JP6832885B2 - 流体システム - Google Patents

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Description

ここに開示する技術は、流体システムに関する。
特許文献1には、集積パネル、バルブ、ポンプ、アキュムレータ等の流体デバイスの一例として、リング状のガスケット(流体用ガスケット)によってシールされる流路(第1流体通路、第2流体通路)を有する集積パネルが開示されている。この集積パネルは、ガスケットととともに流体システム(配管系)を構成している。
具体的に、前記特許文献1に係る集積パネルは、その端面に流通口(第1流体給排口部、第2流体給排口部)が開口しており、各流通口の周囲には、ガスケットを挿入するための環状溝(テーパ周面)が設けられている。
また、特許文献1には、流体デバイス同士(集積パネル、バルブ)を接続するために、集積パネルに一対の挿通孔(ボルト挿通孔)を並設することも開示されている。この場合、前述の流通口及び環状溝は、双方とも一対の挿通孔の間に配置されることになる。この挿通孔に接続具(ボルト)を挿通し、流体デバイス同士を接続すると、両デバイスによってガスケットが挟み込まれる。
特開2006−308052号公報
特許文献1に記載されている集積パネルは、環状溝へ挿入したガスケットによって、流通口の周縁部を締め付けるように構成されている。ここで、前述のように流体デバイス同士をボルトで接続すると、両デバイスによって挟み込まれたガスケットは、各流体デバイスから押圧される。この場合、ガスケットにおいて、ボルトに近接する部位と、ボルトから離間している部位との間で、流体デバイスによる押圧力に差異が生まれてしまい、ガスケットの周方向におけるシール性能にムラが生じる虞があった。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、流体デバイスによってガスケットを挟み込んだときに、ガスケットの周方向におけるシール性能を均一にすることにある。
ここに開示する技術は、環状のガスケットと、前記ガスケットによりシールされる流路を有する複数の流体デバイスと、を備えた流体システムに係る。
前記複数の流体デバイスは、一対の接続具を介して相互に接続され、前記複数の流体デバイスは、それぞれ、前記一対の接続具の間に配置され、前記流路の一端を成すように開口した流通口と、前記流通口の外周縁に沿って設けられ、前記ガスケットが挿入されるように開口した環状溝と、を有し、前記環状溝の中心軸を通る断面のうち、前記一対の接続具の並び方向を示す第1方向で見た第1断面視における前記環状溝の幅をa1、前記第1方向に対して直交する第2方向で見た第2断面視における前記環状溝の幅をa2とし、前記環状溝に対して前記ガスケットを同軸に配置したときに、前記第1断面視における前記ガスケットの肉厚をb1、前記第2断面視における前記ガスケットの肉厚をb2とすると、下式を満足する。
b2−a2>b1−a1>0
この構成によれば、ガスケットの肉厚は、環状溝の幅よりも大きい。よって、環状溝へガスケットを挿入すると、いわゆる締まり嵌めとなって、流通口の周縁部が締め付けられる。この締め付けが強いときには、弱いときに比してシール性能が高くなる。
一方、接続具により流体デバイス同士を接続した結果、両デバイスによってガスケットが挟み込まれると、そのガスケットは各流体デバイスから押圧される。この押圧力は、接続具から離間している部位においては、近接している部位に比して弱くなる。接続具による押圧力が弱くなると、強いときに比してシール性能が低くなる。
そこで、前記の構成によれば、接続具から離間している部位に対しては、環状溝の幅と、ガスケットの肉厚との差を相対的に大きくする。これにより、ガスケットの圧縮量が大きくなり、このガスケットによる流通口の締め付けを強くすることができる。
すなわち、接続具から離間している分だけ、流体デバイスによるガスケットへの押圧力が弱くなり、シール性能が弱くなると考えられるところ、ガスケットによる締め付けを強くすることで、弱くなったシール性能を補うことができる。これにより、ガスケットの周方向において、シール性能に強弱を生じさせることなく、シール性能を均一にすることができる。
前記の構成によれば、流体デバイスによってガスケットを挟み込んだときに、ガスケットの周方向におけるシール性能を均一にすることができる。
図1は、流体システムの構成を例示する図である。 図2は、流体デバイスの構成を例示する図である。 図3は、流体デバイスのB−B断面を例示する図である。 図4は、流体デバイスのA−A断面を例示する図である。 図5は、ガスケットの構成を例示する図である。 図6は、流体システムのB−B断面を例示する図である。 図7は、流体システムのA−A断面を例示する図である。 図8は、環状溝の変形例を示す図である。 図9は、第2の実施形態を例示する図である。
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明は例示である。
すなわち、本明細書では、流体デバイスの一例として集積ブロックについて説明するが、ここに開示する技術は、これらの集積ブロックに限られず、流体を流通可能なデバイス一般に適用することができる。
具体的に、本開示における「流体デバイス」は、集積ブロック、集積パネル、バルブ、ポンプ、アキュムレータ、流体貯留容器、熱交換器、レギュレータ、圧力計、流量計、ヒータ、フランジ配管等のうち、環状のガスケットを挿入することによってシールされる流路を有するものを指す。そして、本開示における「流体システム」は、相互に接続される複数の流体デバイスと、流体デバイス同士の接続部をシールするガスケットとを備えたシステムを指す。
〈全体構成〉
図1の上図は、流体システムSの構成を例示する縦断面図であり、図1の下図は、流体システムSの構成を例示する平面図である。同図に示す流体システムSは、一対の集積ブロック1と、各集積ブロック1の接続部をシールする環状のガスケット2とを備えている。
2つの集積ブロック1は、それぞれ、ガスケット2を挿入することによりシールされる流路Pを内部に有しており、一対のボルト3を介して相互に接続されるように構成されている。なお、ボルト3は「接続具」の例示である。
つまり、一方の集積ブロック1にガスケット2を挿入した状態で、そのガスケット2に対して他方の集積ブロック1を挿入する。そして、集積ブロック1同士をボルト3により締結することで、各集積ブロック1内に形成された流路Pを接続しつつ、その接続部付近の流路Pをガスケット2によりシールすることができる。図1に示すように、ボルト3によって集積ブロック1同士を接続したときに、ガスケット2は各集積ブロック1によって挟持される。
以下、集積ブロック1と、ガスケット2の構成について順番に説明する。
〈集積ブロック〉
図2は、流体デバイスとしての集積ブロック1の構成を例示する図である。また、図3は、集積ブロック1のB−B断面図であり、図4は、集積ブロック1のA−A断面図である。
図2〜図4に示すように、集積ブロック1は、主たる構成要素として、ブロック本体10と、管路部12と、ブロック本体10の上面に開口した流通口13と、流通口13を取り囲む環状溝14と、ボルト(接続具)3を挿通するための一対の挿通孔15、15と、を備えている。
また、図1の上図に示すように、集積ブロック1の内部には、管路部12の前端から流通口13にかけて流路Pが形成されている。つまり、流通口13は、流路Pの一端を成すように開口している。
以下、集積ブロック1の構成要素の詳細について、順番に説明をする。
ブロック本体10は、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂から成り、直方状の外形を有している。ブロック本体10の上面の両端には、一対の挿通孔15、15が設けられている。なお、ブロック本体10を構成するためのフッ素樹脂としては、例えば、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等を用いることができる。
挿通孔15、15は、所定の並び方向(第1方向)に沿って並設されている。各挿通孔15、15には、集積ブロック1同士を接続するためのボルト3を挿通することができる。なお、挿通孔15、15は、U字状の切り欠きであってもよい。また、並び方向は、図中の左右方向(符号D1を参照)に等しく、「第1方向」を例示している。
流通口13は、一対の挿通孔15、15の間(具体的には、ブロック本体10の上面中央部)に配置されており、円形の横断面を有する開口部として設けられている。図3に拡大して示すように、流通口13における開口端(上端)付近の内壁部13aは、内径側から外径側へ向かうにつれて、上方に向かってテーパ状に拡径している。
図2に示すように、環状溝14は、流通口13の外周縁に沿って設けられている。この環状溝14には、ガスケット2を挿入することができる。環状溝14の内径14iは、ガスケット2の内径よりも若干大きい円形状を有している。一方、環状溝14の外径14oは、ガスケット2の外径と実質的に同径な長軸Alと、ガスケット2の外径よりも若干小径な短軸Asと、から成る楕円形状を有している。ここで、環状溝14の内径14iと外径14oは同軸である。
本実施形態では、環状溝14の長軸Al方向は、第1方向としての左右方向に一致している。
環状溝14は、環状溝14の中心軸C1を通る断面のうち、挿通孔15、15の並び方向(第1方向)で見たA−A断面の方が、この並び方向に直交する方向(第2方向)で見たB−B断面と比較して幅広になるように形成されている。すなわち、図4に示すように、A−A断面視における環状溝14の幅をa1とする一方、図3に示すように、B−B断面視における環状溝14の幅をa2とすると、環状溝14は、下式(1)を満足するように構成されている。
a1>a2 ・・・(1)
なお、A−A断面は「第1断面」を例示し、B−B断面は「第2断面」を例示している。また、並び方向に直交する方向は、図中の前後方向(図1の符号D2を参照)に等しく、「第2方向」を例示している。本実施形態では、環状溝14の短軸As方向は、第2方向としての前後方向に一致している。
また、図3〜図4に示すように、環状溝14における外径側の内壁部14aは、その内径側の内壁部14bよりも反深さ方向に突出している。つまり、外径側の内壁部14aは、内径側の内壁部14bよりも反深さ方向に高く形成されている。ここで、「深さ方向」とは、環状溝14の開口端から環状溝14の底部14cへ向かう方向(図中の下方向)を指し、「反深さ方向」とは、その反対方向(図中の上方向)を指す。
また、環状溝14における内径側の内壁部14bには、環状溝14の開口端をテーパ状に拡径させて成るテーパ部17が設けられている。具体的に、テーパ部17は、環状溝14の開口端を面取りして成り、この開口端から深さ方向に沿って、環状溝14の径方向外方へ向かって傾斜している。
〈ガスケット〉
図5は、ガスケット2の構成を例示する図である。
ガスケット2は、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂を成形して成り、略筒状の外形を有している。具体的に、このガスケット2は、集積ブロック1の流通口13に挿入される第1シール部21と、第1シール部21に対して一体的に形成され、かつ集積ブロック1の環状溝14に挿入される第2シール部22と、を有している。なお、ガスケット2を構成するためのフッ素樹脂としては、例えば、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等を用いることができる。
詳しくは、第1シール部21は、円筒状に形成されており、その外周面21aは、中心軸C2方向の中央部から同方向に沿って離間するにつれて、径方向の内側に向かって傾斜している。このような傾斜を設けることで、第1シール部21を流通口13に挿入すると、第1シール部21の外周面21aと、集積ブロック1の流通口13の内壁部13aとが、相互に密着するようになる。また、第1シール部21の外周面21aは、その中心軸方向の中央部において、第2シール部22の内周面22bに対して一体的に接続されている。
また、第1シール部21の内周面21bは、流通口13と実質的に同径である。ガスケット2を集積ブロック1に挿入すると、この内周面21bは、集積ブロック1に形成された流路Pとともに、一体的な流路を成す。
第2シール部22は、第1シール部21に対して径方向外側に設けられており、この第1シール部21よりも大径の円筒状に形成されている。
また、第2シール部22の外周面22aは、環状溝14における外径側の内壁部14aのうち、長軸Al付近の部位と実質的に同径であり、かつ短軸As付近の部位よりも若干小径である。また、第2シール部22の内周面22bは、環状溝14における内径側の内壁部14b(テーパ部17を除いた部位)よりも若干小径である。
ここで、ガスケット2を環状溝14へ挿入するべく、この環状溝14に対してガスケット2を同軸に配置したときに、A−A断面視における第2シール部22の肉厚をb1、B−B断面視における第2シール部22の肉厚をb2とすると、環状溝14及び第2シール部22は、下式(2)〜(3)を満足する。
b1>a1 ・・・(2)
b2>a2 ・・・(3)
上式(2)〜(3)に示すように、第2シール部22は、環状溝14における長軸Al付近の部位と、短軸As付近の部位との双方に対して、肉厚に形成されている。よって、環状溝14へ第2シール部22を挿入すると、いわゆる締まり嵌めとなって、流通口13の周縁部が締め付けられる。締め付けの強さは、第2シール部22の圧縮量によって規定されている。
例えば、環状溝14の幅が、第2シール部22の肉厚に対して十分に小さい場合には、第2シール部22の圧縮量が大きくなる。この場合、流通口13は、より強く締め付けられることになる。第2シール部22による締め付けが強いときには、弱いときに比してシール性能が高くなる。
〈ガスケットのシール性能について〉
集積ブロック1同士を接続すると、両ブロック1によって挟み込まれたガスケット2は、各ブロック1から押圧されることになる。この押圧に対する反力によって、集積ブロック1がシールされることから、ガスケット2の周方向におけるシール性能を均一にするためには、同方向においてガスケット2を均一に押圧することが求められる。
しかしながら、図2等に示すように、一対の挿通孔15、15の間に流通口13を配置した場合、環状溝14もまた、一対の挿通孔15、15の間に位置することになる。この場合、集積ブロック1によりガスケット2を挟み込んだときに、ガスケット2において、ボルト3に近接する部位と、ボルト3から離間している部位との間で、集積ブロック1によるガスケット2への押圧力に差異が生まれることになる。
すなわち、前述のA−A断面は、挿通孔15、15の並び方向(第1方向)に沿った断面であり、環状溝14の中心軸C1と、各挿通孔15、15の中心とを通る断面である。その結果、第2シール部22におけるA−A断面上の部位が、各ボルト3に対して相対的に近接する部位となる。ボルト3を締結したときに、この部位は相対的に強く押圧されるため、相対的に大きな反力で各集積ブロック1を押圧する。
一方、B−B断面は、環状溝14の中心軸C1を通る断面ではあるものの、挿通孔15、15の並び方向に対して直交する方向(第2方向)に沿った断面である。その結果、第2シール部22におけるB−B断面上の部位が、各ボルト3に対して相対的に離間する部位となる。ボルト3を締結したときに、この部位は相対的に弱く押圧されるため、相対的に小さな反力で各集積ブロック1を押圧する。
このように、ボルト3に対して近接する部位と、離間する部位との間で集積ブロック1による押圧力に差異が生まれてしまい、ガスケット2の周方向におけるシール性能にムラが生じる虞があった。
そこで、本実施形態に係る流体システムSにおいては、ボルト3から離間している部位に対しては、ボルト3から近接している部位と比較して、環状溝14の幅と、ガスケット2(第2シール部22)の肉厚との差を大きくする。具体的に、環状溝14及び第2シール部22は、下式(4)を満足するよう構成されている。
b2−a2>b1−a1>0 ・・・(4)
上式(4)を満足するように構成すると、ボルト3から離間している部位(第2方向に沿ったB−B断面上の部位)においては、環状溝14による第2シール部22の圧縮量が、ボルト3から近接している部位(第1方向に沿ったA−A断面上の部位)に対して大きくなる。これにより、第2シール部22による流通口13の締め付けを強くすることができる。
すなわち、ボルト3から離間している分だけ、集積ブロック1とガスケット2との間に生じる押圧力が弱くなり、シール性能が弱くなると考えられるところ、ガスケット2による流通口13の締め付けを強くすることで、そのシール性能を補うことができる。これにより、ガスケット2の周方向において、シール性能を均一にすることができる。
以下、このような作用効果について、図6〜図7を用いて詳細に説明する。ここで、図6〜図7は、流体システムSのB−B断面とA−A断面をそれぞれ例示する図である。
集積ブロック1の流通口13に対して上方からガスケット2を載置すると、第2シール部22における内径側の部位がテーパ部17に接触する。このことは、前述のように、第2シール部22の内周面22bが、環状溝14における内径側の内壁部14bのうちテーパ部17を除いた部位よりも若干小径であることを反映している。
そして、ガスケット2に対して上方から別の集積ブロック1を載置した後に、挿通孔15にボルト3を挿通してナット締めをすると、ガスケット2が環状溝14へと圧入されると同時に、ガスケット2の第2シール部22が、テーパ部17によって径方向(幅方向)の外方へ向かって圧縮される。
そうして、ガスケット2を環状溝14に挿入すると、第1シール部21は、集積ブロック1による押圧力に対応してガスケット2が集積ブロック1へ与える反力と、流通口13の内壁部13aの傾斜とに応じて、径方向の外方へと押圧力(図6の矢印Fo’と、図7の矢印Foを参照)を作用させる。この押圧力によって、第1シール部21の内周面21bは、流通口13の内壁部13aに対して密着し、流体を封止するためのシール面(いわゆる1次シール面)を成す。1次シール面における押圧力の大きさは、第1シール部21によるシール面圧の強さを規定している。
また、ガスケット2を環状溝14に挿入すると、第2シール部22は、その圧縮量に応じて、径方向の内方へと向かって復元力(図6の矢印Fi’と、図7の矢印Fiを参照)を作用させる。この復元力によって、第2シール部22の内周面22bは、環状溝14における内径側の内壁部14bに対して密着し、第1シール部21よりも外径側に位置する別のシール面(いわゆる2次シール面)を成す。2次シール面における復元力の大きさは、第2シール部22による締め付けの強さを規定している。
図6〜図7に示すように、集積ブロック1の流通口13は、ガスケット2が挿入されたときに、第1シール部21による押圧力と、第2シール部22による復元力とにより挟持されて、締め付けられるようになっている。一方、ガスケット2の第2シール部22は、環状溝14へと圧入することで、集積ブロック1により締め付けられるようになっている。このように、集積ブロック1とガスケット2とが互いに締め付け合うことによって、良好なシール性能を確保することができる。
そして、ガスケット2においてボルト3から離間している部位(図6に示すB−B断面上の部位)においては、集積ブロック1による押圧力が弱くなる分だけ、ガスケット2による反力が弱くなる。その結果、第1シール部21による前述の押圧力もまた、相対的に弱くなる。しかしながら、上式(4)を満たすような構成を採ることにより、このB−B断面上の部位は、ボルト3に近接している部位(図7に示すA−A断面上の部位)と比較して、大きく圧縮されることになる。これにより、第2シール部22による復元力を大きくしてシール性能を補うことができる。
−環状溝の変形例−
前記実施形態では、環状のガスケット2を挿入するための環状溝14として、円形状の内径14iと、第1方向に沿った長軸を有する楕円形状の外径14oとを組み合わせた構成を例示したが、この構成には限定されない。
図8は、環状溝の変形例(以下、単に「環状溝」と呼称するとともに、符号「14’」を付す)を示す図である。同図に示すように、環状溝14’は、前後方向(第2方向)に沿った長軸Al’、及び左右方向(第1方向)に沿った短軸As’を有する楕円状の内径14i’と、円形状の外径14o’とを組み合わせて成る。つまり、本変形例においては、環状溝14’における楕円の向き、換言すれば、長軸Al’と短軸As’の向きが前記実施形態とは異なる。
このように構成した場合であっても、環状溝14’は、挿通孔15、15の並び方向(第1方向)で見た断面の方が、この並び方向に直交する方向(第2方向)で見た断面と比較して幅広になる。その結果、変形例に係る環状溝14’と、前述の如く構成された第2シール部22とは、上式(4)を満足することになる。これにより、ガスケット2の周方向におけるシール性能を均一にすることができる。
《第2の実施形態》
前記実施形態、及び、その環状溝に係る変形例においては、集積ブロック1の構造に工夫を凝らすことにより、上式(4)を満足するように構成されていたが、この構成には限定されない。
図9は、第2の実施形態を例示する図である。図9に示すように、第2の実施形態に係るガスケット2’は、中心軸C2を有する略筒状に形成されている。このガスケット2’は、前記実施形態と同様に構成された第1シール部21’と、前記実施形態とは異なる形態とされた第2シール部22’と、を有している。図9の下図に示すように、この第2シール部22’は、円形状の内径と、楕円形状の外径とを組み合わせて成る。楕円の長軸Al方向で見た断面視における第2シール部22’の肉厚b2’は、短軸As方向で見た断面視における第2シール部22’の肉厚b1’よりも大きい(つまり、b2’>b1’)。
第2の実施形態に係るガスケット2’は、このガスケット2’(第2シール部22’)の短軸Asを挿通孔15、15の並び方向(第1方向)に沿わせた姿勢で集積ブロック1に挿入される。これにより、前記実施形態と同様に、ボルト3から離間している部位に対しては、ボルト3から近接している部位と比較して、ガスケット2’(第2シール部22’)の肉厚から環状溝14の幅を減算したときの差分を大きくすることができ、上式(4)を満足させることができる。その結果、前記実施形態、及び、その変形例と同様に、ガスケット2’の周方向におけるシール性能を均一にすることができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
前記実施形態における集積ブロック1およびガスケット2は、熱可塑性樹脂であるフッ素樹脂にて成型され得ることを説明したが、これに限定されるものではない。例えば、フッ素樹脂以外にも使用分野や用途に応じて、例えばポリプロピレン(PP)、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリオキシメチレン(POM)、または、エラストマー(ゴム)等から構成してもよい。
また、本実施形態は、一対の集積ブロック1を1個のガスケット2により接続する構造としたが、一方の集積ブロックとガスケットとを一体に成型し、当該一体成型物に対して他方の集積ブロックを接合してもよい。また、3以上の集積ブロックをガスケットにより接合してもよい。
また、接続具として一対のボルト3を例に説明したが、環状溝14の両側(第1方向または第2方向)に配置されるものであれば、ボルト3に限定されない。例えば、ボルト3に代わるものとして、集積ブロック1を上下方向から挟むクランプ等であっても良い。この場合、挿通孔15、15が不要となる。
さらに、上記各実施形態では、半導体分野で用いられる集積ブロック1を例に説明したが、その分野はこれに限定されることなく、液晶・有機EL分野、医療・医薬分野、または、自動車関連分野においても使用され得る。
1 集積ブロック(流体デバイス)
13 流通口
14 環状溝
15 挿通孔
17 テーパ部
2 ガスケット
21 第1シール部
22 第2シール部
3 ボルト(接続具)
C1 中心軸(環状溝の中心軸)
C2 中心軸(ガスケットの中心軸)
P 流路
S 流体システム

Claims (4)

  1. 環状のガスケットと、前記ガスケットによりシールされる流路を有する複数の流体デバイスと、を備えた流体システムであって、
    前記複数の流体デバイスは、一対の接続具を介して相互に接続され、
    前記複数の流体デバイスは、それぞれ、
    前記一対の接続具の間に配置され、前記流路の一端を成すように開口した流通口と、
    前記流通口の外周縁に沿って設けられ、前記ガスケットが挿入されるように開口した環状溝と、を有し、
    前記環状溝の中心軸を通る断面のうち、前記一対の接続具の並び方向を示す第1方向で見た第1断面視における前記環状溝の幅をa1、前記第1方向に対して直交する第2方向で見た第2断面視における前記環状溝の幅をa2とし、
    前記環状溝に対して前記ガスケットを同軸に配置したときに、前記第1断面視における前記ガスケットの肉厚をb1、前記第2断面視における前記ガスケットの肉厚をb2とすると、下式を満足し、
    前記環状溝は、該環状溝の中心軸に沿って正面視した場合に、前記第1方向に沿った長軸を有する楕円状に形成された外径と、該外径と同軸かつ円形状を有する内径と、を備え、
    前記ガスケットにおいて前記環状溝に挿入される部位は、前記ガスケットの中心軸に沿って正面視した場合に、互いに同軸の円形状を有する外径及び内径を備える
    流体システム。
    b2−a2>b1−a1>0
  2. 環状のガスケットと、前記ガスケットによりシールされる流路を有する複数の流体デバイスと、を備えた流体システムであって、
    前記複数の流体デバイスは、一対の接続具を介して相互に接続され、
    前記複数の流体デバイスは、それぞれ、
    前記一対の接続具の間に配置され、前記流路の一端を成すように開口した流通口と、
    前記流通口の外周縁に沿って設けられ、前記ガスケットが挿入されるように開口した環状溝と、を有し、
    前記環状溝の中心軸を通る断面のうち、前記一対の接続具の並び方向を示す第1方向で見た第1断面視における前記環状溝の幅をa1、前記第1方向に対して直交する第2方向で見た第2断面視における前記環状溝の幅をa2とし、
    前記環状溝に対して前記ガスケットを同軸に配置したときに、前記第1断面視における前記ガスケットの肉厚をb1、前記第2断面視における前記ガスケットの肉厚をb2とすると、下式を満足し、
    前記環状溝は、該環状溝の中心軸に沿って正面視した場合に、円形状を有する外径と、該外径と同軸かつ前記第2方向に沿った長軸を有する楕円状に形成された内径と、を備え、
    前記ガスケットにおいて前記環状溝に挿入される部位は、前記ガスケットの中心軸に沿って正面視した場合に、互いに同軸の円形状を有する外径及び内径を備える
    流体システム。
    b2−a2>b1−a1>0
  3. 請求項1又は2に記載された流体システムにおいて、
    前記ガスケットにおいて前記環状溝に挿入される部位は、前記ガスケットの中心軸に沿って正面視した場合に、前記円形状を有する外径に代えて、前記円形状を有する内径と同軸の楕円状に形成された外径を備え、
    前記ガスケットは、前記楕円状に形成された外径の短軸を前記第1方向に沿わせた姿勢で前記流体デバイスに挿入される
    流体システム。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載された流体システムにおいて、
    前記ガスケットは、
    前記流通口に挿入される環状の第1シール部と、
    前記第1シール部に対して径方向外側に設けられ、前記環状溝に挿入される環状の第2シール部と、を有し、
    前記流通口は、前記ガスケットが挿入されたときに、前記第1シール部と前記第2シール部とによって挟持される
    流体システム。
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