JP6841011B2 - 入眠判定方法、入眠判定装置及び入眠判定プログラム - Google Patents

入眠判定方法、入眠判定装置及び入眠判定プログラム Download PDF

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Description

本発明は、入眠判定方法、入眠判定装置及び入眠判定プログラムに関する。
睡眠障害を診断するために、被験者が就床してから入眠するまでの時間である入眠潜時を計測することがある。入眠潜時に関連する計測技術として、特許文献1には、被験者の入眠を判定する入眠判定システムが開示されている。この入眠判定システムでは、被験者の8拍の心拍数の平均値からリアルタイムで計測された心拍数を減算して得た減算値が負の場合に、被験者が入眠したと判定する。
特開2010−273752号公報
ところで、被験者が就床してから入眠するまでの期間において、被験者は手足を動かしたり、あるいは、大きく寝返りしたりしながら、次第に体動が小さくなり入眠に至る。一般に体動があると心拍数が大きくなる。このため、被験者が就床した後に、心拍数は、上下しながら次第に下がっていく。上述した従来の方法では、減算値がごく短い期間に負になった場合であっても、被験者が入眠したと判定する。
しかし、寝返りなどの大きな体動の直後には心拍数が上がる。この後、心拍数が低下する過程では、入眠に至る前であっても減算値が負となることがあり得る。従って、従来の方法では、実際には被験者が入眠していないのに、被験者が入眠したと誤判定する可能性があった。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、入眠の誤判定を抑制可能な入眠判定方法、入眠判定装置及び入眠判定プログラムを提供することを解決課題の一つとする。
以上の課題を解決するために、本発明の入眠判定方法の一態様は、被験者の血流を引き起こす拍動を表す生体情報に基づいて、前記被験者の拍動数と、拍動数の移動平均値とを特定し、前記拍動数の前記移動平均値から現在の拍動数を減算した場合に得られる差分値が負となる期間又は前記現在の拍動数から前記拍動数の前記移動平均値を減算した場合に得られる差分値が正となる期間を第1期間とし、前記拍動数の前記移動平均値から前記現在の拍動数を減算した場合に得られる差分値が正となる期間又は前記現在の拍動数から前記拍動数の前記移動平均値を減算した場合に得られる差分値が負となる期間を第2期間としたとき、前記第1期間の長さが前記所定時間以上であることが検出された後のいずれかの第2期間において判定条件を充足する場合、判定条件を充足した第2期間で前記被験者が入眠したと判定する、ことを特徴とする。
本発明の入眠判定装置の一態様は、被験者の血流を引き起こす拍動を表す生体情報に基づいて、前記被験者の拍動数と、拍動数の移動平均値とを特定する特定部と、前記拍動数の前記移動平均値から現在の拍動数を減算した場合に得られる差分値が負となる期間又は前記現在の拍動数から前記拍動数の前記移動平均値を減算した場合に得られる差分値が正となる期間を第1期間とし、前記拍動数の前記移動平均値から前記現在の拍動数を減算した場合に得られる差分値が正となる期間又は前記現在の拍動数から前記拍動数の前記移動平均値を減算した場合に得られる差分値が負となる期間を第2期間としたとき、前記第1期間の長さを検出する検出部と、前記第1期間の長さが前記所定時間以上であることが検出された後のいずれかの第2期間において判定条件を充足する場合、前記被験者が入眠したと判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
本発明の入眠判定プログラムの一態様は、入眠判定プログラムであって、コンピュータを、被験者の血流を引き起こす拍動を表す生体情報に基づいて、前記被験者の拍動数と、前記拍動数の移動平均値とを特定する特定部と、前記拍動数の前記移動平均値から現在の拍動数を減算した場合に得られる差分値が負となる期間又は前記現在の拍動数から前記拍動数の前記移動平均値を減算した場合に得られる差分値が正となる期間を第1期間とし、前記拍動数の前記移動平均値から前記現在の拍動数を減算した場合に得られる差分値が正となる期間又は前記現在の拍動数から前記拍動数の前記移動平均値を減算した場合に得られる差分値が負となる期間を第2期間としたとき、前記第1期間の長さを検出する検出部と、前記第1期間の長さが前記所定時間以上であることが検出された後のいずれかの第2期間において判定条件を充足する場合、前記被験者が入眠したと判定する判定部として機能させることを特徴とする。
第1実施形態の入眠判定システム1の構成例を示す斜視図である。 被験者Eから得られた心拍数の時間変化を例示するグラフである。 入眠の前後における差分値の時間変化を例示するグラフである。 入眠判定システム1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 入眠判定システム1の機能ブロック図である。 判定条件を説明するための図である。 条件テーブル231の一例を示す図である。 入眠判定装置20のCPU21の動作を示すフローチャートである。 入眠判定装置20のCPU21の動作を示すフローチャートである。 差分値(心拍数の移動平均値から現在の心拍数を減算した値)の時間変化の一例を示すグラフである。 変形例6における入眠判定装置20のCPU21の動作を示すフローチャートである。 変形例6において入眠判定される場合の差分値の時間変化の一例を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら本発明に係る実施形態を説明する。また、以下に記載する実施形態は、本発明の好適な具体例である。このため、本実施形態には、技術的に好ましい種々の限定が付されている。しかしながら、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
1.概要
始めに、第1実施形態の概要を説明する。図1は、第1実施形態の入眠判定システム1の構成例を示す斜視図である。入眠判定システム1は、センサ10と、入眠判定装置20とを有する。図1の例では、ベッド30の本体31とマットレス32との間にセンサ10が配置されている。センサ10は、例えば、複数の圧電素子で構成されている。複数の圧電素子は、2次元に配列されている。複数の圧電素子の各々は、受けた圧力に応じた電圧を発生する。センサ10は、複数の圧電素子が受けた圧力に応じた大きさの検出信号Sig1を生成する。被験者Eが就床すると、被験者Eの生体の状態がセンサ10によって検出される。具体的には、センサ10が生成する検出信号Sig1には、被験者Eの血流を引き起こす拍動を表す成分、被験者Eの体動を表す成分、被験者Eの呼吸を表す成分が重畳している。検出信号Sig1は、被験者Eの生体の状態を示しており、被験者Eの血流を引き起こす拍動を表す生体情報である。拍動は、具体的には、心拍または脈拍である。
以下の説明では、心拍を拍動の一例に挙げる。また、単位時間当たり(例えば、1分)の心拍数を拍動数の一例に挙げる。代替的に、単位時間当たりの脈拍数を用いてもよい。
図2は、被験者Eから得られた心拍数の時間変化を例示するグラフである。図2の横軸は時間を示し、その縦軸は、被験者Eの心拍数を示す。個人差はあるが、入眠の過程において、人の心拍数は、徐々に低下する傾向がある。入眠後、心拍数は更に小さくなり、心拍数の変動も小さくなる。特に入眠直後には、心拍数が急激に低下するという傾向がある。
同図に示す例では、時刻tを境に、被験者Eの心拍数が大きく変化している。具体的には、心拍数の計測が開始した時刻tから時刻tまでは、心拍数は、概ね55から70の間を変動している。時刻t後、心拍数は、68程度から55程度にまで急激に低下し、心拍数の変動は緩やかになる。この例では、被験者Eが入眠した時刻は、心拍数が急激に低下した時刻tである。
本実施形態では、入眠の判定に心拍数の低下を直接用いるのではなく、心拍数の移動平均値AVEから現在の心拍数HRを減算した差分値ΔHR(=AVE−HR)に基づいて入眠を判定する。
図3は、入眠の前後における差分値の時間変化を例示するグラフである。ここで、図3の横軸は時間を示し、その縦軸は差分値ΔHRを示す。
同図に示すように、差分値ΔHRは、負の値と正の値を交互にとる。これは、被験者Eが安静に就床していても、心拍数が変動することに起因している。現在の心拍数HRが移動平均値AVEよりも大きい場合(HR>AVE)、差分値ΔHRは負となる。差分値ΔHRが負というのは、心拍数が増加する傾向にあることを表している。同図に示す例では、差分値ΔHRが負の値をとるn−1番目の第1期間TN(n−1)、n番目の第1期間TN(n)、及びn+1番目の第1期間TN(n+1)が示されている。nは、任意の自然数である。
逆に、現在の心拍数HRが移動平均値AVEよりも小さい場合(HR<AVE)、差分値ΔHRは正となる。差分値ΔHRが正の場合、心拍数が減少する傾向にあることを表している。同図に示す例では、差分値ΔHRが正となるn−1番目の第2期間TP(n−1)、n番目の第2期間TP(n)、及びn+1番目の第2期間TP(n+1)が示されている。
本願発明者は、多数の入眠に関する計測を繰り返すことによって、以下の知見を得た。1つ目の知見は、第1期間Tの長さが所定時間T以上である場合、この第1期間Tの後に被験者が入眠する可能性が高いということである。即ち、長さが所定時間T以上の第1期間Tは入眠の予兆と捉えることができる。この例では、n番目の第1期間TN(n)の長さが所定時間T以上となる。n番目の第1期間TN(n)は、入眠の予兆を表す期間に該当する。なお、図3に示す例では、n番目の第1期間TN(n)よりも前にn−1番目の第1期間TN(n−1)がある。しかしながら、n−1番目の第1期間TN(n−1)の長さは所定時間Tを未満であるため、第1期間TN(n−1)は入眠の予兆を表す期間とみなされない。
2つ目の知見は、入眠の予兆の後の第2期間Tに被験者Eが入眠する可能性が高いということである。そこで、本実施形態では、入眠の予兆が検知されると、その後の1番目の第2期間Tにおいて、入眠の判定条件を充足するかを判定する。判定条件を充足する場合、被験者Eが入眠したと判定することができる。図3に示す例では、n番目の第1期間TN(n)が入眠の予兆を表す期間に該当する。この場合、n番目の第2期間TP(n)が入眠の予兆が検知された後において、1番目の第2期間Tに該当する。第2期間TP(n)において判定条件を充足する場合、被験者Eが入眠したと判定される。なお、判定条件を充足しない場合、次の第2期間T、つまり、n+1番目の第2期間TP(n+1)において、判定条件を充足するかが判定される。ただし、n番目の第1期間TN(n)が入眠の予兆を表すことに変わりはない。
以上の観点により、本実施形態の入眠判定方法の概要は、次のように表現され得る。
1)先ず、センサ10の出力である生体情報を入眠判定装置20が取得する。
2)次に、取得された生体情報に基づいて、被験者Eの心拍数HRと、心拍数の移動平均値AVEとを入眠判定装置20が特定する。
3)次に、差分値ΔHRが負となる第1期間Tの長さが所定時間T以上であることを入眠判定装置20が検出する。換言すれば、入眠の予兆が検出される。
4)次に、所定時間T以上の長さの第1期間Tが検出された後、初めに来る第2期間T、つまり、1番目の第2期間Tにおいて、判定条件を充足する場合、被験者Eが入眠したと入眠判定装置20が判定する。
本実施形態の入眠判定システム1は、差分値ΔHRが負となる第1期間Tの長さに基づいて、被験者の入眠の予兆を捉える。そして、入眠の予兆を捉えた後の第2期間Tにおいて、入眠判定システム1は、被験者の入眠の判定を行う。つまり、入眠判定システム1は、入眠の可能性が高まってから被験者の入眠の判定を行うので、入眠の誤判定を抑制することができる。
2.構成
入眠判定システム1の構成について述べる。図4は、入眠判定システム1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
入眠判定システム1は、センサ10と入眠判定装置20とを備える。センサ10が出力する検出信号Sig1は、例えば、アナログ電圧信号であって、上述したように各種の生体情報を有する。本実施形態において、検出信号Sig1は、被験者Eの心拍の成分が重畳されたアナログ電圧信号である。
被験者Eがベッド30に横たわっている場合、検出信号Sig1のレベルは、そうでない場合と比較して大きい。これは、センサ10の各圧電素子が被験者Eから受ける圧力に応じた電圧を生成するからである。従って、被験者Eがベッド30に横たわっている期間、センサ10は、所定レベル以上の検出信号Sig1を生成することになる。生成された検出信号Sig1は、通信インターフェース27に出力される。
本実施形態のセンサ10は、ベッド30の本体31とマットレス32との間に配置される。このため、被験者Eにかかるストレスが非常に小さい。一方、睡眠ポリソムノグラフィー検査(PSG)では、種々のセンサが被験者の身体に取り付けられるので、被験者は、身体に取り付けられたセンサを不快に感じやすい。その結果、検査時の入眠の過程が普段の入眠の過程と相違することがある。しかしながら、本実施形態では、被験者Eは、ベッド30に横たわるだけでよい。よって、被験者は入眠の計測を不快に感じることが極めて少ない。ただし、本実施形態は、被験者Eの身体(例えば、手首や足首)に取り付けられるセンサ(ウェアラブルデバイス)を排除しない。
次に、入眠判定装置20は、例えば、汎用のパーソナルコンピュータで構成できる。代替的に、入眠判定装置20は、携帯端末であってもよいし、被験者Eの入眠の判定に特化した装置であってもよい。
入眠判定装置20は、CPU(Central Processing Unit)21と、RTC(Real Time Clock)22と、メモリ23と、記憶装置24と、入力部25と、ディスプレイ26と、通信インターフェース27とを備える。プログラム28は、記憶装置24に記憶されている。プログラム28は、本実施形態の入眠判定方法の処理手順を、所定のコンピュータ言語(例えば、C言語)で記述されたものである。
CPU21は、ハードウェアプロセッサの一例である。CPU21は、入眠判定装置20の全体を制御するコントローラとして機能する。CPU21は、入眠判定装置20の他の構成要素(例えば、メモリ23)と協働しながら、プログラム28を実行する。RTC22は、時刻を計時する。
メモリ23は、例えば、RAM(Random Access Memory)である。メモリ23は、CPU21の作業領域として機能する。メモリ23には、プログラム28が一時的に展開される。記憶装置24は、例えば、ハードディスクである。
なお、メモリ23及び記憶装置24は、例えば、非一過性(non-transitory)の記録媒体である。更に言えば、メモリ23及び記憶装置24は、公知の任意の形式の記録媒体、例えば、半導体記録媒体、磁気式記録媒体または光学式記録媒体である。代替的に、メモリ23及び記憶装置24は、これらの記録媒体が組み合わされた記録媒体であってもよい。本願明細書において、非一過性の記録媒体とは、一過性の伝播信号(transitory, propagating signal)を除く全てのコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含み、揮発性の記録媒体を除外するものではない。
入力部25は、利用者の操作に応じた信号をCPU21に出力する。入力部25は、例えば、キーボード及びマウスを包含する。利用者が入力部25を操作することによって、例えば、入眠の判定の開始が入力される。ディスプレイ26は、例えば、被験者Eの入眠の判定結果及び入眠潜時を表示する。なお、タッチパネルを採用し、入力部25とディスプレイ26とを兼用してもよい。
通信インターフェース27は、センサ10と通信可能に構成されている。センサ10と通信インターフェース27との間の接続は、有線であってもよいし、無線であってもよい。通信インターフェース27は、センサ10の出力である検出信号Sig1を受信する処理と、検出信号Sig1のA/D変換処理を実行する。つまり、通信インターフェース27によってアナログの検出信号Sig1がデジタルの検出信号Sig1に変換される。
図5は、入眠判定システム1の機能ブロック図である。図5において、CPU21は、記憶装置24にインストールされたプログラム28を実行することによって、取得部200、就床判定部201、及び主処理部202として機能する。メモリ23は、設定情報230と条件テーブル231とを記憶している。設定情報230は、後述する所定時間Tに対応する設定値N0−を含んでいる。また、条件テーブル231には、各第2期間Tにおいて入眠を判定するための判定条件が入眠の予兆が検出されてから、何番目の第2期間Tであるかと対応付けて記憶されている。
取得部200は、通信インターフェース27から検出信号Sig1を取得して、取得した検出信号Sig1を就床判定部201及び主処理部202に出力する。
就床判定部201は、検出信号Sig1のレベルが所定レベル以上であるかを判定する。その結果、検出信号Sig1のレベルが所定レベル以上である場合、就床判定部201は、被験者Eが就床したと判定する。この場合、就床判定部201は、被験者Eが就床していることを示す就床検出信号Sig2を生成する。
逆に、検出信号Sig1のレベルが所定レベルより小さい場合、就床判定部201は、被験者Eが就床していないと判定する。この場合、就床判定部201は、被験者Eの就床していないことを示す就床検出信号Sig2を生成する。就床判定部201は、就床検出信号Sig2を主処理部202に出力する。
主処理部202は、特定部202aと、検出部202bと、判定部202cとを包含する。主処理部202は、就床検出信号Sig2が被験者Eの就床を示す場合、被験者Eの入眠の判定に関する処理を実行する。逆に、就床検出信号Sig2が被験者Eの就床を示さない場合、主処理部202は、入眠の判定に関する処理を実行しない。これによって、消費電力が削減される。図5の説明では、特に断りがない限り、就床検出信号Sig2が被験者Eの就床を示す場合について述べる。
特定部202aは、検出信号Sig1に基づいて、被験者Eの心拍数HRと心拍数HRの移動平均値AVEを特定する。詳細には、特定部202aは、検出信号Sig1から被験者Eの心拍の成分を抽出する。そして、特定部202aは、抽出した心拍の成分に基づいて、被験者Eの現在の心拍数HR(1分間当たりの心拍の数)を計測する。心拍数HRの計測は、所定の計測周期で実行され、例えば、4秒に1回の周期である。特定部202aは、現在の心拍数HRを検出部202bに出力する。
特定部202aは、p(pは2以上の自然数)個の心拍数HRに基づいて、移動平均値AVEを算出する。現在の移動平均値を「AVE」、現在の心拍数を「HR」、過去の心拍数を新しい順に「HRj−1」、「HRj−2」、…と表すとき、現在の移動平均値AVRは、次の式(1)で表される。
AVR=(HR+HRj−1+HRj−2+…+HRj−(p−1))/p …(1)
ただし、jは、任意の自然数である。
移動平均値AVEの算出周期は、例えば、60秒である。移動平均値AVEの算出周期は、60秒に限定されるものではなく、例えば、120秒であってもよい。個人差はあるが、入眠の判定には、移動平均値AVEの算出周期が60秒あれば十分である。また、心拍数HRの計測周期は、例えば、4秒である。この場合、移動平均値AVEを算出するのに必要な心拍数の個数pは、15(=60秒/4秒)個である。特定部202aは、式(1)を用いて、15個の心拍数HRを用いて移動平均値AVEを算出する。特定部202aは、算出した移動平均値AVEを判定部202cに出力する。
検出部202bは入眠の予兆を検出する。このために、検出部202bは、移動平均値AVEから現在の心拍数HRを減算して差分値ΔHRを算出する。なお、現在の差分値をΔHRと表すとき、現在の差分値ΔHRは、「AVR−HR」と表される。
また、検出部202bは、差分値ΔHRが負となる第1期間Tの長さが所定時間T以上となった場合を検出する。具体的には、検出部202bは、計測周期で算出される差分値ΔHRが負となるか否かを判定する。そして、検出部202bは、差分値ΔHRが負となる期間を第1期間Tとして検出する。さらに、検出部202bは、第1期間Tの長さを所定時間Tと比較する。その結果、第1期間Tの長さが所定時間T以上である場合、検出部202bは、その第1期間Tが入眠の予兆を表す期間であると判定する。そして、検出部202bは、予兆フラグAを「1」にセットする。一方、第1期間Tが所定時間T以上でない場合、検出部202bは、その第1期間Tが入眠の予兆を表す期間でないと判定する。なお、予兆フラグAの初期値は「0」である。予兆フラグAは、入眠の予兆の検出を示す。
第1期間Tの長さの算出は、例えば、次の方法によって実現される。上述のように、差分値ΔHRは、心拍数HRの計測周期で得られる。例えば、計測時刻tn−1での差分値ΔHRが正であり、次の計測時刻tでの差分値ΔHRが負であったとする。
この場合、検出部202bは、計測時刻tn-1が経過すると第1期間Tが始まったものとして、計測時刻tにおいて負カウント値Nのインクリメントを開始する。負カウント値Nは、0以上の整数であり、初期値は「0」である。検出部202bは、現在の負カウント値Nが予め定められた設定値N0−以上となるまで(N≧N0−)、差分値ΔHRが負となる度に負カウント値Nをインクリメントする(N=N+1)。検出部202bは、第1期間Tの長さを最終的な負カウント値Nに計測周期を乗じることで算出することができる。なお、負カウント値Nをインクリメントすることで第1期間Tの長さが算出されるので、第1期間Tの長さに若干の誤差が生じる可能性がある。その理由は、第1期間Tの実際の開始時刻及び第1期間Tの実際の終了時刻の双方で負カウント値Nがインクリメントされるとは限らないからである。しかしながら、本実施形態は、第1期間Tの長さに必ずしも厳密な値を要求しない。
上述の所定時間Tは、事前に得られた実験結果などに基づいて好適に決められる。ここで、計測周期をTSとすれば、所定時間Tは、以下の式(2)で与えられる。
=TS*N0−…(2)
計測周期TSは一定であるので、負カウント値Nと設定値N0−とを比較することによって第1期間Tの長さが所定時間T以上となったかを判定することができる。設定値N0−は、設定情報230としてメモリ23に記憶されている。
判定部202cは、予兆フラグAが「1」にセットされている場合、つまり、所定時間T以上の長さの第1期間Tが検出された場合、以下の処理を実行する。
判定部202cが実行する第1の処理は、検出された第1期間Tの後の1番目の第2期間T(例えば、図3におけるn番目の第2期間TP(n))において判定条件を充足するかを判定することである。この判定条件は、メモリ23に記憶された条件テーブル231に格納されている。
判定部202cが実行する第2の処理は、1番目の第2期間Tにおいて判定条件を充足しなかった場合、2番目以降の各第2期間Tにおいて判定条件を充足するまで、判定を繰り返すことである。1番目の第2期間Tにおいて入眠でないと判定されたとしても、入眠の予兆が既に捉えられているので、2番目以降の第2期間T(例えば、図3におけるn+1番目の第2期間TP(n+1))において判定条件を充足する可能性が高い。2番目以降の各第2期間Tに用いる判定条件も、条件テーブル231に格納されている。
判定部202cが実行する第3の処理は、被験者Eの入眠潜時を算出することである。入眠潜時とは、被験者Eが就床してから入眠するまでの時間である。判定部202cは、被験者Eが入眠した時刻から就床した時刻を減算して被験者Eの入眠潜時を算出する。そして、判定部202cは、例えば、被験者Eが入眠したこと、及び入眠潜時をディスプレイ26に表示させる。
被験者Eが就床した時刻は、例えば、所定レベル以上の検出信号Sig1を就床判定部201が検出した時刻としてもよいし、あるいは、被験者Eが入力部25を操作して入力した時刻でもよい。被験者Eが入眠した時刻は、例えば、判定条件を充足した第2期間Tの開始時刻でよい。なお、現在時刻及び計測時刻そのものは、RTC22によって計時される時刻から分かる。
次に、判定条件について詳述する。本実施形態では、ある第1期間Tにおいて入眠の予兆が検出されてから何番目の第2期間Tであるかに応じて、入眠の判定条件を異ならせている。より詳細には、2番目以降の各第2期間Tに適用される判定条件は、1番目の第2期間Tに適用される判定条件より緩和されている。判定条件を緩和したのは、次の理由による。
まず、入眠の予兆を示す第1期間Tが検出された後、時間が経過するにつれて、被験者Eが入眠する可能性が高まる。入眠の可能性が高い場合には、入眠の可能性が低い場合と比較して、判定条件を緩くしても入眠であると誤判定する可能性が著しく増加するわけではない。逆に、判定条件を1番目の第2期間Tと2番目の第2期間Tとで判定条件を一致させることによって、入眠を見逃す可能性が高くなってしまう。そこで、入眠の予兆を捉えた後は、時間の経過とともに入眠の可能性が高くなることを考慮して、入眠の判定条件を緩和したのである。
以下に、1番目の第2期間Tに適用される判定条件と、2番目の第2期間Tに適用される判定条件とを例示して説明する。図6は、判定条件を説明するための図である。図6の横軸は時間を示し、その縦軸は差分値ΔHRを示す。同図の斜線部分は、入眠の予兆を表す第1期間TN(n)を表している。同図の実線は、第1期間TN(n)の開始から1番目の第2期間TP(n)までの差分値ΔHRの一例を表している。また、同図の一点鎖線は、判定定条件のレベルを超えない1番目の第2期間TP(n)の開始から2番目の第2期間TP(n+1)の終了までの差分値ΔHRの一例を表している。
まず、判定条件は、第2期間Tの長さに関する時間条件と差分値ΔHRの大きさに関するレベル条件からなる。そして、時間条件とレベル条件とが充足された場合に、判定条件が充足される。以下の説明では、1番目の第2期間TP(n)に適用される判定条件を第1判定条件、2番目の第2期間TP(n+1)に適用される判定条件を第2判定条件と称する。
第1判定条件の時間条件は、1番目の第2期間TP(n)の長さが第1基準時間T(第1時間)以上となることである。第1判定条件のレベル条件は、1番目の第2期間TP(n)における差分値ΔHRの絶対値の最大値ΔHRMAX1が第1基準値X以上となることである(ΔHRMAX1≧X)。
第2判定条件の時間条件は、2番目の第2期間TP(n+1)の長さが第2基準時間T(第2時間)以上となることである。第2判定条件のレベル条件は、2番目の第2期間TP(n+1)における差分値ΔHRの絶対値の最大値ΔHRMAX2が第2基準値X以上となることである(ΔHRMAX2≧X)。ただし、第2基準時間Tは第1基準時間Tよりも短い(T<T)。第2基準値Xは第1基準値Xよりも小さい(X<X)。即ち、第2判定条件は、時間条件とレベル条件の両方において、第1判定条件を緩和したものとなっている。
図6の例では、斜線部分で示される第1期間TN(n)は、所定時間T以上の長さとなる。また、同図において第2期間TP(n)の長さは第1基準時間T以上であり、且つ、実線で示される差分値ΔHRの絶対値の最大値ΔHRMAX1は第1基準値X以上となっている。従って、差分値ΔHRの時間的な変化が図6に示す実線である場合、第1判定条件の時間条件及びレベル条件を充足する。この場合、第1判定条件を充足するとして、判定部202cは、被験者Eが入眠したと判定する。第1基準時間Tは、例えば、2分であり、第1基準値Xは、例えば、5であり、これらの値は、事前に得られた実験結果などに基づいて好適に与えられる。
一方、第1判定条件の時間条件及びレベル条件を充足しない場合、判定部202cは、被験者Eが入眠していないと判定する。例えば、第2期間TP(n)における差分値ΔHRの時間的な変化が図6に示す一点鎖線である場合、差分値ΔHRの絶対値の最大値ΔHRMAX1は第1基準値X未満となっている。このため、第1判定条件のうち時間条件は充足するが、レベル条件は充足しない。判定部202cは、第2期間TP(n)において被験者Eが未だ入眠していないと判定する。
判定部202cは、第1判定条件が充足されない場合、第2判定条件に基づく入眠の判定を実行する。差分値ΔHRの時間変化が図6の一点鎖線である場合、第2期間TP(n+1)が2番目の第2期間Tに該当する。第2期間TP(n+1)の長さは第2基準時間T以上であるから、第2判定条件の時間条件を充足する。また、2番目の第2期間TP(n+1)における差分値ΔHRの絶対値の最大値ΔHRMAX2が第2基準値X以上となるから、レベル条件も充足する。よって、判定部202cは、差分値ΔHRの時間変化が図6の一点鎖線である場合、第2判定条件を充足し、第2期間TP(n+1)において被験者Eが入眠したと判定する。
第2基準時間Tは、例えば、1分であり、事前に得られた実験結果などに基づいて好適に与えられる。第2基準値Xは、例えば、3であり、事前に得られた実験結果などに基づいて好適に与えられる。
以上の判定条件の説明では、第1判定条件と、第1判定条件と異なる第2判定条件を例に挙げた。言うまでもなく、3番目の第2期間Tに適用する判定条件が2番目の第2期間Tに適用する判定条件より緩和されていてもよい。4番目の第2期間T以降に適用される判定条件についても、同様である。上述したように条件テーブル231には、各第2期間Tにおいて入眠を判定するための判定条件が、入眠の予兆が検出されてから何番目の第2期間Tであるかと対応付けて記憶されている。
第2期間Tの長さの算出は、第1期間Tの長さの算出と同様の方法によって実現される。ここでは、説明を簡単にするため、1番目の第2期間Tの長さを算出する場合を例に挙げる。n番目の第2期間Tの長さの算出に関しても、算出の方法自体は同じである。
判定部202cは、計測周期で算出される差分値ΔHRが正であるかを判定する。そして、判定部202cは、正の差分値ΔHRが続く期間を1番目の第2期間Tとして検出する。具体的には、次の通りである。例えば、計測時刻tn−1での差分値ΔHRが負であり、次の計測時刻tでの差分値ΔHRが正であったとする。
この場合、判定部202cは、計測時刻tn-1が経過すると差分値ΔHRが正となる第2期間Tが始まったものとして、計測時刻tにおいて正カウント値Nのインクリメントを開始する。正カウント値Nは、0以上の整数であり、初期値は「0」である。その後、判定部202cは、現在の正カウント値Nが設定値N0+以上となるまで(N≧N0+)、差分値ΔHRが正となる度に正カウント値Nをインクリメントする(N=N+1)。設定値N0+は第1基準時間Tに対応する数値となっている。設定値N0+は判定条件を構成する時間条件として、条件テーブル231に格納されている。
なお、正カウント値Nをインクリメントすることで第2期間Tの長さが算出されるので、第2期間Tの長さに若干の誤差が生じる可能性がある。その理由は、第2期間Tの実際の開始時刻及び第2期間Tの実際の終了時刻の双方で正カウント値Nがインクリメントされるとは限らないからである。しかしながら、本実施形態は、第2期間Tの長さに必ずしも厳密な値を要求しない。
本実施形態では、判定条件のレベル条件について判定するために、各第2期間Tにおける差分値ΔHRの最大値ΔHRMAXを特定する。この特定は、以下のようにして実行される。判定部202cは、算出された差分値ΔHRを計測周期でメモリ23に順次記憶する。
判定部202cは、メモリ23に記憶された複数の差分値ΔHRの中から、最も大きい値を持つ差分値ΔHRの絶対値を当該第2期間Tにおける差分値ΔHRの最大値ΔHRMAXとして特定する。
そして、判定部202cは、最大値ΔHRMAXを条件テーブル231から読み出した基準値Xと比較する。条件テーブル231には、予兆の検出から何番目の第2期間Tであるかと基準値Xとが対応付けられて記憶されている。1番目の第2期間Tである場合には、条件テーブル231から第1基準値Xを読み出して最大値ΔHRMAXと比較する。
次に、判定の対象となる第2期間Tが何番目の第2期間Tであるかを求める方法について述べる。現在の計測時刻での差分値ΔHRが正となり、直前の計測時刻での差分値ΔHRが負となる場合がある。この場合は、差分値ΔHRが負から正に変化することを意味する。
そこで、判定部202cは、入眠の予兆を検出したあとに、現在の計測時刻での差分値ΔHRが正をとり、かつ直前の計測時刻での差分値ΔHRが負となる場合、判定部202cは、第2期間の数を示すピークカウント値Kをインクリメントする(K=K+1)。一方、そうでない場合、判定部202cは、ピークカウント値Kをインクリメントしない。ピークカウント値Kは、0以上の整数をとる。判定部202cは、ピークカウント値Kのインクリメントを一の第2期間Tにつき1回だけ実行する。よって、ピークカウント値Kの値を調べることにより、判定条件の充足を判定すべき第2期間Tが何番目の第2期間Tであるかが分かる。
次に、何番目の第2期間であるかに応じて、判定条件がどのように定まるかについて述べる。図7は、条件テーブル231の一例を示す図である。図7に示すように、条件テーブル231は、ピークカウント値Kを正カウント値の設定値N+0及び基準値Xの双方に対応付けて記憶している。また、ピークカウント値Kの値が増えるにつれて、対応する設定値N+0及び基準値Xが小さくなる。具体的には、図7の例では、ピークカウント値Kが「1」の場合、正カウント値の設定値N0+は「30」をとり、基準値Xは「5」をとる。ピークカウント値Kが「2」の場合、正カウント値の設定値N0+は「15」をとり、基準値Xは「3」をとる。ピークカウント値Kがnの場合、正カウント値の設定値N0+はαをとり、基準値Xはβをとる。ただし、nは2以上の任意の自然数である。なお、設定値N0+及び基準値Xの双方は、線形的に減少してもよいし、指数関数的に減少してもよい。設定値N0+及び基準値Xの双方の減り方は、ひとつの減り方に限定されない。
判定部202cは、メモリ23に記憶されている条件テーブル231を参照し、ピークカウント値Kの値に応じて、正カウント値Nの設定値N0+(例えば、第1基準時間T)及び基準値X(例えば、第1基準値X)を設定する。言い換えれば、判定部202cは、ピークカウント値Kに応じて、各第2期間Tに適用される判定条件を変更する。図7の例では、ピークカウント値Kが1の場合、判定部202cは、判定条件の充足を判定すべき第2期間Tが1番目の第2期間Tであるとして、正カウント値Nの設定値N0+を30に設定し、かつ設定値N0+を5に設定する。ピークカウント値Kが「2」の場合、判定部202cは、判定条件の充足を判定すべき第2期間Tが2番目の第2期間Tであるとして、正カウント値の設定値N0+を15に設定し、かつ基準値Xを「3」に設定する。同様に、ピークカウント値Kの値がnの場合、判定部202cは、判定条件の充足を判定すべき第2期間Tがn番目の第2期間Tであるとして、正カウント値Nの設定値N0+をαに設定し、かつ基準値Xをβに設定する。
以上述べたように、ピークカウント値Kが増えるにつれて、対応する時間条件及びレベル条件が緩和される。そのため、判定条件が一律であるよりも、入眠の予兆が捉えられやすくなる。
3.動作
次に、入眠判定装置20の動作を図8A、図8B及び図9を参照して説明する。図8A及び図8Bは、入眠判定装置20のCPU21の動作を示すフローチャートである。図9は、差分値ΔHR(心拍数の移動平均値から現在の心拍数を減算した値)の時間変化の一例を示すグラフである。図9の縦軸は時間を示し、その縦軸は差分値ΔHRを示す。
まず、CPU21は、全ての処理の開始前に、全てのカウント値及び全てのフラグを初期値にリセットする(S0)。具体的には、検出部202bは、予兆フラグAを「0」にリセットし、負カウント値Nを「0」にリセットする。同様に、判定部202cは、正カウント値Nを「0」にリセットし、メモリ23に記憶した差分値ΔHRをクリアする。
次に、CPU21は、被験者Eが就床中であるか否かを判定し(S1)、判定結果が肯定になるまで判定を繰り返す。詳細には、就床判定部201が、取得部200から検出信号Sig1を受け取り、検出信号Sig1のレベルが所定レベル以上であるか否かを判定する。スッテプS1の判定結果が肯定を示す場合(S1:YES)、CPU21は、処理をステップS2に進める。
次に、CPU21は、心拍数HRを計測する(S2)。具体的には、特定部202aは、検出信号Sig1から被験者Eの心拍の成分を抽出する。そして、特定部202aは、抽出した心拍の成分に基づいて、被験者Eの現在の心拍数HRを計測する。
特定部202aは、所定個数の心拍数HRに基づいて移動平均値AVEを算出する(S3)。この後、検出部202bは、移動平均値AVEから現在の心拍数HRを減算して差分値ΔHRを算出する(S4)。
次に、検出部202bは、予兆フラグAが「0」であるかを判定する(S5)。処理の開始時に、予兆フラグAは「0」にリセットされている(S0)。従って、後述するステップS8で負カウント値Nが設定値N以上となるまで、予兆フラグAは「0」に維持される。ステップS5の判定結果が肯定である場合、予兆を示す第1期間Tが検出されていない。この場合、CPU21は、処理をステップS6に進める。一方、ステップS5の判定結果が否定の場合、予兆を示す第1期間Tが検出されたとして、CPU21は、処理をステップS11に進める(図8B参照)。
予兆フラグAが「0」である場合(S5:NO)、検出部202bは、計測時刻での差分値ΔHRが負となるかを判定する(S6)。差分値ΔHRが負となる場合(S6:YES)、検出部202bは、負カウント値Nをインクリメントする(S7)。この後、検出部202bは、現在の負カウント値Nが設定値N以上であるか否かを判定する(S8)。負カウント値Nが設定値N未満である場合、ステップS8の判定結果は否定となり、CPU21は処理をステップS1に戻す。一方、現在の負カウント値Nの値が設定値N以上である場合、ステップS8の判定結果は肯定となり、検出部202bは、予兆フラグAを「1」にセットする(S9)。
ステップS6の判定において差分値ΔHRが正となる場合(S6:NO)、検出部202bは、負カウント値Nをリセットする(S10)。これは、第1期間Tの長さが、所定時間T未満となった場合に、負カウント値Nをリセットすることによって、次の第1期間Tの長さの計測に備えるためである。
例えば、図9に示す計測時刻ti+m(ただし、m>i、mは任意の自然数である。)において、差分値ΔHRは負であり、第1期間TN(n)の長さが所定時間Tよりも短いとする。この場合、負カウント値Nが設定値N以上となる前に、次の計測時刻ti+(m+1)において差分値ΔHRが正となる。
予兆フラグAが「1」であり、ステップS5の判定結果が否定を示す場合、CPU21は、計測時刻での差分値ΔHRが正であるかを判定する(図8BのS11)。差分値ΔHRが正である場合、CPU21は、処理をステップS12に進める。
図9の例では、計測時刻がti+(m+1)の場合、ステップS11の判定結果は肯定となる。一方、計測時刻tでの差分値ΔHRが負となる場合、CPU21は、処理をステップS22に進める。
ステップS12からS14までの処理は、判定条件の設定に関する。具体的には、判定部202cは、現在の計測時刻(例えば、図9の計測時刻ti+(m+1))での差分値ΔHRが正となり、かつ直前の計測時刻(例えば、図9のt=ti+m)での差分値ΔHRが負となるかを判定する(S12)。その結果、現在の計測時刻での差分値ΔHRが正をとり(S11:YES)、かつ直前の計測時刻での差分値ΔHRが負となる場合(S12:YES)、判定部202cは、ピークカウント値Kをインクリメントする(S13)。ステップS12の判定結果が否定を示す場合、判定部202cは、ピークカウント値Kをインクリメントしない。
次に、判定部202cは、ピークカウント値Kに応じて、各第2期間Tに適用される判定条件を変更する(S14)。具体例を挙げる。図9の例において、第1期間TN(n)が入眠の予兆を表す期間であり、現在の計測時刻がti+(m+1)である場合を考える。この場合、判定条件を充足するか判定すべき第2期間Tは、1番目の第2期間TP(n)である。ピークカウント値Kの値は「1」である。この場合、判定部202cは、条件テーブル231を参照し、正カウント値Nの設定値N0+を「30」に設定し、かつ基準値Xを「5」に設定する(S14)。もし、ピークカウント値Kが「2」である場合、判定条件を充足するか判定すべき第2期間Tは、2番目の第2期間TP(n+1)である。この場合、判定部202cは、条件テーブル231を参照し、正カウント値Nの設定値N0+を「15」に設定し、かつ基準値Xを「3」に設定する(S14)。
次に、判定条件を充足するか判定すべき第2期間(例えば、図9に示す第2期間TP(n))の長さを算出するため、判定部202cは、正カウント値Nをインクリメントする(S15)。次に、第2期間(例えば、図9に示す第2期間TP(n))の大きさを算出するため、判定部202cは、ステップS4で算出された差分値ΔHRをメモリ23に記憶する(S16)。そして、現在の正カウント値Nの値が設定値N0+未満の場合(S17:NO)、CPU21は、処理をS1に戻す。一方、現在の正カウント値Nの値が設定値N0+以上の場合(S17:YES)、CPU21は、処理をステップS18に進める。
ステップS18において、判定部202cは、メモリ23に記憶された複数の差分値ΔHRの中から、最も大きい差分値ΔHRの絶対値をn番目の第2期間(例えば、図9に示す第2期間TP(n))における差分値ΔHRの最大値ΔHRMAXとして抽出する。そして、判定部202cは、抽出した最大値ΔHRMAXを基準値Xと比較する(S18)。その結果、抽出した最大値ΔHRMAXが基準値X以上である場合(S18:YES)、判定部202cは、被験者Eが入眠したと判定する(S19)。
次に、判定部202cは、被験者Eが入眠した時刻から就床した時刻を減算して被験者Eの入眠潜時を算出する(S20)。最後に、ステップS0と同様に、CPU21は、全てのカウンタ及び全てのフラグを初期値にリセットする(S21)。
一方、ステップS18でn番目の第2期間T(例えば、図9に示す第2期間TP(n))における差分値ΔHRの絶対値の最大値ΔHRMAXが基準値X未満の場合(S18:NO)、次の第2期間T(例えば、図8に示す第2期間TP(n+1))を検出するため、CPU21は、処理をS1に戻す。
ステップS22及びS23は、ある計測時刻での差分値ΔHRが負となった場合の処理に関する。これらの処理は、判定条件を充足するか判定すべき第2期間Tが終了したことを意味する。よって、判定部202cは、正カウント値Nを「0」にリセットし(S22)、メモリ23に記憶した差分値ΔHRをクリアする(S23)。
以上述べた通り、入眠判定システム1は、差分値ΔHRが負となる期間の長さに基づいて、被験者の入眠の予兆を捉える。そして、入眠の予兆を捉えた後の第2期間Tに、入眠判定システム1は、被験者の入眠の判定を行う。被験者の入眠の予兆という入眠の過程が考慮されるので、入眠の誤判定が著しく抑制される。
4.変形例
本発明の一例として実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、以下に述べる各種の変形が可能である。更に、以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、技術的に矛盾しない限り適宜併合され得る。
<変形例1>
上述の実施形態では、心拍数の移動平均値から現在の心拍数を減算した場合に得られる差分値を用いて入眠を判定した。この場合、差分値が負となる期間が第1期間であり、差分値が正となる期間が第2期間であった。本発明はこれに限定されるものではなく、現在の心拍数から心拍数の移動平均値を減算した場合に得られる差分値を用いて入眠を判定してもよい。この場合、差分値が正となる期間を第1期間とし、差分値が負となる期間を第2期間とすればよい。差分値が正となる第1期間の長さが所定時間T以上であることを検出部202bが検出すればよい。また、所定時間T以上の長さの第1期間が検出された後、1番目の第2期間に判定条件を充足する場合、被験者が入眠したと判定部202cが判定すればよい。本変形例の正負符号が実施形態の正負符号と逆になることは、当業者に容易に理解されよう。本変形例においても、実施形態と同様の効果が得られる。
<変形例2>
上述の実施形態では、2つの条件を同時に充足する判定条件を例に挙げた。1番目の第2期間Tに適用される第1判定条件について言えば、1つ目の条件は、所定時間T以上の長さの第1期間TNが検出された後、1番目の第2期間Tの長さが第1基準時間Tを超えるという条件であった。もうひとつの条件は、1番目の第2期間Tにおける差分値の絶対値の最大値が第1基準値Xより大きいという条件であった。
第1判定条件は、必ずしも、2つの条件を同時に充足しなくてもよい。即ち、判定条件は、1つ目の条件だけでもよいし、2つ目の条件だけでもよい。換言すれば、第1判定条件は、1番目の第2期間Tの長さが第1基準時間T以上であるという条件と、1番目の第2期間Tにおける差分値ΔHRの絶対値の最大値が第1基準値Xより大きいという条件のうちの少なくとも一方であればよい。
2番目の第2期間Tに適用される第2判定条件に関しても同様に、2番目の第2期間Tの長さが第2基準時間T以上であるという条件と、2番目の第2期間Tにおける差分値ΔHRの絶対値の最大値が第2基準値Xより大きいという条件のうちの少なくとも一方であればよい。
判定条件の2つの条件を同時に充足することが要求される場合、判定条件が厳しくなりすぎるかもしれない。このことが入眠の誤判定を招くかもしれない。本変形例は、判定条件が厳しくなりすぎることに起因する誤判定を抑制する。本変形例においても、実施形態と同様の効果が得られる。
<変形例3>
図5に示すCPU21の機能(つまり、取得部200の機能、就床判定部201の機能及び主処理部202の機能)は、ハードウェア(例えば、電子回路)で構成されていてもよい。あるいは、CPU21の機能の一部(例えば、主処理部202)がハードウェアで構成され、他の機能(例えば、取得部200の機能及び就床判定部201の機能)がソフトウェアで構成されていてもよい。本変形例においても、実施形態と同様の効果が得られる。
<変形例4>
図7の例では、ピークカウント値Kが増えるにつれて、対応する基準時間及び基準値の双方が小さくなっている。例えば、ピークカウント値Kの値が5以上の場合(K≧5)に、各第2期間Tに適用される判定条件を一律としてもよい。実施形態と同様の効果が期待される。
<変形例5>
各第2期間Tに適用される判定条件は、一律であってもよい。ただし、判定条件を適切に設定する必要があることに留意されたい。実施形態と同様の効果が期待される。
<変形例6>
上述の実施形態では、第2期間Tの長さに関する時間条件を充足するとともに、差分ΔHRの絶対値の最大値が基準値X以上である場合に被験者Eが入眠したと判定したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第2期間Tの長さに関する時間条件を充足し、且つ、差分値ΔHRの絶対値が初めて基準値X以上となった時点で、被験者Eが入眠したと判定してもよい。
図10は、変形例6における入眠判定装置20のCPU21の動作を示すフローチャートである。図8Aに示すステップS0からS10については、本変形例と同様であるので、ステップS0からS10の図示を省略する。以下に、図8Bのフローチャートと異なる点について述べる。ステップS16aにおいて、判定部202cは、図8AのステップS4で算出された差分値ΔHRをその差分値ΔHRを取得した時刻に関連付けてメモリ23に記憶する。ステップS17において、現在の正カウント値Nの値が設定値N0+以上となった場合(S17:YES)、CPU21は、処理をステップS18aに進める。続いて、判定部202cは、メモリ23に記憶されている複数の差分値ΔHRの各々を時系列順に基準値Xと比較する(S18a)。比較対象の差分値ΔHRの絶対値が基準値X以上となった場合(S18a:YES)、判定部202cは、その差分値ΔHRに関連付けられた時刻tINIを取得する(S18b)。ステップS19aにおいて、判定部202cは、被験者Eが時刻tINIにおいて入眠したと判定する。一方、ステップS18aにおいて、比較対象の差分値ΔHRの絶対値が基準値X未満の場合(S18a:NO)、差分値ΔHRの大きさに関するレベル条件を充足しないとして、CPU21は、処理を図8AのステップS1に進める。
具体的には、図11に示すように、時刻tsにおいて、現在の正カウント値Nの値が設定値N0+以上となり、第2期間Tp(n)の長さが所定時間Tx以上になると(S17:YES)、判定部202cは、メモリ23に記憶されている複数の差分値ΔHRの各々を時系列順に基準値Xと比較して、差分値ΔHRの絶対値が基準値X以上となる時刻tbと特定する。このように、時間条件が充足されると、レベル条件が充足する時刻まで遡り、被験者Eが入眠した時刻を特定する。これによって、被験者Eが入眠した時刻をより正確に測定することができる。
上述の実施形態及び全ての変形例から以下の発明が把握される。
入眠判定方法は、被験者の血流を引き起こす拍動を表す生体情報に基づいて、前記被験者の拍動数と、拍動数の移動平均値とを特定し、前記拍動数の前記移動平均値から現在の拍動数を減算した場合に得られる差分値が負となる期間又は前記現在の拍動数から前記拍動数の前記移動平均値を減算した場合に得られる差分値が正となる期間を第1期間とし、前記拍動数の前記移動平均値から前記現在の拍動数を減算した場合に得られる差分値が正となる期間又は前記現在の拍動数から前記拍動数の前記移動平均値を減算した場合に得られる差分値が負となる期間を第2期間としたとき、前記第1期間の長さが前記所定時間以上であることが検出された後のいずれかの第2期間において判定条件を充足する場合、判定条件を充足した第2期間で前記被験者が入眠したと判定する、ことを特徴とする。
入眠判定方法では、第1期間の長さに基づいて、被験者の入眠の予兆を捉える。そして、入眠の予兆を捉えた後の第2期間に、被験者の入眠の判定を行う。つまり、入眠の可能性が高まってから、被験者の入眠の判定を行う。単に第1期間だけで、被験者が入眠したと判定されない。また、被験者の入眠の予兆という入眠の過程が考慮される。よって、入眠の誤判定が著しく抑制される。
前記判定条件は、前記第2期間の長さが第1時間以上であるという条件と、前記第2期間における前記差分値の絶対値が第1基準値より大きいという条件とのうちの少なくとも一方である、ことを特徴とする。
第2期間の長さ及び第2期間における差分値の絶対値に基づいて、被験者の入眠が判定される。即ち、判定条件として時間条件とレベル条件を採用する。このように、次元の異なる2つの要素によって、入眠を判定するので、入眠の判定の精度を向上させることができる。
前記判定条件を第1判定条件とし、前記第1判定条件と異なる判定条件を第2判定条件とするとき、前記第1期間の長さが前記所定時間以上であることが検出された後に複数の第2期間があり、前記検出された後の第1番目の第2期間が前記第1判定条件を充足しなかった場合、前記被験者が入眠したと判定せず、前記第1番目の第2期間より後の第2番目の第2期間が前記第2判定条件を充足する場合、前記被験者が入眠したと判定し、前記第2判定条件は、前記第2番目の第2期間の長さが第2時間以上であるという条件と、前記第2番目の第2期間における前記差分値の絶対値が第2基準値より大きいという条件のうちの少なくとも一方であり、前記第2時間は、前記第1時間より短く、前記第2基準値は、前記第1基準値より小さいことを特徴とする。
第2番目の第2期間に適用される第2判定条件が第1番目の第2期間に適用される第1判定条件よりも緩和されている。入眠の予兆が捉えられた後は、判定条件が緩和されても、入眠の判定を的確に行うことができる。
前記被験者の入眠の判定において、前記複数の第2期間の各々に、前記判定条件を充足するかの判定を前記被験者が入眠したと判定するまで繰り返し、前記第1期間の長さが前記所定時間以上であることが検出された後の前記複数の第2期間のうちの第何番目の第2期間であるかに応じて前記判定条件が定まる、ことを特徴とする。
第何番目の第2期間であるかに応じて、適用される判定条件が定まるので、入眠を見過ごすことなく、入眠の判定を的確に行うことができる。
入眠判定装置は、被験者の血流を引き起こす拍動を表す生体情報に基づいて、前記被験者の拍動数と、拍動数の移動平均値とを特定する特定部と、前記拍動数の前記移動平均値から現在の拍動数を減算した場合に得られる差分値が負となる期間又は前記現在の拍動数から前記拍動数の前記移動平均値を減算した場合に得られる差分値が正となる期間を第1期間とし、前記拍動数の前記移動平均値から前記現在の拍動数を減算した場合に得られる差分値が正となる期間又は前記現在の拍動数から前記拍動数の前記移動平均値を減算した場合に得られる差分値が負となる期間を第2期間としたとき、前記第1期間の長さを検出する検出部と、前記第1期間の長さが前記所定時間以上であることが検出された後のいずれかの第2期間において判定条件を充足する場合、前記被験者が入眠したと判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
入眠判定装置は、第1期間の長さに基づいて、被験者の入眠の予兆を捉える。そして、入眠判定装置は、入眠の予兆を捉えた後の第2期間に、被験者の入眠の判定を行う。つまり、入眠判定装置は、入眠の可能性が高まってから、被験者の入眠の判定を行う。入眠判定装置は、第1期間だけで、被験者が入眠したと判定しない。また、入眠判定装置は、被験者の入眠の予兆という入眠の過程を考慮する。よって、入眠の誤判定が著しく抑制される。
入眠判定プログラムは、被験者の血流を引き起こす拍動を表す生体情報に基づいて、前記被験者の拍動数と、前記拍動数の移動平均値とを特定する特定部と、前記拍動数の前記移動平均値から現在の拍動数を減算した場合に得られる差分値が負となる期間又は前記現在の拍動数から前記拍動数の前記移動平均値を減算した場合に得られる差分値が正となる期間を第1期間とし、前記拍動数の前記移動平均値から前記現在の拍動数を減算した場合に得られる差分値が正となる期間又は前記現在の拍動数から前記拍動数の前記移動平均値を減算した場合に得られる差分値が負となる期間を第2期間としたとき、前記第1期間の長さを検出する検出部と、前記第1期間の長さが前記所定時間以上であることが検出された後のいずれかの第2期間において判定条件を充足する場合、前記被験者が入眠したと判定する判定部として機能させることを特徴とする。
入眠判定プログラムは、第1期間の長さに基づいて、被験者の入眠の予兆を捉えることをコンピュータに実行させる。そして、プログラムは、入眠の予兆を捉えた後の第2期間に、被験者の入眠の判定をコンピュータに実行させる。つまり、プログラムは、入眠の可能性が高まってから、被験者の入眠の判定をコンピュータに実行させる。単に第1期間だけで、被験者が入眠したと判定されない。また、被験者の入眠の予兆という入眠の過程が考慮される。よって、入眠の誤判定が著しく抑制される。
1…入眠判定システム、10…センサ、20…入眠判定装置、21…CPU、22…RTC、23…メモリ、24…記憶装置、25…入力部、26…ディスプレイ、27…通信インターフェース、28…プログラム、200…取得部、201…就床判定部、202…主処理部、202a…特定部、202b…検出部、202c…判定部、230…設定情報、231…条件テーブル。

Claims (6)

  1. 被験者の血流を引き起こす拍動を表す生体情報に基づいて、前記被験者の拍動数と、拍動数の移動平均値とを特定し、
    前記拍動数の前記移動平均値から現在の拍動数を減算した場合に得られる差分値が負となる期間又は前記現在の拍動数から前記拍動数の前記移動平均値を減算した場合に得られる差分値が正となる期間を第1期間とし、
    前記拍動数の前記移動平均値から前記現在の拍動数を減算した場合に得られる差分値が正となる期間又は前記現在の拍動数から前記拍動数の前記移動平均値を減算した場合に得られる差分値が負となる期間を第2期間としたとき、
    前記第1期間の長さが前記所定時間以上であることが検出された後のいずれかの第2期間において判定条件を充足する場合、判定条件を充足した第2期間で前記被験者が入眠したと判定する、ことを特徴とする入眠判定方法。
  2. 前記判定条件は、前記第2期間の長さが第1時間以上であるという条件と、前記第2期間における前記差分値の絶対値が第1基準値より大きいという条件とのうちの少なくとも一方である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の入眠判定方法。
  3. 前記判定条件を第1判定条件とし、前記第1判定条件と異なる判定条件を第2判定条件とするとき、
    前記第1期間の長さが前記所定時間以上であることが検出された後に複数の第2期間があり、
    前記検出された後の第1番目の第2期間が前記第1判定条件を充足しなかった場合、前記被験者が入眠したと判定せず、
    前記第1番目の第2期間より後の第2番目の第2期間が前記第2判定条件を充足する場合、前記被験者が入眠したと判定し、
    前記第2判定条件は、前記第2番目の第2期間の長さが第2時間以上であるという条件と、前記第2番目の第2期間における前記差分値の絶対値が第2基準値より大きいという条件のうちの少なくとも一方であり、
    前記第2時間は、前記第1時間より短く、
    前記第2基準値は、前記第1基準値より小さい
    ことを特徴とする請求項2に記載の入眠判定方法。
  4. 前記第1期間の長さが前記所定時間以上であることが検出された後に複数の第2期間があり、
    前記被験者の入眠の判定において、前記複数の第2期間の各々に、前記判定条件を充足するかの判定を前記被験者が入眠したと判定するまで繰り返し、
    前記判定をすべき第2期間が前記複数の第2期間のうちの第何番目の第2期間であるかに応じて前記判定条件が定まる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の入眠判定方法。
  5. 被験者の血流を引き起こす拍動を表す生体情報に基づいて、前記被験者の拍動数と、拍動数の移動平均値とを特定する特定部と、
    前記拍動数の前記移動平均値から現在の拍動数を減算した場合に得られる差分値が負となる期間又は前記現在の拍動数から前記拍動数の前記移動平均値を減算した場合に得られる差分値が正となる期間を第1期間とし、前記拍動数の前記移動平均値から前記現在の拍動数を減算した場合に得られる差分値が正となる期間又は前記現在の拍動数から前記拍動数の前記移動平均値を減算した場合に得られる差分値が負となる期間を第2期間としたとき、前記第1期間の長さを検出する検出部と、
    前記第1期間の長さが前記所定時間以上であることが検出された後のいずれかの第2期間において判定条件を充足する場合、前記被験者が入眠したと判定する判定部と、
    を備えることを特徴とする入眠判定装置。
  6. 入眠判定プログラムであって、
    コンピュータを、
    被験者の血流を引き起こす拍動を表す生体情報に基づいて、前記被験者の拍動数と、前記拍動数の移動平均値とを特定する特定部と、
    前記拍動数の前記移動平均値から現在の拍動数を減算した場合に得られる差分値が負となる期間又は前記現在の拍動数から前記拍動数の前記移動平均値を減算した場合に得られる差分値が正となる期間を第1期間とし、前記拍動数の前記移動平均値から前記現在の拍動数を減算した場合に得られる差分値が正となる期間又は前記現在の拍動数から前記拍動数の前記移動平均値を減算した場合に得られる差分値が負となる期間を第2期間としたとき、前記第1期間の長さを検出する検出部と、
    前記第1期間の長さが前記所定時間以上であることが検出された後のいずれかの第2期間において判定条件を充足する場合、前記被験者が入眠したと判定する判定部として
    機能させることを特徴とする入眠判定プログラム。
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