JP6848518B2 - 車両用クローザ装置及び車両用ドア装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用クローザ装置及び車両用ドア装置に関するものである。
従来、車両のドアに設けられたラッチ機構をハーフラッチ状態からフルラッチ状態に移行させるクローザ装置には、その駆動力の出力対象を切替可能なアクチュエータを備えたものがある。例えば、特許文献1に記載のクローザ装置は、ソレノイドを用いて切替レバーを電気的に操作することにより、そのアクチュエータの駆動力を窓ガラスの昇降装置(ウインドレギュレータ)に出力することが可能な構成になっている。そして、特許文献1には、このような電気的な操作構造に代えて、ドアの開閉動作、或いはクローザ機構の動作に連動して、機械的に切替レバーを操作する構成に具体化してもよい旨が記載されている。
特開2004−210079号公報
しかしながら、実際には、車両のドアに対する搭載性や組み付け性を踏まえた上で、構成の簡素化を図りつつ、円滑且つ確実に切替レバーが動作するように、その機械的な操作力の伝達機構を構築することが求められる。そして、上記特許文献中に列挙された構成要素を単純に組み合わせるだけでは、このような要求を充足することができないのが実情であることから、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、機械的に駆動力の出力対象を切替可能な搭載性及び組み付け性に優れた車両用クローザ装置及び車両用ドア装置を提供することにある。
上記課題を解決する車両用クローザ装置は、切替レバーの操作位置に応じて第1及び第2の出力部の何れか一方から駆動力を出力するアクチュエータと、前記切替レバーに付勢力を付与することにより該切替レバーを第1の操作位置に保持する第1の保持機構と、車両のドアに設けられたラッチ機構のアンラッチ動作に連動して前記切替レバーを前記第1の操作位置から第2の操作位置に移動させる操作機構と、前記第2の操作位置に移動した前記切替レバーに係合することにより前記付勢力に抗して該切替レバーを前記第2の操作位置に保持する保持レバーを有した第2の保持機構と、前記切替レバーが前記第2の操作位置に保持されることにより前記第2の出力部から出力される前記アクチュエータの駆動力に基づき回動する駆動部材を有して前記ラッチ機構をハーフラッチ状態からフルラッチ状態に移行させるクローザ機構と、前記駆動部材に係合して回動することにより前記クローザ機構が前記ラッチ機構を前記フルラッチ状態に移行させた後の戻り動作に連動して前記保持レバーを前記切替レバーから脱離させる解除レバーを有した解除機構と、を備えるとともに、前記切替レバー、前記保持レバー、前記駆動部材、及び前記解除レバーが前記アクチュエータの同一側面に配置される。
上記構成によれば、ドアの開閉動作に基づいて、機械的に、その駆動力の出力切替を行うことができる。即ち、車両のドアに設けられたラッチ機構がアンラッチ状態にある場合には、アクチュエータの切替レバーが第2の操作位置に保持される。そして、これにより、開状態にあるドアを閉動作させる場合において、その第2の出力部から出力されるアクチュエータの駆動力に基づきクローザ装置を作動させてラッチ機構をハーフラッチ状態からフルラッチ状態に移行させることができる。また、ラッチ機構がフルラッチ状態にある場合には、その切替レバーが第1の操作位置に保持される。そして、これにより、ドアが閉状態にある場合において、その第1の出力部から出力されるアクチュエータの駆動力に基づいて、クローザ装置以外の装置を駆動することができる。
更に、機械的に切替レバーを操作するための操作力の伝達機構を形成する主な可動部材をアクチュエータの同一側面に集約することで、装置の小型化を図ることができる。そして、これにより、車両のドアに対する搭載性及び組み付け性を向上させることができる。
上記課題を解決する車両用クローザ装置は、前記駆動部材は、前記ラッチ機構を前記フルラッチ状態に移行させる前記クローザ機構のクローズ動作時と該クローズ動作後の戻り動作時とで回動方向が反転するものであって、前記解除機構は、前記戻り動作時の回動方向において前記解除レバーが前記保持レバーに係合して該保持レバーを回動させるように構成されることが好ましい。
上記構成によれば、第2の出力部から出力されるアクチュエータの駆動力に基づいたクローザ機構のクローズ動作を妨げることなく、円滑且つ確実に、ラッチ機構がフルラッチ状態に移行した後、その第1の出力部からアクチュエータの駆動力が出力される状態に切り替えることができる。
上記課題を解決する車両用クローザ装置は、前記解除レバーと前記保持レバーとが同軸に配置されることが好ましい。
上記構成によれば、より一層の集約化を図ることができる。そして、例えば、これら解除レバー又は保持レバーの一方について、その回動方向の一方側に係合部を設ける等により、容易に、その戻り動作時の回動方向において、解除レバーが保持レバーに係合して当該保持レバーと一体回動するような構成にすることができる。
上記課題を解決する車両用クローザ装置は、前記アクチュエータは、前記切替レバー、前記保持レバー、前記駆動部材、及び前記解除レバーとは反対側の側面に前記第1及び第2の出力部を備えることが好ましい。
上記構成によれば、機械的に切替レバーを操作するための操作力の伝達機構と第1及び第2の出力部に連結される駆動力の伝達機構とが干渉しないようにすることができる。そして、これにより、より一層、その車両のドアに対する搭載性及び組み付け性を向上させることができる。
上記課題を解決する車両用クローザ装置は、前記切替レバーが前記第2の操作位置に保持されることにより前記アクチュエータの駆動力が前記第2の出力部から出力される場合に前記第1の出力部を動作不能に固定する固定機構を備えることが好ましい。
上記構成によれば、第2の出力部から駆動力を出力してクローザ機構を作動させる状態、つまりは第1の出力部から駆動力を出力しない状態においても、この第1の出力部に連結された他の駆動対象装置について、その動作位置を安定的に保持することができる。
上記課題を解決する車両用ドア装置は、前記切替レバーが前記第1の操作位置に保持されることにより前記第1の出力部から出力される前記アクチュエータの駆動力に基づき前記車両のドアに設けられた窓ガラスを開閉動作させる昇降装置と、を備える。
即ち、一般に、車両のドアには、その窓ガラスの昇降装置が設けられている。そして、ドアの窓ガラスは、そのドアが閉状態にある場合に開閉されることが多い。従って、上記構成によれば、クローザ機構を駆動しないときに、そのアクチュエータの駆動力を有効に活用することができる。
本発明によれば、機械的に駆動力の出力対象を切り替えるとともに車両のドアに対する高い搭載性及び組み付け性を確保することができる。
車両のドアの概略構成図。 ラッチ機構及びクローザ機構の説明図(アンラッチ状態)。 (a)〜(c)は、ラッチ機構及びクローザ機構の説明図(a:ハーフラッチ状態、b:フルラッチ状態(クローズ動作)、c:フルラッチ状態(戻り動作))。 アクチュエータの側面図(クローズ動作前)。 アクチュエータの側面図(クローズ動作時)。 アクチュエータの側面図。 アクチュエータの断面図(図6におけるVII-VII断面)。 アクチュエータの分解斜視図。 駆動伝達装置の断面図(第1の出力軸から駆動力を出力)。 (a)(b)は、駆動伝達装置の断面図(図9におけるXa-Xa断面,Xb-Xb断面)。 駆動伝達装置の断面図(第2の出力軸から駆動力を出力)。 (a)(b)は、駆動伝達装置の断面図(図11におけるXIIa-XIIa断面,XIIb-XIIb断面)。 (a)〜(c)は、クローザ装置の説明図(a:フルラッチ状態、b:アンラッチ動作中、c:アンラッチ状態)。 クローザ装置の説明図(クローズ動作時)。 クローザ装置の説明図(クローズ動作終了時)。 クローザ装置の説明図(戻り動作時)。 クローザ装置の別例を示す説明図。
以下、車両用クローザ装置及び車両用ドア装置の一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の車両1は、所謂スイングドアとしての構成を有するドア2を備えている。即ち、このドア2は、その前端部2fに設けられたヒンジ3周りに回動することにより車体4の側面に形成されたドア開口部5を開閉する。また、このドア2の後端部2rには、車体4側に設けられたストライカ6に係合することにより、そのドア2を全閉状態で車体4に拘束可能なラッチ機構7を有したロック装置8が設けられている。更に、このドア2には、モータ9の回転を減速して出力するアクチュエータ10が設けられている。そして、本実施形態のドア2においては、このアクチュエータ10の駆動力に基づいて、そのラッチ機構7をハーフラッチ状態からフルラッチ状態に移行させることが可能なクローザ装置11が形成されている。
詳述すると、図2及び図3(a)〜(c)に示すように、本実施形態のラッチ機構7は、それぞれ、その支軸12x,13x周りに回動可能に軸支されたラッチ12及びポール13を備えている。本実施形態のラッチ12は、その外周面に開口するストライカ係合溝14を有した略平板状の外形を成している。また、このラッチ12は、図示しないラッチ付勢バネによって、各図中、時計回り方向に回動付勢されている。更に、このラッチ12は、図示しないストッパ部に当接することにより、ドア開口部5の周縁に設けられたストライカ6に対し、そのストライカ係合溝14の開口端が臨む位置において、ラッチ付勢バネの付勢力に基づく回動が規制されるようになっている。そして、本実施形態のラッチ機構7は、これにより、ドア2の閉動作に伴って、そのラッチ12のストライカ係合溝14に対して車体4側のストライカ6が係合する構成になっている。
一方、本実施形態のラッチ機構7において、ポール13は、図示しないポール付勢バネによって、各図中、反時計回り方向に回動付勢されている。また、本実施形態のポール13は、このポール付勢バネの付勢力に基づき回動することによって、その先端部13aがラッチ12の外周面に摺接する構成になっている。更に、このポール13は、ストライカ係合溝14にストライカ6が係合した状態において、その先端部13aがラッチ12の外周面に係合するように構成されている。そして、本実施形態のラッチ機構7は、これにより、そのラッチ12のストライカ係合溝14に対してストライカ6が係合する状態を保持することが可能になっている。
即ち、図2及び図3(a)に示すように、ストライカ係合溝14に係合したストライカ6は、ラッチ12を押圧しつつ、そのストライカ係合溝14内を奥側に向かって相対移動する。そして、これにより、そのラッチ付勢バネの付勢力に抗して、各図中、反時計回り方向にラッチ12が回動することになる。
また、このとき、ポール13の先端部13aは、ポール付勢バネの付勢力に基づきラッチ12の外周面に押し当てられた状態で、見かけ上、その当接するラッチ12の外周面上を摺動する。そして、本実施形態のラッチ機構7は、これにより、その外周面に形成されたラッチ12の第1係合部12aにポール13の先端部13aが係合することで、ラッチ12の回動が規制されるようになっている。
具体的には、本実施形態のラッチ12において、第1係合部12aは、ストライカ係合溝14の開口端、詳しくは、そのストライカ6が係合することにより押圧される側の側壁面に設定されている。そして、本実施形態のラッチ機構7は、これにより、そのラッチ付勢バネによる付勢方向、つまりはストライカ係合溝14からストライカ6が排出されるラッチ12の各図中、時計回り方向の回動を規制することで、そのラッチ12に対してストライカ6が係合した状態を保持する構成になっている(ハーフラッチ状態)。
また、図3(b)に示すように、本実施形態のラッチ機構7において、ラッチ12は、このようなハーフラッチ状態に対応する回動位置から、そのラッチ付勢バネの付勢力に抗して更に回動(各図中、反時計回り方向)することが可能になっている。更に、このラッチ12の回動によって、そのラッチ12の周面に形成された第2係合部12bにポール13が係合する。具体的には、この第2係合部12bは、ラッチ12の外周面に摺接するポール13の先端部13aが、そのストライカ係合溝14を通り過ぎた位置に形成されている。そして、本実施形態のラッチ機構7は、これにより、そのラッチ12のストライカ係合溝14に係合するストライカ6を相対移動不能に拘束するフルラッチ状態に移行する構成になっている。
更に、本実施形態のドア2においては、図示しないセンサによって、そのラッチ機構7がアンラッチ状態(図2参照)からハーフラッチ状態(図3(a)参照)に移行したことが検知される。そして、本実施形態のクローザ装置11は、このような場合に、そのアクチュエータ10の駆動力に基づいて、各図中、反時計周り方向にラッチ12を回動させることにより、そのラッチ機構7をハーフラッチ状態からフルラッチ状態(図3(b)参照)に移行させる構成になっている。
詳述すると、図4及び図5に示すように、本実施形態のクローザ装置11は、アクチュエータ10の一側面において、このアクチュエータ10の駆動力に基づき回動する駆動部材21を備えている。また、図2及び図3に示すように、クローザ装置11は、ラッチ機構7の近傍において、この駆動部材21に連動して回動する従動部材22を備えている。そして、本実施形態のクローザ装置11は、この従動部材22の回動によって、そのラッチ機構7がハーフラッチ状態からフルラッチ状態に移行するように構成されている。
さらに詳述すると、図4及び図5に示すように、本実施形態の駆動部材21は、略半円形の板形状を有している。また、本実施形態のクローザ装置11は、アクチュエータ10の第1側面10aに固定されたブラケット23を備えている。更に、このブラケット23には、そのアクチュエータ10の第1側面10aと同一方向(各図中、紙面手前側)に臨む表面23s側に突出した支軸21xが設けられている。そして、本実施形態の駆動部材21は、この支軸21xに軸支されることにより、そのブラケット23の表面23sに対して略平行な状態で配置されている。
また、本実施形態のクローザ装置11において、この駆動部材21には、そのブラケット23の裏側に設けられた図示しない伝達機構(ギヤ列)を介してアクチュエータ10の駆動力が伝達される。更に、本実施形態の駆動部材21には、ワイヤーケーブル24が接続されている。そして、本実施形態のクローザ装置11は、これにより、そのアクチュエータ10の駆動力に基づき回動する駆動部材21が、このワイヤーケーブル24を牽引する構成になっている。
一方、図2及び図3に示すように、本実施形態の従動部材22は、ラッチ機構7の近傍において、そのラッチ12の支軸12xに対して略平行に設けられた支軸22xによって、回動可能に軸支されている。また、この従動部材22は、図示しない弾性部材の付勢力に基づいて、各図中、反時計周り方向に付勢されている。更に、この従動部材22には、上記ワイヤーケーブル24の他端側が接続されている。そして、従動部材22は、このワイヤーケーブル24を介して上記駆動部材21に牽引されることにより、その弾性部材の付勢力に抗して、各図中、時計周り方向に回動する構成になっている。
また、図3に示すように、本実施形態のラッチ12には、このラッチ12がハーフラッチ状態に対応する回動位置にある場合において、同図中、上側に位置する従動部材22側に突出する係合突部25が設けられている。更に、本実施形態の従動部材22には、同図中、下側に配置されたラッチ12側に向かって突出する押圧突部26が設けられている。そして、本実施形態のクローザ装置11は、上記のようにワイヤーケーブル24に牽引されることにより回動する従動部材22の押圧突部26が、そのラッチ12側に設けられた係合突部25を押圧することで、このラッチ12をクローズ方向、つまりはラッチ機構7がハーフラッチ状態からフルラッチ状態に移行する方向に回動させる構成になっている。
具体的には、図4及び図5に示すように、本実施形態のクローザ装置11は、アクチュエータ10に駆動された駆動部材21が、各図中、時計回り方向に回動することで、そのワイヤーケーブル24を牽引する。更に、図3(b)に示すように、このワイヤーケーブル24に牽引された従動部材22が同図中、時計回り方向に回動する。そして、本実施形態のクローザ装置11は、これにより、その従動部材22に押圧されたラッチ12が同図中、反時計回り方向に回動することで、そのラッチ機構7をハーフラッチ状態からフルラッチ状態に移行させる。
また、図4及び図5に示すように、本実施形態のクローザ装置11は、このようなラッチ機構7をハーフラッチ状態からフルラッチ状態に移行させる一連の動作、つまりはクローズ動作の終了後、アクチュエータ10の駆動力によって、その駆動部材21が、各図中、反時計回り方向に回動する。また、図3(c)に示すように、これにより、駆動部材21によるワイヤーケーブル24の牽引を解除することで、その弾性部材に付勢された従動部材22が反時計周り方向に回動する。そして、本実施形態のクローザ装置11は、このクローズ動作後に行う一連の戻り動作によって、ラッチ機構7のアンラッチ動作時、そのアンラッチ方向におけるラッチ12の回動、即ち図2及び図3中、時計周り方向の回動を妨げないように構成されている。
尚、本実施形態のドア2は、このドア2を開動作させるべくドアハンドル27(図1参照、アウトサイドドアハンドル及びインサイドドアハンドル)に入力された操作力が、そのロック装置8に対し、図示しないリモコンを介して機械的に伝達されるようになっている。更に、本実施形態のロック装置8は、これにより、ラッチ機構7のポール13が、そのポール付勢バネの付勢力に抗して図2及び図3中、時計回り方向に回動する構成になっている。即ち、本実施形態のラッチ機構7は、これによりラッチ12に対するポール13の係合が解除されることで、そのラッチ付勢バネに付勢されたラッチ12が各図中、時計周り方向に回動する(図2参照)。そして、本実施形態の車両1は、これにより、そのロック装置8を構成するラッチ機構7がアンラッチ状態に移行することで、ドアハンドル27を操作した利用者が、そのドア2を手動によって開動作させることが可能になっている。
(アクチュエータ及び駆動力の出力切替構造)
次に、本実施形態のアクチュエータ10及びその駆動力の出力切替構造について説明する。
図6〜図8に示すように、本実施形態のアクチュエータ10は、扁平箱状に形成された収容ケース28と、この収容ケース28の内側に収容された駆動伝達装置30と、を備えている。また、このアクチュエータ10は、回転可能な状態で、その収容ケース28の底部28aから突出する第1及び第2の出力軸31,32を備えている。そして、本実施形態のアクチュエータ10は、その収容ケース28内に保持する駆動伝達装置30の機能によって、これら第1及び第2の出力軸31,32の何れか一方から、そのモータ9の回転を出力する構成になっている。
具体的には、図1に示すように、本実施形態のドア2には、このドア2に設けられた窓ガラス33を開閉動作させるための昇降装置(ウィンドウレギュレータ)34が設けられている。そして、本実施形態のドア2において、この昇降装置34は、第1の出力軸31から出力されるアクチュエータ10の駆動力に基づいて、そのドア2の窓ガラス33を昇降させる構成になっている。
また、本実施形態のクローザ装置11は、第2の出力軸32から出力されるアクチュエータ10の駆動力に基づいて、そのクローザ機構35を構成する上記駆動部材21が回動する構成になっている(図2〜図5参照)。更に、本実施形態のアクチュエータ10は、ドア2の開閉状態、詳しくは、そのドア2に設けられたラッチ機構7の動作に基づいて、これら第1及び第2の出力軸31,32を介した駆動出力の形態が切り替わる構成になっている。そして、本実施形態の車両1は、これにより、ドア2が閉状態にある場合には、その昇降装置34により窓ガラス33を開閉動作させ、ドア2が開状態にある場合には、そのクローザ装置11が作動可能、つまり、このドア2の閉動作時において、そのラッチ機構7をハーフラッチ状態からフルラッチ状態に移行させることが可能になっている。
詳述すると、図6〜図8に示すように、本実施形態のアクチュエータ10において、収容ケース28は、有底略円筒状のギヤ収容部36を有した第1のケース部材37に対し、そのギヤ収容部36の開口端を閉塞する第2のケース部材38を組み付けることにより形成されている。また、本実施形態のモータ9は、図示しないモータ軸を、そのギヤ収容部36内に挿入する態様で、その第1のケース部材37に固定されている。そして、本実施形態の駆動伝達装置30は、このギヤ収容部36内に収容された複数のギヤ部材(41,43,44,53)と、これら各ギヤ部材間の噛合状態を切り替える切替機構40とにより構成されている。
さらに詳述すると、本実施形態の駆動伝達装置30は、扁平略有底円筒状に形成されたホイールギヤ41を備えている。本実施形態のアクチュエータ10において、このホイールギヤ41は、その軸方向端部が底面36sに摺接することにより、回転可能な状態でギヤ収容部36に収容されている。更に、このホイールギヤ41は、その外周に設けられた外歯42が、ギヤ収容部36内に突出するモータ軸に固定されたウォームギヤ(図示略)に対して噛合する。そして、本実施形態の駆動伝達装置30は、これにより、その駆動入力部としてのホイールギヤ41が回転する構成になっている。
また、本実施形態の収容ケース28は、このホイールギヤ41と同軸となる位置(各図中、軸線L上)に、その第1のケース部材37を厚み方向に貫通してギヤ収容部36の底面36sに開口する孔部28xを備えている。そして、本実施形態のアクチュエータ10は、この孔部28xに挿通された第1及び第2の出力軸31,32の先端側が、その収容ケース28の底部28aから突出する構成になっている。
具体的には、本実施形態のアクチュエータ10において、第1の出力軸31は、ホイールギヤ41と同軸位置において回転可能に軸支されている。また、第2の出力軸32は、中空軸状に形成されることにより第1の出力軸31に外嵌する状態で、この第1の出力軸31と同心状に配置されている。更に、本実施形態のアクチュエータ10において、その収容ケース28の底部28aから突出した第2の出力軸32の先端部分には、この第2の出力軸32を介した駆動出力をクローザ機構35に伝達するためのギヤ部32aが設けられている。そして、この第2の出力軸32の先端部分から突出した第1の出力軸31の先端部分についても同様に、その第1の出力軸31を介した駆動出力を上記昇降装置34に伝達するためのギヤ部31aが設けられている。
即ち、本実施形態のアクチュエータ10においては、第1の出力軸31の先端部分に設けられたギヤ部31aが、その第1の出力部として機能する。そして、第2の出力軸32の先端部分に設けられたギヤ部32aが、その第2の出力部として機能する構成になっている。
また、本実施形態の駆動伝達装置30は、第1の出力軸31と一体に回転する第1の出力ギヤ43、及び第2の出力軸32と一体に回転する第2の出力ギヤ44を備えている。本実施形態のアクチュエータ10において、第2の出力ギヤ44は、ギヤ収容部36の底面36sとの間に上記ホイールギヤ41(の摺接部)を挟む軸方向位置において、その第2の出力軸32の径方向外側に延びるフランジ状の外形を有して当該第2の出力軸32と一体に形成されている。更に、第1の出力軸31は、ギヤ収容部36の内側において、その軸方向端部31bが第2の出力軸32の軸方向端部32bから突出する状態となっている。そして、第1の出力ギヤ43は、この第1の出力軸31の軸方向端部31bに固定されている。
更に、本実施形態の駆動伝達装置30は、その軸方向に隣り合う第1及び第2の出力ギヤ43,44間に配置されることにより、これら第1及び第2の出力ギヤ43,44を軸方向に離間させるスペーサ45を備えている。本実施形態のアクチュエータ10において、このスペーサ45は、中心部分に第1の出力軸31の軸方向端部31bが挿通される孔部46を備えた円板形状をなしている。また、このスペーサ45の両平面部には、それぞれ、その孔部46を中心として軸方向に突出する円環突部47が設けられている。そして、第1及び第2の出力ギヤ43,44は、それぞれ、このスペーサ45に設けられた円環突部47に摺接する状態で、その一体に設けられた第1及び第2の出力軸31,32とともに、互いに独立して回転することが可能になっている。
さらに詳述すると、本実施形態の駆動伝達装置30において、ホイールギヤ41の内周には、軸方向に延びる複数の溝部51が設けられている。また、本実施形態の駆動伝達装置30は、これらの溝部51に噛合する外歯52を有したリング状の伝達ギヤ53を備えている。更に、本実施形態の駆動伝達装置30において、第1及び第2の出力ギヤ43,44は、略同一の直径を有して、その環状をなすホイールギヤ41の径方向内側に配置されている。そして、伝達ギヤ53の内周には、これら第1及び第2の出力ギヤ43,44の各外歯55,56に対して噛合可能な内歯57が設けられている。
即ち、本実施形態の伝達ギヤ53は、ホイールギヤ41の内周にスプライン嵌合することにより、軸方向移動可能且つ回転伝達可能な状態で、このホイールギヤ41に連結されている。また、本実施形態の駆動伝達装置30は、その第1及び第2の出力軸31,32と同軸位置において回動可能に軸支された操作軸60を備えている。更に、本実施形態の切替機構40は、この操作軸60が回動操作されることにより、その伝達ギヤ53を軸方向に移動させる。そして、本実施形態の駆動伝達装置30は、この伝達ギヤ53が第1及び第2の出力ギヤ43,44の何れかに対して噛合することにより、これら第1及び第2の出力ギヤ43,44と一体に設けられた第1及び第2の出力軸31,32の何れか一方から、モータ9の回転を出力する構成になっている。
具体的には、本実施形態のアクチュエータ10において、操作軸60は、その軸方向一端側(各図中、下側の端部)が、第1の出力軸31の軸方向端部31b、詳しくは、その軸端面に設けられた凹部61に挿入される状態で、この第1の出力軸31と同軸に配置されている。また、この第1の出力軸31の軸方向端部31b側に開口したギヤ収容部36を閉塞する第2のケース部材38には、その操作軸60の軸方向他端側が挿通される孔部62が設けられている。そして、図4及び図5に示すように、本実施形態のアクチュエータ10は、この孔部62から突出した操作軸60の先端部分に対し、その操作軸60を回動操作するための切替レバー63が固定される構成になっている。
また、図6〜図8に示すように、本実施形態の切替機構40は、この操作軸60と同軸に一体に回動するとともに周面に螺旋状のカム溝64aを有したカム体64を備えている。尚、本実施形態のアクチュエータ10において、このカム体64は、略円柱状の外形を有して操作軸60と一体に形成されている。そして、本実施形態の操作軸60は、このカム体64の軸端面が第1の出力軸31の軸端面に摺接する状態で回動可能に軸支されている。
更に、本実施形態の切替機構40は、伝達ギヤ53を回転自在に支持しつつ、回転不能、且つ、その保持する伝達ギヤ53とともに軸方向移動な状態で、収容ケース28に支持されたスリーブ65を備えている。そして、このスリーブ65には、その操作軸60と一体に回動するカム体64のカム溝64aに係合する係合突部として係合ピン66が設けられている。
詳述すると、本実施形態のスリーブ65は、操作軸60に設けられたカム体64を内側に配置する孔部67を有した扁平円柱状の外形を有している。また、このスリーブ65の外周には、その全周に亘って延びる環状溝68が形成されている。尚、本実施形態のスリーブ65は、この環状溝68が形成された軸方向位置において、その孔部67内に突出する一対の係合ピン66を備えている。更に、本実施形態の切替機構40は、このスリーブ65に設けられた環状溝68に対して摺動可能に係合するリング部69aと、このリング部69aから軸方向に延びる複数の脚部69bと、を備えたギヤホルダ69を有している。そして、本実施形態の伝達ギヤ53は、このギヤホルダ69の脚部69bに固定されることにより、当該ギヤホルダ69と一体に回転可能な状態で、その保持部材としてのスリーブ65に支持されている。
また、本実施形態のアクチュエータ10は、収容ケース28の蓋部28bに固定されることにより当該蓋部28bに設けられた孔部70を介してギヤ収容部36内に挿入される複数のガイド部71を有した支持部材72を備えている。尚、本実施形態のアクチュエータ10において、この支持部材72は、金属からなる板材を折り曲げ加工することにより形成されている。更に、本実施形態のスリーブ65は、当該スリーブ65を軸方向に貫通する複数の孔部73を有している。そして、本実施形態のスリーブ65は、これらの各孔部73に対して支持部材72の各ガイド部71が挿通されることにより、回転不能且つ軸方向移動な状態で収容ケース28に支持されている。
即ち、本実施形態のアクチュエータ10は、収容ケース28の蓋部28b側に設けられた切替レバー63が操作されることにより、その操作軸60が回動する。また、本実施形態の切替機構40は、操作軸60と一体にカム体64が回動することにより、見かけ上、そのカム溝64aに係合する係合ピン66が、このカム溝64a内を移動する。更に、このカム溝64aに対する係合ピン66の係合位置に基づいて、その係合ピン66を支持するスリーブ65が伝達ギヤ53とともに軸方向に移動する。そして、本実施形態の切替機構40は、これにより、この伝達ギヤ53と第1及び第2の出力ギヤ43,44との間の噛合状態を切り替える構成になっている。
具体的には、図9及び図10(a)(b)に示すように、本実施形態の駆動伝達装置30は、切替レバー63を介して操作軸60が第1方向に回動操作され(図4及び図5参照、各図中、時計回り方向)、その伝達ギヤ53が、図9中、軸方向上側に移動することで、当該伝達ギヤ53が第1の出力ギヤ43に噛合する。つまり、この状態では、駆動伝達装置30に入力されたモータ9の回転が、そのホイールギヤ41、伝達ギヤ53及び第1の出力ギヤ43を介して第1の出力軸31から出力される。そして、本実施形態のアクチュエータ10は、これにより、その第1の出力軸31から出力する駆動力に基づいて、窓ガラス33の昇降装置34を作動させることが可能となっている。
また、図11及び図12(a)(b)に示すように、本実施形態の駆動伝達装置30は、切替レバー63を介して操作軸60が第2方向に回動操作され(図4及び図5参照、各図中、反時計回り方向)、その伝達ギヤ53が、図11中、軸方向下側に移動することで、当該伝達ギヤ53が第2の出力ギヤ44に噛合する。つまり、この状態では、駆動伝達装置30に入力されたモータ9の回転が、そのホイールギヤ41、伝達ギヤ53及び第2の出力ギヤ44を介して第2の出力軸32から出力される。そして、本実施形態のアクチュエータ10は、これにより、そのクローザ装置11の駆動源として、第2の出力軸32から出力する駆動力に基づきクローザ機構35を作動させることが可能となっている。
更に、本実施形態のアクチュエータ10は、このとき、そのアクチュエータ10の駆動力が出力されない側となる第1の出力軸31を回転不能に固定する固定機構75を備えている。
具体的には、図11及び図12(a)に示すように、本実施形態の駆動伝達装置30において、操作軸60の回動に伴い回転自在に伝達ギヤ53を支持した状態で軸方向移動するスリーブ65の軸方向端部(図11中、下側の端部)には、その周方向に並ぶ櫛歯状の回り止め部76が設けられている。そして、本実施形態の駆動伝達装置30は、その伝達ギヤ53が第2の出力ギヤ44に噛合する状態において、この回り止め部76が第1の出力ギヤ43に噛合する構成になっている。
即ち、本実施形態の固定機構75は、伝達ギヤ53と噛合していない第1の出力ギヤ43に対し、回転不能な状態で収容ケース28に支持されたスリーブ65を係合させることにより、その第1の出力ギヤ43と一体に設けられた第1の出力軸31を回転不能に固定する。そして、本実施形態のアクチュエータ10は、これにより、第2の出力軸32から駆動力を出力してクローザ機構35を作動させる状態、つまりは第1の出力軸31から駆動力を出力しない状態においても、この第1の出力軸31に連結された昇降装置34の作動により昇降する窓ガラス33の開閉動作位置を安定的に保持することが可能になっている。
(操作力の伝達機構)
次に、本実施形態のクローザ装置11における切替レバー63を操作するための操作力の伝達構造について説明する。
図13(a)〜(c)に示すように、本実施形態のクローザ装置11は、ラッチ機構7のラッチ12と一体に回動する回動レバー77を備えている。更に、この回動レバー77は、ワイヤーケーブル78を介してアクチュエータ10の切替レバー63に連結されている。そして、クローザ装置11は、これにより、そのラッチ機構7の動作に連動してアクチュエータ10の切替レバー63が操作される構成になっている。
詳述すると、本実施形態のアクチュエータ10は、その駆動伝達装置30の操作軸60と一体に回動する切替レバー63を、図13中、時計回り方向、つまりは第1方向に付勢する切替レバー付勢バネ81を備えている。尚、この切替レバー付勢バネ81には、例えば、捩りコイルバネや圧縮コイルバネ等が用いられる。また、本実施形態のアクチュエータ10において、収容ケース28の蓋部28bには、この切替レバー付勢バネ81に付勢されることにより第1方向に回動した切替レバー63に当接するストッパ部82が設けられている。そして、本実施形態のクローザ装置11においては、これにより、その切替レバー付勢バネ81の付勢力に基づいて、この切替レバー63がストッパ部82に当接する第1の操作位置P1に当該切替レバー63を保持する第1の保持機構83が形成されている。
また、本実施形態のクローザ装置11において、ラッチ12に設けられた上記回動レバー77は、ラッチ機構7がフルラッチ状態からアンラッチ状態に移行する際、ラッチ12とともに図13中、時計周り方向に回動することで、その切替レバー63に接続されたワイヤーケーブル78を牽引するように構成されている。更に、本実施形態のアクチュエータ10は、これにより、その切替レバー付勢バネ81の付勢力に抗して切替レバー63が図13中、反時計周り方向、つまりは第2方向に回動するように構成されている。そして、本実施形態のクローザ装置11においては、これにより、その切替レバー63を、上記第1の操作位置P1から第2の操作位置P2に移動させる操作機構84が形成されている。
さらに詳述すると、本実施形態のクローザ装置11においては、この切替レバー63が設けられた収容ケース28の蓋部28b側を第1側面10aとして、上記クローザ機構35のブラケット23がアクチュエータ10に固定される(図4及び図5参照)。そして、本実施形態のアクチュエータ10は、これにより、この第1側面10aとは反対側の第2側面10bに、その第1及び第2の出力部となる第1及び第2の出力軸31,32の各ギヤ部31a,32aを配置する構成になっている。
また、本実施形態のクローザ装置11は、そのクローザ機構35を構成する駆動部材21と同じブラケット23の表面23s側に設けられた保持レバー85を備えている。更に、本実施形態の切替レバー63には、当該切替レバー63が第2の操作位置P2に移動した状態において、その保持レバー85に係合する係合突部86が設けられている。そして、本実施形態のクローザ装置11においては、これにより、切替レバー付勢バネ81の付勢力に抗して切替レバー63を第2の操作位置P2に保持する第2の保持機構87が形成されている。
具体的には、本実施形態の保持レバー85は、ブラケット23の表面23s側に設けられた支軸88に軸支されることにより、回動可能な状態で、その切替レバー63の近傍に配置されている。また、この保持レバー85は、保持レバー付勢バネ89の弾性力に基づいて、その先端部85aが切替レバー63に近接する方向(図13中、反時計周り方向)に回動付勢されている。更に、この保持レバー85は、上記のようにワイヤーケーブル78を介して回動レバー77に牽引された切替レバー63が第1の操作位置P1から第2の操作位置P2に移動(回動)する際、その先端部85aが切替レバー63の係合突部86に押し退けられる態様で回動するように構成されている。そして、本実施形態のクローザ装置11は、これにより、切替レバー63が第2の操作位置P2に移動したとき、この保持レバー85の先端部85aが第1の操作位置P1側から切替レバー63の係合突部86に係合することで、その切替レバー付勢バネ81の付勢力に抗して切替レバー63が第2の操作位置P2に保持される構成となっている。
即ち、図13(a)に示すように、本実施形態のアクチュエータ10は、切替レバー63が第1の操作位置P1に保持されることで、その第1の出力軸31から駆動力を出力する状態となる(図9及び図10参照)。そして、本実施形態の車両1は、これにより、ドア2が閉状態にある場合において、その昇降装置34の作動により窓ガラス33を開閉動作させることが可能になっている。
更に、図13(c)に示すように、本実施形態のアクチュエータ10は、切替レバー63が第2の操作位置P2に保持されることで、その第2の出力軸32から駆動力を出力する状態となる(図11及び図12参照)。そして、本実施形態の車両1は、これにより、開状態にあるドア2を閉動作させる場合において、そのクローザ装置11の作動よりラッチ機構7をハーフラッチ状態からフルラッチ状態に移行させることが可能になっている。
また、図14〜図16に示すように、本実施形態のクローザ装置11は、上記保持レバー85と同一の支軸88によって回動可能に軸支された解除レバー90を備えている。本実施形態のクローザ装置11において、この解除レバー90は、クローザ機構35の駆動部材21が回動することにより、この駆動部材21に設けられた係合突部91に先端部90aが係合する構成になっている。更に、本実施形態の解除レバー90は、この駆動部材21の係合突部91に係合した先端部90aが、その係合突部91に押し退けられる態様で回動するように構成されている。そして、本実施形態のクローザ装置11は、この解除レバー90の回動によって、その切替レバー63に対する保持レバー85の係合が解除される構成になっている。
具体的には、本実施形態のクローザ装置11は、ワイヤーケーブル24の牽引を解除する方向(各図中、反時計回り方向)に駆動部材21が回動する場合において、この駆動部材21の係合突部91に係合した解除レバー90と一体に保持レバー85が回動する構成になっている。そして、本実施形態のクローザ装置11では、これにより、クローザ機構35がラッチ機構7をフルラッチ状態に移行させた後の戻り動作に連動して、その切替レバー63に係合した保持レバー85を切替レバー63から脱離させる解除機構92が形成されている。
即ち、保持レバー85が係合することにより切替レバー付勢バネ81の付勢力に抗して第2の操作位置にP2に保持された切替レバー63は、その保持レバー85の係合が解除されることで第1の操作位置P1に移動する(図13(a)参照)。そして、本実施形態のクローザ装置11は、これにより、その第1の出力軸31から出力されるアクチュエータ10の駆動力に基づいて、昇降装置34が作動する状態に移行する構成になっている(図9及び図10参照)。
詳述すると、本実施形態のクローザ装置11は、解除レバー90の先端部90aが駆動部材21の係合突部91に対して係合可能な位置に保持されるように、その解除レバー90を付勢する解除レバー付勢バネ93を備えている。また、本実施形態の保持レバー85には、その解除レバー90が、図14〜図16中、時計回り方向に回動した場合に、この解除レバー90に係合する係合片94が設けられている。そして、本実施形態の保持レバー85は、この係合片94に解除レバー90が係合することで、その解除レバー90と一体に回動する構成になっている。
即ち、図14に示すように、本実施形態のクローザ装置11は、アクチュエータ10に駆動された駆動部材21が、同図中、時計周り方向に回動することで、そのクローザ機構35がクローズ動作する。また、このとき、その駆動部材21の係合突部91に解除レバー90の先端部90aが係合することで、この解除レバー90が同図中、反時計周り方向に回動する。そして、図15に示すように、本実施形態のクローザ装置11は、その後、駆動部材21の回動により当該駆動部材21の係合突部91から解除レバー90の先端部90aが脱離することで、上記解除レバー付勢バネ93に基づいて、その解除レバー90が元の位置に復帰する構成になっている。
また、図16に示すように、本実施形態のクローザ装置11は、クローズ動作後の戻り動作において、そのアクチュエータ10に駆動された駆動部材21が、同図中、反時計周り方向に回動する。そして、これにより、その駆動部材21の係合突部91に対して解除レバー90の先端部90aが係合することで、この解除レバー90が同図中、時計周り方向に回動する。
更に、このとき、その時計周り方向に回動する解除レバー90が保持レバー85の係合片94に係合することで、この保持レバー85もまた時計周り方向に回動する。そして、本実施形態のクローザ装置11は、これにより、その切替レバー63の係合突部86に係合した保持レバー85の先端部85aが切替レバー63から脱離する構成になっている。
尚、図13に示すように、本実施形態の切替レバー63は、当該切替レバー63と一体に回動する操作軸60の周方向に延びる円弧状の長孔95と、この長孔95内を長手方向に移動可能な連結ピン96と、を備えている。そして、この切替レバー63と回動レバー77とを連結するワイヤーケーブル78の一端側は、その連結ピン96に接続されている。
即ち、本実施形態の切替レバー63は、この連結ピン96が長孔95における図13中、反時計周り方向側の端部95a、つまりは第2の操作位置P2側の端部に対して係合する状態で、その連結ピン96に接続されたワイヤーケーブル78を介して回動レバー77に牽引される。そして、本実施形態のクローザ装置11は、回動レバー77がワイヤーケーブル78を牽引しない方向に回動する場合、つまりラッチ12とともに回動レバー77が図13中、反時計回り方向に回動するラッチ機構7の係合動作時には、その長孔95内を連結ピン96が移動することで、ワイヤーケーブル78が弛まない構成になっている。
以上、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)クローザ装置11は、切替レバー63の操作位置に応じて第1及び第2の出力軸31,32の何れか一方から駆動力を出力するアクチュエータ10と、切替レバー63に付勢力を付与することにより当該切替レバー63を第1の操作位置P1に保持する第1の保持機構83と、を備える。また、クローザ装置11は、車両1のドア2に設けられたラッチ機構7のアンラッチ動作に連動して切替レバー63を第1の操作位置P1から第2の操作位置P2に移動させる操作機構84を備える。そして、クローザ装置11は、この第2の操作位置P2に移動した切替レバー63に係合することにより第1の保持機構83の付勢力に抗して切替レバー63を第2の操作位置P2に保持する保持レバー85を有した第2の保持機構87を備える。更に、クローザ装置11は、切替レバー63が第2の操作位置P2に保持されることにより第2の出力軸32から出力されるアクチュエータ10の駆動力に基づき回動する駆動部材21を有してラッチ機構7をハーフラッチ状態からフルラッチ状態に移行させるクローザ機構35を備える。また、クローザ装置11は、駆動部材21に係合して回動することによりクローザ機構35がラッチ機構7をフルラッチ状態に移行させた後の戻り動作に連動して保持レバー85を切替レバー63から脱離させる解除レバー90を有した解除機構92を備える。そして、このクローザ装置11において、その切替レバー63、保持レバー85、駆動部材21、及び解除レバー90は、アクチュエータ10の第1側面10aに配置される。
上記構成によれば、ドア2の開閉動作に基づいて、機械的に、その駆動力の出力対象を切り替えることができる。即ち、車両1のドア2に設けられたラッチ機構7がアンラッチ状態にある場合には、アクチュエータ10の切替レバー63が第2の操作位置P2に保持される。そして、これにより、開状態にあるドア2を閉動作させる場合において、その第2の出力軸32から出力されるアクチュエータ10の駆動力に基づきクローザ装置11を作動させてラッチ機構7をハーフラッチ状態からフルラッチ状態に移行させることができる。また、ラッチ機構7がフルラッチ状態にある場合には、その切替レバー63が第1の操作位置P1に保持される。そして、これにより、ドア2が閉状態にある場合において、その第1の出力軸31から出力されるアクチュエータ10の駆動力に基づいて、クローザ装置11以外の装置を駆動することができる。
更に、機械的に切替レバー63を操作するための操作力の伝達機構を形成する主な可動部材をアクチュエータ10の同一側面に集約することで、装置の小型化を図ることができる。そして、これにより、車両1のドア2に対する搭載性及び組み付け性を向上させることができる。
(2)駆動部材21は、ラッチ機構7をフルラッチ状態に移行させるクローザ機構35のクローズ動作時と当該クローズ動作後の戻り動作時とで回動方向が反転する。そして、解除機構92は、その戻り動作時の回動方向において、解除レバー90が保持レバー85に係合して当該保持レバー85を回動させるように構成される。
上記構成によれば、第2の出力軸32から出力されるアクチュエータ10の駆動力に基づいたクローザ機構35のクローズ動作を妨げることなく、円滑且つ確実に、ラッチ機構7がフルラッチ状態に移行した後、その第1の出力軸31からアクチュエータ10の駆動力が出力される状態に切り替えることができる。
(3)解除レバー90は、保持レバー85と同軸に配置される。これにより、より一層の集約化を図ることができる。そして、例えば、これらの解除レバー90又は保持レバー85の一方について、その回動方向の一方側に係合部を設ける等により、容易に、その戻り動作時の回動方向において、解除レバー90が保持レバー85に係合して当該保持レバー85と一体回動するような構成にすることができる。
(4)アクチュエータ10は、切替レバー63、保持レバー85、駆動部材21、及び解除レバー90とは反対側の第2側面10bに、その第1及び第2の出力軸31,32の各ギヤ部31a,32aを備える。
上記構成によれば、機械的に切替レバー63を操作するための操作力の伝達機構と第1及び第2の出力軸31,32に連結される駆動力の伝達機構とが干渉しないようにすることができる。そして、これにより、より一層、その車両1のドア2に対する搭載性及び組み付け性を向上させることができる。
(5)車両1のドア2には、アクチュエータ10の切替レバー63が第1の操作位置P1に保持されることにより、その第1の出力軸31から出力されるアクチュエータ10の駆動力に基づき作動する窓ガラス33の昇降装置34が設けられる。
即ち、一般に、車両1のドア2には、その窓ガラス33の昇降装置34が設けられている。そして、ドア2の窓ガラス33は、そのドア2が閉状態にある場合に開閉されることが多い。従って、上記構成によれば、クローザ機構35を駆動しないときに、そのアクチュエータ10の駆動力を有効に活用することができる。
(6)クローザ装置11は、切替レバー63が第2の操作位置P2に保持されることによりアクチュエータ10の駆動力が第2の出力軸32から出力される場合において、その他方側の第1の出力軸31を回転不能に固定する固定機構75を備える。
上記構成によれば、第2の出力軸32から駆動力を出力してクローザ機構35を作動させる状態、つまりは第1の出力軸31から駆動力を出力しない状態においても、この第1の出力軸31に連結された他の駆動対象装置について、その動作位置を安定的に保持することができる。特に、第1の出力軸31から出力されるアクチュエータ10の駆動力に基づき窓ガラス33の昇降装置34を作動させる構成においては、第1の出力軸31から駆動力を出力しない状態において、その窓ガラス33が下降してしまうことを防ぐことができる。
(7)アクチュエータ10は、モータ9の回転を第1及び第2の出力軸31,32の何れか一方から出力可能な駆動伝達装置30を備える。駆動伝達装置30は、モータ9の回転が入力される駆動入力部としてのホイールギヤ41と、第1の出力軸31と一体に回転する第1の出力ギヤ43と、第2の出力軸32と一体に回転する第2の出力ギヤ44と、第1及び第2の出力ギヤ43,44に対して噛合可能な伝達ギヤ53と、を備える。また、駆動伝達装置30は、切替レバー63と一体に回動する操作軸60と、この操作軸60が回動することにより伝達ギヤ53を軸方向移動させて第1及び第2の出力軸の何れか一方に噛合させることが可能な切替機構40と、を備える。そして、この駆動伝達装置30は、そのホイールギヤ41、第1及び第2の出力軸31,32、第1及び第2の出力ギヤ43,44、伝達ギヤ53、並びに操作軸60が同軸(軸線L上)に配置される。
上記構成によれば、切替レバー63の操作位置に応じて、円滑且つ確実に、その駆動力を出力対象を切り替えることができる。そして、その駆動伝達装置30の主たる構成要素を同軸に配置することで、アクチュエータ10の小型化を図ることができる。
(8)第1及び第2の出力ギヤ43,44は、環状をなすホイールギヤ41の径方向内側に配置される。そして、伝達ギヤ53は、第1及び第2の出力ギヤ43,44の外歯55,56に対して噛合可能な内歯57を有してホイールギヤ41の内周にスプライン嵌合される。
上記構成によれば、回転伝達可能且つ軸方向移動可能な状態で、その駆動入力部を構成するホイールギヤ41に対して伝達ギヤ53を同軸に連結することができる。そして、この伝達ギヤ53とともに第1及び第2の出力ギヤ43,44をホイールギヤ41の径方向内側に配置することで、その軸方向においてアクチュエータ10の小型化を図ることができる。
(9)駆動伝達装置30は、操作軸60の回動に伴い軸方向に移動して伝達ギヤ53と噛合していない第1の出力ギヤ43に係合することにより、この第1の出力ギヤ43を回転不能に保持する回り止め部76を備える。
上記構成によれば、固定機構75をアクチュエータ10に内蔵することができる。そして、これにより、より一層、その車両1のドア2に対する搭載性及び組み付け性を向上させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、その第1の出力軸31から出力されるアクチュエータ10の駆動力に基づいて車両1のドア2に設けられた窓ガラス33の昇降装置34を作動させる車両用ドア装置に具体化した。しかし、これに限らず、例えば、サンシェード装置等、その第1の出力軸31から出力されるアクチュエータ10の駆動力に基づいた駆動対象装置は、任意に変更してもよい。
・切替レバー63の操作位置に応じて第1及び第2の出力部となる第1及び第2の出力軸31,32の何れか一方から駆動力が出力される構成であれば、アクチュエータ10及びその駆動伝達装置30の構成は任意に変更してもよい。
・切替レバー63、保持レバー85、駆動部材21、及び解除レバー90の配置や形状等についてもまた、これらがアクチュエータ10の同一側面に配置される限りにおいて、任意に変更してもよい。
例えば、上記実施形態では、保持レバー85に係合片94を設け、この係合片94に対して解除レバー90が係合する方向において、その保持レバー85と解除レバー90とが一体に回動することとした。しかし、これに限らず、解除レバー90側に、このような係合片を設ける構成であってもよい。そして、解除レバー90と保持レバー85とが、必ずしも同軸に配置されなくともよい。
・上記実施形態では、操作軸60の回動操作に基づき軸方向に移動して伝達ギヤ53と噛合していない第1の出力ギヤ43に係合することにより当該第1の出力ギヤ43を回転不能に保持する回り止め部76を駆動伝達装置30に設ける。そして、これにより、切替レバー63が第2の操作位置P2に保持されることによりアクチュエータ10の駆動力が第2の出力軸32から出力される場合において、その他方側の第1の出力軸31を回転不能に固定する固定機構75をアクチュエータ10に内蔵することとした。しかし、これに限らず、固定機構75の構成は、任意に変更してもよい。例えば、第1の出力軸31のギヤ部31aに噛合することにより当該第1の出力軸31を回転不能に固定する等、アクチュエータ10の外部に固定機構75を設ける構成であってもよい。
・図17に例示するクローザ装置11Bのように、その操作軸60Bと切替レバー63Bとの間に、例えば、トーションバーや捩りコイルバネのような弾性部材97を介在させる構成としてもよい。
即ち、このように切替レバー63Bを介した操作力の伝達経路に弾性部材97を介在させることで、この弾性部材97の弾性変形を利用して、その切替レバー63Bの操作位置を切り替えるための操作力を一時的に蓄えることができる。尚、例えば、その操作力に基づき切替レバー63Bが撓む構成にする等、弾性部材97の配置や形状等は、任意に変更してもよい。そして、これにより、より円滑に、その切替レバー63Bの操作位置に応じて駆動力の出力態様を切り替えることができる。
次に、以上の実施形態から把握することのできる技術的思想を効果とともに記載する。
(イ)前記アクチュエータは、モータの回転を第1及び第2の出力軸の何れか一方から出力可能な駆動伝達装置を備え、前記駆動伝達装置は、前記モータの回転が入力される駆動入力部と、前記第1の出力軸と一体に回転する第1の出力ギヤと、前記第2の出力軸と一体に回転する第2の出力ギヤと、前記第1及び第2の出力ギヤに対して噛合可能な伝達ギヤと、前記切替レバーと一体に回動する操作軸と、前記操作軸が回動することにより前記伝達ギヤを軸方向移動させて前記第1及び第2の出力軸の何れか一方に噛合させることが可能な切替機構と、を備えるとともに、前記駆動入力部、前記第1及び第2の出力軸、前記第1及び第2の出力ギヤ、前記伝達ギヤ、並びに前記操作軸が同軸に配置されること、を特徴とする車両用クローザ装置。
上記構成によれば、切替レバーの操作位置に応じて、円滑且つ確実に、その駆動力の出力対象を切り替えることができる。そして、その駆動伝達装置の主たる構成要素を同軸に配置することで、アクチュエータの小型化を図ることができる。
(ロ)前記第1及び第2の出力ギヤは、環状をなす前記駆動入力部の径方向内側に配置されるとともに、前記伝達ギヤは、前記第1及び第2の出力ギヤの外歯に対して噛合可能な内歯を有して前記駆動入力部の内周にスプライン嵌合されること、を特徴とする車両用クローザ装置。
上記構成によれば、回転伝達可能且つ軸方向移動可能な状態で、その駆動入力部に対して伝達ギヤを同軸に連結することができる。そして、この伝達ギヤとともに第1及び第2の出力ギヤを駆動入力部の径方向内側に配置することで、その軸方向においてアクチュエータの小型化を図ることができる。
(ハ)前記駆動伝達装置は、前記操作軸の回動操作に基づき軸方向に移動して前記伝達ギヤと噛合していない前記第1の出力ギヤに係合することにより該第1の出力ギヤを回転不能に保持する回り止め部を備えること、を特徴とする車両用クローザ装置。
上記構成によれば、固定機構をアクチュエータに内蔵することができる。そして、これにより、より一層、その車両のドアに対する搭載性及び組み付け性を向上させることができる。
(ニ)前記切替レバーを介した操作力の伝達経路に設けられた弾性部材を備えること、を特徴とする車両用クローザ装置。
上記構成によれば、弾性部材が弾性変形することで、その切替レバーの操作位置を切り替えるための操作力を一時的に蓄えることができる。そして、これにより、より円滑に、その切替レバーの操作位置に応じて駆動力の出力対象を切り替えることができる。
1…車両、2…ドア、4…車体、5…ドア開口部、6…ストライカ、7…ラッチ機構、8…ロック装置、9…モータ、10…アクチュエータ、10a…第1側面、10b…第2側面、11,11B…クローザ装置、12…ラッチ、12x…支軸、13…ポール、13x…支軸、14…ストライカ係合溝、21…駆動部材、21x…支軸、22…従動部材、22x…支軸、23…ブラケット、23s…表面、24…ワイヤーケーブル、25…係合突部、26…押圧突部、27…ドアハンドル、28…収容ケース、28a…底部、28b…蓋部、30…駆動伝達装置、31…第1の出力軸(第1の出力部)、32…第2の出力軸(第2の出力部)、33…窓ガラス、34…昇降装置、35…クローザ機構、36…ギヤ収容部、36s…底面、37…第1のケース部材、38…第2のケース部材、40…切替機構、41…ホイールギヤ、42…外歯、43…第1の出力ギヤ、44…第2の出力ギヤ、51…溝部、52…外歯、53…伝達ギヤ、55…外歯、56…外歯、57…内歯、60,60B…操作軸、63,63B…切替レバー、64…カム体、64a…カム溝、65…スリーブ、66…係合ピン、68…環状溝、69…ギヤホルダ、71…ガイド部、72…支持部材、75…固定機構、76…周り止め部、77…回動レバー、78…ワイヤーケーブル、81…切替レバー付勢バネ、82…ストッパ部、83…第1の保持機構、84…操作機構、85…保持レバー、85a…先端部、86…係合突部、87…第2の保持機構、88…支軸、89…保持レバー付勢バネ、90…解除レバー、90a…先端部、91…係合突部、92…解除機構、93…解除レバー付勢バネ、94…係合片、95…長孔、95a…端部、96…連結ピン、97…弾性部材、L…軸線、P1…第1の操作位置、P2…第2の操作位置。

Claims (6)

  1. 切替レバーの操作位置に応じて第1及び第2の出力部の何れか一方から駆動力を出力するアクチュエータと、
    前記切替レバーに付勢力を付与することにより該切替レバーを第1の操作位置に保持する第1の保持機構と、
    車両のドアに設けられたラッチ機構のアンラッチ動作に連動して前記切替レバーを前記第1の操作位置から第2の操作位置に移動させる操作機構と、
    前記第2の操作位置に移動した前記切替レバーに係合することにより前記付勢力に抗して該切替レバーを前記第2の操作位置に保持する保持レバーを有した第2の保持機構と、
    前記切替レバーが前記第2の操作位置に保持されることにより前記第2の出力部から出力される前記アクチュエータの駆動力に基づき回動する駆動部材を有して前記ラッチ機構をハーフラッチ状態からフルラッチ状態に移行させるクローザ機構と、
    前記駆動部材に係合して回動することにより前記クローザ機構が前記ラッチ機構を前記フルラッチ状態に移行させた後の戻り動作に連動して前記保持レバーを前記切替レバーから脱離させる解除レバーを有した解除機構と、を備えるとともに、
    前記切替レバー、前記保持レバー、前記駆動部材、及び前記解除レバーが前記アクチュエータの同一側面に配置された車両用クローザ装置。
  2. 請求項1に記載の車両用クローザ装置において、
    前記駆動部材は、前記ラッチ機構を前記フルラッチ状態に移行させる前記クローザ機構のクローズ動作時と該クローズ動作後の戻り動作時とで回動方向が反転するものであって、
    前記解除機構は、前記戻り動作時の回動方向において前記解除レバーが前記保持レバーに係合して該保持レバーを回動させるように構成されること、
    を特徴とする車両用クローザ装置。
  3. 請求項2に記載の車両用クローザ装置において、
    前記解除レバーと前記保持レバーとが同軸に配置されること、
    を特徴とする車両用クローザ装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の車両用クローザ装置において、
    前記アクチュエータは、前記切替レバー、前記保持レバー、前記駆動部材、及び前記解除レバーとは反対側の側面に前記第1及び第2の出力部を備えること、
    を特徴とする車両用クローザ装置。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の車両用クローザ装置において、
    前記切替レバーが前記第2の操作位置に保持されることにより前記アクチュエータの駆動力が前記第2の出力部から出力される場合に前記第1の出力部を動作不能に固定する固定機構を備えること、を特徴とする車両用クローザ装置。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の車両用クローザ装置と、
    前記切替レバーが前記第1の操作位置に保持されることにより前記第1の出力部から出力される前記アクチュエータの駆動力に基づき前記車両のドアに設けられた窓ガラスを開閉動作させる昇降装置と、を備える車両用ドア装置。
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