JP6834735B2 - 距離測定装置および距離測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、設備などの平行柱間の距離を測定する距離測定装置、および距離測定方法に関する。特に、圧延機などの大型設備における設備の保守点検上重要な、設備の変形等をチェックするために平行に対向した平面間の距離を測定する際に有効に適用できる。
設備の保守点検上、設備の変形をチェックすることは重要な要素である。特に、大型設備のハウジングの変形は、その設備による製造される製造物の精度に直結する。通常、ハウジングは、平行な柱状部分により構成されている場合が多く、メンテナンス上、この平行柱間の間隔を測定し、設備の変形をチェックしている。
一例として図4に示す製鉄用圧延機を取り上げる。圧延機のハウジング21は、断面四角形の平行柱により構成されている。補助ロール23、作業ロール24の両端はチョック(軸受)22、25で支えられ、補助ロール・チョック22、作業ロール・チョック25は圧延機のハウジング21により支持され、強大な圧延荷重を受け止めている。図4では、作業ロール・チョック25は、作業ロール・チョック支持面26、26’を介してハウジング21に支持される構造になっており、補助ロール・チョック22は、補助ロール・チョック支持面27、27’を介してハウジング21に支持される構造になっている。しかし、作業ロール・チョック支持面26、26’や、補助ロール・チョック支持面27、27’が変形すると、ハウジング21とチョック22、25の間のガタが増大し、製造する鋼板の形状や寸法の精度(圧延精度)に大きく影響を及ぼすだけでなく、蛇行などの圧延操業にも重大な影響を及ぼす。そのため、ハウジングの対向する平行柱間(ロール・チョック支持面と支持面の間)の距離を把握して、作業ロール・チョック支持面26、26’や、補助ロール・チョック支持面27.27’を修正するメンテナンス作業が非常に重要である。
圧延機ハウジングのように、互いに平行に対向する平面を有する平行柱(以下、単に平行柱と言う場合がある。)の間の距離の測定は、金属製の巻き尺(スケール)やダイヤルゲージを用いて行われている。測定装置としては、例えば、片端にダイヤルゲージやマイクロメータを配置した測長器が提案されている。これは、鋼管の内径や、平行面間の測定する装置として、インサイドマイクロメータと呼ばれ、精度よく測定する装置および方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
実用新案登録第3045593号公報 特開2014−240083号公報
設備の保守点検の現場は、配管等が配置され、非常に狭隘な空間での作業を強いられるだけではなく、時間的制約も受ける。そのような環境の中で、ダイヤルゲージやマイクロメータなどによる測定は、測定場所の選択や目盛りの読み取りなどが人為的に行われており、再現性が悪く、正確な測定ができない。さらに、圧延機ハウジングのような平行柱間の測定において、従来のダイヤルゲージなどによる測定方法は、接触具合などの官能的な判断をせざるをえず、作業員の感覚や技能に頼るものであった。その結果、作業員の個人差が生じ、測定の再現性、客観性が得られないという問題がある。
測定位置を固定し、作業者間のバラつきをなくす方法として、例えば、基準面側に配置したハウジングライナー面(例えば図4のチョック支持面26が、それに相当する。)と、基準面の反対側に配置したハウジングライナー面(例えば図4のチョック支持面26’が、それに相当する。)に凹部を設け、凹部の底を測定用固定点として、基準面との距離を測定する方法が示されている(特許文献2)。しかし、全ての測定箇所にライナーを設置することは現実的ではないだけでなく、設備メンテナンス上、任意の場所で測定をすることが通常であるから、この方法は汎用性に欠け、日常の保守点検に用いられることは限定的である。
このように互いに平行に対向する平面を有する平行柱間の距離を測定することは、一方の柱の平面内の任意の点から、他方の柱の平面(測定対象となる平面)までの距離を測定することと同じである。
そこで、本発明は、互いに平行に対向する平面を有する平行柱間の距離や、任意の点から測定対象となる平面(測定対象平面)まで間の距離の測定において、汎用性があり、再現性がよく、客観性があり、さらに高精度に測定することを課題とし、それを具現化する測長装置および測長方法を得ることを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行い、以下の知見を得た。
(a)ダイヤルゲージなどの測定では、接触具合を作業者が判断しなければならないため、作業者の官能に頼ることになる。これを排除するため、測定自体を非接触測定で行うことを発想した。非接触測定とは、例えば、超音波やレーザーを照射し、測定対象物からの反射波を捉え、測定対象物(以下、単に対象物と呼ぶ場合がある。)との間の距離を測定することができるものである(以下、本明細書において、非接触で距離を測定することができる装置を単に測長器と呼ぶ。)。本発明において、距離の測定に直接的に関わる部分は、非接触で距離を測定する測長部とそれを支える支持部材である。測長部の態様は特に限定しないが、一般にレーザーなどをスキャンし、非接触で測長する測長用機器である場合が多い(以下、測長部として、単に測長器という場合がある。)。
(b)任意の点から平面までの距離は、測定対象となる平面に対し垂直になる線上で測定する必要があるが、現実的な作業環境では垂直を確認しながら測定することは困難である。また、特許文献2のように、測定用のライナーを設置することも、前述したように現実的ではなく、汎用性を欠くものである。そこで、本発明者らは、これらの問題を解決するために、非接触測定において、超音波やレーザーなどをスキャンさせて測定された距離のうち、最小値を採用することにより、平行柱などの平行に設置された対象物間の距離を把握できることを見出した。
現実の測定現場では、作業者が測長器を動かしながら最短距離を探索することになる。その動作を考慮すると、測長器自体の有するスキャン機能は、少なくとも2次元スキャンであればよい。すなわち、測長器自体が2次元(平面)スキャンをしつつ、測長器がスキャンする平面と略垂直になるように、作業者が測長器を動かすことにより3次元(立体空間)スキャンがなされ、対象物間の最短距離を測定することができるからである。これにより、汎用性があり、再現性よく、客観的な測定値を得ることができる。
(c)さらに高精度に測定するためには、測長器と対象物間をできるだけ近づけることが望ましい。このため、対象物間の距離に応じた支持部材を用い、その一端に測長器を配置することにより、対象物と測長器の間の距離を短くすることができる。そのとき、測長器のスキャンの基本軸と支持部材の基準軸を一致させることにより、スキャン方向と基準軸との角度を用いて、支持部材の他端(測長部が配置されたとは反対側の端)と対象物との距離を、幾何学的に求めることができることを見出した。即ち、任意の点から測定対象となる平面までの間の距離を測定することができるものである。
測長器のスキャンの基本軸とは、スキャン平面やスキャン空間の中心をなす直線のことをいう。スキャン方向は、この基本軸とのなす角度で把握されることが重要である。例えば、2次元(平面)スキャンの場合(図2(a))は、スキャンする扇形の中心角8の中央であって、スキャン範囲の両端からの角度が同じになる軸を基本軸9とするとよい。同様に3次元(立体空間)の場合(図2(b))は、スキャンする円錐状の中心角の中央であって、円錐上の任意の母線からの角度が同じになる軸を基本軸9にするとよい。
支持部材の基準軸とは、支持部材の両端を結ぶ直線のことをいう。言い換えれば、直線状の基準軸上に支持部材の両端が配置される。支持部材4が直線状の場合は、支持部材の中心軸が基準軸2となる(図3(a))。支持部材4が直線状でない場合は、必ずしも支持部材4の中心軸と基準軸2は一致しないが、両端を結ぶ直線が基準軸2であるので、基準軸2は一義的に決まる(図3(b))。支持部材4が枝状に分岐するなどして、3以上の端部を有する場合は、測長器3を配置する端部と距離測定の基準点となる端部5を結ぶ直線が基準軸2となる(図3(c))。このように支持部材が3以上の端部を有する場合でも、測長器3を配置する端部と距離測定の基準となる端部5(測定基準点と呼ぶ場合がある。)を、便宜的に両端と称する。
測長器は、支持部材の一端に配置してもよく、または両端に配置してもよい。
測長器を支持部材の一端に配置した場合(片端にのみ配置した場合)は、その測長器による距離測定の基準点が支持部材の他端(図3中の測定基準点5)になる。測定基準点から対象面までの距離は、測長器で測定した距離とその時の基本軸からの角度、および支持部材の長さから逐次演算し、得られた値の最小値を当該距離とすることができる。測定は、測長器が配置されていない他端(測定基準点)を一方の対象物に接触させればよい。単に接触するだけでよいので、従来のインサイドマイクロメータのように、作業者の官能により接触具合を判断する必要はない。そのため、作業員の個人差が生じることはなくなるので、測定の再現性が高まり、測定のバラツキが発生しにくくなり、客観性を得ることができる。
測長器を支持部材の両端に配置した場合は、それぞれの測長器に対向する平面までの距離を、それぞれの測長器で測定し、その時の基本軸(すなわち基準軸)からの角度、および支持部材長さから逐次演算により両平面間の距離を測定することができる。この場合、測長器を配置した支持材の端部とは反対側の端部を、その測長器による距離測定の基準点にしてもよい。この場合、それぞれの測長器で測定した距離を合算し、支持部材長さの重複を補正したものの最小値を対象平面間の距離としてもよい。また例えば、基準軸上の任意の一点をそれぞれの測長器の距離測定の基準点にしてもよい。この場合は、それぞれの測長器の距離測定の基準点から対象面までの距離を逐次演算し、それぞれの距離の最小値を合算して対象平面間の距離を得ることができる。いずれにしても、支持部材の両端に測長器があるため、対象平面には非接触で測定されることになる。そのため、片端に測長器を配置した場合と同様、作業者の官能により接触具合を判断する必要はなく、測定の再現性が高まり、測定のバラツキが発生しにくくなり、客観性を得ることができる。
測定の際に、対象平面に対し垂直に測定することが望ましい。そのため測定装置が対象平面に対し垂直な平面内で可動できるようガイド装置(治具)を設けてもよい。例えば、測長器を支持部材の片端に配置した場合は、他端(測定基準点)にガイド装置を設けてもよい。例えば、測長器を両端に配置した場合は、支持部材の中央部を回転中心になるようなガイド装置や、支持部材が同一平面内を可動(傾動)できるガイド装置を設けてもよい。
スキャン周期(スキャンしてから次のスキャンを行うまでの時間)は短い方が、測定精度は高くなる。例えば、1秒間に1000回のスキャン(スキャン周期0.001秒)でもよいが、1秒間に10000回のスキャンをする方が、最短距離に相当するスキャン方向に一致する確率が高くなり、その分精度が高くなる。
測定精度については、必要に応じて、測定精度の高い機器を用いればよい。一般的に、スキャン範囲が広い場合には測定精度が低くなり、スキャン範囲が狭い場合には測定精度が高くなるので、必要とする測定精度を得ることができるように、測長器を選択し、且つ、支持部材の長さを伸縮自在に調整することができるようにして、測定範囲を選定することが出来るようにするとよい。
また、支持部材の長さは測定時の温度により変化しないように、不変鋼(例えば、Fe−Ni36%鋼(インバー合金))を用いるとよい。
(d)実際の測定現場において、作業者は、測定した距離を逐次監視し、そのうち最小値を最短距離として把握してもよいが、記憶装置を用い、逐次測定データを保存し、最小値を判断させ、それを表示させることが望ましい。例えば、測定において、一定期間(数秒〜数十秒)最小値の更新がなければ、既に最短距離が把握されているとして作業者に通知し、測定を終了させることもできる。このようなインタフェースを用いることにより、作業者の負荷を軽減させることができる。
本発明は、上記知見に基づき成されたものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1)
測定対象となる平面までの距離を測定する距離測定装置であって、直線状の基準軸上に両端を有する支持部材と、前記支持部材の少なくとも一端に配置され、少なくとも前記基準軸を含む平面内をスキャンしつつ、測定対象平面との間の距離を非接触で測定する測長部と、前記測長部測定している方向と前記基準軸とがなす角度を測定する測長角測定部と、前記測定対象平面までの距離を演算する演算部と、前記演算部で演算した結果を表示する表示部とを有し、
前記測長部がスキャンした平面と前記測定対象平面が垂直に交わるときに、
前記演算部が、前記測長部により測定した距離と前記測長角測定部で測定した角度と前記支持部材の両端間の長さから、前記測定対象平面までの距離を演算することを特徴とする距離測定装置。
(2)
前記測長部が前記支持部材の一端に配置され、前記演算部が、前記支持部材の両端のうち前記測長部が配置された端とは反対側の端である測定基準点と、前記測定対象平面との距離を演算することを特徴とする(1)に記載の距離測定装置。
(3)
前記測長部が前記支持部材の両端に配置され、前記演算部が、前記測定対象平面の間の距離を演算することを特徴とする(1)に記載の距離測定装置。
(4)
前記演算部が、前記測長部が1スキャンする間に得られた距離のうち最小値diと、前記測長角測定部で得られる、当該最小値diをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θiと、前記支持部材の両端間の長さLと、下記式1から、
前記測定基準点と前記測定対象平面との間の距離Diを求め、前記測長部が前記測定対象平面の任意の範囲を走査して測定中に得られたDiの最小値を、前記測定基準点と前記測定対象平面との距離とすることを特徴とする(2)に記載の距離測定装置。
Di=di+L・cos(θi) ・・・・・・(式1)
(5)
前記演算部が、前記支持部材の一方の端に備えられた前記測長部が1スキャンする間に得られた距離のうち最小値diと、前記一方の端の前記測長角測定部で得られる、当該最小値diをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θiと、
前記支持部材の前記基準軸上の1点を固定して、前記測長部が測定するときの、前記支持部材の前記基準軸上の固定した点から前記支持部材の一方の端までの距離Liと、
前記支持部材の他方の端に備えられた前記測長部が1スキャンする間に得られた距離のうち最小値djと、前記他方の端の前記測長角測定部で得られる、当該最小値djをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θjと、
前記支持部材の前記基準軸上の固定した点から前記支持部材の他方の端までの距離Ljと、下記式2、式3から、前記支持部材の前記基準軸上の固定した点と前記測定対象平面との距離Di、Djを求め、前記測長部が前記測定対象平面の任意の範囲を走査して測定中に得られたDiの最小値とDjの最小値を合計したものを、
前記測定対象平面の間の距離とすることを特徴とする(3)に記載の距離測定装置。
Di=di+Li・cos(θi) ・・・・・・(式2)
Dj=dj+Lj・cos(θj) ・・・・・・(式3)
(6)
前記演算部が、前記支持部材の一方の端に備えられた前記測長部が1スキャンする間に得られた距離のうち最小値diと、前記一方の端の前記測長角測定部で得られる、当該最小値diをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θiと、前記支持部材の他方の端に備えられた前記測長部が1スキャンする間に得られた距離のうち最小値djと、前記他方の端の前記測長角測定部で得られる、当該最小値djをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θjと、さらに前記支持部材の両端間の長さLと、下記式4から、
前記測定対象平面の間の距離Dkを求め、両端に配置された前記測長部がスキャンする平面が同一平面内にあるときに、前記測長部が前記測定対象平面の任意の範囲を走査して測定中に得られたDkの最小値を前記測定対象平面の間の距離とすることを特徴とする(3)に記載の距離測定装置。
Dk=di+dj+(L・cos(θi)+ L・cos(θj))/2 ・・・・・・(式4)
(7)
前記測定基準点を中心に、前記支持部材が同一平面内を回転できるようにするガイド装置を備えることを特徴とする(2)または(4)に記載の距離測定装置。
(8)
前記支持部材の前記基準軸上の1点を中心に、前記支持部材が同一平面内を回転できるようにするガイド装置を備えることを特徴とする(3)または(5)に記載の距離測定装置。
(9)
前記支持部材が同一平面内を傾動できるようにするガイド装置を備えることを特徴とする(3)または(6)に記載の距離測定装置。
(10)
前記支持部材が回転または傾動したときの前記同一平面と、前記測長部がスキャンする平面とが垂直であることを特徴とする(7)〜(9)のいずれか1項に記載の距離測定装置。
(11)
前記測定基準点が、圧延機のハウジングに設置され圧延方向に相互に対向した一対のライナー面の内、一方のライナー面内上にあり、前記測定対象平面が、他方のライナー面であることを特徴とする(2)、(4)、(7)のいずれか1項に記載の距離測定装置。
(12)
前記測定対象平面の一方が、圧延機のハウジングに設置され圧延方向に相互に対向した一対のライナー面の内、一方のライナー面であり、前記測定対象平面の他方が、他方のライナー面であることを特徴とする(3)、(5)、(6)、(8)、(9)のいずれか1項に記載の距離測定装置。
(13)
水平器が、前記基準軸に平行に前記支持部材に配置されていることを特徴とする(1)〜(12)のいずれか1項に記載の距離測定装置。
(14)
前記測長部が、超音波またはレーザーを用いて測定することを特徴とする(1)〜(13)のいずれか1項に記載の距離測定装置。
(15)
前記演算部により得られた距離を記憶する記憶部と、記憶した距離のうち最小値を判断する最小値判断部とを有し、得られた最小値を前記表示部に表示することを特徴とする(1)〜(14)のいずれか1項に記載の距離測定装置。
(16)
前記支持部材が、不変鋼からなることを特徴とする(1)〜(15)のいずれか1項に記載の距離測定装置。
(17)
前記支持部材が、前記基準軸方向に伸縮調整可能であることを特徴とする(1)〜(16)のいずれか1項に記載の距離測定装置。
(18)
前記測長部のスキャン周期が0.001秒以下であることを特徴とする(1)〜(17)のいずれか1項に記載の距離測定装置。
(19)
測定対象となる平面までの距離を測定する距離測定方法であって、直線状の基準軸上に両端を有する支持部材の少なくとも一端において、少なくとも前記基準軸を含む平面内をスキャンしつつ、測定対象平面との間の距離を非接触で測定する測長ステップと、前記測長ステップ測定している方向と前記基準軸とがなす角度を測定する測長角測定ステップと、前記測定対象平面までの距離を演算する演算ステップと、前記演算ステップで演算した結果を表示する表示ステップとを有し、
前記測長ステップでスキャンした平面と前記測定対象平面とが垂直に交わる時に、前記演算ステップが、前記測長ステップにより測定した距離と前記測長角測定ステップで測定した角度と前記支持部材の両端間の長さから、前記測定対象平面までの距離を演算することを特徴とする距離測定方法。
(20)
前記測長ステップが、前記支持部材の一端において、前記測定対象平面との間の距離を非接触で測定し、
前記演算ステップが、前記支持部材の他端である測定基準点と前記測定対象平面との距離を演算することを特徴とする(19)に記載の距離測定方法。
(21)
前記測長ステップが、前記支持部材の両端のそれぞれにおいて、前記測定対象平面との間の距離を非接触で測定し、
前記演算ステップが、前記測定対象平面の間の距離を算出することを特徴とする(19)に記載の距離測定方法。
(22)
前記演算ステップが、前記測長ステップにおいて1スキャンする間に得られた距離のうち最小値diと、前記測長角測定ステップで得られる、当該最小値diをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θiと、前記支持部材の両端間の長さLと、下記式1から、
前記測定基準点と前記測定対象平面との間の距離Diを求め、前記測ステップにより前記測定対象平面の任意の範囲を走査して測定中に得られたDiの最小値を、前記測定基準点と前記測定対象平面との距離とすることを特徴とする(20)に記載の距離測定方法。
Di=di+L・cos(θi) ・・・・・・(式1)
(23)
前記演算ステップが、前記支持部材の一方の端での前記測長ステップにおいて1スキャンする間に得られた距離のうち最小値diと、前記一方の端での前記測長角測定ステップで得られる、当該最小値diをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θiと、
前記支持部材の前記基準軸上の1点を固定して、前記測長ステップで測定するときの、前記支持部材の前記基準軸上の固定した点から前記支持部材の一方の端までの距離Liと、
前記支持部材の他方の端での前記測長ステップにおいて1スキャンする間に得られた距離のうち最小値djと、前記他方の端での測長角測定ステップで得られる、当該最小値djをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θjと、
前記支持部材の前記基準軸上の固定した点から前記支持部材の他方の端までの距離Ljと、下記式2、式3から、前記支持部材の前記基準軸上の固定した点と前記測定対象平面との距離Di、Djを求め、前記測長ステップにより前記測定対象平面の任意の範囲を走査して測定中に得られたDiの最小値とDjの最小値を合計したものを、
前記測定対象平面の間の距離とすることを特徴とする(21)に記載の距離測定方法。
Di=di+Li・cos(θi) ・・・・・・(式2)
Dj=dj+Lj・cos(θj) ・・・・・・(式3)
(24)
前記演算ステップが、前記支持部材の一方の端での前記測長ステップにおいて1スキャンする間に得られた距離のうち最小値diと、前記一方の端での前記測長角測定ステップで得られる、当該最小値diをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θiと、前記支持部材の他方の端での前記測長ステップにおいて1スキャンする間に得られた距離のうち最小値djと、前記他方の端での前記測長角測定ステップで得られる、当該最小値djをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θjと、さらに前記支持部材の両端間の長さLと、下記式4から、
前記測定対象平面の間の距離Dkを求め、両端での測長ステップにおいてスキャンする平面が同一平面内にあるときに、前記測長ステップにより前記測定対象平面の任意の範囲を走査して測定中に得られたDkの最小値を前記測定対象平面の間の距離とすることを特徴とする(21)に記載の距離測定方法。
Dk=di+dj+(L・cos(θi)+ L・cos(θj))/2 ・・・・・・(式4)
(25)
前記測定基準点を中心に、前記支持部材が同一平面内を回転できるようにするガイド装置により、前記支持部材が、前記測定基準点を中心に同一平面内を回転することを特徴とする(20)または(22)に記載の距離測定方法。
(26)
前記支持部材の前記基準軸上の1点を中心に、前記支持部材が同一平面内を回転できるようにするガイド装置により、前記支持部材が、前記支持部材の前記基準軸上の1点を中心に同一平面内を回転することを特徴とする(21)または(23)に記載の距離測定方法。
(27)
前記支持部材が同一平面内を傾動できるようにするガイド装置により、前記支持部材が、同一平面内を傾動することを特徴とする(21)または(24)に記載の距離測定方法。
(28)
前記支持部材が回転または傾動したときの前記同一平面と、前記測長ステップにおいてスキャンする平面とが垂直であることを特徴とする(25)〜(27)のいずれか1項に記載の距離測定方法。
(29)
前記測定基準点が、圧延機のハウジングに設置され圧延方向に相互に対向した一対のライナー面の内、一方のライナー面内上にあり、前記測定対象平面が、他方のライナー面であることを特徴とする(20)、(22)、(25)のいずれか1項に記載の距離測定方法。
(30)
前記測定対象平面の一方が、圧延機のハウジングに設置され圧延方向に相互に対向した一対のライナー面の内、一方のライナー面であり、前記測定対象平面の他方が、他方のライナー面であることを特徴とする(21)、(23)、(24)、(26)、(27)のいずれか1項に記載の距離測定方法。
(31)
前記基準軸に平行に前記支持部材に配置された水平器により、一方の端が、他方の端に対し、少なくとも鉛直方向上方から下方もしくは鉛直方向下方から上方になるように、前記支持部材を動かすことを特徴とする(19)〜(30)のいずれか1項に記載の距離測定方法。
(32)
前記測長ステップが、超音波またはレーザーを用いて測定することを特徴とする(19)〜(31)のいずれか1項に記載の距離測定方法。
(33)
前記演算ステップにより得られた距離を記憶する記憶ステップと、記憶した距離のうち最小値を判断する最小値判断ステップとを有し、前記表示ステップが得られた最小値を表示することを特徴とする(19)〜(32)のいずれか1項に記載の距離測定方法。
(34)
前記支持部材が、不変鋼からなることを特徴とする(19)〜(33)のいずれか1項に記載の距離測定方法。
(35)
前記支持部材が、前記基準軸方向に伸縮調整可能であることを特徴とする(19)〜(34)のいずれか1項に記載の距離測定方法。
(36)
前記測長ステップでのスキャン周期が0.001秒以下であることを特徴とする(19)〜(35)のいずれか1項に記載の距離測定方法。
本発明によれば、互いに平行に対向する平面を有する平行柱間の距離や、任意の点から平面までの間の距離を、汎用性があり、再現性がよく、客観的に高精度で測定することができる。
図1は、本発明の一例を示す概念図であって、支持部材の一端に測長器を配置し、平行対向する面の間の距離の測定方法を示す概念図である。 図2は測長器の基本軸を説明する概念図である。図2(a)は2次元(平面)スキャンの場合を、図2(b)は3次元(立体空間)スキャンの場合を示す。 図3は支持部材の基準軸を説明する概念図である。図3(a)は支持部材が直線状の場合を、図3(b)は支持部材が直線状ではない場合を、図3(c)は支持部材が3以上の端部を有する場合を示す。 製鉄用圧延機の1例を示す概念図である。 本発明に係る測定装置による測定作業の状態を示す概念図である。図5(a)は、本発明に係る測定装置により、1方向のみを測定する場合を示す概念図である。図5(b)は、本発明に係る測定装置を、スキャン平面に略垂直な方向に振ることにより、対向する平行面の任意面をスキャンし、測定する場合を示す概念図である。 図6は、本発明に係る測定装置による測定作業の状態において、距離の算出方法を説明するための図である。図6(a)はスキャン平面と測定対象平面が略垂直である状態を示す概念図である。図6(b)は、その時の距離の算出方法を説明する図である。 図7は、片端に測長器を配置した場合の本発明に係る測定装置におけるガイド装置の例として、測定基準点(他端)を中心に測定装置が回転できるガイド装置の一例を示す概念図である。 図8は、本発明の一例を示す概念図であって、支持部材の両端に測長器を配置した場合の測定方法の一例を示す概念図である。 図9は、本発明の一例を示す概念図であって、支持部材の両端に測長器を配置した場合であって、基準軸上の一点を中心にした測定方法の一例を示す概念図である。 図10は、両端に測長器を配置した場合の本発明に係る測定装置におけるガイド装置の例として、支持部材上の一点を中心に測定装置が回転できるガイド装置の一例を示す概念図である。 図11も、両端に測長器を配置した場合の本発明に係る測定装置におけるガイド装置の例として、測定装置が同一平面内を傾動することができるガイド装置の一例を示す概念図である。
本発明について、図面を例として実施するための形態を説明する。
[測定対象となる平面]
本発明が測定対象とするのは、任意の点から平面までの間の距離および平行する平面間の距離であり、測定対象物が平面を有していれば、対象物の形状は特に限定しない(以下、測定対象とする平面を測定対象平面という場合がある。)。平面を有する測定対象物の断面形状が四角形や6角形のような多角形でもよく、また対象物の一部に平面があってもよい。すなわち、任意の点が平面上にあり、当該平面と対象物の平面とが平行であれば、両平面間の距離を測定することができる。
例えば装置の支柱間距離や、建造物の柱間距離、柱と壁面間距離などの測定などが対象となり得る。通常は、これらの支柱や柱の断面形状が四角形の場合が多く、尚且つそれぞれの対象物に互いに平行に対向する平面を有する場合が多い。例えば、図4に示す製鉄用圧延機では、圧延機ハウジング21は断面形状が四角形の柱状物で構成され、それぞれの柱状物は互いに平行であり、互いに平行に対向する平面を有している。例えば、図4の作業ロール・チョック支持面26、26’や、補助ロール・チョック支持面27,27’が、その平行に対向する平面に該当する。したがって、この対向する平面間の距離を測定すれば、ハウジングの対向する柱状物の間の距離を測定することができる。本発明は、こうした平行に対向する平面であっても、一方の平面上の任意の点と他方の平面までの距離を測定することにより、当該平行に対向する2つの平面間の距離を測定することができる。
[直線状の基準軸上に両端を有する支持部材]
前述したように、本発明において、距離の測定に直接的に関わる部分は、非接触で距離を測定する測長部とそれを支える支持部材である。測長部の態様は特に限定しないが、一般にレーザーなどをスキャンし、非接触で測長する測長用機器である場合が多い(前述したように、測長部として、単に測長器という場合がある。)。測長器がスキャンする際の基本軸と、支持部材の片端と片端とを通る基準軸とが同一直線上に配置されることが重要である。以下、本発明において、支持部材が棒状であり、その基準軸(例えば図1の基準軸2)が、基本軸(例えば図1の基本軸9)と同一直線上になるように配置している場合を例に説明する。支持部材の基準軸と測長器の基本軸を同一線上に配置できない場合は、両軸の成す角度を予め測定し、幾何学的関係から、演算により補正することで対応することができる。
まず、図1に示すような本発明に係る測定装置で一端に測長器を配置した場合の例を中心にして説明する。支持部材4は、その両端3、5が基準軸2上にあればよく、支持部材自体の形状は特に限定されない。図1に示す支持部材4は直線状のものを示しているが、支持部材は特に直線状に限定されるものではない。
また、支持部材の形状が三又や四又のように、3以上の端部を有する形状であっても構わない。そのうちの2端が直線状の基準軸上にあればよい。3以上の端部を有する形状であっても、本発明においては、この基準軸上にある2つの端部を対象とするものであり、その他の端部は本発明においては無視する。
[測長部および測長ステップ]
本発明の中核をなす装置およびステップである。
測長部3(測長ステップ)は、支持部材の少なくとも一端に配置された測長器を含むものであり、測長器から対象物までの距離を測定する機能を有する。言いかえれば、測長部3(測長ステップ)は、支持部材4の一端から測定対象平面10までの距離を測定する機能を有する。測長部は、支持部材の一方の端のみに配置されていてもよく、また両端に配置されていてもよい。測長部が両端に配置されている場合も、それぞれの測長部の機能は同じである。
図1は、支持部材4の一端に測長部3を備えた本発明に係る測定装置1を用いて、平行柱(平行対向する面)7、7’の間の距離を測定する場合について、測長部3がスキャンするスキャン平面6に対して、略垂直な方向から見たときの概念図である。図1は、一方の平行柱7の平面が、測定対象平面10である場合を示している。
測長器による距離測定は、非接触であればその方式は特に限定しない。精度との関係から指向性が高い方が望ましい。そのため、超音波などの音波式、またはレーザーなどの光学式による測長方法が望ましい。実際の測長方法は、例えば、超音波やレーザーが対象物で反射し、その反射を捉えるまでの時間で距離を算出するものであればよい。以下、本発明をレーザーによる測長を例として説明する。超音波を使用する場合は、レーザーを超音波に読み替えればよい。
測長器は、少なくとも基準軸を含む平面上をスキャンできるとよい。(本明細書において、このスキャンする平面をスキャン平面6という。)スキャン平面6と測定対象平面10による交線(直線)上を測長することになる。スキャン平面は、測定対象平面10との関係から三角形になる(例えば、図1および図2(a)のスキャン平面6)。当該スキャン平面の中心角8は特に問わない。すなわち、距離の測定範囲と対象物上のスキャン幅は特に限定されない。例えば、キーエンス社のLJ−V7080型の場合、距離の測定範囲が80±23mmに対し、スキャン幅は32±7mmで設定されているし、同社のLJ−V7200型の場合、距離の測定範囲が200±48mmに対し、スキャン幅は62±11mmで設定されている。それぞれの測長器の特性に応じて設定すればよい。
スキャンは、基準軸を含む立体空間(本明細書において、このスキャンする空間をスキャン空間という。)でもよい。その場合は、円錐状(場合によっては四角錐上や円錐台状、四角錐台状)にスキャンすることになる(図2(b)のスキャン空間6’’)。基準軸がスキャン空間内に含まれればよく、基準軸は円錐の中心線に一致する方が望ましい。そして、一致させた円錐の中心線と支持部材の基準軸とを、測長器の基本軸9と一致させるとよい。円錐状の中心角も特に限定されるものではない。それぞれの測長器の特性に応じて設定すればよい。
スキャン周期は、平面スキャンの場合も立体スキャンの場合も、0.001秒以下にすることが望ましい。これは、後述するが、作業者が測定作業において支持部材を動かす速度に対し、十分早いスキャン速度が必要であるからである。スキャン周期は、短時間である方が好ましく、できれば0.0001秒以下、さらには0.00001秒以下であればより好ましい。
測定精度については、必要とする測定精度を得ることができるように、支持部材の長さを伸縮自在に調整することができるようにして、測定範囲を選定することが出来るようにするとよい。また、支持部材の長さは測定時の温度により変化しないように、不変鋼(例えば、Fe−Ni36%鋼(インバー合金))を用いるとよい。
[測長角測定部および測長角測定ステップ]
測長器は、レーザーを一方向に発振(照射ともいう。)し、その反射波を捉え距離を求めている。このレーザーの発振方向を変化させて測定していくのだが、そのときの発振方向と基準軸とのなす角を、本明細書において「測長角」と定義する。測長角測定部(測長角測定ステップ)は、この測長角を測定する機能を有する。測長角を測定する具体的手段(方法)は特に限定されない。スキャン中のレーザー発振方向と基準軸の角度が把握できれば、どのような手段でもよい。その観点から、2次元測定であるスキャン平面の場合は、三角形状のスキャン平面の中心角を2等分する直線を、対象物を測定する方向を変化させて測定する測長器の基本軸とし、この測長器の基本軸(例えば図1の基本軸9)と支持部材の基準軸(例えば図1の基準軸2)とを一致させるとよい。3次元測定であるスキャン空間の場合は、円錐形のスキャン空間の頂点を通り、当該円錐形を回転対称とする回転軸に相当する直線を、対象物を測定する方向を変化させて測定する測長器の基本軸とし、この測長器の基本軸と支持部材の基準軸とを一致させるとよい。なお、測長部は、この測長角測定部を含んでもよい。
[演算部および演算ステップ]
対象物間の距離は、測長器により測定した距離の最小値と、最小値を測定したときに測長角測定部により測定した測長角、および支持部材の両端部間の長さ(以下、支持部材長さと呼ぶ。)から演算できる。例えば、図1のように、支持部材4の一端に測長器3を配置し、他端(距離を測定した測長器が配置された端とは反対側の端(測定基準点5))を一方の対象物に接触させて、対象物間距離を測定する場合、測長器により測定した距離の最小値di、当該最小値diをスキャンした時の測定方向(測長器3から測定対象平面10に下した垂線31’)と、測長部の基本軸9(すなわち、支持部材の基準軸2)とがなす測長角θi、支持部材長さLから、対象物間の最短距離Diを以下の式1で求めることができる。
Di=di+L・cos(θi) ・・・(式1)
なお、図1中には、測定基準点5から測定対象平面10に下した垂線31を記載し、対象物間の最短距離Diを説明している。
演算部(演算ステップ)(演算部は図示せず。)は、少なくとも上記式1に従った演算を行う機能を有すればよい。具体的な演算手段(演算方法)は特に限定されない。例えば、本発明に係る測定装置に組み込まれたマイクロプロセッサー(MPU)に予め設定したプログラムにより演算することができる。
そして、支持部材の基準軸が、測定対象平面に垂直になった時や、スキャン平面6と測定対象平面10が垂直に交わる時に、Diの値が最小値になり、それが測定基準点と測定対象平面との距離となる。すなわち、逐次演算されるDiの値のうち、それらの最小値を求め、それを測定基準点と測定対象平面との距離とすることができる。
支持部材の両端に測長部(測長ステップ)を配置する場合は、片側の測長部(測長ステップ)ごとに測定対象平面までの距離を測定し、それに支持部材の長さを加味して演算処理により、測定対象平面間の距離を演算により求めることができる。
例えば、図9に示すように、基準軸上の任意の一点を測定基準点とし、その測定基準点から各測長部ごとに測定対象平面までの距離を演算し、それを加算することにより測定対象平面間の距離を求めることができる。図9では、支持部材が直線状の例を示す。したがって、支持部材上の任意の一点45を測定基準点としている。このとき、一方の端に備えられた前記測長部3が1スキャンする間に得られた距離のうち最小値diと、その一方の端の測長角測定部で得られる、当該最小値diをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θiとする。また、支持部材の基準軸上の1点45から支持部材の一方の端(測長部3が配置されている端)までの距離Liとする。
一方、支持部材の他方の端に備えられた測長部3’が1スキャンする間に得られた距離のうち最小値djと、その他方の端の測長角測定部で得られる、当該最小値djをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θjとする。また、支持部材の基準軸上の1点45から支持部材の他方の端(測長部3’が配置されている端)までの距離Ljとする。これらのdi、θi、Liとdj、θj、Ljと下記式2、式3から、演算部(演算ステップ)において、支持部材の基準軸上の1点45と測定対象平面10、10’との距離Di、Djを求め、両測長部3、3’が測定中に得られたDiの最小値とDjの最小値を合計したものを、測定対象平面10、10’の間の距離とすることができる。
Di=di+Li・cos(θi) ・・・・・・(式2)
Dj=dj+Lj・cos(θj) ・・・・・・(式3)
すなわち、片側にだけ測長部が配置された場合と同様、支持部材4の基準軸2が、測定対象平面10、10’に垂直になった時や、スキャン平面6、6’と測定対象平面10、10’が垂直に交わる時に、Di、Djの値が最小値になり、それが測定対象平面10、10’の間の距離となる。すなわち、逐次演算されるDi、Djの値のうち、それらの最小値を求め、それらの合計値(Diの最小値+Djの最小値)をもって、それを測定対象平面10、10’の間の距離とすることができる。なお、一方のスキャン平面6と他方のスキャン平面6’が、同一平面にあるときは、Di、Djが最小値になるとき(つまりDiの最小値+Djの最小値も最小値になるとき)、幾何学的にはθi=θjになる。
また、片側に測長部(測長ステップ)が配置されている場合の距離測定方法を、両端に測長部(測長ステップ)が配置されている場合に適用し、一方のスキャン平面6と他方のスキャン平面6’を同一平面とすることで、例えば図8に示すように、演算により測定対象平面の間の距離を求めることができる。
すなわち、支持部材4の一方の端に備えられた測長部3が1スキャンする間に得られた距離のうち最小値diと、一方の端(測長部3が配置されている端)の測長角測定部で得られる、当該最小値diをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θiとする。一方、支持部材4の他方の端に備えられた測長部3’が1スキャンする間に得られた距離のうち最小値djと、他方の端(測長部3’が配置されている端)の測長角測定部で得られる、当該最小値djをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θjとする。さらに支持部材4の両端間の長さLと、下記式4から、演算部(演算ステップ)において、測定対象平面10、10’の間の距離Dkを求め、前記測長部が測定中に得られたDkの最小値を前記測定対象平面の間の距離とすることができる。
Dk=di+dj+(L・cos(θi)+ L・cos(θj))/2 ・・・・・・(式4)
この場合も、片側にだけ測長部が配置された場合と同様、支持部材4の基準軸2が、測定対象平面10、10’に垂直になった時や、スキャン平面6、6’と測定対象平面10、10’が垂直に交わる時に、Dkの値が最小値になり、それが測定対象平面10、10’の間の距離となる。すなわち、逐次演算されるDkの値のうち、それらの最小値を求めて、それを測定対象平面10、10’の間の距離とすることができる。Dkが最小値になるとき、幾何学的にはθi=θjになる。
[表示部(表示ステップ)]
表示部(表示ステップ)(表示部は図示せず。)は、演算部で演算した結果を、作業者が認識できるように表示する機能を有する。具体的な表示手段(表示方法)は、作業者が認識できれば特に限定されない。例えば、液晶表示装置により演算結果を表示することができる。
[距離測定作業の例とガイド装置]
作業者は、表示部に表示される最短距離を確認しつつ、作業することができる。
対象平面までの距離は、基準軸が測定対象平面に垂直になるように配置されたときに測定される。現実の測定作業では、基準軸を対象平面に厳密に垂直に配置させることは難しい。しかし、図5に測定作業の概念図を示すように、測長器によるスキャン平面6に対して、略垂直となるように、作業者が支持部材を動かすことにより(図5(b))、支持部材4の一端(測定基準点5)から、対象平面の測定される面(測定対象平面10)内の任意の範囲を、測長器が走査(スィープ)して測定することができる。このとき走査して測定した範囲を測定対象平面上のスィープ面32と呼ぶ。この時、測長器によるスキャン平面6が、対象物に垂直に配置されれば、対象物間の最短距離が求められる。すなわち、この時に対象物間の距離が求められる。
つまり、スキャン平面6が測定対象平面10に垂直に配置されたとき、支持部材4の基準軸2’は、図1では基準軸2に一致し、測定基準点5から測定対象平面10に下した垂線31は、図1の測定対象平面に下した垂線31に一致する。したがって、それらのなす角度(図1でのθi)から、測定基準点5と測定対象平面10との最短距離を算出することができる。
そのため、支持部材4の一端に測定部がある場合は、他方の一端(測定基準点5)を一方の対象物に固定し、支持部材4と測長部3を、例えば図5(b)の探索方向33のように、測長部3のスキャン平面6と略垂直になるように動かすことで、逐次変化する得られた距離の最小値をもって、効率的に対象物間の最短距離を判断することができる。
図6を用いて、少し具体的に説明する。図6(a)に示すように、スキャン平面6と測定対象平面10が垂直になったときは、測定基準点5から測定対象平面10に下した垂線31と基準軸2を含む平面と、スキャン平面6とが重なる場合である。このときに、測長器により測定した距離が最小値になることは容易に分かる。この時の状況を真上から見た図が図6(b)である。測長器3により測定した距離の最小値di、当該最小値diをスキャンした時の測定方向(すなわち、測長部3から測定対象平面10に下した垂線31’)と、測長部の基本軸(すなわち、支持部材の基準軸2)とがなす測長角θi、支持部材長さLから、対象物間の最短距離Diを前述の式1で求める。
Di=di+L・cos(θi) ・・・(式1)
図6(b)から分かるように、この時得られるDiは、支持部材の一端(測定基準点5)から測定対象平面10までの距離と等しくなることが分かる。即ち、スキャン平面6が測定対象平面10に対して垂直になれば、測定対象平面10までの距離を得ることができるのである。
そのため、支持部材の片端に測長部を有する場合に、支持部材4と測長部3を、測長部3のスキャン平面6と略垂直になるように動かすようにするため、例えば支持部材4の一端(測定基準点)にガイド装置41を配置してもよい(図7)。図7に示すガイド装置41は、支持部材の端部(測定基準点)を中心に支持部材が一平面内を回転可能になるように配置されたものであり、その回転面が測長器3のスキャン平面6と略垂直になるよう、支持部材を固定するように構成されているとよい。これにより、スキャン平面に略垂直になるように測長器を走査(スィープ)することが簡便にできる。
支持部材の両端に測長部がある場合は、前述したように、それぞれの測長部での測定結果を足し合わせ、演算することにより、測定対象平面の間の距離を求めることができる。
ここで、図8に示すように、両端の測長部がスキャンする平面が同一平面内にあるときや、図9に示すように、支持部材の基準軸上の1点を固定して、測長部が測定するときについて説明する。つまり、図8、図9に示すように、スキャン平面6、6’と測定対象平面10、10’が垂直になったときは、各測長器3、3’の測定基準点(図8の場合は、それぞれの他方の端、すなわち、それぞれ測長器3’、3になる。また図9の場合は、基準軸上の1点45になる。)から測定対象平面10、10’に下した垂線31、31’、31’’と基準軸2を含む平面と、スキャン平面6、6’とが重なる場合である。このときに、それぞれの測長器により測定した距離が、それぞれの最小値になることは容易に分かる。この時の状況を真上から見た図(スキャン平面6、6’に対して、略垂直な方向から見たときの概念図)が図8、図9である。それぞれの測長部による距離の求め方は、前述したとおりである。
支持部材の両端に測長部がある場合は、支持部材4と測長部3、3’が、支持部材4の基準軸上の一点(図9の基準軸上の1点45に相当する点。)を中心に、同一平面内を回転できるようなガイド装置(冶具)42を用いてもよい(図10)。図10に示すように、ガイド装置42は、その回転面が測長部3、3’のスキャン平面6、6’と略垂直になるよう、支持部材を基準軸上の一点45で支持するように構成されているとよい。これにより、スキャン平面に略垂直になるように測長部を走査(スィープ)することが簡便にできる。
また、両端の測長部がスキャンする平面が同一平面内にあるときには、支持部材の基準軸上の1点を中心に回転させることなく、支持部材4と測長部3、3’が、同一平面内で可動(傾動)できるようなガイド装置(冶具)43を用いてもよい(図11)。図11に示すガイド装置42は、その可動(傾動)面が測長部3、3’のスキャン平面6、6’と略垂直になるよう、支持部材を支持するように構成されているとよい。これにより、スキャン平面に略垂直になるように測長部を走査(スィープ)することが簡便にできる。
例えば、測定対象平面に垂直な面として水平面を仮想できる場合、支持部材の一方の端に対して、他方の端を鉛直方向上方の位置から下方の位置に、もしくは下方の位置から上方の位置に動かせばよい。これを簡便に認識できるように、例えば、支持部材に水平器を配置してもよい。そして、水平器は、基準軸に平行に支持部材に配置されているとよい。水平器により、支持部材の傾きが水平を基準に逆向きになることを簡単に確認することができるからである。この場合、水平器が水平を示す状態のとき、基準軸も水平になっていることが容易に分かる。これは、測長部が片端のみに配置される場合にも、両端に配置される場合にも適用することができる。
[記憶部および最小値判断部(記憶ステップおよび最小値判断ステップ)]
作業者が、作業をしながら表示部を確認し、最小値を確認することは容易ではない。そこで、作業者の確認作業に代わり、得られた距離の測定データを逐次記憶し、それらの中から最小値を求めるとよい。
記憶部(記憶ステップ)(記憶部は図示せず。)は、演算部にて得られた測定データを記憶する機能を有する。具体的な記憶手段(記憶方法)は特に限定されない。例えば、フラッシュメモリーなどに逐次記憶させることができる。
最小値判断部(最小値判断ステップ)は、前記記憶部にて記憶した測定した測定データのうち、最小値を選択する機能を有する。具体的な最小値判断手段(最小値判断方法)は特に限定されない。例えば、マイクロプロセッサーの記憶部に記憶した測定データのうち最小値を選択するようプログラムしておくとよい。
こうして求められた測定データの最小値を対象物間の距離と判断することができる。
さらに作業の効率化の観点から、例えば、測定しながら最小値判断部で測定された測定データの最小値を判断し、一定期間最小値が更新されない場合は、既に対象物間の距離(この値が最小値になる)が得られたとして、作業者に通知するとよい。通知の方法は特に限定されないが、例えば、アラーム音を発生させるとよい。これにより、一連の測定時間を短縮しつつ、精度の高い測定ができる。
[実施例1]
直線状の支持部材を有し、その一端に、測長角測定機能付きレーザー式測長器を配置した本発明に係る距離測定装置にて、圧延機のハウジングにおける補助ロール・チョック支持面間の距離を測定した。
測長部:キーエンス社のLJ−V7080型(レーザー式平面スキャン型測長器)
距離の測定範囲が80±23mm
スキャン幅は32±7mm
スキャン周期は0.001秒
測定頻度は10000回/スキャン
支持部材:不変鋼(Fe−36Ni鋼(インバー合金))製
L1620mm×φ30mm
被測定対象:圧延機ハウジングの補助ロール・チョック支持板間距離(約1700mm)
測定方法:補助ロール・チョック支持面内の任意の9点での測定を1回とし、チョック支持面間距離を測定した。この測定を、5基の圧延機において行い、測定精度と、平均測定時間を求めた。
表1にその結果を示すように、本発明に係る距離測定装置は、従来のダイヤルゲージによる測定に比較し、測定精度で10倍向上し、測定時間は従来の20%(5分の1)になった。
[実施例2]
直線状の支持部材の両端に、実施例1で用いたレーザー式測長器を配置した本発明に係る距離測定装置にて、圧延機のハウジングにおける補助ロール・チョック支持面間の距離を測定した。支持部材、被測定対象は、実施例1と同じである。測定方法も、実施例1と同様にして行った。
表2にその結果を示す。支持部材の両端に測長部を配置した本発明に係る距離測定装置は、従来のダイヤルゲージによる測定に比較し、測定精度で10倍以上向上し、測定時間は従来の20%以下になった。
本発明に係る測定装置および測定方法は、あらゆる設備、建築物などの互いに平行に対向する平面を有する平行柱間の距離測定に利用することができる。
1 本発明に係る測定装置
2 基準軸
3、3’ 測長部(測長器)
4 支持部材
5 測定基準点(測長部が配置されたとは反対側の端)
6、6’ スキャン平面
6’’ スキャン空間
7、7’ 平行柱(平行対向する面)
8 スキャン平面の中心角
9、9’ 基本軸
10、10’ 測定対象平面
21 圧延機ハウジング
22 補助ロール・チョック
23 補助ロール
24 作業ロール
25 作業ロール・チョック
26、26’ 作業ロール・チョック支持面
27、27’ 補助ロール・チョック支持面
31、31’、31’’ 測定対象平面の垂線
32 測定対象平面上のスィープ面
33 探索方向
41 ガイド装置(片端に測長部を配置した場合)
42 ガイド装置(両端に測長部を配置した場合)
43 ガイド装置(両端に測長部を配置した場合)
45 基準軸上の1点

Claims (36)

  1. 測定対象となる平面までの距離を測定する距離測定装置であって、直線状の基準軸上に両端を有する支持部材と、前記支持部材の少なくとも一端に配置され、少なくとも前記基準軸を含む平面内をスキャンしつつ、測定対象平面との間の距離を非接触で測定する測長部と、前記測長部測定している方向と前記基準軸とがなす角度を測定する測長角測定部と、前記測定対象平面までの距離を演算する演算部と、前記演算部で演算した結果を表示する表示部とを有し、
    前記測長部がスキャンした平面と前記測定対象平面が垂直に交わる時に、
    前記演算部が、前記測長部により測定した距離と前記測長角測定部で測定した角度と前記支持部材の両端間の長さから、前記測定対象平面までの距離を演算することを特徴とする距離測定装置。
  2. 前記測長部が前記支持部材の一端に配置され、前記演算部が、前記支持部材の両端のうち前記測長部が配置された端とは反対側の端である測定基準点と、前記測定対象平面との距離を演算することを特徴とする請求項1に記載の距離測定装置。
  3. 前記測長部が前記支持部材の両端に配置され、前記演算部が、前記測定対象平面の間の距離を演算することを特徴とする請求項1に記載の距離測定装置。
  4. 前記演算部が、前記測長部が1スキャンする間に得られた距離のうち最小値diと、前記測長角測定部で得られる、当該最小値diをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θiと、前記支持部材の両端間の長さLと、下記式1から、前記測定基準点と前記測定対象平面との間の距離Diを求め、前記測長部が前記測定対象平面の任意の範囲を走査して測定中に得られたDiの最小値を、前記測定基準点と前記測定対象平面との距離とすることを特徴とする請求項2に記載の距離測定装置。
    Di=di+L・cos(θi) ・・・・・・(式1)
  5. 前記演算部が、前記支持部材の一方の端に備えられた前記測長部が1スキャンする間に得られた距離のうち最小値diと、前記一方の端の前記測長角測定部で得られる、当該最小値diをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θiと、
    前記支持部材の前記基準軸上の1点を固定して、前記測長部が測定するときの、前記支持部材の前記基準軸上の固定した点から前記支持部材の一方の端までの距離Liと、
    前記支持部材の他方の端に備えられた前記測長部が1スキャンする間に得られた距離のうち最小値djと、前記他方の端の前記測長角測定部で得られる、当該最小値djをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θjと、
    前記支持部材の前記基準軸上の固定した点から前記支持部材の他方の端までの距離Ljと、下記式2、式3から、前記支持部材の前記基準軸上の固定した点と前記測定対象平面との距離Di、Djを求め、前記測長部が前記測定対象平面の任意の範囲を走査して測定中に得られたDiの最小値とDjの最小値を合計したものを、
    前記測定対象平面の間の距離とすることを特徴とする請求項3に記載の距離測定装置。
    Di=di+Li・cos(θi) ・・・・・・(式2)
    Dj=dj+Lj・cos(θj) ・・・・・・(式3)
  6. 前記演算部が、前記支持部材の一方の端に備えられた前記測長部が1スキャンする間に得られた距離のうち最小値diと、前記一方の端の前記測長角測定部で得られる、当該最小値diをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θiと、前記支持部材の他方の端に備えられた前記測長部が1スキャンする間に得られた距離のうち最小値djと、前記他方の端の前記測長角測定部で得られる、当該最小値djをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θjと、さらに前記支持部材の両端間の長さLと、下記式4から、
    前記測定対象平面の間の距離Dkを求め、両端に配置された前記測長部がスキャンする平面が同一平面内にあるときに、前記測長部が前記測定対象平面の任意の範囲を走査して測定中に得られたDkの最小値を前記測定対象平面の間の距離とすることを特徴とする請求項3に記載の距離測定装置。
    Dk=di+dj+(L・cos(θi)+ L・cos(θj))/2 ・・・・・・(式4)
  7. 前記測定基準点を中心に、前記支持部材が同一平面内を回転できるようにするガイド装置を備えることを特徴とする請求項2または4に記載の距離測定装置。
  8. 前記支持部材の前記基準軸上の1点を中心に、前記支持部材が同一平面内を回転できるようにするガイド装置を備えることを特徴とする請求項3または5に記載の距離測定装置。
  9. 前記支持部材が同一平面内を傾動できるようにするガイド装置を備えることを特徴とする請求項3または6に記載の距離測定装置。
  10. 前記支持部材が回転または傾動したときの前記同一平面と、前記測長部がスキャンする平面とが垂直であることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の距離測定装置。
  11. 前記測定基準点が、圧延機のハウジングに設置され圧延方向に相互に対向した一対のライナー面の内、一方のライナー面内上にあり、前記測定対象平面が、他方のライナー面であることを特徴とする請求項2、4、7のいずれか1項に記載の距離測定装置。
  12. 前記測定対象平面の一方が、圧延機のハウジングに設置され圧延方向に相互に対向した一対のライナー面の内、一方のライナー面であり、前記測定対象平面の他方が、他方のライナー面であることを特徴とする請求項3、5、6、8、9のいずれか1項に記載の距離測定装置。
  13. 水平器が、前記基準軸に平行に前記支持部材に配置されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の距離測定装置。
  14. 前記測長部が、超音波またはレーザーを用いて測定することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の距離測定装置。
  15. 前記演算部により得られた距離を記憶する記憶部と、記憶した距離のうち最小値を判断する最小値判断部とを有し、得られた最小値を前記表示部に表示することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の距離測定装置。
  16. 前記支持部材が、不変鋼からなることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の距離測定装置。
  17. 前記支持部材が、前記基準軸方向に伸縮調整可能であることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の距離測定装置。
  18. 前記測長部のスキャン周期が0.001秒以下であることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の距離測定装置。
  19. 測定対象となる平面までの距離を測定する距離測定方法であって、直線状の基準軸上に両端を有する支持部材の少なくとも一端において、少なくとも前記基準軸を含む平面内をスキャンしつつ、測定対象平面との間の距離を非接触で測定する測長ステップと、前記測長ステップ測定している方向と前記基準軸とがなす角度を測定する測長角測定ステップと、前記測定対象平面までの距離を演算する演算ステップと、前記演算ステップで演算した結果を表示する表示ステップとを有し、
    前記測長ステップでスキャンした平面と前記測定対象平面とが垂直に交わる時に、前記演算ステップが、前記測長ステップにより測定した距離と前記測長角測定ステップで測定した角度と前記支持部材の両端間の長さから、前記測定対象平面までの距離を演算することを特徴とする距離測定方法。
  20. 前記測長ステップが、前記支持部材の一端において、前記測定対象平面との間の距離を非接触で測定し、
    前記演算ステップが、前記支持部材の他端である測定基準点と前記測定対象平面との距離を演算することを特徴とする請求項19に記載の距離測定方法。
  21. 前記測長ステップが、前記支持部材の両端のそれぞれにおいて、前記測定対象平面との間の距離を非接触で測定し、
    前記演算ステップが、前記測定対象平面の間の距離を算出することを特徴とする請求項19に記載の距離測定方法。
  22. 前記演算ステップが、前記測長ステップにおいて1スキャンする間に得られた距離のうち最小値diと、前記測長角測定ステップで得られる、当該最小値diをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θiと、前記支持部材の両端間の長さLと、下記式1から、
    前記測定基準点と前記測定対象平面との間の距離Diを求め、前記測ステップにより前記測定対象平面の任意の範囲を走査して測定中に得られたDiの最小値を、前記測定基準点と前記測定対象平面との距離とすることを特徴とする請求項20に記載の距離測定方法。
    Di=di+L・cos(θi) ・・・・・・(式1)
  23. 前記演算ステップが、前記支持部材の一方の端での前記測長ステップにおいて1スキャンする間に得られた距離のうち最小値diと、前記一方の端での前記測長角測定ステップで得られる、当該最小値diをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θiと、
    前記支持部材の前記基準軸上の1点を固定して、前記測長ステップで測定するときの、前記支持部材の前記基準軸上の固定した点から前記支持部材の一方の端までの距離Liと、
    前記支持部材の他方の端での前記測長ステップにおいて1スキャンする間に得られた距離のうち最小値djと、前記他方の端での測長角測定ステップで得られる、当該最小値djをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θjと、
    前記支持部材の前記基準軸上の固定した点から前記支持部材の他方の端までの距離Ljと、下記式2、式3から、前記支持部材の前記基準軸上の固定した点と前記測定対象平面との距離Di、Djを求め、前記測長ステップにより前記測定対象平面の任意の範囲を走査して測定中に得られたDiの最小値とDjの最小値を合計したものを、
    前記測定対象平面の間の距離とすることを特徴とする請求項21に記載の距離測定方法。
    Di=di+Li・cos(θi) ・・・・・・(式2)
    Dj=dj+Lj・cos(θj) ・・・・・・(式3)
  24. 前記演算ステップが、前記支持部材の一方の端での前記測長ステップにおいて1スキャンする間に得られた距離のうち最小値diと、前記一方の端での前記測長角測定ステップで得られる、当該最小値diをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θiと、前記支持部材の他方の端での前記測長ステップにおいて1スキャンする間に得られた距離のうち最小値djと、前記他方の端での前記測長角測定ステップで得られる、当該最小値djをスキャンした時の測定方向と基準軸とがなす測長角θjと、さらに前記支持部材の両端間の長さLと、下記式4から、
    前記測定対象平面の間の距離Dkを求め、両端での測長ステップにおいてスキャンする平面が同一平面内にあるときに、前記測長ステップにより前記測定対象平面の任意の範囲を走査して測定中に得られたDkの最小値を前記測定対象平面の間の距離とすることを特徴とする請求項21に記載の距離測定方法。
    Dk=di+dj+(L・cos(θi)+ L・cos(θj))/2 ・・・・・・(式4)
  25. 前記測定基準点を中心に、前記支持部材が同一平面内を回転できるようにするガイド装置により、前記支持部材が、前記測定基準点を中心に同一平面内を回転することを特徴とする請求項20または22に記載の距離測定方法。
  26. 前記支持部材の前記基準軸上の1点を中心に、前記支持部材が同一平面内を回転できるようにするガイド装置により、前記支持部材が、前記支持部材の前記基準軸上の1点を中心に同一平面内を回転することを特徴とする請求項21または23に記載の距離測定方法。
  27. 前記支持部材が同一平面内を傾動できるようにするガイド装置により、前記支持部材が、同一平面内を傾動することを特徴とする請求項21または24に記載の距離測定方法。
  28. 前記支持部材が回転または傾動したときの前記同一平面と、前記測長ステップにおいてスキャンする平面とが垂直であることを特徴とする請求項25〜27のいずれか1項に記載の距離測定方法。
  29. 前記測定基準点が、圧延機のハウジングに設置され圧延方向に相互に対向した一対のライナー面の内、一方のライナー面内上にあり、前記測定対象平面が、他方のライナー面であることを特徴とする請求項20、22、25のいずれか1項に記載の距離測定方法。
  30. 前記測定対象平面の一方が、圧延機のハウジングに設置され圧延方向に相互に対向した一対のライナー面の内、一方のライナー面であり、前記測定対象平面の他方が、他方のライナー面であることを特徴とする請求項21、23、24、26、27のいずれか1項に記載の距離測定方法。
  31. 前記基準軸に平行に前記支持部材に配置された水平器により、一方の端が、他方の端に対し、少なくとも鉛直方向上方から下方もしくは鉛直方向下方から上方になるように、前記支持部材を動かすことを特徴とする請求項19〜30のいずれか1項に記載の距離測定方法。
  32. 前記測長ステップが、超音波またはレーザーを用いて測定することを特徴とする請求項19〜31のいずれか1項に記載の距離測定方法。
  33. 前記演算ステップにより得られた距離を記憶する記憶ステップと、記憶した距離のうち最小値を判断する最小値判断ステップとを有し、前記表示ステップが得られた最小値を表示することを特徴とする請求項19〜32のいずれか1項に記載の距離測定方法。
  34. 前記支持部材が、不変鋼からなることを特徴とする請求項19〜33のいずれか1項に記載の距離測定方法。
  35. 前記支持部材が、前記基準軸方向に伸縮調整可能であることを特徴とする請求項19〜34のいずれか1項に記載の距離測定方法。
  36. 前記測長ステップでのスキャン周期が0.001秒以下であることを特徴とする請求項19〜35のいずれか1項に記載の距離測定方法。
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