JP6832795B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換装置に関するものである。
電池及びコンデンサの直列回路と、第2入出力端がモータに結合され、第1入出力端が少なくとも回生対象切換用のスイッチ回路を介して前記直列回路と結合された第1の電力変換器と、入力端が前記第1の電力変換器の第1入出力端に結合され、出力端が前記コンデンサに結合された第2の電力変換器と、前記第1の電力変換器及び第2の電力変換器を制御する制御回路とを備え、前記回生対象切換用のスイッチ回路は、前記第2の電力変換器の出力を前記コンデンサへの印加を許容する第1の切換状態と、第1の電力変換器の出力を前記電池への印加を許容する第2の切換状態とを切り替え、通常時(力行時)には、前記回生対象切換用のスイッチ回路を第1の切換状態に、第2の電力変換器を停止するとともに前記回生対象切換用のスイッチ回路を導通状態にして、直列回路側から前記スイッチ回路及び前記第1の電力変換器を介してモータに力行電力を供給する、モータ駆動用電力変換装置が開示されている(特許文献1)。
特開2000−354303号公報
しかしながら、上記のモータ駆動用電力変換装置のような、2レベルインバータでは、モータの負荷の状態にかかわらず、電池及びコンデンサの両方から電圧を出力させて、インバータのスイッチング素子をオン及びオフさせるため、インバータの駆動効率が低下する、という問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、インバータの駆動効率の向上を図ることができる電力変換装置を提供することである。
本発明は、第1の電源の電力を変換するスイッチング素子を駆動するための第1のキャリア、及び、第1の電源と直列接続する第2の電源の電力を変換するスイッチング素子を駆動するための第2のキャリアを生成し、モータに供給する電力を指令するための変調率の波形と、第1のキャリア及び第2のキャリアとを比較することで、スイッチング素子のスイッチング信号を生成し、モータが低負荷状態の場合には、第1の電源又は第2の電源の何れか一方の電源から電力を供給するように、変調率の波形において全振幅の中央に位置する値である中央値を設定することによって上記課題を解決する。
本発明は、インバータの駆動効率の向上を図ることができる。
本発明の実施形態に係るモータ制御装置のブロック図である。 図1のコントローラのブロック図である。 キャリアA、B及び変調率の特性を示すグラフである。 キャリアA、B及び変調率の特性を示すグラフである。 キャリアA、B及び変調率の特性を示すグラフである。 キャリアA、B及び変調率の特性を示すグラフである。 キャリアA、B及び変調率の特性を示すグラフである。 キャリアA、Bと変調率との大小関係に対する、オン状態のスイッチング素子の関係を示す表である。 図1のモータ制御装置において、車両の走行状態と、キャリアA、B及び変調率の関係を説明するためのグラフである。 本発明の変形例に係るモータ制御装置のブロック図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、発明の実施形態に係る電力変換装置を含むモータ制御装置のブロック図である。本例のモータ制御装置を電気自動車に設ける場合に、三相交流電力の永久磁石モータ3は、走行駆動源として駆動し、電気自動車の車軸に結合されている。なお、本例のモータ制御装置は、例えばハイブリッド自動車(HEV)等の電気自動車以外の車両にも適用可能である。
本例のモータ制御装置は、主電源1と、補助電源2と、電力変換装置100と、モータ3とを備えている。
主電源1は、二次電池を含む直流電源である。補助電源2は、電荷を蓄電するコンデンサである。補助電源2は、電気二重層キャパシタなどの静電容量部品で構成される。補助電源2の定格電圧は主電源1の定格電圧よりも低い。主電源1及び補助電源2は直列に接続されており、車両の動力源となる。主電源1の電池容量は、補助電源2に蓄電される電気容量より大きい。そのため、モータ3へ要求される負荷が小さい場合には、モータ3は主電源1の電力により駆動され、負荷が大きい場合には、主電源1及び補助電源2の電力により駆動される。なお、主電源1及び補助電源2の入出力の電力は、主電源1に充電されている充電容量、補助電源2に蓄電される容量、モータ2の要求トルク等に応じて、コントローラ10で制御される。
また、補助電源2の高電位側の端子、主電源1と補助電源2との接続点、及び、主電源1の低電位側の端子は、電源線を介して、電力変換装置100に接続されている。
モータ3は、例えば、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータである。モータ3は、電力変換装置100から出力される交流電力により、電磁気的な作用で動作して、回転力を発生する。電動機2は、本例の車両の駆動源となる。また、電動機2は発電機としても作用し、電動機2の回生により発電された電力は、電力変換装置100を介して、主電源1及び補助電源2に供給される。モータ3の各相は、配線を介して、電力変換装置100にそれぞれ接続されている。
電力変換装置100は、3レベルインバータであって、コンデンサ4と、スイッチング素子Su1〜Su4、Sv1〜Sv4、Sw1〜Sw4と、ダイオードDu1〜Du4、Dv1〜Dv4、Dw1〜Dw4と、ダイオードDu5、Du6、Dv5、Dv6、Dw5、Dw6と、コントローラ10とを備えた、3レベルインバータである。電力変換装置100は、主電源1及び補助電源2の両出力によりモータ3を駆動させる場合には、3レベルインバータとして動作し、主電源1のみの出力によりモータ3を駆動させる場合には、2レベルインバータとして動作する。
コンデンサ4は、平滑用のコンデンサであり、主電源1に並列に接続されている。
インバータ回路のうち、U相の回路は、スイッチング素子Su1〜Su4及びダイオードDu1〜Du6により構成されている。スイッチング素子Su1〜Su4は、IGBTやMOSFET等の半導体素子であり、インバータ回路の高電位側から低電位側に同方向で、直列に接続されている。そして、スイッチング素子Su1〜Su4の直列回路のうち、最も高電位側のスイッチング素子Su1(以下、1段目のスイッチング素子とも称す。)の高電位側端子は、電源線(P側電源線)を介して、補助電源2の高電位側に接続されている。スイッチング素子Su1〜Su4の直列回路のうち、最も低電位側のスイッチング素子Su4(以下、4段目のスイッチング素子とも称す。)の低電位側端子は、電源線(N側電源線)を介して、主電源1の低電位側に接続されている。また、スイッチング素子Su2(以下、2段目のスイッチング素子とも称す。)の低電位側端子と、スイッチング素子Su3(以下、3段目のスイッチング素子とも称す。)の高電位側端子との接続点は、配線を介して、モータ3のU相に接続されている。
また、ダイオードDu1〜Du4は、スイッチング素子Su1〜Su4に逆並列にそれぞれ接続されている。ダイオードDu5とダイオードDu6は直列に接続され、ダイオードDu5、Du6は、スイッチング素子Su2、Su3の直列回路に対して逆並列に接続されている。ダイオードDu5のカソードは、スイッチング素子Su1とスイッチング素子Su2との接続点に接続され、ダイオードDu6のアノードは、スイッチング素子Su3とスイッチング素子Su4との接続点に接続され、ダイオードD5のアノードとダイオードD6のカソードとの接続点は、電源線を介して、主電源1と補助電源2との接続点に接続されている。
スイッチング素子Su1〜Su4に印加される電圧について、過渡的なものを除くと、1段目のスイッチング素子Su1には、補助電源1の電圧が印加され、2段目のスイッチング素子Su2及び4段目のスイッチング素子Su4には、主電源1の電圧が印加され、3段目のスイッチング素子Su3には主電源の電圧の約半分の電圧が印加される。そして、各スイッチング素子Su1〜Su4及びダイオードDu1〜Du6には、それぞれの素子に印加される電圧に応じた耐電圧の素子が用いられる。
また、本例では、補助電源2の定格電圧が主電源1の定格電圧よりも低い。そのため、1段目のスイッチング素子Su1の耐電圧は、2、4段目のスイッチング素子Su2、Su4の耐電圧、及び、ダイオードDu5、Du6の耐電圧より低くなっている。また、3段目のスイッチング素子Su3の耐電圧は、2、4段目のスイッチング素子Su2、Su4の耐電圧より低くなっている。
V、W相の回路構成は、上述したU相の回路構成と同様の構成であり、V、W相の回路素子には、U相の回路素子と同様の素子が用いられるため、V、W相の回路について説明を省略する。これにより、U、V、W相を構成するスイッチング素子及びダイオードが、各相に接続されている。
コントローラ10は、外部から入力されるトルク指令値、モータ3の回転数等に基づいて、スイッチング素子Su1〜Su4のオン、オフを切り替えることで、PWM制御を行い、インバータへの入力電力を変換し出力させる制御部である。また、コントローラ10は、主電源の電圧を検出する電圧センサ(図示しない)の検出電圧、及び、補助電源の電圧を検出する電圧センサ(図示しない)の検出電圧に基づいて、インバータを制御する。
図2は、コントローラ10のブロック図である。コントローラ10は、電流指令値演算器11と、電流制御器12と、オフセット演算器13と、変調率演算器14と、キャリア生成器15と、スイッチング信号生成器16とを有している。
電流指令値演算器11は、電力変換装置100の外部から入力されるトルク指令値及びモータ3の回転数に基づいて、モータ3の交流電流の電流指令値を演算する。電流指令値演算器11には、トルク指令値、モータ回転数及び電流指令値の対応関係を示すマップが予め保存されており、電流指令値演算器11は当該マップを参照することで、電流指令値を演算し、電流制御器12に出力する。なお、モータ3の回転数は、モータ3に設けられたレゾルバ等(図示しない)により検出される。
電流制御器12は、モータ3のロータの位相、モータ3の相電流及び電流指令値演算器11の電流指令値に基づいて、モータ3の交流電圧の指令値である交流電圧指令を演算する。電流制御器12は、モータ3の電流センサにより検出される検出電流(u、v、w相の電流)を、ロータの位相で回転座標系に変換し、dq軸電流を演算する。そして、電流制御器12は、PI制御により、dq軸電流を、電流指令値に一致させる電圧指令値を演算し、変調率演算器14に出力する。
オフセット制御器13は、主電源1に対応するキャリアA及び補助電源2に対応するキャリアBを含むキャリアに対して、PWM制御の変調率の波形において振幅(全振幅)の中央に位置する値である中央値を設定する制御器である。オフセット制御器13は、トルク指令値、モータ回転数、主電源1の電圧、及び、補助電源2の電圧に基づいて、中央値を演算する。そして、オフセット制御器13は、演算した中央値に相当するオフセット量を、電圧オフセット指令値として、変調率演算器14に出力する。
変調率演算器14は、電流制御器12の交流電圧指令値、及び、オフセット制御器の電圧オフセット指令値に基づいて、PWM変調の変調率指令値を演算し、スイッチング信号生成器16に出力する。
キャリア生成器15は、主電源1の電圧、及び、補助電源2の電圧に基づいて、キャリアA及びキャリアBの振幅をそれぞれ設定し、キャリア信号をスイッチング信号生成器16に出力する。
スイッチング信号生成器16は、キャリア信号に含まれるキャリアA、Bと、変調率演算器14の変調率指令値とを比較することで、スイッチング素子Su1〜Su4、Sv1〜Sv4、Sw1〜Sw4を駆動させるスイッチング信号を生成し、各スイッチング素子に送信する。そして、各スイッチング素子は、当該スイッチング信号に基づいて、オン及びオフを切り替えることで、インバータは制御される。
次に、本例の電力変換装置100の交流電圧を生成するための制御について説明する。まず、キャリアA、Bと、交流電圧指令値と関係について、図3を用いて、説明する。図3は、キャリアA、B、交流電圧指令値の時間に対する特性を示すグラフであり、グラフAがキャリアAの特性を、グラフBがキャリアBの特性を、グラフVが電流制御器12の交流電圧指令値の特性を示すグラフである。また、AはキャリアAの振幅(全振幅)を、AはキャリアBの振幅(全振幅)を、Aは交流電圧指令値(V)の振幅(半振幅)をそれぞれ示している。
キャリアA及びキャリアBは、主電源1の電圧及び補助電源2の電圧とそれぞれ対応しており、主電源1の電圧が高いほど、キャリアAの振幅が大きくなり、同様に、補助電源2の電圧が高いほど、キャリアBの振幅が大きくなるように、設定される。主電源1及び補助電源2の出力可能な電圧は、それぞれのバッテリ、コンデンサに充電されている充電容量に応じて異なる。主電源1に充電されている充電容量が大きい場合には、主電源1から出力可能な電力は高くなるため、キャリアAの振幅(Aa)を大きくとることができる。補助電源2についても同様に、補助電源2に蓄電されている電気容量が高いほど、キャリアBの振幅(A)が大きく設定される。
また、本例では補助電源2の電気容量は、主電源1の電池容量に比べて小さい。そのため、例えば、モータ3への負荷が大きく、回転数が高い状態が長い時間、続いた場合には、主電源1の電力だけではなく、補助電源2の電力も用いて、モータ3が駆動するため、補助電源2の出力電圧は徐々に小さくなる。この時、キャリアBの振幅(A)も徐々に小さくなる。そして、補助電源2の電池容量がゼロになると、振幅(A)がゼロになり、以降、インバータは2レベルで制御される。
交流電圧指令値Vsの振幅(A)は、モータ回転数及びトルク指令値に対応しており、モータ3への負荷が大きいほど、または、モータ回転数が高いほど、振幅(A)は大きくなる。
次に、キャリアA、Bと変調率との関係について、図4A〜図4Cを用いて説明する。図4A〜図4Cは、キャリアA、B、変調率の時間に対する特性を示すグラフであり、グラフAがキャリアAの特性を、グラフBがキャリアBの特性を、グラフMが変調率の特性を示すグラフである。また図4A〜4Cにおいて、キャリアA、B及び変調率の波形の振幅は、それぞれ同じ大きさとする。
まず、図4Aを用いて、変調率の波形において全振幅の中央に位置する値である中央値(Cpa)をキャリアAの振幅Aaの値(キャリアAの最大値)に設定した場合(中央値をキャリアAとキャリアBとの間に設定した場合)の特性について、説明する。かかる場合には、変調率の波形とキャリアAとの交差部分と、変調率の波形とキャリアBの交差部分が、中央値を基準に、均一に分配される。そのため、モータ3への供給電力(回生の場合は出力電力)に対して、主電源1の電力及び補助電源2の電力が均一に分配されていることになる。
次に、図4Bを用いて、中央値(Cpb)を、振幅Aaと振幅Abとを合算した値の半分に設定した場合の特性について、説明する。かかる場合には、変調率とキャリアAの交差部分が、変調率とキャリアBの交差部分より多くなる。そのため、モータ3への供給電力に対して、主電源1の電力が、補助電源2の電力よりも多く分配されていることになる。
次に、図4Cを用いて、中央値(Cpc)を、振幅Aaと振幅Abとを合算した値から、変調率の波形の振幅を減算した値に設定した場合の特性について、説明する。かかる場合には、変調率とキャリアAの交差部分が、変調率とキャリアBの交差部分より少なくなる。そのため、モータ3への供給電力に対して、主電源1の電力が、補助電源2の電力よりも少なく分配されていることになる。
すなわち、本例は、中央値を、キャリアA、Bの振幅に対して変えることで、主電源1の電力と補助電源2の電力の分配を変えることができる。
次に、モータ3への負荷の大きさと、中央値との関係について、図5を用いて説明する。図5は、キャリアA、B、変調率の時間に対する特性を示すグラフであり、グラフAがキャリアAの特性を、グラフBがキャリアBの特性を、グラフMが変調率の特性を示すグラフである。また、図5において、グラフAがキャリアAの特性を、グラフBがキャリアBの特性を、グラフM、Mが変調率の特性を示すグラフである。またグラフMは、モータ3への負荷が大きい場合に、変調率演算器14で演算される変調率を示し、グラフMはグラフMに係るモータ3への負荷よりも、負荷が大きい場合の変調率の特性を示す。
グラフMに示すように、モータ3の負荷が大きい場合には、変調率の波形の振幅は大きくなる。そして、電力を主電源1と補助電源2の両方に分配させる場合には、中央値(Cpd1)を高い値に設定して、変調率の波形を、キャリアAとキャリアBの両方に交差させるようにする。
一方、グラフMに示すように、モータ3の負荷が小さい場合には、変調率の波形の振幅は大きくなる。そして、主電源1の電力のみで、モータ3を駆動できる場合には、中央値(Cpd2<Cpd1)を低い値に設定して、変調率の波形を、キャリアAのみ交差させる。これにより、本例は、モータ3の負荷が小さく、主電源1の電力のみでモータ3を駆動可能な時には、2レベルインバータで制御する。
次に、オフセット制御器13における、中央値の演算制御について説明する。まず、オフセット制御器13は、主電源1の最大電圧(V1m)、補助電源2の定格電圧(V2m)、及び、主電源1の電圧(V)(現在、主電源1に充電されている充電容量に対応する電圧)を用いて、式1により、キャリアAの振幅(A)を演算する。
Figure 0006832795
また、オフセット制御器13は、主電源1の最大電圧(V1m)、補助電源2の定格電圧(V2m)、及び、補助電源2の電圧(V)(現在、補助電源2に充電されている電気容量に対応する電圧)を用いて、式2により、キャリアBの振幅(A)を演算する。
Figure 0006832795
なお、主電源1の電圧(V)及び補助電源2の電圧(V)は、主電源1及び補助電源2に接続された電圧センサ(図示しない)により検出される検出電圧である。また、主電源1の最大電圧(V1m)は、満充電状態である時の主電源1の出力電力である。主電源1のバッテリは劣化するが、コントローラ10がバッテリの劣化度を管理している場合には、当該劣化度に応じて、最大電圧(V1m)が演算されてもよい。また、補助電源2の最大電圧(V2m)は定格電圧に相当する。
また、キャリアAの振幅(A)及びキャリアBの振幅(A)の間には、式3の関係が満たされる。
Figure 0006832795
オフセット制御器13には、変調率の波形の振幅を演算するためのマップが予め保存されている。当該マップは、トルク指令値、モータ回転数、主電源1の電圧(V)、補助電源2の電圧(V)、及び、変調率の波形における振幅(A)の対応関係を示すマップである。トルク指令値及びモータ回転数を用いて、当該マップを参照することで、振幅(A)が演算されるが、演算された振幅(A)に対して、主電源1の電圧(V)及び補助電源2の電圧(V)が高い場合には、変調率の波形の全振幅を、キャリアA、Bの振幅内に抑えることができる。しかし、当該演算された振幅(A)に対して、主電源1の電圧(V)及び補助電源2の電圧(V)が低い場合には、変調率の波形の全振幅は、キャリアA、Bの振幅を越えてしまうため、振幅(A)に制限をかける。
ゆえに、オフセット制御部13のマップには、主電源1の電圧(V)及び補助電源2の電圧(V)のデータを含んでいる。マップ上における電圧のデータは、主電源1及び補助電源2で、最大となる電圧(主電源1及び補助電源2の合計電圧)から、最少となる電圧までのデータである。
また、オフセット制御部13は、マップにより、変調率の波形をキャリアBに交差させるか否かを判定するための判定閾値を管理している。判定閾値は、トルク指令値及びモータ回転数に対して、それぞれ設定されている。
トルク指令値で示される判定閾値について説明する。モータ回転数が一定で、主電源1の電圧及び補助電源2の電圧が一定である場合には、トルク指令値に応じて、変調率の波形をキャリアAのみに交差させるか、変調率の波形をキャリアA、Bに交差させるかが、決定される。そのため、マップ上には、キャリアA、Bに交差させるか、キャリアAのみに交差させるかを示す閾値がトルク指令値の閾値で設定されていることになる。そして、トルク指令値が判定閾値より大きい場合には、オフセット制御部13は、変調率の波形をキャリアA、Bに交差させるように、中央値を設定する。一方、トルク指令値が判定閾値より小さい場合には、オフセット制御部13は、変調率の波形をキャリアAのみに交差させるように、中央値を設定する。
モータ回転数で示される判定閾値について説明する。トルク指令値が一定で、主電源1の電圧及び補助電源2の電圧が一定である場合には、モータ回転数に応じて、変調率の波形をキャリアAのみに交差させるか、変調率の波形をキャリアA、Bに交差させるかが、決定される。そのため、マップ上には、キャリアA、Bに交差させるか、キャリアAのみに交差させるかを示す閾値が、モータ回転数の閾値で設定されていることになる。そして、モータ回転数が判定閾値より大きい場合には、オフセット制御部13は、変調率の波形をキャリアA、Bに交差させるように、中央値を設定する。一方、モータ回転数が判定閾値より小さい場合には、オフセット制御部13は、変調率の波形をキャリアAのみに交差させるように、中央値を設定する。
そして、オフセット制御器13は、トルク指令値、モータ回転数、主電源1の電圧(V)及び補助電源2の電圧(V)に基づき、上記マップを参照し、線形補間で、変調率の波形の振幅(A)を演算する。
次に、オフセット制御器13は、変調率の波形の振幅(A)、キャリアAの振幅(A)及びキャリアBの振幅(A)を比較して、式4及び式5の条件式により、変調率の波形において全振幅の中央に位置する値である中央値(C)を演算する。
Figure 0006832795

Figure 0006832795
式4により、変調率の波形の振幅(A)に相当する電力を、キャリアAに対応する主電源1の出力電力のみで供給できる場合には、変調率の波形が、キャリアAのみと交差するように、中央値(C)を設定する。
一方、変調率の波形の振幅(A)に相当する電力を、キャリアAに対応する主電源1の出力電力のみで供給できない場合には、主電源1及び補助電源2から電力を出力させるために、変調率の波形が、キャリアA及びキャリアBと交差するように、中央値(C)を設定する。
そして、オフセット制御器13は、上記により演算された、中央値(C)に相当するオフセット指令値を、変調率演算器14に出力する。変調器演算器14は、電流制御器12の変調率に電圧オフセット指令値を足し合わせて、変調率波形において全振幅の中央に位置する値である中央値をCとし、変調率指令値を演算する。そして、変調率演算器14は、変調率指令値を、比較器16に出力する。
次に、スイッチング信号生成器16は、変調率指令値とキャリア信号を比較し、図6に示す条件で、スイッチング素子Su1〜Su4のオン、オフを切り替えるスイッチング信号を生成する。なお、以下、説明を簡単にするために、U相のみについて、説明する。
図6は、変調率の波形の値とキャリアA、Bとの大小関係に対して、オンするスイッチング素子Su1〜Su4の関係を示す表である。
変調率MがキャリアA以上であり、かつ、変調率MがキャリアB以上である場合には、スイッチング素子Su1、Su2をオンに、スイッチング素子Su3、Su4をオフにする。また、変調率MがキャリアA以上であり、かつ、変調率MがキャリアB未満である場合には、スイッチング素子Su2、Su3をオンに、スイッチング素子Su1、Su4をオフにする。変調率MがキャリアA未満である場合には、スイッチング素子Su3、Su4をオンに、スイッチング素子Su1、Su2をオフにする。そして、図6に示す条件の下、スイッチング信号生成器16は、生成したスイッチング信号をスイッチング素子Su1〜Su4に出力し、インバータが制御される。これにより、電力変換装置100の交流電圧が生成される。
次に、図7を用いて、車両の状態に対する、キャリアA、B及び変調率の波形の推移について説明する。図7は、キャリアA、B及び変調率の時間特性を示すグラフである。図7において、グラフCpは中央値の特性を示すグラフである。なお、説明を容易にするために、主電源1の充電容量を一定とする。
車両の走行が開始され、低速状態から加速を続けると、トルク指令値及びモータ回転数の上昇に伴って、変調率の波形の振幅は徐々に大きくなる。低速状態から加速をしている時間帯のうち、時間帯(I)では、変調率の波形の振幅(A)は、キャリアAの半振幅(A/2)より小さいため、中央値(C は、上記の式4で算出される。そして、変調率の波形は、キャリアAのみと交差する。
時間帯(II)では、トルク指令値及びモータ回転数がさらに高くなり、変調率の波形の振幅(A)は、キャリアAの半振幅(A/2)より大きくなる。そのため、中央値(C は上記の式5で算出され、変調率の波形は、キャリアA、Bと交差する。また、補助電源2の電力がモータ3の駆動に用いられるため、キャリアBの振幅は徐々に小さくなる。
車両の状態が高速で一定の速度になると、トルク指令値が、時間帯(II)のトルク指令値より小さくなるため、変調率の波形の振幅は小さくなる。変調率の波形の振幅(A)は、キャリアAの半振幅(A/2)以下になるため、中央値(C は、上記の式4で算出される時間帯(III)。
高速から回生ブレーキで減速すると、コントローラ10は、補助電源2の電圧を検出し、回生による発電電力で補助電源2を充電するように、中央値(C を設定する。具体的には、オフセット制御器13は、キャリアBの最大値(キャリアAの振幅とキャリアBの振幅の合計値)から、回生制御時の変調率の波形の振幅を減算した値を、中央値(C に設定する。時間帯(IV)において、変調率の波形は、設定された中央値を基準に、推移して、少なくともキャリアBと交差する。そして、補助電源2は徐々に充電される。
そして、補助電源2の電気容量が定格容量に達すると、コントローラ20は、補助電源2の充電制御を停止し、オフセット制御器13は、中央値(C を、キャリアAの振幅とキャリアBの振幅とを加算した長さの半分の値に設定する(時間帯(V))。
時間帯(VI)以降、再び加速し、オフセット制御器13は、上記の式5に基づいて、中央値(C を演算する。変調率の波形は、キャリアA、Bと交差する。
そして、加速に伴い車速が大きくなって、補助電源2の電池容量がゼロになると、オフセット制御器13は上記の式4に基づいて、中央値(C を演算する。そして、変調率の波形は、キャリアAのみと交差する(時間帯(VII))。なお、この時、変調率の波形の振幅がキャリアAの半振幅(A/2)より大きい場合には、変調率の波形の振幅に制限をかけて、変調率の波形がキャリアAのみと交差するよう制御する。
上記のように、本例は、主電源1に対応するキャリアA、及び、補助電源2に対応するキャリアBを生成し、中央値(C を設定し、インバータの変調率の波形と、キャリアA及びキャリアBとを比較して、スイッチング信号を生成して、インバータを制御する。これにより、駆動させる電力及び回生可能な電力が増加するため、モータ3の相電流の高調波を抑制することができる。また、モータ3の損失が低減されるため、電力の利用効率を向上させることができる。
ところで、モータが高回転である場合には回転する永久磁石によりステータコイルに生じる誘起電圧が高くなり、インバータの電源の電圧を越えると電力をモータに供給できなくなるため、誘起電圧を抑制するよう弱め界磁制御を行う。その一方で、電源電圧とインバータ内のスイッチング素子等の定格を越えてまで、インバータから電力を出力させることはできない。そのため、誘起電圧の抑制量を大きくするよう、弱め界磁制御量を増加させると、モータのトルク制限が大きくなり、車両の動力性能が損なわれるという問題がある。
上記問題を解決するために、電源の電圧をコンバータにより昇圧させて、インバータに入力して、モータの高回転時の最大トルクを増大させる方法も考えられる。しかしながら、コンバータによる電力変換時の損失が問題となる。
また、他の方法として、電力変換装置を2レベルインバータで構成し、入力側の電源として、主電源と補助電源を直列接続し、さらに電源を切り替え可能にするよう構成し、モータの高回転時のみ、補助電源を用いて電力を増大させる方法も考えられる。しかしながら、かかる構成では、常に2レベルインバータの制御であるため、モータの高回転時には、相電流は高調波を多く含み、モータの効率が低くなるという問題が発生する。さらに、インバータ内のスイッチング素子等を、最大電圧時に合う耐電圧の素子にする必要があり、耐電圧に応じて抵抗値が増大する半導体素子を用いた場合には、補助電源を用いてない時においても、インバータの駆動効率が悪化するという問題も発生する。そして、電力変換装置を車両に搭載した場合に、インバータの効率の低下は、航続距離の減少になる。
本例では、複数の電源である、主電源1及び補助電源2を直列に接続し、主電源1に対して複数のスイッチング素子を並列に接続し、補助電源2に対して複数のスイッチング素子を並列に接続することにより、3レベルインバータで、電力変換装置100を構成する。そして、本例は、モータの低回転時(又はモータの低負荷時)の場合には、2レベルインバータで動作させて、モータの高回転時(又はモータの高負荷時)の場合には、3レベルインバータで動作させている。これにより、相電流の高調波を抑制しつつ、モータ3の損失が低減されるため、電力の利用効率を向上させることができる。
また、本例は、モータ回転数、トルク指令値に基づいて、中央値(C を設定する。これにより、モータ回転数、トルク指令値に応じて、主電源1の電力及び補助電源2の電力を分配させることができるため、モータ3の相電流の高調波を抑制することができる。また、モータ3の損失が低減されるため、電力の利用効率を向上させることができる。
また、本例は、モータの回転数又はトルク指令値が所定の閾値より高い場合には、変調率の波形をキャリアA及びキャリアBに交差させるよう、中央値(C を設定する。これにより、主電源1に補助電源2を加えた電圧でモータ3を駆動させるため、モータ3の高負荷領域における駆動・回生トルクを増大することができる。
また、本例は、モータ3の回転数又はトルク指令値が所定の閾値より低い場合には、変調率の波形をキャリアAのみに交差させるよう、中央値(C を設定する。これにより、モータ3の低負荷領域では、主電源1の電力のみでモータ3を駆動させることができるため、インバータを制御する際の電流の通る素子数を減少させることができ、インバータの効率を高めることができる。
また、本例は、変調率の波形の振幅に基づいて中央値(C を設定する。すなわち、本例は、変調率の波形の振幅が大きいほど中央値(C のオフセット量を大きい値に設定することで、変調率の波形を、キャリアA及びキャリアBの振幅内に抑える。これにより、過変調状態を避けることができるため、モータ3の相電流の高調波を抑制することができる。また、モータ3の損失を低減することができる。
また、本例は、主電源1及び補助電源2の電圧に基づいて中央値(C を設定する。これにより、実際の電源の電圧に応じてキャリアA、Bの振幅を設定することができるため、過変調状態を避けることができ、モータ3の相電流の高調波を抑制することができる。また、モータ3の損失を低減することができる。
また、本例は、主電源1の電圧が高いほど、キャリアAの振幅を大きく設定し、補助電源2の電圧が高いほど、キャリアBの振幅を大きく設定する。これにより、実際の電源の電圧に応じてキャリアA、Bの振幅を設定することができるため、過変調状態を避けることができ、モータ3の相電流の高調波を抑制することができる。また、モータ3の損失を低減することができる。
また本例において、1段目のスイッチング素子Su1の耐電圧は、2、4段目のスイッチング素子Su2、Su4の耐電圧、及び、ダイオードDu5、Du6の耐電圧より低くなっている。これにより、主電源1及び補助電源2の電圧に応じた耐電圧のスイッチング素子を用いることで、各素子を通過する際の抵抗が下がるため、インバータの効率を向上させることができる。
また本例において、3段目のスイッチング素子Su3の耐電圧は、2、4段目のスイッチング素子Su2、Su4の耐電圧より低くなっている。これにより、主に主電源1を用いるシステムで、オン状態が長い3段目のスイッチング素子の抵抗を下げることができるため、主電源1を用いる際のインバータの効率を向上させることができる。
また本例は、補助電源2をコンデンサにより構成する。これにより、補助電源2において、急速な充放電が可能となり、また平滑コンデンサを削減することができる。
なお、本例において、補助電源2はコンデンサにより構成されたが、バッテリ又は燃料電池により構成されてもよい。また、補助電源5をバッテリ等により構成する場合には、図8に示すように、平滑用のコンデンサ6を、補助電源に並列に接続する。図8は、本発明の変形例に係るモータ制御装置のブロック図である。
また、本例の電力変換装置100のインバータ回路は、モータ3の相数に合わせて、U、V、W相の三相で構成されているが、モータの相数が三相以外の相数である場合には、モータの相数に合わせて構成されればよい。
なお、本例では、図4A〜図4Cに示すように、変調率の最大値はキャリアBの最大値以下に抑えられ、変調率の最小値はキャリアAの最小値以下に抑えられているが、変調率の最大値はキャリアBの最大値を越えてもよく、また変調率の最小値はキャリアAの最小値より低くてもよい。
また、変調率の波形は、トルク指令値等に応じて、正弦波でなくもよく、例えば矩形波であってもよい。
また、本例は、モータ3の負荷が小さく、モータ3の回転数が低い場合には、主電源1の電力のみに分配させるよう、中央値(C を設定したが、変調率の波形をキャリアBのみと交差させるよう、中央値(C を設定し、主電源1の電力よりも補助電源2の電力を優先させるように、制御してもよい。
また、本例は、モータ回転数及びトルク指令値に基づいて、中央値(C を設定したが、モータ回転数又はトルク指令値のいずれか一方の値に基づいて、変調率の中央値を設定してもよい。
上記のスイッチング素子及びダイオードで構成される回路が本発明の「インバータ」に相当し、コントローラ10が本発明の「制御手段」に相当し、キャリア生成器15が本発明の「キャリア生成手段」に相当し、スイッチング信号生成器16が本発明の「スイッチング生成手段」に相当し、オフセット制御器13が「中央値設定手段」に相当する。
また、主電源1が本発明の「第1の電源」に相当し、補助電源2が本発明の「第2の電源」に相当し、キャリアAが本発明の「第1のキャリア」に相当し、キャリアBが本発明の「第2のキャリア」に相当する。
また、スイッチング素子Su1、Su2の回路が本発明の「第2の直列回路」に相当し、スイッチング素子Su3、Su4の回路が本発明の「第1の直列回路」に相当し、ダイオードDu5が本発明の「第2のダイオード」に相当し、ダイオードDu6が本発明の「第1のダイオード」に相当する。
《第2実施形態》
本発明の他の実施形態に係る電力変換装置を含むモータ制御装置について説明する。本例では、本例では上述した第1実施形態に対して、オフセット制御器13における中央値の演算制御が異なる。これ以外の構成は上述した第1実施形態と同じであるため、その記載を適宜、援用する。
第1の実施形態に係る電力変化装置100では、補助電源2を、主電源1の電力を補助するための電源として用いたが、本例では、補助電源2の電池容量が大きく、補助電源2を積極的に使用するように制御している。
オフセット制御器13は、主電源1の最大電圧(V1m)、補助電源2の定格電圧(V2m)、主電源1の電圧(V)、及び、補助電源2の電圧(V)を用いて、式1、2により、キャリアAの振幅(A)及びキャリアBの振幅(A)をそれぞれ演算する。オフセット制御器13は、トルク指令値、モータ回転数、主電源1の電圧(V)及び補助電源2の電圧(V)に基づき、上記マップを参照し、線形補間で、変調率の波形の振幅(A)を演算する。
次に、オフセット制御器13は、変調率の波形の振幅(A)、キャリアAの振幅(A)及びキャリアBの振幅(A)に基づいて、式6により、中央値(C)を演算する。
Figure 0006832795
式6により、第1実施形態と比較して、変調率の波形とキャリアBとを交差させる部分が多くなるため、補助電源2を積極的に用いることができる。
1…主電源
2、5…補助電源
3…モータ
4、6…平滑コンデンサ
10…コントローラ
11…電流指令値演算器
12…電流制御器
13…オフセット制御器
14…変調率演算器
15…キャリア生成器
16…スイッチング信号生成器
100…電力変換装置
Su1〜Su4、Sv1〜Sv4、Sw1〜Sw4…スイッチング素子
Du1〜Du6、Dv1〜Dv6、Dw1〜Dw6…ダイオード

Claims (8)

  1. 複数のスイッチング素子を有し、直列接続された第1の電源及び第2の電源のうち、低電位側の前記第1の電源、高電位側の前記第2の電源、又は前記第1の電源及び前記第2の電源の電力を変換し、変換した電力をモータに供給するインバータと、
    前記インバータを制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記第1の電源の電力を変換する前記スイッチング素子を駆動するための搬送波であり、前記モータの駆動中にセンサにより検出された前記第1の電源の電圧に応じた振幅を有する第1のキャリア、及び、前記第2の電源の電力を変換する前記スイッチング素子を駆動するための搬送波であり、前記モータの駆動中にセンサにより検出された前記第2の電源の電圧に応じた振幅を有し、前記振幅の最小値が前記第1のキャリアの最大値以上である第2のキャリアを生成するキャリア生成手段と、
    前記モータに出力する交流電力の電圧を指令する交流電圧指令値を演算する電流制御手段と、
    前記モータが低負荷状態の場合には、前記第1の電源又は前記第2の電源の何れか一方の電源から電力を供給するように、前記モータに供給する電力を指令するための変調率指令値の波形において全振幅の中央に位置する値である中央値を設定する中央値設定手段と、
    前記交流電圧指令値と前記中央値に基づいて前記変調率指令値を算出し、算出された前記変調率指令値と、前記第1のキャリア及び前記第2のキャリアとを比較することで、前記スイッチング素子のオン及びオフを切り替えるスイッチング信号を生成するスイッチング信号生成手段とを有し、
    前記キャリア生成手段は、
    前記モータの駆動中に前記第1の電源の電圧が変化した場合、前記第1の電源の電圧の変化に対応するように、前記第1のキャリアの振幅を変化させ、
    前記モータの駆動中に前記第2の電源の電圧が変化した場合、前記第2の電源の電圧の変化に対応するように、前記第2のキャリアの振幅を変化させることを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記中央値設定手段は、
    前記モータの回転数、又は、外部から入力されるトルク指令値が所定の閾値より低い場合には、前記変調率指令値の波形を、前記第1のキャリア又は前記第2のキャリアのいずれか一方のみと交差させるよう前記中央値を設定する
    ことを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  3. 前記中央値設定手段は、
    前記波形の振幅に基づいて前記中央値を設定する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の電力変換装置。
  4. 前記中央値設定手段は、
    前記第1の電源の電圧及び/又は前記第2の電源の電圧に基づいて前記中央値を設定する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  5. 前記キャリア生成手段は、
    前記第1の電源の電圧が高いほど、前記第1のキャリアの振幅を大きく設定し、
    前記第2の電源の電圧が高いほど、前記第2のキャリアの振幅を大きく設定する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  6. 前記インバータは、
    低電位側端子が前記第1の電源の低電位側端子と接続された第1スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子よりも高電位側に位置する第2スイッチング素子の直列接続である第1の直列回路と、
    高電位側端子が前記第2の電源の高電位側端子と接続された第3スイッチング素子と、前記第3スイッチング素子よりも低電位側に位置する第4スイッチング素子の直列接続である第2の直列回路と、
    前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の接続点と、前記第1の電源及び前記第2の電源の接続点との間に接続された第1のダイオードと、
    前記第3スイッチング素子と前記第4スイッチング素子の接続点と、前記第1の電源及び前記第2の電源の接続点との間に接続された第2のダイオードとを、各相に接続し、
    前記第2の電源の定格電圧が前記第1の電源の定格電圧より低い場合には、前記第3スイッチング素子の耐電圧は、前記第1スイッチング素子の耐電圧、前記第4スイッチング素子の耐電圧、前記第1のダイオードの耐電圧、及び、前記第2のダイオードの耐電圧より低い
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  7. 前記インバータは、
    低電位側端子が前記第1の電源の低電位側端子と接続された第1スイッチング素子と、前記第1スイッチング素子よりも高電位側に位置する第2スイッチング素子の直列接続である第1の直列回路と、
    高電位側端子が前記第2の電源の高電位側端子と接続された第3スイッチング素子と、前記第3スイッチング素子よりも低電位側に位置する第4スイッチング素子の直列接続である第2の直列回路と、
    前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の接続点と、前記第1の電源及び前記第2の電源の接続点との間に接続された第1のダイオードと、
    前記第3スイッチング素子と前記第4スイッチング素子の接続点と、前記第1の電源及び前記第2の電源の接続点との間に接続された第2のダイオードとを、各相に接続し、
    前記第2の電源の定格電圧が前記第1の電源の定格電圧より低い場合には、前記第2スイッチング素子の耐電圧は、前記第1スイッチング素子の耐電圧、及び、前記第4スイッチング素子の耐電圧より低い
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  8. 前記第1の電源よりも高電位側である前記第2の電源は、コンデンサである
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の電力変換装置。
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