライドであることが望ましい。
図3は、スライド121、221を作製する際に、元画像10の撮影に使用する赤色フィルタ及び緑色フィルタの特性(透過スペクトル)を示す。図3の横軸は波長を示し、縦軸は各フィルタの透過率を示す。各フィルタの高い透過率を示す波長範囲は、厳密に規定される必要はない。例えば、赤色フィルタは、正常な色覚を有する被験者が赤色フィルタを透過した光を赤色と認識できる特性を有していればよい。また、緑色フィルタは、正常な色覚を有する被験者が緑色フィルタを透過した光を緑色と認識できる特性を有していればよい。
第1画像投影部100の光フィルタリング部150は、赤色の波長帯域の光のみを透過させる赤色フィルタである。光フィルタリング部150は、第1画像投影部100にのみ設けられており、第2画像投影部200は光フィルタリング部を有していない。これにより、第1投影画像の光スペクトル(分光強度分布)は、第2投影画像とは異なる光スペクトルとなる。詳しくは、第1投影画像は赤色の波長帯域の成分のみを有しているのに対し、第2投影画像は可視光帯域でフラットな分光特性を有する白色光である。
光強度調整部130、230は、透過する光の強度を調整する。光強度調整部130、230には、例えば、一対の偏光板が使用される。一対の偏光板のうち一方を光軸の周りで回転させることにより、光強度調整部130、230に対する光の透過率を変化させ、透過する光の強度を調整することができる。なお、光強度調整部130、230は、一対の偏光板に限定されない。例えば、光強度調整部130、230は、ND(Neutral Density)フィルタであってもよい。
光強度測定部140、240はそれぞれ、プロジェクタ110、210からスクリーン400へ投射される光の強度を測定する。光強度測定部140、240には、例えば、光センサが使用される。光センサは、スクリーン400に投射される光の光路上に配置される。このとき、スクリーン400上の投影画像に影を作らないように、例えば、光センサは投影光の周辺部に配置される。
また、光強度調整部130、230に一対の偏光板を使用する場合、光強度調整部130、230が光強度測定部140、240を兼ねてもよい。一対の偏光板に対する光の透過率は、一方の偏光板の他方の偏光板に対する回転位相差に応じて変化する。例えば、回転位相差が0度の場合に最も光の透過率が高くなり、回転位相差が90度の場合に光の透過率が略ゼロになる。光強度調整部130、230に対する光の透過率は、回転位相差から算出することができる。そのため、予め、光強度調整部130、230に入射される光の強度を測定しておくことにより、回転位相差から光強度調整部130、230を透過した光の強度を算出することができる。
第1画像投影部100のプロジェクタ110から投射された光は、画像設定部120、光フィルタリング部150及び光強度調整部130を透過して、スクリーン400に投射される。これにより、画像設定部120のスライド121の検査画像が、赤色の波長帯域に制限されてスクリーン400に投影される。なお、画像設定部120、光フィルタリング部150及び光強度調整部130は、光路上に並んで配置されていればよく、どのような順序で配置されていてもよい。
第2画像投影部200プロジェクタ210から投射された光は、画像設定部220及び光強度調整部230を透過して、スクリーン400に投射される。これにより、画像設定部220のスライド221の検査画像がスクリーン400に投影される。第2画像投影部200は、光フィルタリング部を有していないため、スクリーン400に投影される光は白色である。なお、画像設定部220及び光強度調整部230は、光路上に並んで配置されていればよく、どのような順序で配置されていてもよい。
第1画像投影部100によって投影された投影画像(第1投影画像)及び第2画像投影部200によって投影された投影画像(第2投影画像)は、スクリーン400上で合成される。このとき、第1投影画像と第2投影画像は、互いにズレがなく、大きさが同じになるように調整される。
[色覚検査方法]
次に、色覚検査装置1を用いた被験者500の色覚検査方法及び色覚異常を矯正する光学素子の作製方法について詳細に説明する。図4は、第1実施形態における色覚検査方法のフローチャートを示す。図4のフローチャートに示される色覚検査方法は、CPU301がプログラム304を実行することによって開始される。
[図4の処理ステップS101]
処理ステップS101では、元画像10に基づいてスライド121、221のセットが用意される。本実施形態において使用されるスライド121、221は1セットに限定されない。例えば、描かれている文字や色が互いに異なる複数の元画像各々に基づいて、複数セットのスライド121、221が用意されてもよい。
[図4の処理ステップS102]
処理ステップS102では、スライド121、221が画像設定部120、220に装着されて、第1投影画像及び第2投影画像がスクリーン400に投影される。このとき、第1投影画像は、光フィルタリング部150によって赤色の波長帯域に制限されて投影される。一方、第2投影画像は、白色光として投影される。第1投影画像と第2投影画像は、一つの画像に見えるように、スクリーン400上で合成される。
[図4の処理ステップS103]
処理ステップS103では、基準となる第1投影画像の参照光強度M及び第2投影画像の参照光強度Nが取得される。参照光強度M、Nは、例えば、色覚が正常な参照被験者501の色覚に基づいて決定される。詳しくは、参照被験者501がスクリーン400に投影された合成投影画像を見ている状態で、色覚を検査する者(以下、「検査員」と記す。)は、光強度調整部130、230により第1投影画像の光強度及び第2投影画像の光強度を個別に変更する。そして、各投影画像の光強度の組み合わせのうち、参照被験者510が合成投影画像に含まれる文字を最も明瞭に認識できる第1投影画像の光強度(参照光強度)Mと第2投影画像の光強度(参照光強度)Nの組み合わせが記録される。ここで、参照被験者501が文字を最も明瞭に認識できる条件は、例えば、参照被験者501が文字の色とその背景の色の違いを最も強く視認できる条件である。この条件は、ランドの2色実験において、被験者が合成投影画像をフルカラーの画像として認識する条件に相当する。
なお、参照被験者501の色覚には個人差がある。また、合成投影画像を最も明瞭に認識できる条件は、参照被験者501が主観によって判断している。そのため、合成投影画像を最も明瞭に認識できる条件が複数ある場合や、参照被験者501が特定の光強度の範囲において明瞭さが変化しないと感じる場合がある。従って、参照光強度Mと参照光強度Nは、複数の参照被験者501の検査によって得られた値の平均値とすることが望ましい。
参照被験者501の色覚検査によって求められた参照光強度M及び参照光強度Nは、検査員によってコントローラ300に入力される。或いは、コントローラ300が光強度測定部140、240とデータ通信可能に接続されている場合、コントローラ300は、光強度測定部140、240から参照光強度M及び参照光強度Nを取得してもよい。
また、処理ステップS103では、参照被験者501の各錐体細胞(S錐体細胞、M錐体細胞、L錐体細胞)の吸収スペクトルがコントローラ300に記録される。図5は、色覚が正常な参照被験者501のS錐体細胞の吸収スペクトルfsr、M錐体細胞の吸収スペクトルfmr、L錐体細胞の吸収スペクトルflrの一例を示す。図5の横軸は波長を示し、縦軸は光の吸収率を示す。図5に示すグラフは、全錐体細胞の吸収率の最大値で規格化されている。錐体細胞は、光の吸収率が高いほど、その光に対する感度が高いことを意味する。S錐体細胞は波長420nm付近の光に最大感度を有する。M錐体細胞は波長530nm付近に最大感度を有する。L錐体細胞は波長560nm付近に最大感度を有する。参照被験者501の錐体細胞の吸収スペクトルは、本実施形態の色覚検査方法とは別の方法により予め測定されたものである。錐体細胞の吸収スペクトルの測定方法は周知であるため、ここでの説明を省略する。
[図4の処理ステップS104]
処理ステップS104では、色覚異常を有する対象被験者500の色覚が検査される。詳しくは、対象被験者500がスクリーン400に投影された合成投影画像を見ている状態で、検査員は、光強度調整部130、230により第1投影画像の光強度を参照光強度Mから変更すると共に、第2投影画像の光強度を参照光強度Nから変更する。そして、各投影画像の光強度の組み合わせのうち、対象被験者500が合成投影画像に含まれる文字を最も明瞭に認識できる第1投影画像の光強度Xと第2投影画像の光強度Yの組み合わせがコントローラ300に記録される。
なお、対象被験者500の色覚の特性や、対象被験者500による明瞭さの判断基準によっては、合成投影画像を最も明瞭に認識できる条件(第1投影画像の光強度と第2投影画像の光強度の組み合わせ)が複数存在する場合がある。この場合、例えば、対象被験者500が最も明瞭であると認識した複数の第1投影画像の光強度の平均値、及び、複数の第2投影画像の光強度の平均値がそれぞれ、光強度X及び光強度Yとしてコントローラ300に記録される。或いは、対象被験者500が合成投影画像を明瞭に認識できる複数の条件のうち、対象被験者500の好み(色の好み、見易さ等)に応じて何れか一つの条件が選択されてもよい。
また、処理ステップS104では、対象被験者500のS錐体細胞の吸収スペクトルfs、M錐体細胞の吸収スペクトルfm、L錐体細胞の吸収スペクトルflもコントローラ300に記録される。対象被験者500の各錐体細胞の吸収スペクトルは、本実施形態の色覚検査方法とは別の方法により測定されたものである。
[図4の処理ステップS105]
処理ステップS105では、対象被験者500の色覚特性が計算される。詳しくは、コントローラ300により、記録されていた参照光強度M、N及び光強度X、Yが読み出され、次の式1、式2により係数A、Bが計算される。
(式1)
A=X/M
(式2)
B=Y/N
係数Aは、参照被験者501と対象被験者500が合成投影画像を最も明瞭に認識できたときの第1投影画像の光強度の比である。係数Bは、参照被験者501と対象被験者500が合成投影画像を最も明瞭に認識できたときの第2投影画像の光強度の比である。
また、係数Aは、参照被験者501と対象被験者500の錐体細胞の赤色の光に対する感度の比に対応する。係数Bは、参照被験者501と対象被験者500の錐体細胞の緑色の光に対する感度の比に対応する。そのため、係数A、Bを用いることにより、対象被験者500の錐体細胞の吸収スペクトルが推定される。詳しくは、対象被験者500のM錐体細胞の吸収スペクトルfm及びL錐体細胞の吸収スペクトルflは、参照被験者501の錐体細胞の吸収スペクトルを用いて、次の式3、式4によって推定される。
(式3)
fm=fmr/B
(式4)
fl=flr/A
参照光強度M、N及び光強度X、Yを決定する際(処理ステップS103、S104)、第1投影画像は光フィルタリング部150で赤色の波長帯域に制限されてスクリーン400に投影される。一方、第2投影画像は波長帯域が制限されることなく、白色光としてスクリーン400に投影される。そのため、スクリーン400に投影される画像の色は赤色と白色である。これに対し、式1及び式2で得られる係数A、Bは、参照被験者501と対象被験者500の間の赤色の光に対する感度の比と緑色の光に対する感度の比を表している。このことは、発明者が2色実験の原理を応用して鋭意検討を重ねた結果得られた知見である。
[図4の処理ステップS106]
本処理ステップS106では、コントローラ300により、対象被験者500の色覚異常の矯正値が決定される。対象被験者500の色覚異常は、例えば、対象被験者500に合わせた透過スペクトルを有する光学素子によって矯正される。この場合、矯正値は、光学素子の特性である。光学素子は、眼鏡又はコンタクトレンズのように対象被験者500の目に装着されて使用される。
例えば、対象被験者500の赤色の光に対する感度は参照被験者501の感度と同程度であり、当該対象被験者500の緑色の光に対する感度が参照被験者501の感度の半分である場合について考える。この場合、対象被験者500が合成投影画像を明瞭に認識したときの第1投影画像の光強度Xは、参照光強度Mと同じになる。このとき、係数Aは1である。一方、対象被験者500が合成投影画像を明瞭に認識したときの第2投影画像の光強度Yは、参照光強度Nの2倍となる。このとき、係数Bは2となる。この対象被験者500が参照被験者501と同じように画像の色を認識するためには、合成投影画像の緑色成分の光強度が大きく(B倍)なるように変更される、又は、合成投影画像の赤色成分の光強度が小さく(1/B倍)なるように変更されればよい。
また、上記の考え方は、対象被験者500の緑色の光に対する感度が参照被験者501の感度と異なる場合や、赤色と緑色の両方の光に対する感度が参照被験者501の感度とは異なる場合にも適用できる。
従って、光学素子によって対象被験者500の色覚異常を矯正する場合、光学素子は、赤色の光に対する透過率をTR、緑色の光に対する透過率をTGとした場合、次の式5を満たすように設計すればよい。
(式5)
TG/TR=B/A
ここで、TRは、L錐体細胞が最大感度を有する波長560nm付近における透過率である。また、TGは、M錐体細胞が最大感度を有する波長530nm付近における透過率である。
なお、図5に示すように、L錐体細胞とM錐体細胞の吸収スペクトルは一部の波長帯域で重複している。また、各錐体細胞の吸収スペクトルの波長帯域は個人差を有する。そのため、光学素子を設計する際に、赤色の波長帯域と緑色の波長帯域の境界は、特定の波長に限定されない。例えば、光学素子を設計する際の赤色の波長帯域と緑色の波長帯域の境界は、L錐体細胞が最大感度を有する波長(約560nm)とM錐体細胞が最大感度を有する波長(約530nm)の中間の値であればよい。また、光学素子の透過率は、L錐体細胞が最大感度を有する波長とM錐体細胞が最大感度を有する波長との間において、緩やかに変化するように設計されてもよい。
[光学素子の作製方法]
図4に示すフローチャートに従って光学素子の特性が決定されると、次に、その特性に合わせて光学素子が作製される。光学素子は、透過スペクトルを変更させるものであればよく、その材料や透過スペクトルを変更させる原理については特に限定されない。
例えば、光学素子は、眼鏡のレンズやコンタクトレンズ等の透明な基板にカラーコーティングを施すことによって作製されてもよい。図6は、カラーコーティングが施された光学素子600の断面図を示す。透明な基板610の材料は、例えば、可視光帯域の光を実質的に減衰させることなく透過させる材料であり、例えば、ガラスや樹脂が使用される。基板610の表面には、透過する赤色の光の強度を係数Aだけ変化させるカラーコーティング611、及び、透過する緑色の光の強度を係数Bだけ変化させるカラーコーティング612が施される。各カラーコーティング611、612の度合い(コーティングの厚さやコーティング材料)は、光学素子600の透過率が式5を満たすように決定される。また、各カラーコーティング611、612は、透明材料の表面に形成された誘電体多層膜であってもよい。或いは、各カラーコーティング611、612は、染色剤が溶かされた染色液に基板610を浸漬することによってコーティングされてもよい。また、カラーコーティング611、612は別々にコーティングされる必要はない。例えば、一つのカラーコーティングによって、赤色と緑色の両方の波長帯域の光強度を変化させてもよい。
なお、カラーコーティング611は、赤色の波長帯域以外の光の透過率を変化させることによって、赤色の波長帯域の光の強度を他の帯域の光に対して相対的に変化させるものであってもよい。また、カラーコーティング612は、緑色の波長帯域以外の光の透過率を変化させることによって、緑色の波長帯域の光の強度を他の帯域の光に対して相対的に変化させるものであってもよい。また、カラーコーティング611によって光強度を変更する波長帯域は、スライド121を作製する際に使用した赤色フィルタの透過波長帯域と同じであることが望ましい。また、カラーコーティング612によって光強度を変更する波長帯域は、スライド221を作製する際に使用した緑色フィルタの透過波長帯域と同じであることが望ましい。
このように、カラーコーティング611、612を施して光学素子600を作製する方法では、基板610に眼鏡のレンズやコンタクトレンズが利用される。そのため、対象被験者500の色覚の矯正と同時に、視力の矯正を行うことができる。
また、光学素子600は、透明な材料に染色剤を混合して作製されてもよい。図7は、染色剤が混合された光学素子600の断面図を示す。透明材料620は、可視光帯域の光を実質的に減衰させることなく透過させる材料であり、例えば、ポリカーボネイトやPMMA等の樹脂が使用される。透明材料620には、透過する赤色の光の強度を変化させる染色剤621と透過する緑色の光の強度を変化させる染色剤622とが混合されている。各染色剤621、622の混合量及び混合比は、光学素子600の透過率が式5を満たすように決定される。染色剤621、622が混合された透明材料620は、例えば、眼鏡のレンズやコンタクトレンズの形状に成形される。透明材料620の成形は、例えば、3Dプリンタや金型を用いた射出成型によって行われる。
この光学素子の作製方法では、単に染色剤621、622を透明材料620に混合することによって光学素子を作製することができる。そのため、この方法は、光学素子600の作製が容易であるというメリットを有する。
作製された光学素子600は、眼鏡のレンズ又はコンタクトレンズとして対象被験者500に装着される。光学素子600によって対象被験者500の目に入射する光のスペクトルが補正されることにより、対象被験者500の色覚異常が矯正される。
なお、第1実施形態では、第1投影画像は光フィルタリング部150によって赤色の波長帯域に制限され、第2投影画像は波長帯域が制限されないが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、第2投影画像の波長帯域が制限されてもよい。
詳しくは、図1に示す色覚検査装置1において、第1画像投影部100から光フィルタリング部150が取り除かれ、第2画像投影部200に光フィルタリング部が取り付けられてもよい。この場合、第2画像投影部200に取り付けられる光フィルタリング部は、緑色の波長帯域の光のみを透過させる緑色フィルタである。これにより、第1投影画像は波長帯域が制限されないが、第2投影画像は緑色の波長帯域に制限される。この構成においても、対象被験者500の色覚を矯正するための係数A、Bを取得することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態における、色覚検査装置、色覚検査装置を用いた被験者の色覚検査方法及び色覚異常を矯正する光学素子の作製方法について詳細に説明する。
人の色覚異常には、特定の波長帯域の光に対する感度が低い色盲や色弱と呼ばれる症状の他に、特定の波長帯域の光に対する感度が高い光過敏症と呼ばれる症状がある。光過敏症は、アーレンシンドロームとも呼ばれる。アーレンシンドロームを有する被験者は、光をまぶしく感じるために、本を読むことが困難で、学習などの一般生活が困難となっている。アーレンシンドロームは、青色の光に対するS錐体細胞の感度が異常に高いことが原因と考えられている。第2実施形態の色覚検査装置は、被験者がアーレンシンドロームを有する場合においても、色覚特性を検査可能な装置である。
図8は、第2実施形態における色覚検査装置2の概略図を示す。第2実施形態の色覚検査装置2は、第1画像投影部100及び第2画像投影部200がそれぞれ、光入力調整部160及び光入力調整部260を有していること以外は、第1実施形態の色覚検査装置1と同じである。説明の便宜の為、第2実施形態の色覚検査装置2のうち、第1実施形態と同等の構成要素には同一の符号を用いることとする。
光入力調整部160及び光入力調整部260は、透過させる青色の光の強度を変化させる複数のフィルタを有している。各フィルタは、青色の光の強度を変化させる度合いが互いに異なる。また、各フィルタは、光源111、211から発せられた光の光路上に択一的に挿入される。光入力調整部160及び光入力調整部260は、光源111、211と光強度測定部140、240の間に配置されていればよく、その位置は限定されない。例えば、第1画像投影部100において、画像設定部120、光フィルタリング部150、光強度調整部130及び光入力調整部160は、光路上に並んで配置されていればよく、どのような順序で配置されていてもよい。また、第2画像投影部200において、画像設定部220、光強度調整部230及び光入力調整部260は、光路上に並んで配置されていればよく、どのような順序で配置されていてもよい。
また、光入力調整部160及び光入力調整部260が有する各フィルタは、青色の光に対する透過率を下げることによって青色の光の強度を変化させるものに限定されない。例えば、各フィルタは、青色の以外の波長帯域の光に対して低い透過率を有し、青色の波長帯域の光の強度を他の帯域の光に対して相対的に上げるものであってもよい。
第2実施形態における色覚検査方法は、図4に示すフローチャートに従って実行される。ただし、第2実施形態における色覚検査方法では、第1実施形態とは異なり、処理ステップS104において、合成投影画像(第1投影画像及び第2投影画像)の青色の光強度が変更される。詳しくは、第2実施形態では、処理ステップS104において、光入力調整部160及び光入力調整部260の複数のフィルタが択一的に光路上に挿入される。このとき、光入力調整部160で光路上に挿入されるフィルタと、光入力調整部260で光路上に挿入されるフィルタは、同じ特性を有するフィルタである。次いで、対象被験者500が合成投影画像をまぶしいと感じなくなるまで、光入力調整部160及び光入力調整部260により合成投影画像の青色の光強度が下げられる。これにより、対象被験者500のS錐体細胞が青色の光に対して過剰な感度を有する場合においても、対象被験者500が合成投影画像に含まれる文字を最も明瞭に認識できる第1投影画像の光強度Xと第2投影画像の光強度Yの組み合わせを測定することができる。
また、第2実施形態における色覚検査方法では、処理ステップS105において、対象被験者500のS錐体細胞の吸収スペクトルが推定される。対象被験者500のS錐体細胞の吸収スペクトルfsは、光入力調整部160及び光入力調整部260において光路上に挿入されたフィルタの青色の光に対する透過率(減衰率)をDとおくと、次の式6で計算される。
(式6)
fs=fsr/D
また、第2実施形態における色覚検査方法では、処理ステップS106において、光入力調整部160及び光入力調整部260のフィルタの特性を用いて、光学素子の特性が決定される。詳しくは、光学素子は、式5を満たすと共に、青色の光に対する透過率がDとなるように設計される。光学素子は、第1実施形態と同様に、透明な基板にカラーコーティングを施すことによって作製されてもよく、透明材料に染色剤を混合することによって作製されてもよい。
このように、第2実施形態によれば、対象被験者500がアーレンシンドロームを有している場合においても、対象被験者500の色覚特性を検査することができる。なお、第2実施形態の色覚検査方法の検査対象は、アーレンシンドロームを有する対象被験者500に限定されない。例えば、第2実施形態の色覚検査方法は、アーレンシンドロームを有していないが、まぶしい光に対して嫌悪感を持つ被験者を対象としてもよい。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態における色覚検査装置について説明する。第1実施形態及び第2実施形態では、プロジェクタ110、210から投射された白色光を用いて、第1、第2投影画像をスクリーン400に投影させていた。これに対し、第3実施形態では、スライド121、221を使用せずに、プロジェクタから第1、第2投影画像が投射される。第3実施形態においても、図4に示すフローチャートに従って色覚検査が実行される。
図9は、第3実施形態における色覚検査装置3の概略図を示す。色覚検査装置3は、第1画像投影部103及び第2画像投影部203を備える。第1画像投影部103はプロジェクタ113及び情報処理装置123を有する。第2画像投影部203はプロジェクタ213及び情報処理装置223を有する。情報処理装置123及び情報処理装置223は、例えば、パソコンである。また、情報処理装置123及び情報処理装置223は、第1実施形態のコントローラ300と同様に、CPU、RAM及びROMを備える。また、ROMには、情報処理装置123、223を制御して色覚検査を実行するためのプログラムが記録されている。プロジェクタ113、213は、映像信号に基づいてフルカラーの投影画像を投射する所謂データプロジェクタ(ビジネスプロジェクタ、ホームプロジェクタ)である。プロジェクタ113、213は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)方式、DLP(Digital Light Processing)方式、又は、LCOS(Liquid Crystal on Silicon)方式のプロジェクタである。何れの方式のプロジェクタも赤、緑、青のカラーフィルタを有している。プロジェクタに入力する映像信号を変更することによって、投影する画像の赤、緑、青の光の強度を個別に変更することができる。プロジェクタ113、213はそれぞれ、情報処理装置123、223から入力された映像信号に基づいた投影画像をスクリーン400に投射する。プロジェクタ113から投射された第1投影画像及びプロジェクタ213から投射された第2投影画像は、スクリーン400上で合成される。なお、第3実施形態の色覚検査装置3は一つの情報処理装置を備えてもよい。この場合、一つの情報処理装置からプロジェクタ113、213に対し個別に映像信号が出力される。
第3実施形態では、元画像10の画像データ(元画像データ)及び元画像データの画像処理を行うプログラムが各情報処理装置123、223に記憶されている。情報処理装置123は、元画像データから赤色成分を抽出して第1投影画像データを生成する。赤色成分のみを有する第1投影画像データは、映像信号に変換されてプロジェクタ113に入力される。また、情報処理装置223は、元画像データから緑色成分を抽出して第2投影画像データを生成する。緑色成分のみを有する第2投影画像データは、グレースケールのモノクロ画像データに変換される。モノクロ画像データは、映像信号に変換されてプロジェクタ213に入力される。これにより、プロジェクタ113から、赤色の波長帯域の成分を有する第1投影画像がスクリーン400に投影される。また、プロジェクタ213から、白色の第2投影画像がスクリーン400に投影される。
また、情報処理装置123、223には、第1投影画像データ及び第2投影画像データの光強度の設定値を変更するプログラムが記憶されている。このプログラムに基づいて第1投影画像データ及び第2投影画像データの光強度の設定値が変更されると、各情報処理装置123、223から出力される映像信号(例えば、映像信号に含まれる輝度信号)が変更される。これにより、スクリーン400に投影される第1投影画像及び第2投影画像の光強度の明るさを変更することができる。
また、第3実施形態では、第1投影画像の参照光強度M及び第2投影画像の参照光強度Nは、第1投影画像データ及び第2投影画像データの光強度の設定値に基づいて算出される。また、第1投影画像の光強度X及び第2投影画像の光強度Yは、第1投影画像データ及び第2投影画像データの光強度の設定値に基づいて算出される。これにより、第3実施形態では、図4に示す処理ステップS103及びS104において、光強度測定部を用いることなく、参照被験者501の参照光強度M、N及び対象被験者500の光強度X、Yを求めることができる。
このように、プロジェクタ113、213及び情報処理装置123、223を用いることにより、構成要素の数を減らしつつ、第1実施形態の色覚検査装置1と実質的に同じ構成を実現することができる。
また、第3実施形態では、参照光強度M及び参照光強度Nは、参照被験者501の色覚特性以外から求められてもよい。第3実施形態において使用されるプロジェクタ113、213は、所謂データプロジェクタである。この種のプロジェクタは、予め、色覚が正常な人が投影画像を見る場合を想定して、赤、青、緑の光強度が調整されている。そのため、プロジェクタの光強度のデフォルト値に基づいて参照光強度M及び参照光強度Nが決定されてもよい。ここで、プロジェクタ113、213の光強度のデフォルト値は、対象被験者500の色覚検査を行う前の、検査員によって光強度が調整されていない値である。詳しくは、光強度のデフォルト値は、プロジェクタ113、213の光強度の初期設定値又は工場出荷時の設定値である。
また、第3実施形態では、各情報処理装置123、223から出力される映像信号の青色の成分の大きさを変更することにより、第1投影画像及び第2投影画像の青色成分の光強度の変更することができる。これにより、第2実施形態と同様に、アーレンシンドロームを有する対象被験者500の色覚検査を行うことができる。
なお、第3実施形態では、各情報処理装置123、223が元画像データから第1投影画像データ及び第2投影画像データを生成しているが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、予め、元画像データに基づいて生成された第1投影画像データ及び第2投影画像データが用意され、情報処理装置123、223に記憶されていてもよい。
また、第3実施形態では、プロジェクタ113、213は、情報処理装置123、223から出力された映像信号に基づいて第1、第2投影画像を投射するが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、情報処理装置123、223のうち、映像信号の生成に関する機能をプロジェクタ113、213に組み込んでもよい。これにより、情報処理装置123、223が不要となり、色覚検査装置3の構成を更に簡素にすることができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態における色覚検査装置について説明する。第3実施形態の色覚検査装置3は2つのプロジェクタ113、213を備えるが、第4実施形態の色覚検査装置4は1つのプロジェクタを備える。
図10は、第4実施形態における色覚検査装置4の概略図を示す。色覚検査装置4は、プロジェクタ114及び情報処理装置124を備える。情報処理装置124は、例えば、パソコンである。また、情報処理装置124は、第1実施形態のコントローラ300と同様に、CPU、RAM及びROMを備える。また、ROMには、情報処理装置124を制御して色覚検査を実行するためのプログラムが記録されている。プロジェクタ114は、映像信号に基づいてフルカラーの投影画像を投射する所謂データプロジェクタである。プロジェクタ114は、情報処理装置124から入力された映像信号に基づいた投影画像をスクリーン400に投射する。
第3実施形態では、プロジェクタ113から投射された第1投影画像及びプロジェクタ123から投射された第2投影画像は、スクリーン400上で合成される。これに対し、第4実施形態では、プロジェクタ114から第1投影画像と第2投影画像が交互に投射される。例えば、プロジェクタ114が1秒当たり30フレームの画像を投影可能な場合、投影する画像が1フレーム毎に第1投影画像と第2投影画像との間で切り替えられる。このように、短い時間間隔で投影する画像が切り替えられることにより、被験者500、501にはスクリーン400に投影された画像が合成投影画像と同じにように認識される。そのため、色覚検査装置4を用いて、第3実施形態と同様に、被験者500、501の色覚検査を行うことができる。
また、第4実施形態では、スクリーン400に第1及び第2投影画像が表示されるが、本発明はこの構成に限定されない。図11は、第4実施形態の変形例に係る色覚検査装置4aの概略図である。図11に示すように、色覚検査装置4´は、情報処理装置124及びモニタ134を備える。モニタ134は、例えば、液晶ディスプレイ又はCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイである。また、モニタ134は、タブレット端末等の携帯端末機器のディスプレイでもよい。この変形例では、モニタ134に第1及び第2投影画像が交互に表示される。これにより、色覚検査装置の構成を更に簡素にすることができる。
なお、第4実施形態及びその変形例において、参照光強度M及び参照光強度Nは、参照被験者501の色覚特性以外から求められてもよい。色覚検査装置4が備えるプロジェクタ114や、色覚検査装置4aが備えるモニタ134は、予め、色覚が正常な人が投影画像を見る場合を想定して、赤、青、緑の光強度が調整されている。そのため、プロジェクタの光強度の初期設定値に基づいて参照光強度M及び参照光強度Nが決定されてもよい。これにより、図4の処理ステップS103において、参照被験者501の色覚特性の検査を省略することができる。
以上が本発明の例示的な実施形態の説明である。本発明の実施形態は、上記に説明したものに限定されず、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えば明細書中に例示的に明示される実施形態等又は自明な実施形態等を適宜組み合わせた内容も本発明の実施形態に含まれる。
(元画像に関する変形例)
第1〜第4実施形態では、元画像10として石原式色覚検査の図を用いたが、本発明はこれに限定されない。元画像10は、例えば、色覚検査時に被験者500、501が最も明瞭に見える条件を特定しやすい画像であればよい。例えば、元画像10は、子供や識字能力の低い被験者のために、文字の代わりに、図形や動物の絵等が描かれたものであってもよい。
また、元画像10に使用される色は、様々な種類の色覚異常を検査可能なものが望ましい。例えば、対象被験者500によって、どの錐体細胞の感度に異常があるか(すなわち、どの色の光に対する感度に異常があるか)、及び、感度がどの程度異常であるかが異なる。発明者は、色覚検査に適した元画像10の色について鋭意検討を重ねた結果、以下の3種類の元画像10A〜元画像10Cを使用することにより、ほとんどすべての色覚異常を検査できるという知見を得た。
元画像10A:RGB色空間におけるR成分、G成分及びB成分の大きさが略同じである色A1と、G成分とB成分の大きさが略同じである色A2との、2つの色A1、A2が使用された元画像。
元画像10B:RG
B色空間におけるR成分、G成分及びB成分の大きさが略同じである色B1と、R成分とB成分の大きさが略同じである色B2との、2つの色B1、B2が使用された元画像。
元画像10C:RGB色空間におけるG成分とB成分の大きさが略同じである色C1と、G成分とB成分の大きさが異なる色C2との、2つの色C1、C2が使用された元画像。
元画像10A〜10Cは、何れも互いに異なる2つの色が使用された画像である。この2つの色がどのように使用されるかは特に限定されない。図12Aは、元画像10Aの一例を示す図である。図12B及び図12Cは、元画像10Aに基づいて作製されたスライド121の第1検査画像11A及びスライド221の第2検査画像12Aを示す。図12Aに示すように、元画像10Aは、2つの四角形が並んで描かれたものである。2つの四角形は、色A1と色A2で塗り潰されている。なお、色A1と色A2で塗り潰されている図形の形状は四角形に限定されず、三角形状や丸形状であってもよい。また、元画像10B、10Cについても同様に、2つの色で塗り潰された図形が並べて配置されたものである。また、元画像10B、10Cについても、元画像10Aと同様に、対応するスライド121、221が作製される。
(検査目的に関する変形例)
図4に示す処理ステップS104では、色覚異常を有する対象被験者500の色覚特性が検査されるが、本発明はこれに限定されない。本発明は、例えば、色覚が正常な健常者を対象被験者500としてもよい。人の色覚特性には、色覚が正常な範囲において個人差が存在する。そのため、健常者の色覚検査を行うことにより、健常者の色覚特性を矯正する光学素子を作製することができる。
また、図4に示す処理ステップS106では、対象被験者500に合わせた光学素子の特性が算出されるが、本発明はこれに限定されない。本願発明は、色覚特性を矯正する光学素子の作製以外にも適用できる。例えば、テレビ、パソコンのモニタ、タブレット端末などのディスプレイに表示される画面は、見る人の色覚特性(色覚特性の個人差、又は、色覚異常)によって異なる色で認識される。しかし、見る人の色覚特性に応じてディスプレイに表示させる色や光強度の設定値を調整することにより、色覚特性の個人差を補正することができる。或いは、ディスプレイの設定値の調整により、色覚異常を有する人に、光学素子を用いずにディスプレイに表示される画面を明瞭に認識させることができる。
被験者に合わせてディスプレイの色を調整するための設定値(矯正値)は、例えば、図11に示す、第4実施形態における色覚検査装置4aが使用される。色覚異常を有する対象被験者500の色覚検査を行う場合と同様に、色覚検査装置4aを用いて被験者の係数A、Bが算出される。この係数A、Bを用いて、ディスプレイの設定値が、現在の設定値から変更される。例えば、ディスプレイの光強度の設定値が、現在の設定値(例えば、色覚検査時の設定値、又は、デフォルト値)に比べて、赤色の光の強度(輝度)がA倍、緑色の光の強度(輝度)がB倍となるように変更される。これにより、ディスプレイの色が被験者の色覚特性に合わせて矯正される。
このように色覚検査装置4aを用いてディスプレイの色を調整することにより、被験者にとってディスプレイに表示される文字や図を見易くする、又は、疲れにくくすることができる。
また、被験者の色覚検査や矯正値の算出は、色覚検査専用の装置で行われる必要はない。例えば、色覚検査に使用する検査画像のセットや、ディスプレイの設定値を変更するプログラム、矯正値を算出するためのプログラム等は、パソコンやタブレット端末などの汎用の情報端末機器や、テレビやパソコンのモニタ等のディスプレイに記憶されていてもよい。これにより、被験者が使用する様々なディスプレイの設定値を、被験者の色覚特性に合わせて調整することができる。
(その他の変形例)
第1〜第4実施形態では、プロジェクタから投射された光は、各光学要素(画像設定部や光強度調整部等)を透過してスクリーン400に投射されるが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、プロジェクタから投射された光は、ミラーで反射されてスクリーン400に照射されてもよい。これによりスクリーン400を含む装置全体を小型化することができる。また、色覚検査装置1〜4は、スクリーン上の投影画像の大きさや明るさを変更するための光学系を更に備えてもよい。
また、第1〜第4実施形態では、被験者500、501は、スクリーン400に対し、色覚検査装置1〜4と同じ側から合成投影画像を観察するが、本発明はこの配置に限定されない。例えば、投影画像はスクリーン400の裏側に照射され、被験者500、501はスクリーン400の表側から合成投影画像を観察してもよい。これにより、色覚検査装置1〜4が被験者500、501と干渉することがなくなるため、色覚検査装置1〜4の配置や構成の自由度を上げることができる。
また、色覚検査中に、照明光や太陽光などの外光がスクリーンに照射されることを防止するため、被験者500、501とスクリーン400との間は、外光から遮蔽されていることが望ましい。また、スクリーン400は遮光板によって遮光された空間内に配置されてもよい。この場合、被験者500、501は、遮光板に設けられた観察窓からスクリーン400を観察する。これにより、外光が合成投影画像に重畳することをより確実に防止することができる。
また、第1、第2実施形態では、元画像10を赤色のフィルタを通して撮影した撮影画像及び緑色のフィルタを通して撮影した撮影画像を用いて1セットの検査画像(スライド121、221に形成された画像)が作製されるが、本発明の検査画像はこれに限定されない。例えば、検査画像の作製に使用されるフィルタは、3種類の錐体細胞に相当する青色のフィルタ、緑色のフィルタ、赤色のフィルタのうち何れか2つのフィルタが使用される。
例えば、スライド121及びスライド221は、元画像10を赤色のフィルタを通して撮影した撮影画像及び青色のフィルタを通して撮影した撮影画像を用いて作製されてもよい。この場合、例えば、第1実施形態の色覚検査装置1を用いて第1及び第2投影画像をスクリーンに投影する場合、第1投影画像は赤色に波長帯域が制限されて投射され、第2投影画像は波長帯域が制限されずに投射される。或いは、第1投影画像は波長帯域が制限されずに投射され、第2投影画像は青色に波長帯域が制限されて投射される。
また、第1、第2実施形態では、光強度調整部130、230には一対の偏光板が使用されるが、本発明はこれに限定されない。例えば、光強度調整部130、230には、開口率を変更可能な絞りや、印加電圧に応じて透過率を変更可能な液晶フィルタが使用されてもよい。或いは、光強度調整部130、230を使用する代わりに、光源111、211の出力が変更されてもよい。
また、第1実施形態では、スライド121、221は、透過する光の強度分布を変調させるが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、スライド121、221は、反射層を有し、反射する光の強度分布を変調してもよい。図13は、反射する光を変調するスライドを使用した色覚検査装置5の概略図である。図13に示す色覚検査装置5では、プロジェクタ110、220から投射された光はスライド121、221で反射されてスクリーン400に照射される。これによりスクリーン400を含む装置全体を小型化することができる。

Claims (31)

  1. 互いに異なる少なくとも2種類の色によって形成される元画像に対して第1の波長範囲の光を照射したときに、該元画像から透過または反射によって得られる光の強度分布に応じた第1のモノクロ画像、および、該元画像に対して前記第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲の光を照射したときに、該元画像から透過または反射によって得られる光の強度分布に応じた第2のモノクロ画像を取得する工程と、
    前記第1のモノクロ画像および前記第2のモノクロ画像に光を照射する工程と、
    光を照射された前記第1のモノクロ画像から透過または反射によって得られる第1の投影光と、光を照射された前記第2のモノクロ画像から透過または反射によって得られる第2の投影光とが、互いに異なる光スペクトルを持つよう、前記第1の投影光と前記第2の投影光の少なくとも一方の光スペクトルを調整する工程と、
    前記光スペクトルを調整する工程により、互いに異なる光スペクトルを有するに至った前記第1の投影光および前記第2の投影光を重ね合せて表示、または、交互に表示することによって、合成投影画像を表示する工程と、
    前記第1の投影光の参照光強度Mおよび前記第2の投影光の参照光強度Nを取得する工程と、
    前記第1の投影光の光強度および前記第2の投影光の光強度を調整し、対象被験者が前記合成投影画像を見たときに所定の条件を満たす前記第1の投影光の光強度Xおよび前記第2の投影光の光強度Yを取得する工程と、
    を含む色覚特性の検査方法。
  2. 前記所定の条件は、前記合成投影画像内の前記少なくとも2種類の色の一方に対応する領域と他方に対応する領域の差異を認識可能な条件である、
    請求項1に記載の色覚特性の検査方法。
  3. 前記所定の条件は、前記合成投影画像内の前記少なくとも2種類の色の一方に対応する領域と他方に対応する領域の差異について最も高い視認性を与える条件である、
    請求項2に記載の色覚特性の検査方法。
  4. 前記第1の投影光の参照光強度Mおよび前記第2の投影光の参照光強度Nは、参照被験者が前記合成投影画像を見たときに前記所定の条件を満たす光強度である、
    請求項1から請求項3の何れか一項に記載の色覚特性の検査方法。
  5. 前記第1の投影光の参照光強度Mおよび前記第2の投影光の参照光強度Nはそれぞれ、前記合成投影画像を表示する工程において表示される前記第1の投影光および前記第2の投影光の光強度の初期設定値である、
    請求項1から請求項3の何れか一項に記載の色覚特性の検査方法。
  6. 前記第1の波長範囲は赤色の波長範囲であり、前記第2の波長範囲は緑色の波長範囲である、
    請求項1から請求項5の何れか一項に記載の色覚特性の検査方法。
  7. 前記光スペクトルを調整する工程において、
    前記第1の投影光が赤色の波長帯域の成分のみを持つように調整されると共に、前記第2の投影光が可視光帯域全体に亘って光強度を持つように調整される、或いは、
    前記第1の投影光が可視光帯域全体に亘って光強度を持つように調整されると共に、前記第2の投影光が緑色の波長帯域の成分のみを持つように調整される、
    請求項6に記載の色覚特性の検査方法。
  8. 前記光スペクトルを調整する工程において、
    前記第1の投影光及び前記第2の投影光の青色の波長帯域の光強度が調整される、
    請求項1から請求項7の何れか一項に記載の色覚特性の検査方法。
  9. 前記元画像を形成する前記少なくとも2種類の色は、
    RGB色空間におけるR成分とG成分が略同じ且つB成分の大きさが任意である色と、
    前記R成分と前記G成分とが異なり且つ前記B成分の大きさが任意である色と、
    を含む、
    請求項1から請求項8の何れか一項に記載の色覚特性の検査方法。
  10. 前記元画像を形成する前記少なくとも2種類の色は、
    RGB色空間におけるR成分、G成分およびB成分の大きさが略同じである第1の色と、
    前記G成分および前記B成分の大きさが略同じ且つ前記R成分の大きさが任意、又は、前記R成分および前記B成分の大きさが略同じ且つ前記G成分の大きさが任意である第2の色と、
    を含み、
    前記第1の色と前記第2の色とは互いに異なる色である、
    請求項1から請求項8の何れか一項に記載の色覚特性の検査方法。
  11. 請求項1から請求項10の何れか一項に記載の色覚特性の検査方法において取得された前記参照光強度M及び前記光強度Xに基づいて、光学素子が調整する、透過する光のうち第1の波長範囲の光強度である係数Aを計算する工程と、
    請求項1から請求項10の何れか一項に記載の色覚特性の検査方法において取得された前記参照光強度N及び前記光強度Yに基づいて、該光学素子が調整する、透過する光のうち前記第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲の光強度である係数Bを計算する工程と、
    を含む光学素子の係数A、Bの計算方法。
  12. 前記光学素子は、透過する光のうち前記第1の波長範囲の光強度をX/Mに調整し、
    前記光学素子は、透過する光のうち前記第2の波長範囲の光強度をY/Nに調整する、
    請求項11に記載の光学素子の係数A、Bの計算方法。
  13. 少なくとも2種類の色によって形成される元画像に対して第1の波長範囲の光を照射したときに、該元画像から透過または反射によって得られる光の強度分布に応じた第1のモノクロ画像、および、該元画像に対して前記第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲の光を照射したときに、該元画像から透過または反射によって得られる光の強度分布に応じた第2のモノクロ画像を取得する工程と、
    前記第1のモノクロ画像および前記第2のモノクロ画像に光を照射する工程と、
    光を照射された前記第1のモノクロ画像から透過または反射によって得られる第1の投影光と、光を照射された前記第2のモノクロ画像から透過または反射によって得られる第2の投影光とが、互いに異なる光スペクトルを持つよう、前記第1の投影光と前記第2の投影光の少なくとも一方の光スペクトルを調整する工程と、
    前記光スペクトルを調整する工程により、互いに異なる光スペクトルを有するに至った前記第1の投影光および前記第2の投影光を重ね合せて表示、または、交互に表示することによって、合成投影画像を表示する工程と、
    前記第1の投影光の参照光強度Mおよび前記第2の投影光の参照光強度Nを取得する工程と、
    前記第1の投影光の光強度および前記第2の投影光の光強度を調整し、対象被験者が前記合成投影画像を見たときに所定の条件を満たす前記第1の投影光の光強度Xおよび前記第2の投影光の光強度Yを取得する工程と、
    をコンピュータに実行させるための色覚特性の検査プログラム。
  14. 前記所定の条件は、前記合成投影画像内の前記少なくとも2種類の色の一方に対応する領域と他方に対応する領域の差異を認識可能な条件である、
    請求項13に記載の色覚特性の検査プログラム。
  15. 前記所定の条件は、前記合成投影画像内の前記少なくとも2種類の色の一方に対応する領域と他方に対応する領域の差異について最も高い視認性を与える条件である、
    請求項14に記載の色覚特性の検査プログラム。
  16. 前記第1の投影光の参照光強度Mおよび前記第2の投影光の参照光強度Nは、参照被験者が前記合成投影画像を見たときに前記所定の条件を満たす光強度である、
    請求項13から請求項15の何れか一項に記載の色覚特性の検査プログラム。
  17. 前記第1の投影光の参照光強度Mおよび前記第2の投影光の参照光強度Nはそれぞれ、前記合成投影画像を表示する工程において表示される前記第1の投影光および前記第2の投影光の光強度の初期設定値である、
    請求項13から請求項15の何れか一項に記載の色覚特性の検査プログラム。
  18. 前記第1の波長範囲は赤色の波長範囲であり、前記第2の波長範囲は緑色の波長範囲である、
    請求項13から請求項17の何れか一項に記載の色覚特性の検査プログラム。
  19. 前記光スペクトルを調整する工程において、
    前記第1の投影光の光スペクトルが赤色の波長帯域のみを持つように調整されると共に、前記第2の投影光の光スペクトルが可視光帯域全体に亘って光強度を持つように調整される、或いは、
    前記第1の投影光の光スペクトルが可視光帯域全体に亘って光強度を持つように調整されると共に、前記第2の投影光の光スペクトルが緑色の波長帯域のみを持つように調整される、
    請求項18に記載の色覚特性の検査プログラム。
  20. 前記光スペクトルを調整する工程において、
    前記第1の投影光及び前記第2の投影光の青色の波長帯域の光強度が調整される、
    請求項13から請求項19の何れか一項に記載の色覚特性の検査プログラム。
  21. 前記元画像を形成する前記少なくとも2種類の色は、
    RGB色空間におけるR成分とG成分が略同じ且つB成分の大きさが任意である色と、
    前記R成分と前記G成分とが異なり且つ前記B成分の大きさが任意である色と、
    を含む、
    請求項13から請求項20の何れか一項に記載の色覚特性の検査プログラム。
  22. 前記元画像を形成する前記少なくとも2種類の色は、
    RGB色空間におけるR成分、G成分およびB成分の大きさが略同じである第1の色と、
    前記G成分および前記B成分の大きさが略同じ且つ前記R成分の大きさが任意、又は、前記R成分および前記B成分の大きさが略同じ且つ前記G成分の大きさが任意である第2の色と、
    を含み、
    前記第1の色と前記第2の色とは互いに異なる色である、
    請求項13から請求項20の何れか一項に記載の色覚特性の検査プログラム。
  23. 画像信号に基づく画像を表示する工程と、
    前記参照光強度M及び前記光強度Xに基づいて、前記画像信号に基づく画像の前記第1の波長範囲の光強度を調整し、前記参照光強度N及び前記光強度Yに基づいて、前記画像信号に基づく画像の前記第2の波長範囲の光強度を調整する工程と、を更に含む、
    請求項13から請求項22の何れか一項に記載の色覚特性の検査プログラム。
  24. 前記画像信号に基づく画像の光強度を調整する工程において、
    前記画像信号に基づく画像の前記第1の波長範囲の光強度をX/Mに調整し、
    前記画像信号に基づく画像の前記第2の波長範囲の光強度をY/Nに調整する、
    請求項23に記載の色覚特性の検査プログラム。
  25. 少なくとも2種類の色によって形成される元画像に対して第1の波長範囲の光を照射したときに、前記元画像から透過または反射によって得られる光の強度分布に応じたモノクロ画像を第1の画像として設定し、前記元画像に対して前記第1の波長範囲とは異なる第2の波長範囲の光を照射したときに、前記元画像から透過または反射によって得られる光の強度分布に応じたモノクロ画像を第2の画像として設定する画像設定部と、
    前記第1の画像および前記第2の画像に光を照射する光入力部と、
    光を照射された前記第1の画像から透過または反射によって得られる第1の投影光と、光を照射された前記第2の画像から透過または反射によって得られる第2の投影光とが、互いに異なる光スペクトルを持つよう、前記第1の投影光と前記第2の投影光の少なくとも一方の光スペクトルを調整する光スペクトル調整部と、
    前記光スペクトル調整部により、互いに異なる光スペクトルを有するに至った前記第1の投影光および前記第2の投影光を重ね合せて表示、または、交互に表示することによって、合成投影画像を表示する画像投影部と、
    を備える色覚特性の検査装置。
  26. 前記第1の投影光の光強度と前記第2の投影光の光強度の少なくとも一方を変更する投影光強度調整部を更に備える、
    請求項25に記載の色覚特性の検査装置。
  27. 前記第1の波長範囲は赤色の波長範囲であり、前記第2の波長範囲は緑色の波長範囲である、
    請求項25又は請求項26に記載の色覚特性の検査装置。
  28. 前記光スペクトル調整部は、
    前記第1の投影光を赤色の波長帯域の成分のみを持つように調整すると共に、前記第2の投影光を可視光帯域全体に亘って光強度を持つように調整する、或いは、
    前記第1の投影光を可視光帯域全体に亘って光強度を持つように調整すると共に、前記第2の投影光を緑色の波長帯域の成分のみを持つように調整する、
    請求項27に記載の色覚特性の検査装置。
  29. 前記光スペクトル調整部は、
    前記第1の投影光及び前記第2の投影光の青色の波長帯域の光強度を調整する、
    請求項25から請求項28の何れか一項に記載の色覚特性の検査装置。
  30. 前記元画像を形成する前記少なくとも2種類の色は、
    RGB色空間におけるR成分とG成分が略同じ且つB成分の大きさが任意である色と、
    前記R成分と前記G成分とが異なり且つ前記B成分の大きさが任意である色と、
    を含む、
    請求項25から請求項29の何れか一項に記載の色覚特性の検査装置。
  31. 前記元画像を形成する前記少なくとも2種類の色は、
    RGB色空間におけるR成分、G成分およびB成分の大きさが略同じである第1の色と、
    前記G成分および前記B成分の大きさが略同じ且つ前記R成分の大きさが任意、又は、前記R成分および前記B成分の大きさが略同じ且つ前記G成分の大きさが任意である第2の色と、
    を含み、
    前記第1の色と前記第2の色とは互いに異なる色である、
    請求項25から請求項30の何れか一項に記載の色覚特性の検査装置。
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