JP6850424B2 - 光源装置及び照明装置 - Google Patents

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本発明は、長手方向を有した被照明領域を照明するための光源装置、及び、そのような光源装置を用いた照明装置に関する。
例えば、特許文献1に開示されているように、光源とホログラム素子とを含んだ照明装置が知られている。特許文献1に開示された照明装置では、ホログラム素子が光源からの光を回折することで、所望のパターンで路面を照明することができる。特許文献1に開示された照明装置では、単一の光源で生成されたレーザー光を単一のホログラム素子で回折している。
特開2015−132707号公報
しかしながら、特許文献1では、照明されるべき領域、すなわち被照明領域のエッジが不鮮明となることを防止するための工夫について、検討がなされていない。被照明領域のエッジの鮮明さは、長手方向を有する被照明領域を照明する場合、とりわけライン状の被照明領域を照明する場合に、より顕著に感知されることになる。また、同一波長域又は異なる波長域の複数の光源を用いて被照明領域を照明する場合に、被照明領域のエッジがより不鮮明となりやすい。
特に、色(波長域)が異なる複数の光(レーザー光)を被照明領域において重ね合わせ、当該被照明領域を特定の色で照明する照明装置を実現しようとすると、被照明領域のエッジが不鮮明となるという前述の問題は、無視できない。特に、長手方向を有する被照明領域を照明する場合には、光源から遠くなるほどこの問題は顕著である。
本件発明者は、鋭意検討を重ねた結果、ホログラム素子に入射する光束の拡散角(立体角)を複数の光で揃えることにより、ホログラム素子の回折特性の設計が容易となる、すなわち、複数のホログラム素子の間で光束の取り扱いを均一化できることを知見した。
本発明は、以上の知見に基づいている。本発明の目的は、複数の光源から射出された互いに異なる波長の光を、同一の拡散角を有する光束へと調整することができ、その後の当該光束の取り扱いを各光束で均一化させることが可能な光源装置を提供することである。
本発明による光源装置は、第1光源及び第2光源と、
前記第1光源が射出する光を第1光束へと調整する第1光学素子と、
前記第2光源が射出する光を第2光束へと調整する第2光学素子と、を備え、
ある1つの基準面に投影した前記第1光束の拡散角と、前記基準面に投影した前記第2光束の拡散角とが、等しい。
本発明による光源装置において、前記第1光束は、第1光軸を有しており、
前記第2光束は、第2光軸を有しており、
前記第1光軸及び前記第2光軸は、前記基準面と平行であってもよい。
本発明による光源装置において、前記第1光学素子及び前記第2光学素子は、前記基準面と平行な方向に配列されていてもよい。
本発明による光源装置において、前記基準面と直交するある1つの第2基準面に投影した前記第1光束の拡散角と、前記第2基準面に投影した前記第2光束の拡散角とが、等しくてもよい。
本発明による光源装置において、前記第1光軸及び前記第2光軸は、前記第2基準面と平行であってもよい。
本発明による光源装置において、前記第1光学素子及び前記第2光学素子は、前記第2基準面と直交する方向に配列されていてもよい。
本発明による光源装置において、前記第1光軸及び前記第2光軸と平行な任意の面に投影した前記第1光束の拡散角と、前記任意の面に投影した前記第2光束の拡散角とが、等しくてもよい。
本発明による光源装置においては、前記基準面に投影した前記第1光源の幅と前記基準面に投影した前記第1光源が射出する光の拡散角との積を前記基準面に投影した前記第1光束の最小幅で除した値と、前記基準面に投影した前記第2光源の幅と前記基準面に投影した前記第2光源が射出する光の拡散角との積を前記基準面に投影した前記第2光束の最小幅で除した値とが、等しい。
また、本発明による光源装置においては、前記第2基準面に投影した前記第1光源の幅と前記第2基準面に投影した前記第1光源が射出する光の拡散角との積を前記第2基準面に投影した前記第1光束の最小幅で除した値と、前記第2基準面に投影した前記第2光源の幅と前記第2基準面に投影した前記第2光源が射出する光の拡散角との積を前記第2基準面に投影した前記第2光束の最小幅で除した値とが、等しい。
あるいは、本発明による光源装置において、前記任意の面に投影した前記第1光源の幅と前記任意の面に投影した前記第1光源が射出する光の拡散角との積を前記任意の面に投影した前記第1光束の最小幅で除した値と、前記任意の面に投影した前記第2光源の幅と前記任意の面に投影した前記第2光源が射出する光の拡散角との積を前記任意の面に投影した前記第2光束の最小幅で除した値とが、等しくてもよい。
あるいは、本発明による光源装置は、3つの光源を有していても良い。すなわち、当該光源装置は、第1光源、第2光源及び第3光源と、
前記第1光源が射出する光を第1光束へと調整する第1光学素子と、
前記第2光源が射出する光を第2光束へと調整する第2光学素子と、
前記第3光源が射出する光を第3光束へと調整する第3光学素子と、を備え、
ある1つの基準面に投影した前記第1光束の拡散角と、前記基準面に投影した前記第2光束の拡散角と、前記基準面に投影した前記第3光束の拡散角とが、等しい。
本発明による光源装置において、前記第1光束は、第1光軸を有しており、
前記第2光束は、第2光軸を有しており、
前記第3光束は、第3光軸を有しており、
前記第1光軸、前記第2光軸及び前記第3光軸は、前記基準面と平行であってもよい。
本発明による光源装置において、前記第1光学素子、前記第2光学素子及び前記第3光学素子は、前記基準面と平行な方向に配列されていてもよい。
本発明による光源装置において、前記基準面と直交するある1つの第2基準面に投影した前記第1光束の拡散角と、前記第2基準面に投影した前記第2光束の拡散角と、前記第2基準面に投影した前記第3光束の拡散角とが、等しくてもよい。
本発明による光源装置において、前記第1光軸、前記第2光軸及び前記第3光軸は、前記第2基準面と平行であってもよい。
本発明による光源装置において、前記第1光学素子、前記第2光学素子及び前記第3光学素子は、前記第2基準面と直交する方向に配列されていてもよい。
本発明による光源装置において、前記第1光軸、前記第2光軸及び前記第3光軸と平行な任意の面に投影した前記第1光束の拡散角と、前記任意の面に投影した前記第2光束の拡散角と、前記任意の面に投影した前記第3光束の拡散角とが、等しくてもよい。
本発明による光源装置において、前記基準面に投影した前記第1光源の幅と前記基準面に投影した前記第1光源が射出する光の拡散角との積を前記基準面に投影した前記第1光束の最小幅で除した値と、前記基準面に投影した前記第2光源の幅と前記基準面に投影した前記第2光源が射出する光の拡散角との積を前記基準面に投影した前記第2光束の最小幅で除した値と、前記基準面に投影した前記第3光源の幅と前記基準面に投影した前記第3光源が射出する光の拡散角との積を前記基準面に投影した前記第3光束の最小幅で除した値とが、等しくてもよい。
本発明による光源装置において、前記第2基準面に投影した前記第1光源の幅と前記第2基準面に投影した前記第1光源が射出する光の拡散角との積を前記第2基準面に投影した前記第1光束の最小幅で除した値と、前記第2基準面に投影した前記第2光源の幅と前記第2基準面に投影した前記第2光源が射出する光の拡散角との積を前記第2基準面に投影した前記第2光束の最小幅で除した値と、前記第2基準面に投影した前記第3光源の幅と前記第2基準面に投影した前記第3光源が射出する光の拡散角との積を前記第2基準面に投影した前記第3光束の最小幅で除した値とが、等しくてもよい。
本発明による光源装置において、前記任意の面に投影した前記第1光源の幅と前記任意の面に投影した前記第1光源が射出する光の拡散角との積を前記任意の面に投影した前記第1光束の最小幅で除した値と、前記任意の面に投影した前記第2光源の幅と前記任意の面に投影した前記第2光源が射出する光の拡散角との積を前記任意の面に投影した前記第2光束の最小幅で除した値と、前記任意の面に投影した前記第3光源の幅と前記任意の面に投影した前記第3光源が射出する光の拡散角との積を前記任意の面に投影した前記第3光束の最小幅で除した値とが、等しくてもよい。
以上のような光源装置を利用した照明装置も、本発明の範囲内である。すなわち、本発明の照明装置は、被照明領域を照明する照明装置であって、
以上のような光源装置と、
前記第1光束を回折して前記被照明領域に向ける第1ホログラム素子と、
前記第2光束を回折して前記被照明領域に向ける第2ホログラム素子と、を備え、
前記第1ホログラム素子での回折光が前記被照明領域の全域を照明し、前記第2ホログラム素子での回折光が前記被照明領域の全域を照明する。
あるいは、本発明による照明装置は、被照明領域を照明する照明装置であって、
以上のような光源装置と、
前記第1光束を回折して前記被照明領域に向ける第1ホログラム素子と、
前記第2光束を回折して前記被照明領域に向ける第2ホログラム素子と、
前記第3光束を回折して前記被照明領域に向ける第3ホログラム素子と、を備え、
前記第1ホログラム素子での回折光が前記被照明領域の全域を照明し、前記第2ホログラム素子での回折光が前記被照明領域の全域を照明し、前記第3ホログラム素子での回折光が前記被照明領域の全域を照明する。
本発明による照明装置において、前記被照明領域は、長手方向を有していてもよい。
本発明によれば、複数の光源から射出された互いに異なる波長の光を、同一の拡散角を有する光束へと調整することができ、その後の当該光束の取り扱いを各光束で均一化させることが可能な光源装置を提供することである。
図1は、本発明による一実施の形態を説明するための図であって、照明装置を示す斜視図である。 図2は、図1の照明装置のホログラム素子の回折特性を説明するための図である。図2は、被照明領域の長手方向からホログラム素子を示している。 図3は、図1の照明装置のホログラム素子に含まれる要素ホログラムの回折特性を説明するための図である。図3は、被照明領域の長手方向からホログラム素子を示している。 図4は、レーザー光源から射出されたレーザー光が光学素子を透過する様子を模式的に示している。 図5は、光学素子を透過したレーザー光の光束を水平面に投影した図である。 図6は、光学素子を透過したレーザー光の光束を当該レーザー光の光軸に平行な鉛直面に投影した図である。 図7は、従来の光源装置において、光学素子を透過したレーザー光の光束を当該レーザー光の光軸に平行な鉛直面に投影した状態を示している。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や、長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
図1は、照明装置10の全体構成を模式的に示す斜視図である。照明装置10は、長手方向を有した被照明領域Z、例えば、長手方向の短手方向に対する比が10以上、さらには、この比が100以上となる被照明領域Z、典型的にはライン状の被照明領域Zを、照明する装置である。この照明装置10は、例えば、自動車や船等の乗り物に適用され得る。乗り物では、進行方向の前方に広がる領域を照明する必要がある。とりわけ、高速で走行する自動車の前照灯、いわゆるヘッドランプは、当該自動車の前方近傍から前方遠方までの路面を明るく照らすことが好ましい。また、サーチライトと呼ばれる探照灯においては、前方に広がる細長い領域のみを明るく照らすことが要求されることもある。ここで説明する照明装置10では、長手方向dlを有した被照明領域Z、とりわけ照明装置10の前方に位置し且つ照明装置10から離間する方向に長手方向dlを有する被照明領域Zを、そのエッジを鮮明としながら、安全に照明し得るようにするための工夫が、施されている。したがって、前照灯や探照灯への適用においては、照明することが適切ではない領域、例えば対向車線を照明することなく、所定の範囲内のみをそのエッジまで鮮明に照明することができる。また、撮像素子・コンピューターによる画像解析と組み合わせることで、被照明領域Z内に存在する異物や不審物等を高精度に視覚化することも可能となる。
図1に示すように、照明装置10は、光を投射する光源装置15と、光源装置15からの光を回折して被照明領域Zに向けるホログラム素子40と、を有している。光源装置15は、光源20と、光源20から射出された光を整形する整形光学系30と、を有している。
図1に示された例において、光源装置15は、複数の光源20を有している。光源20としては、レーザー光を発振するレーザー光源を用いることができる。レーザー光源から射出されるレーザー光は、直進性に優れ、被照明領域Zを高精度に照明するための光として好適である。複数の光源20は、独立して設けられていてもよいし、共通の基板上に当該複数の光源20が並べて配置された光源モジュールであってもよい。複数の光源20は、一例として、赤色の発光波長域の光を発振する第1レーザー光源20aと、緑色の発光波長域の光を発振する第2レーザー光源20bと、青色の発光波長域の光を発振する第3レーザー光源20cと、を有している。この例によれば、複数の光源20で発光された三つのレーザー光を重ね合わせることで、白色の照明光を含む種々の色の照明光を生成することができる。ただし、この例に限られず、光源装置15は、発光波長域が互いに相違する二つの光源20又は四つ以上の光源20を有するようにしてもよい。また、発光強度を高めるために、発光波長域ごとに、複数個ずつの光源20が設けられていてもよい。
次に、整形光学系30について説明する。整形光学系30は、光源20から射出されたレーザー光を整形する。言い換えると、整形光学系30は、レーザー光の光軸に直交する断面での形状や、レーザー光の光束の立体的な形状を整形する。図示された例において、整形光学系30は、光源20から射出されたレーザー光を拡幅した平行光束に整形する。図1に示すように、整形光学系30は、レーザー光の光路に沿った順で、レンズ31及びコリメートレンズ32を有している。レンズ31は、光源20から射出されたレーザー光を発散光束に整形する。コリメートレンズ32は、レンズ31で生成された発散光束を、平行光束に整形し直す。
図示された例において、光源装置15は、第1〜第3レーザー光源20a、20b、20cにそれぞれ対応して、第1整形光学系30a、第2整形光学系30b及び第3整形光学系30cを有している。第1整形光学系30aは、第1レンズ31a及び第1コリメートレンズ32aを有し、第2整形光学系30bは、第2レンズ31b及び第2コリメートレンズ32bを有し、第3整形光学系30cは、第3レンズ31c及び第3コリメートレンズ32cを有している。
次に、ホログラム素子40について説明する。ホログラム素子40は、光源装置15からの光を回折して、被照明領域Zに向ける。したがって、被照明領域Zは、ホログラム素子40での回折光によって、照明されることになる。
図示された例において、照明装置10は、複数のホログラム素子40を有している。より具体的には、照明装置10は、第1ホログラム素子40a、第2ホログラム素子40b及び第3ホログラム素子40cを有している。各ホログラム素子40a,40b,40cは、レーザー光を発振する第1〜第3レーザー光源20a,20b,20cのそれぞれに対応して設けられている。この例によれば、第1〜第3レーザー光源20a,20b,20cが異なる波長域のレーザー光を発振する場合にも、各ホログラム素子40a,40b,40cは、対応するレーザー光で生成された異なる波長域のレーザー光を高効率で回折することが可能となる。
図2に示すように、本実施の形態では、各ホログラム素子40a,40b,40cで回折された回折光が、それぞれ、被照明領域Zの全域を照明する。後述するように、各ホログラム素子40a,40b,40cからの回折光が、それぞれ、被照明領域Z内のみをその全域に亘って照明することで、被照明領域Z内における明るさのムラや色のムラを効果的に目立たなくすることができる。
図1及び図2に示された例において、複数のホログラム素子40は、被照明領域Zの長手方向dlに垂直な第1配列方向daに配列されている。また、複数のホログラム素子40が配列された第1配列方向daは、被照明領域Zが位置する面plと平行である。とりわけ図示された例において、複数のホログラム素子40が配列された第1配列方向daは、水平方向となっている。すなわち、図示された具体例では、地面や水面よりも鉛直方向上方に配置された複数のホログラム素子40からの回折光で、地面や水面等の水平面pl上を照明し、この水平面pl上に被照明領域Zが形成される。そして、複数のホログラム素子40は、水平方向にずらして配置されている。
また、図3に示すように、各ホログラム素子40は、複数の要素ホログラム45に区分けされている。各要素ホログラム45は、干渉縞パターンが記録されたホログラム記録媒体として構成されている。干渉縞パターンを種々に調整することで、各要素ホログラム45で回折される光の進行方向、言い換えると、各要素ホログラム45で拡散される光の進行方向を、制御することができる。そして、図3に示すように、各要素ホログラム45に入射した光源装置15からの光は、当該要素ホログラム45で回折されて、それぞれ、被照明領域Zの全域を照明する。後述するように、各要素ホログラム素子45からの回折光が、それぞれ、被照明領域Z内のみを全域に亘って照明することで、被照明領域Z内における明るさのムラを効果的に目立たなくすることができる。
図3に示された例において、第1ホログラム素子40aは複数の第1要素ホログラム45aを含み、第2ホログラム素子40bは複数の第2要素ホログラム45bを含み、第3ホログラム素子40cは複数の第3要素ホログラム45cを含んでいる。各ホログラム素子40において、複数の要素ホログラム45は、複数のホログラム素子40の配列方向と平行な第1配列方向daに配列されている。すなわち、各ホログラム素子40に含まれる複数の要素ホログラム45は、被照明領域Zの長手方向dlに垂直な方向であって且つ被照明領域Zが形成する面plと平行な第1配列方向daに配列されている。また、各ホログラム素子40において、複数の要素ホログラム45は、被照明領域Zの長手方向dlに垂直な方向であって且つ被照明領域Zが形成する面plの法線方向ndである第2配列方向dbにも配列されている。図示された例において、複数の要素ホログラム45は、鉛直方向db及び水平方向daに配列されている。
ここで、被照明領域Zは、ホログラム素子40によって照明されるニアフィールドの被照明領域と考えることができる。一方、ファーフィールドの被照明領域は、実際の被照明領域の寸法よりも、角度空間における拡散角度分布として表現されることが多い。本明細書における「被照明領域」という用語は、実際の被照射面積(照明範囲)に加え角度空間における拡散角度範囲も包含するものとする。
要素ホログラム45は、例えば実物の散乱板からの散乱光を物体光として用いて作製することができる。より具体的には、要素ホログラム45の母体であるホログラム感光材料に、互いに干渉性を有するコヒーレント光からなる参照光と物体光とを照射すると、これらの光の干渉による干渉縞がホログラム感光材料に形成されて、要素ホログラム45が作製される。参照光としては、コヒーレント光であるレーザー光が用いられ、物体光としては、例えば安価に入手可能な等方散乱板からの散乱光が用いられる。
要素ホログラム45を作製する際に用いた参照光の光路を逆向きに進むよう要素ホログラム45に向けてレーザー光を照射することで、要素ホログラム45を作製する際に用いた物体光の元となる散乱板の配置位置に、散乱板の再生像が生成される。要素ホログラム45を作製する際に用いた物体光の元となる散乱板が均一的な面散乱をしていれば、要素ホログラム45により得られる散乱板の再生像も、均一な面照明となり、この散乱板の再生像が生成される領域を被照明領域Zとすることができる。
また、各要素ホログラム45に形成される複雑な干渉縞のパターンは、現実の物体光と参照光とを用いて形成する代わりに、予定した再生照明光の波長や入射方向、並びに、再生されるべき像の形状や位置等に基づき計算機を用いて設計することが可能である。このようにして得られた要素ホログラム45は、計算機合成ホログラム(CGH:Computer Generated Hologram)とも呼ばれる。例えば、照明装置10が地面上や水面上の一定の大きさを有した被照明領域Zを照明することに用いられる場合、物体光を生成することが困難であり、計算機合成ホログラムを要素ホログラム45として用いることが好適である。
また、各要素ホログラム45上の各点における拡散角度特性が同じであるフーリエ変換ホログラムを計算機合成により形成してもよい。さらに、ホログラム素子40の入射側あるいは出射側にレンズなどの光学部材を設けて、回折光が被照明領域Zの全域に入射するように調整してもよい。
ホログラム素子40を複数の要素ホログラム45で構成することによる利点の一つは、光源装置15からの光、例えばレーザー光の光エネルギー密度を拡散により低下させ得ることである。また、その他の利点の一つは、要素ホログラム45が指向性の面光源として利用可能になるため、従来のランプ光源(点光源)と比較して、同じ照度分布を達成するための光源面上の輝度を低下させ得ることである。これにより、光源20としてレーザー光源を用いた場合でも、レーザー光の安全性向上に寄与することができ、被照明領域Z内からレーザー光を人間の目で直視しても、単一の点光源を直視する場合に比べ、人間の目に悪影響を与えるおそれが少なくなる。
さらに、レーザー光に代表されるコヒーレント光を用いた場合、例えばWO2012/034174に開示されているように、スペックルの発生という問題が生じる。スペックルは、斑点模様として認識され、生理的な不快感を与え得る。ホログラム素子40が複数の要素ホログラム45を含むことで、各要素ホログラム45からの回折光にそれぞれ対応して生成されたスペックルパターンが被照明領域Zにおいて重なり合って平均化され、観察者に観察されることになる。これにより、スペックルを目立ちにくくすることができる。
要素ホログラム45の具体的な形態としては、フォトポリマーを用いた体積型ホログラム記録媒体でもよいし、銀塩材料を含む感光媒体を利用して記録するタイプの体積型ホログラム記録媒体でもよいし、レリーフ型(エンボス型)のホログラム記録媒体でもよい。
ところで、一般に、半導体レーザーなどのレーザー光源20の発光領域は、厳密には点状ではなく、所定の長さ及び幅を有している。このため、発光領域のうちコリメートレンズ32の焦点位置に対応する部位から射出されたレーザー光は、当該コリメートレンズ32によって平行な光束へと調整されるものの、当該焦点位置に対応する部位以外の部位から射出されたレーザー光は、コリメートレンズ32によって完全に平行な光束には調整されず、当該レーザー光の進行方向に向かって拡散する(横断面の幅及び長さがレーザー光の進行方向に向かって次第に大きくなる)光束となる。この様子は、図7に概略的に示されている。なお、図7においては、簡単のため、レンズ31は光源20に含まれており、その図示は省略されている。
更に、レーザー光源20の発光領域の長さ(図7における上下方向の長さ)は、射出されるレーザー光21の波長域、すなわちレーザー光21の色、によって異なる。例えば、青色レーザー光を射出する第3レーザー光源20cの発光領域は、赤色レーザー光及び緑色レーザー光を射出する第1及び第2レーザー光源20a、20bの各発光領域よりも小さい(図7における上下方向の長さが短い)場合を考える。言い換えると、第3レーザー光31cの第3光束33cの拡散角よりも、第1レーザー光31aの第1光束33a及び第2レーザー光31bの第2光束33bの拡散角の方が、大きい場合、第1レーザー光31aに対応する第1コリメートレンズ32aの光学特性と、第2レーザー光31bに対応する第2コリメートレンズ32bの光学特性と、第3レーザー光31cに対応する第3コリメートレンズ32cの光学特性と、が同一であるならば、図7に示すように、コリメートされた第3レーザー光31cの第3光束33cの拡散角よりも、コリメートされた第1レーザー光31aの光束33a及び第2レーザー光の第2光束33bの拡散角の方が、大きくなる。
この場合、第1〜第3ホログラム素子40a、40b、40cの回折特性が同じであるならば、第1ホログラム素子40aによって回折された第1レーザー光31aが照明する面pl上の照明領域と、第2ホログラム40bによって回折された第2レーザー光31bが照明する面pl上の照明領域と、第3ホログラム40cによって回折された第3レーザー光31cが照明する面pl上の照明領域とが、ずれてしまう。このずれは、照明装置10からの距離が大きいほど顕著である。このため、以上のような照明装置10が車両等の照明として採用された場合、被照明領域Zの特に遠方領域において、エッジがぼやけてしまう。
以上のようなずれを回避するため、光源装置15は、以下に詳述されるように、第1レーザー光源20aに対応する第1コリメートレンズ32aの光学特性と、第2レーザー光源20bに対応する第2コリメートレンズ32bの光学特性と、第3レーザー光源20cに対応する第3コリメートレンズ32cの光学特性とが、異なっており、コリメートされた第1光束33a、第2光束33b及び第3光束33cの拡散角が、各光束33a、33b、33cで等しいように調整されている(図4参照)。このことによって、第1〜第3光束33a、33b、33cが第1〜第3ホログラム素子40a、40b、40cを透過した際に当該第1、第2及び第3ホログラム40a、40b、40cから被照明領域Zへと向かう各光束33a、33b、33cの拡散の程度が揃えられるようになっている。
以下、複数の光束の拡散角を同一とするための調整方法について説明する。なお、以下の説明においては、第1レーザー光源20aから射出された第1レーザー光21aの第1光束33aの拡散角と、第2レーザー光源20bから射出された第2レーザー光21bの第2光束33bの拡散角と、を同一とするための調整方法について記載するが、以下の調整方法により、3つのレーザー光源から射出されたレーザー光の各光束の拡散角を同一とすることができ、更には、4以上のレーザー光源から射出されたレーザー光の各光束の拡散角を同一とすることもできる。
まず、「エタンデュ」と称される保存量について説明する。エタンデュとは、光源から照射面に至るまでの光路において、光束の断面積Sとその断面を透過する光束の立体角(拡散角)Ωとの積S・Ωによって規定される物理量である。このエタンデュは、拡散板等を含まない、屈折及び反射による光学系に対して保存される量であることが知られている。
ここで、拡散角とは、一般に光束の立体角を意味するが、本実施の形態においては、光軸34に平行な平面である基準面に投影した光束33の輪郭線が成す角として扱っても成立する。従って、以下の説明においては、特に断らない限り、光束33を前記基準面に投影した際に当該光束33の輪郭線がなす角度を意味するものとして使用する。
本実施の形態の光源装置15において、各光軸34a、34bに平行で面plに対して任意の角度を有する面を基準面とし、当該基準面に投影した第1レーザー光源20aの発光領域の幅(長さ)をdS1、第1レーザー光源20aが射出する第1レーザー光21aの拡散角をdΩ1、前記基準面に投影した第1光束33aの拡散角をdΩ1’、第1コリメートレンズ32aの第1後側焦点位置35aにおける第1光束33aの幅をdS1’とすると、エタンデュの保存則から、
[数1]
dS1・dΩ1=dS1’・dΩ1’
という関係が成立する。
同様に、前記基準面に投影した第2レーザー光源20bの発光領域の長さをdS2、第2レーザー光源20bが射出する第2レーザー光21bの拡散角をdΩ2、前記基準面に投影した第2光束33bの拡散角をdΩ2’、第2コリメートレンズ32bの第2後側焦点位置35bにおける第2光束33bの幅をdS2’とすると、エタンデュの保存則から
[数2]
dS2・dΩ2=dS2’・dΩ2’
という関係が成立する。
すなわち、前述の2式より、第1光束33aの拡散角dΩ1’と第2光束33bの拡散角dΩ2’とが等しくなるためには、
[数3]
(dS1・dΩ1)/dS1’=(dS2・dΩ2)/dS2’
という関係が成立しなければならない。
dS1及びdΩ1は第1レーザー光源20a及び第1レーザー光21aに固有の値であり、dS2及びdΩ2は第2レーザー光源20b及び第2レーザー光21bに固有の値であるから、前述の関係式は、実質的にはdS1’とdS2’との関係を規定している。すなわち、第1コリメートレンズ32aの光学特性を適宜選択した場合、当該第1コリメートレンズ32aによってdS1’の値が決定されるため、前述の関係式を充足するように、第2コリメートレンズ32bの光学特性、すなわちdS2’が決定されることになる。ここで、光学特性とは、具体的には、第2コリメートレンズ32bの焦点距離及び口径である。
なお、第1光軸34a及び第2光軸34bは、面plと平行である。また、第1コリメートレンズ32a及び第2コリメートレンズ32bは、面plと平行な方向に配列されている(図1参照)。更に、本実施の形態において、第1光軸34a及び第2光軸34bは、面plと平行であり、且つ、被照明領域Zの長手方向dlに延びている。また、第1コリメートレンズ32a及び第2コリメートレンズ32bは、面plと直交し長手方向dlと平行な面と直交する方向に配列されている(図1参照)。
次に、図5及び図6を参照して、照明装置15の作用について説明する。
図5は、第1及び第2コリメートレンズ32a、32bを透過した第1及び第2レーザー光20a、20bの第1及び第2光束33a、33bを、基準面としての水平面である面plに投影した図であり、図6は、第1及び第2コリメートレンズ32a、32bを透過した第1及び第2レーザー光20a、20bの第1及び第2光束33a、33bを、基準面としての光軸34a、34bに平行な鉛直面pnに投影した図である。
図5に示すように、投影対象の基準面として水平面である面plを選択した場合、第1レーザー光源20aから射出された第1レーザー21aは、第1コリメートレンズ43aによって、拡散角がdΩl’の第1光束33aへと調整される。また、第2レーザー光源20bから射出された第2レーザー21bは、第2コリメートレンズ43bによって、拡散角がdΩl’の第1光束33bへと調整される。すなわち、第1ホログラム要素40aに入射する第1光束33aの拡散角と、第2ホログラム要素40bに入射する第2光束33bの拡散角とが、水平方向において揃えられる。このことにより、第1ホログラム要素40aにより回折された第1光束33aが照明する照明領域と、第2ホログラム要素40bにより回折された第2光束33bが照明する照明領域とが、被照明領域Zの幅方向dw(図1参照)において揃えられる。すなわち、被照明領域Zの長手方向dlの両側のエッジが鮮明とされつつ照明される。
また、図6に示すように、投影対象の基準面として鉛直面である面pnを選択した場合、第1レーザー光源20aから射出された第1レーザー21aは、第1コリメートレンズ43aによって、拡散角がdΩn’の第1光束33aへと調整される。また、第2レーザー光源20bから射出された第2レーザー21bは、第2コリメートレンズ43bによって、拡散角がdΩn’の第1光束33bへと調整される。すなわち、第1ホログラム要素40aに入射する第1光束33aの拡散角と、第2ホログラム要素40bに入射する第2光束33bの拡散角とが、鉛直方向において揃えられる。このことにより、第1ホログラム要素40aにより回折された第1光束33aが照明する照明領域と、第2ホログラム要素40bにより回折された第2光束33bが照明する照明領域とが、被照明領域Zの長手方向dl(図1参照)において揃えられる。すなわち、被照明領域Zの長手方向dlの手前側及び奥側のエッジが鮮明とされつつ照明される。
更に、各光軸34a、34bに平行で面plに対して任意の角度を有する面を基準面として選択した場合にも、第1ホログラム要素40aに入射する第1光束33aの拡散角と、第2ホログラム要素40bに入射する第2光束33bの拡散角とが、揃えられる。このことにより、被照明領域Zが水平面に対して傾斜している場合、あるいは湾曲している場合においても、第1ホログラム要素40aにより回折された第1光束33aが照明する照明領域と、第2ホログラム要素40bにより回折された第2光束33bが照明する照明領域とが、被照明領域Zの幅方向dw及び長手方向dl(図1参照)において揃えられる。すなわち、任意の傾斜ないし曲率を有する被照明領域Zの幅方向dw及び長手方向dlのそれぞれのエッジが鮮明とされつつ照明される。
以上のような本実施の形態によれば、複数の光源20から射出された互いに異なる波長域の第1レーザー光21aおよび第2レーザー光21bを、同一の拡散角を有する第1光束33a及び第2光束33bへと調整することができる。このため、その後の第1光束33a及び第2光束33bの取り扱いを各光束33a、33bで均一化させることができ、本実施の形態の光源装置15を有する照明装置10に採用されるホログラム要素40を容易に設計することができる。
以上の照明装置10において、ホログラム要素40によって回折される第1及び第2光束33a、33bは、被照明領域Zの幅方向dwにおいてそれぞれ同程度の広がりをもって当該被照明領域Zへと進むことになる。この結果、被照明領域Zの幅方向dwにおいて、第1ホログラム要素40aによる第1光束33aの回折光が照明する照明領域と、第2ホログラム要素40bによる第2光束33bの回折光が照明する照明領域とが、一致する。すなわち、本実施の形態の光源装置15を採用した照明装置10によれば、被照明領域Zの幅方向の両側のエッジが鮮明とされつつ被照明領域Zが照明され得る。
また、本実施の形態の光源装置15を有する照明装置10においては、ホログラム要素40に入射する第1及び第2光束33a、33bの拡散角dΩn1’、dΩn2’が被照明領域Zの長手方向dlにおいても揃えられる。このため、各ホログラム40a、40bによって回折された第1及び第2光束33a、33bは、被照明領域Zの長手方向dlを含む鉛直面に投影して観察した際に、それぞれ同程度の広がりをもって当該被照明領域Zへと進む。この結果、被照明領域Zの長手方向dlにおいて、第1ホログラム要素40aによる第1光束33aの回折光が照明する照明領域と、第2ホログラム要素40bによる第2光束33bの回折光が照明する照明領域とが、一致する。すなわち、照明装置10により、被照明領域Zの長手方向dlの両側のエッジが鮮明とされつつ照明され得る。
更に、例えば路面が傾斜するなどして被照明領域Zが面plに対して角度を有している場合であっても、本実施の形態の光源装置15を有する照明装置10によれば、ホログラム要素40に入射する第1及び第2光束33a、33bの拡散角が被照明領域Zの幅方向dw及び長手方向dlの双方において揃えられる。この結果、被照明領域Zの幅方向dw及び長手方向dlの双方において、第1ホログラム40aによる第1光束33aの回折光が照明する照明領域と、第2ホログラム40bによる第2光束33bの回折光が照明する照明領域とが、一致する。すなわち、照明装置10により、面plに対して角度を有する被照明領域Zを照明する場合であっても、当該被照明領域Zの幅方向dw及び長手方向dlの両側のエッジが鮮明とされつつ照明され得る。
また、本実施の形態の光源装置15において、第1光軸34aと第2光軸34bとは面pl及び面pnと平行であり、当該面pnと直交する方向に配列されている。このため、第1及び第2光束33a、33bを同一の方向かつ被照明領域Zに対して同一の高さからホログラム要素40に入射させることができるため、当該ホログラム要素40の設計が一層容易である。
また、本実施の形態の光源装置15において、第1コリメートレンズ32aと第2コリメートレンズ32bとは、面plと平行であり且つ面pnと直交するように配列されている。このため、簡易な光路調整によって、面pl及び面pnと平行であり、当該面pnと直交する方向に配列されている、という前述の第1光束33a及び第2光束33bを容易に生成することができる。
なお、以上の光源装置15は、2つの光源20を有するものとして説明したが、以上に記載した調整方法により、3つのレーザー光源20から射出されたレーザー光31の各光束33の拡散角を同一とすることができ、更には、4以上のレーザー光源20から射出されたレーザー光31の各光束33の拡散角を同一とすることもできる。この場合も、その後の光束33の取り扱いを各レーザー光33で均一化させることができるため、以上のような光源装置15を有する照明装置10に採用されるホログラム要素40を容易に設計することができる。
dl 長手方向
dw 幅方向
da 第1配列方向
db 第2配列方向
dS 光源の幅(長さ)
dS’ 光束の幅
dΩ 光源から射出された光の拡散角
dΩ’ 光束の拡散角
Z 被照明領域
Za 照明領域
Zb 照明領域
Zx 被照明領域
Zy 両縁部分
Zz 周縁部分
10 照明装置
15 光源装置
20 光源
20a 第1レーザー光源
20b 第2レーザー光源
20c 第3レーザー光源
21 レーザー光
21a 第1レーザー光
21b 第2レーザー光
30 整形光学系
30a 第1整形光学系
30b 第2整形光学系
30c 第3整形光学系
31 レンズ
31a 第1レンズ
31b 第2レンズ
31c 第3レンズ
32 コリメートレンズ
32a 第1コリメートレンズ
32b 第2コリメートレンズ
32c 第3コリメートレンズ
33 光束
33a 第1光束
33b 第2光束
34 光軸
34a 第1光軸
34b 第2光軸
35 焦点位置
35a 第1後側焦点位置
35b 第2後側焦点位置
40 ホログラム素子
40a 第1ホログラム素子
40b 第2ホログラム素子
40c 第3ホログラム素子
45 要素ホログラム
45a 第1要素ホログラム
45b 第2要素ホログラム
45c 第3要素ホログラム

Claims (23)

  1. 互いに異なる幅の発光領域を有する第1光源及び第2光源と、
    前記第1光源が射出する光を第1光束へと調整する第1光学素子と、
    前記第2光源が射出する光を第2光束へと調整する第2光学素子と、
    ある1つの基準面に投影した前記第1光束の拡散角と、前記基準面に投影した前記第2光束の拡散角とが、等しく、
    前記基準面に投影した前記第1光束の最小幅と、前記基準面に投影した前記第2光束の最小幅とが、異なる
    ことを特徴とする光源装置。
  2. 前記第1光束は、第1光軸を有しており、
    前記第2光束は、第2光軸を有しており、
    前記第1光軸及び前記第2光軸は、前記基準面と平行である
    ことを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記第1光学素子及び前記第2光学素子は、前記基準面と平行な方向に配列されていることを特徴とする請求項2に記載の光源装置。
  4. 前記基準面と直交するある1つの第2基準面に投影した前記第1光束の拡散角と、前記第2基準面に投影した前記第2光束の拡散角とが、等しい
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の光源装置。
  5. 前記第1光軸及び前記第2光軸は、前記第2基準面と平行である
    ことを特徴とする請求項4に記載の光源装置。
  6. 前記第1光学素子及び前記第2光学素子は、前記第2基準面と直交する方向に配列されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の光源装置。
  7. 前記第1光軸及び前記第2光軸と平行な任意の面に投影した前記第1光束の拡散角と、前記任意の面に投影した前記第2光束の拡散角とが、等しい
    ことを特徴とする請求項6に記載の光源装置。
  8. 前記基準面に投影した前記第1光源の幅と前記基準面に投影した前記第1光源が射出する光の拡散角との積を前記基準面に投影した前記第1光束の最小幅で除した値と、前記基準面に投影した前記第2光源の幅と前記基準面に投影した前記第2光源が射出する光の拡散角との積を前記基準面に投影した前記第2光束の最小幅で除した値とが、等しい
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の光源装置。
  9. 前記第2基準面に投影した前記第1光源の幅と前記第2基準面に投影した前記第1光源が射出する光の拡散角との積を前記第2基準面に投影した前記第1光束の最小幅で除した値と、前記第2基準面に投影した前記第2光源の幅と前記第2基準面に投影した前記第2光源が射出する光の拡散角との積を前記第2基準面に投影した前記第2光束の最小幅で除した値とが、等しい
    ことを特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載の光源装置。
  10. 前記任意の面に投影した前記第1光源の幅と前記任意の面に投影した前記第1光源が射出する光の拡散角との積を前記任意の面に投影した前記第1光束の最小幅で除した値と、前記任意の面に投影した前記第2光源の幅と前記任意の面に投影した前記第2光源が射出する光の拡散角との積を前記任意の面に投影した前記第2光束の最小幅で除した値とが、等しい
    ことを特徴とする請求項7に記載の光源装置。
  11. 互いに異なる幅の発光領域を有する第1光源、第2光源及び第3光源と、
    前記第1光源が射出する光を第1光束へと調整する第1光学素子と、
    前記第2光源が射出する光を第2光束へと調整する第2光学素子と、
    前記第3光源が射出する光を第3光束へと調整する第3光学素子と、
    を備え、
    ある1つの基準面に投影した前記第1光束の拡散角と、前記基準面に投影した前記第2光束の拡散角と、前記基準面に投影した前記第3光束の拡散角とが、等しく、
    前記基準面に投影した前記第1光束の最小幅と、前記基準面に投影した前記第2光束の最小幅と、前記基準面に投影した前記第3光束の最小幅とが、異なる
    ことを特徴とする光源装置。
  12. 前記第1光束は、第1光軸を有しており、
    前記第2光束は、第2光軸を有しており、
    前記第3光束は、第3光軸を有しており、
    前記第1光軸、前記第2光軸及び前記第3光軸は、前記基準面と平行である
    ことを特徴とする請求項11に記載の光源装置。
  13. 前記第1光学素子、前記第2光学素子及び前記第3光学素子は、前記基準面と平行な方向に配列されている
    ことを特徴とする請求項12に記載の光源装置。
  14. 前記基準面と直交するある1つの第2基準面に投影した前記第1光束の拡散角と、前記第2基準面に投影した前記第2光束の拡散角と、前記第2基準面に投影した前記第3光束の拡散角とが、等しい
    ことを特徴とする請求項12乃至13のいずれかに記載の光源装置。
  15. 前記第1光軸、前記第2光軸及び前記第3光軸は、前記第2基準面と平行である
    ことを特徴とする請求項14に記載の光源装置。
  16. 前記第1光学素子、前記第2光学素子及び前記第3光学素子は、前記第2基準面と直交する方向に配列されている
    ことを特徴とする請求項15に記載の光源装置。
  17. 前記第1光軸、前記第2光軸及び前記第3光軸と平行な任意の面に投影した前記第1光束の拡散角と、前記任意の面に投影した前記第2光束の拡散角と、前記任意の面に投影した前記第3光束の拡散角とが、等しい
    ことを特徴とする請求項16のいずれかに記載の光源装置。
  18. 前記基準面に投影した前記第1光源の幅と前記基準面に投影した前記第1光源が射出する光の拡散角との積を前記基準面に投影した前記第1光束の最小幅で除した値と、前記基準面に投影した前記第2光源の幅と前記基準面に投影した前記第2光源が射出する光の拡散角との積を前記基準面に投影した前記第2光束の最小幅で除した値と、前記基準面に投影した前記第3光源の幅と前記基準面に投影した前記第3光源が射出する光の拡散角との積を前記基準面に投影した前記第3光束の最小幅で除した値とが、等しい
    ことを特徴とする請求項11乃至17のいずれかに記載の光源装置。
  19. 前記第2基準面に投影した前記第1光源の幅と前記第2基準面に投影した前記第1光源が射出する光の拡散角との積を前記第2基準面に投影した前記第1光束の最小幅で除した値と、前記第2基準面に投影した前記第2光源の幅と前記第2基準面に投影した前記第2光源が射出する光の拡散角との積を前記第2基準面に投影した前記第2光束の最小幅で除した値と、前記第2基準面に投影した前記第3光源の幅と前記第2基準面に投影した前記第3光源が射出する光の拡散角との積を前記第2基準面に投影した前記第3光束の最小幅で除した値とが、等しい
    ことを特徴とする請求項14乃至17のいずれかに記載の光源装置。
  20. 前記任意の面に投影した前記第1光源の幅と前記任意の面に投影した前記第1光源が射出する光の拡散角との積を前記任意の面に投影した前記第1光束の最小幅で除した値と、前記任意の面に投影した前記第2光源の幅と前記任意の面に投影した前記第2光源が射出する光の拡散角との積を前記任意の面に投影した前記第2光束の最小幅で除した値と、前記任意の面に投影した前記第3光源の幅と前記任意の面に投影した前記第3光源が射出する光の拡散角との積を前記任意の面に投影した前記第3光束の最小幅で除した値とが、等しい
    ことを特徴とする請求項17に記載の光源装置。
  21. 被照明領域を照明する照明装置であって、
    請求項1乃至10のいずれかに記載の光源装置と、
    前記第1光束を回折して前記被照明領域に向ける第1ホログラムと、
    前記第2光束を回折して前記被照明領域に向ける第2ホログラムと、
    を備え、
    前記第1ホログラムでの回折光が前記被照明領域の全域を照明し、前記第2ホログラムでの回折光が前記被照明領域の全域を照明する
    ことを特徴とする照明装置。
  22. 被照明領域を照明する照明装置であって、
    請求項11乃至20のいずれかに記載の光源装置と、
    前記第1光束を回折して前記被照明領域に向ける第1ホログラムと、
    前記第2光束を回折して前記被照明領域に向ける第2ホログラムと、
    前記第3光束を回折して前記被照明領域に向ける第3ホログラムと、
    を備え、
    前記第1ホログラムでの回折光が前記被照明領域の全域を照明し、前記第2ホログラムでの回折光が前記被照明領域の全域を照明し、前記第3ホログラムでの回折光が前記被照明領域の全域を照明する
    ことを特徴とする照明装置。
  23. 前記被照明領域は、長手方向を有している
    ことを特徴とする請求項21または22に記載の照明装置。
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