JP6836860B2 - 容器詰め飲料および容器詰め飲料の海藻臭の低減方法 - Google Patents

容器詰め飲料および容器詰め飲料の海藻臭の低減方法 Download PDF

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Description

本発明は、容器詰め飲料および容器詰め飲料の香味改善方法に関する。
近年、抗酸化成分の1種として知られているアスタキサンチンを含む飲料(以下、アスタキサンチン含有飲料ともいう。)について、いくつかの報告がなされている。
たとえば、特許文献1には、実質的にぶどう糖を含まないことを前提に、アスタキサンチンやドコサヘキサエン酸等の藻類由来の成分とともに、果糖を併用することにより、上記藻類由来の成分を含む飲食品に特有の不快臭の発生を抑制できる技術が記載されている。
特開2015−226533号公報
特許文献1に記載の従来技術は、上記背景技術の項で述べたとおり、実質的にぶどう糖を含まないことを前提とするものである。しかし、本発明者は、市場に流通させることを目的としたアスタキサンチン含有飲料の配合組成等を検討する中で、各種甘味成分の中でも汎用的な甘味成分として知られているぶどう糖を含まないという前提条件を採用した場合、果糖ぶどう糖液糖等の甘味成分を配合することについても制限が加わることになるため、該アスタキサンチン含有飲料に関する設計の自由度という点において改善の余地があることを見出した。
そこで、本発明は、各種添加剤成分の選択という点において設計の自由度に優れており、かつアスタキサンチンに由来する海藻臭を低減しつつ、嗜好性に優れた容器詰め飲料、および容器詰め飲料の香味改善方法を提供する。
本発明によれば、アスタキサンチンと、クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムからなる群より選択される1種以上と、を含む容器詰め飲料であって、
当該容器詰め飲料のpHが2.5以上4.4以下であり、
当該容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上0.0033質量%以下であり、
当該容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、当該容器詰め飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下である、容器詰め飲料(ただし、当該飲料はN-アセチルグルコサミンを含まない)が提供される。
また、本発明によれば、アスタキサンチンと、塩化ナトリウムと、を含む容器詰め飲料であって、
当該容器詰め飲料のpHが2.5以上4.4以下であり、
当該容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下であり、
当該容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、当該容器詰め飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下である、容器詰め飲料(ただし、当該飲料はN-アセチルグルコサミンを含まない)が提供される。
また、さらに、本発明によれば、アスタキサンチンと、クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムからなる群より選択される1種以上と、を含む容器詰め飲料であって、
当該容器詰め飲料のpHが2.5以上4.4以下であり、
当該容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下であり、
ナトリウムの含有量が0.01質量%以上0.0393質量%以下であり、
当該容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、当該容器詰め飲料全量に対する前記ナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下である、容器詰め飲料(ただし、当該飲料はN-アセチルグルコサミンを含まない)が提供される。
さらに、本発明によれば、アスタキサンチンと、クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムからなる群より選択される1種以上と、を含む容器詰め飲料の海藻臭の低減方法であって、
前記容器詰め飲料のpHが2.5以上4.4以下となり、前記容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上0.0033質量%以下となり、前記容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、前記容器詰め飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下となるように調整する工程を含む、容器詰め飲料の海藻臭の低減方法(ただし、当該飲料はN-アセチルグルコサミンを含まない)が提供される。
また、本発明によれば、アスタキサンチンと、塩化ナトリウムと、を含む容器詰め飲料の海藻臭の低減方法であって、
当該容器詰め飲料のpHが2.5以上4.4以下となり、当該容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下となり、当該容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、当該容器詰め飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下となるように調整する工程を含む、容器詰め飲料の海藻臭の低減方法(ただし、当該飲料はN-アセチルグルコサミンを含まない)が提供される。
また、さらに、本発明によれば、
アスタキサンチンと、クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムからなる群より選択される1種以上と、を含む容器詰め飲料の海藻臭の低減方法であって、
前記容器詰め飲料のpHが2.5以上4.4以下となり、前記容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下となり、ナトリウムの含有量が0.01質量%以上0.0393質量%以下となり、前記容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、前記容器詰め飲料全量に対する前記ナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下となるように調整する工程を含む、容器詰め飲料の海藻臭の低減方法(ただし、当該飲料はN-アセチルグルコサミンを含まない)が提供される。
本発明によれば、各種添加剤成分の選択という点において設計の自由度に優れており、かつアスタキサンチンに由来する海藻臭を低減しつつ、嗜好性に優れた容器詰め飲料、および容器詰め飲料の香味改善方法を提供することができる。
<容器詰め飲料>
本実施形態に係る容器詰め飲料(以下、本容器詰め飲料ともいう。)は、アスタキサンチンを含むことを前提とした飲料である。そして、本容器詰め飲料は、以下の3つの条件をすべて満たす構成を採用したものである。こうすることで、各種添加剤成分の選択という点において設計の自由度に優れており、かつアスタキサンチンに由来する海藻臭を低減しつつ、嗜好性に優れた容器詰め飲料を実現することができる。
第1の条件は、飲料のpHが2.5以上4.4以下となるように制御することである。
第2の条件は、飲料全量に対するアスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下となるように制御することである。
第3の条件は、飲料全量に対するアスタキサンチンの含有量をXとし、該飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下となるように制御することである。
本容器詰め飲料によれば、上述した3つの条件をすべて満たす構成を採用したことにより、該飲料中に配合する甘味成分を始めとする各種添加剤の種類に影響されることなく、アスタキサンチンに由来する海藻臭を低減しつつ、該飲料の嗜好性を良好なものとすることができる。この理由は、明らかではないが、本容器詰め飲料においては、アスタキサンチンの香味が、ナトリウムに由来する香味によりマスキングできているものと考えられる。
本容器詰め飲料中に必須成分として含まれているアスタキサンチンについて説明する。
アスタキサンチンは、カロテノイドと称される天然色素の1種である。このアスタキサンチンという成分は、一般に抗酸化成分の1つとして知られているビタミンEの約1000倍の抗酸化力を有したものであるとされている。そのため、容器詰め飲料中にアスタキサンチンを配合した場合、かかる飲料に対して、アスタキサンチンの抗酸化力に由来した機能性を付与することができるものと考えられる。このことから、本容器詰め飲料のようにアスタキサンチンを含むことを前提とした飲料は、機能性飲料の1種であるともいえる。
ここで、アスタキサンチンの抗酸化力に由来した機能性の具体例としては、美肌効果、抗メタボ効果、保湿効果、アンチエイジング効果、眼精疲労抑制効果、抗疲労効果(疲労回復効果)、糖尿病改善効果、脂肪肝改善効果、心不全改善効果、運動能力向上効果等が挙げられる。このため、アスタキサンチンを含み、かつ下記3つの条件をすべて満たす構成を採用することを前提とした本容器詰め飲料は、肌質改善用飲料、抗メタボ効果促進用飲料、保湿効果促進用飲料、アンチエイジング効果促進用飲料、眼精疲労抑制効果促進用飲料、抗疲労効果促進用飲料、糖尿病改善効果促進用飲料、脂肪肝改善効果促進用飲料、心不全改善効果促進用飲料、運動能力向上効果促進用飲料等の用途で市場に流通させることも可能であるものと解される。
第1の条件は、飲料のpHが2.5以上4.4以下となるように制御することである。
第2の条件は、飲料全量に対するアスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下となるように制御することである。
第3の条件は、飲料全量に対するアスタキサンチンの含有量をXとし、該飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下となるように制御することである。
本容器詰め飲料のpHは、上述したように、2.5以上4.4以下であるが、該飲料の嗜好性を向上させる観点から、好ましくは、2.5以上4.3以下である。
本容器詰め飲料全量に対するアスタキサンチンの含有量は、上述したように、0.001質量%以上1質量%以下であるが、アスタキサンチンの抗酸化力に由来した機能性を該飲料に対して確実に付与する観点から、好ましくは、0.0013質量%以上0.8質量%以下であり、アスタキサンチンの抗酸化力に由来した機能性を該飲料に対して確実に付与しつつ、飲料の嗜好性を向上させる観点から、さらに好ましくは、0.0014質量%以上0.5質量%以下である。
本実施形態において、飲料全量に対するアスタキサンチンの含有量をXとし、該飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値は、上述したように、3以上50以下であるが、アスタキサンチンに由来する海藻臭を効果的に低減しつつ、飲料の嗜好性を良好なものとする観点から、好ましくは、4以上40以下であり、より好ましくは、5以上30以下であり、さらに好ましくは、6以上30以下である。
また、本容器詰め飲料全量に対するナトリウムの含有量は、アスタキサンチンに由来する海藻臭を効果的に低減しつつ、該飲料の嗜好性を向上させる観点から、好ましくは、0.01質量%以上0.3質量%以下であり、より好ましくは、0.02質量%以上0.2質量%以下であり、さらに好ましくは、0.022質量%以上0.1質量%以下である。
以下、本容器詰め飲料の具体的な構成について詳説する。
本容器詰め飲料は、上述したように、アスタキサンチンを含むことを前提としたものである。ここで、本実施形態に係る上記アスタキサンチンとしては、たとえば、ヘマトコッカス藻由来のアスタキサンチンを好適に使用することができる。こうすることで、ヘマトコッカス藻という天然資源に由来する旨味成分を本容器詰め飲料中に含有させることができる。
また、本容器詰め飲料は、クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムからなる群より選択される1種以上の添加剤を含むことが好ましい。こうすることで、アスタキサンチンに由来する海藻臭を効果的に低減しつつ、甘味、酸味、塩味、後味という点においてバランスよく嗜好性に優れた飲料を実現することができる。
また、本容器詰め飲料には、呈味という点において該飲料の嗜好性を向上させる目的で、甘味料を含有させてもよい。上記甘味料としては、公知のものを使用することができ、たとえば、ショ糖、ブドウ糖、グラニュー糖、果糖、乳糖、麦芽糖、果糖ブドウ糖液糖等の糖類、キシリトール、D−ソルビトール等の低甘味度甘味料、タウマチン、ステビア抽出物、グリチルリチン酸二ナトリウム、アセスルファムカリウム、スクラロース、アスパルテーム、サッカリン、ネオテーム、サッカリンナトリウム等の高甘味度甘味料などが挙げられる。
また、本容器詰め飲料には、香味感という点において該飲料の嗜好性を向上させる目的で、香料を含有させてもよい。
また、本容器詰め飲料には、該飲料の呈味について、甘味、酸味、塩味、後味のバランスを良好なものとする目的で、酸味料を含有させてもよい。上記酸味料としては、公知のものを使用することができ、たとえば、クエン酸、アジピン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、フィチン酸、アスコルビン酸又はそれらの塩類等が挙げられる。
また、本容器詰め飲料には、本発明の目的を損なわない範囲であれば、果汁、各種栄養成分、各種植物抽出物、着色料、希釈剤、酸化防止剤等の食品添加物を含有させてもよい。
また、本容器詰め飲料のクエン酸酸度は、該飲料の嗜好性を向上させる観点から、好ましくは、0.05質量%以上0.3質量%以下であり、さらに好ましくは、0.1質量%以上0.25質量%以下である。なお、本実施形態に係る飲料の「クエン酸酸度」とは、飲料に含まれている酸の量をクエン酸の相当量として換算した値、すなわち、クエン酸量に概算した酸成分の合計量を酸度(質量%)として表した数値を指す。
また、本容器詰め飲料のBrix値は、該飲料の嗜好性を向上させる観点から、好ましくは、1°以上10°以下であり、より好ましくは、3°以上9°以下であり、さらに好ましくは、4°以上8°以下である。
本高清澄飲料を充填する容器は、飲料業界で公知の密封容器であれば、その素材は、適宜選択して用いることができる。その具体例としては、ガラス、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート(PET)等)、アルミ、スチール等の単体もしくは複合材料又は積層材料からなる密封容器が挙げられる。また、容器の種類は、特に限定されるものではないが、たとえば、缶容器、ボトル容器等が挙げられる。さらに、本高清澄飲料を充填する容器の色は、特に限定されないが、無色透明であることが好ましい。
<容器詰め飲料の香味改善方法>
本実施形態に係る容器詰め飲料の香味改善方法は、アスタキサンチンを含む容器詰め飲料の香味感を改善する手法である。具体的には、アスタキサンチンを含むことを前提としている本実施形態に係る容器詰め飲料の香味改善方法は、容器詰め飲料のpHが2.5以上4.4以下となり、該容器詰め飲料全量に対するアスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下となり、該容器詰め飲料全量に対するアスタキサンチンの含有量をXとし、該容器詰め飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下となるように調整する工程を含むものである。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の用途を開示する。以下、参考形態の例を付記する。
第1の参考形態は、以下の通りである。
1.アスタキサンチンを含む肌質改善用飲料であって、
当該肌質改善用飲料のpHが2.5以上4.4以下であり、
当該肌質改善用飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下であり、
当該肌質改善用飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、当該肌質改善用飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下である、肌質改善用飲料。
2.当該肌質改善用飲料全量に対するナトリウムの含有量が0.01質量%以上0.3質量%以下である、1.に記載の肌質改善用飲料。
3.クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムからなる群より選択される1種以上を含む、1.または2.に記載の肌質改善用飲料。
4.甘味料をさらに含む、1.乃至3.のいずれか一つに記載の肌質改善用飲料。
5.前記アスタキサンチンが、ヘマトコッカス藻由来のアスタキサンチンである、1.乃至4.のいずれか一つに記載の肌質改善用飲料。
第2の参考形態は、以下の通りである。
(a)アスタキサンチンを含む抗メタボ効果促進用飲料であって、
当該抗メタボ効果促進用飲料のpHが2.5以上4.4以下であり、
当該抗メタボ効果促進用飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下であり、
当該抗メタボ効果促進用飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、当抗メタボ効果促進用飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下である、抗メタボ効果促進用飲料。
(b)当該抗メタボ効果促進用飲料全量に対するナトリウムの含有量が0.01質量%以上0.3質量%以下である、(a)に記載の抗メタボ効果促進用飲料。
(c)クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムからなる群より選択される1種以上を含む、(a)または(b)に記載の抗メタボ効果促進用飲料。
(d)甘味料をさらに含む、(a)乃至(c)のいずれか一つに記載の抗メタボ効果促進用飲料。
(e)前記アスタキサンチンが、ヘマトコッカス藻由来のアスタキサンチンである、(a)乃至(d)のいずれか一つに記載の抗メタボ効果促進用飲料。
第3の参考形態は、以下の通りである。
(イ)アスタキサンチンを含む保湿効果促進用飲料であって、
当該保湿効果促進用飲料のpHが2.5以上4.4以下であり、
当該保湿効果促進用飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下であり、
当該保湿効果促進用飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、当該保湿効果促進用飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下である、保湿効果促進用飲料。
(ロ)当該保湿効果促進用飲料全量に対するナトリウムの含有量が0.01質量%以上0.3質量%以下である、(イ)に記載の保湿効果促進用飲料。
(ハ)クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムからなる群より選択される1種以上を含む、(イ)または(ロ)に記載の保湿効果促進用飲料。
(ニ)甘味料をさらに含む、(イ)乃至(ハ)のいずれか一つに記載の保湿効果促進用飲料。
(ホ)前記アスタキサンチンが、ヘマトコッカス藻由来のアスタキサンチンである、(イ)乃至(ニ)のいずれか一つに記載の保湿効果促進用飲料。
第4の参考形態は、以下の通りである。
(I)アスタキサンチンを含むアンチエイジング効果促進用飲料であって、
当該アンチエイジング効果促進用飲料のpHが2.5以上4.4以下であり、
当該アンチエイジング効果促進用飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下であり、
当該アンチエイジング効果促進用飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、当該アンチエイジング効果促進用飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下である、アンチエイジング効果促進用飲料。
(II)当該アンチエイジング効果促進用飲料全量に対するナトリウムの含有量が0.01質量%以上0.3質量%以下である、(I)に記載のアンチエイジング効果促進用飲料。
(III)クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムからなる群より選択される1種以上を含む、(I)または(II)に記載のアンチエイジング効果促進用飲料。
(IV)甘味料をさらに含む、(I)乃至(III)のいずれか一つに記載のアンチエイジング効果促進用飲料。
(V)前記アスタキサンチンが、ヘマトコッカス藻由来のアスタキサンチンである、(I)乃至(IV)のいずれか一つに記載のアンチエイジング効果促進用飲料。
第5の参考形態は、以下の通りである。
(あ)アスタキサンチンを含む眼精疲労抑制効果促進用飲料であって、
当該眼精疲労抑制効果促進用飲料のpHが2.5以上4.4以下であり、
当該眼精疲労抑制効果促進用飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下であり、
当該眼精疲労抑制効果促進用飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、当該眼精疲労抑制効果促進用飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下である、眼精疲労抑制効果促進用飲料。
(い)当該眼精疲労抑制効果促進用飲料全量に対するナトリウムの含有量が0.01質量%以上0.3質量%以下である、(あ)に記載の眼精疲労抑制効果促進用飲料。
(う)クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムからなる群より選択される1種以上を含む、(あ)または(い)に記載の眼精疲労抑制効果促進用飲料。
(え)甘味料をさらに含む、(あ)乃至(う)のいずれか一つに記載の眼精疲労抑制効果促進用飲料。
(お)前記アスタキサンチンが、ヘマトコッカス藻由来のアスタキサンチンである、(あ)乃至(え)のいずれか一つに記載の眼精疲労抑制効果促進用飲料。
第6の参考形態は、以下の通りである。
(i)アスタキサンチンを含む抗疲労効果促進用飲料であって、
当該抗疲労効果促進用飲料のpHが2.5以上4.4以下であり、
当該抗疲労効果促進用飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下であり、
当該抗疲労効果促進用飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、当該抗疲労効果促進用飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下である、抗疲労効果促進用飲料。
(ii)当該抗疲労効果促進用飲料全量に対するナトリウムの含有量が0.01質量%以上0.3質量%以下である、(i)に記載の抗疲労効果促進用飲料。
(iii)クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムからなる群より選択される1種以上を含む、(i)または(ii)に記載の抗疲労効果促進用飲料。
(iv)甘味料をさらに含む、(i)乃至(iii)のいずれか一つに記載の抗疲労効果促進用飲料。
(v)前記アスタキサンチンが、ヘマトコッカス藻由来のアスタキサンチンである、(i)乃至(iv)のいずれか一つに記載の抗疲労効果促進用飲料。
第7の参考形態は、以下の通りである。
(1)アスタキサンチンを含む糖尿病改善効果促進用飲料であって、
当該糖尿病改善効果促進用飲料のpHが2.5以上4.4以下であり、
当該糖尿病改善効果促進用飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下であり、
当該糖尿病改善効果促進用飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、当該糖尿病改善効果促進用飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下である、糖尿病改善効果促進用飲料。
(2)当該糖尿病改善効果促進用飲料全量に対するナトリウムの含有量が0.01質量%以上0.3質量%以下である、(1)に記載の糖尿病改善効果促進用飲料。
(3)クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムからなる群より選択される1種以上を含む、(1)または(2)に記載の糖尿病改善効果促進用飲料。
(4)甘味料をさらに含む、(1)乃至(3)のいずれか一つに記載の糖尿病改善効果促進用飲料。
(5)前記アスタキサンチンが、ヘマトコッカス藻由来のアスタキサンチンである、(1)乃至(4)のいずれか一つに記載の糖尿病改善効果促進用飲料。
第8の参考形態は、以下の通りである。
(A)アスタキサンチンを含む脂肪肝改善効果促進用飲料であって、
当該脂肪肝改善効果促進用飲料のpHが2.5以上4.4以下であり、
当該脂肪肝改善効果促進用飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下であり、
当該脂肪肝改善効果促進用飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、当該脂肪肝改善効果促進用飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下である、脂肪肝改善効果促進用飲料。
(B)当該脂肪肝改善効果促進用飲料全量に対するナトリウムの含有量が0.01質量%以上0.3質量%以下である、(A)に記載の脂肪肝改善効果促進用飲料。
(C)クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムからなる群より選択される1種以上を含む、(A)または(B)に記載の脂肪肝改善効果促進用飲料。
(D)甘味料をさらに含む、(A)乃至(C)のいずれか一つに記載の脂肪肝改善効果促進用飲料。
(E)前記アスタキサンチンが、ヘマトコッカス藻由来のアスタキサンチンである、(A)乃至(D)のいずれか一つに記載の脂肪肝改善効果促進用飲料。
第9の参考形態は、以下の通りである。
(1−1)アスタキサンチンを含む心不全改善効果促進用飲料であって、
当該心不全改善効果促進用飲料のpHが2.5以上4.4以下であり、
当該心不全改善効果促進用飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下であり、
当該心不全改善効果促進用飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、当該心不全改善効果促進用飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下である、心不全改善効果促進用飲料。
(1−2)当該心不全改善効果促進用飲料全量に対するナトリウムの含有量が0.01質量%以上0.3質量%以下である、(1−1)に記載の心不全改善効果促進用飲料。
(1−3)クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムからなる群より選択される1種以上を含む、(1−1)または(1−2)に記載の心不全改善効果促進用飲料。
(1−4)甘味料をさらに含む、(1−1)乃至(1−3)のいずれか一つに記載の心不全改善効果促進用飲料。
(1−5)前記アスタキサンチンが、ヘマトコッカス藻由来のアスタキサンチンである、(1−1)乃至(1−4)のいずれか一つに記載の心不全改善効果促進用飲料。
第10の参考形態は、以下の通りである。
(1−A)アスタキサンチンを含む運動能力向上効果促進用飲料であって、
当該運動能力向上効果促進用飲料のpHが2.5以上4.4以下であり、
当該運動能力向上効果促進用飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下であり、
当該運動能力向上効果促進用飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、当該運動能力向上効果促進用飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下である、運動能力向上効果促進用飲料。
(1−B)当該運動能力向上効果促進用飲料全量に対するナトリウムの含有量が0.01質量%以上0.3質量%以下である、(1−A)に記載の運動能力向上効果促進用飲料。
(1−C)クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムからなる群より選択される1種以上を含む、(1−A)または(1−B)に記載の運動能力向上効果促進用飲料。
(1−D)甘味料をさらに含む、(1−A)乃至(1−C)のいずれか一つに記載の運動能力向上効果促進用飲料。
(1−E)前記アスタキサンチンが、ヘマトコッカス藻由来のアスタキサンチンである、(1−A)乃至(1−D)のいずれか一つに記載の運動能力向上効果促進用飲料。
<1>
アスタキサンチンを含む容器詰め飲料であって、
当該容器詰め飲料のpHが2.5以上4.4以下であり、
当該容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下であり、
当該容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、当該容器詰め飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下である、容器詰め飲料。
<2>
当該容器詰め飲料全量に対するナトリウムの含有量が0.01質量%以上0.3質量%以下である、<1>に記載の容器詰め飲料。
<3>
クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムからなる群より選択される1種以上を含む、<1>または<2>に記載の容器詰め飲料。
<4>
甘味料をさらに含む、<1>乃至<3>のいずれか一つに記載の容器詰め飲料。
<5>
前記アスタキサンチンが、ヘマトコッカス藻由来のアスタキサンチンである、<1>乃至<4>のいずれか一つに記載の容器詰め飲料。
<6>
アスタキサンチンを含む容器詰め飲料の香味改善方法であって、
前記容器詰め飲料のpHが2.5以上4.4以下となり、前記容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下となり、前記容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、前記容器詰め飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下となるように調整する工程を含む、容器詰め飲料の香味改善方法。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1〜4に係る容器詰め飲料の作製>
下記表1に示す配合比率となるように、甘味成分である果糖ぶどう糖液糖(異性化糖含有率:55質量%)または果糖と、アスタキサンチン製剤(太陽化学社製、サンアクティブ AX−310)と、無水クエン酸と、クエン酸三ナトリウムまたは精製塩(食塩)とを、予め純水に溶解させてから添加混合した。次いで、得られた混合液をフラッシュ・パスツリゼーション法(FP殺菌法)により殺菌後、容器に充填することで、実施例1〜4に係る容器詰め飲料を得た。なお、上記純水としては、ナトリウムなどのミネラル成分が検出されなかったものを使用した。
ここで、得られた実施例1〜4に係る容器詰め飲料に関するBrix値、クエン酸酸度、pHおよび甘味度(ショ糖換算値)は、下記表1に示す通りであった。
<比較例1〜2に係る容器詰め飲料の作製>
クエン酸三ナトリウムまたは精製塩(食塩)を配合しなかった点以外は、実施例1〜4と同様の方法で、比較例1〜2に係る容器詰め飲料を作製した。
また、得られた比較例1〜2に係る容器詰め飲料に関するBrix値、クエン酸酸度、pHおよび甘味度(ショ糖換算値)は、下記表1に示す通りであった。
得られた実施例1〜4および比較例1〜2に係る容器詰め飲料について、次の評価を実施した。なお、評価に用いた容器詰め飲料は、製造直後に20℃で12時間以上静置保管したものを使用した。
・官能評価試験1(おいしさ):実施例1〜4、比較例1〜2の容器詰め飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。
[評価基準]
従来のアスタキサンチン含有飲料と比べた飲料のおいしさについて、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。
・官能評価試験2(甘味のよさ):実施例1〜4、比較例1〜2の容器詰め飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。
[評価基準]
従来のアスタキサンチン含有飲料と比べた飲料の甘味のよさについて、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。
・官能評価試験2(甘味のよさ):実施例1〜4、比較例1〜2の容器詰め飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。
[評価基準]
従来のアスタキサンチン含有飲料と比べた飲料の甘味のよさについて、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。
・官能評価試験3(酸味のよさ):実施例1〜4、比較例1〜2の容器詰め飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。
[評価基準]
従来のアスタキサンチン含有飲料と比べた飲料の酸味のよさについて、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。
・官能評価試験4(塩味のよさ):実施例1〜4、比較例1〜2の容器詰め飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。
[評価基準]
従来のアスタキサンチン含有飲料と比べた飲料の塩味のよさについて、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。
・官能評価試験5(後味のよさ):実施例1〜4、比較例1〜2の容器詰め飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。
[評価基準]
従来のアスタキサンチン含有飲料と比べた飲料の後味のよさについて、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。
・官能評価試験6(海藻臭の強さ):実施例1〜4、比較例1〜2の容器詰め飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。なお、本評価においては、上記平均点の値が低いほど、海藻臭が低減されたものであることを示す。
[評価基準]
従来のアスタキサンチン含有飲料と比べた飲料の海藻臭の強さについて、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。
上記評価項目に関する評価結果を、以下の表1にまとめる。
Figure 0006836860
上記表1からも分かるように、実施例1〜4の容器詰め飲料は、使用した甘味成分の種類に関係なく、いずれも、比較例1〜2の容器詰め飲料と比べて、アスタキサンチンに由来する海藻臭が低減されており、かつおいしさ、甘み、酸味、塩味および後味の観点においてバランスよく嗜好性に優れたものであった。
<実施例5に係る容器詰め飲料の作製>
下記表2に示す配合比率となるように、甘味成分である果糖ぶどう糖液糖(異性化糖含有率:55質量%)と、アスタキサンチン製剤(太陽化学社製、サンアクティブ AX−310)と、L−アスコルビン酸と、無水クエン酸と、クエン酸三ナトリウムとを、予め純水に溶解させてから添加混合した。次いで、得られた混合液をフラッシュ・パスツリゼーション法(FP殺菌法)により殺菌後、容器に充填することで、実施例5に係る容器詰め飲料を得た。なお、上記純水としては、ナトリウムなどのミネラル成分が検出されなかったものを使用した。
ここで、得られた実施例5に係る容器詰め飲料に関するBrix値、クエン酸酸度、pHおよび甘味度(ショ糖換算値)は、下記表2に示す通りであった。
<実施例6および7に係る容器詰め飲料の作製>
下記表2に示す配合比率となるように、甘味成分である果糖ぶどう糖液糖(異性化糖含有率:55質量%)と、アスタキサンチン製剤(太陽化学社製、サンアクティブ AX−310)と、L−アスコルビン酸と、無水クエン酸と、クエン酸三ナトリウムと、精製塩(食塩)とを、予め純水に溶解させてから添加混合した。次いで、得られた混合液をフラッシュ・パスツリゼーション法(FP殺菌法)により殺菌後、容器に充填することで、実施例6および7に係る容器詰め飲料を得た。なお、上記純水としては、ナトリウムなどのミネラル成分が検出されなかったものを使用した。
ここで、得られた実施例6および7に係る容器詰め飲料に関するBrix値、クエン酸酸度、pHおよび甘味度(ショ糖換算値)は、下記表2に示す通りであった。
<実施例8および9に係る容器詰め飲料の作製>
下記表2に示す配合比率となるように、甘味成分である果糖ぶどう糖液糖(異性化糖含有率:55質量%)と、アスタキサンチン製剤(太陽化学社製、サンアクティブ AX−310)と、L−アスコルビン酸と、無水クエン酸と、クエン酸三ナトリウムと、L−アスコルビン酸ナトリウムとを、予め純水に溶解させてから添加混合した。次いで、得られた混合液をフラッシュ・パスツリゼーション法(FP殺菌法)により殺菌後、容器に充填することで、実施例8および9に係る容器詰め飲料を得た。なお、上記純水としては、ナトリウムなどのミネラル成分が検出されなかったものを使用した。
ここで、得られた実施例8および9に係る容器詰め飲料に関するBrix値、クエン酸酸度、pHおよび甘味度(ショ糖換算値)は、下記表2に示す通りであった。
<実施例10および11に係る容器詰め飲料の作製>
下記表2に示す配合比率となるように、甘味成分である果糖ぶどう糖液糖(異性化糖含有率:55質量%)と、アスタキサンチン製剤(太陽化学社製、サンアクティブ AX−310)と、L−アスコルビン酸と、無水クエン酸と、クエン酸三ナトリウムと、グルコン酸ナトリウムとを、予め純水に溶解させてから添加混合した。次いで、得られた混合液をフラッシュ・パスツリゼーション法(FP殺菌法)により殺菌後、容器に充填することで、実施例10および11に係る容器詰め飲料を得た。なお、上記純水としては、ナトリウムなどのミネラル成分が検出されなかったものを使用した。
ここで、得られた実施例10および11に係る容器詰め飲料に関するBrix値、クエン酸酸度、pHおよび甘味度(ショ糖換算値)は、下記表2に示す通りであった。
得られた実施例5〜11に係る容器詰め飲料について、次の評価を実施した。なお、評価に用いた容器詰め飲料は、製造直後に20℃で12時間以上静置保管したものを使用した。
また、以下の評価において、対照品(コントロール品)として使用する実施例5の容器詰め飲料は、比較例1および2の容器詰め飲料と比べて、アスタキサンチンに由来する海藻臭が低減されており、かつおいしさ、甘み、酸味、塩味および後味の観点においてバランスよく嗜好性に優れたものであった。
・官能評価試験7(おいしさ):実施例5〜11の容器詰め飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。また、本評価試験においては、実施例5の容器詰め飲料を対照品(コントロール品)として用いた評価を実施した。そのため、実施例5の容器詰め飲料については自動的に4点と評価した。
[評価基準]
コントロール品と比べた飲料のおいしさについて、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。また、本評価基準は、上述した官能評価試験1(おいしさ)で採用した基準とは異なるものである。
・官能評価試験8(甘味のよさ):実施例5〜11の容器詰め飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。また、本評価試験においては、実施例5の容器詰め飲料を対照品(コントロール品)として用いた評価を実施した。そのため、実施例5の容器詰め飲料については自動的に4点と評価した。
[評価基準]
コントロール品と比べた飲料の甘味のよさについて、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。また、本評価基準は、上述した官能評価試験2(甘味のよさ)で採用した基準とは異なるものである。
・官能評価試験9(酸味のよさ):実施例5〜11の容器詰め飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。また、本評価試験においては、実施例5の容器詰め飲料を対照品(コントロール品)として用いた評価を実施した。そのため、実施例5の容器詰め飲料については自動的に4点と評価した。
[評価基準]
コントロール品と比べた飲料の酸味のよさについて、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。また、本評価基準は、上述した官能評価試験3(酸味のよさ)で採用した基準とは異なるものである。
・官能評価試験10(塩味のよさ):実施例5〜11の容器詰め飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。また、本評価試験においては、実施例5の容器詰め飲料を対照品(コントロール品)として用いた評価を実施した。そのため、実施例5の容器詰め飲料については自動的に4点と評価した。
[評価基準]
コントロール品と比べた飲料の塩味のよさについて、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。また、本評価基準は、上述した官能評価試験4(塩味のよさ)で採用した基準とは異なるものである。
・官能評価試験11(後味のよさ):実施例5〜11の容器詰め飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。また、本評価試験においては、実施例5の容器詰め飲料を対照品(コントロール品)として用いた評価を実施した。そのため、実施例5の容器詰め飲料については自動的に4点と評価した。
[評価基準]
コントロール品と比べた飲料の後味のよさについて、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。また、本評価基準は、上述した官能評価試験5(後味のよさ)で採用した基準とは異なるものである。
・官能評価試験12(海藻臭の強さ):実施例5〜11の容器詰め飲料を、それぞれ熟練した5名のパネラーが試飲することにより、以下の評価基準に従って評価を実施し、その平均点を求めた。また、本評価試験においては、実施例5の容器詰め飲料を対照品(コントロール品)として用いた評価を実施した。そのため、実施例5の容器詰め飲料については自動的に4点と評価した。なお、本評価においては、上記平均点の値が低いほど、海藻臭が低減されたものであることを示す。
[評価基準]
コントロール品と比べた飲料の海藻臭の強さについて、最高点を7点とし、最低点を1点とした7段階評価を実施した。なお、各パネラーによる評価点は、整数点である。また、本評価基準は、上述した官能評価試験6(海藻臭の強さ)で採用した基準とは異なるものである。
上記評価項目に関する評価結果を、以下の表2にまとめる。
Figure 0006836860
表2からも分かるとおり、クエン酸三ナトリウムとともに、他のナトリウム成分を併用した方が、アスタキサンチンに由来する海藻臭の低減効果や、嗜好性の観点において良好な結果を示した。中でも、クエン酸三ナトリウムとともに、L−アスコルビン酸ナトリウムを併用した場合に、アスタキサンチンに由来する海藻臭の低減効果や、嗜好性の観点において特に良好なものとなることが分かった。

Claims (9)

  1. アスタキサンチンと、クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムからなる群より選択される1種以上と、を含む容器詰め飲料であって、
    当該容器詰め飲料のpHが2.5以上4.4以下であり、
    当該容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上0.0033質量%以下であり、
    当該容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、当該容器詰め飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下である、容器詰め飲料(ただし、当該飲料はN-アセチルグルコサミンを含まない)。
  2. アスタキサンチンと、塩化ナトリウムと、を含む容器詰め飲料であって、
    当該容器詰め飲料のpHが2.5以上4.4以下であり、
    当該容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下であり、
    当該容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、当該容器詰め飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下である、容器詰め飲料(ただし、当該飲料はN-アセチルグルコサミンを含まない)。
  3. 当該容器詰め飲料全量に対するナトリウムの含有量が0.01質量%以上0.3質量%以下である、請求項1または2に記載の容器詰め飲料。
  4. アスタキサンチンと、クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムからなる群より選択される1種以上と、を含む容器詰め飲料であって、
    当該容器詰め飲料のpHが2.5以上4.4以下であり、
    当該容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下であり、
    ナトリウムの含有量が0.01質量%以上0.0393質量%以下であり、
    当該容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、当該容器詰め飲料全量に対する前記ナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下である、容器詰め飲料(ただし、当該飲料はN-アセチルグルコサミンを含まない)。
  5. 甘味料をさらに含む、請求項1乃至のいずれか一項に記載の容器詰め飲料。
  6. 前記アスタキサンチンが、ヘマトコッカス藻由来のアスタキサンチンである、請求項1乃至のいずれか一項に記載の容器詰め飲料。
  7. アスタキサンチンと、クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムからなる群より選択される1種以上と、を含む容器詰め飲料の海藻臭の低減方法であって、
    前記容器詰め飲料のpHが2.5以上4.4以下となり、前記容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上0.0033質量%以下となり、前記容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、前記容器詰め飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下となるように調整する工程を含む、容器詰め飲料の海藻臭の低減方法(ただし、当該飲料はN-アセチルグルコサミンを含まない)。
  8. アスタキサンチンと、塩化ナトリウムと、を含む容器詰め飲料の海藻臭の低減方法であって、
    当該容器詰め飲料のpHが2.5以上4.4以下となり、当該容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下となり、当該容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、当該容器詰め飲料全量に対するナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下となるように調整する工程を含む、容器詰め飲料の海藻臭の低減方法(ただし、当該飲料はN-アセチルグルコサミンを含まない)。
  9. アスタキサンチンと、クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムからなる群より選択される1種以上と、を含む容器詰め飲料の海藻臭の低減方法であって、
    前記容器詰め飲料のpHが2.5以上4.4以下となり、前記容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量が0.001質量%以上1質量%以下となり、ナトリウムの含有量が0.01質量%以上0.0393質量%以下となり、前記容器詰め飲料全量に対する前記アスタキサンチンの含有量をXとし、前記容器詰め飲料全量に対する前記ナトリウムの含有量をYとした時、Y/Xの値が3以上50以下となるように調整する工程を含む、容器詰め飲料の海藻臭の低減方法(ただし、当該飲料はN-アセチルグルコサミンを含まない)。
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