JP6833107B2 - エレベータの脱レール検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガイドレールに案内されて昇降される昇降体がガイドレールから外れる脱レールを検出するエレベータの脱レール検出装置に関する。
従来において、釣合おもり、かご等といった昇降体の脱レールを検出する技術として、さまざまな技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、特許文献1に記載の脱レール検出装置は、ガイドレールと平行に張られたプラス電位にされた第1の導電線およびアース電位にされた第2の導電線と、第1の導電線が通される第1の接触子と、第2の導電線が通される第2の接触子とを備えて構成されている。昇降体の脱レールが発生した場合、第1の導電線と第1の接触子とが接触するとともに、第2の導電線と第2の接触子とが接触する。
上述した脱レール検出装置の構成では、第1の導電線と第1の接触子との導通の有無によって昇降体の脱レールが検出される仕組みとなっている。
国際公開第2011/010376号
特許文献1に記載の従来技術では、エレベータが高揚程の建物に設置される場合、ガイドレールと平行に張られる導電線の長さが長くなるので、導電線の抵抗が大きくなり、さらに、経年変化によって導電線の抵抗が変化する。そのため、導電線に流れる電流の検出精度が安定せず、結果として、昇降体の脱レールを精度良く検出することができない可能性がある。したがって、昇降体の脱レールを検出する技術として、このような従来技術とは異なる技術が求められる。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、昇降体の脱レール検出の安定性の向上を図ったエレベータの脱レール検出装置を得ることを目的とする。
本発明におけるエレベータの脱レール検出装置は、ガイドレールに案内されて昇降される昇降体がガイドレールから外れる脱レールを検出するエレベータの脱レール検出装置であって、昇降体の昇降方向に平行に昇降路内に設けられた第1導電線および第2導電線と、脱レールを検出する脱レール検出部と、第1直流電圧を出力することによって第1導電線に電圧を印加する第1直流電源と、第1直流電圧よりも低い第2直流電圧を出力することによって第2導電線に電圧を印加する第2直流電源とを有する電源部と、昇降体に設けられており、脱レールが発生した場合に第1導電線および第2導電線に接触することで第1導電線と第2導電線との間を導通させる接触体と、電源部と、脱レール検出部を含む診断対象との間を、導通状態と非導通状態とに切り替える切り替え部と、診断対象を診断する診断処理を行うコントローラと、を備え、脱レール検出部は、第2導電線に印加される電圧が、脱レールが発生していない場合に第2導電線に印加される電圧よりも上昇したことを検出することで脱レールを検出し、コントローラは、診断処理において、切り替え部を制御することによって、診断対象の挙動をチェックすることで診断対象の健全性を診断するものである。
本発明によれば、昇降体の脱レール検出の安定性の向上を図ったエレベータの脱レール検出装置を得ることができる。
本発明の実施の形態1におけるエレベータの脱レール検出装置を備えたエレベータシステムの構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態1における接触体の構成を示す上面図である。 本発明の実施の形態1における脱レール検出リレー、第1回路異常検出リレー、第2回路異常検出リレーおよび切り替えリレーのそれぞれの状態を、エレベータの状態ごとに示す表である。 本発明の実施の形態1におけるエレベータ制御盤のコントローラによって行われる一連の診断処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2におけるエレベータの脱レール検出装置を備えたエレベータシステムの構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態2における第1回路異常検出リレー、第2回路異常検出リレーおよび切り替えリレーのそれぞれの状態を、エレベータの状態ごとに示す表である。 本発明の実施の形態2におけるエレベータ制御盤のコントローラによって行われる一連の診断処理を示すフローチャートである。
以下、本発明によるエレベータの脱レール検出装置を、好適な実施の形態にしたがって図面を用いて説明する。なお、図面の説明においては、同一部分または相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1におけるエレベータの脱レール検出装置を備えたエレベータシステム10の構成を示す概略図である。図1に示すエレベータシステム10は、トラクション式のエレベータ11と、エレベータ11の動作を制御するとともに、後述する脱レール検出機能、回路異常検出機能および診断機能が実装されるエレベータ制御盤12とを備える。
エレベータ11において、昇降路内には、かご(図示せず)および釣合おもり20が昇降可能に設けられている。また、昇降路内には、かごの昇降を案内する一対のかごガイドレール(図示せず)と、釣合おもり20の昇降を案内する一対の釣合おもりガイドレールに相当する第1ガイドレール50および第2ガイドレール51とが設けられている。一対のかごガイドレールは、相対向して垂直に立設されている。同様に、一対の釣合おもりガイドレールに相当する第1ガイドレール50および第2ガイドレール51は、相対向して垂直に立設されている。
かごおよび釣合おもり20は、主索30により昇降路内に吊り下げられている。主索30としては、例えば、ロープまたはベルトが用いられる。主索30は、巻上機40に巻き掛けられている。巻上機40は、エレベータ制御盤12からの制御指令に従って、かごおよび釣合おもり20を昇降させる駆動力を発生する。
第1導電線60および第2導電線61は、釣合おもり20の昇降方向に平行に昇降路内に設けられている。また、第1導電線60および第2導電線61は、緩みなく直線状に設けられている。第1導電線60および第2導電線61は、エレベータの脱レール検出装置の構成部である。
第1導電線60は、第1ガイドレール50に平行に設けられている。第1導電線60の両側は、第1ガイドレール50の上端付近に設けられた上端固定部63と、第1ガイドレール50の下端付近に設けられた下端固定部64とに、絶縁体65を介して固定されている。また、第2導電線61は、第2ガイドレール51に平行に設けられている。第2導電線61の両側は、第2ガイドレール51の上端付近に設けられた上端固定部63と、第2ガイドレール51の下端付近に設けられた下端固定部64とに、絶縁体65を介して固定されている。
第1導電線60および第2導電線61は、一例として、導電性および腐食耐性に優れた材料によって形成される。第1導電線60および第2導電線61は、別例として、導電性に優れた材料によって形成され、さらに、第1導電線60および第2導電線61の表面に腐食耐性に優れた材料でコーティングが施される。
釣合おもり20には、絶縁体70を介して接触体71が設けられている。接触体71は、エレベータの脱レール検出装置の構成部である。
接触体71は、導電性材料、例えば炭素鋼によって形成されている。ここで、接触体71の構成例について、図1とともに図2も併せて参照しながら説明する。図2は、本発明の実施の形態1における接触体71の構成を示す上面図である。
接触体71は、絶縁体70を介して釣合おもり20に設けられている支持部72と、支持部72の一端に設けられている第1接触部73と、支持部72の他端に設けられている第2接触部74とを有する。第1接触部73は、円筒形状であり、第1導電線60の周りを取り囲んでいる。第2接触部74は、円筒形状であり、第2導電線61の周りを取り囲んでいる。
脱レールが発生しない場合、すなわち、釣合おもり20が第1ガイドレール50および第2ガイドレール51から外れていない場合には、第1接触部73および第2接触部74がそれぞれ、第1導電線60および第2導電線61に接触しない。そのため、このような場合には、第1導電線60と第2導電線61との間が導通しない。
一方、脱レールが発生している場合、すなわち、釣合おもり20が第1ガイドレール50または第2ガイドレール51から外れている場合には、第1接触部73および第2接触部74がそれぞれ、第1導電線60および第2導電線61に接触する。そのため、このような場合には、第1導電線60と第2導電線61との間が接触体71を介して導通する。
このように、接触体71は、釣合おもり20に設けられており、脱レールが発生した場合に第1導電線60および第2導電線61に接触することで第1導電線60と第2導電線61との間を導通させる。
図1の説明に戻り、エレベータ制御盤12は、エレベータの脱レール検出装置の構成部を備える。具体的には、エレベータ制御盤12は、第1直流電源80および第2直流電源81を有する電源部と、脱レール検出部の一例である脱レール検出リレー82と、第1回路異常検出部の一例である第1回路異常検出リレー83と、第2回路異常検出部の一例である第2回路異常検出リレー84と、切り替え部の一例である切り替えリレー85と、コントローラ86と、リセットスイッチ87と、表示器88とを備える。
第1直流電源80は、第1導電線60に電流を流し、第2直流電源81は、第2導電線61に電流を流す。第1直流電源80の電圧である第1直流電圧は、例えば、24Vであり、第2直流電源81の電圧である第2直流電圧は、第1直流電圧よりも低く、例えば、12Vである。
このように、第1直流電源80は、第1直流電圧を出力することによって第1導電線60に電圧を印加する。また、第2直流電源81は、第1直流電圧よりも低い第2直流電圧を出力することによって第2導電線61に電圧を印加する。以下、一例として、第1直流電圧が24Vであり、第2直流電圧が12Vであるものする。
脱レール検出リレー82は、脱レールを検出する。具体的には、脱レール検出リレー82は、ノーマルオープン接点(以下、NO接点と称す)821、ノーマルクローズ接点(以下、NC接点と称す)822およびコイル823を有する。脱レール検出リレー82は、強制ガイド接点付きリレーであり、有接点リレーに分類される。
第1回路異常検出リレー83は、第1直流電源80と第1導電線60との間が非導通状態になる第1回路異常を検出する。具体的には、第1回路異常検出リレー83は、NO接点831、NC接点832およびコイル833を有する。第1回路異常検出リレー83は、強制ガイド接点付きリレーであり、有接点リレーに分類される。
第2回路異常検出リレー84は、第2直流電源81と第2導電線61との間が非導通状態になる第2回路異常を検出する。具体的には、第2回路異常検出リレー84は、発光ダイオード841およびフォトトランジスタ842を有する。第2回路異常検出リレー84は、フォトカプラであり、無接点リレーに分類される。このフォトカプラには、内部の半導体素子の異常による短絡を検出するための過電流遮断器(図示せず)が接続されている。
切り替えリレー85は、電源部と、後述する診断対象との間を、導通状態と非導通状態とに切り替える。具体的には、切り替えリレー85は、NC接点851、NC接点852およびコイル853を有する。切り替えリレー85は、強制ガイド接点付きリレーであり、有接点リレーに分類される。
なお、脱レール検出リレー82、第1回路異常検出リレー83および切り替えリレー85として、有接点リレーを用いる場合を例示したが、有接点リレーの代わりに無接点リレーを用いてもよい。また、第2回路異常検出リレー84として、無接点リレーを用いる場合を例示したが、無接点リレーの代わりに有接点リレーを用いてもよい。
第1直流電源80の一端は、第1導電線60の一端に接続されている。第1直流電源80の他端は、第1回路異常検出リレー83のコイル833と、切り替えリレー85のNC接点852とを介して、第1導電線60の他端に接続されている。
第2直流電源81の一端は、第2導電線61の一端に接続されている。第2直流電源81の他端は、コイル823と発光ダイオード841とが並列に接続されて構成される並列回路と、切り替えリレー85のNC接点851とを介して、第2導電線61の他端に接続されている。
脱レール検出リレー82は、正常に動作する電圧範囲の下限が第2直流電圧、すなわち12Vよりも大きく、上限が第1直流電圧程度、すなわち24V程度となるように構成されている。例えば、12Vよりも大きい電圧がコイル823に印加された場合、NO接点821が閉になるとともにNC接点822が開になる。
また、脱レール検出リレー82は、コントローラ86から電気信号が入力された場合に動作する。すなわち、脱レール検出リレー82は、コントローラ86から電気信号が入力された場合、コイル823が励磁状態となって、NO接点821が閉になるとともにNC接点822が開になる。
第1回路異常検出リレー83は、正常に動作する電圧範囲の下限が第2直流電圧程度、すなわち12V程度であって、上限が第1直流電圧程度、すなわち24V程度となるように構成されている。例えば、24Vの電圧がコイル833に印加された場合、NO接点831が閉になるとともにNC接点832が開になる。
第2回路異常検出リレー84は、正常に動作する電圧範囲の下限が第2直流電圧程度、すなわち12V程度であって、上限が第1直流電圧程度、すなわち24V程度となるように構成されている。例えば、12Vの電圧が発光ダイオード841に印加された場合、フォトトランジスタ842がオンになる。
切り替えリレー85は、コントローラ86から電気信号が入力された場合に動作することで、電源部と診断対象との間を、導通状態から非導通状態に切り替える。すなわち、切り替えリレー85は、コントローラ86の制御に従って、コイル853の状態が励磁状態と無励磁状態とに切り替わる。コントローラ86の制御によってコイル853が励磁状態となった場合、NC接点851およびNC接点852がともに開になる。
コントローラ86は、例えば、演算処理を実行するマイクロコンピュータと、プログラムデータ、固定値データ等のデータを記憶するROM(Read Only Memory)と、格納されているデータを更新して順次書き換えられるRAM(Random Access Memory)等によって実現される。
コントローラ86には、脱レール検出リレー82、第1回路異常検出リレー83および第2回路異常検出リレー84のそれぞれの検出結果、すなわち、それぞれの接点の状態が入力される。コントローラ86は、これらの入力に基づいて、脱レール、第1回路異常および第2回路異常のそれぞれが発生しているか否かを判断する。
コントローラ86は、脱レール、第1回路異常、第2回路異常等の異常が発生していると判断した場合、エレベータ11を非常停止させる。
コントローラ86は、脱レール検出リレー82、第1回路異常検出リレー83および第2回路異常検出リレー84を含む診断対象を診断する診断処理を行う。コントローラ86は、診断処理を行う場合、コイル853の状態を励磁状態に制御することで、NC接点851およびNC接点852をともに開にする。一方、コントローラ86によって診断処理が行われない場合、コイル853の状態が励磁状態にならないので、NC接点851およびNC接点852は、ともに閉のままである。
リセットスイッチ87は、オンとオフに切り替え可能であって、オンである場合にオン信号をコントローラ86に出力する。コントローラ86は、脱レール検出リレー82による脱レールの検出を受けて、脱レールが発生したと一旦判断している場合に、リセットスイッチ87からオン信号が入力されれば、脱レールが発生していないと判断しなおす。
例えば、エレベータ11で脱レールが実際に発生した場合、コントローラ86は、脱レール検出リレー82の検出結果に基づいて脱レールが発生していると判断している。その後、保守員によって復旧作業が行われ、エレベータ11が正常になった場合に、保守員が操作することでリセットスイッチ87をオンにする。リセットスイッチ87がオンになると、コントローラ86にオン信号が入力される。これにより、コントローラ86は、脱レールが発生しているとの判断から、脱レールが発生していないとの判断に変える。
表示器88は、コントローラ86の制御に従って各種情報を表示する。例えば、コントローラ86は、診断対象の健全性を診断した結果を通知するための情報を、表示器88に表示させる。また、例えば、コントローラ86は、脱レール、第1回路異常、第2回路異常等の異常が発生していると判断した場合、その異常が発生していることを通知するための情報を、表示器88に表示させる。
以下、エレベータ制御盤12の脱レール検出機能、回路異常検出機能および診断機能のそれぞれについて、図3を参照しながら説明する。図3は、本発明の実施の形態1における脱レール検出リレー82、第1回路異常検出リレー83、第2回路異常検出リレー84および切り替えリレー85のそれぞれの状態を、エレベータ11の状態ごとに示す表である。
まず、エレベータ11が正常である場合のエレベータ制御盤12の動作について説明する。巻上機40が駆動すると、かごは、一対のかごガイドレールに案内されて昇降され、釣合おもり20は、一対の釣合おもりガイドレール、すなわち第1ガイドレール50および第2ガイドレール51に案内されて昇降される。また、第1接触部73が第1導電線60に接触せず、かつ第2接触部74が第2導電線61に接触しないので、第1導電線60と第2導電線61との間が導通しない。
第1直流電源80から出力される24Vの電圧は、第1導電線60、および第1回路異常検出リレー83のコイル833に印加される。この場合、コイル833が励磁し、NO接点831が閉になり、NC接点832が開になる。
第2直流電源81から出力される12Vの電圧は、第2導電線61、および第2回路異常検出リレー84の発光ダイオード841に印加される。この場合、フォトトランジスタ842がオンになる。
また、第2直流電源81から出力される12Vの電圧は、第2導電線61、および脱レール検出リレー82のコイル823に印加される。ただし、上述したとおり、脱レール検出リレー82が正常に動作する電圧範囲は、12Vよりも大きいので、脱レール検出リレー82が動作しない。この場合、NO接点821は、開のままであり、NC接点822は、閉のままである。
このように、エレベータ11が正常である場合、図3に示すように、NO接点821、NC接点822、NO接点831、NC接点832およびフォトトランジスタ842がそれぞれ、開状態、閉状態、閉状態、開状態およびオン状態である。
コントローラ86は、NO接点821、NC接点822、NO接点831、NC接点832およびフォトトランジスタ842がそれぞれ、開状態、閉状態、閉状態、開状態およびオン状態である場合、エレベータ11が正常であると判断する。
<脱レール検出機能>
次に、エレベータ制御盤12の脱レール検出機能について説明する。
エレベータ11で脱レールが発生すると、釣合おもり20が傾くことによって接触体71が傾くので、上述したとおり、第1接触部73および第2接触部74がそれぞれ、第1導電線60および第2導電線61に接触する。したがって、第1導電線60と第2導電線61との間が接触体71を介して導通する。
ここで、第1直流電源80と第1導電線60とを接続する配線である第1配線62aと、第2直流電源81と第2導電線61とを接続する配線である第2配線62bと、第1導電線60と、第2導電線61とについて、以下のような条件(a)および(b)が成立していると仮定する。
・条件(a):第1配線62a、第1導電線60、第2配線62bおよび第2導電線61は、長さあたりの抵抗値が同じである。
・条件(b):第1配線62aの長さおよび第1導電線60の長さの和は、第2配線62bの長さおよび第2導電線61の長さの和に等しい。
この場合、12Vの電圧を出力する第2直流電源81から、接触体71と第2導電線61との接触箇所までの電圧降下をVdとすると、24Vの電圧を出力する第1直流電源80から、接触体71と第1導電線60との接触箇所までの電圧降下は、Vd×2となる。
なお、電圧降下VdおよびVd×2は、第1導電線60、第2導電線61、第1配線62aおよび第2配線62bの各抵抗に起因して値が変化するので、各抵抗が十分に小さくなるように設計することで、電圧降下Vdの値を十分に小さくすることができる。
ここで、接触体71を介して導通している第1導電線60および第2導電線61について、第1導電線60から第2導電線61までの電圧降下をVcとすると、以下の式(1)を満たせば、第1直流電源80から出力される電圧が第2導電線61に印加される。この場合、第2導電線61に印加される電圧は、脱レールが発生していない場合に第2直流電源81のみによって第2導電線61に印加される電圧よりも上昇する。
24−2×Vd−Vc>12−Vd (1)
また、接触体71と第2導電線61との接触箇所から、脱レール検出リレー82までの電圧降下をVeとし、そのリレーの動作電圧をVrとし、そのリレーに与えられる電圧をVsとすると、以下の式(2)を満たせば、そのリレーが動作し、NO接点821が閉になるとともにNC接点822が開になる。
Vs=24−2×Vd−Vc−Ve>Vr (2)
電圧降下Vcを検討すると、上述したとおり、接触体71が炭素鋼によって形成されていれば、接触体71の電気抵抗率が16.9(μΩ・cm)である。したがって、接触体71について、長さをL(m)、断面積をS(mm2)とすると、接触体71の抵抗Rは、以下の式(3)のように示される。
R=16.9×L/S×0.01 (3)
なお、式(3)から分かるように、断面積Sが長さLに対して十分に大きくなるように設計することで、抵抗Rを十分に小さくすることができ、結果として、電圧降下Vcの値を十分に小さくすることができる。
また、電圧降下Veは、接触体71と第2導電線61との接触箇所から、脱レール検出リレー82までの電流経路の抵抗に起因して値が変化するので、その抵抗が十分に小さくなるように設計することで、電圧降下Veの値を十分に小さくすることができる。
上述したとおり、脱レール検出リレー82は、印加される電圧が第2直流電圧、すなわち12Vよりも大きくなれば、動作するように構成されている。したがって、第1導電線60と第2導電線61との間が接触体71を介して導通した場合に、式(1)および(2)を満たすようにするためには、上述したように、電圧降下Vc、VdおよびVeの値が十分に小さくなるように設計すればよい。このような設計によって、脱レールが発生した場合に、脱レール検出リレー82が動作し、NO接点821が閉になるとともにNC接点822が開になる。
一方、脱レールが発生した場合であっても、第1回路異常検出リレー83の動作と、第2回路異常検出リレー84の動作とに影響が及ばない。つまり、第1回路異常検出リレー83のコイル833が励磁したままであるので、NO接点831は、閉のままであり、NC接点832が開のままである。同様に、第2回路異常検出リレー84のフォトトランジスタ842がオンのままである。
このように、脱レールが発生した場合、図3に示すように、脱レール検出リレー82のNO接点821が開状態から閉状態に切り替わるとともに、NC接点822が閉状態から開状態に切り替わる。
つまり、脱レール検出リレー82は、第2導電線61に印加される電圧が、脱レールが発生していない場合に第2導電線61に印加される電圧よりも上昇したことを検出することで脱レールを検出するように構成されている。より具体的には、脱レール検出リレー82は、第2導電線61に印加される電圧が、脱レールが発生していない場合に第2導電線61に印加される電圧よりも上昇した場合に動作することで、脱レールを検出する。
コントローラ86は、脱レール検出リレー82の検出結果、すなわち、NO接点821が閉状態になり、NC接点822が開状態になるという結果を受けて、脱レールが発生したと判断する。
<回路異常検出機能>
次に、エレベータ制御盤12の回路異常検出機能について説明する。
上述した第1回路異常または第2回路異常が発生すると、エレベータ11で脱レールが発生した場合であっても、エレベータ制御盤12は、脱レールを検出することができない。そこで、エレベータ制御盤12は、このような回路異常を検出するように構成されている。ここで、第1回路異常の具体例としては、第1導電線60の断線が挙げられ、第2回路異常の具体例としては、第2導電線61の断線が挙げられる。
エレベータ11で脱レールが発生していないものの、第1回路異常として例えば第1導電線60が断線すると、第1直流電源80の電圧が第1回路異常検出リレー83のコイル833に印加されなくなる。この場合、コイル833が励磁状態から無励磁状態に切り替わるので、NO接点831が開になり、NC接点832が閉になる。
このように、第1回路異常が発生した場合、図3に示すように、第1回路異常検出リレー83のNO接点831が閉状態から開状態に切り替わるとともに、NC接点832が開状態から閉状態に切り替わる。
つまり、第1回路異常検出リレー83は、第1導電線60に電圧が印加されていないことを検出することで第1回路異常を検出するように構成されている。より具体的には、第1回路異常検出リレー83は、第1導電線60に電圧が印加されている場合に動作し、第1導電線60に電圧が印加されていない場合に動作しないことで、第1回路異常を検出する。
コントローラ86は、第1回路異常検出リレー83の検出結果、すなわち、NO接点831が開状態になり、NC接点832が閉状態になるという結果を受けて、第1回路異常が発生したと判断する。
エレベータ11で脱レールが発生していないものの、第2回路異常として例えば第2導電線61が断線すると、第2直流電源81の電圧が第2回路異常検出リレー84の発光ダイオード841に印加されなくなる。この場合、発光ダイオード841が発光しなくなるので、フォトトランジスタ842がオフになる。
このように、第2回路異常が発生した場合、図3に示すように、第2回路異常検出リレー84のフォトトランジスタ842がオン状態からオフ状態に切り替わる。
つまり、第2回路異常検出リレー84は、第2導電線61に電圧が印加されていないことを検出することで第2回路異常を検出するように構成されている。より具体的には、第2回路異常検出リレー84は、第2導電線61に電圧が印加されている場合に動作し、第2導電線61に電圧が印加されていない場合に動作しないことで、第2回路異常を検出する。
コントローラ86は、第2回路異常検出リレー84の検出結果、すなわち、フォトトランジスタ842がオフ状態になるという結果を受けて、第2回路異常が発生したと判断する。
<診断機能>
次に、エレベータ制御盤12の診断機能について、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の実施の形態1におけるエレベータ制御盤12のコントローラ86によって行われる一連の診断処理を示すフローチャートである。
ここで、診断処理は、例えば、かごの停止中に行われる。また、診断処理が行われる頻度としては、一例として、運転中のエレベータ11のかごが走行して停止するたびに、診断処理が行われる。また、別例として、運転中のエレベータ11のかごが一定時間停止したことを条件として、診断処理が行われる。
ステップS101において、コントローラ86は、切り替えリレー85のコイル853の状態を励磁状態に制御することで、NC接点851およびNC接点852をともに開にする。ステップS101の実行後、処理がステップS102へと進む。
ステップS102において、コントローラ86は、ステップS101の実行に伴う脱レール検出リレー82、第1回路異常検出リレー83および第2回路異常検出リレー84の挙動をチェックすることで、脱レール検出リレー82、第1回路異常検出リレー83および第2回路異常検出リレー84の健全性を診断する。ステップS102の実行後、処理がステップS103へと進む。
ここで、NC接点851およびNC接点852がともに閉から開に切り替わる場合、電源部と、診断対象との間が導通状態から非導通状態に切り替わる。
この場合、脱レール検出リレー82が正常であれば、NO接点821が開のままであり、NC接点822が閉のままである。また、第1回路異常検出リレー83が正常であれば、NO接点831が閉から開に切り替わり、NC接点832が開から閉に切り替わる。さらに、第2回路異常検出リレー84が正常であれば、フォトトランジスタ842がオンからオフに切り替わる。
そこで、コントローラ86は、電源部と診断対象との間を、導通状態から非導通状態に切り替えて、診断対象の挙動をチェックするように構成されている。
具体的には、コントローラ86は、NO接点821が開のままであり、NC接点822が閉のままである場合には、脱レール検出リレー82が健全であると判断し、そうでない場合には、脱レール検出リレー82が不健全であると判断する。
また、コントローラ86は、NO接点831が閉から開に切り替わり、NC接点832が開から閉に切り替わった場合には、第1回路異常検出リレー83が健全であると判断し、そうでない場合には、第1回路異常検出リレー83が不健全であると判断する。
さらに、コントローラ86は、フォトトランジスタ842がオンからオフに切り替わった場合には、第2回路異常検出リレー84が健全であると判断し、そうでない場合には、第2回路異常検出リレー84が不健全であると判断する。
続いて、ステップS103において、コントローラ86は、脱レール検出リレー82のコイル823に電気信号を出力し、続いて、その電気信号の出力を停止する。ステップS103の実行後、処理がステップS104へと進む。
続いて、ステップS104において、コントローラ86は、ステップS103の実行に伴う脱レール検出リレー82の挙動をチェックすることで脱レール検出リレー82の健全性を診断する。ステップS104の実行後、処理がステップS105へと進む。
ここで、脱レール検出リレー82が正常であれば、コントローラ86の上述の制御によって、NO接点821およびNC接点822が以下のように変化する。すなわち、コントローラ86から脱レール検出リレー82に電気信号が入力されると、コイル823が無励磁状態から励磁状態に切り替わる。この場合、NO接点821が開から閉に切り替わり、NC接点822が閉から開に切り替わる。
また、コントローラ86から脱レール検出リレー82への電気信号の入力が遮断されると、コイル823が励磁状態から無励磁状態に切り替わる。この場合、NO接点821が閉から開に切り替わり、NC接点822が開から閉に切り替わる。
そこで、コントローラ86は、電源部と診断対象との間を、導通状態から非導通状態に切り替えて、診断対象に電気信号を出力し、続いて、その電気信号の出力を停止することで診断対象の挙動をチェックするように構成されている。
具体的には、コントローラ86は、NO接点821が開、閉および開に順次切り替わり、NC接点822が閉、開および閉に順次切り替わった場合には、脱レール検出リレー82が健全であると判断し、そうでない場合には、脱レール検出リレー82が不健全であると判断する。
続いて、ステップS105において、コントローラ86は、切り替えリレー85のコイル853の状態を無励磁状態に制御することで、NC接点851およびNC接点852をともに閉にする。ステップS105の実行後、処理がステップS106へと進む
ステップS106において、コントローラ86は、ステップS105の実行に伴う脱レール検出リレー82、第1回路異常検出リレー83および第2回路異常検出リレー84の挙動をチェックすることで、脱レール検出リレー82、第1回路異常検出リレー83および第2回路異常検出リレー84の健全性を診断する。ステップS106の実行後、処理が終了となる。
ここで、NC接点851およびNC接点852がともに開から閉に切り替わる場合、電源部と、診断対象との間が非導通状態から導通状態に切り替わる。
この場合、脱レール検出リレー82が正常であれば、NO接点821が開のままであり、NC接点822が閉のままである。また、第1回路異常検出リレー83が正常であれば、NO接点831が開から閉に切り替わり、NC接点832が閉から開に切り替わる。さらに、第2回路異常検出リレー84が正常であれば、フォトトランジスタ842がオフからオンに切り替わる。
そこで、コントローラ86は、電源部と診断対象との間を、導通状態から非導通状態に切り替えて、非導通状態から導通状態にさらに切り替えて、診断対象の挙動をチェックするように構成されている。
具体的には、コントローラ86は、NO接点821が開のままであり、NC接点822が閉のままである場合には、脱レール検出リレー82が健全であると判断し、そうでない場合には、脱レール検出リレー82が不健全であると判断する。
また、コントローラ86は、NO接点831が開から閉に切り替わり、NC接点832が閉から開に切り替わった場合には、第1回路異常検出リレー83が健全であると判断し、そうでない場合には、第1回路異常検出リレー83が不健全であると判断する。
さらに、コントローラ86は、フォトトランジスタ842がオフからオンに切り替わった場合には、第2回路異常検出リレー84が健全であると判断し、そうでない場合には、第2回路異常検出リレー84が不健全であると判断する。
このように、コントローラ86は、診断処理において、切り替えリレー85を制御することによって、診断対象の挙動をチェックすることで診断対象の健全性を診断する。コントローラ86は、診断処理を行った結果、不健全である箇所があれば、エレベータ11を非常停止させる。
なお、コントローラ86は、上述の診断処理を行っている間に、リセットスイッチ87からオン信号が入力されるか否かによってリセットスイッチ87の健全性をさらに診断するように構成されていてもよい。診断処理を行っている間では、保守員によってリセットスイッチ87が操作されないと考えられ、リセットスイッチ87からコントローラ86にオン信号が入力されない。そこで、コントローラ86は、上述の診断処理を行っている間に、リセットスイッチ87からオン信号が入力された場合には、リセットスイッチ87が不健全であると判断し、そうでない場合には、リセットスイッチ87が健全であると判断する。
以上、本実施の形態1によれば、エレベータの脱レール検出装置は、昇降体の昇降方向に平行に昇降路内に設けられた第1導電線および第2導電線と、脱レールを検出する脱レール検出部と、第1直流電圧を出力することによって第1導電線に電圧を印加する第1直流電源と、第1直流電圧よりも低い第2直流電圧を出力することによって第2導電線に電圧を印加する第2直流電源とを有する電源部と、昇降体に設けられており、脱レールが発生した場合に第1導電線および第2導電線に接触することで第1導電線と第2導電線との間を導通させる接触体と、を備えて構成されている。上述の脱レール検出部は、第2導電線に印加される電圧が、脱レールが発生していない場合に第2導電線に印加される電圧よりも上昇したことを検出することで脱レールを検出するように構成されている。
さらに、上述のエレベータの脱レール検出装置は、上述の構成に対して、電源部と、脱レール検出部を含む診断対象との間を、導通状態と非導通状態とに切り替える切り替え部と、診断対象を診断する診断処理を行うコントローラとをさらに備えて構成されている。上述のコントローラは、診断処理において、切り替え部を制御することによって、診断対象の挙動をチェックすることで診断対象の健全性を診断するように構成されている。
これにより、エレベータの脱レール検出装置は、上述の脱レール検出機能によって、昇降体の脱レール検出の安定性の向上を図ることができる。また、エレベータの脱レール検出装置は、上述の脱レール検出機能に加えて、さらに、上述の診断機能を備えて構成されているので、脱レール検出機能が正常であるか異常であるかを監視することができ、結果として、フェールセーフを担保することができる。
また、上述のエレベータの脱レール検出装置は、上述の構成に対して、第1回路異常を検出する第1回路異常検出部と、第2回路異常を検出する第2回路異常検出部とをさらに備えて構成されることによって、フェールセーフをさらに担保することができる。この場合、上述のコントローラは、脱レール検出部に加えて、第1回路異常検出部および第2回路異常検出部をさらに含む診断対象を診断するように構成される。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2では、先の実施の形態1とは異なる手法によって脱レールを検出するように構成されているエレベータの脱レール検出装置について説明する。なお、本実施の形態2では、先の実施の形態1と同様である点の説明を省略し、先の実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
図5は、本発明の実施の形態2におけるエレベータの脱レール検出装置を備えたエレベータシステム10の構成を示す概略図である。
図5に示すように、釣合おもり20には、先の実施の形態1とは異なり、絶縁体70を介さずに接触体71が設けられている。このような構成では、脱レールが発生することによって、第1接触部73および第2接触部74がそれぞれ、第1導電線60および第2導電線61に接触すると、第1導電線60と第2導電線61との間が接触体71を介して導通し、さらに、接触体71と巻上機40との間が主索30を介して導通する。
接触体71と巻上機40との間が導通すると、第1直流電源80から巻上機40に電流が流れて地絡が発生し、その結果、第1直流電源80に過電流が流れる。
このように、接触体71は、脱レールが発生した場合に第1導電線60および第2導電線61に接触することで第1導電線60と第2導電線61との間を導通させるとともに第1直流電源80に過電流が流れる状態にする。
エレベータ制御盤12は、第1直流電源80を有する電源部と、第1回路異常検出部の一例である第1回路異常検出リレー83と、第2回路異常検出部の一例である第2回路異常検出リレー84と、切り替え部の一例である切り替えリレー85と、コントローラ86と、リセットスイッチ87と、表示器88と、過電流検出器89とを備える。第1回路異常検出リレー83および第2回路異常検出リレー84の組み合わせは、脱レール検出部の一例である。
第1直流電源80は、第1導電線60および第2導電線61に電流を流す。このように、第1直流電源80は、第1直流電圧を出力することによって第1導電線60および第2導電線61に電圧を印加する。
第2回路異常検出リレー84は、先の実施の形態1と構成が異なり、NO接点843、NC接点844およびコイル845を有する。第2回路異常検出リレー84は、強制ガイド接点付きリレーであり、有接点リレーに分類される。
第1直流電源80の一端は、第1導電線60の一端に接続され、さらに、第2導電線61の一端に接続されている。第1直流電源80の他端は、第1回路異常検出リレー83のコイル833と、切り替えリレー85のNC接点852とを介して、第1導電線60の他端に接続され、さらに、第2回路異常検出リレー84のコイル845と、切り替えリレー85のNC接点851とを介して、第2導電線61の他端に接続されている。
第1導電線60と第2導電線61とは、並列に接続されて並列回路を構成しており、第1直流電源80によって、第1導電線60および第2導電線61のそれぞれに電圧が印加される。
第1回路異常検出リレー83および第2回路異常検出リレー84のそれぞれは、正常に動作する範囲の上限が第1直流電圧程度、すなわち24V程度となるように構成されている。
過電流検出器89は、接触体71と巻上機40との間が導通することによって第1直流電源80に流れる過電流を検出する。第1直流電源80に過電流が流れない場合には、過電流検出器89は、動作せず、閉状態のままであり、第1直流電源80に過電流が流れる場合には、過電流検出器89は、その過電流を検出して動作し、閉状態から開状態に切り替わる。過電流検出器89が閉状態から開状態に切り替わると、第1直流電源80が回路から遮断され、結果として、第1導電線60および第2導電線61のいずれにも電圧が印加されなくなる。
コントローラ86には、第1回路異常検出リレー83および第2回路異常検出リレー84のそれぞれの検出結果が入力される。コントローラ86は、これらの入力に基づいて、脱レール、第1回路異常および第2回路異常のそれぞれが発生しているか否かを判断する。
コントローラ86は、第1回路異常検出リレー83および第2回路異常検出リレーを含む診断対象を診断する診断処理を行う。コントローラ86は、診断処理を行う場合、コイル853の状態を励磁状態に制御することで、NC接点851およびNC接点852をともに開にする。一方、コントローラ86によって診断処理が行われない場合、コイル853の状態が励磁状態にならないので、NC接点851およびNC接点852は、ともに閉のままである。
以下、本実施の形態2におけるエレベータ制御盤12の脱レール検出機能、回路異常検出機能および診断機能のそれぞれについて、図6を参照しながら説明する。図6は、本発明の実施の形態2における第1回路異常検出リレー83、第2回路異常検出リレー84および切り替えリレー85のそれぞれの状態を、エレベータ11の状態ごとに示す表である。
まず、エレベータ11が正常である場合のエレベータ制御盤12の動作について説明する。エレベータ11が正常である場合には、先の実施の形態1と同様に、第1導電線60と第2導電線61との間が導通しない。
第1直流電源80から出力される24Vの電圧は、第1導電線60、第1回路異常検出リレー83のコイル833、第2導電線61および第2回路異常検出リレー84のコイル845に印加される。この場合、コイル833が励磁し、NO接点831が閉になり、NC接点832が開になり、さらに、コイル845が励磁し、NO接点843が閉になり、NC接点844が開になる。
このように、エレベータ11が正常である場合、図6に示すように、NO接点831、NC接点832、NO接点843およびNC接点844がそれぞれ、閉状態、開状態、閉状態および開状態である。
コントローラ86は、NO接点831、NC接点832、NO接点843およびNC接点844がそれぞれ、閉状態、開状態、閉状態および開状態である場合、エレベータ11が正常であると判断する。
<脱レール検出機能>
次に、エレベータ制御盤12の脱レール検出機能について説明する。
エレベータ11で脱レールが発生すると、先の実施の形態1と同様に第1導電線60と第2導電線61との間が接触体71を介して導通し、さらに、接触体71と巻上機40との間が主索30を介して導通する。この場合、第1直流電源80、第1導電線60、接触体71、釣合おもり20、主索30、巻上機40およびアースの経路で、地絡電流が流れる。このような地絡電流が発生すると、過電流検出器89が動作する。すなわち、過電流検出器89は、この地絡電流を過電流として検出し、閉状態から開状態に切り替わる。
過電流検出器89が過電流を検出して動作すると、上述したとおり、第1直流電源80が回路から遮断される。第1直流電源80が回路から遮断されると、第1直流電源80の電圧は、第1回路異常検出リレー83のコイル833と、第2回路異常検出リレー84のコイル845とのそれぞれに印加されなくなる。この場合、コイル833が励磁状態から無励磁状態に切り替わるので、NO接点831が開になり、NC接点832が閉になる。同様に、コイル845が励磁状態から無励磁状態に切り替わるので、NO接点843が開になり、NC接点844が閉になる。
このように、脱レールが発生した場合、図6に示すように、第1回路異常検出リレー83のNO接点831が閉状態から開状態に切り替わるとともに、NC接点832が開状態から閉状態に切り替わり、さらに、第2回路異常検出リレー84のNO接点843が閉状態から開状態に切り替わるとともに、NC接点844が開状態から閉状態に切り替わる。
つまり、脱レール検出部を構成する第1回路異常検出リレー83および第2回路異常検出リレー84は、過電流検出器89が動作したことを検出することで脱レールを検出するように構成されている。
コントローラ86は、第1回路異常検出リレー83および第2回路異常検出リレー84の検出結果、すなわち、NO接点831が開状態になり、NC接点832が閉状態になり、NO接点843が開状態になり、NC接点844が閉状態になるという結果を受けて、脱レールが発生したと判断する。
<回路異常検出機能>
次に、エレベータ制御盤12の回路異常検出機能について説明する。
先の実施の形態1と同様に、エレベータ制御盤12は、第1直流電源80と第1導電線60との間が非導通状態になる第1回路異常と、第1直流電源80と第2導電線61との間が非導通状態になる第2回路異常とを検出するように構成されている。
エレベータ11で脱レールが発生していないものの、第1回路異常として例えば第1導電線60が断線すると、第1直流電源80の電圧が第1回路異常検出リレー83のコイル833に印加されなくなる。この場合、コイル833が励磁状態から無励磁状態に切り替わるので、NO接点831が開になり、NC接点832が閉になる。
このように、第1回路異常が発生した場合、図6に示すように、第1回路異常検出リレー83のNO接点831が閉状態から開状態に切り替わるとともに、NC接点832が開状態から閉状態に切り替わる。
つまり、第1回路異常検出リレー83は、第1導電線60に電圧が印加されていないことを検出することで第1回路異常を検出するように構成されている。より具体的には、第1回路異常検出リレー83は、第1導電線60に電圧が印加されている場合に動作し、第1導電線60に電圧が印加されていない場合に動作しないことで、第1回路異常を検出する。
コントローラ86は、第1回路異常検出リレー83の検出結果、すなわち、NO接点831が開状態になり、NC接点832が閉状態になるという結果を受けて、第1回路異常が発生したと判断する。
エレベータ11で脱レールが発生していないものの、第2回路異常として例えば第2導電線61が断線すると、第1直流電源80の電圧が第2回路異常検出リレー84のコイル845に印加されなくなる。この場合、コイル845が励磁状態から無励磁状態に切り替わるので、NO接点843が開になり、NC接点844が閉になる。
このように、第2回路異常が発生した場合、図6に示すように、第2回路異常検出リレー84のNO接点843が閉状態から開状態に切り替わるとともに、NC接点844が開状態から閉状態に切り替わる。
つまり、第2回路異常検出リレー84は、第2導電線61に電圧が印加されていないことを検出することで第2回路異常を検出するように構成されている。より具体的には、第2回路異常検出リレー84は、第2導電線61に電圧が印加されている場合に動作し、第2導電線61に電圧が印加されていない場合に動作しないことで、第2回路異常を検出する。
コントローラ86は、第2回路異常検出リレー84の検出結果、すなわち、NO接点843が開状態になり、NC接点844が閉状態になるという結果を受けて、第2回路異常が発生したと判断する。
<診断機能>
次に、エレベータ制御盤12の診断機能について、図7を参照しながら説明する。図7は、本発明の実施の形態2におけるエレベータ制御盤12のコントローラ86によって行われる一連の診断処理を示すフローチャートである。
ステップS201において、コントローラ86は、切り替えリレー85のコイル853の状態を励磁状態に制御することで、NC接点851およびNC接点852をともに開にする。ステップS201の実行後、処理がステップS202へと進む。
ステップS202において、コントローラ86は、ステップS201の実行に伴う第1回路異常検出リレー83および第2回路異常検出リレー84の挙動をチェックすることで、第1回路異常検出リレー83および第2回路異常検出リレー84の健全性を診断する。ステップS202の実行後、処理がステップS203へと進む。
ここで、NC接点851およびNC接点852がともに閉から開に切り替わる場合、電源部と、診断対象との間が導通状態から非導通状態に切り替わる。
この場合、第1回路異常検出リレー83が正常であれば、NO接点831が閉から開に切り替わり、NC接点832が開から閉に切り替わる。さらに、第2回路異常検出リレー84が正常であれば、NO接点843が閉から開に切り替わり、NC接点844が開から閉に切り替わる。
そこで、コントローラ86は、電源部と診断対象との間を、導通状態から非導通状態に切り替えて、診断対象の挙動をチェックするように構成されている。
また、コントローラ86は、NO接点831が閉から開に切り替わり、NC接点832が開から閉に切り替わった場合には、第1回路異常検出リレー83が健全であると判断し、そうでない場合には、第1回路異常検出リレー83が不健全であると判断する。
さらに、コントローラ86は、NO接点843が閉から開に切り替わり、NC接点844が開から閉に切り替わった場合には、第2回路異常検出リレー84が健全であると判断し、そうでない場合には、第2回路異常検出リレー84が不健全であると判断する。
続いて、ステップS203において、コントローラ86は、切り替えリレー85のコイル853の状態を無励磁状態に制御することで、NC接点851およびNC接点852をともに閉にする。ステップS203の実行後、処理がステップS204へと進む。
ステップS204において、コントローラ86は、ステップS203の実行に伴う第1回路異常検出リレー83および第2回路異常検出リレー84の挙動をチェックすることで、第1回路異常検出リレー83および第2回路異常検出リレー84の健全性を診断する。ステップS204の実行後、処理が終了となる。
ここで、NC接点851およびNC接点852がともに開から閉に切り替わる場合、電源部と、診断対象との間が非導通状態から導通状態に切り替わる。
この場合、第1回路異常検出リレー83が正常であれば、NO接点831が開から閉に切り替わり、NC接点832が閉から開に切り替わる。さらに、第2回路異常検出リレー84が正常であれば、NO接点843が開から閉に切り替わり、NC接点844が閉から開に切り替わる。
そこで、コントローラ86は、電源部と診断対象との間を、導通状態から非導通状態に切り替え、非導通状態から導通状態にさらに切り替えて、診断対象の挙動をチェックするように構成されている。
また、コントローラ86は、NO接点831が開から閉に切り替わり、NC接点832が閉から開に切り替わった場合には、第1回路異常検出リレー83が健全であると判断し、そうでない場合には、第1回路異常検出リレー83が不健全であると判断する。
さらに、コントローラ86は、NO接点843が開から閉に切り替わり、NC接点844が閉から開に切り替わった場合には、第2回路異常検出リレー84が健全であると判断し、そうでない場合には、第2回路異常検出リレー84が不健全であると判断する。
このように、コントローラ86は、診断処理において、切り替えリレー85を制御することによって、診断対象の挙動をチェックすることで診断対象の健全性を診断する。コントローラ86は、診断処理を行った結果、不健全である箇所があれば、エレベータ11を非常停止させる。
以上、本実施の形態2によれば、エレベータの脱レール検出装置は、昇降体の昇降方向に平行に昇降路内に設けられた第1導電線および第2導電線と、脱レールを検出する脱レール検出部と、第1直流電圧を出力することによって第1導電線および第2導電線に電圧を印加する第1直流電源を有する電源部と、昇降体に設けられており、脱レールが発生した場合に第1導電線および第2導電線に接触することで第1導電線と第2導電線との間を導通させるとともに第1直流電源に過電流が流れる状態にする接触体と、を備えて構成されている。上述の脱レール検出部は、過電流を検出することで脱レールを検出するように構成されている。
さらに、上述のエレベータの脱レール検出装置は、上述の構成に対して、電源部と、脱レール検出部を含む診断対象との間を、導通状態と非導通状態とに切り替える切り替え部と、診断対象を診断する診断処理を行うコントローラとをさらに備えて構成されている。上述のコントローラは、診断処理において、切り替え部を制御することによって、診断対象の挙動をチェックすることで診断対象の健全性を診断するように構成されている。
このようにエレベータの脱レール検出装置を構成した場合であっても、先の実施の形態1と同様の効果が得られる。
なお、実施の形態1および2では、脱レールを検出する対象の昇降体が釣合おもり20である場合を例示したが、脱レールを検出する対象の昇降体がかごであってもよい。すなわち、接触体71をかごに設けて、かごのガイドレールからの外れを検出するようにしてもよい。また、本発明は、図1に示すタイプのエレベータシステム10だけでなく、様々なタイプのエレベータシステム10に適用することができる。
10 エレベータシステム、11 エレベータ、12 エレベータ制御盤、20 釣合おもり、30 主索、40 巻上機、50 第1ガイドレール、51 第2ガイドレール、60 第1導電線、61 第2導電線、62a 第1配線、62b 第2配線、63 上端固定部、64 下端固定部、65 絶縁体、70 絶縁体、71 接触体、72 支持部、73 第1接触部、74 第2接触部、80 第1直流電源、81 第2直流電源、82 脱レール検出リレー、821 NO接点、822 NC接点、823 コイル、83 第1回路異常検出リレー、831 NO接点、832 NC接点、833 コイル、84 第2回路異常検出リレー、841 発光ダイオード、842 フォトトランジスタ、843 NO接点、844 NC接点、845 コイル、85 切り替えリレー、851 NC接点、852 NC接点、853 コイル、86 コントローラ、87 リセットスイッチ、88 表示器、89 過電流検出器。

Claims (13)

  1. ガイドレールに案内されて昇降される昇降体が前記ガイドレールから外れる脱レールを検出するエレベータの脱レール検出装置であって、
    前記昇降体の昇降方向に平行に昇降路内に設けられた第1導電線および第2導電線と、
    前記脱レールを検出する脱レール検出部と、
    第1直流電圧を出力することによって前記第1導電線に電圧を印加する第1直流電源と、前記第1直流電圧よりも低い第2直流電圧を出力することによって前記第2導電線に電圧を印加する第2直流電源とを有する電源部と、
    前記昇降体に設けられており、前記脱レールが発生した場合に前記第1導電線および前記第2導電線に接触することで前記第1導電線と前記第2導電線との間を導通させる接触体と、
    前記電源部と、前記脱レール検出部を含む診断対象との間を、導通状態と非導通状態とに切り替える切り替え部と、
    前記診断対象を診断する診断処理を行うコントローラと、
    を備え、
    前記脱レール検出部は、前記第2導電線に印加される電圧が、前記脱レールが発生していない場合に前記第2導電線に印加される電圧よりも上昇したことを検出することで前記脱レールを検出し、
    前記コントローラは、前記診断処理において、前記切り替え部を制御することによって、前記診断対象の挙動をチェックすることで前記診断対象の健全性を診断する
    エレベータの脱レール検出装置。
  2. 前記脱レール検出部は、前記第2導電線に印加される電圧が、前記脱レールが発生していない場合に前記第2導電線に印加される電圧よりも上昇した場合に動作するリレーによって構成されている
    請求項1に記載のエレベータの脱レール検出装置。
  3. 前記第1直流電源と前記第1導電線との間が非導通状態になる第1回路異常を検出する第1回路異常検出部と、
    前記第2直流電源と前記第2導電線との間が非導通状態になる第2回路異常を検出する第2回路異常検出部と、
    をさらに備え、
    前記第1回路異常検出部は、前記第1導電線に電圧が印加されていないことを検出することで前記第1回路異常を検出し、
    前記第2回路異常検出部は、前記第2導電線に電圧が印加されていないことを検出することで前記第2回路異常を検出し、
    前記コントローラは、前記第1回路異常検出部および前記第2回路異常検出部をさらに含む前記診断対象を診断する
    請求項1または2に記載のエレベータの脱レール検出装置。
  4. 前記第1回路異常検出部は、前記第1導電線に電圧が印加されている場合に動作するリレーによって構成され、
    前記第2回路異常検出部は、前記第2導電線に電圧が印加されている場合に動作するリレーによって構成されている
    請求項3に記載のエレベータの脱レール検出装置。
  5. ガイドレールに案内されて昇降される昇降体が前記ガイドレールから外れる脱レールを検出するエレベータの脱レール検出装置であって、
    前記昇降体の昇降方向に平行に昇降路内に設けられた第1導電線および第2導電線と、
    前記脱レールを検出する脱レール検出部と、
    第1直流電圧を出力することによって前記第1導電線および前記第2導電線に電圧を印加する第1直流電源を有する電源部と、
    前記昇降体に設けられており、前記脱レールが発生した場合に前記第1導電線および前記第2導電線に接触することで前記第1導電線と前記第2導電線との間を導通させるとともに前記第1直流電源に過電流が流れる状態にする接触体と、
    前記電源部と、前記脱レール検出部を含む診断対象との間を、導通状態と非導通状態とに切り替える切り替え部と、
    前記診断対象を診断する診断処理を行うコントローラと、
    を備え、
    前記脱レール検出部は、前記過電流を検出することで前記脱レールを検出し、
    前記コントローラは、前記診断処理において、前記切り替え部を制御することによって、前記診断対象の挙動をチェックすることで前記診断対象の健全性を診断する
    エレベータの脱レール検出装置。
  6. 前記第1直流電源と前記第1導電線との間が非導通状態になる第1回路異常を検出する第1回路異常検出部と、
    前記第1直流電源と前記第2導電線との間が非導通状態になる第2回路異常を検出する第2回路異常検出部と、
    をさらに備え、
    前記第1回路異常検出部は、前記第1導電線に電圧が印加されていないことを検出することで前記第1回路異常を検出し、
    前記第2回路異常検出部は、前記第2導電線に電圧が印加されていないことを検出することで前記第2回路異常を検出し、
    前記コントローラは、前記第1回路異常検出部および前記第2回路異常検出部をさらに含む前記診断対象を診断する
    請求項5に記載のエレベータの脱レール検出装置。
  7. 前記過電流を検出する過電流検出器をさらに備え、
    前記脱レール検出部は、前記第1回路異常検出部および前記第2回路異常検出部によって構成され、
    前記第1回路異常検出部および前記第2回路異常検出部は、前記過電流検出器が動作したことを検出することで脱レールを検出する
    請求項6に記載のエレベータの脱レール検出装置。
  8. 前記第1回路異常検出部は、前記第1導電線に電圧が印加されている場合に動作するリレーによって構成され、
    前記第2回路異常検出部は、前記第2導電線に電圧が印加されている場合に動作するリレーによって構成されている
    請求項6または7に記載のエレベータの脱レール検出装置。
  9. 前記切り替え部は、前記コントローラから電気信号が入力された場合に動作することで、前記電源部と前記診断対象との間を、前記導通状態から前記非導通状態に切り替えるリレーによって構成されている
    請求項1から8のいずれか1項に記載のエレベータの脱レール検出装置。
  10. 前記コントローラは、前記診断処理において、前記電源部と前記診断対象との間を、前記導通状態から前記非導通状態に切り替えて、前記診断対象の挙動をチェックする
    請求項1から9のいずれか1項に記載のエレベータの脱レール検出装置。
  11. 前記診断対象は、前記コントローラから電気信号が入力されたときに動作するように構成され、
    前記コントローラは、前記診断処理において、前記電源部と前記診断対象との間を、前記導通状態から前記非導通状態に切り替えて、前記診断対象に前記電気信号を出力し、続いて、前記電気信号の出力を停止することで、前記診断対象の挙動をチェックする
    請求項1から9のいずれか1項に記載のエレベータの脱レール検出装置。
  12. 前記コントローラは、前記診断処理において、前記電源部と前記診断対象との間を、前記非導通状態から前記導通状態にさらに切り替えて、前記診断対象の挙動をチェックする
    請求項10または11に記載のエレベータの脱レール検出装置。
  13. オンとオフに切り替え可能であって、オンである場合にオン信号を前記コントローラに出力するリセットスイッチをさらに備え、
    前記コントローラは、前記脱レール検出部によって前記脱レールが検出されれば、前記脱レールが発生したと判断し、前記脱レールが発生したと判断している場合に、前記リセットスイッチから前記オン信号が入力されれば、前記脱レールが発生していないと判断しなおし、
    前記コントローラは、前記診断処理において、前記リセットスイッチから前記オン信号が入力されるか否かによって前記リセットスイッチの健全性をさらに診断する
    請求項1から12のいずれか1項に記載の脱レール検出装置。
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