JP6849476B2 - 成形型およびシートパッドの製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、シートパッドの成形に用いられる成形型およびシートパッドの製造方法に関するものである。
車両の座席などの芯材として用いられるシートパッドは、ポリウレタン等の軟質発泡体から構成されている。シートパッドには、座席を車体に取り付けるためや、該シートパッドを覆うように取り付けられる表皮材を張り込むためや、シートパッドの外形維持などを目的として、ワイヤーなどのインサート材が設けられることがある(例えば、特許文献1参照)。このようなインサート材付きシートパッドは、発泡成形型の下型にインサート材を配置し、この状態で発泡体を発泡成形することで、シートパッドの成形時にインサート材を埋め込んで製造される。
特許第3602196号公報
前述したインサート材付きシートパッドにおいて、インサート材の一部をシートパッドの表面に露出させるように求められることがある。しかしながら、インサート材と成形型の型面との間に発泡体原料が入り込んでしまったり、型開き時にインサート材と成形型との干渉を防止するため、成形型の型面と間隔をあけてインサート材を配置しなければならないなどの要因により、インサート材が発泡体に覆われてしまうことがある。このため、インサート材から発泡体を剥離する手間や時間がかかっている。インサート材の露出させる部分をマスキング等する前処理を行うことも考えられるが、前処理も手間や時間がかかり、コストアップに繋がってしまう。
本発明は、従来の技術に係る前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、シートパッドのインサート材を効率よく露出させることができる成形型およびシートパッドの製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明の成形型は、
軸で支持されて相対的に開閉する第1型と第2型とを備え、発泡体からなるシートパッドを成形する成形型であって、
前記第1型は、
発泡体の成形時に前記シートパッド内に埋設するインサート材が接するように配置され、型開きに際して前記第2型と共に相対的に移動する該シートパッドから離れる第1型面と、
前記第1型面に配置された前記インサート材から離れるように、該第1型面と交差する方向へ延在し、型開きに際して前記第2型と共に相対的に移動する前記シートパッドと干渉する第2型面と、
前記第2型面から突出するように形成され、型開きに際して前記第2型と共に相対的に移動する前記シートパッドから前記インサート材が露出するように、該第2型面と該インサート材との間で成形された前記発泡体を剥ぎ取る剥離部とを備えていることを要旨とする。
請求項2に係る発明では、前記剥離部は、型開きに際して前記第2型と共に相対的に移動する前記シートパッドの移動方向と交差して、前記発泡体を剥離する範囲に合わせて延びる凸形状であることを要旨とする。
請求項3に係る発明では、前記剥離部は、型開きに際して前記第2型と共に相対的に移動する前記シートパッドにおける前記インサート材の表面が、該剥離部の突出端に接する、または、該インサート材の表面が、該剥離部の突出端に近接する位置を通るように形成されていることを要旨とする。
請求項4に係る発明では、前記剥離部は、型開きに際して前記第2型と共に相対的に移動する前記シートパッドの移動方向に並べて複数設けられていることを要旨とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項5に係る発明のシートパッドの製造方法は、
軸で支持されて相対的に開閉する第1型と第2型を備える成形型によって成形する発泡体からなるシートパッドの製造方法であって、
発泡体の成形時に前記シートパッド内に埋設するインサート材を、前記第1型の第1型面に接するように配置すると共に、該第1型において前記第1型面と交差する方向へ延在し、型開きに際して前記第2型と共に相対的に移動する該シートパッドと干渉する第2型面から離して配置し、
前記第1型と前記第2型との間に画成されるキャビティで発泡体原料を発泡および硬化させて、前記シートパッドを成形し、
前記第2型と共に前記シートパッドを前記第1型から相対的に離すように型開きする際に、前記第2型面から突出する剥離部により該第2型面と前記インサート材との間で成形された前記発泡体を剥ぎ取ることを要旨とする。
請求項1および請求項5に係る発明によれば、型開き時に剥離部によってインサート材に付着した発泡体を剥ぎ取ることができ、インサート材をシートパッドの表面に露出させることができる。これにより、シートパッドを成形した後にインサート材を覆う発泡体を剥ぎ取る後処理や、シートパッドを成形する前にインサート材をマスキングする前処理を省略または簡易にすることができる。従って、インサート材が露出するシートパッドを、効率よく製造することができる。
請求項6に係る発明では、型開きに際して前記第2型と共に相対的に移動する前記シートパッドの移動方向と交差して、前記発泡体を剥離する範囲に合わせて延びる凸形状に形成された前記剥離部によって、該発泡体を剥離することを要旨とする。
請求項2および請求項6に係る発明によれば、インサート材を露出させたい範囲のみから、剥離部によって発泡体を簡単、かつ選択的に剥ぎ取ることができる。
請求項7に係る発明では、型開きに際して前記第2型と共に相対的に移動する前記シートパッドにおける前記インサート材の表面が、前記剥離部の突出端に接する、または、該インサート材の表面が、該剥離部の突出端に近接する位置を通るように設定されていることを要旨とする。
請求項3および請求項7に係る発明によれば、型開き時のインサート材の移動軌跡に合わせて剥離部を設定することで、インサート材から発泡体をより確実に剥ぎ取ることができる。
請求項8に係る発明では、型開きに際して前記第2型と共に相対的に移動する前記シートパッドの移動方向に並べて複数設けられている前記剥離部によって、前記発泡体を剥ぎ取ることを要旨とする。
請求項4および請求項8に係る発明によれば、型開き時のインサート材の移動方向に並べて設けられた複数の剥離部によって、インサート材から発泡体をより確実に剥ぎ取ることができる。
本発明に係る成形型によれば、インサート材が露出するシートパッドを効率よく製造することができる。本発明に係るシートパッドの製造方法によれば、インサート材が露出するシートパッドを効率よく製造することができる。
本発明の好適な実施例に係るシートパッドを示す概略斜視図である。 図1のA−A線端面図である。 (a)は実施例のシートパッドの製造工程を示す説明図であり、(b)は(a)の要部を拡大している。 (a)および(b)は実施例のシートパッドの製造工程を示す説明図であり、(c)は(b)の要部を拡大している。 実施例の剥離部による余剰発泡体の剥離状況を示す説明図である。 (a)は実施例のシートパッドの製造工程を示す説明図であり、(b)は(a)の要部を拡大している。
次に、本発明に係る成形型およびシートパッドの製造方法につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。
図1に示すように、実施例のシートパッド10は、車両の前部座席において使用者の背中を支持する背もたれ部を構成するものである。シートパッド10は、ポリウレタンなどの軟質発泡体を主体として構成され、図示しない別の部材の取り付け対象となるインサート材12が設けられている。インサート材12は、シートパッド10の上部に配置されて、一部がシートパッド10の前面に露出すると共に残りがシートパッド10に埋め込まれている。インサート材12は、ワイヤー等の線材や棒材など、金属や樹脂等からなる細長い部材であり、シートパッド10の左右方向に延在するように配置されている。なお、実施例では、インサート材12として、断面円形の金属製の棒材が用いられている。シートパッド10には、インサート材12の露出部分14にクリップ等を取り付けて、前記別の部材が取り付けられる。
次に、実施例に係るシートパッド10の成形に用いる成形型20について説明する。図3(a),図4(a),図4(b)および図6(a)に示すように、成形型20は、インサート材12がセットされ、シートパッド10の前側を主に規定する第1型22と、第1型22との間に前記シートパッド10に合わせたキャビティ26を画成し、シートパッド10の後側を主に規定する第2型24を備えている。成形型20は、第1型22と第2型24とが軸28を介して互いに接続されており、成形型20の一縁部に設けられた軸28を支点として、第1型22と第2型24とが相対的に開閉する。実施例の成形型20は、第1型22が下型であると共に、第2型24が型閉じ時に第1型22の上側に配置される上型であり、第1型22とヒンジ接続された第2型24が第1型22に対して一縁部の軸28を支点として開閉移動する。成形型20は、シートパッド10の下部側に対応する縁部に軸28が設けられ、インサート材12が設けられるシートパッド10の上部が軸28から遠い側になっている。
図3に示すように、第1型22は、シートパッド10の前面を規定する第1型面30と、第1型面30と交差するように延在し、シートパッド10の側面や上下面など、前面と交差する方向に延在する面を規定する第2型面32とを備えている。第1型22には、第2型24と繋がる軸28から遠い縁側に、インサート材12が配置される設置部34が設けられている。また、実施例の第1型22は、シートパッド10の前面に開口して左右方向に延びる溝16を規定する凸状部分31を有している。設置部34は、上方に向く第1型面30(特に区別する場合は設置型面30aという。)と、第1型面30から立ち上がり、シートパッド10の上面の一部を規定する第2型面32(特に区別する場合は干渉型面32aという。)とによって、基本的に形作られている(図3(b))。実施例の設置部34は、設置型面30aと、干渉型面32aと、干渉型面32aの軸28側に対向する凸状部分31をなす第2型面32(特に区別する場合は溝型面32bという。)によって、上方に開口する凹状に形成されている。設置部34は、干渉型面32aと溝型面32bとの間が、棒状のインサート材12の幅よりも大きく設定されて、設置型面30aに接するように配置したインサート材12と干渉型面32aおよび溝型面32bとの間に、隙間ができるようにしてある。従って、成形型20は、設置型面30aに接する前面を除いてインサート材12の周面に、シートパッド10をなす発泡体が付着することになる。
図6(a)に示すように、成形型20は、型開きした際に、キャビティ26で成形されたシートパッド10が第2型24の型面との嵌め合いにより取り付いて、第2型24と共に軸28を支点とする円弧状の移動軌跡L(図5参照)で移動する。成形型20は、シートパッド10の円弧状の移動軌跡L上に位置する前記干渉型面32aを含む第2型面32が、型開きに際してシートパッド10と干渉し、シートパッド10を干渉する第2型面32で圧縮しつつ第1型22から抜き出すよう構成してある。
図3(b),図4(c)および図5に示すように、干渉型面32aには、型開きに際して第2型24と共に移動するシートパッド10からインサート材12が露出するように、干渉型面32aとインサート材12との間で成形された発泡体(特に区別する場合は余剰発泡体という。)を剥ぎ取る剥離部36,38が形成されている。換言すると、剥離部36,38は、設置型面30aに配置されたインサート材12から見て、軸28と反対側に立ち上がって、型開きの際に設置部34で成形された余剰発泡体と干渉する干渉型面32aに設けられる。なお、第1型22は、切削等により剥離部36,38を一体的に形成しても、剥離部36,38または剥離部36,38を含む型面の一部を第1型22の本体と着脱可能に構成してもよい。
図3(b),図4(c)および図5に示すように、剥離部36,38は、干渉型面32aから、設置部34に配置されたインサート材12側へ突出し、設置部34で成形される余剰発泡体に食い込むようになっている。剥離部36,38は、型開きに際して第2型24と共に移動するシートパッド10の移動方向と交差して、余剰発泡体を剥離する範囲に合わせて延びる凸形状で形成されている。実施例では、シートパッド10の左右の縁部および中央部にインサート材12の露出部分14を形成するので、当該露出部分14に合わせて剥離部36,38が延びている。
図3(b),図4(c)および図5に示すように、剥離部36,38は、干渉型面32aに連なる根元よりも突出端が細くなるように形成されて、実施例では、根元から突出端に向かうにつれて細くなる三角形状になっている。剥離部36,38は、型開きに際して第2型24と共に移動するシートパッド10と一体化されたインサート材12の表面が、突出端に接する、または、該インサート材12の表面が、突出端に近接する位置を通るように形成されている。実施例の剥離部36,38は、干渉型面32aからの突出寸法を、型開き時のインサート材12の移動軌跡Lに接するように設定して、型開き時に移動するインサート材12の表面を該剥離部36,38の突出端が撫でる程度接するようにしてある。剥離部36,38は、干渉型面32aからの突出寸法を、型開き時のインサート材12の移動軌跡Lに接する、あるいは該移動軌跡Lから外れるように設定して、仮に型開き時に余剰発泡体の移動軌跡Lに重なっても、インサート材12の移動を阻害しないようにしてある。
図3(b),図4(c)および図5に示すように、剥離部36,38は、型開きに際して第2型24と共に移動するシートパッド10の移動方向に並べて複数設けることが好ましい。実施例では、インサート材12に近い側に配置された第1剥離部36と、第1剥離部36よりもインサート材12から遠い側に配置された第2剥離部38とを備え、前記移動方向に離れた2条の剥離部36,38により余剰発泡体をインサート材12から剥離する。剥離部36,38は、設置型面30aに接するように設置部34に配置されたインサート材12と横側に重なる位置に配置しても、該インサート材12の横側から外れた位置に配置してもよい。実施例では、第1剥離部36が、インサート材12の上部横側に対応する位置に配置され、第2剥離部38が、インサート材12の上側(インサート材12の移動方向)に外れた位置に配置されている。また、インサート材12と横側に重なる位置に配置された第1剥離部36は、設置型面30aに接するように設置部34に配置されたインサート材12から、突出端が離れるように設定してある。
次に、前述した成形型20を用いたシートパッド10の製造方法について説明する。まず、型開きした成形型20における第1型22の設置部34に、インサート材12を設置する(図3)。インサート材12は、設置型面30aに接するように配置すると共に、干渉型面32aおよび溝型面32bから離して配置する。このとき、インサート材12は、干渉型面32aから突出する剥離部36,38から離れている。
型閉じした成形型20において第1型22と第2型24との間に画成されるキャビティ26で、所定の条件下(例えば、成形型20を温度調節する。)に置くことで、発泡体原料を発泡および硬化させて、シートパッド10を成形する(図4(a)および(b))。このとき、干渉型面32aとインサート材12との間に隙間があいているので、干渉型面32aとインサート材12との間に余剰発泡体が入り込んで、インサート材12に付着する(図4(c))。また、干渉型面32aから突出する剥離部36,38が、余剰発泡体に食い込んだ状態でシートパッド10が成形される。
次に、第2型24と共にシートパッド10を第1型22から離すように型開きする際に、干渉型面32aから突出する剥離部36,38により、干渉型面32aとインサート材12との間で成形された余剰発泡体を剥ぎ取る。より具体的には、第2型24を軸28を支点として開くと、成形されたシートパッド10が第2型24と共に軸28を支点とした円弧状の移動軌跡Lで上方へ移動し、この際に、余剰発泡体に食い込んだ剥離部36,38により、余剰発泡体に切れ込みが入る(図5(a))。成形型20の型開きが進んで、シートパッド10が上方に移動するにつれて、余剰発泡体が移動軌跡L上に突出する剥離部36,38によって引き裂かれる。剥離部36,38の突出端がインサート材12の表面を撫でるように接することで、インサート材12の表面から余剰発泡体が引き剥がされる(図5(b))。このように、型開きに伴うシートパッド10の上方移動に際して、余剰発泡体は、剥離部36,38でせき止められて該剥離部36,38を乗り越えることができず、インサート材12から剥離する(図5(c))。そして、シートパッド10の柔軟性を利用して、第2型24からシートパッド10を取り外すことで、埋め込まれたインサート材12の一部に露出部分14が形成されたシートパッド10が得られる。
前述したように、軸28で支持されて開閉する成形型20は、型開き時に第2型24と共にシートパッド10が円弧状の移動軌跡Lで移動するので、シートパッド10の上面が第1型22の干渉型面32aと干渉しつつ第1型22から抜け出る。このため、インサート材12を設置型面30aだけでなく干渉型面32aにも接するように配置すると、型開き時にインサート材12が干渉型面32aに引っ掛かって外れたり、円滑な型開きを阻害するおそれがある。従って、インサート材12を干渉型面32aから離して配置することになり、インサート材12と干渉型面32aとの間に発泡体原料が入り込んで、インサート材12を覆う余剰発泡体が付着する。実施例の成形型20およびシートパッド10の製造方法によれば、成形型20の型開き時に、剥離部36,38によってインサート材12に付着した余剰発泡体を剥ぎ取ることができ、インサート材12の露出部分14をシートパッド10の表面に露出させることができる。これにより、シートパッド10を成形した後にインサート材12を覆う余剰発泡体を剥ぎ取る後処理や、シートパッド10を成形する前にインサート材12をマスキングする前処理を省略または簡易にすることができる。従って、インサート材12が露出するシートパッド10を、効率よく製造することができる。しかも、剥離部36,38による余剰発泡体の剥ぎ取りは、型開き時に第2型24に伴うシートパッド10の移動を利用しているので、既存の成形型20の開閉構造を変える必要はない。更に、干渉型面32aから突出する剥離部36,38によって、干渉型面32aとインサート材12との間に発泡体原料が入ることを阻むことができ、インサート材12に付着する余剰発泡体の形成を抑えることができる。
実施例の成形型20およびシートパッド10の製造方法によれば、型開きに際して第2型24と共に移動するシートパッド10の移動方向と交差して、インサート材12の露出部分14に合わせて延びる凸形状に形成された剥離部36,38によって、余剰発泡体を剥ぎ取っている。このように、インサート材12を露出させたい範囲のみから、剥離部36,38によって、余剰発泡体を簡単、かつ選択的に剥ぎ取ることができる。しかも、剥離部36,38は、干渉型面32aから突出する凸形状である簡単な形状であるので、型構造の変更を最小限に抑えることができる。また、剥離部36,38が延びる範囲や位置を変更するだけで、インサート材12の露出部分14の幅や位置を簡単に変更することができる。
実施例の成形型20およびシートパッド10の製造方法によれば、型開きに際して第2型24と共に移動するインサート材12の表面が、剥離部36,38の突出端に接するように設定されているので、インサート材12から余剰発泡体をより確実に剥ぎ取ることができる。より具体的には、シートパッド10の移動に伴って余剰発泡体は、シートパッド10の後側からインサート材12が配置された前側に向けて引き裂かれる。設置型面30aに接していたインサート材12の前面には、余剰発泡体が付着していない、あるいは付着していたとしても少ないから、余剰発泡体の厚みが剥離部36,38がインサート材12に近づくにつれて薄くなり、インサート材12から剥がれ易くなる。従って、剥離部36,38がインサート材12の表面に接するようにすることで、余剰発泡体がインサート材12から簡単に剥がれ落ちる。
前述したように、型開きに際して第2型24と共に移動するシートパッド10の移動方向に並べて2つ設けられている剥離部36,38によって、余剰発泡体を剥ぎ取っている。インサート材12に近い第1剥離部36によって、余剰発泡体に切れ込みを主に入れて、第1剥離部36を後追いする第2剥離部38によって、第1剥離部36で切れ込みが入れられた余剰発泡体を主に引き剥がしている。このように、実施例の成形型20およびシートパッド10の製造方法によれば、型開き時のインサート材12の移動方向に並べて設けられた2つの剥離部36,38によって、インサート材12から余剰発泡体をより確実に剥ぎ取ることができる。
(変更例)
前述した構成に限定されず、例えば以下のようにも変更することができる。
(1)剥離部の数は、実施例の構成に限らず、1条であっても、3条以上であってもよい。また、複数の剥離部が互いに離れて配置されていても、複数の剥離部が互いに連なるように配置されていてもよい。複数の剥離部を配置する場合、複数の剥離部は、干渉型面からの突出寸法を全て同じに設定してもよく、複数の剥離部のうちの一部を同じ突出寸法とすると共に複数の剥離部のうちの残部を異なる突出寸法としてもよく、複数の剥離部を全て異なる突出寸法としてもよい。
(2)剥離部の形状は、線状に延びる実施例の構成に限らず、点状の突起形状であってもよい。例えば、剥離部としては、やすりのように、点状の突起形状が第2型面(干渉型面)から複数突出していてもよい。
(3)剥離部の断面形状は、三角形である実施例の構成に限らず、針状や板状など、その他形状であってもよい。
(4)剥離部の突出寸法は、インサート材の移動時にインサート材の表面に近接しない関係であってもよく、シートパッドの成形時に余剰発泡体に食い込み、シートパッドの脱型時に余剰発泡体に抵抗を与えればよい。
(5)剥離部は、設置部に配置されたインサート材に接するように設定してもよい。このようにすることで、剥離部によって干渉型面とインサート材との間に発泡体原料が入り難くすることができ、余剰発泡体の形成を抑えることができる。
10 シートパッド,12 インサート材,20 成形型,22 第1型,24 第2型,
26 キャビティ,28 軸,30 第1型面,30a 設置型面(第1型面),
32 第2型面,32a 干渉型面(第2型面),36 第1剥離部(剥離部),
38 第2剥離部(剥離部)

Claims (4)

  1. 軸で支持されて相対的に開閉する第1型と第2型とを備え、発泡体からなるシートパッドを成形する成形型であって、
    前記第1型は、
    発泡体の成形時に前記シートパッド内に埋設するインサート材が接するように配置され、型開きに際して前記第2型と共に相対的に移動する該シートパッドから離れる第1型面と、
    前記第1型面に配置された前記インサート材から離れるように、該第1型面と交差する方向へ延在し、型開きに際して前記第2型と共に相対的に移動する前記シートパッドと干渉する第2型面と、
    前記第2型面から突出するように形成され、型開きに際して前記第2型と共に相対的に移動する前記シートパッドから前記インサート材が露出するように、該第2型面と該インサート材との間で成形された前記発泡体を剥ぎ取る剥離部とを備え
    前記剥離部は、型開きに際して前記第2型と共に相対的に移動する前記シートパッドの移動方向と交差して、前記発泡体を剥離する範囲に合わせて延びる凸形状であり、
    前記剥離部は、型開きに際して前記第2型と共に相対的に移動する前記シートパッドの移動方向に並べて複数設けられている
    ことを特徴とする成形型。
  2. 前記剥離部は、型開きに際して前記第2型と共に相対的に移動する前記シートパッドにおける前記インサート材の表面が、該剥離部の突出端に接する、または、該インサート材の表面が、該剥離部の突出端に近接する位置を通るように形成されている請求項記載の成形型。
  3. 軸で支持されて相対的に開閉する第1型と第2型を備える成形型によって成形する発泡体からなるシートパッドの製造方法であって、
    発泡体の成形時に前記シートパッド内に埋設するインサート材を、前記第1型の第1型面に接するように配置すると共に、該第1型において前記第1型面と交差する方向へ延在し、型開きに際して前記第2型と共に相対的に移動する該シートパッドと干渉する第2型面から離して配置し、
    前記第1型と前記第2型との間に画成されるキャビティで発泡体原料を発泡および硬化させて、前記シートパッドを成形し、
    型開きに際して前記第2型と共に相対的に移動する前記シートパッドの移動方向と交差して前記発泡体を剥離する範囲に合わせて延びると共に前記第2型面から突出する凸形状であって、型開きに際して前記第2型と共に相対的に移動する前記シートパッドの移動方向に並べて複数設けられている剥離部によって、前記第2型と共に前記シートパッドを前記第1型から相対的に離すように型開きする際に、該第2型面と前記インサート材との間で成形された前記発泡体を剥ぎ取る
    ことを特徴とするシートパッドの製造方法。
  4. 型開きに際して前記第2型と共に相対的に移動する前記シートパッドにおける前記インサート材の表面が、前記剥離部の突出端に接する、または、該インサート材の表面が、該剥離部の突出端に近接する位置を通るように設定されている請求項記載のシートパッドの製造方法。
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