JP6847538B2 - エアゾール型ジェル状デオドラント剤 - Google Patents

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Description

本発明はエアゾール型ジェル状デオドラント剤に関する。
人に不快感を与える脇臭は、汗が皮脂と混ざり、皮膚常在菌によって分解されることにより生じる。従来、この不快な脇臭を防止するため、制汗剤を含むデオドラント組成物が用いられている。また、上記デオドラント組成物は、容器内に充填されて、デオドラント剤として用いられている。上記デオドラント剤は、ジェル状、クリーム状、ローション状、エアゾール型、ポンプ型及びスティック型などの様々なタイプで用いられている。
エアゾール型デオドラント剤は、脇などの塗布対象物に直接塗布せずに、噴射して用いることができる点、及び塗布対象に冷感を付与できる点から使用性に優れており、更に連続使用したときの清潔性にも優れている。このため、エアゾール型デオドラント剤は、広く支持されており、広く用いられている。
エアゾール型デオドラント剤としては、噴射した塗布対象物上で液状となるエアゾール型液状デオドラント剤が広く用いられている。エアゾール型液状デオドラント剤は、前記の優位性に加え、広範囲に直接噴射することができる点で優れるが、塗布対象物上でのタレ落ち、周囲へ飛び散りという問題がある。
前記エアゾール型液状デオドラント剤の問題点を解決できる剤型として、噴射対象物上でジェル状となるエアゾール型ジェル状デオドラント剤が提案さている。この剤型によれば、塗布対象物上でタレ落ちを抑制できる。さらに、噴射後に手で塗り伸ばすことを前提とすることから、広範囲に噴射する必要がなくなり、周囲へ飛び散りを抑制できる(特許文献1等参照)。
デオドラント組成物は、皮膚を収斂することにより汗の発生を抑制する薬剤である制汗剤を含有することが一般的である。なかでもパラフェノールスルホン酸亜鉛は制汗作用に優れるが、水溶性のデオドラント組成物に配合すると析出物が発生し易いという問題があり、特にエアゾール型デオドラント剤で析出が発生すると目詰まりの原因になるという問題がある。
特許文献2には、パラフェノールスルホン酸亜鉛を含有し、安定性に優れ、タレのない制汗スプレー用組成物が開示されているが、吸水性樹脂を含有することから塗布時にベタつきが感じられ、使用感について改善の余地がある。また、エアゾール型にすることの記載はない。
特開平11−35419号公報 特開2016−204332号公報
本発明は、制汗剤としてパラフェノールスルホン酸亜鉛を含有するにも関わらず、析出物の発生がなく安定性に優れ、噴射対象物上でのタレ落ちや塗布時のベタつきがなく使用感に優れるエアゾール型ジェル状デオドラント剤を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、
(1)エアゾール組成物及び噴射剤からなる内容物がエアゾール容器に充填されたエアゾール型ジェル状デオドラント剤であり、
前記エアゾール組成物が成分A、成分B、成分C及び成分Dを含有し、
エアゾール組成物中の成分Aの含有量が0.10〜0.70質量%であり、
エアゾール組成物中の成分Bの含有量が15.0〜25.0質量%であり、
前記噴射剤がジメチルエーテルを含有するエアゾール型ジェル状デオドラント剤、
成分A アルキル変性カルボキシビニルポリマー
成分B エタノール
成分C シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール及び(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリルから選択される油分
成分D パラフェノールスルホン酸亜鉛
(2)エアゾール組成物中の成分Cの含有量が0.5〜3.0質量%である(1)記載のエアゾール型ジェル状デオドラント剤、
(3)噴射剤中のジメチルエーテルの含有量が100質量%である(1)又は(2)記載のエアゾール型ジェル状デオドラント剤、並びに
(4)内容物中の噴射剤の含有量が25〜35質量%である(1)〜(3)のいずれかに記載のエアゾール型ジェル状デオドラント剤
に関する。
本発明の、エアゾール型ジェル状デオドラント剤は、パラフェノールスルホン酸亜鉛を含有するにも関わらず、析出物の発生がなく安定性に優れ、噴射対象物上でのタレ落ちや塗布時のベタつきがなく使用感に優れる。
本発明のエアゾール型ジェル状デオドラント剤は、所定量のアルキル変性カルボキシビニルポリマー、所定量のエタノール、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール及び(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリルから選択される油分並びにパラフェノールスルホン酸亜鉛を含有するエアゾール組成物、並びにジメチルエーテルを含有する噴射剤からなる内容物がエアゾール容器に充填されてなる。なお、本明細書においてアルキル変性カルボキシビニルポリマーを「成分A」、エタノールを「成分B」、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール及び(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリルから選択される油分を「成分C」、パラフェノールスルホン酸亜鉛を「成分D」とそれぞれ称する場合がある。
本明細書におけるエアジール型ジェル状デオドラント剤とは、エアゾール容器内に充填された噴射剤の圧力により噴射剤とエアゾール組成物(デオドラント剤)からなる内容物を容器外に噴射できる製品であり、さらに噴射されたデオドラント剤が噴射対象物上でジェル状になる製品である。
本発明に係るエアゾール組成物は、前記の成分A〜D以外の成分(他の成分)をさらに含有してもよい。成分A〜D及び他の成分は、それぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
エアゾール組成物
本発明に係るエアゾール組成物は、制汗成分としてパラフェノールスルホン酸亜鉛(成分D)を含有するにも関わらず、所定量のアルキル変性カルボキシビニルポリマー(成分A)、所定量のエタノール(成分B)並びにシクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール及び(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリルから選択される油分(成分C)を含有することにより、成分Dの析出を抑制することができる。さらに、噴射剤としてジメチルエーテルを含有する噴射剤を用いることにより、噴射対象物上でのタレ落ちや塗布時のベタつきも抑制されたジェル状のエアゾール型デオドラント剤とすることができる。
[成分A(アルキル変性カルボキシビニルポリマー)]
本発明に係るエアゾール組成物は、エアゾール組成物を増粘させるという観点、成分Dの析出を抑制できるという観点、使用感に優れるという観点から、成分Aとしてアルキル変性カルボキシビニルポリマーを含有する。アルキル変性カルボキシビニルポリマーは、アクリル酸、メタクリル酸又はこれらの単純エステルからなるモノマー1種以上と、アクリル酸アルキルの共重合体である。アルキル変性カルボキシビニルポリマーを得るために用いられるモノマー成分は、アクリル酸、メタクリル酸又はこれらの単純エステルからなるモノマー成分(モノマー成分a1)と、アクリル酸アルキル(モノマー成分a2)とを少なくとも含む。さらに、その他のモノマー成分を含んでいてもよい。すなわち、アルキル変性カルボキシビニルポリマーは、前記モノマー成分a1に由来する構成単位と前記モノマー成分a2)に由来する構成単位とを少なくとも含むポリマーである。前記モノマー成分a1、前記モノマー成分a2は、それぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
アルキル変性カルボキシビニルポリマーとしては、特に限定されないが、INCI名(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,第15版,第1巻,2014年,p.63〜64)で「ACRYLATES/C10−30 ALKYL ACRYLATE CROSSPOLYMER((アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10−30))クロスポリマー)」と表記される化合物が挙げられる。成分Cは、特に、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10−30))クロスポリマーであることが好ましい。
アルキル変性カルボキシビニルポリマーとしては、市販品を使用することができる。アルキル変性カルボキシビニルポリマーの市販品としては、商品名:CARBOPOL ETD2020、1342、1382、商品名:PEMULEN TR−1、TR−2(何れも、Lubrizol社製)等が挙げられる。
成分Aのエアゾール組成物中の含有量は、充分な粘度、及び成分Dの析出抑制効果が得られることから、0.10質量%以上であり、0.15質量%以上が好ましく、0.20質量%以上がより好ましい。また、成分Aのエアゾール組成物中の含有量は、適正な粘度、噴射剤との相溶性、及び噴射状態の観点から、0.70質量%以下であり、0.65質量%以下が好ましく、0.50質量%以下がより好ましい。
[成分B(エタノール)]
本発明に係るエアゾール組成物は、成分Dの析出を抑制できるという観点から、成分Bとしてエタノールを含有する。
成分Bのエアゾール組成物中の含有量は、成分Dの析出抑制効果が得られることから、15.0〜25.0質量%であり、好ましくは17.0〜24.0質量%である。尚、該成分Bの含有量は、本発明のエアゾール組成物中の全ての成分Bの含有量の合計量である。
[成分C(シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール及び(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリルから選択される油分)]
本発明に係るエアゾール組成物は、塗布時のベタつきを抑え、使用感を向上させる観点から成分Cとしてシクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール及び(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリルから選択される油分を含有する。
本明細書において、前記「シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール」を「成分C1」と称する場合がある。また、本明細書においては、前記「(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル」を「成分C2」と称する場合がある。
従って、成分Cは、成分C1及び成分C2からなる群より選ばれる油分(少なくとも1の油分)である。成分C1及び成分C2はそれぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
成分C1として、市販品を用いてもよい。成分C1の市販品としては、商品名:Neosolue−Aqulio(日本精化株式会社製、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール)等が挙げられる。
成分C2におけるグリセリル基の数は2以上であり、3以上が好ましく、5以上がより好ましい。また、前記グリセリル基の数は12以下が好ましく、10以下がより好ましい。
成分C2としては、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ジグリセリル、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)トリグリセリル、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)テトラグリセリル、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ペンタグリセリル、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ヘキサグリセリル、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ヘプタグリセリル、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)オクタグリセリル、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ノナグリセリル、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)デカグリセリル、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ウンデカグリセリル及び(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ドデカグリセリル等が挙げられる。これら以外の(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリルを用いてもよい。これらの成分の中でも、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)デカグリセリル[(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル−10]が好ましい。
成分C2として、市販品を用いてもよい。成分C2の市販品としては、商品名:Neosolue−Aqua(日本精化株式会社製、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル−10)等が挙げられる。
成分Cのエアゾール組成物中の含有量は、塗布時のベタつきを抑えて使用感を向上させる観点から、0.5質量%以上が好ましく、0.8質量%以上がより好ましい。また、成分Cのエアゾール組成物中の含有量は、噴射剤との相溶性及び噴射状態の観点から、3.0質量%以下が好ましく、2.6質量%以下がより好ましい。
[成分D(パラフェノールスルホン酸亜鉛)]
本発明に係るエアゾール組成物は、制汗作用に優れ、水溶性のエアゾール組成物に配合した場合でも金属性のエアゾール容器に対する腐食性が低いことから、成分Dとしてパラフェノールスルホン酸亜鉛を含有する。
成分Dのエアゾール組成物中の含有量は、充分な制汗作用が得られることから、0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましい。成分Dのエアゾール組成物中の含有量は、析出物の抑制、目詰まり抑制の観点から、5.0質量%以下が好ましく、2.0質量%以下がより好ましい。
[他の成分]
本発明に係るエアゾール組成物は、前記の成分A〜D以外の成分(他の成分)をさらに含有してもよい。他の成分としては、デオドラント剤又は化粧品に通常用いられる成分が挙げられる。具体的には、例えば、水、成分A以外の増粘剤、成分B以外のアルコール類、成分C以外の油剤、成分D以外の制汗剤、粉体、界面活性剤、保湿剤、殺菌剤、金属イオン封鎖剤、防腐剤、清涼剤、抗炎症剤、pH調整剤、植物エキス及び香料等が挙げられる。
本発明に係るエアゾール組成物は、水を含有することが好ましい。水としては、例えば、イオン交換水、精製水、蒸留水等が挙げられる。
水を含有する場合のエアゾール組成物中の含有量は、60質量%以上が好ましく、65質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらに好ましい。また、水を含有する場合のエアゾール組成物中の含有量は、83質量%以下が好ましく、82質量%以下がより好ましい。エアゾール組成物中の水の含有量を前記範囲とすることで、安定性及び使用感に優れるエアゾール型ジェル状デオドラント剤とすることができる。尚、該水の含有量は、本発明のエアゾール組成物中の全ての水の含有量の合計量である。
前記界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤及びカチオン性界面活性剤等が挙げられる。前記保湿剤としては、ポリエチレングリコール、ソルビトール、グリセリン等が挙げられる。また、前記清涼剤としては、l−メントール、メンチルグリセリルエーテル、メンチルラクテート、1−メンチル−3−ヒドロキシブチレート、dl−カンファ、オイゲノール、メントン、ミント、サリチル酸メンチル、ユーカリ油などが挙げられる。
本発明に係るエアゾール組成物は、常法により調製することができる。例えば、前記の各構成成分を混合し、公知の方法、具体的には、ホモミキサー等で撹拌する方法等が挙げられる。
前記エアゾール組成物の25℃における粘度は、タレ落ちがなく使用感により優れることから、1000mPa・s以上が好ましい。また、前記エアゾール組成物の25℃における粘度は、塗り伸ばし易さ、及び噴射状態の観点から20000mPa・s以下が好ましい。なお、本明細書における粘度はB型粘度計(東機産業株式会社製、商品名:VISCOMETER TV−25)により測定されたものを指す。
噴射剤
エアゾール製品に用いられる噴射剤としては、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル、ハイドロフルオロオレフィン、及び圧縮ガスなどがあるが、本発明に係る噴射剤は、前記エアゾール組成物との相溶性の観点、噴射状態の観点から、ジメチルエーテルを含有する。
ジメチルエーテルの噴射剤中の含有量は、前記エアゾール組成物との相溶性の観点から、70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましく、100質量%が最も好ましい。
本発明に係る噴射剤は、ジメチルエーテル以外の噴射剤(他の噴射剤)を含有してもよい。他の噴射剤を含有する場合の噴射剤中の含有量は、前記エアゾール組成物との相溶性の観点から、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましく、含有しないことが最も好ましい。
内容物
本発明に係る内容物は、前記エアゾール組成物と前記噴射剤とからなる。内容物中の噴射剤の含有量に対するエアゾール組成物の含有量(質量比、エアゾール組成物/噴射剤)は、噴射状態の観点から、80/20〜60/40が好ましく、77/23〜64/36がより好ましい。
エアゾール型ジェル状デオドラント剤
本発明のエアゾール型ジェル状デオドラント剤は、常法により、エアゾール容器にエアゾール組成物と噴射剤とを充填して、製造することができる。例えば、エアゾール組成物に配合する各成分を均一に分散させた溶液をエアゾール容器に充填し、エアゾール用バルブにより容器をクリンチした後、噴射剤をステムより規定量充填し、ステムに適したボタンを装着する方法などが挙げられる。
本発明のエアゾール型ジェル状デオドラント剤は、制汗剤としてパラフェノールスルホン酸亜鉛を含有するにも関わらず、析出物の発生がなく安定性に優れ、噴射対象物上でのタレ落ちや塗布時のベタつきがなく使用感に優れることから、人体に塗布するボディ用のデオドラント剤として最適である。
本発明のエアゾール型ジェル状デオドラント剤の使用方法としては、手のひらに噴射させた後、塗布部に塗り伸ばして使用する方法や、塗布部に噴射させた後、手のひらで塗り伸ばして使用する方法などが挙げられる。噴射物から液化ガスが気化することによる気化熱により、塗布部に冷感を付与できることから、デオドラント効果を塗布部で発揮すると同時に、塗布部を冷やす効果も発揮できる。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。尚、配合量は特記しない限り「質量%」を表し、配合成分は純分に換算した。
実施例及び比較例で用いた主な成分を示す。
成分A
アルキル変性カルボキシビニルポリマー:商品名「PEMULEN TR−1」、Lubrizol社製、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体
成分C
シクロへキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール:商品名「Neosolue−Aqulio」、日本精化株式会社製
成分D
パラフェノールスルホン酸亜鉛:商品名「スルホ石炭酸亜鉛」、マツモトファインケミカル株式会社製
噴射剤
DME:ジメチルエーテル、20℃における蒸気圧0.41MPa、小池化学株式会社製
他の成分
カルボキシビニルポリマー:商品名「CARBOPOL 940」、Lubrizol社製
シリコーンオイル:商品名「KF−56A」、信越化学工業株式会社製、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン
イソプロピルメチルフェノール:商品名「イソプロピルメチルフェノール」、大阪化成株式会社製、殺菌剤
トリエタノールアミン:商品名「TEA−99」、ジャパンケムテック株式会社製、pH調整剤
試料の調製
表1及び表2に記した各組成に従って試験用エアゾール組成物を調製した。得られた試験用エアゾール組成物をエアゾール容器1(アルミ缶、容量:95mL)及びエアゾール容器2(東京高分子株式会社製の「エアゾール試験瓶」、ガラス瓶、容量:100mL)に充填後、エアゾールバルブを該容器にクリンチした後、表1及び表2に記した組成からなる噴射剤をステムより充填し、適したスパウトを装着し、試験用エアゾール剤(アルミ)及び試験用エアゾール剤(ガラス)を調製した。なお、エアゾール容器に充填した内容物は30gであり、内容物中の噴射剤の含有量に対するエアゾール組成物の含有量(質量比、エアゾール組成物/噴射剤)は表1及び表2に記した比に従って調製した。
得られた試験用エアゾール組成物及び試験用エアゾール剤について、下記の評価を行った。評価結果を表1及び表2に示す。なお、「安定性」の評価が「×(不良)」となった場合は、それ以外の評価は行わなかった。
安定性
試験用エアゾール組成物を、5℃の高温槽中で1日静置した後、析出物の有無を目視にて確認し、下記の評価基準に従って評価した。
<安定性の評価基準>
○(良好):析出物が確認できなかった
×(不良):析出物が確認された
粘度
試験用エアゾール組成物の粘度をB型粘度計(東機産業株式会社製、商品名:VISCOMETER TV−25)により測定した。測定結果を下記の評価基準に従って評価した。
<粘度の評価基準>
○(良好):1000mPa・s以上、20000mPa・s以下
×1(不良):20000mPa・sを超える
×2(不良):1000mPa・s未満
相溶性
試験用エアゾール剤(ガラス)中の内容物を目視で確認し、下記の評価基準に従って評価した。
<相溶性の評価基準>
○(良好):析出なし
×(不良):析出あり
噴射状態
試験用エアゾール剤(アルミ)を15cm離れた位置から腕に噴射させた際の噴射状態を目視で確認し、下記の評価基準に従って評価した。
<噴射状態の評価基準>
○(良好):最適な噴射勢いであり、噴射対象物上での跳ね返り及び舞い散りがなかった
△1(充分):噴射勢いが○より強く、噴射対象物上で少し跳ね返ったが、舞い散りはなく使用可能
△2(充分):噴射勢いが○より弱く、広範囲に付着するが、跳ね返り及び舞い散りがなく使用可能
×1(不良):噴射勢いが△1より強く、噴射対象物上での跳ね返り及び舞い散りが発生
×2(不良):噴射勢いが△2より弱く、均一な噴射ができなかった
×3(不良):噴射物中の粒子にバラつきがあり、均一な噴射ができなかった
ベタつき
専門評価パネル3名が試験用エアゾール剤(アルミ)を腕に噴射後、手のひらで塗り伸ばして塗布し、塗布時のベタつきを下記の評価基準に従って評価した。
<ベタつきの評価基準>
○(良好):ベタつきが感じられなかった
×(不良):ベタつきが感じられた
Figure 0006847538

Figure 0006847538
表1及び表2の結果から、本発明のエアゾール型ジェル状デオドラント剤が、パラフェノールスルホン酸亜鉛を含有するにも関わらず、析出物の発生がなく安定性に優れ、噴射対象物上でのタレ落ちや塗布時のベタつきがなく使用感に優れることがわかる。
以下に、本発明のエアゾール型ジェル状デオドラント剤の処方例を示す。
処方例1
(エアゾール組成物)
アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.35質量%
エタノール 16.5質量%
シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 1.0質量%
パラフェノールスルホン酸亜鉛 0.3質量%
イソプロピルメチルフェノール 0.1質量%
トリエタノールアミン 0.75質量%
l−メントール 0.3質量%
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル 0.9質量%
香料 0.3質量%
精製水 残部
(噴射剤)
DME 100質量%
原液/噴射剤(質量比)=70/30
処方例2
(エアゾール組成物)
アルキル変性カルボキシビニルポリマー 0.5質量%
エタノール 18.0質量%
シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 1.5質量%
パラフェノールスルホン酸亜鉛 0.3質量%
イソプロピルメチルフェノール 0.1質量%
トリエタノールアミン 1.05質量%
ポリエチレングリコール400 0.3質量%
エデト酸二ナトリウム 0.1質量%
香料 0.5質量%
精製水 残部
(噴射剤)
DME 100質量%
原液/噴射剤(質量比)=65/35

Claims (3)

  1. エアゾール組成物及び噴射剤からなる内容物がエアゾール容器に充填されたエアゾール型ジェル状デオドラント剤であり、
    前記エアゾール組成物が成分A、成分B、成分C及び成分Dを含有し、
    エアゾール組成物中の成分Aの含有量が0.10〜0.70質量%であり、
    エアゾール組成物中の成分Bの含有量が15.0〜25.0質量%であり、
    前記噴射剤がジメチルエーテルを含有し、
    前記内容物中の噴射剤の含有量が23〜36質量%であるエアゾール型ジェル状デオドラント剤。
    成分A アルキル変性カルボキシビニルポリマー
    成分B エタノール
    成分C シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール及び(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリルから選択される油分
    成分D パラフェノールスルホン酸亜鉛
  2. エアゾール組成物中の成分Cの含有量が0.5〜3.0質量%である請求項1記載のエアゾール型ジェル状デオドラント剤。
  3. 噴射剤中のジメチルエーテルの含有量が100質量%である請求項1又は2記載のエアゾール型ジェル状デオドラント剤。
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