JP2004530502A - 超音波診断データを選択的に発展させるための超音波診断システム - Google Patents
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Abstract
ユーザが、見るための所望の超音波画像(306)を決定し、当該所望のビューを超音波撮像システム(100)に通信する、超音波撮像システム(100)が開示される。超音波撮像システム(100)は、要求を解析し、投影する適切な走査スライス(302,304)を決定して、所望の画像(306)を得る。所望の画像(306)は、3次元ビューを近似するが、3次元容積セットのデータを得ることが必要とされることなく発展される。
Description
【0001】
本発明は、超音波診断システムに係り、より詳細には、特定の所望の画像に対してユーザ入力を受信し、所望の画像に関してのみ超音波データを自動的に発展させる超音波診断システムに関する。
【0002】
超音波トランスデューサ及びイメージング(撮像)システムは、極めて多くの機会で利用可能であり、特に切開を伴わない医療診断用撮像に対して有用である。超音波トランスデューサは、典型的には、圧電素子若しくは微細加工超音波トランスデューサ(MUT)素子からなる。送信モードで使用されたとき、トランスデューサ素子は、電気パルスにより励起され、これに応じて超音波エネルギを放出する。受信モードで使用されたとき、トランスデューサ素子に当たる音響エネルギは、受信信号に変換され、トランスデューサに関連した処理回路に送られる。トランスデューサは、典型的には、処理電子部品、一若しくはそれ以上の入力装置、及び、超音波画像が見られる適切なディスプレイを含む超音波撮像システムに接続される。処理電子部品は、典型的には、各トランスデューサ素子に対する適切な送信パルスを発展させる役割を有する送信ビーム形成器、及び、各トランスデューサ素子から受信した受信信号を処理する役割を有する受信ビーム形成器を含む。
【0003】
超音波トランスデューサは、典型的には、ハウジング内の関連電子部品と組み合わせられる。組立体は、超音波プローブと称される。典型的には、超音波プローブの種類は、素子の単一素子幅アレイを有する一次元(1D)プローブ、若しくは、複数の素子幅アレイを有する2次元(2D)プローブに分けられる。更に、“双平面(バイプレーン)”プローブと称されるプローブは、交差してもしなくてもよい2つの直交配置型1Dプローブアレイを含む。“マトリックス”プローブと称される比較的新しい2Dプローブは、個々に制御可能な2次元配列のトランスデューサ素子を含み、電子的に2次元で方向付けできる走査線を持つ超音波プローブがもたらされる。マトリックスプローブの各次元は、線形アレイの連続的な積層として考えられる。
【0004】
超音波データは、典型的にはフレームで取得され、この場合、各フレームは、トランスデューサの面から現れる超音波ビームの掃引を表わす。かかる掃引は、典型的には、一の走査面に沿って個々の多数の走査線を生成することで発展される。共に表示されたとき、走査線のセットは、典型的には“スライス”と称されるものを形成する。スライスは、典型的には、一フレームに対応する。例えば、双平面撮像では、2つのスライスがフレームを構成する一方、3次元(ボリューム)走査では、多くのスライスがフレームを構成する。
【0005】
典型的には、1Dプローブは、2次元の長方形、パイ型、台形若しくは他の形状のスライスを生成し、2Dマトリックスプローブは、スライス(フレーム)のセットを発展して3次元形状を形成する。かかる3次元フレームは、“ボリューム走査”と称されることもある。従来の超音波撮像システムがこのボリューム走査を発展させる時、このシステムは、典型的には、少なくとも2次元で複数のスライスを生成する。これらの多数のスライスは、スライスによって占有される容積に対する超音波データを生成する。3次元画像を生成するため、この容積のデータは、次いで、超音波撮像システムにより処理され、3次元である外観を有する2次元表面(CRT型ディスプレイの表面のような)上での表示用の画像が生成される。
【0006】
残念ながら、この容積データを発展させることは、送信ビーム形成器を制御する超音波電子部品に重い負担を与えるのみならず、受信信号の処理に大きな計算負荷を要求する。かかる3次元描画システムの欠点の1つは、意味のある分解能で容積データを表示させるためには、データを収集するための時間遅れ及びディスプレイ上で収集データを描画するときに遭遇する処理遅れに起因して、収集されたデータのフレームレートが低減されなければならないことである。
【0007】
それ故に、所与の容積に対して収集された全てのデータを処理することを要せずに3次元データを表示することができる超音波撮像システムに対する要望がある。
【0008】
本発明は、ディスプレイ上に所望の超音波画像を表示するためのシステムであって、2次元マトリックスプローブと、前記所望の超音波画像に対応する少なくとも2つの超音波走査スライスを決定するシステム制御装置と、前記少なくとも2つの超音波走査スライスから得られるデータから前記所望の超音波画像を発展させる走査変換器と、前記所望の超音波画像を表示するディスプレイとを含む。
【0009】
他のシステム、方法及び本発明の効果は、次の図面及び詳細な説明を精査することで当業者に明らかになるだろう。全てのかかる追加のシステム、方法、特徴、及び効果は、個の説明内に含められ、本発明の観点内であり、添付の請求項によって保護されることが意図されている。
【0010】
各請求項に定義されたような本発明は、次の図面を参照して理解を深めることができる。図面内の構成要素は、必ずしも相互に対してスケール化される必要は無く、本発明の原理を明らかに示すことに重点がおかれている。
【0011】
これにより説明される本発明は、2次元アレイの個々に制御可能な素子を有するプローブを用いる超音波撮像システムに適用可能である。次の説明は、メモリ、関連するプロセッサ、及び、考えられるネットワーク若しくはネットワーク化装置におけるルーチン及びデータビットの記号的表現の観点から表わされる。これらの説明及び表現は、研究内容を他の当業者に効果的に伝えるために、当業者によって使用されている。ルーチンは、ここでは一般的に、所望の結果を与えるステップ若しくはアクションの自己整合性のあるシーケンスであることが意図される。従って、用語“ルーチン”は、メモリ内に記憶されプロセッサによって実行される一連の動作を指すために使用される。プロセッサは、超音波撮像システムの中央プロセッサであってよく、若しくは、超音波撮像システムの副次的なプロセッサであってよい。用語“ルーチン”は、また、用語“プログラム”、“オブジェクト”、“ファンクション”、“サブルーチン”及び“プロシージャ(手順)”を内包する。
【0012】
一般的に、ルーチンにおけるステップのシーケンスは、物理量の物理的な操作を必要とする。通常、必ずしも必要でないが、これらの量は、記憶、変換、組み合わせ、比較若しくは操作される電気的若しくは磁気的信号の形態をとる。当業者は、これらの信号を“ビット”、“値”、“エレメント”、“文字”、“画像”、“条件(ターム)”、“数”等と称する。これら及び類似の用語が、適切な物理量に関連付けられて、単にこれらの量に付与される便宜上のラベルであることは理解されるべきである。
【0013】
本アプリケーションにおいて、ルーチン及び動作は、人間の操作者に連係して実行される機械動作である。一般に、本発明は、電気的若しくは他の物理的信号を記憶及び実行して他の所望の物理的信号を生成するように構成された、コンピューター読取り可能な媒体を含む方法ステップ、ソフトウェア及び関連ハードウェアに関する。
【0014】
本発明の装置は、好ましくは、超音波撮像の目的で構築される。しかし、本発明の方法は、コンピューター内に記憶されたルーチンによって選択的に起動若しくは再構成され超音波撮像装置に接続される汎用コンピューター若しくは他のネットワーク化された装置によって実行されてよい。ここで示される手順は、如何なる特定の超音波撮像システム、コンピューター若しくは装置に固有のものでない。特に、種々の機械が、本発明の教示に従ったルーチンにより使用されて良く、若しくは、本方法ステップを実行するためにより特別化された装置を構築することもより便利かもしれない。ある環境では、ハードウェアが一定の特徴を有することが望ましいとき、それらの特徴は、以下でより完全に説明される。
【0015】
以下で説明するルーチンに関して、当業者は、後述するルーチンを実行するための指令セットを生成する多様なプラットフォーム及び言語が存在することを認識するだろう。当業者は、また、正確なプラットフォーム及び言語の選択は、ある種のシステムには動くが他のシステムでは効果的で無いといったような、構築された実際のシステムの特異性によってしばしば決まることを認識するだろう。
【0016】
図1は、本発明の一実施例による超音波撮像システム100を示すブロック図である。当業者であれば、図1に示すような、超音波撮像システム100及び以下で説明するその動作は、かかるシステムを一般的に表すためのものであり、如何なる特定のシステムも、図1に示されるものとは大きく異ならないことを理解するだろう。超音波撮像システム100は、マトリックスプローブ200に送受信(T/R)スイッチ112を介して接続される送信ビーム形成器110を含む。マトリックスプローブ200は、2次元で配設された複数のトランスデューサ素子を有するマトリックス型トランスデューサアレイを含む。マトリックスプローブ200は、その点から超音波エネルギが投射されるアレイ上の点をランダムに選択するために使用され、完全サンプル化アレイと称される。完全サンプル化アレイは、各素子が個々にアクセス可能なものである。
【0017】
T/Rスイッチ112は、典型的には、各トランスデューサに対して一のスイッチ素子を含み、若しくは、マトリックスプローブ200は、T/Rスイッチ112とマトリックスプローブ200間のリード線の数を減らして、必要とされるスイッチ数を減らすために、多重回路若しくはその類を有してよい。送信ビーム形成器110は、パルス発生器116からのパルスシーケンスを受信する。マトリックスプローブ200は、送信ビーム形成器110によりエネルギ供給され、患者の身体の関心領域内に超音波エネルギを送り、通常エコーと称される、反射した超音波エネルギを、身体内の種々の構造及び臓器から受信する。当業者には知られているように、送信ビーム形成器110により各トランスデューサ素子に印加される波形を適切に遅延させることによって、焦点が合わせられた超音波ビームがマトリックスプローブ200から送信されてよい。
【0018】
マトリックスプローブ200は、また、T/Rスイッチ112を介して受信ビーム形成器118に接続される。患者の身体内の所与の点からの超音波エネルギは、異なる時間でトランスデューサ素子により受信される。トランスデューサ素子は、受信した超音波エネルギをトランスデューサ信号に変換し、当該信号は、増幅され、個々に遅延され、次いで、受信ビーム形成器118により累計され、所望の受信線(“ビーム”)に沿った受信超音波レベルを表わすビーム形成信号が供給される。受信ビーム形成器118は、トランスデューサ信号をデジタル値に変換するアナログ−デジタル変換器を含むデジタルビーム形成器であってよく、若しくは、アナログビーム形成器であってよい。当業者に知られているように、トランスデューサ信号に付与される遅延は、動的な合焦を実現するために超音波エネルギの受信中に変化されてよい。処理は、複数の走査線に対して繰り返され、患者の身体の対象領域の画像を生成するためのデータのフレームが生成される。
【0019】
マトリックスプローブを採用する既知のシステムは、完全な容積(ボリューム)を走査することに専念するが、マトリックスプローブ200は、走査線が典型的にはマトリックスプローブ200の中心を原点として異なる角度で方向付けられる扇形走査、直線型走査、曲線型走査、他の走査パターンのような多種多様な走査パターンを提供することができる。
【0020】
受信ビーム形成信号は、次いで、受信ビーム形成信号を画質の改善のために処理する信号プロセッサ124に入力される。受信ビーム形成器118及び信号プロセッサ124は、超音波受信機126を構成する。信号プロセッサ124の出力は、走査変換器128に供給され、走査変換器128は、扇形走査及び他の走査パターン信号を従来のラスタ走査ディスプレイ信号に変換する。走査変換器128の出力は、ディスプレイユニット130に供給され、ディスプレイユニット130は、患者の身体の対象領域の画像を表示する。
【0021】
システム制御装置132は、システムの全体制御を司る。システム制御装置132は、タイミング及び制御機能を実行し、典型的には、共にメモリ140に内蔵されるグラフィック発生器136及び制御ルーチン142の制御下で動作するマイクロプロセッサを含む。以下で詳細に説明されるように、システム制御装置132と協働する制御ルーチン142及びグラフィック発生器136、及び、入力装置138を介してユーザから供給される入力は、超音波撮像システム100が所望の画像を表示するため要求された走査線のみを投射することができるようにする。かかる態様では、超音波撮像システム100が、全体の3次元容積を走査することを要せず、表示されるべき画像に対応するスライスのみを走査することによって3次元画像の近似を生成することが可能である。かかるシステムでは、後述する如く、より少ないシステム資源を用いたより優れた画質が実質的に利用可能であり、2次元走査に匹敵するフレームレートが、3次元画像の近似を表示するために使用される。システム制御装置132は、また、メモリ140を用いて、超音波撮像システム100の動作を表わすシステム変数を含む中間値を記憶する。図示しないが、外部の記憶装置が、永久的及び/又は可搬式のデータ記憶のために使用されて良い。外部記憶素子として適切な例及び装置は、フロッピー(R)ディスクドライブ、CD・ROMドライブ、ビデオテープユニット等を含む。
【0022】
本発明の一実施例の一局面によれば、所望の超音波画像に対応し所望の超音波画像を提供するように設計された走査パターンは、マトリックスプローブ200によって生成されてよい。かかる所望の超音波画像は、超音波撮像システム100のユーザによって入力装置138を介して通信されてよい。走査パターンは、3次元容積を呼び出すことを要せずに3次元画像の近似がシステムによって描画されることを可能とする、対の交わる走査スライスを含む。入力装置138は、マウス、キーボード、電子ペンを含んでよく、若しくは、キー、スライダー、スイッチ、タッチスクリーン、トラックボールのような入力装置の組み合わせ、若しくは、超音波撮像システム100のユーザが所望の超音波画像をシステム制御装置132に通信できるようにする他の入力装置を含んでよい。所望の超音波画像がシステム制御装置132に通信されるとき、システム制御装置132は、メモリ140内の制御ルーチン142及びグラフィック発生器136と協働して、マトリックスプローブ200により投射されるべき適切な走査線を決定して、システム制御装置132に入力装置138を介して通信された所望の超音波画像を実現する。システム制御装置132は、次いで、かかる適切な走査線を生成するために、パルス発生器116及び送信ビーム形成器110と通信する。
【0023】
代替のシステム構成では、異なるトランスデューサ素子が、送信及び受信のために使用される。かかる構成では、T/Rスイッチ112は、必要とされず、送信ビーム形成器110及び受信ビーム形成器118は、各々の送信及び受信トランスデューサ素子に直接接続されてよい。
【0024】
図2は、図1のマトリックスプローブ200を用いて得られる一連の走査スライスを示す図である。図2は、3つのスライス202,204,206を取得するマトリックスプローブ200を示す。一般に、各スライス202,204,206は、一連の個々の走査線208−1乃至208−n、210−1乃至210−n、212−1乃至212−nをそれぞれに含む。この場合、各スライスは扇形であり、扇形の頂点は、マトリックスプローブ200の中心である。本質的には、各スライス202,204,206は、従来の2次元掃引を表わし、各掃引は、近隣の掃引から高さの差をもって配置されている。当業者であれば、台形若しくは平行四辺形が、扇形に代わる各スライスに対して生成されてよいことを認識するだろう。更に、僅かに高さで離間された、多数のかかるスライスが、容積を呼び出すために使用されて良い。残念ながら、容積を呼び出すために必要である多数の走査スライスに起因して、容積を呼び出すことは、大量な処理資源を必要として、典型的には、所望の画像を表示するのに必要とされる量よりも大幅に大量なデータを生成する。本発明の一実施例によれば、以下で詳説する如く、超音波撮像システム100は、ユーザ入力により所望の画像を決定し、次いで、マトリックスプローブ200に指令して所望の画像を表示するのに必要な個々の走査スライスのみを投射させることを可能とする。
【0025】
図2に示される例では、単一の頂点で集結されるか若しくは高さ違いで分離される、たった3つのスライス202,204,206が存在する。各スライス202,204,206における走査線208−n、210−n、212−nのそれぞれは、他のスライス内の整合する(若しくは、“添数(インデックス)が付される”)走査線を有する。例えば、スライス204内の走査線201−1は、走査線212−1及びスライス206に整合する。好ましくは、各整合する走査線は、同一の横方向の位置にある。3次元画像の近似を描画するため、システム制御装置は、整合した走査線の適切なセットを決定し、所望の画像を表示するために必要な走査線のみを投射させる。本発明の一実施例によれば、システム制御装置132は、グラフィック発生器136及び制御ルーチン142と共に、マトリックスプローブ200に指令して所望の画像を表示するのに必要とされる走査線のみを投射させる。
【0026】
図3A乃至図3Cは、本発明の一実施例を集合的に示す概略図である。図3Aは、2つの扇形走査スライス302,304を含む。扇形走査スライス302,304は、互いに直交するように図示されているが、これは、扇形走査スライス302,304が、ある角度θで分離されている場合には必要でない。角度θは、扇形走査スライス302と扇形走査スライス304との間の傾斜角度(チルト角)を表わす。扇形走査スライス302は、中心線305を含み、扇形走査スライス304は中心線307を含む。画像306は、簡略化された心臓左心室を表わすのを意図した概略的な西洋梨状中空シグニチャである。
【0027】
図3Aに示すように、全体の容積を呼び出す代わりに、たった2つの扇形走査スライス302,304がシステム制御装置132によって生成される。2つの扇形走査スライス302,304は、超音波撮像システム100に通信されるユーザ入力に応答して生成される。ユーザ入力は、所望の超音波画像を決定し、システム制御装置は、所望の画像に対応する扇形走査スライス(本例では、扇形走査スライス302,304)を決定する。
【0028】
一の扇形走査スライス(本例では、扇形走査スライス302)は、固定された参照スライス(若しくは、固定された参照面)であり、扇形走査スライス304の位置は、扇形走査スライス302に対して高さ及び回転位置が可変であってよい。入力装置138を介した超音波撮像システム100に供給されるユーザ入力に応答して、扇形走査スライス304の位置は、高さ及び回転位置が調整されて、所望の対の画像(図3B、図3Cに示す)が扇形走査スライス302,304により生成されるようにしてよい。所望の画像をシステム制御装置132(図1)に通信するため、超音波撮像システム100のユーザは、これに限るものでないが、例えば、入力装置138上にある制御ノブを用いて扇形走査スライス302に対して扇形走査スライス304を回転させうる。所望の画像は、ユーザが走査中に制御ノブを調整することによって設定した画像である。画像スライス(本例では、扇形走査スライス302,304)は、図3B、図3Cに示すように、横並びに表示されて良く、若しくは、図5に示すように、重畳されて良い。
【0029】
図3B、図3Cは、図3Aの扇形走査スライス302,304を用いて捕捉された画像を集合的に示す。図3B、図3Cに示すように、超音波画像306は、走査スライス302,304のそれぞれに関連して示される。図示のように、走査スライス302に係る画像306は、走査スライス304に係る画像306とは異なって見える。図3B、図3Cの画像306は、簡略化された心臓左心室を表わすのを意図した概略的な西洋梨状中空シグニチャの2つの直交断面であり、図3Aの画像306に対応する。図3B、図3Cの画像306は、異なって見えるが、これは、走査スライス302,304が互いに直交関係であり、要素306の異なる断面を呼び出しているからである。その他の方法を考えると、図3Bに示すディスプレイは、扇形走査スライス302の音響取得に向けられ、図3Cに示すディスプレイは、扇形走査スライス304の音響取得に向けられている。かくして、3次元描画の近似は、ユーザ入力に基づく2つの個々の走査スライスを投射するだけで得られる。図3B、図3Cの画像の分解能は、3次元画像を描画するために3次元容積を走査する必要があるシステムから得られるものに対する改善を示す。例えば、図3B、図3Cの画像は、50Hzのフレームレートで3/4度の分解能を有する幅のある90度のビューであることができる。より広い視野と高フレームレートとの組み合わせは、全体の容積の走査が不要であることから得られる。
【0030】
更に、本発明のその他の実施例によれば、2つの画像を互いに関係づける図形参照が提供されてよい。例えば、図3Bの線312は、扇形走査スライス304の位置を指し、扇形走査スライス304の中心線307に対応する。同様に、図3Cの線314は、図3Bの扇形走査スライス302に相関し、扇形走査スライス302の中心線305に対応する。
【0031】
固定参照スライス302、及び、ユーザ入力により決定される扇形走査スライス304の位置に関して、図3Bの線312を動かすことによって、異なる面を図3Cの画像内に生成できる。かかる図形表現は、図1のグラフィック発生器136によって供給されてよく、扇形走査スライス304の方向の調整を可能とする。
【0032】
更に、2つの画像の効率的な取得は、患者に対する心臓ストレスエコー試験を実行するときに有用である。かかる試験では、患者に力が及ぼされ、適切な診断を提供するために速やかな収集及び心臓の描画が必要とされる。本発明のシステムは、2つの扇形走査スライスを投射するだけで良いことから得られるフレームレートの増加に起因してかかる撮像を可能とする。更に、図3A、図3Bに示す画像は、自動境界検出を提供することができ、カラーの流速情報及び超音波ANGIO情報を示すことができる。自動境界検出は、組織と血の間の境界を検出及び自動的に表示するシステムの能力をいう。用語“ANGIO”は、流れ感度情報と流れ方向情報を交換するカラーフロー撮像の形態を指す。このモードの動作は、また、“パワー・カラー・ドップラー”とも称される。
【0033】
図4は、本発明のその他の実施例により得られる単一フレームのデータの走査のチャートである。図4は、2つのサブスライス404,406を含むスライス402を得るために使用されるマトリックスプローブ400を含む。第1のサブスライス404は、平面で取られ、第2のサブスライス406は、第1のサブスライス404に直交する。2つのサブスライス404,406は、中心線408で結合する。かかる走査シーケンスは、“コーナービュー”と称されるものを描画する。単一の折られたスライスが走査されるだけであり、他のスライス若しくは平面が走査されないので、フレームレートを50Hzの範囲内の標準的な2次元走査の場合と同じくらい高くできる。図4に示す走査は、目標(ターゲット)の2つの接続された半断面として表示されることができ、実時間で互いに対して相対移動する直交組織構造を表わす。
【0034】
図5は、図4に示す走査図形を利用して得られる画像を示す図である。どのようにしてかかる図形が指示されるかの一例は、2つの走査半体502,504が、“半面”画像とも称される、2つの横並びの短縮法で描かれた扇形として表示されるディスプレイ500により表示される。構成線フレーム506,508は、半分スライスの走査面を囲む。ディスプレイ500は、半分の扇形画像が側壁にペイントされたボックスのコーナー(角)に対するビューに類似する。
【0035】
図6は、本発明のその他の実施例を示す図である。システム制御装置132に係るグラフィック発生器136を用いることによって、ディスプレイ画像600は、ディスプレイ602上に生成できる。ディスプレイ602は、表示されている超音波画像606を含み、また、プローブ604の形状がディスプレイ602上に付与することができることを図示する。かくして、超音波撮像システム100のユーザは、プローブ604の位置をディスプレイ602上で直接的に見ることができ、これにより、撮像されている患者の身体でのプローブのアラインメント及び位置付けをより正確にすることができる。
【0036】
図7は、図1のグラフィック発生器136により可能とされるその他の実現を示す図である。図7の画像700は、第1の走査スライス702、及び、点線で示された第2の走査スライス704を含む。第2の走査スライス704は、走査スライス702に対して回転されて示されている。走査スライス704は、走査スライス702に対してカーソルライン706まわりに回転される。点線704は、カーソルライン706まわりに回転する回転した扇形を示す。例えば、図7に示すように、スライス702及び704間に78度の回転オフセットがある。スライス704は、角度が90度にあるときに表れるだろう。更に、画像700は、走査スライス702に対する走査スライス704の傾斜を示す。
【0037】
図8は、本発明のある実施例の動作を示す流れ図800である。ブロック802では、超音波撮像システム100の操作者が、表示されるべき所望の超音波画像を選択する。所望の画像を生む適切な扇形走査スライスを決定するため、システム制御装置132は、適切な制御ルーチン142を実行して、所望の超音波画像を描画することになる固定参照面(図3Aの302)に対する新たな回転ベクトル若しくは高度角を選択する。ブロック802では、固定参照面302が一の超音波画像を提供することが想定され、ある所望の超音波画像をシステムに通信する入力装置138を介したコマンドを入力する操作者に応答して、システム制御装置132は、制御ルーチン142及びグラフィック発生器136(図1)と協働して固定扇形走査スライス302(即ち、固定参照面)に対する扇形走査スライス304の適切な位置を決定するだろう。
【0038】
ブロック804では、図4及び図5に関連して上述したコーナービューの選択肢が選択されたか否かが判断される。コーナービューの選択肢が選択されない場合、ブロック806において、プローブ200を用いて要求された完全な面の画像を生成するため、走査線シーケンスがシステム制御装置132によって変更される。かかる例では、2つの扇形走査面302,304(図3A)が、所望の超音波画像306(図3B及び図3C)を取得するために投射されることになる。
【0039】
ブロック804において、コーナービューの選択肢が起動された場合、ブロック808において、システム制御装置132は、図4及び図5に関連して上述した手順に従って、プローブ200を用いて半分の面の画像を生成するため、走査線シーケンスを変更する。
【0040】
ブロック810では、走査変換器128及びシステム制御装置132は、グラフィック発生器136を用いて、グラフィックを更新し、扇形走査スライス302の固定参照面に対する第2の(即ち、扇形走査スライス304)扇形走査スライスの向きを示す。コーナービューの選択肢がオフにされた場合、第3、第4、第5等の扇形走査スライスの向きがディスプレイ130上に表示されうる。ブロック812では、超音波撮像システム100は、要求された画像を走査及び表示する。
【0041】
当業者であれば、本発明の原理から逸脱することなく、本発明に多くの修正や変形をなしうることは明らかであろう。例えば、本発明は、ピエゾセラミック及びMUTトランスデューサ素子を用いて実現されてよい。更に、本発明は、種々の超音波撮像システム及び装置に適用可能である。かかる修正及び変形の全てをここに含めることを意図する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施例による超音波撮像システムを示すブロック図である。
【図2】図1のマトリックスプローブを用いて得られる一連の走査スライスを示す図である。
【図3A】本発明の一実施例を集合的に示す概略図である。
【図3B】本発明の一実施例を集合的に示す概略図である。
【図3C】本発明の一実施例を集合的に示す概略図である。
【図4】本発明のその他の実施例により得られる単一のフレームのデータの走査の図である。
【図5】図4に示す走査図形を用いて得られる画像を示す図である。
【図6】本発明のその他の実施例を示す図である。
【図7】図1のグラフィック発生器により可能とされるその他の実現を示す図である。
【図8】本発明のある実施例の動作を示すフロー図である。
本発明は、超音波診断システムに係り、より詳細には、特定の所望の画像に対してユーザ入力を受信し、所望の画像に関してのみ超音波データを自動的に発展させる超音波診断システムに関する。
【0002】
超音波トランスデューサ及びイメージング(撮像)システムは、極めて多くの機会で利用可能であり、特に切開を伴わない医療診断用撮像に対して有用である。超音波トランスデューサは、典型的には、圧電素子若しくは微細加工超音波トランスデューサ(MUT)素子からなる。送信モードで使用されたとき、トランスデューサ素子は、電気パルスにより励起され、これに応じて超音波エネルギを放出する。受信モードで使用されたとき、トランスデューサ素子に当たる音響エネルギは、受信信号に変換され、トランスデューサに関連した処理回路に送られる。トランスデューサは、典型的には、処理電子部品、一若しくはそれ以上の入力装置、及び、超音波画像が見られる適切なディスプレイを含む超音波撮像システムに接続される。処理電子部品は、典型的には、各トランスデューサ素子に対する適切な送信パルスを発展させる役割を有する送信ビーム形成器、及び、各トランスデューサ素子から受信した受信信号を処理する役割を有する受信ビーム形成器を含む。
【0003】
超音波トランスデューサは、典型的には、ハウジング内の関連電子部品と組み合わせられる。組立体は、超音波プローブと称される。典型的には、超音波プローブの種類は、素子の単一素子幅アレイを有する一次元(1D)プローブ、若しくは、複数の素子幅アレイを有する2次元(2D)プローブに分けられる。更に、“双平面(バイプレーン)”プローブと称されるプローブは、交差してもしなくてもよい2つの直交配置型1Dプローブアレイを含む。“マトリックス”プローブと称される比較的新しい2Dプローブは、個々に制御可能な2次元配列のトランスデューサ素子を含み、電子的に2次元で方向付けできる走査線を持つ超音波プローブがもたらされる。マトリックスプローブの各次元は、線形アレイの連続的な積層として考えられる。
【0004】
超音波データは、典型的にはフレームで取得され、この場合、各フレームは、トランスデューサの面から現れる超音波ビームの掃引を表わす。かかる掃引は、典型的には、一の走査面に沿って個々の多数の走査線を生成することで発展される。共に表示されたとき、走査線のセットは、典型的には“スライス”と称されるものを形成する。スライスは、典型的には、一フレームに対応する。例えば、双平面撮像では、2つのスライスがフレームを構成する一方、3次元(ボリューム)走査では、多くのスライスがフレームを構成する。
【0005】
典型的には、1Dプローブは、2次元の長方形、パイ型、台形若しくは他の形状のスライスを生成し、2Dマトリックスプローブは、スライス(フレーム)のセットを発展して3次元形状を形成する。かかる3次元フレームは、“ボリューム走査”と称されることもある。従来の超音波撮像システムがこのボリューム走査を発展させる時、このシステムは、典型的には、少なくとも2次元で複数のスライスを生成する。これらの多数のスライスは、スライスによって占有される容積に対する超音波データを生成する。3次元画像を生成するため、この容積のデータは、次いで、超音波撮像システムにより処理され、3次元である外観を有する2次元表面(CRT型ディスプレイの表面のような)上での表示用の画像が生成される。
【0006】
残念ながら、この容積データを発展させることは、送信ビーム形成器を制御する超音波電子部品に重い負担を与えるのみならず、受信信号の処理に大きな計算負荷を要求する。かかる3次元描画システムの欠点の1つは、意味のある分解能で容積データを表示させるためには、データを収集するための時間遅れ及びディスプレイ上で収集データを描画するときに遭遇する処理遅れに起因して、収集されたデータのフレームレートが低減されなければならないことである。
【0007】
それ故に、所与の容積に対して収集された全てのデータを処理することを要せずに3次元データを表示することができる超音波撮像システムに対する要望がある。
【0008】
本発明は、ディスプレイ上に所望の超音波画像を表示するためのシステムであって、2次元マトリックスプローブと、前記所望の超音波画像に対応する少なくとも2つの超音波走査スライスを決定するシステム制御装置と、前記少なくとも2つの超音波走査スライスから得られるデータから前記所望の超音波画像を発展させる走査変換器と、前記所望の超音波画像を表示するディスプレイとを含む。
【0009】
他のシステム、方法及び本発明の効果は、次の図面及び詳細な説明を精査することで当業者に明らかになるだろう。全てのかかる追加のシステム、方法、特徴、及び効果は、個の説明内に含められ、本発明の観点内であり、添付の請求項によって保護されることが意図されている。
【0010】
各請求項に定義されたような本発明は、次の図面を参照して理解を深めることができる。図面内の構成要素は、必ずしも相互に対してスケール化される必要は無く、本発明の原理を明らかに示すことに重点がおかれている。
【0011】
これにより説明される本発明は、2次元アレイの個々に制御可能な素子を有するプローブを用いる超音波撮像システムに適用可能である。次の説明は、メモリ、関連するプロセッサ、及び、考えられるネットワーク若しくはネットワーク化装置におけるルーチン及びデータビットの記号的表現の観点から表わされる。これらの説明及び表現は、研究内容を他の当業者に効果的に伝えるために、当業者によって使用されている。ルーチンは、ここでは一般的に、所望の結果を与えるステップ若しくはアクションの自己整合性のあるシーケンスであることが意図される。従って、用語“ルーチン”は、メモリ内に記憶されプロセッサによって実行される一連の動作を指すために使用される。プロセッサは、超音波撮像システムの中央プロセッサであってよく、若しくは、超音波撮像システムの副次的なプロセッサであってよい。用語“ルーチン”は、また、用語“プログラム”、“オブジェクト”、“ファンクション”、“サブルーチン”及び“プロシージャ(手順)”を内包する。
【0012】
一般的に、ルーチンにおけるステップのシーケンスは、物理量の物理的な操作を必要とする。通常、必ずしも必要でないが、これらの量は、記憶、変換、組み合わせ、比較若しくは操作される電気的若しくは磁気的信号の形態をとる。当業者は、これらの信号を“ビット”、“値”、“エレメント”、“文字”、“画像”、“条件(ターム)”、“数”等と称する。これら及び類似の用語が、適切な物理量に関連付けられて、単にこれらの量に付与される便宜上のラベルであることは理解されるべきである。
【0013】
本アプリケーションにおいて、ルーチン及び動作は、人間の操作者に連係して実行される機械動作である。一般に、本発明は、電気的若しくは他の物理的信号を記憶及び実行して他の所望の物理的信号を生成するように構成された、コンピューター読取り可能な媒体を含む方法ステップ、ソフトウェア及び関連ハードウェアに関する。
【0014】
本発明の装置は、好ましくは、超音波撮像の目的で構築される。しかし、本発明の方法は、コンピューター内に記憶されたルーチンによって選択的に起動若しくは再構成され超音波撮像装置に接続される汎用コンピューター若しくは他のネットワーク化された装置によって実行されてよい。ここで示される手順は、如何なる特定の超音波撮像システム、コンピューター若しくは装置に固有のものでない。特に、種々の機械が、本発明の教示に従ったルーチンにより使用されて良く、若しくは、本方法ステップを実行するためにより特別化された装置を構築することもより便利かもしれない。ある環境では、ハードウェアが一定の特徴を有することが望ましいとき、それらの特徴は、以下でより完全に説明される。
【0015】
以下で説明するルーチンに関して、当業者は、後述するルーチンを実行するための指令セットを生成する多様なプラットフォーム及び言語が存在することを認識するだろう。当業者は、また、正確なプラットフォーム及び言語の選択は、ある種のシステムには動くが他のシステムでは効果的で無いといったような、構築された実際のシステムの特異性によってしばしば決まることを認識するだろう。
【0016】
図1は、本発明の一実施例による超音波撮像システム100を示すブロック図である。当業者であれば、図1に示すような、超音波撮像システム100及び以下で説明するその動作は、かかるシステムを一般的に表すためのものであり、如何なる特定のシステムも、図1に示されるものとは大きく異ならないことを理解するだろう。超音波撮像システム100は、マトリックスプローブ200に送受信(T/R)スイッチ112を介して接続される送信ビーム形成器110を含む。マトリックスプローブ200は、2次元で配設された複数のトランスデューサ素子を有するマトリックス型トランスデューサアレイを含む。マトリックスプローブ200は、その点から超音波エネルギが投射されるアレイ上の点をランダムに選択するために使用され、完全サンプル化アレイと称される。完全サンプル化アレイは、各素子が個々にアクセス可能なものである。
【0017】
T/Rスイッチ112は、典型的には、各トランスデューサに対して一のスイッチ素子を含み、若しくは、マトリックスプローブ200は、T/Rスイッチ112とマトリックスプローブ200間のリード線の数を減らして、必要とされるスイッチ数を減らすために、多重回路若しくはその類を有してよい。送信ビーム形成器110は、パルス発生器116からのパルスシーケンスを受信する。マトリックスプローブ200は、送信ビーム形成器110によりエネルギ供給され、患者の身体の関心領域内に超音波エネルギを送り、通常エコーと称される、反射した超音波エネルギを、身体内の種々の構造及び臓器から受信する。当業者には知られているように、送信ビーム形成器110により各トランスデューサ素子に印加される波形を適切に遅延させることによって、焦点が合わせられた超音波ビームがマトリックスプローブ200から送信されてよい。
【0018】
マトリックスプローブ200は、また、T/Rスイッチ112を介して受信ビーム形成器118に接続される。患者の身体内の所与の点からの超音波エネルギは、異なる時間でトランスデューサ素子により受信される。トランスデューサ素子は、受信した超音波エネルギをトランスデューサ信号に変換し、当該信号は、増幅され、個々に遅延され、次いで、受信ビーム形成器118により累計され、所望の受信線(“ビーム”)に沿った受信超音波レベルを表わすビーム形成信号が供給される。受信ビーム形成器118は、トランスデューサ信号をデジタル値に変換するアナログ−デジタル変換器を含むデジタルビーム形成器であってよく、若しくは、アナログビーム形成器であってよい。当業者に知られているように、トランスデューサ信号に付与される遅延は、動的な合焦を実現するために超音波エネルギの受信中に変化されてよい。処理は、複数の走査線に対して繰り返され、患者の身体の対象領域の画像を生成するためのデータのフレームが生成される。
【0019】
マトリックスプローブを採用する既知のシステムは、完全な容積(ボリューム)を走査することに専念するが、マトリックスプローブ200は、走査線が典型的にはマトリックスプローブ200の中心を原点として異なる角度で方向付けられる扇形走査、直線型走査、曲線型走査、他の走査パターンのような多種多様な走査パターンを提供することができる。
【0020】
受信ビーム形成信号は、次いで、受信ビーム形成信号を画質の改善のために処理する信号プロセッサ124に入力される。受信ビーム形成器118及び信号プロセッサ124は、超音波受信機126を構成する。信号プロセッサ124の出力は、走査変換器128に供給され、走査変換器128は、扇形走査及び他の走査パターン信号を従来のラスタ走査ディスプレイ信号に変換する。走査変換器128の出力は、ディスプレイユニット130に供給され、ディスプレイユニット130は、患者の身体の対象領域の画像を表示する。
【0021】
システム制御装置132は、システムの全体制御を司る。システム制御装置132は、タイミング及び制御機能を実行し、典型的には、共にメモリ140に内蔵されるグラフィック発生器136及び制御ルーチン142の制御下で動作するマイクロプロセッサを含む。以下で詳細に説明されるように、システム制御装置132と協働する制御ルーチン142及びグラフィック発生器136、及び、入力装置138を介してユーザから供給される入力は、超音波撮像システム100が所望の画像を表示するため要求された走査線のみを投射することができるようにする。かかる態様では、超音波撮像システム100が、全体の3次元容積を走査することを要せず、表示されるべき画像に対応するスライスのみを走査することによって3次元画像の近似を生成することが可能である。かかるシステムでは、後述する如く、より少ないシステム資源を用いたより優れた画質が実質的に利用可能であり、2次元走査に匹敵するフレームレートが、3次元画像の近似を表示するために使用される。システム制御装置132は、また、メモリ140を用いて、超音波撮像システム100の動作を表わすシステム変数を含む中間値を記憶する。図示しないが、外部の記憶装置が、永久的及び/又は可搬式のデータ記憶のために使用されて良い。外部記憶素子として適切な例及び装置は、フロッピー(R)ディスクドライブ、CD・ROMドライブ、ビデオテープユニット等を含む。
【0022】
本発明の一実施例の一局面によれば、所望の超音波画像に対応し所望の超音波画像を提供するように設計された走査パターンは、マトリックスプローブ200によって生成されてよい。かかる所望の超音波画像は、超音波撮像システム100のユーザによって入力装置138を介して通信されてよい。走査パターンは、3次元容積を呼び出すことを要せずに3次元画像の近似がシステムによって描画されることを可能とする、対の交わる走査スライスを含む。入力装置138は、マウス、キーボード、電子ペンを含んでよく、若しくは、キー、スライダー、スイッチ、タッチスクリーン、トラックボールのような入力装置の組み合わせ、若しくは、超音波撮像システム100のユーザが所望の超音波画像をシステム制御装置132に通信できるようにする他の入力装置を含んでよい。所望の超音波画像がシステム制御装置132に通信されるとき、システム制御装置132は、メモリ140内の制御ルーチン142及びグラフィック発生器136と協働して、マトリックスプローブ200により投射されるべき適切な走査線を決定して、システム制御装置132に入力装置138を介して通信された所望の超音波画像を実現する。システム制御装置132は、次いで、かかる適切な走査線を生成するために、パルス発生器116及び送信ビーム形成器110と通信する。
【0023】
代替のシステム構成では、異なるトランスデューサ素子が、送信及び受信のために使用される。かかる構成では、T/Rスイッチ112は、必要とされず、送信ビーム形成器110及び受信ビーム形成器118は、各々の送信及び受信トランスデューサ素子に直接接続されてよい。
【0024】
図2は、図1のマトリックスプローブ200を用いて得られる一連の走査スライスを示す図である。図2は、3つのスライス202,204,206を取得するマトリックスプローブ200を示す。一般に、各スライス202,204,206は、一連の個々の走査線208−1乃至208−n、210−1乃至210−n、212−1乃至212−nをそれぞれに含む。この場合、各スライスは扇形であり、扇形の頂点は、マトリックスプローブ200の中心である。本質的には、各スライス202,204,206は、従来の2次元掃引を表わし、各掃引は、近隣の掃引から高さの差をもって配置されている。当業者であれば、台形若しくは平行四辺形が、扇形に代わる各スライスに対して生成されてよいことを認識するだろう。更に、僅かに高さで離間された、多数のかかるスライスが、容積を呼び出すために使用されて良い。残念ながら、容積を呼び出すために必要である多数の走査スライスに起因して、容積を呼び出すことは、大量な処理資源を必要として、典型的には、所望の画像を表示するのに必要とされる量よりも大幅に大量なデータを生成する。本発明の一実施例によれば、以下で詳説する如く、超音波撮像システム100は、ユーザ入力により所望の画像を決定し、次いで、マトリックスプローブ200に指令して所望の画像を表示するのに必要な個々の走査スライスのみを投射させることを可能とする。
【0025】
図2に示される例では、単一の頂点で集結されるか若しくは高さ違いで分離される、たった3つのスライス202,204,206が存在する。各スライス202,204,206における走査線208−n、210−n、212−nのそれぞれは、他のスライス内の整合する(若しくは、“添数(インデックス)が付される”)走査線を有する。例えば、スライス204内の走査線201−1は、走査線212−1及びスライス206に整合する。好ましくは、各整合する走査線は、同一の横方向の位置にある。3次元画像の近似を描画するため、システム制御装置は、整合した走査線の適切なセットを決定し、所望の画像を表示するために必要な走査線のみを投射させる。本発明の一実施例によれば、システム制御装置132は、グラフィック発生器136及び制御ルーチン142と共に、マトリックスプローブ200に指令して所望の画像を表示するのに必要とされる走査線のみを投射させる。
【0026】
図3A乃至図3Cは、本発明の一実施例を集合的に示す概略図である。図3Aは、2つの扇形走査スライス302,304を含む。扇形走査スライス302,304は、互いに直交するように図示されているが、これは、扇形走査スライス302,304が、ある角度θで分離されている場合には必要でない。角度θは、扇形走査スライス302と扇形走査スライス304との間の傾斜角度(チルト角)を表わす。扇形走査スライス302は、中心線305を含み、扇形走査スライス304は中心線307を含む。画像306は、簡略化された心臓左心室を表わすのを意図した概略的な西洋梨状中空シグニチャである。
【0027】
図3Aに示すように、全体の容積を呼び出す代わりに、たった2つの扇形走査スライス302,304がシステム制御装置132によって生成される。2つの扇形走査スライス302,304は、超音波撮像システム100に通信されるユーザ入力に応答して生成される。ユーザ入力は、所望の超音波画像を決定し、システム制御装置は、所望の画像に対応する扇形走査スライス(本例では、扇形走査スライス302,304)を決定する。
【0028】
一の扇形走査スライス(本例では、扇形走査スライス302)は、固定された参照スライス(若しくは、固定された参照面)であり、扇形走査スライス304の位置は、扇形走査スライス302に対して高さ及び回転位置が可変であってよい。入力装置138を介した超音波撮像システム100に供給されるユーザ入力に応答して、扇形走査スライス304の位置は、高さ及び回転位置が調整されて、所望の対の画像(図3B、図3Cに示す)が扇形走査スライス302,304により生成されるようにしてよい。所望の画像をシステム制御装置132(図1)に通信するため、超音波撮像システム100のユーザは、これに限るものでないが、例えば、入力装置138上にある制御ノブを用いて扇形走査スライス302に対して扇形走査スライス304を回転させうる。所望の画像は、ユーザが走査中に制御ノブを調整することによって設定した画像である。画像スライス(本例では、扇形走査スライス302,304)は、図3B、図3Cに示すように、横並びに表示されて良く、若しくは、図5に示すように、重畳されて良い。
【0029】
図3B、図3Cは、図3Aの扇形走査スライス302,304を用いて捕捉された画像を集合的に示す。図3B、図3Cに示すように、超音波画像306は、走査スライス302,304のそれぞれに関連して示される。図示のように、走査スライス302に係る画像306は、走査スライス304に係る画像306とは異なって見える。図3B、図3Cの画像306は、簡略化された心臓左心室を表わすのを意図した概略的な西洋梨状中空シグニチャの2つの直交断面であり、図3Aの画像306に対応する。図3B、図3Cの画像306は、異なって見えるが、これは、走査スライス302,304が互いに直交関係であり、要素306の異なる断面を呼び出しているからである。その他の方法を考えると、図3Bに示すディスプレイは、扇形走査スライス302の音響取得に向けられ、図3Cに示すディスプレイは、扇形走査スライス304の音響取得に向けられている。かくして、3次元描画の近似は、ユーザ入力に基づく2つの個々の走査スライスを投射するだけで得られる。図3B、図3Cの画像の分解能は、3次元画像を描画するために3次元容積を走査する必要があるシステムから得られるものに対する改善を示す。例えば、図3B、図3Cの画像は、50Hzのフレームレートで3/4度の分解能を有する幅のある90度のビューであることができる。より広い視野と高フレームレートとの組み合わせは、全体の容積の走査が不要であることから得られる。
【0030】
更に、本発明のその他の実施例によれば、2つの画像を互いに関係づける図形参照が提供されてよい。例えば、図3Bの線312は、扇形走査スライス304の位置を指し、扇形走査スライス304の中心線307に対応する。同様に、図3Cの線314は、図3Bの扇形走査スライス302に相関し、扇形走査スライス302の中心線305に対応する。
【0031】
固定参照スライス302、及び、ユーザ入力により決定される扇形走査スライス304の位置に関して、図3Bの線312を動かすことによって、異なる面を図3Cの画像内に生成できる。かかる図形表現は、図1のグラフィック発生器136によって供給されてよく、扇形走査スライス304の方向の調整を可能とする。
【0032】
更に、2つの画像の効率的な取得は、患者に対する心臓ストレスエコー試験を実行するときに有用である。かかる試験では、患者に力が及ぼされ、適切な診断を提供するために速やかな収集及び心臓の描画が必要とされる。本発明のシステムは、2つの扇形走査スライスを投射するだけで良いことから得られるフレームレートの増加に起因してかかる撮像を可能とする。更に、図3A、図3Bに示す画像は、自動境界検出を提供することができ、カラーの流速情報及び超音波ANGIO情報を示すことができる。自動境界検出は、組織と血の間の境界を検出及び自動的に表示するシステムの能力をいう。用語“ANGIO”は、流れ感度情報と流れ方向情報を交換するカラーフロー撮像の形態を指す。このモードの動作は、また、“パワー・カラー・ドップラー”とも称される。
【0033】
図4は、本発明のその他の実施例により得られる単一フレームのデータの走査のチャートである。図4は、2つのサブスライス404,406を含むスライス402を得るために使用されるマトリックスプローブ400を含む。第1のサブスライス404は、平面で取られ、第2のサブスライス406は、第1のサブスライス404に直交する。2つのサブスライス404,406は、中心線408で結合する。かかる走査シーケンスは、“コーナービュー”と称されるものを描画する。単一の折られたスライスが走査されるだけであり、他のスライス若しくは平面が走査されないので、フレームレートを50Hzの範囲内の標準的な2次元走査の場合と同じくらい高くできる。図4に示す走査は、目標(ターゲット)の2つの接続された半断面として表示されることができ、実時間で互いに対して相対移動する直交組織構造を表わす。
【0034】
図5は、図4に示す走査図形を利用して得られる画像を示す図である。どのようにしてかかる図形が指示されるかの一例は、2つの走査半体502,504が、“半面”画像とも称される、2つの横並びの短縮法で描かれた扇形として表示されるディスプレイ500により表示される。構成線フレーム506,508は、半分スライスの走査面を囲む。ディスプレイ500は、半分の扇形画像が側壁にペイントされたボックスのコーナー(角)に対するビューに類似する。
【0035】
図6は、本発明のその他の実施例を示す図である。システム制御装置132に係るグラフィック発生器136を用いることによって、ディスプレイ画像600は、ディスプレイ602上に生成できる。ディスプレイ602は、表示されている超音波画像606を含み、また、プローブ604の形状がディスプレイ602上に付与することができることを図示する。かくして、超音波撮像システム100のユーザは、プローブ604の位置をディスプレイ602上で直接的に見ることができ、これにより、撮像されている患者の身体でのプローブのアラインメント及び位置付けをより正確にすることができる。
【0036】
図7は、図1のグラフィック発生器136により可能とされるその他の実現を示す図である。図7の画像700は、第1の走査スライス702、及び、点線で示された第2の走査スライス704を含む。第2の走査スライス704は、走査スライス702に対して回転されて示されている。走査スライス704は、走査スライス702に対してカーソルライン706まわりに回転される。点線704は、カーソルライン706まわりに回転する回転した扇形を示す。例えば、図7に示すように、スライス702及び704間に78度の回転オフセットがある。スライス704は、角度が90度にあるときに表れるだろう。更に、画像700は、走査スライス702に対する走査スライス704の傾斜を示す。
【0037】
図8は、本発明のある実施例の動作を示す流れ図800である。ブロック802では、超音波撮像システム100の操作者が、表示されるべき所望の超音波画像を選択する。所望の画像を生む適切な扇形走査スライスを決定するため、システム制御装置132は、適切な制御ルーチン142を実行して、所望の超音波画像を描画することになる固定参照面(図3Aの302)に対する新たな回転ベクトル若しくは高度角を選択する。ブロック802では、固定参照面302が一の超音波画像を提供することが想定され、ある所望の超音波画像をシステムに通信する入力装置138を介したコマンドを入力する操作者に応答して、システム制御装置132は、制御ルーチン142及びグラフィック発生器136(図1)と協働して固定扇形走査スライス302(即ち、固定参照面)に対する扇形走査スライス304の適切な位置を決定するだろう。
【0038】
ブロック804では、図4及び図5に関連して上述したコーナービューの選択肢が選択されたか否かが判断される。コーナービューの選択肢が選択されない場合、ブロック806において、プローブ200を用いて要求された完全な面の画像を生成するため、走査線シーケンスがシステム制御装置132によって変更される。かかる例では、2つの扇形走査面302,304(図3A)が、所望の超音波画像306(図3B及び図3C)を取得するために投射されることになる。
【0039】
ブロック804において、コーナービューの選択肢が起動された場合、ブロック808において、システム制御装置132は、図4及び図5に関連して上述した手順に従って、プローブ200を用いて半分の面の画像を生成するため、走査線シーケンスを変更する。
【0040】
ブロック810では、走査変換器128及びシステム制御装置132は、グラフィック発生器136を用いて、グラフィックを更新し、扇形走査スライス302の固定参照面に対する第2の(即ち、扇形走査スライス304)扇形走査スライスの向きを示す。コーナービューの選択肢がオフにされた場合、第3、第4、第5等の扇形走査スライスの向きがディスプレイ130上に表示されうる。ブロック812では、超音波撮像システム100は、要求された画像を走査及び表示する。
【0041】
当業者であれば、本発明の原理から逸脱することなく、本発明に多くの修正や変形をなしうることは明らかであろう。例えば、本発明は、ピエゾセラミック及びMUTトランスデューサ素子を用いて実現されてよい。更に、本発明は、種々の超音波撮像システム及び装置に適用可能である。かかる修正及び変形の全てをここに含めることを意図する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施例による超音波撮像システムを示すブロック図である。
【図2】図1のマトリックスプローブを用いて得られる一連の走査スライスを示す図である。
【図3A】本発明の一実施例を集合的に示す概略図である。
【図3B】本発明の一実施例を集合的に示す概略図である。
【図3C】本発明の一実施例を集合的に示す概略図である。
【図4】本発明のその他の実施例により得られる単一のフレームのデータの走査の図である。
【図5】図4に示す走査図形を用いて得られる画像を示す図である。
【図6】本発明のその他の実施例を示す図である。
【図7】図1のグラフィック発生器により可能とされるその他の実現を示す図である。
【図8】本発明のある実施例の動作を示すフロー図である。
Claims (10)
- ディスプレイ上に所望の超音波画像を表示するためのシステムであって、
2次元マトリックスプローブと、
前記所望の超音波画像に対応する少なくとも2つの超音波走査スライスを決定するシステム制御装置と、
前記少なくとも2つの超音波走査スライスから得られるデータから前記所望の超音波画像を発展させる走査変換器と、
前記所望の超音波画像を表示するディスプレイとを含む、システム。 - 表示された超音波画像は、前記少なくとも2つの超音波走査スライスのそれぞれに向けられた対応する画像を含む、請求項1記載のシステム。
- 前記少なくとも2つの超音波走査スライスは、相互に対して任意に配置される、請求項1記載のシステム。
- 前記少なくとも2つの超音波走査スライスは、カラー流速情報を含む、請求項1記載のシステム。
- 前記少なくとも2つの超音波走査スライスは、コーナービューを形成する、請求項1記載のシステム。
- ディスプレイ上に所望の超音波画像を表示するための方法であって、
所望の画像に対応する少なくとも2つの超音波走査スライスを、マトリックスプローブを用いて生成し、
前記少なくとも2つの超音波走査スライスから前記所望の超音波画像を発展させることを含み、該所望の超音波画像は、複数のビューで表示され、各ビューは、前記少なくとも2つの超音波走査スライスの一に対応する、方法。 - 前記少なくとも2つの超音波走査スライスを互いに対して任意の関係で配置することを更に含む、請求項6記載の方法。
- 第1の超音波走査スライスを各超音波画像と整合する位置に配置することを更に含む、請求項6記載の方法。
- 前記少なくとも2つの超音波走査スライスを用いてコーナービューを形成することを更に含む、請求項6記載の方法。
- 前記少なくとも2つの超音波走査スライスのそれぞれに向けられた対応する画像に対して前記マトリックスプローブの位置を示すための図形参照を表示することを更に含む、請求項6記載の方法。
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