JP4097628B2 - 色覚異常者への色存在の教示方法および教示プログラム - Google Patents

色覚異常者への色存在の教示方法および教示プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP4097628B2
JP4097628B2 JP2004163480A JP2004163480A JP4097628B2 JP 4097628 B2 JP4097628 B2 JP 4097628B2 JP 2004163480 A JP2004163480 A JP 2004163480A JP 2004163480 A JP2004163480 A JP 2004163480A JP 4097628 B2 JP4097628 B2 JP 4097628B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color
image
teaching
blind person
gray scale
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004163480A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005346273A (ja
Inventor
裕 大隅
光昭 勝矢
宏 福田
正吾 植松
篤司 村上
秀治 平井
功 石本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2004163480A priority Critical patent/JP4097628B2/ja
Priority to PCT/JP2004/008306 priority patent/WO2004111933A1/ja
Priority to US10/558,680 priority patent/US20070024877A1/en
Publication of JP2005346273A publication Critical patent/JP2005346273A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4097628B2 publication Critical patent/JP4097628B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • User Interface Of Digital Computer (AREA)
  • Eye Examination Apparatus (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Digital Computer Display Output (AREA)

Description

本発明は、色覚異常者への色覚バリアを低くする方法およびその方法をコンピュータにより実行できるプログラムに関するものである。
色覚は大きく分けて、二色型色覚と三色型色覚に分類される。二色型色覚はいわゆる色盲のことである。三色型色覚は、正常色覚と異常色覚に細分されるが、異常色覚はいわゆる色弱のことである。二色型色覚・三色型異常色覚は、第一種、第二種、第三種の異常色覚に細分される。
図1のu’v’色度図上を用いて説明すると、例えば、第一種色覚異常者にとってはRに近い混同色中心と呼ばれる定点Pを通る直線上の全ての色(例えば、P1,P2,P3)は同じ色、即ち混同色になる。
第二種色覚異常者にとってはGに近い混同色中心の定点D、第三種色覚異常者にとってはBに近い混同色中心の定点Tを通る直線上の全ての色は混同色となる。
色が少しでも見える場合には、見え難い色光の量を増強したり、逆に見え易い色光の量を減少することにより、色を見え易くすることができる。実際、色光の量を減少する原理を利用した色覚補正メガネが開発されている。
しかしながら、特に二色型色覚異常の場合、例えば、第一種、第二種色覚異常の場合は、赤、緑付近の波長の色は殆ど見ることができない。従って、このような色覚異常者が上記の色覚補正メガネをかけても、補正効果は得られない。
また、メガネを装着するとなると、人によってはわずらわしさを感じる。
それ故、本発明者は、上記課題を解決するために、第一種、第二種、第三種の色覚異常者に、見えない又は見え難い色を混同中心色とし、実際に見ている色がその混同中心色からどのくらい色差があるかをグレースケール画像または同系色のグラデーション画像として視覚的に教示することにより、色を見分け易くできることを見出したので、以下の発明を提案する。
請求項1の発明は、色覚異常者の混同し易い色又は混同色中心を混同中心色として設定し、混同度合いを、元画像の各画素の色と混同中心色との色差として、その色差に対応した色覚異常者の判別可能なグレースケール階調値に変換するグレースケール作成手順と、作成されたグレースケールに基づいてグレースケール画像または同系色のグラデーション画像を作成して表示する表示手順とを含むことを特徴とする色覚異常者への色存在の教示方法である。
請求項2の発明は、請求項1に記載した色覚異常者への色存在の教示方法において、グレースケール作成手順では、RGB値を利用し、混同中心色としてR値,G値,B値のいずれかを設定し、その画素の、設定された混同中心色のRGB値を色差に対応したグレースケール階調値とすることを特徴とする教示方法である。
請求項3の発明は、請求項1に記載した色覚異常者への色存在の教示方法において、グレースケール作成手順では、色度図平面を利用し、混同中心色として混同色中心の定点P,D,Tのいずれかを設定し、設定された混同中心色から元画像の画素の色までの距離を色差とすることを特徴とする教示方法である。
請求項4の発明は、請求項3に記載した色覚異常者への色存在の教示方法において、グレースケール作成手順では、使用する機器に応じた色度図のRGBの最大表示領域を基準とした階調値のグレースケールを作成することを特徴とする教示方法である。
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれかに記載した色覚異常者への色存在の教示方法において、表示手順では、元画像とグレースケール画像またはグラデーション画像とを画素単位で所定のパターンに合成して合成画像として表示することを特徴とする教示方法である。
請求項6の発明は、請求項5に記載した色覚異常者への色存在の教示方法において、色覚正常者にとっての違和感を減少するために、最適化処理が施された合成画像として表示することを特徴とする教示方法である。
請求項7の発明は、請求項6に記載した色覚異常者への色存在の教示方法において、作成されたグレースケールを擬似階調表示技法で2値化し、いずれか一方の値の画素をその画素と同じ位置の元画像の画素と置き換えることにより、最適化処理が施された合成画像として表示することを特徴とする教示方法である。
請求項8の発明は、請求項1から7のいずれかに記載した色覚異常者への色存在の教示方法において、表示手順では、静止画として表示することを特徴とする教示方法である。
請求項9の発明は、請求項1から4のいずれかに記載した色覚異常者への色存在の教示方法において、表示手順では、ディスプレイを利用して、元画像の表示中にグレースケール画像または同系色のグラデーション画像をフラッシュ表示することを特徴とする教示方法である。
請求項10の発明は、コンピュータに、請求項1から請求項9のいずれかに記載のグレースケール作成手順と表示手順とを実行させるための色覚異常者への色存在の教示プログラムである。
請求項11の発明は、請求項10に記載した色覚異常者への色存在の教示プログラムにおいて、コンピュータはカメラ付き携帯端末であり、さらにカメラを用いた撮影により元画像を取得する元画像取得手順を実行させることを特徴とする教示プログラムである。
本発明の色存在の教示方法を実施すれば、色覚異常者でも混同色を見分けることができる。
元画像取得手順と、グレースケール作成手順と、表示手順とに分けて説明する。
元画像取得手順では、元画像はいわゆるプリント画像でもよいが、グレースケール作成手順と、表示手順とをコンピュータやプリンターを用いて実行する場合には、電子データとして取得することになる。
電子データとして取得する場合には、デジタルカメラで撮影したり、スキャナーでプリント画像を読取ったり、いわゆるお絵かきソフト等を用いてカラー画像を作成したりすることが考えられる。
以下、グレースケール作成手順について説明する。
A.RGB値を利用する場合(図2)
(1)混同中心色を設定する。
第一種色覚異常者用に混同中心色としてRを設定し、第二種色覚異常者用は混同中心色としてGを設定する。この実施の形態では、上記2つが混同中心色に設定されている。
なお、理論的には、混同中心色としてRGBの3色中から任意の1〜2色を設定できる。
(2)規定値を設定する。
元画像のR値、B値、G値の一つでも下限から上限の規定値範囲以内か否かを判定し、否の場合には、対象外(黒色)とする。
上限規定値で選別することにより、白や黒に近い、色覚正常者でも見分けにくい色は対象外としている。規定値は実験により効果的な数値を設定する。
(3)赤系画素の抽出用の閾値を設定する。
測定画素nのR値(Rn)がG値(Gn)に対して指定した閾値(x1)を超え、且つB値(Bn)に対して指定した閾値(y1)を超える条件を具備するものを赤系画素として抽出する。
(4)緑系画素の抽出用の閾値を設定する。
測定画素nのG値(Gn)がR値(Rn)に対して指定した閾値(x2)を超え、且つB値(Bn)に対して指定した閾値(y2)を超える条件を具備するものを緑系画素として抽出する。
上記(3)、(4)で閾値を設定することにより、色覚特性に応じて見分け難い色のみを対象とできる。
上記(1)〜(4)は前処理に該当する。
例えば、コンピュータに実行させるプログラムを利用する場合には、色度図平面や混同中心色や規定値は規定データ項目として予め記憶させ、閾値はユーザーによる設定データ項目とすることができる。
(5)元画像から測定画素のRGB値を取得する。
即ち、元画像から測定画素のRGB値を取得する。
デジタルカメラ等を用いて元画像を取得した場合には、元画像のRGB値データには画像処理部により機器に応じてγ補正が施されている。従って、取得した元画像のRGB値からγ補正をはずしておく前処理をしておく必要がある。
以下、画素毎に測定し処理を行う。
(6)測定画素が規定値範囲内か否かを判定する。
noの場合は対象外とする。
(7)赤系画素を抽出する。
(8)緑系画素を抽出する。
(9)測定画素についてグレースケールの階調値Δnを求める。
赤系画素については、Rnを階調値とする。
緑系画素については、Gnを階調値とする。
(10)元画像を構成する全ての画素について、上記(5)から(9)に従って処理する。上記の処理により赤系画素と緑系画素のグレースケールが作成され、全ての画素は上記グレースケールを構成する画素かまたは対象外の画素かに分類される。
B.色度図平面を利用する場合(図3)
(1)色度図平面を設定する。
色度図には、xy色度図やu’v’色度図やa*b*色度図があるが、好ましくはu’v’色度図を使用する。このu’v’色度図が人間の色感覚に近いからである。
そして、u’v’色度図平面上にRGBの最大表示領域を描く。
なお、使用するデバイスにより最大表示領域は変わる。例えば、同じ輝度の場合、写真等のプリントより、ディスプレイの表示画像の方が最大表示領域は狭く、更に、ディスプレイでも、ブラウン管や液晶のものは最大表示領域が狭い。図4のu’v’色度図は、コンピュータのディスプレイのRGBの最大表示領域を示す。
(2)混同色中心と呼ばれる定点P,D,Tから色覚異常の種類に応じて混同中心色を設定する。
第一種色覚異常者用は混同中心色が定点Pとなり、第二種色覚異常者用は混同中心色が定点Dとなり、第三種色覚異常者用は混同中心色が定点Tとなる。
(3)混同中心色に対する最大色差を求める。
混同中心色から上記(1)で描いた最大表示領域への最短距離(Lmin)と最長距離(Lmax)を求め、これを最大色差Δmax=(Lmax−Lmin)と定義する。
第一種色覚異常者用には、PGB空間で距離を求める。
min:P−R間の距離
max:P−B間の距離
第二種色覚異常者用には、RDB空間で距離を求める。
min:D−G間の距離
max:D−R間の距離
第三種色覚異常者用には、RGT空間で距離を求める。
min:T−B間の距離
max:T−G間の距離
上記(1)〜(3)は前処理に該当する。
例えば、コンピュータに実行させるプログラムを利用する場合には、色度図平面や混同中心色やそれらに基づいて算出される最大色差は規定データ項目として予め記憶させ、色覚異常の種類はユーザーによる設定データ項目とすることができる。
(4)元画像から画素単位でRGB値を取得する。
RGB値を利用する場合と同様にして取得する。
(5)混同中心色に対する測定画素の色の色差を求める。
公知の変換行列に代入してXYZ値に変換する。なお、xy色度図を使用する場合には、XYZ値を使用することは言うまでもない。
Figure 0004097628
(なお、変換行列は使用する機器によって異なるため、機器に対応させる。)
次に、公知の変換式に代入してu’v’値に変換する。なお、xy色度図を使用する場合には、XYZ値を使用する。
Figure 0004097628
そして、第一種色覚異常者用は、定点Pから測定画素までの距離rを混同中心色に対するその測定画素の色の色差と定義し、距離を求める。図4に示すように、測定画素nの距離はrnである。
なお、第三種色覚異常者用は測定画素と定点Tとの距離を、第二種色覚異常者用は測定画素と定点Dとの距離を、それぞれ色差と定義する。
(6)測定画素について最大表示領域を基準としたグレースケール階調値Δnを求める。
最大表示領域を基準とした階調値を求める場合、測定画素nの距離をrnとすると、以下の通りになる。
(a)混同中心色から距離が近い色を白く表示する場合
Δn=(Lmax−rn)/Δmax×255
(b)混同中心色から距離が遠い色を白く表示する場合
Δn=((rn−Lmin)/Δmax×255
なお、上記式では、コンピュータのディスプレイ表示用に汎用されているフルカラーの階調(256)を採用している。
(7)元画像を構成する全ての画素について、上記(4)から(6)に従って処理する。上記の処理によりグレースケールが作成される。
次に、表示手順を説明する。
A.コンピュータ等のディスプレイやプリンターを利用する場合
(1)グレースケールに基づいてグレースケール画像または同系色のグラデーション画像の静止画を作成して表示する。
グレースケール階調値(X)に対して、グレースケール画像を作成する場合のRGB階調値は(X,X,X)である。
同系色のグラデーション画像はグレースケールの階調値(X)を基に、見分けられる色に再配色したものである。黄、青、紫、青緑などの色からユーザーが区別し易い色を設定することができる。例えば、第二種色覚異常者であれば、青は見分けられることから、青を設定するばよい。
同系色のグラデーション画像を作成するには、グレースケール階調値を基礎数(X)として以下のように変換する。
黄に変換する場合 (R,G,B)=(X,X,0)
青に変換する場合 (R,G,B)=(0,0,X)
紫に変換する場合 (R,G,B)=(X,0,X)
青緑に変換する場合 (R,G,B)=(0,X,X)
RGB値を利用してグレースケールを作成した場合には、2つのグレースケールを作成することができる。
従って、例えば、図5(1)に示す元画像(カラー画像)から、上記したRGB値を用いるグレースケール作成手順に従って抽出した赤系画素と緑系画素のそれぞれのグレースケールを作成し、赤系画素をグレースケール(無彩色)にし、緑系画素を青系に再配色し、対象外の色の画素を黒色にする、即ち色相を変換すると、図5(2)のようになる。
(2)元画像とグレースケール画像とから合成画像を作成し、この合成画像の静止画を表示する。
このとき、色覚正常者にとっての違和感を減少するために、最適化処理が施された合成画像として表示することが、場合により望ましい。例えば、危険を知らせる警告表示等は、色覚正常者と色覚異常者の両者にとって違和感の無い1つの画像を提供できることが望ましい。
最適化処理は、グレースケール作成手順と合成画像の作成手順のいずれにおいても施すことができる。
例えば、色度図平面を利用してグレースケールを作成する場合には、選択した画素の色と色度図平面上の設定された混同中心色としての混同色中心からの距離をdとする。dを0〜255のグレースケールに変換するときに、使用するdの変換関数f(d)は、線形でも一般に単調な非線形でもよい。さらに、dの変換関数は、対象の色の明るさYに応じて変化しても、即ち変換関数f(d,Y)でもよい。なお、注意点として、変換関数の最小値と最大値は0と255である必要はなく、0≦min[f(d) or f(d,Y)]<max[f(d) or f(d,Y)]≦255であればよい。
その際、変換関数として実験により効果的なものを設定することにより最適化できる。
また、合成画像は、元画像とグレースケール画像またはグラデーション画像とを画素単位で所定のパターンに合成したものであるが、パターンとして実験により効果的なものを設定することにより最適化できる。このように最適化することで、色覚異常者が判別可能な画像を元画像に近づけ、色覚異常者にとっての違和感を減少できる。
具体的には以下のものが考えられる。
第1例は、作成したグレースケールを擬似階調表示技法で二値化し、一方の値とした画素をその画素と同じ位置の元画像の画素と置き換えていく。この方法で作成された合成画像は、重合せ合成画像と定義する。
グレースケールを擬似階調表示技法で二値化する際には、誤差拡散法やディザ法など種々の擬似階調表示技法を利用することができる。
図6は、(D)グレースケール画像に対して誤差拡散法で二値化処理を施して、全画素が黒色または白色のいずれかで構成された二色の画像を作成し、白色とした画素をその画素と同じ位置の元画像の画素と置き換えた例を示す。
以下に、誤算拡散法を利用した二値化処理の手順を説明する(図7)。
(1)作成したグレースケールから構成する画素を1つ選択する。
(2)選択画素の階調値を二値化処理する。
例えば、階調値が0〜127の場合は0に、128〜255の場合は255に変換する。
(3)変換時に発生した誤差を、既存の分配方法により周囲の画素に分配する。
(4)全画素の処理が終了したか否かを判断し、終了した場合には二値化処理を終了する。
第2例は、元画像(カラー画像)を構成する画素を市松模様パターンに従ってその画素と同じ位置のグレースケール画像の画素とに置き換えていく。この方法で作成された合成画像は、市松模様合成画像と定義する。
図8は、元画像を構成する画素を市松模様パターンに従ってその位置と同じ位置の(D)グレースケール画像の画素と置き換えた例を示す。
図9は、元画像を構成する画素を市松模様パターンに従ってその位置と同じ位置の(D)グレースケール画像または(P)グレースケール画像の画素と置き換えた例を示す。ここで、(D)グレースケール画像とは、第二種色覚異常者向きに定点Dを混同中心色として色度図平面を利用して作成したものを、(P)グレースケール画像とは、第一種色覚異常者向けに定点Pを混同中心色として色度図平面を利用して作成したものを、それぞれ意味する。
図9のように置き換えることで、第一種・第二種色覚異常者が共に認識可能な合成画像を作成できる。
図10(1)は元画像(カラー画像)としての石原式色盲検査図であり、図10(2)は第二種色覚異常者の見え方を示す例である。
図11は、比較用に図10(1)を元画像として作成した各種グレースケール画像を示す。
図11(1)はxy色度図平面を利用して作成した(D)グレースケール画像を、図11(2)は図11(1)にさらに誤差拡散法で二値化処理を施したグレー誤差拡散画像を、それぞれ示す。
図11(3)はu’v’色度図平面を利用して作成した(D)グレースケール画像を、図11(4)は図11(3)にさらに誤差拡散法で二値化処理を施したグレー誤差拡散画像を、それぞれ示す。
ここで、(D)グレースケール画像とは、第二種色覚異常者向けに定点Dを混同中心色として色度図平面を利用して作成したものを意味する。
図11(5)はRGB値のR値を利用して作成した(R)グレースケール画像を示す。
図12は、比較用に図10(1)の元画像に対して上記手順に従って作成した合成画像である。図12(1)は図11(2)の重合せ合成画像を、図12(2)は図11(1)の市松模様合成画像を、図12(3)は図11(4)の重合せ合成画像を、図12(4)は図11(3)の市松模様合成画像を、それぞれ示す。
図13は、比較用に図10(1)の元画像に対して図9の手順に従って作成した合成画像である。図13(1)はパターン1の合成画像を、図13(2)はパターン2の合成画像を、図13(3)はパターン3の合成画像を、それぞれ示す。
B.コンピュータ等のディスプレイを利用する場合
元画像の静止画とグラデーション画像の静止画を交互に切替表示する。
好ましくは、グラデーション画像としてグレースケール画像を交互に切替表示する。
高速で切替表示(即ち、フラッシュ表示)させると、残存効果により、識別不能色の場所を認識し易く、換言すれば感覚的によく見えることが試験により分かっている。例えば、図10(1)の元画像の静止画と図11(1)、(3)または(5)のグレースケール画像の静止画を高速で切替表示すると、白い部分が残像として残るので、第二種色覚異常者でも、赤い部分(即ち、数字の「2」が浮き上がって見えることになる。
上記の作成方法と表示方法は、コンピュータ、例えば携帯電話やPDAやウエアブルPC等を用いて実施できる。
以下、一例として、カメラ付き携帯電話1を用いた実施方法を説明する。
図14に示すカメラ付き携帯電話1は、プログラムを読み出してデータ処理や制御を行う処理装置3と、プログラムやデータを記憶するメモリ(RAM,ROM)5と、タイマー7と、カウンタ8と、カメラ9と、操作部11と、ディスプレイ13と、電波を送受信するアンテナと、アンテナに接続され、無線通信を制御する送受信部と、スピーカと、マイクロホンと、スピーカおよびマイクロホンと接続された音声処理部と、画像処理部と、画像ファイル等を記憶する記憶部とでハードウエアが構成されている。なお、図14では色覚異常者への色存在の教示プログラム(以下、「教示プログラム」と略記。)を実行するのに必要な最低限のハードウエア構成のみが示されていることは理解されたい。
この教示プログラムは、カメラ付き携帯電話1に元画像取得手順と、グレースケール作成手順と、表示手順とを実行させるためのものであり、図示しない記憶部に記憶されている。教示プログラムは、プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体(例えば、CD−ROM)から取得しても、通信網を利用して取得してもよい。
上記の構成のハードウエアを用いて教示プログラムを実行すると、色覚異常者への色存在の教示装置が実現される。
この教示プログラムの一例として、(D)グレースケール画像を作成し、図10(1)の元画像の静止画と図11(1)、(3)または(5)のグレースケール画像の静止画をフラッシュ表示する内容のものを説明する。
この場合には、グレースケール作成用に、メモリ5には、色度図平面を利用する場合には、使用する色度図平面、携帯電話の種類に応じたRGBの最大表示領域、混同中心色(P、DまたはT)、変換式等のデータが記憶されている。また、RGB値(フルカラー)を利用する方法を利用する場合には、混同中心色(RGB中の1または2色)、規定値、規定値の判定式、閾値の判定式等のデータが固定的に設定されている。閾値等はユーザーの設定項目にすることも可能である。
また、フラッシュ表示用に、処理装置3がタイマー7からの情報に基づいて元画像とグレースケール画像を高速で切替表示するため、各画像の表示時間とグレースケール画像の表示回数、即ちフラッシュ表示回数のデータが記憶されているが、フラッシュ表示回数もユーザー設定項目にすることが可能である。
教示プログラムを起動させると処理装置3が図15に示す手順に従って処理を進める。
なお、ユーザー設定項目はディスプレイ13上にボタン表示されて、ユーザーが任意に設定可能に構成されている。
元画像取得手順では、カメラ9のシャッターが押されると、カメラ9で撮影された画像を元画像としてメモリ5上に取り込む(ステップS1)。
グレースケール作成手順では、処理装置3が、メモリ5上に取り込まれた元画像から上記したいずれかの作成方法に従ってグレースケールを作成する(ステップS2)。
表示手順では、処理装置3がグレースケールからグレースケール画像の静止画を作成し、メモリ5上に記憶する(ステップS3)。
そして、フラッシュ表示を開始する。先ず元画像としての撮影画像の静止画を表示する(ステップS4)と共に、タイマー7をセットする(ステップS5)。指定時間(1/30秒以下を想定)経過後グレースケール画像に切替表示する(ステップS6)と共に、タイマー7をリセットする(ステップS7)。そして、指定時間経過後元画像の静止画を再び切替表示する(ステップS8)。そして、グレースケール画像の表示が終了する毎にカウンタ8により1つずつカウントアップしていく(ステップS9)。
カウント数が予め設定された切替回表示回数より小さいときは、ステップS5に戻りフラッシュ表示を続け、以上のときは元画像の静止画を表示したまま処理を終了する(ステップS10)。
以上、本発明の実施の形態について詳述してきたが、具体的構成は、この実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲における設計の変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、元画像取得手順とグレースケール作成手順と表示手順は、必ずしも同一の機器より実行しなければならないわけではない。
また、カメラにより取得した画像からカーソル操作等により一部のみを選択して元画像とできる構成にすることも考えられる。
本発明の色覚異常者への色存在の教示方法は、例えば携帯電話等の機器を利用して実行できるので、色覚異常者が周囲の人間に気づかれずに色を見分けることができる。現代社会では色の組合せにより種々の情報を示すことが多いが、携帯電話等のような機器を使用して実行すれば、色覚異常者が周囲への気兼ねなくしかも気軽に利用できる有用な色覚補助ツールになるものと期待される。
u’v’色度図平面である。 RGB値を利用するグレースケール作成手順のフローチャートである。 色度図平面を利用するグレースケール作成手順のフローチャートである。 u’v’色度図平面を利用するグレースケール作成手順の説明図である。 元画像とその色相変換画像を示す。 重合せ合成画像の作成方法の説明図である。 誤差拡散法を利用した二値化処理のフローチャートである。 第1の市松模様合成画像の作成方法の説明図である。 第2の市松模様合成画像の作成方法の説明図である。 図10(1)は元画像としての石原式色盲検査図であり、図10(2)は第二種色覚異常者の見え方を示す例である。 図10(1)を元画像として作成した各種グレースケール画像を示す。 図6と図8の方法により図10(1)を元画像として作成した各種合成画像を示す。 図9の方法により図10(1)を元画像として作成した各種合成画像を示す。 カメラ付き携帯電話のハードウエア構成図である。 教示プログラムの実行フローチャートである。
符号の説明
1 カメラ付き携帯電話
3 処理装置 5 メモリ
7 タイマー 8 カウンタ
9 カメラ 13 ディスプレイ

Claims (11)

  1. 色覚異常者の混同し易い色又は混同色中心を混同中心色として設定し、混同度合いを、元画像の各画素の色と混同中心色との色差として、その色差に対応した色覚異常者の判別可能なグレースケール階調値に変換するグレースケール作成手順と、
    作成されたグレースケールに基づいてグレースケール画像または同系色のグラデーション画像を作成して表示する表示手順とを含むこと
    を特徴とする色覚異常者への色存在の教示方法。
  2. 請求項1に記載した色覚異常者への色存在の教示方法において、グレースケール作成手順では、RGB値を利用し、混同中心色としてR値,G値,B値のいずれかを設定し、その画素の、設定された混同中心色のRGB値を色差に対応したグレースケール階調値とすることを特徴とする教示方法。
  3. 請求項1に記載した色覚異常者への色存在の教示方法において、グレースケール作成手順では、色度図平面を利用し、混同中心色として混同色中心の定点P,D,Tのいずれかを設定し、設定された混同中心色から元画像の画素の色までの距離を色差とすることを特徴とする教示方法。
  4. 請求項3に記載した色覚異常者への色存在の教示方法において、グレースケール作成手順では、使用する機器に応じた色度図のRGBの最大表示領域を基準とした階調値のグレースケールを作成することを特徴とする教示方法。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載した色覚異常者への色存在の教示方法において、表示手順では、元画像とグレースケール画像またはグラデーション画像とを画素単位で所定のパターンに合成して合成画像として表示することを特徴とする教示方法。
  6. 請求項5に記載した色覚異常者への色存在の教示方法において、色覚正常者にとっての違和感を減少するために、最適化処理が施された合成画像として表示することを特徴とする教示方法。
  7. 請求項6に記載した色覚異常者への色存在の教示方法において、作成されたグレースケールを擬似階調表示技法で2値化し、いずれか一方の値の画素をその画素と同じ位置の元画像の画素と置き換えることにより、最適化処理が施された合成画像として表示することを特徴とする教示方法。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載した色覚異常者への色存在の教示方法において、表示手順では、静止画として表示することを特徴とする教示方法。
  9. 請求項1から4のいずれかに記載した色覚異常者への色存在の教示方法において、表示手順では、ディスプレイを利用して、元画像の表示中にグレースケール画像または同系色のグラデーション画像をフラッシュ表示することを特徴とする教示方法。
  10. コンピュータに、請求項1から請求項9のいずれかに記載のグレースケール作成手順と表示手順とを実行させるための色覚異常者への色存在の教示プログラム。
  11. 請求項10に記載した色覚異常者への色存在の教示プログラムにおいて、コンピュータはカメラ付き携帯端末であり、さらにカメラを用いた撮影により元画像を取得する元画像取得手順を実行させることを特徴とする教示プログラム。
JP2004163480A 2003-06-12 2004-06-01 色覚異常者への色存在の教示方法および教示プログラム Expired - Fee Related JP4097628B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004163480A JP4097628B2 (ja) 2004-06-01 2004-06-01 色覚異常者への色存在の教示方法および教示プログラム
PCT/JP2004/008306 WO2004111933A1 (ja) 2003-06-12 2004-06-08 色覚異常者への色存在の教示方法および教示プログラム、並びに色名情報取得システム
US10/558,680 US20070024877A1 (en) 2003-06-12 2004-06-08 Method and program for teaching color existence for color-sense abnormal person, and color name information acquisition system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004163480A JP4097628B2 (ja) 2004-06-01 2004-06-01 色覚異常者への色存在の教示方法および教示プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005346273A JP2005346273A (ja) 2005-12-15
JP4097628B2 true JP4097628B2 (ja) 2008-06-11

Family

ID=35498606

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004163480A Expired - Fee Related JP4097628B2 (ja) 2003-06-12 2004-06-01 色覚異常者への色存在の教示方法および教示プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4097628B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2175414A4 (en) * 2007-08-07 2011-05-18 Konica Minolta Holdings Inc INFORMATION CONVERSION METHOD, INFORMATION CONVERSION DEVICE, AND INFORMATION CONVERSION PROGRAM
WO2009133946A1 (ja) * 2008-05-02 2009-11-05 コニカミノルタホールディングス株式会社 画像処理方法、画像処理装置、および、画像処理プログラム
WO2016163338A1 (ja) * 2015-04-06 2016-10-13 イリスコミュニケーション株式会社 光学素子の作製方法及び光学素子、並びに、色覚特性の検査プログラム、検査装置及び色覚検査画像セット
JP7076791B2 (ja) * 2018-08-29 2022-05-30 国立大学法人 鹿児島大学 カラーマッピング装置、カラーマッピング方法及びプログラム
CN112785545B (zh) * 2019-11-06 2022-09-16 杭州海康威视数字技术股份有限公司 一种异常灯珠定位方法、装置及存储介质
WO2022082247A1 (de) * 2020-10-21 2022-04-28 Bischel Roland Computerimplementiertes verfahren zur optometrischen farbaustestung
CN115345788B (zh) * 2022-07-22 2024-02-20 内蒙古工业大学 提高色觉异常者视觉下图像颜色对比度的方法与装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005346273A (ja) 2005-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1909484B1 (en) Image processing device, image processing program, and image processing method
US9160935B2 (en) Sensor arrangement for transforming color space representation in a digital color image
CN100544450C (zh) 图像处理方法
KR100636658B1 (ko) 디스플레이 해상도를 향상시키는 시스템
EP1453006A1 (en) Converted digital colour image with improved colour distinction for colour-blinds
EP1748656A1 (en) Image processing apparatus, image processing method, and computer program
JP4317134B2 (ja) 画像を補間しかつ鮮鋭化するための方法
EP1679907A1 (en) Hexagonal color pixel structure with white pixels
US20040141072A1 (en) Weighted gradient based and color corrected interpolation
WO2007044953A2 (en) System and method for a high performance color filter mosaic array
WO2007007788A1 (ja) 色補正方法および色補正装置
EP3139610B1 (en) Information embedding device, information embedding method, and program
JP2008521117A (ja) 画像処理装置及び方法
US20070292022A1 (en) Weighted gradient based and color corrected interpolation
JP4097628B2 (ja) 色覚異常者への色存在の教示方法および教示プログラム
CN112801858A (zh) 颜色转换方法、装置、设备及存储介质
EP1933549B1 (en) Image correction device and image correction method
EP2136545A2 (en) Image data processing apparatus, its storage medium and its method
EP1729497B1 (en) Method and apparatus for detecting image area, and computer product
KR20100061389A (ko) 색 영역 확대 방법 및 표시 장치
JP5569817B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JP6517288B2 (ja) デジタル画像の疑似カラー化のための方法および装置
JP4448027B2 (ja) 画像処理装置及び方法、画像出力装置、並びにこれらを用いたデジタルカメラ装置及び携帯情報端末
EP1704556B1 (en) Method and system to combine a digital graphics object and a digital picture
JP6796277B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080311

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4097628

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110321

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110321

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140321

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140321

Year of fee payment: 6

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140321

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees