JP6838346B2 - 積層セラミック電子部品の製造方法およびそれに用いる組立て冶具 - Google Patents

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Description

この発明は、積層セラミック電子部品の製造方法およびそれに用いる組立て冶具に関する。
チップ型の積層セラミック電子部品(例えば、積層セラミックコンデンサ)は、一般に、いわゆる表面実装方式により実装される。表面実装方式では、一対の外部電極それぞれを実装基板上のランドに直接半田付けする。しかしながら、このように実装を行った場合、積層セラミック電子部品と実装基板との間の熱膨張係数差や、実装基板の撓みなどに起因して応力が発生し、積層セラミック電子部品にクラックが生じ得るという問題があった。また、上記した応力などにより、一対の外部電極が電子部品本体から剥離し得るという問題もあった。ここで、チップ型の積層セラミック電子部品に含まれる複数のセラミック層は、一般に、誘電率が比較的高いチタン酸バリウム(BaTiO3)などの強誘電体材料により形成される。そして、強誘電体材料が有する圧電性および電歪性などにより、電界が加えられた際、積層体に応力や機械的撓みが生じる。このような応力や機械的撓みが一対の外部電極を介して実装基板に振動として伝わると、実装基板全体が音響反射面となり、雑音となる振動音(いわゆる「鳴き」)が生じ得るという問題があった。
上記したような問題の解決を目的として、一対の外部電極それぞれに弾性を有する金属板で形成された端子電極を接合し、当該端子電極を実装基板に半田付けする実装方式が採用されている。これにより、積層セラミック電子部品や実装基板に生じる応力を緩和することができ、上記した振動音が抑制され得る。ここで、一対の外部電極それぞれに端子電極を接合する方法が、例えば、特許文献1および特許文献2などに開示されている。
特許文献1は、端子電極に対して半田付けによって取り付けられる端子板部材が、L字状をなすように曲げられた金属板から構成されている。端子電極と端子板部材との間に、半田がたとえばクリーム半田の形態で配置される。次いで、端子押さえ部材によって、端子板部材を端子電極に向かって押さえた状態で炉内に入れられることによって、クリーム半田を溶融させ、端子電極と端子板部材との半田付けが達成される。端子押さえ部材として、半田が実現する半田接合部分の面積より小さい面積を有する押圧面を備えるものが用いられる。
特許文献2は、リード枠にあり終端ペーストを投入した終端されていない構成要素の適正な設置に続き、その組み立て部品は、本方法のように焼成される。その時間と条件の焼成は、複数の目的を遂行する。最初に、終端されていないマルチレイヤ・キャパシタ構成要素は、終端とリードの接合を同時に行うことにより、既知のステップを省く。焼成ステップに続き、完全な組み立て部品は、めっきステップでめっきされ、次に型打ちされ検査される。リード枠は、電子構成要素を載せる位置を提供する金属枠に相当する。それらを載せる位置は、構成要素が位置する間の、直立のタブおよび支持部分を含む。
特開2002−280274号公報 特開2008−205455号公報
特許文献1は、一対の押さえ付け部材を用いることにより、一対の端子電極(本願の「第1の外部電極および第2の外部電極」に相当)それぞれに端子板部材(本願の「第1の金属端子および第2の金属端子」に相当)を押さえ付けて接合する。これにより、電子部品本体と第1の金属端子および第2の金属端子との良好な接合強度を得ることができる。しかしながら、個々の第1の金属端子および第2の金属端子それぞれが独立した状態で供給される場合、第1の外部電極に第1の金属端子を押え付けるタイミングと、第2の外部電極に第2の金属端子を押え付けるタイミングとにずれが生じてしまう可能性がある。そもそも、供給の段階において、第1の金属端子および第2の金属端子に位置ずれが生じ得る。これらにより、電子部品本体と第1の金属端子および第2の金属端子との接合位置において位置ずれが生じる可能性がある。その結果、特許文献1は、上記した接合を高精度に行うことが困難になり得る。さらに、上記したように第1の金属端子および第2の金属端子が供給される場合、電子部品本体を効率的に搬送することが難しくなり、生産性が低下し得る。
特許文献2は、複数の第1の金属端子および複数の第2の金属端子をリードフレームに連結された状態で形成し、当該複数の第1の金属端子および第2の金属端子それぞれの間に半田を介して電子部品本体を保持し、これを加熱炉に挿入して電子部品本体と第1の金属端子および第2の金属端子とを接合し、しかる後に複数の第1の金属端子および複数の第2の金属端子それぞれからリードフレームを切除する。すなわち、特許文献2は、第1の外部電極および第2の外部電極それぞれにリードフレームに連結された第1の金属端子および第2の金属端子を押し付けるため、特許文献1と比較して、電子部品本体を効率的に搬送することができ、且つ電子部品本体に位置ずれが生じない。しかしながら、特許文献2は、リードフレームのばね弾性のみによって電子部品本体が保持された状態で半田付けが行われるため、第1の外部電極と第1の金属端子が強く圧着されず、且つ第2の外部電極と第2の金属端子とが強く圧着されない。これにより、信頼性の高い半田付け状態が得られない虞があった。また、特許文献2は、上記した半田付けを行う際に、第1の端子電極に接合される第1の金属端子と、第2の端子電極に接合される第2の金属端子との間の距離がリードフレームにより固定される。これにより、電子部品本体の微妙なサイズ変動によって、接合状態が変化してしまうことが懸念される。さらに、特許文献2は、実際に製品となる部材でないリードフレームの体積が大きいなど無駄が多いため、コストが高くなってしまうという問題もあった。
それゆえに、この発明の目的は、生産性を維持しつつ、複数の電子部品本体それぞれに第1の金属端子および第2の金属端子を高い精度で接合することができる、積層セラミック電子部品の製造方法およびそれに用いる組立て冶具を提供することである。
この発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、複数のセラミック層と複数の第1の内部電極層と複数の第2の内部電極層とが交互に積層されることにより直方体状に形成され、積層方向において相対する第1の主面および第2の主面と、積層方向に直交する幅方向において相対する第1の側面および第2の側面と、積層方向および幅方向に直交する長さ方向において相対する第1の端面および第2の端面とを有する積層体と、積層体の第1の端面に形成されることにより、第1の内部電極層に電気的に接続される第1の外部電極と、積層体の第2の端面に形成されることにより、第2の内部電極層に電気的に接続される第2の外部電極とを含む電子部品本体と、第1の外部電極に電気的に接続される第1の金属端子、および第2の外部電極に電気的に接続される第2の金属端子とを備え、第1の金属端子は、第1の外部電極に接合される接合部と、接合部から実装基板の側へと延在する延長部と、延長部の実装基板の側の端縁から屈曲して長さ方向に沿って延在し、実装基板に接合される実装部とを含み、第2の金属端子は、第2の外部電極に接合される接合部と、接合部から実装基板の側へと延在する延長部と、延長部の実装基板の側の端縁から屈曲して長さ方向に沿って延在し、実装基板に接合される実装部とを含む、積層セラミック電子部品の製造方法であって、電子部品本体を複数個準備する工程と、それぞれが第1の金属端子となる複数の第1の端子部と、複数の第1の端子部を接合部となる部分の上部において一体的に連結する第1の端子連結部とを含む第1の端子フレーム部、およびそれぞれが第2の金属端子となる複数の第2の端子部と、複数の第2の端子部を接合部となる部分の上部において一体的に連結する第2の端子連結部とを含む第2の端子フレーム部を準備する工程と、複数の第1の端子部それぞれの接合部となる部分の内面、および複数の第2の端子部それぞれの接合部となる部分の内面に接合材を塗布する工程と、組立て冶具を用いて、接合材が塗布された複数の第1の端子部の接合部となる部分と、接合材が塗布された複数の第2の端子部の接合部となる部分との間に電子部品本体が位置するように、第1の端子フレーム部、第2の端子フレーム部および複数の電子部品本体を配置する工程と、組立て冶具を用いて、複数の電子部品本体の第1の外部電極それぞれに、接合材が塗布された第1の端子部の接合部となる部分を押さえ付け、且つ複数の電子部品本体の第2の外部電極それぞれに、接合材が塗布された第2の端子部の接合部となる部分を押さえ付けた状態で保持し、この状態を維持したままでリフローを行うことにより、複数の電子部品本体それぞれに第1の端子部および第2の端子部を接合する工程と、複数の電子部品本体それぞれに接合された第1の端子部から第1の端子連結部を切り離し、且つ複数の電子部品本体それぞれに接合された第2の端子部から第2の端子連結部を切り離す工程とを備える。
この発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、組立て冶具、電子部品本体を載置することにより、第1の端子部の実装部となる部分および第2の端子部の実装部となる部分それぞれに、電子部品本体を浮いた状態とするための複数の本体浮かせ部を含むベース板と、第1の端子部を電子部品本体の幅方向において挟み込むようにガイドするための複数の第1の端子ガイド部と、電子部品本体の第1の外部電極に対して接合材が塗布された第1の端子部の接合部となる部分を押さえ付けるための複数の第1の端子押さえ部とを含む第1の保持板と、第2の端子部を電子部品本体の幅方向において挟み込むようにガイドするための複数の第2の端子ガイド部と、電子部品本体の第2の外部電極に対して接合材が塗布された第2の端子部の接合部となる部分を押さえ付けるための複数の第2の端子押さえ部とを含む第2の保持板と、電子部品本体の幅方向において第1の端子押さえ部と第2の端子押さえ部との間に配設され、電子部品本体を幅方向において挟み込むようにガイドするための複数の本体ガイド部とを備えることを特徴とする
好ましくは、本体ガイド部は、第1の端子ガイド部および第2の端子ガイド部の少なくとも1つから電子部品本体の積層方向に沿って延びるように形成される。
好ましくは、本体ガイド部は、ベース板から電子部品本体の積層方向に沿って延びるように形成される。
さらに好ましくは、複数の本体浮かせ部それぞれは、一体的に形成されることにより複数の電子部品本体の幅方向に沿って延在し、且つ複数の本体ガイド部それぞれが本体浮かせ部と一体的に形成される。
この発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法に用いる組立て冶具は、複数のセラミック層と複数の第1の内部電極層と複数の第2の内部電極層とが交互に積層されることにより直方体状に形成され、積層方向において相対する第1の主面および第2の主面と、積層方向に直交する幅方向において相対する第1の側面および第2の側面と、積層方向および幅方向に直交する長さ方向において相対する第1の端面および第2の端面とを有する積層体と、積層体の第1の端面に形成されることにより、第1の内部電極層に電気的に接続される第1の外部電極と、積層体の第2の端面に形成されることにより、第2の内部電極層に電気的に接続される第2の外部電極とを含む電子部品本体と、第1の外部電極に電気的に接続される第1の金属端子、および第2の外部電極に電気的に接続される第2の金属端子とを備え、第1の金属端子は、第1の外部電極に接合される接合部と、接合部から実装基板の側へと延在する延長部と、延長部の実装基板の側の端縁から屈曲して長さ方向に沿って延在し、実装基板に接合される実装部とを含み、第2の金属端子は、第2の外部電極に接合される接合部と、接合部から実装基板の側へと延在する延長部と、延長部の実装基板の側の端縁から屈曲して長さ方向に沿って延在し、実装基板に接合される実装部とを含む、積層セラミック電子部品を製造するために用いる組立て冶具であって、積層セラミック電子部品の製造方法により、予め準備した複数の電子部品本体と、予め準備した第1の端子フレーム部と、予め準備した第の端子フレーム部とを用い、第1の端子フレーム部は、それぞれが第1の金属端子となる複数の第1の端子部と、複数の第1の端子部を接合部となる部分の上部において一体的に連結する第1の端子連結部とを含み、且つ第2の端子フレーム部は、それぞれが第2の金属端子となる複数の第2の端子部と、複数の第2の端子部を接合部となる部分の上部において一体的に連結する第2の端子連結部とを含み、電子部品本体を載置することにより、第1の端子部の実装部となる部分および第2の端子部の実装部となる部分それぞれに、電子部品本体を浮いた状態とするための複数の本体浮かせ部を含むベース板と、第1の端子部を電子部品本体の幅方向において挟み込むようにガイドするための複数の第1の端子ガイド部と、電子部品本体の第1の外部電極に対して第1の端子部の接合部となる部分を押さえ付けるための複数の第1の端子押さえ部とを含む第1の保持板と、第2の端子部を電子部品本体の幅方向において挟み込むようにガイドするための複数の第2の端子ガイド部と、電子部品本体の第2の外部電極に対して第2の端子部の接合部となる部分を押さえ付けるための複数の第2の端子押さえ部とを含む第2の保持板と、電子部品本体の幅方向において第1の端子押さえ部と第2の端子押さえ部との間に配設され、電子部品本体を幅方向において挟み込むようにガイドするための複数の本体ガイド部とを備える。
この発明によれば、生産性を維持しつつ、複数の電子部品本体それぞれに第1の金属端子および第2の金属端子を高い精度で接合することができる、積層セラミック電子部品の製造方法およびそれに用いる組立て冶具を提供し得る。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴及び利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法により製造された積層セラミック電子部品を示す外観斜視図である。 この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法により製造された積層セラミック電子部品を示す長さ方向に沿った断面図である。 この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、複数の第1の金属端子および複数の第2の金属端子それぞれの接合部の内面に接合材を塗布する様子を示す概略図である。 この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において用いられる組立て冶具を示す外観斜視図である。 この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において用いられる組立て冶具の部分的な拡大図である。 この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、初期状態の組立て冶具を示す側面図である。 この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、本体浮かせ部に電子部品本体を2つ重ねて載置した状態を示す側面図である。 この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、ベース板に第1の金属板と第2の金属板を載置した状態を示す側面図である。 この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、電子部品本体に対して第1の金属端子および第2の金属端子を押し付けた状態を示す側面図である。 この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、第1の端子連結部および第2の金属端子を切り離した状態を示す側面図である。 この発明の第2の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において用いられる組立て冶具の部分的な拡大図である。 この発明の第2の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、初期状態の組立て冶具を示す側面図である。 この発明の第2の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、本体浮かせ部に電子部品本体を2つ重ねて載置した状態を示す側面図である。 この発明の第2の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、ベース板に第1の金属板と第2の金属板を載置した状態を示す側面図である。 この発明の第2の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、電子部品本体に対して第1の金属端子および第2の金属端子を押し付けた状態を示す側面図である。 この発明の第2の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、第1の端子連結部および第2の金属端子を切り離した状態を示す側面図である。
1.積層セラミック電子部品
以下、この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法により製造された積層セラミック電子部品について、図1および図2に基づいて説明する。図1は、この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法により製造された積層セラミック電子部品を示す外観斜視図である。図2は、この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法により製造された積層セラミック電子部品を示す長さ方向に沿った断面図(図1のII−II断面図)である。
この実施の形態に係る積層セラミック電子部品10は、積層方向(図1および図2に示すT方向)において2段に重ねられた一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品20Bと、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bそれぞれの第1の外部電極60aに接合された第1の金属端子70a、および一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bそれぞれの第2の外部電極60bに接合された第2の金属端子70bとを備える。
(一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20B)
図1および図2に示すように、一方の電子部品本体20Aの上側に他方の電子部品本体20Bが積み重ねられる。一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bそれぞれは、略直方体状に形成された積層体30と、積層体30の表面に形成された第1の外部電極60aおよび第2の外部電極60bとを備える。なお、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bそれぞれは、互いに同じ構造を有する。したがって、同一部分には同じ参照番号を付し、同様となる説明は繰り返さない。
(積層体30)
積層体30は、複数のセラミック層40と、複数の第1の内部電極層50aと、複数の第2の内部電極層50bとが交互に積層されることにより直方体状に形成される。すなわち、積層体30は、積層方向(図1および図2に示すT方向)において相対する第1の主面32aおよび第2の主面32bと、T方向に直交する幅方向(図1および図2に示すW方向)において相対する第1の側面34aおよび第2の側面34bと、T方向およびW方向に直交する長さ方向(図1および図2に示すL方向)において相対する第1の端面36aおよび第2の端面36bとを含む。以下の説明において、T方向に沿った寸法を「T寸法」といい、W方向に沿った寸法を「W寸法」といい、L方向に沿った寸法を「L寸法」という。
積層体30は、その角部および稜線部に丸みを形成されることが好ましい。また、積層体30の表面(すなわち、第1の主面32aおよび第2の主面32b、第1の側面34aおよび第2の側面34b並びに第1の端面36aおよび第2の端面36b)には、その一部または全部に凹凸などが形成されてもよい。
セラミック層40は、第1の内部電極層50aと第2の内部電極層50bとの間に挟まれて積層される。セラミック層40の1層あたりの厚みは、0.5μm以上10μm以下であることが好ましい。また、セラミック層40のセラミック材料としては、例えば、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3またはCaZrO3などの主成分を含む誘電体セラミックを用いることができる。また、これらの主成分に、Mn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物、Ni化合物などの副成分を添加したものを用いてもよい。
第1の内部電極層50aは、セラミック層40の界面を平板状に延在し、その端部が積層体30の第1の端面36aに露出する。一方、第2の内部電極層50bは、セラミック層40を介して第1の内部電極層50aと対向するようにセラミック層40の界面を平板状に延在し、その端部が積層体30の第2の端面36bに露出する。したがって、第1の内部電極層50aは、セラミック層40を介して第2の内部電極層50bに対向する対向電極部と、当該対向電極部から積層体30の第1の端面36aまでの引出電極部と、積層体30の第1の端面36aに露出した露出電極部とを有する。同様に、第2の内部電極層50bは、セラミック層40を介して第1の内部電極層50aに対向する対向電極部と、当該対向電極部から積層体30の第2の端面36bまでの引出電極部と、積層体30の第2の端面36bに露出した露出電極部とを有する。第1の内部電極層50aの対向電極部と、第2の内部電極層50bの対向電極部とがセラミック層40を介して対向することにより、静電容量が発生する。これにより、この実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法により製造された積層セラミック電子部品10は、コンデンサとして機能する。
第1の内部電極層50aおよび第2の内部電極層50bそれぞれの1層あたりの厚みは、例えば、0.2μm以上2.0μm以下程度であることが好ましい。また、第1の内部電極層50aおよび第2の内部電極層50bは、例えば、Ni、Cu、Ag、Pd、Auなどの金属や、これらの金属のうち少なくとも1種を含む合金(例えば、Ag−Pd合金)など、適宜の導電材料により構成することができる。
(第1の外部電極60aおよび第2の外部電極60b)
第1の外部電極60aは、積層体30の第1の端面36aに形成されることにより第1の内部電極層50aと電気的に接続され、そこから延長されて、第1の主面32a、第2の主面32b、第1の側面34aおよび第2の側面34bそれぞれの一部まで至るように形成される。なお、第1の外部電極60aは、積層体30の第1の端面36aにのみ形成されてもよい。一方、第2の外部電極60bは、積層体30の第2の端面36bに形成されることにより第2の内部電極層50bと電気的に接続され、そこから延長されて、第1の主面32a、第2の主面32b、第1の側面34aおよび第2の側面34bそれぞれの一部まで至るように形成される。なお、第2の外部電極60bは、積層体30の第2の端面36bにのみ形成されてもよい。
第1の外部電極60aは、積層体30の表面に形成される第1の下地電極層と、第1の下地電極層の表面に形成される第1のめっき層とを有する。同様に、第2の外部電極60bは、積層体30の表面に形成される第2の下地電極層と、第2の下地電極層52bの表面に形成される第2のめっき層とを有する。
(第1の下地電極層および第2の下地電極層)
第1の下地電極層は、積層体30の第1の端面36aに形成され、そこから延長されて、第1の主面32a、第2の主面32b、第1の側面34aおよび第2の側面34bそれぞれの一部まで至るように形成される。なお、第1の下地電極層は、積層体30の第1の端面36aにのみ形成されてもよい。一方、第2の下地電極層は、積層体30の第2の端面36bに形成され、そこから延長されて、第1の主面32a、第2の主面32b、第1の側面34aおよび第2の側面34bそれぞれの一部まで至るように形成される。なお、第2の下地電極層は、積層体30の第2の端面36bにのみ形成されてもよい。
第1の下地電極層および第2の下地電極層それぞれは、焼付け層、樹脂層および薄膜層などから選ばれる少なくとも1つを含む。
焼付け層の厚みは、10μm以上50μm以下であることが好ましい。焼付け層は、ガラスおよび金属を含む。焼付け層のガラスは、例えば、Si、Pd、Li、NaおよびKなどから選ばれる少なくとも1つを含む。また、焼付け層の金属は、例えば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Auなどから選ばれる少なくとも1つを含む。焼付け層は、ガラスおよび金属を含む導電性ペーストを積層体30に塗布して焼き付けることにより形成される。焼付け層は、第1の内部電極層50aおよび第2の内部電極層50bと同時焼成することにより形成されてもよいし、第1の内部電極層50aおよび第2の内部電極層50bを焼成した後に焼き付けることにより形成されてもよい。なお、焼付け層は複数層であってもよい。
樹脂層は、焼付け層の表面に形成されてもよいし、焼付け層を形成せずに積層体30の表面に直接形成されてもよい。樹脂層の厚みは、20μm以上150μm以下であることが好ましい。樹脂層は、導電性粒子および熱硬化性樹脂を含んでもよい。なお、樹脂層は複数層であってもよい。
薄膜層は、スパッタ法または蒸着法などの薄膜形成法により形成され、金属粒子が堆積した1μm以下の層である。
(第1のめっき層および第2のめっき層)
第1のめっき層は、積層体30の第1の端面36aに形成された第1の下地電極層の表面に形成され、そこから延長されて、第1の主面32a、第2の主面32b、第1の側面34aおよび第2の側面34bそれぞれに形成された第1の下地電極層の表面に形成される。なお、第1のめっき層は、積層体30の第1の端面36aにのみ形成された第1の下地電極層の表面に形成されてもよい。一方、第2のめっき層は、積層体30の第2の端面36bに形成された第2の下地電極層の表面に形成され、そこから延長されて、第1の主面32a、第2の主面32b、第1の側面34aおよび第2の側面34bそれぞれに形成された第2の下地電極層の表面に形成される。なお、第2のめっき層は、積層体30の第2の端面36bにのみ形成された第2の下地電極層の表面に形成されてもよい。
第1のめっき層および第2のめっき層それぞれは、下層側に半田バリア性能を有するNiめっき層が形成され、且つ上層側に半田濡れ性の良好なSnめっき層やAuめっき層が形成された2層構造であることが好ましい。Niめっき層を形成することにより、第1の下地電極層および第2の下地電極層が実装の際に半田により侵食されることを防止することができる。また、Snめっき層やAuめっき層を形成することにより、半田の濡れ性が向上し、実装作業を容易に行うことができる。
第1のめっき層および第2のめっき層それぞれは、第1の内部電極層50aおよび第2の内部電極層50bが、例えば、Niから形成された場合、Niと接合性のよいCuにより形成されることが好ましい。
第1のめっき層および第2のめっき層それぞれは、1層のみからなる構造であってもよいし、または3層以上の複数層構造であってもよい。例えば、上層側のSnめっき層やAuめっき層などは必要に応じて形成されるものであり、めっき層は、下層側のNiめっき層などのみから形成されてもよい。また、上層側のSnめっき層やAuめっき層などが最外層であってもよいし、これらの層上にさらに他のめっき層が形成されてもよい。第1のめっき層および第2のめっき層それぞれの1層あたりの厚みは、1μm以上10μm以下であることが好ましい。
第1のめっき層は、第1の下地電極層を形成せずに積層体30の表面に直接形成されてもよい。このとき、第1のめっき層は、積層体30の第1の端面36aに露出した第1の内部電極層50aに直接接続される。同様に、第2のめっき層は、第2の下地電極層を形成せずに積層体30の表面に直接形成されてもよい。このとき、第2のめっき層は、積層体30の第2の端面36bに露出した第2の内部電極層50bに直接接続される。このような構造を形成する場合、前処理として、積層体30の表面に触媒を配設してもよい。
第1のめっき層は、第1の下地電極層を形成せずに積層体30の表面に直接形成される場合、Cu、Ni、Sn、Ag、Pd、Au、BiおよびZnなどから選ばれる少なくとも1つを含む金属または当該金属を含む合金(例えば、Ag−Pd合金など)のめっきを有することが好ましい。なお、第2のめっき層についても同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。このときの第1のめっき層および第2のめっき層は、その単位体積あたりの金属割合が99%以上であることが好ましい。また、第1のめっき層および第2のめっき層は、ガラスを含まないことが好ましい。そして、このときの第1のめっき層および第2のめっき層それぞれの1層あたりの厚みは、1μm以上15μm以下であることが好ましい。
(第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70b)
第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bは、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bを実装基板に実装するために設けられる。第1の金属端子70aは、第1の端面36a側の図1および図2において下側の接合材78により一方の電子部品本体20Aに電気的に接続され、且つ第1の端面36a側の同図において上側の接合材78により他方の電子部品本体20Bに電気的に接続される。同様に、第2の金属端子70bは、第2の端面36b側の図1および図2において下側の接合材78により一方の電子部品本体20Aに電気的に接続され、且つ第2の端面36b側の同図において上側の接合材78により他方の電子部品本体20Bに電気的に接続される。
第1の金属端子70aは、T方向とW方向が交わる平面において略矩形状に延在し、且つ一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bそれぞれの第1の外部電極60aに電気的に接続される接合部72と、接合部72からT方向に沿って実装基板の側へと延在する延長部74と、延長部74の実装基板の側の端縁から第2の端面36b側へと屈曲して長さ方向に沿って延在し、且つ実装基板に接合される実装部76とを含む。同様に、第2の金属端子70bは、T方向とW方向が交わる平面において略矩形状に延在し、且つ一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bそれぞれの第2の外部電極60bに電気的に接続される接合部72と、接合部72からT方向に沿って実装基板の側へと延在する延長部74と、延長部74の実装基板の側の端縁から第1の端面36a側へと屈曲して長さ方向に沿って延在し、且つ実装基板に接合される実装部76とを含む。
第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bそれぞれの接合部72には、W方向における両端縁それぞれから一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bの側へと屈曲し、第1の側面34aおよび第2の側面34bに対向して延在するリブ部が設けられてもよい。これにより、第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bの剛性を向上させることができる。その結果、例えば、積層セラミック電子部品10に長さ方向に沿って荷重が加えられた場合、第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bそれぞれの接合部72が変形してしまうことを抑制することができる。また、第1の金属端子70aの接合部72と第1の外部電極60aとの接合面積を増やすことができ、且つ第2の金属端子70bの接合部72と第2の外部電極60bとの接合面積を増やすことができるため、第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bそれぞれと一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bとの接合はずれを抑制することができる。なお、第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bそれぞれの接合部72のW寸法は、例えば、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20BそれぞれのW寸法と同等に形成される。
第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bそれぞれの延長部74は、一方の電子部品本体20Aの第2の端面36b(図1および図2において下側に位置する電子部品本体20Aの底面)と、第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bそれぞれの延長部74との間に間隙を形成するように設けられる。すなわち、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bが実装基板から浮いた状態となる。これにより、第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bそれぞれが弾性変形可能になるため、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bそれぞれと実装基板との熱膨張係数差により生じる応力、実装基板の撓みにより生じる応力、および電圧が印加されることによりセラミック層40に生じる機械的撓みなどを吸収することができる。その結果、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bにクラックが発生するという問題や、第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bそれぞれが一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bから剥離してしまうという問題を抑制することができる。さらに、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bそれぞれから発生する振動が、第1の外部電極60aおよび第2の外部電極60bを介して実装基板に伝達されることを抑制することができるため、雑音の発生を減少させることが可能となる。
第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bそれぞれの延長部74は、例えば、T方向とW方向が交わる平面(すなわち、接合部72が延在する平面と同一平面)において略矩形状に延在した板状であり、接合部72から実装面へとT方向に沿って延びる。延長部74のW寸法は、接合部72のW寸法と同じに形成されてもよいし、または異なるように形成されてもよい。
第1の金属端子70aの実装部76は、延長部74の実装基板の側の端縁(図2において下側端縁)から第2の端面36b側(図2において左側)へと屈曲してL方向に沿って延在し、且つ実装基板に接合される。すなわち、第1の金属端子70aの実装部76は、延長部74と直角になるように形成され、且つ一方の電子部品本体20Aの第2の主面32bと平行に対向する。同様に、第2の金属端子70bの実装部76は、延長部74の実装基板の側の端縁(図2において下側端縁)から第1の端面36a側(図2において右側)へと屈曲してL方向に沿って延在し、且つ実装基板に接合される。すなわち、第2の金属端子70bの実装部76は、延長部74と直角になるように形成され、且つ一方の電子部品本体20Aの第2の主面32bと平行に対向する。
第1の金属端子70aの実装部76のL寸法は、一方の電子部品本体20Aの第2の主面32b(図1および図2において下側に位置する電子部品本体20Aの底面)に形成された第1の外部電極60aのL寸法よりも大きく形成されてもよい。これにより、積層セラミック電子部品10をマウントする際、下方側(すなわち、第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bそれぞれの実装部76の側)からカメラを用いて画層認識して位置を検出する場合、第1の外部電極60aを第1の金属端子70aとして誤認識することや、第2の外部電極60bを第2の金属端子70bとして誤認識することを抑制することができる。その結果、画像認識での位置の検出ミスを防止することができる。
第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bの実装部76のL寸法(積層体30の両端面を結ぶ方向の寸法)は、第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bの延長部74のT寸法(積層体30の両主面を結ぶ方向の寸法)より大きく形成されてもよい。また、第1の金属端子70aの延長部74と実装部76が直角に交わる角部、および第2の金属端子70bの延長部74と実装部76が直角に交わる角部には丸みが形成されてもよい。第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bそれぞれの厚さは、0.05mm以上0.5mm以下程度であることが好ましい。
第1の金属端子70aは、例えば、板状のリードフレームを用いて形成される。第1の金属端子70aは、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bそれぞれの第1の外部電極60aに接続される第1の主面と、当該第1の主面に相対する第2の主面(すなわち、積層セラミック電子部品10を第1の端面36a側から見たときに視認できる面)と、当該第1の主面および当該第2の主面を互いに接続して厚みを形成する周囲面とを有する。同様に、第2の金属端子70bは、例えば、板状のリードフレームにより形成される。第1の金属端子70bは、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bそれぞれの第2の外部電極60bに接続される第1の主面と、当該第1の主面に相対する第2の主面(すなわち、積層セラミック電子部品10を第2の端面36b側から見たときに視認できる面)と、当該第1の主面および当該第2の主面を互いに接続して厚みを形成する周囲面とを有する。このように形成された板状の第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bは、実装面側の端部から屈曲して断面L字形状に形成されることが好ましい。これにより、積層セラミック電子部品10は、実装基板の撓みに対する耐性が向上する。
第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bそれぞれは、端子本体と、当該端子本体の表面に形成されためっき膜とを含む。
端子本体は、Ni、Fe、Cu、Ag、Crまたはこれらの金属のうちの1種以上を主成分として含む合金からなることが好ましい。具体的には、例えば、端子本体の母材をFe−18Cr合金、Fe−42Ni合金またはCu−8Sn合金とすることができる。
めっき膜は、下層めっき膜と上層めっき膜とを含む。下層めっき膜は端子本体の表面に形成され、上層めっき膜は下層めっき膜の表面に形成される。なお、下層めっき膜および上層めっき膜それぞれは、複数のめっき膜により構成されてもよい。下層めっき膜は、Ni、Fe、Cu、Ag、Crまたはこれらの金属のうちの1種以上を主成分として含む合金からなる。好ましくは、下層めっき膜は、Ni、Fe、Crまたはこれらの金属のうちの1種以上を主成分として含む合金からなる。上層めっき膜は、Sn、Ag、Auまたはこれらの金属のうちの1種以上を主成分として含む合金からなる。好ましくは、上層めっき膜は、SnまたはSnを主成分として含む合金からなる。上層めっき膜をSnまたはSnを主成分として含む合金で形成することにより、第1の金属端子70aの第1の外部電極60aに対する半田付き性、および第2の金属端子70bの第2の外部電極60bに対する半田付き性を向上させることができる。下層めっき膜の厚さは、0.2μm以上5.0μm以下程度であることが好ましい。上層めっき膜の厚さは、1.0μm以上5.0μm以下程度であることが好ましい。
なお、端子本体および下層めっき膜それぞれは、高融点であるNi、Fe、Crまたはこれらの金属のうちの1種以上を主成分として含む合金により形成することができる。これにより、第1の外部電極60aおよび第2の外部電極60bの耐熱性を向上させることができる。
第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bそれぞれの延長部74および実装部76の周囲面(厚みを形成する部分)には、めっき膜が形成されなくてもよい。これにより、半田などの接合材を用いて実装基板に実装を行う際、第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bに半田が濡れ上がることを抑制することができる。したがって、第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bと一方の電子部品本体20Aとの間に形成された間隙(浮き部分)に半田が濡れ上がることを抑制することができる。すなわち、当該浮き部分に半田が充填されることを防止することができる。これにより、浮き部分の空間を十分に確保することができる。その結果、実装基板に振動が伝達してしまうことを抑制することができ、積層セラミック電子部品10の鳴き抑制効果を安定して発揮することが可能となる。なお、第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bそれぞれの全周囲面において、めっき膜が形成されなくてもよい。
第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bそれぞれの延長部74および実装部76の周囲面のめっき膜、または全周囲面のめっき膜を除去する場合、例えば、機械的に除去(切削や研磨)することや、レーザートリミングによる除去、めっき剥離剤(例えば、水酸化ナトリウムなど)による除去などの方法を挙げることができる。なお、めっき膜形成前にめっき膜を形成しない部分をレジストにより覆い、めっき膜形成後にレジストを除去するといった方法も考えられる。
(接合材78)
第1の金属端子70aの接合部72は、一方の電子部品本体20Aの第1の外部電極60aおよび他方の電子部品本体20Bの第1の外部電極60aそれぞれに接合材78を用いて取り付けられる。同様に、第2の金属端子70bの接合部72は、一方の電子部品本体20Aの第2の外部電極60bおよび他方の電子部品本体20Bの第2の外部電極60bそれぞれに接合材78を用いて取り付けられる。接合材78としては、例えば、半田や導電性接着剤などを用いることができる。接合材78として半田を用いる場合、例えば、Sn−Sb系、Sn−Ag−Cu系、Sn−Cu系、Sn−Bi系などのLF半田を用いることが好ましい。Sn−Sb系半田を用いる場合、Sb含有率が5%以上15%以下程度であることが好ましい。また、導電性接着剤を用いる場合、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂にAgなどからなる金属フィラーが添加された接合材を用いることが好ましい。
2.第1の実施の形態に係る製造方法
この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法の一例について、上記した積層セラミック電子部品10の製造方法を例にして説明する。はじめに、電子部品本体を複数個準備する工程について説明し、その後に電子部品本体に第1の金属端子および第2の金属端子を接合するための工程について説明する。
まず、セラミックグリーンシートおよび内部電極用の導電性ペーストを準備する。セラミックグリーンシートや内部電極用の導電性ペーストには、バインダおよび溶剤が含まれる。バインダや溶剤としては、公知の有機バインダや有機溶剤を用いることができる。
次に、内部電極用の導電性ペーストを用いて、セラミックグリーンシートの表面に内部電極パターンを形成する。当該内部電極パターンの形成は、例えば、スクリーン印刷やグラビア印刷などにより、セラミックグリーンシートの表面に所定のパターンで内部電極用の導電性ペーストを印刷することにより行われる。
さらに、内部電極パターンが形成されていない外層用のセラミックグリーンシートを所定枚数積層し、その表面に内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを所定枚数積層し、その表面に内部電極パターンが形成されていない外層用のセラミックグリーンシートを所定枚数積層することにより、積層シートを作製する。
そして、積層シートをT方向にプレスすることにより、積層ブロックを作製する。当該プレスの手段としては、静水圧プレスなどを用いることができる。
次に、積層ブロックを所定の寸法にカットすることにより、積層チップを切り出す。このとき、バレル研磨などにより積層チップの角部および稜線部に丸みを付けてもよい。
さらに、積層チップを焼成することにより、積層体を作製する。焼成温度は、セラミックや内部電極の材料にも依るが、900℃以上1300℃以下であることが好ましい。
最後に、積層体の端面それぞれに外部電極を形成する。積層体の端面それぞれに外部電極用の導電性ペーストを塗布して焼き付けることにより、外部電極の焼付け層を形成することができる。焼付け温度は、700℃以上900℃以下であることが好ましい。必要に応じて、焼付け層の表面にめっき処理を施してもよい。なお、焼付け層を形成せずに積層体の表面に直接めっき電極を形成してもよい。この場合、積層体の表面にめっき処理を施したうえで、内部電極層の積層体から露出した部分に下地めっき膜を形成する。めっき処理を施すにあたっては、電解めっきおよび無電解めっきのどちらを採用してもよい。なお、無電解めっきは、めっき析出速度の向上を目的として、触媒などによる前処理が必要となるため、工程が複雑化するというデメリットがある。したがって、通常は電解めっきを採用することが好ましい。めっき工法としては、バレルめっきを用いることが好ましい。なお、表面導体を形成することもできる。表面導体は、最外層のセラミックグリーンシートの表面に予め表面導体パターンを印刷しておき、積層体と同時焼成することにより形成されてもよいし、焼成後の積層体の主面に表面導体パターンを印刷して焼き付けることにより形成されてもよい。必要に応じて、めっき電極の表面にめっき層を形成してもよい。
上記のようにして、電子部品本体を複数個準備する工程が行われ得る。
つづいて、この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法に含まれる、複数個の電子部品本体それぞれに第1の金属端子および第2の金属端子を接合するための工程の一例について、図3〜10に基づいて説明する。
まず、第1の端子フレーム部80aおよび第2の端子フレーム部80bを準備する。ここで、第1の端子フレーム部80aは、複数の第1の金属端子70aとなる複数の第1の端子部82aと、複数の第1の金属端子82aを接合部72となる部分の上部において一体的に連結する第1の端子連結部84aとを含む。このとき、複数の第1の端子部82aは、W方向に沿って並べられ、且つその主面が互いに同じ方向を向くように、第1の端子連結部84aによって連結される。同様に、第2の端子フレーム部80bは、複数の第2の金属端子70bとなる複数の第2の端子部82bと、複数の第2の金属端子82bを接合部72となる部分の上部において一体的に連結する第2の端子連結部84bとを含む。このとき、複数の第2の端子部82bは、W方向に沿って並べられ、且つその主面が互いに同じ方向を向くように、第2の端子連結部84bによって連結される。上記のようにして、それぞれが第1の金属端子となる複数の第1の端子部と、複数の第1の端子部を接合部となる部分の上部において一体的に連結する第1の端子連結部とを含む第1の端子フレーム部、およびそれぞれが第2の金属端子となる複数の第2の端子部と、複数の第2の端子部を接合部となる部分の上部において一体的に連結する第2の端子連結部とを含む第2の端子フレーム部を準備する工程が行われ得る。
次に、複数の第1の端子部82aそれぞれの接合部72となる部分の内面と、複数の第2の端子部82bそれぞれの接合部72となる部分の内面とに接合材78を塗布する。この工程が行われる様子を図3に示す。図3は、この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、複数の第1の金属端子および複数の第2の金属端子それぞれの接合部の内面に接合材を塗布する様子を示す概略図である。
具体的には、まず、上記のように準備した第1の端子フレーム部80aおよび第2の端子フレーム部80bをリールにより巻き取る。次に、リールに巻き取られた第1の端子フレーム部80aおよび第2の端子フレーム部80bを送り出すことにより、複数の第1の端子部82aおよび複数の第2の端子部82bそれぞれの接合部72となる部分の内面に連続的に接合材78を塗布していく。ここでは、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20BがT方向において2段重ねにされた積層セラミック電子部品10を製造するために、1つの接合部72の2箇所に接合材78を塗布する。上記のようにして、複数の第1の端子部それぞれの接合部となる部分の内面、および複数の第2の端子部それぞれの接合部となる部分の内面に接合材を塗布する工程が行われ得る。
(組立て冶具100)
以降の工程において用いられる、この実施の形態に係る組立て冶具100の構造について、図4〜6に基づいて説明する。図4は、この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において用いられる組立て冶具を示す外観斜視図である。図5は、この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において用いられる組立て冶具の部分的な拡大図である。図6は、この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、初期状態の組立て冶具を示す側面図である。
組立て冶具100は、上記のように準備した複数の電子部品本体20、並びに接合材78が塗布された第1の端子フレーム部80aおよび第2の端子フレーム部80bを組み立てることにより、複数の積層セラミック電子部品10を製造するためのものである。
組立て冶具100は、ベース板110と、ベース板110のL方向の一方側部分(図4において略手前側部分、図5および図6において右側部分)の僅かに上方に配設される第1の保持板120と、ベース板110のL方向の他方側部分(図4において略奥側部分、図5および図6において左側部分)の僅かに上方に配設される第2の保持板140とを備える。第1の保持板120および第2のお保持板140それぞれは、ベース板110に対して所定の距離だけW方向に沿って摺動可能である。なお、ここでいうT方向、W方向およびL方向とは、組立て冶具100に後述のように載置される一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bのものである。
(ベース板110)
ベース板110は、ベース板本体112と、ベース板本体112に突設された複数の本体浮かせ部114とを含む。複数の本体浮かせ部114それぞれは、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bを第1の端子部82aおよび第2の端子部82bそれぞれの実装部76となる部分から浮いた状態とするために配設される。複数の本体浮かせ部114それぞれは、W方向から見たとき略矩形状の板状の突部がW方向に沿って2つ配設された構造である。2つの突部の間隔は、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20BのW寸法よりも小さい。
(第1の保持板120)
第1の保持板120は、第1の保持板本体122と、第1の保持板本体122のW方向の端縁に形成された複数の第1の端子ガイド部124と、複数の第1の端子ガイド部124それぞれの間に形成された第1の端子押さえ部126と、複数の第1の端子ガイド部124それぞれの先端部分からT方向に立ち上がるように形成された本体ガイド部130とを含む。
第1の端子ガイド部124は、第1の端子部82aを位置決めするために設けられる。第1の端子ガイド部124は、第1の保持板本体122のW方向の端縁からW方向に沿って延在するように形成される。複数の第1の端子ガイド部124は、W方向に沿って互いに等間隔で並べられる。図5および図6において手前側に記載した第1の端子ガイド部124は、同図において奥側に記載した第1の端子ガイド部124と協働して、第1の端子部82aをW方向において挟み込むようにガイドする。なお、図5および図6において手前側に記載した第1の端子ガイド部124は、同図において示さない更に手前側に位置する第1の端子ガイド部124と協働して、手前側に載置される別の第1の端子部82aをW方向において挟み込むようにガイドする。また、図5および図6において奥側に記載した第1の端子ガイド部124は、同図において示さない更に奥側に位置する第1の端子ガイド部124と協働して、奥側に載置される更に別の第1の端子部82aをW方向において挟み込むようにガイドする。
第1の端子押さえ部126は、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bの第1の外部電極60aに対して、第1の端子部82aの接合部72となる部分を押さえ付けた状態で保持するために設けられる。第1の端子押さえ部126は、第1の保持板本体122のW方向の端縁から内側へと傾斜しつつ立ち上がる根元部分と、当該根元部分の先端から屈曲して更に内側へと傾斜しつつ垂下する中間部分と、当該中間部分の先端から屈曲して積層方向に沿うように垂下する先端部分とを有する。第1の端子押さえ部126は、このような形状を有することにより、W方向に沿って撓むことが可能となる。
本体ガイド部130は、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bを位置決めするために設けられる。本体ガイド部130は、第1の端子ガイド部124の先端部分からT方向に立ち上がるように形成されることにより、W方向において第1の押さえ部126と後述する第2の押さえ部146との間に配設される。本体ガイド部130のW寸法は、第1の端子ガイド部124のそれと同じかまたはほぼ同じである。なお、図5および図6において手前側に記載した本体ガイド部130は、同図において奥側に記載した本体ガイド部130と協働して、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20BをW方向において挟み込むようにガイドする。なお、図5および図6において手前側に記載した本体ガイド部130は、同図において示さない更に手前側に位置する本体ガイド部130と協働して、手前側に載置される別の一方の電子部品本体20Aおよび別の他方の電子部品本体20BをW方向において挟み込むようにガイドする。また、図5および図6において奥側に記載した本体ガイド部130は、同図において示さない更に奥側に位置する本体ガイド部130と協働して、奥側に載置される更に別の一方の電子部品本体20Aおよび更に別の他方の電子部品本体20BをW方向において挟み込むようにガイドする。
(第2の保持板140)
第2の保持板140は、第2の保持板本体142と、第2の保持板本体142のW方向の端縁に形成された複数の第2の端子ガイド部144と、複数の第2の端子ガイド部144それぞれの間に形成された第2の端子押さえ部146とを含む。
第2の端子ガイド部144は、第2の端子部82bを位置決めするために設けられる。第2の端子ガイド部144は、第2の保持板本体142のW方向の端縁からW方向に沿って延在するように形成される。複数の第2の端子ガイド部144は、上記した第1の端子ガイド部124と同様に配設されるため、ここではその説明を繰り返さない。
第2の端子押さえ部146は、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bの第2の外部電極60bに対して、第2の端子部82bの接合部72となる部分を押さえ付けた状態で保持するために設けられる。第2の端子押さえ部146は、上記した第1の端子押さえ部126と同様の構造を有するため、ここではその説明を繰り返さない。
組立て冶具100は、第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bそれぞれの端子本体と同じ材料を用いて形成されることが好ましく、且つ同じ材質であることが好ましい。組立て冶具100は、例えば、Fe−18Cr系合金、Cu−8Sn系合金などを用いて形成することができる。なお、この実施の形態に係る組立て冶具100は、Fe−18Cr系合金を用いて形成される。組立て冶具100の形成に用いる材料の線膨張係数は、4×10-6/℃以上20×10-6/℃以下であることが好ましい。なお、ベース板110、第1の保持板120および第2の保持板140は、互いに同じ材料を用いて形成されてもよいし、またはFe−18Cr系合金、Cu−8Sn系合金の組み合わせなどから互いに異なる材料を用いて形成されてもよい。
ベース板110の厚みは、0.2mm以上2mm以下であることが好ましい。また、第1の保持板120および第2の保持板140それぞれの厚みは、0.1mm以上0.5mm以下であることが好ましい。このように、組立て冶具100の構成部材に比較的薄い金属板を用いることで、組立て冶具100の熱容量を低減することができる。その結果、リフロー時における温度のバラつきを低減することができるため、安定した接合を行うことが可能となる。
(組立て冶具100を用いる製造工程)
上記した組立て冶具100を用いて積層セラミック電子部品10を製造する工程の一例について、図7〜10に基づいて説明する。図7は、この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、本体浮かせ部に電子部品本体を2つ重ねて載置した状態を示す側面図である。図8は、この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、ベース板に第1の金属板と第2の金属板を載置した状態を示す側面図である。図9は、この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、電子部品本体に対して第1の金属端子および第2の金属端子を押し付けた状態を示す側面図である。図10は、この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、第1の端子連結部および第2の金属端子を切り離した状態を示す側面図である。
まず、図7に示すように、W方向において第1の端子押さえ部126と第2の端子押さえ部146との間に挿入するように、上記のように準備した複数の一方の電子部品本体20Aそれぞれを組立て冶具100の本体浮かせ部114に載置する。このとき、第1の外部電極60aが第1の保持板120の第1の端子押さえ部126と対向するようになり、且つ第2の外部電極60bが第2の保持板140の第2の端子押さえ部146と対向するようになる。なお、この実施の形態では、本体浮かせ部114に載置した一方の電子部品本体20Aの上側に、他方の電子部品本体20Bを積み重ねる。
次に、図8に示すように、第1の端子フレーム部80aをベース板110の第1の保持板120側の部分に載置し、且つ第2の端子フレーム部80bのベース板110の第2の保持板140側の部分に載置する。このとき、第1の端子部82aは、その接合材78が塗布された側の主面が一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bそれぞれの第1の端面36aと対向し、且つその相対する側の主面が第1の端子押さえ部126のT方向に延在する先端部分と相対する。同様に、第2の端子部82bは、その接合材78が塗布された側の主面が一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bそれぞれの第2の端面36bと対向し、且つ相対する側の主面が第2の端子押さえ部146のT方向に延在する先端部分と相対する。
上記のようにして、組立て冶具を用いて、接合材が塗布された複数の第1の端子部の接合部となる部分と、接合材が塗布された複数の第2の端子部の接合部となる部分との間に電子部品本体が位置するように、第1の端子フレーム部、第2の端子フレーム部および複数の電子部品本体を配置する工程が行われ得る。
さらに、図9に示すように、第1の保持板120をW方向に沿って内側へと摺動させることにより、第1の端子押さえ部126を用いて、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bそれぞれの第1の外部電極60aに対して第1の端子部82aの接合材78が塗布された接合部72となる部分を押さえ付ける。同様に、第2の保持板140をW方向に沿って内側へと摺動させることにより、第2の端子押さえ部146を用いて、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bそれぞれの第2の外部電極60bに対して第2の端子部82bの接合材78が塗布された接合部72となる部分を押さえ付ける。
そして、上記したように組立て冶具100を用いて、複数の電子部品20並びに第1の端子フレーム部80aおよび第2の端子フレーム部80bを保持し、この状態を維持したままでリフローを行うことにより、複数の電子部品20それぞれに第1の端子部82aおよび第2の端子部82bを接合する。
上記のようにして、組立て冶具を用いて、複数の電子部品本体の第1の外部電極それぞれに接合材が塗布された第1の端子部の接合部となる部分を押さえ付け、且つ複数の電子部品本体の第2の外部電極それぞれに接合材が塗布された第2の端子部の接合部となる部分を押さえ付けた状態で保持し、この状態を維持したままでリフローを行うことにより、複数の電子部品本体それぞれに第1の端子部および第2の端子部を接合する工程が行われ得る。
最後に、図10に示すように、複数の一方の電子部品本体20Aおよび複数の他方の電子部品本体20Bと、複数の電子部品本体20に接合された第1の端子フレーム部80aおよび第2の端子フレーム部80bとを組立て冶具100から取出したうえで、複数の第1の端子部82aそれぞれの上部から第1の端子連結部84aを折り切るように切り離し、且つ複数の第2の端子部82bそれぞれの上部から第2の端子連結部84bを折り切るように切り離すことにより、複数の積層セラミック電子部品10が完成する。上記のようにして、複数の電子部品本体それぞれに接合された第1の端子部から第1の端子連結部を切り離し、且つ複数の電子部品本体それぞれに接合された第2の端子部から第2の端子連結部を切り離す工程が行われ得る。
(効果)
この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、複数の一方の電子部品本体20Aおよび複数の他方の電子部品本体20Bと、複数の第1の端子部82aが第1の端子連結部84aにより一体的に連結された第1の端子フレーム部80aと、複数の第2の端子部82bが第2の端子連結部84bより一体的に連結された第2の端子フレーム部80bとを準備したうえで、組立て冶具100を用いることにより、複数の一方の電子部品本体20Aおよび複数の他方の電子部品本体20Bそれぞれに第1の端子部82aおよび第2の端子部82bを接合する。これにより、複数の一方の電子部品本体20Aおよび複数の他方の電子部品本体20Bそれぞれが第1の端子部82aと第2の端子部82bとによりW方向において挟み込まれながら接合されるため、位置決めした状態を精度良く維持しながら接合を行うことが可能となる。それに伴い、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bに微妙なサイズ変動があったとしても、高精度な接合を安定して行うことができる。さらに、第1の端子フレーム部80aにおいて複数の第1の端子部82aの上部にのみ第1の端子連結部84aを設け、且つ第2の端子フレーム部80bにおいて複数の第2の端子部82bの上部にのみ第2の端子連結部84bを設けることにより、最後に行われる切り離しの工程において取り除かれる部分を最小限に抑えることができる。これにより、材料にかかるコストを低減することもできる。また、第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bそれぞれの形状についての設計の自由度を向上させることができる。以上の通りであるため、この発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、生産性を維持しつつ、複数の一方の電子部品本体20Aおよび複数の他方の電子部品本体20Bそれぞれに第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bを高い精度で接合することができるという効果を奏する。
また、この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、複数の本体浮かせ部114を含むベース板110と、複数の第1の端子ガイド部124および複数の第1の端子押さえ部126並びに複数の本体ガイド部130を含む第1の保持板120と、複数の第2の端子ガイド部144および複数の第2の端子押さえ部146を含む第2の保持板140とを備える、組立て冶具100を用いる工程を備える。複数の本体浮かせ部114それぞれに一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bを載置することにより、複数の一方の電子部品本体20Aおよび複数の他方の電子部品本体20BのT方向における位置を一定に保ちつつ整列させることができる。また、第1の端子ガイド部124を用いて第1の金属端子70aとなる第1の端子部82aをW方向において挟み込み、且つ第2の端子ガイド部144を用いて第2の金属端子70bとなる第2の端子部82bをW方向において挟み込むことにより、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bに対して第1の端子部82aおよび第2の端子部82bを精度良く位置決めすることが可能となる。さらに、第1の端子押さえ部126と第2の端子押さえ部146とでL方向において挟み込むことにより、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bに対して第1の金属端子70aとなる第1の端子部82aおよび第2の金属端子70bとなる第2の端子部82bを押圧しながら当接させることができるため、安定して接合を行うことが可能となる。そして、本体ガイド部130を用いて一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20BをW方向において挟みこむことにより、第1の端子部82aおよび第2の端子部82bに対して一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bを精度良く位置決めすることが可能となる。なお、本体ガイド部130は、電子部品本体20が単数であるときも当該効果を奏するが、この実施の形態のように、複数の電子部品本体20を積み重ねた場合に一層顕著となる。以上の通りであるため、この発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、組立て冶具100が備える各構成の働きにより、複数の一方の電子部品本体20Aおよび複数の他方の電子部品本体20Bそれぞれを第1の金属端子70aとなる第1の端子部82aと第2の金属端子70bとなる第2の端子部82bとによりW方向において挟み込みながら接合を行うことができるため、複数の一方の電子部品本体20Aおよび複数の他方の電子部品本体20Bと、複数の第1の端子部82aおよび複数の第2の端子部82bとの位置決めを精度良く行うことが可能となる。
さらに、この発明の第1の実施の形態に係る本体ガイド部130は、第1の端子ガイド部124から一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20BのT方向に沿って延びるように形成される。これにより、第1の実施の形態のように電子部品本体20を2段重ねにした場合や、さらに、3段以上積み重ねた場合であっても、精度良く位置決めすることが可能となる。
3.第2の実施の形態に係る製造方法
この発明の第2の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法の一例について、上記した積層セラミック電子部品10の製造方法を例にして説明する。なお、この実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、組立て冶具の構造を除いて、上記した第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法と同様である。したがって、同一の部分には同じ参照番号を付し、同様となる説明は繰り返さない。
(組立て冶具200)
この実施の形態に係る組立て冶具200の構造について、図11および図12に基づいて説明する。図11は、この発明の第2の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において用いられる組立て冶具の部分的な拡大図である。図12は、この発明の第2の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、初期状態の組立て冶具を示す側面図である。
組立て冶具200は、ベース板210と、ベース板210のL方向の一方側部分(図11および図12において右側部分)の僅かに上方に配設される第1の保持板220と、ベース板210のL方向の他方側部分(図11および図12において左側部分)の僅かに上方に配設される第2の保持板240とを備える。
(ベース板210)
ベース板210は、ベース板本体212と、ベース板本体212に突設された複数の本体浮かせ部214と、本体浮かせ部214と一体的に形成された複数の本体ガイド部216とを含む。
複数の本体浮かせ部214それぞれは、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bを第1の端子部82aおよび第2の端子部82bそれぞれの実装部76となる部分から浮いた状態とするために配設される。複数の本体浮かせ部214それぞれは、L方向から見たとき略矩形状の板状の突部がL方向に沿って2つ配設された構造である。なお、複数の本体浮かせ部214は、一体的に形成されることによりW方向に沿って直線状に延在する。
複数の本体ガイド部216それぞれは、複数の本体浮かせ部214と一体的に形成される。具体的には、複数の本体ガイド部216それぞれは、W方向に沿って延在する複数の本体浮かせ部214の上端縁からW方向に等間隔でT方向に立ち上がるように形成される。また、複数の本体ガイド部216それぞれは、W方向において第1の押さえ部226と後述する第2の押さえ部246との間に配設される。図11および図12において手前側に記載した本体ガイド部216は、同図において奥側に記載した本体ガイド部216と協働して、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20BをW方向において挟み込むようにガイドする。なお、図11および図12において手前側に記載した本体ガイド部216は、同図において示さない更に手前側に位置する本体ガイド部216と協働して、手前側に載置される別の一方の電子部品本体20Aおよび別の他方の電子部品本体20BをW方向において挟み込むようにガイドする。また、図11および図12において奥側に記載した本体ガイド部216は、同図において示さない更に奥側に位置する本体ガイド部216と協働して、奥側に載置される更に別の一方の電子部品本体20Aおよび更に別の他方の電子部品本体20BをW方向において挟み込むようにガイドする。
(第1の保持板220)
第1の保持板220は、第1の保持板本体222と、第1の保持板本体222のW方向の端縁に形成された複数の第1の端子ガイド部224と、複数の第1の端子ガイド部224それぞれの間に形成された第1の端子押さえ部226とを含む。すなわち、この実施の形態に係る第1の保持板220は、上記した第1の実施の形態に係る第1の保持板120の本体ガイド部216に相当する構成を有しない。なお、複数の第1の端子ガイド部224および複数の第1の端子押さえ部226の構造は、上記した第1の実施の形態に係る複数の第1の端子ガイド部124および複数の第1の端子押さえ部126の構造と同じであるため、ここでは同様となる説明を繰り返さない。
(第2の保持板240)
第2の保持板240は、第2の保持板本体242と、第2の保持板本体242のW方向の端縁に形成された複数の第2の端子ガイド部244と、複数の第2の端子ガイド部244それぞれの間に形成された第2の端子押さえ部246とを含む。複数の第2の端子ガイド部244および複数の第2の端子押さえ部246の構造は、上記した第1の実施の形態に係る複数の第2の端子ガイド部144および複数の第2の端子押さえ部146の構造と同じであるため、ここでは同様となる説明を繰り返さない。
(組立て冶具200を用いる製造工程)
上記した組立て冶具200を用いて積層セラミック電子部品を製造する工程の一例について、図13〜16に記載する。なお、これらの工程は、上記した第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法と同様であるため、その説明を繰り返さない。図13は、この発明の第2の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、本体浮かせ部に電子部品本体を2つ重ねて載置した状態を示す側面図である。図14は、この発明の第2の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、ベース板に第1の金属板と第2の金属板を載置した状態を示す側面図である。図15は、この発明の第2の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、電子部品本体に対して第1の金属端子および第2の金属端子を押し付けた状態を示す側面図である。図16は、この発明の第2の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法において、第1の端子連結部および第2の金属端子を切り離した状態を示す側面図である。
(効果)
この発明の第2の実施の形態に係る本体ガイド部216は、ベース板210からT方向に沿って延びるように形成される。すなわち、この実施の形態では、上記した第1の実施の形態の場合と異なり、本体ガイド部216が第1の端子ガイド部224および第2の端子ガイド部244から独立して設けられる。これにより、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bを基準としてW方向における第1の端子部82aおよび第2の端子部82bの位置決めを行うことができる。したがって、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bに対して第1の端子部82aおよび第2の端子部82bの位置がずれてしまうことを低減することができる。その結果、この実施の形態に係る組立て冶具200は、一層高い精度で位置決めを行うことが可能となる。
また、この発明の第2の実施の形態に係る複数の本体浮かせ部214それぞれは、一体的に形成されることにより複数の一方の電子部品本体20Aおよび複数の他方の電子部品本体20BのW方向に沿って延在し、且つ複数の本体ガイド部216それぞれが本体浮かせ部214と一体的に形成される。これにより、本体ガイド部216を第1の端子ガイド部224および第2の端子ガイド部244から独立して設置することが可能となるため、一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bと、第1の端子部82aおよび第2の端子部82bとをより精度良く位置決めすることが可能となる。
4.変形例など
上記では、第1の金属端子70aの実装部76は、延長部74の実装基板の側の端縁(図2において下側端縁)から第2の端面36b側(図2において左側)へと屈曲してL方向に沿って延在し、同様に、第2の金属端子70bの実装部76は、延長部74の実装基板の側の端縁(図2において下側端縁)から第1の端面36a側(図2において右側)へと屈曲してL方向に沿って延在する場合について説明した。しかしながら、この場合に限定されず、第1の金属端子70aの実装部76は、延長部74の実装基板の側の端縁から第2の端面36bとは反対の方向(図2において右側)へと屈曲するように形成されてもよいし、同様に、第2の金属端子70bの実装部76は、延長部74の実装基板の側の端縁から第1の端面36aとは反対の方向(図2において左側)へと屈曲するように形成されてもよい。
上記では、第1の実施の形態に係る本体ガイド部130は、第1の端子ガイド部124からT方向に沿って延びるように形成される場合について説明した。しかしながら、この場合に限定されず、第1の実施の形態に係る本体ガイド部130は、第1の端子ガイド部124および第2の端子ガイド部144の少なくとも1つからT方向に沿って延びるように形成されてもよい。
上記では、この発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法の一例として、2段重ねにされた一方の電子部品本体20Aおよび他方の電子部品本体20Bに対して第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bが接合される構造の積層セラミック電子部品10を製造する場合について説明したが、これに限定されない。すなわち、積層セラミック電子部品10は、1つの電子部品本体20に対して第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bが接合される構造であってもよいし、3つ以上の電子部品本体20に対して第1の金属端子70aおよび第2の金属端子70bが接合される構造であってもよい。
上記では、この発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法の一例として、積層セラミックコンデンサ10を製造する場合について説明したが、これに限定されない。すなわち、この発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法により、例えば、圧電部品、サーミスタおよびインダクタなどを製造してもよい。積層セラミック電子部品として圧電部品を製造する場合、セラミック材料として圧電体セラミックを用いることができる。また、積層セラミック電子部品としてサーミスタを製造する場合、セラミック材料として半導体セラミックを用いることができる。さらに、積層セラミック電子部品としてインダクタを製造する場合、セラミック材料として磁性体セラミックを用いることができる。なお、インダクタを製造する場合、第1の内部電極層50aおよび第2の内部電極層50bはコイル状の導体となる。
なお、この発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々に変形される。
10 積層セラミック電子部品
20A 一方の電子部品本体
20B 他方の電子部品本体
30 積層体
32a 第1の主面
32b 第2の主面
34a 第1の側面
34b 第2の側面
36a 第1の端面
36b 第2の端面
40 セラミック層
50a 第1の内部電極層
50b 第2の内部電極層
60a 第1の外部電極
60b 第2の外部電極
70a 第1の金属端子
70b 第2の金属端子
72 接合部
74 延長部
76 実装部
78 接合材
80a 第1の端子フレーム部
80b 第2の端子フレーム部
82a 第1の端子部
82b 第2の端子部
84a 第1の端子連結部
84b 第2の端子連結部
100 第1の実施の形態に係る組立て冶具
110 ベース板
112 ベース板本体
114 本体浮かせ部
120 第1の保持板
122 第1の保持板本体
124 第1の端子ガイド部
126 第1の端子押さえ部
130 本体ガイド部
140 第2の保持板
142 第2の保持板本体
144 第2の端子ガイド部
146 第2の端子押さえ部
200 第2の実施の形態に係る組立て冶具
210 ベース板
212 ベース板本体
214 本体浮かせ部
216 本体ガイド部
220 第1の保持板
222 第1の保持板本体
224 第1の端子ガイド部
226 第1の端子押さえ部
240 第2の保持板
242 第2の保持板本体
244 第2の端子ガイド部
246 第2の端子押さえ部

Claims (5)

  1. 複数のセラミック層と複数の第1の内部電極層と複数の第2の内部電極層とが交互に積層されることにより直方体状に形成され、積層方向において相対する第1の主面および第2の主面と、前記積層方向に直交する幅方向において相対する第1の側面および第2の側面と、前記積層方向および前記幅方向に直交する長さ方向において相対する第1の端面および第2の端面とを有する積層体と、前記積層体の第1の端面に形成されることにより、
    前記第1の内部電極層に電気的に接続される第1の外部電極と、前記積層体の第2の端面に形成されることにより、前記第2の内部電極層に電気的に接続される第2の外部電極とを含む電子部品本体と、
    前記第1の外部電極に電気的に接続される第1の金属端子、および前記第2の外部電極に電気的に接続される第2の金属端子とを備え、
    前記第1の金属端子は、前記第1の外部電極に接合される接合部と、前記接合部から実装基板の側へと延在する延長部と、前記延長部の前記実装基板の側の端縁から屈曲して前記長さ方向に沿って延在し、前記実装基板に接合される実装部とを含み、前記第2の金属端子は、前記第2の外部電極に接合される接合部と、前記接合部から実装基板の側へと延在する延長部と、前記延長部の前記実装基板の側の端縁から屈曲して前記長さ方向に沿って延在し、前記実装基板に接合される実装部とを含む、積層セラミック電子部品の製造方法であって、
    前記電子部品本体を複数個準備する工程と、
    それぞれが前記第1の金属端子となる複数の第1の端子部と、前記複数の第1の端子部を前記接合部となる部分の上部において一体的に連結する第1の端子連結部とを含む第1の端子フレーム部、およびそれぞれが前記第2の金属端子となる複数の第2の端子部と、
    前記複数の第2の端子部を前記接合部となる部分の上部において一体的に連結する第2の端子連結部とを含む第2の端子フレーム部を準備する工程と、
    前記複数の第1の端子部それぞれの接合部となる部分の内面、および前記複数の第2の端子部それぞれの接合部となる部分の内面に接合材を塗布する工程と、
    組立て冶具を用いて、前記接合材が塗布された前記複数の第1の端子部の接合部となる部分と、前記接合材が塗布された前記複数の第2の端子部の接合部となる部分との間に前記電子部品本体が位置するように、前記第1の端子フレーム部、前記第2の端子フレーム部および前記複数の電子部品本体を配置する工程と、
    前記組立て冶具を用いて、前記複数の電子部品本体の前記第1の外部電極それぞれに、
    前記接合材が塗布された前記第1の端子部の接合部となる部分を押さえ付け、且つ前記複数の電子部品本体の前記第2の外部電極それぞれに、前記接合材が塗布された前記第2の端子部の接合部となる部分を押さえ付けた状態で保持し、この状態を維持したままでリフローを行うことにより、前記複数の電子部品本体それぞれに前記第1の端子部および前記第2の端子部を接合する工程と、
    前記複数の電子部品本体それぞれに接合された前記第1の端子部から前記第1の端子連結部を切り離し、且つ前記複数の電子部品本体それぞれに接合された前記第2の端子部から前記第2の端子連結部を切り離す工程とを備え、
    前記組立て冶具は、
    前記電子部品本体を載置することにより、前記第1の端子部の実装部となる部分および前記第2の端子部の実装部となる部分それぞれに、前記電子部品本体を浮いた状態とするための複数の本体浮かせ部を含むベース板と、
    前記第1の端子部を前記電子部品本体の幅方向において挟み込むようにガイドするための複数の第1の端子ガイド部と、前記電子部品本体の第1の外部電極に対して前記接合材が塗布された前記第1の端子部の接合部となる部分を押さえ付けるための複数の第1の端子押さえ部とを含む第1の保持板と、
    前記第2の端子部を前記電子部品本体の幅方向において挟み込むようにガイドするための複数の第2の端子ガイド部と、前記電子部品本体の第2の外部電極に対して前記接合材が塗布された前記第2の端子部の接合部となる部分を押さえ付けるための複数の第2の端子押さえ部とを含む第2の保持板と、
    前記電子部品本体の幅方向において前記第1の端子押さえ部と前記第2の端子押さえ部との間に配設され、前記電子部品本体を幅方向において挟み込むようにガイドするための複数の本体ガイド部とを備える、積層セラミック電子部品の製造方法。
  2. 前記本体ガイド部は、前記第1の端子ガイド部および前記第2の端子ガイド部の少なくとも1つから前記電子部品本体の積層方向に沿って延びるように形成される、請求項1に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  3. 前記本体ガイド部は、前記ベース板から前記電子部品本体の積層方向に沿って延びるように形成される、請求項1に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  4. 前記複数の本体浮かせ部それぞれは、一体的に形成されることにより前記複数の電子部品本体の幅方向に沿って延在し、且つ前記複数の本体ガイド部それぞれが前記本体浮かせ部と一体的に形成される、請求項3に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  5. 複数のセラミック層と複数の第1の内部電極層と複数の第2の内部電極層とが交互に積層されることにより直方体状に形成され、積層方向において相対する第1の主面および第2の主面と、前記積層方向に直交する幅方向において相対する第1の側面および第2の側面と、前記積層方向および前記幅方向に直交する長さ方向において相対する第1の端面および第2の端面とを有する積層体と、前記積層体の第1の端面に形成されることにより、
    前記第1の内部電極層に電気的に接続される第1の外部電極と、前記積層体の第2の端面に形成されることにより、前記第2の内部電極層に電気的に接続される第2の外部電極とを含む電子部品本体と、
    前記第1の外部電極に電気的に接続される第1の金属端子、および前記第2の外部電極に電気的に接続される第2の金属端子とを備え、
    前記第1の金属端子は、前記第1の外部電極に接合される接合部と、前記接合部から実装基板の側へと延在する延長部と、前記延長部の前記実装基板の側の端縁から屈曲して前記長さ方向に沿って延在し、前記実装基板に接合される実装部とを含み、前記第2の金属端子は、前記第2の外部電極に接合される接合部と、前記接合部から実装基板の側へと延在する延長部と、前記延長部の前記実装基板の側の端縁から屈曲して前記長さ方向に沿って延在し、前記実装基板に接合される実装部とを含む、積層セラミック電子部品を製造するために用いる組立て冶具であって、
    前記積層セラミック電子部品の製造方法により、予め準備した前記複数の電子部品本体と、予め準備した第1の端子フレーム部と、予め準備した第2の端子フレーム部とを用い、前記第1の端子フレーム部は、それぞれが前記第1の金属端子となる複数の第1の端子部と、前記複数の第1の端子部を前記接合部となる部分の上部において一体的に連結する第1の端子連結部とを含み、且つ第2の端子フレーム部は、それぞれが前記第2の金属端子となる複数の第2の端子部と、前記複数の第2の端子部を前記接合部となる部分の上部において一体的に連結する第2の端子連結部とを含み、
    前記電子部品本体を載置することにより、前記第1の端子部の実装部となる部分および前記第2の端子部の実装部となる部分それぞれに、前記電子部品本体を浮いた状態とするための複数の本体浮かせ部を含むベース板と、
    前記第1の端子部を前記電子部品本体の幅方向において挟み込むようにガイドするための複数の第1の端子ガイド部と、前記電子部品本体の第1の外部電極に対して前記第1の端子部の接合部となる部分を押さえ付けるための複数の第1の端子押さえ部とを含む第1の保持板と、
    前記第2の端子部を前記電子部品本体の幅方向において挟み込むようにガイドするための複数の第2の端子ガイド部と、前記電子部品本体の第2の外部電極に対して前記第2の端子部の接合部となる部分を押さえ付けるための複数の第2の端子押さえ部とを含む第2の保持板と、
    前記電子部品本体の幅方向において前記第1の端子押さえ部と前記第2の端子押さえ部との間に配設され、前記電子部品本体を幅方向において挟み込むようにガイドするための複数の本体ガイド部とを備える、積層セラミック電子部品の製造方法に用いる組立て冶具。
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