JP6847393B2 - 改良されたレオロジー特性を有するポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物 - Google Patents

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Description

本発明は、特別なシロキサンドメインを含んでなり、改良されたレオロジー特性及び良好な機械的特性を有するポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物、並びにこれらのポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物から製造された成形品及び押出成形物に関する。
ポリシロキサン-ポリカーボネートブロック共縮合物は、低温衝撃強度又は低温切欠き衝撃強度、耐薬品性及び屋外耐候性、及び老化特性及び難燃性に関して良好な特性を有することが知られている。これらの特性に関して、ポリシロキサン-ポリカーボネートブロック共縮合物は、従来のポリカーボネート(ビスフェノールAを基剤とするホモポリカーボネート)より優れている場合もある。
これらの共縮合物の工業的調製は、モノマーから、通常ホスゲンとの界面プロセスにより、出発する。これらの、ジフェニルカーボネートを使用するメルトエステル交換反応法による、シロキサン共縮合物の調製も公知である。しかし、これらの方法には、そのために使用する工業プラントが、標準的なポリカーボネートの調製に使用され、従って、プラントサイズが大きいという不利な点がある。これらのプラントで特殊なブロック共縮合物を調製することは、これらの製品の量が小さいために、経済的に不利であることが多い。その上、例えばポリジメチルシロキサンのような共縮合物の調製に必要な原料が、プラント又は溶剤回路の汚れにつながることがあるので、プラントを損なう。さらに、例えばホスゲンのような毒性の原料が調製に必要であるか、又はこれらの方法が高いエネルギー需要を伴う。
界面プロセスによるポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共重合体の調製は、文献から公知であり、例えば米国特許出願公開第3189662号、第3419634号、独国特許第334782号及び欧州特許第122535号に記載されている。
メルトエステル交換反応法による、ビスフェノール、ジアリールカーボネート及びシラノール末端を有するポリシロキサンからの、触媒の存在下における、ポリシロキサンカーボネートブロック共重合体の調製は、米国特許第5227449号に記載されている。使用するシロキサン化合物は、シラノール末端基を有するポリジフェニル-又はポリジメチルシロキサンテロマーである。しかし、シラノール末端基を有するその様なジメチルシロキサンは、シラノール末端基を有するジフェニルシロキサンと対照的に、酸性又は塩基性媒体中で、鎖長の低下と共に、自己縮合する傾向が増加するので、結果として、形成される時に共重合体中への配合がより困難になることが知られている。この方法で形成される環状シロキサンは、重合体中に残り、電気/エレクトロニクス分野における用途で、極めて破壊的な影響を及ぼす。
米国特許第5504177号は、メルトエステル交換反応による、カーボネート末端を有するシリコーンから、ビスフェノール及びジアリールカーボネートにより、ブロックコポリシロキサンカーボネートの調製を記載している。シロキサンとビスフェノール及びジアリールカーボネートの相溶性が非常に悪いので、シロキサンの、ポリカーボネートマトリックス中への均質な配合が、メルトエステル交換反応法によって起こるにしても、非常に困難である。さらに、モノマーから出発するブロック共縮合物の調製は、過大な労力を要する。
独国特許第19710081号は、オリゴカーボネート及び特殊なヒドロキシアリールシロキサンから出発し、メルトエステル交換反応法による、上記の共縮合物の調製方法を記載している。この出願には、オリゴカーボネートの調製も記載されている。しかし、比較的少量の特殊な共縮合物を調製するための、オリゴカーボネートの工業的規模の製造は、非常にコストが掛かり不便である。さらに、得られる材料は、OH末端基及び例えば触媒残留物成分のような他の不純物の濃度が高く、末端製品の色を悪くするので、共縮合物の調製には不適当である。独国特許第19710081号に記載されている方法は、方法を工業的規模で成し遂げるのが難しいバッチ式的な方法である。
今日、ポリカーボネートは、工業的には、モノマー、即ち低分子量ビスフェノール及び例えばジフェニルカーボネートのような有機カーボネートから製造され、これは過大な労力を要し、対応する工業的規模のプラントで、コスト的に標準的なポリカーボネート合成又はコポリカーボネート合成を必要としている。
これら全ての方法の不利な点は、シリコーン−ポリカーボネートブロック共重合体の合成の少なくとも一工程における有機溶剤の使用、原料としてホスゲンの使用、及び/又は共縮合物の品質が不十分なことである。特に、モノマーから出発する共縮合物の合成は、界面プロセス及び特にメルトエステル交換反応法の両方で、過大な労力を要する。例えば、溶融方法の場合、蒸発、従って、モノマーの除去を阻止するために、小さな相対的低圧及び低温を使用しなければならない。より高いモル質量のオリゴマーが形成された、後の反応段階でのみ、圧力を下げ、そして高い温度を使用することができる。これは、反応を幾つかの段階にわたって行う必要があり、従って、反応時間も長くなることを意味する。さらに、例えば低分子量シロキサン成分のような製造方法の残留物が、共縮合物中に残るという危険性がある。
日本国特開2013−221046号には、シロキサンドメインの平均サイズが約0.5〜40nmであるポリカーボネート−シロキサンブロック共重合体が記載されている。これらの素材は、例えば導光のような光学分野において特に有用である。このようなドメイン分布である共重合体は、本発明の対象ではない。
米国特許出願公告第20080103267号には、シロキサンドメインの平均サイズが約15〜45nmであるポリカーボネート−ポリシロキサンブロック共重合体が記載されている。このようなドメイン分布である共重合体は、本発明の対象ではない。
上記の出願のどれも、特別なシロキサンブロックを含む反応的混合方法から誘導された、ポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物を記載していない。さらに、市販のポリカーボネートから誘導され、分子量4000 g/molを超え、せん断下で高い流動性を示し、特定のシロキサンドメイン分布を有する、シロキサン−含有ブロック縮合物は、未だこの分野において記載されていない。これらの生成物は、その調製が例えば界面重縮合方法のための設備のような大きな工業的設備も、例えばホスゲンのような毒性原料も必要としないので有利である。
概要を述べた先行技術から始まり、対処すべき問題は、従って、せん断下で高い流動性、高い溶融安定性及び良好な化学的安定性を有する、シロキサン含有−ポリカーボネートブロック共縮合物をコスト効率の高い様式で提供することである。
気温による重大な影響を受ける特性、耐候性及び良好な処理可能性の独特な特性の組み合わせは、ポリカーボネートマトリックス内におけるシロキサンドメインのミクロ相分離の結果である。このミクロ相分離は、ポリカーボネート内のシロキサン濃度であるシロキサンブロックの分子量、及び界面製造方法内での特定の方法により制御されている。シロキサンブロック及びビスフェノールAがホスゲンと反応する界面プロセスで、より透明な生成物または不透明な材料を生産することができる。シロキサン単位のサイズ及びポリカーボネート内のシロキサンドメインの分布により、最終製品の光学的透明度を制御することができる。
驚くべきことに、従来のポリカーボネートと特定の官能基化されたシロキサン化合物を、例えば反応性の加圧工程又は反応性混合法により反応させることで、従来の界面プロセスで作成されたシロキサン含有ブロックコポリカーボネートと比べ、特別なシロキサン分布を有する材料を得ることができることが見出された。
ポリカーボネートを基材とする従来のシロキサン含有ブロックコポリカーボネートが、標準ビスフェノールAポリカーボネートと比べてより良好な処理可能性という利点を有する一方で、反応性混合法から誘導された類似の構造を有する共重合体がさらに改良されたレオロジー特性を有することを示すことができる。
驚くべきことに、一定のシロキサンドメインサイズ分布を有する、特定のポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物は、改良されたレオロジー特性を示すことが見出された。さらに、これら共縮合物は、ホスゲンを使用することなく、市販のポリカーボネートから調製することができる上、ホスゲンを使用した公知の界面プロセスで調製されたシロキサン−含有ブロック共縮合物と類似の好ましい特性を示すことが発見された。
これは、現在市販されているシロキサン−含有ポリカーボネート共縮合物は、ホスゲンによる界面プロセスで製造され、例えばモノマー及びシロキサン成分のような少量の未反応出発材料により区別されるので、特に驚くべきことである。ホスゲンの高い反応性のため、出発材料は事実上完全に反応し、縮合生成物を形成する。例えば塩のような残留する副生成物は、洗浄によりほとんど完全に除去されるので、共縮合生成物は、優れた熱安定性を示す。それとは対照的に、本発明のポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物は、メルトエステル交換反応法により調製される。試薬の反応性がより低いため、抽出可能な残留物が共縮合生成物中に残る危険性がより高い。従って、本発明によるポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物が高い溶融安定性を有することは、特に驚くべきことである。
本発明は、原子間力顕微鏡検査及び光顕微鏡検査により測定した場合に200nmより大きい(これはシロキサンドメインの総数に対し、0.01%〜1.5%、好ましくは0.02%〜1.3%、また特に好ましくは0.03%〜1.0%の範囲にある)シロキサンドメイン分布(シロキサンドメインの直径)を有するポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物を提供する。1μmより大きい直径を有する粒子(シロキサンドメイン)の量は、シロキサンドメインの総数に対して0.00001%〜0.05%の範囲、好ましくは0.00005%〜0.04%の範囲、特に好ましくは0.0001%〜0.02%の範囲である。
ポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物が、ポリカーボネート及びポリシロキサンから出発するメルトエステル交換法から得られたことを考慮すると、nm範囲(200nm未満)における粒子の数は多く、より大きな直径(200nm超)を有する粒子の数は相対的に少なかったことは、非常に驚くべきことである。よって本発明によるポリシロキサン−ポリカーボネート共縮合物は、200nm未満の直径を有する粒子(シロキサンドメイン)の数が、シロキサンドメインの総数に対し、98%より大きく、好ましくは99%より大きいことを特徴とする。
本発明によるポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物は、
(A)式(1)のポリシロキサンブロック:
Figure 0006847393
[式中、
はH、Cl、Br又はC〜C−アルキル、好ましくはH又はメチル、特に好ましくはHであり、
及びRはそれぞれ互いに独立して、アリール、C〜C10−アルキル及びC〜C10−アルキルアリールから選択され、好ましくはR及びRはメチルであり、
Xは単結合、−CO−、−O−、C〜C−アルキレン、C〜C−アルキリデン、C〜C12−シクロアルキリデン、又はC〜C12−アリーレンであり、これらはヘテロ原子を含むさらなる芳香族環に縮合されていてもよく、Xは好ましくは単結合、C〜C−アルキレン、C〜C−アルキリデン、C〜C12−シクロアルキリデン、−O−又は−CO−であり、Xはより好ましくは単結合、イソプロピリデン、C〜C12−シクロアルキリデン又は酸素であり、最も好ましくはイソプロピリデンであり、
nは1〜500、好ましくは10〜400、特に好ましくは10〜100、最も好ましくは20〜60の数であり、
mは1〜10、好ましくは1〜6、特に好ましくは2〜5の数であり、
pは0または1であり、
n掛けるmの値は、好ましくは12〜400、より好ましくは15〜200である〕、ならびに
(B)式(2)の繰り返し単位を有するポリカーボネートブロック:
Figure 0006847393
[式中、
ZはC1〜C8アルキリデン、S、SO又は単結合であり、
R4及びR5は、相互に独立に、置換されているか又は置換されていないC1〜C18アルキル部分、ハロゲン又はH、好ましくはメチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、Cl、Br、特に好ましくはHであり;
r及びsは相互に独立して0、1、又は2である]
を含む。
本発明によるポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物は、原子間力顕微鏡法及び光顕微鏡法で測定した場合に200nm〜1μmの直径を有する粒子(シロキサンドメイン)の数が、シロキサンドメインの総数に対し、0.01%〜2.5%、好ましくは0.01%〜2.0%、より好ましくは0.01%〜1.5%の範囲であることを特徴としている。
好ましい実施形態において、ブロック共縮合物は、下記の構造(I) 〜(IV)、即ち
Figure 0006847393
の少なくとも1種、好ましくは2種以上を含み、
ここで、
フェニル環は、置換されていないか又は独立してC〜C−アルキル及び/又はハロゲン、好ましくはC又はC−アルキル、より好ましくはメチルにより一又は二置換されており、
Xは単結合、C〜C−アルキレン、C〜C−アルキリデン又はC〜C−シクロアルキリデン、好ましくは単結合又はC〜C−アルキレン、また特に好ましくはイソプロピリデンであり、
構造単位(I)〜(IV)中の−−−により示す結合は、それぞれカルボキシレート基の各部分であり、
且つここで、
構造単位(I)〜(IV)の量は合計して、50〜2000ppm、好ましくは60〜1500、より好ましくは70〜1200ppm、最も好ましくは80〜850ppmである(加水分解後にポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物に基づいて決定する)。
構造単位(I)、(II)、(III)及び/又は(IV)は、ポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物の重合体鎖の中に、好ましくは重合体鎖の、ポリカーボネート(成分B)に由来する部分の中に構築される。
好ましくは、本発明によるポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物は、ウベローデ(Ubbelohde)粘度計を使用し、ジクロロメタン中5g/lの濃度で、25℃で測定し、相対的溶液粘性1.26〜1.40、より好ましくは1.27〜1.38、また特に好ましくは1.28〜1.35(and especially preferably of of 1.28 to 1.35)を有する。
好ましくは、本発明によるポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物は、ウベローデ粘度計を使用し、ジクロロメタン中5g/lの濃度で、25℃で相対的溶液粘性を測定することにより決定した、重量平均分子量26,000〜40,000g/mol、より好ましくは27,000〜38,000g/mol、また最も好ましくは28,000〜35,000g/molを有する。
好ましい実施形態において、本発明によるポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物は、ポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物の総重量に対して、0.1ppm〜1000ppm、好ましくは0.2〜100ppm、より好ましくは0.3〜10ppm、また特に0.4〜5ppmの範囲内であるナトリウム含有量を有する。共縮合物のナトリウム含有量は、例えば原子吸光分析により測定することができる。記載の転位構造は、互いに異なる量及び比率で起こる。その量は、ポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物の総加水分解により測定することができる。
転位構造の量を決定するには、特定のポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物を総加水分解にかけ、この様にして式(Ia)〜(IVa)の対応する分解生成物を形成し、その量をHPLCにより測定する。(これは例えば、次のように行うことができる。即ち、ポリカーボネート試料をナトリウムメトキシドの方法により還流下で加水分解する。対応の溶液を酸性化し、濃縮して乾燥させる。乾燥残留物をアセトニトリルの中で溶解させ、式(Ia)〜(IVa)のフェノール系化合物をHPLCの方法によりUV検出で測定する。
Figure 0006847393
好ましくは、放出される式(Ia)の化合物の量は、ポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物に対して、20〜800ppm、より好ましくは25〜700ppm、また特に好ましくは30〜500ppmである。
好ましくは、放出される式(IIa)の化合物の量は、ポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物に対して、0(即ち、検出限界の10ppm未満)〜100ppm、より好ましくは0〜80ppm、また特に好ましくは0〜50ppmである。
好ましくは、放出される式(IIIa)の化合物の量は、ポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物に対して、20〜800ppm、さらに好ましくは10〜700ppm、また最も好ましくは30〜350ppmである。
好ましくは、放出される式(IVa)の化合物の量は、ポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物に対して、0(即ち、検出限界の10ppm未満)〜300ppm、好ましくは10〜250ppm、また最も好ましくは20〜200ppmである。
簡素化の理由から、式(I)〜(IV)の構造の量は、放出される式(Ia)〜(IVa)の化合物のそれぞれの量に等しい。
本発明では「C〜C−アルキル」には、例としてメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチルが挙げられ、「C〜C−アルキル」には、さらに例としてn−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、シクロヘキシル、シクロペンチル、n−ヘキシル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル又は1−エチル−2−メチルプロピルが挙げられ、「C〜C10−アルキル」には、さらに例としてn−ヘプチル及びn−オクチル、ピナシル、アダマンチル、異性体状メンチル、n−ノニル、n−デシルが挙げられ、C〜C34−アルキルには、さらに例としてn−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル又はn−オクタデシルが挙げられる。例えば、アラルキル又はアルキルアリール、アルキルフェニル又はアルキルカルボニルラジカルのように、同じことが対応するアルキルラジカルにも当てはまる。対応するヒドロキシアルキル又はアラルキルもしくはアルキルアリールラジカルにおけるアルキレンラジカルは、例えば上記のアルキルラジカルに対応するアルキレンラジカルである。
「アリール」は、6〜34個の骨格炭素原子を有する炭素環芳香族ラジカルである。同じことが、アラキルラジカルとも呼ばれる、アリールアルキルラジカルの芳香族部分、及び例えばアリールカルボニルラジカルのようなより複雑な基のアリール構成成分にも当てはまる。
「C〜C34−アリール」の例は、フェニル、o−、p−、m−トリル、ナフチル、フェナントレニル、アントラセニル又はフルオレニルである。
「アリールアルキル」又は「アラルキル」は、それぞれの場合に独立して上記に定義されるように直鎖状、環状、分岐した、又は分岐していないアルキルラジカルであり、上記に定義されるようにアリールラジカルにより一重に、多重に、又は完全に置換されていてよい。
上記の列挙は、例として理解すべきであり、制限するものではない。
本発明では、ppm及びppbは、他に指示が無い限り、重量による部数を意味する。
本発明のブロック共重合体は、芳香族ポリカーボネート及び式(1a)のシロキサンジオール:
Figure 0006847393
[ここで、R、R、R及びXは、上記の通り定義される]
の反応により調製される。また、繰り返し単位p、q、n及びmの整数も上記の通り定義される。
本発明のポリカーボネートは、ホモポリカーボネート及びコポリカーボネートの両方である。
好ましくは、ポリカーボネートはゲル透過クロマトグラフィーによる方法及びBPA(ビスフェノールA)標準により測定して、重量平均分子量16000〜28000g/mol、好ましくは17000〜27000g/mol、また特に好ましくは18000〜26500g/molを有する。
好ましい実施形態において、ポリカーボネートは、ウベローデ粘度計を使用し、ジクロロメタン中5g/lの濃度で、25℃で測定し、相対溶液粘度(eta rel) 1.16〜1.30、好ましくは1.17〜1.28、またより好ましくは1.18〜1.27を有する。
ポリエステルカーボネートを含むポリカーボネートの調製で好ましい様式は、ジフェノール、炭素酸誘導体並びに所望により分岐剤及び連鎖停止剤による公知の方法で行う。
ポリカーボネート合成の方法は広く知られ、数多くの文献に記載されている。欧州特許出願公開第0517044号、国際公開第2006/072344号パンフレット、欧州特許出願公開第1609818号、国際公開第2006/072344号パンフレット及び欧州特許出願公開第1609818号及びこれらの引用文献には、例えば、ポリカーボネートを製造する界面段階及び溶融法が記載されている。さらなる情報は、Schnell, 「ポリカーボネートの化学及び物理学」(“Chemistry and Physics ofPolycarbonates”), Polymer Reviews, Volume 9, Interscience Publishers, New York, London, Sydney 1964で知ることができる。
ポリカーボネートの調製で好適なジフェノールは、何度も先行技術で記載されてきた。
好ましくは、ポリカーボネート、また従って本発明のポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物も、一般式(2a)によるジフェノール:
Figure 0006847393
[式中、
Dは、6〜30個の炭素原子を有する芳香族残基であり、1個以上の置換されていてもよい芳香族環を含み、ここで、芳香族環は、脂肪族残基又はアルキルアリール基又はヘテロ原子ブリッジにより接続されていてよい]に由来する構造を含む。
好ましい実施形態において、Dは式(2b):
Figure 0006847393
[式中、
及びRは互いに独立し、H、C〜C18−アルキル−、C〜C18−アルコキシ、例えばCl又はBrのようなハロゲン、もしくは置換されていてもよいアリール−又はアラルキル、好ましくはH又はC〜C12−アルキル、より好ましくはH又はC〜C−アルキル、また最も好ましくはH又はメチルであり、且つ、
Xは単結合、−CO−、−O−、C−〜C−アルキレン、C〜C−アルキリデン、C〜C12−シクロアルキリデン又はC〜C12−アリーレンであり、これらはヘテロ原子を含むさらなる芳香族環に縮合されていてもよく、Xは好ましくは単結合、C〜C−アルキレン、 C〜C−アルキリデン、−O−又は−CO−であり、Xはより好ましくは単結合、イソプロピリデン又は酸素であり、最も好ましくはイソプロピリデンである]による残基である。
式(2a)による好適なジフェノールの例としては、ヒドロキノン、レゾルシノール、ジヒドロキシジフェニル、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、α、α’−ビス(ヒドロキシフェニル)ジイソプロピルベンゼン、及びそれらのアルキル化された、環−アルキル化された、及び環−ハロゲン化された化合物が挙げられる。
式(2a)による好ましいジフェノールは、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)1−フェニルプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)2−メチルブタン、1,3−ビス[2−(4−ヒドロキシフェニル)2−プロピル]ベンゼン(ビスフェノールM)、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)2−メチルブタン及び1,3−ビス[2−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)2−プロピル]ベンゼンである。
式(2a)による特に好ましいジフェノールは、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルエタン及び2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンである。これらの、及びさらに好適な他のジヒドロキシアリール化合物は、例えば独国特許出願公開第3832396号、仏国特許出願公開第1561518号、H.Schnell, ポリカーボネートの化学及び物理学(Chemistry and Physics of Polycarbonates), Interscience Publishers, New York 1964, p.28 ff.; p.102 ff. 及びD.G. Legrand, J.T.Bendler, ポリカーボネート科学及び技術のハンドブック(Handbook of Polycarbonate Science and Technology), Marcel Dekker New York 2000, P.72ff.中に記載されている。
ホモポリカーボネートの場合、ただ1種類のジフェノールが使用され、コポリカーボネートの場合、複数のジフェノールが使用される。無論、使用されるジフェノール及び合成に添加する全ての他の薬品及び助剤も、それらの独自の合成、取扱い及び貯蔵から発生する不純物で汚染されることがあるが最大限清浄な原料で作業することが望ましい。
ポリカーボネートは、少量の連鎖停止剤及び分岐試剤の使用により、意識的で調整された様式で改変することができる。好適な連鎖停止剤及び分岐試剤は、文献により公知である。いくつかは、例えば独国特許出願公開第3833953号に記載されている。好ましくは、使用される連鎖停止剤は、フェノール又はアルキルフェノール、特にフェノール、p−tert−ブチルフェノール、イソオクチルフェノール、クミルフェノール、それらのクロロ炭酸エステル又はモノカルボン酸の酸塩化物又はそれらの連鎖停止剤の混合物である。好ましい連鎖停止剤は、フェノール、クミルフェノール、イソオクチルフェノール、パラ−tert−ブチルフェノール、特にフェノールである。
分岐試剤として好適な化合物の例は、少なくとも3個、好ましくは3個又は4個のヒドロキシル基を有する芳香族又は脂肪族化合物である。3個以上のフェノール系ヒドロキシル基を有する特に好適な例として、フロログルシノール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタ−2−エン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,3,5−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、トリ(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキシル]プロパン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニルイソプロピル)フェノール、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)メタンが挙げられる。
分岐試剤として好適な他の三官能性化合物の例として、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、シアヌル酸塩化物及び3,3−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールが挙げられる。
特に好ましい分岐試剤は、3,3−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール及び1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタンである。
メルトエステル交換反応におけるジヒドロキシアリール化合物との反応に好適なジアリールカーボネートは、一般式(2c)の化合物である:
Figure 0006847393
[式中、
R,R’及びR”は、同一であるか又は異なった、それぞれ独立して水素、直鎖状又は分岐鎖状C〜C34−アルキル,C〜C34−アルキルアリール又はC〜C34−アリールであり、
Rはさらに−COO−R’’’であってもよく、ここでR’’’は水素、直鎖状又は分岐鎖状C〜C34−アルキル,C〜C34−アルキルアリール又はC〜C34−アリールである]。
好ましいジアリールカーボネートには、例としてジフェニルカーボネート、メチルフェニルフェニルカーボネート及びジ(メチルフェニル)カーボネート、4−エチルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4−エチルフェニル)カーボネート、4−n−プロピルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4−n−プロピルフェニル)カーボネート、4−イソプロピルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4−イソプロピルフェニル)カーボネート、4−n−ブチルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4−n−ブチルフェニル)カーボネート、4−イソブチルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4−イソブチルフェニル)カーボネート、4−tert−ブチルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4−tert−ブチルフェニル)カーボネート、4−n−ペンチルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4−n−ペンチルフェニル)カーボネート、4−n−ヘキシルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4−n−ヘキシルフェニル)カーボネート、4−イソオクチルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4−イソオクチルフェニル)カーボネート、4−n−ノニルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4−n−ノニルフェニル)カーボネート、4−シクロヘキシルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4−シクロヘキシルフェニル)カーボネート、4−(1−メチル−1−フェニルエチル)フェニルフェニルカーボネート、ジ[4−(1−メチル−1−フェニルエチル)フェニル]カーボネート、ビフェニル−4−イルフェニルカーボネート、ジ(ビフェニル−4−イル)カーボネート、4−(1−ナフチル)フェニルフェニルカーボネート、4−(2−ナフチル)フェニルフェニルカーボネート、ジ[4−(1−ナフチル)フェニル]カーボネート、ジ[4−(2−ナフチル)フェニル]カーボネート、4−フェノキシフェニルフェニルカーボネート、ジ(4−フェノキシフェニル)カーボネート、3−ペンタデシルフェニルフェニルカーボネート、ジ(3−ペンタデシルフェニル)カーボネート、4−トリチルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4−トリチルフェニル)カーボネート、(メチルサリチレート)フェニルカーボネート、ジ(メチルサリチレート)カーボネート、(エチルサリチレート)フェニルカーボネート、ジ(エチルサリチレート)カーボネート、(n−プロピルサリチレート)フェニルカーボネート、ジ(n−プロピルサリチレート)カーボネート、(イソプロピルサリチレート)フェニルカーボネート、ジ(イソプロピルサリチレート)カーボネート、(n−ブチルサリチレート)フェニルカーボネート、ジ(n−ブチルサリチレート)カーボネート、(イソブチルサリチレート)フェニルカーボネート、ジ(イソブチルサリチレート)カーボネート、(tert−ブチルサリチレート)フェニルカーボネート、ジ(tert−ブチルサリチレート)カーボネート、ジ(フェニルサリチレート)カーボネート及びジ(ベンジルサリチレート)カーボネートが挙げられる。
特に好ましいジアリール化合物は、ジフェニルカーボネート、4−tert−ブチルフェニルフェニルカーボネート、ジ(4−tert−ブチルフェニル)カーボネート、ビフェニル−4−イルフェニルカーボネート、ジ(ビフェニル−4−イル)カーボネート、4−(1−メチル−1−フェニルエチル)フェニルフェニルカーボネート、ジ[4−(1−メチル−1−フェニルエチル)フェニル]カーボネート及びジ(メチルサリチレート)カーボネートである。
ジフェニルカーボネートは非常に好ましい。
1種類のジアリールカーボネートか、あるいは様々なジアリールカーボネート(複数)を使用することが可能である。
ジアリールカーボネートは、それを調整した元のモノヒドロキシアリール化合物の残留含有物と共に使用することもできる。モノヒドロキシアリール化合物の残留含有量は、20重量%まで、好ましくは10重量%まで、より好ましくは5重量%まで、また最も好ましくは2重量%まででよい。
ジヒドロキシアリール化合物(複数可)に対して、ジヒドロキシアリール化合物1モルあたり、一般的に1.02〜1.30mol、好ましくは1.04〜1.25mol、より好ましくは1.045〜1.22mol、また最も好ましくは1.05〜1.20molのジアリールカーボネート(複数可)を使用する。上記ジアリールカーボネートの混合物を使用することも可能であり、その場合ジヒドロキシアリール化合物1モルあたりの上記のモル数は、ジアリールカーボネート混合物の総量に対する数である。
ポリカーボネートの調製のためにメルトエステル交換反応法において使用される触媒は、例えばアルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物及び酸化物及び/又はオニウム塩、例えばアンモニウム又はホスホニウム塩のような、文献中で公知の塩基性触媒であってよい。合成においては、オニウム塩を使用することが好ましく、より好ましいのはホスホニウム塩である。そのようなホスホニウム塩は、例えば一般式(3):
Figure 0006847393
[式中、
4−7は同一であるか又は異なった、置換されていてもよいC〜C10−アルキル, C〜C14−アリール,C〜C15−アリールアルキル又はC〜C−シクロアルキルラジカル,好ましくはメチル又はC〜C14−アリール,より好ましくはメチル又はフェニルであり、また
は水酸化物、硫酸塩、硫酸水素塩、炭酸水素塩、炭酸塩、ハロゲン化物、好ましくは塩化物、及びアルコキシド又は式−ORのアロキシド、[ここでRは置換されていてもよいC〜C14−アリール,C〜C15−アリールアルキル,C〜C−シクロアルキル又はC〜C20−アルキルラジカル,好ましくはフェニルである]の群から選択された陰イオンである]のホスホニウム塩である。
特に好ましい触媒は、塩化テトラフェニルホスホニウム、水酸化テトラフェニルホスホニウム及びテトラフェニルホスホニウムフェノキシドであり、非常に好ましいのはテトラフェニルホスホニウムフェノキシドである。
触媒は、ジヒドロキシアリール化合物1モルに対して、好ましくは10−8 〜10−3molの量で、より好ましくは10−7 〜10−4molの量で使用する。
重縮合の速度を増加するために、共触媒を使用することも所望により可能である。
これらは例として、リチウム、ナトリウム及びカリウムの水酸化物、置換されていてもよいC〜C10−アルコキシド及びC〜C14−アロキシド、好ましくはナトリムの水酸化物、置換されていてもよいC〜C10−アルコキシド又は C−C14−アロキシドのような、アルカリ金属及びアルカリ土類金属のアルカリ塩であってよい。好ましくは、水酸化ナトリウム、ナトリウムフェノキシド又は2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンの二ナトリウム塩である。
アルカリ金属又はアルカリ土類金属のイオンがそれらの塩の形態で供給された場合、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のイオン量は、例えば原子吸光分光法により測定して、形成すべきポリカーボネートに対して、1〜500ppb、好ましくは5〜300ppb、また最も好ましくは5〜200ppbである。本発明による工程の好ましい実施形態においてはしかし、アルカリ金属塩は使用しない。
ポリカーボネート合成の遂行は、連続的又はバッチ様式でよい。
構造要素(I)〜(IV)を含むポリカーボネートの工業的規模における調製は、原則的に公知であり、例えば独国特許第102008019503号に記載されている。
シロキサン成分の重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィー及びBPA(ビスフェノールA)標準の手段により測定して、好ましくは3000〜20000g/molであり、また特に好ましくは3500〜15000g/molである。
非常に好ましくは、シロキサン成分として、式(1)のヒドロキシアリール末端を有するシロキサンを使用することであり、ここでR及びRは両方共にメチルであり、またRラジカルは水素であり、pは0である。
式(1)のシロキサンは、一般式(4)の直鎖状α,ω−ビスアシルオキシ−ポリジアルキルシロキサンと少なくとも2個のフェノール系ヒドロキシ基を有する少なくとも一種の芳香族化合物との反応工程を含む方法で調整することができ、ここで一般式(4)は、
Figure 0006847393
[式中、
はアリール,C〜C10−アルキル又はC〜C10−アルキルアリールであり、
及びRは、同一であるか又は異なった、それぞれ互いに独立し、アリール、C〜C10−アルキル及びC〜C10−アルキルアリールから選択され、好ましくはR及びRは両方共メチルであり、また、
nは1〜500,好ましくは10〜400,特に好ましくは10〜100,最も好ましくは20〜60,の数である]であり、
ここで式(4)の化合物及び芳香族化合物は、芳香族化合物中のフェノール系ヒドロキシル基と式(4)の化合物中のアシルオキシ基の比が2.0未満になるようなモル比で反応する。
特に好ましい実施形態において、少なくとも2個のフェノール系ヒドロキシ基を有する芳香族化合物は、ビスフェノール系化合物又はそのヒドロキシル官能性オリゴマーである。
式(1)のシロキサンの調製は、好ましくはトルエン、キシレン、クロロベンゼン等のような芳香族炭化水素、並びに酢酸及び他のC3〜C6の有機カルボン酸のような極性有機酸、から選択された不活性溶剤中で好ましくは行われる。反応は、酢酸ナトリウム又は酢酸カリウムのような有機酸の金属塩から好ましくは選択された触媒の存在下で行うことができる。シロキサン縮合反応の触媒作用がこの分野で公知の他の触媒も使用することができる。
好ましくは、本発明によるポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物は、式(1)のシロキサン成分及びポリカーボネートを含んでなる組成物に由来し、シロキサン成分を、それぞれの場合に使用するポリカーボネートに対して、0.5〜50重量%、より好ましくは1〜40重量%、特に好ましくは2〜20重量%、最も好ましくは2.5〜10重量%、また特に2.5重量%〜7.5重量%の量で含む。
好ましくは、本発明によるポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物は、成分(A)と成分(B)を、温度280°C〜400°C,好ましくは300°C〜390°C,より好ましくは320°C〜380°C、また最も好ましくは330°C〜370°Cの融成物中で、かつ、圧力0.001mbar〜50mbar,好ましくは0.005mbar〜40mbar,特に好ましくは0.02〜30mbar,また最も好ましくは0.03〜5mbarで、好ましくは触媒の存在下で、反応させることにより得ることができる。
ポリカーボネート及びシロキサンを触媒の手段で反応させることは好ましい。原理的に触媒無しで反応を行うことも可能であるが、その場合、より高い温度及びより長い滞留時間を許容する必要があろう。
好適な触媒として、例えばテトラアルキルアンモニウム触媒、例えば水酸化テトラメチルアンモニウム、酢酸テトラメチルアンモニウム、フッ化テトラメチルアンモニウム、テトラフェニルホウ酸テトラメチルアンモニウム、水酸化ジメチルジフェニルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、テトラフェニルホウ酸セチルトリメチルアンモニウム及びセチルトリメチルアンモニウムフェノキシドが挙げられる。
特に好適な触媒は、式(5)のホスホニウム触媒である:
Figure 0006847393
[式中、
,R,R及びRは、同一であるか異なった、C〜C10−アルキル,C〜C14−アリール,C〜C15−アリールアルキル又はC〜C−シクロアルキル,好ましくはメチル又はC〜C14−アリール,より好ましくはメチル又はフェニルであってよく,またYは水酸化物、硫酸塩、硫酸水素塩、炭酸水素塩、炭酸塩又はハロゲン化物、好ましくは塩化物、又はアルコキシド又は式−ORのアロキシド[ここでRはC〜C14−アリール,C〜C15−アリールアルキル又はC〜C−シクロアルキル、好ましくはフェニルであってよい]のような陰イオンであってよい]。
特に好ましい触媒は、塩化テトラフェニルホスホニウム、水酸化テトラフェニルホスホニウム及びテトラフェニルホスホニウムフェノキシドであり、非常に好ましいのはテトラフェニルホスホニウムフェノキシドである。
触媒は、組成物全体に対して、好ましくは0.0001〜1.0重量%、好ましくは0.001〜0.5重量%、特に好ましくは0.005〜0.3重量%、また最も好ましくは0.01〜0.15重量%の量で使用する。
触媒は、単独で又は触媒混合物で使用でき、水中又はフェノール中(例えばフェノールとの共結晶として)のように、物質中又は溶液として添加することができる。
本発明による共縮合物の調製に好適な触媒は、上記の触媒であり、好適なポリカーボネート、特に上記の本発明のポリカーボネートを伴うマスターバッチの手段、あるいはポリカーボネートとは分けて添加されるか、又はポリカーボネートに添加して、いずれかにより反応物中に導入することができる。
触媒は、単独で又は混合物中で使用することができ、例えば水中またはフェノール中のように、物質中に又は溶液として添加することができる。
好ましい実施形態において、式(1)のシロキサン及びポリカーボネートの反応は、3〜7(25°C)の範囲内のpK値を有する酸の、少なくとも一種の有機又は無機の塩の存在下で行う。好適な酸は、カルボン酸、好ましくはC−C22カルボン酸を含み、例として、酢酸、プロピオン酸、オレイン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、安息香酸、4−メトキシ安息香酸、3−メチル安息香酸、4−tert−ブチル安息香酸、p−トリル酢酸、4−ヒドロキシ安息香酸及びサリチル酸、コハク酸のモノエステルのようなポリカルボン酸の部分エステル、モノ−又はジオルガノリン酸エステルのようなリン酸の部分エステル、2,2−ジメチルプロパン酸、2,2−ジメチルブタン酸、2,2−ジメチルペンタン酸、及び2−エチルヘキサン酸のような分岐した脂肪族カルボン酸が挙げられる。
有機又は無機の塩は、好ましくは式(5)の触媒に加えて使用し、そしてこの実施形態において有機又は無機の塩は、共触媒として作用する。
好ましくは、有機又は無機の塩は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、第四級アンモニウム塩及び第四級ホスホニウム塩からなる群から選択される。有用な第四級アンモニウム塩は、テトラ−(n−ブチル)−アンモニウム、テトラフェニルアンモニウム、テトラベンジルアンモニウム及びセチルトリメチルアンモニウム塩から選択される。有用な第四級ホスホニウム塩は、テトラ−(n−ブチル)−ホスホニウム、 テトラフェニルホスホニウム、テトラベンジルホスホニウム及びセチルトリメチルホスホニウム塩から選択される。アルカリ金属塩及び土類アルカリ金属塩が特に好ましい。
有用な有機及び無機の塩は、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸リチウム、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸リチウム、オレイン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、ビスフェノールAの二ナトリウム、二カリウム及び二リチウム塩であるか又はこれらに由来する。さらに、塩には炭酸水素カルシウム、炭酸水素バリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、酢酸カルシウム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ストロンチウム及びそれぞれのオレイン酸塩が含まれることがある。これらの塩は、単独又は組合せで使用することができる。
特に好ましい実施形態において、塩は、カルボン酸のアルカリ金属塩及びホスホニウム塩からなる群から選択される。
好ましい実施形態において、塩はカルボン酸に由来する。
有機又は無機の塩は、シロキサン及び有機又は無機の塩の総重量に対して、好ましくは0.5〜1000ppm,より好ましくは1〜100ppm,また最も好ましくは1〜10ppmの量で使用する。好ましくは、有機又は無機の塩は、シロキサン、ポリカーボネート及び有機又は無機の塩の総重量に対して、0.0005〜5mmol/kg,より好ましくは0.001〜1mmol/kg,また最も好ましくは0.001〜0.5mmol/kgの量で使用する。
好ましい実施形態において有機又は無機の塩は、ナトリウム塩、好ましくはカルボン酸のナトリウム塩であり、好ましくはナトリウム含有量が、結果として得られるポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物中で、ポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物の総重量に対して0.1ppm〜1000ppm,好ましくは0.2〜100ppm,より好ましくは0.3〜10ppm、また特に0.4〜5ppmの範囲となるような量で使用される。共縮合物のナトリウム含有量は、例えば原子吸光分析により測定することができる。
有機又は無機の塩は、単独で又は混合物中で使用することができ、物質中に又は溶液として添加することができる。好ましい実施形態において無機又は有機の塩は、シロキサン及び有機又は無機の塩を含む混合物の形態で添加する。好ましくは、混合物は、シロキサンと有機又は無機の塩と所望により30個まで、好ましくは20個までの炭素原子、並びに好ましくはO,N及びSから選択される少なくとも1種のヘテロ原子を有する1種以上の極性有機化合物とを混合し、所望により混合物を、例えば50°C〜300°Cの温度でそれが透明になるまで加熱し、次いで室温に冷却することにより、得ることができる。極性有機化合物は、混合物をポリカーボネートへ添加する前に又はその後に、好ましくは蒸溜により除去することができる。
好適な極性有機化合物は、有機ケトン、エステル及びアルコールからなる群から選択される。アルコールの中でも、1−オクタノール、1−デカノール、2−エチルヘキサノール、1−ドデカノール、1,2−オクタンジオール、ベンジルアルコール、エチルヘキシルグリセリン及びオレオイルアルコールのような、特に20個までの炭素原子を有する第一級アルコールが、特に好ましい。好ましくは、極性有機化合物は、300°C未満の沸点を有する(1.013barにおいて)。
本発明によるブロックコポリカーボネートを調製する方法は、連続的に又はバッチ様式で、例えば、撹拌タンク、薄膜蒸発装置、撹拌タンクカスケード、押出機、ニーダー及び簡素なディスク反応器内で行うことができる。連続的な製造方法が好ましい。原料は一緒にブレンドし、開始から溶融させることができる。さらに、原料は互いに分離して添加することもできる。例えば、本発明により使用するポリカーボネートは、最初に溶融させ、本発明により使用するシロキサン成分を、後の時点で添加することができる。これは例えば、適切なポンプを用いた液体量計の手段によるか、又はポリカーボネート上に散布された顆粒を通じて行うことができる。触媒は、どの時点でも、好ましくは反応開始時又は溶融後に、自由な形態又はマスターバッチの形態で、添加することができる。溶融は、空気下で行うことができるが、好ましくは窒素又はアルゴンのような保護ガス環境下、又は同様に好ましくは減圧下で行うことができる。
反応は、上に規定する温度及び圧力で行う。反応混合物にせん断力をかけるのが好ましい。これは、タンク内で急速撹拌するか又は静止ミキサー、押出機スクリュー上の混合素子等のような適切な混合素子の手段により行うことができる。高混合が低混合よりも好ましい。反応は、水、フェノール、直線状及び環状低分子量シロキサン、ジフェニルカーボネート、ビスフェノールA及びビスフェノールAオリゴマー(オリゴカーボネート)のような低分子量の構成成分が効果的に除去されるような様式で行われる。
反応物は、好ましくは減圧下で溶融させる。プラント構造に応じて、溶融段階の間、大気圧、好ましくは穏やかな真空、即ち200mbar以下、特に好ましくは100〜200mbar、また最も好ましくは100mbar未満の絶対圧力、を適用することができる。しかし、反応物は標準圧力下でも、好ましくは例えば窒素のような保護ガス環境下で溶融させることができる。溶融は、好ましくは温度250〜400°Cの範囲内、より好ましくは280〜380°Cの範囲内、最も好ましくは300〜360°Cの範囲内で行う。反応又は縮合の段階に対しては、上記の気温及び圧力が適用される。
好ましい実施形態において、本発明によるブロック共重合体を調製する工程は、反応性の加圧法又は反応性ブレンド法を使用することにより完遂される。工程は、双軸スクリュー押出機、高粘度ニーダー又は高粘度反応器あるいはこれらの組合せにより完遂することができる。
反応性の押出し工程は、好ましくは少なくとも2段階の工程において行われ、ここで反応器の組合せが、好ましくは双軸又は単軸押出機及び高粘度反応器からなり、また形成された低分子量の解離生成物が減圧下で蒸発により除去される。双軸又は単軸押出機内でポリカーボネートは溶融され、シリコーン成分及びあらゆる触媒のようなさらなる原料も、所望によりマスターバッチの形態で、追加される。さらに、成分の混合及び予備反応はここで行われる。次いで予備生成物は、高粘度反応器に供給され、そこで重縮合生成物を得ると同時に、減圧下で、熱性及び機械性エネルギーを供給するために完全に反応する。揮発性低分子量解離生成物及び他の低分子量構成成分は、予備反応器内(単軸又は双軸押出機)、予備反応器の下流及び/又は高粘度反応器内で抜き取ることができる。好ましい実施形態において、低分子量構成成分は、予備反応器の早い段階で減圧下で取り除かれる。これは好ましくは、2つの真空段階で行われ、その場合、第一真空段階は、絶対圧力10〜800mbar、またより好ましくは絶対圧力50〜500mbarで、第二真空段階は、好ましくは絶対圧力0.1〜100mbar、またより好ましくは絶対圧力0.5〜50mbarで操作される。高粘度反応器内の反応は、減圧下で同様に行われる。絶対の減圧は、0.001mbar〜50mbar、好ましくは0.005mbar〜40mbar、特に好ましくは0.02〜30mbar、また最も好ましくは0.03〜5mbarである。
本発明による高粘度反応器は、高粘度材料の処理に好適であり、十分な滞留時間と良好な混合を与え、融成物を、本発明で必要とされる減圧にかけられる装置である。特許文献では、原理的にこれらの条件に適合し、また本発明に従い使用することができる、多数の装置が記載されている。例えば、欧州特許第460466号 (LeA27024)、第528210号、第638354号、第715881号、第715882号、第798093号に従った、又は第329092号に従った、第517068号、第1436073号又は国際公開第20021114号パンフレットに従った、又は欧州特許第222599号に従った、反応器を使用することが可能である。
本発明により使用できる、技術水準の他の装置は、Albalak ら、「高分子脱揮発性」(“Polymer devolatilization”), Marcel Dekker, New York 1996 (第8章)で知ることができる。
好ましくは、欧州特許第460466号(LeA27024)による反応器を使用するが、これは、運動学的自己洗浄を有し、同じ方向に回転する2本以上の平行シャフトからなり、その上に軸方向でずれた、必ずしも円形ではないディスクがあり、その周囲に分布したストリッパー、及び取り囲むハウジングがある。この反応器/ミキサーは、ストリッパーの全表面が運動学的に洗浄されること、特に等速で回転するシャフトにより、ミキサーを通るどの半径部分でも、シャフトのストリッパーの外側を向いた全ての表面が、ハウジングにより洗浄される場合、回転の中心に対して同心になっているが、そうでない場合、曲率半径として大体軸分離を有し、凸状であり、隣接するシャフトにより、又はストリッパー自体により洗浄されること、特に等速で回転するローターにより、シャフトのストリッパーの内側を向いた全ての表面が、ミキサーを通る全ての半径部分で、曲率半径として大体軸分離を有し、凹状であり、別の隣接するシャフトのストリッパーにより洗浄されることを特徴とする。混合を改善するために、融成物は、さらなる混合素子を通して導くことができる。例えば、予備反応器と高粘度反応器の間に、静止ミキサーを使用することができる。
反応した共縮合物を高粘度反応器から排出するためには、本発明によると、単軸スクリュー、双軸スクリュー又は歯車ポンプが使用される。所望により、添加剤及び/又は混合剤が提供され混合される。添加剤は、排出装置又は下流の静止ミキサーで混合することができる。融成物は、1個以上のノズルを使用して形成され、先行技術によるペレット化装置で粉砕される。
特に好ましくは、共縮合物の製造工程を上記の通り、連続的な様式で操作する。
顆粒は、可能であれば、融成物の直接的回転、そして続いて造粒することにより、あるいは排出押出機又は歯車ポンプの使用により得られ、その際、回転は、空気中又は液体内、通常は水により行う。押出機を利用した場合、添加剤は、この押出機の上流で融成物に、所望により静止ミキサーを使用し、又は押出機に副押出機を使用することにより、添加することができる。
本発明によるポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物に対して添加剤及び/又は充填剤及び補強剤を添加することが可能である。添加剤は、好ましくは0重量%〜5.0重量%、より好ましくは0重量%〜2.0重量%,また最も好ましくは0重量%〜1.0重量%の量で使用される。添加剤は重合体添加剤であり、例えば、欧州特許出願公開第0839623号、国際公開第96/15102号パンフレット、欧州特許出願公開第0500496号又は「プラスチック添加剤ハンドブック」, Hans Zweifel, 5th Edition 2000, Hanser Verlag, Munnich に記載されている、難燃剤、紫外線安定剤、ガンマ安定剤、帯電防止剤、光学光沢剤、流動性改善剤、熱安定剤、無機顔料、離型剤又は加工助剤である。充填剤及び/又は補強剤は、0重量%〜50重量%、好ましくは0重量%〜20重量%、より好ましくは0重量%〜12重量%、また特に0重量%〜9重量%の量で使用することができる。
これらの添加剤、充填剤及び/又は補強剤は、重合体融成物に個別に又は所望のあらゆる混合物又は複数の異なった混合物の中に添加することができ、また添加剤は特に、純正物質又はポリカーボネート内のマスターバッチとして、重合体の絶縁課程内に直接的に(例えば副押出機のような副装置を経由して)、又は配合工程における顆粒の溶融後に、供給することができる。添加剤又はそれらの混合物は、固体形態、即ち粉末として、又は融成物として、重合体融成物に添加することができる。計量添加の別の方法としては、添加剤もしくは添加剤混合物のマスターバッチ又はマスターバッチの混合物を使用することである。
その上、本発明によるポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物は、熱安定剤又は加工安定剤を含むことができる。ホスファイト及びホスホナイト、及びホスフィンも特に好適である。例として、トリフェニルホスファイト、ジフェニルアルキルホスファイト、フェニルジアルキルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジステアリルペンタエリトリチルジホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリトリチルジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリトリチルジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリトリチルジホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリトリチルジホスファイト、ジイソデシルオキシペンタエリトリチルジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリトリチルジホスファイト、ビス(2,4,6−トリス(tert−ブチルフェニル))ペンタエリトリチルジホスファイト、トリステアリルソルビトールトリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12H−ジベンゾ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスファイト、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12−メチルジベンゾ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、2,2’,2”−ニトリロ[トリエチルトリス(3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスファイト]、2−エチルヘキシル(3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスファイト、5−ブチル−5−エチル−2−(2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノキシ)−1,3,2−ジオキサホスフィラン、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリトリチルジホスファイト、トリフェニルホスフィン(TPP)、トリアルキルフェニルホスフィン、ビスジフェニルホスフィノエタン又はトリナフチルホスフィンが挙げられる。特に好ましいのは、トリフェニルホスフィン(TPP)、Irgafos(登録商標)168(トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト)及びトリス(ノニルフェニル)ホスファイト、又はそれらの混合物である。
アルキル化モノフェノール、アルキル化チオアルキルフェノール、ヒドロキノン及びアルキル化ヒドロキノンのような、フェノール系抗酸化剤を使用することがさらに可能である。特に好ましくは、Irganox(登録商標)1010(ペンタエリトリチル3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)プロピオネート、CAS:6683−19−8)及びIrganox1076(登録商標)(2,6−ジ−tert−ブチル−4−(オクタデカンオキシカルボニルエチル)フェノール)を使用することである。
好適な紫外線吸収剤は、例えば欧州特許出願公開第1308084A1号、独国特許出願公開第102007011069A1号、及び独国特許出願公開第10311063A1号に記載されている。
特に好適な紫外線吸収剤は、ヒドロキシベンゾトリアゾールであり、例として2-(3',5'-ビス(1,1-ジメチルベンジル)2'-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(Tinuvin(登録商標)234、BASF SE、Ludwigshafen)、2-(2'-ヒドロキシ-5'-(tert-オクチル)フェニル)ベンゾトリアゾール(Tinuvin(登録商標)329、BASF SE、Ludwigshafen)、2-(2'-ヒドロキシ-3'-(2-ブチル)5'-(tert-ブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール(Tinuvin(登録商標)350、BASF SE、Ludwigshafen)、ビス(3-(2H-ベンズトリアゾリル)2-ヒドロキシ-5-tert-オクチル)メタン、(Tinuvin(登録商標)360、BASF SE、Ludwigshafen)、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)5-(ヘキシルオキシ)フェノール(Tinuvin(登録商標)1577、BASF SE、Ludwigshafen)、及びベンゾフェノン2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン(Chimasorb(登録商標)22、BASF SE、Ludwigshafen)及び2-ヒドロキシ-4-(オクチルオキシ)ベンゾフェノン(Chimassorb(登録商標)81、BASF SE、Ludwigshafen)、2-シアノ-3,3-ジフェニル-2-プロペン酸、2,2-ビス[[(2-シアノ-1-オキソ-3,3-ジフェニル-2-プロペニル)オキシ]メチル]1,3-プロパンジイルエステル(9CI)(Uvinul(登録商標)3030、BASF AG、Ludwigshafen)、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-エチルヘキシル)オキシ]フェニル-4,6-ジ(4-フェニル)フェニル-1,3,5-トリアジン(Tinuvin(登録商標)1600、BASF SE、Ludwigshafen)、又はテトラエチル−2,2'-(1,4-フェニレン-ジメチリデン)ビスマロネート(Hostavin(登録商標)B-Cap、Clariant AG)が挙げられる。
これら紫外線吸収剤の混合物を使用することも可能である。
その上、本発明によるポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物は離型剤を含むことができる。本発明の組成物に特に好適な離型剤は、ペンタエリトリチルテトラステアレート(PETS)又はグリセリールモノステアレート(GMS)である。
さらに、本発明によるブロック共縮合物に、他の重合体、例えばポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、ポリスチレン、スチレン共重合体、芳香族ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、PET−シクロヘキサンジメタノール共重合体(PETG)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、環状ポリオレフィン、ポリ−又はコポリアクリレート、及びポリ−又はコポリメタクリレート、例えばポリ−又はコポリメチルメタクリレート(例えばPMMA)、及びスチレンとの共重合体、例えば透明ポリスチレン−アクリロニトリル(PSAN)、ゴム変性ビニル(コ−)重合体、例えばアクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、熱可塑性ポリウレタン、環状オレフィンを基剤とする重合体(例えばTOPAS(登録商標)、Ticonaの市販品)を添加することができる。
本発明によるブロック共縮合物は、あらゆる所望の成形品を提供するために、熱可塑性ポリカーボネートに関して公知の様式で処理することができる。
この点につき、本発明の共縮合物は、例えばホットプレス、スピニング、吹込み成形、熱成形、押出し又は射出成形により製品、成形品又は形状を有する物品に変換することができる。多層系の使用も重要である。この加工は、例えば共押出し又は多成分射出成型により、基礎構造の成形と同時に、又はその直後に行うことができる。しかし、例えばフィルムによるラミネーション又は溶剤でのコーティングによる加工など、既に成形された基礎構造に適用することもできる。
基礎層及び所望によるトップ層(複数可)(多重層系)からなるシート又は成形品は、(共)押出し、直接スキニング、直接コーティング、インサート成形、フィルムインサート成形、又は当業者に公知の他の好適な工程により製造することができる。
射出成形法は、当業者に公知であり、例えば「射出成形ハンドブック」(“Handbuch Spritzgiessen”)、Friedrich Johannnaber/Walter Michaeli, Munich; Vienna: Hanser, 2001. ISBN 3-446-15632-1又は「射出成形工具の構造便覧」(“Anleitung zum Bau von Spritzgiesswerkzeugen”)、Menges/Michaeli/Mohren, Munich; Vienna: Hanser, 1999, ISBN 3-446-21258-2に記載されている。
押出法は、当業者に公知であり、例えば、共押出しに関しては、とりわけ欧州特許出願公開第0110221号、第0110238号及び第0716919号に記載されている。付属品及びノズルプロセスの詳細に関しては、Johnnaber/Ast: 「プラスチック-機械運転士」(“Kunststoff- Maschinenfuehrer”), Hanser Verlag, 2000及びプラスチック技術会社: 「共押出ししたフィルム及びプレート:将来の展望、必要条件、設備及び製造、品質保証」(“Coextrudierte Folien and Platten: Zukunftsperspektiven, Anforderungen, Anlagen and Herstellung, Qualitaetssicherung”),VDI-Verlag, 1990を参照のこと。
本発明によるポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物は、例えば大型の屋外自動車部品及び屋外用スイッチボックス、シート、キャビティシート、電気及び電子部品、及び光学メモリーのような製造のために、公知の芳香族ポリカーボネートが現在使用されているどんな場面でも、そして、改良された離型特性と連携した良好な流動性、及び低温下での高靱性、及び改良された耐薬品性がさらに必要などんな場面でも使用することができる。
図1は、本発明のシロキサン含有ブロックコポリカーボネートを製造するための配置を図式的に示す図である。ポリカーボネート及びひいてはポリカーボネートの触媒マスターバッチを、重力測定供給装置(4)及び(5)を経由して押出機(1)に計量供給する。好ましくは、1個以上の通気部分を示す共回転双軸スクリュー押出機を使用する。スクリュー構造は、現状技術水準により設計されるため、図には示されていない。ポリシロキサンブロックは貯蔵タンク(6)に貯蔵され、置換ポンプ(7)を経由して押出機に計量供給する。好ましい実施形態において、図1に示す様に、押出機には4個の通気ハウジングがある。2個の真空ポンプ(8)を経由して真空が発生し、押出機から放出された蒸気が2個のコンデンサー(9)中で凝縮する。構造で、少なくとも1個かより少ない通気ハウジングを有するか、又はただ一つの真空レベルの適用を有する構造も、本発明による。予備混合及び液化された融成物は、真空ポンプ(8)及びコンデンサー(9)にも接続された、高粘度反応器(2)に送られる。反応が完了した後、ポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物は、排出スクリュー(3)を経由して高粘度反応器から排出される。重合体ストランドは、水浴(10)中で冷却され、造粒機(11)中で切断される。
本発明を以下に、作業例により詳細に説明するが、ここに記載する測定方法は、他に指示が無い限り、本発明で対応する全てのパラメーターに使用する。
融成物体積流量(MVR)の測定
融成物体積流量(MVR)は、他の条件が記載されていない限り、ISO 1133(300℃、1.2kg)により測定する。
溶液粘度(eta rel)の測定
相対的溶液粘度(ηrel、eta relとも呼ばれる)は、ジクロロメタン中、濃度5g/l、25℃で、ウベローデ粘度計で測定した。
光顕微鏡検査(シロキサン成分の配合を検査するため)
シロキサン成分の配合特性は、光顕微鏡検査により検査する。大量(マイクロメートル領域の、又はそれより大きな)のシリコーン油の存在は、シリコーン成分の物理的配合の指針である。ブロック共縮合物は存在しない。もし、対照的に、シリコーン領域の平均サイズが1μm未満であった場合、ブロック共重合体の存在が推定される。
原子間力顕微鏡検査(AFM)及び光顕微鏡検査によるシロキサンドメイン分布
シロキサンドメインの分布は、原子力顕微鏡及び光顕微鏡により分析された。(The siloxane domain distribution was analysed by by using atomforce microscopy and light microscopy.)それぞれのサンプルの射出成型試験バー(80x10x4mm)を、液体窒素温度で超ミクロトームを使用して中央で切断した。サンプルを作製し、AFM画像を、流動方向を見て撮影した(射出成型部分の流動方向)。画像を、周辺状態(25 °C,相対的湿度30%)で、且つ穏やかな断続的な接触モード又はタッピングモード(tapping mode)で記録した。典型的なバネ定数が2.8Nm−1、共振周波数が約75kHzのタッピングモードのカンチレバー(ナノ世界の先端プローブ)をスキャニングに使用した。タッピング力を、設定時の振幅及び自由大気下での振幅の比で制御した。スキャン速度を、画像の品質により、1Hzの範囲で調整した。表面構造を取得するために、様相のコントラスト及び高さの画像を2.5μmx2.5μmの領域で記録した。AFMにBruker D3100顕微鏡を使用した。粒子は、オリンパスソフトイメージングソルーションズ(Olympus SIS)(Olympus Soft Imaging Solutions GmbH, 48149, Muenster, Germany)の画像評価手段により、明/暗のコントラストで、自動的に分析された。映された領域に等しい円の直径により粒子の直径を測定した。1μmより大きいシロキサンドメインを評価するために、Zeiss Axioplan 2光顕微鏡を使用した。AFM画像で記載したようにサイズ分布を分析した。光顕微鏡で評価された領域は約(例)735000μm、及びAFMで評価された領域は約6.25μmであった。AFM−領域及び光顕微鏡検査との領域の表面比率を利用して、粒子の領域サイズの分布を再計算した。
使用した材料:
本発明による共縮合物の合成に使用されたポリカーボネート(PC): Bayer MaterialScienceから市販のフェノール系末端基を有する直鎖状ビスフェノールAポリカーボネートであり、融成物体積流量59−62cm/10min(ISO 1033により、300℃、1.2kg負荷で測定)にて使用される。このポリカーボネートは、紫外線安定剤、離型剤又は熱安定剤のような添加剤を一切含んでいない。ポリカーボネートは、独国特許第102008019503号に記載されている様に、メルトエステル交換反応により調製した。このポリカーボネートは、約600ppmのフェノール末端基含有量を有する。
シロキサン成分:
使用されるシロキサンは、式(1a)(即ち、R=H,R,R=メチル,p= 0)のヒドロキノン−末端ポリジメチルシロキサンであり、ここでn=30、またm=3であり、ヒドロキシ含有量8.8mgKOH/g、粘度753mPas(23°C)を有する。
重量平均分子量は、Mw=13000g/molであり、ビスフェノールA標準によるゲル透過クロマトグラフィー(GPC)の手段により測定する。検出は、1050cm−1においてIR検出器の手段により行う。
シロキサン成分は、以下の手順により調製することができる。
サーモスタットヒーター、攪拌機、温度計、及び還流冷却器を備えた反応フラスコ内で、29Si NMRにより測定して平均鎖長31.8ジメチルシロキサン単位及びアシルオキシ末端基230mmolを有する、α,ω−ビスアシルオキシポリジメチルシロキサン250gを、4時間かけてビスフェノールA35.1g(150mmol)をキシレン50g、酢酸25g及び酢酸ナトリウム0.5gに入れた溶液中に、105℃で穏やかに還流加熱しながら、滴下して添加する。完全に添加した後、透明な溶液をさらに1時間撹拌する。次いで、溶剤及び揮発分を160℃及び3mbar圧力に真空蒸留することにより除去する。粗生成物を3ミクロンフィルター(Seitz K300)上でろ過し、透明、無色な液体236g(理論値の83%)を得る。
触媒:
使用する触媒は、Rhein Chemie Rheinau GmbH(Mannheim, Germany)から市販のテトラフェニルホスホニウムフェノキシドのマスターバッチ形態である。テトラフェニルホスホニウムフェノキシドは、フェノールとの共結晶形態で使用し、テトラフェニルホスホニウムフェノキシド約70%を含む。以下に記載する量は、Rhein Chemieから得た物質に基づく(フェノールとの共結晶として)。
マスターバッチは、0.25%混合物の形態で使用する。この目的のため、4982gを、30分間ドラムフープミキサー中、テトラフェニルホスホニウムフェノキシド18gのスピン塗布にかける。マスターバッチは、触媒がポリカーボネートの総量中、0.025重量%の比率で存在する様に、1:10の比で計量供給する。
比較例で使用される材料
Makrolon(登録商標)2808:Bayer MaterialScienceから市販の、ビスフェノールAを基剤とし、フェノールを末端基とする直鎖状ポリカーボネート、MVR9.5。(Linear polycarbonate from Bayer 材料Science based on bisphenol A with phenol as end group with an MVR of 9.5. (for)
Lexan(登録商標)EXL 1414T:Sabic Innovative Plasticsから市販の、ビスフェノールAを基剤とする、直鎖状シロキサン含有ブロック共縮合物、MVR7.3、界面プロセスにより調製。
Lexan(登録商標)EXL 9330: Sabic Innovative Plasticsから市販の、ビスフェノールAを基剤とし、難燃剤を含んでなる直鎖状シロキサン含有ブロック共縮合物、MVR8.8、界面プロセスにより調製。
実施例3:中間段階の工程で製造されたポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物の調製(比較例)
ビスフェノールA2185g(9.57 mol)及び水酸化ナトリウム1687 g(42.16 mol)を水25リットルにいれた、窒素掃気した溶液に塩化メチレン25リットルを添加する。シロキサン成分(上記参照のこと)115g(ビスフェノールAの量に対して約5重量%)を添加する。pH12.5〜13.5及び20℃で、ホスゲン1896g(19.17mol)を通す。pHが12.5を下回るのを防ぐため、ホスゲン化の際に30%水酸化ナトリウム溶液を添加する。ホスゲン化が完了し、そして窒素掃気の後、ジクロロメタン2リットルに溶解させた4−tert.−ブチルフェノール(米国Sigma−Aldrichの技術水準)65.4g(0.43mol)を添加する。10分間撹拌し、ジクロロメタン0.5リットルに溶解させたN−エチルピペリジン11g(0.1mol)を添加し、撹拌を1時間継続する。水相を分離した後、有機相をリン酸で酸性化し、蒸留水で中性に、無塩に洗浄する。溶剤をクロロベンゼンで置き換えた後、生成物を290℃及び80回転/min、0.1mbarで通気押出機により押出し、造粒機により造粒した。
ブロック共重合体(本発明による)の製造
本発明によるブロック共重合体は、図1に示された配置で製造される。
ポリカーボネート及びポリカーボネートの触媒のマスターバッチは、重力供給装置(4)及び(5)を経由して押出機(1)に計量供給する。複数の通気部分を示す共回転双軸スクリュー押出機を使用する(下記を参照のこと)。スクリュー構造は、現状技術水準により設計されるため、図には示されていない。ポリシロキサンブロックは貯蔵タンク(6)に貯蔵され、置換ポンプ(7)を経由して押出機に計量供給する。好ましい実施形態においては、図1に示されるとおり、押出機上には4個の通気ハウジングがある。2個の真空ポンプ(8)を経由して真空が発生し、押出機から放出された蒸気が2個のコンデンサー(9)中で凝縮する。構造で、少なくとも1個かより少ない通気ハウジングを有するか、又はただ一つの真空レベルの適用を有する構造も、本発明による。予備混合及び液化された融成物は、真空ポンプ(8)及びコンデンサー(9)にも接続された、高粘度反応器(2)に送られる。反応が完了した後、ポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物は、排出スクリュー(3)を経由して高粘度反応器から排出される。重合体ストランドは、水浴(10)中で冷却され、造粒機(11)中で切断される。
押出機(1)には、双軸スクリュー押出機(Leistritz Extrusionstechnik GmbH, Nuremberg製のZSE 27 Maxx)を使用する。押出機は、11個のハウジング部分からなる−図1を参照のこと。ハウジング部分1において、ポリカーボネート及び触媒マスターバッチを加え、ハウジング2及び3においてこれらの成分が溶融する。ハウジング部分4において液体シリコーン成分を加える。ハウジング部分5及び6は、シリコーン成分の配合に使用される。ハウジング7〜10は、凝縮生成物を除去するための通気オリフィスを備えている。ハウジング7及び8は第一真空段階、またハウジング9及び10は第二真空段階を受け持つ。第一真空段階における減圧は、250〜500mbarの間の絶対圧である。第二真空段階における減圧は、表1に示し、1mbar未満である。区域11において、ようやく圧力蓄積が認められ、次いで生成物は第二反応器(高粘度反応器)内へポンプで送られる。
本発明の実施例において使用される高粘度反応器は、欧州特許第460466号に従い組み立てる。それは、軸方向に平行な2個の水平なローターである。ローターの直径は190mmであり、反応器は45リットルの保有量を有する。それは、蒸気による妨害のため、上部に広い開口部を備えて組み立てられ、低圧下における操作を可能とさせる。本発明による典型的な操作圧力は、絶対圧力1mbarである。反応器は、回転速度30rpmで操作し、良好な表面更新及び機械に対して低い度合いの充填を提供する。本発明の実施例1及び2における高粘度反応器内の平均滞留時間は、約40分と測定された。
Figure 0006847393
本発明の実施例1及び2は、本発明の機械配置で高分子量生成物を達成することができると示している。反応性押出機を経由して得られる生成物の溶液粘度は、高粘度射出成型又は押出しタイプから得た範囲内にある。
光顕微鏡検査の画像により、シリコーン領域の均一な分布が存在していることが示された。
本発明の工程で得たブロック共縮合物、従来の市販のシロキサン含有ブロック共縮合物及びビスフェノールAを基材とする従来の直鎖状ポリカーボネートのせん断粘度は、表2に示されている。
Figure 0006847393
表3から、本発明の実施例において、粘度が比較的高せん断率で顕著に低下することが明白である。例えば、直鎖状ポリカーボネート(Makrolon (登録商標)2808)の場合、粘度が、比較可能なゼロ粘度で、本発明の実施例の場合より、高せん断率における方がより高い。驚くべきことに、本発明の材料に関する流動性は従って、類似の又はより高い出発粘度でも、界面プロセスで得た従来の市販のシロキサンブロックコポリカーボネートと比較して、せん断下でより高い。これは驚くべきことで予見不可能なことである。
Figure 0006847393
驚くべきことに、本発明のサンプル(例1及び2)は、反応性押出し工程での製造にも関わらず、高い融成物安定性を示す。融成物安定性は、驚くべきことに、界面プロセスで得られたシロキサン含有ポリカーボネートの場合よりも高い。
様々な壁厚における機械的挙動:
機械的試験を行うために、楔形幾何学的構造を有する試験バーを、射出成形により調製した。
楔形試料に、様々な位置で(様々な厚さ)で、V字形切欠きを付けた。試料は、様々な厚さで、切欠き半径0.10mm〜0.25mmを有するV字形切欠きを有していた。
3点曲げ試験を、室温で、各試料に行った。
試験は、Instron 5566試験機で、ひずみ率10mm/minで、支持体縁部間の距離42mmで行った(図2参照のこと)。
Figure 0006847393
標準的なポリカーボネート材料と比較して、本発明による材料の場合に、より高いことが示されていよう。標準的なポリカーボネート試料は、切欠き半径0.1mmに対して臨界圧が5.65mmであるのに対し、本発明の材料は、この厚さ(臨界厚が7.0mmを超える)においてはまだ尚延性である。
Figure 0006847393
90値=試料中の所与の百分率の粒子についての最大粒子直径であり、90%の粒子が直径において所与の値未満であることを意味する。D50及び D10値についても同様に適用される(50%及び10%に関して)。
dminは、最小のシロキサンドメインの直径を意味する。
dmaxは、最大のシロキサンドメインの直径を意味する。

Claims (14)

  1. (A)式(1)のポリシロキサンブロック
    Figure 0006847393
    [式中、
    はH、Cl、Br又はC〜C−アルキル、好ましくはH又はメチル、特に好ましくはHであり、
    及びRは同一か又は異なっていてもよく、それぞれ互いに独立して、アリール、C〜C10−アルキル及びC〜C10−アルキルアリールから選択され、好ましくはR及びRはメチルであり、
    Xは単結合、−CO−、−O−、C〜C−アルキレン、C〜C−アルキリデン、C〜C12−シクロアルキリデン、又はC〜C12−アリーレンであり、これらはヘテロ原子を含むさらなる芳香族環に縮合されていてもよく、Xは好ましくは単結合、C〜C−アルキレン、C〜C−アルキリデン、C〜C12−シクロアルキリデン、−O−又は−CO−であり、Xはより好ましくは単結合、イソプロピリデン、C〜C12−シクロアルキリデン又は酸素であり、最も好ましくはイソプロピリデンであり、nは1〜500、好ましくは10〜400、特に好ましくは10〜100、最も好ましくは20〜60の数であり、
    mは1〜10、好ましくは1〜6、特に好ましくは2〜5の数であり、
    pは0又は1であり、
    n掛けるmの値が、好ましくは12及び400の間、より好ましくは15及び200の間である]、ならびに
    (B)式(2)の繰り返し単位を有するポリカーボネートブロック:
    Figure 0006847393
    [式中、
    ZはC1〜C8アルキリデン、S、SO又は単結合であり、
    R4及びR5は、相互に独立に、置換されているか又は置換されていないC1〜C18アルキル部分、ハロゲン又はH、好ましくはメチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、Cl、Br、特に好ましくはHであり、
    r及びsは相互に独立して0、1又は2である]
    を含んでなるポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物であって、
    以下の構造(I)〜(IV):
    Figure 0006847393
    [式中、
    フェニル環は、置換されていないか、又は独立してC〜C−アルキル及び/又はハロゲン、好ましくはC〜C−アルキル、より好ましくはメチルにより一又は二置換されており、
    Xは単結合、C〜C−アルキレン、C〜C−アルキリデン又はC〜C−シクロアルキリデン、好ましくは単結合又はC〜C−アルキレン、特に好ましくはイソプロピリデンであり、
    構造単位(I)〜(IV)中の−−−により示される結合は、それぞれカルボキシレート基の部分である]
    の少なくとも1種、好ましくは2種以上を含み、
    シロキサンドメインの総数に対して0.01%〜2.5%のシロキサンドメインの直径が、原子間力顕微鏡検査及び光顕微鏡検査により測定された場合に200nm〜1μmであるシロキサンドメイン分布(シロキサンドメインの直径)を有る、ポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物。
  2. シロキサンドメインの総数に対して0.01%〜1.5%のシロキサンドメインの直径が、原子間力顕微鏡検査及び光顕微鏡検査により測定された場合に200nm〜1μmであるシロキサンドメイン分布(シロキサンドメインの直径)を有する、請求項1に記載のポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物。
  3. シロキサンドメインの総数に対して0.01%〜1.5%のシロキサンドメインの平均サイズ(直径)が、原子間力顕微鏡検査及び光顕微鏡検査により測定された場合に200nmを超える平均シロキサンドメインサイズ(シロキサンドメインの直径)を有し、且つ、1μmを超える直径を有する粒子(シロキサンドメイン)を、シロキサンドメインの総数に対して0.00001%〜0.05%の量で含む、請求項1又は2に記載のポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物。
  4. 原子間力顕微鏡検査及び光顕微鏡検査により測定された場合における200nm〜1μmのシロキサンドメイン分布(シロキサンドメインの直径)が、シロキサンドメインの総数に対して0.03%〜1.0%の範囲内である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物。
  5. 少なくとも1μmの直径を有するシロキサンドメインを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物。
  6. 構造単位(I)〜(IV)の量が合計が50〜2000ppm、好ましくは60〜1500ppm、より好ましくは70〜1200ppm、最も好ましくは80〜850ppm(加水分解後に決定された、ポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物に対する数値)である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物。
  7. がHであり、pが1であり、Xがイソプロピリデンである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物。
  8. 及びRがメチルである、請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物。
  9. nが10〜100の数であり、mが2〜5の数である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物。
  10. ナトリウム含有量が0.1ppm〜1000ppmの範囲内である、請求項1〜9のいずれか一項に記載のポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物。
  11. 成形品の製造のための、請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物の使用。
  12. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物を含んでなる、成形品又は押出成形物。
  13. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリシロキサン−ポリカーボネートブロック共縮合物を製造する方法であって、連続的メルトエステル交換反応法が用いられる、方法
  14. 前記連続的メルトエステル交換反応法が、反応性の加圧法または反応性ブレンド法を使用するものである、請求項13に記載の方法
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