JP6805038B2 - 微粒子測定装置および微粒子測定システム - Google Patents

微粒子測定装置および微粒子測定システム Download PDF

Info

Publication number
JP6805038B2
JP6805038B2 JP2017057516A JP2017057516A JP6805038B2 JP 6805038 B2 JP6805038 B2 JP 6805038B2 JP 2017057516 A JP2017057516 A JP 2017057516A JP 2017057516 A JP2017057516 A JP 2017057516A JP 6805038 B2 JP6805038 B2 JP 6805038B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fine particle
voltage
unit
current
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017057516A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018159653A (ja
Inventor
元徳 河野
元徳 河野
一成 小久保
一成 小久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Spark Plug Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2017057516A priority Critical patent/JP6805038B2/ja
Publication of JP2018159653A publication Critical patent/JP2018159653A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6805038B2 publication Critical patent/JP6805038B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)

Description

本開示は、被測定ガスに含まれる煤などの微粒子の量を測定する微粒子測定装置および微粒子測定システムに関する。
被測定ガス(例えば、内燃機関から排出される排気ガスなど)に含まれる微粒子(例えば煤)の量を測定する微粒子測定装置および微粒子測定システムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
微粒子測定装置は、被測定ガス中の微粒子を検出する微粒子センサに駆動用電圧を印加し、微粒子の量に応じて微粒子センサから流れる信号電流に基づいて被測定ガス中の微粒子の量を測定する。微粒子測定システムは、微粒子センサおよび微粒子測定装置を備える。
微粒子測定装置は、高電圧生成部と微粒子演算部とを備える。高電圧生成部は、一次側コイルと二次側コイルとを備える絶縁トランスを有し、一次側コイルに印加される電源電圧を電圧変換することで、微粒子センサに印加する駆動用電圧を生成する。微粒子演算部は、微粒子の量に応じて微粒子センサから流れる信号電流を検出し、検出した信号電流に基づいて微粒子の量を演算する。
特開2014−219225号公報
しかし、微粒子センサから流れる信号電流はマイクロアンペアオーダー以下の微小電流であるため、微粒子測定装置での電気的状態(例えば、絶縁抵抗など)の変化が微粒子の量の測定精度に影響を与える可能性がある。
なお、微粒子測定装置での電気的状態が変化したか否かを判定する方法としては、例えば、電圧、電流、電気抵抗値をそれぞれ検出するための検出回路部(絶縁抵抗計測回路部)を微粒子測定装置に外部接続させる形態で追加設置し、その絶縁抵抗計測回路部を用いた測定により、微粒子測定装置の各部の電気的状態を判定する方法が考えられる。
しかし、微粒子測定装置は、車両など設置スペースに制限がある用途に用いられることが多いため、絶縁抵抗計測回路部を追加設置することが困難である。
そこで、本開示の一局面は、絶縁抵抗計測回路部を外付けとして追加設置することなく、自身の電気的状態の変化を検出できる微粒子測定装置および微粒子測定システムを提供することを目的とする。
本開示の1つの局面は、被測定ガス中の微粒子を検出する微粒子センサに駆動用電圧を印加し、微粒子の量に応じて微粒子センサから流れる信号電流に基づいて被測定ガス中の微粒子の量を測定する微粒子測定装置であって、高電圧生成部と、電圧制御部と、微粒子演算部と、回路基板と、保護境界部と、電圧変換停止部と、絶縁抵抗演算部と、を備える。
高電圧生成部は、一次側コイルおよび二次側コイルを備える絶縁トランスを有し、一次側コイルに印加される電源電圧を電圧変換することで、微粒子センサに印加する駆動用電圧を生成する。電圧制御部は、電源電圧を用いた一次側コイルへの通電状態を制御して、二次側コイルに発生する駆動用電圧を制御する。微粒子演算部は、信号電流を検出し、検出した信号電流に基づいて微粒子の量を演算する。回路基板は、高電圧生成部、電圧制御部、微粒子演算部が少なくとも搭載されて構成されている。
保護境界部は、回路基板において、一次側コイルの基準電位である一次側基準電位を基準として作動する一次側領域と、二次側コイルの基準電位である二次側基準電位を基準として作動する二次側領域と、を区切るように配置されるとともに導電性材料で形成され、予め定められた境界電位に設定されている。
電圧変換停止部は、電圧制御部による一次側コイルへの通電を停止して、高電圧生成部での駆動用電圧の生成を停止させる。
絶縁抵抗演算部は、電圧変換停止部により高電圧生成部での駆動用電圧の生成が停止されている時に微粒子演算部で検出される信号電流である停止時信号電流に基づいて、回路基板における一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗を演算する。
この微粒子測定装置では、回路基板に保護境界部を備えることで、回路基板における一次側領域と二次側領域との間に漏洩電流が発生することを抑制でき、一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗が漏洩電流の発生を抑制できる数値となる。
このため、高電圧生成部での駆動用電圧の生成が停止されている時には、微粒子センサへの駆動用電圧の印加が停止されるため、一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗が正常値(漏洩電流の発生を抑制できる数値)であれば、微粒子センサから信号電流が流れることはない。つまり、一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗が正常値であれば、高電圧生成部での駆動用電圧生成停止時に微粒子演算部で検出される信号電流(停止時信号電流)は、本来的には0[μA]を示す。
しかし、保護境界部を備える構成であっても、経時劣化や異物によるブリッジなどの影響により一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗が低下して、一次側領域と二次側領域との間に漏洩電流が発生する場合がある。このように一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗が低下した場合には、高電圧生成部での駆動用電圧生成停止時に微粒子演算部で検出される信号電流(停止時信号電流)は、0[μA]ではなく漏洩電流に応じた数値を示す。
このため、この微粒子測定装置は、電圧変換停止部および絶縁抵抗演算部を備えることで、停止時信号電流に基づいて回路基板における一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗を演算することができる。
これにより、この微粒子測定装置は、絶縁抵抗計測回路部を追加設置することなく、微粒子測定装置自身で回路基板における一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗を演算することができる。
つまり、この微粒子測定装置は、絶縁抵抗計測回路部を追加設置することなく、自身の電気的状態の変化(具体的には、回路基板における一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗の変化)を検出することが可能となる。
なお、絶縁抵抗演算部が絶縁抵抗の演算に用いる停止時信号電流は、信号電流の電流値そのものに限られず信号電流に応じて変化する状態量で代用してもよく、例えば、停止時信号電流に基づいて演算された微粒子の量を用いて絶縁抵抗を演算してもよい。また、境界電位は、一定電位であればよく、一次側基準電位または二次側基準電位に基づき予め定められた一定電位であってもよい。
上述の微粒子測定装置においては、異常判定用に予め定められた異常範囲と、絶縁抵抗演算部で演算された絶縁抵抗と、を比較し、絶縁抵抗が異常範囲に含まれる場合に、一次側領域と二次側領域との間の電気的絶縁状態が異常状態であると判定する異常判定部を備えてもよい。
このような異常判定部を備えることで、一次側領域と二次側領域との電気的絶縁状態が異常状態であるか否かを判定できる。
異常範囲に関しては、例えば、実際の微粒子測定装置を用いて、電気的絶縁状態の変化が微粒子の量の測定精度に与える影響を予め測定し、微粒子の量の測定精度が許容範囲を逸脱する場合の絶縁抵抗の数値範囲を測定し、その測定結果に基づいて異常範囲を設定してもよい。
また、異常判定部は、例えば、回路基板に搭載されて各種制御処理を実行するマイクロコンピュータ(以下、マイコンともいう)として実現できる。このため、この微粒子測定装置は、絶縁抵抗計測回路部を追加設置することなく、回路基板における一次側領域と二次側領域との間の電気的絶縁状態が異常状態であるか否かを判定できる。
上述の微粒子測定装置においては、異常判定部にて電気的絶縁状態が異常状態であると判定された場合に、電気的絶縁状態が異常状態であることを報知する報知部を備えてもよい。
このような報知部を備えて、一次側領域と二次側領域との間の電気的絶縁状態が異常状態であることを報知することで、微粒子測定装置の使用者に対して、微粒子測定装置における電気的絶縁状態の確認作業を喚起したり、微粒子測定装置に備えられる回路基板の交換を喚起することができる。
なお、異常状態としては、経年劣化により一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗が低下する劣化状態や、異物によるブリッジにより短絡経路が形成されて漏洩電流が発生する短絡異常状態などが挙げられる。
これにより、この微粒子測定装置は、一次側領域と二次側領域との間の電気的絶縁状態が異常状態(劣化状態、短絡異常状態)のままで、微粒子センサを用いた微粒子測定が継続されることを抑制し、微粒子測定性能の低下を抑制できる。
上述の微粒子測定装置においては、微粒子演算部は、停止時信号電流を用いて信号電流を補正し、補正後の信号電流に基づいて微粒子の量を演算してもよい。
つまり、一次側領域と二次側領域との間に漏洩電流が発生している場合、微粒子センサに駆動用電圧が印加されている場合にも漏洩電流が信号電流に重畳することになるため、微粒子センサへの駆動用電圧の印加時に微粒子演算部で検出される信号電流には、漏洩電流の影響による誤差が生じる。
これに対して、停止時信号電流は漏洩電流に応じた値を示すことから、漏洩電流の影響を低減するように停止時信号電流を用いて信号電流を補正し、補正後の信号電流に基づいて微粒子の量を演算することで、漏洩電流の影響による誤差を低減できる。
なお、補正後の信号電流の演算方法としては、例えば、検出した信号電流から停止時信号電流を差し引いた値を補正後の信号電流とする演算方法が挙げられる。
本開示の他の局面における微粒子測定システムは、被測定ガス中の微粒子を検出する微粒子センサと、微粒子センサに駆動用電圧を印加し、微粒子の量に応じて微粒子センサから流れる信号電流に基づいて被測定ガス中の微粒子の量を測定する微粒子測定装置と、を備える微粒子測定システムであって、微粒子測定装置は、上述のうちいずれかの微粒子測定装置であってもよい。
この微粒子測定システムは、微粒子センサに対して上述の微粒子測定装置を接続した構成をなすものであり、絶縁抵抗計測回路部を追加設置することなく、微粒子測定装置の電気的状態の変化(具体的には、回路基板における一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗の変化)を検出することが可能となる。
本発明の微粒子測定装置および微粒子測定システムによれば、絶縁抵抗計測回路部を追加設置することなく、微粒子測定装置の電気的状態の変化(具体的には、回路基板における一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗の変化)を検出することが可能となる。
第1実施形態に係る微粒子検出システムの全体構成を説明するための説明図である。 センサ駆動部の概略構成を例示した説明図である。 コロナ電流測定回路とイオン電流測定回路の概略構成と共に、一次側を取り囲むガードパターンの回路上の配置を示す説明図である。 回路基板において一次側を取り囲むガードパターンの一例を示す説明図である。 異常判定処理の処理内容を表したフローチャートである。 絶縁トランスでの一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗Rtと、ガードパターンと二次側領域との間の絶縁抵抗Rpと、を考慮した場合のイオン電流測定回路の等価回路である。 コロナ電流測定回路とイオン電流測定回路の概略構成と共に、一次側を取り囲む第2ガードパターンの回路上の配置を示す説明図である。 回路基板において一次側を取り囲む第2ガードパターンの一例を示す説明図である。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
尚、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
[1.第1実施形態]
[1−1.全体構成]
本実施形態に係る微粒子測定システムの構成について説明する。
図1は、第1実施形態に係る微粒子測定システム10の全体構成を説明するための説明図である。図1は、微粒子測定システム10を搭載した車両50の概略構成を例示した説明図である。
微粒子測定システム10は、微粒子センサ100と、センサ駆動部30とを含んで構成され、内燃機関40から排出される排ガスに含まれる煤などの微粒子の量を測定する。内燃機関40とは、車両50の動力源であり、ディーゼルエンジン等によって構成されている。
微粒子センサ100は、内燃機関40から延びる排ガス配管62に取り付けられるとともに、ケーブル20によってセンサ駆動部30と電気的に接続されている。本実施形態では、微粒子センサ100は、排ガス配管62のうちフィルタ装置41(例えば、DPF(Diesel particulate filter))よりも下流側に取り付けられている。微粒子センサ100は、気体である排ガスに含まれる微粒子の量に相関する信号をセンサ駆動部30に出力する。
センサ駆動部30は、微粒子センサ100に必要な高電圧(駆動用電圧)を出力するとともに、微粒子センサ100から入力される信号に基づいて、排ガス中の微粒子の量を検出する。センサ駆動部30が検出する「排ガス中の微粒子の量」とは、排ガス中の微粒子の表面積の合計に比例する値であってもよいし、微粒子の質量の合計に比例する値であってもよい。または、排ガスの単位体積中に含まれる微粒子の個数に比例する値(微粒子の濃度)であってもよい。この場合には、微粒子センサ100を通過した排ガスの量を別途測定しておく。微粒子センサ100を通過する排ガスの量は、排ガス配管62に設けた流量センサ(図示省略)の出力から求めたり、車両の運転状態に関する複数のパラメータを用いた公知の手法により推定したりすることができる。
センサ駆動部30は、車両50側の車両制御部42と電気的に接続されており、検出した排ガス中の微粒子量を示す信号を車両制御部42に出力する。
車両制御部42は、センサ駆動部30から入力される信号に応じて、内燃機関40の燃焼状態や、燃料配管61を介して燃料供給部43から内燃機関40に供給される燃料の供給量などを制御する。車両制御部42は、例えば、排ガス中の微粒子量が所定量よりも多い場合には、フィルタ装置41の劣化や異常を車両50の運転手に警告するように構成されていてもよい。センサ駆動部30と車両制御部42は、それぞれ電源部44(以下、バッテリ44ともいう)に電気的に接続されており、電源部44から電力が供給される。
[1−2.センサ駆動部]
図2は、センサ駆動部30の概略構成を示す説明図である。図示するように、センサ駆動部30は、電源回路46、制御部60、CAN通信部65、ドライバ71、絶縁トランス72、コロナ電流測定回路73、イオン電流測定回路74、整流回路81、二次側電源回路82を備えている。
センサ駆動部30は、内部の各構成を、電源系によって一次側と二次側とに分類することができる。一次側の電源系に属するのは、制御部60、CAN通信部65、ドライバ71、絶縁トランス72の一次側巻線、コロナ電流測定回路73の一部、イオン電流測定回路74の一部である。一次側電源系の作動電圧Vpは、電源回路46により供給される。一次側電源系のグランドラインは、図2等では、「▽」で示し、符号PGLを付して示した。
他方、二次側の電源系に属するのは、絶縁トランス72の二次側巻線、コロナ電流測定回路73の一部、イオン電流測定回路74の一部、整流回路81、二次側電源回路82である。二次側電源系の作動電圧Vccは、二次側電源回路82により、絶縁トランス72の二次側巻線からの電力を用いて生成される。二次側電源系のグランドラインは、図2等では、「▼」で示し、符号SGLを付して示した。
図2では、絶縁トランス72を挟んで、電源系の一次側と二次側のおおよその範囲を示した。なお、絶縁トランス72は、ドライバ71によって高速にスイッチングされた電流が流れるため、数十キロヘルツのノイズを外部に出力するノイズ源となる場合がある。
まず、一次側電源系に属する回路から説明する。電源回路46は、センサ駆動部30のうち一次側の作動電圧Vpを供給する。制御部60は、CPUを内蔵し、予め内蔵するROMに保存されたプログラムを所定のタイミングで実行することにより、ドライバ71の制御や、微粒子演算部としての動作など、種々の動作を実現する。具体的には、コロナ電流測定回路73からの信号を受け取ってドライバ71を制御すると共に、イオン電流測定回路74からの信号を受け取って、微粒子センサ100における微粒子の量を演算(検出)する。制御部60の動作については、コロナ電流測定回路73,イオン電流測定回路74の回路構成や動作と共に後述する。また、CAN通信部65は、車内LAN90を用いた通信を司る回路であり、センサ駆動部30(詳細には、制御部60)が他の機器(例えば、車両制御部42(図1参照)など)と通信する際の通信制御を行う。
なお、車内LAN90は、第1車内LAN90aと第2車内LAN90bを備える二重化構造の通信ラインである。車内LAN90は、二重化構造を採ることで、いずれか一方の車内LANに通信異常が発生した場合でも、他方の車内LANで通信を実行できる。
車内LAN90には、少なくとも報知部92が接続されている。報知部92は、車両に設置された表示装置を備えており、車内LAN90を介して各種機器から受信した指令に基づいて表示装置の表示画面に各種情報(画像、文字列、数式など)を表示する。例えば、制御部60が報知部92に対して表示指令を出力することで、制御部60が有する各種情報を報知部92の表示装置に表示できる。
ドライバ71は、制御部60の出力ポートPO1に接続されたバッファAM1、制御部60によりバッファAM1を介してオン・オフされるスイッチング素子SW1、スイッチング素子SW1を流れる電流を電圧信号に変換するシャント抵抗器r10、シャント抵抗器r10の両端の電圧を増幅した信号を制御部60の入力ポートPI1に入力するアンプAM2、を備える。このドライバ71のスイッチング素子SW1は、制御部60からの指示を受けて高速でオン・オフし、バッテリ44から絶縁トランス72の一次側巻線を流れる電流を高速で入り切り(ON/OFF)する。つまり、制御部60は、絶縁トランス72の一次側巻線に流れる交流のデューティを制御することができる。スイッチング素子SW1のオン時間の割合(デューティ)により、絶縁トランス72の二次側に伝達される電力が調整される。このように、ドライバ71は、絶縁トランス72を含めて、フライバック型の電源回路の一次側回路を構成する。
なお、バッテリ44からの電源ラインは、制御部60のアナログ入力ポートADC1に接続されている。このアナログ入力ポートADC1の電圧を監視することにより、制御部60は、バッテリ44が出力する電源電圧の高低を知得し、これをスイッチング素子SW1のデューティ制御に反映させ、絶縁トランス72の二次側に供給する電力を安定化している。
次に二次側電源系に属する回路について説明する。絶縁トランス72の二次側に供給される電力は、スイッチング素子SW1のデューティにより定まり、二次側の電圧は、一次側に供給される電圧と一次側巻線および二次側巻線の巻線数の比とに応じて定まる。絶縁トランス72の二次側巻線には複数のタップが設けられ、二次側のグランドSGL(以下、二次側グランドSGLともいう)に対して、全部で2種類の交流電圧を取り出すことができる。最も巻線数比の高いタップの出力は、整流回路81に接続され、もうひとつのタップは、二次側電源回路82に接続されている。
二次側電源回路82は、二次側の回路の作動電圧Vccを供給する回路である。二次側電源回路82は、絶縁トランス72の二次側巻線からの交流を整流する整流回路と、コンデンサを用いた簡単な平滑回路と、安定な作動電圧Vccを作り出す三端子レギュレータを内蔵している。二次側電源回路82からの作動電圧Vccは、コロナ電流測定回路73およびイオン電流測定回路74に供給されている。
整流回路81は、多段のチャージポンプからなり、直流に変換した電圧を昇圧する。つまり、整流回路81は整流・昇圧回路といえる。図2に示すように、整流回路81の出力(直流)は、ショート保護用抵抗83を介して微粒子センサ100に出力されている。微粒子センサ100では、排ガス配管62からの排ガスが流れる測定室(図示省略)に電極101を備える。整流回路81からの高電圧が電極101に印加されると、電極101と後述するケース102との間ではコロナ放電を生じる。整流回路81から供給される直流電流は、電極101に入力される入力電流Iinとなる。バッテリ44の電力を高速で入り切りするドライバ71、ドライバ71を駆動する制御部60が、電圧制御部に相当する。ドライバ71により駆動される絶縁トランス72、絶縁トランス72からの電力により高電圧を生成する整流回路81が、高電圧生成部に相当する。
微粒子センサ100のケース102は、少なくともその一部が導電性の材料により作られており、排ガスの一部が流通する測定室を形成する。このケース102の導電性の部位は、配線により、センサ駆動部30に接続されている。この配線を介して、微粒子センサ100のケース102からセンサ駆動部30には、直流電流Idcとトラップ電流Itrpとの総和に相当する配線電流(Idc+Itrp )が流れる。なお、直流電流Idcは、コロナ放電により、電極101からケース102の導電性の部位に直接流れる電流である。トラップ電流Itrp は、コロナ放電により発生した陽イオンのうち、そのままあるいは微粒子に付着してケース102に接した陽イオンによって生じる電流である。
詳しい説明は省略するが、コロナ放電により測定室内に発生した陽イオンの一部は、排ガス中の微粒子に付着し、陽イオンが付着した微粒子の大部分は、微粒子センサ100の開口部から外部に排出され、排出電流Iescとして流れ去る。このため、整流回路81から電極101に流れた入力電流Iinと、上記のケース102からセンサ駆動部30に流れ込む電流の総和である配線電流(Idc+Itrp )とは一致せず、差分値が発生する。差分値に相当する排出電流Iesc(=Iin−(Idc+Itrp ))は、イオン電流測定回路74で計測することができる。イオン電流測定回路74は、排出電流Iescに相当する電流Ic(以下、イオン電流Icともいう)を出力することで、イオン電流Icをシャント抵抗器R1を介して二次側グランドSGLに供給する。即ち、イオン電流測定回路74によって排出電流Iesc(イオン電流Ic)を測定することにより、微粒子センサ100から外部に排出される帯電微粒子の量を知ることができる。
排ガス中の微粒子(排ガス中の煤など)と共に外部に排出された陽イオン(排出電流Iesc)に相当するイオン電流Icが、イオン電流測定回路74から供給されるのは、排出された陽イオンに相当する電荷が、どこかでグランドに落ち、車両50のシャーシ(つまり一次側の電源回路46)に還ってくるからである。換言すれば、煤と共に排出された陽イオンに相当するイオン電流Ic(換言すれば、帯電された微粒子の排出に基づいて生じる排出電流Iesc)が、一次側の作動電圧Vpからイオン電流測定回路74を介して、二次側グランドSGLに供給される。これにより、整流回路81から電極101に供給された放電用の入力電流Iinと、微粒子センサ100およびイオン電流測定回路74を介して二次側グランドSGLに流れる合計電流Iall (=Idc+Itrp +Ic)と、が等しくなり、センサ駆動部30における電流の収支はバランスする。合計電流Iall は、微粒子センサ100から回収される配線電流(Idc+Itrp )と、イオン電流測定回路74から供給されるイオン電流Ic(換言すれば、排出電流Iesc)と、の合計である。
図2に示したように、微粒子センサ100のケース102からの配線電流(Idc+Itrp )と、イオン電流Icとは、コロナ電流測定回路73の前段に設けられたシャント抵抗器R1に流れ込み、シャント抵抗器R1により電圧信号に変換される。コロナ電流測定回路73は、このシャント抵抗器R1の両端の電圧を増幅し、これをパルス幅変調した上で、制御部60の入力ポートPI2に出力する。他方、イオン電流測定回路74は、イオン電流Icを電圧変換して増幅し、これをアナログ信号のまま、制御部60のアナログ入力ポートADC2に出力する。制御部60は、イオン電流測定回路74からアナログ入力ポートADC2に入力された信号から、微粒子センサ100により帯電されて排出された帯電微粒子の量を検出することができる。制御部60は、CPUが実行する様々なプログラムにより種々の処理を実行するが、この微粒子の検出処理により、微粒子演算部としての動作を実現する。
[1−3.コロナ電流測定回路およびイオン電流測定回路]
コロナ電流測定回路73およびイオン電流測定回路74の回路構成について説明する。図3は、コロナ電流測定回路73およびイオン電流測定回路74の概略構成を示す説明図である。
図示するように、コロナ電流測定回路73は、コロナ放電に伴って流れる放電電流(コロナ電流)を含んだ合計電流Iall (=Idc+Itrp +Ic)を検出するための回路である。イオン電流測定回路74は、微粒子センサ100において捕捉されずに流出した陽イオンの量に相当するイオン電流Icを二次側の回路に供給することで、イオン電流Icを測定する回路である。
コロナ電流測定回路73は、発振部14と、増幅部15と、比較部16と、フォトカプラ17と、を備える。発振部14は、所定周波数・所定振幅の三角波を発生する。増幅部15は、シャント抵抗器R1の両端の電圧を増幅する。増幅部15の増幅度は、微少な電流である合計電流Iall をシャント抵抗器R1により電圧に変換した電圧信号のレベルを、発振部14が出力する三角波の信号レベルまで引き上げる程度に設定されている。比較部16は、発振部14から出力された三角波の信号と、増幅部15から出力される合計電流Iall に対応した信号とを比較する。この比較により、増幅部15からの信号の高低(つまり、合計電流Iallの大きさ)は、パルス幅の信号に変換される。フォトカプラ17は、更にこの信号を絶縁しつつ、一次側の回路構成に含まれる制御部60に出力する。
比較部16では、増幅部15からの信号を、三角波と比較しているので、合計電流Iall が増減すれば、バルス幅もこれに合せて増減する。従って、フォトカプラ17を介して、パルス信号の立ち上がりと立ち下がりの幅を読み取ることで、制御部60は、二次側とは完全に絶縁された状態で、合計電流Iall の大きさを知ることができる。制御部60は、この合計電流Iall の値が一定となるように、出力ポートPO1から出力する信号のデューティを制御して、絶縁トランス72の二次側に送り込む電力(即ち、整流回路81を介して微粒子センサ100の電極101に供給する入力電流Iin)を一定に保つ。
コロナ電流測定回路73および制御部60を利用した上記の制御によって、入力電流Iinを一定に保つとともに、入力電流Iinに見合った合計電流Iall を一定に保った状態で、イオン電流Icの大きさを測定すれば、微粒子の量を検出することができる。
イオン電流測定回路74は、図3に示したように、オペアンプを用いた計測アンプとして構成されており、前段の電流電圧変換回路を構成するオペアンプ35と、後段の増幅器を構成するオペアンプ36と、を有する増幅回路を備える。更に、イオン電流測定回路74は、オフセット電圧Vofを作り出す電圧部に相当する2つのバッファ32,33と、オフセット電圧Vofを設定する抵抗器R3,R4と、オペアンプのゲインを設定する抵抗器R5〜R9等と、を備える。以下の説明では、各抵抗器の抵抗値を、抵抗器の符号R3〜R9を用いて表すものとする。
バッファ32,33は、同一の素子を用い、いわゆるボルテージフォロの回路構成をとる(詳しい構成は図示を省略した)。従って、バッファ32,33は、その入力端子に接続された電圧をそのまま出力する。入力側の電圧(オフセット電圧Vof)は、作動電圧Vpを、2つの抵抗器R3,R4の抵抗値で分圧した値(Vof=Vp×R4/(R3+R4))となる。バッファ32,33は、ボルテージフォロの回路構成を採用しているので、その出力インピーダンスは数Ω相当となり、極めて低い。2つのバッファ32,33のうち、1つのバッファ33の出力は、入力部としてのオペアンプ35のプラス入力端子(+)に接続されている。この結果、前段のオペアンプ35は、バッファ33が出力する電圧分(オフセット電圧Vof)だけのオフセットを付与した上で微小なイオン電流Icを増幅し、増幅したイオン電流Icを、抵抗器R8を介して後段のオペアンプ36の一方の入力端子(+)に出力する。電流電圧変換回路として働くオペアンプ35の利得は、帰還抵抗器R5により決定される。オペアンプ35の出力電圧は、イオン電流Icを用いて、R5×Icとなるからである。
オペアンプ36は、帰還抵抗器R6を備えた差動増幅器として構成されており、2つの入力端子(+、−)に入力した電圧の差分を、所定の増幅度で増幅して出力する。2つの入力端子(+、−)には、抵抗器R9,R7を介して、バッファ33の出力(即ち、オフセット電圧Vof)が入力されている。オペアンプ36の増幅度は、2つの入力端子(+、−)に接続された抵抗器R6〜R9の比、即ちR9/R8=R6/R7より決定される。実際の回路では、R9=R6,R8=R7とされている。オペアンプ35の出力には、バッファ33から出力されたオフセット電圧Vofが重畳されており、差動増幅器として働くオペアンプ36において、このオフセット電圧Vofは相殺される。オペアンプ36の出力は、制御部60のアナログ入力ポートADC2に入力される。
制御部60は、イオン電流測定回路74からアナログ入力ポートADC2に入力される信号(具体的には、出力電圧Vout)を、内蔵するアナログ/デジタル変換器で変換して読み取り、出力電圧Voutに対応するイオン電流Icを演算する。さらに、演算により得られたイオン電流Icに基づいて、排ガス中の微粒子の量を検出する。検出した微粒子の量は、車両制御部42や報知部92などに出力され、内燃機関40の運転条件の切り替えや、運転者への警告の出力などに用いられる。
[1−4.ガードパターン]
次に、ガードパターン200について説明する。
ガードパターン200は、センサ駆動部30に備えられる回路基板170に形成された回路パターンである。回路基板170は、センサ駆動部30における上述した各回路が搭載されている回路基板(PCB)である。
図4は、回路基板170において一次側を取り囲むガードパターン200の一例を示す説明図である。
ガードパターン200は、センサ駆動部30における一次側の回路部品および二次側の回路部品のうち、一次側の回路部品を囲う回路パターンである。ガードパターン200は、導電性材料(例えば、銅)で形成されている。
ガードパターン200は、上述したイオン電流測定回路74のほぼ全部(正確には、オペアンプ35の入力端子(−)を除く)と、コロナ電流測定回路73のフォトカプラ17の一次側、電源回路46、制御部60、ドライバ71および絶縁トランス72の一次側巻線とを囲っている。つまり、ガードパターン200は、回路基板170において、一次側コイルの基準電位である一次側グランドPGLを基準として作動する一次側領域と、二次側コイルの基準電位である二次側グランドSGLを基準として作動する二次側領域と、を区切るように配置される。
なお、バッファ32は、前段のオペアンプ35にオフセット電圧Vofを付与したバッファ33と同様の構成を備えており、バッファ32の出力は、ガードパターン200に接続されている。したがって、ガードパターン200には、予め定められた一定電圧(本実施形態では、オフセット電圧Vofと同一の電圧)が付与される。
つまり、ガードパターン200には、バッファ32の出力が接続されているから、ガードパターン200のインピーダンスは極めて低く保たれ、かつその電位はオペアンプ35の入力端子(+)と等しくなる。なお、第1実施形態では、ガードパターン200は、回路基板170の裏表に、同一位置に設けられているが、片面のみに設けるものとしても良い。また、4層基板などの多層基板を採用した場合には、内層の全部または一部にガードパターン200を設けて良い。
[1−5.制御部で実行される処理]
制御部60は、マイクロコンピュータを含んで構成されており、各種処理を実行する。制御部60は、各種処理として、少なくとも微粒子測定処理および異常判定処理を実行する。
まず、微粒子測定処理について簡単に説明する。
微粒子測定処理は、イオン電流測定回路74からの信号(具体的には、出力電圧Vout)を用いて微粒子の量を演算する処理である。例えば、微粒子測定処理では、まず、イオン電流測定回路74から入力される信号を用いて、イオン電流Icを演算(測定)する。そして、微粒子測定処理では、イオン電流Icと排ガス中の微粒子の量との対応関係が示されているマップ、あるいはイオン電流Icと排ガス中の微粒子の量との関係式などを用いて、測定で得られたイオン電流Icに対応する微粒子の量を演算する。なお、マップや計算式などは、制御部60の記憶部(RAMなど)に予め記憶してもよい。
制御部60は、微粒子測定処理で微粒子の量を演算した後、演算により得られた微粒子の量に関する情報を、車両制御部42や報知部92などに対して出力する。車両制御部42は、微粒子の量に関する情報を、内燃機関40の運転条件の切り替えや、運転者への警告の出力などに用いる。報知部92は、上述の通り表示装置を備えており、受信した情報を表示装置に表示する。
次に、異常判定処理について説明する。図5は、異常判定処理の処理内容を表したフローチャートである。異常判定処理は、一次側領域と二次側領域との間の電気的絶縁状態が異常状態であるか否かを判定する処理である。
異常判定処理は、制御部60が起動されると実行される。なお、本実施形態の異常判定処理は、制御部60の起動直後に少なくとも1回実行される。
異常判定処理が実行されると、まず、S110(Sはステップを表す)では、バッテリ44の電圧(電源電圧VB)を取得する処理を実行する。
次のS120では、絶縁トランス72および整流回路81による高電圧の生成を停止する処理を実行する。具体的には、ドライバ71から絶縁トランス72の一次側巻線への通電(あるいは、電圧印加)を停止することで、絶縁トランス72の二次側巻線での高電圧の生成を停止する。これにより、微粒子センサ100でのコロナ放電が停止される。
次のS130では、絶縁トランス72での絶縁低下により一次側領域と二次側領域との間に発生する停止時電流Ileak(以下、リーク電流Ileakともいう)を演算する。本実施形態では、絶縁トランス72および整流回路81による高電圧生成が停止されている時に、イオン電流測定回路74から入力される信号(出力電圧Vout)を用いて演算(測定)されるイオン電流Icを、停止時電流Ileak(リーク電流Ileak)として演算(測定)する。なお、このときの出力電圧Voutを、停止時電圧Vleakともいう。
ここで、図6に、絶縁トランス72での一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗Rtと、ガードパターン200と二次側領域との間の絶縁抵抗Rpと、を考慮した場合のイオン電流測定回路74の等価回路を示す。このうち、Rsはオペアンプ35の直列抵抗である。
ガードパターン200と二次側領域との間の絶縁抵抗Rpが低下した場合、ガードパターン200のガード電圧と、絶縁抵抗Rtと直列抵抗Rsとの接点電圧とが等しくなるため、回路基板170における一次側領域と二次側領域との間にリーク電流Ileakは流れない。そのため、回路基板170における一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗Rinsは、絶縁トランス72でのリーク電流Ileakを用いて演算できる。
絶縁トランス72での絶縁抵抗が正常値であり、一次側領域と二次側領域との間にリーク電流Ileakが発生していない場合において、絶縁トランス72での高電圧生成を停止している場合、等価回路におけるイオン電流Icは0[μA]となり、イオン電流測定回路74の出力電圧Voutは、オフセット電圧Vofと等しくなる。オフセット電圧Vofは、バッファ32,33および抵抗器R3,R4を備えるオフセット電圧回路REFで生成される。
Vout=Vof …(式a)
絶縁トランス72での絶縁低下によりリーク電流Ileakが発生している場合において、絶縁トランス72での高電圧生成を停止している場合、イオン電流測定回路74の出力電圧Vout(=停止時電圧Vleak)は、オフセット電圧Vofに対してリーク電流Ileakによる電圧変動ΔVoを加えた値となる。
Vleak = Vof+ΔVo …(式b)
イオン電流測定回路74のうち、抵抗器R5を含む第1回路部RG1における抵抗値をG1とし、抵抗器R6〜R9およびオペアンプ36を含む第2回路部RG2における抵抗値をG2とした場合において、電圧変動ΔVoは、次のように表される。
ΔVo = G1×G2×Ileak …(式c)
これより、リーク電流Ileakは、次のように表される。
Ileak = ΔVo/(G1×G2) …(式d)
そして、等価回路のうち、直列抵抗Rsと絶縁抵抗Rtとの接続点における電位はオフセット電圧Vofに等しくなることから、絶縁抵抗Rtは、バッテリ44の電圧(電源電圧VB)を用いて、次のように表される。
Rt = (VB−Vof)/Ileak …(式e)
そして、(式d)と(式e)を考慮すると、絶縁抵抗Rtは、電圧変動ΔVoを用いて、次のように表される。
Rt = (VB−Vof)×(G1×G2)/ΔVo …(式f)
そして、回路基板170における一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗Rinsは、絶縁トランス72の絶縁抵抗Rtと同等であり、(式b)と(式f)を考慮すると、停止時電圧Vleakを用いて、次のように表される。
Rins = (VB−Vof)×(G1×G2)/(Vleak−Vof) …(式g)
これらのことから、絶縁抵抗Rinsは、(式e)にリーク電流Ileakの検出値を入力するか、(式g)に停止時電圧Vleakの検出値を入力することで、演算することができる。
このとき、電源電圧VBは、S110で取得した値を使用することができ、オフセット電圧Vofは、抵抗値R3,R4により予め定められた既知の値であり、抵抗値G1および抵抗値G2は、抵抗値R6〜R9により予め定められた既知の値である。なお、抵抗値R7および抵抗値R8は互いに等しく(R7=R8)、抵抗値R6および抵抗値R9は互いに等しく(R6〜R9)なるように、予め設定されている。これにより、抵抗値G2は抵抗値R6、R7を用いて、G2=R6/R7で表される。なお、抵抗値G1は抵抗値R5と等しい(G1=R5)。
異常判定処理の説明に戻り、次のS140では、リーク電流Ileakまたは停止時電圧Vleakを用いて、一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗Rinsを演算する。本実施形態では、上記の(式e)または(式g)を用いて、絶縁抵抗Rinsを演算する。
次のS150では、絶縁抵抗Rinsと予め定められた判定値Rthとを比較して、絶縁抵抗Rinsが判定値Rth以上であるか否かを判定し、肯定判定するとS160に移行し、否定判定するとS190に移行する。
判定値Rthは、実際のセンサ駆動部30を用いて実施した測定結果に基づいて設定されている。つまり、センサ駆動部30を用いて、絶縁抵抗Rinsの変化が微粒子の量の測定精度に与える影響を測定し、微粒子の量の測定精度が許容範囲を逸脱する場合の絶縁抵抗Rinsの数値範囲を測定し、その測定結果に基づいて判定値Rthが設定されている。なお、本実施形態では、「判定値Rth以上の数値範囲」が正常範囲であり、「判定値Rthよりも小さい数値範囲」が異常範囲である。
S150で肯定判定されると、S160では、停止時電流Ileak(リーク電流Ileak)を用いて、測定したイオン電流Icからリーク電流Ileakの影響を低減するための補正に用いる補正用情報Coを演算する。本実施形態では、停止時電流Ileak(リーク電流Ileak)の値をそのまま補正用情報Coとして設定し、補正用情報Coは上述の微粒子測定処理で用いられる。微粒子測定処理では、測定により得られたイオン電流Icから補正用情報Coを差し引くことで、補正後イオン電流Icr(=Ic−Co)を得る。
次のS170では、絶縁トランス72および整流回路81での高電圧の生成を開始する処理を実行する。具体的には、ドライバ71から絶縁トランス72の一次側巻線への通電(あるいは、電圧印加)を開始することで、絶縁トランス72の二次側巻線での高電圧の生成を開始する。これにより、微粒子センサ100でのコロナ放電が開始される。
次のS180では、微粒子測定処理を開始する。これにより、イオン電流測定回路74からの信号を用いて微粒子の量を演算する処理が開始される。
S150で否定判定されると、S190では、一次側領域と二次側領域との間の電気的絶縁状態が異常状態であると判定する。つまり、回路基板170における一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗Rinsが正常範囲(判定値Rth以上の数値範囲)を逸脱した異常状態(絶縁劣化状態)と判定する。
次のS200では、一次側領域と二次側領域との間の電気的絶縁状態が異常状態であることを報知する処理を実行する。具体的には、異常状態であることを報知するための指令を、報知部92に対して出力する。報知部92は、受信した指令に基づいて、一次側領域と二次側領域との間の電気的絶縁状態が異常状態であることを示す情報を表示装置に表示する。
S180またはS200が終了すると、異常判定処理が終了する。
このように、異常判定処理は、絶縁トランス72および整流回路81での高電圧生成を停止し、そのときにイオン電流測定回路74で演算されるリーク電流Ileakまたはイオン電流測定回路74から出力される停止時電圧Vleakに基づいて、回路基板170における一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗Rinsを測定(演算)する。そして、絶縁抵抗Rinsと判定値Rthとの比較結果に基づいて、絶縁抵抗Rinsが正常範囲と判定すると微粒子測定処理を開始し、絶縁抵抗Rinsが正常範囲を逸脱していると判定すると微粒子測定処理は開始せずに、一次側領域と二次側領域との間の電気的絶縁状態が異常状態であることを報知する処理を実行する。
[1−6.効果]
以上説明したように、本実施形態の微粒子測定システム10は、センサ駆動部30の制御部60において異常判定処理を実行する。
制御部60は、S120を実行することで、ドライバ71から絶縁トランス72の一次側巻線への通電(あるいは、電圧印加)を停止することで、絶縁トランス72の二次側巻線での高電圧の生成を停止する。制御部60は、S130を実行することで、高電圧生成が停止されている時にイオン電流測定回路74で演算されるイオン電流Icを、リーク電流Ileakとして演算(測定)する。制御部60は、S140を実行することで、リーク電流Ileakまたは停止時電圧Vleakを用いて、回路基板170における一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗Rinsを演算する。
このため、センサ駆動部30は、異常判定処理(詳細には、S110〜S140)を実行する制御部60を備えることで、リーク電流Ileakに基づいて回路基板170における一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗Rinsを演算することができる。
そして、制御部60は、マイクロコンピュータを含んで構成されており、異常判定処理を実行するにあたり、絶縁抵抗計測回路部を追加設置する必要がない。
よって、センサ駆動部30は、絶縁抵抗計測回路部を外付けとして追加設置することなく、回路基板170における一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗Rinsを演算することができる。これにより、センサ駆動部30は、設置領域に制限がある用途(例えば、車両など)に用いる場合でも、絶縁抵抗計測回路部の追加による体積増加を抑制しつつ、一次側領域と二次側領域との絶縁抵抗Rinsを判定できる。
また、センサ駆動部30は、回路基板170にガードパターン200を備えることで、一次側領域と二次側領域との間に漏洩電流が発生するのを抑制するように(換言すれば、回路基板170における絶縁抵抗Rinsの低下を抑制するように)構成されている。このような構成のセンサ駆動部30は、微粒子測定において優れた測定精度が要求される用途に用いられることがある。そのようなセンサ駆動部30が、絶縁抵抗Rinsの演算が可能となることで、絶縁抵抗Rinsの低下が判定可能となる。絶縁抵抗Rinsが低下した場合には、例えば、微粒子測定を中止することで、微粒子測定における測定精度への悪影響を低減できる。
制御部60は、S150を実行することで、絶縁抵抗Rinsが判定値Rth以上であるか否かを判定し、絶縁抵抗Rinsが異常範囲(判定値Rthよりも小さい数値範囲)に含まれる場合に(S150で否定判定)、一次側領域と二次側領域との間の電気的絶縁状態が異常状態であると判定する(S190)。
センサ駆動部30は、制御部60でこのような判定処理を実行することで、一次側領域と二次側領域との電気的絶縁状態が異常状態であるか否かを判定できる。
制御部60は、S200を実行することで、一次側領域と二次側領域との間の電気的絶縁状態が異常状態であることを報知するための指令を、報知部92に対して出力する。報知部92は、受信した指令に基づいて、一次側領域と二次側領域との間の電気的絶縁状態が異常状態であることを示す情報を表示装置に表示する。
このような報知処理を実行することで、センサ駆動部30の使用者に対して、センサ駆動部30における電気的絶縁状態の確認作業を喚起したり、センサ駆動部30に備えられる回路基板170の交換を喚起することができる。これにより、センサ駆動部30は、一次側領域と二次側領域との間の電気的絶縁状態が異常状態(劣化状態、短絡異常状態)のままで、微粒子センサ100を用いた微粒子測定が継続されることを抑制し、微粒子測定性能の低下を抑制できる。
制御部60は、S160を実行することで、停止時電流Ileak(リーク電流Ileak)を用いて補正用情報Coを演算する。そして、制御部60は、微粒子測定処理を実行する際に、補正用情報Coを用いてイオン電流Icを補正して、補正後イオン電流Icr(=Ic−Co)を得る。
もし、一次側領域と二次側領域との間にリーク電流Ileakが発生している場合、微粒子センサ100に駆動用電圧が印加されている場合にもリーク電流Ileakがイオン電流Icに重畳することになる。このため、微粒子センサ100への駆動用電圧の印加時にイオン電流測定回路74で検出されるイオン電流Icには、リーク電流Ileakの影響による誤差が生じる。
これに対して、リーク電流Ileakの影響を低減するように補正用情報Coを用いてイオン電流Icを補正し、補正後イオン電流Icrに基づいて微粒子の量を演算することで、リーク電流Ileakの影響による誤差を低減できる。
微粒子測定システム10は、微粒子センサ100とセンサ駆動部30とを備えて構成されている。このため、微粒子測定システム10は、上述したセンサ駆動部30と同様に、絶縁抵抗計測回路部を追加設置することなく、センサ駆動部30の電気的状態の変化(具体的には、回路基板170における一次側領域と二次側領域との間の絶縁抵抗Rinsの変化)を検出することが可能となる。
[1−7.文言の対応関係]
ここで、文言の対応関係について説明する。
微粒子測定システム10が微粒子測定システムの一例に相当し、微粒子センサ100が微粒子センサの一例に相当し、センサ駆動部30が微粒子測定装置の一例に相当する。
絶縁トランス72および整流回路81が高電圧生成部の一例に相当し、ドライバ71および制御部60が電圧制御部の一例に相当し、イオン電流測定回路74および制御部60が微粒子演算部の一例に相当する。回路基板170が回路基板の一例に相当し、ガードパターン200が保護境界部の一例に相当する。
S120を実行する制御部60が電圧変換停止部の一例に相当し、S140を実行する制御部60が絶縁抵抗演算部の一例に相当する。S150およびS190を実行する制御部60が異常判定部の一例に相当し、S200を実行する制御部60および報知部92が報知部の一例に相当する。
[2.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、異常判定処理は、制御部60の起動直後に1回のみ実行される形態に限られることはなく、予め定められた実行周期毎に繰り返し実行される形態や、ユーザからの実行要求に応じて実行される形態であってもよい。
補正用情報Coは、停止時電流Ileak(リーク電流Ileak)の値をそのまま設定するものに限られることはなく、イオン電流Icからリーク電流Ileakの影響を低減できる数値を設定する形態であれば、任意の形態を採用してもよい。その場合、微粒子測定装置でのイオン電流Icの補正方法は、補正用情報Coに基づいて適切な方法が採用される。
また、S140での絶縁抵抗Rinsの演算に用いる情報は、停止時電流Ileak(リーク電流Ileak)の電流値そのものに限られず、停止時電流Ileak(リーク電流Ileak)に応じて変化する状態量で代用してもよい。例えば、停止時電流Ileak(リーク電流Ileak)に基づいて演算された微粒子の量を用いて絶縁抵抗Rinsを演算してもよい。
また、ガードパターンに設定する境界電位は、オフセット電圧Vofに基づき定められる電位に限られることはなく、一定電位であればよい。例えば、一次側基準電位または二次側基準電位に基づき予め定められた一定電位であってもよい。
また、回路基板に形成されるガードパターンは、上記のガードパターン200に限られることはなく、図7および図8に示すような第2ガードパターン230であってもよい。第2ガードパターン230は、回路基板170において、二次側の回路構成(特にノイズ源となる回路)を取り囲むように形成されている。すなわち、第2ガードパターン230は、絶縁トランス72の二次側、整流回路81、二次側電源回路82、コロナ電流測定回路73の一部を取り囲むように形成されている。第2ガードパターン230には、バッファ32の出力が接続されている。
10…微粒子測定システム、30…センサ駆動部、44…電源部(バッテリ)、46…電源回路、60…制御部、65…CAN通信部、71…ドライバ、72…絶縁トランス、73…コロナ電流測定回路、74…イオン電流測定回路、81…整流回路、82…二次側電源回路、92…報知部、100…微粒子センサ、170…回路基板、200…ガードパターン、230…第2ガードパターン。

Claims (5)

  1. 被測定ガス中の微粒子を検出する微粒子センサに駆動用電圧を印加し、前記微粒子の量に応じて前記微粒子センサから流れる信号電流に基づいて前記被測定ガス中の微粒子の量を測定する微粒子測定装置であって、
    一次側コイルおよび二次側コイルを備える絶縁トランスを有し、前記一次側コイルに印加される電源電圧を電圧変換することで、前記微粒子センサに印加する前記駆動用電圧を生成する高電圧生成部と、
    前記電源電圧を用いた前記一次側コイルへの通電状態を制御して、前記二次側コイルに発生する前記駆動用電圧を制御する電圧制御部と、
    前記信号電流を検出し、検出した前記信号電流に基づいて前記微粒子の量を演算する微粒子演算部と、
    前記高電圧生成部、前記電圧制御部、前記微粒子演算部が少なくとも搭載されて構成された回路基板と、
    を備えており、
    前記回路基板において、前記一次側コイルの基準電位である一次側基準電位を基準として作動する一次側領域と、前記二次側コイルの基準電位である二次側基準電位を基準として作動する二次側領域と、を区切るように配置されるとともに導電性材料で形成され、予め定められた境界電位に設定された保護境界部と、
    前記電圧制御部による前記一次側コイルへの通電を停止して、前記高電圧生成部での前記駆動用電圧の生成を停止させる電圧変換停止部と、
    前記電圧変換停止部により前記高電圧生成部での前記駆動用電圧の生成が停止されている時に前記微粒子演算部で検出される前記信号電流である停止時信号電流に基づいて、前記回路基板における前記一次側領域と前記二次側領域との間の絶縁抵抗を演算する絶縁抵抗演算部と、
    を備える微粒子測定装置。
  2. 異常判定用に予め定められた異常範囲と、前記絶縁抵抗演算部で演算された前記絶縁抵抗と、を比較し、前記絶縁抵抗が前記異常範囲に含まれる場合に、前記一次側領域と前記二次側領域との間の電気的絶縁状態が異常状態であると判定する異常判定部、
    を備える請求項1に記載の微粒子測定装置。
  3. 前記異常判定部にて前記電気的絶縁状態が前記異常状態であると判定された場合に、前記電気的絶縁状態が前記異常状態であることを報知する報知部を備える、
    請求項2に記載の微粒子測定装置。
  4. 前記微粒子演算部は、前記停止時信号電流を用いて前記信号電流を補正し、補正後の前記信号電流に基づいて前記微粒子の量を演算する、
    請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の微粒子測定装置。
  5. 被測定ガス中の微粒子を検出する微粒子センサと、
    前記微粒子センサに駆動用電圧を印加し、前記微粒子の量に応じて前記微粒子センサから流れる信号電流に基づいて前記被測定ガス中の微粒子の量を測定する微粒子測定装置と、
    を備える微粒子測定システムであって、
    前記微粒子測定装置は、請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の微粒子測定装置である、
    微粒子測定システム。
JP2017057516A 2017-03-23 2017-03-23 微粒子測定装置および微粒子測定システム Active JP6805038B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017057516A JP6805038B2 (ja) 2017-03-23 2017-03-23 微粒子測定装置および微粒子測定システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017057516A JP6805038B2 (ja) 2017-03-23 2017-03-23 微粒子測定装置および微粒子測定システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018159653A JP2018159653A (ja) 2018-10-11
JP6805038B2 true JP6805038B2 (ja) 2020-12-23

Family

ID=63796606

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017057516A Active JP6805038B2 (ja) 2017-03-23 2017-03-23 微粒子測定装置および微粒子測定システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6805038B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018159653A (ja) 2018-10-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4465725B2 (ja) 液体用濃度測定装置
JP6552296B2 (ja) 異常検知回路及び異常検知方法
JP2008136911A (ja) フィルタ目詰まり検知装置及びフィルタ目詰まり検知方法
JP2013068452A (ja) 電流センサの故障診断装置
US10436695B2 (en) Particulate matter detection system
KR101461900B1 (ko) 직류-직류 컨버터의 출력전류 추정 방법
JP6805038B2 (ja) 微粒子測定装置および微粒子測定システム
JP2009109375A (ja) 電子負荷装置および電池の内部抵抗測定装置
JP6138652B2 (ja) 微粒子測定システム
JP2019190839A (ja) 微粒子検出装置及び微粒子検出方法
JP2019020349A (ja) 微粒子検出装置および車両
US20180259439A1 (en) Particulate matter detection system
JP2018081056A (ja) 微粒子検知システム
US10352901B2 (en) Particulate measurement system
JP6725992B2 (ja) ワイヤレス送電装置およびその制御ic、異常検出方法、充電器
JP2009031153A (ja) 酸素センサの制御装置
JP6479607B2 (ja) 直流安定化電源装置
JP5989171B1 (ja) 電流検出回路、及びその回路を備えた車両用電子制御装置
JP6459788B2 (ja) センサの印加電圧制御装置
JP2009213280A (ja) 力率改善回路
KR20190066609A (ko) 람다 센서의 작동을 위한 제어 유닛
JP6850564B2 (ja) 電流測定回路および微粒子検出回路
JP2019032188A (ja) 微粒子検出装置および車両
US11094500B2 (en) Discharge control apparatus and method
JP5391754B2 (ja) エアフローメータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200117

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201028

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6805038

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250