JP6832575B2 - グレーチング用取外し具 - Google Patents
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Description
しかし、細目や極細目タイプになると、小石等が引っかかったり詰まりやすくなったりして、排水機能を低下させるだけでなく目詰まりが却って景観を損なう結果になっている。
こうしたなか、目詰まりを起こし難くし、小石が詰まっても簡単に抜き落とせるグレーチングが提案されている(例えば特許文献1)。
また、何かの拍子にベアリングバー間のスリット内に小石が潜り込んで詰まった場合は、指を入れて取り除こうとしても、グレーチングが細目仕様になっているため、スリット幅が狭くて作業者の手が中に入らない。ドライバー等を用いて上からたたき落とすことも考えられるが、作業効率が悪い。滑る危険性があり、さらにドライバー等の先端が変形し易い。
一方、グレーチングはメンテナンス等で開ける機会があり、その際、特開2002-138504号公報の記載治具に類するグレーチング用取外し治具が使用される。ただ、こうしたグレーチング用取外し治具は、グレーチングへ引掛け部を引掛けてグレーチングを開けるだけに用いる専用治具にとどまっていた。
請求項2の発明たるグレーチング用取外し具は、請求項1で、握り部(45)を軸状の握り部とし、さらに前記凹凸部(421a)を鋸状に形成したことを特徴とする。請求項3の発明たるグレーチング用取外し具は、請求項1又は2で、細長部材(2)を、その主要部面(21)の長手方向との直交方向が帯幅方向になる帯板状体にし、且つ該細長部材の先端部分(24)を該主要部面(21)の板面に対しJ字状に垂直カットして前記引掛け部(3)を形成すると共に、前記一対のアーム部(41)及び前記延在部分(42)が、前記細長部材(2)の帯板状体の帯幅方向に帯幅方向を合わせた帯板状であることを特徴とする。請求項4の発明たるグレーチング用取外し具は、請求項1〜3で、一対のアーム部(41,41)は、平面視コ字状に、外方張出部分(41a)で二股に分かれてそれぞれの先端で前記後方張出部分(41b)が延在し、且つ帯板状の前記延在部分(42)の後端面(425)に凹状に切欠く凹み(425a)が形成されたされたことを特徴とする。請求項5の発明たるグレーチング用取外し具は、請求項1〜4で、後方張出部分(41b)で、前記握り部(45)側とは反対側の主板面(41ba)に、先端面(51)が平坦な柱状突起(5)がさらに突出形成されたことを特徴とする。請求項6の発明たるグレーチング用取外し具は、請求項1〜5で、両アーム部(41,41)に係る一方の後方張出部分(41b)と他方の後方張出部分(41b)間の距離よりも前記握り部(45)を長くして、該握り部(45)が前記他方のアーム部(41)に係る前記後方張出部分(41b)に設けた透孔を貫通し、前記握り部(45)側とは反対側の主板面(41ba)に、前記柱状突起(5)が突出形成されたことを特徴とする。
(1)実施形態1
図1〜図7は本発明のグレーチング用取外し具(以下、単に「取外し具」ともいう。)の一形態で、図1は引掛け部の突端を上側にした取外し具の全体斜視図、図2は図1の取外し具を逆置きにした全体斜視図、図3は側溝に蓋をしたグレーチングが取外し具を使って開けられる姿態の斜視図、図4はスリットに嵌り込んだ小石に延在部分を潜り込ませる姿態の斜視図、図5は図4の状態から進んで、小石を取外し具で除去する姿態の正面図、図6はベアリングバー間のスリット内に潜り込んだ小石に延在部分の凹みをあてがう説明斜視図、図7はスリット内に潜り込んだ小石を、外方張出部分をたたいて下方へたたき落とす断面説明図である。図面を判り易くするため、図7及び後述の図10で、ベアリングバー7の断面表示のハンチングを省略する。
ここで、本発明でいう平面視コ字状には図7のごとく左右の外方張出部分41aに段差があり、多少ずれているものも含む。両アーム部41,41の後方張出部分41bに係る主板面41baと細長部材2の主要部面21とは図示のごとく互いに平行になるように設定される。取外し具1は図5の正面視でいえば細長部材2,外方張出部分41a,後方張出部分41bの帯幅が同図で縦方向(紙面垂直方向)に起立する状態にあり、両後方張出部分41bの両帯板面間を軸状握り部45で連結して把手4とする。本発明でいう握り部45の軸状には筒状を含む。同様の作用,効果を発揮するからである。両帯板間の距離は手HDの幅よりも若干大き目とする。両アーム部41,41のうちの一方の後方張出部分41b(後端部分)に一端を固着し、他端を該後方張出部分との他方の対向部位に固着する握り部45を設けて前記把手4とする。短軸状握り部45と外方張出部分41aとは略平行にする。
本実施形態は、さらに帯板状の延在部分42の後端面425に凹状に切欠く凹み425aが形成される。ここでは、図示のごとく延在部分42の後端面425で、帯幅方向略中央にて円弧状に切欠く凹み425aとする。凹み425aを設けると、既述のごとく一対のアーム部41,41が平面視コ字状に二股に分かれて延在しており、グレーチング6の内部に詰まった小石Nを容易に落下させて取り除くことができる(詳細後述)。延在部分42の長さはグレーチング6がつくるスリットSの深さよりも長い。
尚、取外し具に係る細長部材2,引掛け部3,把手4等の各構成部品がステンレス製の場合は、そのまま用いられるが、鉄製の場合、サビ防止のために溶融亜鉛メッキが施される。
本実施形態は、図8〜図10ごとくのグレーチング用取外し具で、実施形態1の細長部材2,引掛け部3,把手4に加え、柱状突起5を具備する。柱状突起5は、後方張出部分41bで、握り部45側とは反対側の主板面41baに突出形成される先端面51が平坦な柱状突出体である。後方張出部分41bの主板面41baに、別体の柱状突起5を固着することもできるが、ここでは、握り部45を長くして、該握り部45が他方のアーム部41に係る後方張出部分41bに設けた透孔を貫通させて、貫通した先端部分を柱状突起5とする。両アーム部41,41に係る一方の後方張出部分41bと他方の後方張出部分41b間の距離よりも軸状握り部45を長くすると共に、他方の後方張出部分41bに握り部45が貫通する透孔を穿設する。両アーム間を握り部45が連結し、さらに他方のアーム部41に係る後方張出部分41bを貫通し、握り部45側とは反対側の主板面41baに、円柱状の柱状突起5が突出形成される。柱状突起の主板面41baからの突出高さは、図10のようにハンマーの役目を担うため、数cmほどの突出高さがあるのが好ましい。
他の構成は実施形態1と同様で、その説明を省く。実施形態1の符号と同一符号は同一又は相当部分を示す。
このように構成したグレーチング用取外し具1は、グレーチング6を開ける時は、例えば図3のごとくスリットSに引掛け部3を差し込んで該引掛け部3がクロスバー8を潜った後、把手4を握った手HDを引き上げると、側溝Dに蓋をしていたグレーチング6を従来の治具と同様、簡単に開けることができる。尚、グレーチング6は全体形状が規格化された直方体状をなし、ベアリングバー7とクロスバー8と側板9とから構成される。多数のベアリングバー7とこれに直交するクロスバー8で格子状に形成して、各ベアリングバー7の両側端に側板9を固定して直方体にする。グレーチング6は雨水排水溝等の側溝Dの両側部D1の段差部D12に受枠Fを介して載置される(図5)。図中、符号D2は底部、符号D12は側部上面、符号GLは地面、符号uは流路、符号Kはアンカーを示す。
溝掃除等のメンテナンスで定期的に溝蓋たるグレーチング6を開ける場合は、本取外し具1を用いて、手軽にグレーチング6を開けることができる。
しかるに、本取り出し具があれば、図5のように小石Nの下方に延在部分42の先端を潜らせ、しかる後、手づかみ用波形部210を手HDで握って、同図の白抜矢印のごとく下方へ押さえ込めば、凹凸部421aで捕えた小石Nがグレーチング6上へ浮き出るようになる。延在部分42が在ることによって小石Nの下方に凹凸部421aを配することができる。凹凸部421aが鋸状に形成されていると、そのエッジの部分で小石Nをより強固に捕まえることができる。そして、手づかみ用波形部210を手HDで握って、同図の白抜矢印のごとく下方へ押さえ込むと、軸状握り部45がうまい具合に支点となって、梃の原理が働き、軽い力でグレーチング6上に小石Nを取り出すことができる。握り部45は角軸等でもよいが、図示のごとく支点として効果的に働く丸軸のものであればより好ましい。把手4と反対側に細長部材2の先端側手づかみ用波形部210を手HDに持ち替えることによって、極めて理にかなった小石Nの取出し具を兼ね備えたグレーチング用取外し具1になる。
本取外し具1は延在部分42の後端面425に凹状に切欠く凹み425aが形成されているので、延在部分42を図6のように起立状態にして、小石Nの頂部に凹み425aをあてがい、延在部分42側のアーム部41に係る外方張出部分41aを、図7の白抜矢印のごとくハンマー等でたたいてやれば、下方へ容易にたたき落とすことができる。スリットSの内部に詰まった小石Nも簡便除去できる。アーム部41が平面視コ字状に分かれて延在し、外方張出部分41aが延在部分42に対し直交面を形成するので、ハンマー等でたたく力が効果的に延在部分42につたわり、小石Nをたたき落とすことができる。
さらにいえば、本取外し具1はレーザ加工機を使えば簡単に作製でき、比較的低コストで提供できるメリットがある。
このように本グレーチング用取外し具1は、上述した種々の優れた効果を発揮し、極めて有益である。
2 細長部材
21 主要部面
24 先端部分
25 基端部位
3 引掛け部
4 把手
41 アーム部
42 延在部分
421a 凹凸部
425 後端面
425a 凹み
Claims (6)
- 細長部材(2)の先端側にグレーチング(6)へ引掛けて開ける引掛け部(3)を形成すると共に、該細長部材(2)の基端部位(25)に把手(4)を取付けたグレーチング用取外し具(1)において、
前記把手(4)が、前記細長部材(2)の基端部位(25)から前記引掛け部(3)側とは反対側方向の後方へ向けて二股に分かれて延在する一対のアーム部(41,41)と、両アーム部(41,41)に係る一方の後方張出部分(41b)と他方の後方張出部分(41b)とを連結してなる握り部(45)と、を備え、さらに一方のアーム部(41)に係る後方張出部分(41b)よりも他方のアーム部(41) 係る後方張出部分(41b)を後方へ延在させて帯板状の延在部分(42)が形成され、且つ該延在部分(42)の板厚面(421)に凹凸部(421a)が設けられていることを特徴とするグレーチング用取外し具。 - 前記握り部(45)を軸状の握り部とし、さらに前記凹凸部(421a)を鋸状に形成した請求項1記載のグレーチング用取外し具、
- 前記細長部材(2)を、その主要部面(21)の長手方向との直交方向が帯幅方向になる帯板状体にし、且つ該細長部材の先端部分(24)を該主要部面(21)の板面に対しJ字状に垂直カットして前記引掛け部(3)を形成すると共に、前記一対のアーム部(41)及び前記延在部分(42)が、前記細長部材(2)の帯板状体の帯幅方向に帯幅方向を合わせた帯板状である請求項1又は2に記載のグレーチング用取外し具。
- 前記一対のアーム部(41,41)は、平面視コ字状に、外方張出部分(41a)で二股に分かれてそれぞれの先端で前記後方張出部分(41b)が延在し、且つ帯板状の前記延在部分(42)の後端面(425)に凹状に切欠く凹み(425a)が形成された請求項1乃至3のいずれか1項に記載のグレーチング用取外し具。
- 前記後方張出部分(41b)で、前記握り部(45)側とは反対側の主板面(41ba)に、先端面(51)が平坦な柱状突起(5)がさらに突出形成された請求項1乃至4のいずれか1項に記載のグレーチング用取外し具。
- 前記両アーム部(41,41)に係る一方の後方張出部分(41b)と他方の後方張出部分(41b)間の距離よりも前記握り部(45)を長くして、該握り部(45)が前記他方のアーム部(41)に係る前記後方張出部分(41b)に設けた透孔を貫通し、前記握り部(45)側とは反対側の主板面(41ba)に、前記柱状突起(5)が突出形成された請求項5記載のグレーチング用取外し具。
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