JP6839686B2 - 光ファイバの製造方法 - Google Patents

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本発明は、光ファイバの製造方法に関する。
従来、伝送損失の低減等のために、シリカガラス系の光ファイバのコア部にアルカリ金属を添加する技術が知られている。このような光ファイバを製造する方法として、ガラスの表面をアルカリ金属化合物の蒸気に曝し、ガラスの表面からアルカリ金属化合物を添加する方法が開示されている(特許文献1〜3)。
特表2005−537210号公報 特表2007−513862号公報 特表2007−516929号公報
しかしながら、従来の方法は、光ファイバ母材の一連の製造工程の途中において、アルカリ金属化合物の蒸気を発生させ、その蒸気をガラスの表面に流すための装置が必要であり、かつ工程が複雑であるという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、コア部がアルカリ金属を含むガラスからなる光ファイバを簡易に製造できる光ファイバの製造方法を提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る光ファイバの製造方法は、シリカガラスからなり、光ファイバのコア部となるガラスロッドを、シリカガラスからなり、アルカリ金属を含むアルカリ金属含有ガラス管の孔に挿入するロッド挿入工程と、前記アルカリ金属含有ガラス管を、シリカガラスからなり、光ファイバのクラッド部となるクラッド形成ガラス管の孔に挿入するガラス管挿入工程と、を含み、前記ガラスロッドと、前記アルカリ金属含有ガラス管と、前記クラッド形成ガラス管とを備える光ファイバ母材を作製する母材作製工程と、前記作製した光ファイバ母材を加熱溶融して線引きし、光ファイバを作製する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の一態様に係る光ファイバの製造方法は、前記クラッド形成ガラス管はフッ素(F)を含むことを特徴とする。
本発明の一態様に係る光ファイバの製造方法は、前記母材作製工程は、前記ガラスロッドと、前記アルカリ金属含有ガラス管と、前記クラッド形成ガラス管とを、これらの長手方向の少なくとも一部において相互に固定する工程を含むことを特徴とする。
本発明の一態様に係る光ファイバの製造方法は、前記母材作製工程は、前記ガラスロッドと、前記アルカリ金属含有ガラス管と、前記クラッド形成ガラス管とを加熱して、長手方向にわたって一体化する工程を含むことを特徴とする。
本発明の一態様に係る光ファイバの製造方法は、前記ガラス管挿入工程は、前記ロッド挿入工程を行い、前記ガラスロッドと、前記アルカリ金属含有ガラス管とを加熱して、長手方向にわたって一体化する工程と行った後に行うことを特徴とする。
本発明の一態様に係る光ファイバの製造方法は、前記ロッド挿入工程において、複数の前記ガラスロッドのそれぞれを、複数の前記アルカリ金属含有ガラス管のそれぞれの孔に挿入し、前記ガラス管挿入工程において、複数の前記アルカリ金属含有ガラスのそれぞれを、複数の孔を有する前記クラッド形成ガラス管のそれぞれの孔に挿入することを特徴とする。
本発明によれは、コア部がアルカリ金属を含むガラスからなる光ファイバを簡易に製造できるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る製造方法により製造する光ファイバの模式的な断面図である。 図2は、実施形態1に係る製造方法を説明するフロー図である。 図3は、第1挿入工程を説明する図である。 図4は、第2挿入工程を説明する図である。 図5は、線引工程を説明する図である。 図6は、アルカリ金属の濃度分布の変化を示す模式図である。 図7は、実施形態2に係る製造方法を説明する図である。 図8は、実施形態3に係る製造方法を説明する図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本発明が限定されるものではない。また、各図面において、同一または対応する構成要素には適宜同一の符号を付している。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る製造方法により製造する光ファイバの模式的な断面図である。この光ファイバ1は、コア部1aと、中間層1bと、クラッド部1cと、を備える。
コア部1aは、カリウム(K)やナトリウム(Na)などのアルカリ金属を含むシリカガラスからなる。コア部1aは、ゲルマニウム(Ge)、フッ素(F)、塩素(Cl)、アルミニウム(Al)等の、シリカガラス系光ファイバのコア部に一般的に添加され得るドーパントを含んでいてもよい。中間層1bは、コア部1aの外周に形成されており、アルカリ金属を含むシリカガラスからなる。中間層1bの屈折率はコア部1aの最大屈折率よりも低い。クラッド部1cは、中間層1bの外周に形成されており、主に高純度のシリカガラスからなる。なお、クラッド部1cには屈折率を低下させるためにFが添加されていてもよい。クラッド部1cの屈折率はコア部1aの最大屈折率よりも低い。
つぎに、光ファイバ1を製造するための実施形態1に係る製造方法を、図2のフロー図を参照して説明する。この製造方法は、ステップS101の第1挿入工程と、ステップS102の第1一体化工程と、ステップS103の第2挿入工程と、ステップS104の第2一体化工程と、ステップS105の線引工程と、を含む。
第1挿入工程は、図3に示すように、ガラスロッド2を、アルカリ金属含有ガラス管3の孔に挿入する工程であり、ロッド挿入工程に相当する。挿入は、矢印で示すように、ガラスロッド2とアルカリ金属含有ガラス管3とを相互に移動させて行ってもよいし、一方を固定し、他方を移動させて行ってもよい。
ガラスロッド2は、たとえばVAD法(Vapor Axial Deposition)やMCVD(Modified Chemical Vapor Deposition)法によって作製されたものである。ガラスロッド2は、光ファイバ1のコア部1aとなる部分であり、高純度のシリカガラスからなるが、上述したように、コア部に一般的に添加され得るドーパントを含んでいてもよい。たとえば、ガラスロッド2は外径が6.5mmであり、Clが5000ppm、Fが1000ppmだけ添加されている。
アルカリ金属含有ガラス管3は、高純度のシリカガラスに所望のアルカリ金属を添加したガラス管である。アルカリ金属含有ガラス管3は、たとえば、市販の高純度シリカガラス管を、アルカリ金属化合物の蒸気に曝して、アルカリ金属を添加したものである。このとき、高純度シリカガラス管の内周面側と外周面側とをアルカリ金属化合物の蒸気に曝すことができるので、ガラス管の厚さ方向により均一、かつ高濃度でアルカリ金属を添加することができる。ただし、アルカリ金属含有ガラス管3の作製方法については特に限定はされない。アルカリ金属含有ガラス管3は、本製造方法の一連の工程とは別に、別途予め準備しておくことができるものである。たとえば、アルカリ金属含有ガラス管3は内径が7mm、外径が9.5mmであり、Kが10ppm添加されている。アルカリ金属含有ガラス管3の内径はガラスロッド2の外径よりもわずかに大きいため、ガラスロッド2の外周面とアルカリ金属含有ガラス管3の内周面との間にはわずかに空隙(クリアランス)が形成される。
第1挿入工程につづいて、第1一体化工程を行い、ガラスロッド2とアルカリ金属含有ガラス管3とを加熱し、長手方向にわたって一体化する。一体化の方法としては、たとえば、アルカリ金属含有ガラス管3の外周を長手方向にわたって適切な酸水素火炎で炙る方法がある。ガラスロッド2とアルカリ金属含有ガラス管3との一端部にチューブを繋げ、炙るとともにガラスロッド2とアルカリ金属含有ガラス管3との間の空隙を真空になるように吸引することによって、火炎の熱によってアルカリ金属含有ガラス管3が軟化し、収縮して空隙が塞がれる。なお、このとき、真空に吸引している側とは別の一端から、空隙内にガラス洗浄作用のあるガスを流してもよい。この工程において、アルカリ金属含有ガラス管3に含まれるアルカリ金属の一部がガラスロッド2に熱拡散する。
第1一体化工程につづいて、第2挿入工程を行う。第2挿入工程は、図4に示すように、ガラスロッド2とアルカリ金属含有ガラス管3との一体物4を、クラッド形成ガラス管5の孔に挿入する工程であり、ガラス管挿入工程に相当する。
クラッド形成ガラス管5は、高純度のシリカガラスにFを添加したガラス管である。クラッド形成ガラス管5は、市販のF添加シリカガラス管を用いてもよいし、F添加ガラスロッドを作製し、これに孔を形成して管状としたものでもよい。たとえば、クラッド形成ガラス管5は、内径が10mm、外径が120mmであり、純シリカガラスに対する比屈折率差Δが−0.35%になるようにFが添加されたものである。すなわち、アルカリ金属含有ガラス管3の外周面とクラッド形成ガラス管5の内周面との間にもわずかに空隙が形成される。なお、クラッド形成ガラス管5は、ガラスロッド2やアルカリ金属含有ガラス管3に対して体積が大きいので、複数のガラス管を準備し、これらを一体化して構成してもよい。たとえば、クラッド形成ガラス管5は、一方が他方に挿入可能な内外径を有する複数のF添加シリカガラス管を準備し、これらを一体化して構成してもよい。内径が10mm、外径が120mmのクラッド形成ガラス管5は、たとえば内径が10mm、外径が39.5mmのF添加シリカガラス管と、内径が40mm、外径が120.5mmのF添加シリカガラス管とを準備し、これらを事前に一体化することで構成することができる。また、これらのF添加シリカガラス管の一体化は、事前に行わずに、以下に説明する第2一体化工程の際に行ってもよい。
第2挿入工程につづいて、第2一体化工程を行い、一体物4とクラッド形成ガラス管5とを加熱し、長手方向にわたって一体化する。第2一体化工程は第1一体化工程と同様な方法で行うことができる。これにより、ガラスロッド2と、アルカリ金属含有ガラス管3と、クラッド形成ガラス管5が相互に固定され、ガラスロッド2と、アルカリ金属含有ガラス管3と、クラッド形成ガラス管5とを備える光ファイバ母材が作製される。すなわち、母材作製工程は、第1挿入工程と、第1一体化工程と、第2挿入工程と、第2一体化工程を含んでいる。
第2一体化工程においても、アルカリ金属含有ガラス管3に含まれるアルカリ金属の一部がガラスロッド2およびクラッド形成ガラス管5に熱拡散する。なお、第2一体化工程において、一体物4とクラッド形成ガラス管5とを長手方向にわたって一体化するのではなく、長手方向の一部で一体化し、相互に固定してもよい。長手方向の一部で一体化する場合には、後述する線引工程において下側になる部分を一体化するのが好ましい。
第2一体化工程につづいて、線引工程を行う。線引工程では、図5に示すように、公知の線引炉10に、ガラスロッド2と、アルカリ金属含有ガラス管3と、クラッド形成ガラス管5とを備える光ファイバ母材6をセットし、線引炉10の下端をヒータ11で加熱溶融して線引きを行い、光ファイバ1を作製する。これにより、ガラスロッド2がコア部1aとなり、アルカリ金属含有ガラス管3が中間層1bとなり、クラッド形成ガラス管5がクラッド部1cとなって、図1に示す構造の光ファイバ1を製造することができる。
線引工程においても、アルカリ金属含有ガラス管3に含まれるアルカリ金属の一部がガラスロッド2およびクラッド形成ガラス管5に熱拡散する。これにより、ガラスロッド2すなわちコア部1aにはより均一にアルカリ金属が添加された状態となるため、たとえばガラスロッド2の仮想温度が低下し、ガラス中の光散乱が減少し、光ファイバ1を低伝送損失とすることができる。
本実施形態1に係る製造方法によれば、本製造方法の一連の工程とは別に、別途予め準備しておくことができるアルカリ金属含有ガラス管3を用いているので、コア部1aがアルカリ金属を含む光ファイバ1を簡易に製造できる。
また、本実施形態1に係る製造方法によれば、まずガラスロッド2とアルカリ金属含有ガラス管3とを長手方向にわたって一体化する第1一体化工程を行った後に、第2挿入工程および第2一体化工程を行っている。これにより、アルカリ金属含有ガラス管3に含まれるアルカリ金属の一部がガラスロッド2に熱拡散する総時間が長くなるので、より効率的にガラスロッド2にアルカリ金属を添加することができる。
図6は、アルカリ金属の濃度分布の変化を示す模式図である。図中、凸状の曲線がアルカリ金属の濃度を示している。図6の左図に示すように、第1挿入工程では、アルカリ金属含有ガラス管3のみにアルカリ金属が分布している。その後第1一体化工程を行うと、図6の中央図に示すように、アルカリ金属は熱拡散し、ガラスロッド2にまで分布する。さらに、その後第2一体化工程を行うと、図6の右図に示すように、アルカリ金属はさらに熱拡散し、ガラスロッド2においてより均一に分布し、さらにクラッド形成ガラス管5にも分布する。その後、線引工程を行うと、コア部1aにはアルカリ金属はより一層均一に分布する。
アルカリ金属含有ガラス管3からガラスロッド2に効率的にアルカリ金属を熱拡散させるためには、たとえばアルカリ金属含有ガラス管3の厚さ方向におけるアルカリ金属の濃度分布を調整し、ガラスロッド2に対向する内周側でより高い濃度となるようにしてもよい。アルカリ金属含有ガラス管3を作製する際に、高純度シリカガラス管の内周面側と外周面側とでそれぞれ条件を調整してアルカリ金属化合物の蒸気に曝すことで、アルカリ金属の濃度分布を調整し、内周面側と外周面側とで濃度に差異をつけることができる。
また、嵩密度が低い半焼結状態のガラスロッド2を用いれば、アルカリ金属がガラスロッド2により熱拡散しやすいので好ましい。この場合、半焼結状態のガラスロッド2内に気泡が残らないように、たとえば第1一体化工程において吸引を行う際に、ガラスロッド2内の空隙も消失するように加熱および吸引を行うことが好ましい。
その他、ガラスロッド2に効率的にアルカリ金属を熱拡散させるために、クラッド形成ガラス管5側への熱拡散を抑制したり、ガラスロッド2側への熱拡散を促進させたりするように、上述した熱拡散が起こる各工程における条件を設定してもよい。
また、本実施形態1に係る製造方法によれば、たとえば、従来の工程で用いられたコラップスの工程を用いる必要が無い。これにより、工程の煩雑さを避けることができるだけでなく、コラップス時に問題となる非円の問題や高熱によるドーパントリークアウトの問題なども抑制することが可能となる。
(実施形態2)
つぎに、実施形態2について説明する。実施形態2に係る製造方法は、マルチコアファイバの製造方法に係るものである。本製造方法では、実施形態1に係る製造方法と同様に、まず、ガラスロッド2をアルカリ金属含有ガラス管3の孔に挿入する第1挿入工程と、これらを一体化する第1一体化工程を行う。ただし、本製造方法では、複数である7本のガラスロッド2を準備し、それぞれを、別途準備した7本のアルカリ金属含有ガラス管3のそれぞれの孔に挿入し、それぞれに第1一体化工程を行う。その結果、7本の一体物4が作製される。
つづいて、7本の一体物4を図7に示すようにクラッド形成ガラス管5Aと組み合わせる。このクラッド形成ガラス管5Aは、一体物4のそれぞれを、ある程度の空隙が形成されるように挿入可能な内径であり、長手方向に延伸する複数の孔5Aaを有している多孔管である。このような多孔管は、円柱状のガラスロッドに孔5Aaを穿設することで容易に作製できる。孔5Aaは、製造すべきマルチコアファイバにおけるコア部の配列形状のなるように配列されている。なお、クラッド形成ガラス管5Aはクラッド形成ガラス管5と同様に、たとえば高純度のシリカガラスに、比屈折率差Δが−0.35%になるようにFを添加したガラス管である。
一体物4のそれぞれをクラッド形成ガラス管5Aのそれぞれの孔5Aaに挿入した後は、これらを長手方向にわたってまたは部分的に一体化して光ファイバ母材を作製する。つづいて作製した光ファイバ母材を線引きすることによって、コア部がアルカリ金属を含むマルチコアファイバを簡易に製造することができる。
(実施形態3)
つぎに、実施形態3について説明する。実施形態2に係る製造方法は、マルチコアファイバの製造方法に係るものである。本製造方法では、7本のガラスロッド2を図8に示すようにアルカリ金属含有ガラス管3Aと組み合わせる。このアルカリ金属含有ガラス管3Aは、ガラスロッド2のそれぞれを、ある程度の空隙が形成されるように挿入可能な内径であり、長手方向に延伸する複数の孔3Aaを有している多孔管である。このような多孔管は、円柱状のガラスロッドに孔3Aaを穿設することで容易に作製できる。孔3Aaは、製造すべきマルチコアファイバにおけるコア部の配列形状になるように配列されている。なお、アルカリ金属含有ガラス管3Aはアルカリ金属含有ガラス管3と同様に、たとえば高純度のシリカガラスに所望のアルカリ金属を添加したガラス管である。
ガラスロッド2のそれぞれをアルカリ金属含有ガラス管3Aのそれぞれの孔3Aaに挿入する第1挿入工程を行った後は、これらを長手方向にわたって一体化する第1一体化工程を行って一体物を作製する。つづいて作製した一体物をクラッド形成ガラス管5と同様のクラッド形成ガラス管に挿入する第2挿入工程を行い、さらには第2一体化工程を行って光ファイバ母材を作製する。さらに、作製した光ファイバ母材を線引きすることによって、コア部がアルカリ金属を含むマルチコアファイバを簡易に製造することができる。
なお、実施形態2、3で用いるガラスロッド2やアルカリ金属含有ガラス管3や一体物4は、いわゆるシングルコアファイバである光ファイバ1を製造する際にも使用できるものである。したがって、シングルコアファイバ製造用の部材とマルチコアファイバ製造用の部材とを共通化することができるので、部材管理の簡易化や製造コストの低減を実現できる。
また、上記実施形態1では、第1一体化工程を行っているが、第1一体化工程を行わず、第2一体化工程においてガラスロッド2とアルカリ金属含有ガラス管3とクラッド形成ガラス管5とを相互に固定し、その後線引工程を行ってもよい。これらを相互に固定することによって、線引工程においてガラスロッド2やアルカリ金属含有ガラス管3が位置ずれや脱離することを防止できる。他の実施形態においても同様である。
また、実施形態1において、アルカリ金属含有ガラス管3をクラッド形成ガラス管5の孔に挿入し、その後ガラスロッド2をアルカリ金属含有ガラス管3の孔に挿入してもよい。すなわち、第1挿入工程と第2挿入工程とはどちらを先に行ってもよい。他の実施形態についても同様である。
また、上記実施形態において、アルカリ金属含有ガラス管の屈折率は、ガラスロッドの最大屈折率よりも小さく設定されるが、クラッド形成ガラス管と同じ屈折率であってもよいし、異なる屈折率でもよい。アルカリ金属含有ガラス管の屈折率をクラッド形成ガラス管よりも高い屈折率とすれば、アルカリ金属含有ガラス管から形成される中間層を、たとえば光ファイバの屈折率プロファイルにおけるペデスタル部とすることができる。また、アルカリ金属含有ガラス管の屈折率をクラッド形成ガラス管よりも低い屈折率とすれば、アルカリ金属含有ガラス管から形成される中間層を、光ファイバの屈折率プロファイルにおけるトレンチ部とすることができる。
また、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
1 光ファイバ
1a コア部
1b 中間層
1c クラッド部
2 ガラスロッド
3、3A アルカリ金属含有ガラス管
3Aa、5Aa 孔
4 一体物
5、5A クラッド形成ガラス管
6 光ファイバ母材
10 線引炉
11 ヒータ

Claims (4)

  1. シリカガラスからなり、光ファイバのコア部となるガラスロッドを、シリカガラスからなり、アルカリ金属を含むアルカリ金属含有ガラス管の孔に挿入するロッド挿入工程と、
    前記アルカリ金属含有ガラス管を、シリカガラスからなり、光ファイバのクラッド部となるクラッド形成ガラス管の孔に挿入するガラス管挿入工程と、
    を含み、前記ガラスロッドと、前記アルカリ金属含有ガラス管と、前記クラッド形成ガラス管とを備える光ファイバ母材を作製する母材作製工程と、
    前記作製した光ファイバ母材を加熱溶融して線引きし、光ファイバを作製する工程と、
    を含み、
    前記母材作製工程は、前記ガラスロッドと、前記アルカリ金属含有ガラス管と、前記クラッド形成ガラス管とを、これらの長手方向の少なくとも一部において、酸水素火炎で炙り相互に固定する工程を含むことを特徴とする光ファイバの製造方法。
  2. 前記クラッド形成ガラス管はフッ素(F)を含むことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバの製造方法。
  3. 前記ガラスロッドは半焼結状態であることを特徴とする請求項1または2に記載の光ファイバの製造方法。
  4. 前記ロッド挿入工程において、複数の前記ガラスロッドのそれぞれを、複数の前記アルカリ金属含有ガラス管のそれぞれの孔に挿入し、
    前記ガラス管挿入工程において、複数の前記アルカリ金属含有ガラスのそれぞれを、複数の孔を有する前記クラッド形成ガラス管のそれぞれの孔に挿入する
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の光ファイバの製造方法。
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