JP6846286B2 - 光学装置、内視鏡、内視鏡装置、及び光学装置の製造方法 - Google Patents

光学装置、内視鏡、内視鏡装置、及び光学装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6846286B2
JP6846286B2 JP2017106871A JP2017106871A JP6846286B2 JP 6846286 B2 JP6846286 B2 JP 6846286B2 JP 2017106871 A JP2017106871 A JP 2017106871A JP 2017106871 A JP2017106871 A JP 2017106871A JP 6846286 B2 JP6846286 B2 JP 6846286B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light transmitting
transmitting surface
endoscope
region
effective
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017106871A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018201593A (ja
Inventor
亮 北野
亮 北野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2017106871A priority Critical patent/JP6846286B2/ja
Publication of JP2018201593A publication Critical patent/JP2018201593A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6846286B2 publication Critical patent/JP6846286B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、光学装置、内視鏡、内視鏡装置、及び光学装置の製造方法に関する。

CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ又はCMOS(Complementary Metal Oxide emiconductor)イメージセンサ等の撮像素子が形成された半導体チップと、この半導体チップと電気的に接続される回路が形成された回路基板とを含む撮像モジュールは、デジタルカメラ、スマートフォン、又は内視鏡等の多くの機器において用いられている。
特許文献1には、内視鏡の撮像モジュールにおいて、プリズムの光入射面と、プリズム保持具の端面の開口に設けられこの開口を塞ぐ光透過性の円柱状の平行平面板とを接着することが記載されている。
特許文献2には、内視鏡の撮像モジュールにおいて、レンズと撮像素子チップとの接着を行う際に、レンズの被接着面を砂目加工することで接着強度を高めることが記載されている。
特許文献3には、内視鏡において、先端に設けられるカバーガラスとそのカバーガラスを保持する保持部材との接着を行う際に、カバーガラスの光学的に有効な中央領域以外の周辺領域の表面を粗くし、この周辺領域と保持部材とを接着することで、接着力を向上させることが記載されている。
特開2016−137231号公報 特開2008−275786号公報 特開2006−130100号公報
内視鏡等の小型化が要求される機器に搭載される光学装置においては、特許文献1に記載されているように、1つの光学部材の光透過面と、もう1つの光学部材の光透過面とを接着剤によって接着することが行われる。このような光学装置では、光学部材が非常に小さく、また、接着剤の厚みも薄さが求められるため、衝撃による外力又は部材の熱歪み等の外乱に対する2つの光学部材の耐剥離性が課題となる。
特許文献1は、平行平面板とプリズムとの接着強度を向上させることについては考慮していない。
特許文献2は、2つの光学部材を光透過面同士で接着する場合の接着強度の向上については考慮していない。2つの光学部材を光透過面同士で接着する場合にその接着面全体が粗面化されていると、光学性能を確保することができない。
特許文献3は、接触面積が少ない2つの部材同士の接着を想定しており、2つの光学部材を広い面同士で接着する場合の接着強度の向上については考慮していない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、2つの光学部材同士の接着強度を高めることのできる光学装置、この光学装置を備える内視鏡、及びこの内視鏡を備える内視鏡装置と、光学装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の光学装置は、第一の光透過面を有する第一の光学部材と、上記第一の光学部材の上記第一の光透過面と接着剤によって貼り合わされた第二の光透過面を有する第二の光学部材と、を備え、上記第一の光透過面と上記第二の光透過面は、それぞれ、光学的機能が有効な光が透過する有効領域と、上記有効領域以外の非有効領域と、を含み、上記第一の光透過面と上記第二の光透過面の少なくとも一方において、上記非有効領域の少なくとも一部の領域の表面粗さが上記有効領域の表面粗さよりも大きくなっており、上記第一の光透過面と上記第二の光透過面の上記有効領域同士、及び、上記第一の光透過面と上記第二の光透過面の上記非有効領域同士が、上記接着剤で接着されているものである。
本発明の内視鏡は、被検体内に挿入される挿入部と、上記挿入部の先端部に設けられた上記光学装置と、を備え、上記第一の光学部材と上記第二の光学部材の一方がプリズムであるものである。
本発明の内視鏡装置は、上記内視鏡と、上記内視鏡が接続される光源装置と、上記内視鏡が接続され上記内視鏡と上記光源装置を制御する制御装置と、を備えるものである。
本発明の光学装置の製造方法は、第一の光透過面を有する第一の光学部材と、上記第一の光学部材の上記第一の光透過面と接着剤によって貼り合わされる第二の光透過面を有する第二の光学部材と、を備える光学装置の製造方法であって、上記第一の光透過面と上記第二の光透過面は、それぞれ、光学的機能が有効な光が透過する有効領域と、上記有効領域以外の非有効領域と、を含み、上記第一の光透過面と上記第二の光透過面を予め決められた表面粗さに加工する第一の工程と、上記第一の工程によって加工された上記第一の光透過面と上記第二の光透過面の少なくとも一方における上記非有効領域の少なくとも一部の領域の表面を粗面化する第二の工程と、上記第二の工程の後、上記第一の光透過面と上記第二の光透過面の上記有効領域同士、及び、上記第一の光透過面と上記第二の光透過面の上記非有効領域同士を接着剤によって接着する第三の工程と、を備えるものである。
本発明によれば、2つの光学部材同士の接着強度を高めることのできる光学装置、この光学装置を備える内視鏡、及びこの内視鏡を備える内視鏡装置と、光学装置の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態である内視鏡装置100の概略構成を示す図である。 図1に示す内視鏡1の先端部10Cに内蔵される撮像モジュール40の概略構成を示す断面模式図である。 図2に示す撮像モジュール40を構成するフレキシブル基板60の外観斜視図である。 図2に示す撮像モジュール40におけるプリズム48及びカバーガラス53の外観斜視図である。 図4に示すプリズム48の光出射面48cの正面図である。 図4に示すカバーガラス53の光入射面53aの正面図である。 図4に示すプリズム48の光出射面48cの変形例を示す正面図である。 図2に示す撮像モジュール40における第三のレンズ45及び第四のレンズ46の接着状態を説明するための模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態である内視鏡装置100の概略構成を示す図である。
図1に示すように、内視鏡装置100は、内視鏡1と、この内視鏡1が接続される制御装置4及び光源装置5からなる本体部2と、を備える。制御装置4は、内視鏡1及び光源装置5を制御する。
制御装置4には、画像情報等を表示する表示部3と、入力操作を受け付ける入力部6とが接続されている。
内視鏡1は、一方向に延びる管状部材であって被検体内に挿入される挿入部10と、挿入部10の基端部に設けられモード切替操作、撮影操作、送気送水操作、及び吸引操作等を行うためのボタンが設けられた操作ボックス11と、操作ボックス11に隣接して設けられたアングルノブ12と、内視鏡1を光源装置5と制御装置4にそれぞれ着脱自在に接続するコネクタ部13A,13Bを含むユニバーサルコード13と、を備える。
なお、図示は省略されているが、操作ボックス11及び挿入部10の内部には、鉗子等の処置具を挿入する鉗子チャンネル、送気及び送水用のチャンネル、吸引用のチャンネル等の各種のチャンネルが設けられる。
挿入部10は、可撓性を有する軟性部10Aと、軟性部10Aの先端に設けられた湾曲部10Bと、湾曲部10Bの先端に設けられた先端部10Cとから構成される。
湾曲部10Bは、アングルノブ12の回動操作により湾曲自在に構成されている。この湾曲部10Bは、内視鏡1が使用される被検体の部位等に応じて、任意の方向及び任意の角度に湾曲でき、先端部10Cを所望の被観察部位に向けることができる。
先端部10Cの先端には、被観察部位からの光を取り込むための観察窓、被観察部位に照明光を出射するための照明窓、鉗子等の処置具を出し入れするための開口、及び送気送水ノズル等が設けられている。先端部10Cの内部には、上記の観察窓に対面する位置に、後述する撮像モジュール40が配置されている。
図2は、図1に示す内視鏡1の先端部10Cに内蔵される撮像モジュール40の概略構成を示す断面模式図である。図3は、図2に示す撮像モジュール40を構成するフレキシブル基板60の外観斜視図である。図4は、図2に示す撮像モジュール40におけるプリズム48及びカバーガラス53のみを拡大した斜視図である。
撮像モジュール40は、第一のレンズ43、第二のレンズ44、第三のレンズ45、及び第四のレンズ46を収容するレンズ鏡筒41と、レンズ鏡筒41の外周に嵌合された筒状のプリズム保持具42と、プリズム保持具42の湾曲部10B側の端面の開口を塞ぐように第四のレンズ46に対面して設けられた円柱状の透明平行平板からなる第五のレンズ47と、プリズム48と、シリコン等の半導体の基板に撮像素子51が形成された半導体チップ50と、半導体チップ50と電気的に接続されたフレキシブル基板60と、を備える。
第一のレンズ43、第二のレンズ44、第三のレンズ45、第四のレンズ46、第五のレンズ47、及びプリズム48は、先端部10Cの先端の観察窓に対面する位置から挿入部10の長手方向Xに沿ってこの順番で配列されている。第五のレンズ47は、撮像用のレンズを構成する。
プリズム48は、プリズム保持具42の湾曲部10B側の端面とこの端面の開口を塞ぐ第五のレンズ47の光出射面とに、例えば熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂等の接着剤によって固着されている。
プリズム48は、レンズ鏡筒41に収容された第一のレンズ43、第二のレンズ44、第三のレンズ45、及び第四のレンズ46と第五のレンズ47とを含む撮像レンズ群を通って光入射面48a(図4参照)に入射した光を、傾斜面48b(図4参照)においてこの撮像レンズ群の光軸に垂直な方向に曲げて光出射面48c(図4参照)から出射する。
フレキシブル基板60は、可撓性を有する回路基板であり、図3に示すように、長手方向Xに延びた平板状の一端部60aと、一端部60aに平行であり一端部60aの一部と対向する直線部60dと、一端部60aと直線部60dとを繋ぐU字型に湾曲された湾曲部60cと、直線部60dの長手方向Xの端部からプリズム48の傾斜面48bに沿ってこの傾斜面48bと対面する位置まで延びた他端部60eと、直線部60dから直線部60dの長手方向に直交する方向に突出されるとともに直角に折り曲げられた枝部60fと、枝部60fの先端に連設され直線部60dに平行なサブ基板60gと、を備える。
フレキシブル基板60の一端部60aには、プリズム48の光出射面48cに垂直な方向に貫通する開口部60bが形成されている。
サブ基板60gには、フレキシブル基板60内の回路の端子群と、内視鏡1の挿入部10に内蔵された信号ケーブル80の各信号線81とを接続するための半田付け部62が形成されている。
他端部60eのプリズム48側の面には、撮像素子51を駆動する回路及び撮像素子51から出力される撮像信号を増幅するアンプ等の部品が設けられている。他端部60eには、これら部品を保護するためのカバー61が固着されている。このカバー61は、プリズム48に固着されている。
半導体チップ50は、CCDイメージセンサ又はCMOSイメージセンサ等の撮像素子51と、撮像素子51の撮像面51aが形成された側の面において撮像面51aの周囲に形成された枠状部材からなるスペーサ52と、スペーサ52の上に形成され撮像面51aに平行な平板状の透光性部材からなるカバーガラス53と、を備える。
半導体チップ50は、撮像素子51の撮像面51aがフレキシブル基板60の一端部60aの開口部60bに向いた状態で、フレキシブル基板60の一端部60aのプリズム48側の面と反対側の面に固定されて、この一端部60aに形成されている端子と電気的に接続されている。
カバーガラス53の表面53a(図4参照)とプリズム48の光出射面48cは、それぞれ長手方向Xに平行な平面である。カバーガラス53の表面53aとプリズム48の光出射面48cは、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂等の接着剤によって貼り合わされている。
プリズム48は第一の光学部材を構成し、プリズム48の光出射面48cは第一の光透過面を構成する。カバーガラス53は第二の光学部材を構成し、カバーガラス53の表面53aは第二の光透過面を構成する。
図4には、円状の有効口径領域48xが示されている。有効口径領域48xは、プリズム48よりも観察窓側に配置された第一のレンズ43、第二のレンズ44、第三のレンズ45、第四のレンズ46、及び第五のレンズ47を含む撮像レンズ群を通過する光束(光学的機能が有効な光)が、プリズム48の光出射面48c及びカバーガラス53の表面53aを通過する領域である。
図5は、図4に示すプリズム48の光出射面48cの正面図である。図6は、図4に示すカバーガラス53の表面53aの正面図である。
図5に示すように、プリズム48の光出射面48cは矩形であり、図4に示した有効口径領域48xと中心及び直径が同じであって有効口径領域48xに一致する円状の有効領域481と、有効領域481以外の領域である非有効領域482と、により構成されている。
非有効領域482の全体は、有効領域481と比較して粗面化されている。つまり、非有効領域482の表面粗さは、有効領域481の表面粗さよりも大きくなっている。
図6に示すように、カバーガラス53の表面53aは矩形であり、図4に示した有効口径領域48xと中心及び直径が同じであって有効口径領域48xに一致する円状の有効領域531と、有効領域531以外の領域である非有効領域532と、により構成されている。図6には、プリズム48の光出射面48cが貼り合わせられる、貼り合わせ領域533が示されている。
非有効領域532の全体は、有効領域531と比較して粗面化されている。つまり、非有効領域532の表面粗さは、有効領域531の表面粗さよりも大きくなっている。
本明細書における部材の表面粗さは、日本工業規格によって定められた方法によって測定される値を言い、例えばキーエンス株式会社製の形状解析レーザ顕微鏡VK−X250によって測定することができる。
プリズム48の光出射面48cとカバーガラス53の表面53aとが貼り合わされた図4に示す状態では、光出射面48cに垂直な方向から見て、有効領域481と有効領域531とが重なり、非有効領域482が非有効領域532の一部に重なる。
以上のように構成された内視鏡1では、表面粗さの異なる2つの領域を持つプリズム48の光出射面48cと、表面粗さの異なる2つの領域を持つカバーガラス53の表面53aとが接着剤によって貼り合わせられている。このため、表面粗さが相対的に大きい非有効領域482と非有効領域532との間においては、粗面同士の接着によるアンカー効果によって接着力が向上する。したがって、プリズム48とカバーガラス53との接着強度を向上させることができる。
一方、有効領域481と有効領域531は、光学的性能が十分に確保できる程度に表面粗さが小さくされることで、撮像素子51によって撮像される撮像画像の品質低下を防ぐことができる。
このように、プリズム48とカバーガラス53との接着強度が向上することで、プリズム48とカバーガラス53の貼り合わせに用いる接着剤の材料選択の自由度を高めることができる。例えば接着剤として紫外線硬化樹脂等の光硬化性樹脂を用いることで、熱硬化性樹脂と比べて製造工程を簡略化することができる。この結果、内視鏡1の製造コストを低減することが可能となる。
また、プリズム48とカバーガラス53との接着強度が向上することで、プリズム48とカバーガラス53の接着力を補強するための別部材を、プリズム48とカバーガラス53の周囲に配置する必要がなくなる。この結果、内視鏡1の先端部10Cの細径化及び内視鏡1の製造コストの低減が可能となる。
なお、プリズム48の光出射面48cにおける非有効領域482の表面粗さRa2とカバーガラス53の表面53aにおける非有効領域532の表面粗さRa4は、これらを合計した値が10μm以下となっていることが好ましい。このようにすることで、プリズム48とカバーガラス53の貼り合わせ精度を十分に確保することができる。また、プリズム48とカバーガラス53の貼り合わせに必要な接着剤の厚みが大きくなるのを防ぐことができる。
以上の説明では、プリズム48の光出射面48cとカバーガラス53の表面53aが、それぞれ、表面粗さの異なる領域を有するものとしているが、これに限らない。
例えば、撮像モジュール40のプリズム48の光出射面48cにおいて、有効領域481の表面粗さと非有効領域482の表面粗さが同じになっている構成であってもよい。
この構成であっても、カバーガラス53の表面53aの非有効領域532とプリズム48の光出射面48cとの間でアンカー効果が得られるため、プリズム48とカバーガラス53との接着強度を向上させることができる。
また、この構成によれば、粗面化された面同士の接着がなくなることで、プリズム48とカバーガラス53の貼り合わせ精度を容易に確保することができ、製造コストを低減することができる。また、プリズム48の光出射面48cの粗面化加工が不要となるため、製造コストを低減することができる。なお、この構成の場合には、カバーガラス53の表面53aにおける非有効領域532の表面粗さを10μm以下とすることが好ましい。このようにすることで、プリズム48とカバーガラス53の貼り合わせ精度を十分に確保することができる。
または、撮像モジュール40のカバーガラス53の表面53aにおいて、有効領域531の表面粗さと非有効領域532の表面粗さが同じになっている構成であってもよい。
この構成であっても、プリズム48の光出射面48cの非有効領域482とカバーガラス53の表面53aとの間でアンカー効果が得られるため、プリズム48とカバーガラス53との接着強度を向上させることができる。
また、この構成によれば、粗面化された面同士の接着がなくなることで、プリズム48とカバーガラス53の貼り合わせ精度を容易に確保することができ、製造コストを低減することができる。また、カバーガラス53の表面53aの粗面化加工が不要となるため、製造コストを低減することができる。なお、この構成の場合には、プリズム48の光出射面48cにおける非有効領域482の表面粗さを10μm以下とすることが好ましい。このようにすることで、プリズム48とカバーガラス53の貼り合わせ精度を十分に確保することができる。
図5及び図6に示したように、プリズム48の光出射面48cとカバーガラス53の表面53aが、それぞれ表面粗さの異なる領域を有する構成によれば、接着強度を最大限に高めることができる。
以上の説明では、プリズム48の光出射面48cにおいて非有効領域482の全体が、有効領域481よりも表面粗さの大きい領域とされている。しかし、非有効領域482の一部の領域の表面粗さが、有効領域481の表面粗さよりも大きくなり、非有効領域482のこの一部を除く領域の表面粗さが、有効領域481の表面粗さと同じになっている構成であってもよい。
図7は、図4に示すプリズム48の光出射面48cの変形例を示す正面図である。
図7に示すプリズム48の光出射面48cは、図4に示した有効口径領域48xと中心及び直径が同じであって有効口径領域48xに一致する円状の有効領域481と、有効領域481以外の領域である非有効領域483とから構成されている。そして、非有効領域483には、有効領域481よりも表面粗さが大きい4つの粗面化領域483a〜483dが含まれている。
非有効領域483の粗面化領域483a〜483d以外の領域の表面粗さは、有効領域481の表面粗さと同じになっている。
粗面化領域483a〜483dは、光出射面48cの四隅と有効領域481との間に形成されている。
プリズム48の光出射面48cが図7に示す構成であっても、粗面化領域483a〜483dと、カバーガラス53の表面53aとの間でアンカー効果が得られる。このため、プリズム48とカバーガラス53との接着強度を向上させることができる。
このように、非有効領域483の一部にだけ粗面化領域を形成する場合には、光出射面48cの四隅近傍に粗面化領域が設けられることで、光出射面48c全体での接着強度を均一化することができ、安定した接着が可能となる。また、非有効領域483の全体を粗面化する必要がないため、製造コストを低減することができる。
なお、図4に示すカバーガラス53の表面53aについても同様に、非有効領域532の一部の領域が粗面化されて有効領域531よりも表面粗さが大きくなり、非有効領域532のこの一部を除く領域の表面粗さが有効領域531の表面粗さと同じになっていてもよい。
撮像モジュール40では、第五のレンズ47の光出射面とプリズム48の光入射面48aが、それぞれ平面であり、これらが接着剤によって貼り合わせられている。このため、第五のレンズ47の光出射面とプリズム48の光入射面48aの少なくとも一方についても、上述してきた表面粗さを変える技術を適用可能である。
つまり、第五のレンズ47の光出射面は、光学的機能が有効な光が通る有効領域と、この有効領域以外の非有効領域とによって構成されることから、この非有効領域の一部又は全部の表面粗さが、この有効領域の表面粗さよりも大きくなっていることで、第五のレンズ47とプリズム48との接着強度を向上させることができる。
また、プリズム48の光入射面48aは、光学的機能が有効な光が通る有効領域と、この有効領域以外の非有効領域とによって構成されることから、この非有効領域の一部又は全部の表面粗さが、この有効領域の表面粗さよりも大きくなっていることで、第五のレンズ47とプリズム48との接着強度を向上させることができる。
これらの場合は、第五のレンズ47が第一の光学部材を構成し、第五のレンズ47の光出射面が第一の光透過面を構成する。また、プリズム48が第二の光学部材を構成し、プリズム48の光入射面48aが第二の光透過面を構成する。
ここまでは平面同士を接着する場合について説明したが、曲面同士を接着剤によって貼り合せる場合にも、上述してきた技術を適用可能である。
例えば、撮像モジュール40の第三のレンズ45は、光出射面が湾曲した曲面となっている。また、撮像モジュール40の第四のレンズ46は、光入射面が湾曲した曲面となっている。そして、第三のレンズ45の光出射面と第四のレンズ46の光入射面は、接着剤によって貼り合わせられている。
第三のレンズ45の光出射面は、図8に示すように、光学的機能が有効な光が通る有効領域45aと、この有効領域45a以外の非有効領域45bとによって構成される。したがって、非有効領域45bの一部又は全部の表面粗さが、有効領域45aの表面粗さよりも大きくなっていることで、アンカー効果によって第三のレンズ45と第四のレンズ46との接着強度を向上させることができる。
同様に、第四のレンズ46の光入射面は、光学的機能が有効な光が通る有効領域と、この有効領域以外の非有効領域とによって構成される。したがって、この非有効領域の一部又は全部の表面粗さが、この有効領域の表面粗さよりも大きくなっていることで、アンカー効果によって第三のレンズ45と第四のレンズ46との接着強度を向上させることができる。
これらの場合は、第三のレンズ45が第一の光学部材を構成し、第三のレンズ45の光出射面が第一の光透過面を構成する。また、第四のレンズ46が第二の光学部材を構成し、第四のレンズ46の光入射面が第二の光透過面を構成する。
撮像モジュール40において、プリズム48とカバーガラス53は光学装置を構成し、第五のレンズ47とプリズム48は光学装置を構成し、第三のレンズ45と第四のレンズ46は光学装置を構成する。
次に、プリズム48とカバーガラス53を含む光学装置の製造方法について説明する。
まず、プリズム48の光出射面48cの全体を第一の砥石等で研磨して、光出射面48cを予め決められた表面粗さに加工する。また、カバーガラス53の表面53aの全体を第一の砥石等で研磨して、表面53aを予め決められた表面粗さに加工する。
次に、プリズム48の光出射面48cのうちの有効領域481にシールを貼り付けて、有効領域481をマスクする。この状態で、光出射面48cに研磨剤を吹き付けたり、第一の砥石よりも粗い砥石で研磨したりして、有効領域481以外の領域を粗面化する。
また、カバーガラス53の表面53aのうちの有効領域531にシールを貼り付けて、有効領域531をマスクする。この状態で、表面53aに研磨剤を吹き付けたり、第一の砥石よりも粗い砥石で研磨したりして、有効領域531以外の領域を粗面化する。上記のシールは、粗面化したい領域の形状に合わせて、非有効領域の一部に貼り付けられてもよい。
この粗面化処理によって、光出射面48cの非有効領域の少なくとも一部の表面粗さが、光出射面48cの有効領域の表面粗さよりも大きくなる。また、表面53aの非有効領域の少なくとも一部の表面粗さが、表面53aの有効領域の表面粗さよりも大きくなる。
この粗面化処理の終了後、プリズム48の光出射面48cからシールを剥がし、カバーガラス53の表面53aのシールを剥がす。そして、プリズム48の光出射面48cとカバーガラス53の表面53aの間に接着剤を塗布して、プリズム48の光出射面48cとカバーガラス53の表面53aとを貼り合せわせて接着する。
なお、第五のレンズ47とプリズム48の貼り合わせ面の加工方法、第三のレンズ45と第四のレンズ46の貼り合わせ面の加工方法についても、上述したのと同様である。
以上のように、本明細書には以下の事項が開示されている。
(1) 第一の光透過面を有する第一の光学部材と、上記第一の光学部材の上記第一の光透過面と接着剤によって貼り合わされた第二の光透過面を有する第二の光学部材と、を備え、上記第一の光透過面と上記第二の光透過面は、それぞれ、光学的機能が有効な光が透過する有効領域と、上記有効領域以外の非有効領域と、を含み、上記第一の光透過面と上記第二の光透過面の少なくとも一方において、上記非有効領域の少なくとも一部の領域の表面粗さが上記有効領域の表面粗さよりも大きくなっている光学装置。
(2) (1)記載の光学装置であって、上記第一の光透過面と上記第二の光透過面は、平面である光学装置。
(3) (1)又は(2)記載の光学装置であって、上記接着剤は、光硬化性樹脂である光学装置。
(4) 被検体内に挿入される挿入部と、上記挿入部の先端部に設けられた(1)〜(3)のいずれか1つに記載の光学装置と、を備え、上記第一の光学部材と上記第二の光学部材の一方がプリズムである内視鏡。
(5) (4)記載の内視鏡であって、上記第一の光学部材と上記第二の光学部材の他方が撮像素子のカバーガラスである内視鏡。
(6) (4)記載の内視鏡であって、上記第一の光学部材と上記第二の光学部材の他方が撮像用のレンズである内視鏡。
(7) (4)〜(6)のいずれか1つに記載の内視鏡と、上記内視鏡が接続される光源装置と、上記内視鏡が接続され上記内視鏡と上記光源装置を制御する制御装置と、を備える内視鏡装置。
(8) 第一の光透過面を有する第一の光学部材と、上記第一の光学部材の上記第一の光透過面と接着剤によって貼り合わされる第二の光透過面を有する第二の光学部材と、を備える光学装置の製造方法であって、上記第一の光透過面と上記第二の光透過面は、それぞれ、光学的機能が有効な光が透過する有効領域と、上記有効領域以外の非有効領域と、を含み、上記第一の光透過面と上記第二の光透過面を予め決められた表面粗さに加工する第一の工程と、上記第一の工程によって加工された上記第一の光透過面と上記第二の光透過面の少なくとも一方における上記非有効領域の少なくとも一部の領域の表面を粗面化する第二の工程と、上記第二の工程の後、上記第一の光透過面と上記第二の光透過面を接着剤によって接着する第三の工程と、を備える光学装置の製造方法。
100 内視鏡装置
1 内視鏡
2 本体部
3 表示部
4 制御装置
5 光源装置
6 入力部
10 挿入部
10A 軟性部
10B 湾曲部
10C 先端部
11 操作ボックス
12 アングルノブ
13 ユニバーサルコード
40 撮像モジュール
41 レンズ鏡筒
42 プリズム保持具
43 第一のレンズ
44 第二のレンズ
45 第三のレンズ
45a 有効領域
45b 非有効領域
46 第四のレンズ
47 第五のレンズ
48 プリズム
48x 有効口径領域
48a 光入射面
48b 傾斜面
48c 光出射面
481 有効領域
482,483 非有効領域
483a、483b、483c、483d 粗面化領域
50 半導体チップ
51 撮像素子
51a 撮像面
52 スペーサ
53 カバーガラス
53a 表面
531 有効領域
532 非有効領域
533 貼り合わせ領域
60 フレキシブル基板
60a 一端部
60b 開口部
60c 湾曲部
60d 直線部
60e 他端部
60f 枝部
60g サブ基板
61 カバー
62 半田付け部
80 信号ケーブル
81 信号線

Claims (8)

  1. 第一の光透過面を有する第一の光学部材と、
    前記第一の光学部材の前記第一の光透過面と接着剤によって貼り合わされた第二の光透過面を有する第二の光学部材と、を備え、
    前記第一の光透過面と前記第二の光透過面は、それぞれ、光学的機能が有効な光が透過する有効領域と、前記有効領域以外の非有効領域と、を含み、
    前記第一の光透過面と前記第二の光透過面の少なくとも一方において、前記非有効領域の少なくとも一部の領域の表面粗さが前記有効領域の表面粗さよりも大きくなっており、
    前記第一の光透過面と前記第二の光透過面の前記有効領域同士、及び、前記第一の光透過面と前記第二の光透過面の前記非有効領域同士が、前記接着剤で接着されている光学装置。
  2. 請求項1記載の光学装置であって、
    前記第一の光透過面と前記第二の光透過面は、平面である光学装置。
  3. 請求項1又は2記載の光学装置であって、
    前記接着剤は、光硬化性樹脂である光学装置。
  4. 被検体内に挿入される挿入部と、
    前記挿入部の先端部に設けられた請求項1〜3のいずれか1項記載の光学装置と、を備え、
    前記第一の光学部材と前記第二の光学部材の一方がプリズムである内視鏡。
  5. 請求項4記載の内視鏡であって、
    前記第一の光学部材と前記第二の光学部材の他方が撮像素子のカバーガラスである内視鏡。
  6. 請求項4記載の内視鏡であって、
    前記第一の光学部材と前記第二の光学部材の他方が撮像用のレンズである内視鏡。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項記載の内視鏡と、
    前記内視鏡が接続される光源装置と、
    前記内視鏡が接続され前記内視鏡と前記光源装置を制御する制御装置と、を備える内視鏡装置。
  8. 第一の光透過面を有する第一の光学部材と、前記第一の光学部材の前記第一の光透過面と接着剤によって貼り合わされる第二の光透過面を有する第二の光学部材と、を備える光学装置の製造方法であって、
    前記第一の光透過面と前記第二の光透過面は、それぞれ、光学的機能が有効な光が透過する有効領域と、前記有効領域以外の非有効領域と、を含み、
    前記第一の光透過面と前記第二の光透過面を予め決められた表面粗さに加工する第一の工程と、
    前記第一の工程によって加工された前記第一の光透過面と前記第二の光透過面の少なく
    とも一方における前記非有効領域の少なくとも一部の領域の表面を粗面化する第二の工程と、
    前記第二の工程の後、前記第一の光透過面と前記第二の光透過面の前記有効領域同士、及び、前記第一の光透過面と前記第二の光透過面の前記非有効領域同士を接着剤によって接着する第三の工程と、を備える光学装置の製造方法。
JP2017106871A 2017-05-30 2017-05-30 光学装置、内視鏡、内視鏡装置、及び光学装置の製造方法 Active JP6846286B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017106871A JP6846286B2 (ja) 2017-05-30 2017-05-30 光学装置、内視鏡、内視鏡装置、及び光学装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017106871A JP6846286B2 (ja) 2017-05-30 2017-05-30 光学装置、内視鏡、内視鏡装置、及び光学装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018201593A JP2018201593A (ja) 2018-12-27
JP6846286B2 true JP6846286B2 (ja) 2021-03-24

Family

ID=64954436

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017106871A Active JP6846286B2 (ja) 2017-05-30 2017-05-30 光学装置、内視鏡、内視鏡装置、及び光学装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6846286B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05281492A (ja) * 1992-04-01 1993-10-29 Olympus Optical Co Ltd 光学系装置
US6537209B1 (en) * 2000-09-14 2003-03-25 Itconcepts, Inc. Optical system of lateral observation endoscope
JP2004047573A (ja) * 2002-07-09 2004-02-12 Canon Inc レーザ光源装置
JP4538297B2 (ja) * 2004-11-08 2010-09-08 オプティスキャン ピーティーワイ リミテッド 内視鏡
JP5933393B2 (ja) * 2012-08-20 2016-06-08 オリンパス株式会社 光学ユニット及び内視鏡
JP6349286B2 (ja) * 2015-01-26 2018-06-27 富士フイルム株式会社 光学装置及び電子内視鏡、並びに、光学装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018201593A (ja) 2018-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9462933B2 (en) Image pickup unit for endoscope
US6953432B2 (en) Imager cover-glass mounting
JP4659848B2 (ja) 撮像モジュール
WO2012120734A1 (ja) 撮像ユニット及び内視鏡
WO2016117120A1 (ja) 撮像装置および内視鏡
US20160080704A1 (en) Endoscope apparatus and method for releasing heat generated by imaging element of the endoscope apparatus
US9386198B2 (en) Image pickup apparatus having imaging sensor package
JP2013057764A (ja) 保持枠、光学素子保持ユニット、レンズ鏡筒ユニットおよび撮像装置
JP5941753B2 (ja) 電子内視鏡装置及び撮像モジュール並びに撮影レンズモールド方法
WO2018138962A1 (ja) 内視鏡
JP6850200B2 (ja) 内視鏡及び内視鏡装置
JP6846286B2 (ja) 光学装置、内視鏡、内視鏡装置、及び光学装置の製造方法
US10542874B2 (en) Imaging device and endoscope device
US10739576B2 (en) Imaging apparatus, endoscopic system, and imaging apparatus manufacturing method
JP5750642B1 (ja) 内視鏡用撮像ユニット
JP6802758B2 (ja) 撮像モジュール、内視鏡、及び内視鏡装置
JP6820871B2 (ja) 内視鏡及び内視鏡装置
US11278192B2 (en) Endoscope
JP2010220245A (ja) 撮像装置、カメラモジュール、電子機器および撮像装置の製造方法
JP6415129B2 (ja) 撮像装置
US11287641B2 (en) Image pickup apparatus, endoscope, and method for manufacturing image pickup apparatus
JP5083101B2 (ja) 撮像素子ユニット、撮像素子モジュールおよびレンズ鏡筒並びに撮像装置
EP3123924A1 (en) Endoscopic imaging device
JP2013233214A (ja) 電子内視鏡装置及び内視鏡用撮像モジュール並びにその結露防止方法
JP2019024942A (ja) 内視鏡用撮像ユニット及び内視鏡

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190806

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200731

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200818

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201016

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210216

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210301

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6846286

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250