JP6839000B2 - ロック装置及び保管庫 - Google Patents

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本発明は、ロック装置及び保管庫に関する。
保管庫(例えば、メールボックスやロッカー等)は、開口部を有する箱体と、開口部を開閉可能に閉塞する開閉扉と、開閉扉に設けられて開閉扉の施錠及び解錠を切り替えるロック装置と、を有している。
近年、上述したロック装置として、アクチュエータの駆動で施錠及び解錠を行うもの(いわゆる、電子錠)が用いられる場合がある。この種のロック装置は、例えばICカードやスマートフォン等との無線通信によりアクチュエータを駆動させることで、施錠及び解錠が切り替えられる。
下記特許文献1に記載されたロック装置は、ラッチ及びロックプレートを主に備えている。ラッチは、箱体に係止される係止位置、及び箱体との係止が解除される係止解除位置の間を回動可能に構成されている。ロックプレートは、ラッチの係止解除位置への回動を規制する規制位置、及びラッチの係止解除位置への回動を許容する許容位置に移動する。下記特許文献1に記載された構成では、アクチュエータの直線駆動がカムによって回動動作に変換されることで、ロックプレートがラッチの回動軸方向に移動するように構成されている。そして、下記特許文献1に記載されたロック装置では、ロックプレートが規制位置にあるとき、ラッチが係止位置に維持されることで、ラッチと箱体との係止状態(施錠状態)が維持される。一方、ロックプレートが許容位置にあるとき、開閉扉の開動作に伴いラッチが係止解除位置に移行することで、開閉扉が解錠される。
特開2015−143460号公報
ここで、ロック装置では、各種開閉扉に取り付ける際の取付互換性を高めることが望まれている。具体的に、ロック装置は、開閉扉に設けられた取付孔内に嵌め込まれることで、開閉扉に組み付られる。そのため、ロック装置における開閉扉の面方向での小型化を図ることで、取付可能な取付孔のサイズが増え、種々の開閉扉にロック装置を組み付けることが可能になる。
しかしながら、上述した従来のロック装置では、開閉扉の面方向での小型化を図る点で未だ改善の余地があり、取付孔が比較的大きく形成された開閉扉にしか組み付けることができなかった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、小型化を図り、保管庫への取付互換性を向上させることができるロック装置、及びロック装置を備えた保管庫を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために本発明の一態様に係るロック装置は、開口部を有する箱体及び前記開口部を開閉可能に前記箱体に設けられた開閉扉のうち、一方の部材に設けられ、前記開閉扉の閉位置において前記箱体及び前記開閉扉のうち、他方の部材に係止されるロック装置であって、前記他方の部材に係止される係止位置、及び前記他方の部材との係止が解除される係止解除位置の間を第1軸線回りに回動可能に構成されたラッチと、第2軸線回りに回転するとともに、カム面を有するカム部材と、前記第2軸線に沿って前記ラッチと並んで配置されるとともに、前記カム面に係合するカム従節部を有する規制ユニットと、を備え、前記規制ユニットは、前記カム部材の回転に伴い、前記ラッチに当接して前記ラッチの前記係止解除位置への回動を規制する規制位置、及び前記ラッチの回動軌跡から退避して前記ラッチの前記係止解除位置への回動を許容する許容位置に移動し、前記規制ユニットには、前記カム従節部以外の部分において、前記カム部材との接触を避ける逃げ部が形成されている。
本態様によれば、開閉扉を開位置から閉位置に移動させる際、規制ユニットが規制位置にあるときは、ラッチの係止解除位置への回動が規制されている。これにより、開閉扉を所定の開操作力で開方向に操作しても、ラッチが規制解除位置に回動することはない。したがって、開閉扉が閉位置で保持される。
一方、規制ユニットが許容位置にあるときは、ラッチの係止解除位置への回動が許容されるため、開閉扉の開方向への移動に伴い、ラッチが係止解除位置に移動する。これにより、開閉扉が開位置となる。
ここで、本態様では、規制ユニットにおけるカム従節部以外の部分に逃げ部が形成されている。そのため、カム部材の回転に伴うカム部材と規制ユニットとの接触を防止した上で、第2軸線方向から見た正面視でのカム部材と規制ユニットとの距離を縮小できる。その結果、正面視でのロック装置の更なる小型化を図ることができる。そして、ロック装置の正面視での小型化を図ることで、一方の部材におけるロック装置の取付箇所(例えば、取付孔)を小さくできる。そのため、ロック装置の取付互換性を向上させることができる。
上記態様において、前記規制ユニットは、前記逃げ部が形成されたレバー部材と、前記レバー部材に回転可能に支持された第1ローラと、を備え、前記第1ローラは、前記規制ユニットの前記規制位置において前記ラッチに当接している。
本態様によれば、規制位置と許容位置との間の移行時において、第1ローラがラッチとの間の摩擦力により回転する。これにより、規制ユニットとラッチとの間の摩擦抵抗を低減させ、規制位置と許容位置との間の移行をスムーズに行うことができる。
上記態様において、前記規制ユニットの前記規制位置において、前記規制ユニットに対して前記ラッチと反対側には、前記ラッチとの間で前記規制ユニットを挟持する当接部が配設され、前記規制ユニットは、前記レバー部材に回転可能に支持された第2ローラを備え、前記第2ローラは、前記規制ユニットの前記規制位置において前記当接部に当接している。
本態様によれば、規制位置と許容位置との間の移行時において、第2ローラが当接部との間の摩擦力により回転する。これにより、規制ユニットと当接部との間の摩擦抵抗を低減させ、規制位置と許容位置との間の移行をスムーズに行うことができる。
上記態様において、前記第1ローラの回転軸及び前記第2ローラの回転軸は、互いに平行に延在し、前記第1ローラの外周面及び前記第2ローラの外周面は、前記規制ユニットの前記規制位置において、互いに接触している。
本態様によれば、規制ユニットは、各ローラ間に作用する摩擦力によって各ローラが互いに逆方向に回転し合いながら、規制位置と許容位置との間を移行する。これにより、規制ユニットとラッチ及び当接部との間の摩擦抵抗をさらに低減させ、規制位置と許容位置との間の移行をスムーズに行うことができる。
上記態様において、前記規制ユニットの前記規制位置において、前記規制ユニットに対して前記ラッチと反対側には、前記ラッチとの間で前記規制ユニットを挟持する当接部が配設され、前記カム従節部及び前記カム面は、前記規制位置における前記規制ユニットと前記ラッチとの接触部分と、前記規制ユニットと前記当接部との接触部分と、の間に配置されている。
本態様によれば、規制位置における規制ユニットとラッチとの接触部分と、規制ユニットと当接部との接触部分と、の間(規制ユニットの幅内)に、カム従節部及びカム部材が配置されている。これにより、カム従節部及びカム部材が規制ユニットの幅内からずれた位置で係合している場合に比べて、ロック装置の第2軸線に沿う方向での小型化を図ることができる。
また、カム従節部及びカム部材との係合部分(力点)と、規制ユニットとラッチ及び当接部との接触部分(作用点)と、の距離を短くできる。そのため、カム部材から規制ユニットに効率的に力を伝達でき、規制ユニットの捩れ等を抑制できる。
上記態様において、前記規制ユニットは、前記第2軸線と平行な第3軸線回りに回動可能に構成されている。
本態様によれば、規制ユニットが回動可能に構成されているため、例えば規制ユニットがスライド移動する構成に比べて規制ユニットの移動範囲を小さくできる。これにより、ロック装置の更なる小型化を図ることができる。
上記態様において、前記カム部材に連結されるとともに、前記第2軸線に沿って前記カム部材と並んで配置された駆動機構を備えていていてもよい。
本態様によれば、カム部材及び駆動機構が第2軸線に沿って並んでいるため、カム部材及び駆動機構がラッチ及び規制ユニットの配列方向に直交する方向に並んでいる従来の構成に比べて第2軸線方向から見た正面視でのロック装置の外形を縮小できる。
本態様に係る保管庫は、開口部を有する箱体と、前記開口部を開閉可能に前記箱体に設けられた開閉扉と、前記箱体及び前記開閉扉のうち、一方の部材に設けられ、前記開閉扉の閉位置において前記箱体及び前記開閉扉のうち、他方の部材に係止される上記態様のロック装置と、を備えている。
本態様によれば、上述したように取付互換性に優れたロック装置を備えているため、取付孔の設計の自由度を向上させることができる。
本発明の一態様によれば、小型化を図り、保管庫への取付互換性を向上させることができる。
実施形態に係る保管庫において、開閉扉の閉状態を示す斜視図である。 実施形態に係る保管庫において、開閉扉の開状態を示す分解斜視図である。 第1実施形態に係るロック装置を前方から見た斜視図である。 第1実施形態に係るロック装置の分解斜視図である。 ロック機構を前方から見た斜視図である。 ロック機構を後方から見た斜視図である。 第1実施形態に係るロック装置の初期状態を示すロック機構の平面図である。 ラッチのスライド動作を説明するための動作説明図であって、図7に対応する平面図である。 ラッチの回動動作を説明するための動作説明図であって、図7に対応する平面図である。 規制ユニットを前方から見た斜視図である。 規制ユニットを後方から見た斜視図である。 ロック機構を左側から見た側面図である。 規制ユニットが許容位置にある状態を示すロック機構を前方から見た部分断面図である。 規制ユニットが規制位置にある状態を示すロック機構を前方から見た部分断面図である。 規制ユニットの動作説明図であって、図10に対応するロック機構の正面図である。 実施形態の他の構成に係る保管庫の正面図である。 第2実施形態に係るロック装置において、規制ユニットが規制位置にある状態を示すロック機構の正面図である。 第2実施形態に係るロック装置において、規制ユニットが許容位置にある状態を示すロック機構の正面図である。
以下、本発明に係るロック装置及び保管庫の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
[保管庫]
図1は、開閉扉4の閉状態を示す保管庫1の斜視図である。図2は、開閉扉4の開状態を示す保管庫1の分解斜視図である。
図1、図2に示すように、実施形態に係る保管庫1は、箱体(他方の部材)3と、箱体3に取り付けられた開閉扉(一方の部材)4と、開閉扉4に取り付けられたロック装置8と、を有している。なお、以下の説明では、便宜上、箱体3に対して開閉扉4に向かう方向を前方(矢印FR)とし、開閉扉4に対して箱体3に向かう方向を後方として説明する。また、前後方向に直交する方向をそれぞれ上下方向(矢印UPが上側)、左右方向(矢印LHが左側)とする。但し、保管庫1の設置方向は、適宜変更が可能である。
箱体3は、前方に向けて開口する開口部2を有する直方体形状に形成されている。箱体3には、開閉扉4の開位置において開口部2を通して物品が収容される。箱体3の開口縁のうち、第1辺部(右辺部)には、ロック装置8が係合されるラッチ係合部6が配設されている。なお、箱体3の形状やサイズ等は、適宜変更が可能である。
開閉扉4は、箱体3の開口縁のうち第1辺部に対向する第2辺部(左辺部)にヒンジ(不図示)を介して取り付けられている。すなわち、開閉扉4は、ヒンジを起点として前後方向に回動することで、箱体3の開口部2を開閉する。開閉扉4における自由端寄りに位置する部分(右側端部)には、開閉扉4を貫通する取付孔5が形成されている。
<ロック装置>
ロック装置8は、開閉扉4の取付孔5を通して開閉扉4を貫通した状態で、開閉扉4に組み付けられている。ロック装置8は、上述したラッチ係合部6に係合することで、開閉扉4の開動作を規制する(施錠状態)。一方、ロック装置8は、ラッチ係合部6との係合が解除されることで、開閉扉4の開動作が許容される(解錠状態)。なお、本実施形態では、ロック装置8が開閉扉4に取り付けられた構成について説明するが、ロック装置8が箱体3に取り付けられた構成であっても構わない。
図3は、ロック装置8の斜視図である。図4は、ロック装置8の分解斜視図である。
図3、図4に示すように、ロック装置8は、ケース10と、制御ユニット(図4参照)13と、ロック機構14(図4参照)と、を備えている。
ケース10は、前方に向けて開口する有底筒状のケース本体11と、ケース本体11の開口部に嵌め込まれた蓋体12と、を有している。
ケース本体11の周壁部11aには、雄ねじ部21が形成されている。なお、ロック装置8は、取付孔5に前方から挿通された状態で、開閉扉4の後方に設けられたナット(不図示)が雄ねじ部21に締結されることで、開閉扉4に取り付けられる。但し、ロック装置8の開閉扉4への取付方法は適宜変更が可能である。
図3に示すように、ケース本体11の周壁部11aにおいて、雄ねじ部21よりも後方に位置する部分には、周壁部11aを左右方向に貫通する挿通孔23が形成されている。図4に示すように、ケース本体11の周壁部11aにおいて、挿通孔23に左右方向で対向する部分には、周壁部11aを貫通する通過孔24が形成されている。なお、本実施形態において、ケース本体11は、一対の半筒体が上下方向に組み合わされて構成されている。但し、ケース本体11は、筒状に一体形成されていても構わない。また、本実施形態では、ケース本体11が円筒状に形成されている場合について説明するが、角筒状等に形成されていても構わない。
蓋体12は、ケース本体11の開口部を前方から閉塞している。ロック装置8は、蓋体12の前面が開閉扉4の前面に露出した状態で、開閉扉4に組み付けられている(図1参照)。蓋体12には、通信部28が設けられている。通信部28は、例えばアンテナコイル等を有している。すなわち、本実施形態のロック装置8は、保管庫1の利用者が所有する通信媒体(ICカードやスマートフォン等)との無線通信によって解錠することが可能である。
図4に示すように、制御ユニット13は、ケース本体11の周壁部11aに取り付けられている。制御ユニット13には、制御基板に種々の電子部品が実装されて構成されている。制御ユニット13は、上述した通信部28やロック機構14に電気的に接続され、ロック装置8を統括的に制御する。なお、制御ユニット13には、外部電源を通じて電力が供給される。但し、ケース10内に電源を搭載しても構わない。
<ロック機構>
図4に示すように、ロック機構14は、ケース10内に収納されている。本実施形態のロック機構14は、ホルダ31と、ラッチ32と、第1付勢部材33と、規制ユニット34と、第2付勢部材35と、カム部材36と、アクチュエータ(駆動機構)37と、を主に有している。
ホルダ31は、左右方向から見た側面視でL字状に屈曲形成されている。具体的に、ホルダ31は、前後方向に延びる基部41と、基部41の前端部から下方に折り曲げられた屈曲部42と、を主に備えている。ホルダ31は、ケース本体11内において、周壁部11a等に固定されている。
図5は、ロック機構14を前方から見た斜視図である。図6は、ロック機構14を後方から見た斜視図である。
図4〜図6に示すように、基部41は、後部が前部に比べて幅広に形成されている。基部41の前端左側部には、基部41から上向きに折り曲げられた第1ばね装着部43が形成されている。基部41の前端右側部(ばね装着部43に対して左右方向で対向する位置)には、第1ばね係止部44(図6参照)が形成されている。第1ばね係止部44は、基部41の前端右側部が窪んで形成されている。基部41における前後方向の中間部分には、基部41から下方に折り曲げられたラッチストッパ45が形成されている。
基部41において、ラッチストッパ45に対して左側に位置する部分には、ラッチ取付溝46が形成されている。ラッチ取付溝46は、左右方向に延在している。ラッチ取付溝46は、基部41における左端縁で開口している。
基部41の後端部(ラッチ取付溝46よりも後方に位置する部分には、ラッチ案内孔47が形成されている。ラッチ案内孔47は、基部41を上下方向に貫通している。図4の例において、ラッチ案内孔47は、上下方向から見た平面視で矩形状に形成されている。
屈曲部42には、屈曲部42を前後方向に貫通する固定孔51が形成されている。固定孔51内には、レバー回動軸53が固定されている。レバー回動軸53の軸線(第3軸線)O1は、前後方向に延在している。レバー回動軸53は、屈曲部42から後方に向けて片持ちで延在している。
屈曲部42の上端縁には、第2ばね係止部52が形成されている。第2ばね係止部52は、屈曲部42の上端縁が下方に窪んで形成されている。
図7は、ロック機構14の平面図である。
図4、図7に示すように、ラッチ32は、ケース10内においてホルダ31(基部41)の下方に配置されている。ラッチ32は、ホルダ31にスライド可能、かつ回動可能に支持されている。具体的に、ラッチ32は、ラッチ板55と、ラッチ板55から立設された第1ピン56及び第2ピン57と、を有している。
ラッチ板55は、平面視でL字状に形成されている。具体的に、ラッチ板55は、規制板部61と、規制板部61の後端部から右側に延設された係合板部62と、を有している。
規制板部61の前端縁は、左右方向に延在する規制辺部61aを構成している。なお、規制板部61における前端右側部に位置する部分には、角部が切除されたラッチ逃げ部63が形成されている。ラッチ逃げ部63は、ラッチ32の回動時において、規制ユニット34との接触を避けるものである。
係合板部62は、平面視において三角形状に形成されている。具体的に、係合板部62は、右側に向かうに従い前後方向の幅が漸次縮小する三角形状に形成されている。係合板部62は、ケース10の上述した挿通孔23を通じてケース10の外部に突出している(図2参照)。
係合板部62の前端縁は、左右方向に直線状に延在する係合辺部62aを構成している。係合辺部62aは、開閉扉4の閉位置において、上述したラッチ係合部6に後方から係合して、開閉扉4の開動作を規制する。また、係合辺部62aは、ケース10内において上述したラッチストッパ45に後方から当接している。
係合板部62の後端縁は、右側に向かうに従い漸次前方に延在する傾斜辺部62bを構成している。傾斜辺部62bは、開閉扉4の閉動作時に伴いラッチ係合部6に摺動する。
第1ピン56は、規制板部61から上方に立設されている。第1ピン56は、ホルダ31のラッチ取付溝46内に支持されている。ラッチ32は、第1ピン56を起点にして、左右方向にスライド可能、かつ第1ピン56の軸線(第1回動軸)O2回りに回動可能に、ホルダ31に支持されている。本実施形態では、図7に示すように、第1ピン56がラッチ取付溝46内の右側端縁に当接し、かつラッチ32の係合辺部62aがラッチストッパ45に後方から当接した状態をラッチ32の係止位置とする。係止位置において、ラッチ32は、挿通孔23(図5参照)を通した係合板部62の突出量が最大となり、係合辺部62aとラッチ係合部6とが係合可能になっている。なお、係止位置において、ラッチ32の規制辺部61aとホルダ31の屈曲部42の後面との間には、前後方向に隙間Sが形成されている。
図8は、ラッチ32のスライド動作を説明するための動作説明図であって、図7に対応する平面図である。
図8に示すように、ラッチ32は、第1ピン56がラッチ取付溝46内を左右方向に移動することで、ホルダ31に対してスライド移動可能に構成されている。ラッチ32は、左側へのスライド移動に伴い(図8における矢印参照)、挿通孔23(図5参照)を通した突出量が減少し、開閉扉4の閉動作時にラッチ係合部6を乗り越えるようになっている。本実施形態では、開閉扉4の閉動作時において、ラッチ32がラッチ係合部6を乗り越え可能な位置をスライド位置とする。なお、ラッチ32は、スライド位置において、規制板部61の一部がケース本体11の通過孔24(図4参照)を通してケース本体11の外部に突出する。
図9は、ラッチ32の回動動作を説明するための動作説明図であって、図7に対応する平面図である。
図9に示すように、ラッチ32は、第1ピン56の軸線O2回りの回動に伴い(図9における矢印参照)、挿通孔23(図5参照)を通した突出量が減少し、開閉扉4の開動作時にラッチ係合部6を乗り越えるようになっている。本実施形態では、開閉扉4の開動作時において、ラッチ32がラッチ係合部6を乗り越え可能な位置を係止解除位置とする。なお、ロック機構14の具体的な動作は後述する。
図7〜図9に示すように、第2ピン57は、規制板部61の後端部(第1ピン56よりも後方に位置する部分)から上方に立設されている。第2ピン57は、ホルダ31のラッチ案内孔47内に挿通されている。第2ピン57は、ラッチ32のスライド動作や回動動作に伴いラッチ案内孔47内を移動する。
第1付勢部材33は、ラッチ32とホルダ31との間に介在している。第1付勢部材33は、ラッチ32を上述した係止位置に向けて付勢している。第1付勢部材33は、例えばねじりコイルばねである。第1付勢部材33は、上述したばね装着部43がコイル部分に挿通され、一対のアーム部分がラッチ32の第2ピン57及びホルダ31の第1ばね係止部44にそれぞれ支持されている。なお、第1付勢部材33は、ねじりコイルばねに限られない。
図10は、規制ユニット34を前方から見た斜視図である。図11は、規制ユニット34を後方から見た斜視図である。
図5、図10、図11に示すように、規制ユニット34は、ケース10内において、後述する規制部80が隙間S内に進退可能とされた状態で、ラッチ32とホルダ31の屈曲部42との間に配置されている。すなわち、規制ユニット34とラッチ32は、前後方向に並んでいる。規制ユニット34は、レバー部材71と、第1ローラ72及び第2ローラ73と、を主に備えている。
レバー部材71は、左右方向に延在する板状のレバー本体部74を備えている。レバー本体部74の右側端部には、後方に突出する柱状の第2ばね装着部75が形成されている。レバー本体部74及び第2ばね装着部75には、レバー本体部74及び第2ばね装着部75を前後方向に貫通する貫通孔78が形成されている。貫通孔78内には、上述したレバー回動軸53が挿通されている。したがって、規制ユニット34は、レバー回動軸53の軸線O1回りに回動可能に、レバー回動軸53に支持されている。
レバー本体部74の左側端部には、一対のローラ支持壁79が形成されている。ローラ支持壁79は、左右方向に間隔をあけた状態で上方に向けて互いに平行に延在している。各ローラ支持壁79は、レバー本体部74における前後方向の全体に亘って形成されている。
図11に示すように、レバー本体部74の右側端部には、レバー本体部74から下方に突出する係合突起82が形成されている。係合突起82は、下方に向けて漸次先細る爪状に形成されている。係合突起82の先端部(下端部)には、左側に突出するカム従節部82aが形成されている。なお、本実施形態において、係合突起82における前後方向の幅は、レバー本体部74における前後方向の幅よりも狭くなっている。図11の例において、係合突起82は、レバー本体部74における前後方向の中央部に位置している。但し、レバー本体部74に対する係合突起82の前後方向の幅や前後方向の位置は、適宜変更が可能である。
レバー本体部74の右側端部において、係合突起82よりも後方に位置する部分には、第2ばね支持部81が形成されている。第2ばね支持部81は、レバー本体部74が切り欠かれて形成されている。
図10に示すように、第1ローラ72は、レバー部材71におけるローラ支持壁79間に配置されている。具体的に、第1ローラ72は、一対のローラ支持壁79間を左右方向に架け渡す第1ローラ軸72aに回転可能に支持されている。第1ローラ72の外周部分は、ローラ支持壁79に対して上方及び後方にはみ出している。
第2ローラ73は、ローラ支持壁79間における第1ローラ72よりも前方に配置されている。具体的に、第2ローラ73は、一対のローラ支持壁79間を左右方向に架け渡す第2ローラ軸73aに回転可能に支持されている。第2ローラ73の外周部分は、ローラ支持壁79に対して上方及び前方にはみ出している。
図12は、ロック機構14を左側から見た側面図である。図13は、規制ユニット34が許容位置にある状態を示すロック機構14を前方から見た部分断面図である。
図12、図13に示すように、規制ユニット34は、ラッチ32が上述した係止位置にある状態で、軸線O1回りに回動する。これにより、規制ユニット34のうち、各ローラ72,73及びローラ支持壁79(以下、まとめて規制部80という。)が、上述した隙間Sに対して進退移動する。本実施形態では、規制部80が隙間Sに進入している状態を規制位置(図12参照)とする。一方、規制部80が隙間Sから退避した状態を許容位置(図13参照)とする。
図12に示す規制位置では、規制ユニット34の規制部80が上述した隙間S内に進入して、ラッチ32の規制辺部61aとホルダ31の屈曲部42とに前後方向で挟持されている。これにより、ラッチ32の規制解除位置への軸線O2回りの回動が規制されている。本実施形態では、規制位置において、第1ローラ72の外周面が規制辺部61aに接触している。一方、規制位置において、第2ローラ73の外周面が屈曲部42の後面に接触している。しかも、本実施形態では、規制位置において、各ローラ72,73の外周面が、ホルダ31の基部41に下方から当接している。これにより、規制ユニット34の上方への回動が規制されている。なお、本実施形態では、少なくとも規制位置において、各ローラ72,73の外周面同士が互いに接触していることが好ましい。但し、各ローラ72,73の外周面同士は、規制位置に関わらず、常に接触していても、常に離間していても構わない。
図13に示す許容位置では、規制ユニット34の規制部80が、隙間Sから退避している。すなわち、許容位置では、規制ユニット34(各ローラ72,73)とラッチ32とが前後方向から見た正面視で重なり合わないようになっている。これにより、規制部80がラッチ32の回動軌跡から退避して、ラッチ32の規制解除位置への軸線O2回りの回動が許容される。
図5に示すように、第2付勢部材35は、規制ユニット34とホルダ31との間に介在している。第2付勢部材35は、規制ユニット34を規制位置に向けて付勢している。第2付勢部材35は、例えばねじりコイルばねである。第2付勢部材35は、上述した第2ばね装着部75がコイル部分に挿通され、一対のアーム部分がレバー部材71の第2ばね支持部81及びホルダ31の第2ばね係止部52にそれぞれ支持されている。なお、第2付勢部材35は、ねじりコイルばねに限られない。
図5、図6に示すように、アクチュエータ37は、例えばモータ本体とギヤボックスとが一体に連結された、いわゆるギヤードモータである。アクチュエータ37は、ラッチ32の下方において、出力軸91を前方に向けて突出させた状態でケース本体11(図4参照)に支持されている。すなわち、本実施形態では、規制ユニット34の軸線O1と、アクチュエータ37の軸線(第2軸線)O3と、が前後方向(ラッチ32と規制ユニット34の配列方向)に平行に延在している。また、ラッチ32の軸線O2は、規制ユニット34の軸線O1、及びアクチュエータ37の軸線O3に対して直交している。なお、アクチュエータ37は、フォトセンサ(不図示)やエンコーダ等によって回転角度が検出されるようになっている。
図14は、規制ユニット34が規制位置にある状態を示すロック機構14を前方から見た部分断面図である。
図14に示すように、カム部材36は、アクチュエータ37における出力軸91の前端部に連結されている。すなわち、カム部材36は、アクチュエータ37軸線O3と同軸上に配置されている。カム部材36の外周面は、インボリュート曲線に沿って延在するカム面92を構成している。なお、カム面92の形状は、適宜変更が可能であり、例えばアルキメデス曲線を基にしたものでも構わない。
カム面92は、規制ユニット34の上述したカム従節部82aに係合(当接)している。したがって、規制ユニット34は、アクチュエータ37の駆動に伴うカム部材36の回転により、上述した規制位置と許容位置との間を回動する。
図12に示すように、本実施形態において、係合突起82及びカム部材36は、規制ユニット34(規制部80)の前後方向における幅W内で互いに係合している。具体的に、幅Wは、規制部80(第1ローラ72)とラッチ32(規制辺部61a)との接触部P1、及び規制部80(第2ローラ73)とホルダ31の屈曲部42との接触部P2の間の前後方向の距離(本実施形態では、各ローラ72,73の直径の和)である。本実施形態において、係合突起82及びカム部材36は、上述した幅Wの中央部に位置している。但し、係合突起82及びカム部材36における幅W内での前後方向の位置は、適宜変更可能である。また、係合突起82及びカム部材36は、幅Wに対して前後方向にずれていても構わない。
ここで、図11、図14に示すように、上述したレバー本体部74(係合突起82以外の部分)の一部はカム部材36の回転軌跡の少なくとも一部と重なるように配置されており、レバー本体部74のうち、カム部材36の回転軌跡と重なる部分には、カム部材36を避ける逃げ部95が形成されている。具体的に、逃げ部95は、レバー本体部74の左右方向の中央部(幅Wの中央部)において、上方に窪む溝状に形成されている。逃げ部95は、カム部材36が回転する過程で、カム部材36の少なくとも一部が通過するように構成されている。なお、逃げ部95の位置や大きさ等は、カム部材36や係合突起82の形状等に応じて適宜変更が可能である。例えば、逃げ部95は、レバー本体部74を上下方向に貫通していてもよい。
[作用]
次に、上述した保管庫1の作用を説明する。以下の説明では、開閉扉4の閉動作及び開動作におけるロック装置8の動作について主に説明する。また、以下の説明では、図7に示すように、ラッチ32が係止位置にあり、規制ユニット34が規制位置にある状態を、ロック機構14の初期状態とする。
<閉動作>
図2に示すように、開閉扉4の閉動作では、ヒンジを起点にして開閉扉4を閉方向に回動させる。開閉扉4を閉方向に回動させると、ロック装置8のラッチ32(傾斜辺部62b)が箱体3のラッチ係合部6に前方から当接する。
図7、図8に示すように、ロック装置8のラッチ32(傾斜辺部62b)と、箱体3のラッチ係合部6と、が当接した状態で、開閉扉4をさらに閉方向に回動させる。すると、図8に示すように、ラッチ32には、傾斜辺部62bに垂直な閉操作力Fが作用する。ここで、初期状態において、ラッチ32の係合辺部62aは、ホルダ31のラッチストッパ45に後方から当接している。また、初期状態において、ラッチ32の規制辺部61aは、規制ユニット34の第1ローラ72に後方から当接している。そのため、ラッチ32は、閉操作力Fの分力F1,F2のうち、後方に作用する分力F1によって軸線O2回りに回動することはない。
一方、ラッチ32の第1ピン56は、初期状態において、ラッチ取付溝46内における右側端部に位置している。したがって、ラッチ32は、閉操作力Fが作用することで、閉操作力Fの分力F1,F2のうち、左側に作用する分力F2によって左側にスライド移動する。ラッチ32がスライド移動することで、ラッチ32の係合板部62が挿通孔23を通してケース10内に押し込まれていく。これにより、開閉扉4の閉動作に伴い、ラッチ32の係合板部62がラッチ係合部6を後方に乗り越える(スライド位置に移動する)。ラッチ32は、係合板部62がラッチ係合部6を乗り越えると、第1付勢部材33の付勢力によって係止位置に向けて移動する。すなわち、ラッチ32が右側にスライド移動することで、ラッチ係合部6に後方から係合される。よって、ロック装置8が施錠された状態で、開閉扉4が閉位置となる。
開閉扉4の閉位置において、ラッチ係合部6と係合辺部62aとは、前後方向で対向する。したがって、仮に開閉扉4を所定の開操作力で開方向に操作しても、ラッチ32に対して左右方向(スライド方向)への力が作用することはない。また、初期状態では、ラッチ32の係止解除位置への回動動作が規制ユニット34(規制部80)により規制されているため、開閉扉4を所定の開操作力で開方向に操作しても、ラッチ32が規制解除位置に回動することはない。したがって、開閉扉4が閉位置で保持される。
<開動作>
開閉扉4の開動作では、まず規制ユニット34を規制位置から許容位置に移動させる。具体的には、利用者の通信端末と、ロック装置8の通信部28と、の間で無線通信を行う。無線通信の結果、制御ユニット13において適正な利用者であると認証された場合には、制御ユニット13からアクチュエータ37に電力が供給される。
図14に示すように、規制ユニット34が規制位置にあるとき、カム従節部82aは、カム部材36(カム面92)の最小外径部92aに当接している。この状態で、アクチュエータ37が駆動すると、カム面92とカム従節部82aとが摺接しながら、カム部材36が回転する。
図15は、規制ユニット34の動作説明図であって、図10に対応するロック機構14の正面図である。
図15に示すように、カム部材36が回転すると、カム面92におけるカム従節部82aの接触点が変化することで、カム従節部82aと軸線O3との距離が変化する(増大する)。これにより、規制ユニット34が、第2付勢部材35の付勢力に抗して軸線O1回りの許容位置に向けて回動する。規制ユニット34の回動に伴い、規制部80(各ローラ72,73)が隙間Sから下方に除々に退避する。
その後、図13に示すように、カム従節部82aがカム面92における最大外径部92bに到達した時点で、規制部80が隙間Sから完全に退避する(許容位置)。すなわち、許容位置では、規制部80が前後方向から見て規制板部61と重ならない位置まで退避する。なお、アクチュエータ37は、規制ユニット34が許容位置に移動した時点で一旦停止する。これにより、規制ユニット34が許容位置に維持される。
ここで、規制ユニット34が規制位置から許容位置まで移動する過程において、第1ローラ72は規制辺部61aとの間に作用する摩擦力によって一方向に回転する。また、第2ローラ73は、屈曲部42との間に作用する摩擦力によって第1ローラ72と逆方向に回転する。しかも、本実施形態では、各ローラ72,73の外周面同士が互いに当接している。そのため、各ローラ72,73は、各ローラ72,73間に作用する摩擦力によって各ローラ72,73が互いに逆方向に回転し合いながら、規制ユニット34が許容位置に移動する。
さらに、規制ユニット34が規制位置から許容位置まで移動する過程において、レバー部材71はカム部材36に接近する方向に回動する。この際、カム部材36がレバー部材71の逃げ部95内を通過することで、レバー部材71におけるカム従節部82a以外の部分とカム部材36との干渉が防止されている。
規制ユニット34が許容位置に移動した後、開閉扉4を開方向に移動させる。すると、図9に示すように、ラッチ32の係合辺部62aには、ラッチ係合部6から後方に向けて開操作力が作用する。これに伴い、ラッチ32が第1付勢部材33の付勢力に抗して軸線O1回りに回動する。これにより、開閉扉4の開動作に伴い、ラッチ32の係合板部62がケース10内に押し込まれ、ラッチ32が係止解除位置に移動する。そして、ラッチ32の係合板部62がラッチ係合部6を前方に乗り越えることで、開閉扉4が開位置になる。なお、ラッチ32は、係合板部62がラッチ係合部6を乗り越えると、第1付勢部材33の付勢力によって係止位置に向けて回動する。すなわち、ラッチ32が軸線O2回りに回動することで、係合辺部62aがラッチストッパ45に後方から当接する。これにより、ラッチ32が係止位置に復帰する。
また、規制ユニット34は、許容位置に移動した後、例えば所定時間経過後に再び規制位置に戻るように設定されている。具体的には、アクチュエータ37の駆動が再開することで、カム従節部82aがカム面92の最大外径部92bを乗り越える。すると、カム従節部82aがカム面92の遷移部92cを通過することで、第2付勢部材35の付勢力によって規制ユニット34が規制位置に向けて回動する。そして、カム従節部82aが再び最小外径部92aに当接することで、規制ユニット34が規制位置で保持される。なお、規制ユニット34は、各ローラ72,73間の摩擦力、第1ローラ72及びラッチ32(規制辺部61a)間の摩擦力、並びに第2ローラ73及びホルダ31(屈曲部42)間の摩擦力によって各ローラ72,73が回転しながら規制位置に復帰する。また、規制ユニット34は、利用者の通信端末と、ロック装置8の通信部28と、の間で無線通信により規制位置に復帰するようにしても構わない。
以上により、開閉扉4の開動作が終了する。
このように、本実施形態では、規制ユニット34におけるカム従節部82a以外の部分に逃げ部95が形成されている構成とした。
この構成によれば、カム部材36の回転に伴うカム部材36と規制ユニット34との接触を防止した上で、カム部材36と規制ユニット34との左右方向での距離を縮小できる。その結果、正面視でのロック装置8の小型化を図ることができる。そして、ロック装置8の正面視での小型化を図ることで、取り付け可能な取付孔5の最小サイズを小さくできる。そのため、ロック装置8の取付互換性を向上させることができる。
ところで、上述した特許文献1に記載されたロック装置は、ロックプレート、カム及びアクチュエータの配列方向(左右方向)が、ロックプレート及びラッチの配列方向(前後方向)に直交している構成である。すなわち、特許文献1に記載されたロック装置は、ロックプレート、カム及びアクチュエータが開閉扉の面方向に一列に配列される構成であるため、ロック装置における開閉扉の面方向での大型化に繋がり易い。
これに対して、本実施形態では、カム部材36及びアクチュエータ37の軸線O3が前後方向(ラッチ32及び規制ユニット34の配列方向)に延在している構成とした。
この構成によれば、カム部材36及びアクチュエータ37が前後方向に並んでいるため、カム部材及びアクチュエータが左右方向に並んでいる従来の構成に比べて前後方向から見た正面視でのロック装置8の外形を確実に縮小できる。
また、本実施形態では、回転駆動するアクチュエータ37にカム部材36が連結されているため、従来のように直線駆動するアクチュエータにカム部材を連結する構成に比べてアクチュエータ37から規制ユニット34に至る距離を縮小できる。
本実施形態では、規制位置において、第1ローラ72とラッチ32とが当接している構成とした。
この構成によれば、規制位置と許容位置との間の移行時において、第1ローラ72がラッチ32との間の摩擦力により回転する。これにより、規制ユニット34とラッチ32との間の摩擦抵抗を低減させ、規制位置と許容位置との間の移行をスムーズに行うことができる。
本実施形態では、規制位置において、第2ローラ73と屈曲部42とが当接している構成とした。
この構成によれば、規制位置と許容位置との間の移行時において、第2ローラ73が屈曲部42との間の摩擦力により回転する。これにより、規制ユニット34と屈曲部42との間の摩擦抵抗を低減させ、規制位置と許容位置との間の移行をスムーズに行うことができる。
本実施形態では、規制位置において、第1ローラ72と第2ローラ73の外周面同士が接触している構成とした。
この構成によれば、規制ユニット34は、各ローラ72,73間に作用する摩擦力によって各ローラ72,73が互いに逆方向に回転し合いながら、規制位置と許容位置との間を移行する。これにより、規制ユニット34とラッチ32及び屈曲部42との間の摩擦抵抗をさらに低減させ、規制位置と許容位置との間の移行をスムーズに行うことができる。
本実施形態では、係合突起82及びカム部材36が規制部80の前後方向における幅W内で互いに係合している構成とした。
この構成によれば、係合突起82及びカム部材36が規制部80に対して前後方向にずれた位置で係合している場合に比べて、ロック機構14の前後方向での小型化を図ることができる。
また、係合突起82及びカム部材36との係合部分(力点)と、規制ユニット34とラッチ32及び屈曲部42との接触部分(作用点)と、の距離を短くできる。そのため、カム部材36からレバー部材71に効率的に力を伝達でき、レバー部材71の捩れ等を抑制できる。
本実施形態では、規制ユニット34が回動可能に構成されているため、例えば規制ユニットがスライド移動する構成に比べて規制ユニット34の移動範囲を小さくできる。これにより、ロック装置8の更なる小型化を図ることができる。
そして、本実施形態の保管庫1では、上述したように取付互換性に優れたロック装置8を備えているため、取付孔5の設計の自由度を向上させることができる。
(変形例)
上述した実施形態では、開閉扉4の取付孔5にロック装置8を直接取り付ける構成について説明したが、この構成のみに限られない。例えば、図16に示すように、正面視外形がロック装置8よりも大きい取付孔5に対して、アジャスタ100を介してロック装置8を開閉扉4に取り付けても構わない。具体的に、図16に示す保管庫1において、開閉扉4には、左右方向を長手方向とする矩形状の取付孔5が形成されている。アジャスタ100は、取付孔5内に嵌め込まれている。ロック装置8は、アジャスタ100に形成された組付孔101内に組み付けられている。なお、図16における符号110は、保管庫1内に物品を投入するための投入口である。
このように、本実施形態のロック装置8は、種々の取付孔5に組み付けることができる。なお、上述した実施形態では、取付孔5にロック装置8が組み付けられた構成について説明したが、孔以外の部分にロック装置8が組み付けられていても構わない。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、規制ユニット234がスライド移動する点、上述した実施形態と相違している。以下の説明では、上述した実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図17は、第2実施形態に係るロック装置208において、規制ユニット234が規制位置にある状態を示すロック機構214の正面図である。図18は、第2実施形態に係るロック装置208において、規制ユニット234が許容位置にある状態を示すロック機構214の正面図である。
図17、図18に示すロック装置208において、ロック機構214は、スライド移動可能に構成されたレバー部材271を備えている。
レバー部材271は、正面視でクランク状に形成されている。具体的に、レバー部材271は、上下方向に延びるレバー本体部274と、レバー本体部274の上端部に連設された規制部280と、レバー本体部274の下端部に連設されたカム従節部282と、を有している。
規制部280は、レバー部材271のスライド動作に伴い、規制位置と許容位置に移行する。すなわち、規制部280は、図17に示す規制位置において、ラッチ32と正面視で重なる位置に配置される。これにより、ラッチ32の係止解除位置に向けた回動が規制される。
一方、規制部280は、図18に示す許容位置において、ラッチ32と正面視で重ならない位置に配置される。これにより、ラッチ32の係止解除位置に向けた回動が許容される。なお、レバー本体部274は、付勢部材200によって規制位置(上方)に付勢されている。
本実施形態においても、カム部材236とアクチュエータ37の軸線O3が前後方向(ラッチ32と規制ユニット234との配列方向)に沿って延在している。
本実施形態のカム部材236は、正面視で楕円形状に形成されている。カム部材236における中心に対して長軸方向で偏心した位置には、アクチュエータ37の出力軸91が連結されている。
カム部材236のカム面292(外周面)は、カム従節部282に係合している。規制ユニット234は、カム部材236の往復回動に伴い、カム面292とカム従節部282とが摺動することで、上下方向にスライド移動するように構成されている。
ここで、本実施形態のレバー部材271において、レバー本体部274(カム従節部282以外の部分)には、カム部材236との干渉を避ける逃げ部295が形成されている。逃げ部295は、カム部材236が往復回動する過程で、カム部材236の少なくとも一部が進退するように構成されている。
本実施形態においても、上述した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
上述した実施形態では、規制ユニット34が2つのローラ72,73を有している構成について説明したが、この構成のみに限られない。規制ユニット34は、少なくとも一方のローラ72,73を有していることが好ましい。但し、規制ユニット34は、ローラ72,73を有していない構成であっても構わない。この場合には、規制ユニット34とラッチ32や屈曲部42との接触部分に、レバー部材71よりも摩擦抵抗の少ない部材を配置しても構わない。
上述した実施形態では、回転駆動するアクチュエータを採用した場合について説明したが、この構成のみに限られない。例えば、直線駆動するアクチュエータを採用しても構わない。
上述した実施形態では、カム部材の外周面に設定されたカム面にカム従節部が当接する構成について説明したが、この構成のみに限られない。例えば、カム部材に形成された溝部の内面をカム面に設定しても構わない。
上述した実施形態では、軸線O3が、ラッチ32と規制ユニット34の配列方向に平行に配置された構成について説明したが、この構成のみに限られない。例えば、軸線O3は、ラッチ32と規制ユニット34の配列方向に対して傾いていても構わない。但し、軸線O3と配列方向とのなす角度が大きくなるにつれ、正面視でのロック装置8の外形は大きくなる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各変形例を適宜組み合わせても構わない。
1…保管庫
2…開口部
3…箱体(一方の部材、他方の部材)
4…開閉扉(一方の部材、他方の部材)
8…ロック装置
32…ラッチ
34…規制ユニット
36…カム部材
37…アクチュエータ(駆動機構)
42…屈曲部(当接部)
71…レバー部材
72…第1ローラ
73…第2ローラ
82a…カム従節部
92…カム面
95…逃げ部
208…ロック装置
234…規制ユニット
236…カム部材
271…レバー部材
282…カム従節部
292…カム面
295…逃げ部

Claims (7)

  1. 開口部を有する箱体及び前記開口部を開閉可能に前記箱体に設けられた開閉扉のうち、一方の部材に設けられ、前記開閉扉の閉位置において前記箱体及び前記開閉扉のうち、他方の部材に係止されるロック装置であって、
    前記他方の部材に係止される係止位置、及び前記他方の部材との係止が解除される係止解除位置の間を第1軸線回りに回動可能に構成されたラッチと、
    第2軸線回りに回転するとともに、カム面を有するカム部材と、
    前記第2軸線に沿って前記ラッチと並んで配置されるとともに、前記カム面に係合するカム従節部を有する規制ユニットと、を備え、
    前記規制ユニットは、前記カム部材の回転に伴い、前記ラッチに当接して前記ラッチの前記係止解除位置への回動を規制する規制位置、及び前記ラッチの回動軌跡から退避して前記ラッチの前記係止解除位置への回動を許容する許容位置に移動し、
    前記規制ユニットには、前記カム従節部以外の部分において、前記カム部材との接触を避ける逃げ部が形成されており、
    さらに、前記規制ユニットは、
    前記逃げ部が形成されたレバー部材と、
    前記レバー部材に回転可能に支持された第1ローラと、を備え、
    前記第1ローラは、前記規制ユニットの前記規制位置において前記ラッチに当接していることを特徴とするロック装置。
  2. 前記規制ユニットの前記規制位置において、前記規制ユニットに対して前記ラッチと反対側には、前記ラッチとの間で前記規制ユニットを挟持する当接部が配設され、
    前記規制ユニットは、前記レバー部材に回転可能に支持された第2ローラを備え、
    前記第2ローラは、前記規制ユニットの前記規制位置において前記当接部に当接していることを特徴とする請求項に記載のロック装置。
  3. 前記第1ローラの回転軸及び前記第2ローラの回転軸は、互いに平行に延在し、
    前記第1ローラの外周面及び前記第2ローラの外周面は、前記規制ユニットの前記規制位置において、互いに接触していることを特徴とする請求項に記載のロック装置。
  4. 開口部を有する箱体及び前記開口部を開閉可能に前記箱体に設けられた開閉扉のうち、一方の部材に設けられ、前記開閉扉の閉位置において前記箱体及び前記開閉扉のうち、他方の部材に係止されるロック装置であって、
    前記他方の部材に係止される係止位置、及び前記他方の部材との係止が解除される係止解除位置の間を第1軸線回りに回動可能に構成されたラッチと、
    第2軸線回りに回転するとともに、カム面を有するカム部材と、
    前記第2軸線に沿って前記ラッチと並んで配置されるとともに、前記カム面に係合するカム従節部を有する規制ユニットと、を備え、
    前記規制ユニットは、前記カム部材の回転に伴い、前記ラッチに当接して前記ラッチの前記係止解除位置への回動を規制する規制位置、及び前記ラッチの回動軌跡から退避して前記ラッチの前記係止解除位置への回動を許容する許容位置に移動し、
    前記規制ユニットには、前記カム従節部以外の部分において、前記カム部材との接触を避ける逃げ部が形成されており、
    前記規制ユニットの前記規制位置において、前記規制ユニットに対して前記ラッチと反対側には、前記ラッチとの間で前記規制ユニットを挟持する当接部が配設され、
    前記カム従節部及び前記カム面は、前記規制位置における前記規制ユニットと前記ラッチとの接触部分と、前記規制ユニットと前記当接部との接触部分と、の間に配置されていることを特徴とするロック装置。
  5. 前記規制ユニットは、前記第2軸線と平行な第3軸線回りに回動可能に構成されていることを特徴とする請求項1から請求項の何れか1項に記載のロック装置。
  6. 開口部を有する箱体及び前記開口部を開閉可能に前記箱体に設けられた開閉扉のうち、一方の部材に設けられ、前記開閉扉の閉位置において前記箱体及び前記開閉扉のうち、他方の部材に係止されるロック装置であって、
    前記他方の部材に係止される係止位置、及び前記他方の部材との係止が解除される係止解除位置の間を第1軸線回りに回動可能に構成されたラッチと、
    第2軸線回りに回転するとともに、カム面を有するカム部材と、
    前記第2軸線に沿って前記ラッチと並んで配置されるとともに、前記カム面に係合するカム従節部を有する規制ユニットと、を備え、
    前記規制ユニットは、前記カム部材の回転に伴い、前記ラッチに当接して前記ラッチの前記係止解除位置への回動を規制する規制位置、及び前記ラッチの回動軌跡から退避して前記ラッチの前記係止解除位置への回動を許容する許容位置に移動し、
    前記規制ユニットには、前記カム従節部以外の部分において、前記カム部材との接触を避ける逃げ部が形成されており、
    前記カム部材に連結されるとともに、前記第2軸線に沿って前記カム部材と並んで配置された駆動機構を備えていることを特徴とするロック装置。
  7. 開口部を有する箱体と、
    前記開口部を開閉可能に前記箱体に設けられた開閉扉と、
    前記箱体及び前記開閉扉のうち、一方の部材に設けられ、前記開閉扉の閉位置において前記箱体及び前記開閉扉のうち、他方の部材に係止される請求項1から請求項の何れか1項に記載のロック装置と、を備えていることを特徴とする保管庫。
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