JP6845918B2 - 水素ガス供給装置及びその方法 - Google Patents

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Description

この発明は、たとえば燃料電池自動車(FCV)などの水素ガスタンクに水素ガスを充填するための水素ステーションに設置される水素ガス供給装置に関する。
燃料電池自動車の水素ガスタンクには、水素ガスが高圧で充填される。
しかし、水素ガスの充填に際しては断熱圧縮による温度上昇が起こる。またそもそも水素ガスは一般的なガスと異なり、断熱膨張させるとジュールトムソン効果により温度が上昇する性質がある。
このような性質の水素ガスを充填する水素ガスタンクは、軽量化のため強化プラスチック(FRP)で形成されており、耐久性を考慮して使用温度の上限が85℃に設定されている。
このため、充填する水素ガスの温度管理をして、充填中に水素ガスタンク内のガス温度の過上昇を防止する必要がある。充填に先立って水素ガスを低温にしておくことはプレクールと称されている。−40℃〜−33℃が圧縮水素充填技術基準(JPEC−S0003(2012))で規定されるプレクールの温度範囲である。
このようなプレクールは、高圧水素ガスを貯蔵した貯蔵槽から水素ガスを供給する場合はもちろんのこと、低圧液化水素貯槽を有する水素ステーションで水素ガスを供給する場合も必要であった。
たとえば下記特許文献1に開示された燃料用水素ガス充填装置は、液化水素貯留槽から導出した液化水素を昇圧ポンプで昇圧・圧送し、熱交換器で目標の所定温度よりも高い常温の水素ガスにする水素供給ラインと、低温の水素ガスが流れるバイパスラインを備え、常温の水素ガスと低温の水素ガスを流量調整弁の開閉制御で混合して、混合ガスのガス温度が目標の所定温度となるようにしている。流量調整は、計測した必要部位の温度に基づいてなされる。
しかし温度に基づいて水素ガスの流量を変更させて温度調整する構成であるため、ばらつきが出やすく、温度を安定させにくい。
特開2012−167767号公報
そこでこの発明は、低温の液化水素を目標の所定温度(冷却温度)の水素ガスに直接変えて供給できるようにすることを主な目的とする。
そのための手段は、液化水素貯槽の液化水素を所定温度の水素ガスにしてディスペンサに供給する水素ガス供給装置であって、前記液化水素貯槽内の液化水素を昇圧しながら送り出す液化水素ポンプと、前記液化水素ポンプで送り出された液化水素から前記所定温度の水素ガスを生成するガス化装置を備え、前記ガス化装置が、ある特定圧力での沸点が水素ガスを前記所定温度に昇温する温度である液状の冷媒が封入されて液相部と気相部を有する冷媒槽と、前記冷媒槽の中を通る昇温熱交換路と、前記冷媒槽内における前記冷媒の圧力を前記特定圧力に調整する圧力調整手段を有し、前記圧力調整手段は、気化器、圧力調整器、及び調圧通路を備え、前記調圧通路は、前記気相部が配置される前記冷媒槽の上部と、前記液相部が配置される前記冷媒槽の下部とを前記冷媒槽の外部で接続し、前記気化器と前記圧力調整器は、前記調圧通路上に配置されるとともに、前記調圧通路において、前記液相部が配置される前記冷媒槽の下部と接続された側から前記気相部が配置される前記冷媒槽の上部と接続される側に向かってこの順で配置され、前記気化器は、前記冷媒槽の下部と接続された前記調圧通路を通る液状の前記冷媒を気化する構成であり、前記圧力調整器は、前記冷媒槽内における前記冷媒の圧力が前記特定圧力に満たないときに、気化された前記冷媒を通過させる圧力調整弁で構成された水素ガス供給装置である。
この構成では、液化水素ポンプが液化水素貯槽の液化水素を液体のまま昇圧して送り出し、液化水素を導入したガス化装置が液化水素を水素ガスにする。ガス化装置の冷媒槽内の冷媒は、圧力調整手段によって、水素ガスを所定温度に昇温する温度を沸点とする特定圧力に調整される。圧力調整手段による圧力調整は、冷媒の気化量を調整して行うとよい。冷媒の気化量の調整は、圧力調整弁を用いて自動的に行うほか、圧力計や温度計での計測値に基づいて、圧力や温度が特定圧力に対応する値よりも低い場合に弁の開度を上げて気化量を増やし、逆に高い場合に開度を下げて気化量を下げるというように、弁を開閉して行うことができる。この圧力調整により、冷媒が気化する際の潜熱変化で冷媒の温度が一定になり、昇温熱交換路を通る液化水素は所定温度の水素ガスになって、ディスペンサに供給される。
この発明によれば、低温の液化水素を目標の所定温度の水素ガスに直接変えてして供給できるので、非常に効率が良い。
水素ガス供給設備の説明図。 他の例に係る水素ガス供給設備の説明図。 他の例に係る水素ガス供給設備の説明図。 他の例に係る水素ガス供給設備の説明図。 他の例に係る冷媒槽の説明図。
この発明を実施するための一形態を、以下図面を用いて説明する。
図1は、水素ガス供給装置を用いた水素ガス充填設備11、具体的には主に燃料電池自動車Xへの水素ガス(GH)供給を行う、いわゆる水素ステーションの説明図である。
この水素ガス充填設備11は、液化水素(LH)を貯留する液化水素貯槽12の液化水素を所定温度の水素ガスにしてディスペンサ13に供給するものである。より端的にいえば、水素ガスを冷却することなく昇温するだけで所定温度の水素ガスにして供給する装置である。
このための構成として水素ガス充填設備11は、液化水素貯槽12内の液化水素を昇圧しながら送り出す液化水素ポンプ14と、液化水素ポンプ14で送り出された液化水素から所定温度の水素ガスを生成するガス化装置15を備える。ガス化装置15を通ってディスペンサ13に接続される経路が昇温流路Aである。
図1に示した例の水素ガス充填設備11は、昇温流路Aから分岐した蓄圧流路Bを併設している。これは、水素充填が時間面において短い間隔で連続的に行われることなく充填間隔があく場合に、水素ガスを溜めておけるようにするためである。
蓄圧流路Bは、昇温流路Aの分岐点Cから順に、液化水素を気化させて高圧の水素ガスとする高圧の送ガス蒸発器16と、高圧で常温の水素ガスを溜める蓄圧器17を備えている。
蓄圧器17より先は、プレクール流路Dであり、ディスペンサ13に接続されている。プレクール流路Dは蓄圧器17から送り出される常温の水素ガスを前述の所定温度に冷却する経路である。
液化水素を昇温流路Aか蓄圧流路Bのいずれに流すかの切り替えを行うため、分岐点Cとガス化装置15との間と、分岐点Cと送ガス蒸発器16との間に、それぞれ切り替え用開閉弁18,19が設けられている。
ガス化装置15について説明すると、ガス化装置15は、ある特定圧力での沸点が水素ガスを所定温度に昇温する温度である液状の冷媒Rが封入されて液相部Raと気相部Rbを有する冷媒槽21と、冷媒槽21の中を通る昇温熱交換路22と、冷媒槽21内における冷媒Rの圧力を特定圧力に調整する圧力調整手段23を有している。言い換えれば、冷媒Rの特定圧力での沸点は、水素ガスを昇温する目的の温度である所定温度にふさわしい温度、つまり所定温度と同一か、それに近い温度である。
水素ガスを供給する所定温度、つまり目標温度は、−40℃〜−33℃程度であるので、冷媒槽21に封入される冷媒Rには、たとえば二酸化炭素(CO)を使用する。二酸化炭素は、0.9MPaでの沸点が−40℃である。
冷媒槽21内には、冷媒Rが前述の特定圧力で封入されることによって、冷媒槽21の下部には冷媒Rの液相部Raが、上部には冷媒Rの気相部Rbができる。この冷媒槽21は、互いに連通された昇温槽21aと冷却槽21bの二室を有し、一方の昇温槽21aに昇温流路Aの一部である前述の昇温熱交換路22を有し、この昇温熱交換路22の一部が昇温熱交換部22aである。他方の冷却槽21bには、前述のプレクール流路Dの一部である冷却路24を有し、この冷却路24の一部が冷却用熱交換部24aである。プレクール流路Dにおける蓄圧器17と冷媒槽21の間には、ガス供給用開閉弁25が備えられている。
前述の圧力調整手段23は、気化器23aと圧力調整器23bを備えている。具体的には、冷媒槽21の上部と下部を冷媒槽21の外で接続する調圧通路23cを備え、この調圧通路23c上に、気化器23aと圧力調整器23bが備えられている。気化器23aは、通過する冷媒Rを熱交換により気化して冷媒槽21内に送り込み、冷媒槽21内の冷媒Rの圧力を高める。圧力調整器23bは、例えばダイヤフラム弁などの公知の圧力調整弁で構成され、冷媒槽21内の圧力に応じて開度調整を行い、特定圧力に満たないときに冷媒Rを通過させる。冷媒槽21内の圧力が高まれば冷媒Rの沸点が高まることに伴い温度は上昇し、圧力が下がれば冷媒Rの沸点は下がり温度も低下する。
冷媒槽21の上部には安全弁26が設けられている。この安全弁26は内部の圧力が過剰に上昇した場合に冷媒Rを放出する機能を有する。
前述の液化水素ポンプ14、切り替え用開閉弁18,19、圧力調整手段23、ガス供給用開閉弁25などの駆動制御に必要な部材は、図示しない制御部で駆動制御される。制御部による制御で、液化水素を昇圧してガス化装置15に送り出し、ガス化装置15において冷媒Rの圧力を特定圧力に調整した冷媒槽21の中に液化水素を通して温度上昇させて所定温度の水素ガスを生成し、生成した水素ガスをディスペンサ13に供給する昇温供給と、液化水素を昇圧して送ガス蒸発器16に送り出して、蓄圧器17に水素ガスを溜めて、蓄圧器17内の常温で高圧の水素ガスをガス化装置15の冷媒槽21の中に通して所定温度の水素ガスにプレクールしてディスペンサ13に供給するプレクール供給が選択的に行われる。
以上のような構成の水素ガス充填設備11では、次のようにして水素ガスの充填が行われる。
まず、ガス化装置15の冷媒槽21内の冷媒Rについて、圧力調整手段23が冷媒Rの圧力を自動的に一定に制御する。冷媒Rである二酸化炭素は、圧力が0.9MPaであるときに沸点が−40℃であるので、圧力調整手段23は冷媒槽21内の冷媒Rの圧力を0.9MPaに調整する。圧力調整は、気化器23aを通って冷媒槽21内に送り込まれる冷媒Rの量を、冷媒槽21内の圧力に基づいて圧力調整器23bが開度調整により制御して行う。圧力調整器23bの開度を上げれば冷媒槽21内の圧力が増加して冷媒Rの温度が上昇し、逆に圧力調整器23bを閉にすれば冷媒槽21内の圧力が低下して冷媒Rの温度が下がる。
具体的には、冷媒Rの圧力が調整値である0.9MPaよりも高い場合には、圧力調整器23bを閉にし、気化器23aを通って冷媒槽21内に入る冷媒Rの量を減らして圧力を下げる。逆に、冷媒Rの圧力が調整値よりも低い場合には、圧力調整器23bが調整値との圧力差に基づいて開度を上げて、気化器23aを通って冷媒槽21内に入る冷媒Rの量を増やして圧力を上げる。このような調圧によって、冷媒Rの温度は、潜熱変化する沸点温度に保たれる。つまり温度変化を伴わない潜熱を利用して冷媒Rの温度は、二酸化炭素の沸点である−40℃に、一定に保たれる。
したがって、液化水素ポンプ14の駆動によって冷媒槽21の昇温槽21a内の昇温熱交換路22を通る液化水素または水素ガスは、−40℃程度まで温度が上昇し、昇温流路Aを通ってディスペンサ13に供給され、燃料電池自動車Xの水素ガスタンクXaに充填される。冷媒Rの温度が−40℃であるので、水素ガスの流量などの条件にもよるが、充填中の水素ガスタンクXa内の水素ガス温度を−40℃〜−33℃程度の所定の範囲の温度にできる。
冷媒Rは昇温熱交換路22を通る液化水素の冷熱を奪い、温度変化を生じるが、圧力調整手段23が冷媒槽21内の圧力を一定に保つので、液化水素のガス化と昇温は一定の状態になされる。
一方、蓄圧流路Bを通って蓄圧器17に貯められた水素ガスをディスペンサ13から供給するために、プレクール流路Dのガス供給用開閉弁25を開けると、高圧で常温の水素ガスは蓄圧器17から出て、プレクール流路Dを通り、冷媒槽21の冷却槽21bにおける冷却路24を流れる。冷却路24は前述の昇温槽21aでの場合同様に、冷媒Rの温度が一定の−40℃に保たれているので、冷却路24を通り、冷却用熱交換部24aを通る水素ガスは−40度まで冷却され、ディスペンサ13に供給されて、燃料電池自動車Xの水素ガスタンクXaに充填される。この場合も前述と同様に、冷媒Rの温度が−40℃であるので、充填中の水素ガスタンクXa内の水素ガス温度を−40℃〜−33℃程度の所定の範囲の温度にできる。
以上のように、冷却温度は、温度計での検知結果に基づいて制御する場合は異なり、冷媒Rが気化する際の潜熱を利用するので一定に保て、所定の温度範囲への温度上昇や冷却が安定して行える。しかも、潜熱利用を冷媒Rの圧力制御によって行うので、電気も必要なく自動ででき、構成が至って簡素である。その上、冷媒Rを循環させるポンプは必要なく、消費電力を削減でき、省エネを実現することもできる。また水素ガス充填設備11の簡素化や小型化が可能である。
特に昇温流路Aでは極低温の液化水素を直接、目的の温度に温度上昇して供給するので、水素ガスを冷却する必要はなく、非常に効率が良い。
また、蓄圧器17を併設して、昇温して供給する経路(昇温流路A)と、プレクールして供給する経路(蓄圧流路B及びプレクール流路D)の2系統での水素ガス供給を可能にしているので、時間面で充填間隔があく場合でも有効に水素ガスの充填ができる。
しかも、水素ガスをプレクールして供給する場合には従来、プレクーラーが必要であったが、ガス化装置15の冷媒槽21の中に冷却用熱交換部24aを備えて、ガス化装置15をプレクールに利用するので、冷熱の有効利用(冷熱の回収)ができて、プレクーラーを不要にできる。この点でも水素ガス充填設備11の簡素化や小型化ができ、メンテナンスも容易である。
そのうえ、冷媒Rの温度は冷媒Rの圧力を調整することで一定に保ち、温度変化を伴わない沸点における冷媒Rの潜熱を利用するので、冷媒Rの温度を精度よく制御できる。この結果、水素ガスの適切な温度管理ができる。
前述した冷熱の回収に関して付言すると、回収できる冷熱量は、おおよそ次のように、中型の冷凍機を賄える程度となる。
回収できる冷熱量の概算は、次の式で得られる。
Figure 0006845918
−150℃の液化水素を−40℃の水素ガスに温度調整する場合であって、液化水素ポンプ14の能力を80kg/hrとしたとき、上の式より、34.7kW程度の冷熱を回収できることになる。2割程度の損失が発生し得るが、前述の冷熱は、その損失を考慮しても、前述のように中型の冷凍機を賄える値である。
以下、他の例を説明する。この説明において、前述の構成と同一の部位については同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
図2に示した水素ガス充填設備11は、昇温流路Aのみを有する構成であり、図1の例と比較すると、蓄圧流路Bとプレクール流路Dを有しない点で相違する。このため、冷媒槽21は、昇温槽21aのみを有する。
この構成の水素ガス充填設備11では、水素ガスを充填する燃料電池自動車Xが多数存在し、充填間隔が短い場合に好適に使用できる。
図3に示した水素ガス充填設備11は、既存の水素ガス充填設備31、つまり液化水素貯槽12の液化水素を気化させて低圧の水素ガスとする低圧の送ガス蒸発器32と、低圧の水素ガスを昇圧するコンプレッサ33と、昇圧された水素ガスを溜める蓄圧器17と、蓄圧器17から送り出される水素ガスをプレクールするプレクーラー(図示せず)と、ディスペンサ13を備えた水素ガスを供給する設備に有効利用した構成である。すなわち、液化水素貯槽12と送ガス蒸発器32との間に分岐を設けて昇温流路Aを形成するとともに、プレクーラーは廃して、プレクール流路Dを形成している。
この構成の水素ガス充填設備11では、図1の水素ガス充填設備11と同様の作用を有する。
図4に示した水素ガス充填設備11は、冷熱の有効利用を図った構成である。つまり、ガス化装置15の圧力調整手段が、ブラインを封入したブライン貯留部35と、ブライン貯留部35から出てブライン貯留部35に戻るブライン冷却路36と、ブライン冷却路36に形成されてガス化装置15の冷媒槽21の中に位置する一次熱交換部36aと、ブライン冷却路36に設けられて冷媒槽21内における冷媒Rの圧力を特定圧力に調整する圧力調整器37を備え、ブライン貯留部35に冷熱利用のための二次熱交換部38が備えられている。
ブライン貯留部35は冷媒槽21の冷却槽21bに併設され、適宜のブラインが貯留されている。ブライン冷却路36の一次熱交換部36aは、冷媒槽21の冷却槽21b内において冷却槽21b内の冷媒Rとブラインとの間で熱交換を行う。圧力調整器37は、冷媒槽21に備えた圧力計37aに基づいて、一次熱交換部36aを通るブラインの量を調整する。二次熱交換部38には、冷熱を必要とする適宜の流体を通す。この流体は、例えば配管冷却や適宜の冷凍機などに使用される流体である。
この構成の水素ガス充填設備11では、水素ガス充填設備11に関するもののほか、水素ガス充填設備11に関わりないものにも、冷熱を有効利用できる。
図5は、水素ガス充填設備11のガス化装置15に用いられる冷媒槽21の他の例を示している。これは、図2に示した一槽のみからなる冷媒槽21(昇温槽21a)を冷媒槽21の基本構造として、これを複数段にした構成である。つまり、冷媒槽21(昇温槽21a)が一層のみであると、冷媒温度を目標とする温度にするだけであるが、複数段にして、上流側の層に冷熱を蓄積させておくと、冷熱を長時間保持できる。
図5では冷媒槽21を上槽27と下槽28の上下2段で構成した例を示している。上槽27には、前述と同様に調圧通路29を備え、調圧通路29に熱交換器29aと圧力調整器29bを備える。熱交換器29aは下槽28の内部に位置させる。圧力調整器29bは下槽28の内部に備えた圧力計29cの計測結果に基づいて開度を調整する。
下槽28にも、調圧通路23cを備え、この調圧通路23cに気化器23aと圧力調整器23bを備える。この圧力調整器23bは、下槽28の冷媒Rの圧力に基づいて開度を調整する。
このような構成の冷媒槽21では、例えば下槽28の冷媒Rの温度が所望する−34℃よりも上がった場合には、上槽27の冷媒Rから冷熱を取るべく、上槽27の圧力調整器29bが下槽28内の圧力計29cの計測結果に基づいて開度を上げる。逆に下槽28の冷媒Rの温度が下がった場合には、下槽28の圧力調整器23bが開度を上げて、下槽28内の圧力を高める。
この構成の冷媒槽21を有した水素ガス充填設備11では、冷熱を長い間ためておくことができ、例えば予備の冷凍機を使う必要がないなどの利点を有する。冷媒槽21は前述のように2段にするほか、3段以上にすることもできる。
以上の構成はこの発明を実施するための一形態であって、この発明は前述の構成のみに限定されるものではなく、その他の構成を採用することができる。
たとえば、冷媒Rとしては、二酸化炭素のほかに、たとえば0.01MPaでの沸点が−42.09℃であるプロパンや、0.04MPaでの沸点が−47.6℃であるプロピレンなども使用できる。
11…水素ガス充填設備
12…液化水素貯槽
13…ディスペンサ
14…液化水素ポンプ
15…ガス化装置
17…蓄圧器
21…冷媒槽
22…昇温熱交換路
23…圧力調整手段
23a…気化器
23b…圧力調整器
24a…冷却用熱交換部
35…ブライン貯槽
36…ブライン冷却路
36a…一次熱交換部
37…圧力調整器
38…二次熱交換部
A…昇温流路
B…蓄圧流路
D…プレクール流路
R…冷媒
Ra…液相部
Rb…気相部

Claims (6)

  1. 液化水素貯槽の液化水素を所定温度の水素ガスにしてディスペンサに供給する水素ガス供給装置であって、
    前記液化水素貯槽内の液化水素を昇圧しながら送り出す液化水素ポンプと、前記液化水素ポンプで送り出された液化水素から前記所定温度の水素ガスを生成するガス化装置を備え、
    前記ガス化装置が、ある特定圧力での沸点が水素ガスを前記所定温度に昇温する温度である液状の冷媒が封入されて液相部と気相部を有する冷媒槽と、
    前記冷媒槽の中を通る昇温熱交換路と、
    前記冷媒槽内における前記冷媒の圧力を前記特定圧力に調整する圧力調整手段を有し、
    前記圧力調整手段は、気化器、圧力調整器、及び調圧通路を備え、
    前記調圧通路は、
    前記気相部が配置される前記冷媒槽の上部と、前記液相部が配置される前記冷媒槽の下部とを前記冷媒槽の外部で接続し、
    前記気化器と前記圧力調整器は、前記調圧通路上に配置されるとともに、前記調圧通路において、前記液相部が配置される前記冷媒槽の下部と接続された側から前記気相部が配置される前記冷媒槽の上部と接続される側に向かってこの順で配置され、
    前記気化器は、
    前記冷媒槽の下部と接続された前記調圧通路を通る液状の前記冷媒を気化する構成であり、
    前記圧力調整器は、前記冷媒槽内における前記冷媒の圧力が前記特定圧力に満たないときに、気化された前記冷媒を通過させる圧力調整弁で構成された
    水素ガス供給装置。
  2. 前記ガス化装置の前記冷媒槽の中に冷却用熱交換部を備えた
    請求項1に記載の水素ガス供給装置。
  3. 水素ガスをためる蓄圧器と前記ディスペンサを接続するプレクール流路が設けられ、
    前記プレクール流路に、前記ガス化装置の前記冷媒槽の中で熱交換する冷却用熱交換部が形成された
    請求項1に記載の水素ガス供給装置。
  4. 液化水素を所定温度の水素ガスにしてディスペンサに供給する水素ガス供給方法であって、
    液化水素を昇圧してガス化装置に送り出し、前記ガス化装置において、ある特定圧力での沸点が水素ガスを前記所定温度に昇温する温度である液状の冷媒が封入されて液相部と気相部を有する冷媒槽の前記気相部が配置される上部と、前記液相部が配置される下部とを前記冷媒槽の外部で接続する調圧通路において、前記液相部が配置される前記冷媒槽の下部と接続された側から前記気相部が配置される前記冷媒槽の上部と接続される側に向かってこの順で配置された気化器圧力調整器を前記冷媒が通り、液状の前記冷媒を前記気化器で気化し、圧力調整弁で構成された前記圧力調整器で、前記冷媒槽内における前記冷媒の圧力が前記特定圧力に満たないときに、気化された前記冷媒を通過させて冷媒槽内の前記冷媒の圧力を前記特定圧力に調整して、
    液化水素を前記冷媒槽の中に通して前記所定温度の水素ガスを生成し、
    生成した水素ガスを前記ディスペンサに供給する
    水素ガス供給方法。
  5. 請求項4に記載の水素ガス供給方法と、
    前記液化水素を液化水素ポンプで昇圧しながら送り出し、送り出された液化水素を送ガス蒸発器で気化して高圧の水素ガスを生成し、気化した高圧の水素ガスを蓄圧器に溜め、前記蓄圧器から前記ディスペンサに供給される水素ガスを、前記ガス化装置の前記冷媒槽の中に通して所定の温度にプレクールした水素ガスを前記ディスペンサに供給する水素ガス供給方法とを、
    燃料電池自動車への水素ガスの充填間隔に応じて選択する
    燃料電池自動車への水素ガス供給方法。
  6. 液化水素を所定温度の水素ガスにする液化水素のガス化装置であって、
    ある特定圧力での沸点が水素ガスを前記所定温度に昇温する温度である液状の冷媒が封入されて液相部と気相部を有する冷媒槽と、
    前記冷媒槽の中を通る昇温熱交換路と、
    前記冷媒槽内における前記冷媒の圧力を前記特定圧力に調整する圧力調整手段を備え、
    前記圧力調整手段は、気化器、圧力調整器、及び調圧通路を備え、
    前記調圧通路は、
    前記気相部が配置される前記冷媒槽の上部と、前記液相部が配置される前記冷媒槽の下部とを前記冷媒槽の外部で接続し、
    前記気化器と前記圧力調整器は、前記調圧通路上に配置されるとともに、前記調圧通路において、前記液相部が配置される前記冷媒槽の下部と接続された側から前記気相部が配置される前記冷媒槽の上部と接続される側に向かってこの順で配置され、
    前記気化器は、
    前記冷媒槽の下部と接続された前記調圧通路を通る液状の前記冷媒を気化する構成であり、
    前記圧力調整器は、前記冷媒槽内における前記冷媒の圧力が前記特定圧力に満たないときに、気化された前記冷媒を通過させる圧力調整弁で構成された
    液化水素のガス化装置。
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