JP6841675B2 - 水晶素子および水晶デバイス - Google Patents
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Description
副次的な振動である屈曲振動の次数が低くなるため、主振動である厚みすべり振動へ与える影響が大きくなり、電気的特性が悪化する虞があった。
水晶片の短辺に平行な向きで生じる屈曲振動の節となる部分が水晶片の長辺と平行な振動部の二辺上に位置していることを特徴とする。
水晶片の短辺に平行な向きで生じる屈曲振動の節となる部分が水晶片の長辺と平行な前記振動部の二辺上に位置している。このようにすることで、金属パターンに交番電圧を印加したときに水晶片の短辺に平行な向きで生じる屈曲振動と水晶片の長辺に平行な向きで生じる屈曲振動とが、主振動である厚みすべり振動に与える影響を低減させることが可能となり、等価直列抵抗値が大きくなることを低減させ、電気的特性を向上させることができる。
水晶デバイスは、例えば、全体として略直方体形状となっている電子部品である。水晶デバイスは、例えば、長辺または短辺の長さが0.6mm〜2.0mmであり、上下方向の厚さが0.2mm〜1.5mmとなっている。
導電性接着剤140を介して搭載パッド111と電気的に接続され、ひいては、複数の外部端子112のいずれかの二つと電気的に接続される。バンプは、例えば、導電性接着剤140である。導電性接着剤140は、例えば、導電性フィラーが熱硬化性樹脂に混ぜ込まれて構成されている。
図5は、本実施形態に係る水晶素子の斜視図である。また、図6(a)は、本実施形態に係る水晶素子の上面の平面図であり、図6(b)は、本実施形態に係る水晶素子の下面を上面側から平面透視した平面図である。
周辺部121bの下面と反対側を向く(周辺部121bの)平板部の面を周辺部121bの上面とする。また、本実施形態においては、水晶素子120の下面と水晶片121の下面とを同一の意味で用いており、水晶素子120の上面と水晶片121の上面とを同一の意味で用いている。
その中間部の上下方向の厚みは振動部121aから平板部にかけて徐々に薄くなっている。つまり、水晶片121は、メサ型のものとなっている。このような形状にすることにより、平板状の水晶片を用いた場合と比較して、エネルギー閉じ込めを向上させることができ、ひいては、等価直列抵抗値を小さくすることができる。水晶片121の形状は、平面視して略矩形形状となっており、その主面は、X軸に平行な長辺およびZ´軸に平行な短辺を有する矩形である。このような水晶片121は、X軸方向を長手方向とし、Y´軸方向を上下厚み方向としている。
副次的な振動であって水晶片121の短辺に平行な向きで生じる屈曲振動、および、副次的な振動であって水晶片121の長辺に平行な向きで生じる屈曲振動の少なくとも三つの振動が生じている。主振動である厚みすべり振動は、励振電極部123に挟まれている部分において最も振動しているが、励振電極部123に挟まれている部分から励振電極部123に挟まれていない部分へも、主振動である厚みすべり振動が漏れ伝搬している状態となっている。
水晶素子120を基体110に実装したとき、基板部110aの上面側を向く周辺部121bの主面を周辺部121bの下面とし、周辺部121bの下面と反対側を向く周辺部121bの主面を周辺部121bの上面とする。
第三者の製品が本開示に技術に係るか否かを判断する場合においてもそのような誤差は無視されてよい。なお、偶然誤差のようなものが無視されてもよいことはもちろんである。周辺部における中間部および平板部を特に区別し図示していないのもこのためのである。
接続部124が並んで設けられていない水晶片121の所定の他の辺に凹部125を形成する場合と比較して、副次的な振動である屈曲振動の発生をより抑制することが可能となる。この結果、副次的な振動である屈曲振動が、主振動である厚みすべり振動に与える影響を低減でき、電気的特性を向上させることが可能となる。
水晶と密着しにくい金属を第二金属層に用いることができる。第二金属層は、金属材料の中で電気抵抗率が低く、安定した材料が用いられ、例えば、金、金を主成分とした合金、銀または銀を主成分として合金のいずれか一つが用いられる。電気抵抗率が低い材料を用いることで、金属パターン122自身の抵抗率を小さくすることができ、この結果、水晶素子120の等価直列抵抗値が大きくなることを低減させることが可能となる。また、安定した金属材料を用いることで、水晶素子120が存在する周囲の空気と金属パターン122が反応し金属パターン122の重さが変化し水晶素子120の周波数が変化し電気的特性が変化することを低減させることができる。
接続配線部124の接続部124aが設けられている水晶片121の一方の短辺と対向する水晶片121の他方の短辺側に位置している。ここで、水晶片121の一方の短辺とは、一対の接続配線部124の接続部124aが並んで設けられている水晶片121の短辺(または、水晶片121の所定の一辺)であり、水晶片121の他方の短辺とは接続部124aが設けられていない水晶片121の短辺である。このようにすることで、水晶片121の一方の短辺から励振電極部123の中心までの距離(および水晶片121の一方の短辺から振動部121aの中心までの距離)を、水晶片121の一方の短辺から水晶片121の中心までの距離と比較して長くすることができる。この結果、接続配線部124の接続部124aを導電性接着剤140で電気的に接着したとき、導電性接着剤140により励振電極部123に挟まれている部分の振動が阻害されることを低減させることが可能となり、水晶デバイスの等価直列抵抗値が大きくなることを低減させることができる。
配線部124bが水晶片121の長辺に対して直角または斜めになっている場合と比較して水晶素子120の外部の使用用途でない信号(ノイズ)が重畳することを低減させることを低減させることができ、ひいては、水晶素子120の外部のノイズによる水晶デバイスの電気的特性の悪化を抑制することができる。
d=(2n+1)×λz/4
このとき、nは、2以上の整数となっている。
前記した水晶素子120の種々の寸法を実際に作製し、その等価直列抵抗値を調べる実験を行った。その結果、金属パターン122に交番電圧を印加したときに生じる副次的な振動であって水晶片121の短辺に平行な向きで生じる屈曲振動の腹となる部分が水晶片121の長辺上に位置しているとき、副次的な振動であって水晶片121の短辺に平行な向き生じる屈曲振動の節となる部分が水晶片121の長辺に平行な振動部121aの辺上に位置していることが望ましいことが分かった。さらに、水晶片121の長辺と水晶片121の長辺に平行な振動部121aの辺であって水晶片121の長辺に隣接している振動部の121aの辺との距離dが次の関係式を満たしていることが望ましいことが分かった。
d=(2n+1)×λz/4
このとき、nは、2以上の整数となっている。
異なっている。第四サンプルは、dの式において、n=1の場合であり、第五サンプルは、dの式において、n=2の場合であり、第六サンプルは、dの式において、n=3の場合である。
第二サンプルは、10個のうち10個が75Ω以下であった。従って、第二サンプルは、100%であり、「◎」とした。
第三サンプルは、10個のうち9個が75Ω以下であった。従って、第三サンプルは、90%であり、「○」とした。
第四サンプルは、10個のうち一つも75Ω以下がなかった。従って、第四サンプルは、0%であり、「×」とした。
第五サンプルは、10個のうち2個が75Ω以下であった。従って、第五サンプルは、20%であり、「×」とした。
第六サンプルは、10個のうち3個が75Ω以下であった。従って、第五サンプルは、30%であり、「×」とした。
励振電極部123に挟まれている部分の振動に与える影響が変化し続けることとなり、電気的特性が不安定となってしまう虞がある。
110a・・・基板部
110b・・・枠部
111・・・搭載パッド
112・・・外部端子
120・・・水晶素子
121・・・水晶片
121a・・・振動部
121b・・・周辺部
122・・・金属パターン
123・・・励振電極部
124・・・接続配線部
124a・・・接続部
124b・・・配線部
125・・・凹部
125a・・・第一凹部
125b・・・第二凹部
125c・・・第三凹部
130・・・蓋体
140・・・導電性接着剤
Claims (5)
- 平面視して、略矩形となっており、略直方体の振動部、および、前記振動部の外縁に沿って設けられ前記振動部より上下方向の厚みが薄い周辺部を有している水晶片と、
前記振動部の両主面に設けられている励振電極部、および、前記励振電極部から前記水晶片の縁部まで延設されている接続配線部からなる金属パターンと、
を備えている水晶素子であって、
前記金属パターンに交番電圧を印加したとき、
前記水晶片の短辺に平行な向きで生じる屈曲振動の腹となる部分が前記水晶片の長辺上に位置しており、
前記水晶片の短辺に平行な向きで生じる屈曲振動の節となる部分が前記水晶片の長辺と平行な前記振動部の二辺上に位置している
ことを特徴とする水晶素子。 - 請求項1に記載の水晶素子であって、
水晶素子を平面視して、
前記金属パターンに交番電圧を印加したときに、前記水晶片の短辺に平行な向きで生じる屈曲振動の波長をλzとし、
前記水晶片の長辺と前記水晶片の長辺に隣接する前記水晶片の長辺に平行な前記振動部の辺との距離をdとすると、
d=(2n+1)×λz/4(n:整数かつn≧2)
となっていることを特徴とする水晶素子。 - 請求項1または請求項2に記載の水晶素子であって、
前記水晶素子を平面視して、
前記金属パターンに交番電圧を印加したとき、
前記水晶片の長辺に平行な向きで生じる屈曲振動の節となる部分が、前記水晶片の短辺上に位置している
ことを特徴とする水晶素子。 - 請求項1乃至請求項3の水晶素子と、
接続配線パターンと導電性接着剤により接着される搭載パッドが設けられている基板部を有した基体と、
前記基体と接合される蓋体と、
を備えた水晶デバイス。 - 請求項4に記載の水晶デバイスであって、
前記水晶素子が前記導電性接着剤により接着され、
平面視して、
前記導電性接着剤と前記水晶片とが重なっている部分に、 前記金属パターンに交番電圧を印加したときに前記水晶片の長辺に平行な向きで生じる屈曲振動の節となる部分が位置しており、
かつ、前記導電性接着剤と前記水晶片とが重なっている部分に、前記金属パターンに交番電圧を印加したときに前記水晶片の短辺に平行な向きで生じる屈曲振動の節となる部分が位置している
ことを特徴とする水晶デバイス。
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JP2017015192A JP6841675B2 (ja) | 2017-01-31 | 2017-01-31 | 水晶素子および水晶デバイス |
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JP2017015192A Active JP6841675B2 (ja) | 2017-01-31 | 2017-01-31 | 水晶素子および水晶デバイス |
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