JP6838496B2 - ゴム押出物の製造装置および方法 - Google Patents

ゴム押出物の製造装置および方法 Download PDF

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Description

本発明は、押出機から押出したゴムの幅方向端部を切断して所定形状のゴム押出物を得るとともに、切断した端部ゴムを連続的に押出機の内部に戻して使用する際に、ゴム押出物を精度よく所定形状に切断することができ、かつ、切断した端部ゴムを円滑に押出機に戻し易くしたゴム押出物の製造装置および方法に関するものである。
タイヤ等のゴム製品を製造する際には、ゴム押出機によって未加硫ゴムを押出す押出工程がある。この押出工程では、所定形状のゴム押出物を得る必要があるため、押出機から押出したゴムの幅方向端部をカッター刃やワイヤ等によって切断して所定形状にする方法が提案されている(特許文献1参照)。切断された端部ゴムは連続的に押出機の内部に戻されて、再度押し出されて使用される。
押出機の押出口の幅方向端部は、押出口を形成する上下壁面および一方側壁面により囲まれている(三方が壁面により囲まれている)。幅方向中央部は、押出口を形成する上下壁面により囲まれている(二方が壁面により囲まれている)。そのため、押出口を形成する壁面に起因して、押し出すゴムRに作用する流動抵抗は、押出口の幅方向中央部に比して幅方向端部において大きくなる。したがって、押し出される端部ゴムにおいては、幅方向中央側が幅方向端部側よりも流速が速くなる。これに伴い端部ゴムは、押出口の幅方向外側に大きく湾曲して押し出されることになり、場合よっては螺旋形状になる。大きく湾曲したり螺旋形状になった端部ゴムは、連続させて押出機の内部に円滑に戻すことが難しい。端部ゴムを押出機の内部に連続させて円滑に戻すことができなければ、端部ゴムを押出機の内部に戻す作業を頻繁に行う必要があるため、押出工程の作業効率が低下する。
また、押出したゴムをカッター刃などの表面積が大きい切断具を用いて切断すると、カッター刃に起因する比較的大きな流動抵抗が生じる。この流動抵抗よってゴムの切断面が歪むため、ゴムを所定形状に切断するには不利になる。一方、ワイヤを用いてゴムを切断する場合は、押出したゴムとワイヤとの接触面積が非常に小さいため、ワイヤに起因する流動抵抗は問題にならない。しかしながら、押出したゴムに押されてワイヤにたるみや変動が生じて、所定形状のゴム押出物が得られない場合がある。
特開2002−192593号公報
本発明の目的は、押出機から押出したゴムの幅方向端部を切断して所定形状のゴム押出物を得るとともに、切断した端部ゴムを連続的に押出機の内部に戻して使用する際に、ゴム押出物を精度よく所定形状に切断することができ、かつ、切断した端部ゴムを円滑に押出機に戻し易くしたゴム押出物の製造装置および方法を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明のゴム押出物の製造装置は、ゴムを押し出す押出機と、この押出機の押出口の前方で前記押出口の幅方向端部に配置された切断具とを備えて、前記押出口からゴムが押し出されつつ前記切断具により切断されて所定形状のゴム押出物と端部ゴムとに分割され、前記所定形状のゴム押出物を連続的に前方に搬送する搬送機構と、前記端部ゴムを連続的に前記押出機の内部に戻すリターン機構とを有するゴム押出物の製造装置において、前記切断具が、前記押出口の前端で前記押出口の高さ方向に延在して張設される金属線であり、前記金属線を境界にして前記押出口が幅方向中央部を含む中央部領域と、幅方向中央部を含まない端部領域とに区画され、
前記押出口の高さ方向に対向して配置される剛体の支持部を有し、それぞれの前記支持部は前記押出口の正面視で前記押出口にオーバラップしない位置に設置されて前記金属線の前方側に当接し、前記端部領域の高さ方向の最大寸法が前記中央部領域の高さ方向の最大寸法よりも大きく、かつ、前記端部領域の単位幅方向寸法当たりの開口面積が前記中央部領域の単位幅方向寸法当たりの開口面積よりも大きく設定されていて、前記押出口から押し出されたゴムが前記金属線によって切断されて、前記中央部領域を通過したゴムが前記所定形状のゴム押出物に成形され、前記端部領域を通過したゴムが前記端部ゴムになる構成にしたことを特徴とする。
本発明のゴム押出物の製造方法は、押出機の押出口からゴムを押出しつつ、このゴムの幅方向端部を切断することにより、所定形状のゴム押出物と端部ゴムとに分割し、前記端部ゴムを連続的に前記押出機の内部に戻して使用するゴム押出物の製造方法において、前記押出口の押出方向前端で前記押出口の高さ方向に金属線を延在させて張設することにより、前記金属線を境界にして前記押出口を、幅方向中央部を含む中央部領域と、幅方向中央部を含まない端部領域とに区画して、前記押出口の高さ方向に対向して剛体の支持部を配置し、それぞれの前記支持部を前記押出口の正面視で前記押出口にオーバラップしない位置に設置して前記金属線の押出方向前方側に当接させ、前記端部領域の高さ方向の最大寸法を前記中央部領域の高さ方向の最大寸法よりも大きく、かつ、前記端部領域の単位幅方向寸法当たりの開口面積を前記中央部領域の単位幅方向寸法当たりの開口面積よりも大きく設定して、前記押出口から押し出したゴムを前記金属線によって切断し、前記中央部領域を通過させたゴムを前記所定形状のゴム押出物に成形し、前記端部領域を通過させたゴムを前記端部ゴムにすることを特徴とする。
本発明によれば、押出口の押出方向前端で押出口の高さ方向に延在させて張設した金属線を用いて押し出されたゴムを切断するので、ゴムに作用する金属線に起因する流動抵抗を最小限にできる。これに伴い、精度よく所定形状のゴム押出物を得るには有利になる。そして、押出口の高さ方向に対置したそれぞれの剛体の支持部を金属線の押出方向前方側に当接させることで、金属線が押出したゴムに押されても金属線にたるみや変動が生じることを回避できる。それ故、金属線を使用しながらも、ゴムを安定的に所定形状に切断することができる。
さらには、金属線により区画した端部領域の高さ方向の最大寸法を中央部領域の高さ方向の最大寸法よりも大きく、かつ、端部領域の単位幅方向寸法当たりの開口面積を中央部領域の単位幅方向寸法当たりの開口面積よりも大きく設定することで、端部領域を通過するゴムの流速と、中央部領域を通過するゴムの流速との差異が小さくなる。これに伴い、切断した端部ゴムが過度に湾曲して押し出されたり、螺旋形状になることを回避できる。そのため、端部ゴムを連続的に押出機の内部に戻し易くなり、生産性よく所定の形状のゴム押出物を得ることが可能になる。
本発明のゴム押出物の製造装置を側面視で例示する説明図である。 図1の製造装置を平面視で例示する説明図である。 図1の押出口の周辺を側面視で例示する説明図である。 図1の押出口の周辺を正面視で例示する説明図である。 図4の押出口を正面視で例示する説明図である。 図5の押出口から押し出されるゴムの押出口幅方向での流速分布を模式的に例示するグラフ図である。 押出口の変形例を正面視で示す説明図である。 押出口の別の変形例を正面視で示す説明図である。
以下、本発明のゴム押出物の製造装置および方法を図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1〜図5に例示する本発明のゴム押出物の製造装置1は、押出機2からゴムRを押出しつつ幅方向端部を切断することで、所定形状のゴム押出物Rmを得るとともに、切断した端部ゴムReを連続的に押出機2の内部に戻して使用する。この製造装置1は、ゴムRを押し出す押出機2と、押出機2の押出口5の前方で押出口5の幅方向端部に配置される金属線6と、金属線6の前方側に当接して配置される剛体の支持部7と、押出口5の前方に配置される搬送機構12と、押出機2の上方に配置されるリターン機構13と、制御部14とを備えている。搬送機構12およびリターン機構13としてはベルトコンベヤ等を用いる。押出機2、搬送機構12およびリターン機構13の動作は、制御部14によって制御される。
押出機2は、筒状のシリンダ2aの後方上方に材料投入口2bを有していて、材料投入口2bにはホッパ2cが接続されている。この実施形態では、材料投入口2bが端部ゴムReの戻り口3になっている。押出機2の前端にはダイス4が取り付けられている。ダイス4には押出口5となる所定形状の開口が形成されている。リターン機構13は、押出口5の上方位置から戻り口3(ホッパ2a)の上方位置まで延在している。シリンダ2aにはスクリューが内設されている。
本発明では、押出したゴムRを切断する切断具として金属線6を使用する。金属線6は、押出口5の前端で押出口5の高さ方向Hに延在して張設されている。金属線6としては鋼線ワイヤなどの各種ワイヤを使用することができる。金属線6の外径は例えば0.5mm以上2mm以下である。金属線6は、押出口5から押し出されたゴムRに押されても実質的に伸びることがない強度、永久変形することがない剛性を有している。金属線6は複数のフィラメントを撚って形成した撚線構造の金属線6を採用することも、モノフィラメント構造の金属線6を採用することもできる。
押出口5の正面視では、金属線6を境界にして押出口5が幅方向中央部を含む中央部領域5aと、幅方向中央部を含まない端部領域5bとに区画されている。尚、図中の矢印Fは押出機2(押出口5)の前方方向およびゴムRの押出方向を示している。図中の矢印Wは押出機2(押出口5)およびゴムRの幅方向、矢印Hは押出機2(押出口5)の高さ方向およびゴムRの厚さ方向を示している。
製造装置1の構成を詳述すると、押出機2の前端面のダイス4の上方位置には、前方に突出する係止部9が設けられている。係止部9は先端部が拡径したピン体である。この係止部9は、上下移動機構10によって上下方向(高さ方向H)に移動可能になっていて所望の上下位置で固定される。上下移動機構10の動作は制御部14により制御される。上下移動機構10は任意で設けることができる。
支持体7は、押出口5の高さ方向Hに対向して配置されている。それぞれの支持体7は、押出口5の正面視で押出口5にオーバラップしない位置に設置されている。金属線6のたわみを抑制して安定して支持するために、それぞれの支持体7の高さ方向Hの離間距離は最小限にすることが好ましい。
この実施形態では、支持体7として、押出口5の幅方向Wに延在する金属製のプレートや棒状体が採用されて、ダイス4の前端面に固定されている。支持体7をダイス4ではなく、シリンダ2aの前端面に直接固定することもできる。支持体7とダイス4とのすき間に金属線6が上下に挿通されている。金属線6の遊び(変動)を抑制するため、金属線6を挿通させる支持体7とダイス4とのすき間は最小限にすることが好ましく、このすき間は例えば、金属線6の外径の100%以上150%以下、より好ましくは100%超120%以下にする。
押出口5の前方下方には、押出口5の正面視で円弧状のガイド11が配置されている。このガイド11は例えば鋼材等の金属で形成されていて、押出口5の正面視で概ね係止部9を中心にした円弧状になっている。
ガイド11の前方には、幅方向Wに間隔をあけて2台の張設機構8が配置されている。張設機構8としては例えば、エアシリンダ等の流体シリンダを採用することができる。この実施形態では、一本の金属線6の長手方向端部がそれぞれ、張設機構8に接続されている。一本の金属線6の長手方向中途が係止部9に掛け回されて折り返されることにより、金属線6は押出口5の幅方向両端部において押出口5の高さ方向Hに対して傾斜して延在している。押出口5の高さ方向Hに対する金属線6の傾斜角度Aは例えば0以上45°以下である。即ち、金属線6は押出口5の高さ方向Hに対して傾斜していなくてよい(傾斜角度Aがゼロでもよい)。
係止部9で折り返された金属線6は、図3に例示するように側面視でガイド11によって略90°に屈曲されてそれぞれの張設機構8に接続されている。少なくとも一方の張設機構8を作動させて金属線6を前方方向Fへ引張ることで、金属線6を緊張させるテンションを常に作用させる。金属線6とガイド11との接触摩擦を極力小さくするために、ガイド11の表面をフッ素樹脂等の低摩擦材にして、或いは、ガイド11の表面に金属線6を受けるローラ等を配置して低摩擦仕様にするとよい。
この実施形態では、それぞれの張設機構8がガイド11の円弧状に沿って円滑に移動して所望の位置で固定できる構成になっている。したがって、係止部9の上下移動と、張設機構8のガイド11に沿った移動とによって、金属線6を移動させることができる。これに伴い、金属線6の延在方向の押出口5の高さ方向Hに対する角度(傾斜角度A)および金属線6の押出口5に対する幅方向位置が変更可能になっている。張設機構8の動作および移動は制御部14により制御される。
本発明では、押出口5の形状が特徴の1つになっている。この実施形態では押出口5の形状は正面視で左右対称になっている。押出口5の幅方向中央部は高さ方向Hの寸法が一定(t1)の開口であり、幅方向端部は円状(直径t2)の開口になっている。押出口5の幅方向端部とは、押出口5の幅方向端から幅方向中央側に所定距離の位置までの範囲であり、この所定距離は例えば押出口5の幅方向Wの全長の5%〜20%程度である。幅方向端部以外の範囲が幅方向中央部になる。金属線6により区画された押出口5の端部領域5bの高さ方向Hの最大寸法t2は、中央部領域5aの高さ方向Hの最大寸法t1よりも大きくなっている。
加えて、端部領域5bの単位幅方向寸法当たりの開口面積Sbが、中央部領域5aの単位幅方向寸法当たりの開口面積Saよりも大きく設定されている。この開口面積Sbとは、端部領域5bの開口面積S2を、端部領域5bの高さ方向Hの中心位置での幅方向長さLbで除した数値である(Sb=S2/Lb)。また、開口面積Saとは、中央部領域5aの開口面積S1を、中央部領域5aの高さ方向Hの中心位置での幅方向長さLaで除した数値である(Sa=S1/La)。
次に、本発明のゴム押出物の製造方法の手順の一例を説明する。
まず、ゴムRの材料となる所定量の未加硫の原料ゴムおよび配合剤をホッパ2cに投入して材料投入口2bを通じてシリンダ2aの内部に入れる。シリンダ2aの内部ではこれらの材料が回転するスクリューにより混合、混練されてゴムRになる。未加硫のゴムRは、ある程度柔らかくなって押出口5の断面形状に型付けされて押出口5からシート状に押し出される。
押出口5ではゴムRが押出されつつ、金属線6によってゴムRの幅方向端部が切断されて、所定形状のゴム押出物Rmと端部ゴムReとに分割される。詳述すると、金属線6により切断されて中央部領域5aを通過したゴムRは所定形状のゴム押出物Rmに成形され、端部領域5bを通過したゴムRは端部ゴムReになる。
所定形状のゴム押出物Rmは、搬送機構12によって途切れることなく連続的に前方方向Fに搬送される。端部ゴムReは、リターン機構13によって途切れることなく連続的にホッパ2cに投入されて戻り口3(材料投入口2b)を通じてシリンダ2aの内部に入れられる。即ち、端部ゴムReは再びシリンダ2aの内部に戻される。シリンダ2aに戻った端部ゴムReは、材料投入口2bを通じてシリンダ2aの内部に投入された新たな材料とともに混合、混練されて、押出口5から押し出されるゴムRの一部として使用される。
本発明では、金属線6を用いてゴムRを切断するので、ゴムRと金属線6との接触面積が非常に小さくなり、金属線6に起因してゴムRに作用する流動抵抗を最小限にできる。それ故、ゴムRの切断面に過度な歪みが生じることがなく、ゴムRを精度よく所定形状に切断することができる。
金属線6の前方側には、押出口5の高さ方向に対置した剛体の支持部7が当接しているので、押出したゴムRに金属線6が押されても支持部7によって支持される。そのため、金属線6にたるみや変動が生じることを回避できる。これに伴い、ゴムRを安定して切断することができるので、金属線6を使用しながらも、ばらつきを抑えて所定形状のゴム押出物Rを得ることができる。
加えて、本発明では上述したように押出口5の形状を特別に工夫している。図6の実線D1は、図5の押出口5を採用した本発明において、押し出されるゴムRの押出口5の幅方向位置で流速Vを例示している。図6の破線D2は、従来技術として、図5の押出口5に対して幅方向全長に渡って高さ方向Hの寸法を一定(t1)の開口にした場合のゴムRの流速Vを例示している。図6の実線D1と破線D2のデータを取得した条件は、押出口5の形状が異なるだけでその他の条件は同じである。
図6に示すように、本発明によれば、中央部領域5aでのゴムRの流速Vは従来技術と差異がないが、端部領域5bでのゴムRの流速Vが従来技術よりも増大する。これは、押出口5の幅方向端部の形状を特別に工夫したことによる効果である。
押出口5の幅方向端部は、押出口5を形成する上下壁面および一方側壁面により囲まれているが、押出口5の幅方向中央部は、押出口5を形成する上下壁面だけに囲まれている。そのため、従来技術では押出口5を形成する壁面に起因して、押し出すゴムRに作用する流動抵抗は、押出口5の幅方向中央部に比して幅方向端部において大きくなる。
そこで本発明では、端部領域5bの高さ方向Hの最大寸法t2を中央部領域5aの高さ方向Hの最大寸法t1よりも大きく、かつ、端部領域5bの単位幅方向寸法当たりの開口面積Sbを中央部領域5aの単位幅方向寸法当たりの開口面積Saよりも大きく設定している。これにより、押出口5の幅方向端部において、押出口5を形成する壁面に起因してゴムRに作用する流動抵抗を従来技術に比して小さくしている。その結果、本発明では端部領域5bを通過するゴムR(Re)の流速と、中央部領域5aを通過するゴムR(Rm)の流速との差異が従来技術に比して小さくなる。
その結果、本発明では端部ゴムReにおける幅方向中央での流速V1と、端部領域5bと中央部領域5aとの境界での流速V2との流速差が小さくなる。これに伴い、押し出された端部ゴムReが幅方向外側に向かって大きく湾曲する、螺旋形状になるという問題が生じることを回避できる。
そのため本発明によれば、端部ゴムReを途切れることなく連続的に押出機2(シリンダ2aの内部)に円滑に戻し易くなる。仮に、端部ゴムReを連続的に押出機2の内部に円滑に戻すことができなければ、端部ゴムReを押出機2に戻す作業を頻繁に行う必要があり、押出工程を一時的に停止しなければならないこともある。本発明では、このような不具合を回避できるので、生産性よく所定の形状のゴム押出物Rmを得ることが可能になる。
端部ゴムReにおける上述した流速V1は例えば、上述した流速V2の90%以上100%以下に設定すると、端部ゴムReを押出機2に連続的に円滑に戻し易くなる。尚、この比率が100%超になると、金属線6により切断された端部ゴムReが、押出口5の幅方向中央側に湾曲し易くなって、押し出された後でゴム押出物Rmと接合することがある。端部ゴムReとゴム押出物Rmとが接合すると端部ゴムReを押出機2に戻し難くなるので、端部ゴムReの流速V1は、流速V2以下にすることが好ましい。
押出口5は図5に例示した形状に限定されず、上述した工夫をした様々な形状を採用することができる。例えば図7、図8に示す形状の押出口5を採用することもできる。図7に例示する押出口5は、幅方向端部が楕円状の開口になっている。図8に例示する押出口5は、幅方向端部の幅方向端面が円弧状になっていて、他の3面が直線になっている。上述した流速V1とV2との差異を小さくして、端部ゴムReが過度に湾曲したり螺旋形状になることを回避するには、正面視で押出口5の幅方向端部を、曲線で形成された開口にすることが好ましく、具体的には円状または楕円状の開口にすることが好ましい。
押出口5の幅方向端部を円状または楕円状にすると、端部ゴムReが過度に湾曲したり螺旋形状になることを回避する効果を得つつ、端部ゴムReの量を抑えるには有利になる。即ち、押出口5の幅方向端部を円状または楕円状にすることで、端部ゴムReの量を抑制できるので、押出工程に要する工数、エネルギ等を少なくできるメリットがある。
この実施形態のように支持部7が押出口5の幅方向Wに延在していると、金属線6の押出口5に対する幅方向位置や傾斜角度Aを変更しても、変更した位置での金属線6の前方側に当接させて支持することができる。金属線6の幅方向位置や傾斜角度Aの大きな変更に対応するには、支持部7を押出口5よりも幅方向Wに突出させて延在させた仕様にするとよい。
この実施形態では、ゴムRの押出中に金属線6を移動させることができる。それ故、何らかの原因によって所定形状のゴム押出物Rmを得ることができない場合、ゴムRの押出中に金属線6の位置を修正することで、所定形状のゴム押出物Rmを得ることも可能になる。
この実施形態では、端部領域5bが中央部領域5aの幅方向両側に形成されているが、端部領域5bは中央部領域5aの幅方向一方側のみに形成することもできる。即ち金属6を押出口5の幅方向端部の一方のみに配置することもできる。また、押出口5の幅方向端部の一方に配置する金属線6と他方に配置する金属線6とを別々の金属線6にすることもできる。
1 製造装置
2 押出機
2a シリンダ
2b 材料投入口
2c ホッパ
3 戻り口
3a ホッパ
4 ダイス
5 押出口
5a 中央部領域
5b 端部領域
6 金属線
7 支持部
8 張設機構
9 係止部
10 上下移動機構
11 ガイド
12 搬送機構
13 リターン機構
14 制御部
R ゴム
Rm 所定形状のゴム押出物
Re 端部ゴム

Claims (7)

  1. ゴムを押し出す押出機と、この押出機の押出口の前方で前記押出口の幅方向端部に配置された切断具とを備えて、前記押出口からゴムが押し出されつつ前記切断具により切断されて所定形状のゴム押出物と端部ゴムとに分割され、前記所定形状のゴム押出物を連続的に前方に搬送する搬送機構と、前記端部ゴムを連続的に前記押出機の内部に戻すリターン機構とを有するゴム押出物の製造装置において、
    前記切断具が、前記押出口の前端で前記押出口の高さ方向に延在して張設される金属線であり、前記金属線を境界にして前記押出口が幅方向中央部を含む中央部領域と、幅方向中央部を含まない端部領域とに区画され、
    前記押出口の高さ方向に対向して配置される剛体の支持部を有し、それぞれの前記支持部は前記押出口の正面視で前記押出口にオーバラップしない位置に設置されて前記金属線の前方側に当接し、
    前記端部領域の高さ方向の最大寸法が前記中央部領域の高さ方向の最大寸法よりも大きく、かつ、前記端部領域の単位幅方向寸法当たりの開口面積が前記中央部領域の単位幅方向寸法当たりの開口面積よりも大きく設定されていて、
    前記押出口から押し出されたゴムが前記金属線によって切断されて、前記中央部領域を通過したゴムが前記所定形状のゴム押出物に成形され、前記端部領域を通過したゴムが前記端部ゴムになる構成にしたことを特徴とするゴム押出物の製造装置。
  2. 正面視で前記端部領域の幅方向端部が、円状または楕円状の開口になっている請求項1に記載のゴム押出物の製造装置。
  3. 前記金属線の延在方向の前記押出口の高さ方向に対する角度および前記押出口に対する前記金属線の幅方向位置を変更可能な構成にした請求項1または2に記載のゴム押出物の製造装置。
  4. 前記支持部が前記押出口の幅方向に延在している請求項1〜3のいずれかに記載のゴム押出物の製造装置。
  5. 前記端部領域が前記中央部領域の幅方向両側に形成されている請求項1〜4のいずれかに記載のゴム押出物の製造装置。
  6. 前記押出口の上方で前方に突設された係止部を有し、一本の前記金属線が前記係止部に掛け回されて折り返されることにより、前記押出口の幅方向両端部で前記押出口の高さ方向に対して傾斜して延在している請求項5に記載のゴム押出物の製造装置。
  7. 押出機の押出口からゴムを押出しつつ、このゴムの幅方向端部を切断することにより、所定形状のゴム押出物と端部ゴムとに分割し、前記端部ゴムを連続的に前記押出機の内部に戻して使用するゴム押出物の製造方法において、
    前記押出口の押出方向前端で前記押出口の高さ方向に金属線を延在させて張設することにより、前記金属線を境界にして前記押出口を、幅方向中央部を含む中央部領域と、幅方向中央部を含まない端部領域とに区画して、前記押出口の高さ方向に対向して剛体の支持部を配置し、それぞれの前記支持部を前記押出口の正面視で前記押出口にオーバラップしない位置に設置して前記金属線の押出方向前方側に当接させ、前記端部領域の高さ方向の最大寸法を前記中央部領域の高さ方向の最大寸法よりも大きく、かつ、前記端部領域の単位幅方向寸法当たりの開口面積を前記中央部領域の単位幅方向寸法当たりの開口面積よりも大きく設定して、
    前記押出口から押し出したゴムを前記金属線によって切断し、前記中央部領域を通過させたゴムを前記所定形状のゴム押出物に成形し、前記端部領域を通過させたゴムを前記端部ゴムにすることを特徴とするゴム押出物の製造方法。
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