JP2016094362A - 非エアゾールスプレー製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】特定の強度と特定の平均粒子径を有する粒子を含有し、水及びエタノールを分散媒としたデオドラント剤又は清涼化粧料を備えた非エアゾールスプレー製品であって、該製品の使用者により一層優れたさらさら感を付与できるような非エアゾールスプレー製品を提供すること。【解決手段】非エアゾールスプレー容器と、該スプレー容器に充填された組成物とを備える非エアゾールスプレー製品であって、該組成物がデオドラント剤または清涼化粧料であって、5%変位時の圧縮強度が0.1kgf/mm2以下であり、且つ、平均粒子径が12μm以下である粒子、エステル油、エタノール及び水を含み、該組成物100質量%中のエタノールの含有量が30.0〜70.0質量%であり、該組成物100質量%中の水の含有量が20.0〜69.0質量%であることを特徴とする、非エアゾールスプレー製品。【選択図】なし

Description

本発明は非エアゾールスプレー製品に関する。
従来から、皮膚に塗布した後にさらさらした感触を与える観点で、水やアルコールなどの液体中に粉体を含有したデオドラント剤や清涼化粧料(清涼感を与える化粧料)として用いられる組成物が知られている(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。これらの組成物は、振とうして粉体を分散させた後、身体に塗布して使用される。
また、上記組成物は、スプレー容器(噴霧器)に充填されて用いられることが多い。その場合には、組成物には、さらに粉体による噴射口の目詰まりが生じない特性が求められる。
特開2004−262887号公報 特開2003−095906号公報
本発明者は、鋭意検討した結果、特定の強度と特定の平均粒子径を有する粒子を粉体として用いた場合に、スプレー容器、特に非エアゾールスプレー容器において、噴射口の目詰まりが効果的に抑制されること見出した。しかしながらかかる粒子を含有する処方では、従来の粒子よりもさらさら感の付与が弱い傾向にあることも、本発明者は見出した。
従って、本発明の課題は、特定の強度と特定の平均粒子径を有する粒子を含有し、水及びエタノールを分散媒としたデオドラント剤又は清涼化粧料を備えた非エアゾールスプレー製品であって、かかる粒子を使用した場合でも、非エアゾールスプレー製品の使用者により一層優れたさらさら感を付与できるような非エアゾールスプレー製品を提供することにある。
即ち、本発明の要旨は、
〔1〕非エアゾールスプレー容器と、前記スプレー容器に充填された組成物とを備える非エアゾールスプレー製品であって、
前記組成物がデオドラント剤または清涼化粧料であって、
成分(A):5%変位時の圧縮強度が0.1kgf/mm2以下であり、且つ、平均粒子径が12μm以下である粒子、
成分(B):エステル油、
成分(C):エタノール、及び
成分(D):水
を含み、
前記組成物100質量%中の前記成分(C)の含有量が30.0〜70.0質量%であり、前記組成物100質量%中の前記成分(D)の含有量が20.0〜69.0質量%であることを特徴とする、非エアゾールスプレー製品、に関する。
本発明の非エアゾールスプレー製品の主な効果は、成分(A)の粒子を含む組成物において、使用者に極めて優れたさらさら感を付与するというものである。
本発明は非エアゾールスプレー製品であり、該非エアゾールスプレー製品は、非エアゾールスプレー容器と、該スプレー容器に充填された組成物とを備えたものである。本発明において、該組成物はデオドラント剤又は清涼化粧料である。
上記組成物は、所定の圧縮強度及び平均粒子径を有する粒子(5%変位時の圧縮強度が0.1kgf/mm2以下であり、且つ、平均粒子径が12μm以下である粒子)、エステル油、エタノール及び水を少なくとも含む。上記組成物は、さらに、カルボキシビニルポリマー及び/又はアルキル変性カルボキシビニルポリマーを含むことが好ましい。なお、本明細書においては、本発明の非エアゾールスプレー製品における「組成物」(非エアゾールスプレー容器に充填された組成物)を「組成物(L)」;上記「所定の圧縮強度及び平均粒子径を有する粒子」を「成分(A)」;上記「エステル油」を「成分(B)」;上記「エタノール」を「成分(C)」;上記「水」を「成分(D)」;上記「カルボキシビニルポリマー及び/又はアルキル変性カルボキシビニルポリマー」を「成分(E)」と称する場合がある。組成物(L)は、さらに、上記成分(A)〜(E)以外の成分を含んでもよい。組成物(L)に含まれる各成分、例えば、上記成分(A)、成分(B)、成分(E)は、それぞれ1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
成分(A)
本明細書における成分(A)は、5%変位時の圧縮強度が0.1kgf/mm2以下であり、且つ、平均粒子径が12μm以下である粒子である。組成物(L)に成分(A)を適用することによって、スプレー容器に該組成物を適用した場合のスプレーの噴射口の詰まりを抑制しつつ、使用者にさらさら感を付与できるという効果が発揮される。上記成分(A)は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
上記成分(A)の「5%変位時の圧縮強度」は0.1kgf/mm2以下である。噴射口の詰まりの観点から、該圧縮強度は0.1kgf/mm2以下であることが好ましく、0.08kgf/mm2以下であることがより好ましい。一方、さらさら感の観点から、該圧縮強度は0.0001kgf/mm2以上であることが好ましく、0.0005kgf/mm2以上であることがより好ましく、0.001kgf/mm2以上であることがさらに好ましい。成分(A)の「5%変位時の圧縮強度」は、公知の圧縮試験により測定することができ、例えば、後述の実施例に記載の方法により求めることができる。
上記成分(A)の平均粒子径は12μm以下である。安全性の観点から、該平均粒子径は1μm以上であることが好ましく、2μm以上であることがより好ましく、3μm以上であることがさらに好ましい。一方、スプレーの詰まり抑制の観点から、該平均粒子径は12μm以下であり、11μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましい。成分(A)の「平均粒子径」は、例えば、後述の実施例に記載の方法により求められる値である。
成分(A)としては、特に限定されないが、例えば、ポリウレタン粒子、シリコーン粒子等が挙げられる。圧縮強度及び平均粒子径の上記範囲を満たす粒子は市販されているので、所望の値を有する粒子を容易に入手することができる。
成分(A)の市販品の具体例としては、特に限定されないが、例えば、東色ピグメント株式会社製の商品名「PLASTIC POWDER D−800」(圧縮強度:0.05kgf/mm2;平均粒子径:8.89μm)、信越化学工業株式会社製の商品名「CAパウダー」(圧縮強度:0.005kgf/mm2;平均粒子径:9.24μm)等が挙げられる。
組成物(L)中の成分(A)の含有量は特に限定されないが、該組成物100質量%中の0.05〜10.0質量%が好ましく、0.10〜5.0質量%がより好ましく、0.5〜2.0質量%がさらに好ましい。肌に塗布した際に粒子によるさらさら感を付与する観点から、該含有量は0.05質量%以上が好ましく、白浮き(肌に塗布した際に塗布部分が白くなる現象)を抑制する観点から、該含有量は10.0質量%以下が好ましい。なお、複数の成分(A)を併用する場合、成分(A)の含有量はそれらの合計量を意味する。
成分(B)
本明細書における成分(B)はエステル油である。エステル油としては、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジイソプロピル及びオレイン酸エチルからなる群より選ばれたエステル油がより好ましい。中でもアジピン酸ジイソプロピルが特に好ましい。上記成分(B)は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。該組成物に成分(B)を適用することによって、本発明の製品の使用者に極めて優れたさらさら感を付与することができる。さらに、組成物(L)が後述の成分(E)を含む場合には、成分(B)は、成分(E)の添加に伴うべたつきを抑制する効果も有する。かかる成分(B)は市販品として容易に入手することができる。
組成物(L)における成分(B)の含有量は0.01〜5.0質量%が好ましく、0.1〜3.0質量%がより好ましく、0.5〜2.0質量%がさらに好ましい。さらさら感の付与の観点から該含有量は0.01質量%以上が好ましく、ぬるつき抑制の観点から、該含有量は5.0質量%以下が好ましい。なお、複数の成分(B)を併用する場合、成分(B)の含有量はそれらの合計量を意味する。
成分(C)
本明細書における成分(C)はエタノールである。成分(C)は、成分(D)と共に組成物(L)の媒体としての役割、肌に清涼感を付与する役割や、速乾性を向上する役割を有する。
組成物(L)100質量%中の成分(C)の含有量は30.0〜70.0質量%であり、35.0〜65.0質量%が好ましく、40.0〜60.0質量%がより好ましい。速乾性の観点から、該含有量は30.0質量%以上が好ましく、皮膚刺激性低減の観点から、該含有量は70.0質量%以下が好ましい。
成分(D)
本明細書における成分(D)は水である。成分(D)は、成分(C)と共に組成物(L)の媒体としての役割を有する。
組成物(L)における成分(D)の含有量は20.0〜69.0質量%であり、30.0〜64.0質量%が好ましく、35.0〜59.0質量%がより好ましい。基剤である観点から、該含有量は20.0質量%以上が好ましく、べたつき抑制及び速乾性の観点から、該含有量は69.0質量%以下が好ましい。
成分(E)
本明細書における成分(E)はカルボキシビニルポリマー及び/又はアルキル変性カルボキシビニルポリマー(カルボキシビニルポリマー及びアルキル変性カルボキシビニルポリマーのうち、一方又は両方)である。ケーキング抑止性(即ち、再分散性の向上)効果をさらに発揮させる目的で、組成物(L)は成分(E)をさらに含有することが好ましい。特に、組成物(L)はエタノールの含有量が多いため、ケーキングを生じやすい。このため、成分(E)を添加することは、ケーキング抑止性を向上させることにとって特に有効である。
カルボキシビニルポリマーとは主としてアクリル酸の重合体であり、アルキル変性カルボキシビニルポリマーとは主としてアクリル酸とメタクリル酸アルキル(例えばC10〜C30)の共重合体である。
カルボキシビニルポリマー及びアルキル変性カルボキシビニルポリマーは市販品として容易に入手することができる。カルボキシビニルポリマーの好ましい市販品としては、例えば、商品名:カーボポール934、カーボポール940、カーボポール941、カーボポール981、カーボポール1342、カーボポール2984、カーボポールUltrez 10、カーボポールETD 2050(日本ルーブリゾール株式会社);商品名:AQUPEC HV−501、AQUPEC HV−504、AQUPEC HV−505、ハイビスワコー104、ハイビスワコー105(和光純薬工業株式会社)等が挙げられる。アルキル変性カルボキシビニルポリマーの好ましい市販品としては、例えば、商品名:PEMULEN TR−1、PEMULEN TR−2、カーボポールETD 2020、カーボポールULTREZ 20(日本ルーブリゾール株式会社)等が挙げられる。
組成物(L)中の成分(E)の含有量は、ケーキング抑止性の観点から、該組成物100質量%中の0.0001〜0.008質量%が好ましく、0.001〜0.006質量%がより好ましく、0.001〜0.005質量%がさらに好ましい。成分(E)の含有量が0.0001質量%以上であることにより、成分(A)のケーキングを抑制する効果が特に向上する。また、成分(E)の含有量を0.008質量%以下の少ない量に抑えることにより、該組成物を塗布した後に肌のべたつきが抑制され、さらに該組成物を振とうした後の成分(A)の凝集が少なくなり分散性が向上する。成分(E)の含有量が、0.008質量%を超えて多くなり過ぎると、該組成物を振とう、再分散させた後に成分(A)が凝集、沈降しやすくなる。なお、複数の成分(E)を併用する場合、成分(E)の含有量はそれらの合計量を意味する。
驚くべきことに、組成物(L)においては、成分(E)を0.0001〜0.008質量%という極微量添加することによって、成分(A)のケーキングを抑制する効果が特に向上する。これは、成分(E)を添加することによって、成分(A)の粒子表面に電気的に成分(E)が吸着することによって、成分(A)の粒子同士が密に接触できなくなるためと推定される。
カルボキシビニルポリマーやアルキル変性カルボキシビニルポリマーは、特に限定されないが、塩基性物質で中和せずに用いるとケーキング抑止性がより一層向上するため好ましい。なお、上記塩基性物質としては、例えば、トリエタノールアミン、モノエタノールアミンなどのアルカノールアミン類、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基、アルギニンなどの塩基性アミノ酸などが挙げられる。
なお、化粧料の分野では、成分(E)は増粘剤として用いられる(一般的には、中和された形で用いられる)ことが知られているが、上記のように有効な増粘効果を発揮しない程度の極少量で用いること、さらにはケーキング抑制成分として用いることはこれまで知られていない特徴である。
その他の成分
組成物(L)は、必要に応じて、本発明の効果を阻害しない範囲で、上記成分(A)〜(E)以外の成分(その他の成分)を含んでもよい。その他の成分としては、特に限定されないが、例えば、l−メントール、カンフル、ハッカ油等の清涼剤;p−フェノールスルホン酸亜鉛、クロルヒドロキシアルミニウム等の制汗成分;界面活性剤、油脂、炭化水素油、ロウ類、高級脂肪酸、上記成分(B)以外の脂肪酸エステル油、エタノール以外の低級アルコール、多価アルコール、ステロール類、保湿剤、無機顔料、色素、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ビタミン類、収斂剤、美白剤、動植物抽出物、金属イオン封鎖剤等が挙げられる。
組成物(L)はデオドラント剤又は清涼化粧料である。該組成物は、デオドラント剤と清涼化粧料の両方の機能を有するものであってもよい。上記デオドラント剤は、人体等に対する消臭用組成物である。また、上記清涼化粧料は、例えば、人体に直接的又は間接的に塗布して清涼感を与える化粧料である。なお、本明細書において、「化粧料」とは、薬事法上の「化粧品」には限定されず、例えば、化粧品、医薬部外品、医薬品、雑貨のいずれであってもよい。
組成物(L)のpHは特に限定されないが、ケーキング抑止性をより一層向上させる観点から、25℃において例えば3.0〜6.0が好ましく、3.5〜5.5がより好ましい。
組成物(L)は常法により製造することができる。例えば、上記した各構成成分を混合し、公知の方法、具体的には、ホモミキサー等で撹拌する方法等が挙げられる。
本発明の非エアゾールスプレー製品における容器、即ち、組成物(L)を充填する容器は、非エアゾール型のスプレー容器である。成分(A)が、従来から存在した目詰まりの問題を有効に解消し得るという観点からは、非エアゾールスプレー容器に充填された場合に、本発明の効果が特に顕著に発揮される。
本発明の非エアゾールスプレー製品
組成物(L)を非エアゾールプレー容器に充填することによって、本発明の非エアゾールスプレー製品とすることができる。即ち、本発明の非エアゾールスプレー製品は、非エアゾールのスプレー容器と、上記スプレー容器に充填された組成物(L)とを少なくとも備える。
上記非エアゾールスプレー容器としては、公知慣用の容器が挙げられ、特に限定されないが、例えばポンプ式、トリガー式のスプレー容器が挙げられる。特に限定されないが、蓄圧式のスプレー容器が好ましい。即ち、本発明の非エアゾールスプレー製品は蓄圧式の非エアゾールスプレー製品であることが好ましい。
非エアゾールスプレー容器の内部の流路は細いことから、目詰まりが生じやすく、また手動で操作するために一旦生じた目詰まりを解消しにくいという特徴があった。しかしながら、組成物(L)は粉体として成分(A)を使用しているため、目詰まりが生じにくいものである。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。尚、配合量(含有量)は特記しない限り「質量%」を表す。また、配合成分は全て純分に換算して配合量を記載した。
[スプレーの目詰まり抑止性に関する予備実験]
表1に記載の市販の各粒子(ポリウレタン粒子、シリコーン粒子、ナイロン粒子、及びポリスチレン粒子)について、それぞれの5%変位時の圧縮強度、平均粒子径を測定した。それぞれの粒子の圧縮強度と平均粒子径を表1に示す。
(5%変位時の圧縮強度)
5%変位時の圧縮強度の測定は、次のようにして実施した。
試験装置:株式会社島津製作所製、微小圧縮試験機MCT-510+測長キット
試験の種類:圧縮試験
試験力:3mN(ナイロン粒子)、4mN(シリコーン粒子、ポリウレタン粒子及びポリスチレン粒子)
負荷速度:0.0045mN/sec
上部加圧圧子:平面φ50μm
試験方法:下部加圧版の上に試料を極少量だけ散布し、1粒子ずつ圧縮
N数:5
上記の装置や実験条件によって得られた試験力−変位グラフより、粒子の5%変位時の試験力を読み取り、その後、平松らの式より圧縮強度を算出する。5粒子について得られた圧縮強度の平均値を「5%変位時の圧縮強度」とした。
圧縮強度=2.8×試験力/(π・粒子直径^2)
(参考:平松、岡、木山:日本鉱業会誌、vol.81(1965))
(平均粒子径)
上記の粒子の「平均粒子径」は、顕微鏡で粒子を観察し、粒子同士が重なり合っていないもの10個を無作為に選び出し、粒子径を測定して、それらの平均を算出した値である。
(目詰まり抑止性)
表1に記した組成に従い、組成物A〜Dを常法によって調製した。
各組成物170mlを、それぞれ、市販のトリガー式のスプレー容器(非エアゾール、吐出口の口径φ0.4mm、容量200ml)に充填してスプレー製品を作製し、下記評価に供した。なお、各組成物について、それぞれ10本のスプレー製品を作製した。
各スプレー製品を連続噴霧し、目詰まりの有無を評価した。
各組成物について、それぞれ10本のスプレー製品を評価し、10本中の目詰まりが生じた本数を表1に記載した。
Figure 2016094362
表1に示されるように、本発明の範囲の圧縮強度と平均粒子径を有する粒子(シリコーン粒子、ポリウレタン粒子)は、優れた目詰まり抑止性を有していた。
実施例1〜8及び比較例1、2
表2に記した組成に従い、実施例1〜8及び比較例1、2の各組成物を常法によって調製し、下記評価に供した。なお、これら実施例の各組成物の25℃でのpHは、4〜5.5の範囲であった。
[評価]
(1)さらさら感、べたつきの無さ
実施例1〜8及び比較例1、2で調製された各組成物を、ディスペンサー容器に入れ、前腕内側部に2回噴霧(約0.25ml)して塗布し、塗布後のさらさら感及びべたつきの無さを評価した。比較例1で調製された組成物を基準として、実施例1〜4で調製された組成物のそれぞれのさらさら感及びべたつきの無さを評価した。また、比較例2で調製された組成物を基準として、実施例5〜8で調製された組成物のそれぞれのさらさら感及びべたつきの無さを評価した。なお、評価試験は、温度23℃の部屋内で、5名の専門評価員により実施した。
その結果、表2に示すとおり、実施例で調製された各組成物は、比較例で調製された組成物よりも、さらさら感、べたつきの無さが共に優れていた。
Figure 2016094362
表2中の各成分の詳細は次のとおり。
シリコーン粒子(信越化学工業株式会社、商品名:CAパウダー)
ポリウレタン粒子(東色ピグメント株式会社、商品名:PLASTIC POWDER D−800 2.0)
カルボキシビニルポリマー1(日本ルーブリゾール株式会社、商品名:カーボポール940)
カルボキシビニルポリマー2(日本ルーブリゾール株式会社、商品名:カーボポール941)
カルボキシビニルポリマー3(和光純薬工業株式会社、商品名:ハイビスワコー105)
(2)粒子分散性
上記の実施例1〜8で調製された組成物170mlを円筒状のポリプロピレン(PP)製容器(容量200ml)に充填した。その後、23℃の環境下、上記容器を十分に振とうし、振とう直後の容器内の粉体の分散状態を目視にて確認し、以下の評価基準に従って評価した。
<粒子分散性の評価基準>
◎(優れる):振とうにより、均一に微分散し、凝集体が形成しない。
○(良好):振とうにより、均一分散した後、弱い凝集体と微分散の混在系を形成する。
△(不十分):振とうにより、均一分散するが、明らかな凝集体を形成する。
×(不良):振とうによっても均一に分散できず、振とう直後に粉体が沈降する。
その結果、実施例1〜8に記載の組成物はいずれも○〜◎の評価であり、粒子分散性が良好か優れていることが分かった。
(3)ケーキング抑止性
実施例1〜3、5〜8で調製された組成物170mlを円筒状のポリプロピレン(PP)製容器(容量200ml)に充填後、23℃の環境下で24時間静置した。その後、上記容器を約3往復/秒のスピードで振とうした。その結果、上記組成物は、いずれも1〜10往復の振とうにより、粉体が容器の底に残らなくなるように分散し、優れたケーキング抑止性を示した。
(4)速乾性
実施例1〜8で調製された組成物をディスペンサー容器に入れ、前腕内側部に1回噴霧(約0.1ml)し、乾燥速度を調べた。
その結果、実施例1〜8で調製された組成物は、1分以内に、触れた時に濡れた状態を感じない程度にまで乾燥し、優れた速乾性を示すことが分かった。
以下、本発明にかかるデオドラント剤及び清涼化粧料の処方例を示す。尚、含有量は質量%である。カルボキシビニルポリマーは上記の商品名:カーボポール941を使用した。
(処方例1:デオドラント剤)
下記表3に示す処方に従ってデオドラント剤を調製し、得られたデオドラント剤を口径0.4mmの非エアゾールのスプレー容器に充填して、非エアゾールスプレー製品を製造した。
(処方例2:清涼化粧料)
下記表3に示す処方に従って清涼化粧料を調製し、得られた清涼化粧料を口径0.4mmの非エアゾールのスプレー容器に充填して、非エアゾールスプレー製品を製造した。
Figure 2016094362
上記処方例1及び2は共に、噴射口の目詰まりを生じることなく噴射することができた。
本発明の非エアゾールスプレー製品は、デオドラント剤又は清涼化粧料として、例えば、汗による肌のべたつきや不快感の軽減を目的とする化粧料として使用できる。

Claims (4)

  1. 非エアゾールスプレー容器と、前記スプレー容器に充填された組成物とを備える非エアゾールスプレー製品であって、
    前記組成物がデオドラント剤または清涼化粧料であって、
    成分(A):5%変位時の圧縮強度が0.1kgf/mm2以下であり、且つ、平均粒子径が12μm以下である粒子、
    成分(B):エステル油、
    成分(C):エタノール、及び
    成分(D):水
    を含み、
    前記組成物100質量%中の前記成分(C)の含有量が30.0〜70.0質量%であり、前記組成物100質量%中の前記成分(D)の含有量が20.0〜69.0質量%であることを特徴とする、非エアゾールスプレー製品。
  2. 前記成分(B)が、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジイソプロピル及びオレイン酸エチルからなる群より選択されるエステル油である請求項1に記載の非エアゾールスプレー製品。
  3. さらに、成分(E):カルボキシビニルポリマー及び/又はアルキル変性カルボキシビニルポリマーを含む、請求項1または2に記載の非エアゾールスプレー製品。
  4. 前記組成物100質量%中の前記成分(E)の含有量が0.0001〜0.008質量%である、請求項3に記載の非エアゾールスプレー製品。
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