JP6850564B2 - 電流測定回路および微粒子検出回路 - Google Patents

電流測定回路および微粒子検出回路 Download PDF

Info

Publication number
JP6850564B2
JP6850564B2 JP2016164270A JP2016164270A JP6850564B2 JP 6850564 B2 JP6850564 B2 JP 6850564B2 JP 2016164270 A JP2016164270 A JP 2016164270A JP 2016164270 A JP2016164270 A JP 2016164270A JP 6850564 B2 JP6850564 B2 JP 6850564B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
voltage
current
fine particles
amplifier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016164270A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018031684A (ja
Inventor
鈴木 功
功 鈴木
一成 小久保
一成 小久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Spark Plug Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2016164270A priority Critical patent/JP6850564B2/ja
Publication of JP2018031684A publication Critical patent/JP2018031684A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6850564B2 publication Critical patent/JP6850564B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)

Description

本発明は、微粒子の測定に用いる電流測定回路および微粒子検出回路に関する。
気体中の微粒子(PM)を検出する微粒子検出装置としてコロナ放電を利用したものが知られている(例えば下記特許文献1参照)。こうした装置では、コロナ放電の際のコロナ電流を制御して、コロナ放電により一定量のイオンを発生させる。このイオンの一部が微粒子を帯電させることから、イオンにより帯電された微粒子を外部に排出することで生じるイオン電流を測定することで、微粒子を測定している。この際に検出するイオン電流は、マイクロアンペアオーダーの小さな値となることが多い。
特開2014−219225号公報
上記特許文献1の微粒子測定の技術は、イオン電流を測定する際に、コロナ放電の電流を安定化する優れたものであるが、イオン電流の測定精度の向上が更に望まれていた。特に、イオン電流の測定回路において、効果的かつ簡便に、ノイズを除去することが求められていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
(1)本発明の一態様として、帯電させた微粒子の排出に基づいて生じる電流の大きさを測定する電流測定回路が提供される。この電流測定回路は、前記電流が変換された電圧信号を一方の入力とし、増幅のための参照電圧を他方の入力とする増幅回路と、前記電流測定回路のうち、少なくとも前記増幅回路を含む回路部品を搭載する回路基板と、前記増幅回路の少なくとも一部の回路または前記増幅回路にとってノイズ源となる回路のいずれか一方を、前記回路基板上で取り囲むガードパターンと、前記ガードパターンに、前記参照電圧に対応した所与の電圧を印加する電圧部とを備える。
かかる電流測定回路は、前記増幅回路の少なくとも一部の回路または前記増幅回路にとってノイズ源となる回路のいずれか一方を、前記回路基板上で取り囲むガードパターンに参照電圧に対応した所与の電圧を印加しているので、増幅回路に対するノイズの影響を効果的に抑制することができる。このため、帯電させた微粒子の排出に基づいて生じる電流の大きさを、精度良く測定することができる。
(2)こうした電流測定回路において、前記ノイズ源となる回路は、前記微粒子を帯電させるための高電圧を生成する高電圧生成部を含んでよい。帯電させた微粒子の排出に基づいて生じる電流の大きさを測定する電流測定回路では、微粒子を帯電させるための高電圧を生成する回路を用いることがあるので、こうした場合のノイズ源となりやすい高電圧生成部からのノイズを効果的に抑制することができる。
(3)こうした電流測定回路において、前記高電圧生成部を、昇圧用のトランスを含むものとしてよく、前記電流測定回路を、前記トランスの一次側に接続された回路と前記トランスの二次側に接続された回路とを電気的に絶縁し、前記二次側に接続された回路には、前記昇圧された高電圧を前記微粒子に帯電させる回路を含むものとしてよい。また、前記増幅回路を、前記二次側の回路の一部として構成された回路と、前記一次側の回路の一部として構成された回路とを含むものとしてよい。かかる電流測定回路では、昇圧用のトランスにより昇圧された高電圧により微粒子に帯電させる際に、このトランスの一次側に接続された回路とトランスの二次側に接続された回路とを電気的に絶縁し、かつ増幅回路を、前記二次側に接続された回路の一部として構成された回路と、前記一次側に接続された回路の一部として構成された回路とを含む構成とすることがある。したがって、こうした場合でも、ノイズを効果的に抑制することができる。
(4)かかる電流測定回路において、増幅回路を、少なくとも入力部にオペアンプを用い、前記電圧信号を、前記オペアンプの一方の入力端子に入力し、前記参照電圧を前記オペアンプの他方の入力端子に入力するものとしてよい。こうすれば、ノイズを効果的に抑制して、オペアンプの能力を十分に引き出すことができる。
(5)こうした電流測定回路において、前記電圧部を、前記参照電圧を生成する電圧生成部と、該電圧生成部の出力をそれぞれ入力する回路的に等価な2つのバッファと、を備えるものとしてよく、更に、前記2つのバッファのうち、一方のバッファの出力を前記増幅回路の前記他方の入力としての前記参照電圧とし、前記2つのバッファのうち、他方のバッファの出力を前記ガードパターンに印加して前記所与の電圧としてよい。こうすれば、ガードパターンに印加する所与の電圧を、参照電圧と同一にでき、ノイズを一層効果的に抑制することができる。
本発明は、上述した電流測定回路として実施できる他、例えばこの電流測定回路を用いた微粒検出回路として、あるいは電流測定方法、微粒子検出方法としても実施可能である。
第1実施形態に係る微粒子検出装置の全体構成を説明するための説明図である。 センサ制御部の概略構成を例示した説明図である。 コロナ電流測定回路とイオン電流測定回路の概略構成と共に、一次側を取り囲むガードパターンの回路上の配置を示す説明図である。 回路基板において一次側を取り囲むガードパターンの一例を示す説明図である。 コロナ電流測定回路とイオン電流測定回路の概略構成と共に、二次側を取り囲むガードパターンの回路上の配置を示す説明図である。 回路基板において二次側を取り囲むガードパターンの一例を示す説明図である。
A.第1実施形態:
図1は、第1実施形態に係る微粒子検出装置10を搭載した車両50の概略構成を例示する説明図である。図示するように、実施形態の微粒子検出装置10は、センサ部に相当する微粒子センサ100と、ケーブル20と、センサ駆動部30とを含んで構成され、内燃機関40から排出される排ガスに含まれる煤などの微粒子の量を測定する。内燃機関40とは、車両50の動力源であり、本実施形態では、ディーゼルエンジンである。
微粒子センサ100は、内燃機関40から延びる排ガス配管62に取り付けられるとともに、ケーブル20によってセンサ駆動部30と電気的に接続されている。本実施形態では、微粒子センサ100は、フィルタ装置41(例えば、DPF(Diesel particulate filter))よりも下流側の排ガス配管62に取り付けられている。微粒子センサ100は、気体である排ガスに含まれる微粒子の量に相関する信号をセンサ駆動部30に出力する。
センサ駆動部30は、微粒子センサ100に必要な高電圧を出力するとともに、微粒子センサ100から入力される信号に基づいて、排ガス中の微粒子の量を検出する。センサ駆動部30が検出する「排ガス中の微粒子の量」とは、排ガス中の微粒子の表面積の合計に比例する値であってもよいし、微粒子の質量の合計に比例する値であってもよい。または、排ガスの単位体積中に含まれる微粒子の個数に比例する値(微粒子の濃度)であってもよい。この場合には、微粒子センサ100を通過した排ガスの量を別途測定しておく。微粒子センサ100を通過する排ガスの量は、排ガス配管62に設けた流量センサ(図示省略)の出力から求めたり、車両の運転状態に関する複数のパラメータを用いた公知の手法により推定したりすることができる。
図2は、センサ駆動部30の概略構成を示す説明図である。図示するように、センサ駆動部30は、電源回路46、制御部60、CAN65、ドライバ71、絶縁トランス72、コロナ電流測定回路73、イオン電流測定回路74、整流回路81、二次側電源回路82とを備えている。
センサ駆動部30は、その電源系を大きく一次側と二次側とに分けている。一次側の電源系に属するのは、制御部60、CAN65、ドライバ71、絶縁トランス72の一次側巻線、コロナ電流測定回路73の一部、イオン電流測定回路74の一部である。この一次側電源系の作動電圧Vpは、電源回路46により供給される。またこの一次側電源系のグランドラインは、図2等では、「▽」で示し、符号PGLを付して示した。他方、二次側電源系の作動電圧Vccは、二次側電源回路82により、絶縁トランス72の二次側巻線からの電力を用いて生成される。また、この二次側電源系のグランドラインは、図2等では、「▼」で示し、符号SGLを付して示した。図2では、絶縁トランス72を挟んで、電源系の一次側と二次側のおおよその範囲を示した。なお、絶縁トランス72は、ドライバ71によって高速にスイッチングされた電流が流れるため、数十キロヘルツのノイズを外部に出力するノイズ源となる。
まず、一次側電源系に属する回路から説明する。電源回路46は、センサ駆動部30の後述する一次側の作動電圧Vpを供給する。制御部60は、CPUを内蔵し、予め内蔵するROMに保存されたプログラムを所定のタイミングで実行することにより、ドライバ71の制御や、微粒子検出部としての動作など、種々の動作を実現する。具体的には、コロナ電流測定回路73からの信号を受け取ってドライバ71を制御すると共に、イオン電流測定回路74からの信号を受け取って、微粒子センサ100における微粒子を検出する。その動作については、コロナ電流測定回路73,イオン電流測定回路74の回路構成や動作と共に後述する。また、CAN65は、車内LANを用いた通信を司る回路であり、センサ駆動部30が、制御部60から、図1に示した車両制御部42と通信する際に用いられる。
ドライバ71は、制御部60の出力ポートPO1に接続されたバッファAM1、制御部60によりバッファAM1を介してオン・オフされるスイッチング素子SW1、スイッチング素子SW1を流れる電流を電圧信号に変換するシャント抵抗器r10、シャント抵抗器r10の両端の電圧を増幅した信号を制御部60の入力ポートPI1に入力するするアンプAM2、を備える。このドライバ71は、スイッチング素子SW1が、制御部60からの指示を受けて高速でオン・オフし、バッテリ44から絶縁トランス72の一次側巻線を流れる電流を高速で入り切りする。つまり、制御部60は、絶縁トランス72の一次側巻線に流れる交流のデューティを制御することができる。スイッチング素子SW1のオン時間の割合(デューティ)により、絶縁トランス72の二次側に伝達される電力が調整される。このように、ドライバ71は、絶縁トランス72を含めて、フライバック型の電源回路の一次側回路を構成する。なお、バッテリ44からの電源ラインは、制御部60のアナログ入力ポートADC1に接続されている。このアナログ入力ポートADC1の電圧を監視することにより、制御部60は、バッテリ44の電圧の高低を知得し、これをスイッチング素子SW1のデューティ制御に反映させ、絶縁トランス72の二次側に供給する電力を安定化している。
次に二次側電源系に属する回路について説明する。絶縁トランス72の二次側に供給される電力は、スイッチング素子SW1のデューティにより定まり、二次側の電圧は、一次側に供給される電圧と一次側巻線および二次側巻線の巻線数の比とに応じて定まる。絶縁トランス72の二次側巻線には複数のタップが設けられ、二次側のグランドSGLに対して、全部で2種類の交流電圧を取り出すことができる。最も巻線数比の高いタップの出力は、整流回路81に接続され、もうひとつのタップは、二次側電源回路82に接続されている。
二次側電源回路82は、二次側の回路の作動電圧Vccを供給する回路である。二次側電源回路82は、絶縁トランス72の二次側巻線からの交流を整流する整流回路と、コンデンサを用いた簡単な平滑回路と、安定な作動電圧Vccを作り出す三端子レギュレータを内蔵している。二次側電源回路82からの作動電圧Vccは、後述するコロナ電流測定回路73およびイオン電流測定回路74に供給されている。
整流回路81は、多段のチャージポンプからなり、直流に変換した電圧を、10倍程度昇圧する。つまり、整流回路81は整流・昇圧回路といえる。図2に示すように、整流回路81の出力(直流)は、ショート保護用抵抗83を介して微粒子センサ100に出力されている。微粒子センサ100では、排ガス配管62からの排ガスが流れる図示しない測定室に電極101を備える。整流回路81からの高電圧が電極101に印加されると、電極101と後述するケース102との間ではコロナ放電を生じる。整流回路81から供給される直流電流は、電極101に入力される入力電流Iinとなる。バッテリ44から、バッテリ44の電力を高速で入り切りするドライバ71、ドライバ71を駆動する制御部60、ドライバ71により駆動される絶縁トランス72、絶縁トランス72からの電力により高電圧を生成する整流回路81までの構成が、高電圧生成部に相当する。
微粒子センサ100のケース102は少なくともその一部が導電性の材料により作られており、排ガスの一部が流通する測定室を形成する。このケース102の導電性の部位は、配線により、センサ駆動部30に接続されている。この配線を介して、微粒子センサ100のケース102からセンサ駆動部30には、
・コロナ放電により直接ケース102の導電性の部位に流れる直流電流Idc、
・コロナ放電により発生した陽イオンが、そのままあるいは微粒子に付着してケース102に接することにより流れるトラップ電流Itrp 、
の総和(Idc+Itrp )とが流れる。
詳しい説明は省略するが、コロナ放電により測定室内に発生した陽イオンの一部は排ガス中の微粒子に付着し、陽イオンが付着した微粒子の大部分は、微粒子センサ100の開口部から外部に排出され、流れ去る。このため、整流回路81から電極101に流れた入力電流Iinと、上記のケース102からセンサ駆動部30に流れ込む電流の総和(Idc+Itrp )とは一致しない。不一致の部分に相当する電流(以下、イオン電流という)Icは、後述するイオン電流測定回路74からの電流として計測される。即ち、イオン電流測定回路74によってイオン電流Icを測定することにより、微粒子センサ100から外部に排出される帯電微粒子の量を知ることができる。
排ガス中の微粒子(排ガス中の煤など)と共に外部に排出された陽イオンに相当する電流Icが、イオン電流測定回路74から供給されるのは、排出された陽イオンに相当する電荷は、どこかでグランドに落ち、車両50のシャーシに、つまり一次側の電源回路46に還ってくるからである。換言すれば、煤と共に排出された陽イオンに相当する電流Ic、換言すれば帯電された微粒子の排出に基づいて生じる電流Icが、一次側の作動電圧Vp からイオン電流測定回路74を介して、二次側グランドSGLに供給されることで、整流回路81から電極101に供給された放電用の入力電流Iinと、微粒子センサ100から回収される合計電流Iall (=Idc+Itrp +Ic)とが等しくなり、センサ駆動部30における電流の収支はバランスする。
図2に示したように、微粒子センサ100のケース102からの電流Idc+Itrp と、イオン電流Icとは、コロナ電流測定回路73の前段に設けられたシャント抵抗器R1に流れ込み、シャント抵抗器R1により、電圧信号に変換される。コロナ電流測定回路73は、このシャント抵抗器R1の両端の電圧を増幅し、これをパルス幅変調した上で、制御部60の入力ポートPI2に出力する。他方、イオン電流測定回路74は、イオン電流Icを増幅し、これをアナログ信号のまま、制御部60のアナログ入力ポートADC2に出力する。制御部60は、このアナログ入力ポートADC2に入力した信号から、微粒子センサ100により帯電されて排出された帯電微粒子の量を検出することができる。制御部60は、CPUが実行する様々なプログラムにより種々の処理を行なうが、この微粒子の検出処理により、微粒子検出部としての動作を実現する。
コロナ電流測定回路73とイオン電流測定回路74の回路構成について説明する。図3は、両回路73,74の概略構成を示す説明図である。図示するように、コロナ電流測定回路73は、コロナ放電に伴って流れる放電電流(コロナ電流)を含んだ合計電流Iall を検出するための回路であり、イオン電流測定回路74は、微粒子センサ100において捕捉されずに流出した陽イオンの量に相当するイオン電流(Ic)を二次側の回路に供給することで、イオン電流を測定する回路である。
コロナ電流測定回路73は、発振部14と、増幅部15と、比較部16と、フォトカプラ17を備える。発振部14は、所定周波数・所定振幅の三角波を発生する。他方、増幅部15は、シャント抵抗器R1の両端の電圧を増幅する。増幅部15の増幅度は、微少な電流である合計電流Iall をシャント抵抗器R1により電圧に変換した電圧信号のレベルを、発振部14が出力する三角波の信号レベルまで引き上げる程度に設定されている。比較部16は、発振部14から出力された三角波の信号と、増幅部15から出力される合計電流Iall に対応した信号とを比較する。この比較により、増幅部15からの信号の高低、つまり合計電流Iallの大きさは、パルス幅の信号に変換される。フォトカプラ17は、更にこの信号を絶縁して、一次側の回路構成に含まれる制御部60に出力する。
比較部16では、増幅部15からの信号を、三角波と比較しているので、合計電流Iall が増減すれば、バルス幅もこれに合せて増減する。従って、フォトカプラ17を介して、パルス信号の立ち上がりと立ち下がりの幅を読み取ることで、制御部60は、二次側とは完全に絶縁された状態で、合計電流Iall の大きさを知ることができる。制御部60は、この合計電流Iall の値が一定となるように、出力ポートPO1から出力する信号のデューティを制御して、絶縁トランス72の二次側に送り込む電力、即ち、整流回路81を介して微粒子センサ100の電極101に供給する電流Iinを一定に保つ。
コロナ電流測定回路73および制御部60を利用した上記の制御によって、入力電流Iin、つまりこれに見合った合計電流Iall を一定に保った状態で、イオン電流Icの大きさを測定すれば、微粒子の量を検出することができる。イオン電流測定回路74は、図3に示したように、オペアンプを用いた計測アンプとして構成されており、前段の電流電圧変換回路を構成するオペアンプ35と後段の増幅器を構成するオペアンプ36からなる増幅回路を備える。更に、イオン電流測定回路74は、オフセット電圧を作り出す電圧部に相当する2つのバッファ32,33や、オフセット電圧を設定する抵抗器R3,R4、オペアンプのゲインを設定する抵抗器R5〜R9等を備える。以下の説明では、各抵抗器の抵抗値を、抵抗器の符号R3〜R9を用いて表すものとする。
バッファ32,33は、同一の素子を用い、いわゆるボルテージフォロの回路構成をとる(詳しい構成は図示を省略した)。従って、バッファ32,33は、その入力端子に接続された電圧をそのまま出力する。入力側の電圧は、作動電圧Vpを、2つの抵抗器R3,R4の抵抗値で分圧した値、即ちVp×R4/(R3+R4)となる。バッファ32,33は、ボルテージフォロの回路構成を採用しているので、その出力インピーダンスは数Ω相当となり、極めて低い。2つのバッファ32,33のうち、1つのバッファ33の出力は、入力部としてのオペアンプ35のプラス入力端子(+)に接続されている。この結果、前段のオペアンプ35は微少なイオン電流Icを、その入力にバッファ33が出力する電圧分だけのオフセットを付与した上で増幅し、後段の増幅器を構成するオペアンプ36の一方の入力端子(+)に、抵抗器R8を介して出力する。電流電圧変換回路として働くオペアンプ35の利得は、帰還抵抗器R5により決定される。オペアンプ35の出力電圧は、イオン電流Icを用いて、R5×Icとなるからである。
オペアンプ36は、帰還抵抗器R6を備えた差動増幅器として構成されており、2つの入力端子(+、−)に入力した電圧の差分を、所定の増幅度で増幅して出力する。2つの入力端子(+、−)には、抵抗器R9,R7を介して、バッファ33の出力、即ちオフセット電圧が入力されている。オペアンプ36の増幅度は、2つの入力端子(+、−)に接続された抵抗器R6〜R9の比、即ちR9/R8=R6/R7より決定される。実際の回路では、R9=R6,R8=R7とされている。オペアンプ35の出力には、バッファ33から出力されたオフセット電圧分が重畳されており、差動増幅器として働くオペアンプ36において、このオフセット電圧は相殺される。オペアンプ36の出力は、制御部60のアナログ入力ポートADC2に入力される。制御部60は、アナログ入力ポートADC2の信号を、内蔵するアナログ/デジタル変換器で変換して読み取ることで、イオン電流Icの大きさを知り、排ガス中の微粒子の量を検出する。検出した微粒子の量は、車両制御部42に出力され、運転者への警告の出力や、内燃機関40の運転条件の切り替えなどに用いられる。
前段のオペアンプ35にオフセット電圧を付与したバッファ33と同様の構成を備えたバッファ32の出力は、ガードパターン200に接続されている。従って、ガードパターン200には、オフセット電圧に対応した所与の電圧(本実施形態では、参照電圧と同一の電圧)が付与される。ガードパターン200は、第1実施形態では、センサ駆動部30における一次側の回路部品を囲うパターンである。具体的には、図4に示すように、センサ駆動部30の上述した各回路が搭載されている回路基板(PCB)170に形成された回路パターンである。このガードパターン200は、第1実施形態では、上述したイオン電流測定回路74のほぼ全部(正確には、オペアンプ35の入力端子(−)を除く)と、コロナ電流測定回路73のフォトカプラ17の一次側、電源回路46、制御部60、ドライバ71および絶縁トランス72の一次側巻線とを囲っている。そして、このガードパターン200には、バッファ32の出力が接続されているから、ガードパターン200のインピーダンスは極めて低く保たれ、かつその電位はオペアンプ35の入力端子(+)と等しくなる。なお、第1実施形態では、ガードパターン200は、回路基板170の裏表に、同一位置に設けられているが、片面のみに設けるものとしても良い。また、4層基板などの多層基板を採用した場合には、内層の全部または一部にも設けて良い。
かかるガードパターン200を採用したことにより、本実施形態のイオン電流測定回路74では、イオン電流Icの測定におけるS/N比を大幅に改善することができた。これは、イオン電流測定回路74への外部のノイズの影響を効果的に除去できたからである。ノイズは、例えば絶縁トランス72に流れる電流をスイッチング素子SW1のオンオフにより入り切りする際などに生じる。こうしたノイズ除去の効果は、
(A)ガードパターン200を回路基板170の表裏面に設けて、一次側の回路を囲い、囲繞していること、
(B)このガードパターン200にバッファ32の出力を接続して電位をイオン電流測定回路74のオペアンプ35の入力端子(+)の電位と等しくしていること、
(C)ボルテージフォロワの回路構成を有するバッファ32の出力を接続することでガードパターン200のインピーダンスを低くしていること
によっている。この結果、イオン電流Icを精度良く検出することができ、結果的に微粒子の検出を高精度に行なうことができる。
B.第2実施形態:
次に本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態の微粒子検出装置10では、センサ駆動部30の回路構成は、ガードパターンを除いて、第1実施形態と同じである。第2実施形態では、図5、図6に示すように、ガードパターン230を、第1実施形態とは異なり、センサ駆動部30の二次側の回路構成、特にノイズ源となる回路を取り囲むように設けている。即ち、第2実施形態でのガードパターン230は、絶縁トランス72の二次側、整流回路81、二次側電源回路82、コロナ電流測定回路73の一部を取り囲んでいる。そしてこのガードパターン230に、バッファ32の出力を接続している。この結果、第1実施形態とほぼ同様の作用効果を奏する。
C.変形例:
以下、本発明の変形例について説明する。
[1]上記実施形態では、ガードパターン200,230に供給する電圧は、イオン電流測定回路74のオペアンプ35の+側の入力に付与する参照電圧と同一としたが、同一である必要はなく、若干(±20%以下)の相違があっても差し支えない。また、参照電圧は、分圧用の抵抗器R3,R4により定まる一定電圧としたが、検出するイオン電流の大きさの範囲に応じて切り替えるものとしてもよい。
[2]上記実施形態では、イオン電流測定回路74は2つのオペアンプを用いる回路構成として図示したが、作動アンプを含む多数のオペアンプを組み合わせたり、トランジスタを用いた増幅器から構成したりすることも差し支えない。
[3]上記実施形態では、高電圧生成部として、フライバック方式を採用し、ドライバ71により絶縁トランス72の一次側に付与する交流のデューティを制御するものとしたが、プッシュプルタイプの電源構成を採用してもよい。この場合は、絶縁トランス72の一次側の電源として電源回路46の出力を用い、絶縁トランス72の一次側と二次側の巻線数比を高くすることで、電源回路46から供給される電圧を、絶縁トランス72により大きく昇圧するものとしても良い。
[4]上記実施形態では、微粒子を帯電させるために、微粒子センサ100には、電極101を設けたが、微粒子に帯電させることができれば、電極の形態や位置、本数などは、任意に選択することができる。例えば、コロナ放電用の電極101はケース102が形成する測定室内に設けたが、測定室に連通する別の空間に設けても差し支えない。また、排ガス中の微粒子に帯電、即ち陽イオンを付着させるために、微粒子センサ100の形状は種々の形態を取り得る。例えば、電極101に沿った大気の流れを作り出し、排ガスをケース102が形成する測定室に吸い込んで、コロナ放電により生じた陽イオンを、煤などの微粒子に付着させるものとしてもよい。また、微粒子に付着しなかった陽イオンを集めることを目的とした電極を、ケース102が形成する測定室内に設けてもよい。もとよりこうした電極はなくてもよく、微粒子に付着しない陽イオンがそのまま微粒子センサ100の測定室から外部で排出され難い形状の微粒子センサ100を用いればよい。
以上本発明のいくつかの実施形態と変形例とについて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様で実施できることは勿論である。
10…微粒子検出装置
14…発振部
15…増幅部
16…比較部
17…フォトカプラ
20…ケーブル
30…センサ駆動部
32,33…バッファ
35,36…オペアンプ
40…内燃機関
41…フィルタ装置
42…車両制御部
44…バッテリ
46…電源回路
50…車両
60…制御部
62…排ガス配管
71…ドライバ
72…絶縁トランス
73…コロナ電流測定回路
74…イオン電流測定回路
81…整流回路
82…二次側電源回路
83…ショート保護用抵抗
100…微粒子センサ
101…電極
102…ケース
200,230…ガードパターン
ADC1,ADC2…アナログ入力ポート
AM1…バッファ
AM2…アンプ
PGL…一次側グランド
PI1,PI2…入力ポート
PO1…出力ポート
R1…シャント抵抗器
R3〜R9…抵抗器
SGL…二次側グランド
SW1…スイッチング素子
r10…シャント抵抗器

Claims (8)

  1. 帯電させた微粒子の排出に基づいて生じる電流の大きさを測定する電流測定回路であって、
    前記電流が変換された電圧信号を一方の入力とし、増幅のための参照電圧を他方の入力とする増幅回路と、
    前記電流測定回路のうち、少なくとも前記増幅回路を含む回路部品を搭載する回路基板と、
    前記増幅回路の少なくとも一部の回路または前記増幅回路にとってノイズ源となる回路のいずれか一方を、前記回路基板上で取り囲むガードパターンと、
    前記ガードパターンに、前記参照電圧に対応した所与の電圧を印加する電圧部と
    を備えた電流測定回路。
  2. 前記ノイズ源となる回路は、前記微粒子を帯電させるための高電圧を生成する高電圧生成部を含む請求項1に記載の電流測定回路。
  3. 請求項2に記載の電流測定回路であって、
    前記高電圧生成部は、昇圧用のトランスを含み、
    前記電流測定回路は、前記トランスの一次側に接続された回路と前記トランスの二次側に接続された回路とを電気的に絶縁しており、前記二次側に接続された回路には、前記トランスにより昇圧された高電圧を前記微粒子に帯電させる回路を含み、
    前記増幅回路は、前記二次側に接続された回路の一部として構成された回路と、前記一次側に接続された回路の一部として構成された回路とを含む
    電流測定回路。
  4. 前記増幅回路は、少なくとも入力部にオペアンプを用い、前記電圧信号を、前記オペアンプの一方の入力端子に入力し、前記参照電圧を前記オペアンプの他方の入力端子に入力した
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電流測定回路。
  5. 前記電圧部は、前記参照電圧を生成する電圧生成部と、該電圧生成部の出力をそれぞれ入力する回路的に等価な2つのバッファと、を備え、
    前記2つのバッファのうち、一方のバッファの出力を前記増幅回路の前記他方の入力としての前記参照電圧とし、前記2つのバッファのうち、他方のバッファの出力を前記ガードパターンに印加して前記所与の電圧とする
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電流測定回路。
  6. 気体中の微粒子を帯電させて、帯電した微粒子である帯電微粒子を生成するセンサ部と、
    該センサ部からの前記帯電微粒子の排出に基づいて生じる電流を測定する電流測定回路と、
    前記測定した電流の大きさに応じて、前記微粒子を検出する微粒子検出部と
    を備えた微粒子検出回路であって、
    前記電流測定回路は、
    前記電流が変換された電圧信号を一方の入力とし、増幅のための参照電圧を他方の入力とする増幅回路と、
    前記電流測定回路のうち、少なくとも前記増幅回路を含む回路部品を搭載する回路基板と、
    前記増幅回路の少なくとも一部の回路または前記増幅回路にとってノイズ源となる回路のいずれか一方を、前記回路基板上で取り囲むガードパターンと、
    前記ガードパターンに、前記参照電圧に対応した所与の電圧を印加する電圧部と
    を備える微粒子測定回路。
  7. 請求項6に記載の微粒検出回路であって、
    前記センサ部において前記微粒子を帯電させるための高電圧を生成する昇圧用のトランスを含む高電圧生成部を備え、
    前記電流測定回路は、前記トランスの一次側に接続された回路と前記トランスの二次側に接続された回路とを電気的に絶縁しており、前記二次側に接続された回路には、前記トランスにより昇圧された高電圧を出力して前記微粒子の帯電に用いる出力回路を含み、
    前記増幅回路は、前記二次側に接続された回路の一部として構成された回路と、前記一次側に接続された回路の一部として構成された回路とを含む
    微粒子検出回路。
  8. 請求項7記載の微粒子検出回路であって、
    前記センサ部は、
    前記気体が流通する測定室と、
    前記測定室内または前記測定室に連通する空間に設けられたコロナ放電用電極に、前記高電圧生成部から前記高電圧を印加してコロナ放電を生じさせるコロナ放電部と、
    を備え、
    前記電流測定回路は、前記コロナ放電によって発生したイオンにより帯電された前記帯電微粒子のうちの前記測定室の外部に排出された当該帯電微粒子の量に応じて、前記一次側に接続された回路から、前記センサ部へと流れる電流をイオン電流として測定する
    微粒子検出回路。
JP2016164270A 2016-08-25 2016-08-25 電流測定回路および微粒子検出回路 Active JP6850564B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016164270A JP6850564B2 (ja) 2016-08-25 2016-08-25 電流測定回路および微粒子検出回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016164270A JP6850564B2 (ja) 2016-08-25 2016-08-25 電流測定回路および微粒子検出回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018031684A JP2018031684A (ja) 2018-03-01
JP6850564B2 true JP6850564B2 (ja) 2021-03-31

Family

ID=61303401

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016164270A Active JP6850564B2 (ja) 2016-08-25 2016-08-25 電流測定回路および微粒子検出回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6850564B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018031684A (ja) 2018-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6053603B2 (ja) 微粒子測定システム
US7257010B2 (en) Power supply circuit
EP1628116B1 (en) Electromagnetic flow meter
CN107408892A (zh) 电源控制用半导体装置
JPS59215674A (ja) 燃料電池の温度制御装置
TWI508423B (zh) Power conversion device
JP2009265079A (ja) 液体用濃度測定装置
US20160103054A1 (en) Particulate measurement system
JP6138652B2 (ja) 微粒子測定システム
JP6850564B2 (ja) 電流測定回路および微粒子検出回路
JP2016075674A (ja) 微粒子測定システム
JP2019020349A (ja) 微粒子検出装置および車両
US10094757B2 (en) Particulate measurement apparatus and particulate measurement system
JP6335861B2 (ja) 微粒子測定システム
JP2018081056A (ja) 微粒子検知システム
JP6805038B2 (ja) 微粒子測定装置および微粒子測定システム
KR20190066609A (ko) 람다 센서의 작동을 위한 제어 유닛
JP2019032188A (ja) 微粒子検出装置および車両
JP2018004474A (ja) 電流測定装置および微粒子検出装置
JP2017198488A (ja) 電流測定装置および微粒子検出装置
CN111480005B (zh) 泵装置
JP2004180294A (ja) 電力増幅装置
JP2007199371A (ja) 高圧発生回路
JP2018128360A (ja) 微粒子検出装置、車両、微粒子検出方法および微粒子径推定装置
JP2007089277A (ja) 電気自動車のリーク検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190816

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200804

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200925

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210308

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6850564

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150