JP4382374B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は超音波診断装置に関し、特に超音波ビームの走査技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
超音波ビームの走査方式としては各種の方式が知られている。例えば、電子走査方式としては、超音波ビームを偏向走査する電子セクタ走査、超音波ビームを直線走査する電子リニア走査をあげることができる。一方、機械走査方式としては、機械セクタ走査、機械リニア走査をあげることができる。なお、コンベックス走査も電子リニア走査の一形態であるが、超音波ビームは偏向走査される。
【0003】
ところで、上記のような走査方式を用いて二次元の超音波診断を行う場合、電子セクタ走査が適用されると、扇状の走査面が形成され、その場合、その半径(ビーム長)は一定である。つまり、走査面の頂点を送受波原点とすると、走査面の底辺は曲率一定の円弧を描く。電子リニア走査が適用される場合には、矩形の走査面が形成される。また、三次元の超音波診断を行う場合において、第1方向及び第2方向について超音波ビームが偏向走査されると、角錐形状の三次元空間が形成される。その時、三次元空間の頂点を送受波原点とすると、その底面はビーム長を半径とした曲率一定の球面となる。底面の曲率が一定であることはコンベックス走査の場合も同様である。一方、超音波ビームが直線走査されると、長方形の三次元空間が形成される。
【0004】
以下の特許文献1には、送信ビームアドレスごとに焦点深さ及び焦点個数を個別的に設定できる技術が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−113899号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来において、超音波ビームの電子走査あるいは機械走査によって形成される二次元又は三次元のビーム走査空間は、上記のように、定型的あるいは画一的な形状を有する。しかし、諸条件や診断対象によっては、より相応しいビーム走査空間の形状が望まれる。例えば、二次元の超音波診断において、観察部位が走査面中央部のみに限定されているのに、常に扇状あるいは矩形の走査面を構成すると、フレームレートを向上させることができない。これは、三次元の超音波診断において更に顕著となる。
【0007】
本発明の目的は、より相応しいビーム走査空間の形状を実現できるようにすることにある。
【0008】
本発明の他の目的は、対象組織の観察を十分に行うことができ、しかもフレームレートを向上できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明は、ビーム走査空間の形状を設定する形状設定手段と、前記設定されたビーム走査空間の形状に対応して、前記ビーム走査空間を構成する各ビームラインについて、ビーム方位を規定するビームアドレスとビーム長を規定するビームエンドとを含むビーム形成条件を個別的に設定する条件設定手段と、前記条件設定手段によって設定された各ビームラインについてのビーム形成条件に従って、各超音波ビームを形成するビーム形成手段と、を含み、前記形状設定手段は、前記ビーム走査空間について用意された形状として、少なくとも底面又は底辺の形状が互いに異なる複数の候補形状を管理する手段と、前記複数の候補形状の中からいずれかの形状を使用形状として選択するための選択手段と、を含み、前記条件設定手段は前記使用形状に対応した前記ビーム形成条件を設定する、ことを特徴とする。
【0010】
上記構成によれば、形状設定手段によってビーム走査空間の形状が設定されると、その形状に従って、条件設定手段が各ビームラインごとにビーム形成条件を設定する。つまり、各ビームラインごとにビームアドレス及びビームエンド(診断深さ)を個別的に設定することができる。そして、ビーム形成手段は、設定されたビーム形成条件に従って、各ビームラインごとに超音波ビームを形成する。なお、条件設定手段がビームラインアレイのパターン(ビーム密度やビームピッチ)などを設定するようにしてもよい。また、一送信多方向受信、多方向送信多方向受信などの技術と組合せてもよい。ビームエンドが定められるビームラインは、基本的には、受信ビームラインに相当するが、もちろん条件設定手段が送信ビームラインについてビーム形成条件を設定するようにしてもよい。
【0011】
以上のように、各ビームラインごとに個別的にビーム形成条件を設定できるので、ビーム走査空間の底面又底辺の形状(プローブから見て遠い側の形状)を自在にあるいはより望ましい形状に定めることが可能である。よって、上記構成によれば、例えば、エコーデータの取込みが不必要な部位(例えば、ビーム走査空間の下方隅部など)については、そこをビーム走査空間から除外してフレームレートを向上できる。また、診断部位の形態に適合するビーム走査空間を設定して、超音波診断上の便宜を図ることもできる。
【0012】
上記構成においては、超音波ビーム走査は電子的に行われるのが望ましいが、機械的に行われてもよい。走査方式としては、セクタ走査、リニア走査、コンベックス走査などをあげることができる。
【0013】
後述する実施形態において、前記形状設定手段は、前記ビーム走査空間の形状をユーザーが指定又は選択するための手段を含む。ユーザーによって一定条件の下で任意形状を指定させるようにしてもよい。その場合にはその指定を容易に行わせるために、超音波画像上で走査範囲を定義するマーカーを登場させてそれを利用して形状の指定を行ってもよいし、トラックボールなどを用いてユーザーによって任意形状をトレースさせるようにしてもよい。また、複数の形状候補を用意しておいて、ユーザーに特定の形状を選択させるようにしてもよい。なお、例えば領域抽出処理などの公知技術を用いて超音波画像を基礎として形状設定を自動化することも考えられる。
【0014】
後述する実施形態において、前記形状設定手段は、関心領域をユーザーによって指定するための指定手段と、前記指定された関心領域に基づいて前記ビーム走査空間の形状を定める定義手段と、を含む。関心領域を基礎としてビーム走査空間の形状を定めれば、注目すべき患部を確実に画像としてカバーでき、その一方で、それ以外の領域に対するビーム走査や受信データ取り込みを除外できる。
【0015】
望ましくは、前記定義手段は、前記ビーム走査空間に前記関心領域が内接するように前記ビーム走査空間の広がりを定める内接条件と、前記関心領域における内接位置より下側の部分の形状に前記ビーム走査空間の底面又は底辺を揃える適合条件と、に従って、前記ビーム走査空間の形状を定める。
【0016】
上記構成によれば、関心領域が設定されると、それを確実にカバーする最も小さい水平方向のビーム走査範囲が定められ、その上で、各ビームラインごとに必要な診断深さを設定できる。上記構成において、二次元の場合、関心領域の外形は、2つの内接点を含むそれより下側の外形部分とそれより上の外形部分とに便宜上区分することができるが、下側の外形部分はビーム走査空間の底辺に合致する。上側の外形部分と送受波原点(あるいは送受波面)との間の領域は、関心領域外であるが、そこにはビームラインが通過するため、そこも受信期間内として画像化してもよいし、受信期間外として画像化対象から除外してもよい。あるいは、その領域をマスク(非表示)処理してもよい。これらのことは、三次元の場合も同様である。その場合にビーム走査空間と関心領域との内接部分は基本的に閉じた線を描く。その線を含む下側部分の表面(底面)上に、各ビーンラインのビームエンドが設定されることになる。
【0017】
望ましくは、前記超音波ビームの形成によって得られたデータに基づいて超音波画像を形成する画像形成手段と、前記超音波画像を表示画面に表示する表示手段と、を含み、前記関心領域は、前記表示画面に表示された超音波画像上において指定される。関心領域の指定に先立って、診断対象部位を実際に観察することが望まれるため、暫定的に例えば従来同様の拡大されたあるいは標準形状を有するビーム走査空間を形成し、そこから得られるエコーデータに基づいて超音波画像を形成してもよい。その超音波画像上で関心領域を設定すると、その関心領域を基礎として新しいビーム走査空間が定義され、それに基づいて超音波ビームが走査される。また、その場合において、関心領域の形状変更、サイズ変更(拡大、縮小)等も可能である。
【0018】
なお、従来から超音波診断の分野では関心領域の設定がなされているが、そのような関心領域は、画像処理や演算処理の範囲の外縁を画定するもので、本願における走査空間の形状を定義するための関心領域とその目的、機能が相違する。また、従来装置の中には、超音波画像上にユーザー設定されたズーム領域のみに対して超音波の送受波を行うものもあるが、その領域の形状を自在に設定することはできず、例えば各ビームラインのビーム長(診断深さ)を自在に設定することはできない。
【0019】
後述する実施形態において、前記形状設定手段は、前記表示画面に初期形状及び初期サイズをもった関心領域設定用のマーカーを登場させる手段を含み、前記指定手段は、前記マーカーの位置、形状及びサイズを指定する手段である。マーカーは、関心領域の範囲を画定するもので、その初期形状は、例えば二次元であれば、円形、楕円、矩形であり、三次元であれば球体、楕円体、直方体などである。
【0020】
望ましくは、前記形状設定手段は、少なくとも底面又は底辺の形状が互いに異なる複数の候補形状の中からいずれかの形状をユーザー選択するための選択手段を含む。
【0021】
望ましくは、前記複数の候補形状の中には、底面又は底辺の曲率が一定の標準形状と、底面又は底辺の曲率がビームアドレスに依存して変化する非標準形状と、が含まれる。
【0022】
望ましくは、前記ビーム形成条件には、更に受信開始を規定する受信スタートが含まれ、前記各ビームラインにおいて前記受信スタートから前記ビームエンドまでが受信期間に相当する。この場合、ビーム走査領域内であって関心領域外のビーム通過領域については画像化されないことになる。
【0023】
望ましくは、前記ビーム形成条件には、更にフォーカス条件が含まれる。フォーカス条件としては、フォーカス深さ、開口幅、集束度(ビーム形状)、送信フォーカスの段数などをあげることができる。
【0024】
望ましくは、前記条件設定手段は、前記ビーム走査空間内における複数のビームラインのビームエンドの間隔を一定距離に設定する。望ましくは、前記条件設定手段は、前記三次元空間内における複数のビームラインの間隔を一定角度に設定する。以上のように、ビーム走査空間の底辺あるいは底面においてビームライン間を等ピッチにするか、ビームラインのビームエンド間を等角度にするか、様々なバリエーションがあり得る。例えば、ビーム走査形状に応じて、ビーム密度を空間的に変化させてもよい。
【0025】
(2)また、後述する実施形態は、超音波ビームを第1方向及び第2方向に走査して構成されるビーム走査空間の三次元形状を設定する形状設定手段と、前記設定されたビーム走査空間の三次元形状に対応して、前記ビーム走査空間を構成する各ビームラインについて、ビーム方位を規定するビームアドレスとビーム長を規定するビームエンドとを含むビーム形成条件を個別的に設定する条件設定手段と、前記条件設定手段によって設定された各ビームラインについてのビーム形成条件に従って、各超音波ビームを形成するビーム形成手段と、を含む。
【0026】
望ましくは、前記超音波ビームの形成によって得られるデータに基づいて、互いに交差関係にある複数の断層画像を形成する画像形成手段と、前記複数の断層画像を表示画面に表示する表示手段と、を含み、前記形状設定手段は、前記表示画面に表示された複数の断層画像上において三次元の関心領域をユーザー指定するための指定手段と、前記指定された関心領域に基づいて前記ビーム走査空間の形状を定義する定義手段と、を含む。この構成によれば、三次元の関心領域を簡便に設定することができる。複数の断層画像はいわゆる直交三断面としてのトリプレーンであってもよい。
【0027】
望ましくは、前記超音波ビームは前記第1方向及び前記第2方向に偏向走査され、前記条件設定手段は前記第1方向及び前記第2方向の少なくとも一方の方向における偏向角度に応じてビームエンドを可変設定する。
【0028】
望ましくは、前記ビーム走査空間は、それ全体として、角錐状又は円錐状の形状を有する。望ましくは、前記ビーム走査空間の底面は平面であり、あるいは、前記ビーム走査空間の底面は曲面である。
【0029】
望ましくは、前記超音波ビームは前記第1方向及び前記第2方向に直線走査され、前記条件設定手段は前記第1方向及び前記第2方向の少なくとも一方の方向における走査位置に応じてビームエンドを可変設定する。望ましくは、前記ビーム走査空間の底面は曲面である。
【0030】
(3)また、後述する実施形態は、ビーム走査空間の二次元形状を設定する形状設定手段と、前記設定されたビーム走査空間の二次元形状に対応して、前記ビーム走査空間を構成する各ビームラインについて、ビーム方位を規定するビームアドレスとビーム長を規定するビームエンドとを含むビーム形成条件を個別的に設定する条件設定手段と、前記条件設定手段によって設定された各ビームラインについてのビーム形成条件に従って、各超音波ビームを形成するビーム形成手段と、を含む。
【0031】
望ましくは、前記超音波ビームの形成によって得られるデータに基づいて、断層画像を形成する画像形成手段と、前記断層画像を表示画面に表示する表示手段と、を含み、前記形状設定手段は、前記表示画面に表示された断層画像上において二次元の関心領域をユーザー指定するための指定手段と、前記指定された関心領域に基づいて前記ビーム走査空間の形状を定義する定義手段と、を含む。
【0032】
望ましくは、前記超音波ビームは偏向走査され、前記条件設定手段はビーム偏向角度に応じてビームエンドを可変設定する。望ましくは、前記ビーム走査空間は、それ全体として、扇状の形状を有する。望ましくは、前記ビーム走査空間の底辺は直線であり、あるいは、前記ビーム走査空間の底辺は曲線である。
【0033】
望ましくは、前記超音波ビームは直線走査され、前記条件設定手段はビーム走査位置に応じてビームエンドを可変設定する。望ましくは、前記ビーム走査空間の底辺は曲線である。
【0034】
(4)例えば、上記のビーム走査空間が三次元空間であって電子セクタ走査が行われる場合、その形状としては、送受波原点を頂点とし、底面が平坦な四角錐あるいは円錐であってもよい(後述の図3参照)。あるいは、全体として四角錐又は円錐であって、ビーム長よりも短い曲率半径で形成された球面状の底面を有する三次元形状であってもよい(後述の図1、図6参照)。あるいは、任意形状としてもよい(後述の図2参照)。勿論、電子リニア走査が適用される場合、二次元超音波診断の場合などにおいても同様に考えることができる。
【0035】
また、診療科目、診断部位、患部形状、診断者などに応じて、ビーム走査空間の形状を自動的に指定又は選択するようにしてもよい。例えば、心臓の超音波診断においては、観察する方位(超音波探触子の胸部への当て方)が臨床的に幾つか定まっているので、それぞれの方位ごとに最適なビーム走査空間を用意しておいてもよい。これは産科などで胎児の診断を行う場合においても同様である。
【0036】
更に、ビーム走査空間の底面又は底辺の曲率(あるいは曲率半径)を自由に設定できるようにしてもよい。例えば、最低曲率(平面、直線)から最高曲率まで可変できるようにするものである。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0038】
図1には、本発明に係る超音波診断装置の好適な実施形態が示されており、図1はその全体構成を示すブロック図である。
【0039】
図1において、3Dプローブ10は、生体の体表面上に当接して用いられ、あるいは、体腔内に挿入して用いられる超音波探触子である。図1に示す実施形態において、3Dプローブ10は、超音波ビームをθ方向及びφ方向に電子的に走査することによって、三次元空間としてのビーム走査空間Vを形成する。このため、3Dプローブ10は、複数の振動素子を二次元配列してなる二次元アレイ振動子を有している。本実施形態においては、電子走査方式として、電子セクタ走査が適用されているが、もちろん電子リニア走査などの他の走査方式が適用されてもよい。また、本発明は、三次元のビーム走査空間ではなく二次元の走査空間が形成される場合においても適用することができる。なお、電子走査と機械走査とが組み合わされてもよい。
【0040】
ビーム走査空間Vは、図1に示す例において、上述したように超音波ビームをθ方向及びφ方向に電子走査することによって形成され、図1においてrはビーム方向すなわち深さ方向を示している。ビーム走査空間Vを構成する複数のビームラインについて同一のビーム長すなわちビーム深さを設定すると、図1において符号100で示されるような底面が同一曲率をもった三次元空間が構成される。これは従来と同様である。一方、図1に示される超音波診断装置が具備するビーム走査空間の任意形状設定機能を用いると、例えば、図1において符号102で示されるような底面の曲率をより大きくしたビーム走査空間などを自在に設定することが可能である。すなわち、θ方向及びφ方向の両方あるいは一方についてビーム偏向角度に応じてビーム長を可変設定することができる。ビーム走査空間の様々な形状については後に詳述することにする。なお、電子走査の角度範囲はユーザー設定可能である。
【0041】
送信ビームフォーマー12、複数の送信回路によって構成され、複数の振動素子に対して、設定された遅延関係をもって複数の送信信号を供給する。これによって、アレイ振動子にて送信ビームが形成される。一方、受信ビームフォーマー14は、複数の振動素子から出力される複数の受信信号を処理する複数の受信回路を有している。各受信回路は、増幅器、A/D変換器、遅延器などを有する。複数の受信信号に対して、設定された遅延関係をもって遅延処理を行い、そのように処理された複数の受信信号に対して加算を実行することによりいわゆる整相加算処理が実現され、これによって電子的に受信ビームが形成される。受信ビームフォーマー14からは整相加算後の受信信号が信号処理部20へ出力される。
【0042】
送受信制御部16は、送信ビームフォーマー12及び受信ビームフォーマー14の動作制御を行っている。具体的には、主制御部18からの指令に基づいて、ユーザーによって設定されたあるいは自動的に設定されたビーム走査空間の形状を実現するために、必要な情報を送信ビームフォーマー12及び受信ビームフォーマー14へ出力している。その情報には、本実施形態においては、例えば、ビーム番号、フォーカス番号、送信タイミング信号、受信タイミング信号の情報が含まれる。各ビームラインごとに、以上のように設定されたビーム形成条件にしたがって実際に超音波ビームが形成される。
【0043】
なお、本実施形態においては、1つのビームラインごとに送信ビーム及び受信ビームが1つずつ形成されているが、1つの送信ビームに対して複数の受信ビームが同時形成されてもよく、あるいは複数の送信ビームの同時形成と複数の受信ビームの同時形成とがなされてもよい。また、ビーム走査空間内において、ビームラインの密度は均一であってもよいし、θ方向及びφ方向にビームライン密度を可変設定するようにしてもよい。
【0044】
信号処理部20は、所望の超音波画像を形成するための信号処理を実行する。本実施形態においては、超音波画像として、いわゆる三次元画像を形成することが可能であり、また二次元断層画像としてのBモード画像などを形成することもできる。さらに、いわゆるドプラ情報を用いて二次元あるいは三次元のドプラ画像を形成するようにしてもよい。さらに、Mモード画像やドプラ波形などが形成されてもよい。例えば、通常の三次元画像を形成する場合やBモード画像を形成する場合には、検波処理や対数圧縮処理、さらにはノイズ除去などの各種の信号処理が行われる。
【0045】
画像構成部22は、信号処理部20によって信号処理が行われた後の受信信号に基づいて、三次元又は二次元の超音波画像を形成する回路である。この画像構成部22は例えばボリュームレンダリング法などに基づく画像処理に従って三次元画像を構築するものであってもよいし、その他所望の超音波画像を構成する回路構成を有している。本実施形態において、画像構成部22は、エコーデータの座標変換や相関処理あるいは補間処理などを実行するデジタルスキャンコンバータ(DSC)などを具備している。
【0046】
表示処理部24は、画像構成部22によって構成された超音波画像に対して必要な表示処理を実行するものであり、その表示処理には例えば画像合成、カラー演算処理などが含まれる。この表示処理部24において、超音波画像と主制御部18によって構成されたグラフィック画像とが合成されてもよい。表示部26には、表示処理部24によって表示処理がなされた超音波画像が表示画面上に表示される。なお、表示部26は単一の表示器によって構成れてもよいし、例えば主表示器と補助表示器とからなるものであってもよい。
【0047】
主制御部18は、例えばCPUと所定のプログラムなどによって構成され、この主制御部18によって装置内の各構成の動作制御が行われている。特に、主制御部18は送受信制御部16に対して所望のビーム走査空間を形成するための必要な指令を行っている。主制御部18には、キーボードやトラックボールなどによって構成される操作パネル28が接続されている。ユーザーは、所望のビーム走査空間の形状を設定する際には、必要に応じて、操作パネル28を用いて、その形状の指定や選択を行うことが可能である。すなわち、例えば表示部26に表示された二次元あるいは三次元の超音波画像上において、所定の二次元又は三次元の領域を指定することにより、ビーム走査空間を指定するようにしてもよいし、主制御部18によって管理されている複数のプリセット形状の中から、使用する形状をユーザー選択するようにしてもよい。さらに、三次元空間内におけるエコーデータあるいは表示される画像情報などを解析して特定領域を抽出する領域抽出回路を設け、それによって抽出された領域を基礎としてビーム走査空間を自動的に設定するようにしてもよい。そのような領域抽出回路としては、エコーレベルにより心臓における左室、肝臓、羊水内の胎児などを自動的に抽出する公知の回路を採用することができる。
【0048】
図2には、図1に示す超音波診断装置が有するビーム走査空間の任意形状設定機能を用いて設定される三次元空間としてのビーム走査空間が示されている。図2において(A)はビーム走査空間104の概念的な斜視図であり、(B)はビーム走査空間104の垂直断面を表すものであり、(C)はビーム走査空間104の水平断面を示す図である。上述したように、本実施形態においては、ビーム走査空間の三次元形状を自在に設定することが可能であり、図2に示す例ではビーム走査空間104の中心軸に対して非対称でかつその底面がやや複雑な形を有するものが示されている。
【0049】
図2に示すようなビーム走査空間104を構成する場合、そのビーム走査空間104内に多数のビームライン106がそれぞれ所定の長さをもって設定され、各ビームライン106ごとにそれに対応した超音波ビームが実際に形成される。ここで、各ビームラインの末端すなわちビームエンドはビーム走査空間104の底面を構成する。ちなみに、ビーム走査空間104の側面は、外周囲を構成する複数のビームラインからなる。
【0050】
なお、このような全体として円錐形状のビーム走査空間は、例えば2Dアレイ振動子30を用いて形成され、具体的には、θ方向及びφ方向において、超音波ビームを電子セクタ走査することによって形成される。
【0051】
(B)には、ビーム走査空間104の中心軸116を含む垂直断面が示されているが、ここにおいて、符号108はビーム走査空間104の側面を構成するビームラインを示している。また、符号110はそれ以外のビームラインを示しており、それらはビーム走査空間の内部に存在するものである。また、符号104Vは、ビーム走査空間の底面を示しており、(B)においては、底面の断面が曲線として示されている。上述したように、そのような底面104Vは、断面を構成する複数のビームライン108,110のビームエンドを連結することによって描かれるものである。
【0052】
(C)において、ビーム走査空間の水平断面上には、中心軸116を中心として複数のビームラインからなるビームラインアレイ112が構成されており、そのビームアレイ112の要素114はそれぞれのビームラインに相当している。ここで、符号104Hはビーム走査空間の水平面上における輪郭を示している。(C)に示す例では、ビームラインアレイ112がそれ全体として均一の密度を有しているが、もちろんその密度については勾配付けを行ってもよい。例えば、中心軸116の近傍についてはビームラインを密にし、それ以外においては粗にするようにしてもよい。あるいは、特に注目すべき領域についてはビーム密度を密にしてそれ以外についてはビーム密度を低減させるようにしてもよい。
【0053】
図2に示すように、ビーム走査空間について所望の形状を構築することにより、例えば診断対象となる患部の形状に応じてその観察に最も適合する三次元画像あるいは二次元画像を形成することが可能となる。さらに、従来においては、フレームレートの低下という問題が生じていたが、図2に示す方法によれば、余分な部位へのビーム走査あるいはエコーデータの取得を排除してフレームレート(ボリュームレート)を向上できるという利点がある。
【0054】
図3にはビーム走査空間の他の設定例が示されている。図4には、図3に示すビーム走査空間の垂直断面が示されており、図5には図3に示すビーム走査空間を上方すなわち送受波原点Oから見た様子が示されている。
【0055】
図3において、符号120で示されるビーム走査空間は従来同様の形状をもっている。すなわち、一定のビーム長を有する超音波ビームをθ方向及びφ方向にビーム長を変更することなく電子走査することによってビーム走査空間120が形成される。この場合において、送受波原点Oを頂点として、そのビーム走査空間120の底面は一定曲率をもった下側に凸状の球面となる。その底面の4つの辺が符号121〜124で示されている。それらの辺121〜124は下側に湾曲した円弧をなしている。なお、符号126,128はビーム走査空間120を形成する場合におけるビームライン126を示しており、θ方向及びφ方向のいずれのビームアドレスにおいてもそのビームライン126,128の長さは一定である。
【0056】
一方、本実施形態のビーム走査空間の任意形状設定機能を適用することにより、図3において符号130で示されるような四角錐形状つまりピラミッド形状をもったビーム走査空間を形成することができる。すなわち、そのビーム走査空間130の底面は平面であり、図3においてはその4つの辺が符号131〜符号134で示されている。符号136はそれらの4つの辺131〜134に到達するビームラインの1つを示しており、また符号138はそれ以外の底面の内部に到達するビームラインを示している。この例に示されるように、ビームライン136,138はそれぞれθ方向及びφ方向の角度に応じてそのビーム長が変化する。
【0057】
図4において、符号120Aは図3に示した従来同様の三次元空間120の底面を示しており、符号130Aは図3に示した四角錐形状をもった三次元空間130の底面を示している。ハッチングされた領域140で示されるように、三次元空間120と三次元空間130とを対比した場合、深さ方向において両者のボリュームは異なっている。なお、符号142は三次元空間の中心軸を示している。
【0058】
図5において、図3に示した三次元空間120の底面の外形をなす4つの辺121〜124と、図3に示したビーム走査空間130の底面の外形をなす4つの辺131〜134との間がハッチングされた領域140である。
【0059】
図4及び図5に示されるハッチングされた領域140に示されるように、ビーム走査空間120とビーム走査空間130とを対比した場合、θ方向及びφ方向のビーム偏向角度範囲が同一であるにもかかわらず、ビーム走査空間130の方がボリュームが少なく、すなわちフレームレート(ボリュームレート)を向上できることが理解される。通常、診断対象となる臓器はビーム走査空間の中央部分に定位されるため、上記のようなハッチングされた領域に対するエコーデータの取り込みを除外しても超音波診断上、一般的に問題が生じる場合は少ない。ただし、診断目的や診断条件などによっては、例えば図1において概念的に示したように、底面の曲率をより大きくして注目する組織の全体を包み込む形状を設定するようにしてもよい。
【0060】
すなわち、本実施形態にかかる任意形状設定機能によれば、診断対象やフレームレートなどとの関係において最適なビーム走査空間を構築できるという利点がある。更に、ビームライン密度などを自在に設定できることは上述した通りである。
【0061】
図6には、三次元の関心領域を基礎としてビーム走査空間を自動的に設定する技術が示されている。
【0062】
例えば標準的なあるいは典型的な三次元ビーム走査空間150内にユーザーによって所望の形状あるいは選択された形状で三次元関心領域(三次元ROI)152が設定される。図6においては球形の三次元ROI152が設定されている。
【0063】
このように三次元ROI152が設定されると、図1に示した主制御部及び送受信制御部16の演算処理によって、その三次元ROI152を基礎としてビーム走査空間が自動的に設定される。具体的には、送受波原点Oから見て、三次元ROI152を内接させる水平方向に広がるビーム走査範囲が設定され、これにより三次元ROI152の外表面上に内接ラインが定義される。図においてはその内接ライン上の2つの点が符号152C及び152Dによって示されている。その内接ラインに到達する複数のビームライン154,156についてはそれらのビームエンドが内接ラインを描くことになる。
【0064】
そして、内接ラインよりも下方の部分の表面上に到達する各ビームラインについてはそのビームラインと外表面とが交わる点をもってビームエンドと定義される。すなわち、例えばビームライン158に注目すると、その最も下端すなわちビームエンドは三次元ROI152の下部の外表面152B上に存在する。
【0065】
以上のように、三次元ROI152への内接条件及びその内接ラインよりも下方の部分の表面上にビームエンドを合致させる条件の2つの条件を満たすようにビーム走査空間が設定されると、三次元ROI152を全体をカバーするビーム走査空間を実際に特定することが可能となる。ここで、三次元ROI152における内接ラインよりも上側の外表面152Aを基準として以下に説明するように各ビームライン上において受信開始時点すなわち受信スタートを定義するようにしてもよい。
【0066】
すなわち、図6に示すビーム走査空間は下側がほぼ球形を有しかつ上側が尖塔形を有するティアドロップ形状を有しているが、それ全体を三次元画像として画像化するのではなく、あくまでも三次元ROI152内についてだけエコーデータを画像化するようにしてもよい。
【0067】
例えば、ビームライン158に注目すると、送受波原点Oがビームスタート168に対応し、そこから一定のビーム長160を経た位置としてあるいはタイミングとしてビームエンド166が決定されるが、その場合において、三次元ROI152内に進入する開始ポイントとして受信スタート164を設定すれば、その受信スタート164からビームエンド166までを受信期間162として定義付けることが可能である。すなわち、ビーム長160の全体を画像化するものではなく、受信期間162についてだけ画像処理を行うものである。この場合においては、受信期間162以内の部分についてはデータの取り込みを一応行いつつもその画像化を除外するようにしてもよいし、データの取り込み自体を除外するようにしてもよい。
【0068】
なお、図6において、三次元ROI152の外表面に内接する複数のビームライン156は幾何学的な接線に相当するものである。それらの接線は円錐形状に配列されるが、もちろんそのような配列は三次元ROI152の全体形状に依存する。
【0069】
図7には、図1に示した送受信制御部16の構成の一例が示されている。すなわち、送受信制御部16としては各種の構成を採用することができ、図7においてはハードウエアを中心として送受信制御部16が構成されているが、もちろんソフトウエア処理によって送受信制御部16を構成するようにしてもよい。なお、この図7に示す構成例によれば、図6に示したように、限定的な区間だけ受信信号処理を行うことが可能である。
【0070】
図7において、テーブル群170は、図7に示す例において、ビーム番号テーブル172、フォーカス番号テーブル174、受信スタートテーブル176及びビームエンドテーブル178を有している。それらのテーブル170〜178は、後述するカウンタ182から出力されるカウント値に対応する情報を出力するテーブルである。また、それらのテーブル170〜178の内容は、ユーザーにより、あるいは自動的に設定されたビーム走査空間の形状によって書き換えることが可能なものである。例えば、複数種類のビーム走査空間に対応して複数種類のテーブル群170を用意し、いずれかのビーム走査空間の形状が選択された時に、複数のテーブル群(すなわち複数のテーブルセット)の中からいずれかのテーブル群(テーブルセット)を選択するようにしてもよい。
【0071】
タイミング発生回路180は、外部からあるいは自己発生的に生成したスタートトリガにしたがって所定条件の下で送信タイミング信号及び受信タイミング信号を出力する回路である。その場合においては、受信スタートテーブル176から出力される受信スタートのタイミング情報及びビームエンドテーブル178から出力されるビームエンドのタイミング情報が参照される。タイミング発生回路180はカウンタ182に対してカウントアップ信号を出力しており、カウンタ180にはその信号が入力されるとカウントを1つずつインクリメントさせる。これにより、そのカウント値がそれぞれのテーブル172〜178に出力される。すると、各テーブル172〜178からカウント値に対応した情報、すなわちビーム番号、フォーカス番号、受信スタート及びビームエンドが出力されることになる。ちなみに、送信タイミング信号は、送信ビームを形成する場合における基準タイミングを規定する信号であり、受信タイミング信号は、それぞれのビームライン上における受信期間を規定する信号である。図7に示す回路の具体的な動作例については後に図9や図10などを用いて説明する。
【0072】
図8には、ビームアドレスマトリクスが例示されている。すなわちθ方向及びφ方向によって特定される複数のビームアドレスが番号によって表されている。ここにおいて、ハッチングが付されていないビームアドレス182は超音波ビームが形成されるビームラインを示しており、一方、ハッチングが付されているビーム番号184は超音波ビームが形成されないビームラインを示している。すなわち、この図8に示す送受信条件は、図6に示した例えば球形の三次元ROI152を実現するためのものを示している。ハッチングが付された領域に示されるように、その領域についての超音波の送受信を省略することにより上述したようにボリュームレートを向上することが可能となる。
【0073】
図9には、図7に示した回路の具体的な動作例が示されている。特に、複数のテーブル172〜178の入力と出力とが対応付けて示されている。例えば、カウント値として最初に0が与えられると、ビーム番号テーブル172からビーム番号として5が出力され、受信スタートテーブル176から受信スタートのタイミング情報として60が出力され、ビームエンドテーブル178からビームエンドのタイミング情報として100が出力される。また、フォーカス番号テーブル174からフォーカス番号として0が出力される。つまり、カウント値が1つ定まると、それに対応したビーム番号、受信スタートのタイミング、ビームエンドのタイミング、フォーカスの条件が定まることになる。
【0074】
図10には、図7に示した回路の動作例がタイミングチャートとして示されている。ここで、(A)にはタイミングの基準となるスタートトリガが示されており、(B)にはビーム番号が示されており、(C)には送信タイミング信号が示されており、(D)には送信タイミング信号によって規定される送信期間が示されている。また、(E)には受信スタート及び受信エンドによって規定される受信期間が示されている。
【0075】
この図10に示されるように、スタートトリガが入力されると、その段階で出力されている各テーブル172〜178の情報にしたがって送信期間や受信期間が設定され、また(C)に示されるようにスタートトリガに同期して送信タイミング信号が出力される。受信期間の開始及び終了もスタートトリガあるいは送信タイミング信号に同期している。例えば図9に示されるように、カウント値として1が出力されると、ビーム番号として6が指定され、受信スタートとしては60、ビームエンドとしては100がそれぞれ設定される。つまり、送信タイミング信号を基準として、50から110の間に受信期間が設定されることになる。なお、受信スタートやビームエンドの数値は1つのクロックを単位として定義されるものである。
【0076】
以上のように、図7〜図10に示す実施形態によれば、複数のテーブルを利用して所望のビーム走査空間を形成する複数のビームラインについてビームアドレス、受信期間などを設定することが可能となる。さらに、各ビームラインごとにフォーカス条件を個別的に設定することもできる。ちなみに、図7の回路構成から出力される各情報は図1に示した送信ビームフォーマー12及び受信ビームフォーマー14へ出力される。
【0077】
なお、以上のように各ビームラインごとに個別的にビーム形成条件を設定することが可能な限りにおいて、各種の構成例を採用することが可能である。ただし、本実施形態においては、各ビームラインごとに送信タイミングや受信タイミングなどが可変設定されるため、図7に示したようなテーブル構成によれば、そのような送受信制御をより簡便に行えるという利点がある。また、ビーム走査空間の形状の再設定などに対しても円滑に対応できるという利点がある。
【0078】
図11には、三次元ROIの設定方法の一例が示されている。図11に示す例では、表示画面200上にいわゆるトリプレーンが表示されている。このトリプレーンは2つの垂直断面201,202及び1つの水平断面203によって構成されるものである。具体的には、図1に示したビーム走査空間100を形成することによって得られたエコーデータに基づき、そのビーム走査空間100に対して設定された互いに直交する3つの切断面に対応する断層画像が符号201,202,203で示される断層画像に相当する。このような表示方法自体は公知の技術である。
【0079】
本実施形態においては、このような3つの断層画像上に例えばデフォルトのサイズ及び位置をもって所定のマーカーが表示される。そのマーカーは例えばそれぞれの断面上において円形であるが、いずれかの断層画像上において、そのマーカーにおける長軸や短軸を自在に変更し、あるいはそれらの長軸や短軸を傾けることにより、図において符号204A,204B,204Cによって示されるように、対象となる臓器をカバーする所望の形状をもった三次元の関心領域を設定することが可能である。ちなみに、ある断層画像上においてマーカーの位置やサイズを変更すると、それに伴って他の2つの断層画像上においてもマーカーの位置やサイズが連動して変化する。したがって、ユーザーは、それぞれの断層画像上において対象となる臓器の形状を確認しつつマーカーの位置や形状を可変し、それによって三次元のROIを例えば楕円体として定義することが可能となる。ちなみに、三次元のROIの設定方法としては各種のものを採用することができ、例えば生体内の臓器を自動的に三次元画像処理によってトレースし、そのトレース像を基礎としてROIを設定するようにしてもよい。
【0080】
図12〜図15には、ビーム走査空間の任意形状設定機能を二次元画像に適応した場合の一例が示されている。
【0081】
図12には、超音波ビームを電子セクタ走査することによって描かれる扇状の走査面210が示されている。この走査面210は二次元のビーム走査空間である。例えば、その走査面210上にユーザーによりあるいは自動的に楕円形をもったROI212が設定されると、上述した手法を利用してそのROI212に内接し更にその下部分の形状に沿った形状を有するビーム走査空間を自動的に設定することが可能となる。ここにおいて、符号214及び216は、ROI212に接する接線としてのビームラインを示している。それらの2つのビームライン214,216を両端としてそれらの間に複数のビームラインが設定されることになり、それらのビームラインのエンドはROI212の下部の外形上に設定される。
【0082】
図13には、図12に示したような関心領域212を設定した場合における二次元断層画像すなわちBモード画像が示されている。この図13に示す例では、関心領域についてだけ画像処理が適用されており、すなわち楕円形をもった超音波画像222が合成されている。ここにおいて、その上部に存在する略三角形の領域224は超音波ビームの走査は行われてはいるが画像化されない領域である。そのような領域をユーザーに認識させるためにビーム走査空間の外形を何らかのラインによって描くようにしてもよいし、また画像表示モードを切り替えることによって、その領域224についても超音波画像を表示させるようにしてもよい。
【0083】
次に、図14及び図15を用いて二次元断層画像上における関心領域の設定方法について説明する。例えば、図14に示されるように、最初にBモード画像上に所定サイズをもった例えば円形の関心領域を表すマーカー212を表示させる(S1参照)。次に、S2に示されるように、例えばトラックボールなどを利用してそのマーカー212をBモード画像上で任意の方向へ移動させる。次に、S3に示されるように、所定の操作により、そのマーカー212の偏平率あるいは軸長を変更させる。さらに、S4に示されるように、そのように変形されたマーカー212を回転させる。このような一連の操作を適宜組み合わせて注目すべき組織の全体を包み込むように所定形状をもった関心領域が設定される。
【0084】
また、図15に示されるように、所定形状をもったマーカー212が表示された後に、S1において所定の方向にそのマーカー212を移動させ、その後に、S2に示すように、そのマーカー212上における特定の部分を引き出したりあるいは押し込んだりすることによって任意の形状のROIを構築するようにしてもよい。この場合においては、例えばCADシステムなどにおける任意形状の作成技術などを利用することが可能である。
【0085】
なお、以上のように設定されたROIについては、送受波原点からそのROIを内接する条件の下でビーム走査角度範囲が設定され、また各ビームラインにおけるビームエンドはROIの外形を基準として設定される。
【0086】
電子セクタ走査などが適用される場合、扇状に複数のビームラインが設定されるが、各ビームラインの間隔については、図16に示されるように等角度Δθとなるようにしてもよいし、図17に示されるように各ビームエンドが等距離Δdとなるようにしてもよい。ちなみに、それらの図においてOは送受波原点を示しており、rはビームライン上における深さ方向を示している。もちろん、図16及び図17に示した概念を三次元の超音波ビーム走査の場合にも拡張的に適応することができ、また等距離あるいは等角度という条件を外して、上述したようにビームラインの密度を連続的に可変させるようにしてもよい。
【0087】
また、上述した各種の実施形態において、送信多段フォーカスを適用する場合には、例えば図18に示されるように、関心領域212内を複数の領域230,232,234に分割し、それぞれの区間ごとに超音波の送受信を行うようにしてもよい。ここにおいてF1〜F3はそれぞれの区間ごとの送信フォーカス点を示しており、各領域230,232,234においてはいわゆる受信ダイナミックフォーカスが適用される。また、上述した実施形態においては電子セクタ走査が実行されていたが、電子リニア走査が実行される場合においても上記原理を採用することができる。すなわち、例えば図19に示されるように、X方向は電子走査方向で当該X方向に複数の振動素子が並んでアレイ振動子が構成されている場合において、そのアレイ振動子をY方向に機械的に走査すると、従来においては直方体状のビーム走査空間が構成されていたが、例えば符号240で示されるように、X方向及びY方向の一方又は両方の方向においてビーム位置に応じてZ方向のビーム深さを連続的に変化することにより曲面形状を有するビーム走査空間を構築するようにしてもよい。
【0088】
図20は、二次元のビーム走査空間を構築する場合において、X方向が電子走査方向であり、Z方向がビーム深さ方向である場合、例えばX方向のビーム位置に応じてビームラインの深さを連続的に変化することにより、下側すなわち生体側に緩やかな凸形状をもったビーム走査空間242を構成することができる。従来においては符号244で示されるような矩形のビーム走査空間であったが、このようなコンベックス型をもつビーム走査空間242によれば、X方向の左右端部分の送受信期間を短縮して、ビーム走査空間全体としてのフレームレートを向上できるという利点がある。
【0089】
さらに、図21にはいわゆるコンベックス走査が行われる場合の走査面が示されているが、ここで符号248は従来と同様の走査面を示している。すなわち、その走査面248においてはθ方向の各位置において曲率が同一であり、すなわちθ方向の各位置においてビーム深さは一定である。その一方、符号246は上記の本実施形態の原理が適用された走査面を示しており、その走査面246においてはθ方向の各位置に応じて曲率としては一定であるがビーム深さは連続的に変化している。このような実施形態においては、走査面における下方の隅部分の送受信を省略してフレームレートを向上できるという利点がある。
【0090】
なお、三次元の関心領域を設定する場合においては、その初期形状として、球体、楕円体、直方体などを採用することができ、一方、二次元の関心領域を用いる場合には、その初期形状として、円形、楕円、矩形などを採用することができる。また、そのような関心領域領域を用いることなく例えばポインティングデバイスを用いてユーザーが直接的にビーム走査領域の形状を指定するようにしてもよい。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、より適当なビーム走査空間の形状を構築できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る超音波診断装置の好適な実施形態を示すブロック図である。
【図2】 形状設定機能を用いて設定された三次元のビーム走査空間を示す概念図である。
【図3】 形状設定機能を用いて構築された三次元の角錐形状を有するビーム走査空間を示す概念図である。
【図4】 図3に示すビーム走査空間の垂直断面図である。
【図5】 図3に示すビーム走査空間を上方から見た投影図である。
【図6】 ビーム走査空間と三次元ROI(関心領域)との関係を示す図である。
【図7】 図1に示す送受信制御部の具体的な構成例を示すブロック図である。
【図8】 ビームラインアレイ及び送受信が実際に行われるビームラインを示す説明図である。
【図9】 図7に示す回路の動作内容を示す説明図である。
【図10】 図7に示す回路の動作例を示すタイミングチャートである。
【図11】 トリプレーン表示を用いた三次元ROIの設定方法を説明するための図である。
【図12】 二次元のビーム走査空間の任意形状設定を説明するための図である。
【図13】 図12に示すROIの設定により形成される断層画像を示す説明図である。
【図14】 二次元のROIの設定方法を説明する説明図である。
【図15】 二次元のROIの設定方法を説明する説明図である。
【図16】 等角度間隔での複数のビームラインの設定を説明するための説明図である。
【図17】 ビームエンドが等距離間隔での複数のビームラインの設定を説明するための説明図である。
【図18】 ビーム走査空間の任意形状設定と送信多段フォーカスとの関係を示す図である。
【図19】 2方向に電子リニア走査が実行される場合におけるビーム走査空間を説明するための図である。
【図20】 電子リニア走査が適用される場合における二次元のビーム走査空間を説明するための図である。
【図21】 コンベックス走査が適用される場合におけるビーム走査空間を説明するための図である。
【符号の説明】
10 3Dプローブ、12 送信ビームフォーマー、14 受信ビームフォーマー、16 送受信制御部、30 2Dアレイ振動子、100,102,104ビーム走査空間、152 三次元ROI(関心領域)、170 テーブル群、172 ビーム番号テーブル、174 フォーカス番号テーブル、176 受信スタートテーブル、178 ビームエンドテーブル、180 タイミング発生回路、182 カウンタ。

Claims (1)

  1. ビーム走査空間の三次元形状を設定する形状設定手段と、
    前記設定されたビーム走査空間の三次元形状に対応して、前記ビーム走査空間を構成する各ビームラインについて、ビーム方位を規定するビームアドレスとビーム長を規定するビームエンドとを含むビーム形成条件を個別的に設定する条件設定手段と、
    前記条件設定手段によって設定された各ビームラインについてのビーム形成条件に従って、各超音波ビームを形成するビーム形成手段と、
    を含み、
    前記形状設定手段は、
    前記ビーム走査空間について用意された形状として、少なくとも底面の形状が互いに異なる複数の候補三次元形状を管理する手段と、
    前記複数の候補三次元形状の中からいずれかの形状を使用形状として選択するための選択手段と、
    を含み、
    前記条件設定手段は前記使用形状に対応した前記ビーム形成条件を設定する手段であり、前記複数の候補三次元形状に対応した複数のテーブルセットを有し、
    前記各テーブルセットは、前記ビームアドレスであるビーム番号、フォーカス番号、受信スタートタイミング及びビームエンドタイミングを出力する複数のテーブルで構成され、
    前記使用形状が選択されると、その使用形状に対応するテーブルセットから、各ビームラインについて、ビーム番号、フォーカス番号、受信スタートタイミング及びビームエンドタイミングが出力され、それらの情報に基づいて送受信制御がなされる、ことを特徴とする超音波診断装置。
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