JP6834337B2 - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、熱硬化性樹脂組成物に関する。
従来、複合材料用マトリックス樹脂として、高い伸度を有し補強材との接着に優れたエポキシ樹脂が広く用いられてきた。しかしながら、複合材料の採用が進められている航空、宇宙、防衛産業等の先端技術分野においては、より優れた機械的強度、耐熱性、加工性、寸法精度を有する部品を低コストで成形することが求められており、マトリックス樹脂としてビスマレイミド樹脂の利用が検討されている。
しかし、ビスマレイミド樹脂を利用するには、硬化条件として200℃以上の高温で且つ長時間の処理が必要となり、生産性及び加工性が悪いという欠点がある。例えば、特許文献1には、ビスマレイミド化合物とベンゾオキサジン化合物の混合物の重合物(硬化物)が提案されている。しかしながら、このようなポリベンゾオキサジン変性ビスマレイミド樹脂組成物を硬化させるに当たっては、200℃以上の加熱温度を必要とし、実用に供し難いものであった。
一方、低温硬化させるため、過酸化物の使用が提案されているが、過酸化物が空気酸化により失活してしまうため、安定した品質の硬化膜が得られなかったり、窒素雰囲気下で硬化させる必要が生じる等、未だ満足すべき成果が得られていない。
特開2012−97207号公報
本発明は、優れた耐熱性を有する硬化物を形成でき、且つ低温硬化が可能な熱硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は上記の課題を解決すべく検討を進めた結果、下記の本発明により当該課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の発明を提供する。
[1](A)下記一般式(1)で表される1分子内に少なくとも2つのイミド結合を有するマレイミド化合物、及び、下記一般式(1)で表されるマレイミド化合物以外の、下記一般式(2)で表される1分子内に少なくとも2つのマレイミド基を有するマレイミド化合物からなる群より選択される1種以上のマレイミド化合物と、(B)下記一般式(3)で表されるアニオン種に1つ以上のカルボキシ基を有するホスホニウム塩と、を含有する熱硬化性樹脂組成物。
Figure 0006834337

[式(1)中、R及びQは各々独立に、置換又は非置換の炭素数1〜100の脂肪族基、置換又は非置換の芳香族基、置換又は非置換のヘテロ芳香族基、或いは、置換又は非置換のケイ素数1〜100のシロキサン部位を示し、nは1〜100の整数を示す。]
Figure 0006834337

[式(2)中、Rは二価の有機基を示す。]
Figure 0006834337

[式(3)中、R〜Rは各々独立に一価の有機基を示す。]
[2]上記(A)マレイミド化合物が、上記一般式(1)で表されるマレイミド化合物を少なくとも含む、上記[1]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[3]上記(B)ホスホニウム塩の含有量が、上記(A)マレイミド化合物100質量部に対して0.1〜5.0質量部である、上記[1]又は[2]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[4]上記一般式(3)中、上記R〜Rは各々独立に、置換又は非置換の炭素数1〜10の脂肪族基、置換又は非置換の芳香族基を示す、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[5]上記一般式(3)中、上記R〜Rは各々独立に、フェニル基、メチル基、エチル基、n−プロピル基又はn−ブチル基を示す、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[6]上記(B)ホスホニウム塩における上記アニオン種が、フタル酸、1,2−シクロへキシルジカルボン酸又はラウリン酸である、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[7]上記(B)ホスホニウム塩が、テトラフェニルホスホニウム−フタル酸、テトラブチルホスホニウム−1,2−シクロへキシルジカルボン酸、及び、テトラブチルホスホニウム−ラウリン酸からなる群より選択される1種以上を含む、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
本発明の熱硬化性樹脂組成物によれば、上記特定の(A)マレイミド化合物を用いることにより、優れた耐熱性を有する硬化物を形成することができるとともに、上記特定の(B)ホスホニウム塩を(A)マレイミド化合物と組み合わせて用いることにより、上記耐熱性の向上効果を維持したまま、優れた低温硬化性を得ることができる。
本発明によれば、優れた耐熱性を有する硬化物を形成でき、且つ低温硬化が可能な熱硬化性樹脂組成物を提供することができる。本発明の熱硬化性樹脂組成物は、優れた耐熱性を有する硬化物を形成でき、且つ低温で硬化させることができるので、その成形加工性を飛躍的に改善させることが期待される。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
本実施形態の熱硬化性樹脂組成物は、マレイミド成分として1分子内に少なくとも2つのマレイミド基を有する(A)マレイミド化合物と、硬化促進剤として(B)ホスホニウム塩と、を含有する。
本実施形態において使用する(A)マレイミド化合物は、下記一般式(1)で表される1分子内に少なくとも2つのイミド結合を有するマレイミド化合物(以下、「(A−1)マレイミド化合物」という)、及び、下記一般式(1)で表されるマレイミド化合物以外の、下記一般式(2)で表される1分子内に少なくとも2つのマレイミド基を有するマレイミド化合物(以下、「(A−2)マレイミド化合物」という)からなる群より選択される1種以上のマレイミド化合物である。
Figure 0006834337

Figure 0006834337
上記一般式(1)中、Rは、置換又は非置換の炭素数1〜100の脂肪族基、置換又は非置換の芳香族基、置換又は非置換のヘテロ芳香族基、或いは、置換又は非置換のケイ素数1〜100のシロキサン部位を示すが、分子鎖が短すぎると、柔軟性に劣り、分子鎖が長すぎると、溶剤溶解性に劣る。両者のバランスをとる観点から、Rの炭素数又はケイ素数は10〜80が好ましく、20〜50がより好ましい。
上記一般式(1)中、Qは、置換又は非置換の炭素数1〜100の脂肪族基、置換又は非置換の芳香族基、置換又は非置換のヘテロ芳香族基、或いは、置換又は非置換のケイ素数1〜100のシロキサン部位を示すが、溶剤溶解性の観点から、Qの炭素数又はケイ素数は1〜30が好ましい。
上記一般式(1)中、nは1〜100の整数を示すが、1〜10の整数であってもよい。
上記一般式(2)中、Rは二価の有機基を示すが、硬化物の耐熱性の観点から、芳香族基及び/又は脂肪族炭化水素基を有する二価の有機基であることが好ましい。
上記一般式(1)で表される(A−1)マレイミド化合物は、Designer Molecules, Inc.社から商業的に入手できるが、低極性溶媒(a)中で、液状ジアミン化合物(b)と酸二無水物(c)を脱水縮合させ、得られるアミン末端ポリイミドに、酸化合物(d)存在下、無水マレイン酸(e)を脱水縮合させることで、合成することが可能である。
(A−1)マレイミド化合物を合成する際に使用する低極性溶媒(a)としては例えば、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族系溶媒、ヘキサン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素系溶媒、原油蒸留時に得られる石油系溶媒などが挙げられるが、コスト、及び脱溶の容易さの観点から、トルエン、キシレンを使用することが好ましい。
(A−1)マレイミド化合物を合成する際に使用する液状ジアミン化合物(b)としては例えば、1,10−ジアミノデカン;1,12−ジアミノドデカン;ダイマージアミン;1,2−ジアミノ−2−メチルプロパン;1,2−ジアミノシクロヘキサン;1,2−ジアミノプロパン;1,3−ジアミノプロパン;1,4−ジアミノブタン;1,5−ジアミノペンタン;1,7−ジアミノヘプタン;1,8−ジアミノメンタン;1,8−ジアミノオクタン;1,9−ジアミノノナン;3,3’−ジアミノ−N−メチルジプロピルアミン;ジアミノマレオニトリル;1,3−ジアミノペンタン;9,10−ジアミノフェナントレン;4,4’−ジアミノオクタフルオロビフェニル;3,5−ジアミノ安息香酸;3,7−ジアミノ−2−メトキシフルオレン;4,4’−ジアミノベンゾフェノン;3,4−ジアミノベンゾフェノン;3,4−ジアミノトルエン;2,6−ジアミノアントラキノン;2,6−ジアミノトルエン;2,3−ジアミノトルエン;1,8−ジアミノナフタレン;2,4−ジアミノトルエン;2,5−ジアミノトルエン;1,4−ジアミノアントラキノン;1,5−ジアミノアントラキノン;1,5−ジアミノナフタレン;1,2−ジアミノアントラキノン;2,4−クメンジアミン;1,3−ビスアミノメチルベンゼン;1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン;2−クロロ−1,4−ジアミノベンゼン;1,4−ジアミノ−2,5−ジクロロベンゼン;1,4−ジアミノ−2,5−ジメチルベンゼン;4,4’−ジアミノ−2,2’―ビストリフルオロメチルビフェニル;ビス(アミノ−3−クロロフェニ)エタン;ビス(4−アミノ−3,5−ジメチルフェニル)メタン;ビス(4−アミノ−3,5−ジエチルフェニル)メタン;ビス(4−アミノ−3−エチルジアミノフルオレン;ジアミノ安息香酸;2,3−ジアミノナフタレン;2,3−ジアミノフェノール;−5−メチルフェニル)メタン;ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル)メタン;ビス(4−アミノ−3−エチルフェニル)メタン;4,4’−ジアミノフェニルスルホン;3,3’−ジアミノフェニルスルホン;2,2−ビス(4,(4アミノフェノキシ)フェニル)スルホン;2,2−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン;4,4’―オキシジアニリン;4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド;3,4’−オキシジアニリン;2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン;1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン;4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル;4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル;4,4’−ジアミノ−3,3’―ジメチルビフェニル;4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメトキシビフェニル;Bisaniline M;Bisaniline P;9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン;o‐トリジンスルホン;メチレンビス(アントラニル酸);1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2−ジメチルプロパン;1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)プロパン;1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ブタン;1,5−ビス(4−アミノフェノキシ)ブタン;2,3,5,6−テトラメチル−1,4−フェニレンジアミン;3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン;4,4’−ジアミノベンザニリド;2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン;ポリオキシアルキレンジアミン類(例えば、Huntsman社の Jeffamine D−230、D400、D−2000及びD−4000);1,3−シクロヘキサンビス(メチルアミン);m−キシリレンジアミン;p−キシリレンジアミン;ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン;1,2−ビス(2−アミノエトキシ)エタン;3(4),8(9)−ビス(アミノメチル)トリシクロ(5.2.1.02,6)デカン;等が挙げられるが、下記一般式(4)又は(5)で表される、炭素数30〜40のダイマー酸から成るジアミン化合物が好ましい。下記一般式(4)及び(5)で表されるジアミン化合物は、耐熱性及び柔軟性に優れ、また、極性の高い置換基を有さないため、低誘電特性に優れる。下記一般式(4)及び(5)で表されるジアミン化合物は、Croda社、Cognis社、BASF社等から商業的に入手できる。
Figure 0006834337

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(A−1)マレイミド化合物を合成する際に使用する酸二無水物(c)としては例えば、無水ピロメリト酸;1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物;1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物;3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物;ビシクロ(2.2.2)オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物;ジエチレントリアミンペンタ酢酸二無水物;エチレンジアミン四酢酸二無水物;3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物;3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物;4,4’−オキシジフタリックス無水物;3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物;2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物;4,4’−ビスフェノールA ジフタル酸無水物;5−(2,5−ジオキシテトラヒドロ)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン無水物;エチレングリコールビス(トリメリット酸無水物);ヒドロキノンジフタル酸無水物;アリルナディック酸無水物(allyl nadic anhydride);2−オクテン−1−イルコハク酸無水物;1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物;3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物等が挙げられるが、コストの観点から、無水ピロメリト酸を使用することが好ましい。
(A−1)マレイミド化合物を合成する際に使用する酸化合物(d)としては例えば、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸、蟻酸、酢酸、マレイン酸等の有機酸などが挙げられるが、コスト及び副反応低減の観点から、メタンスルホン酸を使用することが好ましい。
本実施形態において、(A−1)マレイミド化合物は、低温硬化性及び硬化物の耐熱性をより向上する観点から、下記一般式(1−1)〜(1−3)で表される化合物であってもよい。一般式(1−1)〜(1−3)中のR及びnは、一般式(1)中のR及びnと同義である。
Figure 0006834337

Figure 0006834337

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一般式(1−1)〜(1−3)で表される化合物としてより具体的には、下記式(1−4)〜(1−6)で表される化合物が挙げられる。式(1−4)〜(1−6)において、nは1〜100の整数を示す。
Figure 0006834337

Figure 0006834337

Figure 0006834337
(A−1)マレイミド化合物の分子量は特に限定されない。(A−1)マレイミド化合物の重量平均分子量(Mw)の下限値は、1000、2000、3000又は5000であってもよい。また、(A−1)マレイミド化合物のMwの上限値は、30000、20000、12000又は7000であってもよい。(A−1)マレイミド化合物のMwは、1000〜30000であってもよく、1500〜20000であってもよく、1500〜20000であってもよく、2000〜12000であってもよく、2500〜7000であってもよい。
(A−1)マレイミド化合物のMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定することができる。
なお、GPCの測定条件は下記のとおりである。
ポンプ:L−6200型[株式会社日立ハイテクノロジーズ製]
検出器:L−3300型RI[株式会社日立ハイテクノロジーズ製]
カラムオーブン:L−655A−52[株式会社日立ハイテクノロジーズ製]
ガードカラム及びカラム:TSK Guardcolumn HHR−L+TSKge
l G4000HHR+TSKgel G2000HHR[すべて東ソー株式会社製、商
品名]
カラムサイズ:6.0×40mm(ガードカラム)、7.8×300mm(カラム)
溶離液:テトラヒドロフラン
試料濃度:30mg/5mL
注入量:20μL
流量:1.00mL/分
測定温度:30℃
上記一般式(2)で表される(A−2)マレイミド化合物は、公知の方法(例えば、特公昭51−6153号公報、米国特許第3018290号明細書を参照)に従って、アミン化合物(f)と無水マレイン酸(e)とを反応させる(マレイミド化する)ことにより合成される。
(A−2)マレイミド化合物を合成する際に使用するアミン化合物(f)としては例えば、エチレンジアミン;ヘキサメチレンジアミン;2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン;フェニレンジアミン類;トリレンジアミン類;4,4’−ジアミノジフェニルメタン;4,4’−ジアミノジフェニルエーテル;4,4’−ジアミノジフェニルスルホン;1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン;1,4−ビス(4−アミノベンジル)ベンゼン;1,4−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン;9,9−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]フルオレン;ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン;1,4−ビス{1−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1−メチルエチル}ベンゼン;上記一般式(4)又は(5)で表される、炭素数30〜40のダイマー酸から成るジアミン化合物等が挙げられる。
このようなアミン化合物(f)を使用したマレイミド化合物としては例えば、N,N’−(2,2,4−トリメチルヘキサメチレン)ビスマレイミド;N,N’−デカメチレンビスマレイミド;N,N’−オクタメチレンビスマレイミド;N,N’−ヘプタメチレンビスマレイミド;N,N’−ヘキサメチレンビスマレイミド;N,N’−ペンタメチレンビスマレイミド;N,N’−テトラメチレンビスマレイミド;N,N’−トリメチレンビスマレイミド;N,N’−エチレンビスマレイミド;N,N’−(オキシジメチレン)ビスマレイミド;1,13−ビスマレイミド−4,7,10−トリオキサトリデカン;1,11−ビスマレイミド−3,6,9−トリオキサウンデカン等の脂肪族系ビスマレイミド化合物をはじめとして、N,N’−(4−メチル−1,3−フェニレン)ビスマレイミド;N,N’−(1,3−フェニレン)ビスマレイミド;N,N’−(1,4−フェニレン)ビスマレイミド;N,N’−(1,2−フェニレン)ビスマレイミド;N,N’−(1,5−ナフチレン)ビスマレイミド;N,N’−(4−クロロ−1,3−フェニレン)ビスマレイミド;N,N’−(メチレンジ−p−フェニレン)ビスマレイミド;N,N’−(4,4’−ビフェニレン)ビスマレイミド;N,N’−(スルホニルジ−p−フェニレン)ビスマレイミド;N,N’−(オキシジ−p−フェニレン)ビスマレイミド;N,N’−(3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレン)ビスマレイミド;N,N’−(ベンジリデンジ−p−フェニレン)ビスマレイミド;N,N’−[メチレンビス(3−クロロ−4−フェニレン)]ビスマレイミド;N,N’−[メチレンビス(3−メチル−4−フェニレン)]ビスマレイミド;N,N’−[メチレンビス(3−メトキシ−4−フェニレン)]ビスマレイミド;N,N’−(チオジ−p−フェニレン)ビスマレイミド;N,N’−3,3’−ベンゾフェノンビスマレイミド;N,N’−[メチレンビス(3−メチル−5−エチル−4−フェニレン)]ビスマレイミド;N,N’−[テトラメチレンビス(オキシ−p−フェニレン)]ビスマレイミド;2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン;ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)]スルホン;1,4−フェニレンビス(4−マレイミドフェノキシ);ビス[3−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]スルホン;ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]ケトン;1,3−フェニレンビス(4−マレイミドフェノキシ);ビス[4−(4−マレイミドフェニルチオ)フェニル]エーテル等の芳香族系マレイミド化合物が挙げられる。なお、本実施形態においては、1種類のマレイミド化合物を単独で使用してもよく、種類の異なるマレイミド化合物を組み合わせて使用してもよい。上記一般式(2)で表される(A−2)マレイミド化合物は、上記一般式(1)で表される(A−1)マレイミド化合物に該当しないマレイミド化合物から選ばれる。
本実施形態の熱硬化性樹脂組成物において、(A)マレイミド化合物としては、上記一般式(1)で表される(A−1)マレイミド化合物のみを使用してもよく、上記一般式(2)で表される(A−2)マレイミド化合物のみを使用してもよく、(A−1)マレイミド化合物及び(A−2)マレイミド化合物の両方を併用してもよいが、熱硬化性樹脂組成物の低温硬化性と得られる硬化物の耐熱性とをより高水準で両立できることから、(A−1)マレイミド化合物のみを使用するか、(A−1)マレイミド化合物及び(A−2)マレイミド化合物の両方を併用することが好ましい。いずれの場合においても、(A−1)マレイミド化合物は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよく、(A−2)マレイミド化合物は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態の熱硬化性樹脂組成物において、(A)マレイミド化合物に占める(A−1)マレイミド化合物の割合は、熱硬化性樹脂組成物の低温硬化性と得られる硬化物の耐熱性とをより高水準で両立できることから、(A)マレイミド化合物全量を基準として、30〜100質量%であることが好ましく、60〜100質量%であることがより好ましい。
本実施形態の熱硬化性樹脂組成物において、(A)マレイミド化合物の含有量は、熱硬化性樹脂組成物の固形分全量を基準として60.0〜99.9質量%であることが好ましく、75.0〜99.0質量%であることがより好ましく、90.0〜97.0質量%であることが更に好ましい。(A)マレイミド化合物の含有量が60.0質量%以上であると、より優れた耐熱性を有する硬化物を形成できる傾向がある。(A)マレイミド化合物の含有量が99.9質量%以下であると、低温硬化性をより向上させることができる傾向がある。
なお、本明細書において、固形分とは、常温且つ常圧条件下における不揮発成分を意味し、常温且つ常圧条件下で液状、水飴状及びワックス状のものも含む。したがって、熱硬化性樹脂組成物の固形分全量とは、熱硬化性樹脂組成物の全量から揮発性成分(溶剤等)の量を除いた量を意味する。
本実施形態において使用する(B)ホスホニウム塩は、下記一般式(3)で表されるアニオン種に1つ以上のカルボキシ基を有するホスホニウム塩である。
Figure 0006834337
一般式(3)中、R〜Rは各々独立に一価の有機基を示す。一般式(3)中のR〜Rのリン原子に結合する基は、好ましくは芳香環もしくは複素環を有する一価の有機基又は一価の脂肪族基であり、且つリン原子と各基がP−C結合を形成するものであり、それらは互いに同一であっても異なっていてもよい。低温硬化性をより向上できることから、R〜Rは各々独立に、置換又は非置換の炭素数1〜10の脂肪族基、置換又は非置換の芳香族基であることが好ましく、フェニル基、メチル基、エチル基、n−プロピル基又はn−ブチル基であることがより好ましい。このようなホスホニウム基としては、テトラフェニルホスホニウム基、テトラトリルホスホニウム基、テトラエチルフェニルホスホニウム基、テトラメトキシフェニルホスホニウム基、テトラナフチルホスホニウム基、テトラベンジルホスホニウム基、エチルトリフェニルホスホニウム基、n−ブチルトリフェニルホスホニウム基、2−ヒドロキシエチルトリフェニルホスホニウム基、トリメチルフェニルホスホニウム基、メチルジエチルフェニルホスホニウム基、メチルジアリルフェニルホスホニウム基、テトラ−n−プロピルホスホニウム基、テトラ−n−ブチルホスホニウム基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
一般式(3)中のカルボキシ基を1つ以上有するアニオン種としては例えば、酢酸;プロピオン酸;酪酸;カプロン酸;エナント酸;ラウリン酸;ミリスチン酸;パルミチン酸;ステアリン酸;フタル酸;イソフタル酸;テレフタル酸;ヒドロキシイソフタル酸;マロン酸;コハク酸;グルタル酸;アジピン酸;1,3−アダマンタンジカルボン酸;アゾベンゼン−4,4’−ジカルボン酸;1,3,5−ベンゼントリカルボン酸;1,10−ビス(4−カルボキシフェノキシ)デカン;2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン;cis−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸;1,3−シクロヘキサンジカルボン酸;デカヒドロ−1,4−ナフタレンジカルボン酸;2,3−ピラジンジカルボン酸等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。一般式(3)中のRは、これらのアニオン種に対応する有機基(すなわち、これらのアニオン種からカルボキシ基を除いた残基)であることができる。
このようなカチオン種(ホスホニウム基)とアニオン種からなるホスホニウム塩としては例えば、テトラフェニルホスホニウム−フタル酸(カチオン種:アニオン種=1:1、商品名「TPP−フタル酸」、北興化学工業株式会社製)、テトラブチルホスホニウム−1,2−シクロへキシルジカルボン酸(カチオン種:アニオン種=1:1.5、商品名「TBP−3」、北興化学工業株式会社製)、テトラブチルホスホニウム−1,2−シクロへキシルジカルボン酸(カチオン種:アニオン種=1:1、商品名「TBP−3S」、北興化学工業株式会社製)、テトラブチルホスホニウム−ラウリン酸(カチオン種:アニオン種=1:1、商品名「TBPLA」、北興化学工業株式会社製)等を挙げることができる。なお、本実施形態においては、1種類のホスホニウム塩を単独で使用してもよく、種類の異なるホスホニウム塩を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態の熱硬化性樹脂組成物において、(B)ホスホニウム塩の含有量は、(A)マレイミド化合物100質量部に対して、0.1〜5.0質量部であることが好ましく、1.0〜4.0質量部であることがより好ましく、1.5〜3.0質量部であることが更に好ましい。(B)ホスホニウム塩の含有量が5.0質量部以下であると、(B)ホスホニウム塩が高温で分解することを抑制でき、より優れた耐熱性を有する硬化物を形成できる傾向がある。(B)ホスホニウム塩の含有量が1.0質量部以上であると、低温硬化性をより向上させることができる傾向がある。
本実施形態の熱硬化性樹脂組成物の調製は、一般的に採用されている方法に準じて実施される。調製方法としては例えば、溶融混合、粉体混合、溶液混合等の方法が挙げられる。また、この際には、本実施形態の必須成分以外の成分として、例えば、着色顔料、可塑剤、溶剤、レベリング剤、有機フィラー、無機フィラー、分子量調整剤等を、本発明の効果を損なわない範囲において配合してもよい。
本実施形態の熱硬化性樹脂組成物は、一般的に採用されている方法に準じて成形することができる。例えば、無溶剤系の例としては、溶融注型法、溶融含侵法、粉体法、RTM法等が挙げられ、溶剤系の例としては、樹脂溶液含侵法、溶剤塗装法等を挙げることができる。
この成形時に加熱硬化が行われ、従来技術においては200℃以上の加熱を必要としたが、本実施形態の熱硬化性樹脂組成物を適用することにより、硬化温度の低温化を図ることができる。これにより、成形工程の簡略化(合理化)が期待される。
本実施形態の熱硬化性樹脂組成物は、無溶剤含浸性、プリプレグのタック性、ドレープ性、保存安定性を損なうことなく、GFRP及びCFRP等のクラックが低減され、且つ長期間高温に曝された場合の重量減少が少ない、即ち耐熱性がより向上したマトリックス樹脂として期待される。
また、本実施形態の熱硬化性樹脂組成物は、銅箔接着性、低熱膨張性、高ガラス転移温度を有し、且つ低誘電性、はんだ耐熱性、難燃性、ドリル加工性に優れる熱硬化性樹脂製のプリプレグ又は積層板用途として好適である。
以下、本発明を実施例及び比較例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
下記一般式(6)で表される1分子内に少なくとも2つのイミド結合を有するビスマレイミド化合物100質量部と、テトラブチルホスホニウム−1,2−シクロへキシルジカルボン酸(カチオン種:アニオン種=1:1、商品名「TBP−3S」(以下、TBP−3Sという)、北興化学工業株式会社製)1.5質量部とを均一に混合し、熱硬化性樹脂組成物を調製した。
Figure 0006834337

[式中、nは1〜10の整数を示す。]
[実施例2]
TBP−3Sの配合量を3.0質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、熱硬化性樹脂組成物を調製した。
[実施例3]
ビスマレイミド化合物としてm−フェニレンビスマレイミド(商品名「BMI−3000」(以下、BMI−3000という)、大和化成株式会社製)100質量部と、TBP−3Sを1.5質量部とを均一に混合し、熱硬化性樹脂組成物を調製した。
[実施例4]
ビスマレイミド化合物としてBMI−3000の代わりに1,6−ビスマレイミド−(2,2,4−トリメチル)ヘキサン(商品名「BMI−TMH」(以下、BMI−TMHという)、大和化成株式会社製)を使用した以外は実施例3と同様にして、熱硬化性樹脂組成物を調製した。
[実施例5]
硬化促進剤としてTBP−3Sの代わりにテトラブチルホスホニウム−ラウリン酸(カチオン種:アニオン種=1:1、商品名「TBPLA」、北興化学工業株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様にして、熱硬化性樹脂組成物を調製した。
[比較例1]
TBP−3Sを使用しない以外は実施例1と同様にして、熱硬化性樹脂組成物を調製した。
[比較例2]
TBP−3Sを使用しない以外は実施例3と同様にして、熱硬化性樹脂組成物を調製した。
[比較例3]
TBP−3Sを使用しない以外は実施例4と同様にして、熱硬化性樹脂組成物を調製した。
[比較例4]
硬化促進剤としてTBP−3Sの代わりにテトラブチルホスホニウムブロマイド(商品名「TBP−BB」、北興化学工業株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様にして、熱硬化性樹脂組成物を調製した。
<硬化温度の測定>
各実施例及び比較例で得られた熱硬化性樹脂組成物の硬化温度を、示差走査熱量計(DSC)により、以下の条件で測定した。すなわち、熱硬化性樹脂組成物をアルミ液体用パン((株)リガク製)に4.5〜5.5mg計りとり、窒素流量30mL/min、昇温速度10℃/minの条件で、オンセット温度及びピークトップ温度を測定した。測定装置には、(株)リガク製「Thermo plus DSC8230」を使用した。発熱反応が始まる温度であるオンセット温度が200℃未満であれば、低温硬化が可能であるといえる。結果を表1に示す。
<熱重量減少率の測定>
各実施例及び比較例で得られた熱硬化性樹脂組成物をシート状に成形し、180℃で1時間加熱して厚み30μmの硬化膜を得た。得られた硬化膜から約10mgの試験片を切り出し、それをAlパンに入れ、窒素流量300mL/min、40℃から500℃までの熱重量減少をTG/DTA測定装置(株式会社日立ハイテクサイエンス製、商品名「TG/GTA7200」)で測定し、300℃での熱重量減少率を求めた。結果を表1に示す。この熱重量減少率が小さいほど、耐熱性に優れている。
Figure 0006834337
表1から明らかなように、アニオン種に1つ以上のカルボキシ基を有する特定のホスホニウム塩と、特定のマレイミド化合物とを含有する熱硬化性樹脂組成物(実施例)は、上記特定のホスホニウム塩を含有しない熱硬化性樹脂組成物(比較例)に比べて、DSCオンセット温度及びDSCピークトップ温度が低温側にシフトし、低温硬化性に優れていることが確認された。また、実施例の熱硬化性樹脂組成物の硬化物は、優れた耐熱性を有していることが確認された。なお、比較例1の熱硬化性樹脂組成物では、オンセット温度及びピークトップ温度がそれぞれ2つ存在していた。これは、比較例1で使用したマレイミド化合物に分子量の異なるものが存在しており、それらの反応性が異なることによって、2つのピークが出たものと推察される。比較例1の熱硬化性樹脂組成物は、片方のオンセット温度及びピークトップ温度が高いため、低温硬化性に優れているとはいえない。一方、同じマレイミド化合物を用いた実施例1及び2の熱硬化性樹脂組成物では、硬化促進剤(上記特定のホスホニウム塩)を用いることにより、マレイミド化合物に分子量の異なるものが存在することによる影響がなくなり、オンセット温度及びピークトップ温度がいずれも1つであった。
本発明の熱硬化性樹脂組成物によれば、ビスマレイミド樹脂が有する優れた耐熱性(低熱重量減少率、熱酸化安定性、高温湿潤強度)、寸法安定性、加工性及び難燃性、並びに、比較的安価な材料である特長をそのままに、低温硬化を可能にし得るので、航空、宇宙、防衛産業等の先端技術分野における先進複合材料、電子機器産業、自動車産業、その他一般産業分野における複合材料の原料としての利用可能性が大である。

Claims (7)

  1. (A)下記一般式(1)で表される1分子内に少なくとも2つのイミド結合を有するマレイミド化合物、及び、下記一般式(1)で表されるマレイミド化合物以外の、下記一般式(2)で表される1分子内に少なくとも2つのマレイミド基を有するマレイミド化合物からなる群より選択される1種以上のマレイミド化合物と、
    (B)下記一般式(3)で表されるアニオン種に1つ以上のカルボキシ基を有するホスホニウム塩と、を含有し、
    前記(A)マレイミド化合物が、下記一般式(1)で表されるマレイミド化合物を少なくとも含む、熱硬化性樹脂組成物。
    Figure 0006834337

    [式(1)中、R及びQは各々独立に、置換又は非置換の炭素数1〜100の脂肪族基、置換又は非置換の芳香族基、置換又は非置換のヘテロ芳香族基、或いは、置換又は非置換のケイ素数1〜100のシロキサン部位を示し、nは1〜100の整数を示す。]
    Figure 0006834337

    [式(2)中、Rは二価の有機基を示す。]
    Figure 0006834337

    [式(3)中、R〜Rは各々独立に一価の有機基を示す。]
  2. 前記(B)ホスホニウム塩における前記アニオン種が、フタル酸、1,2−シクロへキシルジカルボン酸又はラウリン酸である、請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. (A)下記一般式(1)で表される1分子内に少なくとも2つのイミド結合を有するマレイミド化合物、及び、下記一般式(1)で表されるマレイミド化合物以外の、下記一般式(2)で表される1分子内に少なくとも2つのマレイミド基を有するマレイミド化合物からなる群より選択される1種以上のマレイミド化合物と、
    (B)下記一般式(3)で表されるアニオン種に1つ以上のカルボキシ基を有するホスホニウム塩と、を含有し、
    前記(B)ホスホニウム塩における前記アニオン種が、フタル酸、1,2−シクロへキシルジカルボン酸又はラウリン酸である、熱硬化性樹脂組成物。
    Figure 0006834337

    [式(1)中、R及びQは各々独立に、置換又は非置換の炭素数1〜100の脂肪族基、置換又は非置換の芳香族基、置換又は非置換のヘテロ芳香族基、或いは、置換又は非置換のケイ素数1〜100のシロキサン部位を示し、nは1〜100の整数を示す。]
    Figure 0006834337

    [式(2)中、Rは二価の有機基を示す。]
    Figure 0006834337

    [式(3)中、R〜Rは各々独立に一価の有機基を示す。]
  4. 前記(B)ホスホニウム塩の含有量が、前記(A)マレイミド化合物100質量部に対して0.1〜5.0質量部である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. 前記一般式(3)中、前記R〜Rは各々独立に、置換又は非置換の炭素数1〜10の脂肪族基、置換又は非置換の芳香族基を示す、請求項1〜のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  6. 前記一般式(3)中、前記R〜Rは各々独立に、フェニル基、メチル基、エチル基、n−プロピル基又はn−ブチル基を示す、請求項1〜のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  7. 前記(B)ホスホニウム塩が、テトラフェニルホスホニウム−フタル酸、テトラブチルホスホニウム−1,2−シクロへキシルジカルボン酸、及び、テトラブチルホスホニウム−ラウリン酸からなる群より選択される1種以上を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
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