JP4549192B2 - 扉開閉遅延機構 - Google Patents

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本発明は、回動式や引戸式の扉を開閉する扉開閉機構のうち、特に扉を付勢力や自重に抗して開方向に切換操作する態様において、開又は半開位置から閉方向への切り換え作動を遅延するようにした扉開閉遅延機構に関する。
本出願人は先に扉開閉遅延機構として下記特許文献1に示す機構を開発した。この機構は、本体側枠部に対し扉を開閉可能に支持するとともに、扉を閉位置から開方向に回動する場合に用いられるもので、枠部側に設けられてカム溝を形成しているカム体と、カム体と対応して枠部に設けられる回転ギアと、カム溝をトレースするピン及び回転ギアにかみ合う歯部を有して扉と連動して回動可能かつカム体に対しカム溝及びピンの嵌合を介し軸方向へ摺動可能に設けられる可動体と、可動体をカム体から離れる方向に付勢するバネ部材とを備え、扉が閉から開方向に回動操作されると、歯部と回転ギアが噛合い、回転ギアを回転しつつ可動体の軸方向への摺動を伴って噛み合いを解放するまで開位置を保った後、付勢力により閉位置方向へ自動的に回動されるものである。この機構では、例えば、扉が付勢力に抗して開放された後、手を離すと直ちに閉方向へ復帰する構造と比べて、扉が開放された後、暫く開放位置に停止しているため、本体側開口を通じて人が出入りしたり、自動販売機等において商品を取出す際に、扉を開操作した後の停止時間分だけ作業に余裕が生じ、人や商品が開口を通過するまで、扉を片手で押えておく必要がないなどの利点がある。
特開2003−172068号公報
以上の扉開閉遅延機構では、可動体が扉のヒンジ用枢軸周りに移動する構造となっているため、軸端での取り付けに大きなスペースを必要とし、しかも個々の部品を扉の枢軸の軸端に組付けるため、組立作業性が悪かった。また、軸端に大きなスペースを必要とすることから、通常の本体側枠部などに組み付けることができないため、種々の扉の開閉方向に対応できず、汎用性ないしは実用性に乏しかった。
本発明は、以上の課題を解決するものであって、上下方向の移動を伴わないため省スペースでコンパクトにユニット化が可能であり、各種の扉または引戸にも好適な扉開閉遅延機構を提供するものである。
上記目的を達成するため本発明は、本体側の枠部に対し扉を枠部開口を閉じる閉位置と開放する開位置とに移動切り換える場合に用いられるものであって、前記本体に取り付けられてカム溝を形成している固定部材と、前記固定部材に回動可能に取り付けられる回転ギアと、前記固定部材に揺動可能に取り付けられて前記扉の閉位置から開方向への移動に連繋して基端側を支点として揺動する旋回体と、前記カム溝をトレースするピン及び回転ギアに噛み合う歯部を有し、前記旋回体に組み込まれて該旋回体の基端側と先端側との間を往復動可能なスライダーと、前記スライダーを付勢するとともに、スライダーの最前進位置でその付勢力を最小、最後退位置でその付勢力を最大となるよう変位するばね部材とを備え、前記扉が、閉位置から開方向へ開操作されると、前記旋回体がその開操作に連携して揺動されるとともに、前記スライダーが前記カム溝に対する前記ピンの摺動を伴って前記ばね部材の付勢力を増大する方向へ摺動して前記歯部と前記回転ギアとの噛み合いを形成し、前記歯部と前記回転ギアとの噛み合いを解放するまで前記開位置を保った後、閉位置へ移動されることを特徴としている。
以上の機構において、作動特徴は、扉の閉位置でスライダーがピンのカム溝への嵌合により規制されており、扉が開操作されると、旋回体が扉と連携して揺動され、それに同期して、スライダーがカム溝に対するピンの動きを伴って、ばね部材の付勢を増大する旋回体の基端方向へ摺動される。すると、スライダーはその歯部が回転ギアと噛み合い、該噛み合い状態でばね部材の付勢力により回転ギアの回転を伴って旋回体の先端側へ摺動される。この場合、扉は、スライダー側歯部が回転ギアと噛み合っている間は開位置に維持され、また、スライダー側歯部が回転ギアとの噛み合いを解放すると、スライダーがカム溝に対するピンの動きを伴ってばね部材の付勢力により旋回体の先端側へ摺動され、閉位置方向へ移動切り換えられる。すなわち、この機構では、扉を付勢力又は自重に抗して閉位置から開位置方向へ押し操作するだけで、スライダー側歯部と回転ギアとの噛み合いを介し扉の開位置(開状態)をカム溝とピンとの関係で保ち、以後は付勢力又は自重により扉を閉位置方向へ切り換える。この発明は、特許文献1に比べて機構の簡易化と用途的な制約をなくしながら、扉の開位置から閉位置への移動切り換え作動を遅延できるようにしたものである。この遅延度合、つまり扉を開位置に保ったり閉位置への移動を遅延する時間は、歯部と回転ギアとのギア関係、請求項3の制動ダンパー等の利用により任意に設定できる。
以上の遅延機構では、前記カム溝が前記スライダーの最後退位置から前進方向に移行した時点からしばらくの間、前記旋回体を更に前記扉の開放側に揺動するカム形状に形成されていること(請求項2)、前記回転ギアが制動用ダンパーの出力軸に装着されていること(請求項3)と、前記固定部材が前記カム溝を内面に形成しているとともに、前記旋回体や前記回転ギア等を組み込んでいるケースであること(請求項4)、前記扉がヒンジ用枢軸を支点として回動されるとともに、前記枢軸の軸端に設けられた歯車と前記旋回体の先端面に設けられた歯部とが直接又は中間ギアを介して噛み合わされていること(請求項5)、前記扉が閉方向に付勢摺動される引戸であって、前記引戸の開方向の移動に連繋して前記旋回体を揺動させること(請求項6)が好ましい。
・請求項1の発明にあっては、特許文献1と同様に扉が開操作された後、再び閉位置に移動切り換えられるまでの作動を機械的に遅延しながら、特許文献1の機構に比べコンパクト化が図られ、配置や用途上の制約を緩和できる点で優れている。
・請求項2の発明では、扉を開位置に達する途中まで移動操作した後、扉を自動的に開位置へ移動、開位置で保持、閉位置へ移動するため、例えば、開位置方向への移動操作角度又は操作量を少なくして使い勝手を向上できる。
・請求項3の発明では、ダンパーが回転ギアの回転速度を制動することにより、例えば、扉を開位置に保つ時間を長く設定可能にし、本発明の遅延作動の自由度を拡大できる。
・請求項4の発明では、機構の主要部をケースに組付けるためユニット化でき、取扱性や本体側への組立性を向上できる。
・請求項5の発明では回動式扉に好適なものとなり、請求項6の発明では引戸式扉にも適用できる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面を参照して説明する。図1〜図4は形態例の扉開閉遅延機構を回動式の扉に適用した第1実施形態を示し、図1は扉開閉遅延機構の構成部材同士の関係を示す概略分解斜視図、図2は組立状態の模式平面図、図3及び図4は扉の開から閉までの動作順序を示す模式平面図である。図5は扉開閉遅延機構を引戸式の扉に適用した第2実施形態を示している。
(第1実施形態)図1及び図2において、扉開閉遅延機構は、扉1が配設される本体(例えば、装置や機器ハウジングやケース)側の枠部2のうち枠天井部に固定される本体ユニット3と、扉1の開閉中心となるヒンジ用枢軸4の軸端に設けられて本体ユニット3に連繋する外部歯車42や巻きバネ44等から構成されている。
本体ユニット3は、扁平な扇形の下ケース5と、同じく扁平な扇形の上ケース6とを備え、両ケース5,6内に後述する各可動部品を組込んだ後、両ケース5,6の外周部に設けた複数の係止爪7及び係止溝8を介して互いに抜止め状態に係合することで組み立てられる。そして、本体ユニット3は、ケース5,6の外側にあって複数箇所に突設された取付部9にビスBを共通に挿通して前記本体側の枠部2の天井面などにネジ込むことにより、本体側へ組み付けられるようになっている。
また、下ケース5には、カム溝32が凸又は島を囲むよう設けられている。該カム溝32は、図2において、右前側から、後部に至る曲線状の第1のリード溝32aと、第1のリード溝32aの最奥部を変極点として左前側に向けて斜めに緩やかに連続する第2のリード溝32bと、第2のリード溝32bの最前部を変極点として左前部に向けて斜めに連続する第3のリード溝32cと、第3のリード32cの左前側を変極点として第1のリード溝32aに接続している第4のリード溝32dとからなっており、これら各リード溝32a〜32dにより閉ループ曲線を構成している。なお、細部的には、第3のリード溝32cを区画している内側壁が傾斜面に形成されている。これは、例えば、扉1が開いている状態において、扉1に対し閉方向の強制的外力が作用した場合、後述するスライダー16のトレース用ピン34が第3のリード溝32cから前記傾斜面を通って一旦、溝外へ外れてから第4のリード溝32dに入る込むようにし、それにより内部機構の損耗・損傷を防止できるようにする。これに対し、上ケース6にはダンパー配置用の凹部36が形成されている。該凹部36は、ケース5,6同士を合わせた状態で、図2に示すようにカム溝32の第2と第3のリード溝32b,32cに一部重複した位置に形成されている。
また、本体ユニット3に組込まれる可動部品は、ケース5,6の側面中央に一側部を露出させて枢軸4側へ力の伝達を行う中間ギア10と、ケース5,6の内部に旋回可能に配置された旋回体12と、旋回体12の内部に組込まれるシャフト14及びスライダー16並びに圧縮コイルバネ18と、上ケース6側に設けられてスライダー16に連繋する回転式ダンパー22などである。
中間ギア10は、歯の一部を両ケース5,6の間から外へはみ出した状態に枢支されている。すなわち、両ケース5,6には、側壁部分に内外を連通している窓と、ケース内から該窓の外へ突出している支持部24と、該支持部24上に立設された支軸26とが設けられており、中間ギア10が前記支軸26に対し回動可能に枢支されている。また、旋回体12は、概略扇状又はL字形をなし、その後端上下面に突設された軸部28と、円弧状の前端面に連続して設けられている歯列12aとを有している。そして、旋回体12は、両ケース5、6に対向して形成された軸穴30に対応する軸部28をそれぞれ挿通することにより、軸部28を基点として揺動可能に支持されるとともに、歯列12aを中間ギア10に噛合している。
また、旋回体12は、上面側が略平坦で上ケース6に対する摺動面に設定されているとともに、下面側が凹状又は前後端壁及び片側壁で区画された空洞となっている。そして、旋回体12の下面側には、長手方向つまり前後端壁の間に架け渡された状態でシャフト14が配設されている。該シャフト14には、スライダー16が摺動可能に組み付けられるとともに、シャフト14に軸挿した状態に組み込まれたコイルバネ18によりスライダー16を前進方向(旋回体12の歯列12aを形成している側)に付勢している。なお、コイルばね18は、付勢力がスライダー16の最前進位置で最小、スライダー16の最後退位置で最大となり、スライダー16を介して付勢力を増大するとともに、該増大された付勢力を放出しながら扉遅延動作を実現可能にするものである。
つまり、スライダー16は、シャフト14を挿通する貫通孔とともに、片側に設けられてダンパー22の回転ギア38に噛み合うラック歯列16aと、下面に設けられた逆凹部に装着されているトレース用ピン34とを有している。ピン34は、特に図1中で、下側の円Aに拡大して示すように、スライダー16の下部に形成された逆凹部に挿通される軸部34aと、軸部34aの先端面に突出して前記カム溝32に接触する凸部34bと、前記逆凹部内に一端を係止し他端を軸部34aに係止した状態に設けられているスプリング34cとを有しており、スプリング34cによって突出方向へ付勢保持されることで、凸部34bがカム溝32に適度な圧接力で摺接可能となったり、段落0011に記載した異常時に第3のリード溝32cから外れるようにしている。
ダンパー22は、ロータリー式のオイルダンパー等からなり、本体に充填された油等の作動流体の抵抗を受けている出力軸及び該出力軸に装着されてスライダー16のラック歯列16aに噛み合う回転ギア(ピニオンと同じ)38を有している。また、ダンパー本体には、両側に張り出したフランジ部22a,22bが設けられている。そして、ダンパー22の取付構造は、特に図2に示すように、上記した凹部36内において、一方側フランジ部22aを凹部36内に突出したピン36aを該フランジ部22aに設けた孔に挿入して揺動可能に支持し、他方側フランジ部22bを凹部36の対応部に形成した係止段部36b内に嵌合する。また、ダンパー22は、凹部36内にあって、フランジ部22aと凹部36の対向壁との間に配置された板バネ40により付勢されることで遊びが吸収される。そして、ダンパー22は、回転ギア38がスライダー側のラック歯列16aと噛み合っているときに、強制的な外力が加わることで、板バネ40のばね圧に抗して図2の矢印方向へ逃げ、噛合状態が解除されるようになっている。
これに対し、上記した扉1のヒンジ用枢軸4には、軸端(上端であるが、下端でもよい)に対し中間ギア10の外周歯に噛み合う扇形の外部歯車42が固定されている。また、枢軸4の周囲には巻きばね44が支持されている。巻きばね44は、一端が扉1側に係止され、他端が本体側枠部2に係止されることにより、扉1を常に閉位置方向へ付勢している。なお、以上の形態では、扉1が枢軸4を介して水平方向に回動されて開閉される例である。しかし、本発明の扉1は、上下方向に回動されて本体枠部に対し枠部を閉じる閉位置と開放する開位置とに切り換えられる形態でもよく、そのような形態では扉1を閉方向へ付勢するばね部材を省略することも可能である。
また、以上の本体ユニット3を構成する各部材は、ケース5,6内に予め組込まれているため、外部歯車42の枢軸4に対する固定位置が定りさえすれば、その歯列に対して本体ユニット3側の中間ギア10を噛み合わせるべく位置決めした後、ビスBなどにより本体側枠部2の天井部又は底面部側に固定するだけでよく、組立操作を簡単に行うことができるものとなる。
(作動)次に以上の扉開閉遅延機構の動作を図2〜図4により説明する。
ア)まず、図2及び図3(a)に示すように扉1が閉位置にあるときには、旋回体12は図中のケース5,6右側の原点位置にある。また、スライダー16は、旋回体12に対し前後方向に配置されたシャフト14のうち、シャフト14の前端側である最前進位置にあって、スライダー側ピン34をカム溝32の右側先端(第1のリード溝32aの基端)に位置させている。コイルバネ18は伸びきった状態、すなわち付勢力が最も小さな状態である。
イ)扉1が巻きバネ44の付勢力に抗して閉位置から開方向へ押し操作されたときには、外部歯車42と中間ギア10との噛み合い、及び中間ギア10と旋回体側歯列12aの噛み合いを介して、旋回体12が連携して軸部28を支点として図中、左側方向に揺動又は旋回される。このときには、図3(b)に示すように、スライダー16がコイルバネ18を圧縮しつつシャフト14に沿って旋回体12の基端側へ後退するとともに、ピン34を介してガイド溝32の第1のリード溝32aに沿って後退方向へ移動する。この例では、同図に示すように、扉1が略90度だけ開いた時点で、ピン34がカム溝32の第1のリード32aの最奥部に摺動し、その時点でコイルバネ18が付勢力を最大化した状態に圧縮され、バネエネルギーを蓄える。
ウ)そして、この例では、扉1が略90度開いた時点で手を扉から離すと、スライダー16がコイルバネ18の付勢力により、ピン34を第1のリード溝32aから第2のリード溝32bへ移行を伴って、ダンパー22側に近づけられ、図4(a)に示すように、その歯列16aをダンパー22の回転ギア38に噛み合わせる。この機構では、その噛合状態において、コイルバネ18に蓄えられたバネエネルギー(付勢力)を放出しつつ、またダンパー22の制動作用により、スライダー16が第2のリード32bに沿ってゆっくりと前進する。この前進状態では、コイルバネ18の付勢力が巻きバネ44のバネ圧(扉を閉方向へ付勢する力)よりも大きく、しかも旋回体15を図中、左側に揺動又は旋回させる力も作用している。このため、扉1は、90度開いた状態から更に開き方向へ回動し、本体枠部2の開口を広げることになる。
エ)この例では、扉1が略130度まで自動で開いた後、図4(b)に示すように、スライダー16が第3のリード溝32cに沿って更にコイルバネ18の付勢力を弱めつつ、前進側に移動する。このときは、旋回体12を右または左側に揺動又は旋回するための力が作用していないため、扉1が最大まで開いた状態が保たれる。
オ)その後は、扉1の停止状態から、スライダー16がコイルバネ18の付勢力で前方位置に達し、ピン34が第3のリード溝32cと第4のリード32dとの変極点に位置した段階で、コイルバネ18の付勢力が初期の最小状態に戻り、歯列16aがダンパー22の回転ギア38から離脱する。すると、扉1は、巻きバネ44の付勢力が高い状態になっているため、この時点から、巻きバネ44の付勢力によって再び図2及び図3(a)に示すように閉方向へ回動されることになる。その過程において、旋回体12及びスライダー16は第4のリード溝32dに沿って第1のリード溝32aの基端まで摺動するピン34を介して再び原点位置に復帰する。
なお、以上の扉開閉遅延機能では、扉1を開から閉位置へ手動で戻そうとした場合、前述のごとくピン34がカム溝32の第3のリード溝32cから外され、スライダー16の歯列16aがダンパー22の回転ギア38から外されて、扉1が急速に閉方向へ回動されることになるが、そのような場合でも扉1の閉位置ではスライダー16(のピン34)はカム溝21の原点位置に復帰するため摩耗や破損することなく、次回から正常な動作を行うことができる。また、以上の実施形態では、本体の上部側だけで本体ユニット3と外部歯車42とを連繋させたが、扉が大形で重い場合などには本体の上下に設けるようにしてもよい。更に、この形態では、中間ギア10を介在して外部歯車44と旋回体12の歯列12aとを連繋させたが、歯車44と歯列12aとを直接噛合するようにしてもよい。その場合には、例えば、ケース5,6の対応側面を全面開口させておくことになる。
(第2実施形態)図5は本発明を右側片開き方式の引戸に適用した一例を模式的に示している。同図において、本体ユニット3の構成は第1実施形態と同様であるので、その説明を省略し、変更した点のみ説明する。
図5において、本体側の壁50及び柱51で囲われた開口部52の上下には、下ガイドレール53及び不図示の上ガイドレールが配置され、両ガイドレール間に引戸54が走行可能に配置され、開口部52の内外を閉鎖している。ここで、引戸54は、不図示の引っ張りコイルバネ等の付勢手段により常に開口部52を閉じる方向に付勢されている。また、引戸54には、ラック55が上縁内側に沿って固定されている。ラック55は、本体側の天井部等にビスBなどを介して固定された本体ユニット3の中間ギア10に噛合している。
従って、以上の扉開閉遅延機構では、引戸54が片側に設けられた引手部54aを介して水平移動操作されると、第1実施形態と同様の作用により、ある程度開方向へ移動されて開口部52を開くと、以後は自動的に全開し、少しの間その全開状態を保った後、引戸54が不図示の付勢手段の付勢力にて再び閉位置へ移動されて自動的に全閉される。ここで、第2実施形態においては、ラック55と旋回体12とを中間ギア10を介して概略1:1に対応させているため、引戸55の直線移動距離が大きい場合には本体ユニット3も大きくなるが、複数の適宜なギア比の歯車輪列を介在させて移動距離の割に旋回体12の揺動半径を小さくすることで本体ユニット3の小型化が可能となる。
なお、以上の実施形態は本発明を何ら制約するものではない。本発明は、請求項1で特定される要件を除き種々変形可能なものである。用途は、例えば、自販機における常時閉鎖型の物品取出し口の扉、建物の扉、窓、引戸、或いは車両などの収納部や小物入れのリッド、一般的な小物入れのリッドなどに好適である。
本発明の扉開閉遅延機構を扉に適用した第1実施形態における部品構成を示す概略分解斜視図である。 図1の組立状態を示す平面図である。 (a),(b)は扉開閉遅延機構の動作順序を示す模式平面図である。 (a),(b)は図3に引続く動作順序を示す模式平面図である。 本発明の扉開閉遅延機構を引戸に適用した場合の模式平面図である。
符号の説明
1…扉
2…本体側枠部
3…本体ユニット
4…枢軸
5,6…ケース(固定部材)
10…中間ギア
12…旋回体
14…シャフト
16…スライダー(16aは歯列(歯部)、34はトレース用ピン)
18…コイルバネ(ばね部材)
22…制動用ダンパー(38は回転ギア)
28…軸部
32…カム溝
42…外部歯車
44…巻きバネ(付勢手段)
54…引戸
55…ラック

Claims (6)

  1. 本体側の枠部に対し扉を枠部開口を閉じる閉位置と開放する開位置とに移動切り換える場合に用いられるものであって、
    前記本体に取り付けられてカム溝を形成している固定部材と、
    前記固定部材に回動可能に取り付けられる回転ギアと、
    前記固定部材に揺動可能に取り付けられて前記扉の閉位置から開方向への移動に連繋して基端側を支点として揺動する旋回体と、
    前記カム溝をトレースするピン及び回転ギアに噛み合う歯部を有し、前記旋回体に組み込まれて該旋回体の基端側と先端側との間を往復動可能なスライダーと、
    前記スライダーを付勢するとともに、スライダーの最前進位置でその付勢力を最小、最後退位置でその付勢力を最大となるよう変位するばね部材とを備え、
    前記扉が、閉位置から開方向へ開操作されると、前記旋回体がその開操作に連携して揺動されるとともに、前記スライダーが前記カム溝に対する前記ピンの摺動を伴って前記ばね部材の付勢力を増大する方向へ摺動して前記歯部と前記回転ギアとの噛み合いを形成し、前記歯部と前記回転ギアとの噛み合いを解放するまで前記開位置を保った後、閉位置へ移動されることを特徴とする扉開閉遅延機構。
  2. 前記カム溝が、前記スライダーの最後退位置から前進方向に移行した時点からしばらくの間、前記旋回体を更に前記扉の開放側に揺動するカム形状に形成されている請求項1に記載の扉開閉遅延機構。
  3. 前記回転ギアが、制動用ダンパーの出力軸に装着されている請求項1又は2に記載の扉開閉遅延機構。
  4. 前記固定部材が、前記カム溝を内面に形成しているとともに、前記旋回体や前記回転ギア等を組み込んでいるケースである請求項1から3の何れかに記載の扉開閉遅延機構。
  5. 前記扉がヒンジ用枢軸を支点として回動されるとともに、前記枢軸の軸端に設けられた歯車と前記旋回体の先端面に設けられた歯部とが直接又は中間ギアを介して噛み合わされている請求項1から4の何れかに記載の扉開閉遅延機構。
  6. 前記扉が、閉方向に付勢摺動される引戸であって、前記引戸の開方向の移動に連繋して前記旋回体を揺動させる請求項1から4の何れかに記載の扉開閉遅延機構。

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