JP6850713B2 - 超音波診断装置及びその動作方法 - Google Patents

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Description

本発明は超音波診断装置及びその動作方法に関し、特に、対象組織の断面を表示する技術に関する。
超音波診断装置は、生体に対する超音波の送受波により得られた受信データに基づいて超音波画像を形成する装置である。近時、生体内の三次元空間からボリュームデータを取得する超音波診断装置(三次元超音波診断装置)が活用されている。かかる超音波診断装置においては、ボリュームデータのレンダリング処理により、対象組織を立体的に表現した画像(三次元超音波画像)が形成され、あるいは、ボリュームデータから切り出された面データに基づいて対象組織の断面を表す断層画像が形成される(例えば、特許文献1を参照)。三次元空間内の任意の断面を表す断層画像は、任意断面画像又はMPR(Multi Planar Reformatted)画像とも言われる。
胎児の心臓の超音波検査においては、例えば、心臓の長軸上における複数の位置において、長軸に交差する断面(観察断面)が設定され、各断面が断層画像として表示される。具体的には、最初に、ズーム画像上において心臓の四腔断面等の所定断面が現れるようにプローブの位置及び姿勢が調整され、その後、プローブの位置及び姿勢を維持した状態において、観察断面を頭部側へ平行移動させる操作が行われる。その場合、例えば、三次元空間内において、x軸、y軸及びz軸に沿って観察断面を移動させる操作や、x軸、y軸及びz軸の各軸回りにおいて観察断面を回転させる操作が行われる。観察断面の設定に際しては、かなり煩雑な操作が求められる。
特開2009−18115号公報
対象組織における断面を観察する場合において、3Dプローブの位置及び姿勢を厳密に調整することは大変である。その後において、ボリュームデータ空間座標系の下で、つまり自由度の高い操作環境において、観察断面の位置及び姿勢を厳密に調整することも大変である。特に、胎児の心臓は、比較的に深い位置にあり、しかも小さい。胎児の心臓の超音波検査に際しては、検査者に大きな負担が生じている。なお、これらの事項は、胎児の心臓以外の組織の超音波検査においても同様に指摘され得る。
本発明の目的は、超音波診断により対象組織の断面を観察する場合において、検査者の負担を軽減することにある。あるいは、断面の設定時において、操作上の戸惑いや混乱を解消又は軽減することにある。
実施形態に係る超音波診断装置は、断層画像上においてズーム領域を設定する操作を受け付ける手段と、前記ズーム領域の設定後において、前記ズーム領域に対応する実断面の位置の変更が制限されている状況下で、前記実断面の姿勢を変更する操作を受け付ける手段と、前記実断面の姿勢の設定後において、前記実断面の姿勢の変更が制限されている状況下で、前記実断面を移動方向に動かす操作を受け付ける手段と、前記実断面をズーム断層画像としてリアルタイム表示する表示手段と、を含む。
上記構成によれば、ズーム領域の位置が概ね適切に設定されていることを前提として、ズーム領域に対応する実断面の姿勢が設定され、続いて、実断面が移動方向に動かされる。実断面の姿勢の設定に際しては実断面の位置の変更が制限され、続いて、移動方向における実断面の位置の設定に際しては実断面の姿勢の変更が制限される。上記構成によれば、必要な複数の設定を同時に一度に行うことが求められず、必要な複数の設定を段階的に順番に行えばよいので、検査者の操作負担が軽減される。
上記の実断面は、三次元空間における観察領域又はデータ切り出し領域に相当する。実施形態においては、実断面がMPR画像として表示される。また、実施形態においては、ズーム領域の設定前に、プローブの位置及び姿勢が調整される。実断面の姿勢を事後的に調整できるから、プローブの位置及び姿勢の調整は厳密なものでなくてもよい。上記構成は、そのような粗調整とその後の微調整とを組み合わせたものであるとも言える。
実施形態に係る超音波診断装置は、前記実断面の姿勢を変更する操作を受け付ける工程において、前記実断面の位置の変更を制限する手段と、前記実断面を前記移動方向に動かす操作を受け付ける工程において、前記実断面の姿勢の変更を制限する手段と、を含む。実断面の位置及び姿勢の変更の制限には事実上の制限が含まれる。実断面の位置及び姿勢の変更を制限する手段は、実施形態において、制御部の機能として実現される。また、ズーム領域を設定する操作を受け付ける手段、実断面の姿勢を変更する操作を受け付ける手段、及び、実断面を動かす操作を受け付ける手段は、実施形態において、操作パネル又は入力装置の機能として実現される。
実施形態に係る超音波診断装置は、姿勢設定後の前記実断面の向きに基づいて前記移動方向を決定する方向決定手段を含む。この構成によれば、実断面の姿勢を設定すると、移動方向が自動的に決定される。移動方向を独立して設定できるようにしてもよいが、移動方向が自動決定されれば、操作負担が軽減される。実施形態において、前記方向決定手段は、姿勢設定後の前記実断面の向きを前記移動方向として決定する。対象組織における複数の平行断面を順番に観察する場合において、この構成は効果的に機能する。
実施形態において、前記実断面の姿勢を変更する操作は、前記実断面のピッチ角及びヨー角の内で一方又は両方を変更する操作である。ズーム領域設定時における初期の実断面に対して、深さ軸又は中心軸としてのヨー(Yaw)軸、法線に相当するロール(Roll)軸、並びに、ヨー軸及びロール軸に直交するピッチ(Pitch)軸を定義した場合、ピッチ角は、ピッチ軸回りの回転角度成分であり、ヨー角は、ヨー軸回りの回転角度成分である。それらの回転角度成分が同時に変更され得る。
プローブの位置及び姿勢がある程度調整されている(ビーム走査面又は観察断面がある程度調整されている)前提の下、ズーム領域が適切に設定されているならば、基本的に、ピッチ角及びヨー角の調整だけで対象組織の所望断面を比較的に容易に表示させることが可能である。そのような表示が困難であれば、リセット操作を行った上で、最初から又は途中から設定をやり直せばよい。なお、実断面の移動後において必要に応じてロール角を変更可能なように構成してもよいし、実断面のロール角を維持しつつ、断層画像をその表示上、回転させてもよい。
実施形態に係る超音波診断装置は、前記ピッチ角について変更可能な角度範囲を定める手段と、前記ヨー角について変更可能な角度範囲を定める手段と、前記実断面の移動範囲を定める手段と、を含む。この構成によれば、走査面の可動範囲を制限することにより、姿勢や位置の過度な変更に起因する混乱や誤認の発生を防止できる。
実施形態に係る超音波診断装置は、前記ズーム領域の設定後において、ピッチ角について変更可能な角度範囲、前記ヨー角について変更可能な角度範囲、及び、前記実断面の移動可能な範囲に基づいて、二次元走査条件を定める手段を含む。実断面が動ける最大範囲をカバーするように二次元走査条件を事前に設定しておくものである。そのような二次元走査条件の下でビーム走査を行えば、実断面の姿勢又は位置が変更されても、二次元走査条件を変更する必要がなくなる。二次元走査条件の変更に際しては、送受信関連の再設定のために一定の時間が必要であるところ、上記構成を採用すれば頻繁なレスポンス低下を回避できる。もっとも、実断面の姿勢又は位置の設定の都度、二次元走査条件が逐次的に設定されるようにしてもよい。二次元走査条件の概念には、深さ範囲を含む二次元走査範囲、ビーム間隔、ビーム本数等が含まれ得る。
実施形態に係る超音波診断装置は、前記ピッチ角及び前記ヨー角を同時に変更することが可能な入力デバイスを含む。この構成によれば、中間的な方向を含む所望方向へ実断面を一度に傾斜させることが可能となるので、操作性を向上できる。
実施形態に係る超音波診断装置は、ズーム領域リセット操作に従って、前記断層画像上における前記ズーム領域の位置及び形態を初期化する手段と、実断面リセット操作に従って、前記実断面の位置及び姿勢を初期化する手段と、を含む。複数の初期化手段を設けておけば、状況に相応しい初期化を選択できる。
実施形態において、画像化対象は胎児の心臓であり、前記ズーム領域は前記胎児の心臓の断面を囲むように設定され、前記移動方向は前記胎児の心臓における所定軸に沿った方向であり、前記所定軸上における複数の箇所に前記実断面が順次設定される。
実施形態に係る動作方法は、プローブの位置及び姿勢の調整を経て胎児の心臓の断面を含む断層画像が表示されている状態において、前記心臓の断面に対してズーム領域を指定する操作を受け付ける工程と、前記ズーム領域の設定後において、前記ズーム領域に対応する実断面の位置の変更が制限されている状況下で、前記実断面の姿勢を変更する操作を受け付ける工程と、前記実断面の姿勢の設定後において、前記実断面の姿勢の変更が制限されている状況下で、前記実断面を移動方向に動かす操作を受け付ける工程と、前記実断面をズーム断層画像としてリアルタイム表示する工程と、を含む。
上記方法は、ハードウエアの機能として又はソフトウエアの機能として実現され、後者の場合に、上記動作方法を実現するための制御プログラムが超音波診断装置にプリインストールされる。あるいは、その制御プログラムが可搬型記憶媒体又はネットワークを介して超音波診断装置へインストールされる。
本発明によれば、超音波診断により対象組織の断面を観察する場合において、検査者の負担を軽減できる。あるいは、断面設定時において、操作上の戸惑いや混乱を解消又は軽減できる。
実施形態に係る超音波診断装置の構成例を示すブロック図である。 実施形態に係る検査プロトコルの一例を示す説明図である。 超音波診断装置の動作例を示すフローチャートである。 各工程において許容される操作及び制限される操作を示す図である。 第5工程の第1変形例を示す図である。 第5工程の第2変形例を示す図である。 ピッチ角及びヨー角の変更を示す図である。 平行移動位置及びロール角の変更を示す図である。 実断面を囲む模擬図形を示す図である。 模擬図形によって定められるビーム走査範囲を示す図である。 実断面ごとに定められるビーム走査範囲を示す図である。 初期実断面に基づいて定められるビーム走査範囲を示す図である。 超音波診断装置の他の動作例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、実施形態に係る超音波診断装置の構成例が示されている。実施形態に係る超音波診断装置は、病院等の医療機関に設置されるものであり、生体に対して超音波を送受波し、それに得られた受信データに基づいて超音波画像を形成する装置である。実施形態において、診断対象は、胎児、特に胎児の心臓である。もちろん、他の組織が診断対象となってもよい。実施形態に係る超音波診断装置は、胎児の心臓における複数の検査断面を複数の断層画像として順次観察することを支援する検査プロトコル(制御シーケンス)を備えている。
図1において、妊婦の腹部表面10上にプローブ12が当接されている。診断対象となる組織は、子宮内の胎児6、特に心臓8である。心臓8は、深い位置にあり、また小さい。上記検査プロトコルは、そのような心臓8の超音波検査を支援するものである。プローブ12は、超音波を送受波するものであり、具体的には、いわゆる3Dプローブである。プローブ12は、第1走査方向及び第2走査方向に整列した複数の振動素子からなる二次元振動素子アレイを備えている。例えば、第1走査方向に対して電子リニア走査方式(電子コンベックス走査方式)が適用され、第2走査方向に対して電子リニア走査方式又は電子セクタ走査方式が適用される。超音波ビームを二次元走査することにより、生体内に三次元エコーデータ取込空間(三次元空間)が形成され、そこからボリュームデータが取得される。
動作モードとしてBモードが選択された場合、例えば、第2走査方向15におけるセンター位置に、扇状の走査面14が形成される。走査面14は、第1走査方向に超音波ビームを電子走査することにより形成されるものである。後に説明する第1工程においては、走査面14が繰り返し形成され、動画像としての断層画像が観察される。断層画像上に心臓8の所定断面又はそれに近い断面が表示されるように、プローブの位置及び姿勢が検査者によって調整される。
動作モードとして三次元モードが選択された場合、超音波ビームが二次元走査されてボリュームデータが取得される。三次元モードの一態様であるMPRモードにおいては、取得されたボリュームデータから、組織の所望断面に相当する面データが切り出され、その面データに基づいて所望断面を表す断層画像(MPR画像)が形成され、それが表示される。
送受信回路16は、送信ビームフォーマー及び受信ビームフォーマーとして機能する。送信時において、送受信回路16は、二次元振動素子アレイに対して複数の送信信号を供給する。これにより送信ビームが形成される。受信時において、生体内からの反射波が二次元振動素子アレイにおいて受波され、これにより生じた複数の受信信号が送受信回路16に送られる。送受信回路16は、複数の受信信号の整相加算(遅延加算)によりビームデータを生成する。1つの受信フレームデータはビーム走査方向に並ぶ複数のビームデータにより構成される。個々のビームデータは深さ方向に並ぶ複数のエコーデータにより構成される。1つのボリュームデータはフレーム並び方向に並ぶ複数の受信フレームデータにより構成される。送受信回路16の動作、特にビーム走査は、後述する走査制御部34により制御される。なお、送受信回路16は、複数のアンプ、複数のAD変換器、複数の遅延回路、加算器等を有する電子回路である。
データ処理回路18は、順次入力されるビームデータを処理する回路である。データ処理回路18は、検波回路、対数変換回路、相関回路等を有する。図示の構成例において、Bモードが選択されている場合、データ処理回路18から断層画像形成部19へ、ビームデータが順次出力される。三次元モード(MPRモードを含む)が選択されている場合、データ処理回路18から3Dメモリへ、ビームデータが順次出力される。
断層画像形成部19は、デジタルスキャンコンバータ(DSC)等を有し、受信フレームデータに基づいて断層画像(Bモード画像)を形成する電子回路である。その画像データが表示処理部24へ送られる。なお、DSCは、座標変換機能、画素補間機能等を有する。
3Dメモリ20には、三次元空間から取得されたボリュームデータが格納される。個々のエコーデータの書き込みに際して座標変換が適用され、個々のエコーデータは、三次元空間座標に対応するメモリアドレスに書き込まれる。3Dメモリからのエコーデータの読み出し時に座標変換が実行されてもよい。また、段階的に座標変換が適用されてもよい。
レンダリング部22は、例えば、ボリュームレンダリング法又はサーフェイスレンダリング法に基づいて、ボリュームデータを処理することにより、レンダリング画像としての三次元画像を生成するモジュールである。その画像データが表示処理部24へ送られる。
MPR画像形成部26は、3Dメモリ20から、三次元空間(例えば符号28参照)内に設定された断面(MPR断面)(例えば符号30参照)に相当する面データを取得し、その面データに基づいて断層画像としてのMPR画像を形成するモジュールである。MPR画像形成部26及びレンダリング部22は、例えば、専用プロセッサの機能として実現され、あるいは、CPU上で実行されるプログラムの機能として実現される。検査者によりMPR断面が設定されると、その設定に従って面データが切り出され、また、必要に応じてビーム走査条件が定められる。
表示処理部24は、画像合成機能、カラー処理機能等を有する電子回路である。表示処理部24において生成された表示画像データが表示器31へ送られる。表示器31において、断層画像、MPR画像、三次元画像等が表示される。表示器31は、LCD、有機ELデバイス等により構成される。表示器31は表示手段を構成する。
制御部32は、CPU及び動作プログラムによって構成される。制御部32は、図1に示されている各要素を制御する。制御部32が有する走査制御機能及び検査プロトコル制御機能が、走査制御部34及び検査プロトコル制御部36として示されている。検査プロトコル制御部36は、胎児の頭部の超音波検査のための検査プロトコルを実行するものであり、具体的には、検査プロトコルを構成する各工程において、検査者の操作を受け付け、その操作に従って装置を制御する。その制御には送受信制御が含まれ、それを行う部分が走査制御部34である。検査プロトコルは、検査者によるプローブ操作、入力操作等を支援するための複数の工程からなり、個々の工程においては、許容される操作と制限される操作とが事前に定められている。換言すれば、検査プロトコルは、観察断面を粗く設定する過程と、観察断面を精密に設定する過程と、を含む。検査プロトコルについては後に詳述する。制御部32は制御手段として機能する。
制御部32に接続された操作パネル38は、入力装置又は入力デバイスとして機能するものである。操作パネル38は、複数のスイッチ、複数のつまみ、複数のスライダ、トラックボール、キーボード、タッチセンサ付きの表示器等を有する。トラックボールは、後述するように、実断面の姿勢を調整する際に利用される。移動方向における実断面の位置を調整する際には、つまみ、スライダ等が利用される。操作パネル38自体がタッチセンサ付き表示器によって構成されてもよい。形式的に見て、操作パネル38が操作受け付け手段である。実体的に見て、制御部32が操作受け付け手段である。
図2には、検査プロトコルが示されている。検査プロトコルは、図示の例において、第1工程41、第2工程42、第3工程43、第4工程44、及び、第5工程45からなる。符号46はBモードの選択期間を示しており、符号48はMPRモードの選択期間を示している。符号52はBモード画像が表示される期間を示しており、符号54はMPR画像が表示される期間を示している。符号56は非ズーム表示が行われる期間を示しており、符号58はズーム表示が行われる期間を示している。符号60は、プローブの位置及び姿勢が調整される期間を示しており、符号62はプローブの位置及び姿勢が保持される期間を示している。符号64〜72で特定される5つの欄にはプローブ68を含む実空間が示されており、符号74〜82で特定される5つの欄には1又は複数の画像を含む表示空間が示されている。第1工程41から第5工程45にかけて、断層画像又はMPR画像がリアルタイム表示される。
第1工程41においては、Bモードの実行状態において、検査者によりプローブ64の位置及び姿勢が調整される。具体的には、走査面88を示す断層画像88A上に、胎児の心臓90の所定断面(例えば四腔断面)に相当する又はそれに近い断面90Aが現れるように、プローブ64の位置及び姿勢が調整される。このプローブ操作は、後述する実断面についての位置の粗設定に相当する。なお、第1走査方向がθとして示されている。第2走査方向がYとして示されている。Dは、センタービームの方向であり、換言すれば、直交座標系における深さ方向である。方向Y及び方向Dに直交する方向がXで示されている。rはビームに沿った深さ方向(極座標系における深さ方向)である。
第1ボタンの操作により、第2工程42が実行される。第2工程42以降おいては、プローブ86の位置及び姿勢が保持される。プローブ86の位置及び姿勢が変化してしまった場合や胎児が動いてしまった場合には後述するリセット操作が行われる。第1ボタンの操作後に、断層画像88A上にズーム枠91Aが表示される。ズーム枠91Aは関心領域(ROI)に相当するものである。ズーム枠91Aが心臓の断面90Aを内包するように、ズーム枠91Aの位置及びサイズ(形態)が検査者により調整される。ズーム枠91Aは、走査面88内の部分領域91に対応するものである。
第2ボタンの操作により、第3工程43が実行される。すなわち、第2ボタンを操作した時点でのズーム枠に対応する部分領域つまり実断面92が基準断面と定義される。同時に、超音波ビームの二次元走査が開始され(符号100参照)、これにより得られたボリュームデータから実断面92に相当する面データが切り出され、その面データに基づいてMPR断面(ズーム画像)92Aが生成され、それが表示される。実断面92の可動範囲には制限が設けられているので、基準断面に基づいて二次元走査条件を定めることが可能である。本実施形態においては実断面の形態が第3工程以降において固定される。
初期の実断面(基準断面)92は、先に形成された走査面上に存在する。初期の実断面92は、仮想的な中心点94を有し、また、それに対しては、仮想的な2軸として、ピッチ軸96及びヨー軸98が定義される。それらは中心点94を通過し、初期の実断面92に属するものである。具体的には、ヨー軸98は、走査面のセンターライン(垂直軸)に相当する。ピッチ軸96はヨー軸98に直交する軸である。
なお、MPR画像92Aに対しては、ピッチ軸96に対応する横軸96A及びヨー軸98に対応する縦軸98Aを観念し得る。横軸96A及び縦軸98Aは、MPR画像92Aの中心点94Aを通過する。図2においては、ピッチ軸96回りの実断面92の回転角度成分つまりピッチ角がφpで表されており、ヨー軸98回りの実断面92の回転角度成分つまりヨー角がφyで表されている。第2工程42の開始時から、MPRモードが実行されてもよい(符号47参照)。すなわち、その段階から超音波ビームの二次元走査が行われるようにしてもよい(符号93参照)。
第4工程44では、実断面102の姿勢が変更され、具体的には、ピッチ角θp及びヨー角θyが変更される。MPR画像102A上に心臓の所定断面が現れるように、ピッチ角θp及びヨー角θyが検査者により設定される。ピッチ角θp及びヨー角θyはそれぞれ実断面102の姿勢を定義する角度成分であり、それらの角度成分は同時に調整され得る。第4工程44において、実断面102の中心点94の位置は不変であり(図示の例では実断面102の位置を変更する操作は認められていない)、つまり実断面102の位置を固定しつつ、実断面102の姿勢だけが可変される。実断面102の姿勢調整までの各操作が適切であれば、胎児の心臓の第1検査断面を示すMPR画像102Aとして表示される。そのMPR画像102Aが観察され、必要に応じてストアされる。
第5工程45は、検査者の第3ボタンの操作により、あるいは、実断面102の移動操作により、開始される。第5工程45では、ピッチ角θp及びヨー角θyが確定した時点での実断面102の法線方向が実断面102の移動方向104として設定される。第5工程45では、実断面102を移動方向104へ平行移動させることが可能である。例えば、図2においては、移動後の実断面が符号106,108で示されている。例示された3つの実断面102,106,108は互いに平行である。ピッチ角θp及びヨー角θyが確定した時点での実断面102から見て、移動方向104における両側への移動を認めるようにしてもよいし、移動方向104における一方側への移動だけを認めるようにしてもよい。3つの実断面102,106,108が順番に設定されると、3つのMPR画像102A,106A,108Aが順番に表示される。例えば、MPR画像106Aは、第2検査画像として観察及びストアされ、MPR画像108Aが第3検査画像として観察及びストアされる。検査画像の個数は例示である。
胎児の心臓の超音波検査においては、ある断面を基準とし、それと平行な関係にある複数の断面が観察対象となる場合が多い。上記検査プロトコルは、そのような超音波検査に適合するものである。実断面の移動後において、移動方向を維持したまま、実断面の姿勢を微調整できるようにしてもよい。あるいは、実断面の移動後において、移動方向を微調整できるようにしてもよい。例えば、奇形組織に対してはそのような微調整が有効となる。なお、実断面の移動後において実断面のロール角を変更できるようにしてもよい。あるいは、実断面の移動後においてMPR画像を回転できるようにしてもよい。そのような構成によれば、観察の便宜を図れる。移動後において、実断面のサイズ又は形態を微調整できるようにしてもよい。
図3には、超音波診断装置の動作例が示されている。また、図4には、各工程において、許される操作と制限(禁止)される操作とが例示されている。図3及び図4を参照しながら、各工程の動作を説明する。図3におけるS1が粗調整過程に相当し、S2が精細調整過程に相当する。
図3に示すS10は第1工程である。第1工程では、検査者によるプローブの位置及び姿勢の調整が行われる。図4においては、第1工程において許容される(事実上の)操作として、プローブの位置及び姿勢の変更が挙げられている。図3に示すS12では、検査者による第1ボタンの操作が受け付けられる。プローブの位置及び調整が完了し、心臓の断面が断層画像上に現れた状態において、第1ボタンが操作される。このS12は、第2工程の実行開始を指示する入力に相当する。
図3に示すS14は第2工程である。第2工程の実行開始時に、断層画像上におけるデフォルト位置にデフォルトサイズをもったズーム枠が自動的に表示される。その後、ズーム枠の位置及びサイズ(形態)が検査者により調整される。図4においては、それらの操作が、許容される操作として、記載されている。図4において、第2工程以降においては、プローブの位置及び姿勢の変更が制限されることが記載されている。ここで言う操作の制限は、事実上の操作の制限(例えばその操作を行うための入力器の割り付けを行わない消極的制御)を含む概念である。図3に示すS16では、検査者による第2ボタンの操作が受け付けられる。ズーム枠の位置及びサイズの調整が完了し、心臓の断面に対してそれを内包するようにズーム枠が設定された状態において、第2ボタンが操作される。このS16は、第3工程の実行開始を指示する入力に相当する。
図3に示すS18は第3工程である。第2ボタンが操作された時点でのズーム枠に対応する実断面(部分領域)が基準断面として特定される。基準断面に基づいて、二次元走査条件が計算され、計算された二次元走査条件が設定される。これにより超音波ビームの二次元走査が開始される。
超音波ビームの二次元走査により得られるボリュームデータから、実断面に相当する面データが切り出され、それに基づいてズーム画像としてのMPR画像が生成され、それが表示される。第4工程以降においても、そのような動作が繰り返される。第2ボタン操作後、最初のMPR画像が表示された時点で、第4工程が自動的に実行される。
図3に示すS20は第4工程である。第4工程では、ピッチ角φp及びヨー角φyを変更する操作が受け付けられる。後述するように、トラックボール等を利用して、それら2つの角度が同時に変更され得る。実断面の姿勢の変更操作が行われる都度、二次元走査条件が再計算及び再設定されてもよい。なお、S18において、そのような再計算及び再設定を回避できるように、二次元走査条件が計算されてもよい。
図4において、第3工程では、検査プロトコルの実行上、許容される操作はなく、第4工程では、許容される操作は、上記のように、実断面の姿勢の変更である。第3工程及び第4工程において、禁止される操作としては、第1の最大変更範囲を超えるピッチ角φpの変更、第2の最大変更範囲を超えるヨー角φyの変更、実断面の位置(中心位置)及び形態の変更、及び、ロール角φrの変更、が挙げられる。つまり、第3工程及び第4工程において、実断面の位置及び形態を不変とした状態において、実断面の姿勢の変更のみが許容される。例えば、第1の最大変更範囲は−α度から+α度までの範囲であり、第2の最大変更範囲は−β度から+α度までの範囲である。α及びβとして、例えば、15,20,25,30といった数値があげられる。
図3に示すS22は第5工程である。例えば、移動方向へ実断面を動かす移動操作を行った場合、この第5工程が自動的に実行される。もちろん、検査者が明示的に第5工程の実行開始の指示を与えるようにしてもよい。移動操作の開始時点での実断面の法線方向として移動方向が自動的に決定される。その移動方向へ実断面が平行移動することになる。移動方向における複数の位置において実断面を順次設定した場合、複数の位置に対応する複数の実断面は互いに平行となる。上記同様に、実断面の移動操作の都度、二次元走査条件の再計算及び再設定を行うようにしてもよい。図4において、第5工程に関しては、許容される操作として、移動方向における実断面の位置の変更が挙げられている。制限される操作として、ピッチ角、ヨー角及びロール角の変更、第3の最大変更範囲を超える実断面の移動、及び、移動方向以外の方向への実断面の移動、が挙げられている。例えば、第3の最大変更範囲は−γcmから+γcmまでの範囲であり、γとしては、例えば、1.5,2.0,2.5といった数値が挙げられる。
もっとも、移動先において一定の微調整を許容してもよい。例えば、ピッチ角、ヨー角、移動方向等を微調整できるようにしてもよい。ロール角を変更できるようにしてもよい。MPR画像の表示回転角度を変更できるようにしてもよい。
上記動作例によれば、必要な複数の設定を段階的に順番に行うことができるので、手順が分かり易く、操作上の負担を軽減できる。また、最大変更範囲が定められているので、過度な数値を設定することに起因して混乱等が生じてしまうことを防止できる。なお、許容される操作に対応する入力デバイスについてはそれが内蔵する発光器を点灯させ、制限される操作に対応する入力デバイスについてはそれを無効化するようにしてもよい。
図3に示す動作例において、S14以降において、第1リセットボタンが操作された場合、S10の実行開始状態へ遷移する(S24参照)。すなわち、ズーム枠表示以前の初期状態に戻る。S18以降において、第2リセットボタンが操作された場合、ズーム枠のデフォルト表示状態へ戻る。すなわち、ズーム枠は表示されるものの、その位置及びサイズは初期化される。S20以降において、第3リセットボタンが操作された場合、S18の実行開始状態に戻る。すなわち、基準断面が定められた状態、換言すれば、実断面の姿勢がリセットされた状態に戻る。このように複数種類のリセット手段を用意しておくことにより、状況に応じてリセット条件を選択することが可能となる。
図5には、第5工程の第1変形例が示されている。第1変形例では、第5工程が第5A工程110及び第5B工程116を含んでいる。第5工程において、任意のタイミングで、第5A工程110及び第5B工程116の両方又は一方を実行させることが可能である。なお、図2に示した要素と同様の要素には同一符号を付しその説明を省略する。このことは以下に説明する他の図においても同様である。
第5A工程では、実断面112を移動方向である法線(ロール軸)回りにおいて回転させる操作が受け付けられる。法線は、姿勢設定後の実断面112の中心点114を通過する垂直線である。ロール角φrを変更すると、MPR画像112Aとして表示されている内容が中心点114Aを中心として回転する。
第5B工程では、姿勢設定後の実断面124について、その実断面124を基準として、新たにピッチ軸120及びヨー軸122が定義される。ピッチ軸120及びヨー軸122は、実断面124の中心点118を通過するものである。MPR画像124A上において、ピッチ軸120に対応するものが横軸120Aであり、ヨー軸122に対応するものが縦軸122Aである。横軸120A及び縦軸122Aは中心点118Aを通過している。そのような姿勢設定後の相対的座標系に従うピッチ角φp’及びヨー角φy’が検査者において変更される。この場合、移動方向104については維持されるようにしてもよい。あるいは、姿勢変更後の実断面に基づいて新しく移動方向が定義されてもよい。
図6には、第5工程の第2変形例が示されている。第2変形例では、第5工程が第5C工程126を含んでいる。第5C工程126では、実断面128を示すMPR画像128Aを、その中心点130A回りにおいて回転させる操作が受け付けられる(符号132参照)。これは表示上の回転であり、実断面128は回転運動しない。例えば、画像の向きを調整して観察の便宜を図るために、このような機能が附加的に設けられる。
図7には、トラックボールを利用したピッチ角及びヨー角の変更が示されている。符号200〜206は4つの変更態様を示しており、符号208〜214は4つの変更態様に対応した4つの操作が示されており、符号216〜222は4つの変更態様に対応した4つの実断面運動が示されている。
符号200で示すように、0時と6時と結ぶ方向226にトラックボール224を回す操作により、ピッチ角が変更される。すなわち、その操作により、実断面234がピッチ軸236回りにおいて回転する。ピッチ軸236に直交する軸がヨー軸238である。符号202で示すように、3時と9時と結ぶ方向228にトラックボールを回す操作により、ヨー角が変更される。すなわち、その操作により、実断面234がヨー軸238回りにおいて回転する。
符号204で示すように、1時半と7時半と結ぶ方向230にトラックボールを回す操作により、ピッチ角及びヨー角が同時に変更される。すなわち、その操作により、実断面234が方向230に対応する方向へ傾斜運動する。同様に、符号206で示すように、4時半と10時半と結ぶ方向232にトラックボールを回す操作により、ピッチ角及びヨー角が同時に変更される。
このように、2つの角度を同時に変更できる操作環境を提供すれば、実断面の姿勢を調整する際における操作性を向上できる。トラックボールに代えてジョイスティク、タッチパッド等の入力デバイスを利用することも可能である。
図8には平行移動方向の位置の変更(符号240参照)及びロール角の変更(符号242参照)が示されている。符号244で示すように、例えば、スライダ252のスライド操作によって、符号248で示すように、実断面234の移動方向239上の位置が変更される。スライダ252に代えて他の入力デバイスが利用されてもよい。符号246で示すように、例えば、つまみ254の回転操作によって、符号250で示すように、実断面234のロール角が変更されてもよい。移動方向239がロール軸に相当しており、そのロール軸回りの回転確度がロール角である。つまみ254に代えて他の入力デバイスが利用されてもよい。
次に図9〜図12を用いて二次元走査条件(送受信条件)の定め方について説明する。MPRモードの実行開始時において、二次元走査可能な範囲の全体にわたって超音波ビームの二次元走査を行うことも可能であるが、その場合には、無駄な送受信、ボリュームレート低下等の問題が生じる。そこで、設定された実断面ごとに、又は、基準断面に基づいて、二次元走査条件を最適化するのが望ましい。
例えば、図9に示すように、実断面306を包囲しそれを模擬する多角形図形として計算用の模擬図形308を定め、図10に示すように、模擬図形308における複数の頂点に基づいて二次元走査範囲を定めるようにしてもよい。図示の例では、模擬図形308が四角形であり、それが有する4つの頂点を通過するように4つのビーム310〜316が定められている。それらのビーム310〜316で囲まれる領域が二次元走査範囲とされる。深さ方向の走査範囲については、模擬図形308に基づいてビーム単位で診断深さが定められてよいし、模擬図形308における最深頂点に基づいて一律の診断深さが定められてもよい。模擬図形を利用すれば、実断面の形状をそのまま計算の基礎とする場合に比べて計算量を削減できる。模擬図形として、より複雑な六角形等を用いれば、無駄な送受信を削減してボリュームレートを引き上げられる。但し、再計算や再設定に要する時間が無視できなくなる場合には、模擬図形を単純な図形とするのが望ましい。
図11に示されるように、模擬図形322を囲むように二次元走査範囲324を設定するようにしてもよい。θは第1走査方向を示しており、Yは第2走査方向を示している。二次元走査範囲324は、θ方向に幅328を有し、Y方向に幅326を有する。θ方向におけるビーム本数とY方向におけるビーム本数とを合わせるようにしてもよく、θ方向におけるビーム間隔とY方向におけるビーム間隔とを合わせるようにしてもよい(ビームアレイ330を参照)。ビーム本数及びビーム間隔の両方又は一方を合わせることにより、二次元走査範囲がθY座標系において正方形又は長方形となる。このように二次元走査条件を定めることにより、解像度を均一にでき、また、走査制御が簡易化される。
ボリュームレート向上の観点からは、模擬図形を囲むより小さな範囲として二次元走査範囲を定めるのが望ましい。基準断面の設定時において、ビーム本数及びビーム間隔の両方又は一方が最適化されてもよく、その後における実断面の変更時において、その都度、ビーム本数及びビーム間隔の両方又は一方が最適化されてもよい。ボリュームレートの観点から、ビーム本数及びビーム間隔の両方又は一方が最適化されてもよい。
図12に示されるように、基準断面の設定時において、その基準断面に基づいて、二次元走査範囲が固定的に定められもよい。具体的には、全範囲340内において、基準断面342についての最大運動範囲344が特定され、それを包摂するように二次元走査範囲346が定められてもよい。最大運動範囲344は、基準断面、ピッチ角変更可能範囲、ヨー角変更可能範囲、及び、移動可能範囲から定められる。他の自由度がある場合にはそれも考慮して最大運動範囲344を定め得る。その計算に際しては上記のように模擬図形を利用してもよい。図12において、二次元走査範囲346におけるθ方向の幅が符号350で示されており、Y方向の幅が符号348で示されている。2つの方向において、ビーム本数及びビーム間隔を揃えるようにしてもよい。
この構成によればMPRモードの実行開始時において二次元走査条件の計算及び設定を行うだけでよく、姿勢や位置の調整ごとに、二次元走査条件を再計算及び再設定する必要がなくなるので、レスポンスが良好となる。しかも、二次元走査範囲を全範囲とする場合に比べてボリュームレートを向上できる。
図13には動作の変形例が示されている。図3に示した工程と同様の工程には同一のステップ番号を付しその説明を省略する。図13において、S8では、最初からMPRモードが実行され、その場合において、センター断面(Bモード断面に相当する断面)がMPR画像として表示される。その場合における二次元走査範囲は全範囲として定められ、又は、デフォルト範囲としてプリセットされる。S10〜S16の後、S18Aにおいて、基準断面が特定されると、その基準断面に基づいて上記図12に示した方法等によって二次元走査条件が再計算され、それが再設定される。これにより得られたボリュームデータに基づいてMPR画像が生成され、それが表示される。S20以降においては、再設定された二次元走査条件が維持される。なお、S18Aにおいて、二次元走査条件の再計算及び再設定を省略し、当初の二次元走査条件をそのまま維持することも考えられる。もっとも、その場合には、比較的に多くの無駄な送受信が行われることになり、ボリュームレートを引き上げることができないので、少なくとも基準断面の設定時において、基準断面に基づいて二次元走査条件を再計算してそれを再設定するのが望ましい。
上記説明においては、検査対象が胎児の心臓であったが、他の組織を検査対象としてもよい。複数のMPR画像(例えばバイプレーン)が並列表示されてもよい。その場合に、個々のMPR断面に対応する個々の実断面が個別的に設定されてもよいし、代表実断面の位置及び姿勢に他の実断面の位置及び姿勢を連動させてもよい。複数の検査対象に応じて複数の検査プロトコルを用意しておき、その中から選択された検査プロトコルに従って各工程での動作を制御するようにしてもよい。上記実施形態は、複数のマニュアル設定を前提とし、それを支援するものであるが、複数のマニュアル設定の内の一部を自動化することも考えられる。
19 断層画像形成部、20 3Dメモリ、24 表示処理部、26 MPR画像形成部、34 走査制御部、36 検査プロトコル制御部。

Claims (11)

  1. 断層画像上においてズーム領域を設定する操作を受け付ける手段と、
    前記ズーム領域の設定後において、前記ズーム領域に対応する実断面の位置の変更が制限されている状況下で、前記実断面の姿勢を変更する操作を受け付ける手段と、
    前記実断面の姿勢の設定後において、前記実断面の姿勢の変更が制限されている状況下で、前記実断面を移動方向に動かす操作を受け付ける手段と、
    前記実断面をズーム断層画像としてリアルタイム表示する表示手段と、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記実断面の姿勢を変更する操作を受け付ける工程において、前記実断面の位置の変更を制限する手段と、
    前記実断面を前記移動方向に動かす操作を受け付ける工程において、前記実断面の姿勢の変更を制限する手段と、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項1記載の装置において、
    姿勢設定後の前記実断面の向きに基づいて前記移動方向を決定する方向決定手段を含む、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  4. 請求項3記載の装置において、
    前記方向決定手段は、前記姿勢設定後の前記実断面の向きを前記移動方向として決定する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  5. 請求項1記載の装置において、
    前記実断面の姿勢を変更する操作は、前記実断面のピッチ角及びヨー角の内で一方又は両方を変更する操作である、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  6. 請求項5記載の装置において、
    前記ピッチ角について変更可能な角度範囲を定める手段と、
    前記ヨー角について変更可能な角度範囲を定める手段と、
    前記実断面の移動範囲を定める手段と、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  7. 請求項6記載の装置において、
    前記ズーム領域の設定後において、前記ピッチ角について変更可能な角度範囲、前記ヨー角について変更可能な角度範囲、及び、前記実断面の移動可能な範囲に基づいて、二次元走査条件を定める手段を含む、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  8. 請求項5記載の装置において、
    前記ピッチ角及び前記ヨー角を同時に変更することが可能な入力デバイスを含む、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  9. 請求項1記載の装置において、
    ズーム領域リセット操作に従って、前記断層画像上における前記ズーム領域の位置及び形態を初期化する手段と、
    実断面リセット操作に従って、前記実断面の位置及び姿勢を初期化する手段と、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  10. 請求項1記載の装置において、
    画像化対象は胎児の心臓であり、
    前記ズーム領域は前記胎児の心臓の断面を囲むように設定され、
    前記移動方向は前記胎児の心臓における所定軸に沿った方向であり、
    前記所定軸上における複数の箇所に前記実断面が順次設定される、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  11. プローブの位置及び姿勢の調整を経て、胎児の心臓の断面を含む断層画像が表示されている状態において、前記心臓の断面に対してズーム領域を指定する操作を受け付ける工程と、
    前記ズーム領域の設定後において、前記ズーム領域に対応する実断面の位置の変更が制限されている状況下で、前記実断面の姿勢を変更する操作を受け付ける工程と、
    前記実断面の姿勢の設定後において、前記実断面の姿勢の変更が制限されている状況下で、前記実断面を移動方向に動かす操作を受け付ける工程と、
    前記実断面をズーム断層画像としてリアルタイム表示する工程と、
    を含むことを特徴とする、超音波診断装置の動作方法。
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